(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
入ってくるボールを跳ね返すように構成された前面と後面とを有する本体であって、基底面との間に変更可能な角度をなし、かつ前記基底面に接して位置付けられるように構成された本体と、
前記本体に連結され、前記本体を外部係留機構に取付けるように適合された取付け機構と、
を備える返球装置。
前記第1の梁と前記第2の梁とが前記基底面に対して約90°の角度で鉛直係留機構に対して位置決めされる際、前記第1の梁の前記第1の距離と前記第2の梁の前記第2の距離との相対関係により、前記前面は前記基底面に対して90°未満の角度に配向される、請求項2に記載の返球装置。
前記第1の梁と前記第2の梁とが前記基底面に対して約90°の角度で鉛直係留機構に対して位置決めされる際、前記第1の梁の前記第1の距離と前記第2の梁の前記第2の距離との相対関係により、前記前面は前記基底面に対して90°を超える角度に配向される、請求項2に記載の返球装置。
【図面の簡単な説明】
【0009】
本発明を、例を挙げて示すが、これに限定されるものではない。添付図面の内容は以下の通りである。
【0010】
【
図1】本発明のいくつかの実施形態に係る,例示的な返球装置の正面平面図。
【0011】
【
図2】本発明のいくつかの実施形態に係る、例示的な返球装置の側面平面図。
【0012】
【
図3】本発明のいくつかの実施形態に係る、例示的な返球装置の後面斜視図。
【0013】
【
図4】本発明のいくつかの実施形態に係る、例示的な返球装置取付けシステムの側面図。
【0014】
【
図5A】本発明のいくつかの実施形態に係る、例示的な返球装置本体の後面図。
【0015】
【
図5B】本発明のいくつかの実施形態に係る、支柱に固定された例示的な返球装置本体の正面図。
【0016】
【
図6】本発明のいくつかの実施形態に係る例示的な返球システムの側面図。
【0017】
【
図7】本発明のいくつかの実施形態に係る例示的な返球装置の前面に当たるボールを示す図。
【0018】
【
図8A】本発明のいくつかの実施形態に係る、2つの支持ブロックに支持される例示的な返球装置本体を後面平面図。
【0019】
【
図8B】本発明のいくつかの実施形態に係る例示的な返球装置システムの側面図。
【0020】
【
図9A】本発明のいくつかの実施形態に係る例示的な返球装置の正面平面図。
【0021】
【
図9B】本発明のいくつかの実施形態に係る例示的な返球装置の側面図。
【0022】
【
図10A】本発明のいくつかの実施形態に係る例示的な返球装置本体の正面図。
【0023】
【
図10B】本発明のいくつかの実施形態に係る例示的な返球装置本体の上面図。
【0024】
【
図10C】本発明のいくつかの実施形態に係る例示的な返球装置本体の側面図。
【0025】
【
図10D】本発明のいくつかの実施形態に係る例示的な返球装置本体の複合斜視図。
【0026】
【
図10E】本発明のいくつかの実施形態に係る例示的な返球装置本体の分解斜視図。
【0027】
【
図11A】本発明のいくつかの実施形態に係る例示的な返球装置本体の第1のピース(piece)の正面図。
【0028】
【
図11B】本発明のいくつかの実施形態に係る例示的な返球装置本体の第1のピースの上面図。
【0029】
【
図11C】本発明のいくつかの実施形態に係る例示的な返球装置本体の第1のピースの側面図。
【0030】
【
図12A】本発明のいくつかの実施形態に係る例示的な返球装置本体の第2のピースの正面図。
【0031】
【
図12B】本発明のいくつかの実施形態に係る例示的な返球装置本体の第2のピースの上面図。
【0032】
【
図12C】本発明のいくつかの実施形態に係る例示的な返球装置本体の第2のピースの側面図。
【0033】
【
図13A】本発明のいくつかの実施形態に係る例示的な返球装置本体の第3のピースの正面図。
【0034】
【
図13B】本発明のいくつかの実施形態に係る例示的な返球装置本体の第3のピースの上面図。
【0035】
【
図13C】本発明のいくつかの実施形態に係る例示的な返球装置本体の第3のピースの側面図。
【0036】
【
図14】本発明のいくつかの実施形態に係る例示的な返球装置の分解図。
【0037】
【
図15A】本発明のいくつかの実施形態に係る例示的な返球装置本体の正面平面図。
【0038】
【
図15B】本発明のいくつかの実施形態に係る例示的な返球装置本体の上面平面図。
【0039】
【
図15C】本発明のいくつかの実施形態に係る例示的な返球装置本体の側面平面図。
【0040】
【
図15D】本発明のいくつかの実施形態に係る上部梁(upper beam)の側面図。
【0041】
【
図15E】本発明のいくつかの実施形態に係る下部梁(lower beam)の側面図。
【0042】
【
図15F】本発明のいくつかの実施形態に係る例示的な返球装置本体の分解図。
【0043】
【
図19B】本発明のいくつかの実施形態に係る、種々の支持機構を示す図。
【0044】
【
図20C】本発明のいくつかの実施形態に係る、金網フェンス形態の外部係留機構に取付けられた場合の例示的な返球装置を示す図。
【0045】
上記図面を通じて、特に明記しない限り、同じ参照符号及び文字は、図示された実施形態の同様の特徴、要素、部品、又は部分を示す。更に、以下に、本発明を、図面を参照しながら、図示された実施形態とともに詳細に説明する。特許請求の範囲に定義されている本発明の範囲及び要旨から逸脱しない限り、記載されている実施形態に変更及び修正を加えることができることを意図している。
【発明を実施するための形態】
【0046】
本願は、返球システム及び返球装置を開示する。この返球装置は、返球装置本体又は返球面と、スタンド又は他の支持機構又は取付け機構とを備えることができる。本開示で用いる用語「返球装置」は、返球装置本体と取付け機構又はスタンドとを備えるシステム、及び/又は、返球装置本体のみを呼ぶ場合がある。概略として、プレーヤが本開示の返球装置に向けてボールを飛ばすと、そのボールは、この装置の前面に当たり、運動量を維持する制御方法でプレーヤに向かって戻ってくる。簡単に説明するために、本開示では、このシステム及び装置を、返球装置と総称するが、返球装置本体と呼ぶこともある。更に、以下は、主にサッカー及びサッカーボールに関して説明するが、当業者であれば、例えば、返球装置の配置、向き、及び/又は構成を変更することにより、フィールドホッケー、ストリートホッケー、テニス、ラケットボール、スカッシュ、野球、ラクロス、及び/又はバスケットボールなどの他の球技スポーツの試合及び/又は練習を実現できるように本開示の返球装置を容易に構成できることがわかるであろう。実施形態によっては、本開示の返球装置を、ホッケーなどの球体ボールを使用しないスポーツに使用することができる。
【0047】
本開示の返球装置は、木材、プラスチック、アルミニウム、ステンレス鋼、ビニール、発泡体、及びそれらの組み合わせなど、適切な材料であればいずれでも作製可能である。多くの場合において、本開示の返球装置は、持ち運びできる(例えば、装置の重量が20ポンド未満である)ように設計及び製造され、保管及び持ち運びが簡単なように小型化できる。本開示の返球装置はまた、例えばプレーヤやコーチにより容易に移動及び/又は再配置できるように構成可能である。更に、一人で返球装置を容易に持ち運べることによって、日々繰り返すトレーニングに装置を使用することができ、試合前の「ウォーミングアップ」や試合中に控えで待機している間でも使用することができる。
【0048】
様々な実施形態において、本開示の返球装置は、ボールが当たった際にボールの運動量の様々な部分を吸収する材料で作製可能である。本開示の返球装置は、例えば、衝突運動量に対して比較的高い吸収性が望まれる場合(比較的狭い場所で練習する場合、又はトレーニング用に使用する場合(例えば、子供とのトレーニング))、発泡体で作製可能であり、比較的低い運動量吸収性が望まれる場合(比較的広い場所で練習する場合、又はサッカー施設、レクリエーションセンター、又はグラウンドで、返球装置を支持機構に永続的に取付ける場合、又は他のトレーニング目的のため(エリート選手が速く向かってくるボールに対応する練習、いわゆる「試合速度」で練習する場合))、本開示の返球装置は、高密度かつ剛性のプラスチックで作製可能である。いくつかの実施形態では、例えば、本開示の返球装置の一面に固定され、かつ/又はその面上に配されるカバー、取付け機構、又は他の装置を介して、運動量吸収性に関する複数の選択肢を有するように作製可能である。例えば、本開示の返球装置を、高密度かつ剛性のプラスチックで作製し、運動量を吸収する(発泡体又は布などで形成された)カバーを返球装置の前面に取付けてもよい。
【0049】
サッカーをプレーする際、及び練習する際、ボールをパスして受ける(トラップする)ことは、試合において大変重要であり、多くの人々は、壁に向かってボールを繰り返し蹴ることにより、その技術を磨く。これにより、プレーヤは、短い時間内でボールに多い回数(1分間に20又は30回)「触れる」ことが可能になり、ボールを受け、コントロールし、操り(ボール位置を変え)、そして想定した様々な位置から壁に向かって再度パス(熟練したキック)を出す練習ができるようになる。このような形態の練習は、ハンドボールやラケットボールのコートで見られる例、又は単純にセメント面上に作られたかなり平滑な壁など、硬い面(例えば、草、コンクリート、土、アスファルト、木など)の上に建設された中実で永続的な壁の近くで行うことが求められる。そのような壁はほぼ必ず、地面に対して90°の角度をなしており、90°の角度で壁に当たったボールは、練習しているプレーヤに戻る際に、チームメートからのサッカーパスのような円滑な転がりではなく、浮き上がり、不規則にバウンドすることが多い。このようなバウンドや他の予測不可能なボールの挙動は、壁面のばらつき(例えば、突起又は割れ目)によって、ボールをより強く蹴ることによって、及び/又はプレーヤが壁から離れる場合などに、倍増する。このようなバウンドは、多くの理由により望ましくない。例えば、このようなバウンドにより、迅速な反復パターンやワンタッチパスを行うことができなくなる。そして、ボールのバウンドパターンが更に不規則になることにより、プレーヤの最初のキック/パスの質が戻ってくるボールの質とつながらず、プレーヤは有意なフィードバックを得ることができない。理想的には、返球装置へ適切にパスを出したときには、その練習中のプレーヤに、良好かつ試合のようなパスを返す必要がある。地面に対して90°未満の角度をなすように装置を設置すると、ボールのバウンドは大幅に少なくなってスムーズに戻るので、反復的なパターンの練習が可能になり、練習するプレーヤにボールキックの質について即座なフィードバックとなる。このようなバウンドはまた、例えば、プレーヤは、ボールが壁から跳ね返る際にどこに向かうのかが分からず、予測していなかった方向にボールが壁から跳ね返ったらボールを追いかけなければならないため、望ましくない。これでは、貴重な時間を無駄にすることになり、トレーニングへの集中を削ぎ、プレーヤ同士が比較的近距離で練習して予測不能なバウンドでお互いの練習の妨げにならないようにすることは難しくなる。
【0050】
また、この特定の練習技術(すなわち、地面に対して90°の角度をなす壁に向かってボールを蹴ること)に制約となっているのは、十分に硬く中実で垂直な壁が、ほとんどの場合、スカッシュやラケットボールなどのスポーツ用のグラウンド(例えば、セメント)コートの一部として作られているため、サッカープレーヤは、通常サッカーが行われる草又は人口芝の面でこの技術を実施することができないことである。そのため、サッカープレーヤは、通常サッカーが行われる表面でこの技術を実施することができず、この種の壁に向かってボールを蹴っても、ボールを草又は芝の面で蹴る及び/又は転がした場合にボールの動きがどのように変化するかがわからないため、この壁から得られるフィードバックは不正確である。草又は芝上で技術を向上させたいなら、サッカープレーヤは、サッカー場でサッカーボールを蹴り、ボールを追いかけなければならない。しかしこれでは効率が悪い。なぜなら、サッカープレーヤがボールを蹴り又は触れて、蹴りの精度及び/又は蹴ったボールの方向の精度に関するフィードバックを受ける時間より、ボールを追いかけることに(特に、ボールを比較的長い距離蹴る練習をする場合)長い時間を費やしてしまうからである。
【0051】
本発明は、室内及び/又は屋外のサッカー場又は練習施設で使用され、それにより通常サッカーがプレーされる芝/グラウンドにてサッカープレーヤがボールハンドリング技術を練習することができる返球装置を提供することにより、これらの課題を解決する。
【0052】
多くの場合において、本開示の返球装置は、基底面上(例えば、地面上)に設置される(すなわち、基底面に接する)が、例えば、使用状況及び/又はユーザの好みに応じて必ずしもそうでなくてよい。例えば、ラケットを使ってボールをキャッチすなわち打つ場合のように、プレーヤがボールを空中に浮かして練習したい場合、システム/装置を望ましい高さで地面の上方に設置してもよい。プレーヤがサッカーボールを転がしてパスをする練習、及び/又はサッカーボールを蹴る練習をしたい場合、プレーヤは、地面に近い場所に及び/又は地面に接して返球装置を設置してもよい。
【0053】
本開示の返球装置はまた、返球装置の前面と返球装置が置かれる基底面(例えば、地面)との間の相対角度を調整する機能を備えているため、蹴られたボールを制御された方法でプレーヤに戻す面を備える。例えば、地面と、ボールを蹴るチームメートの固定足首の位置をまねたプレー面との角度が90°未満(例えば、45°〜88°)になるように返球装置が地面上に設置される場合、基底面との角度が90°をなす壁に向けて同じボールを蹴った場合とは異なり、ボールは、他のプレーヤからのパスのようにスムーズにキッカーに戻る。好ましい一実施形態では、基底面との角度は75〜88°である。これにより、プレーヤは、より効果的かつ有意義にボールハンドリング技術を練習することができる。
【0054】
本開示の返球装置はサッカーボールなどの当たったボールを、向かってくるパスボールのスピンを模倣したスピン(例えば、バックスピン)をかけて返す(壁から返るボールは、バウンド/壁面に沿ったスキップ(skipping)により、そのようなスピンがかからない)。このように、プレーヤは、返球装置に向けてボールを蹴る練習と、試合中に受けるであろうボールに似た、向かってくる/返されたボールを受ける練習との両方をすることができる。したがって、プレーヤは、サッカー場で他のプレーヤから受けるボールに似た、向かってくる(返球装置によって跳ね返された)ボールへの対処を練習することができるため、この練習をより有意義に、かつ試合に関連させたものにすることができる。これは、(返球装置本体が基底面に対して90°を超える角度で上向きになっている場合に起こり得るため)地面に対して上向きの角度で返球装置本体から返るボールに特に該当する。
【0055】
また、本開示の返球装置は、(返球装置に入るボールの運動量が十分であれば)別のプレーヤから受ける確実なパスに似た現実的な試合速度でボールをプレーヤに戻すように構成されている。
【0056】
また、返球装置と基底面との角度が小さくなると、練習しているプレーヤへ戻るボールはやや遅くなる。これは、例えば、プレーヤが遠くへ蹴りたいがその練習に必要な従来サイズのスペースがない場合に望ましい可能性がある。例えば、本開示の返球装置を使用するサッカープレーヤは、(ボールを比較的強く蹴ることにより)サッカーボールを60ヤード蹴る練習をすることができ、返球装置から60ヤード離れなくてもそのボールを対処可能な速度でサッカープレーヤにボールが戻すことができる。場合によっては、返球装置の前面と地面との角度を、そのような練習に更に適用できるように調整可能である。本開示の返球装置をこのように使用することは、ボールのコントロールやサッカーを習得中の小さな子供たちのトレーニングにも役立つ。なぜなら、返球装置から跳ね返るボールの速度が低減されるため、子供は返ったボールに対応し易くなり、怪我(例えば、素早く跳ね返るボールが当たることによる怪我)の潜在的原因が制約される。これにより、子供に適切なボールハンドリング技術を教えることが、より安全、容易、かつ有効になる。加えて、又は或いは、例えばフィールドホッケー又はストリートホッケーのボールの場合のように、返球装置へ向かうボールが比較的小さい実施形態において、角度を小さくして、より小さいサイズのボールにも適用させることができる。
【0057】
状況によって、この返球装置を、基底面に対して90°を超える角度(例えば、95°〜165°)をなすように基底面上に設置してもよい。好ましい一実施形態において、この角度は142°〜161°であり、場合によっては、約155°〜160°でもよい。このような状況において、ボールは、基底面よりも上方の角度をもって(すなわち、上方にボールが上がってしまったり地面に沿って転がったりせず)、他のプレーヤから高い位置で向かってくるパス(長いパス)に近いスピン及び軌跡で確実にキッカーに戻る。これにより、プレーヤがボールハンドリング技術(例えば、ヘディング、トラッピング、及びパス)を意図した高い位置で向かってくるボールで向上させることができ、かつ、効率的及び有意義な(試合に近い)方法で、高い位置で向かってくるボールを受けて、これを(別の方向へドリブルするために)止める又はパスする(すなわち、ボールを返球装置に蹴り返す)練習の機会を提供することができる。実際のプレー、練習、又は試合では、ボールを奪うために圧力をかけてくる相手チームのプレーヤとともに、空中での高いボールを受ける技術を習得するのは非常に難しいはずである。プレーヤが、ボールと圧力をかけている相手とを交互に意識しながら、頭の高さより高い空中のボールを視覚的に追跡しなければならない状況は、足と目の連携を必要とするスポーツでは、同時に両方を見ることはできないため、非常に困難である。返球装置では、ボールを上方に跳ね返す角度を使用すると、プレーヤはこの種の技術の非常に多く反復練習と真正なトレーニングとを得ることができる。プレーヤがボールを空中に浮かすトレーニングの機会は、ボールがそのまま落下してくるという非現実的な動きにより制約されてしまい、ボールをある方向から別方向へ動かすために受け止め、チームメートを見つけてパスをすることはできない。しかしこの両方とも、サッカーというスポーツにとって重要な意思決定能力である。本開示の返球装置では、こうしたトレーニングの制約全てに対処して、プレーヤが基礎的技術と、視点の調整、体のポジショニング、迅速な意思決定(すなわちパス)を含む、より高度な技術を習得することができる。
【0058】
本開示の返球装置はまた、サッカーボールなどの、パスにより向かってくるボールのスピンを模倣したスピンがかかって当たったボール(impacting ball)を戻す。このように、プレーヤは、返球装置に向けてボールを蹴る練習と、試合中に受けるであろうはずのボールと同様の向かってくる/跳ね返されたボールを受ける練習との両方を行うことができる。したがって、プレーヤは、サッカー場で他のプレーヤから受けるボールと同様に向かってくる(返球装置が跳ね返した)ボールを扱う練習をすることができ、それにより、その他の網状のリバウンダーを使用した場合とは異なり、練習をより有意義かつ試合に関連した練習とすることができる。
【0059】
場合によって、本開示の返球装置は、フェンス(例えば、金網、薄い板、柵)及び/又はフェンスの支柱などの外部係留機構に固定するように構成可能である。いくつかの実施形態において、本開示の返球装置は、地面、フェンス、ガレージのドア、ドアフレーム、及び/又は壁に固定、及び/又は組み込まれた機構(例えば、ループ又はフック)に取付けられるように構成可能である。本開示の返球装置を外部係留機構に固定することにより、他の既知の独立型ボールリバウンダーの場合にあり得る、倒れる、又は倒れずとも動いてしまうということなく、当たったボールの運動量を戻す性能を向上させることができる。
【0060】
返球装置を外部係留機構に取付けることにより、多くの利点が得られる。第1に、返球装置をフェンス状の外部係留機構に取付ける場合、このフェンスは、返球装置に向けて蹴られたが返球装置から外れたボールを効果的に捕える返球装置用バックネットとなる。このバックネットがなければ、ボールは、返球装置を通過し、プレーヤがボールを追いかけなければならず、それによって貴重な練習の時間と労力を無駄に費やし、プレーヤは練習意欲を失ってしまう。第2に、本開示の返球装置によっては、運動量を外部係留機構に伝達することにより、構造的一体性が低くなりがちなために不安定で、倒れやすく、時間の経過とともに張力を失うネットなどの自立返球装置よりも大きい衝突力に耐えることができる。第3に、本開示の返球装置によっては、基底面に対する望ましい向きに固定及び維持のために外部構造に部分的に依存するので、それ自体で起立する(すなわち自立する)ための装置及び/又は部品を必要としない。これにより、返球装置を製造するために必要な材料を削減でき、返球の全体の重量とサイズを低減して、公知のリバウンド装置よりも持ち運び、保管しやすくすることができる。
【0061】
返球装置を外部係留機構に取付けることにより、同じようにボールを確実に戻すための設定が安定かつ固定されるという更に別の利点が得られ、場合によっては、プレーヤに戻るボールは、返球装置に向かってくるボールよりも質が高い(例えば、より対処し易く、「試合速度」である)可能性がある。例えば、装置に入るボールが、地面上を転がっていない(すなわち、返球装置に近きながらバウンドしている)場合、ボールは、地面を沿って円滑に転がって戻され、質が高くなる可能性がある。要するに、プレーヤは、自分自身よりも優れたパートナーとパスをしあって、それにより、より高いレベルで練習し、より早く向上することができる。
【0062】
ほとんどの場合、返球装置の前面は、均一なテクスチャ(例えば、平滑、又は、繊維又はガラス繊維により起こり得る細かなテクスチャ特性)の単一面である。これにより、硬くて均一に跳ね返す面を実現し、当該返球装置は、公知の返球製品よりも優れている。例えば、構造(例えば、PVCパイプ構造)全体に広がるネットを使用するボール受け装置又は返球装置は、構造的一体性が低い傾向があり、時間の経過とともに当たったボールを戻す能力が低下する。なぜなら、ネットは、ボールが当たる度に緩んだり伸びたりし、運動量を吸収するからである。そのようなボール受け装置又は返球装置は、不安定で、ボールが当たると倒れがちであり、風で倒れる場合もある。これは、何にも固定されておらず、かつ/又は十分な重量を有していないためである。また、ネットの柔軟性により、ボールは、(ボールがネットに捕らえられなければ)不定の速度で不定の方向に戻される。そのため、これらの装置からのフィードバックは、プレーヤがボールを打つ又は蹴る努力の質及び/又は正確性に対して、価値の低いものとなる。更に、公知の返球装置は、本発明により得られる速度及び/又は方向についてのリターン調整機能を有していない。加えて、ネットを使用する多くの一般的リバウンダーでは、プレーヤに正確にボールが戻るように、プレーヤは(サイドからのパスはせず)完全にネットの正面にいる必要があり、ボールはネット又は表面の中心に当たらなければならない。正確な位置にいない場合、及び/又はボールを中心に向かって飛ばさない場合、ボールは低い質の面又はネット/リバウンダーを支えるフレームに当たり、これらの面のいずれかから跳ね返ったボールは、予測不能な/一定ではない挙動、速度、及びスピンで動く。更に、プレーヤが典型的なネット式リバウンダーのサイドに立って、斜め方向に(サッカーではパスを行う際に最も一般的な角度で)パスをしようとすると、ボールはまったく跳ね返らず、反復パターンが完全に失われてしまう。本開示の返球装置では、ボールが衝突面/前面のある特定の位置にのみ当たる必要はなく、プレーヤが(返球装置の面に対して)固定された1つの位置に立つ必要もない。本開示の返球装置の前面上の様々な位置(例えば、左端又は右端)にボールが当たっても、前面の中心位置に当たったボールと同じように、ボールは戻る。これにより、練習しているプレーヤが、装置から脇に離れた位置からボールを返球装置にパスすると、ボールはある角度(〜45°)でボードに向かうため、プレーヤは引き続き走って、返球装置の反対側の同じような位置でボールを受けることができる、すなわち、チームメートを使って(2プレーヤの組み合わせ)相手プレーヤを負かす一般的な技術である「ギブアンドゴー」又は「ワンツーパス」を習得することができる。
【0063】
また、本発明は、プレーヤが返球装置本体に向けて地面に沿ってボールを蹴ると、跳ね返ったボールが地面を転がり、そのプレーヤがそのボールを受けることができるので、特にサッカーの練習によく適合している。これに対して、従来のネット式リバウンダー(例えば、フレームとネットで構成されるリバウンダーであって、ネットの弾力性のため、ボールを当てる対象位置がネットの中心にあるリバウンダー)では、その固有の特徴のため、従来のネット状のリバウンダー(すなわち、対象)の、ボールが当たる好適な位置は、かならず地面より上方にある。このような対象の位置決めは、ボールを転がしてのパス(サッカーで最も一般的に行われるパス又はキック)の精度を向上させたいサッカープレーヤにとって単純にメリットがない。更に、サッカープレーヤは地面を沿ってパスされたボールを受けて練習をする必要があるため、そのようなネット式リバウンダーからのフィードバックは、サッカープレーヤにとっては間違いである。しかし、ネット式リバウンダー固有の制約により、ネット式リバウンダーが地面を転がるボールを提供することはできない。
【0064】
図面を見ると、
図1は、例示的な返球装置本体100の正面平面図を示す。返球装置本体100は、適切な任意の高さ及び/又は長さとなり得る前面112を備えるが、好適な実施形態では、寸法として長さが高さを上回る。一例では、返球装置本体100の高さは1.5フィート、長さは5フィートである。別例では、返球装置本体の高さは1フィート、長さは3フィートである。
【0065】
図2は、前面112、後面115と、上面105と、基底面117に接している下面110とを備える返球装置100の側面平面図を示す。いくつかの実施形態では、基底面117は地面でよい。他例では、面117は、地面と概ね平行な仮想的な線でよい。実施態様によって、返球装置本体100は、前面112が後面115と平行にならないように製造してもよい。このように、返球装置本体100を上に設置する、又は上方(不図示)に設置する、そして角度107を付けて位置付けすることのできる基底面117に対して、前面112は垂直でなくてよい。角度107を付けた前面112の位置決めは、固定してあっても、及び/又は調整可能であってよい。
【0066】
角度107は、望ましいボール戻り速度及び/又は戻り方向が得られるように選択可能とすることができる。例えば、いくつかの実施形態では、ボールを地面に沿って(又は、返球装置本体100が地面の上方に設置された場合には、地面に対してある角度で)早く戻し易くため、角度107を約45〜88°の範囲にすることができる。角度107が小さくなると、返球装置本体100の運動量吸収量が増加する。したがって、角度107の大きさが減少するほど、運動量吸収量の度合いは増加する。いくつかの実施形態では、異なる種類のボール及び/又は種類は同じだがサイズの異なるボール及び/又は、例えば平方インチ当たりのポンドで測定した膨張レベルの異なるボールに適用できるように、角度107を調整してもよい。
【0067】
図2に示す返球装置本体100は、下面110が基底面117に接するように設置されているが、必ずしもそうでなくてよく、返球装置本体100を180°回転して、上面105が基底面117に接するように返球装置本体100を再配置してもよい。返球装置本体100を、例えば、向かってきたボールを上方へ向きを変えるように使用することができる。これは、プレーヤが例えば、ボールが返球装置本体100に当たった後に頭の高さより高い位置から落ちてきたボールをトラッピングする練習をしたい場合に望ましい。
【0068】
図3は、フェンスの支柱又は他の垂直に延びている係留機構を挿入できるように設計された曲線状の凹み415を備える例示的な返球装置本体100の後面斜視図を示す。曲線状の凹み415は、1つ以上の取付け機構410を備える。取付け機構410は、曲線状の凹み415を渡って延在し、返球装置本体100を係留機構に取付ける補助の役割をする。また、
図3に示す例示的な返球装置本体100は、複数の開部又は他の複数の取付け機構405と、複数のフェンス支柱取付け機構とを含むことができる。複数のフェンス支柱取付け機構は、例えば、フェンスの支柱/アンカーの回りに巻き付いて例示的な返球装置本体100をそれに固定するように設計されたストラップ、クランプ、剛性リングなどでよい。
【0069】
図4は、例示的な返球装置取付けシステム500の側面図である。返球装置取付けシステム500は、垂直部材505と、上部取付け機構515とを含む。上部取付け機構515は、コネクタ510を介して垂直部材505に接続されている。また、垂直部材505は、接続部520を介して下部取付け機構525にも装着されている。
【0070】
例示的な返球装置取付けシステム500は、返球装置本体100の後部に取付けられるように設計可能である。取付け機構515及び/又は525は、返球装置本体100を支持し安定させるために返球装置本体100用の係留機構に嵌合する、又は取付けるように設計可能である。実施形態によっては、2つ以上の例示的な返球装置取付けシステム500を、返球装置本体100の後部に取付けてよい。
【0071】
実施形態によっては、垂直部材505と例えば地面との間の角度を変更可能にするために、コネクタ510及び/又は520を調整可能にしてよい。他の実施形態では、コネクタ510及び/又は520は、取付け機構515及び/又は525を垂直部材505から一定の距離離れるように設定し、それにより垂直部材505と地面との角度を一定にすることができる。
【0072】
図5Aは、例示的な返球装置本体100の後面図を示す。返球装置本体100は、返球装置本体100を係留機構(例えば、フェンス、支柱、又はアンカー)に取付けるために締結機構を通す複数の穴605又は他の複数の開部を備える。穴605は、任意の適切な形状(例えば、円、正方形、楕円など)でよく、任意の適切な構成(例えば、円、六角形、正方形など)で返球装置本体100上に位置することができる。いくつかの実施形態では、返球装置本体100は、例えば、返球装置本体100の面に取付けられたフック又はループに通したロープ又はストラップを使用することにより、係留機構に取付け可能である。
【0073】
場合によって、返球装置本体100は、例えば、中心支柱又はアンカーへの返球装置本体100の取付けを可能にする複数の中心取付け機構610を含んでよい。ある場合では、中心取付け機構610は、フェンスの支柱又は中心梁への返球装置本体100の取付けを容易にするために機能することができ、穴605は、金網フェンスの場合などでは、返球装置本体100の両端部がフェンス自体に取付けられるように機能することができる。
【0074】
いくつかの実施形態では、結合機構で互いに連結させた2つの返球装置本体100を隣同士に並べるなど、返球装置本体100を結合機構により別の返球装置本体100と連結するように構成することができる。例示的な結合装置は、ペグ615とそれに対応する穴620の配列として、
図5Aに示されている。
図5Aに示す実施形態では、ペグ615は、別々の部品であるが、必ずしもそうでなくてよい。例えば、結合機構は、折り拡げられて、又は他の方法で延ばされて、隣接する返球装置本体100の対応する凹みに嵌合する、返球装置本体100の一部品であってもよい。加えて、又は或いは、2つ以上の返球装置本体100を、例えば、ストラップ、フック、又はその他の器具を介して、同時に設置かつ/又は互いに固定してもよい。
【0075】
図5Bは、対応する4つの取付け機構610に通した2つの取付け機構630を介して支柱625に取付けられた返球装置本体100の正面図である。例示的な取付け機構630は、返球装置本体100の後ろ側にとどき、支柱625の回りに巻き付き、かつ例えばノット及び/又はクランプを介して互いに固定及び/又は結合されるように取付け機構610に通すことのできるストラップ又はクランプを含む。
図5Bに示す返球装置本体100は、穴605にそれぞれ通したフェンス取付け機構635も備える。
【0076】
また、
図5Bは、2つの返球装置本体100の結合を容易にするために使用可能な任意の結合機構640を示す。結合機構640を、互いに結合される返球装置本体100のうち1つ又は両方に嵌まるように設計することができる。結合機構640は、例えば、溝、ペグ615、クリップなどを介して返球装置のうち1つ又は2つに取付けてよい。
【0077】
結合機構640は、返球装置本体100に当たるボールとは通常接触しない領域であって、1つ又は両方の返球装置本体100の前面の領域(例えば、上部及び/又は下部)を占めるように構成可能である。
図6Bに示す結合機構640は、返球装置本体100のうち1つにのみ取付けられているが、必ずしもそうでなくてよい。例えば、1つの結合機構640が2つの返球装置本体100を互いに結合されても、又は各返球装置本体100がそれ自体の結合機構640を備えていてもよい。
【0078】
図6は、取付け機構310を介してアンカー305に固定された前面320を備える別の例示的な返球システム300の側面図である。例示的なアンカー305には、フェンスの支柱と、フェンス(例えば、金網又は柵)と、壁とを挙げられるが、これに限定されない。例示的な取付け機構310には、ストラップと、ロープと、フックと、ループなどを挙げられるが、これに限定されない。前面320は、木材及びプラスチックなど、これに限定されない適切な材料で形成可能である。前面320は、1つ以上の特性を返球装置本体100と共有可能である。
【0079】
返球システム300は、ボード320とアンカー305との間の角度315が、例えば、取付け機構310の調整及び/又は前面320の配置によって変更可能になるように構成可能である。また、1つの取付け機構310を
図3に示しているが、当業者であれば、任意の数の取付け機構310が使用可能であることを理解するであろう。
【0080】
図7は、ボール705の中心線すなわち水平方向の中心710より上方にある衝突点715で例示的な返球装置本体100の前面に当たるボール705を示す。中心線710より上方にボール705が当たることにより、ボール705は下方又は地面に向かい、地面に沿って転がってプレーヤに戻る。これは、地面又は地面に平行な面に垂直な壁に向けて蹴られたボールの場合のように空中にボールが上がるのとは対照的に、ボールが地面に沿って転がるように、返球装置本体100はプレーヤ(又はキッカー)へのボールの戻しを制御するので、例えばサッカーボールを返球装置本体100に向けて蹴る練習をする際に有効である。
【0081】
図8Aは、2つの支持ブロック805によって支持されている例示的な返球装置本体100の後面平面図である。ボードの長さ(最長部分)が地面又は基底面に概ね平行となるように返球装置本体100が配向され、返球装置本体100が地面/基底面に対して約90°の角度をなすように配置されている場合、2つの支持ブロック805は、返球装置本体100の互いに対向する両端部に配置される。支持ブロック805は、永続的に及び/又は取り外し可能に返球装置本体100に取付け可能である。
【0082】
図8Bは、
図8Aに示す例示的な返球装置本体100の側面図である。
図8Bで分かるように、支持ブロック805は、底縁部と、上縁部と、第1側縁部と、第2側縁部とを備えた台形のような形状を有し、底縁部は上縁部よりも長く、第1及び第2側縁部のそれぞれは、下縁部の一角から対応する上縁部の対応する一角へ角度をなして延在している。
図8Bは、支持ブロック805の第1縁部が返球装置本体100の後面すなわち裏面に接するように、支持ブロック805及び返球装置本体100がどのように組み合わされているかを示している。
【0083】
図9Aは、2つの支持ブロック905(ピース方のみを図示)によって支持されている例示的な返球装置本体100の前面平面図である。ボードの長さ(最長部分)が地面又は基底面に概ね平行となるように返球装置本体100が配向され、かつ地面/基底面に対して約90°を超える角度をなすように返球装置本体100が設置される場合に、2つの支持ブロック905は、返球装置本体100の互いに対向する両端部に設置される。
【0084】
図9Bは、
図9Aに示す例示的な返球装置本体100の側面図である。
図9Bで分かるように、支持ブロック905は、4つの辺を備える多角形形状を有する。底縁部は、地面上又は基底面上に置かれるようになされており、第1側縁部は、底縁部から上縁部まで延在する。返球装置本体100が支持ブロック905上に設置される場合、上縁部は、第1側縁部に対してある角度をなすように位置し、返球装置本体100の後面側に対応している。第2側縁部は、上縁部と底縁部の間で延在し、支持ブロック905の構造を実現する。
【0085】
図10A〜10Eは、複数の角度方向から示した別の例示的な返球装置本体1000を示す。詳細には、
図10Aは、返球装置本体1000の正面図であり、
図10Bは、返球装置本体1000の上面図であり、
図10Cは、返球装置本体1000の側面図であり、
図10Dは、返球装置本体1000の複合斜視図であり、
図10Eは、返球装置本体1000の分解斜視図である。
【0086】
返球装置本体1000は、前面1005と、上面1010と、ノッチ1015とを備える。ノッチ1015には、取付け機構を配置してよい。なお、ここでは、面1010を「上面」と称するが、返球装置本体1000は必ずしも面1010が最上部に位置する(すなわち、基底面に接していない)ように配向されなくてもよい。実際には、返球装置本体1000は、面1010が基底面に接して、それゆえに「上」面ではなくなるように、配向される場合がある。
【0087】
前面1001の例示的な寸法は、長さが24インチ〜60インチであり、高さが5インチ〜24インチである。上面1010の例示的な寸法は、長さが24インチ〜60インチであり、幅が1インチ〜6インチである。上面1010の長さは、前面1005の長さと同じでよい。ノッチ1015の例示的な寸法は、幅が0.5インチ〜4インチであり、長さが1インチ〜6インチである。場合によっては、上面1010は、前面1005に対して90°を超える角度をなすように配向される。
【0088】
図10Cに示すように、返球装置本体1000の後面は、上部梁1025と、下部梁1030とを含み、更に上部梁1025と下部梁1030との間に切り欠き部1020又は切り開き部1020とを含んでよい。
図10Cに示すように、上部梁1025の上縁部は、上面1010と一致し、下部梁1030の下縁部は、前面1005の下縁部と一致するが、必ずしもそうでなくてよく、上部梁1025及び/又は下部梁1030が、それぞれ上面1010及び/又は前面1005の下縁部からずれていてもよい。
【0089】
上部梁1025と下部梁1030は、返球装置本体1000の後面の全長に渡って、及び/又はその一部に渡って延在する。多くの場合において、上部梁1025と下部梁1030は、互いに平行であるが、必ずしもそうでなくてよい。多くの場合において、上部梁1025は、下部梁1030より大きく、かつ下部梁1030に比べて前面1005からより離れている。このように、上部梁1025は、返球装置本体1000を設置する地面又は基底面に対して90°未満の角度で前面1005の位置決めを支援する。また、垂直に延びる面に対して返球装置本体1000が設置されている場合、他の物体(例えば、ボール)が前面1005に当たったとき、前面1005が地面に対して90°未満の角度をなすように、上部梁1025は、前面1005の位置を維持するように作用する。
【0090】
上部梁1025の例示的な寸法は、幅が1インチ〜6インチであり、高さが2インチ〜7インチであるが、それらに限定されない。いくつかの実施形態において、上部梁1025の上縁部は、前面1005に対して90°を超える角度(例えば、110°〜150°)をなすように位置付け可能である。多くの場合において、上部梁1025の下縁部は、上部梁1025の上縁部と平行であってよいが、必ずしもそうでなくてよい。上部梁1025の側縁部は、前面1005に対して、例えば、5〜40°の角度をなすように位置付け可能である。
【0091】
下部梁1030の例示的な幅は、最も広いところで1インチ〜6インチであるが、これに限定されない。下部梁1030は、前面1005の下縁部に向かって幅が小さくなっていてもよい。下部梁1030の例示的な高さは、2インチ〜7インチであるが、これに限定されない。いくつかの実施形態において、下部梁1030の上縁部は、前面1005に対して90°未満の角度(例えば、−10°〜−50°(すなわち、270°〜230°))をなすように位置付け可能である(不図示)。多くの場合において、下部梁1030の下縁部及び/又は上縁部は、下部梁1030の上縁部及び/又は上部梁1025の上縁部及び/又は下縁部に平行であってよいが、必ずしもそうでなくてよい。下部梁1030の側縁部は、前面1005に対して、例えば5〜40°の角度をなすように位置付け可能である。ほとんどの場合において、下部梁1030の側縁部が前面1005に対してなす角度は、上部梁1025の側縁部が前面1005に対してなす角度と同じ、又はほぼ同様でよい。
【0092】
上部梁1025の下縁部と下部梁1030の上縁部とで、切り欠き部1020の上縁部と下縁部とを規定することができる。前面1005と切り欠き部の縁部との間の返球装置本体1000の幅は、例えば、0.25インチ〜3インチでよい。いくつかの実施形態において、切り欠き部1030は、返球装置本体1000を構造的に支持するように作用可能な1つ以上の構造支持部(不図示)を含んでよい。切り欠き部1020の1つの目的は、不要な材料を返球装置本体1000から取り除くことにより、返球装置本体1000の全重量を減らすことである。また、切り欠き部1020は、1つ以上の支持機構の適用/取付けの場所として機能することも可能である。
【0093】
図10Dは、返球装置本体1000の複合斜視図であり、返球装置本体1000を形成するように組み立てられた第1のピース1035、第2のピース1040、及び第3のピース1045を示す。
図10Eは、返球装置本体1000の分解斜視図であり、返球装置本体1000の組み立てのために配置された第1のピース1035、第2のピース1040、及び第3のピース1045を示す。
図11A〜13Cは、第1のピース1035、第2のピース1040、及び第3のピース1045のそれぞれの図を示す。
【0094】
詳細には、
図11Aは、第1のピース1035の正面図であり、
図11Bは、第1のピース1035の上面図であり、
図11Cは、第1のピース1035の側面図である。第1のピース1035の前面1105の形状及びサイズは、前面1005とほぼ同じである。返球装置本体1000の組み立てが完了したら、被覆物(例えば、塗料、布、ビニールなど)を前面1105に適用して前面1005を形成することができる。
図11Bで分かるように、第1のピース1035はまた、上面1110と、ノッチ1015の一部であるノッチ1115の一部とを備える。
図11Cは、第1のピース1035の後面1120を示し、第1のピース1035は、切り欠き部1020の第1部分であってよい。
【0095】
図12Aは、第2のピース1040の正面図を示し、
図12Bは、第2のピース1040の上面図を示し、
図12Cは、第2のピース1040の側面図を示す。第2のピース1040の前面1205の長さは、前面1005の長さとほぼ同じである。返球跳ね返し装置1000を組み立てる際、第2のピース1040を第1のピース1035に固定して上部延長部1025の一部を形成することができる。
図12Bで分かるように、第2のピース1040も、上面1210とノッチ1215とを備え、ノッチ1215は、ノッチ1015の一部である。
図12Cで分かるように、第2のピース1040は、4つの縁部、すなわち、内側縁部1235と、外側縁部1225と、上縁部1220と、底縁部1230とを備え、上縁部1220と底縁部1230とは、互いに平行であってよい。第2のピース1040が(
図12Cに示すように)垂直に配向されていると仮定すると、外側縁部1225は、内側縁部1212の底部に対して約30〜80°の角度で位置付けられ、上縁部1220は、内側縁部1235の最上部に対して約5〜25°の角度で位置付けられ、底縁部1230は、内側縁部1215に対して約10°〜65°の角度で位置付けられることが可能である。
【0096】
図13Aは、第3のピース1045の正面図を示し、
図13Bは、第3のピース1045の上面図を示し、
図13Cは、第3のピース1045の側面図を示す。第3のピース1045の前面1305の長さは、前面1005の長さとほぼ同じである。返球装置本体1000を組み立てる際、第3のピース1045を第1のピース1035に取付けて下部延長部1030の一部を形成することができる。
図13Cに示すように、第3のピース1045は、4つの縁部、すなわち、内側縁部1315と、外側縁部1325と、上縁部1320と、底縁部1330とを備え、それら4つの縁部は、互いに平行ではない。第3のピース1045が(
図13Cに示すように)垂直に配向されていると仮定すると、外側縁部1325は、内側縁部1315に対して約5〜25°の角度で位置付けられ、上縁部1320は、内側縁部1315に対して約−25°〜−65°(すなわち、335°〜295°)の角度で位置付けられ、底縁部1330は、内側縁部1315に対して約25°〜65°の角度で位置付けられることが可能である。
【0097】
図14は、2つのラチェット1405と、ハンドル1410と、2つのストラップとを備える返球装置本体1000の分解図を示し、各ラチェット1405は、ノッチ1015にそれぞれ挿入され、かつ取付けられ、ハンドル1410は、返球装置本体1000の上面の中央部に配置されている。各ラチェット1405は、返球装置本体1000を、例えば、フェンス、支柱、又は壁に固定するために使用される個別のストラップ1415とともに使用されることを意図するものである。
図14に示すラチェット1405の数は一例であり、ラチェット1405の数は任意である(又は、他の取付け機構を使用してもよい)ことは理解されるであろう。ハンドル1410は、返球装置本体1000を持ち運びするのに役立つ任意のハンドル又は装置であってよく、返球装置本体1000に固定又は返球装置本体1000内に組み込んでよい。
【0098】
図15A〜15Fは、別の例示的な返球装置本体1500を示す。返球装置本体1500は、返球装置本体1000と多くの類似点を有するが、返球装置後面の延伸部分のサイズと形状が異なる。具体的には、
図15Aは、返球装置本体1500の正面平面図を示し、
図15Bは、返球装置本体1500の上面平面図を示し、
図15Cは、返球装置本体1500の側面平面図を示し、
図15Dは、上部梁1525の側面図を示し、
図15Eは、下部梁1530の側面図を示し、
図15Fは、返球装置本体1500の分解図を示す。
【0099】
返球装置本体1500は、前面1505と、上面1510と、2つのラチェット1535と、ハンドル1540とを備える。なお、面1510を「上面」と称するが、返球装置本体1500は、必ずしも面1510が上方にある(基底面に接しない)ように配向されなくてよい。実際には、返球装置本体1500は、面1510が基底面に接して、「上」面にならない配向も可能である。
【0100】
前面1505の例示的な寸法は、長さが24〜60インチであり、高さが5〜24インチである。上面1510の例示的な寸法は、長さが24〜60インチであり、奥行きが1〜6インチである。上面1510の長さは、前面1501の長さと同じであってよい)。ノッチ1515の例示的な寸法は、奥行きが0.5〜4インチであり、長さが1〜6インチである。場合によっては、上面1510は、前面1505に対して90°を超える角度をなすように配向可能である。
【0101】
図15Cに示すように、返球装置本体1500の後面は、上部梁1525と下部梁1530とを備え、上部梁1525と下部梁1530との間に開放空間1520が存在する。
図15Cに示すように、上部梁1525の上縁部は、上面1510と一致し、下部梁1530の下縁部は、前面1501の下縁部と一致しているが、必ずしもこの場合のみでなくともよく、上部梁1525及び/又は下部梁1530がそれぞれ上面1510及び/又は下縁部とずれていてもよい。
【0102】
上部梁1525と下部梁1530は、返球装置本体1500の後面の全長及び/又はその一部又は複数部分に延在してよい。多くの場合、上部梁1525と下部梁1530は互いに平行であるが、必ずしもそうでなくてよい。また、多くの場合、上部梁1525は、下部梁1530よりも大きく、下部梁1530に比べて前面1505からより離れて延在してよい。このように、上部梁1525は、返球装置本体1500を配置する地面又は基底面に対して前面1505が90°未満の角度で前面1505が位置するように支持する。上部梁1525はまた、他の物体(例えば、ボール)が前面1505に当たっても前面1505が地面に対して90°未満の角度での位置を維持するように作用する。
【0103】
上部梁1525の例示的な寸法ついては、幅が1〜6インチであり、高さが2〜7インチであるが、これらに限定されない。いくつかの実施形態において、上部梁1525の上縁部は、前面1505に対して90°を超える角度(例えば、110°〜150°)で位置付け可能である。多くの場合、上部梁1525の下縁部は、上部梁1525の上縁部に平行であるが、必ずしもそうでなくてよい。上部梁1525の側縁部は、前面1505に対して例えば5〜40°の角度で位置付け可能である。
【0104】
図15Dは、第1縁部1550が前面1505の後部に取付けられるように構成され、かつ約1チ〜5インチの長さを有する上部梁1525の側面図を示す。第2縁部1555は、第1縁部1550に対して約50°〜75°の角度で位置付けられ、約1.5〜5インチの長さを有する。第3縁部1560は、第1縁部1550に平行であるように第2縁部1555に接続し、かつ約0.5〜3インチの長さを有する。第4縁部1565は、第3縁部1560に対して90°の角度で位置付けられ、約0.5〜2インチの長さを有する。第5縁部1570は、第4縁部1565と第1縁部1550との間に延在し、約1〜4インチの長さを有する。いくつかの実施形態において、第5縁部1570は、第2縁部1555に平行でよい。
【0105】
図15Eは、第1縁部1580が前面1505の後部に取付けられるように構成され、かつ約1インチ〜5インチの長さを有する下部梁1530の側面図を示す。第2縁部1585は、第1縁部1580に対して約105°〜145°の角度で位置付けられ、約1.5〜5インチの長さを有する。第3縁部1590は、第2縁部1585に対して約35°〜65°の角度で第2縁部1585に接続し、かつ約0.3〜2インチの長さを有する。第4縁部1595は、第1縁部1580に対して約105°〜145°の角度で位置付けられ、約0.1〜1.3インチの長さを有する。いくつかの実施形態では、第4縁部1595は、第2縁部1585に概ね平行である。
【0106】
図15Fは、返球装置本体1500の分解図を示し、前面1505と、上面1510の一部と、2つのノッチ1515の一部とを有するシュートボード1507を含む部品であって、返球装置本体1500の部品の相対的な配置を示す。
図15Fは、更に、上面1510の一部と2つのノッチ1515の一部とを含む上部梁1525を示す。
図15Fは、更に、下部梁1530と、2つのラチェット1535と、ハンドル1540とを示す。
【0107】
図16A〜19Bは、本開示の返球装置本体を設置する地面及び/又は面に対して本開示の返球装置本体を好適な角度でそれぞれ支持するように適合された種々の支持機構1600、1700、1800、1900を示す。具体的には、
図16Aは、支持機構1600の側面斜視図を示し、
図16Bは、返球装置本体100、1000、及び/又は1500などの返球装置本体を支持機構1600上に配置した状態の支持機構1600の側面図を示す。支持機構1600は、基端部1630と上縁部1620を含む。いくつかの実施形態において、基端部1630は、返球装置本体が配置される地面上及び/又は支持面上に配置されるように適合されている。上縁部1620は、基端部1630と概ね平行である。上縁部1620の第1側部は、約−45°の相対角度で傾斜縁部1605の第1側部に接続されている。傾斜縁部1605の第2側部は、垂直端部1610と連結されている。垂直端部1610は、基端部1630の第1側部に連結している。上縁部1620の第2側部は、約90°の角度で後端部1625の第1側部に接続されている。後端部1625の第2側部は、基端部1630の第2側部に接続されている。いくつかの実施形態において、支持機構1600は更に、開口部1615、又は貫通孔を含む。
【0108】
支持機構1600の寸法は、
図16Bに示すように、返球装置本体100、1000、及び/又は1500などの返球装置本体にはめ込むように、もしくは返球装置本体と協働できるように構成可能である。支持機構1600では、傾斜縁部1605と上縁部1620が切り欠き部1020及び/又は開放空間1520に一致している。いくつかの実施形態において、返球装置本体は、溝1635内にあるストラップを介して支持機構1600に取付けられてよい。いくつかの実施形態において、返球装置本体を支持するために、2つ以上の支持機構1600を使用してよい。いくつかの他の実施形態において、支持機構1600が1つのみ必要となるように、支持機構1600を、返球装置本体の長さとほぼ同じ長さだけ延在するように構成することができる。
【0109】
図17Aは、地面上及び/又は支持面上に設置されるように構成された基部1715と、返球装置本体が設置され、かつ基部1715の2つの延伸部分1705により定められる下側溝と、延伸部分1705間の空き経路1710と、支持梁1720と、支持アーム1725と、支持パッド1730とを備える別の支持機構1700を示す。支持機構1700を、支持梁1720がヒンジ周りに折り畳み可能で、かつ支持アーム1725により定位置に保持されるように設計することができる。
【0110】
支持機構1700の寸法(例えば、支持梁1720を延ばした場合の支持パッドのサイズと位置)は、
図17Bに示すように、支持機構1700を返球装置本体100、1000、及び/又は1500などの返球装置本体にはめ込むように、もしくは返球装置本体100、1000、及び/又は1500などの返球装置本体と協働できるように構成可能である。支持機構1700では、支持パッド1730は、切り欠き部1020及び/又は開放空間1520内に位置する。いくつかの実施形態において、返球装置本体は、返球装置本体の下縁部を溝1710に挿入することにより、支持機構1700に取付けられてよく、溝1710では、返球装置本体は、延伸部分1720により定位置で保持されることができる。いくつかの実施形態において、返球装置本体を支持するために、2つ以上の支持機構1700を使用してよい。いくつかの他の実施形態において、支持機構1700が1つのみ必要となるように、支持機構1700を、返球装置本体の長さとほぼ同じ長さだけ延在するように構成することができる
【0111】
図18Aは、地面上及び/又は支持面上に設置されるように構成された基部1805と、支持梁1810と、支持パッド1815と、ツイストロック装置1820と、タブ1025とを備える別の支持機構1800を示す。支持梁1820がヒンジ周りに折り畳みできるように、支持機構1800を設計することができる。ツイストロック装置1820は、返球装置本体100、1000、及び/又は1500などの返球装置本体の後部で機構と係合して、例えばタブ1825を介して定位置に係止することができる。
【0112】
図19Aは、地面上及び/又は支持面上に設置されるように構成された基部1905と、延伸部分1915と基部1905の一部とにより規定され、かつ返球装置本体を設置可能な溝1925とを備える別の支持機構1900を示す。支持機構1900は、約135°の角度で基部1905の第1側部から延びる第1縁部1910と、第1縁部1910に概ね平行である第2縁部1920とにより規定される。返球装置本体の側部が溝1925に設置されるように、支持機構1900を設計することができる。また、いくつかの実施形態において、返球装置本体を、2つの穴を含むラチェットウェビング貫通孔(ratchet webbing pass through)1930を介して溝1925内に支持してもよい。この場合、ウェビング(又はストラップ)は、2つの穴を貫通し、ラチェットに連結して支持機構1900に固定され得る。
【0113】
図20A〜20Cは、金網フェンス1205である外部係留機構に取付けた際の例示的な返球装置本体1000のイメージを示す。
図20A〜20Cに示すイメージは、返球装置本体1000がどのように外部係留機構に取付けられるかを示しているが、返球装置本体100及び/又は1500が同様の外部係留機構、取付け機構、及び技術を使用して取付けられることは、当業者により理解されるであろう。
【0114】
図20Aは、返球装置本体1000の下縁部が草原に接し、下部梁1030が金網フェンス1205のベースポール(base pole)2015と一致する金網フェンス1205の下部に接する状態で設置された返球装置本体1000の配置2000を示す。図示するように、
図20Aに示す金網フェンス1205の一部は、フェンスの支柱2010を含むが、返球装置本体1000は、フェンスの支柱を含むフェンス又はフェンスの一部に取付けなくてもよい。
【0115】
返球装置本体1000を金網フェンス1205に取付けるためには、ストラップ1415を、ベースポール2015の下を通し、金網フェンス1205の開部の1つを通し、ラチェットに通す。ストラップ1415をラチェット1405内で締め付けたら、
図20Bの配置2001で示されるように、上部梁1025と下部梁1030が金網フェンス1205にほぼ接して、返球装置本体を金網フェンス1205の平面と接するように配置することができる。上部梁1025と下部梁1030の相対的サイズと寸法に起因して、返球装置本体1000の前面は、草原に対して90°未満の角度に配向される。
【0116】
図20Cは、草原に対する返球装置1000の別の配置2002を示す。この別配置において、返球装置本体の下縁部は、ベースポール2015と接しておらず、ベースポール2015から約8インチ離れており、上部梁1025の上縁部が金網フェンス1205に接している。このように、返球装置本体100の後面と、地面と、金網フェンス1205とは、三角形状を形成する。このように向きを定めると、返球装置本体1000に入ってくるボールは、例えば、地面から離れた(浮き上がった)ボールを受ける練習ができるように、上方の軌跡をなして(すなわち、地面に沿らないで)プレーヤに戻ることができる。この返球装置本体は、ストラップ1415と、ラチェットと、地面及び/又は金網フェンス1205による摩擦との協働により、配置2002のように維持される。
【0117】
上述した実施形態のいくつかにおいて、本開示の返球装置本体の上部梁及び/又は下部梁は、調整可能であってよい。例えば、上部梁1025、上部梁1525、下部梁1030、及び/又は下部梁1530は、折り畳み可能であってよく(例えば、ヒンジを介して伸ばした位置から折り下げられる)、更に/又は保管及び/又は持ち運びのために取り外し可能であってよい。場合によっては、上部梁1025、上部梁1525、下部梁1030、及び/又は下部梁1530のサイズ及び/又は向きを、上部梁及び/又は下部梁に部品を追加する、及び/又は上部梁及び/又は下部梁から部品を取り除くことにより調整可能にしてもよい。
【0118】
加えて、又は或いは、上述の実施形態のいくつかにおいて、本開示の返球装置本体が鉛直面(例えば、フェンス又は壁)に対して配置する際に、本開示の返球装置本体の上部梁及び/又は下部梁を、地面に対して望ましい角度で前面を位置付けるように構成可能である。例えば、上部梁1025、上部梁1525、下部梁1030、及び/又は下部梁1530は、折り畳み可能であってよく(例えば、ヒンジを介して伸ばした位置からから折り下げられる)、更に/又は保管及び/又は持ち運びのために取り外し可能であってよい。ある場合において、上部梁1025、上部梁1525、下部梁1030、及び/又は下部梁1530のサイズ及び/又は向きを、上部梁及び/又は下部梁に部品を追加する、及び/又は上部梁及び/又は下部梁から部品を取り除くことにより調整可能にしてもよい。
【0119】
状況によって、返球装置本体1000及び/又は1500は、上部梁1025、上部梁1525、下部梁1030、及び/又は下部梁1530を備えなくてよく、更に、返球装置本体1000及び/又は1500の横断面が、例えば、返球装置本体100と類似の多角形となるように、返球装置本体1000及び/又は1500の後面は、(例えば、切り欠き部又は切り開き部及び/又は開放空間1520を有しない)単一平面であってよい。
【0120】
加えて、又は或いは、返球装置本体1000及び/又は1500は、上部梁1025、上部梁1525、下部梁1030、及び/又は下部梁1530を備えなくてよく、更に、返球装置本体1000及び/又は1500の後面は、三角形状及び/又は多角形状で片側(すなわち、上面1010又は1510に接する側部)が他方の側部(すなわち、上面1010又は1510に接する側部)より長い、垂直方向に延びる1つ以上の梁を備えることができる。
【0121】
いくつかの実施形態において、返球装置本体100、1000、及び/又は1500は、空洞又は部分的に空洞であってよい。場合によって、返球装置本体100、1000、及び/又は1500の外面は、1種類の材料(例えば、高密度プラスチック)で形成可能である。返球装置本体100、1000、及び/又は1500が顧客に渡された後に、かつ/又は、返球装置本体100、1000、及び/又は1500が使用される場所で、充填材(例えば、砂又は水)の挿入を受け入れられるように、返球装置本体100、1000、及び/又は1500の内部は空洞であってよい。加えて、又は或いは、返球装置本体100、1000、及び/又は1500の外面を、1種類の材料(例えば、高密度プラスチック)で形成可能であり、返球装置本体100、1000、及び/又は1500の内部は、それより密度の低い材料(例えば、発泡体)で可能である。
【0122】
いくつかの実施形態では、複数の返球装置本体100、1000、及び/又は1500を、例えば競技エリアの境界を区切る、及び/又は、複数のプレーヤがボールハンドリング技術を向上するために使う連続面を備えるように、例えばフェンスの長さ又は競技表面外周部の長さに沿って、互いに連結可能である。複数の返球装置は、1つ以上の結合機構(例えば、ストラップ、フック、バンジーコードなど)を介して互いに連結可能である。いくつかの実施形態では、1つ及び/又は複数の返球装置は、デカル、ステッカー、バナーなどによって提供されるように、標識、広告、又はその他のメッセージを表示するための場所としての役割を果たすことができる。
【0123】
場合によって、返球装置本体100、1000、及び/又は1500を、例えば、耐久性の高い金物類(例えば、ねじ、クランプなど)及び/又は結合剤(例えば、接着剤、エポキシ樹脂など)を介して永続的に係留機構に取付けてもよい。例えば、返球装置本体100、1000、及び/又は1500を、1つ以上のフェンスの支柱に螺合する、及び/又は1つ以上のクランプを、返球装置本体100、1000、及び/又は1500に螺合してもよい。
【0124】
場合によって、返球装置本体100、1000、及び/又は1500は、室内(例えば、地下及び/又はガレージ、又は住宅内)で使用されるように適合させてよい。また、1つ以上の返球装置本体100、1000、及び/又は1500及び/又は支持機構がこの環境において使用されるように適合させてもよい。例えば、返球装置本体100、1000、及び/又は1500及び/又は支持機構の1つ以上の寸法は定められてよい。例えば、返球装置本体100、1000、及び/又は1500の長さは、返球装置本体100、1000、及び/又は1500が室内に容易に設置できるように、2フィート又は3フィートに縮小してよい。場合によって、返球装置本体100、1000、及び/又は1500は、方立て(doorjamb)に設置されるように適合可能である。このような場合、返球装置本体100、1000、及び/又は1500は、使用する際に取り外し可能に支持機構に挿入され、使用しないときは支持機構から取り外され、取り外しにより通路としての方立ての一般的な使用を可能にするように、支持機構(例えば、支持機構1900)は、方立て又は廊下の壁に設置されるように適合可能である。
【0125】
返球装置本体100、1000、及び/又は1500と、支持機構及び/又は取付け機構との組み合わせの幾つかは、返球装置本体100、1000、及び/又は1500に当たったボールによって生じる振動及び/又は音を減衰させる振動減衰機構及び/又はサウンド減衰機構を備えることができる。例示的な振動減衰機構及び/又はサウンド減衰機構は、振動減衰機能及び/又はサウンド減衰機構の後面の一部及び/又は返球装置本体100、1000、及び/又は1500の上部梁及び/又は下部梁に設置される発泡挿入物、発泡体、又はクッション性のあるバックドロップを含む。返球装置本体100、1000、及び/又は1500が室内で使用される際、特に、返球装置本体100、1000、及び/又は1500が高い残響性能を備える外部アンカー(例えば、金属製ガレージドア)に取付けられる際、この振動減衰機構及び/又はサウンド減衰機構は特に重要である。