特許第6818085号(P6818085)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6818085転動子を有する計時器表示機構のための調節機構
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6818085
(24)【登録日】2021年1月4日
(45)【発行日】2021年1月20日
(54)【発明の名称】転動子を有する計時器表示機構のための調節機構
(51)【国際特許分類】
   G04B 19/257 20060101AFI20210107BHJP
【FI】
   G04B19/257 Z
【請求項の数】20
【外国語出願】
【全頁数】12
(21)【出願番号】特願2019-100955(P2019-100955)
(22)【出願日】2019年5月30日
(65)【公開番号】特開2019-219387(P2019-219387A)
(43)【公開日】2019年12月26日
【審査請求日】2019年5月30日
(31)【優先権主張番号】18178318.4
(32)【優先日】2018年6月18日
(33)【優先権主張国】EP
(73)【特許権者】
【識別番号】504341564
【氏名又は名称】モントレー ブレゲ・エス アー
(74)【代理人】
【識別番号】100098394
【弁理士】
【氏名又は名称】山川 茂樹
(74)【代理人】
【識別番号】100064621
【弁理士】
【氏名又は名称】山川 政樹
(72)【発明者】
【氏名】アラン・ツァウク
(72)【発明者】
【氏名】クリストフ・リエド
【審査官】 榮永 雅夫
(56)【参考文献】
【文献】 特開2018−4634(JP,A)
【文献】 実開昭54−33666(JP,U)
【文献】 特開昭51−91755(JP,A)
【文献】 米国特許第2343969(US,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G04B 19/02
G04B 19/21 − 19/22
G04B 19/243
G04B 19/257
G04B 19/26
G04B 27/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
計時器表示機構(20)のための調節機構(10)であって、前記表示機構(20)は、少なくとも1つの第1の入力車(2)を備え、前記少なくとも1つの第1の入力車(2)は、前記表示機構(20)内に含まれる第1の表示部材(30)の位置を制御する第1の制御車(3)を直接又は間接的に駆動するように構成する、調節機構(10)において、前記調節機構(10)は、差動歯車機構(50)を含み、前記差動歯車列機構(50)は、表示押さえ(40)によって保持される駆動車セット(4)を含み、前記駆動車セット(4)は、前記第1の入力車(2)によって枢動されるように構成し、少なくとも1つの遊星車(5)を駆動するように構成し、前記少なくとも1つの遊星車(5)は、前記第1の制御車(3)と嵌合し、遊星車保持器(6)に枢動可能に組み付け、前記遊星車保持器(6)に対して偏心し、前記遊星車保持器(6)は、前記調節機構(10)の枠(15)の空洞(62)の内側に、又は前記枠(15)の肩部上の内部摩擦によって、摩擦により組付け、前記差動歯車列機構(50)は、他の入力が静止している際、特定の倍数を、前記差動機構の入力の1つと出力との間の回転に乗算するように構成すること、及び前記遊星車保持器(6)は、操作手段(7)を含み、前記操作手段(7)は、時計技師が前記摩擦を解放し、前記遊星車(5)の角度位置を変更可能にするように構成し、前記角度位置は、前記表示機構(20)の少なくとも1つの他の表示部材(80)に対して前記遊星車(5)を正確に割り送る前記第1の制御車(3)の位置を決定することを特徴とする、調節機構(10)。
【請求項2】
請求項1に記載の少なくとも1つの調節機構(10)を含む表示機構(20)において、前記表示機構(20)は、瞬間的又は半瞬間的表示機構であること、前記第1の入力車(2)は、少なくとも24の歯を含む大型車であること、前記表示機構(20)は、少なくとも1つの指部(90)を含む少なくとも1つの駆動車セット(9)を含み、前記少なくとも1つの指部(90)は、前記第1の入力車(2)を直接又は間接的に駆動するように構成すること、前記駆動機構(20)は、各前記駆動車セット(9)と前記第1の入力車(2)との間に、少なくとも1つの中間車(91)を含み、前記少なくとも1つの中間車(91)は、前記第1の入力車(2)の歯数の半分未満であるか又はそれに等しい、いくつかの歯を含むこと、各前記指部(90)は、前記中間車(91)、又は前記中間車(91)と一体に枢動する星車(92)と協働するように構成すること、及び前記表示機構(20)は、係止位置のために、前記中間車(91)又は前記星車(92)とのみ嵌合する少なくとも1つの入力押さえ(93)を含み、前記位置の変更のために、同様に前記中間車(91)又は前記星車(92)とのみ嵌合する修正押さえ(94)を含むことを特徴とする、表示機構(20)。
【請求項3】
少なくとも1つの前記中間車(91)は、前記星車(92)と一体に枢動することを特徴とする、請求項2に記載の表示機構(20)。
【請求項4】
前記表示機構(20)は、駆動車セットである1つの前記第1の駆動車セット(9)、及び修正車セットである1つの前記第2の駆動車セット(9)を含むことを特徴とする、請求項2に記載の表示機構(20)。
【請求項5】
前記少なくとも1つの中間車(91)の所定の位置での各跳躍時、前記中間車(91)は、前記第1の入力車(2)、又は前記第1の入力車(2)と同期的に枢動する第2の入力車(22)を、ただ1つの歯だけ変位させるように構成することを特徴とする、請求項2に記載の表示機構(20)。
【請求項6】
少なくとも1つの前記中間車(91)は、前記第1の入力車(2)、又は前記第1の入力車(2)と同期的に枢動する第2の入力車(22)の枢動軸に直交する枢動軸を有することを特徴とする、請求項2に記載の表示機構(20)。
【請求項7】
前記表示機構(20)は、前記第2の入力車(22)、又は前記第1の入力車(2)と同期的に枢動する前車(21)を含み、前記第2の入力車(22)又は前記前車(21)は、少なくとも1つの前記中間車(91)と協働することを特徴とする、請求項5に記載の表示機構(20)。
【請求項8】
前記表示機構(20)は、各前記駆動車セット(9)と協働するように構成したただ1つの前記中間車(91)を含むことを特徴とする、請求項2に記載の表示機構(20)。
【請求項9】
請求項1に記載の調節機構(10)を含む表示機構(20)において、前記表示機構(20)は、転動子表示機構であり、前記第1の表示部材(30)は、第1の転動子であること、及び少なくとも1つの前記他の表示部材(80)は、前記第1の転動子と同軸である第2の転動子であることを特徴とする、表示機構(20)。
【請求項10】
前記第2の同軸転動子は、前記第1の入力車(2)、又は前記第1の入力車(2)と同期的に枢動する第2の入力車(22)によって直接又は間接的に駆動されるように構成することを特徴とする、請求項9に記載の表示機構(20)。
【請求項11】
前記第2の同軸転動子は、前記第2の入力車(22)によって直接又は間接的に駆動されるように構成し、前記第2の入力車(22)は、前記第1の入力車(2)と同期的に枢動し、不完全な歯部を有することを特徴とする、請求項10に記載の表示機構(20)。
【請求項12】
前記転動子は、少なくとも1つのフラップ(12)を含み、前記フラップ(12)は、両側に2つの表示記号を有する2つの面を有し、かな(13)と一体に枢動し、前記かな(13)は、前記表示機構(20)の枠(15)内に含まれる歯付き区分(14)と嵌合した際に枢動するように構成することを特徴とする、請求項9に記載の表示機構(20)。
【請求項13】
前記表示機構(20)は、日付表示機構であること、前記第1の転動子は、31の歯車である前記第1の入力車(2)によって間接的に駆動される1の位の表示転動子であり、31の歯車である前記第1の入力車(2)から、1つの歯が取り除かれているか、又は2つの連続する歯が取り除かれていること、及び前記第2の転動子は、第2の入力車(22)によって直接駆動される10の位の転動子であり、前記第2の入力車(22)は、前記第1の入力車(2)と同期的に枢動し、31の歯の切頭車であり、前記31の歯の切頭車の4つの歯のみが位置10、20、30及び31に残存することを特徴とする、請求項9に記載の表示機構(20)。
【請求項14】
前記表示機構(20)は、日付表示機構であること、前記第1の転動子は、31の歯車である前記第1の入力車(2)によって間接的に駆動される1の位の表示転動子であり、31の歯車である前記第1の入力車(2)から、1つの歯が取り除かれているか、又は2つの連続する歯が取り除かれていること、前記第2の転動子は、第2の入力車(22)によって直接駆動される10の位の転動子であり、前記第2の入力車(22)は、前記第1の入力車(2)と同期的に枢動し、31の歯の切頭車であり、前記31の歯の切頭車の4つの歯のみが位置10、20、30及び31の歯に残存すること、並びに前記第1の転動子は、ゼロから9までの数字を10の面上に載せた5つの前記フラップ(12)を含むことを特徴とする、請求項12に記載の表示機構(20)。
【請求項15】
前記表示機構(20)は、日付表示機構であること、前記第1の転動子は、31の歯車である前記第1の入力車(2)によって間接的に駆動される1の位の表示転動子であり、31の歯車である前記第1の入力車(2)から、1つの歯が取り除かれているか、又は2つの連続する歯が取り除かれていること、前記第2の転動子は、第2の入力車(22)によって直接駆動される10の位の転動子であり、前記第2の入力車(22)は、前記第1の入力車(2)と同期的に枢動し、31の歯の切頭車であり、前記31の歯の切頭車の4つの歯のみが位置10、20、30及び31に残存すること、並びに前記表示機構(20)は、曜日を示す転動子を含み、前記転動子は、1又は3つの前記フラップ(12)を含むことを特徴とする、請求項12に記載の表示機構(20)。
【請求項16】
前記表示機構(20)は、日付表示機構であること、前記第1の転動子は、31の歯車である前記第1の入力車(2)によって間接的に駆動される1の位の表示転動子であり、31の歯車である前記第1の入力車(2)から、1つの歯が取り除かれているか、又は2つの連続する歯が取り除かれていること、前記第2の転動子は、第2の入力車(22)によって直接駆動される10の位の転動子であり、前記第2の入力車(22)は、前記第1の入力車(2)と同期的に枢動し、31の歯の切頭車であり、前記31の歯の切頭車の4つの歯のみが位置10、20、30及び31に残存すること、並びに前記表示機構(20)は、月を示す転動子を含み、前記転動子は、6つの前記フラップ(12)を含むことを特徴とする、請求項12に記載の表示機構(20)。
【請求項17】
前記表示機構(20)は、うるう年を示す転動子を含むことを特徴とする、請求項9に記載の表示機構(20)。
【請求項18】
前記表示機構(20)は、月相を示す転動子を含み、前記転動子は、59の歯を有する車によって駆動されるように構成することを特徴とする、請求項9に記載の表示機構(20)。
【請求項19】
前記表示機構(20)は、昼/夜を示す転動子を含み、前記転動子は、1日に2度枢動するように構成することを特徴とする、請求項9に記載の表示機構(20)。
【請求項20】
請求項2に記載の少なくとも1つの表示機構(20)を含む時計(100)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、計時器表示機構のための調節機構に関し、表示機構は、少なくとも1つの第1の入力車を含み、少なくとも1つの第1の入力車は、前記表示機構内に含まれる第1の表示部材の位置を制御する第1の制御車を直接又は間接的に駆動するように構成する。
【0002】
本発明は、少なくとも1つのそのような調節機構を備える表示機構にも関する。
【0003】
本発明は、少なくとも1つのそのような表示機構を含む時計にも関する。
【0004】
本発明は、計時器表示機構の分野に関し、より詳細には、暦、月相、時間帯又は同様の複雑機構等の複雑機構のための表示機構に関する。
【背景技術】
【0005】
Fabrique d’Horlogerie de Fontainemelon名義のスイス特許第310559号(特許文献1)は、1か月のうちの31日間を表示する2つの日付表示、即ち、一方は10の位、及びもう一方は1の位のための独立駆動デバイスを開示している。
【0006】
MONTRES BREGUET SA名義のスイス特許出願公開00849/16(特許文献2)、欧州特許出願公開16177872(特許文献3)及び欧州特許出願公開17175547(特許文献4)は、そのような転動子表示機構の特定の構成を開示しており、これらの構成は、本明細書では詳細に説明しない。特に、日付は、2つの転動子、即ち、10の位のための単純な転動子、及び1の位のための、それぞれが2つの面を有する5つの枢動フラップを有する転動子上に表示され、これにより、全ての表示される数字に対し高度な可読性を提供する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】スイス特許第310559号
【特許文献2】スイス特許出願公開00849/16
【特許文献3】欧州特許出願公開16177872
【特許文献4】欧州特許出願公開17175547
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は、複雑な表示機構の調節を容易にし、工場における最初の組立て工程を単純化することを提案するものである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
この目的で、本発明は、請求項1に記載の計時器表示機構のための調節機構に関する。
【0010】
本発明は、少なくとも1つのそのような調節機構を備える表示機構にも関する。
【0011】
本発明は、少なくとも1つのそのような表示機構を含む時計にも関する。
【0012】
本発明の他の特徴及び利点は、添付の図面を参照して、以下の詳細な説明を読めば明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】第1の側からの転動子を有する計時器表示機構の概略図であり、計時器表示機構は、本発明による調節機構を備える。
図2】調節機構内に含まれる差動機構の遊星車の軸を通る、図1の機構の概略断面図である。
図3】第1の側とは反対の第2の側からの図1の機構の概略図である。
図4図1の転動子表示機構の概略立面図である。
図5図1の転動子表示機構の一部概略斜視図であり、入力車は、中間車によって駆動される。
図6】差動機構の機能を示すブロック図である。
図7図1の転動子表示機構を備える時計の概略正面図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
本発明は、計時器表示機構20のための調節機構10に関する。この表示機構20は、少なくとも1つの第1の入力車2を含み、少なくとも1つの第1の入力車2は、表示機構20内に含まれる第1の表示部材30の位置を制御する第1の制御車3を直接又は間接的に駆動するように構成される。
【0015】
本発明によれば、調節機構10は、差動歯車列機構50を含み、差動歯車列機構50は、表示押さえ40によって保持される駆動車セット4を含む。この駆動車セット4は、第1の入力車2によって枢動されるように構成し、少なくとも1つの遊星車5を駆動するように構成され、少なくとも1つの遊星車5は、第1の制御車3と嵌合する。
【0016】
この遊星車5は、遊星車保持器6に枢動可能に組み付けられ、遊星車保持器6に対して偏心する。この遊星車保持器6は、摩擦ばねを形成し、遊星車保持器6中に含まれる突起61によって、調節機構10の枠15の空洞62内側に、又は前記枠15の肩部上の内部摩擦によって、摩擦により組付けられる。差動歯車列機構50は、他の入力が静止している際、特定の所与の倍数、特に整数倍を、差動機構の入力の1つと出力との間の回転に乗算するように構成する。この倍数は、図示の非限定的な実施形態では、転動子表示器の1の位の転動子に適用する場合、2に等しい。この比率は、例えば、同じ表示器の10の位の転動子に適用する場合、1.0又は0.5とすることができる。
【0017】
遊星車保持器6は、操作手段7を含み、操作手段7は、時計技師が摩擦を解放し、遊星車5の角度位置を変更することを可能にするように構成され、この角度位置は、表示機構20の少なくとも1つの他の表示部材80に対して遊星車5を正確に割り送る第1の制御車3の位置に影響を与え、決定するものである。図示される非限定的な実施形態では、これら操作手段7は、ピンセット又はそれ以外によって操作し得る2つの腕部を含む。別の実施形態では、操作手段7は、サークリップ・プライヤ又は同様のもの等、相補形状の器具と協働するように構成した穴又はつまみを備えることができる。操作手段7は、摩擦に影響を与えずに遊星車5の角度位置を変更するために使用することもできる。というのは、摩擦の効果は、機能に必要なものではなく、使用時の快適さをもたらすものであるためである。
【0018】
本発明は、少なくとも1つのそのような調節機構10を備える表示機構20にも関する。より詳細には、表示機構20は、瞬間的又は半瞬間的表示機構であり、少なくとも1つの指部90を備える少なくとも1つの駆動車セット9を含み、少なくとも1つの指部90は、第1の入力車2を直接又は間接的に駆動するように構成される。図示の実施形態は、日付表示機構に関する。そのような表示機構又は月相又は時間帯又は他の表示は、従来、小さな寸法の多数の歯:31、59、24の歯を有する少なくとも1つの大型車を含み、制御指部又は押さえとの界面は、概して不完全である。したがって、特に、第1の入力車2は、少なくとも24の歯を備える大型車である。
【0019】
指部によって、特に接線駆動でそのような車を通常通りに駆動する間、駆動機能の安全性を向上させ、指部が前の歯を駆動するのを防止するか又は歯を全く駆動しないようにし、そのような大型車が押さえによって係止位置で安全に保持されることを保証し、したがって、着用中の衝撃又は加速の際に位置の損失を回避するため、関係する大型車が中間車によって間接的に駆動され、保持されることが有利である。
【0020】
この目的で、特に、駆動機構20は、各駆動車セット9と第1の入力車2との間に、少なくとも1つの中間車91を含み、少なくとも1つの中間車91は、第1の入力車2の歯数の半分未満又はそれに等しい、いくつかの歯を備える。各指部90は、中間車91、又は中間車91と一体に枢動する星車92と協働するように構成される。表示機構20は、係止位置のために、中間車91又はそのような星車92とのみ嵌合する少なくとも1つの入力押さえ93を含み、位置変更のために、同様に中間車91又はそのような星車92とのみ嵌合する修正押さえ94を含む。
【0021】
より詳細には、少なくとも1つの中間車91は、星車92と一体に枢動する。
【0022】
より詳細には、表示機構20は、駆動車セットである第1の駆動車セット9、及び修正車セットである第2の駆動車セット9を含む。
【0023】
より詳細には、中間車91の所定の位置での各跳躍時、この少なくとも1つの中間車91は、第1の入力車2、又は第2の入力車22、又は第1の入力車2と同期的に枢動する前車21を、ただ1つの歯だけ変位させるように構成される。
【0024】
より詳細には、少なくとも1つの中間車91は、第1の入力車2、又は第1の入力車2と同期的に枢動する第2の入力車22の枢動軸に直交する枢動軸を有する。
【0025】
より詳細には、表示機構20は、第2の入力車22、又は第1の入力車2と同期的に枢動する前車21を含み、図の場合のように、前記第2の入力車22又は前車21は、少なくとも1つの中間車91と協働する。
【0026】
より詳細には、表示機構20は、各駆動車セット9と協働するように構成した単一の中間車91を含む。
【0027】
図示の非限定的な例は、第1の入力車2に関し、第1の入力車2は、1つの隆起歯を含む31の歯を有し、第2の入力車22と同期的に枢動し、第2の入力車22は、第1の入力車2と同期的に枢動し、31の歯を有する切頭車であり、31の歯のうち、4つの歯のみが位置10、20、30及び31に残存し、また31の歯を有する前車21と同期的に枢動する。この前車21は、図示の回転子表示機構に必要である回転軸の変更を可能にする。というのは、回転子の軸は、地板の平面に平行であり、ムーブメントの車セットの軸に直交するためである。中間車91は、12の歯を有し、24時指部90と協働し、24時指部90は、従来の様式で駆動車セット9上に弾性的に組み付けられる。ここで、中間車91は、12の歯の日付星車92と同軸であり、12の歯の日付星車92と同期する。計時器ムーブメント(図示せず)によって駆動される日付指部は、1日に一度、日付星車92と共に真夜中に働き、12分の1段の回転を行う。中間車91は、31の歯の前車21を駆動し、12:31の歯車比で31分の1の回転の跳躍を行う。ここで、日付星車92は12の歯しか有さないため、駆動機能は、31の歯を有する車上の従来の直接駆動機構と比較して、安全特徴を大幅に増大し、押さえを使用する係止機能も同様に改善する。NIHS(スイス時計業界規格)の歯を使用する場合、星車92を有するただ1つの中間車91であってもよく、これらの先細歯は、指部による駆動及び押さえによる位置決めの両方を可能にする。
【0028】
本発明の図示の特定の適用例では、表示機構20は、転動子を有する表示機構であり、第1の表示部材30は、第1の転動子であり、少なくとも1つの他の表示部材80は、特に、限定はしないが第1の転動子と同軸である第2の転動子である。
【0029】
同じ出願人による特許文献2、特許文献3及び特許文献4は、そのような転動子表示機構の特定の構成を開示しており、本明細書では詳細に説明しない。特に、日付は、2つの転動子、即ち、10の位のための単純な転動子、及び1の位のための、それぞれが2つの面を有する5つの枢動フラップを有する転動子上に表示され、これにより、全ての表示される数字に対し高度な可読性を提供する。1の位は、1回転のみを行う特許文献1の1の位の円板の表示と比較して、転動子の2回の回転にわたり表示される。5つの歯の星車から構成される解決策は、特に、31から01への変更をもたらす少なくとも1つの欠けている歯を交差することに関して、形状的に最適ではない。特許文献2、特許文献3及び特許文献4に挙げられた有利な解決策は、乗算器車セットにより、多数の歯を有する星車、ここでは駆動車セット4を形成する10の歯を有する星車の回転を整数倍、ここでは2倍に乗算することであり、乗算器車セットは、この10の歯の星車と転動子との間に挿入される。
【0030】
乗算器歯車列、特に2倍乗算器は、1の位の数字が10の位の数字に面して表示されるように割り送る必要がある。この歯車列は、乗算器歯車列であるため、この割り送り機能にはかなりの精度が必要である。組立て工程も単純化しなければならない。というのは、列の正確な角度割り送りを有するあらゆる設計は、組立て作業又はアフターサービス時の調節を担う時計技師に困難をもたらすためである。
【0031】
より詳細には、第2の転動子が同軸である場合、第2の転動子は、第1の入力車2、又は第1の入力車2と同期的に枢動する第2の入力車22によって直接又は間接的に駆動されるように構成される。
【0032】
より詳細には、第2の同軸転動子は、第2の入力車22によって直接又は間接的に駆動されるように構成され、第2の入力車22は、第1の入力車2と同期的に枢動し、不完全な歯部を有する。
【0033】
より詳細には、第1の転動子は、少なくとも1つのフラップ12を含み、フラップ12は、両側に2つの表示記号を有する2つの面を有し、かな13と一体に枢動し、かな13は、かな13が歯付き区分14と嵌合した際に枢動するように構成され、歯付き区分14は、表示機構20の枠15内に含まれる。
【0034】
より詳細には、表示機構20は、日付表示機構であり、第1の転動子は、31の歯車である第1の入力車2によって間接的に駆動される1の位の表示転動子であり、31の歯車である第1の入力車2は、1つの歯が取り除かれている(30の歯が残存する)か、又は2つの連続する歯が取り除かれている(29の歯が残存する)。この場合、第2の転動子は、第2の入力車22によって直接駆動される10の位の転動子であり、第2の入力車22は、第1の入力車2と同期的に枢動し、31の歯の切頭車であり、4つの歯のみが位置10、20、30及び31に残存する。
【0035】
差動歯車列機構50は、図6
−A:割り送り、及び(本明細書では2倍の)乗算
−B:1の位の駆動、10の歯の星車に対する1日に10分の1の回転;
−C:1の位の表示;
−D:摩擦ばね上での1の位の割り送り
に概略的に表す。
【0036】
この差動歯車列は、第2の入力が静止している際、第1の入力と出力との間で2倍の乗算を直接可能にする。
【0037】
第2の入力上での回転は、10の歯の星車とは無関係に1の位の転動子を回転させ、1の位の表示を10の位の表示上に位置合わせする。
【0038】
摩擦により組み付けた遊星車保持器6の把持手段7が時計ケースの内側にある特定の実施形態では、この回転は、摩擦又は係止機能によって保証され、回転が、時計技師による調節の瞬間にのみ生じ得るようにする。
【0039】
差動歯車列は、有利には、1の位の転動子に同心状に配置することができるが、この実施形態は限定するものではない。
【0040】
図2は、運動学的連鎖を示す。中間車91と一体である星車92は、前車21、したがって第1の入力車2を駆動し、第1の入力車2は、10の歯の星車42を介して駆動車セット4を駆動するように構成される。この駆動車セット4は、板41を含み、板41は、ここでは25の歯を有し、10の歯の星車42と一体であり、ここでは10の歯を有する、心軸51をもつ遊星車5のかな52と嵌合し、この遊星車5は、遊星車保持器6に対して枢動する。遊星車5は、板53を含み、板53は、ここでは16の歯を有し、第1の制御車3と嵌合し、第1の制御車3は、ここでは第1の転動子30のかなであり、20の歯を有する。第2の入力車22は、第2の転動子80の心軸82をもつかな81と嵌合するように構成される。
【0041】
遊星車5の心軸が摩擦によって所定の位置に固定されている際(日付跳躍時の通常動作)、第1の転動子30の回転NRは、駆動車セット4(10の歯の星車)の回転NEの関数として、この特定の非限定的な例では、NR=NE×25/10×16/20=2×0.1=0.2に等しい。
【0042】
より詳細には、第1の転動子は、5つの枢動フラップ12を有し、フラップ12の10の面上に、ゼロから9までの数字を載せる。したがって、1日につき5分の1回転の回転が適切に実施される。
【0043】
駆動車セット4(10の歯の星車)がその押さえ40によって固定されている際、即ち、真夜中と23:30時との間の通常動作の際、異なる計算の要素の1つは、ゼロに変化し、回転NRは、時計技師によって摩擦ばねの操作の関数NF(=38°)として計算される。
NR=NF×20×10/(20×10−16×25)=−38°
【0044】
38°(±19°)の回転は、適切に実施され、組立てが何であれ、割り送りに正確で、十分である。第1の制御車3の1つの歯は、360°/20=18°に対応する。
【0045】
摩擦ばねは、図では径方向要素である操作把持手段7によって解放される。
【0046】
より詳細には、表示機構20は、曜日を示す転動子も含み、この転動子は、1又は3つの枢動フラップ12を含む。
【0047】
より詳細には、表示機構20は、月を示す転動子を含み、この転動子は、6つの枢動フラップ12を含む。
【0048】
より詳細には、表示機構20は、うるう年を示す転動子を含む。
【0049】
より詳細には、表示機構20は、月相を示す転動子を含み、この転動子は、59の歯を有する車によって駆動されるように構成する。
【0050】
より詳細には、表示機構20は、昼/夜を示す転動子を含み、この転動子は、1日に2度枢動するように構成する。
【0051】
要約すると、本発明は、図示のように、10の歯の星車に対して転動子が回転することを可能にし、これにより、様々な転動子上で、特徴をもつ数字又は記号を互いに対して完全に位置合わせすることを可能にする。
【0052】
従来の平坦表示器に適用する場合、本発明による摩擦ばねは、例えば、年間の日付表示のための暦時計における調節を大幅に促進する。
【0053】
本発明は、本明細書では、特定の適用例であり、時計技師のみが把持手段7にアクセスできる、したがって、好ましくは、把持手段7が時計ケースの内側にある。しかし、ユーザが操作するために、把持手段が不可欠な封止手段を伴うという条件で、これらの把持手段を時計ケースの外側に置き得ることは明らかである。置時計等の固定式計時器への適用は、さほど入念な封止手段を必要とせず、本発明による差動歯車及び摩擦ばねを使用する調節機構に対する達成が容易である。
【0054】
遊星車保持器6というこの摩擦組立体は、通常の事前調節をなくすため、有利であり、転動子表示器の特に図示のケースでは、この摩擦組立体は、転動子30上で転動子かな3を割り送り、減少車セットの車のかな上で減少車セットの車を割り送り、星車上で10の歯の星車の車を割り送る必要をなくす。したがって、これら3つの車セットは、任意の特定の割り送りを伴わずに組み付けることができ、これにより、時間及び専門技能の点で著しい節約となる。本発明は、転動子を組み付ける間、車セットを割り送る必要をなくし、構成要素を大まかに組み付け、調節を組立て後に実施するものである。
【0055】
本発明は、永久暦機構に特に適している。
【0056】
本発明は、少なくとも1つのそのような表示機構20を含む時計100にも関する。
【符号の説明】
【0057】
2 第1の入力車
3 第1の制御車
4 駆動車セット
5 遊星車
6 遊星車保持器
7 操作手段
10 調節機構
15 枠
20 計時器表示機構
30 第1の表示部材
40 表示押さえ
50 差動歯車機構
62 空洞
80 表示部材
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7