【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、円筒部3の一端側の外周面3aには径方向外方へ向かって突出する円板状のフランジ部4が一体に形成された樹脂製筒状体1に関するものである。本発明において、前記円筒部3の一端側には、前記円筒部3の一端面3bに開口し、且つ、前記円筒部3の外周面3aと同心の円環状溝5が形成されている。また、前記円環状溝5は、前記円筒部3の中心軸6に沿った方向の溝深さが前記フランジ部4の厚さよりも深くなるように形成されている。そして、前記フランジ部4は、両側面4a,4bのうちの一方の側面4aが前記円筒部3の前記一端面3b側に位置し、前記両側面4a,4bのうちの他方の側面4bが前記一方の側面4aよりも前記円筒部3の他端面3c寄りに位置している場合に、前記他方の側面4bと前記円筒部3の外周面3aとの交点P1から前記フランジ部4の外周面4cまでの径方向長さL1の方が前記他方の側面4bと前記円筒部3の外周面3aとの交点P1から前記円環状溝5までの径方向長さL2よりも長くなるように形成されている。
【0009】
また、本発明は、円筒部3の一端側の外周面3aには径方向外方へ向かって突出する円板状のフランジ部4が一体に形成された樹脂製筒状体1に関するものである。本発明において、前記円筒部3の一端側には、前記円筒部3の一端面3bに開口し、且つ、前記円筒部3の外周面3aと同心の円環状溝5が形成されている。また、前記円環状溝5は、前記円筒部3の中心軸6に沿った方向の溝深さが前記フランジ部4の厚さよりも深い部分から漸減するように形成されている。そして、前記フランジ部4は、両側面4a,4bのうちの一方の側面4aが前記円筒部3の前記一端面3b側に位置し、前記両側面4a,4bのうちの他方の側面4bが前記一方の側面4aよりも前記円筒部3の他端面3c寄りに位置している場合に、前記他方の側面4bと前記円筒部3の外周面3aとの交点P1から前記フランジ部4の外周面4cまでの径方向長さL1の方が前記他方の側面4bと前記円筒部3の外周面3aとの交点P1から前記円環状溝5までの径方向長さL2よりも長くなるように形成されている。
【0010】
また、本発明は、固定型14と可動型15との型合わせ面14a,15a側にキャビティ13が形成され、前記キャビティ13にピンポイントゲート20から溶融樹脂を射出することにより、前記キャビティ13の形状が転写された樹脂製筒状体1を形成する樹脂製筒状体1の製造金型12に関するものである。
本発明において、
(A).前記樹脂製筒状体1は、円筒部3と、前記円筒部3の一端側の外周面3aから径方向外方へ向かって突出する円板状のフランジ部4と、を一体に有し、
前記円筒部3の一端側には、前記円筒部3の一端面3bに開口し、且つ、前記円筒部3の外周面3aと同心の円環状溝5が形成され、
前記円環状溝5は、前記円筒部3の中心軸6に沿った方向の溝深さが前記フランジ部4の厚さよりも深くなるように形成され、
前記フランジ部4は、両側面4a,4bのうちの一方の側面4aが前記円筒部3の前記一端面3b側に位置し、前記両側面4a,4bのうちの他方の側面4bが前記一方の側面4aよりも前記円筒部3の他端面3c寄りに位置している場合に、前記他方の側面4bと前記円筒部3の外周面3aとの交点P1から前記フランジ部4の外周面4cまでの径方向長さL1の方が前記他方の側面4bと前記円筒部3の外周面3aとの交点P1から前記円環状溝5までの径方向長さL2よりも長くなるように形成され、
(B).前記キャビティ13は、前記フランジ部4を形作る第1キャビティ部分17と、前記円筒部3を形作る第2キャビティ部分18と、を有し、
前記固定型14は、前記第1キャビティ部分17に開口する前記ピンポイントゲート20が形成されると共に、前記円環状溝5を形作るためのリング状突起21が形成され、
前記ピンポイントゲート20は、第1キャビティ部分17の周方向に沿って等間隔で複数配置され、且つ、前記第1キャビティ部分17への開口部20aが前記円筒部3の外周面3aを形作る前記第2キャビティ部分18の内周面31よりも径方向外方側に位置するように配置され、前記フランジ部4の前記一方の側面4aを形作る前記第1キャビティ部分17の第1の壁面25側から前記フランジ部4の前記他方の側面4bを形作る前記第1キャビティ部分17の第2の壁面15a,29側に向けて前記溶融樹脂を射出するようになっている。
【0011】
また、本発明は、固定型14と可動型15との型合わせ面14a,15a側にキャビティ13が形成され、前記キャビティ13にピンポイントゲート20から溶融樹脂を射出することにより、前記キャビティ13の形状が転写された樹脂製筒状体1を形成する樹脂製筒状体1の製造金型12に関するものである。
本発明において、
(A).前記樹脂製筒状体1は、円筒部3と、前記円筒部3の一端側の外周面3aから径方向外方へ向かって突出する円板状のフランジ部4と、を一体に有し、
前記円筒部3の一端側には、前記円筒部3の一端面3bに開口し、且つ、前記円筒部3の外周面3aと同心の円環状溝5が形成され、
前記円環状溝5は、前記円筒部3の中心軸6に沿った方向の溝深さが前記フランジ部4の厚さよりも深い部分から漸減するように形成され、
前記フランジ部4は、両側面4a,4bのうちの一方の側面4aが前記円筒部3の前記一端面3b側に位置し、前記両側面4a,4bのうちの他方の側面4bが前記一方の側面4aよりも前記円筒部3の他端面3c寄りに位置している場合に、前記他方の側面4bと前記円筒部3の外周面3aとの交点P1から前記フランジ部4の外周面4cまでの径方向長さL1の方が前記他方の側面4bと前記円筒部3の外周面3aとの交点P1から前記円環状溝5までの径方向長さL2よりも長くなるように形成され、
(B).前記キャビティ13は、前記フランジ部4を形作る第1キャビティ部分17と、前記円筒部3を形作る第2キャビティ部分18と、を有し、
前記固定型14は、前記第1キャビティ部分17に開口する前記ピンポイントゲート20が形成されると共に、前記円環状溝5を形作るためのリング状突起22が形成され、
前記ピンポイントゲート20は、第1キャビティ部分18の周方向に沿って1箇所だけ配置され、前記第1キャビティ部分17への開口部20aが前記円環状溝5の最も溝深さが深くなる部分の径方向外方に位置し、且つ、前記第1キャビティ部分17への開口部20aが前記円筒部3の外周面3aを形作る前記第2キャビティ部分18の内周面31よりも径方向外方側に位置するように配置され、前記フランジ部4の前記一方の側面4aを形作る前記第1キャビティ部分17の第1の壁面25側から前記フランジ部4の前記他方の側面4bを形作る前記第1キャビティ部分17の第2の壁面15a,29側に向けて前記溶融樹脂を射出するようになっている。
【0012】
また、本発明は、固定型14と可動型15との型合わせ面14a,15a側にキャビティ13が形成され、前記キャビティ13にピンポイントゲート20から溶融樹脂を射出することにより、前記キャビティ13の形状が転写された樹脂製筒状体1を形成する樹脂製筒状体1の製造方法に関するものである。
本発明において、
(A).前記樹脂製筒状体1は、円筒部3と、前記円筒部3の一端側の外周面3aから径方向外方へ向かって突出する円板状のフランジ部4と、を一体に有し、
前記円筒部の一端側には、前記円筒部3の一端面3bに開口し、且つ、前記円筒部3の外周面3aと同心の円環状溝5が形成され、
前記円環状溝5は、前記円筒部3の中心軸6に沿った方向の溝深さが前記フランジ部4の厚さよりも深くなるように形成され、
前記フランジ部4は、両側面4a,4bのうちの一方の側面4aが前記円筒部3の前記一端面3b側に位置し、前記両側面4a,4bのうちの他方の側面4bが前記一方の側面4aよりも前記円筒部3の他端面3c寄りに位置している場合に、前記他方の側面4bと前記円筒部3の外周面3aとの交点P1から前記フランジ部4の外周面4cまでの径方向長さL1の方が前記他方の側面4bと前記円筒部3の外周面3aとの交点P1から前記円環状溝5までの径方向長さL2よりも長くなるように形成され、
(B).前記キャビティ13は、前記フランジ部4を形作る第1キャビティ部分17と、前記円筒部3を形作る第2キャビティ部分18と、を有し、
前記固定型14は、前記第1キャビティ部分17に開口する前記ピンポイントゲート20が形成されると共に、前記円環状溝5を形作るためのリング状突起22が形成され、
前記ピンポイントゲート20は、第1キャビティ部分17の周方向に沿って等間隔で複数配置され、且つ、前記第1キャビティ部分17への開口部20aが前記円筒部3の外周面3aを形作る前記第2キャビティ部分18の内周面31よりも径方向外方側に位置するように配置され、前記フランジ部4の前記一方の側面4aを形作る前記第1キャビティ部分17の第1の壁面25側から前記フランジ部4の前記他方の側面4bを形作る前記第1キャビティ部分17の第2の壁面15a,29側に向けて前記溶融樹脂を射出するようになっており、
(C).前記ピンポイントゲート20から前記第1キャビティ部分17に射出された溶融樹脂は、前記第1キャビティ部分17及び前記第2キャビティ部分18のうちの前記リング状突起22の外周側に位置する部分を流動した後、あたかもリングゲートから射出された溶融樹脂であるかのように、前記第2キャビティ部分18に充填される。
【0013】
また、本発明は、固定型14と可動型15との型合わせ面14a,15a側にキャビティ13が形成され、前記キャビティ13にピンポイントゲート20から溶融樹脂を射出することにより、前記キャビティ13の形状が転写された樹脂製筒状体1を形成する樹脂製筒状体1の製造方法に関するものである。
本発明において、
(A).前記樹脂製筒状体1は、円筒部3と、前記円筒部3の一端側の外周面3aから径方向外方へ向かって突出する円板状のフランジ部4と、を一体に有し、
前記円筒部3の一端側には、前記円筒部3の一端面3bに開口し、且つ、前記円筒部3の外周面3aと同心の円環状溝5が形成され、
前記円環状溝5は、前記円筒部3の中心軸6に沿った方向の溝深さが前記フランジ部4の厚さよりも深い部分から漸減するように形成され、
前記フランジ部4は、両側面4a,4bのうちの一方の側面4aが前記円筒部3の前記一端面3b側に位置し、前記両側面4a,4bのうちの他方の側面4bが前記一方の側面4aよりも前記円筒部3の他端面3c寄りに位置している場合に、前記他方の側面4bと前記円筒部3の外周面3aとの交点P1から前記フランジ部4の外周面4cまでの径方向長さL1の方が前記他方の側面4bと前記円筒部3の外周面3aとの交点P1から前記円環状溝5までの径方向長さL2よりも長くなるように形成され、
(B).前記キャビティ13は、前記フランジ部4を形作る第1キャビティ部分17と、前記円筒部3を形作る第2キャビティ部分18と、を有し、
前記固定型14は、前記第1キャビティ部分17に開口する前記ピンポイントゲート20が形成されると共に、前記円環状溝5を形作るためのリング状突起22が形成され、
前記ピンポイントゲート20は、第1キャビティ部分17の周方向に沿って1箇所だけ配置され、前記第1キャビティ部分17への開口部20aが前記円環状溝5の最も溝深さが深くなる部分の径方向外方に位置し、且つ、前記第1キャビティ部分17への開口部20aが前記円筒部3の外周面3aを形作る前記第2キャビティ部分18の内周面31よりも径方向外方側に位置するように配置され、前記フランジ部4の前記一方の側面4aを形作る前記第1キャビティ部分17の第1の壁面25側から前記フランジ部4の前記他方の側面4bを形作る前記第1キャビティ部分17の第2の壁面15a,29側に向けて前記溶融樹脂を射出するようになっており、
(C).前記ピンポイントゲート20から前記第1キャビティ部分17に射出された溶融樹脂は、前記第1キャビティ部分17及び前記第2キャビティ部分18のうちの前記リング状突起22の外周側に位置する部分を流動した後、あたかもリングゲートから射出された溶融樹脂であるかのように、前記第2キャビティ部分18に充填される。