(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の検査装置の一例を示して説明する。以下の説明においては、XYZ直交座標系を設定し、必要に応じてこのXYZ直交座標系を参照しつつ各部分の位置関係について説明する。なお、以下の説明において例示される材料、寸法等は一例であって、本発明はそれらに必ずしも限定されるものではなく、その要旨を変更しない範囲で適宜変更して実施することが可能である。
【0011】
検査装置1は、
図1及び
図2に示すように、検査用コネクター10と、インターポーザー12とを備えている。
【0012】
検査用コネクター10は、シート状の非導電性の樹脂層14と、複数の導電部16とを備えている。複数の導電部16は、樹脂層14の厚さ方向(Z方向)に対して傾斜するように、樹脂層14の厚さ方向の第1面14aから第2面14bまで並行して延びるように形成されている。
なお、本明細書において、「非導電性」とは、電気抵抗値が1MΩ以上であることを意味し、好ましくは10MΩ以上である。
【0013】
樹脂層14を形成する樹脂としては、非導電性の公知の樹脂を使用でき、例えば、ポリ塩化ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ酢酸ビニル、ポリブチレンテレフタレート等の熱可塑性樹脂;アクリロニトリル−ブタジエンゴム、シリコーンゴム、クロロプレンゴム、エチレン−クロロプレンゴム、エチレン−クロロプレン−ジエンゴム、スチレン−ブタジエンゴム、フッ素ゴム等のエラストマー又は合成ゴム等が挙げられる。なかでも、高弾性、耐熱性の点から、シリコーンゴム、耐熱性フッ素ゴムが好ましい。
樹脂層14を形成する樹脂としては、1種を単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
【0014】
各々の導電部16は、
図2に示すように、検査用コネクター10をX方向に沿って切断した断面において、樹脂層14の厚さ方向(Z方向)に対して傾斜するように設けられている。この例では、導電部16を平面視したときに、導電部16における樹脂層14の第1面14a側の第1端部16aと、樹脂層14の第2面14b側の第2端部16bとを結ぶ直線がX方向に沿うように、導電部16が厚さ方向(Z方向)に対して傾斜している。導電部16が厚さ方向に対して傾斜していることで、検査用コネクター10の厚さ方向のバネ性が優れたものとなるため、検査対象物の被検査電極や検査用回路基板の検査用電極等を検査装置1にしっかりと圧接させることができる。
【0015】
検査用コネクター10の厚さ方向(Z方向)に対する導電部16の傾斜角度θは、50〜80°が好ましく、60〜70°がより好ましい。導電部16の傾斜角度θが前記範囲の下限値以上であれば、厚さ方向のバネ性が向上し、被検査電極や検査用電極をしっかりと圧接させやすくなる。導電部16の傾斜角度θが前記範囲の上限値以下であれば、低荷重で圧接できるため、パッケージの半田ボール等の電極の傷付け防止となる。
【0016】
この例の導電部16は、金属線からなる。
導電部16の数は、特に限定されず、適宜設定することができる。隣り合う導電部16のピッチは、0.01〜0.3mmが好ましく、0.03〜0.1mmがより好ましい。導電部16のピッチが前記範囲の下限値以上であれば、金属線の配列が可能である。導電部16のピッチが前記範囲の上限値以下であれば、1本以上の金属線が導通に寄与する。
【0017】
導電部16のオフセット量La(平面視における導電部16の第1端部16aと第2端部16bの距離)は、導電部16の傾斜角度θと検査用コネクター10の厚さによって決まる値である。
【0018】
導電部16を形成する材料としては、特に限定されず、例えば、銅、タングステン、ニッケル、金等の金属、黄銅、リン青銅、ベリリウム銅等の合金等が挙げられる。導電部16を形成する材料としては、1種を単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
【0019】
この例の検査用コネクター10の平面視形状は、矩形状である。検査用コネクター10の平面視形状は、矩形状には限定されず、適宜決定することができる。
検査用コネクター10の厚さは、0.05〜5mmが好ましく、0.1〜2mmがより好ましい。検査用コネクター10の厚さが前記範囲の下限値以上であれば、スライサーによる加工が可能となる。検査用コネクター10の厚さが前記範囲の上限値以下であれば、高周波用途のコネクターにも適用可能となる。
【0020】
インターポーザー12は、検査用コネクター10における樹脂層14の第1面14a側に配置されている。
インターポーザー12は、非導電性の樹脂フィルム18と、複数の第1電極20と、複数の第2電極22とを備えている。第1電極20は、樹脂フィルム18に形成された貫通孔24に、樹脂フィルム18の厚さ方向の第1面18a側に突き出るように形成されている。第2電極22は、樹脂フィルム18の厚さ方向の第2面18b側における貫通孔24を含む領域に、第1電極20の第2面18b側の端部と接するように形成されている。複数の第1電極20及び第2電極22は、1つ1つが互いに対応しており、それぞれが電気的に接続されている。
【0021】
この例の樹脂フィルム18の平面視形状は、矩形状である。樹脂フィルム18の平面視形状は、矩形状には限定されず、適宜決定することができる。
樹脂フィルム18の厚さは、0.01〜0.3mmが好ましく、0.02〜0.1mmがより好ましい。樹脂フィルム18の厚さが前記範囲の下限値以上であれば、フィルムの剛性により形状の保持が容易である。樹脂フィルム18の厚さが前記範囲の上限値以下であれば、微細な孔加工が可能となる。
【0022】
樹脂フィルム18を形成する樹脂は、非導電性の樹脂であればよく、例えば、ポリイミド(PI)、エポキシ樹脂、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリ塩化ビニル、ポリスチレン、ポリアクリロニトリル、ポリエチレン、ポリプロピレン、アクリル樹脂、ポリブタジエン、ポリフェニレンエーテル、ポリフェニレンサルファイト、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリアミドイミド(PAI)、ポリアセタール(POM)、ポリエーテルイミド(PEI)、ポリエーテルサルフォン(PES)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)等が挙げられる。なかでも、耐熱性、寸法安定性の点から、PIが好ましい。樹脂フィルム18を形成する樹脂としては、1種を単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
【0023】
この例では、第1電極20は、X方向に3個、Y方向に5個がそれぞれ等間隔に配列されて合計15個設けられている。第1電極20の数は、適宜設定することができ、15個には限定されない。また、それぞれの第1電極20の配置も特に限定されず、この例のように整列していなくてもよい。
この例の第1電極20は円柱状であるが、第1電極20の形状は円柱状には限定されない。
【0024】
第1電極20は、樹脂フィルム18に形成された貫通孔24に、第1面18a側に突き出るように形成されている。このように第1電極20が突出していることで、例えば検査対象物の表面に形成された凹部内に被検査電極が設けられている場合であっても、該被検査電極と第1電極20とを充分な圧力で圧接することができる。そのため、検査対象物の検査をより安定して行うことができる。
【0025】
第1電極20における突出部分の高さ、すなわち樹脂フィルム18の第1面18aから第1電極20の先端までの距離は、0.01〜0.3mmが好ましく、0.02〜0.1mmがより好ましい。前記突出部分の高さが前記範囲の下限値以上であれば、凹部内に被検査電極が設けられた検査対象物等であっても検査を安定して行いやすい。前記突出部分の高さが前記範囲の上限値以下であれば、エレクトロフォーミングで作製した際に高さのバラツキが抑えられる。
第1電極20の太さ及び貫通孔24の直径は、特に限定されず、例えば、0.03〜0.3mmとすることができる。
【0026】
第2電極22は、樹脂フィルム18の第2面18b側に、平面方向(XY方向)における位置が第1電極20の位置と対応するように設けられている。この例では、第2電極22は、平面視形状が楕円状で平板状になっている。また、第1電極20の下端が第2電極22と接していることで、第1電極20と第2電極22とが電気的に接続されている。
第2電極22の数は、第1電極20の数と同じである。
【0027】
本発明の検査装置においては、平面方向において、インターポーザーの第1電極の位置と、検査用コネクターの少なくとも1つの導電部におけるインターポーザーと反対側の端部の位置とが一致するように、検査用コネクターの樹脂層の第1面側にインターポーザーが配置される。この状態で、厚さ方向から見た平面視でインターポーザーと反対側の端部の位置が第1電極の位置と重なる導電部のインターポーザー側の端部が、インターポーザーの第2電極と接し、それらが電気的に接続される。
【0028】
この例の検査装置1では、検査用コネクター10における樹脂層14の第1面14a側にインターポーザー12が配置された状態で、1つの導電部16の第2端部16bの平面方向(XY方向)における位置が第1電極20の位置と一致し、平面視でそれらの位置が重なっている。また、第2電極22は楕円の長軸方向がX方向に沿うように形成されており、第2電極22における第1電極20からX方向に広がる部分は、導電部16のオフセット量La(平面視における導電部16の第1端部16aと第2端部16bの距離)よりも広くなっている。すなわち、X方向において第2電極22が第1電極20よりも導電部16のオフセット量La以上に広く形成されている。これにより、平面視では、平面方向における第2端部16bの位置が第1電極20の位置と一致している導電部16の第1端部16aが第2電極22と接し、それらが電気的に接続されている。
【0029】
検査装置1では、このように第2電極22と電気的に接続されている複数の導電部16のうち、少なくとも1つの導電部16の第2端部16bの平面方向(XY方向)の位置が、当該第2電極22と電気的に接続された第1電極20の平面方向の位置と一致し、厚さ方向(Z方向)から見たときにそれらの位置が重なっている。
第1電極20と、第1電極20と第2電極22を介して電気的に接続された導電部16におけるインターポーザー12と反対側の第2端部16bとが重なる位置にあることで、例えば
図3に示すように、第1電極20と導電部16の第2端部16bに、検査対象物100の被検査電極110や検査用回路基板200の検査用電極210を圧接する際に、検査装置1の平面方向においてそれらを圧接する位置が一致する。そのため、検査対象物100の被検査電極110と検査用回路基板200の検査用電極210によって、検査装置1における第1電極20の位置を挟持するように力をかけることで、被検査電極110や検査用電極210をしっかりと第1電極20と導電部16に圧接することができる。
【0030】
第1電極20及び第2電極22を形成する材料は、導電性を有するものであればよく、公知の材料を使用できる。電極材料としては、例えば、金、銀、銅、鉄、ニッケル、コバルト、もしくはこれらの合金等が挙げられる。電極材料としては、1種を単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。第1電極20を形成する材料と第2電極22を形成する材料とは、同じであってもよく、異なっていてもよい。
なお、本明細書において、「導電性を有する」とは、電気抵抗値が1MΩ未満であることを意味する。
【0031】
検査装置1の製造方法は、特に限定されない。検査装置1の検査用コネクター10の製造方法としては、特に限定されず、公知の方法を採用することができる。
検査装置1のインターポーザー12の製造方法としては、例えば、以下の方法が挙げられる。
図4(a)に示すように、ドライラミネート法等により樹脂フィルム18の第2面18b側に金属箔30を積層し、レーザー加工等により樹脂フィルム18に貫通孔24を形成する。
図4(b)に示すように、ドライラミネート法等により、金属箔30における樹脂フィルム18と反対側にドライフィルム32を積層する。
【0032】
図4(c)に示すように、ドライフィルム32に対して、露光及び現像を行い、目的の第2電極22のパターン形状となるようにドライフィルム32をパターン化する。ドライフィルム32としては、露光及び現像によりパターン化でき、また後述するエッチングにおいてマスクとして機能するものであればよい。
【0033】
図4(d)に示すように、金属箔30における樹脂フィルム18と反対側の表面及びドライフィルム32を覆うように保護フィルム34を設ける。
図4(e)に示すように、メッキによるエレクトロフォーミングにより、貫通孔24に樹脂フィルム18の第1面18a側に突き出るように第1電極20を形成する。このとき、保護フィルム34が設けられていることで、メッキによってドライフィルム32表面に金属が付着することを抑制できる。保護フィルム34としては、特に限定されない。
【0034】
第1電極20を形成した後、
図5(a)に示すように、保護フィルム34を取り除く。
図5(b)に示すように、パターン化したドライフィルム32をマスクとして金属箔30をエッチングし、第1電極20に対応する位置に第2電極22を形成する。
図5(c)に示すように、ドライフィルム32を取り除くことにより、樹脂フィルム18、第1電極20及び第2電極22を備えるインターポーザー12が得られる。例えば、第1電極20及び第2電極をニッケル等で形成した場合は、高周波特性、耐酸化性、耐摩耗性を向上させる目的で、第1電極20及び第2電極の表面に金メッキを施すことが好ましい。
【0035】
以上説明したように、本発明の検査装置においては、インターポーザーの第1電極の位置と、前記第1電極と電気的に接続された第2電極と接する検査用コネクターの導電部における、インターポーザーと反対側の端部の位置とが、厚さ方向から見て重なっている。これにより、被検査電極や検査用電極等を充分な圧力で圧接できるため、検査装置を介する導通の安定性が優れたものとなり、検査を安定して行うことができる。また、本発明の検査装置では、インターポーザーを備えるため、検査用コネクターのインターポーザー側には被検査電極や検査用電極が直接圧接されない。そのため、耐久性に優れ、繰り返しの使用でも、変形や摩耗に起因して検査結果に悪影響が生じることを抑制しやすい。
【0036】
本発明の検査装置において、被検査電極や検査用電極をしっかりと圧接でき、検査装置を介する導通の安定性が優れる効果が得られる要因は、以下のように考えられる。
従来のインターポーザー312では、
図8に示すように、樹脂フィルム318の第1面318a側の第1電極320と、第2面318b側の第2電極322とが、平面方向の同じ位置にほぼ同じ大きさで形成されている。そのため、このインターポーザー312に、金属線からなる厚さ方向に対して傾斜した導電部16を備える検査用コネクター10を組み合わせた場合、インターポーザー312の第1電極320と、第1電極320と第2電極322を介して電気的に接続された導電部16の第2端部16bに、検査対象物100の被検査電極110や検査用回路基板200の検査用電極210を圧接する際にうまく力をかけることが難しい。
【0037】
具体的には、平面方向(XY方向)におけるインターポーザー312の第1電極320の位置と、第1電極320と第2電極22を介して電気的に接続された導電部16の第2端部16bとは、導電部16のオフセット量Laだけずれている。これにより、第1電極320に検査対象物100の被検査電極110を圧接し、その第1電極320と第2電極22を介して電気的に接続された導電部16の第2端部16bに検査用回路基板200の検査用電極210を圧接する場合、被検査電極110を圧接する位置と検査用電極210を圧接する位置が平面方向においてずれる。そのため、被検査電極110と検査用電極210により、第1電極320と導電部16の第2端部16bに対して厚さ方向に力をかけにくいことから、導通が安定しにくい。
【0038】
これに対して、検査装置1のような本発明の検査装置を用いる場合は、
図3に示すように、平面方向(XY方向)におけるインターポーザー12の第1電極20の位置と、第1電極20と第2電極22を介して電気的に接続された導電部16の第2端部16bの位置が一致している。これにより、第1電極20に検査対象物100の被検査電極110を圧接し、導電部16の第2端部16bに検査用回路基板200の検査用電極210を圧接する場合、平面方向における被検査電極110を圧接する位置と検査用電極210を圧接する位置とが一致する。そのため、検査装置1における第1電極20が位置する部分を被検査電極110と検査用電極210によって挟持するように力をかけることができることから、被検査電極110や検査用電極210をしっかりと第1電極20と導電部16に圧接することができる。このように、インターポーザー12の第2電極22により、導電部16の第1端部16aと第2端部16bのオフセット量La分のずれを相殺できることから、検査装置1を介した導通が安定し、検査を安定して行えるようになる。
【0039】
なお、本発明の検査装置は、前記した検査装置1には限定されない。例えば、本発明の検査装置は、
図6及び
図7に例示した検査装置2であってもよい。
図6及び
図7において
図1及び
図2と同じ部分には同符合を付して説明を省略する。
検査装置2は、インターポーザー12の代わりにインターポーザー12Aを備えている以外は検査装置1と同じである。
【0040】
インターポーザー12Aは、非導電性の樹脂フィルム18と、複数の第1電極20Aと、複数の第2電極22Aと、複数の導通部21とを備えている。第1電極20Aは、樹脂フィルム18の第1面18aに形成され、平面視形状が楕円状で平板状のベース部20aと、ベース部20aの長軸方向の一方の端部(
図6及び
図7におけるX方向の右側)寄りに上方に突出するように形成された円柱状の突出部20bとを備えている。
【0041】
突出部20bの高さは、0.01〜0.3mmが好ましく、0.03〜0.2mmがより好ましい。突出部20bの高さが前記範囲の下限値以上であれば、凹部内に被検査電極が設けられた検査対象物等であっても検査を安定して行いやすい。突出部20bの高さが前記範囲の上限値以下であれば、微細なパターンのエッチングが可能である。
【0042】
突出部20bの形状は、円柱状には限定されない。突出部20bの直径は、特に限定されず、例えば、0.02〜0.5mmとすることができる。なお、突出部20bが円柱状でない場合、突出部20bの直径とは、突出部20bの下端における高さ方向に垂直な方向の断面に外接する円の直径を意味するものとする。
【0043】
樹脂フィルム18におけるベース部20aの長軸方向の他方の端部(
図6及び
図7におけるX方向の左側)寄りに相当する位置には、貫通孔24が形成されている。導通部21は、貫通孔24を埋めるように形成されている。
導通部21を形成する材料としては、特に限定されず、例えば、第1電極及び第2電極の材料として挙げたものと同じものが挙げられる。導通部21を形成する材料としては、1種を単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
【0044】
第2電極22Aは、平面視形状が円形状の平板状であり、樹脂フィルム18の第2面18b側における導通部21と接する位置に、平面方向において第1電極20からX方向にはみ出すように形成されている。第1電極20Aと第2電極22Aとは、導通部21を介して電気的に接続されている。
【0045】
検査装置2では、検査用コネクター10における樹脂層14の第1面14a側にインターポーザー12Aが配置された状態で、1つの導電部16の第2端部16bの平面方向(XY方向)における位置が第1電極20Aの突出部20bの位置と一致し、平面視でそれらの位置が重なっている。また、第2電極22Aは、X方向において、導電部16のオフセット量Laだけずれた位置を含むように形成されている。そのため、平面方向において第2端部16bの位置が第1電極20Aの突出部20bの位置と一致している導電部16の第1端部16aは、インターポーザー12Aの第2電極22Aに接し、それらが電気的に接続されている。
【0046】
このように、検査装置2では、平面方向におけるインターポーザー12Aの第1電極20Aの突出部20bの位置と、第1電極20Aと第2電極22Aを介して電気的に接続された導電部16の第2端部16bの位置が一致している。これにより、検査装置1と同様に、第1電極20Aの突出部20bに検査対象物100の被検査電極110を圧接し、導電部16の第2端部16bに検査用回路基板200の検査用電極210を圧接する場合、被検査電極110を圧接する位置と検査用電極210を圧接する位置が平面方向において一致する。そのため、検査装置2における第1電極20が位置する部分を被検査電極110と検査用電極210によって挟持するように力をかけることができることから、被検査電極110や検査用電極210をしっかりと第1電極20Aと導電部16に圧接することができる。このように、インターポーザー12Aの第2電極22Aにより、導電部16の第1端部16aと第2端部16bのオフセット量La分のずれを相殺できることから、検査装置2を介した導通が安定し、検査を安定して行えるようになる。
【0047】
本発明の検査装置は、検査装置2において、貫通孔24を埋めるように導通部を形成する代わりに、貫通孔24の内壁面を覆うように筒状の導通部を形成したものであってもよい。
本発明の検査装置は、第1電極が樹脂フィルムの第1面側に突き出ていないインターポーザーを備えるものであってもよい。