特許第6818670号(P6818670)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6818670
(24)【登録日】2021年1月5日
(45)【発行日】2021年1月20日
(54)【発明の名称】太陽電池及びこれを含む太陽電池パネル
(51)【国際特許分類】
   H01L 31/0224 20060101AFI20210107BHJP
【FI】
   H01L31/04 262
【請求項の数】13
【全頁数】42
(21)【出願番号】特願2017-184404(P2017-184404)
(22)【出願日】2017年9月26日
(65)【公開番号】特開2018-56563(P2018-56563A)
(43)【公開日】2018年4月5日
【審査請求日】2017年9月26日
【審判番号】不服2019-10213(P2019-10213/J1)
【審判請求日】2019年8月2日
(31)【優先権主張番号】10-2016-0124236
(32)【優先日】2016年9月27日
(33)【優先権主張国】KR
(31)【優先権主張番号】10-2016-0126000
(32)【優先日】2016年9月30日
(33)【優先権主張国】KR
(31)【優先権主張番号】10-2016-0128103
(32)【優先日】2016年10月5日
(33)【優先権主張国】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】502032105
【氏名又は名称】エルジー エレクトロニクス インコーポレイティド
(74)【代理人】
【識別番号】100109841
【弁理士】
【氏名又は名称】堅田 健史
(74)【代理人】
【識別番号】230112025
【弁護士】
【氏名又は名称】小林 英了
(74)【代理人】
【識別番号】230117802
【弁護士】
【氏名又は名称】大野 浩之
(74)【代理人】
【識別番号】100131451
【弁理士】
【氏名又は名称】津田 理
(74)【代理人】
【識別番号】100167933
【弁理士】
【氏名又は名称】松野 知紘
(74)【代理人】
【識別番号】100174137
【弁理士】
【氏名又は名称】酒谷 誠一
(74)【代理人】
【識別番号】100184181
【弁理士】
【氏名又は名称】野本 裕史
(72)【発明者】
【氏名】ユンフイ チョ
(72)【発明者】
【氏名】ウォンド ソン
(72)【発明者】
【氏名】ヨンジュン キム
(72)【発明者】
【氏名】スチョン リ
(72)【発明者】
【氏名】スンホ チャン
【合議体】
【審判長】 瀬川 勝久
【審判官】 田中 秀直
【審判官】 野村 伸雄
(56)【参考文献】
【文献】 特開2015−70260(JP,A)
【文献】 実開昭57−117662(JP,U)
【文献】 特開2016−72637(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2015/0007865(US,A1)
【文献】 特開2014−60311(JP,A)
【文献】 特開2002−43597(JP,A)
【文献】 特開2011−187882(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 31/02-31/078
H01L 31/18-31/20
H01L 51/42-51/48
H02S 10/00-10/40
H02S 30/00-50/15
H02S 99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
太陽電池であって、
半導体基板と、
前記半導体基板又は前記半導体基板上に位置する導電型領域と、
前記導電型領域に電気的に接続する電極とを備えてなるものであり、
前記電極は、第1方向に形成され互いに平行な複数のフィンガーライン、及び前記フィンガーラインに電気的に接続され前記第1方向と交差する第2方向に位置する複数のバスバーを備えてなり、
前記複数のバスバーは、前記第2方向で互いに間隔を隔てて位置する複数のパッド部を備えてなり、
前記複数のパッド部は、前記バスバーの両最外側にそれぞれ位置する第1外側パッド及び第2外側パッドと、並びに、前記第1外側パッドと前記第2外側パッドとの間に配置された複数の内側パッドとを備えてなり、
前記半導体基板の中心を包含する第1領域における内側パッドの間隔、長さ、又は面積が、前記第1外側パッド及び前記第2外側パッドに隣接する第2領域における内側パッドの間隔、長さ、又は面積と異なるものであり、及び、
前記第1外側パッドに隣接する前記第2領域における前記内側パッドの間隔、長さ、及び面積が、前記第2外側パッドに隣接する前記第2領域における前記内側パッドの間隔、長さ、及び面積と同じであり、
前記第1領域内における前記内側パッドの間隔又はピッチが、前記第2領域内における前記内側パッドの間隔又はピッチより大きいものであり、
前記複数のバスバーの数が6個〜33個である、太陽電池。
【請求項2】
前記第1外側パッド又は前記第2外側パッドの長さが、前記内側パッドの長さより長いものである、請求項1に記載の太陽電池。
【請求項3】
前記内側パッドの長さが、前記第1外側パッド又は前記第2外側パッドの長さと互いに同じである、請求項1に記載の太陽電池。
【請求項4】
前記第1領域内における前記内側パッドのピッチが、前記第2領域内における前記内側パッドのピッチより大きいものである、請求項1に記載の太陽電池。
【請求項5】
前記第2方向における少なくとも1つの前記内側パッドの長さが、前記第2方向における少なくとも1つの前記内側パッドの長さと異なるものである、請求項1に記載の太陽電池。
【請求項6】
前記第1領域の前記両側に位置した前記第2領域が、前記第1領域に基づいて互いに対称である、請求項1に記載の太陽電池。
【請求項7】
前記複数のバスバーは、前記第2方向において、前記第2領域と、前記第1外側パッド及び前記第2外側パッドとの間に、それぞれ、位置する第3領域をさらに備えてなり、
前記第3領域は、内側パッドを備えてなり、
前記第1領域の面積に対する前記内側パッドの面積の面積割合が、前記第2領域の面積に対する前記内側パッドの面積の面積割合よりも大きいものであり、
前記第3領域の面積に対する前記内側パッドの面積の面積割合が、前記第1領域の面積に対する前記内側パッドの面積の面積割合より大きいものである、請求項1〜6の何れか一項に記載の太陽電池。
【請求項8】
前記複数のバスバーは、前記複数のパッド部を前記第2方向に接続するライン部をさらに備えてなる、請求項1〜7の何れか一項に記載の太陽電池。
【請求項9】
前記ライン部が第1幅を有するメインライン部と、及び、
前記第1幅より大きい幅を有する広幅部とを備えてなる、請求項8に記載の太陽電池。
【請求項10】
太陽電池パネルであって、
少なくとも隣接して位置する第1太陽電池及び第2太陽電池を備えた複数の太陽電池と、
前記第1太陽電池と前記第2太陽電池とを接続しラウンド状の部分を備えた複数の配線材とを備えてなり、
前記複数の太陽電池の各々は、半導体基板と、前記半導体基板に又は前記半導体基板上に位置する導電型領域と、及び前記導電型領域に電気的に接続する電極とを備えてなり、
前記電極は、第1方向に形成され互いに平行な複数のフィンガーライン及び前記フィンガーラインに電気的に接続され前記第1方向と交差する第2方向に位置する複数のバスバーを備えてなり、
前記複数のバスバーは、前記第2方向で互いに間隔を隔てて位置する複数のパッド部を備えてなり、
前記複数のパッド部は、前記複数のバスバーの両最外側にそれぞれ位置する第1外側パッド及び第2外側パッドと、並びに、前記第1外側パッドと前記第2外側パッドとの間に配置された複数の内側パッドとを備えてなり、
前記半導体基板の中心を包含する第1領域における内側パッドの間隔、長さ、又は面積が、前記第1外側パッド及び前記第2外側パッドに隣接する第2領域における内側パッドの間隔、長さ、又は面積と異なるものであり、及び、
前記第1外側パッドに隣接する前記第2領域における前記内側パッドの間隔、長さ、及び面積が、前記第2外側パッドに隣接する前記第2領域における前記内側パッドの間隔、長さ、及び面積と同じであり、
前記第1領域内における前記内側パッドの間隔又はピッチが、前記第2領域内における前記内側パッドの間隔又はピッチより大きいものであり、
前記複数のバスバーの数が6個〜33個である、太陽電池パネル。
【請求項11】
前記太陽電池の一面に基づいて前記第1方向で前記複数の配線材の数が6個〜33個である、請求項10に記載の太陽電池パネル。
【請求項12】
前記複数の配線材の幅の各々が250μm〜500μmである、請求項10又は11に記載の太陽電池パネル。
【請求項13】
前記バスバーは、前記第2方向に延びるライン部を備えてなり、
前記パッド部の幅が、前記ライン部の幅より大きいものであり、
前記ライン部の幅が前記配線材の幅と同じであり、又はそれより小さいものであり、或いは、
前記複数のパッド部の各々の幅が前記複数の配線材の幅と同じであり、又はそれより大きいものである、請求項10〜12の何れか一項に記載の太陽電池パネル。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、太陽電池及びこれを含む太陽電池パネルに関し、さらに詳細には、電極構造を改善した太陽電池及びこれを含む太陽電池パネルに関する。
【0002】
〔関連出願〕
本願は、韓国特許出願10−2016−0124236号、韓国特許出願10−2016−0126000号及び韓国特許出願10−2016−0128103号のパリ条約優先権を伴う特許出願である。
【背景技術】
【0003】
最近、石油や石炭のような従来のエネルギー資源の枯渇が予想されながら、これらにかわりうる代替エネルギーに対する関心が高まっている。そのうち、太陽電池は、太陽光エネルギーを電気エネルギーに変換させる次世代電池として脚光を浴びている。
【0004】
このような太陽電池は、複数のリボンによって直列または並列に接続され、複数の太陽電池を保護するためのパッケージング(packaging)工程によって、太陽電池パネルの形態で製造される。太陽電池パネルは、多様な環境で長期間発展しなければならないので、長期間信頼性が大きく求められる。
【0005】
ところが、1.5mm程度の大幅を有するリボンを使用して太陽電池を接続するようになると、リボンの大幅によって光損失などが発生できるので、太陽電池に配置されるリボンの数を減らさなければならない。これに対し、キャリアの移動距離を減らすために、リボンの数を増加させると、抵抗は低くなるが、シェーディング損失によって出力が大きく低下できる。このため、リボンより小さな幅を有する配線材をリボンの代わりに使用することができるが、特定領域で配線材の付着特性が低下する等の問題が発生できる。このように特定領域において配線材の付着特性が低下すると、太陽電池パネルの出力及び信頼性が低下できる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の目的は、太陽電池パネルの出力及び信頼性を向上できる太陽電池、及びこれを含む太陽電池パネルを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一実施の形態にかかる太陽電池は、半導体基板と、前記半導体基板にまたは前記半導体基板上に位置する導電型領域と、前記導電型領域に電気的に接続する電極とを含み、前記電極は、第1方向に形成され互いに平行な複数のフィンガーライン及び前記フィンガーラインに電気的に接続され前記第1方向と交差する第2方向に位置するバスバーを含む。前記バスバーは、前記第2方向に位置する複数のパッド部を含む。前記バスバーは、前記第2方向において前記複数のパッド部の配置及び面積のうち、少なくとも一つが異なる複数の領域を含む。
【0008】
本発明の他の一実施の形態にかかる太陽電池は、半導体基板と、前記半導体基板にまたは前記半導体基板上に位置する導電型領域と、前記導電型領域に電気的に接続する電極とを含む。前記電極は、第1方向に位置し互いに平行な複数のフィンガーライン及び前記フィンガーラインに電気的に接続され前記第1方向と交差する第2方向に位置するバスバーを含む。前記バスバーは、前記第2方向に延び前記第1幅を有するメインライン部及び前記第1幅より大幅を有する広幅部を含むライン部と、前記ライン部より大幅を有し前記第2方向で互いに間隔を隔てて位置する複数のパッド部とを含む。
【0009】
前記複数のパッド部は、前記バスバーの外側に位置する外側パッド及び前記外側パッド以外の内側パッドを含み、前記内側パッドが、前記メインライン部及び前記広幅部にそれぞれ少なくとも一つ位置する。
【0010】
本発明の他の一実施の形態にかかる太陽電池パネルは、少なくとも隣接して位置する第1及び第2太陽電池を含む複数の太陽電池と、前記第1太陽電池と前記第2太陽電池とを接続しラウンド状の部分を含む複数の配線材とを含む。前記複数の太陽電池の各々は、半導体基板と、前記半導体基板にまたは前記半導体基板上に位置する導電型領域、及び前記導電型領域に電気的に接続する電極を含む。前記電極は、第1方向に位置し互いに平行な複数のフィンガーライン、及び前記フィンガーラインに電気的に接続され、前記第1方向と交差する第2方向に位置するバスバーを含む。前記バスバーは、前記第2方向に伸びるライン部と、前記ライン部より大幅を有し互いに間隔を隔てて位置する複数のパッド部を含む。前記バスバーは、前記第2方向で前記複数のパッド部の配置及び面積のうち、少なくとも一つが異なる複数の領域を含むか、または前記ライン部が前記第1幅を有するメインライン部及び前記第1幅より大幅を有する広幅部を含み、前記パッド部が前記メインライン部及び前記広幅部にそれぞれ少なくとも一つ位置する。
【発明の効果】
【0011】
本発明の一実施の形態にかかる太陽電池及びこれを含む太陽電池パネルでは、薄い幅のバスバー及び/またはワイヤー形態の配線材を使用して光損失を最小化でき、バスバー及び/または配線材の数を増やして、キャリアの移動経路を減らすことができる。これによって、太陽電池の効率及び太陽電池パネルの出力を向上できる。
【0012】
本発明の実施の形態によれば、バスバーが内側パッドの配置及び面積のうち、少なくとも一つが異なる領域を具備して、配線材の付着特性が低下できる領域において付着特性を向上できる。これによって、配線材の変形または剥離を防止または最小化できる。これによって、上述の太陽電池を含む太陽電池パネルの出力及び信頼性を向上できる。このとき、外側パッドに隣接した部分のライン部に広幅を有する広幅部を形成して、外側パッドに隣接した部分から発生できる配線材の付着特性の低下を補償できる。これによって、全体的に配線材が均一で、優れた付着特性を有することができるので、上述の太陽電池を含む太陽電池パネルの出力及び信頼性を向上できる。
【0013】
本発明の他の実施の形態によれば、太陽電池の両側面において互いに対応または隣接した位置に位置する第1及び第2外側パッドの位置を互いに異なるようにして、配線材との境界部を分散させることによって、熱ストレスを低減及び分散できる。特に、本実施の形態のように、狭い幅の配線材が多く使用される構造では、熱ストレスを低減及び分散する効果をさらに倍加できる。これによって、太陽電池のひび割れを防止し、太陽電池パネルの信頼性を向上できる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】本発明の実施の形態にかかる太陽電池パネルを示す斜視図である。
図2図1のII-II線に沿って切り取った断面図である。
図3図1の太陽電池パネルに含まれる太陽電池及びこれに接続した配線材の一例を示す部分断面図である。
図4図1に示す太陽電池パネルに含まれ、配線材によって接続する第1太陽電池と第2太陽電池を概略的に示す斜視図である。
図5図4に示す太陽電池の前面平面図である。
図6図5のA部分に配線材が付着された状態を示す部分平面図である。
図7図3に示す太陽電池と配線材を付着する付着工程を簡略に示す平面図である。
図8】本発明の一変形例にかかる太陽電池を示す部分平面図である。
図9】本発明の他の変形例にかかる太陽電池を示す部分平面図である。
図10】本発明の他の実施の形態にかかる太陽電池を示す部分平面図である。
図11】本発明のさらに他の実施の形態にかかる太陽電池を示す部分平面図である。
図12】本発明のさらに他の実施の形態にかかる太陽電池を示す部分平面図である。
図13】本発明のさらに他の変形例にかかる太陽電池を示す前面平面図である。
図14図13のB部分を拡大して示す部分平面図である。
図15】本発明のさらに他の実施の形態にかかる太陽電池の前面平面図である。
図16図15のC部分に配線材が付着された状態を示す部分平面図である。
図17】本発明のさらに他の変形例にかかる太陽電池を示す部分平面図である。
図18】本発明のさらに他の実施の形態にかかる太陽電池を示す部分平面図である。
図19】本発明のさらに他の実施の形態にかかる太陽電池を示す部分平面図である。
図20】本発明のさらに他の実施の形態にかかる太陽電池を示す部分平面図である。
図21】本発明のさらに他の実施の形態にかかる太陽電池の前面平面図である。
図22図22の(a)のD部分に配線材が付着された状態を示す部分前面平面図で、図22の(b)は、図21のD部分に配線材が付着された状態を示す部分後面平面図である。
図23図21のX-X線に沿った太陽電池の断面図である。
図24】本発明のさらに他の実施の形態にかかる太陽電池を示す概略的な断面図である。
図25】本発明のさらに他の実施の形態にかかる太陽電池を示す概略的な断面図である。
図26】本発明のさらに他の実施の形態にかかる太陽電池を示す概略的な断面図である。
図27】本発明のさらに他の実施の形態にかかる太陽電池を示す概略的な断面図である。
図28】本発明のさらに他の実施の形態にかかる太陽電池の前面平面図である。
図29】第1の実施の形態及び第2の実施の形態にかかる太陽電池パネルに温度循環試験を行った後に、電力降下(power drop)率を測定した結果を示すグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0015】
〔発明の態様〕
本発明の態様の一例は以下の通りである。
〔1〕 太陽電池であって、
半導体基板と、
前記半導体基板に又は前記半導体基板上に位置する導電型領域と、
前記導電型領域に電気的に接続する電極とを備えてなるものであり、
前記電極は、第1方向に形成され互いに平行な複数のフィンガーライン及び前記フィンガーラインに電気的に接続され前記第1方向と交差する第2方向に位置するバスバーを備えてなり、
前記バスバーは、前記第2方向に位置する複数のパッド部を備えてなり、
前記バスバーは、前記第2方向において、前記複数のパッド部の配置及び前記複数のパッド部の面積からなる群から選択される少なくとも一つが異なる複数の領域を備えてなるものである、太陽電池。
〔2〕 前記複数のパッド部は、前記バスバーの外側に位置する外側パッド及び前記外側パッド以外の複数の内側パッドを備えてなり、
前記バスバーは、前記第2方向に位置する第1領域及び第2領域を備えてなり、
前記複数の内側パッドが前記第1領域内に位置する第1パッド及び前記第2領域内に位置する第2パッドを備えてなり、
前記第1領域の前記第1パッドと前記第2領域の前記第2パッドは、個数、互いの間隔、各々の面積、配列形状、並びに前記第1領域及び第2領域の面積に対する前記第1パッド及び前記第2パッドの面積割合からなる群から選択される少なくとも一つが互いに異なるものである、〔1〕に記載の太陽電池。
〔3〕 前記第1領域の面積に対する前記第1パッドの面積割合が、前記第2領域の面積に対する前記第2パッドの面積割合より大きいものである、〔2〕に記載の太陽電池。
〔4〕 前記第1パッド及び前記第2パッドがそれぞれ複数備えられてなり、
前記第1領域において前記複数の第1パッドが第1間隔を隔てて互いに離隔されてなり、
前記第2領域において前記複数の第2パッドが前記第1間隔より大きな第2間隔を隔てて互いに離隔されてなる、〔2〕又は〔3〕に記載の太陽電池。
〔5〕 前記第1領域内において前記複数の第1パッドのピッチが前記第2領域内において前記複数の第2パッドのピッチより小さいものであり、
前記第1領域内において前記複数の第1パッド間のピッチが前記第2領域内において前記複数の第2パッド間のピッチと同一であり、
前記複数の第1パッドの大きさが前記複数の第2パッドの大きさより大きいものであり、又は、
前記第2方向で前記第1パッドの長さが前記第2パッドの長さより長いものである、〔4〕に記載の太陽電池。
〔6〕 前記第1領域が前記外側パッドに隣接して位置し、前記第2領域が前記第1領域より前記外側パッドから遠くに位置するものである、〔3〕〜〔5〕の何れか一項に記載の太陽電池。
〔7〕 前記第1領域が前記第2領域の両側に位置し、
前記第2領域の両側に位置した前記第1領域が前記第2領域に基づいて互いに対称になるように位置するものである、〔6〕に記載の太陽電池。
〔8〕 前記バスバーは、前記第2方向で前記第1領域及び前記第2領域と共に位置する第3領域をさらに備えてなり、
前記第3領域は、第3パッドを備えてなり、
前記第1領域の面積に対する前記複数の第1パッドの面積割合が前記第2領域の面積に対する前記複数の第2パッドの面積割合より大きいものであり、
前記第3領域の面積に対する前記複数の第3パッドの面積割合が前記第1領域の面積に対する前記複数の第1パッドの面積割合より大きいものであり、
前記第1領域が前記第2方向の中間領域に位置し、前記第3領域が前記外側パッドに隣接したエッジ領域に位置し、前記第2領域が前記第1領域と前記第3領域との間に位置するものである、〔2〕〜〔7〕の何れか一項に記載の太陽電池。
〔9〕 前記バスバーは、前記複数のパッド部を前記第2方向に接続するライン部をさらに備えてなり、
前記ライン部が前記第1幅を有するメインライン部及び前記第1幅より大幅を有する広幅部を備えてなるものである、〔2〕〜〔8〕の何れか一項に記載の太陽電池。
〔10〕 前記第1領域に前記広幅部が位置し、
前記第2領域に前記メインライン部が位置する、〔2〕〜〔9〕の何れか一項に記載の太陽電池。
〔11〕 太陽電池であって、
半導体基板と、
前記半導体基板に又は前記半導体基板上に位置する導電型領域と、
前記導電型領域に電気的に接続する電極とを備えてなり、
前記電極は、第1方向に位置し互いに平行な複数のフィンガーライン及び前記フィンガーラインに電気的に接続され前記第1方向と交差する第2方向に位置するバスバーを備えてなり、
前記バスバーは、前記第2方向に延び前記第1幅を有するメインライン部及び前記第1幅より大きい幅を有する広幅部を備えたライン部と、前記ライン部より大きい幅を有してなり、前記第2方向で互いに間隔を隔てて位置する複数のパッド部とを備えてなり、
前記複数のパッド部は、前記バスバーの外側に位置する外側パッド及び前記外側パッド以外の内側パッドを備えてなり、
前記内側パッドが、前記メインライン部及び前記広幅部にそれぞれ少なくとも一つ位置するものである、太陽電池。
〔12〕 前記広幅部が前記外側パッドに隣接して位置するものである、〔11〕に記載の太陽電池。
〔13〕 前記広幅部の長さが前記メインライン部の長さより短いものである、〔11〕又は〔12〕に記載の太陽電池。
〔14〕 前記広幅部の長さが前記外側パッドの長さと同一であるか、又はそれより長いものである、〔11〕〜〔13〕の何れか一項に記載の太陽電池。
〔15〕 前記広幅部が全体的に前記第1幅より大きな第2幅を有するものであり、或いは、
前記広幅部が前記メインライン部から前記外側パッドへ向かいながら、幅が漸進的に大きくなり又は幅が段階的に大きくなるものである、〔11〕〜〔14〕の何れか一項に記載の太陽電池。
〔16〕 前記バスバーは、前記第2方向に位置する第1領域及び第2領域を備えてなり、
前記複数の内側パッドが前記第1領域内に位置する第1パッド及び前記第2領域内に位置する第2パッドを備えてなり、
前記第1領域の前記第1パッドと前記第2領域の前記第2パッドは、個数、互いの間隔、各々の面積、配列形状、並びに前記第1領域及び前記第2領域の面積に対する前記第1パッド及び前記第2パッドの面積割合からなる群から選択される少なくとも一つが互いに異なるものである、〔11〕〜〔15〕の何れか一項に記載の太陽電池。
〔17〕 前記第1領域の面積に対する前記第1パッドの面積割合が前記第2領域の面積に対する前記第2パッドの面積割合より大きいものであり、
前記第1領域に前記広幅部が位置し、前記第2領域に前記メインライン部が位置するものである、〔16〕に記載の太陽電池。
〔18〕 前記第1領域が前記外側パッドに隣接して位置し、前記第2領域が前記第1領域より前記外側パッドから遠く位置するものである、〔16〕又は〔17〕に記載の太陽電池。
〔19〕 少なくとも隣接して位置する第1太陽電池及び第2太陽電池を備えた複数の太陽電池と、
前記第1太陽電池と前記第2太陽電池とを接続しラウンド状の部分を備えた複数の配線材とを備えてなり、
前記複数の太陽電池の各々は、半導体基板と、前記半導体基板に又は前記半導体基板上に位置する導電型領域と、及び前記導電型領域に電気的に接続する電極とを備えてなり、
前記電極は、第1方向に位置し互いに平行な複数のフィンガーライン、及び前記フィンガーラインに電気的に接続されてなり、前記第1方向と交差する第2方向に位置するバスバーを備えてなり、
前記バスバーは、前記第2方向に伸びるライン部と、前記ライン部より大きい幅を有し互いに間隔を隔てて位置する複数のパッド部とを備えてなり、
前記バスバーは、前記第2方向で、前記複数のパッド部の配置及び前記複数のパッド部の少なくとも一つが異なる複数の領域を備えてなり、又は
前記ライン部が前記第1幅を有するメインライン部及び前記第1幅より大幅を有する広幅部を備えてなり、
前記パッド部が前記メインライン部及び前記広幅部にそれぞれ少なくとも一つ位置するものである、太陽電池パネル。
〔20〕 前記太陽電池の一面に基づいて前記第1方向で前記複数の配線材の数が6個〜33個であり、
前記複数の配線材の幅の各々が250μm〜500μmであり、
前記ライン部の幅が前記配線材の幅と同一であり、又はそれより小さいものであり、或いは、
前記複数のパッド部の各々の幅が前記複数の配線材の幅と同一であり、又はそれより大きいものである、〔19〕に記載の太陽電池パネル。
【0016】
〔詳細な説明〕
以下、添付した図面を参照して、本発明の実施の形態を詳しく説明する。しかしながら、本発明がこのような実施の形態に限定されるものではなく、多様な形態で変形されうることはもちろんである。
【0017】
図面では、本発明を明確かつ簡略に説明するために、説明と関係のない部分の図示を省略し、明細書全体を通じて同一またはきわめて類似の部分に対しては、同じ図面参照符号を使用する。そして、図面では、説明をさらに明確にするために、厚さ、広さなどを拡大または縮小して示したが、本発明の厚さ、広さなどは、図面に示したことに限定されない。
【0018】
また、明細書全体においてある部分が他の部分を「含む」とするとき、特に反対の記載がない限り、他の部分を排除するのでなく、他の部分をさらに含むことができる。また、層、膜、領域、板などの部分が他の部分「上に」あるとするとき、これは、他の部分の「真上に」ある場合のみでなく、その中間に他の部分が位置する場合も含む。層、膜、領域、板などの部分が他の部分の「真上に」あるとするときには、中間に他の部分が位置しないことを意味する。
【0019】
以下、添付した図面を参照して、本発明の実施の形態にかかる太陽電池及び太陽電池パネルを詳しく説明する。以下の「第1」、「第2」、「第3」などの表現は、互い区別するために使用したことに過ぎず、本発明がこれに限定されるものではない。
【0020】
図1は、本発明の実施の形態にかかる太陽電池パネルを示す斜視図で、図2は、図1のII-II線に沿って切り取った断面図である。
【0021】
図1及び図2に示すように、本実施の形態にかかる太陽電池パネル100は、複数の太陽電池150と、複数の太陽電池150を電気的に接続する配線材142とを含む。そして、太陽電池パネル100は、複数の太陽電池150とこれを接続する配線材142を取り囲んで密封する密封材130と、密封材130上において太陽電池150の前面に位置する前面基板110と、密封材130上において太陽電池150の後面に位置する後面基板120とを含む。これをさらに詳しく説明する。
【0022】
まず、太陽電池150は、太陽エネルギーを電気エネルギーに変換する光電変換部と、光電変換部に電気的に接続されて電流を収集して伝達する電極とを含むことができる。そして、複数の太陽電池150は、配線材142によって電気的に直列、並列または直並列に接続されることができる。具体的に、配線材142は、複数の太陽電池150のうち、隣接した二つの太陽電池150を電気的に接続する。
【0023】
また、バスリボン145は、配線材142によって接続されて一つの列を形成する太陽電池150(すなわち、太陽電池ストリング)の配線材142の両終端を交互に接続する。バスリボン145は、太陽電池ストリングの端部においてこれと交差する方向に配置されることができる。このようなバスリボン145は、互いに隣接する太陽電池ストリングを接続するか、または太陽電池ストリングもしくは太陽電池ストリングを電流の逆流を防止するジャンクションボックス(図示せず)に接続できる。バスリボン145の物質、形状、接続構造などは、多様に変形されることができ、本発明がこれに限定されるものではない。
【0024】
密封材130は、配線材142によって接続した太陽電池150の前面に位置する第1密封材131と、太陽電池150の後面に位置する第2密封材132とを含むことができる。第1密封材131と第2密封材132は、水分と酸素の流入を防止し、太陽電池パネル100の各要素を化学的に結合する。第1及び第2密封材131、132は、透光性及び接着性を有する絶縁物質から構成されることができる。一例として、第1密封材131と第2密封材132にエチレン酢酸ビニル共重合体樹脂(EVA)、ポリビニルブチラール、ケイ素樹脂、エステル系樹脂、オレフィン系樹脂などが使用されることができる。第1及び第2密封材131、132を利用したラミネーション工程などによって、後面基板120、第2密封材132、太陽電池150、第1密封材131、前面基板110が一体化して、太陽電池パネル100を構成できる。
【0025】
前面基板110は、第1密封材131上に位置して太陽電池パネル100の前面を構成し、後面基板120は、第2密封材132上に位置して、太陽電池150の後面を構成する。前面基板110及び後面基板120は、それぞれ外部の衝撃、湿気、紫外線などから太陽電池150を保護することができる絶縁物質から構成されることができる。そして、前面基板110は、光が透過できる透光性物質から構成され、後面基板120は、透光性物質、非透光性物質、または反射物質などからなるシートから構成されることができる。一例として、前面基板110がガラス基板などから構成されることができ、後面基板120がフィルムまたはシートなどから構成されることができる。後面基板120は、TPT(Tedlar/PET/Tedlar)タイプを有するか、またはベースフィルム(例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET))の少なくとも一面に形成されたポリフッ化ビニリデン(poly vinylidene fluoride,PVDF)樹脂層を含むことができる。
【0026】
しかしながら、本発明がこれに限定されるものではない。したがって、第1及び第2密封材131、132、前面基板110、または後面基板120が上述の説明以外の多様な物質を含むことができ、多様な形態を有することができる。例えば、前面基板110または後面基板120が多様な形態(例えば、基板、フィルム、シート等)または物質を有することができる。
【0027】
図3を参照して、本発明の実施の形態にかかる太陽電池パネルに含まれる太陽電池及びこれに接続した配線材の一例をさらに詳しく説明する。
【0028】
図3は、図1の太陽電池パネルに含まれる太陽電池、及びこれに接続した配線材の一例を示す部分断面図である。
【0029】
図3を参照すると、太陽電池150は、半導体基板160と、半導体基板160にまたは半導体基板160上に形成される導電型領域20、30と、導電型領域20、30に接続する電極42、44を含む。導電型領域20、30は、第1導電型を有する第1導電型領域20及び第2導電型を有する第2導電型領域30を含むことができる。電極42、44は、第1導電型領域20に接続する第1電極42及び第2導電型領域30に接続する第2電極44を含むことができる。その他、第1及び第2パッシベーション膜22、32、反射防止膜24などをさらに含むことができる。
【0030】
半導体基板160は、第1または第2導電型ドーパントを相対的に低いドーピング濃度で含んで、第1または第2導電型を有するベース領域110を含むことができる。一例として、ベース領域110は、第2導電型を有することができる。ベース領域110は、第1または第2導電型ドーパントを含む単一結晶質半導体(例えば、単一単結晶または多結晶半導体、一例として、単結晶または多結晶シリコン、特に単結晶シリコン)から構成されることができる。このように結晶性が高いから欠陥が少ないベース領域110または半導体基板160を基盤にした太陽電池150は、電気的特性に優れている。
【0031】
また、半導体基板160の前面及び後面には、反射を最小化できる反射防止構造が形成されることができる。一例として、反射防止構造としてピラミッドなどの形態の凹凸を有するテクスチャリング(texturing)構造を具備できる。半導体基板160に形成されたテクスチャリング構造は、半導体の特定の結晶面(例えば、(111)面)に沿って形成された外面を有する一定の形状(一例として、ピラミッド形状))を有することができる。このようなテクスチャリングにより半導体基板160の前面などに凹凸が形成されて、表面荒さが増加すると、半導体基板160の内部に入射される光の反射率を低くして、光損失を最小化できる。しかしながら、本発明がこれに限定されるものではなく、半導体基板160の一面だけにテックスリング構造が形成されるか、または半導体基板160の前面及び後面にテックスリング構造が形成されなくても良い。
【0032】
半導体基板160の一面(一例として、前面)側には、第1導電型を有する第1導電型領域20が形成されることができる。そして、半導体基板160の後面側には、第2導電型を有する第2導電型領域30が形成されることができる。このとき、第1及び第2導電型領域20、30は、ベース領域110と異なる導電型を有するか、またはベース領域110と同じ導電型の場合には、ベース領域110より高いドーピング濃度を有する。
【0033】
図面では、第1及び第2導電型領域20、30が半導体基板160の一部を構成するドーピング領域として構成されたことを一例として提示した。この場合に、第1導電型領域20が第1導電型ドーパントを含む結晶質半導体(例えば、単結晶または多結晶半導体、一例として、単結晶または多結晶シリコン、特に単結晶シリコン)から構成されることができる。そして、第2導電型領域30が第2導電型ドーパントを含む結晶質半導体(例えば、単結晶または多結晶半導体、一例として、単結晶または多結晶シリコン、特に単結晶シリコン)から構成されることができる。このように、第1及び第2導電型領域20、30が半導体基板160の一部を構成すると、ベース領域110との接合特性を向上できる。
【0034】
しかしながら、本発明がこれに限定されるものではなく、第1及び第2導電型領域20、30のうち、少なくとも一つが半導体基板160の上で半導体基板160と別に形成されることができる。この場合に、第1または第2導電型領域20、30が半導体基板160上に容易に形成されうるように、半導体基板160と異なる結晶構造を有する半導体層(例えば、非晶質半導体層、微細結晶半導体層、または多結晶半導体層、一例として、非晶質シリコン層、微細結晶シリコン層または多結晶シリコン層)から構成されることができる。
【0035】
第1及び第2導電型領域20、30のうち、ベース領域110と異なる導電型を有する一つの領域は、エミッタ領域の少なくとも一部を構成する。エミッタ領域は、ベース領域110とpn接合を形成して、光電変換によってキャリアを生成する。第1及び第2導電型領域20、30のうち、ベース領域110と同じ導電型を有する残りの一つは、電界(surface field)領域の少なくとも一部を構成する。電界領域は、半導体基板160の表面において再結合によってキャリアが損失するのを防止する電界を形成する。一例として、本実施の形態では、ベース領域110が第2導電型を有し、第1導電型領域20がエミッタ領域を構成し、第2導電型領域30が後面電界(back surface field)領域を構成できる。しかしながら、本発明がこれに限定されるものではない。
【0036】
図面では、第1及び第2導電型領域20、30が全体的に形成され、均一なドーピング濃度を有する均一な構造(homogeneous structure)を有することを例示した。これによって十分な面積に形成され、簡単な工程によって製造されることができる。しかしながら、本発明がこれに限定されるものではない。したがって、第1導電型領域20が均一な構造または選択的構造(selective structure)であっても良く、第2導電型領域30が均一な構造、選択的構造または局部的構造(local structure)であっても良い。選択的構造では、第1または第2導電型領域20、30のうち、第1または第2電極42、44と隣接した部分において高いドーピング濃度、大きなジャンクション深さ及び低い抵抗を有し、その他の部分において低いドーピング濃度、小さなジャンクション深さ及び高い抵抗を有することができる。そして、局部的構造では、第2導電型領域30が第2電極44が位置した部分においてのみ局部的に形成されることができる。
【0037】
一例として、本実施の形態においてベース領域110及び第2導電型領域30がn型を有し、第1導電型領域20がp型を有することができる。すると、ベース領域110と第1導電型領域20とがpn接合をなす。このようなpn接合に光が照射されると、光電効果により生成された電子が半導体基板160の後面側に移動して、第2電極44によって収集され、正孔が半導体基板160の前面側に移動して、第1電極42によって収集される。これによって電気エネルギーが発生する。すると、電子より移動速度の遅い正孔が半導体基板160の後面でない前面へ移動して、効率が向上することができる。しかしながら、本発明がこれに限定されるものではなく、ベース領域110及び第2導電型領域30がp型を有し第1導電型領域20がn型を有することも可能である。
【0038】
半導体基板160の表面上には、第1及び第2パッシベーション膜22、32、反射防止膜24などの絶縁膜が形成されることができる。さらに具体的には、半導体基板160の前面上に、さらに正確には、半導体基板160に形成された第1導電型領域20上に第1パッシベーション膜22が形成(一例として、接触)され、第1パッシベーション膜22上に反射防止膜24が形成(一例として、接触)されることができる。そして、半導体基板160の後面上に、さらに正確には、半導体基板160に形成された第2導電型領域30上に第2パッシベーション膜32が形成(一例として、接触)されることができる。
【0039】
第1パッシベーション膜22及び反射防止膜24は、第1電極42に対応する部分(さらに正確には、第1開口部102の形成された部分)を除いて、実質的に半導体基板160の前面全体に形成されることができる。これと同様に、第2パッシベーション膜32は、第2電極44に対応する部分(さらに正確には、第2開口部104の形成された部分)を除いて、実質的に半導体基板160の後面全体に形成されることができる。
【0040】
第1パッシベーション膜22または第2パッシベーション膜32は、半導体基板160に接触して形成されて、半導体基板160の表面またはバルク内に存在する欠陥を不動化させる。これによって、少数キャリアの再結合サイトを除去して、太陽電池150の開放電圧を増加させることができる。反射防止膜24は、半導体基板160の前面に入射される光の反射率を減少させて、pn接合まで到達する光量を増加させることができる。これにより、太陽電池150の短絡電流(Isc)を増加させることができる。
【0041】
第1パッシベーション膜22、反射防止膜24及び第2パッシベーション膜32は、多様な物質から形成されることができる。一例として、第1パッシベーション膜22、反射防止膜24またはパッシベーション膜32は、シリコン窒化膜、水素を含んだシリコン窒化膜、シリコン酸化膜、シリコン酸化窒化膜、アルミニウム酸化膜、シリコン炭化膜、MgF2、ZnS、TiO2及びCeO2からなる群より選択されたいずれか一つの単一膜または2個以上の膜が組み合わせられた多層膜構造を有することができる。
【0042】
一例として、本実施の形態において、第1パッシベーション膜22及び/または反射防止膜24、第2パッシベーション膜32は、優れた絶縁特性、パッシベーション特性などを有することができるように、ドーパントなどを具備しなくても良い。しかしながら、本発明がこれに限定されるものではない。
【0043】
第1電極42は、第1開口部102の少なくとも一部を充填しながら形成されて、第1導電型領域20に電気的に接続(一例として、接触形成)され、第2電極44は、第2開口部104の少なくとも一部を充填しながら形成され、第2導電型領域30に電気的に接続(一例として、接触形成)される。第1及び第2電極42、44は、多様な導電性物質(一例として、金属)から構成され、多様な形状を有することができる。第1及び第2電極42、44の形状については、再度後述する。
【0044】
本実施の形態では、太陽電池150の第1及び第2電極42、44が一定のパターンを有し、太陽電池150が半導体基板160の前面及び後面に光が入射できる両面受光型(bi-facial)構造を有する。これによって、太陽電池150で用いられる光量を増加させて、太陽電池150の効率向上に寄与できる。
【0045】
しかしながら、本発明がこれに限定されるものではなく、第2電極44が半導体基板160の後面側において全体的に形成される構造を有しても良い。また、第1及び第2導電型領域20、30、及び第1及び第2電極42、44が半導体基板160の一面(一例として、後面)側に共に位置しても良く、第1及び第2導電型領域20、30のうち、少なくとも一つが半導体基板160の両面にわたって形成されても良い。すなわち、上述の太陽電池150は、一例として提示したものに過ぎず、本発明がこれに限定されるものではない。
【0046】
上述の太陽電池150は、第1電極42または第2電極44上に位置(一例として、接触)する配線材142によって隣接した太陽電池150と電気的に接続されるが、これについては、図1ないし図3と共に図4を参照してさらに詳しく説明する。
【0047】
図4は、図1に示す太陽電池パネル100に含まれ、配線材142によって接続する第1太陽電池151と第2太陽電池152を概略的に示す斜視図である。図4において第1及び第2太陽電池151、152は、半導体基板160と電極42、44を中心に概略的に示した。
【0048】
図4に示すように、複数の太陽電池150のうち、互いに隣接した二つの太陽電池150(一例として、第1太陽電池151と第2太陽電池152)が配線材142によって接続されることができる。このとき、配線材142は、第1太陽電池151の前面に位置した第1電極42と第1太陽電池151の一側(図面の左側下部)に位置する第2太陽電池152の後面に位置した第2電極44とを接続する。そして、他の配線材1420aが第1太陽電池151の後面に位置した第2電極44と第1太陽電池151の他の一側(図面の右側上部)に位置する他の太陽電池の前面に位置した第1電極42とを接続する。また、他の配線材1420bが第2太陽電池152の前面に位置した第1電極42と第2太陽電池152の一側(図面の左側下部)に位置するさらに他の太陽電池の後面に位置した第2電極44とを接続する。これによって、複数の太陽電池150が配線材142、1420a、1420bによって互いに一つの列をなすように接続されることができる。以下、配線材142についての説明は、互いに隣接した二つの太陽電池150を接続するすべての配線材142、1420a、1420bにそれぞれ適用されることができる。
【0049】
本実施の形態において配線材142は、第1太陽電池151の前面において第1電極42(さらに具体的には、第1電極42のバスバー(図5の参照符号42b、以下、同一))に接続されながら、第1エッジ161からこれに反対になる第2エッジ162に向かって長くつながる第1部分と、第2太陽電池152の後面において第2電極44(さらに具体的には、第2電極44のバスバー)に接続した状態で第1エッジ161からこれに反対になる第2エッジ162に向かって長くつながる第2部分と、第1太陽電池151の第2エッジ162の前面から第2太陽電池152の後面まで延びて、第1部分と第2部分とを接続する第3部分を含むことができる。これによって、配線材142が第1太陽電池151の一部領域で第1太陽電池151を横切った後に、第2太陽電池152の一部領域で第2太陽電池152を横切って位置できる。このように、配線材142が第1及び第2太陽電池151、152より小さな幅を有しながら、第1及び第2太陽電池151、152の一部(一例として、バスバー42b)に対応する部分においてのみ形成されて、小さな面積によっても第1及び第2太陽電池151、152を効果的に接続できる。
【0050】
一例として、配線材142は、第1及び第2電極42、44においてバスバー42b上でバスバー42bに接触及び接合しながら、バスバー42bに沿って長くつながるように配置されることができる。これによって、配線材142と第1及び第2電極42、44とが連続的に接触されるようにして、電気的接続特性を向上できる。各太陽電池150の一面を基準とするとき、配線材142は、複数備えられて、隣接した太陽電池150の電気的接続特性を向上できる。特に、本実施の形態では、配線材142が従来に使用されていた相対的に広い幅(例えば、1mmないし2mm)を有するリボンより小さな幅を有するワイヤーから構成されて、各太陽電池150の一面を基準に従来のリボンの数(例えば、2個ないし5個)より多い数の配線材142を使用する。
【0051】
一例として、配線材142は、金属からなるコア層142aと、コア層142aの表面に薄い厚さにコーティングされ、ソルダー物質を含んで電極42、44とソルダリングが可能なようにするソルダー層142bを含むことができる。一例として、コア層142aは、Ni、Cu、Ag、Alを主な物質(一例として、50wt%以上含まれる物質、さらに具体的に90wt%以上含まれる物質)として含むことができる。ソルダー層142bは、Pb、Sn、SnIn、SnBi、SnPb、SnPbAg、SnCuAg、SnCuなどの物質を主な物質として含むことができる。しかしながら、本発明がこれに限定されるものではなく、コア層142a及びソルダー層142bが多様な物質を含んでも良い。
【0052】
このように、従来のリボンより小さな幅を有するワイヤーを配線材142として使用すると、材料費用を大きく低減できる。そして、配線材142がリボンより小さな幅を有するので、配線材142を十分な数で具備してキャリアの移動距離を最小化することによって、太陽電池パネル100の出力を向上できる。
【0053】
また、本実施の形態にかかる配線材142を構成するワイヤーは、ラウンド状の部分を含むことができる。すなわち、配線材142を構成するワイヤーが円形、楕円形、または曲線からなる断面またはラウンド状の断面を有することができる。これによって、配線材142が反射または乱反射を誘導できる。これによって、配線材142を構成するワイヤーのラウンド状の面から反射された光が太陽電池150の前面または後面に位置した前面基板110または後面基板120などに反射または全反射されて、太陽電池150に再入射されるようにすることができる。これによって、太陽電池パネル100の出力を効果的に向上できる。しかしながら、本発明がこれに限定されるものではない。したがって、配線材142を構成するワイヤーが四角形などの多角形の形状を有しても良く、その他の多様な形状を有しても良い。
【0054】
本実施の形態において配線材142は、幅(または直径)が1mm未満(一例として、250μmないし500μm)でありうる。参考として、本実施の形態においてソルダー層142bの厚さは、非常に薄い方であり、配線材142の位置に応じて多様な厚さを有することができるので、配線材142の幅は、コア層142aの幅と見なすことができる。または、配線材142の幅は、ライン部(図5の参照符号421)上で配線材142の重心を通る幅と見なすことができる。このような幅を有するワイヤー形態の配線材142によって、太陽電池150で生成した電流を外部回路(例えば、バスリボンまたはジャンクションボックスのバイパスダイオード)またはさらに他の太陽電池150に效率的に伝達できる。本実施の形態では、配線材142が別の層、フィルムなどに挿入されない状態で太陽電池150の電極42、44上にそれぞれ個別的に位置して固定されることができる。配線材142の幅が250μm未満であると、配線材142の強度が十分でないこともでき、電極42、44の接続面積が極めて少ないから、電気的接続特性がよくなく付着力が低いことができる。配線材142の幅が1mm以上(一例として、500μmを超過)であると、配線材142の費用が増加し、配線材142が太陽電池150の前面に入射される光の入射を妨害して、光損失(shading loss)が増加できる。また、配線材142から電極42、44と離隔される方向に加えられる力が大きくなって、配線材142と電極42、44との間の付着力が低くなることができ、電極42、44または半導体基板160にひび割れなどの問題を発生させることができる。一例として、配線材142の幅は、350μmないし450μm(特に、350μmないし400μm)でありうる。このような範囲において電極42、44との付着力を高めながら太陽電池パネル100の出力を向上できる。
【0055】
このとき、配線材142の数(またはこれに対応するバスバー42bの数)が太陽電池150の一面に基づいて6個ないし33個でありうる。このとき、太陽電池パネル100の出力をさらに向上するために、配線材142の数を10個以上(一例として、12個ないし24個)含むことができる。しかしながら、本発明がこれに限定されるものではなく、配線材142の数及びこれに応じるバスバー42bの数が異なる値を有することができる。
【0056】
図1ないし図4と共に図5を参照して、本発明の実施の形態にかかる配線材142が付着される太陽電池150の電極42、44の一例を詳しく説明する。以下、図5を参照して、第1電極42に基づいて詳しく説明したが、第1及び第2電極42、44のうち、いずれか一つの電極が以下の説明に該当すれば足りる。第1及び第2電極42、44のうち、残りの一つの電極は、以下の電極と同一であっても良く、以下の電極と同一または類似の形状を有するものの、大きさ、間隔、ピッチなどが異なっても良く、以下の電極と全く異なる形状を有しても良く。
【0057】
図5は、図4に示す太陽電池150の前面平面図である。
【0058】
図1ないし図5を参照すると、本実施の形態において第1電極42は、第1方向(図面の横方向)に延び、互いに平行に位置する複数のフィンガーライン42aと、フィンガーライン42aと交差(一例として、直交)する第2方向(図面の縦方向)に形成されて、フィンガーライン42aに電気的に接続され、配線材142が接続または付着されるバスバー42bを含む。図面では、両側エッジ付近で複数のフィンガーライン42aの端部を全体的に接続するフレームライン42cがより形成されたことを例示した。フレームライン42cは、フィンガーライン42aと同一または類似の幅を有し、フィンガーライン42aと同じ物質から構成されることができる。しかしながら、フレームライン42cを具備しないことも可能である。
【0059】
このとき、本実施の形態において太陽電池150(または半導体基板160)が電極領域EAとエッジ領域PAに区画されることができる。ここで、電極領域EAは、互いに平行に形成されるフィンガーライン42aが均一なピッチPで配置される領域でありうる。電極領域EAは、配線材142によって区画される複数の電極領域EAを含むことができる。そして、エッジ領域PAは、隣接した二つの電極領域EAの間に位置し、複数のパッド部422(特に、外側パッド424)外側で半導体基板160または太陽電池150のエッジに隣接して位置する領域でありうる。このとき、エッジ領域PAは、電極領域EAのフィンガーライン42aの密度より低い密度で電極部42d、42eが位置する領域であっても良く、電極部42d、42eが位置しない領域であっても良い。
【0060】
電極領域EAは、バスバー42bまたは配線材142に基づいて区画される複数の電極領域EAを具備できる。さらに具体的に、電極領域EAは、隣接した二つのバスバー42bまたは配線材142の間に位置した第1電極領域EA1と、配線材142と太陽電池150のエッジの間にそれぞれ位置した二つの第2電極領域EA2を含むことができる。
【0061】
図面では、第1電極領域EA1の幅が第2電極領域EA2の幅より小さなことを示した。すると、多くの数の配線材142またはバスバー42bが位置する場合に、半導体基板150の隅付近(一例として、傾斜部)にバスバー42bまたは配線材142が位置しないようにすることができる。これによって、配線材142の損傷を最小化し、キャリア移動経路を最適化できる。しかしながら、本発明がこれに限定されるものではない。したがって、第1電極領域EA1の幅が第2電極領域EA2の幅と同じであっても良く、またはこれより大きくても良い。その他、多様な変形が可能である。
【0062】
このとき、エッジ領域PAは、配線材142の端部が位置するバスバー42bの一端部に位置する第1エッジ領域PA1と、他の太陽電池150または外部回路と接続するように、配線材142が延びるバスバー42bの他端部に位置する第2エッジ領域PA2を含むことができる。
【0063】
本実施の形態では、第1エッジ領域PA1及び第2エッジ領域PA2に電極部42d、42eが形成されて、電極部42d、42eに配線材142が重なって接触されるか、または配線材142が電気的に接続されることができる。これによって、第1エッジ領域PA1及び第2エッジ領域PA2に隣接した電極領域EAの部分から生成された電流を配線材142に伝達できる。これによって、配線材142の接着力または結合力を向上するために、第1及び第2エッジ領域PA1、PA2を備えた場合にも、これによって発生できる効率低下などを防止できる。これによって、太陽電池150の効率を向上し、太陽電池パネル100の出力を向上できる。
【0064】
ここで、第1エッジ領域PA1による電極部42dと第2エッジ領域PA2に位置した電極部42eとが互いに異なる形状を有することができる。さらに具体的に、第1エッジ領域PA1で電極部42dが、最外郭フィンガーライン42aより内側でフィンガーライン42aと平行に位置する第1電極部、及び第1電極部から第1電極部と交差(一例として、直交)する方向に最外郭フィンガーラインと同一線上またはこれより外側まで延びる第2電極部を含むことができる。第2エッジ領域PA2では、電極部42dが、最外郭フィンガーライン42aと同一線上またはこれより外側でフィンガーライン42aと平行に位置する第3電極部を含むことができる。これによって、第1エッジ領域PA1に位置した配線材142の結合力を向上し、配線材142が延びる第2エッジ領域PA2で簡単な構造で電流の流れを向上できる。これによれば、配線材142の配置が異なっても、配線材142と電極部42d、42eを安定的に接続できる。しかしながら、本発明がこれに限定されるものではなく、第1エッジ領域PA1の電極部42dと第2エッジ領域PA2の電極部42eとが互いに同一または対称形状を有しても良い。
【0065】
複数のフィンガーライン42aは、均一な幅及びピッチを有しながら互いに離隔されることができる。図面では、フィンガーライン42aが第1方向に互いに並べて形成されて、太陽電池150のメインエッジ(特に、第1及び第2エッジ161、162)に平行なことを例示したが、本発明がこれに限定されるものではない。
【0066】
このとき、配線材142の幅は、フィンガーライン42aのピッチより小さくても良く、フィンガーライン42aの幅より大きくても良い。しかしながら、本発明がこれに限定されるものではなく、多様な変形が可能である。
【0067】
上述のように、バスバー42bは、隣接した太陽電池150との接続のための配線材142が位置する部分に対応するように位置できる。このようなバスバー42bは、配線材142に一対一に対応するように備えられることができる。これにより、本実施の形態において太陽電池150の一面に基づいて、バスバー42bが配線材142と同じ数で備えられることができる。
【0068】
本実施の形態において、バスバー42bは、各配線材142に対応するように第2方向に位置する複数のパッド部422を含む。そして、バスバー42bは、配線材142が接続する方向に沿ってパッド部422より狭い幅を有しながら、パッド部422の間から長くつながるライン部421をさらに含むことができる。
【0069】
パッド部422は、相対的に広い幅を有し実質的に配線材142が付着される領域である。第1方向で測定されたパッド部422の幅は、ライン部421の幅及び第2方向で測定されたフィンガーライン42aの幅よりそれぞれ大きく、配線材142の幅と同じであるか、またはこれより大きいことができる。そして、第2方向で測定されたパッド部422の長さは、フィンガーライン42aの幅より大きくても良い。このようなパッド部422によって、配線材142とバスバー42bとの付着力を向上し、接触抵抗を減らすことができる。
【0070】
また、ライン部421は、複数のフィンガーライン42a及びパッド部422を接続して、一部のフィンガーライン42aが断線する場合、キャリアが迂回できる経路を提供する。第1方向で測定されたライン部421の幅は、パッド部422及び配線材142の幅より小さく、第2方向で測定されたフィンガーライン42aの幅より小さいか、または同じくありうる。一例として、ライン部421の幅がフィンガーライン42aの幅の0.5倍ないし2倍でありうる。このようにライン部421を相対的に狭い幅で形成して、第1電極42の面積を最小化することにより、シェーディング損失及び材料費用を低減できる。ライン部421には、配線材142が付着されることもでき、ライン部421に配線材142が付着されない状態で配線材142がライン部421上に置かれた状態でもありうる。
【0071】
このとき、複数のパッド部422は、第2方向においてバスバー42bの外側に位置する外側パッド424と、外側パッド424以外の内側パッド426を含む。ここで、外側パッド424は、複数のパッド部422のうち、第2方向から見るときに両側のエッジの各々に最も近接して位置する二つのパッドを意味し、内側パッド426は、二つの外側パッド424の間に位置したパッドを意味できる。ここで、外側/内側の基準は、複数のパッド部422のみを基準としたことであるから、図面とは異なり、ライン部421が外側パッド424の外側に位置しても良い。
【0072】
一例として、第2方向で測定された外側パッド424の長さが内側パッド426の長さより短くありうる。 配線材142と外側パッド424との付着特性は、配線材142の内側パッド426との付着特性より低くありうるので、これを考慮して、配線材142との付着面積を外側パッド424において相対的に大きくしたことである。しかしながら、本発明がこれに限定されるものではない。
【0073】
本実施の形態において、各配線材142に対応するバスバー42bは、第2方向で複数のパッド部422の配置及び面積のうち、少なくとも一つが異なる複数の領域を含むことができる。特に、内側パッド426の配置及び面積のうち、少なくとも一つが異なる領域を含むことができる。すなわち、バスバー42bは、少なくともパッド部422(特に、内側パッド426)の配置及び面積のうち、少なくとも一つが異なる第1領域A1及び第2領域A2を含むことができる。これは、太陽電池150の特定領域において配線材142の付着特性が低下するのを防止するためのことであり、これについては後にさらに詳しく説明する。
【0074】
一例として、図5及び図6では、すべてのバスバー42bが第1領域A1及び第2領域A2のみを具備し、すべてのバスバー42bで内側パッド426及び/または第1及び第2領域A1、A2の配置が同じであることを示した。これによれば、すべてのバスバー42bの付着特性を全体的に向上でき、内側パッド426の規則的な分布により、近接したパッド部422までの移動距離を最大限均一にできる。
【0075】
しかしながら、本発明がこれに限定されるものではない。例えば、バスバー42bに第1領域A1及び第2領域A2以外の他の配置または面積を有する領域を一つまたはそれ以上含むこともできる。または、少なくとも二つのバスバー42bにおいて内側パッド426の配置及び/または面積が互いに異なることができる。例えば、バスバー42bのうち、一部(一例として、少なくとも一つ)のバスバー42bのみに配置または面積が異なる領域が位置でき、他のバスバー42bでは、第2方向でのパッド部422(特に、内側パッド426)の配置及び面積が全体的に均一でありうる。または、少なくとも二つのバスバー42bでパッド部422の配置または面積などが異なる領域を含むものの、パッド部422の配置及び/または面積が全く異なることができる。一例として、少なくとも二つのバスバー42bで第1領域A1と第2領域A2の位置が互いに異なるか、及び/または第1及び第2領域A1、A2のうち、少なくとも一つに位置したパッド部の面積及び/または配置が互いに異なることができる。すなわち、本実施の形態では、バスバー42bのうちの一つが第2方向で複数のパッド部422の配置及び面積のうち、少なくとも一つが異なる領域を具備すれば良い。
【0076】
以下、一つのバスバー42bに基づいて第2方向に位置する第1及び第2領域A1、A2を詳しく説明する。図6は、図5のD部分に配線材が付着された状態を示す部分平面図である。
【0077】
図6を参照すると、上述のように、第1及び第2領域A1、A2では、内側パッド426の配置及び面積のうち、少なくとも一つが互いに異なる。第1領域A1に位置した内側パッド426を第1パッド426a、第2領域A2に位置した第2パッド426bと称してさらに詳しく説明する。
【0078】
本明細書において、第1及び第2領域A1、A2の配置及び面積のうち、少なくとも一つが異なるとは、各第1領域A1内の第1パッド426aの数と第2領域A2の第2パッド426bの数が互いに異なることを意味できる。または、各第1領域A1内の第1パッド426a間の間隔と第2領域A2内で第2パッド426bの間隔とが互いに異なることを意味できる。ここで、間隔とは、隣接した二つの内側パッド426で最も隣接したエッジ間の距離を意味する。または、各第1領域A1内の各々の第1パッド426aの面積と第2領域A2内で各々の第2パッド426bの面積とが互いに異なることを意味できる。または、各第1領域A1内の第1パッド426aの配列形状と第2領域A2の第2パッド426bの配列形状とが互いに異なることを意味できる。または、各第1領域A1の面積に対する第1パッド426aの面積割合(第1面積割合)と第2領域A2の面積に対する第2パッド426bの面積割合(第2面積割合)とが互いに異なることを意味できる。ここで、第1面積割合は、第1領域A1の面積に対する第1パッド426aの全体面積を意味でき、第2面積割合は、第2領域A2の面積は、第2パッド426bの全体面積を意味できる。第1領域A1または第2領域A2の面積は、一定の幅(一例として、パッド部422の幅)に第1領域A1または第2領域A2の長さを掛け算した値を意味する。第1パッド426aの全体面積は、第1領域A1内に位置したすべての第1パッド426aの全体面積を意味し、第2パッド426bの全体面積は、第2領域A2内に位置したすべての第2パッド426bの全体面積を意味する。
【0079】
本実施の形態では、第1面積割合が第2面積割合より大きい。
【0080】
ここで、第1領域A1が第2方向での中間領域に位置し、第1領域A1の両側のエッジ領域に第2領域A2がそれぞれ位置できる。このとき、第1領域A1の両側に位置した第2領域A2が第1領域A1に基づいて互いに対称の位置にありうる。
【0081】
これは、配線材142の付着工程において熱が不均一に提供されて、一部領域で配線材142が曲がるか、または配線材142の付着特性が低下する部分が発生するのを防止するためである。これを、図7を参照してさらに詳しく説明する。図7は、図3に示す太陽電池と配線材とを付着する付着工程を簡略に示す平面図である。簡略かつ明確に図示するために、図7では、太陽電池150、配線材142及び熱源部200のみを概略的に示した。
【0082】
配線材142の付着工程では、配線材142と太陽電池150が加圧及び固定された状態で熱源部200が熱を提供して、太陽電池150に配線材142を付着する。さらに具体的に、熱源部200によって提供された熱によって配線材142のソルダー層(図3の参照符号142b)が溶けてソルダリングされ、これによって配線材142が太陽電池150の電極(図3の参照符号42、44)に付着される。
【0083】
一例として、熱源部200としは、配線材142に光による熱(輻射熱)を提供する複数の光源部材200aを含むことができる。熱源部200が光によって熱を加えることによって、付着工程の時間を低減し付着特性を向上させることができる。一例として、光源部材200aが赤外線ランプでありうる。しかしながら、本発明がこれに限定されるものではなく、熱源部200には、熱を提供できる多様な構造、方式などが適用されることができる。そして、熱源部200が複数の光源部材200aを含むと、複数の光源部材200aを個別的に制御できるから、全体的に光または熱分布を均一にすることができ、故障などの問題があるとき、該当光源部材200aだけを交替して安定して使用することができる。反面、本実施の形態とは異なり、熱源部が一つの光源部材で構成されると、各部分に対する個別的な制御が難しいから、配線材142の全体部分に均一に光または熱を提供するのは難しくなりうる。
【0084】
このとき、熱源部200の光源部材200aまたはこれに含まれた光源が線形形状を有することができる。これによれば、個別的な制御が可能であるが光源部材200aまたはこれに含まれた光源の数があまり多くならないようにすることができる。これに対し、光源部材200aまたはこれに含まれた光源が点光源であると、光源部材200aまたはこれに含まれた光源の数があまり多くなって、むしろ制御が難しくなり、故障などが発生する場合、探し難いという問題があることができる。そして、各光源部材200aは、配線材142の延長方向及び工程方向である第2方向と交差(一例として、直交)する方向に配置されて、すべての配線材142を横切って位置できる。すると、一部光源部材200aが故障して作動しない場合にも、太陽電池150の全体配線材142に他の光源部材200aが光を提供して配線材142を付着することができ、工程不良などを防止できるからである。反面、本実施の形態とは異なり、光源部材が配線材142に平行な方向に位置すると、一部の光源部材が作動しない場合に、一部配線材142には、光が提供されないから、該当配線材142が付着されない場合もある。
【0085】
このような配線材142の付着工程において光源部材200aが複数備えられたことに対し、温度センサ(図示せず)は、太陽電池150の中央部分のみに一つ位置する。これにより、第2方向に位置した複数の光源部材200aにおいて太陽電池150及び配線材142に提供される熱が互いに変わることができるから、一部領域で配線材142が曲がるか、または配線材142の付着特性が低下する等の問題が発生できる。上述の構造では、第2方向の中間領域で配線材142が曲がる現象が大きく発生できるので、中間領域に相対的に大きな第1面積割合の第1領域A1を配置してこれを防止したのである。そして、配線材142が曲がる現状の発生可能性が小さいエッジ領域では、相対的に小さな第2面積割合の第2領域A2を配置して、パッド部422を形成するための材料量を低減して費用を低減できる。
【0086】
すなわち、本実施の形態では、配線材142の付着工程での第2方向に応じる熱または温度差を考慮して、第1及び第2領域A1、A2を配置して、配線材142の付着特性を全体的に向上できる。
【0087】
上述の例では、線形形状を有する光源部材200aまたは光源を使用する熱源部200を例として説明したが、本発明がこれに限定されるものではない。熱風を提供する熱源部200では、中間領域とエッジ領域から提供される熱またはこれに応じる温度差がより大きくありうる。したがって、このような場合にも、本実施の形態の太陽電池150が適用されることができる。その他にも、配線材142の付着工程において提供される熱または温度差が大きな場合に、本実施の形態の太陽電池150が適用されることができる。そして、熱または温度差の分布によって第1及び第2領域A1、A2の配置は、多様に変形されることができる。
【0088】
また、図5及び図6を参照すると、例えば、第2方向において各第2領域A2の長さに対する第1領域A1の長さ割合が0.5ないし3倍でありうる。一例として、第2方向において各第2領域A2の長さに対する第1領域A1の長さ割合が1ないし2倍でありうる。このような範囲は、第1領域A1による効果を具現しながらも、第2領域A2によって電極材料費用を低減できるように設定されたことである。特に、第1領域A1の長さを第2領域A2の長さと同一またはそれより大きくした場合に、第1領域A1による効果を最大化できる。
【0089】
本実施の形態では、第1領域A1で複数の第1パッド426aが第1間隔D1を隔てて互いに離隔され、第2領域A2で複数の第2パッド426bが第1間隔D1より大きな第2間隔D2を隔てて互いに離隔されることができる。 このように第1及び第2領域A1、A2において同じ大きさの第1及び第2パッド426a、426bをそれぞれ等間隔で位置させながら第1間隔D1を第2間隔D2より小さくして、第1面積割合を第2面積割合より大きくすることができる。
【0090】
一例として、本実施の形態では、第1領域A1内で複数の第1パッド426aの第1ピッチP1が第2領域A2内で複数の第2パッド426bの第2ピッチP2より小さくありうる。ここで、第1ピッチP1は、隣接した二つの第1パッド426aの重心間の距離で、第2ピッチP2は、隣接した二つの第2パッド426bの重心間の距離である。このとき、第1パッド426aと第2パッド426bとは、同じ幅及び長さL)を有し、同じ大きさ及び形状を有することができる。このように、第1及び第2パッド426a、426bの大きさ及び形状は、そのまま維持しながら、これらの間のピッチまたは間隔を互いに異なるようにすることによって、第1及び第2領域A1、A2が互いに区分されることができる。
【0091】
しかしながら、本発明がこれに限定されるものではない。したがって、第1面積割合と第2面積割合、または第1パッド426aの第1間隔D1と第2パッド426bの第2間隔D2は、その他の多様な方法によって互いに異なる値を有することができる。他の例を図8及び図9を参照して説明する。
【0092】
図8は、本発明の一変形例にかかる太陽電池を示す部分平面図である。図8には、図6に対応する部分を示すものの、簡略かつ明確に図示するために、配線材の図示を省略した。
【0093】
図8を参照すると、本変形例では、図6の実施の形態と同様に、複数の第1パッド426aと複数の第2パッド426bが等間隔に配置される。このとき、第1領域A1内で複数の第1パッド426a間の第1ピッチP1が第2領域A2内で複数の第2パッド426b間の第2ピッチP2と同一で、各々の第1パッド426aの大きさが各々の第2パッド426bの大きさより大きい。すると、第1間隔D1を第2間隔D2より小さくすることができ、第1面積割合を第2面積割合より大きくすることができる。
【0094】
このとき、第1パッド426aの大きさを第2パッド426bの大きさより大きくするために、第2方向に応じる第1パッド426aの第1長さL1を第2方向に応じる第2パッド426bの第2長さL2より長くすることができる。そして、第1方向で測定された第1パッド426aの幅と第2パッド426bの幅とは、互いに同一でありうる。第1及び第2パッド426a、426bの長さは、配線材142が延びる第2方向に応じる長さであるから、長くなるほど、配線材142と強い付着力で付着されるパッド部422の面積を増加させることができる。これにより、第1及び第2パッド426a、426bの長さを増加させると、配線材142との付着特性を向上できる。これに対し、第1及び第2パッド426a、426bの幅は、配線材142が付着されうる程度であれば良く、それより大きな幅を有するとしても、配線材142の付着特性を向上するのに寄与できず、光損失を増加させることができる。このような理由で本実施の形態では、第1及び第2パッド426a、426bの第1及び第2長さL1、L2を互いに異なるようにしたのである。
【0095】
図9は、本発明の他の変形例にかかる太陽電池を示す部分平面図である。図9には、図6に対応する部分を示すものの、簡略かつ明確に図示するために、配線材の図示を省略した。
【0096】
図9を参照すると、本変形例では、第1パッド426aが単一で備えられ、第2パッド426bが等間隔に配置される。このとき、第1領域A1で単一の第1パッド426aが第2方向に沿って長く延びて、相対的に大きな第1面積割合を有し、第2領域A2に位置した複数の第2パッド426bが相対的に大きな第2面積割合を有することができる。ここで、第1パッド426aの幅と第2パッド426bの幅とは、互いに同一でありうる。
【0097】
上述の実施の形態及び変形例では、相対的に大きな第1面積割合を有する第1領域A1が中間領域に位置し、相対的に小さな第2面積割合を有する第2領域A2がエッジ領域に位置することを例示した。しかしながら、本発明がこれに限定されるものではない。これにより、相対的に大きな第1面積割合を有する第1領域A1が外側パッド424に隣接してエッジ領域に位置することもできる。これを図10を参照して、後に詳しく説明する。
【0098】
上述の太陽電池150及びこれを含む太陽電池パネル100では、薄い幅のバスバー42b及び/またはワイヤー形態の配線材142を使用して光損失を最小化でき、バスバー42b及び/または配線材142の数を増やしてキャリアの移動経路を減らすことができる。これによって、太陽電池150の効率及び太陽電池パネル100の出力を向上できる。
【0099】
このとき、付着工程での不均一な熱によって配線材142の変形が発生できる中間領域に高い第1面積割合を有する第1領域A1を配置して、配線材142の変形を防止または最小化できる。これによって、上述の太陽電池150を含む太陽電池パネル100の出力及び信頼性を向上できる。
【0100】
しかしながら、本発明が第1及び第2領域A1、A2の配置、第1及び第2パッド426a、426bの配置などが上述したことに限定されるものではない。以下、多様な実施の形態を図10ないし図12を参照して説明する。
【0101】
図10は、本発明の他の実施の形態にかかる太陽電池を示す部分平面図である。図10には、図6に対応する部分を示すものの、簡略かつ明確に図示するために、配線材の図示を省略した。
【0102】
図10を参照すると、本実施の形態では、相対的に大きな第1面積割合を有する第1領域A1が外側パッド424に隣接してエッジ領域に位置し、残りの領域に第2領域A2が位置して、第1領域A1より外側パッド424から遠く離隔されて位置する。
【0103】
外側パッド424側からは、配線材(図4の参照符号142、以下、同一)が第1太陽電池(図4の参照符号151、以下、同一)の前面から第2太陽電池(図4の参照符号152、以下、同一)の後面までつながらなければならないので、他の部分より大きな屈曲を有するようになる。これにより、外側パッド424に隣接した部分において、第1及び第2太陽電池151、152から遠ざかる力が配線材142に加えられて、配線材142が外側パッド424から剥離できる。特に、本実施の形態のように、狭い幅を有し、ラウンド状部分を備える配線材142では、電極との付着面積が少ないから、このような問題がより大きく現れることができる。これを考慮して、本実施の形態では、外側パッド424に隣接した部分に相対的に大きな第1面積割合を有する第1領域A1を位置させて、エッジ部分で配線材142と接触される内側パッド426の面積を最大化して付着特性を向上したのである。これによって、外側パッド424に隣接した部分から発生できる配線材142の剥離を効果的に防止できる。
【0104】
本実施の形態において、第2領域A2が第2方向での中間領域に位置し、第2領域A2の両側のエッジ領域に第1領域A1がそれぞれ位置できる。このとき、第2領域A2の両側に位置した第1領域A1が第2領域A2に基づいて互いに対称になるように位置できる。第1領域A1は、外側パッド424に隣接した部分で配線材142の付着特性を向上することであるから、過度に長く形成されなくても良い。これにより、各第1領域A1の長さは、第2領域A2の長さより小さい場合もある。
【0105】
図10では、第1パッド426aと第2パッド426bが図6に示すような配置及び形状を有することを例示したが、本発明がこれに限定されるものではない。第1パッド426aと第2パッド426bが図8及び図9に示すような配置及び形状を有することもできる。
【0106】
上述の実施の形態及び変形例では、第1領域A1に位置した複数の第1パッド426a及び/または第2領域A2に位置した複数の第2パッド426bが均一な間隔及び均一な大きさを有することを例示した。しかしながら、本発明がこれに限定されるものではない。他の実施の形態を図11を参照して詳しく説明する。
【0107】
図11は、本発明のさらに他の実施の形態にかかる太陽電池を示す部分平面図である。図11には、図6に対応する部分を示すものの、簡略かつ明確に図示するために配線材の図示を省略した。
【0108】
図11を参照すると、本実施の形態では、第2領域A2には、第2パッド426bが互いに同じ間隔を隔てて規則的に位置する。このとき、複数の第2パッド426bが互いに同じ幅及び長さを有するから、同じ大きさを有することができる。
【0109】
これに対し、第1領域A1には、複数の第1パッド426aが不規則な間隔を有して位置するか、及び/または第1パッド426aが互いに異なる大きさを有しながら位置する。図面では、第1パッド426aが不規則な間隔を有しながら互いに異なる大きさを有することを例示した。第1パッド426aが互いに異なる長さを有することによって、第1パッド426aが互いに異なる大きさを有することができる。
【0110】
上述の実施の形態及び変形例では、第1領域A1と第2領域A2のみを備えることを例示した。しかしながら、本発明がこれに限定されるものではない。他の実施の形態を図12を参照して詳しく説明する。
【0111】
図12は、本発明のさらに他の実施の形態にかかる太陽電池を示す部分平面図である。図12には、図6に対応する部分を示すものの、簡略かつ明確に図示するために、配線材の図示を省略した。
【0112】
図12を参照すると、本実施の形態においてバスバー42bは、第2方向で第1領域A1、第2領域A2及び第3領域A3を具備できる。このとき、第3領域A3は、第3パッド424cを含み、第3領域A3の第3パッド424cは、第1及び第2領域A1、A2の第1及び第2パッド426a、426bと配置及び面積のうち、少なくとも一つが互いに異なることができる。
【0113】
一例として、第1及び第2領域A1、A2に対しては、図6の実施の形態において説明した第1及び第2領域A1、A2に対する説明がそのまま適用されることができる。そして、第3領域A3内の第3パッド424cは、第1及び第2面積割合よりさらに大きな第3面積割合を有することができる。一例として、図面では、第3パッド424cの第3ピッチが第1及び第2パッド426a、426bの第1及び第2ピッチのそれぞれより小さいと示した。しかしながら、本発明がこれに限定されるものではなく、多様な方法によって第3面積割合を第1及び第2面積割合のそれぞれより小さくすることができる。
【0114】
図面では、第1領域A1が中間領域に位置し、第3領域A3が両側の外側パッド424のそれぞれに隣接した両側のエッジ領域にそれぞれ位置し、第2領域A2が第1領域A1と第3領域A3の間に位置することを例示した。これによると、第1領域A1によって配線材142が曲がる現象を最小化し、第3領域A3で配線材142の付着特性を向上できる。しかしながら、本発明がこれに限定されるものではなく、第1ないし第3領域A1、A2、A3の配置が多様に変形されることができる。
【0115】
また、図12の第1ないし第3領域A1、A2、A3のそれぞれとしては、図6図8ないし図11に示す第1及び第2領域A1、A2のうちのいずれか一つが適用されることができる。本明細書に記載されたすべての実施の形態及び変形例は、互いに結合されることができ、すべての結合に応じる実施の形態が本発明の範囲に属する。また、上述の実施の形態及び変形例では、第1及び第2領域A1、A2のうちのいずれか一つに基づいて、残りの一つを対称の位置にすることを示した。すると、電流の流れを安定的に具現化できる。しかしながら、本発明がこれに限定されるものではなく、内側パッドの配置及び面積のうち、少なくとも一つが互いに異なる領域に多様に配置されることができる。
【0116】
図13は、本発明のさらに他の変形例にかかる太陽電池を示す前面平面図で、図14は、図13のB部分を拡大して示す部分平面図である。
【0117】
図13及び図14を参照すると、本実施の形態では、外側パッド424を含んだ複数のパッド部422が配置及び面積のうち、少なくとも一つが異なる第1領域A1及び第2領域A2を含む。このとき、第1領域A1内に位置した内側パッド426及び外側パッド424が均一な大きさ及び間隔を有し、第2領域A2内に位置した内側パッド426が均一な大きさ及び間隔を有することができる。本変形例では、一例として、外側パッド424が内側パッド426と同じ大きさを有することを示したが、本発明がこれに限定されるものではない。したがって、第2領域A2内で外側パッド424と内側パッド426の間隔が均一であり、外側パッド424の大きさ(一例として、長さ)が内側パッド426の大きさ(一例として、長さ)より大きくても良い。
【0118】
図13では、一例として第1電極領域EA1の幅が第2電極領域EA2の幅より大きいことを示した。そして、第1エッジ領域PA1の電極部42dと第2エッジ領域PA2の電極部42eが互いに対称形状を有することを示した。しかしながら、本発明がこれに限定されるものではない。
【0119】
図15は、本発明のさらに他の実施の形態にかかる太陽電池の前面平面図で、図16は、図15のC部分に配線材が付着された状態を示す部分平面図である。
【0120】
図15及び図16を参照すると、本実施の形態では、ライン部421が、内側パッド426を少なくとも一つずつ備えるメインライン部421a及び広幅部421bを具備する。メインライン部421aは、外側パッド424と離隔されてバスバー42bの中間領域に位置できる。そして、広幅部421bが外側パッド424に隣接して位置できる。先に簡単に言及したように、外側パッド424が位置した部分では、配線材142の付着特性が低くなりうる。これをさらに詳しく説明する。
【0121】
本実施の形態のように、狭い幅を有する配線材142は、電極42、44との付着面積が小さいから、付着力が充分でない場合もある。さらに配線材142が円形、楕円形または曲線を有するラウンド状の断面を具備するようになると、配線材142と電極42、44との付着面積が小さいから、電極42、44との付着力が低下し、配線材142の厚さが大きくなって、太陽電池150または半導体基板160がさらに容易に曲がることができる。
【0122】
特に、第1太陽電池151と第2太陽電池152の間では、配線材142が第1太陽電池151の前面上から第2太陽電池152の後面上まで接続されなければならないが、この部分で配線材142が曲がることができる。すなわち、図4に示すように、配線材142の第1部分は、第1太陽電池151の第1電極42上においてこれに付着(一例として、接触)された状態を維持し、配線材142の第2部分は、第2太陽電池152の第2電極44上においてこれに付着(一例として、接触)された状態を維持するようになる。第1及び第2太陽電池151、152の間に位置した配線材142の第3部分は、上述の第1及び第2部分が曲がらないように接続しなければならない。これにより、第3部分には、第1及び第2太陽電池151、152のエッジ部分において膨らんだ弧状を有するよう曲がる部分が備えられる。このように、配線材142において膨らんだ弧状を有する部分に第1及び第2太陽電池151、152から遠ざかる方向に力が加えられる。これによって、第1及び第2太陽電池151、152のエッジ部分に位置した外側パッド424と配線材142との付着特性が内側パッド426と配線材142との付着特性より低い場合がある。
【0123】
これを補償するために、本実施の形態では、外側パッド424に隣接して広幅部421bをさらに形成したことである。すなわち、外側パッド424に隣接した部分に広幅部421bを形成して、配線材142と電極42、44との付着面積をさらに確保して、外側パッド424に隣接した部分において配線材142と電極42、44との付着特性を向上できる。
【0124】
すなわち、本実施の形態によれば、メインライン部421aが全体的に小さな第1幅W11を有するから、シェーディング損失及び電極材料費用を低減でき、外側パッド424に隣接し相対的に大きな第2幅W12を有する広幅部421bによって、配線材142と電極42、44との付着特性を向上できる。
【0125】
このとき、メインライン部421aは、広幅部421bの全体長(すなわち、すべての広幅部421bの長さの合計)より大きな長さを有してバスバー42bにおいて最も大きな長さを有する部分であり、広幅部421bの長さは、メインライン部421aの長さより小さい。相対的に長く形成されたメインライン部421aによって、シェーディング損失及び電極材料費用を効果的に低減できる。広幅部421bは、外側パッド424に隣接した部分において付着特性のために部分的に形成されれば良い。
【0126】
一例として、広幅部421bは、半導体基板160のエッジ(図4の参照符号161、162)から一定間隔分だけ離隔された仮像基準線RLと外側パッド424との間に位置できる。一例として、第2方向から見るとき、一つの外側パッド424の外側エッジから両側外側パッド424の外側エッジ間の長さL10の0.2倍の長さ分だけ離隔された位置に仮像基準線RLが位置できる。または、第2方向から見るとき、外側パッド424の外側エッジから3cm離隔された位置に仮像基準線RLが位置できる。広幅部421bが上述の仮像基準線RLを超えた領域に位置すると、付着特性を向上する効果は大きく増加させることができず、電極材料費用は増えることができる。しかしながら、本発明がこれに限定されるものではない。
【0127】
また、広幅部421bの長さL11のそれぞれは、少なくとも外側パッド424とこれに隣接した内側パッド426との間の長さ、または二つの隣接した内側パッド426間の距離と同一であるか、またはこれより大きくありうる。これにより、内側パッド426が広幅部421bに少なくとも一つ位置できる。一例として、内側パッド426が広幅部421bに少なくとも二つ位置できる。または、広幅部421bの長さL11が外側パッド424の長さL12と同一であるか、またはそれより大きくありうる。これによれば、広幅部421bが一定水準以上の長さを有して広幅ライン部の形状を有することができるから、配線材142との付着面積を充分に確保することができる。
【0128】
本実施の形態で広幅部421bは、外側パッド424に接触して外側パッド424から延びてメインライン部421aまで延びることができる。さらに具体的には、広幅部421bが両側に一つずつ位置した外側パッド424に接触して一つずつ形成され、二つの広幅部421bの間にメインライン部421aが位置できる。すると、外側パッド424と離隔されたメインライン部421aは、広幅部421bを介して外側パッド424に接続される。一例として、広幅部421bによって外側パッド424と広幅部421bに位置した少なくとも二つの内側パッド426をメインライン部421aに連続的に接続させることができる。図面では、広幅部421bは、外側パッド424に接触して外側パッド424から延びて、二つの内側パッド426を経てメインライン部421aまで連続的に形成されたことを示した。これによれば、広幅部421bの長さL11を充分に確保して、広幅部421bによる効果を最大化できる。しかしながら、本発明がこれに限定されるものではない。したがって、図17に示すように、広幅部421bに一つの内側パッド426のみが位置して、広幅部421bが外側パッド424と内側パッド426との間のみを接続することもできる。または、広幅部421bに三個以上の内側パッド426が位置することもできる。または、広幅部421bの長さL11が外側パッド424の長さL12と同一またはそれより短くありうる。
【0129】
メインライン部421aにも内側パッド426が少なくても一つ位置する。このとき、メインライン部421aが広幅部421bより長い長さを有し、内側パッド426が一定の間隔を隔てて位置するので、メインライン部421aに位置した内側パッド426の数が広幅部421bに位置した内側パッド426の数より多くありうる。しかしながら、本発明がこれに限定されるものではなく、メインライン部421a及び広幅部421bに位置した内側パッド426の数は、多様な値を有することができる。
【0130】
本実施の形態において、広幅部421bが全体的にメインライン部421aの第1幅W11より大きく、外側パッド424の幅より小さな第2幅W12を有することを示した。すなわち、広幅部421bが均一な第2幅W12を有することができる。すると、外側パッド424に隣接した部分での付着特性を均一に向上でき、広幅部421bを容易かつ安定的に製造できる。このとき、メインライン部421aの第1幅W11に対した広幅部421bの第2幅W12の割合W12/W11が2倍ないし5倍でありうる。前記割合が2倍以下であると、広幅部421bによる効果が十分でないことができ、5倍を超過すると、電極材料費用が増加できる。
【0131】
一例として、外側パッド424の幅に対する広幅部421bの第2幅W12の割合が0.03ないし0.5でありうる。このような割合は、シェーディング損失及び材料費用を最小化しながら広幅部421bによる付着面積を考慮したことであるが、本発明がこれに限定されるものではない。したがって、外側パッド424の幅に対する広幅部421bの第2幅W12の割合が0.03未満であるか、または0.5を超過できる。
【0132】
上述の太陽電池150及びこれを含む太陽電池パネル100では、薄い幅のバスバー42b及び/またはワイヤー形態の配線材142を使用して光損失を最小化でき、バスバー42b及び/または配線材142の数を増やしてキャリアの移動経路を減らすことができる。これによって、太陽電池150の効率及び太陽電池パネル100の出力を向上できる。
【0133】
このとき、外側パッド424に隣接した部分のライン部421に広幅を有する広幅部421bを形成して、外側パッド424に隣接した部分から発生できる配線材142の付着特性の低下を補償できる。これによって、全体的に配線材142が均一で、優れた付着特性を有することができるので、上述の太陽電池150を含む太陽電池パネル100の出力及び信頼性を向上できる。
【0134】
図18は、本発明のさらに他の実施の形態にかかる太陽電池を示す部分平面図である。図18には、図16に対応する部分を示すものの、簡略かつ明確に図示するために、配線材の図示を省略した。
【0135】
図18を参照すると、本実施の形態では、広幅部421bがメインライン部421aから外側パッド424に向かいながら幅が漸進的に大きくなる形状を有する。このように、外側パッド424に向かいながら広幅部421bの幅を漸進的に大きくして、付着特性が低下できる外側パッド424の付近において広い幅を有するようにすることができる。これによって、広幅部421bの面積は大きく増加させないながらも、外側パッド424付近での付着特性の低下を効果的に補償できる。
【0136】
図面では、外側パッド424に向かいながら広幅部421bの幅が漸進的に大きくなることを例示したが、本発明がこれに限定されるものではない。したがって、外側パッド424に向かいながら広幅部421bの幅が減るか、広幅部421bの幅が増えてから減るか、広幅部421bの幅が減ってから増える等、多様に配置されることができる。
【0137】
図19は、本発明のさらに他の実施の形態にかかる太陽電池を示す部分平面図である。図19には、図16に対応する部分を示すものの、簡略かつ明確に図示するために、配線材の図示を省略した。
【0138】
図19を参照すると、本実施の形態では、広幅部421bがメインライン部421aから外側パッド424に向かいながら幅が段階的に大きくなる形状を有する。すなわち、広幅部421bにおいてメインライン部421aに隣接した部分の幅W12より外側パッド424に隣接した部分の幅W13がより大きい場合がある。このように、外側パッド424に向かいながら広幅部421bの幅を段階的に大きくして付着特性が低下できる外側パッド424の付近で広い幅を有するようにすることができる。これによって、広幅部421bの面積は、大きく増加させないながらも、外側パッド424付近での付着特性の低下を効果的に補償できる。
【0139】
図面では、広幅部421bが互いに異なる幅を有する二つの部分からなることを示したが、本発明がこれに限定されるものではない。したがって、広幅部421bが互いに異なる幅を有する少なくとも三個の部分からなり、三個の部分が外側パッド424に向かいながら段階的に幅が大きくなるように配置されることができる。しかしながら、本発明がこれに限定されるものではない。したがって、広幅部421bが互いに異なる幅を有する少なくとも二つの部分で構成され、外側パッド424に向かいながら幅が減るか、幅が増えてから減るか、幅が減ってから増える等、多様に配置されることができる。
【0140】
図20は、本発明のさらに他の実施の形態にかかる太陽電池を示す部分平面図である。図20には、図16に対応する部分を示すものの、簡略かつ明確に図示するために、配線材の図示を省略した。
【0141】
図20を参照すると、本実施の形態では、広幅部421bが外側パッド424と仮像基準線RLとの間に位置するものの、外側パッド424と離隔されたことを例示した。このとき、外側パッド424と広幅部421bとの間には、これらを接続するメインライン部421aが位置できる。すなわち、広幅部421bは、外側パッド424と仮像基準線RLとの間に位置すれば良く、外側パッド424と接触しないことも可能である。その他の多様な変形が可能である。広幅部421bの長さ(広幅部421b)の一側端部と他側端部との間の距離)L11は、少なくとも外側パッド424とこれに隣接した内側パッド426との間の長さまたは二つの隣接した内側パッド426間の距離と同一、またはこれより大きくありうる。または、広幅部421bの長さL11が外側パッド424の長さL12と同一またはそれより大きくありうる。しかしながら、本発明がこれに限定されるものではない。
【0142】
図面及び上述の説明では、第1電極42に基づいて図示及び説明した。これと同様に、第2電極44も内側パッド及び外側パッドを備える複数のパッド部を具備し、メインライン部と広幅部を含むライン部を具備できる。第2電極44の内側パッド、外側パッド、複数のパッド部、メインライン部、広幅部及びライン部に対する説明は、第1電極42の内側パッド426、外側パッド424、複数のパッド部422、メインライン部421a、広幅部421b及びライン部421についての説明がそのまま適用されることができる。この場合に、第1電極42の広幅部421bの位置、幅、形状などは、第2電極44の広幅部の位置、幅、形状などと同一または互いに異なることができる。
【0143】
また、図面及び上述の説明では、複数のバスバー42bが上述のように互いに同じ形状を有することを例示した。これによって、すべてのバスバー42bで広幅部421bが形成され、広幅部421bを均一な幅及び長さに形成し均一に配置して、広幅部421bによった効果を最大化でき、太陽電池150の安定性を向上できる。しかしながら、本発明がこれに限定されるものではない。したがって、一部(例えば、少なくとも一つ)バスバー42bにおいてのみ広幅部421bが形成され、残りのバスバー42bには、広幅部421bが形成されなくても良い。そして、複数のバスバー42bにおいて広幅部421bの幅、長さ及び位置が互いに異なっても良い。また、図面及び上述の説明では、バスバー42bの両側の広幅部421bが対称形状を有する。しかしながら、本発明がこれに限定されるものではなく、バスバー42bの一側のみに広幅部421bが形成されても良く、バスバー42bの両側に位置する広幅部421bの幅、長さ及び位置が互いに異なっても良い。
【0144】
図21は、本発明のさらに他の実施の形態にかかる太陽電池150の前面平面図である。図22の(a)は、図21のD部分に配線材142が付着された状態を示す部分前面平面図で、図22の(b)は、図21のD部分に配線材142が付着された状態を示す部分後面平面図である。そして、図23は、図21のX-X線に沿った太陽電池150の断面図である。簡略かつ明確に図示するために、図23では、半導体基板160及びパッド部422、442のみを示した。
【0145】
図21ないし図23を参照すると、本実施の形態において半導体基板160の一面側に位置する第1電極42は、第1方向(図面の横方向)に伸び、互いに平行に位置する複数の第1フィンガーライン42aと、第1フィンガーライン42aと交差(一例として、直交)する第2方向(図面の縦方向)に形成されて、第1フィンガーライン42aに電気的に接続され、配線材142が接続または付着される第1バスバー42bを含む。図面では、第1電極42が第1フレームライン42c、第1電極部42d、42eがさらに含んだことを例示した。
【0146】
これと同様に、本実施の形態において半導体基板160の他面側に位置する第2電極44は、第1バスバー42bに対応する位置で第2方向へ位置する第2バスバー44bを含み、第2フィンガーライン44a及び/または第1電極42の第1フレームラインに対応する第2フレームライン(図示せず)、及び/または第1電極42の第1電極部42d、42eに対応する第2電極部(図示せず)をさらに含むことができる。第2電極44は、第2バスバー44bを具備すれば良く、第2フィンガーライン44a、第2フレームライン及び第2電極部を具備しなくても良い。
【0147】
ここで、第1バスバー42bは、各配線材142に対応するように第2方向に位置する複数の第1パッド部422を含む。そして、第1バスバー42bは、それぞれ配線材142が接続する方向に沿って第1パッド部422より狭い幅を有しながら第1パッド部422の間から長くつながる第1ライン部421をさらに含むことができる。このとき、複数の第1パッド部422は、第2方向で第1バスバー42bの外側に位置する第1外側パッド424と、第1外側パッド424以外の第1内側パッド426を含む。ここで、第1外側パッド424は、複数の第1パッド部422のうち、第2方向から見るとき、太陽電池150(または半導体基板160)の第1及び第2エッジ161、162のそれぞれに最も近接して位置する第1の一端外側パッド424a及び第1の他端外側パッド424bを意味でき、第1内側パッド426は、二つの第1外側パッド424の間に位置したパッドを意味できる。ここで、外側/内側の基準は、複数の第1パッド部422だけを基準としたことである。
【0148】
第2バスバー44bは、第2外側パッド444及び第2内側パッド446を含む複数の第2パッド部442を含み、第2外側パッド444は、太陽電池150の第1及び第2エッジ161、162のそれぞれに最も近接して位置する第2の一端外側パッド444a及び第2の他端外側パッド444bを含むことができる。そして、第2バスバー44bは、第2ライン部441をさらに含むことができる。
【0149】
第2フィンガーライン44a、第2バスバー44b(すなわち、第2の一端外側パッド444a及び第2の他端外側パッド444bを含む第2外側パッド444と第2内側パッド446を含む第2パッド部442、また第2ライン部441、第2フレームライン及び第2電極部に対しては、第1フィンガーライン42a、第1バスバー42b(すなわち、第1の一端外側パッド424a及び第1の他端外側パッド424bを含む第1外側パッド424と第1内側パッド426を含む第1パッド部422、また第1ライン部421、第1フレームライン42c及び第1電極部42d、42eに対する説明がそのまま適用されることができる。
【0150】
第1バスバー42bと第2バスバー44bは、互いに同じ数で形成されることができる。第1及び第2フィンガーライン42a、44aが同じ幅、ピッチ及び数を有することができる。しかしながら、本発明がこれに限定されるものではなく、第1フィンガーライン42aと第2フィンガーライン44aとは、幅、ピッチ及び数のうち、少なくとも一つが互いに異なることができる。
【0151】
このとき、本実施の形態では、一対のバスバー440(すなわち、互いに対応する第1バスバー42b及び第2バスバー44bで、同じ半導体基板160のエッジ(すなわち、第1または第2エッジ161、162)に隣接して、互いに対応する第1及び第2外側パッド424、444が互いに異なる位置に位置する。一例として、第2方向で半導体基板160の第1または第2エッジ161、162付近に位置した第1及び第2外側パッド424、444の外側エッジ(OL11,OL12)(OL21,OL22)が互いに異なる位置に位置する。
【0152】
第1及び第2外側パッド424、444は、半導体基板160のエッジ付近に位置して、配線材142が実質的に付着される最後の部分であって、第1及び第2外側パッド424、444の外側エッジ(OL11,OL12)(OL21,OL22)は、実質的に配線材142と第1及び第2バスバー42b、44bが付着された部分と付着されない部分の境界部を構成するようになる。これにより、第1及び第2外側パッド424、444の外側エッジ(OL11,OL12)(OL21,OL22)に基づいて、配線材142の付着有無が変わるので、該当部分において熱ストレスが発生できる。このような熱ストレスは、配線材142の接合工程、温度循環試験(TC、thermal cycling test)または太陽電池パネル100の使用時の温度変化により発生できる。特に、第1及び第2外側パッド424、444の付近では、配線材142が他の太陽電池150との接続のために曲がる部分が存在するが、これによって配線材142を他の太陽電池150から遠ざかるようにする力が加えられる部分であるから、熱ストレスによる問題がより大きく現れることができる。
【0153】
これを考慮して、本実施の形態では、第1及び第2外側パッド424、444の位置、さらに具体的には、第1及び第2外側パッド424、444の外側エッジ(OL11,OL12)(OL21,OL22)の位置を互いに異なるようにして境界部を分散させることによって、熱ストレスを低減及び分散できる。特に、本実施の形態のように、狭い幅を有する配線材142を適用する場合に、配線材142が相対的に多い数で備えられるので、第1方向に位置する第1及び第2外側パッド424、444の数が増えるので、熱ストレス集中が深化することができる。したがって、狭い幅を有する配線材142が使用される構造において第1及び第2外側パッド424、444の位置を異なるようにすると、熱ストレスを低減する効果をさらに倍加できる。参照として、従来に使用されていた広い幅のバスバー電極には、リボン付着時にフラックスの位置を調節してバスバー電極とリボンの位置を調節できたが、本実施の形態のように狭い幅を有し、ラウンド状の部分を備える配線材142が適用されると、付着面積が小さいので、フラックスの位置を調節することでは、配線材142と第1及び第2外側パッド424、444の位置を調節することが難しくありうる。
【0154】
これに対し、本実施の形態とは異なり、互いに対応する位置に位置する第1及び第2外側パッドを同じ位置に形成して、第1及び第2外側パッドと配線材が同じ境界部を有するようになると、第1及び第2外側パッド付近で熱ストレスが大きく集中して、太陽電池にひび割れなどが発生して太陽電池パネルの信頼性を低下させることができる。
【0155】
上述のように、第1外側パッド424は、第1の一端外側パッド424a及び第1の他端外側パッド424bを具備し、第2外側パッド444は、第2の一端外側パッド444a及び第2の他端外側パッド444bを具備する。このとき、半導体基板160の第1エッジ161に隣接した第1の一端外側パッド424aの外側エッジOL11と第2の一端外側パッド444aの外側エッジOL21とが互いに異なる位置に位置することもでき、及び/または半導体基板160の第2エッジ162に隣接した第1の他端外側パッド424bの外側エッジOL12と第2の他端外側パッド444bの外側エッジOL22とが互いに異なる位置に位置できる。本実施の形態では、一例として、第1の一端及び他端外側パッド424a、444aの外側エッジOL11、OL12のそれぞれが第2の一端及び他端外側パッド424b、444bの外側エッジOL21,OL22のそれぞれと異なる位置に位置することを例示した。すると、一対のバスバー440を構成する第1及び第2バスバー42b、44bの両側において配線材142の付着位置を互いに異なるようにすることができ、熱ストレスを低減及び分散する効果を最大化できる。
【0156】
本実施の形態では、第1の一端外側パッド424aと第2の一端外側パッド444a、及び第1の他端外側パッド424bと第2の他端外側パッド444bとが互いに対称になるように位置できる。これにより、第1の一端外側パッド424aと第2の一端外側パッド444aとの関係と、第1の他端外側パッド424bと第2の他端外側パッド444bとの関係が互いに同一なので、以下では、第1外側パッド424及び第2外側パッド444で共に説明する。したがって、反対になる記載がある場合、または第1の一端外側パッド424a、第2の一端外側パッド444a、第1の他端外側パッド424b、第2の他端外側パッド444bなどが明示された場合を除いては、以下の第1外側パッド424及び第2外側パッド444の説明は、第1の一端外側パッド424a及び第2の一端外側パッド444a、及び第1の他端外側パッド424b及び第2の他端外側パッド444bにそのまま適用されることができる。
【0157】
さらに具体的に、隣接した二つの太陽電池150の電気的接続のためには、第1方向では、太陽電池150または半導体基板160の両面のそれぞれに位置する配線材142は、互いに同じ位置に位置しなければならない。これにより、半導体基板160の両面にそれぞれ位置する第1及び第2外側パッド424、444は、第1方向では、互いに同じ位置に重心線を有し、一例として、第1方向で同じ位置に位置できる。反面、第2方向では、半導体基板160の両面にそれぞれ位置する第1及び第2外側パッド424、444の外側エッジ(OL11,OL12)(OL21,OL22)が互いに異なる位置に位置する。
【0158】
ここで、本実施の形態では、第2方向で第1及び第2外側パッド424、444のそれぞれが互いに重ならない非重畳部NOP1、NOP2を有することができる。これによれば、配線材142と付着される第1外側パッド424の位置と配線材142と付着される第2外側パッド444の位置とが非重畳部NOP1、NOP2に該当する分だけ互いに変わるようになるから、熱ストレスを低減及び分散できる。
【0159】
一例として、本実施の形態では、第2方向において第1外側パッド424と第2外側パッド444とが一部重なって重畳部OPを形成し、第1外側パッド424の一端部側に第1非重畳部NOP1が備えられ、第2外側パッド444の他端部側に第2非重畳部NOP2が備えられる。第2方向において第1外側パッド424と第2外側パッド444が実質的に同じ長さを有するので、第1非重畳部NOP1と第2非重畳部NOP2は、重畳部OPを間に隔てて互いに対称になるように位置できる。ここで、実質的に同じ長さとは、第1外側パッド424の長さと第2外側パッド444の長さとの差が第1または第2外側パッド444の長さの10%以内であることを意味できる。このように、第1外側パッド424と第2外側パッド444とが実質的に同じ長さを有すると、太陽電池150の両面で配線材142と第1及び第2外側パッド424、444の付着特性を均一にできる。しかしながら、本発明がこれに限定されるものではなく、上述の第1外側パッド424の長さと第2外側パッド424の長さとが互いに異なることもできる。
【0160】
このとき、互いに対応する第1外側パッド424の外側エッジOL11、OL12と第2外側パッド444の外側エッジOL21,OL22との間の距離D11、D12が0.5mmないし15mmでありうる。例えば、第1の一端外側パッド424aの外側エッジOL11と第2の一端外側パッド444aの外側エッジOL21との間の第1距離D11が0.5mmないし15mmでありえ、第1の他端外側パッド424bの外側エッジOL12と第2の他端外側パッド444aの外側エッジOL22との間の第2距離D12が0.5mmないし15mmでありうる。上述の距離D11、D12が0.5mm未満であると、熱ストレスを分散及び低減する効果が充分でないことができる。上述の距離D11、D12が15mmを超過すると、第1及び第2バスバー42b、44bのうち一つでは、配線材142が付着される長さが減って、キャリアが配線材142に円滑に到達するのが難しくありうる。これと同様に、互いに対応する第1外側パッド424の内側エッジと第2外側パッド444の内側エッジとの間の距離も0.5mmないし15mmでありうる。しかしながら、本発明がこれに限定されるものではない。
【0161】
本実施の形態では、第2方向から見るとき、太陽電池150の前面に位置した第1外側パッド424が太陽電池150の後面に位置した第2外側パッド444より内側に位置する。ここで、内側に位置するとは、隣接した導体基板160との第1または第2エッジ161、162からの距離が大きいことを意味する。参照として、半導体基板160の前面では、第1エッジ161付近に配線材142の端部が位置し、第2エッジ162から配線材142が他の太陽電池に延びる。そして、半導体基板160の後面では、第1エッジ161から配線材142が他の太陽電池に延び、第2エッジ162付近で配線材142の端部が位置する。
【0162】
さらに具体的に、第2方向で第1の一端外側パッド424aが第2の一端外側パッド444aより内側に位置し、第2方向で第1の他端外側パッド424bが第2の他端外側パッド444bより内側に位置できる。
【0163】
光が入射され、pn接合が位置できる半導体基板160の前面側から配線材142の端部が位置する第1の一端外側パッド424aから配線材142が剥離すると、キャリアの損失による問題が大きくなることができる。これを考慮して、第1の一端外側パッド424aを半導体基板160の第1エッジ161から一定の距離分だけ離隔して位置させたことである。このとき、第2の一端外側パッド444aを第1の一端外側パッド424aより内側に位置させると、第2の一端外側パッド444aが半導体基板160の第1エッジ161から過度に離隔されてキャリアを収集できない領域が発生できるので、第2の一端外側パッド444aは、第1の一端外側パッド424aより外側に位置させたことである。そして、配線材142が他の太陽電池150に接続する方向に位置する第1の他端外側パッド424bは、太陽電池150から遠ざかる方向に配線材142に加えられる力を減らすために、第2の他端外側パッド444bより内側に位置させる。
【0164】
一例として、第1の一端外側パッド424aと第1の他端外側パッド424bが太陽電池150の重心線(第2方向での重心線)に基づいて対称になるように位置し、第2の一端外側パッド444aと第2の他端外側パッド444bが太陽電池150の重心線(第2方向での重心線)に基づいて対称になるように位置できる。これによって、電流の流れを安定的に具現でき、従来の対称構造に使用した装置などをそのまま使用することができる。
【0165】
本実施の形態において、第1内側パッド426と第2内側パッド446とは、互いに重なる位置に位置できる。一例として、第1及び第2方向で複数の第1内側パッド426と複数の第2内側パッド446の重心線が互いに一致することができ、一例として、複数の第1内側パッド426と複数の第2内側パッド446が同じ位置において同じ形状を有しながら位置できる。第1及び第2内側パッド426、446は、配線材142との境界部に位置しないので、同じ位置に位置しても熱ストレスが大きく問題にならないためである。そして、第1及び第2内側パッド426、446を重なる位置に位置すると、キャリアの移動経路を均一化できる。しかしながら、第2方向で第1内側パッド426と第2内側パッド446とが互いに重ならない位置に位置することもでき、これもまた本発明の範囲に属する。
【0166】
本実施の形態では、半導体基板160または太陽電池150の反対側に位置する一対のバスバー440が第1方向で互いに離隔されて複数備えられるが、複数備えられた一対のバスバー440が互いに同じ形状を有することを例示した。これにより、すべての一対のバスバー440で第1外側パッド424と第2外側パッド426の配置が互いに同一である。これによって、すべての一対のバスバー440に位置したすべての第1外側パッド424及び第2外側パッド444の位置を互いに異なるようにして、熱ストレスを効果的に低減及び分散できる。しかしながら、本発明がこれに限定されるものではない。他の例を図28を参照してさらに詳しく後述する。
【0167】
上述の太陽電池150及びこれを含む太陽電池パネル100では、薄い幅のバスバー42b及び/またはワイヤー形態の配線材142を使用して光損失を最小化でき、バスバー42b及び/または配線材142の数を増やして、キャリアの移動経路を減らすことができる。これによって、太陽電池150の効率及び太陽電池パネル100の出力を向上できる。
【0168】
このとき、太陽電池150の両側面で互いに対応または隣接した位置に位置する第1及び第2外側パッド424、444の位置を互いに異なるようにして、配線材142との境界部を分散させることによって、熱ストレスを低減及び分散できる。特に、本実施の形態のように、配線材142が多く使用される構造では、熱ストレスを低減及び分散する効果をさらに倍加できる。これによって、熱ストレスによる太陽電池150のひび割れを防止し、太陽電池パネル100の信頼性を向上できる。
【0169】
図22では、前面及び後面において第1及び第2エッジ領域に位置した電極部が同様に形成されたことを例示した。しかしながら、本発明がこれに限定されるものではなく、配線材の延長方向を考慮して前面で第1エッジ領域に位置した電極部が後面で第2エッジ領域に位置し、前面で第2エッジ領域に位置した電極部が後面で第1エッジ領域に位置できる。その他の多様な変形が可能である。
【0170】
図24は、本発明のさらに他の実施の形態にかかる太陽電池を示す概略的な断面図である。簡略かつ明確に図示するために、図24では、半導体基板及びパッド部のみを示した。
【0171】
図24を参照すると、本実施の形態では、第1及び第2外側パッド424、444が重ならないから、第1外側パッド424が全体的に第1非重畳部NOP1から構成され、第2外側パッド444が全体的に第2非重畳部NOP2から構成される。これによれば、第1及び第2外側パッド424、444が全く重ならない互いに異なる位置に位置して、熱ストレスを効果的に低減及び分散できる。
【0172】
図25は、本発明のさらに他の実施の形態にかかる太陽電池を示す概略的な断面図である。簡略かつ明確に図示するために、図25では、半導体基板及びパッド部のみを示した。
【0173】
図25を参照すると、本実施の形態では、第1の一端外側パッド424aが第2の一端外側パッド444aより内側に位置し、第1の他端外側パッド424bが第2の他端外側パッド444bより外側に位置できる。第2の一端外側パッド444a及び第1の他端外側パッド424bは、配線材142が他の太陽電池150に接続する部分に位置して、配線材142に加えられる力が大きな部分である。これを考慮して、第2の一端外側パッド444a及び第1の他端外側パッド424bをそれぞれ第1の一端外側パッド424a及び第2の他端外側パッド444bより内側に位置させて、配線材142に加えられる力を最小化したことである。これによって、第1の一端及び他端外側パッド424a、424bは、第2の一端及び他端外側パッド444a、444bのそれぞれに対して第2方向から片方へ偏って位置した形状を有することができる。
【0174】
図25では、第1外側パッド424と第2外側パッド444とが互いに離隔されたことを例示したが、図23のように、第1外側パッド424と第2外側パッド444の一部が互いに重なることもできる。また、図面と反対に、第1の一端外側パッド424aが第2の一端外側パッド444aより内側に位置し、第1の他端外側パッド424bが第2の他端外側パッド444bより外側に位置できる。
【0175】
図26は、本発明のさらに他の実施の形態にかかる太陽電池を示す概略的な断面図である。簡略かつ明確に図示するために、図26では、半導体基板及びパッド部のみを示した。
【0176】
図26を参照すると、本実施の形態では、第2方向で第1の一端外側パッド424aと第2の一端外側パッド444aとが互いに異なる位置に位置し、第1の他端外側パッド424bと第2の他端外側パッド444bとが互いに同じ位置(一例として、同じ外側エッジを有しながら位置)できる。
【0177】
図面では、第1の一端外側パッド424aと第2の一端外側パッド444aとが図23に示すような配置を有すると例示したが、本発明がこれに限定されるものではない。したがって、第1の一端外側パッド424aと第2の一端外側パッド444aとが図24及び図25に示すような配置を有することができる。そして、図面において第1の一端外側パッド424aと第2の一端外側パッド444aとが互いに異なる位置に位置したことを例示したが、本発明がこれに限定されるものではない。したがって、第1の一端外側パッド424aと第2の一端外側パッド444aとが互いに同じ位置に位置し、第1の他端外側パッド424bと第2の他端外側パッド444bとが互いに異なる位置に位置することもできる。
【0178】
図27は、本発明のさらに他の実施の形態にかかる太陽電池を示す概略的な断面図である。簡略かつ明確に図示するために、図27では、半導体基板及びパッド部のみを示した。
【0179】
図27を参照すると、第1の一端外側パッド424aと第2の一端外側パッド444aが互いに異なる位置に位置し、第1の他端外側パッド424bと第2の他端外側パッド444bが互いに異なる位置に位置するものの、第1及び第2の一端外側パッド424a、444aと第1及び第2の他端外側パッド424b、444bの配置関係が互いに異なる。ここで、配置関係が互いに異なることは、第1及び第2の一端外側パッド424a、444aと第1及び第2の他端外側パッド424b、444bの長さが互いに異なるか、または重畳部及び/または非重畳部の長さが互いに異なるなどを全部含むことができる。
【0180】
図28は、本発明のさらに他の実施の形態にかかる太陽電池の前面平面図である。
【0181】
本実施の形態では、半導体基板160または太陽電池150に一対のバスバー(図22の参照符号440、以下、同一)が複数備えられるとき、一対のバスバー440とその他の一対のバスバー440において複数の第1パッド部422及び複数の第2パッド部444の配置が互いに異なることができる。すなわち、一対のバスバー440とその他の一対のバスバー440において第1外側パッド424及び第2外側パッド444の配置が互いに異なることができ、及び/または一対のバスバー440とその他の一対のバスバー440において第1内側パッド426及び第2内側パッド446の配置が互いに異なることができる。
【0182】
また、複数の第1バスバー42bでの第1外側パッド424の配置が互いに異なることができ、及び/または複数の第2バスバー44bでの第1外側パッド444の配置が互いに異なることができる。図28では、一例として、第1バスバー42bのうち、一部の第1外側パッド424が内側に位置し、第1バスバー42bのうち、他の一部の第1外側パッド424が外側に位置したことを例示した。しかしながら、本発明がこれに限定されるものではない。これと同様に、複数の第1バスバー42bにおいて第1内側パッド426の配置が互いに異なることができ、及び/または複数の第2バスバー44bにおいて第2内側パッド446の配置が互いに異なることができる。
【0183】
すなわち、複数の第1バスバー42b及び複数の第2バスバー44bにおいて第1及び第2外側パッド424、444及び/または第1及び第2内側パッド426、446の配置が互いに変わることができ、これにより、複数配置された一対のバスバー440において第1及び第2外側パッド424、444及び/または第1及び第2内側パッド426、446の配置が互いに変わることができる。
【0184】
図15ないし図28では、複数のパッド部422が均一な配置を有することを例示したが、本発明がこれに限定されるものではない。したがって、図1ないし図14において説明したように、複数のパッド部422が互いに異なる配置及び面積を有するバスバー42bが図15ないし図28に適用されることができ、これもまた、本発明の範囲に属する。そして、図15ないし図20において説明したように、メインライン部421a及び広幅部421bを有するライン部421が図1ないし図12、及び図21ないし図28のライン部421に適用されることができ、これもまた、本発明の範囲に属する。
【実施例】
【0185】
以下、本発明の実験例によって本発明をさらに詳しく説明する。しかしながら、本発明の実験例は、本発明を例示するためのものに過ぎず、本発明がこれに限定されるものではない。
【0186】
〔第1の実施の形態〕
図15に示すような電極構造を有する太陽電池を複数製造した。このとき、半導体基板は、n型を有する単結晶シリコン基板をベース領域とし、第1導電型領域がp型を有し第2導電型領域がn型を有するドーピング領域から構成された。このとき、バスバーのライン部がメインライン部と、外側パッドから延びて、二つの内側パッドを介してメインライン部に接続する広幅部とを具備した。このような太陽電池を配線材を利用して電気的に接続して、太陽電池パネルを製造した。
【0187】
〔第2の実施の形態〕
バスバーのライン部がメインライン部と、外側パッドから延びて一つの内側パッドを介してメインライン部に接続する広幅部とを具備するという点を除いては、実施例1と同じ方法によって太陽電池パネルを製造した。
【0188】
第1の実施の形態1及び第2の実施の形態にかかる太陽電池パネルに温度循環試験を行った後に、電力降下(power drop)率を測定して、その結果を図29に示した。図29を参照すると、第1の実施の形態1及び第2の実施の形態にかかる太陽電池パネルは、温度循環試験を複数回行っても電力降下率が大きく低下しないから、5%以内の優れた電力降下率を有することが分かる。特に、ライン部をさらに長く形成した第1の実施の形態の電力降下率が第2の実施の形態の電力降下率より小さいことが分かる。
【0189】
これにより、苛酷な条件の温度循環試験でも配線材の付着特性がほとんど低下しないことが分かる。
【0190】
上述の特徴、構造、効果などは、本発明の少なくとも一つの実施の形態に含まれ、必ず一つの実施の形態のみに限定されるものではない。なお、各実施の形態において例示される特徴、構造、効果などは、実施の形態が属する分野における通常の知識を有する者によって、他の実施の形態に対しても組み合わせまたは変形されて実施可能である。したがって、このような組み合わせと変形に関係した内容は、本発明の範囲に含まれると解析されねばならない。



図1
図2
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図5
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