(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
アプリケーションプロセッサと、光学式指紋センサと、タッチ画面と、を備える、端末装置であって、前記タッチ画面が第1のエリアを含み、前記光学式指紋センサが前記第1のエリアの下に配置され、
前記アプリケーションプロセッサが、現在実行中のアプリケーションに対応するセキュリティレベルに基づいて第1の輝度を決定し、前記第1のエリアのための発光ユニットを、前記第1の輝度を有する光を放出するように制御する、ように構成され、
前記光学式指紋センサは、前記第1の輝度を有する前記光が前記第1のエリアを照らした場合に指紋を取り込むように構成され、
前記第1のエリアがN個のサブエリアを含み、Nは1より大きい整数であり、前記アプリケーションプロセッサが、
前記N個のサブエリアに含まれるM個のサブエリアのための発光ユニットを、前記第1の輝度を有する前記光を放出するように制御し、
指の水平投影が前記M個のサブエリア内に位置し、Mは正の整数であるようにさらに構成され、
前記アプリケーションプロセッサが、前記N個のサブエリアに含まれる前記M個のサブエリアのための前記発光ユニットを、前記第1の輝度を有する前記光を放出するように制御する場合に、前記M個のサブエリア以外の前記N個のサブエリアに含まれる他のサブエリアのための発光ユニットを停止するようにさらに構成される、端末装置。
前記現在実行中のアプリケーションが指紋支払いアプリケーションであり、前記タッチ画面上に現在表示されているインターフェースが支払いインターフェースであり、前記タッチ画面が第2のエリアをさらに含み、前記第1のエリアと前記第2のエリアとが重なり合わず、
前記アプリケーションプロセッサが、前記第1のエリアのための前記発光ユニットを、前記第1の輝度を有する前記光を放出するように制御する場合に、前記第2のエリアのための発光ユニットを第2の輝度を有する光を放出するように制御し、前記第2の輝度が前記第1の輝度よりも低い、ようにさらに構成される、
または
前記アプリケーションプロセッサが、前記第1のエリアのための前記発光ユニットを、前記第1の輝度を有する前記光を放出するように制御する場合に、前記第2のエリアのための発光ユニットを停止するようにさらに構成される、請求項1または2に記載の端末装置。
前記アプリケーションプロセッサが、前記指紋支払いアプリケーションが支払いを終了した場合に、前記第2のエリアのための前記発光ユニットおよび前記第1のエリアのための前記発光ユニットを、第3の輝度を有する光を放出するように制御するようにさらに構成される、
または
前記アプリケーションプロセッサが、前記指紋支払いアプリケーションが支払いを終了した場合に、前記第2のエリアのための前記発光ユニットおよび前記第1のエリアのための前記発光ユニットを、前記第3の輝度を有する光を放出するように制御するようにさらに構成される、請求項3に記載の端末装置。
アプリケーションプロセッサと、光学式指紋センサと、タッチ画面と、を備える、端末装置に適用可能な、指紋を取り込むための方法であって、前記タッチ画面が第1のエリアを含み、前記光学式指紋センサが前記第1のエリアの下に配置され、前記方法は、
現在実行中のアプリケーションに対応するセキュリティレベルに基づいて第1の輝度を決定するステップと、前記第1のエリアのための発光ユニットを、前記第1の輝度を有する光を放出するように制御するステップと、
前記第1の輝度を有する前記光が前記第1のエリアを照らした場合に前記指紋を取り込むステップと、
を含み、
前記第1のエリアがN個のサブエリアを含み、Nは1より大きい整数であり、前記第1のエリアのための前記発光ユニットを、前記第1の輝度を有する前記光を放出するように制御する、前記ステップは、
前記N個のサブエリアに含まれるM個のサブエリアのための発光ユニットを、前記第1の輝度を有する前記光を放出するように制御するステップであって、指の水平投影が前記M個のサブエリア内に位置し、Mは正の整数であるステップと、
前記N個のサブエリアに含まれる前記M個のサブエリアのための前記発光ユニットを、前記第1の輝度を有する前記光を放出するように制御する場合に、前記M個のサブエリア以外の前記N個のサブエリアに含まれる他のサブエリアのための発光ユニットを停止するステップと、を含む、方法。
前記現在実行中のアプリケーションが、指紋支払いアプリケーションであり、前記タッチ画面上に現在表示されているインターフェースが、支払いインターフェースであり、前記タッチ画面が第2のエリアをさらに含み、前記第1のエリアと前記第2のエリアとが重なり合わず、前記方法は、
前記第1のエリアのための前記発光ユニットを、前記第1の輝度を有する前記光を放出するように制御する場合に、前記第2のエリアのための発光ユニットを、第2の輝度を有する光を放出するように制御するステップであって、前記第2の輝度が前記第1の輝度よりも低い、ステップ
をさらに含む、
または
前記方法は、
前記第1のエリアのための前記発光ユニットを、前記第1の輝度を有する前記光を放出するように制御する場合に、前記第2のエリアのための発光ユニットを停止するステップ
をさらに含む、請求項6または7に記載の方法。
前記指紋支払いアプリケーションが支払いを終了した場合に、前記第2のエリアのための前記発光ユニットおよび前記第1のエリアのための前記発光ユニットを、第3の輝度を有する光を放出するように制御するステップ、
または
前記指紋支払いアプリケーションが支払いを終了した場合に、前記第2のエリアのための前記発光ユニットおよび前記第1のエリアのための前記発光ユニットを、前記第3の輝度を有する光を放出するように制御するステップ
をさらに含む、請求項8に記載の方法。
【発明を実施するための形態】
【0026】
当業者が本開示の解決策をより良く理解できるようにするために、本開示の実施形態における添付の図面を参照しながら本開示の実施形態における技術的解決策を明確かつ完全に説明する。当然のことながら、本明細書で説明される実施形態は、すべての実施形態ではなく、本開示の一部の実施形態にすぎない。本発明の実施形態に基づいて当業者によって発明の労なしに得られる他のすべての実施形態は、本開示の保護範囲内にあるものとする。
【0027】
以下、本開示の実施形態について詳細に説明する。
【0028】
本開示は、端末装置に関する。端末装置は、アプリケーションプロセッサと、光学式指紋センサと、タッチ画面と、を備える。タッチ画面は、第1のエリアを含む。光学式指紋センサは、第1のエリアの下に配置される。アプリケーションプロセッサは、現在実行中のアプリケーションに基づいて第1の輝度を決定し、第1のエリアのための発光ユニットを、第1の輝度を有する光を放出するように制御する、ように構成される。光学式指紋センサは、第1の輝度を有する光が第1のエリアを照らした場合に指紋を取り込むように構成される。
【0029】
本開示は、指紋を取り込むための方法に関する。本方法は、端末装置に適用可能である。端末装置は、アプリケーションプロセッサと、光学式指紋センサと、タッチ画面と、を備える。タッチ画面は、第1のエリアを含む。光学式指紋センサは、第1のエリアの下に配置される。本方法は、現在実行中のアプリケーションに基づいて第1の輝度を決定するステップと、第1のエリアのための発光ユニットを、第1の輝度を有する光を放出するように制御するステップと、第1の輝度を有する光が第1のエリアを照らした場合に指紋を取り込むステップと、を含む。
【0030】
本開示は、指紋を取り込むための装置に関する。指紋を取り込むための装置は、端末装置に適用可能である。端末装置は、アプリケーションプロセッサと、光学式指紋センサと、タッチ画面と、を備える。タッチ画面は、第1のエリアを含む。光学式指紋センサは、第1のエリアの下に配置される。指紋を取り込むための装置は、処理モジュールと、取り込みモジュールと、を備える。処理モジュールは、現在実行中のアプリケーションに基づいて第1の輝度を決定し、第1のエリアのための発光ユニットを、第1の輝度を有する光を放出するように制御する、ように構成される。取り込みモジュールは、第1の輝度を有する光が第1のエリアを照らした場合に指紋を取り込むように構成される。
【0031】
本開示は、別の端末装置に関する。端末装置は、アプリケーションプロセッサと、光学式指紋センサと、タッチ画面と、メモリと、1つ以上のプログラムと、を備える。1つ以上のプログラムはメモリに記憶され、アプリケーションプロセッサによって実行される。1つ以上のプログラムは、上記の方法を実行するための命令を含む。
【0032】
本開示は、電気データを交換するためのコンピュータプログラムを記憶する、非一時的コンピュータ可読記憶媒体に関する。コンピュータプログラムは、上記の方法を端末装置に実行させる。端末装置は、アプリケーションプロセッサと、光学式指紋センサと、タッチ画面と、を備える。タッチ画面は、第1のエリアを含む。光学式指紋センサは、第1のエリアの下に配置される。
【0033】
本開示の明細書、特許請求の範囲、および図面において、「第1」、「第2」、「第3」、および「第4」などの用語は、特定の順序を説明するためではなく、異なる対象を区別するために使用される。さらに、「含む(include)」および「備える(comprise)」などの用語、ならびにそれらの任意の変形は、非排他的な包含を含むことが意図されている。例えば、一連の動作またはユニットを含む、プロセス、方法、システム、製品、または装置は、列挙された動作またはユニットに限定されないが、列挙されていない動作またはユニットを代替的にさらに含んでもよいし、プロセス、方法、製品、または装置に固有の他の動作またはユニットを代替的にさらに含んでもよい。
【0034】
本明細書において「実施形態」に言及することは、実施形態に関連して説明される特定の特徴、構造、または特性が、本開示の少なくとも1つの実施形態に含まれ得ることを意味する。本明細書の様々な箇所におけるこの句の出現は、必ずしも同じ実施形態を指すわけではなく、また別々のまたは任意の実施形態が他の実施形態を相互に排除するものでもない。当業者によって明示的および黙示的に理解され得るように、本明細書で説明された実施形態は他の実施形態と組み合わされてもよい。
【0035】
ユーザ機器(UE)とも呼ばれる端末装置は、音声および/またはデータ接続をユーザに提供するための装置である。例えば、端末装置は、無線接続機能を有する携帯装置、無線接続機能を有する車載装置などである。一般的に使用される端末としては、例えば、携帯電話、タブレットコンピュータ、ラップトップコンピュータ、パームトップコンピュータ、モバイルインターネットデバイス(MID)、ウェアラブルデバイス(スマートウォッチ、スマートブレスレット、歩数計など)などが挙げられる。
【0036】
本開示の実施形態について、本開示の実施形態の図面を参照しながら説明する。
【0037】
図1は、本開示の実施形態において提供される端末装置100を示す概略図である。端末装置100は、アプリケーションプロセッサ(AP)110と、光学式指紋センサ130と、タッチ画面120と、を備える。タッチ画面120は、第1のエリアを含む。光学式指紋センサ130は、第1のエリアの下に配置される。
【0038】
AP110は、現在実行中のアプリケーションに基づいて第1の輝度を決定し、第1のエリアのための発光ユニットを、第1の輝度を有する光を放出するように制御する、ように構成される。
【0039】
光学式指紋センサ130は、第1の輝度を有する光が第1のエリアを照らした場合に指紋を取り込むように構成される。
【0040】
一例では、タッチ画面120は、LCD(液晶ディスプレイ)、OLED(有機発光ダイオード)画面、およびLED(発光ダイオード)画面のうちの1つである。
【0041】
一例では、AP110は、現在実行中のアプリケーションによって送信された指紋取り込み命令が検出された場合に、現在実行中のアプリケーションに基づいて第1の輝度を決定し、第1のエリアのための発光ユニットを、第1の輝度を有する光を放出するように制御する、ように構成される。現在実行中のアプリケーションは、指紋ロック解除アプリケーション、指紋支払いアプリケーション、指紋記録アプリケーションなどであり得る。
【0042】
一例では、第1のエリアの最大サイズは、タッチ画面のサイズと等しくてもよい。第1のエリアの最小サイズは、ユーザが指を入力できるように十分な面積で設定されてもよい。本開示において、第1のエリアのサイズは限定されない。
【0043】
一例では、第1のエリアは、タッチ画面の左下隅またはタッチ画面の右下隅、またはタッチ画面の右上隅に配置されてもよく、このことは本開示において限定されない。
【0044】
一例では、第1のエリアの形状は、円形、正方形、楕円形、菱形などであり得るが、このことは本開示において限定されない。
【0045】
一例では、1つ以上の第1のエリアがあり、このことは本開示において限定されない。
【0046】
各アプリケーションは、1つの第1の輝度に対応する。アプリケーションと第1の輝度との対応関係を表1に示す。表1に示すように、異なるアプリケーションは、同じ第1の輝度に対応する場合もあるし、異なる第1の輝度に対応する場合もある。
【0047】
加えて、各アプリケーションに対応する第1の輝度は、ユーザによってカスタマイズされてもよい。あるいは、各アプリケーションに対応する第1の輝度は、アプリケーション特性に基づいてAP110によって決定されてもよい。例えば、現在実行中のアプリケーションが、アプリケーション特性がロック解除である指紋ロック解除アプリケーションである場合、第1の輝度は輝度1である。また、例えば、現在実行中のアプリケーションが、アプリケーション特性が記録である指紋記録アプリケーションである場合、第1の輝度は輝度2である。加えて、例えば、現在実行中のアプリケーションが、アプリケーション特性が高額支払いおよび低額支払いを含む支払いである指紋支払いアプリケーションである場合、特性が高額支払いであるときに、第1の輝度は輝度4であり、特性が低額支払いであるときに、第1の輝度は輝度3である。
【表1】
【0048】
例えば、表1に示すように、現在実行中のアプリケーションがアプリケーション1である場合、アプリケーション1に対応する第1の輝度は輝度1である。AP110は、第1のエリアのための発光ユニットを、輝度1を有する光を放出するように制御する。
【0049】
従って、本開示は、現在実行中のアプリケーションに基づいて指紋を取り込むための光の輝度を柔軟に調整し、それによって端末装置の性能を改善することができる。加えて、指紋が取り込まれる場合、第1のエリアのみを、光を放出するように制御し、このことにより、端末装置の消費電力を抑えることができる。
【0050】
一例では、各アプリケーションは、1つのセキュリティレベルに対応する。各セキュリティレベルは、1つの第1の輝度に対応する。アプリケーションiのセキュリティレベルがアプリケーションjのセキュリティレベルよりも高い場合、アプリケーションiに対応する第1の輝度は、アプリケーションjに対応する第1の輝度よりも高い。
【0051】
具体的には、アプリケーション、セキュリティレベル、および第1の輝度の対応関係を表2に示す。表2に示すように、異なるアプリケーションに対応するセキュリティレベルは、互いに同じであってもよいし、互いに異なっていてもよいが、異なるセキュリティレベルに対応する第1の輝度は異なる。
【0052】
輝度が高いほど、光学式指紋センサ130によって取り込まれた指紋の鮮明度が高くなるため、アプリケーションのセキュリティレベルが高い場合、指紋の鮮明度が高いことが必要となり、逆もまた同様である。従って、本開示の実施形態では、セキュリティレベルは、第1のエリアの輝度を合理的に制御するために第1の輝度に関連し、それによって端末装置の性能をさらに改善する。
【表2】
【0053】
さらに、アプリケーションに対応するセキュリティレベルは、ユーザによってカスタマイズされてもよい。あるいは、アプリケーションに対応するセキュリティレベルは、AP110によってカスタマイズされてもよい。あるいは、アプリケーションに対応するセキュリティレベルは、アプリケーション特性に基づいてAP110によって決定されてもよい。例えば、現在実行中のアプリケーションが、アプリケーション特性がロック解除である指紋ロック解除アプリケーションである場合、ロック解除に必要なセキュリティレベルは比較的低いため、指紋ロック解除アプリケーションに対応するセキュリティレベルをセキュリティレベル1に設定することができる。また、例えば、現在実行中のアプリケーションが、アプリケーション特性が記録である指紋記録アプリケーションである場合、指紋認証の成功率は、指紋記録アプリケーションによって記録された指紋の鮮明度に依存するため、比較的高いセキュリティが要求され、指紋記録アプリケーションに対応するセキュリティレベルをセキュリティレベル2に設定することができる。加えて、例えば、現在実行中のアプリケーションが、アプリケーション特性が高額支払いおよび低額支払いを含む支払いである指紋支払いアプリケーションである場合、金銭のやりとりに関連するため、より高いセキュリティレベルが要求され、アプリケーション特性が高額支払いであるとき、指紋支払いアプリケーションに対するセキュリティレベルはセキュリティレベル4として設定することができ、アプリケーション特性が低額支払いであるとき、指紋支払いアプリケーションに対応するセキュリティレベルはセキュリティレベル3として設定されてもよい。セキュリティレベル1<セキュリティレベル2<セキュリティレベル3のようになる。
【0054】
さらに、セキュリティレベルに対応する第1の輝度は、ユーザによってカスタマイズされてもよい。あるいは、セキュリティレベルに対応する第1の輝度は、AP110によってカスタマイズされてもよい。
【0055】
例えば、表2に示すように、現在実行中のアプリケーションがアプリケーション1である場合、アプリケーション1に対応するセキュリティレベルはセキュリティレベル1であり、セキュリティレベル1に対応する第1の輝度は輝度1である。AP110は、第1のエリアのための発光ユニットを、輝度1を有する光を放出するように制御することができる。
【0056】
一例では、現在実行中のアプリケーションが指紋支払いアプリケーションである場合、タッチ画面120上に現在表示されているインターフェースは支払いインターフェースである。タッチ画面はまた、第2のエリアを含む。第1のエリアと第2のエリアとは重なり合わない。AP110は、第1のエリアのための発光ユニットを、第1の輝度を有する光を放出するように制御する場合に、第2のエリアのための発光ユニットを停止するようにさらに構成される。
【0057】
AP110は、支払いが完了した場合に、第2のエリアのための発光ユニットおよび第1のエリアのための発光ユニットを、第3の輝度を有する光を放出するように制御するようにさらに構成される。第3の輝度は、端末装置に現在設定されている表示輝度である。
【0058】
(指紋取り込みプロセスおよび指紋比較プロセスを含む)指紋支払いプロセスは、一定の時間がかかる。端末装置100の消費電力を減らすために、AP110は、指紋支払いプロセスの間、第2のエリアを、光を放出しないように制御し、指紋支払いプロセスが完了した後、第1のエリアおよび第2のエリアを、通常輝度を有する光を放出するように制御することができる。
【0059】
一例では、現在実行中のアプリケーションが指紋支払いアプリケーションである場合、タッチ画面120上に現在表示されているインターフェースは支払いインターフェースである。タッチ画面はまた、第2のエリアを含む。第1のエリアと第2のエリアとは重なり合わない。AP110は、第1のエリアのための発光ユニットを、第1の輝度を有する光を放出するように制御する場合に、第2のエリアのための発光ユニットを、第2の輝度を有する光を放出するように制御するようにさらに構成される。第2の輝度は、第1の輝度よりも低い。
【0060】
第2の輝度が端末装置に現在設定されている表示輝度である場合、指紋取り込みプロセス中に、AP110は第1のエリアの輝度を上げるように制御するだけである。従って、光学式指紋センサ130によって鮮明度の高い指紋を取り込むだけでなく、端末装置100の消費電力を低減することができる。また、第1の輝度が端末装置に現在設定されている表示輝度である場合、指紋取り込みプロセス中に、AP110は第2のエリアの輝度を下げるように制御する。従って、光学式指紋センサ130によって鮮明度の高い指紋を取り込み、端末装置100の消費電力を低減することができるだけでなく、第2のエリアに表示された内容をユーザに明瞭に見せることができる。
【0061】
さらに、
図2に示すように、第2のエリアは、第1のエリアを除いたタッチ画面120の残りの部分である。
【0062】
さらに、第1のエリアは、ユーザに指紋を入力するように促すためのプロンプト情報を表示するように構成される。プロンプト情報は、
図2において「指紋支払い」として示されてもよいし、「指紋入力」などであってもよく、このことは実施形態において限定されない。
【0063】
さらに、第2のエリアは、「XXXプラットフォーム、支払い方法:xxxxxxx、注文情報:xxxxx、金額:xxxxx」として
図3に示すことができる、現在の操作に関連する情報を表示するように構成される。
【0064】
一例では、第1のエリアはN個のサブエリアを含み、Nは1より大きい整数である。AP110は、N個のサブエリアに含まれるM個のサブエリアのための発光ユニットを、第1の輝度を有する光を放出するように制御するようにさらに構成され、Mは正の整数であり、ユーザの指の水平投影がM個のサブエリアに位置する。
【0065】
さらに、AP110は、N個のサブエリアに含まれるM個のサブエリアのための発光ユニットを、第1の輝度を有する光を放出するように制御する場合に、M個のサブエリア以外のN個のサブエリアに含まれる他のサブエリアのための発光ユニットを停止するようにさらに構成される。
【0066】
あるいは、AP110は、N個のサブエリアに含まれるM個のサブエリアのための発光ユニットを、第1の輝度を有する光を放出するように制御する場合に、M個のサブエリア以外のN個のサブエリアに含まれる他のサブエリアのための発光ユニットを、第4の輝度を有する光を放出するように制御するようにさらに構成される。第4の輝度は、第1の輝度よりも低い。
【0067】
さらに、N個のサブエリアのサイズは同じである。あるいは、N個のサブエリアのうちの少なくとも2つのサイズは互いに異なる。
【0068】
さらに、N個のサブエリアの形状は同じである。あるいは、N個のサブエリアのうちの少なくとも2つのサブエリアの形状は互いに異なる。
【0069】
例えば、
図4は、本開示の実施形態において提供されるインターフェースを示す概略図である。
図4に示すように、第1のエリアに含まれるN個のサブエリアの大きさは同じであり、第1のエリアに含まれるN個のサブエリアの形状は同じである。第1のエリアは、サブエリアA、…、サブエリアLを含む。ユーザの指の水平投影がサブエリアB、サブエリアC、サブエリアF、およびサブエリアG内にある場合、現在実行中のアプリケーションは、光学式指紋センサが鮮明度の高い指紋の取り込みを可能とするために、サブエリアB、サブエリアC、サブエリアF、およびサブエリアGのための発光ユニットを、第1の輝度を有する光を放出するように制御するだけでよい。他のサブエリア(サブエリアB、サブエリアC、サブエリアF、およびサブエリアGを除く第1のエリアに含まれる残りのサブエリア)については、これらのサブエリアのための発光ユニットを停止してもよいし、これらのサブエリアの輝度を下げてもよく、これにより、鮮鋭度の高い指紋を取得しながら、端末装置の消費電力を低減することができる。
【0070】
図5は、本開示の実施形態において提供される、指紋を取り込むための方法を示すフローチャートである。本方法は、端末装置に適用可能である。端末装置は、APと、光学式指紋センサと、タッチ画面と、を備える。タッチ画面は、第1のエリアを含む。光学式指紋センサは、第1のエリアの下に配置される。本方法は、以下を含む。
【0071】
ブロック501において、第1の輝度は、現在実行中のアプリケーションに基づいて端末装置によって決定され、第1のエリアのための発光ユニットは、第1の輝度を有する光を放出するように端末装置によって制御される。第1の輝度を有する光は、ユーザの指を照らすように構成される。
【0072】
ブロック502において、第1の輝度を有する光が第1のエリアを照らした場合、指紋が端末装置によって取り込まれる。
【0073】
一例では、タッチ画面は、LCD、OLED画面、およびLED表示画面のうちの1つである。
【0074】
一例では、第1の輝度は、現在実行中のアプリケーションによって送信された指紋取り込み命令が検出された場合に、現在実行中のアプリケーションに基づいて端末装置によって決定される。第1のエリアのための発光ユニットは、第1の輝度を有する光を放出するように端末装置によって制御される。現在実行中のアプリケーションは、指紋ロック解除アプリケーション、指紋支払いアプリケーション、指紋記録アプリケーションなどであり得る。
【0075】
一例では、第1のエリアの最大サイズは、タッチ画面のサイズと等しくてもよい。第1のエリアの最小サイズは、ユーザが指を入力できるように十分な面積で設定されてもよい。本開示において、第1のエリアのサイズは限定されない。
【0076】
一例では、第1のエリアは、タッチ画面の左下隅またはタッチ画面の右下隅、またはタッチ画面の右上隅に配置されてもよく、このことは本開示において限定されない。
【0077】
一例では、第1のエリアの形状は、円形、正方形、楕円形、菱形などであり得るが、このことは本開示において限定されない。
【0078】
一例では、1つ以上の第1のエリアがあり、このことは本開示において限定されない。
【0079】
各アプリケーションは、1つの第1の輝度に対応する。アプリケーションと第1の輝度との対応関係を表1に示す。表1に示すように、異なるアプリケーションは、同じ第1の輝度に対応する場合もあるし、異なる第1の輝度に対応する場合もある。
【0080】
加えて、各アプリケーションに対応する第1の輝度は、ユーザによってカスタマイズされてもよい。あるいは、各アプリケーションに対応する第1の輝度は、アプリケーション特性に基づいてAP110によって決定されてもよい。例えば、現在実行中のアプリケーションが、アプリケーション特性がロック解除である指紋ロック解除アプリケーションである場合、第1の輝度は輝度1である。また、例えば、現在実行中のアプリケーションが、アプリケーション特性が記録である指紋記録アプリケーションである場合、第1の輝度は輝度2である。加えて、例えば、現在実行中のアプリケーションが、アプリケーション特性が高額支払いおよび低額支払いを含む支払いである指紋支払いアプリケーションである場合、特性が高額支払いであるときに、第1の輝度は輝度4であり、特性が低額支払いであるときに、第1の輝度は輝度3である。
【0081】
例えば、表1に示すように、現在実行中のアプリケーションがアプリケーション1である場合、アプリケーション1に対応する第1の輝度は輝度1であり、端末装置は、第1のエリアのための発光ユニットを、輝度1を有する光を放出するように制御する。
【0082】
従って、本開示は、現在実行中のアプリケーションに基づいて指紋を取り込むための光の輝度を柔軟に調整し、それによって端末装置の性能を改善することができる。加えて、指紋が取り込まれる場合、第1のエリアのみを、光を放出するように制御し、このことにより、端末装置の消費電力を抑えることができる。
【0083】
一例では、各アプリケーションは、1つのセキュリティレベルに対応する。各セキュリティレベルは、1つの第1の輝度に対応する。アプリケーションiのセキュリティレベルがアプリケーションjのセキュリティレベルよりも高い場合、アプリケーションiに対応する第1の輝度は、アプリケーションjに対応する第1の輝度よりも高い。
【0084】
具体的には、アプリケーション、セキュリティレベル、および第1の輝度の対応関係を表2に示す。表2に示すように、異なるアプリケーションに対応するセキュリティレベルは、互いに同じであってもよいし、互いに異なっていてもよいが、異なるセキュリティレベルに対応する第1の輝度は異なる。
【0085】
輝度が高いほど、光学式指紋センサによって取り込まれた指紋の鮮明度が高くなるため、アプリケーションのセキュリティレベルが高い場合、指紋の鮮明度が高いことが必要となり、逆もまた同様である。従って、本開示の実施形態では、セキュリティレベルは、第1のエリアの輝度を合理的に制御するために第1の輝度に関連し、それによって端末装置の性能をさらに改善する。
【0086】
さらに、アプリケーションに対応するセキュリティレベルは、ユーザによってカスタマイズされてもよい。あるいは、アプリケーションに対応するセキュリティレベルは、端末装置によってカスタマイズされてもよい。あるいは、アプリケーションに対応するセキュリティレベルは、アプリケーション特性に基づいて端末装置によって決定されてもよい。例えば、現在実行中のアプリケーションが、アプリケーション特性がロック解除である指紋ロック解除アプリケーションである場合、ロック解除に必要なセキュリティレベルは比較的低いため、指紋ロック解除アプリケーションに対応するセキュリティレベルをセキュリティレベル1に設定することができる。また、例えば、現在実行中のアプリケーションが、アプリケーション特性が記録である指紋記録アプリケーションである場合、指紋認証の成功率は、指紋記録アプリケーションによって記録された指紋の鮮明度に依存するため、比較的高いセキュリティが要求され、指紋記録アプリケーションに対応するセキュリティレベルをセキュリティレベル2に設定することができる。加えて、例えば、現在実行中のアプリケーションが、アプリケーション特性が高額支払いおよび低額支払いを含む支払いである指紋支払いアプリケーションである場合、金銭のやりとりに関連するため、より高いセキュリティレベルが要求され、アプリケーション特性が高額支払いであるとき、指紋支払いアプリケーションに対するセキュリティレベルはセキュリティレベル4として設定することができ、アプリケーション特性が低額支払いであるとき、指紋支払いアプリケーションに対応するセキュリティレベルはセキュリティレベル3として設定されてもよい。セキュリティレベル1<セキュリティレベル2<セキュリティレベル3のようになる。
【0087】
さらに、セキュリティレベルに対応する第1の輝度は、ユーザによってカスタマイズされてもよい。あるいは、セキュリティレベルに対応する第1の輝度は、端末装置によってカスタマイズされてもよい。
【0088】
例えば、表2に示すように、現在実行中のアプリケーションがアプリケーション1である場合、アプリケーション1に対応するセキュリティレベルはセキュリティレベル1であり、セキュリティレベル1に対応する第1の輝度は第1の輝度1である。端末装置は、第1のエリアのための発光ユニットを、輝度1を有する光を放出するように制御することができる。
【0089】
一例では、現在実行中のアプリケーションが指紋支払いアプリケーションである場合、タッチ画面上に現在表示されているインターフェースは支払いインターフェースである。タッチ画面はまた、第2のエリアを含む。第1のエリアと第2のエリアとは重なり合わない。本方法は、第1のエリアのための発光ユニットを、第1の輝度を有する光を放出するように制御する場合に、第2のエリアのための発光ユニットを、第2の輝度を有する光を放出するように制御するステップをさらに含む。第2の輝度は、第1の輝度よりも低い。
【0090】
第2の輝度が端末装置に現在設定されている表示輝度である場合、指紋取り込みプロセス中に、端末装置は第1のエリアの輝度を上げるように制御するだけである。従って、光学式指紋センサによって鮮明度の高い指紋を取り込むだけでなく、端末装置の消費電力を低減することができる。また、第1の輝度が端末装置に現在設定されている表示輝度である場合、指紋取り込みプロセス中に、端末装置は第2のエリアの輝度を下げるように制御する。従って、光学式指紋センサによって鮮明度の高い指紋を取り込み、端末装置の消費電力を低減することができるだけでなく、第2のエリアに表示された内容をユーザに明瞭に見せることができる。
【0091】
さらに、
図2に示すように、第2のエリアは、第1のエリアを除いたタッチ画面120の残りの部分である。
【0092】
さらに、第1のエリアは、ユーザに指紋を入力するように促すためのプロンプト情報を表示するように構成される。プロンプト情報は、
図2において「指紋支払い」として示されてもよいし、「指紋入力」などであってもよく、このことは実施形態において限定されない。
【0093】
さらに、第2のエリアは、「XXXプラットフォーム、支払い方法:xxxxxxx、注文情報:xxxxx、金額:xxxxx」として
図3に示すことができる、現在の操作に関連する情報を表示するように構成される。
【0094】
一例では、現在実行中のアプリケーションが指紋支払いアプリケーションであり、タッチ画面上に現在表示されているインターフェースは支払いインターフェースであり、タッチ画面は、第2のエリアをさらに含む。第1のエリアと第2のエリアとは重なり合わない。本方法は、第1のエリアのための発光ユニットを、第1の輝度を有する光を放出するように制御する場合に、第2のエリアのための発光ユニットを停止するステップをさらに含む。
【0096】
端末装置は、指紋支払いプロセスが完了した後に、第2のエリアのための発光ユニットおよび第1のエリアのための発光ユニットを、第3の輝度を有する光を放出するように制御する。第3の輝度は、端末装置に現在設定されている表示輝度である。
【0097】
(指紋取り込みプロセスおよび指紋比較プロセスを含む)指紋支払いプロセスは、一定の時間がかかる。端末装置の消費電力を減らすために、端末装置は、指紋支払いプロセスの間、第2のエリアを、光を放出しないように制御し、指紋支払いプロセスが完了した後、第1のエリアおよび第2のエリアを、通常輝度を有する光を放出するように制御することができる。
【0098】
一例では、Nは1よりも大きい整数であり、第1のエリアのための発光ユニットを、第1の輝度を有する光を放出するように制御するステップの詳細な実装が、N個のサブエリアに含まれるM個のサブエリアのための発光ユニットを、第1の輝度を有する光を放出するように制御するステップを含み、Mは正の整数である。ユーザの指の水平投影は、M個のサブエリアに位置する。
【0100】
端末装置は、N個のサブエリアに含まれるM個のサブエリアのための発光ユニットを、第1の輝度を有する光を放出するように制御する場合に、M個のサブエリア以外のN個のサブエリアに含まれる他のサブエリアのための発光ユニットを停止するようにさらに構成される。
【0101】
あるいは、さらに、本方法はまた、以下を含む。
【0102】
端末装置は、N個のサブエリアに含まれるM個のサブエリアのための発光ユニットを、第1の輝度を有する光を放出するように制御する場合に、M個のサブエリア以外のN個のサブエリアに含まれる他のサブエリアのための発光ユニットを、第4の輝度を有する光を放出するように制御する。第4の輝度は、第1の輝度よりも低い。
【0103】
さらに、N個のサブエリアのサイズは同じである。あるいは、N個のサブエリアのうちの少なくとも2つのサイズは互いに異なる。
【0104】
さらに、N個のサブエリアの形状は同じである。あるいは、N個のサブエリアのうちの少なくとも2つのサブエリアの形状は互いに異なる。
【0105】
例えば、
図4は、本開示の実施形態において提供されるインターフェースを示す概略図である。
図4に示すように、第1のエリアに含まれるN個のサブエリアの大きさは同じであり、第1のエリアに含まれるN個のサブエリアの形状は同じである。第1のエリアは、サブエリアA、…、サブエリアLを含む。ユーザの指の水平投影がサブエリアB、サブエリアC、サブエリアF、およびサブエリアG内にある場合、現在実行中のアプリケーションは、光学式指紋センサが鮮明度の高い指紋の取り込みを可能とするために、サブエリアB、サブエリアC、サブエリアF、およびサブエリアGのための発光ユニットを、第1の輝度を有する光を放出するように制御するだけでよい。他のサブエリア(サブエリアB、サブエリアC、サブエリアF、およびサブエリアGを除く第1のエリアに含まれる残りのサブエリア)については、これらのサブエリアのための発光ユニットを停止してもよいし、これらのサブエリアの輝度を下げてもよく、これにより、鮮鋭度の高い指紋を取得しながら、端末装置の消費電力を低減することができる。
【0106】
図6は、本開示の実施形態において提供される端末装置600を示す概略図である。端末装置600は、(APを含む)少なくとも1つのプロセッサと、光学式指紋センサと、タッチ画面と、少なくとも1つのメモリと、1つ以上のプログラムと、を備える。タッチ画面は、第1のエリアを含む。光学式指紋センサは、第1のエリアの下に配置される。
【0107】
1つ以上のプログラムはメモリに記憶され、APによって実行されるように構成される。1つ以上のプログラムは、以下を実行するための命令を含む。
【0108】
第1の輝度は、現在実行中のアプリケーションに基づいて決定され、第1のエリアのための発光ユニットは、第1の輝度を有する光を放出するように制御される。第1の輝度を有する光は、ユーザの指を照らすように構成される。
【0109】
指紋は、第1の輝度を有する光が第1のエリアを照らした場合に取り込まれる。
【0110】
一例では、各アプリケーションは、1つのセキュリティレベルに対応する。各セキュリティレベルは、1つの第1の輝度に対応する。アプリケーションiのセキュリティレベルがアプリケーションjのセキュリティレベルよりも高い場合、アプリケーションiに対応する第1の輝度は、アプリケーションjに対応する第1の輝度よりも高い。
【0111】
一例では、現在実行中のアプリケーションが指紋支払いアプリケーションである場合、タッチ画面上に現在表示されているインターフェースは支払いインターフェースである。タッチ画面はまた、第2のエリアを含む。第1のエリアと第2のエリアとは重なり合わない。1つ以上のプログラムは、以下を実行するための命令をさらに含む。
【0112】
第1のエリアのための発光ユニットが第1の輝度を有する光を放出するように制御される場合に、第2のエリアのための発光ユニットが第2の輝度を有する光を放出するように制御される。第2の輝度は、第1の輝度よりも低い。
【0113】
一例では、現在実行中のアプリケーションが指紋支払いアプリケーションである場合、タッチ画面上に現在表示されているインターフェースは支払いインターフェースである。タッチ画面は、第2のエリアをさらに含む。第1のエリアと第2のエリアとは重なり合わない。1つ以上のプログラムは、以下を実行するための命令をさらに含む。
【0114】
第1のエリアのための発光ユニットが第1の輝度を有する光を放出するように制御される場合に、第2のエリアの発光ユニットが停止される。
【0115】
一例では、第1のエリアはN個のサブエリアを含み、Nは1より大きい整数である。1つ以上のプログラムは、第1のエリアのための発光ユニットが第1の輝度を有する光を放出するように制御される場合に、以下を実行するための命令をさらに含む。N個のサブエリアに含まれるM個のサブエリアのための発光ユニットは、第1の輝度を有する光を放出するように制御され、Mは正の整数である。ユーザの指の水平投影は、M個のサブエリアに位置する。
【0116】
従って、本開示の実施形態では、現在実行中のアプリケーションに基づいて指紋を取り込むための光の輝度が柔軟に調整され、それによって端末装置の性能を改善することができる。加えて、指紋が取り込まれる場合、端末装置の消費電力を抑えるために、第1のエリアのみを、光を放出するように制御する。
【0117】
図7は、本開示の実施形態において提供される、指紋を取り込むための装置700を示すブロック図である。指紋を取り込むための装置700は、端末装置に適用可能であり得る。端末装置は、APと、光学式指紋センサと、タッチ画面と、を備える。タッチ画面は、第1のエリアを含む。光学式指紋センサは、第1のエリアの下に配置される。指紋を取り込むための装置700は、処理モジュール701と、取り込みモジュール702と、を備える。
【0118】
処理モジュール701は、現在実行中のアプリケーションに基づいて第1の輝度を決定し、第1のエリアのための発光ユニットを、第1の輝度を有する光を放出するように制御する、ように構成される。第1の輝度を有する光は、ユーザの指を照らすように構成される。
【0119】
取り込みモジュール702は、第1の輝度を有する光が第1のエリアを照らした場合に指紋を取り込むように構成される。
【0120】
一例では、各アプリケーションは、1つのセキュリティレベルに対応する。各セキュリティレベルは、1つの第1の輝度に対応する。アプリケーションiのセキュリティレベルがアプリケーションjのセキュリティレベルよりも高い場合、アプリケーションiに対応する第1の輝度は、アプリケーションjに対応する第1の輝度よりも高い。
【0121】
一例では、現在実行中のアプリケーションが指紋支払いアプリケーションである場合、タッチ画面上に現在表示されているインターフェースは支払いインターフェースである。タッチ画面はまた、第2のエリアを含む。第1のエリアと第2のエリアとは重なり合わない。処理モジュール701は、第1のエリアのための発光ユニットが第1の輝度を有する光を放出するように制御される場合に、第2のエリアのための発光ユニットを、第2の輝度を有する光を放出するように制御するようにさらに構成される。第2の輝度は、第1の輝度よりも低い。
【0122】
一例では、現在実行中のアプリケーションが指紋支払いアプリケーションである場合、タッチ画面上に現在表示されているインターフェースは支払いインターフェースである。タッチ画面はまた、第2のエリアを含む。第1のエリアと第2のエリアとは重なり合わない。処理モジュール701は、第1のエリアのための発光ユニットが第1の輝度を有する光を放出するように制御される場合に、第2のエリアのための発光ユニットを停止するようにさらに構成される。
【0123】
一例では、第1のエリアはN個のサブエリアを含み、Nは1より大きい整数である。処理モジュール701は、N個のサブエリアに含まれるM個のサブエリアのための発光ユニットを、第1の輝度を有する光を放出するように制御するようにさらに構成され、Mは正の整数であり、ユーザの指の水平投影がM個のサブエリアに位置する。
【0124】
上記のモジュール(すなわち、処理モジュール701および取り込みモジュール702)は、上記の方法の対応する動作を実行するように構成されていることに留意されたい。
【0125】
実施形態では、指紋を取り込むための装置700は、モジュールとして実施される。本明細書で言及される「モジュール」は、特定の特定用途向け集積回路(ASIC)、1つ以上のソフトウェアまたはファームウェアプログラムを実行するように構成されたプロセッサ、メモリ、集積論理回路、および/または上記の機能を提供できる他の構成要素であり得る。さらに、上記の処理モジュール701および取り込みモジュール702は、
図6に示す端末装置のAPによって実現されてもよい。
【0126】
本開示の実施形態は、
図8に示すような別の端末装置を提供する。図を簡略化するために、本開示の実施形態に関連する部分が単に図示されている。開示されていない詳細については、本開示の方法実施形態を参照することができる。端末装置は、電話、タブレットコンピュータ、携帯情報端末(PDA)、販売時点情報管理(POS)、車載コンピュータ、ウェアラブル装置、または他の任意の端末装置を含み得る。説明のために電話機を例に取る。
【0127】
図8は、本開示の実施形態において提供される端末装置に関連する電話機の一部の構成を示すブロック図である。
図8を参照すると、電話機は、無線周波数(RF)回路910と、メモリ920と、入力ユニット930と、表示ユニット940と、センサ950と、音声回路960と、ワイヤレスフィデリティ(Wi−Fi)モジュール970と、プロセッサ980と、電源990と、を備える。
図8に示す構成は電話機の構成を限定しないことが当業者には理解されよう。電話機は、
図8に示されているものより少ないもしくは多い構成要素、またはそれらの組み合わせを含むことができ、あるいは構成要素の異なる構成を有することができる。
【0128】
電話機の各構成要素については、
図8と併せて詳細に説明する。
【0129】
RF回路910は、メッセージを受信または送信するように構成されてもよい。一般に、RF回路910は、アンテナ、少なくとも1つの増幅器、送受信機、カプラ、低雑音増幅器(LNA)、ダイプレクサなどを含むがこれらに限定されない。さらに、RF回路910は、無線通信およびネットワークを介して他の装置と通信するようにさらに構成され得る。上記無線通信は、汎欧州デジタル移動電話方式(GSM)、汎用パケット無線サービス(GPRS)、符号分割多元接続(CDMA)、広域符号分割多元接続(WCDMA)、ロングタームエボリューション(LTE)、電子メール、ショートメッセージングサービス(SMS)などを含むがこれらに限定されない、通信規格またはプロトコルのいずれか1つを採用できる。
【0130】
メモリ920は、ソフトウェアプログラムまたはモジュールを記憶するように構成されてもよい。プロセッサ980は、メモリ920に記憶されているソフトウェアプログラムおよびモジュールを実行することによって、電話機の様々な機能アプリケーションおよびデータ処理を実行するように構成される。メモリ920は、主にプログラム記憶領域とデータ記憶領域とを含む。プログラム記憶領域は、オペレーションシステム、少なくとも1つの機能要求アプリケーションなどを記憶することができる。データ記憶領域は、電話機を用いて生成されたデータ(N個の光源に対応するN個の周波数、アプリケーションiの重要度による優先度など)などを記憶することができる。加えて、メモリ920は、高速ランダムアクセスメモリを含むことができ、少なくとも1つのディスクメモリ、フラッシュメモリ、または他の揮発性ソリッドステートメモリなどの不揮発性メモリを含むことができる。
【0131】
入力ユニット930は、入力された数字または文字情報を受け、電話機のユーザ設定または機能制御に関連するキー信号入力を生成するように構成され得る。具体的には、入力ユニット930は、指紋センサ931と、他の入力装置932と、を備える。指紋センサ931は、その上で指紋データを取り込むように構成され得る。入力ユニット930は、指紋センサ931に加えて、他の入力装置932をさらに備えてもよい。具体的には、他の入力装置932は、タッチ画面、物理キーボード、機能キー(音量調整キー、スイッチキーなど)、トラックボール、マウス、操作レバーのうちの1つ以上を含んでもよいが、これらに限定されない。
【0132】
表示ユニット940は、ユーザによって入力された情報、またはユーザに提供される情報、または電話機の各種メニューを表示するように構成され得る。表示ユニット940は、表示画面941を備えてもよい。あるいは、表示画面941は、液晶ディスプレイ(LCD)、有機発光ダイオード(OLED)などとして構成されていてもよい。
図8に示す電話機の入力機能および出力機能を実現するための、指紋センサ931と表示画面941とは2つの別々の構成要素であるが、特定の実施形態では、指紋センサ931と表示画面941とを一体化して、電話機の入力機能および出力機能を実現することができる。
【0133】
電話機は、光学センサ、モーションセンサ、および他のセンサなどの少なくとも1つのセンサ950をさらに備え得る。具体的には、光学センサは、周囲光センサと近接センサとを備え得る。周囲光センサは、周囲光の輝度に基づいて表示画面941の輝度を調整することができる。近接センサは、電話機がユーザの耳の近くに移動した場合に、表示画面941および/またはバックライトユニットを閉じることができる。モーションセンサとして、加速度センサは、様々な方向(一般に3軸)の加速度の値を測定し、電話機が静止している場合の重力の値および方向を測定し、電話機のジェスチャアプリケーション(画面の水平と垂直との切り替え、関連するゲーム、磁力計の姿勢較正など)を識別し、振動に基づいて関連機能(歩数計、打診など)を識別するなどするように構成され得る。ジャイロスコープ、気圧計、湿度計、温度計、赤外線センサなどの他の構成可能なセンサについては、本開示の実施形態において詳述されない。
【0134】
音声回路960、ラウドスピーカ961、およびマイクロフォン962は、ユーザと電話機との間の音声インターフェースを提供し得る。音声回路960は、受信した音声データから変換した電気信号をラウドスピーカ961に送信し得る。ラウドスピーカ961は、電気信号を音声信号に変換し、音声信号を出力する。別の態様では、マイクロフォン962は、集音した音声信号を電気信号に変換することができる。音声回路960は、電気信号を受信して音声データに変換し、音声データをプロセッサ980に出力して処理させる。プロセッサ980によって処理された音声データは、RF回路910を介して例えば別の電話機に送信されてもよいし、後の処理のためにメモリ920に記憶されてもよい。
【0135】
Wi−Fiは、近距離無線通信技術である。電話機は、ユーザが、Wi−Fiモジュール970を介して電子メールを受信または送信すること、ウェブページを検索すること、ストリーム媒体にアクセスすることを助けることができる。Wi−Fiモジュール970は、無線ブロードバンドインターネットアクセスを提供する。
図8にはWi−Fiモジュール970が示されているが、Wi−Fiモジュール970は電話機に必要ではないため、本開示の範囲を変更することなく、要求に基づいて省略されてもよいことが理解されよう。
【0136】
プロセッサ980は、電話機の様々な部分を接続するために様々なインターフェースおよび配線を利用する、電話機の制御の中心である。メモリ920に記憶されているソフトウェアプログラムおよび/またはモジュールを実行(running)または実行(executing)することによって、そしてメモリ920に記憶されているデータを呼び出すことによって、様々な機能およびデータ処理機能を実行することができ、よって、電話機を一体的に監視することができる。あるいは、プロセッサ980は、1つ以上の処理ユニットを備えてもよい。あるいは、プロセッサ980は、アプリケーションプロセッサまたはモデムプロセッサと一体化されてもよい。アプリケーションプロセッサは、主にオペレーションシステム、ユーザインターフェース、およびアプリケーションを処理する。モデムプロセッサは、主に無線通信を処理する。上記のモデムコントローラは、プロセッサ980に一体化されなくてもよいことが理解されよう。
【0137】
電話機は、電話機の様々な部分に電力を供給するための電源990(電池など)をさらに備え得る。あるいは、電源は、電力管理システムを介してプロセッサ980に論理的に接続されてもよく、それによって、電力管理システムを介して充電、放電、および電力消費を管理することができる。
【0138】
図示されていないが、電話機は、カメラ、Bluetoothモジュールなどをさらに備えることができ、これらは本明細書では詳述しない。
【0139】
図5に示す実施形態では、このフローチャートは、
図8に示す電話機の構成に基づいて実行することができる。
【0140】
図7に示す実施形態では、モジュールの機能は、
図8に示す電話機の構成に基づいて実現することができる。
【0141】
本開示の実施形態は、コンピュータ記憶媒体をさらに提供する。コンピュータ記憶媒体には、電気的データを交換するためのコンピュータストレージが記憶されている。コンピュータプログラムは、本開示の実施形態のうちのいずれか1つにおいて説明される指紋を取り込むための方法の一部または全部をコンピュータに実行させるように構成される。
【0142】
本開示の実施形態は、コンピュータプログラム製品をさらに提供する。コンピュータプログラム製品は、コンピュータプログラムを記憶する非一時的コンピュータ可読記憶媒体を含む。コンピュータプログラムは、本開示の実施形態のいずれか1つで説明された指紋を取り込むための方法の一部または全部をコンピュータに実行させるように実行可能である。コンピュータプログラム製品は、ソフトウェアインストールパッケージであり得る。
【0143】
上記の方法の実施形態については、簡単に説明するために、方法実施形態のすべてが一連の動作の組み合わせとして説明されていることが理解されよう。しかしながら、当業者は、一部のブロックは本開示に従って他のシーケンスでまたは同時に実行され得るため、本開示が説明された動作順序に限定されないことを理解するはずである。第2に、当業者はまた、本明細書で説明された実施形態が好ましい実施形態に属し、そして含まれる動作およびモジュールが本開示によって必ずしも必要とされるものではないことを知っているはずである。
【0144】
上記の実施形態では、実施形態の説明に対して異なる強調がなされている。実施形態において詳細に説明されていないものについては、他の実施形態における関連する説明を参照することができる。
【0145】
本出願において提供される実施形態において、開示された装置は他の仕方で実施されてもよいことが理解されよう。例えば、上記の装置実施形態は単なる例示である。例えば、ユニット分割は単なる論理的機能分割であり、実際の実施では他の分割でもよい。例えば、複数のユニットまたは構成要素が組み合わされてもよいし、別のシステムに一体化されてもよく、あるいは一部の特徴が無視されても実行されなくてもよい。加えて、図示または説明された相互結合または直接結合または通信接続は、インターフェース、装置、またはユニットを介した間接結合または通信接続であり得、電気的結合または他の形態であり得る。
【0146】
別々の構成要素として説明されたユニットは、物理的に分離されてもされなくてもよい。ユニットとして表示される構成要素は、物理的なユニットでもそうでなくてもよい、つまり、それらは同じ位置に配置されてもよいし、複数のネットワークユニットに分散されてもよい。本開示の実施形態における解決策の目的を達成するための実際の必要性に基づいて、ユニットの一部または全部を選択することができる。
【0147】
加えて、本開示の各実施形態における各機能ユニットは、1つの処理ユニットに一体化されてもよいし、各ユニットは、物理的に単独で存在していてもよいし、2つ以上のユニットが1つのユニットに一体化されてもよい。上記の一体化されたユニットは、ハードウェアの形態またはソフトウェア機能ユニットの形態で実施することができる。
【0148】
一体化されたユニットは、ソフトウェア機能ユニットの形態で実施され、独立した製品として販売または使用される場合、コンピュータ可読メモリに記憶することができる。この理解に基づいて、本質的に本開示の技術的解決策は、または先行技術に貢献している部分は、または技術的解決策の全部または一部は、本開示の実施形態において提供される方法のブロックの全部または一部を実行するために、コンピュータ装置(パーソナルコンピュータ、サーバ、ネットワーク装置などであり得る)を作動させるためのいくつかの命令を含む、メモリに記憶されたソフトウェア製品の形で実施することができる。上記のメモリは、USBフラッシュディスク、読み取り専用メモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)、リムーバブルハードディスク、磁気ディスク、光ディスクなどの、プログラムコードを記憶することができる様々な媒体を含む。
【0149】
当業者は、実施形態の方法におけるブロックの全部または一部が、関連するハードウェアに命令するプログラムによって実施され得ることを理解するはずである。プログラムは、コンピュータ可読メモリに記憶されてもよい。コンピュータ可読メモリは、フラッシュドライブ、読み取り専用メモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)、磁気ディスク、光ディスクなどを含み得る。
【0150】
以上、本開示の実施形態を詳細に説明した。本明細書では、本開示の原理および実施方法を説明するために特定の例が使用されている。上記の実施形態の説明は、本開示の方法および重要なアイデアを理解するのを助けるために用いられているにすぎない。一方、当業者であれば、本開示のアイデアに従って詳細な説明および適用範囲に修正を加えることができる。上記の説明に鑑みて、本明細書は本開示を限定するものとして解釈されるべきではない。