(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記搭載物安定化組立体は、支持バー、リンク機構、前記定力組立体を支持する上部支持プレート、及び、前記搭載物を支持する下部支持プレートを含み、前記支持バーの一端は、前記ハンドル組立体に取り付けられ、前記支持バーの他端は、前記搭載物が鉛直方向に安定して移動するように、前記搭載物を前記鉛直方向に固定する前記リンク機構に取り付けられる、請求項1から5の何れか1つに記載の安定化装置。
前記定力組立体は前記搭載物を有する前記搭載物安定化組立体の鉛直方向の正味の力が実質的にゼロになるように、前記搭載物を有する前記搭載物安定化組立体の前記鉛直方向の重力と均衡する力を与える、請求項1から7の何れか1つに記載の安定化装置。
【発明を実施するための形態】
【0015】
発明のシステム、装置、及び、方法は、複数方向、特に、鉛直方向に搭載物を安定させることが可能であってよい。詳細には、発明のシステム、装置、及び、方法は、安定化装置を提供してよい。安定化装置は、鉛直方向に安定させるべき搭載物を含む物体の重力を均衡させるために使用し得る一定力を与えることができる。このようにして、結果として生じる鉛直方向の物体の正味の力は、この平衡または安定化プロセス中、実質的にゼロである。従って、重力の影響によるジッターまたは揺れが低減または除去されるので、搭載物の安定性を大幅に向上させることができ、操作者は、ビデオ撮影や映画撮影を安定して行うことができる。
【0016】
本明細書の安定化装置は、ハンドル組立体、搭載物安定化組立体、及び、定力組立体を含んでよい。ハンドル組立体は、使用者が安定化装置を把持する1つの以上のグリップを含んでよい。1つの以上のグリップは、ハンドル組立体のトップハンドルバーまたはクロスバーに調節可能に接続されてよい。ある場合には、ハンドル組立体は、ユーザが安定化装置を片手だけで把持できる単一グリップを含んでよい。単一グリップは、例えば、ユーザの好みに応じて種々の向きを有するように枢動されてよい。ある実施形態においては、ハンドル組立体は、定力組立体に対して向きを可変に構成されてよい。さらに、ハンドル組立体は、定力組立体から取り外されて、搭載物に直接、取り付けられた後、搭載物のハンドルとして使用されてよい。従って、ハンドル組立体は、安定化の必要がない時、ユーザが把持するために搭載物に柔軟にまたは直接の少なくとも一方で、接続されてよい。さらに、ハンドル組立体は、搭載物から取り外されて、安定化のために、例えば、搭載物が浮くまたは揺れるうちの少なくとも一方を防止または低減するために、安定化装置の他の部品に接続されてよい。
【0017】
本明細書に記載のハンドル組立体は、安定化装置の他の部分と電気的に接続されてよい。使用者は、ハンドル組立体を用いて様々な方法で安定化装置を制御できる。例えば、ハンドル組立体は、回転、平行移動、傾ける、上昇、下降等、搭載物の動きを制御する多くの制御ボタンを備えてよい。これは、搭載物が、(撮影中、関心物体を追うように構成されたカメラ等の)撮像装置である時、写真撮影/ビデオ撮影の質は、鉛直方向のカメラのジッターまたは揺れの低減によって改良できるので、有利であろう。さらに、ハンドル組立体は、安定化装置が種々のフォームファクタを有し得るように動かされてよく、それによって、安定化装置の可搬性と柔軟性が向上する。
【0018】
本明細書の搭載物安定化組立体は、搭載物を支持し、搭載物が少なくとも1つの回転軸の周りを回転可能に構成されてよい。搭載物を十分に支持するために、搭載物安定化組立体は、搭載物を安定させて水平方向のジッターまたは揺れを避ける種々の機械構造を含み得る。ある実施形態においては、搭載物安定化組立体は、支持バー、リンク機構、及び、複数の支持プレートを備え、それらは、共同して、搭載物が安定して鉛直方向に移動できるように、定力組立体と搭載物を支持する爪状の構造を形成する。支持バーは、リンク機構を支持してよく、リンク機構は、搭載物を支持してよい。搭載物安定化組立体は、搭載物に接続された多軸ジンバルをさらに含んでよく、多軸ジンバルは、搭載物が、ピッチ軸、ヨー軸、ロール軸、または、それらの組み合わせ等、多軸の周りを回転するのを可能にする。
【0019】
本明細書の定力組立体は、ハンドル組立体に動作可能に接続されてよく、搭載物安定化組立体を支持するように構成されてよい。さらに、定力組立体は、搭載物を有する搭載物安定化組立体の鉛直方向の重力と均衡する力を与えるように構成されてよく、従って、搭載物を有する搭載物安定化組立体の鉛直方向の正味の力は実質的にゼロになる。ある実施形態においては、定力組立体は、平行四辺形リンクを含んでよい。平行四辺形リンクは、平行四辺形リンクの対角線に沿って近接して配置された弾性部材(複数のバネ等)と、それぞれ、平行四辺形リンクの4隅に配置された4つのピボットとを有する。弾性部材の取付点は、搭載物を支持して鉛直方向の重力に対抗する種々の力を生成するように選択されてよい。ある実施形態においては、弾性部材は、定力バネであってよい。定力バネは、圧延金属ストリップとスプールとを含む引張バネを含んでよい。追加的にまたは代替的に、定力バネは、螺旋カムに接続された渦巻きバネを含んでよい。
【0020】
上記安定化装置は、様々なセンサをさらに含んでよい。センサは、ハンドル組立体、搭載物、及び、定力組立体の動きを認識してよい。センサは、ハンドル組立体、フレーム部品、または、(1つの以上のモータ等の)アクチュエータ機構の少なくとも1つに取り付けられてよい。センサは、安定化装置上または安定化装置外にあるプロセッサに情報を通信してよい。プロセッサは、センサからの情報を使用して、ハンドル組立体と搭載物の向きの変化を検出し、それに続いて、安定化装置上の少なくとも1つのモータの向きまたは制御の少なくとも一方を変更してよい。
【0021】
発明の実施形態を添付の図面を参照して以下に記載する。
【0022】
図1は、発明の実施形態による、安定化装置101のハイレベル概略図を示す。安定化装置101は、1つ以上のグリップ103、104を含むハンドル組立体102と、搭載物安定化組立体105と、定力組立体106とを含んでよい。
図1に示すように、ハンドル組立体は、トップハンドルバー107も含んでよい。搭載物安定化組立体及び定力組立体は、トップハンドルバーによって支持されてよい、または、トップハンドルバーに取り外し可能に取り付けられてよい。安定化装置は、搭載物108を、様々な方向、特に、鉛直方向に安定させるように構成されてよい。
【0023】
ハンドル組立体は、カーボンファイバ等の金属材料、複合材料、または、プラスチック材料から作られてよい。ある実施形態においては、ハンドル組立体のトップハンドルバーに取り付けられたグリップは、使用者が把持して快適なように調節可能であってよい。グリップの数は、(安定させるべき搭載物のサイズ、体積、高さ、種々の適用要件等)1つ以上の要因に基づいてよい。例えば、軽くて小さい搭載物に関しては、(
図33及び
図34に示すグリップ等の)単一グリップで、把持、安定化に十分であると思われる。逆に、重い搭載物に関しては、追加のグリップを、トップハンドルバー(例えば、トップハンドルバーの真ん中部分)に取り付けてよい。
【0024】
適用の種類に応じて、安定化装置を制御する制御ボタンをハンドル組立体に備えてもよく、備えなくてもよい。例えば、2つのグリップを有するハンドル組立体等、ある実施形態においては、搭載物の制御は、安定化装置上の1つ以上のセンサまたはアクチュエータ機構を用いて実施されてよい。あるいは、搭載物の制御は、有線通信または無線通信を介して、リモートコントローラを用いて実施されてよい。ハンドル組立体が、
図33、
図34、
図42及び
図43に示すグリップ等、単一グリップを有する実施形態においては、複数の制御ボタンが、制御パネルとして、ハンドル組立体に備えられてよい。このように、搭載物がカメラである場合、搭載物が、撮影または写真を撮る等、動作している間、使用者は、搭載物の操作を制御できる。
【0025】
トップハンドルバーは、フレーム組立体として働いてよく、複数のフレーム部品を有してよい。フレーム部品は、剛体部品であってよい。フレーム部品は、互いに対して移動するように構成されてよい。部品の移動はジョイントに関してであってよい。例えば、ジョイントは、ヒンジ、ボールとソケット、面ジョイント、サドル、または、ピボットであってよい。フレーム部品の移動は、1つ以上のモータによって制御されてよい。任意で、1つ以上のモータが、部品間のジョイントに備えられてよい。各フレーム部品が、1つのモータによって動かされてよい、または、複数のフレーム部品が、1つのモータによって動かされてよい。フレーム部品は、軸の周りを回転してよい。各部品は、1つ、2つ、3つ、または、4つ以上の軸の周りを回転してよい。回転軸は、固定または非固定の基準座標系で規定されてよい。さらに、フレーム部品は、少なくとも1つの方向に平行移動するように構成されてよい。ジョイントは、ホールセンサをさらに含んでよく、ホールセンサは、各ジョイント位置で、フレーム部品の互いに対する位置または回転の少なくとも一方を検出してよい。
【0026】
搭載物安定化組立体は、搭載物が、浮き上がったり、動き回ったりすることなく、実質的に鉛直方向に動くように、搭載物を安定させるために使用されてよい。従って、搭載物安定化組立体は、搭載物の鉛直方向に確実に平行移動させるために垂直運動リンクを備えてよい。垂直運動リンクは、搭載物の不要な動きを制限するように構成されてよい。例えば、ある実施形態においては、垂直運動リンクは、
図9〜
図13に示し、明細書で後に詳細に記載するような、爪状構造として実施されてよい。ある実施形態においては、搭載物安定化組立体は、例えば、
図14に示すように、ガイド構造として実施されてよい。搭載物安定化組立体の構造は、例えば、
図42及び
図43に示す構造等、搭載物を支持する支持プレートまたはベースに、さらに単純化されてよい。
【0027】
定力組立体は、ハンドル組立体、例えば、ハンドル組立体のトップハンドルバーに動作可能に接続されてよく、搭載物安定化組立体を支持するように構成されてよい。前述のように、定力組立体は、搭載物を有する搭載物安定化組立体の鉛直方向の重力と均衡する力を与えるように構成されてよく、その結果、搭載物を有する搭載物安定化組立体の鉛直方向の正味の力は実質的にゼロになる。与える力は、任意の適切な弾性部材によって生成された弾性力であってよい。従って、定力組立体は、このような一定力を与える種々の構造を有するように設計されてよい。
【0028】
ある実施形態においては、螺旋カムと接続された渦巻きバネを有する定力組立体を実施してよい。渦巻きバネによって出力された弾性力は、搭載物安定化組立体及び搭載物の重力と均衡してよく、その結果、搭載物を有する搭載物安定化組立体の鉛直方向の正味の力は実質的にゼロになる。渦巻きバネと螺旋カムの1つの可能な設計を
図2〜
図8に示す。追加的にまたは代替的に、モータ等の駆動ユニットまたは機構を追加して、搭載物安定化組立体と共に搭載物を駆動して予定位置に戻す、または、予定位置で停止させてよい。ある実施形態においては、定力組立体は、引張バネと回転ワイヤスプールの組み合わせとして設計されてよい。その例の1つを
図23〜
図31に示す。ある実施形態においては、定力バネを有する定力組立体を実施してよい。定力バネは、定力バネの伸長した全範囲にわたって、搭載物を有する搭載物安定化組立体にかかる重力に対抗する実質的に一定の力をかけることが可能であってよい。定力バネの1つの可能な設計を
図33及び
図34に示し、明細書に後に詳細に記載する。定力バネは、搭載物安定化組立体及び搭載物を移動させて予定位置に戻すまたは予定位置で停止させるように、モータ等の駆動ユニットによってさらに駆動されてよい。この駆動の例を
図38〜
図41に示す。
【0029】
搭載物は、搭載物安定化組立体によって支持されてよく、定力組立体と直接または間接に接続されてよい。搭載物は、例えば、カメラ、センサ、乗客、または、積み荷であってよい。ある場合には、センサとして具体化される時、搭載物は、位置センサ(例えば、全地球測位システム(GPS)センサ、位置三角測量可能なモバイル機器送信機)、視覚センサ(例えば、カメラ等、可視光線、赤外線、または、紫外線を検出可能な撮像装置)、近接センサ(例えば、超音波センサ、ライダ、飛行時間カメラ)、慣性センサ(例えば、加速度計、ジャイロスコープ、慣性計測装置(IMU))、高度センサ、圧力センサ(例えば、気圧計)、音声センサ(例えば、マイクロフォン)、または、現場センサ(例えば、磁力計、電磁センサ)を含んでよい。異なる種類のセンサが、以下の少なくとも一方が可能である。異なる種類の信号または情報(例えば、位置、向き、速度、加速度、近接性、圧力等)を測定する、または、異なる種類の技術を利用して、データを取得する。
【0030】
ある例においては、搭載物は、カメラを含んでよい。カメラは、フィルムカメラまたはデジタルカメラであってよい。カメラは、ビデオ記録またはスチール写真を撮影可能であってよい。カメラは、マイクロレンズカメラ、オートフォーカスカメラ、携帯電話用カメラ、プロ用ビデオカメラ、または、カムコーダであってよい。カメラの設定は、リモートコントロール、または、安定化装置に組み込まれたユーザ入力部品を介して、ユーザによって制御されてよい。カメラ設定の例は、ホワイトバランス、アパーチャサイズ、シャッタースピード、焦点距離、ズーム、または、ISO感度であってよい。さらに、カメラが任意の方向で撮影できるように、多軸回転を支持するジンバルが、導入されてカメラを支持してよい。このようにして、本明細書の他の箇所に記載の安定化動作を行う時、カメラを支持する安定化装置は、操作者が、ビデオまたは映画を安定して撮影できるようにしてよい。
【0031】
プロセッサは、外部装置または使用者から追加の入力を必要とせずに、所望の搭載物の向きを自動的に計算または決定の少なくとも一方をするように構成されてよい。ある場合には、所望の搭載物の向きは、基準座標系として使用されるトップハンドルバーまたはフレーム組立体に対して実質的に一定のままであってよい。あるいは、所望の搭載物の向きは、トップハンドルバーに対して変化してよい。他の実施形態においては、所望の搭載物の向きは、リモートコントロール等、外部の装置から受信した信号に基づいて、計算または決定の少なくとも一方をされてよい。同様に、所望の搭載物の向きは、(ハンドル組立体に配置された1つ以上の制御ボタン等)、ハンドル組立体のユーザ入力インタフェースから受信された信号に基づいて、計算または決定の少なくとも一方をされてよい。例えば、安定化プラットフォームの操作者、または、外部の装置もしくはリモートコントロールの別の操作者は、トップハンドルバーに対する搭載物の向きに関する入力を行ってよい。
【0032】
図2は、発明の実施形態による、安定化装置200の正面図を示す。安定化装置は、爪状構造を有する搭載物安定化組立体と、カム及び渦巻きバネを含む定力組立体と、トップハンドルバー及び2つのグリップを含むハンドル組立体とを含んでよい。各グリップは、トップハンドルバーの対応する端部に取り付けられている。
【0033】
図2に示すように、安定化装置200は、トップハンドルバー202及び2つのグリップ203、204を有するハンドル組立体201と、定力組立体205と、パイプクランプ207〜209を介してトップハンドルバーに取り付けられ、トップハンドルバーに支持された搭載物安定化組立体206とを含んでよい。ジンバル210は、安定化装置の搭載物として、搭載物安定化組立体に取り外し可能に接続されてよい。ジンバルは、(定力組立体の出力端の張線、鋼線、または、引張線等)、引き寄せ部材211によって、定力組立体にさらに接続されてよい。ジンバルは、カメラ212を支持するように構成されてよく、カメラ212は、ジンバルからの駆動力に基づいて、1つ以上(例えば、3つ)の異なる軸で回転可能であってよい。搭載物安定化組立体と定力組立体の吊り上げ力または支持力は、ジンバル及びジンバルに接続されたカメラを含む搭載物と搭載物安定化組立体とにかかる重力と均衡してよく、それによって、カメラを鉛直方向に釣り合わせ、安定させる。発明の安定化原理をよりよく理解するために、
図3及び
図4は、それぞれ、
図2に示す安定化装置の斜視図及び安定化装置の側面図を示す。
【0034】
以下に
図5〜
図8を参照して上述した定力組立体の一例の詳細を示す。
【0035】
図5は、発明の実施形態による、カムとバネを含む定力組立体の斜視図を示す。
図5に示す定力組立体は、
図2に示す定力組立体205と類似していてよい。
図5に示すように、定力組立体は、定力組立体をトップハンドルバーに固定するパイプクランプ209、親ネジを有する手動調節ノブ501、ウォームギヤ502、螺旋カム503、渦巻きバネ504、張線支持ブラケット505、及び、搭載物または搭載物安定化組立体を接続する張線211を含んでよい。螺旋カム及び渦巻きバネは、ネジまたは停止ブロックによって互いに接続されてよい。手動調節ノブを調節することによって、ウォームギヤが、渦巻きバネを予め締めてよい。手動調節ノブを介してウォームギヤによって予め締める操作時、渦巻きバネは、予圧力を有し得る。予圧力は、螺旋カムを駆動して張線を引っ張ってよく、それによって、渦巻きバネの弾性力を、搭載物と搭載物安定化組立体にかかる重力に対抗する張線によって伝えられる引張力に変える。より分かりやすいように、定力組立体の背面図を
図6に示し、定力組立体の異なる斜視図を
図7に示す。
【0036】
図8は、発明の実施形態による、
図5〜
図7に示すカムとバネを含む定力組立体の分解図を示す。
図8に示すように、本明細書の定力組立体は、ウォームギヤ502、螺旋カム503、及び、渦巻きバネ504を取り囲むボックスまたは筐体801を含んでよく、その結果、設置及び支持が容易である(可搬性が大きくなる)。
図8にさらに示すのは、張線を支持する1つ以上のベアリング804と、親ネジを固定、支持する2つのベアリング固定ブロック805と、渦巻きバネを固定するバネ固定シャフト802と、ウォームギヤ、螺旋カム及び渦巻きバネを一緒に接続する複数のベアリング803とである。例えば、螺旋カムと渦巻きバネは、806で示す位置で、ネジ、クリップ、ファスナ、または、他の機械的接続機構によって互いに接続されてよい。渦巻きバネは、手動調節ノブがウォームギヤ組立体を介して渦巻きバネを手動で調節し得るように、ウォームギヤ組立体に枢動可能に接続されてよい。ウォームギヤ組立体によって加えられた力を通して、渦巻きバネは、最初の弾性力または予圧力を有してよく、弾性力または予圧力は、螺旋カムに伝えられてよい。本明細書に示す張線(すなわち、鋼線)等の引き寄せ部材は、螺旋カムに取り付けられ、螺旋カムに巻き付けられて、搭載物に直接、または、搭載物安定化組立体を介して搭載物に間接的に接続されてよい。このようにして、渦巻きバネが与える弾性力は、搭載物を有する搭載物安定化組立体の重力と均衡する一定の引張力に変換されてよく、その結果、搭載物を有する搭載物安定化組立体の鉛直方向の正味の力が実質的にゼロになる。
【0037】
渦巻きバネは、可変力を提供でき、力は、渦巻きバネが伸びる(すなわち、回転する)につれて増加し続けるので、対応する重力と均衡する一定力を生成し得る一定のトルクを得るために、螺旋カムの半径は、それに応じて設計すべきである。例えば、渦巻きバネが、その弾性変形または回転によって比較的大きな力を生成する時、螺旋カムは、対応する小さい半径を有するように設計すべきである。同様に、渦巻きバネが、その弾性変形または回転によって比較的小さい力を生成する時、螺旋カムは、対応する大きい半径を有するように設計すべきである。このようにして、搭載物と搭載物安定化組立体の重力に対抗する一定のトルクを生成してよい。従って、ある実施形態においては、螺旋カムの構成(例えば、可変半径を有する形)は、渦巻きバネの弾性力と回転角との関係に基づいて設計されてよく、それによって、螺旋カムと渦巻きバネの間の締まりばめまたは適合を可能にする。
【0038】
定力組立体の例を
図5〜
図8を参照して記載してきた。
図2〜
図4に示した搭載物安定化組立体の一例、すなわち、複数対のリンクバーを含む爪状構造の一例を
図9及び
図10を参照して以下に詳細に記載する。
【0039】
図9は、発明の実施形態による、搭載物安定化組立体がハンドル組立体に取り付けられている正面図を示す。
図9の搭載物安定化組立体は、
図2に示す搭載物安定化組立体206と類似していてよい。前述のように、ある実施形態においては、搭載物安定化組立体は、垂直運動リンクを含んでよく、垂直運動リンクは、搭載物が鉛直方向から移動または逸脱せずに安定して鉛直方向に移動するのを確実または可能にする。
【0040】
図9に示す垂直運動リンクは、2対のリンクバーを含んでよく、リンクバーの各対は、上部リンクバー904と下部リンクバー905を含む。上部リンクバーの一端と下部リンクバーの一端は、可変角度で枢動可能に接続されてよく、上部リンクバーの他端は、パイプクランプ903によってトップハンドルバー901に固定または取り付けられてよい。下部リンクバーの他端は、支持プラットフォーム906に取り付けられてよく、支持プラットフォーム906に、搭載物を取り外し可能に接続してよい。引き寄せ部材(例えば、張線もしくは鋼線)を取付点に結び付ける、または、孔を通して支持プラットフォームの下に取り付け得るように、取付点または孔を、支持プラットフォームに設けてよい。このようにして、使用者がグリップ902を把持している時、鉛直方向の不安定な動きは、定力組立体が生成した吊り上げ力によって対抗されてよい。
図9に示す接続構成は、例示の目的のみであり、上部リンクバーと下部リンクバーを一緒に接続する、または、リンクバーをトップハンドルバーもしくは支持プラットフォームに接続する他の適切な接続アプローチがあることを理解されたい。例えば、(上部リンクバーと下部リンクバーの間を接続する)ヒンジ接続以外に、ネジ接続、ベアリング接続、または、クランプ接続を選択的に使用して、リンクバー、支持プラットフォーム、及び、トップハンドルバーを一緒に接続してよい。垂直運動リンクをよりよく理解するために、
図9に示す搭載物安定化組立体がハンドル組立体に取り付けられている別の斜視図を、垂直運動リンクに関するさらなる詳細と共に
図10に示す。
【0041】
図11は、発明の別の実施形態による、搭載物安定化組立体がハンドル組立体に取り付けられている斜視図を示す。
図11に示す垂直運動リンクは、追加(第3)のリンクバー対1101以外は、
図10に示す垂直運動リンクと類似してよいことが分かる。リンクバー対1101の長手方向部分は、トップリンクバーに対して垂直であってよい。他の2対のリンクバーは、追加(または第3)のリンクバー対の長手方向部分に関して対称であってよい。リンクバー対1101も、パイプクランプまたは任意の他の適切なファスナによってトップハンドルバーに接続されてよい。リンクバー1101の下部リンクバーも支持プラットフォームに接続されてよい。追加のリンクバー対を導入することによって、安定効果を向上させることができ、水平方向に重い重量を有する搭載物によって引き起こされるジッターまたは揺れを低減できる。より分かりやすいように、3つのリンクバー対のさらなる詳細を示す
図12及び
図13を提供する。
図12は、
図11に示す搭載物安定化組立体の別の斜視図であり、
図13は、
図11に示す搭載物安定化組立体の正面図である。
【0042】
図14は、発明の実施形態による、搭載物安定化組立体がハンドル組立体に取り付けられている斜視図を示す。詳細には、
図14に示す搭載物安定化組立体は、平行上部ガイドレール1402と平行下部ガイドレール1404を含み得るガイドレール機構を含んでよい。上部ガイドレールは、下部ガイドレール内に収められてよく、下部ガイドレールは、摺動ブロックとして働いてよく、例えば、使用者がグリップ1403を把持する時、支持プラットフォーム1405を鉛直方向に移動させてよい。例えば、ある実施形態においては、ガイドレールの一端は、トップハンドルバー1401に接続され、ガイドレールの他端は、例えば、支持プラットフォームを介して、搭載物と動作可能に接続される。ある実施形態においては、2つの対向するガイドレールを配置する代わりに、1つのガイドレールを使用して、搭載物が鉛直方向に安定して移動するように導いてよい。例えば、多軸回転を支持するジンバルを支持プラットフォームに接続してよく、ジンバルと接続されたカメラは、定力組立体が与える吊り上げ力に基づいて上下に移動してよく、カメラ、下部ガイドレール、及び、支持プラットフォームの重力によって引き起こされる垂直ジッターを均衡させる。
【0043】
図15は、発明の実施形態による、安定化装置の斜視図を示す。
図15の安定化装置は、
図2〜
図4に示す定力組立体と類似してよいが、
図15の定力組立体は、
図2〜
図4に示す定力組立体と比較して、トップハンドルバーの異なる側に配置されている。さらに、発明の安定化装置をより明瞭に示すために、搭載物を
図15から省略した。より明瞭なように、
図16〜
図18に、それぞれ、
図15に示す安定化装置の正面図、側面図、平面図を示す。さらに、
図19及び
図20は、本明細書に記載のカメラ等、搭載物が搭載物安定化組立体によって支持された安定化装置の異なる図を示す。
【0044】
図21は、発明の実施形態による、モータを含む安定化装置の斜視図を示す。
図21に示す安定化装置は、
図15〜
図18に示す安定化装置と類似してよいが、
図21においては、モータ等の駆動ユニットがトップハンドルバーに取り付けられてよい。モータの出力シャフトは、適切なスピードで移動するように張線または鋼線等の引き寄せ部材を駆動してよく、予定位置に戻ってよい。例えば、モータの回転速度を設定することによって、モータの出力シャフトの回転によって、吊り上げ力を増加させて、定力組立体が搭載物と搭載物安定化組立体を支持するのを支援してよく、また、搭載物が、例えば、安定化装置の弾性を維持するために第1の閾値高さより高く、搭載物がトップハンドルバーに衝突しないように第2の閾値高さより低い適切な位置で止まるのを可能にしてよい。モータを含む安定化装置の正面図を例示のために
図22に示す。
【0045】
本明細書に記載のモータは、ACモータまたはDCモータであってよい。本明細書におけるモータの記載はいずれも、任意の種類のモータまたは他のアクチュエータに適用してよい。モータは、ダイレクトドライブモータであってよい。モータの種類の他の例は、ブラシ付きモータ、ブラシレスモータ、サーボモータ、スイッチドリラクタンスモータ、ステッピングモータ、または、任意の他の種類のモータを含んでよいが、それらに限らない。モータは、安定化プラットフォーム上の、電池システム等、エネルギー源によって電力を供給されてよい。あるいは、モータは、外部電源に接続された電源コードによって電力を供給されてよい。
【0046】
図23は、発明の実施形態による、安定化装置の斜視図を示す。
図23に示す安定化装置は、定力組立体が異なるので、
図2に示す安定化装置とは異なり得ることが分かる。定力組立体は、引張バネ2301、バネ調整装置2302、第1の引き寄せ部材2303、回転ワイヤスプール2304、カム2305、第2の引き寄せ部材2306、トップハンドルバー2307、及び、グリップ2309を含んでよい。安定化装置は、搭載物2308を支持してよく、搭載物2308は、カメラを支持するジンバルとして示されている。引張バネの出力端は、張線または鋼線等の第1の引き寄せ部材を介してカムに接続されてよい。カムは、ベアリング接続によって回転ワイヤスプールと接続されてよく、そうすると、鉛直方向に不安定な動きが生じた時、カムまたは回転ワイヤのいずれか一方が他方を回転させてよい。ある実施形態においては、引張バネが生成する弾性力に基づいて、カムまたは回転ワイヤスプールは、搭載物の鉛直方向の平行移動方向、すなわち、上向きに移動するか下向きに移動するかに応じて、互いに時計回りまたは反時計回りに回転するように駆動してよい。例えば、使用者が、ハンドル組立体を誤って上向きに移動させると、搭載物の慣性特性によって、回転ワイヤスプールは、時計回りに回転してよく、それによって、カムも時計回りに駆動してよい。そうすると、引張バネが伸ばされて、エネルギーが蓄えられる。同様に、使用者が、ハンドル組立体を誤って下向きに移動させると、搭載物の慣性特性によって、回転ワイヤスプールは、反時計回りに回転してよく、それによって、カムも反時計回りに駆動してよい。そうすると、引張バネは、収縮されて、エネルギーを放出する。このようにして、第2の引き寄せ部材に伝えられた吊り上げ力は、搭載物と図示の2対のリンクバー等の搭載物安定化組立体との重力と均衡してよく、そうすると、搭載物を有する搭載物安定化組立体の鉛直方向の正味の力は実質的にゼロになる。
図23に示す安定化装置の正面図及び側面図を、
図24及び
図25にそれぞれ示す。
【0047】
図26は、発明の実施形態による、定力組立体の斜視図を示す。
図26に示す定力組立体は、
図23〜
図25に示す定力組立体と類似であってよいが、
図23〜
図25においては、バネ調整装置が省略されている。引張バネの固定端は、スリーブベアリングを介してパイプクランプによって固定され、引張バネの自由端は、第1の引き寄せ部材2303の一端に結び付けられてよい。第1の引き寄せ部材の他端は、回転ワイヤスプールの下の2602によって示される位置でカム2306に結び付けられ、ベアリング接続またはロケーションピンによってカム2306に回転可能に接続される。搭載物が、2601によって示される位置で始まる回転ワイヤスプールに巻かれた第2の引き寄せ部材2305に直接または間接に支持される時、不安定な垂直運動による回転ワイヤスプールの回転は、回転ワイヤスプールの下のカムを同じ方向に回転させてよく、それによって、引張バネを伸縮させる。従って、第2の引き寄せ部材は、搭載物安定化組立体を有する搭載物の正味の力が実質的にゼロになるように、搭載物を駆動して上下に移動させる。上記定力組立体の側面図を
図27に示す。
【0048】
図28は、発明の実施形態による、引張バネ組立体の斜視図を示す。
図28に示す引張バネ組立体は、
図23に示す引張バネ組立体に類似してよく、その部品に関するさらなる詳細を含む。
図28に示すように、引張バネ組立体は、バネ定数調整クランプ2801、バネ定数目盛板2802、バネ定数調整板2803、予備締め付け調整板2804、引張バネ2805、ベアリングスリーブ2806、及び、パイプクランプ2807を含んでよい。搭載物安定化組立体を有する搭載物に係る重力の大きさに応じて、使用者は、トップハンドルバーに引張バネを取り付ける前に、引張バネのバネ定数を調整してよい。例えば、バネ定数調整クランプを使用して引張バネをクランプし、重量に関するバネ定数目盛によって示される目盛に従って適切な位置にバネ定数調整板を配置することによって、使用者は、引張バネを2つの部分に分け、適切なバネ定数を取得してよい。ベアリングスリーブから予備締め付け調整板等、第1の部分は、力を均衡させる動作に用いられる。逆に、バネ定数調整板から引張バネの固定端まで等、第2の部分は、力を均衡させる動作に用いる必要はない。予備締め付け調整板は、パイプクランプ上の引張バネを締め付けてよく、パイプクランプは、次に、トップハンドルバーに取り付けられてよい。予備締め付け調整板の予備締め付け動作に基づいて、引張バネは、予圧力を有してよく、予圧力を使用して、搭載物安定化組立体を有する搭載物にかかる重力に対抗してよい。上記引張バネ組立体の分解図、正面図、平面図、及び、側面図を、例示の目的で、
図29、
図30、
図31、及び、
図32にそれぞれ示す。
【0049】
本明細書に記載の定力組立体(カムとバネ等)は、例示的なものにすぎず、他の適切な機械構造を使用してもよいことは理解されたい。例えば、引張バネまたは渦巻きバネを使用する代わりに、
図33〜
図41に示す定力バネ等、一定力を与える定力バネを使用してよい。
【0050】
図33は、発明の実施形態による、安定化装置の斜視図を示す。
図33の安定化装置は、ハンドル3301、支持バー3302、下部リンクバー3303、止めネジ3304、第1ベアリング3305、上部リンクバー3306、第2ベアリング3307、ベアリングベース3308、定力バネの回転シャフト3309、定力バネ3310、上部支持プレート3311、停止ブロック3312、及び、下部支持プレート3313を含んでよい。止めネジを使用して、上部リンクバーを下部リンクバーに接続してよい。ベアリングベースに支持された第2ベアリングを用いて、定力バネの回転シャフトを支持してよい。さらに明瞭にするために、本明細書の安定化装置の別の斜視図を
図34に示し、本明細書の安定化装置の平面図、正面図、側面図を
図35〜
図37にそれぞれ示す。
【0051】
定力組立体は、定力バネを含んでよく、定力バネは、定力バネの伸長した全範囲にわたって、搭載物を有する搭載物安定化組立体にかかる重力と均衡する実質的に一定の力をかけることは、本明細書の記載より理解できる。定力バネは、圧延金属ストリップとスプールを含んでよく、圧延金属ストリップの外側端は、搭載物安定化組立体に接続される。定力バネの構造は、ほぼ一定の力を与えるように設計されてよい。定力バネは、その動作範囲内で伸びるので、引張力は、増加し得るが、引張力の変動は比較的小さいので、搭載物安定化組立体を有する搭載物にかかる重力と釣り合う。このプロセス中、定力バネの弾性力は、カスタマイズしてよい、または、マスブロックを導入して、均衡点がストローク長の真ん中になるように、釣り合い重力を微調整してよい。
【0052】
搭載物安定化組立体は、
図9及び
図10を参照して記載したのと類似の支持バー及びリンク機構と、定力バネを含む定力組立体を支持する上部支持プレートと、搭載物を支持する下部支持プレートとをさらに含んでよく、支持バーの一端は、ハンドル組立体に取り付けられ、支持バーの他端は、搭載物が鉛直方向に安定して移動するように、搭載物を鉛直方向に固定するリンク機構に取り付けられる。
【0053】
本明細書のリンク機構は、2対のリンクバーを含んでよい。2対のリンクバーは、互いに角度(例えば、約90度)をなし、支持バーに関して、例えば、支持バーの長手方向部分に関して対称に配置される。上部リンクバーと下部リンクバーは、ベアリング接続によって互いに接続されてよい。ある実施形態においては、下部リンクバーの一端と、上部リンクバーの対応する一端とは、互いに角度をなして、枢動可能に接続されてよい。上部リンクバーの他端は、上部支持プレートに取り付けられてよく、下部リンクバーの他端は、下部支持プレートに取り付けられてよい。リンク機構のこの配置によって、下部支持プレートによって支持され得る搭載物が、鉛直方向以外に動き回らずに、鉛直方向にのみ移動し得ることを確実にしてよい。
【0054】
搭載物は、ジンバルコネクタ3314、ジンバル3315、及び、カメラ3316を含んでよい。ジンバルコネクタは、ジンバルを下部支持プレートに取り外し可能に接続するために使用されてよく、カメラは、ジンバルによって支持されてよい。
【0055】
ある実施形態においては、ハンドル組立体と搭載物は、定力組立体を通る電気配線を通じて互いに電気的に接続されてよい。ユーザは、ハンドル組立体を使用して、搭載物の動きを制御できる。搭載物が、
図33に示すように、カメラを支持するジンバルである時、これは、有利である。例えば、多くの制御ボタンが、制御パネルとしてハンドル組立体に備えられてよい。使用者は、ビデオ撮影または映画撮影を行っている間、1つ以上の制御ボタンを押すことによって、ピッチ軸、ヨー軸、ロール軸等、異なる軸のカメラの回転を制御してよい。安定化効果によって、カメラは、前記3つの軸、すなわち、ピッチ軸、ヨー軸、ロール軸に加えて、第4の軸(すなわち、垂直軸)においてより安定する。
【0056】
搭載物の移動または回転を検出または制御するために、ある実施形態においては、安定化装置は、搭載物の回転を検出し得るセンサセットを含んでよい。安定化装置は、支持バー、リンクバー、ハンドル組立体、または、モータの少なくとも1つの上にセンサを有してよい。センサは、ヨー軸、ロール軸、及び、ピッチ軸の少なくとも1つ等、1つ以上の回転軸の周りの搭載物の回転を検出してよい。例えば、センサは、慣性センサ(例えば、位置変位センサ、角変位センサ、速度センサ、加速度計、ジャイロスコープ、磁力計)、容量センサ、ホールセンサ、または、本明細書の他の箇所に記載の任意の他の種類のセンサであってよい。
【0057】
ある場合には、センサは、直線変位または角変位の少なくとも一方、直線速度または角速度の少なくとも一方、あるいは、直線加速度または角加速度を検出できてよい。センサは、グリップ、ハンドルバー、バー、または、任意の他の部分等、ハンドル組立体の任意の部分に備えられてもよく、備えられなくてもよい。センサは、モータの1つ、2つ、3つ、または、4つ以上に備えられてもよく、備えられなくてもよい。センサは、搭載物上に備えられてもよく、備えられなくてもよい。安定化装置上または安定化装置外にあるプロセッサは、センサデータを解釈して、ヨー軸、ロール軸、または、ピッチ軸等、回転軸の周りの回転を検出してよい。安定化装置の任意の部品からのセンサデータを用いて、部品の位置情報または回転の少なくとも一方を検出してよい。複数の部品からのセンサデータを収集または比較の少なくとも一方してよい。ある場合には、部品からのセンサデータを使用して、ハンドル組立体に対する搭載物の運動、もしくは、その逆、固定した基準座標系に対する搭載物の運動、固定した基準座標系に対するハンドル組立体の運動、固定した基準座標系に対するフレーム部品のいずれかの運動、または、それらの任意の変形もしくは組み合わせを決定してよい。
【0058】
プロセッサが、第1のモード/構成から第2のモード/構成への変更を示すハンドル組立体の回転を検出する時、プロセッサは、モータ制御の向きを変更してよい。例えば、第1モードにおいては、第1モータが、ヨー軸の回転を制御し、第2モータが、ロール軸の回転を制御してよい。プロセッサは、第1モードから第2モードへの変更を検出すると、第1モータがロール軸の回転を制御し、第2モータがヨー軸の回転を制御するようにモータ制御を切り替えてよい。第1及び第2モードにおいて、ピッチ軸のモータ制御は、変更されなくてよく、第3モータが第1モード及び第2モードの両方でピッチ軸の回転を制御してよい。
【0059】
図38は、発明の実施形態による、モータを含む安定化装置の斜視図を示す。
図38の安定化装置は、
図33〜37に示す安定化装置と類似であってよいが、モータ3801が、定力バネを駆動するために上部支持プレートに配置される。ある実施形態においては、モータの回転速度を正確に制御するために、速度制御ユニット3802も、上部支持プレート上等、安定化装置上に配置されてよい。ある実施形態においては、安定化装置上または安定化装置外の1つ以上のプロセッサからの命令に基づいて、速度制御ユニットは、例えば、回転速度を増減させることによって、モータの回転を制御してよい。モータの回転は、搭載物全体を駆動して、予定位置、例えば、定力バネのストローク長の真ん中部分に戻してよく、それによって、鉛直方向の搭載物の移動を制御し、安定効果を向上させてよい。さらに明瞭になるように、安定化装置の平面図、正面図、側面図を、
図39〜
図41にそれぞれ示す。
【0060】
本明細書に記載のモータは、ACモータまたはDCモータであってよい。本明細書のモータの記載はいずれも、任意の種類のモータまたは他のアクチュエータに適用してよい。モータは、ダイレクトドライブモータであってよい。モータの種類の他の例は、ブラシ付きモータ、ブラシレスモータ、サーボモータ、スイッチドリラクタンスモータ、ステッピングモータ、または、任意の他の種類のモータを含んでよいが、それらに限られない。モータは、安定化プラットフォーム上で、電池システム等、エネルギー源によって電力を供給されてよい。あるいは、モータは、外部電源に接続された電源コードによって電力を供給されてよい。
【0061】
搭載物が(上記)鉛直方向に安定して移動するのを可能にするモータに加えて、搭載物の各回転軸もモータによって制御されてよい。例えば、第1モータは、ヨー軸の周りの回転を生じさせてよく、第2モータは、ロール軸の周りの回転を生じさせてよく、第3モータは、ピッチ軸の周りの回転を生じさせてよい。モータの回転軸は、様々な構成及び動作モードに応じて変化してよい。例えば、発明の実施形態による安定化装置が、
図2〜
図4及び
図23〜
図25に示す安定化装置等、ユーザが両手で把持するモードにおいては、第1モータは、ヨー軸の回転を制御してよく、第2モータは、ロール軸の回転を制御してよく、第3モータは、ピッチ軸の回転を制御してよい。あるいは、安定化装置が、
図33〜
図41に示す安定化装置等、ユーザが片手で把持するモードにおいては、第1モータは、ロール軸の回転を制御してよく、第2モータは、ヨー軸の回転を制御してよく、第3モータは、ピッチ軸の回転を制御してよい。
【0062】
図42は、発明の実施形態による、ある向きの平行四辺形リンクを含む安定化装置の側面図を示す。
図42に示す安定化装置が、カメラを置いたジンバル4201を支持し得ることが分かる。図に示すように、安定化装置は、第1の長いリンクバー4202、ダンパ4203、ジンバルサポート4204、第1の短いリンクバー4205、バネ4206、第2の長いリンクバー4207、第2の短いリンクバー4208、調節ナット4209、調節ノブ4210、及び、回転ヒンジ4211と、ハンドル組立体4212とを含んでよい。
【0063】
第1の短いリンクバーは、ジンバルサポートを介してジンバルシステムと接続されてよく、第2の短いリンクバーは、ハンドル組立体と接続されてよい。バネは、短いリンクバーと長いリンクバーの間に斜めに接続されてよい。この構造の応力解析によって、鉛直方向の吊り上げ力が、バネのパラメータと接続位置を調節することによって、長いリンクバー(すなわち、第1の短いリンクバー)の端部で生成され得ることが明らかになる。この力は、平衡または均衡させるべき重量とほぼ等しい一定力として調節されてよい。従って、安定化装置は、例えば、人間が歩行したり、登ったり、ジャンプしたりすること等で起こる鉛直方向のジッターを低減させるために、弱いバネ定数を有するバネベースの減衰システムと同等であってよい。ダンパを使用して、システム全体のエネルギーを吸収し、共振を回避してよい。システムの剛性が弱く、必要な減衰が小さい場合、共振は生じにくいので、ダンパを取り除いてよい、または、別個のダンパを使用する代わりに、リンクのヒンジジョイントでの摩擦を増加させることによって減衰を提供してよい。ある実施形態においては、ハンドルと搭載物(本明細書のジンバルシステム等)は、より安定させるために全体として減衰されてよい。
【0064】
図に示すように、2つの長いリンクバーと2つの短いリンクバーは、平行四辺形リンクを構成してよい。平行四辺形リンクは、(1)平行四辺形リンクの対角線に沿って近接して配置された弾性部材(バネ等)と、(2)4つのピボットとを有する。4つのピボットは、それぞれ、平行四辺形リンクの4隅の異なる隅すなわち、長いリンクバーと短いリンクバーのジョイントに配置されてよい。平行四辺形リンクは、発明の実施形態による定力組立体として働いてよい。ある実施形態においては、バネは、第1端と第2端を有する引張バネであってよく、第1端は、第1の取付点で第2の長いリンクバーに取り付けられてよく、第2端は、ハンドル組立体に隣接する2つのピボット間の第2の取付点でコネクタに取り付けられてよい。コネクタは、図示の調節ナットであってよい。調節ナットは、調節ノブに移動可能に接続されてよく、調節ノブの調節によって、調節ナットを鉛直方向に上下させてよく、それによって、鉛直方向の第2の取付点のピボットに対する高さを変更する。搭載物に係る重力と逆方向のほぼ一定の力は、バネの斜め方向の引張を用いて生成してよい。
【0065】
平行四辺形リンクによって与えられる力は、引張バネの1つ以上のパラメータと、平行四辺形リンクの構造パラメータと、第1及び第2の取付点の位置とに応じて決定されてよい。ある実施形態においては、引張バネの1つ以上のパラメータは、平均コイル径、線径、コイル数の少なくとも1つを含んでよい。ある実施形態においては、平行四辺形リンクは、鉛直方向の低振動ジッターを低減または除去するほど十分に低い固有振動数を有するように構成してよい。
【0066】
ハンドル組立体は、単一グリップを含んでよく、単一グリップは、定力組立体に対して可変の向きを有するように、定力組立体にヒンジ止めされてよい。例えば、グリップを部分的に回転させることによって、例えば、
図42に示すように、グリップは、平行四辺形リンクに対して垂直に向けられてよい、または、例えば、
図43に示すように、平行四辺形リンクに対して同一線上にあってよい。向きは、ユーザの好みに従って選択されてよい。
【0067】
ある実施形態においては、ハンドル組立体は、定力組立体から取り外されて、搭載物に直接、取り付けられた後、搭載物のハンドルとして使用されてよい。例えば、平行四辺形リンクとジンバルサポートを取り除いた後、ジンバルは、グリップに直接、接続されてよく、従って、使用者は、鉛直方向のジッターを考慮せずに、グリップを把持して撮影を行ってよい。これは、(例えば、屋内を移動、または、平らな土地を通る等)鉛直方向のジッターがあまり生じない環境での撮影に便利であろう。
【0068】
図44は、発明の実施形態による、搭載物を支持する安定化装置の分解図である。
【0069】
図44に示すように、カメラ及び複数のモータを含むジンバルシステム4401、高速リリース内輪4402、第1の高速リリース外輪4403、電力を供給し、様々な制御信号を送信するジンバル接続回路基板4404、並びに、第1コネクタ4405は、スナップジョイント、または、可能な1つ以上の内側係止ブロックまたは停止ブロックを有するネジ部品によってジンバルサポートに順に接続されてよい。ハンドル組立体4414とジンバルシステムの間の電気接続をサポートするために、ハンドル組立体とジンバルシステム間の信号伝達を行うフレキシブルプリント回路(FPC)配線4408を平行四辺形リンク4407の底部に配置してよい。平行四辺形リンクのリンクサポート4409は、ハンドルコネクタ4410、ハンドル接続回路基板4411、第2コネクタ4412、及び、第2高速リリース外輪4413に、スナップジョイント、または、可能な少なくとも1つの内側係止ブロックまたは停止ブロックを有するネジ部品によって、接続されてよい。部品の全ての組立てを完了後、使用者は、ハンドル組立体を介して、平行四辺形リンクを有する安定化装置を把持して、撮影(例えば、ビデオ撮影)を安定して行い得る。
【0070】
図45は、発明の実施形態による、平行四辺形リンクを示す概略図である。
図45の平行四辺形リンクは、
図42〜
図44に示す平行四辺形リンクと類似し得ることが分かる。
【0071】
前述のように、平行四辺形リンクは、4つのピボットと、平行四辺形リンク内に斜めに配置された弾性部材とを含んでよい。4つのピボットは、第1のピボット4501、第2のピボット4502、第3のピボット4503、及び、第4のピボット4504を含んでよい。弾性部材(例えば、図示のバネ)の取付点は、第1の取付点4505と第2の取付点4506を含んでよい。
【0072】
第1のピボットと第2のピボットは、初期状態で、ハンドル組立体の近位で、互いに鉛直方向に整列するように構成される。第3のピボットと第4のピボットは、初期状態で、搭載物安定化組立体の近位で、互いに鉛直方向に整列するように構成される。第2のピボットは、第1のピボットより鉛直方向で上にあってよく、第4のピボットは、第3のピボットより鉛直方向で上にあってよい。ある実施形態においては、弾性部材は、第1端と第2端を有する引張バネであり、第1端は、第3のピボットの近位の第2の取付点で第1のピボットと第3のピボットを接続するコネクティングロッド(例えば、
図42の第2の長いリンクバー4207)に取り付けられ、第2端は、垂直方向の第2のピボットと第1のピボットの間の第1の取付点でコネクタ(例えば、
図42の調節ナット4209)に取り付けられる。ある実施形態においては、コネクタは、調節ノブに移動可能に接続されてよく、調節ノブの調節によって、コネクタを鉛直方向に上下させて、第1の取付点の第1のピボットに対する鉛直方向の高さを変更する。
【0073】
図45にさらに示すように、4507で示す「a」は、第1の取付点の第1のピボットからの高さを表してよい。4508で示す「b」は、第2の取付点と第1のピボットの間の距離を表してよい。4509で示す「d」は、第2の取付点と、第1と第3のピボットを通る水平線との間の距離、すなわち、第2の取付点から第1と第3のピボットの長手方向軸を通る水平線までの鉛直方向の距離を表してよい。4510で示す「e」は、第1の取付点が第1と第2のピボットを通る測鉛線から移動する距離、すなわち、第1の取付点から第1と第2のピボットの長手方向軸を通る鉛直面までの水平方向の距離を表してよい。搭載物の重心は、4511で表されてよく、4512の「g」は、搭載物の重心が第3と第4のピボットを通る測鉛線から移動し得る距離、すなわち、搭載物の重心から第3と第4のピボットの長手方向軸を通る鉛直面までの水平方向の距離を表してよい。
【0074】
平行四辺形リンクの昇降支持に影響を与える要因は、バネのパラメータ、平行四辺形リンクの構造パラメータ、及び、バネの取付点の位置を含んでよい。吊り上げ力または支持力と搭載物の上昇とのグラフ、または、吊り上げ力と平行四辺形リンクの傾斜角とのグラフは、上記パラメータの一部または全てを変更することによって取得してよい。支持力と搭載物の上昇とのグラフを
図46に示す。
図46においては、短いリンクバーは、鉛直のままで、長いリンクバーは水平のままであり、搭載物の上昇は、ほとんどゼロである。
【0075】
鉛直方向の低振動数のジッターを取り除くために、平行四辺形リンクの固有振動数は、低くあるべきであり、よって、曲線の最適の形は、
図46に示すように、左部分が右部分より高い、ほぼ水平であるべきである。曲線の傾斜が高くなると、リンクの固有振動数も高くなる。
【0076】
バネのパラメータの調節に関しては、吊り上げ力または支持力を満たす場合、大から中くらいの径、小さい線径、より少ない巻き数でバネを設計すると、効果が上がる。第1のピボットからのバネの取付点までの高さ「a」の調節によって、昇降支持を変更してよい。言い換えると、第1の取付点と第1のピボットの中心との間の鉛直方向距離は、定力組立体が異なる搭載物上にかかる重力に対する異なる反作用力を提供し得るように、可変であってよい。
【0077】
ある場合には、曲線の形に影響を及ぼす主パラメータは、距離「e」、すなわち、第1の取付点から第1と第2のピボットの長手方向軸を通る鉛直面までの水平方向の距離であってよい。「e」が正の値である時、第1の取付点は、平行四辺形リンクの4つのピボットを接続する接続線(
図45に示す4つの接続線4513〜4516等)によって囲まれた長方形内となる。「e」がゼロである時、第1の取付点は、第1と第2のピボットを接続する接続線上にある。「e」が負の値である時、第1の取付点は、当該長方形の外にある。第1の取付点が、長方形に隣接し、長方形の外側にある時、すなわち、「e」があまり小さくない負の値である時、安定効果は、より高い。言い換えると、発明の実施形態によると、弾性部材の1つの取付点は、4つのピボットのうち、ハンドル組立体に隣接する2つのピボットの長手方向軸を通る鉛直面から負のオフセット距離だけ水平方向に移動される。ある実施形態においては、負のオフセット距離は、約−2ミリメートル(mm)から0mmまたは−0.6mmから−0.2mmの範囲にあってよい。ある実施形態においては、負のオフセット距離は、−0.4mmであってよい。
【0078】
ある場合には、搭載物の重心は、第3と第4のピボットを接続する接続線(
図45に示す接続線4514等)から「g」だけ移動してよい。搭載物の重心が、当該接続線の近くまたは近接している時、安定効果は高くなり得る。搭載物の重心が接続線上にある時が、搭載物の最適位置である。
【0079】
図47は、発明の実施形態による、平行四辺形リンクの弾性部材の2つの取付点の位置が搭載物の支持力と上昇に与える影響を示すグラフである。
図47においては、「g」=0、すなわち、搭載物の重心が第3と第4のピボットを通る測鉛線から移動する距離がゼロである。前述のように、曲線の最適の形は、ほぼ水平で左部分が右部分より高い。この規則に従うと、「e」=−0.6の曲線が、4つの曲線のうち最も安定効果が高いことが分かる。よって、ある実施形態においては、負のオフセット距離は、約−0.6mmであってよい。
【0080】
図48は、発明の実施形態による、平行四辺形リンクの弾性部材の2つの取付点の位置が搭載物の支持力と上昇に与える影響を示す別のグラフである。
図48においては、「e」=0、すなわち、第1の取付点が第1と第2のピボットを通る測鉛線から移動する距離がゼロである。前述のように、曲線の最適の形は、ほぼ水平で左部分が右部分より高い。この規則に従うと、「g」=0の曲線が、3つの曲線のうちで最も安定効果が高いことが分かる。よって、ある実施形態においては、搭載物の重心は、4つのピボットのうち、搭載物安定化組立体に隣接する2つピボットの長手方向軸を通る鉛直面内にあってよい。
【0081】
図1〜
図48を参照して記載した安定化装置の様々な実施形態を提供することに加えて、発明は、このような安定化装置を使用または操作する多くの方法も提供してよい。
【0082】
ある実施形態においては、搭載物を安定させる方法を提供する。方法は、搭載物が少なくとも1つの回転軸の周りを回転可能にする搭載物安定化組立体を使用して、搭載物を支持することを含んでよい。方法は、搭載物を有する搭載物安定化組立体の鉛直方向の正味の力が実質的にゼロになるように、定力組立体を使用して、搭載物を有する搭載物安定化組立体の鉛直方向の重力と均衡する力を与えることも含んでよい。定力組立体は、(1)搭載物安定化組立体を支持するように構成され、且つ、(2)1つ以上のグリップを含むハンドル組立体に動作可能に接続される。1つ以上のグリップは、ユーザが当該グリップを用いて、安定化装置全体を支持できるように構成される。
【0083】
ある実施形態においては、搭載物を安定させる方法を提供する。方法は、搭載物が少なくとも1つの回転軸の周りを回転可能にする搭載物安定化組立体を用いて、搭載物を支持することを含んでよい。方法は、定力組立体を動作可能にハンドル組立体に接続することなしに、ハンドル組立体に直接、動作可能に接続された時、搭載物安定化組立体を介して、搭載物が、少なくとも1つの回転軸の周りを回転可能にすることも含んでよい。方法は、ハンドル組立体に動作可能に接続された定力組立体によって支持される時、搭載物安定化組立体を介して、搭載物が少なくとも1つの回転軸の周りを回転可能にすることをさらに含んでよい。定力組立体は、搭載物を有する搭載物安定化組立体の鉛直方向の正味の力が実質的にゼロになるように、搭載物を有する搭載物安定化組立体の鉛直方向の重力と均衡する力を与えるように構成される。
【0084】
ある実施形態においては、定力組立体を使用して搭載物を安定させる方法を提供する。方法は、定力組立体の第1のインタフェースを用いて、定力組立体を安定化装置のハンドル組立体に取り外し可能に接続できることを含んでよい。ハンドル組立体は、1つ以上のグリップを含む。方法は、定力組立体の第2のインタフェースを用いて、定力組立体を安定化装置の搭載物安定化組立体に取り外し可能に接続できることも含んでよい。搭載物安定化組立体は、搭載物を支持し、搭載物が1つ以上の回転軸の周りを回転可能に構成される。方法は、搭載物を有する搭載物安定化組立体の鉛直方向の正味の力が実質的にゼロになるように、搭載物を有する搭載物安定化組立体の鉛直方向の重力と均衡する力を定力組立体を用いて与えることをさらに含んでよい。
【0085】
ある実施形態においては、搭載物を安定させる方法を提供する。方法は、搭載物が少なくとも1つの回転軸の周りを回転可能にする搭載物安定化組立体を用いて、搭載物を支持することを含んでよい。方法は、搭載物を有する搭載物安定化組立体の鉛直方向の正味の力が実質的にゼロになるように、定力組立体を用いて、搭載物を有する搭載物安定化組立体の鉛直方向の重力と均衡する力を与えることも含んでよい。定力組立体は、(1)搭載物安定化組立体を支持するように構成され、且つ、(2)1つ以上のグリップを含むハンドル組立体に動作可能に接続される。定力組立体は、平行四辺形リンクを含み、平行四辺形リンクは、4つのピボットと、平行四辺形リンク内に斜めに配置された弾性部材とを含む。弾性部材の1つの取付点は、4つのピボットのうちの、ハンドル組立体に隣接する2つピボットの長手方向軸を通る鉛直面から負のオフセット距離だけ、水平方向に移動される。
【0086】
発明の実施形態による上記方法は、前述の1つ以上の安定化装置を実施する他のステップを含んでよく、安定化装置の動作に関する関連する記載も上記方法に適用可能であってよい。
【0087】
図49は、発明の実施形態による、物体に取り付けられた安定化装置の例を示す。
図49の安定化装置200は、
図2〜
図4に示す安定化装置に類似していてよく、物体4901に取り付けられてよい。本発明の様々な実施形態による他の安定化装置も、必要に応じて、物体に取り付け可能であってよい。物体は、静止した物体、または、機体等の可動物体であってよい。発明の実施形態による安定化装置が機体に取り付けられる時、人間の使用者によって把持されてもよく把持されなくてもよい。あるいは、安定化装置は、永続的または一時的アタッチメントを用いて機体または任意の他の物体に取り付けられてよい。例えば、安定化装置を吊り下げるためのブームを備えてよい。安定化装置は、機体の前部、後部、側部、頂部、底部に取り付けられてよい。機体は、機体の1つ以上の位置に安定化装置のためのアタッチメントを有してよい。機体は、自動車、トラック、バス、トローリー、ボート、オートバイ、自転車、航空機、ジェット機、無人航空機(UAV)、列車、または、本明細書の他の箇所に記載の任意の他の種類の機体であってよい。
【0088】
本明細書に記載の発明の実施形態は、広範な可動物体によって支持可能な複数の安定化装置を含んでよい。UAV等の航空機に関する本明細書の記載はいずれも任意の可動物体に適用されてよく、使用されてよい。航空機に関する記載はいずれも、詳細にUAVに適用してよい。本発明の可動物体は、任意の適切な環境、例えば、空中(例えば、固定翼航空機、回転翼航空機、または、固定翼も回転翼も有さない航空機)、水中(例えば、船または潜水艦)、地上(例えば、車、トラック、バス、バン、オートバイ等の自転車、杖、釣り竿等の可動構造物もしくは可動フレーム、または、列車)、地下(例えば、地下鉄)、宇宙(例えば、宇宙航空機、衛星、または、宇宙探査機)、または、これらの環境の任意の組み合わせ内で移動するように構成できる。可動物体は、本明細書の他の箇所に記載の機体等の機体であってよい。ある実施形態においては、可動物体は、人間または動物等、生体によって支持でき、生体から離れることができる。
【0089】
ある実施形態においては、安定化装置をUAVに取り付けようとする時、ハンドル組立体に前もって取り付けられたグリップは、ハンドル組立体から取り外してよい。よって、発明の安定化装置のサイズと体積を低減し得る。さらに、発明の実施形態によると、リモートコントローラは、UAVに取り付けられる時、UAVと安定化装置によって共有されてよい。それによって、使用者は、例えば、鉛直方向の安定化動作の開始、または、安定化動作の停止のための命令を遠隔で安定化装置に送信可能であってよい。ある実施形態においては、別個のリモートコントローラを使用して、安定化装置の動作を独立して制御してよい。さらに、安定化装置上の1つ以上のセンサによって収集されたデータは、UAV上またはUAV外の少なくとも1つのプロセッサに転送されてよい。搭載物がカメラを含む時、プロセッサは、収集したデータに基づいて動作を完了すると、撮影に関する決定を行うために結果を安定化装置に直接、送信してよい。例えば、UAVは、カメラが種々の方向を種々の画角で撮影できるように、1つ以上のモータに回転するように命令してよい。
【0090】
図50は、発明の実施形態による、可動物体5000を示す。可動物体5000は、航空機として示されているが、この図は、制限を意図しておらず、本明細書で前述したように、任意の適切な種類の可動物体を使用できる。当業者は、航空機システムの文脈において本明細書に記載の実施形態のいずれも、任意の適切な可動物体(例えば、UAV)に適用できることを理解されよう。ある場合には、搭載物5004は、支持機構5002を必要とせずに、可動物体5000に備えられてよい。可動物体5000は、推進機構5006、検出システム5008、及び、通信システム5010を含んでよい。ある実施形態においては、搭載物5004は、添付の図面に関して前述した任意の安定化装置であってよい。
【0091】
推進機構5006は、前述のように、ロータ、プロペラ、ブレード、エンジン、モータ、車輪、車軸、磁石、または、ノズルのうちの1つ以上を含み得る。可動物体は、1つ以上、2つ以上、3つ以上、または、4つの以上の推進機構を有してよい。推進機構は、全て、同じ種類であってよい。あるいは、1つ以上の推進機構は、種類の異なる推進機構であってよい。推進機構5006は、本明細書の他の箇所に記載の支持要素(例えば、駆動軸)等、任意の適切な手段を用いて、可動物体5000に取り付けることができる。推進機構5006は、可動物体5000の任意の適切な部分(例えば、頂部、底部、前部、後部、側部、または、それらの適切な組み合わせ)上に取り付けることができる。
【0092】
ある実施形態においては、推進機構5006は、可動物体5000の水平方向の移動を必要とせずに(例えば、滑走路を走ることなく)、可動物体5000が、表面から垂直離陸し、表面に垂直着陸するのを可能にし得る。任意で、推進機構5006は、可動物体5000が特定の位置または向きの少なくとも一方で、空中でホバリングできるように動作可能であってよい。推進機構5000の少なくとも1つは、他の推進機構と独立して制御されてよい。あるいは、推進機構5000は、同時に制御されるように構成できる。
【0093】
例えば、可動物体5000は、水平方向を向いた複数のロータを有してよく、ロータは、揚力または推力の少なくとも一方を可動物体に与えることができる。水平方向を向いた複数のロータを作動させて、垂直離陸能力、垂直着陸能力、及び、ホバリング能力を可動物体5000に提供できる。ある実施形態においては、水平方向を向いたロータの1つ以上は、時計回りに回転してよく、水平方向のロータの1つまたは複数は、反時計回りに回転してよい。例えば、時計回りのロータの数は、反時計回りのロータの数と等しくてよい。水平方向を向いた各ロータの回転速度は、各ロータによって生成される揚力または推力の少なくとも一方を独立して制御するために様々であってよく、それによって、(例えば、3度までの平行移動及び3度までの回転に関して)可動物体5000の空間的配置、速度、または、加速度の少なくとも1つを調節する。
【0094】
検出システム5008は、(例えば、3度までの平行移動及び3度までの回転に関して)可動物体5000の空間的配置、速度、または、加速度の少なくとも1つを検出し得る1つ以上のセンサを含み得る。1つ以上のセンサは、全地球測位システム(GPS)センサ、運動センサ、慣性センサ、近接センサ、または、画像センサを含み得る。検出システム5008が提供した検出データを用いて、(例えば、以下に記載の適切な処理ユニットまたは制御モジュールの少なくとも一方を用いて)可動物体5000の空間的配置、速度、または、向きの少なくとも1つを制御できる。
【0095】
あるいは、検出システム5008を使用して、気象条件、潜在的な障害物への近接性、地理的特徴の位置、人工構造物の位置等、可動物体の周りの環境に関するデータを提供できる。ある実施形態においては、本明細書の検出システムは、搭載物安定化組立体によって支持され、且つ、定力組立体と接続された搭載物の位置に関するデータを提供可能であってよい。従って、1つ以上の駆動ユニットの駆動動作によって、搭載物は、搭載物安定化組立体と共に予定位置に戻ってよい。
【0096】
通信システム5010は、通信システム5014を有する端末5012と無線信号5016を介して通信できる。通信システム5010、5014は、無線通信に適した任意の数の送信機、受信機、または、送受信機の少なくとも1つを備えてよい。通信は、データを一方向にのみ送信できるように、片方向通信であってよい。例えば、片方向通信は、可動物体5000がデータを端末5012に送信することのみを伴ってよい、または、その逆であってよい。データは、通信システム5010の1つ以上の送信機から通信システム5014の1つ以上の受信機に送信されてよい、または、その逆であってよい。
【0097】
あるいは、通信は、可動物体5000と端末5012の間の両方向にデータを送信できるように、双方向通信であってよい。双方向通信は、通信システム5010の少なくとも1つの送信機から通信システム5014の少なくとも1つの受信機にデータを送信すること、及び、その逆を伴い得る。ある実施形態においては、搭載物の鉛直方向の動きに関するデータも、通信システム5010によって端末5012に送信されてよい。それによって、端末の使用者は、搭載物を有する搭載物安定化組立体の鉛直方向の正味の力が実質的にゼロになるように、1つ以上の関連するモータを制御して鉛直方向のジッターまたは揺れを、発明の実施形態による定力組立体によって均衡することによって、搭載物の鉛直方向の動きを制御できてよい。
【0098】
ある実施形態においては、端末5012は、可動物体5000、支持機構5002、及び、搭載物5004の1つ以上に制御データを提供することができ、可動物体5000、支持機構5002、及び、搭載物5004の1つ以上から情報(例えば、可動物体、支持機構または搭載物の位置及び運動の情報の少なくとも一方、搭載物カメラによって撮影された画像データ等、搭載物によって検出されたデータ)を受信できる。ある場合には、端末からの制御データは、可動物体、支持機構、または、搭載物の少なくとも1つの、相対的位置、動き、作動、または、制御に関する命令を含んでよい。
【0099】
例えば、制御データによって、(例えば、推進機構5006の制御を介して)可動物体の位置または向きの少なくとも一方を修正してよく、または、(例えば、支持機構5002の制御を介して)可動物体に対して搭載物を移動させてよい。端末からの制御データによって、搭載物を制御してよい。例えば、カメラまたは他の撮像装置の動作(例えば、静止画または動画の撮影、ズームインまたはズームアウト、電源のオンとオフ、撮像モードの切り替え、画像解像度の変更、焦点を変更、被写界深度の変更、露出時間の変更、視野角または視野の変更)の制御等である。ある場合には、可動物体、支持機構、または、搭載物の少なくとも1つからの通信は、(例えば、検出システム5008または搭載物5004の)1つ以上のセンサからの情報を含んでよい。通信は、1つ以上の異なる種類のセンサ(例えば、GPSセンサ、運動センサ、慣性センサ、近接センサ、または、画像センサ)からの検出された情報を含んでよい。このような情報は、可動物体、支持機構、または、搭載物の少なくとも1つの姿勢(例えば、位置、向き)、動き、または、加速度に関してよい。搭載物からのこのような情報は、搭載物によって捕捉されたデータ、または、搭載物の検出された状態を含んでよい。端末5012から送信によって提供された制御データは、可動物体5000、支持機構5002または、搭載物5004の1つ以上の状態を制御するように構成できる。二者択一的に、または、組み合わせて、支持機構5002と搭載物5004は、それぞれ、端末5012と通信するように構成された通信モジュールも含むことができ、よって、端末は、可動物体5000、支持機構5002、及び、搭載物5004のそれぞれと独立して通信、制御できる。
【0100】
ある実施形態においては、可動物体5000は、端末5012に加えて、または、端末5012の代わりに、他のリモート装置と通信するように構成できる。端末5012は、また、他のリモート装置及び可動物体5000と通信するように構成されてよい。例えば、可動物体5000または端末5012の少なくとも一方は、他の可動物体、または、他の可動物体の支持機構もしくは搭載物と通信してよい。必要に応じて、リモート装置は、第2の端末または他のコンピューティング装置(例えば、コンピュータ、ラップトップ、タブレット、スマートフォン、または、他のモバイル機器)であってよい。リモート装置は、以下の少なくとも1つを行うように構成できる。可動物体5000にデータを送信、可動物体5000からデータを受信、端末5012にデータを送信、または、端末5012からデータを受信する。任意で、リモート装置は、インターネットまたは他の電気通信網に接続でき、従って、可動物体1500または端末5012の少なくとも一方から受信したデータをウェブサイトまたはサーバにアップロードできる。
【0101】
図51は、実施形態による、可動物体を制御するシステム5100のブロック図による概略を示す。システム5100は、本明細書に開示のシステム、装置、及び、方法の任意の適切な実施形態と組み合わせて使用できる。システム5100は、検出モジュール5102、処理ユニット5104、非一時的コンピュータ可読媒体5106、制御モジュール5108、及び、通信モジュール5110を含み得る。
【0102】
検出モジュール5102は、異なる方法で可動物体に関する情報を収集する異なる種類のセンサを利用できる。異なる種類のセンサは、異なる種類の信号または異なるソースからの信号を検出してよい。例えば、センサは、慣性センサ、GPSセンサ、近接センサ(例えば、ライダ)、または、視覚/画像センサ(例えば、カメラ)を含み得る。検出モジュール5102は、複数のプロセッサを有する処理ユニット5104に動作可能に接続できる。ある実施形態においては、検出モジュールは、適切な外部装置またはシステムに検出データを直接、送信するように構成された送信モジュール5112(例えば、Wi‐Fi画像送信モジュール)に動作可能に接続できる。例えば、送信モジュール5112を使用して、検出モジュール5102のカメラによって撮影された画像をリモート端末に送信できる。
【0103】
処理ユニット5104は、プログラマブルプロセッサ(例えば、中央処理装置(CPU))等、1つ以上のプロセッサを有してよい。処理ユニット5104は、非一時的コンピュータ可読媒体5106に動作可能に接続できる。非一時的コンピュータ可読媒体5106は、1つ以上のステップを実行する処理ユニット5104によって実行可能なロジック、コード、または、プログラム命令の少なくとも1つを記憶できる。非一時的コンピュータ可読媒体は、1つ以上のメモリユニット(例えば、SDカードもしくはランダムアクセスメモリ等のリムーバブル媒体または外部記憶装置(RAM))を含み得る。ある実施形態においては、検出モジュール5102からのデータは、非一時的コンピュータ可読媒体5106のメモリユニット内に直接伝達し、記憶できる。非一時的コンピュータ可読媒体5106のメモリユニットは、本明細書に記載の方法の任意の適切な実施形態を行う処理ユニット5104によって実行可能なロジック、コード、または、プログラム命令の少なくとも1つを記憶できる。例えば、処理ユニット5104は、処理ユニット5104の1つ以上のプロセッサに検出モジュールが生成した検出データを分析させる命令を実行するように構成できる。メモリユニットは、処理ユニット5104によって処理すべき検出モジュールからの検出データを記憶できる。ある実施形態においては、非一時的コンピュータ可読媒体5106のメモリユニットを使用して、処理ユニット5104によって生成された処理結果を記憶できる。
【0104】
ある実施形態においては、処理ユニット5104は、可動物体の状態を制御するように構成された制御モジュール5108に動作可能に接続できる。例えば、制御モジュール5108は、可動物体の推進機構を制御して、6自由度に関して、可動物体の空間的配置、速度、または、加速度の少なくとも1つを調節するように構成できる。追加的に、または、組み合わせて、制御モジュール5108は、支持機構、搭載物、または、検出モジュールの状態の1つ以上を制御できる。
【0105】
処理ユニット5104は、1つ以上の外部装置(例えば、端末、表示装置、または、他のリモートコントローラ)にデータを送信または外部装置からデータを受信の少なくとも一方を行うように構成された通信モジュール5110に動作可能に接続できる。有線通信または無線通信等、任意の適切な通信手段を使用できる。例えば、通信モジュール5110は、ローカルエリアネットワーク(LAN)、広域ネットワーク(WAN)、赤外線、無線、WiFi、ポイントツーポイント(P2P)ネットワーク、電気通信網、クラウド通信等の1つ以上を利用できる。任意で、電波塔、衛星、または、移動局等の中継局を使用できる。無線通信は、近接性に依存する場合もあり、依存しない場合もある。ある実施形態においては、見通し線は通信に必要な場合も必要でない場合もある。通信モジュール5110は、以下の1つ以上を送信または受信の少なくとも一方ができる。検出モジュール5102からの検出データ、処理ユニット5104が生成した処理結果、所定の制御データ、端末またはリモートコントローラからのユーザコマンド等である。
【0106】
システム5100の部品は、任意の適切な構成に配置できる。例えば、システム5100の部品の1つ以上は、可動物体、支持機構、搭載物、端末、検出システム、または、これらの1つ以上と通信する追加の外部装置に配置できる。さらに、
図51は、1つの処理ユニット5104と1つの非一時的コンピュータ可読媒体5106を示すが、これは、制限を意図しておらず、システム5100は、複数の処理ユニットまたは非一時的コンピュータ可読媒体の少なくとも一方を含み得ることを当業者は理解されよう。ある実施形態においては、複数の処理ユニットまたは非一時的コンピュータ可読媒体のうちの少なくとも1つは、可動物体、支持機構、搭載物、端末、検出モジュール、これらの1つ以上と通信する追加の外部装置、または、これらの適切な組み合わせ等、異なる位置に置かれてよく、従って、システム5100が行う処理またはメモリ機能の少なくとも一方の任意の適切な態様は、上記位置の少なくとも1つで生じ得る。
【0107】
支持機構に関する本明細書の記載はいずれも、記載の安定化装置、または、任意の他の種類の支持機構に適用してよい。
【0108】
本発明の好ましい実施形態を図に示し、本明細書に記載したが、このような実施形態は、例示のためのみに提供していることは当業者には明らかであろう。本発明を逸脱することなく、多くの変形、変更、及び、置き換えを当業者は考えるであろう。本明細書に記載の発明の実施形態の様々な代替形態を発明を実践する際に採用してよいことを理解されたい。以下の請求項が発明の範囲を規定し、これらの請求項の範囲内の方法及び構造と、それらと均等な物は、請求項の範囲に含まれることが意図される。
[項目1]
搭載物を安定させる安定化装置であって、
1つ以上のグリップを含むハンドル組立体であって、使用者が上記1つ以上のグリップを使用して、上記安定化装置全体を支持する上記ハンドル組立体と、
上記搭載物を支持し、上記搭載物が少なくとも1つの回転軸の周りを回転可能にする搭載物安定化組立体と、
上記ハンドル組立体に動作可能に接続された定力組立体であって、上記搭載物安定化組立体を支持する上記定力組立体と、を備え、上記定力組立体は上記搭載物を有する上記搭載物安定化組立体の鉛直方向の正味の力が実質的にゼロになるように、上記搭載物を有する上記搭載物安定化組立体の上記鉛直方向の重力と均衡する力を与える、
上記安定化装置。
[項目2]
上記安定化装置は、上記搭載物の鉛直方向の動きを可能にする、項目1に記載の安定化装置。
[項目3]
上記定力組立体は、定力バネを含み、上記定力バネは、上記定力バネの伸長した全範囲にわたって、上記搭載物を有する上記搭載物安定化組立体の上記重力と均衡する実質的に一定の力をかける、項目1に記載の安定化装置。
[項目4]
上記定力バネは、圧延金属ストリップとスプールを含み、上記圧延金属ストリップの外側端は、上記搭載物安定化組立体に接続される、項目3に記載の安定化装置。
[項目5]
上記スプールをモータで駆動して、上記圧延ストリップを鉛直方向に予定位置まで広げる、項目4に記載の安定化装置。
[項目6]
上記搭載物安定化組立体は、支持バー、リンク機構、上記定力組立体を支持する上部支持プレート、及び、上記搭載物を支持する下部支持プレートを含み、上記支持バーの一端は、上記ハンドル組立体に取り付けられ、上記支持バーの他端は、上記搭載物が上記鉛直方向に安定して移動するように、上記搭載物を上記鉛直方向に固定する上記リンク機構に取り付けられる、項目1に記載の安定化装置。
[項目7]
上記リンク機構は、2対のリンクバーを含み、上記2対のリンクバーは、90度の角をなし、且つ、上記支持バーに関して対称的であり、リンクバーの各対は、上部リンクバー及び下部リンクバーを含み、上記上部リンクバーの一端は、上記下部リンクバーの一端に枢動可能に接続され、上記上部リンクバーの他端は、上記上部支持プレートに取り付けられ、上記下部リンクバーの他端は、上記上部リンクバーと上記下部リンクバーが角度をなすように、上記下部支持プレートに取り付けられる、項目6に記載の安定化装置。
[項目8]
上記下部支持プレートは、上記搭載物を支持するジンバルに取り外し可能に接続される、項目6に記載の安定化装置。
[項目9]
上記定力組立体は、平行四辺形リンクを含み、上記平行四辺形リンクは、(1)上記平行四辺形リンクの対角線に沿って近接して配置された弾性部材と、(2)4つのピボットとを有し、上記4つピボットは、それぞれ、上記平行四辺形リンクの4隅のうちの異なる隅に配置される、項目1に記載の安定化装置。
[項目10]
上記4つのピボットは、第1のピボット、第2のピボット、第3のピボット、及び、第4のピボットを含み、上記第1のピボット及び上記第2のピボットは、初期状態で、上記ハンドル組立体の近位で、互いに鉛直方向に整列するように構成され、上記第3のピボットと上記第4のピボットは、上記初期状態で、上記搭載物安定化組立体の近位で、互いに鉛直方向に整列するように構成され、上記第2のピボットは、上記鉛直方向で上記第1のピボットより高く、上記第4のピボットは、上記鉛直方向で上記第3のピボットより高い、項目9に記載の安定化装置。
[項目11]
上記弾性部材は、第1端と第2端を有する引張バネであり、上記第1端は、上記第1のピボットと上記第3のピボットを接続するコネクティングロッドに上記第3のピボットの近位の第2の取付点で取り付けられ、上記第2端は、上記第2のピボットと上記第1のピボットの鉛直方向の間の第1の取付点でコネクタに取り付けられる、項目10に記載の安定化装置。
[項目12]
上記コネクタは、調節ノブと移動可能に接続され、上記調節ノブを調節して、上記コネクタを上記鉛直方向に上下させることによって、上記第1の取付点の上記第1のピボットに対する上記鉛直方向の高さを変更する、項目11に記載の安定化装置。
[項目13]
上記第2の取付点は、上記第1のピボットと上記第3のピボットの長手方向軸を通る水平面から、ある距離だけ鉛直方向にオフセットされる、項目11に記載の安定化装置。
[項目14]
上記第1の取付点は、上記第1のピボットと上記第2のピボットの長手方向軸を通る鉛直面上にある、項目11に記載の安定化装置。
[項目15]
上記第1の取付点は、上記第1のピボットと上記第2のピボットの長手方向軸を通る鉛直面から、ある距離だけ水平方向にオフセットされる、項目11に記載の安定化装置。
[項目16]
上記第1の取付点と上記第1のピボットの中心との間の鉛直方向距離は、上記定力組立体が異なる重力を有する異なる搭載物に異なる力を与えるように、可変である、項目11に記載の安定化装置。
[項目17]
上記搭載物の重心は、上記第3のピボットと上記第4のピボットの長手方向軸を通る鉛直面から水平方向に、ある距離だけオフセットされる、項目11に記載の安定化装置。
[項目18]
上記搭載物の重心は、上記第3のピボットと上記第4のピボットの長手方向軸を通る鉛直面上にある、項目11に記載の安定化装置。
[項目19]
上記平行四辺形リンクによって与えられる力は、上記引張バネの1つ以上のパラメータ、上記平行四辺形リンクの構造パラメータ、及び、上記第1及び第2の取付点の位置に応じて決定される、項目11に記載の安定化装置。
[項目20]
上記引張バネの上記1つ以上のパラメータは、平均コイル径、線径、及び、コイル数のうちの少なくとも1つを含む、項目19に記載の安定化装置。
[項目21]
上記平行四辺形リンクは、上記鉛直方向の低振動ジッターを低減または除去するほど十分低い固有振動数を有する、項目9に記載の安定化装置。
[項目22]
上記ハンドル組立体と上記搭載物は、上記定力組立体を通る電気配線を通して互いに電気的に接続される、項目1に記載の安定化装置。
[項目23]
1つ以上の制御ボタンは、少なくとも1つの軸の周りの上記搭載物の回転を制御する上記1つ以上のグリップ上に配置される、項目22に記載の安定化装置。
[項目24]
上記ハンドル組立体は、単一グリップを含み、上記単一グリップは、上記定力組立体に対して向きが可変になるように上記定力組立体にヒンジ止めされる、項目1に記載の安定化装置。
[項目25]
上記ハンドル組立体は、上記定力組立体から取り外されて、上記搭載物に直接、取り付けられた後、上記搭載物のハンドルとして使用される、項目1に記載の安定化装置。
[項目26]
上記ハンドル組立体は、上記定力組立体に対して向きが可変である、項目1に記載の安定化装置。
[項目27]
搭載物を安定させる方法であって、
上記搭載物が少なくとも1つの回転軸の周りを回転可能にする搭載物安定化組立体を使用して上記搭載物を支持するステップと、
上記搭載物を有する上記搭載物安定化組立体の鉛直方向の正味の力が実質的にゼロになるように、定力組立体を使用して、上記搭載物を有する上記搭載物安定化組立体の上記鉛直方向の重力と均衡する力を与えるステップと、を含み、上記定力組立体は、(1)上記搭載物安定化組立体を支持するように構成され、且つ、(2)1つ以上のグリップを含むハンドル組立体に動作可能に接続され、上記1つ以上のグリップは、使用者が上記1つ以上のグリップを使用して上記安定化装置全体を支持できるように構成される、
上記方法。
[項目28]
上記安定化装置は、上記搭載物の鉛直方向の移動を可能にする、項目27に記載の方法。
[項目29]
上記定力組立体は、定力バネを含み、上記定力バネは、上記定力バネの伸長した全範囲にわたって、上記搭載物を有する上記搭載物安定化組立体の上記重力と均衡する実質的に一定の力をかける、項目27に記載の方法。
[項目30]
上記定力バネは、圧延金属ストリップとスプールを含み、上記圧延金属ストリップの外側端は、上記搭載物安定化組立体に接続される、項目28に記載の方法。
[項目31]
上記スプールは、モータによって駆動されて、上記圧延ストリップを上記鉛直方向に予定位置まで広げる、項目30に記載の方法。
[項目32]
上記搭載物安定化組立体は、支持バー、リンク機構、上記定力組立体を支持する上部支持プレート、及び、上記搭載物を支持する下部支持プレートを含み、上記支持バーの一端は、上記ハンドル組立体に取り付けられ、上記支持バーの他端は、上記搭載物が上記鉛直方向に安定して移動するように、上記鉛直方向に上記搭載物を固定する上記リンク機構に取り付けられる、項目27に記載の方法。
[項目33]
上記リンク機構は、2対のリンクバーを含み、上記2対のリンクバーは、90度の角をなし、且つ、上記支持バーに関して対称的であり、リンクバーの各対は、上部リンクバーと下部リンクバーを含み、上記上部リンクバーの一端は、上記下部リンクバーの一端と枢動可能に接続され、上記上部リンクバーの他端は、上記上部支持プレートに取り付けられ、上記下部リンクバーの他端は、上記上部リンクバーと上記下部リンクバーが角度をなすように、上記下部支持プレートに取り付けられる、項目32に記載の方法。
[項目34]
上記下部支持プレートは、上記搭載物が支持するジンバルに取り外し可能に接続される、項目32に記載の方法。
[項目35]
上記定力組立体は、平行四辺形リンクを含み、上記平行四辺形リンクは、(1)上記平行四辺形リンクの対角線に沿って近接して配置される弾性部材と、(2)4つのピボットとを有し、上記4つのピボットは、それぞれ、上記平行四辺形リンクの4隅のうちの異なる隅に配置される、項目27に記載の方法。
[項目36]
上記4つのピボットは、第1のピボット、第2のピボット、第3のピボット、及び、第4のピボットを含み、上記第1のピボットと上記第2のピボットは、初期状態で、上記ハンドル組立体の近位で、互いに鉛直方向に整列するように構成され、上記第3のピボットと上記第4のピボットは、上記初期状態で、上記搭載物安定化組立体の近位で、互いに鉛直方向に整列するように構成され、上記第2のピボットは、上記鉛直方向で上記第1のピボットより高く、上記第4のピボットは、上記鉛直方向で上記第3のピボットより高い、項目35に記載の方法。
[項目37]
上記弾性部材は、第1端と第2端を有する引張バネであり、上記第1端は、上記第1のピボットと上記第3のピボットを接続するコネクティングロッドに上記第3のピボットの近位の第2の取付点で取り付けられ、上記第2端は、上記第2のピボットと上記第1のピボットの間の上記鉛直方向の第1の取付点でコネクタに取り付けられる、項目36に記載の方法。
[項目38]
上記コネクタは、調節ノブと移動可能に接続され、上記調節ノブの調節で、上記コネクタを上記鉛直方向に上下させることによって、上記鉛直方向における上記第1の取付点の上記第1のピボットに対する高さを変更する、項目37に記載の方法。
[項目39]
上記第2の取付点は、上記第1のピボットと上記第3のピボットの長手方向軸を通る水平面から、ある距離だけ鉛直方向にオフセットされる、項目37に記載の方法。
[項目40]
上記第1の取付点は、上記第1のピボットと上記第2のピボットの長手方向軸を通る鉛直面上にある、項目37に記載の方法。
[項目41]
上記第1の取付点は、上記第1のピボットと上記第2のピボットの長手方向軸を通る鉛直面から、ある距離だけ水平方向にオフセットされる、項目37に記載の方法。
[項目42]
上記第1の取付点と上記第1のピボットの中心との間の鉛直方向距離は、上記定力組立体が異なる重力を有する異なる搭載物に異なる力を与えるように、可変である、項目37に記載の方法。
[項目43]
上記搭載物の重心は、上記第3のピボットと上記第4のピボットの長手方向軸を通る鉛直面から水平方向に、ある距離だけオフセットされる、項目37に記載の方法。
[項目44]
上記搭載物の重心は、上記第3のピボットと上記第4のピボットの長手方向軸を通る鉛直面上にある、項目37に記載の方法。
[項目45]
上記平行四辺形リンクによって与えられる力は、上記引張バネの1つ以上のパラメータ、上記平行四辺形リンクの構造パラメータ、及び、上記第1及び第2の取付点の位置に応じて決定される、項目37に記載の方法。
[項目46]
上記引張バネの上記1つ以上のパラメータは、平均コイル径、線径、及び、コイル数のうちの少なくとも1つを含む、項目45に記載の方法。
[項目47]
上記平行四辺形リンクは、上記鉛直方向の低振動ジッターを低減または除去するほど十分に低い固有振動数を有する、項目35に記載の方法。
[項目48]
上記ハンドル組立体と上記搭載物は、上記定力組立体を通る電気配線を介して互いに電気的に接続される、項目27に記載の方法。
[項目49]
1つ以上の制御ボタンが、少なくとも1つの軸の周りの上記搭載物の回転を制御するために、上記1つ以上のグリップ上に配置される、項目48に記載の方法。
[項目50]
上記ハンドル組立体は、単一グリップを含み、上記単一グリップは、上記定力組立体に対して向きが可変になるように、上記定力組立体にヒンジ止めされる、項目27に記載の方法。
[項目51]
上記ハンドル組立体は、上記定力組立体から取り外されて、上記搭載物に直接、取り付けられた後、上記搭載物のハンドルとして使用される、項目27に記載の方法。
[項目52]
上記ハンドル組立体は、上記定力組立体に対して向きが可変であるよう構成される、項目27に記載の方法。
[項目53]
搭載物を安定させる安定化装置であって、
1つ以上のグリップを含むハンドル組立体と、
上記搭載物を支持し、上記搭載物が少なくとも1つの回転軸の周りを回転可能にする搭載物安定化組立体と、を備え、
上記搭載物安定化組立体は、定力組立体を上記ハンドル組立体に動作可能に取り付けることなしに、上記ハンドル組立体に直接、動作可能に接続された時、上記搭載物が少なくとも1つの回転軸の周りを回転可能に構成され、
上記搭載物安定化組立体は、上記ハンドル組立体に動作可能に接続された上記定力組立体によって支持される時、上記搭載物が少なくとも1つの回転軸の周りを回転可能に構成され、
上記定力組立体は、上記搭載物を有する上記搭載物安定化組立体の鉛直方向の正味の力が実質的にゼロになるように、上記搭載物を有する上記搭載物安定化組立体の上記鉛直方向の重力と均衡する力を与える、
上記安定化装置。
[項目54]
上記ハンドル組立体は、トップハンドルバーを含み、上記定力組立体は、定力バネ組立体を含み、上記定力バネ組立体は、上記トップハンドルバーに取り付けられ、且つ、上記定力バネ組立体の伸長した全範囲にわたって、上記搭載物を有する上記搭載物安定化組立体の上記重力と均衡する実質的に一定の力をかける、項目53に記載の安定化装置。
[項目55]
上記定力バネは、圧延金属ストリップとスプールからなる引張バネを含み、上記圧延金属ストリップの外側端は、上記搭載物安定化組立体に接続される、項目54に記載の安定化装置。
[項目56]
上記スプールは、モータによって駆動されて、上記圧延金属ストリップを上記鉛直方向に予定位置まで広げる、項目55に記載の安定化装置。
[項目57]
上記引張バネのバネ定数は、上記搭載物の重量に応じて、手動で調節可能である、項目55に記載の安定化装置。
[項目58]
上記定力バネ組立体は、互いに接続された渦巻きバネと螺旋カムを含み、引き寄せ部材の一端は、上記螺旋カムの出力端に固定され、上記引き寄せ部材の他端は、上記螺旋カムに巻き付けることによって上記搭載物と接続される、項目54に記載の安定化装置。
[項目59]
上記引き寄せ部材の上記他端は、上記搭載物が取り外し可能に固定された支持プラットフォームを介して、上記搭載物と接続される、項目58に記載の安定化装置。
[項目60]
上記螺旋カムの構成は、上記渦巻きバネの弾性力と回転角の関係に基づく、項目58に記載の安定化装置。
[項目61]
上記渦巻きバネによって生成された弾性力は、ウォームギヤ組立体を介して手動調節ノブによって調節可能である、項目58に記載の安定化装置。
[項目62]
上記螺旋カムは、各安定化において、上記搭載物が、上記搭載物安定化組立体と共に予定位置に戻るように、モータによって駆動される、項目58に記載の安定化装置。
[項目63]
上記定力バネ組立体は、引張バネを含み、上記引張バネの一端は、上記トップハンドルバーに取り付けられ、上記引張バネの他端は、第1の引き寄せ部材によってカムと接続され、第2の引き寄せ部材の一端は、回転ワイヤスプールと接続され、上記回転ワイヤスプールは、上記トップハンドルバーに取り付けられ、且つ、上記カムと移動可能に接続され、上記第2の引き寄せ部材の他端は、上記搭載物安定化組立体と接続される、項目54に記載の安定化装置。
[項目64]
上記ハンドル組立体は、2つのグリップを接続するトップハンドルバーを含み、上記搭載物安定化組立体は、上記搭載物が上記鉛直方向に安定して移動するのを可能にするために上記トップハンドルバーに動作可能に接続された垂直運動リンクを含む、項目53に記載の安定化装置。
[項目65]
上記垂直運動リンクは、少なくとも2対のリンクバーを含み、上記少なくとも2対のリンクバーは、支持プラットフォームに接続され、且つ、上記支持プラットフォームに関して対称であり、リンクバーの各対は、上部リンクバーと下部リンクバーを含み、上記上部リンクバーの一端は、上記下部リンクバーの一端と枢動可能に接続され、上記上部リンクバーの他端は、上記トップハンドルバーに取り付けられ、上記下部リンクバーの他端は、上記搭載物が取り外し可能に接続された上記支持プラットフォームに取り付けられる、項目64に記載の安定化装置。
[項目66]
上記垂直運動リンクは、第3のリンクバー対を含み、上記第3のリンクバー対は、上記支持プラットフォームと上記トップハンドルバーとに接続され、且つ、上記他の2対のリンクバーと角度をなす、項目65に記載の安定化装置。
[項目67]
上記垂直運動リンクは、少なくとも1つのガイドレールを含み、上記ガイドレールの一端は、上記トップハンドルバーと接続され、上記ガイドレールの他端は、上記搭載物と動作可能に接続される、項目64に記載の安定化装置。
[項目68]
上記ガイドレールの上記他端は、上記搭載物が取り外し可能に接続された支持プラットフォームと動作可能に接続され、従って、上記支持プラットフォームと上記搭載物は上記鉛直方向に安定して移動できる、項目67に記載の安定化装置。
[項目69]
2つの平行なガイドレールが、上記搭載物が取り外し可能に接続された支持プラットフォームと動作可能に接続されるように適用され、従って、上記支持プラットフォームと上記搭載物が上記鉛直方向に安定して移動できる、項目67に記載の安定化装置。
[項目70]
上記搭載物は、少なくとも1つの回転軸を有するジンバルである、項目53に記載の安定化装置。
[項目71]
搭載物を安定させる方法であって、
上記搭載物が少なくとも1つの回転軸の周りを回転可能にする搭載物安定化組立体を用いて、上記搭載物を支持するステップと、
定力組立体を上記ハンドル組立体に動作可能に接続することなしに、上記ハンドル組立体に直接、動作可能に接続された時、上記搭載物安定化組立体を介して、上記搭載物が少なくとも1つの回転軸の周りを回転可能にするステップと、
上記ハンドル組立体に動作可能に接続された上記定力組立体によって支持される時、上記搭載物安定化組立体を介して、上記搭載物が少なくとも1つの回転軸の周りを回転可能にするステップと、
を含み、
上記定力組立体は、上記搭載物を有する上記搭載物安定化組立体の鉛直方向の正味の力が実質的にゼロになるように、上記搭載物を有する上記搭載物安定化組立体の上記鉛直方向の重力と均衡する力を与える、
上記方法。
[項目72]
上記ハンドル組立体は、トップハンドルバーを含み、上記定力組立体は、定力バネ組立体を含み、上記定力バネ組立体は、上記トップハンドルバーに取り付けられて、上記定力バネ組立体の伸長時の全範囲にわたって、上記搭載物を有する上記搭載物安定化組立体の上記重力と均衡する実質的に一定の力をかける、項目71に記載の方法。
[項目73]
上記定力バネは、圧延金属ストリップとスプールとからなる引張バネを含み、上記圧延金属ストリップの外側端は、上記搭載物安定化組立体に接続される、項目72に記載の方法。
[項目74]
上記スプールは、モータによって駆動されて、上記圧延金属ストリップを上記鉛直方向に予定位置まで広げる、項目72に記載の方法。
[項目75]
上記引張バネのバネ定数は、上記搭載物の重量に応じて手動で調節可能である、項目73に記載の方法。
[項目76]
上記定力バネ組立体は、互いに接続された渦巻きバネと螺旋カムを含み、引き寄せ部材の一端は、上記螺旋カムの出力端に固定され、上記引き寄せ部材の他端は、上記螺旋カムに巻き付けられることによって上記搭載物と接続される、項目72に記載の方法。
[項目77]
上記引き寄せ部材の上記他端は、上記搭載物に取り外し可能に固定された支持プラットフォームを介して、上記搭載物と接続される、項目76に記載の方法。
[項目78]
上記螺旋カムの構成は、上記渦巻きバネの弾性力と回転角との関係の基づく、項目76に記載の方法。
[項目79]
上記渦巻きバネによって生成された弾性力は、ウォームギヤ組立体を介して手動調節ノブによって調節可能である、項目76に記載の方法。
[項目80]
上記螺旋カムは、上記搭載物が上記搭載物安定化組立体と共に、安定化後、予定位置に戻るように、モータによって駆動される、項目76に記載の方法。
[項目81]
上記定力バネ組立体は、引張バネを含み、上記引張バネの一端は、上記トップハンドルバーに取り付けられ、上記引張バネの他端は、第1の引き寄せ部材によってカムと接続され、第2の引き寄せ部材の一端は、回転ワイヤスプールと接続され、上記回転ワイヤスプールは、上記トップハンドルバーに取り付けられて、上記カムと移動可能に接続され、第2の引き寄せ部材の他端は、上記搭載物安定化組立体と接続される、項目72に記載の方法。
[項目82]
上記ハンドル組立体は、2つのグリップを接続するトップハンドルバーを含み、上記搭載物安定化組立体は、上記搭載物を上記鉛直方向に安定して移動可能にするために上記トップハンドルバーに動作可能に接続された垂直運動リンクを含む、項目71に記載の方法。
[項目83]
上記ハンドル組立体は、2つのグリップを接続するトップハンドルバーを含み、上記搭載物安定化組立体は、上記搭載物を上記鉛直方向に安定して移動可能にするために上記トップハンドルバーに動作可能に接続された垂直運動リンクを含む、項目82に記載の方法。
[項目84]
上記垂直運動リンクは、少なくとも2対のリンクバーを含み、上記少なくとも2対のリンクバーは、支持プラットフォームに接続され、且つ、上記支持プラットフォームに関して対称であり、リンクバーの各対は、上部リンクバーと下部リンクバーを含み、上記上部リンクバーの一端は、上記下部リンクバーの一端と枢動可能に接続され、上記上部リンクバーの他端は、上記トップハンドルバーに取り付けられ、上記下部リンクバーの他端は、上記搭載物が取り外し可能に接続された上記支持プラットフォームに取り付けられる、項目83に記載の方法。
[項目85]
上記垂直運動リンクは、第3のリンクバー対を含み、上記第3のリンクバー対は、上記支持プラットフォームと上記トップハンドルバーに接続され、且つ、上記他の2対のリンクバーと角度をなす、項目84に記載の方法。
[項目86]
上記垂直運動リンクは、少なくとも1つのガイドレールを含み、上記ガイドレールの一端は、上記トップハンドルバーと接続され、上記ガイドレールの他端は、上記搭載物と動作可能に接続される、項目83に記載の方法。
[項目87]
上記ガイドレールの上記他端は、上記搭載物が取り外し可能に接続された支持プラットフォームと動作可能に接続され、従って、上記支持プラットフォームと上記搭載物は、上記鉛直方向に安定して移動できる、項目86に記載の方法。
[項目88]
2つの平行なガイドレールが、上記搭載物が取り外し可能に接続された支持プラットフォームと動作可能に接続されるように適用され、従って、上記支持プラットフォームと上記搭載物は、上記鉛直方向に安定して移動できる、項目86に記載の方法。
[項目89]
上記搭載物は、少なくとも1つの回転軸を有するジンバルである、項目71に記載の方法。
[項目90]
搭載物を安定させる安定化装置で使用される定力組立体であって、
上記安定化装置のハンドル組立体であって、1つ以上のグリップを含む上記ハンドル組立体に上記定力組立体を取り外し可能に接続できる第1のインタフェースと、
上記安定化装置の搭載物安定化組立体に上記定力組立体を取り外し可能に接続できる第2のインタフェースであって、上記定力組立体は、搭載物安定化組立体を支持するように構成され、上記搭載物安定化組立体は、上記搭載物を支持し、且つ、上記搭載物が少なくとも1つの回転軸の周りを回転可能に構成される、上記第2のインタフェースと、
上記搭載物を有する上記搭載物安定化組立体の鉛直方向の正味の力が実質的にゼロになるように、上記搭載物を有する上記搭載物安定化組立体の上記鉛直方向の重力と均衡する力を与えるように構成された定力機構と、
を含む、上記定力組立体。
[項目91]
上記ハンドル組立体は、トップハンドルバーを含み、上記第1のインタフェースは、定力バネ組立体を含み、上記定力バネ組立体は、上記トップハンドルバーに取り付けられ、且つ、上記定力バネ組立体の伸長した全範囲にわたって、上記搭載物を有する上記搭載物安定化組立体の上記重力と均衡する実質的に一定の力をかける、項目90に記載の定力組立体。
[項目92]
上記定力バネ組立体は、圧延金属ストリップとスプールからなる引張バネを含み、上記圧延金属ストリップの外側端は、上記第2のインタフェースとして使用され、上記搭載物安定化組立体に接続される、項目91に記載の定力組立体。
[項目93]
上記スプールは、上記圧延金属ストリップを上記鉛直方向に予定位置まで広げるようにモータによって駆動される、項目92に記載の定力組立体。
[項目94]
上記引張バネのバネ定数は、上記搭載物の重量に従って手動で調節可能である、項目92に記載の定力組立体。
[項目95]
上記圧延金属ストリップの上記外側端は、上記搭載物が取り外し可能に接続された支持プラットフォームと接続される、項目92に記載の定力組立体。
[項目96]
上記定力バネ組立体は、互いに接続された渦巻きバネと螺旋カムを含み、引き寄せ部材の一端は、上記第2のインタフェースとして使用され、上記螺旋カムの出力端に固定され、上記引き寄せ部材の他端は、上記螺旋カムに巻き付けることによって、上記搭載物安定化組立体と接続される、項目91に記載の定力組立体。
[項目97]
上記引き寄せ部材の上記他端は、上記搭載物が取り外し可能に接続された支持プラットフォームと接続される、項目96に記載の定力組立体。
[項目98]
上記螺旋カムの構成は、上記渦巻きバネの弾性力と回転角との関係に基づく、項目96に記載の定力組立体。
[項目99]
上記渦巻きバネによって生成された弾性力は、ウォームギヤ組立体を介して手動調節ノブによって調節可能である、項目96に記載の定力組立体。
[項目100]
上記螺旋カムは、各安定化において、上記搭載物が上記搭載物安定化組立体と共に予定位置に戻るように、モータによって駆動される、項目96に記載の定力組立体。
[項目101]
上記定力バネ組立体は、引張バネを含み、上記引張バネの一端は、上記第1のインタフェースとして上記トップハンドルバーに取り付けられ、上記引張バネの他端は、第1の引き寄せ部材によってカムと接続され、第2の引き寄せ部材の一端は、回転ワイヤスプールと接続され、上記回転ワイヤスプールは、上記トップハンドルバーに取り付けられ、且つ、上記カムと移動可能に接続され、上記第2の引き寄せ部材の他端は、上記第2のインタフェースとして上記搭載物安定化組立体と接続される、項目91に記載の定力組立体。
[項目102]
上記ハンドル組立体は、2つのグリップを接続するトップハンドルバーを含み、上記搭載物安定化組立体は、上記搭載物が上記鉛直方向に安定して移動できるために、上記トップハンドルバーに動作可能に接続された垂直運動リンクを含む、項目90に記載の定力組立体。
[項目103]
上記垂直運動リンクは、少なくとも2対のリンクバーを含み、上記少なくとも2対のリンクバーは、支持プラットフォームに接続され、且つ、上記支持プラットフォームに関して対称的であり、リンクバーの各対は、上部リンクバーと下部リンクバーを含み、上記上部リンクバーの一端は、上記下部リンクバーの一端と枢動可能に接続され、上記上部リンクバーの他端は、上記トップハンドルバーに固定的に取り付けられ、上記下部リンクバーの他端は、上記搭載物が取り外し可能に接続された上記支持プラットフォームに固定的に取り付けられる、項目102に記載の定力組立体。
[項目104]
上記垂直運動リンクは、第3のリンクバー対を含み、上記第3のリンクバー対は、上記支持プラットフォームと上記トップハンドルバーに接続され、上記他の2対のリンクバーと角度をなす、項目103に記載の定力組立体。
[項目105]
上記垂直運動リンクは、少なくとも1つのガイドレールを含み、上記ガイドレールの一端は、上記トップハンドルバーと接続され、上記ガイドレールの他端は、上記搭載物と動作可能に接続される、項目102に記載の定力組立体。
[項目106]
上記ガイドレールの上記他端は、上記搭載物が取り外し可能に接続された支持プラットフォームを介して上記搭載物に動作可能に接続され、従って、上記支持プラットフォームと上記搭載物が上記鉛直方向に安定して移動できる、項目105に記載の定力組立体。
[項目107]
2つの平行なガイドレールは、上記搭載物が取り外し可能に接続された支持プラットフォームを支持するように適用され、従って、上記支持プラットフォームと上記搭載物が上記鉛直方向に安定して移動できる、項目105に記載の定力組立体。
[項目108]
上記搭載物は、少なくとも1つの回転軸を有するジンバルである、項目90に記載の定力組立体。
[項目109]
定力組立体を使用して搭載物を安定させる方法であって、
上記定力組立体の第1のインタフェースを用いて、安定化装置のハンドル組立体であって1つ以上のグリップを含む上記ハンドル組立体に上記定力組立体を取り外し可能に接続できるステップと、
上記定力組立体の第2のインタフェースを用いて、上記安定化装置の搭載物安定化組立体に上記定力組立体を取り外し可能に接続できるステップであって、上記搭載物安定化組立体は、上記搭載物を支持し、上記搭載物が少なくとも1つの回転軸の周りを回転可能に構成される、上記定力組立体を取り外し可能に接続できるステップと、
上記搭載物を有する上記搭載物安定化組立体の鉛直方向の正味の力が実質的にゼロであるように、上記搭載物を有する上記搭載物安定化組立体の上記鉛直方向の重力と均衡する力を上記定力組立体を使用して与えるステップと、
を含む、上記方法。
[項目110]
上記ハンドル組立体は、トップハンドルバーを含み、上記第1のインタフェースは、定力バネ組立体を含み、上記定力バネ組立体は、上記トップハンドルバーに取り付けられ、上記定力バネ組立体の伸長した全範囲にわたって、上記搭載物を有する上記搭載物安定化組立体の上記重力と均衡する実質的に一定の力をかける、項目109に記載の方法。
[項目111]
上記定力バネは、圧延金属ストリップとスプールとからなる引張バネを含み、上記圧延金属ストリップの外側端は、上記第2のインタフェースとして使用され、上記搭載物安定化組立体に接続される、項目110に記載の方法。
[項目112]
上記スプールは、上記圧延金属ストリップを上記鉛直方向に予定位置まで広げるようにモータによって駆動される、項目111に記載の方法。
[項目113]
上記引張バネのバネ定数は、上記搭載物の重量に応じて手動で調節可能である、項目111に記載の方法。
[項目114]
上記圧延金属ストリップの上記外側端は、上記搭載物が取り外し可能に接続された支持プラットフォームと接続される、項目111に記載の方法。
[項目115]
上記定力バネは、互いに接続された渦巻きバネと螺旋カムを含み、引き寄せ部材の一端は、上記第2のインタフェースとして使用されて、上記螺旋カムの出力端に固定され、上記引き寄せ部材の他端は、上記螺旋カムに巻き付けることによって上記搭載物安定化組立体と接続される、項目110に記載の方法。
[項目116]
上記引き寄せ部材の上記他端は、上記搭載物が取り外し可能に接続された支持プラットフォームと接続される、項目115に記載の方法。
[項目117]
上記螺旋カムの構成は、上記渦巻きバネの弾性力と回転角の関係に基づく、項目115に記載の方法。
[項目118]
上記渦巻きバネによって生成された弾性力は、ウォームギヤ組立体を介して手動調節ノブによって調節可能である、項目115に記載の方法。
[項目119]
上記螺旋カムは、各安定化において、上記搭載物が上記搭載物安定化組立体と共に予定位置に戻るように、モータによって駆動される、項目115に記載の方法。
[項目120]
上記定力バネ組立体は、引張バネを含み、上記引張バネの一端は、上記第1のインタフェースとして上記トップハンドルバーに取り付けられ、上記引張バネの他端は、第1の引き寄せ部材によってカムと接続され、第2の引き寄せ部材の一端は、回転ワイヤスプールと接続され、上記回転ワイヤスプールは、上記トップハンドルバーに取り付けられ、且つ、上記カムと移動可能に接続され、第2の引き寄せ部材の他端は、上記第2のインタフェースとして上記搭載物安定化組立体と接続される、項目117に記載の方法。
[項目121]
上記ハンドル組立体は、2つのグリップを接続するトップハンドルバーを含み、上記搭載物安定化組立体は、上記搭載物が上記鉛直方向に安定して移動できるために上記トップハンドルバーに動作可能に接続された垂直運動リンクを含む、項目109に記載の方法。
[項目122]
上記垂直運動リンクは、少なくとも2対のリンクバーを含み、上記少なくとも2対のリンクバーは、支持プラットフォームに接続され、且つ、上記支持プラットフォームに関して対称であり、リンクバーの各対は、上部リンクバーと下部リンクバーを含み、上記上部リンクバーの一端は、上記下部リンクバーの一端に枢動可能に接続され、上記上部リンクバーの他端は、上記トップハンドルバーに固定的に取り付けられ、上記下部リンクバーの他端は、上記搭載物が取り外し可能に接続された上記支持プラットフォームに固定的に取り付けられる、項目121に記載の方法。
[項目123]
上記垂直運動リンクは、第3のリンクバー対を含み、上記第3のリンクバー対は、上記支持プラットフォームと上記トップハンドルバーに接続され、且つ、上記他の2対のリンクバーと角度をなす、項目122に記載の方法。
[項目124]
上記垂直運動リンクは、少なくとも1つのガイドレールを含み、上記ガイドレールの一端は、上記トップハンドルバーと接続され、上記ガイドレールの他端は、上記搭載物と動作可能に接続される、項目121に記載の方法。
[項目125]
上記ガイドレールの上記他端は、上記搭載物が取り外し可能に接続された支持プラットフォームを介して上記搭載物と動作可能に接続され、従って、上記支持プラットフォームと上記搭載物が上記鉛直方向に安定して移動できる、項目124に記載の方法。
[項目126]
2つの平行なガイドレールは、上記搭載物が取り外し可能に接続された支持プラットフォームを支持するように適用され、従って、上記支持プラットフォームと上記搭載物が上記鉛直方向に安定して移動できる、項目124に記載の方法。
[項目127]
上記搭載物は少なくとも1つの回転軸を有するジンバルである、項目116に記載の方法。
[項目128]
搭載物を安定させる安定化装置であって、
1つ以上のグリップを含むハンドル組立体と、
上記搭載物を支持し、且つ、上記搭載物が少なくとも1つの回転軸の周りを回転可能にする搭載物安定化組立体と、
上記ハンドル組立体に動作可能に接続され、且つ、上記搭載物安定化組立体を支持する定力組立体と、を含み、上記定力組立体は、上記搭載物を有する上記搭載物安定化組立体の鉛直方向の正味の力が実質的にゼロになるように、上記搭載物を有する上記搭載物安定化組立体の上記鉛直方向の重力と均衡する力を提供するように構成され、
上記定力組立体は、平行四辺形リンクを含み、上記平行四辺形リンクは、4つのピボットと上記平行四辺形リンク内に斜めに配置された弾性部材とを含み、上記弾性部材の1つの取付点は、4つのピボットのうち、上記ハンドル組立体に隣接する2つのピボットの長手方向軸を通る鉛直面から負のオフセット距離だけ水平方向に移動される、
上記安定化装置。
[項目129]
上記搭載物の重心は、4つのピボットのうち、上記搭載物安定化組立体に隣接する2つのピボットの長手方向軸を通る鉛直面内にある、項目128に記載の安定化装置。
[項目130]
負のオフセット距離は、上記弾性部材の上記1つの取付点を、上記弾性部材に対して上記鉛直面の反対側に位置する点に接続することによって、形成される、項目128に記載の安定化装置。
[項目131]
上記負のオフセット距離は、約−2mmから0mmまたは−0.6mmから−0.2mmの範囲内にある、項目130に記載の安定化装置。
[項目132]
上記負のオフセット距離は約−0.4mmである、項目131に記載の安定化装置。
[項目133]
上記弾性部材は、上記平行四辺形リンクの対角線に沿って近接して配置され、4つのピボットは、それぞれ、上記平行四辺形リンクの4隅の異なる隅に配置される、項目130に記載の安定化装置。
[項目134]
上記4つのピボットは、第1のピボット、第2のピボット、第3のピボット、及び、第4のピボットを含み、上記第1のピボットと上記第2のピボットは、初期状態で、上記ハンドル組立体の近位で、互いに鉛直方向に整列するように構成され、上記第3のピボットと上記第4のピボットは、上記初期状態で、上記搭載物安定化組立体の近位で、互いに鉛直方向に整列するように構成され、上記第2のピボットは、上記鉛直方向で上記第1のピボットより高く、上記第4のピボットは、上記鉛直方向で上記第3のピボットより高い、項目133に記載の安定化装置。
[項目135]
上記弾性部材は、第1端と第2端を有する引張バネであり、上記第1端は、上記第1のピボットと第3のピボットを接続するコネクティングロッドに上記第3のピボットの近位の第2の取付点で取り付けられ、上記第2端は、上記第2のピボットと第1のピボットの上記鉛直方向間の第1の取付点でコネクタに取り付けられる、項目133に記載の安定化装置。
[項目136]
上記コネクタは、調節ノブに移動可能に接続され、上記調節ノブの上記調節で上記コネクタを上記鉛直方向に上下させることによって、上記第1の取付点の上記第1のピボットに対する上記鉛直方向の高さを変更する、項目135に記載の安定化装置。
[項目137]
上記第2の取付点は、上記第1のピボットと上記第3のピボットの長手方向軸を通る水平面から、ある距離だけ鉛直方向にオフセットされる、項目135に記載の安定化装置。
[項目138]
上記第1の取付点は、上記第1のピボットと上記第2のピボットの長手方向軸を通る鉛直面から、ある距離だけ水平方向にオフセットされる、項目135に記載の安定化装置。
[項目139]
上記第1の取付点と上記第1のピボットの中心との鉛直方向距離は、上記定力組立体が異なる重力を有する異なる搭載物に対して異なる力を与えるように、可変である、項目135に記載の安定化装置。
[項目140]
与えられる力は、上記引張バネの1つ以上のパラメータ、上記平行四辺形リンクの構造パラメータ、及び、上記第1と第2の取付点の位置に従って決定される、項目135に記載の安定化装置。
[項目141]
上記引張バネの上記1つ以上のパラメータは、平均コイル径、線径、及び、コイル数の少なくとも1つを含む、項目140に記載の安定化装置。
[項目142]
上記平行四辺形リンクは、上記鉛直方向の低振動ジッターを低減または除去するほど十分に低い固有振動数を有する、項目135に記載の安定化装置。
[項目143]
上記ハンドル組立体は、ヒンジ機構によって上記平行四辺形リンクに取り付けられる、項目135に記載の安定化装置。
[項目144]
上記ハンドル組立体は、ロック機構によって上記平行四辺形リンクに取り付けられる、項目135に記載の安定化装置。
[項目145]
上記搭載物安定化組立体は、ネジ接続によって上記搭載物に接続される、項目128に記載の安定化装置。
[項目146]
上記搭載物と上記ハンドル組立体は、上記搭載物安定化組立体と上記定力組立体がない場合に、ハンドヘルド撮像装置として互いに接続可能な、項目128に記載の安定化装置。
[項目147]
上記ハンドル組立体は、上記定力組立体によって提供された力の方向に対して向きが可変である、項目128に記載の安定化装置。
[項目148]
搭載物を安定させる方法であって、
上記搭載物が少なくとも1つの回転軸の周りを回転可能にする搭載物安定化組立体を用いて、上記搭載物を支持するステップと、
上記搭載物を有する上記搭載物安定化組立体の鉛直方向の正味の力が実質的にゼロになるように、定力組立体を用いて、上記搭載物を有する上記搭載物安定化組立体の上記鉛直方向の重力と均衡する力を与えるステップと、を含み、上記定力組立体は、(1)上記搭載物安定化組立体を支持するように構成され、且つ、(2)1つ以上のグリップを含むハンドル組立体に動作可能に接続され、
上記定力組立体は、平行四辺形リンクを含み、上記平行四辺形リンクは、4つのピボットと、上記平行四辺形リンク内に斜めに配置された弾性部材とを含み、上記弾性部材の1つの取付点は、4つのピボットのうち、上記ハンドル組立体に隣接する2つのピボットの長手方向軸を通る鉛直面から負のオフセット距離だけ水平方向に移動される、
上記方法。
[項目149]
上記搭載物の重心は、4つのピボットのうち、上記搭載物安定化組立体に隣接する2つのピボットの長手方向軸を通る鉛直面内にある、項目148に記載の方法。
[項目150]
上記負のオフセット距離は、上記弾性部材の上記1つの取付点を上記弾性部材に対して上記鉛直面の反対側に位置する点に接続することによって形成される、項目148に記載の方法。
[項目151]
上記負のオフセット距離は、約−2mmから0mmまたは−0.6mmから−0.2mmの範囲内にある、項目150に記載の方法。
[項目152]
上記負のオフセット距離は約−0.4mmである、項目151に記載の方法。
[項目153]
上記弾性部材は、上記平行四辺形リンクの対角線に沿って近接して配置され、4つのピボットは、それぞれ、上記平行四辺形リンクの4隅の異なる隅に配置される、項目150に記載の方法。
[項目154]
上記4つのピボットは、第1のピボット、第2のピボット、第3のピボット、及び、第4のピボットを含み、上記第1のピボットと上記第2のピボットは、初期状態で、上記ハンドル組立体の近位で、互いに鉛直方向に整列するように構成され、上記第3のピボットと上記第4のピボットは、上記初期状態で、上記搭載物安定化組立体の近位で、互いに鉛直方向に整列するように構成され、上記第2のピボットは、上記第1のピボットより鉛直方向において高く、上記第4のピボットは、上記第3のピボットより上記鉛直方向において高い、項目153に記載の方法。
[項目155]
上記弾性部材は、第1端と第2端を有する引張バネであり、上記第1端は、上記第1のピボットと第3のピボットを接続するコネクティングロッドに上記第3のピボットの近位の第2の取付点で取付けられ、上記第2端は、上記第2のピボットと第1のピボットの上記鉛直方向の間にあるコネクタに第1の取付点で取り付けられる、項目153に記載の方法。
[項目156]
上記コネクタは、調節ノブと移動可能に接続され、上記調節ノブの上記調節で、上記コネクタを上記鉛直方向に上下させることによって、上記第1の取付点の上記第1のピボットに対する上記鉛直方向の高さを変更する、項目155に記載の方法。
[項目157]
上記第2の取付点は、上記第1のピボットと上記第3のピボットの長手方向軸を通る水平面から、ある距離だけ鉛直方向にオフセットされる、項目155に記載の方法。
[項目158]
上記第1の取付点は、上記第1のピボットと上記第2のピボットの長手方向軸を通る鉛直面から、ある距離だけ水平方向にオフセットされる、項目155に記載の方法。
[項目159]
上記第1の取付点と上記第1のピボットの中心との鉛直方向距離は、上記定力組立体が異なる重力を有する異なる搭載物に異なる力を与えるように、可変である、項目155に記載の方法。
[項目160]
上記平行四辺形リンクによって与えられる力は、上記引張バネの1つ以上のパラメータ、上記平行四辺形リンクの構造パラメータ、及び、上記第1と第2の取付点の位置に応じて、決定される項目155に記載の方法。
[項目161]
上記引張バネの上記1つ以上のパラメータは、平均コイル径、線径、及び、コイル数の少なくとも1つを含む、項目160に記載の方法。
[項目162]
上記平行四辺形リンクは、上記鉛直方向の低振動ジッターを低減または除去するほど十分に低い固有振動数を有する、項目155に記載の方法。
[項目163]
上記ハンドル組立体は、ヒンジ機構によって上記平行四辺形リンクに取り付けられる、項目155に記載の方法。
[項目164]
上記ハンドル組立体は、ロック機構によって上記平行四辺形リンクに取り付けられる、項目155に記載の方法。
[項目165]
上記搭載物安定化組立体は、ネジ接続によって上記搭載物に接続される、項目148に記載の方法。
[項目166]
上記搭載物と上記ハンドル組立体は、上記搭載物安定化組立体と上記定力組立体がない場合に、ハンドヘルド撮像装置として互いに接続可能である、項目148に記載の方法。
[項目167]
上記ハンドル組立体は、上記定力組立体によって与えられた上記力の方向に対して、向きが可変である、項目148に記載の方法。