特許第6819625号(P6819625)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6819625
(24)【登録日】2021年1月6日
(45)【発行日】2021年1月27日
(54)【発明の名称】画像形成装置
(51)【国際特許分類】
   B41J 29/38 20060101AFI20210114BHJP
   G03G 21/00 20060101ALI20210114BHJP
   G03G 21/16 20060101ALI20210114BHJP
   H04N 1/00 20060101ALI20210114BHJP
   G06F 3/01 20060101ALI20210114BHJP
   B41J 29/42 20060101ALI20210114BHJP
   B41J 29/00 20060101ALI20210114BHJP
【FI】
   B41J29/38 206
   G03G21/00 370
   G03G21/16 104
   H04N1/00 002A
   H04N1/00 002B
   H04N1/00 519
   G06F3/01 510
   B41J29/42 E
   B41J29/00 H
【請求項の数】14
【全頁数】24
(21)【出願番号】特願2018-14870(P2018-14870)
(22)【出願日】2018年1月31日
(65)【公開番号】特開2019-130784(P2019-130784A)
(43)【公開日】2019年8月8日
【審査請求日】2019年12月23日
(73)【特許権者】
【識別番号】000006150
【氏名又は名称】京セラドキュメントソリューションズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100168583
【弁理士】
【氏名又は名称】前井 宏之
(72)【発明者】
【氏名】白▲崎▼ 晴一
(72)【発明者】
【氏名】岩本 和久
【審査官】 小宮山 文男
(56)【参考文献】
【文献】 特開2014−125299(JP,A)
【文献】 特開2013−233668(JP,A)
【文献】 特開2014−107617(JP,A)
【文献】 特開2015−038774(JP,A)
【文献】 特開2004−145200(JP,A)
【文献】 特開2011−175153(JP,A)
【文献】 特開2005−119806(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B41J 29/38
B41J 29/00
B41J 29/42
G03G 21/00
G03G 21/16
G06F 3/01
H04N 1/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
装置本体と、
前記装置本体に接続する後処理装置と
を備え、
前記装置本体は、
ユーザーによる操作を受け付ける操作パネルと、
第1動作モード及び前記第1動作モードとは異なる第2動作モードのいずれかに動作モードを切り替える第1制御部と
を有し、
前記後処理装置は、
筐体と、
シートに後処理を実行する後処理部と、
前記筐体に配置されて、前記ユーザーによる操作を示す操作信号を出力する操作受付部と、
前記第1動作モードにおいて、前記第1制御部による制御に基づいて前記後処理装置の動作を制御する第2制御部と
を有し、
前記操作受付部は、前記操作パネルを操作する前記ユーザーから手の届かない位置に配置され、
前記第2制御部は、前記操作信号を受信すると、前記操作信号を前記第1制御部へ送信し、
前記第1制御部は、前記操作信号が示す操作が所定の操作と一致する否かを判定し、
前記第1制御部は、前記操作信号が示す操作が前記所定の操作と一致すると判定すると、前記動作モードを切り替え、
前記第2制御部は、前記第2動作モードにおいて、前記第1制御部による制御に基づかずに、前記後処理装置の動作を制御する、画像形成装置。
【請求項2】
前記操作受付部は、
前記ユーザーによって押下される操作キーと、
前記筐体に開閉自在に支持されるカバー部材が開姿勢及び閉姿勢のいずれであるかを検知する開閉検知部と
を含み、
前記所定の操作は、前記操作キーを押下する操作が継続している間に前記カバー部材を開閉する操作を含む、請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記動作モードに応じて、前記操作キーが押下された際に実行される処理が変化する、請求項2に記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記後処理装置は、前記後処理部を駆動させる駆動部を更に有し、
前記操作キーは、第1操作キーを含み、
前記第2制御部は、前記第1動作モードである場合に、前記第1操作キーの押下を示す第1キー押下信号を受信すると、前記第1キー押下信号を前記第1制御部へ送信し、
前記第1制御部は、前記第1キー押下信号を受信すると、前記第2制御部を介して前記後処理を前記後処理部に実行させ、
前記第2制御部は、前記動作モードが前記第2動作モードである場合に、前記第1キー押下信号を受信すると、前記駆動部にテスト駆動させる、請求項3に記載の画像形成装置。
【請求項5】
前記操作キーは、前記第1操作キーとは異なる第2操作キーを更に含み、
前記第2制御部は、前記動作モードが前記第1動作モードである場合に、前記第2操作キーの押下を示す第2キー押下信号を受信すると、前記第2キー押下信号を前記第1制御部へ送信し、
前記第1制御部は、前記第2キー押下信号を受信すると、前記後処理に関する設定を切り替え、
前記第2制御部は、前記動作モードが前記第2動作モードである場合に、前記第2キー押下信号を受信すると、前記テスト駆動させる対象の前記駆動部を切り替える、請求項4に記載の画像形成装置。
【請求項6】
前記操作受付部は、前記後処理装置に関する情報を通知する通知部を有し、
前記通知部は、前記動作モードに応じて、通知する情報を変化させる、請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載の画像形成装置。
【請求項7】
前記後処理装置は、検知体を検知するセンサーを更に備え、
前記通知部は、前記動作モードが前記第1動作モードである場合に、前記後処理に関する設定情報を通知し、前記動作モードが前記第2動作モードである場合に、前記センサーの検知結果を通知する、請求項6に記載の画像形成装置。
【請求項8】
前記通知部は、複数のランプを有し、
前記通知部は、前記複数のランプの状態を組み合わせて、前記検知結果を通知する、請求項7に記載の画像形成装置。
【請求項9】
前記センサーは複数であり、
前記複数のランプのうちの少なくとも1つのランプは、前記複数のセンサーのうちの前記検知結果を通知する対象である対象センサーが組み分けされたグループを通知する、請求項8に記載の画像形成装置。
【請求項10】
前記操作受付部は、前記ユーザーによって押下される操作キーを有し、
前記動作モードが前記第2動作モードである場合に、前記操作キーが押下されると、前記第2制御部は、前記検知結果を通知する対象を示す対象センサーを切り替える、請求項9に記載の画像形成装置。
【請求項11】
前記後処理装置は、前記後処理に関する複数の調整項目の各々に対応する設定値を記憶する記憶部を更に有し、
前記通知部は、前記設定値を変更する対象の対象調整項目の候補を、前記複数のランプの状態を組み合わせることによって通知する、請求項8〜請求項10のいずれか1項に記載の画像形成装置。
【請求項12】
前記通知部は、前記対象調整項目の前記設定値を、前記複数のランプの状態を組み合わせることによって通知する、請求項11に記載の画像形成装置。
【請求項13】
前記操作受付部は、前記ユーザーによって押下される操作キーを有し、
前記操作キーは、第1操作キーと前記第1操作キーとは異なる第2操作キーとを含み、
前記動作モードが前記第2動作モードである場合に、前記第2制御部は、前記第1操作キーの押下を示す第1キー押下信号を受信すると、前記設定値として設定される候補を示す候補設定値を切り替え、
前記動作モードが前記第2動作モードである場合に、前記第2制御部は、前記第2操作キーの押下を示す第2キー押下信号を受信すると、前記候補設定値を前記設定値として前記記憶部に記憶させる、請求項11又は請求項12に記載の画像形成装置。
【請求項14】
前記動作モードが前記第2動作モードである場合に、前記第2制御部は、前記第1キー押下信号を所定時間以上継続して受信すると、前記対象調整項目の候補を所定時間ごとに順次切り替える、請求項13に記載の画像形成装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、メンテナンス作業を簡略化する画像形成装置が開示されている。特許文献1に開示の画像形成装置は、作業者が操作部を操作することによって調整作業が実行される。
【0003】
また、バインダー処理装置のようなオプション装置を介して後処理装置が装置本体に接続される画像形成装置がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2000−127574号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
後処理装置が複数のオプション装置を介して装置本体に接続する場合、後処理装置が装置本体の操作部から離れて配置される可能性がある。この場合、特許文献1に開示の技術のように、メンテナンス作業時に、操作部を操作する必要があると、作業者は、操作部と、オプション装置との間を往復しなければならない場合がある。あるいは、操作部を操作するためのユーザー(作業員)と、オプション装置のメンテナンス作業を確認するためのユーザー(作業員)とが必要になる場合がある。
【0006】
本発明は、上記課題に鑑み、後処理装置が装置本体と離れて配置された場合であっても、メンテナンス作業を容易に行うことができる画像形成装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明に係る画像形成装置は、装置本体と、前記装置本体に接続する後処理装置とを備える。前記装置本体は、操作パネルと、第1制御部とを有する。前記操作パネルは、ユーザーによる操作を受け付ける。前記第1制御部は、第1動作モード及び前記第1動作モードとは異なる第2動作モードのいずれかに動作モードを切り替える。前記後処理装置は、操作受付部と、第2制御部とを有する。前記操作受付部は、前記ユーザーによる操作を受け付けて、前記ユーザーによる操作を示す操作信号を出力する。前記第2制御部は、前記第1動作モードにおいて、前記第1制御部による制御に基づいて前記後処理装置の動作を制御する。前記操作受付部は、前記操作パネルを操作する前記ユーザーから手の届かない位置に配置される。前記第2制御部は、前記操作信号を受信すると、前記操作信号を前記第1制御部へ送信する。前記第1制御部は、前記操作信号が示す操作が所定の操作と一致する否かを判定する。前記第1制御部は、前記操作信号が示す操作が前記所定の操作と一致すると判定すると、前記動作モードを切り替える。前記第2制御部は、前記第2動作モードにおいて、前記第1制御部による制御に基づかずに前記後処理装置の動作を制御する。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、後処理装置が装置本体と離れて配置された場合であっても、メンテナンス作業を容易に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】本発明の実施形態1に係る画像形成装置の構成を示す図である。
図2】本発明の実施形態1に係る装置本体の構成を示す図である。
図3】本発明の実施形態1に係る後処理装置の外観構成を示す斜視図である。
図4】本発明の実施形態1に係る後処理装置の外観構成を示す他の斜視図である。
図5】本発明の実施形態1に係る後処理装置の内部構成を示す図である。
図6】本発明の実施形態1に係る複数の駆動部及び複数のセンサーを示す図である。
図7】本発明の実施形態1に係る第2操作パネルの一例を示す図である。
図8】本発明の実施形態1に係る動作モード切替処理を示すフローチャートである。
図9】本発明の実施形態2に係る後処理装置の構成を示す図である。
図10】本発明の実施形態2に係る第1操作キー及び第2操作キーに割り当てられる処理を示す図である。
図11】本発明の実施形態3に係る通知部の状態と複数のセンサーとの関係を示す図である。
図12】本発明の実施形態4に係る第1通知モードにおける通知部の状態と複数の調整項目との関係を示す図である。
図13】本発明の実施形態4に係る第1操作キー及び第2操作キーに割り当てられる処理を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、図面を参照して、本発明に係る画像形成装置の実施形態について説明する。なお、図中、同一又は相当部分については同一の参照符号を付して説明を繰り返さない。
【0011】
[実施形態1]
図1を参照して、実施形態1に係る画像形成装置100の構成を説明する。図1は、実施形態1に係る画像形成装置100の構成を示す図である。
【0012】
図1に示すように、画像形成装置100は、装置本体1、及び後処理装置2を備える。後処理装置2は、複数のオプション装置9を介して装置本体1に接続する。複数のオプション装置9は、例えば、バインダー処理装置である。
【0013】
装置本体1は、シートに画像を形成する。装置本体1は、第1筐体10、及び第1操作パネル11を有する。第1操作パネル11は、ユーザーによる操作(ユーザーからの指示)を受け付ける。第1操作パネル11は、ユーザーによる操作を受け付けると、ユーザーからの操作を示す第1操作信号を出力する。第1操作パネル11は、第1筐体10の側面に配置される。
【0014】
後処理装置2は、装置本体1によって画像が形成されたシートに後処理を実行する。後処理は、例えば、パンチ処理、シフト処理、及びステープル処理を含む。
【0015】
後処理装置2は、第2筐体20、及び第2操作パネル21を有する。第2筐体20は、第1筐体10から離れて配置される。第1筐体10と第2筐体20との間の距離は、例えば、4mである。第2筐体20は、筐体の一例である。
【0016】
第2操作パネル21は、ユーザーによる操作(後処理装置2に対するユーザーからの指示)を受け付けて、ユーザーによる操作を示す第2操作信号を出力する。第2操作パネル21は、第2筐体20の側面に配置される。第2操作パネル21は、第1操作パネル11を操作するユーザーから手の届かない位置に配置される。
【0017】
次に、図1及び図2を参照して、実施形態1に係る装置本体1の構成について説明する。図2は、実施形態1に係る装置本体1の構成を示す図である。
【0018】
図2に示すように、装置本体1は、第1筐体10及び第1操作パネル11に加え、原稿搬送装置12、原稿読取装置13、給紙部14、第1搬送機構15、画像形成部16、第1記憶部17、及び第1制御部18を備える。
【0019】
第1操作パネル11は、タッチディスプレー111及び複数のキー112を有する。
【0020】
タッチディスプレー111は、ディスプレー及びタッチセンサーを含む。ディスプレーは、各種画面を表示する。ディスプレーは、例えば、液晶ディスプレー又は有機ELディスプレー(Organic Electro Luminescence Display)である。タッチセンサーは、被検知体によるタッチを検知する。タッチセンサーは、被検知体によるタッチを検知した位置を示すタッチ信号を出力する。被検知体は、例えば、ユーザーの手指である。タッチセンサーは、例えば、抵抗膜方式のタッチセンサーである。複数のキー112は、テンキー、スタートキー、及びキャンセルキーを含む。
【0021】
原稿搬送装置12は、原稿Dを搬送する原稿搬送処理を実行する。原稿搬送装置12は、原稿載置トレイ、原稿搬送部、及び原稿排出トレイを有する。原稿搬送部は、原稿載置トレイに載置された原稿Dを1枚ずつ原稿排出トレイまで読取位置Rを経由するように搬送する。読取位置Rは、原稿読取装置13が原稿Dの画像を読み取ることが可能な位置である。
【0022】
原稿読取装置13は、原稿Dの画像を読み取って、原稿Dの画像を示す原稿データを生成する。以下、原稿Dの画像を読み取って原稿データを生成する処理を「原稿読取処理」と記載する。原稿読取装置13は、コンタクトガラス131、及び読取機構132を有する。読取機構132は、光源、キャリッジ、光学系、及びCCD(Charge−Coupled Device)イメージセンサーを含む。読取機構132は、コンタクトガラス131上に載置された原稿Dの画像を読みって、原稿画像データを出力する。あるいは、原稿読取装置13は、読取位置Rを通過する原稿Dの画像を読み取って、原稿画像データを出力する。原稿読取装置13は、例えば、スキャナーである。
【0023】
給紙部14は、シートSを給紙する給紙処理を実行する。詳しくは、給紙部14は、給紙カセット、及び給紙ローラー群を有する。給紙カセットは、複数のシートSを収容する。給紙ローラー群は、給紙カセットに収容された複数のシートSを一枚ずつ給紙する。シートSは、例えば、用紙である。
【0024】
第1搬送機構15は、給紙部14から第1筐体10の外部までシートSを搬送する第1搬送処理を実行する。シートSは、画像形成部16を経由するように搬送される。第1搬送機構15は、ローラー及びガイド部材を有する。
【0025】
画像形成部16は、シートSに画像を形成する画像形成処理を実行する。本実施形態において、画像形成部16は、露光装置161、帯電装置162、現像装置163、感光体ドラム164、クリーニング装置165、転写装置166、及び定着装置167を有し、電子写真方式によって画像を形成する。露光装置161は、画像データに基づいて、感光体ドラム164に静電潜像を形成する。帯電装置162は、感光体ドラム164を所定の電位に均一に帯電させる。現像装置163は、感光体ドラム164にトナーを供給し、感光体ドラム164上に形成された静電潜像を現像する。定着装置167は、シートSに転写されたトナー像をシートSに定着させる。
【0026】
第1記憶部17は、各種のデータを記憶する。第1記憶部17は、ストレージデバイス及び半導体メモリーによって構成される。ストレージデバイスは、例えば、HDD(Hard Disk Drive)及び/又はSSD(Solid State Drive)によって構成される。半導体メモリーは、例えば、RAM(Random Access Memory)及びROM(Read Only Memory)を構成する。第1記憶部17は、第1制御プログラムを記憶する。
【0027】
第1制御部18は、第1制御プログラムを実行することにより、画像形成装置100の各部の動作を制御する。第1制御部18は、CPU(Central Processing Unit)のようなプロセッサーによって構成される。また、第1制御部18は、画像形成処理用の集積回路を備える。画像形成処理用の集積回路は、例えば、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)によって構成される。
【0028】
第1制御部18は、画像形成装置100の動作モードを、通常動作モードとメンテナンスモードとの間で切り替える。第1制御部18は、画像形成装置100の動作モードを示す第1動作モードフラグを第1記憶部17に記憶させる。第1動作モードフラグは、画像形成装置100の動作モードが通常動作モード及びメンテナンスモードのいずれであるかを示す。本実施形態において、画像形成装置100の動作モードが、通常動作モードである場合、第1動作モードフラグは、「ON」を示す。一方、画像形成装置100の動作モードが、メンテナンスモードである場合、第1動作モードフラグは、「OFF」を示す。なお、通常動作モードは、第1動作モードの一例であり、メンテナンスモードは、第2動作モードの一例である。
【0029】
通常動作モードにおいて、装置本体1は、シートSに画像を形成するための処理を実行する。メンテナンスモードにおいて、装置本体1は、メンテナンス処理を実行する。メンテナンス処理は、例えば、各部の制御値を調整するための処理を含む。制御値は、例えば、現像装置163が有する現像ローラーに印加する電圧値である。
【0030】
続いて、図1、及び図3図7を参照して、実施形態1に係る後処理装置2の構成について説明する。
【0031】
まず、図1図3及び図4を参照して、実施形態1に係る後処理装置2の外観構成について説明する。図3は、実施形態1に係る後処理装置2の外観構成を示す斜視図である。図4は、実施形態1に係る後処理装置2の外観構成を示す他の斜視図である。
【0032】
図3に示すように、後処理装置2は、カバー部材22、及び開閉検知部23を更に含む。カバー部材22、及び開閉検知部23は、第2筐体20に配置される。換言すると、カバー部材22、及び開閉検知部23は、第1操作パネル11を操作するユーザーの手の届かない位置に配置される。本実施形態において、第2操作パネル21、カバー部材22、及び開閉検知部23は、操作受付部を構成する。
【0033】
図3及び図4に示すように、カバー部材22は、第2筐体20によって開閉自在に支持されて、ユーザーによる開閉操作を受け付ける。カバー部材22が開姿勢である場合、第2筐体20が有する開口20hが開放される。一方、カバー部材22が閉姿勢である場合、第2筐体20が有する開口20hがカバー部材22によって覆われる。
【0034】
開閉検知部23は、カバー部材22が開姿勢及び閉姿勢のいずれであるかを示す開閉検知信号を出力する。本実施形態において、開閉検知信号及び第2操作信号(図1参照)は、操作信号を構成する。
【0035】
次に、図1、及び図3図6を参照して、実施形態1に係る後処理装置2の内部構成について説明する。図5は、実施形態1に係る後処理装置2の内部構成を示す図である。
【0036】
図5に示すように、後処理装置2は、搬入部24、第2搬送機構25、後処理部26、排出トレイ27、第2記憶部28、及び第2制御部29を更に有する。搬入部24、第2搬送機構25、後処理部26、第2記憶部28、及び第2制御部29は、第2筐体20の内部に配置される。なお、第2記憶部28は、記憶部の一例である。
【0037】
後処理部26は、パンチャー261、処理部262、及びステープラー263を有する。
【0038】
搬入部24には、第1搬入口20aを介して、シートSが搬入される。第1搬入口20aは、第2筐体20の側面に設けられる。シートSは、複数のオプション装置9(図1参照)を介して、第1筐体10から第1搬入口20aまで搬送される。
【0039】
搬入部24は、搬入ローラー241を有する。搬入ローラー241は、第1搬入口20aから搬入されたシートSを第2搬送機構25へ搬送する。
【0040】
第2搬送機構25は、搬入部24へ搬入されたシートSを排出トレイ27まで搬送する第2搬送処理を実行する。本実施形態において、排出トレイ27は、第1排出トレイ271及び第2排出トレイ272を含む。第2搬送機構25は、第1排出トレイ271又は第2排出トレイ272までシートSを搬送する。詳しくは、第2搬送機構25は、所定の処理の対象ではないシートSを第1排出トレイ271へ向けて搬送する。また、第2搬送機構25は、所定の処理の対象のシートSを第2排出トレイ272へ向けて搬送する。所定の処理は、例えば、処理部262によるシフト処理、及び/又はステープラー263によるステープル処理である。
【0041】
第2搬送機構25は、複数のローラー、複数のガイド部材、第1分岐部材251、第2分岐部材252、及び待避ローラー253を有し、後処理搬送路Lを構成する。後処理搬送路Lは、第1後処理搬送路L1、第2後処理搬送路L2、第3後処理搬送路L3、第4後処理搬送路L4、及び待避搬送路L5を含む。
【0042】
第1後処理搬送路L1は、搬入部24から第1分岐部材251まで延在する。第2後処理搬送路L2は、第1分岐部材251から第1排出トレイ271まで延在する。第3後処理搬送路L3は、第1分岐部材251から第2分岐部材252まで延在する。第4後処理搬送路L4は、第2分岐部材252から第2排出トレイ272まで延在する。待避搬送路L5は、待避ローラー253の周面に沿って延在する。
【0043】
第1分岐部材251、及び第2分岐部材252の各々は、回動することにより、シートSの搬送先を切り替える。詳しくは、第1分岐部材251は、第1後処理搬送路L1に沿って搬送されるシートSの搬送先を、第2後処理搬送路L2と第3後処理搬送路L3との間で切り替える。第2後処理搬送路L2には、第1排出トレイ271に排出されるシートSが搬送される。第3後処理搬送路L3には、第4後処理搬送路L4又は待避搬送路L5へ搬送されるシートSが搬送される。第2分岐部材252は、第3後処理搬送路L3に沿って搬送されるシートSの搬送先を、第4後処理搬送路L4と待避搬送路L5との間で切り替える。第4後処理搬送路L4には、処理部262へ搬送されるシートSが搬送される。待避搬送路L5には、処理部262への搬送タイミングの制御が必要なシートSが搬送される。待避搬送路L5に搬送されたシートSは、待避ローラー253に巻き付けられて、処理部262への搬送タイミングが制御される。
【0044】
パンチャー261は、第1搬入口20aから搬入されたシートSに穿孔処理を実行する。
【0045】
処理部262は、整合処理及びシフト処理を実行する。処理部262は、処理トレイ262a、整合板、通紙ガイド、シフトガイド、シフト板、及びパドルを備える。
【0046】
処理トレイ262aにはシートSが積載される。本実施形態において、処理トレイ262aには、第1搬入口20aから搬入されたシートSが積載される。あるいは、処理トレイ262aには、第2排出トレイ272に載置されたシートSの束が、第2搬入口20bから搬入されて積載される。以下では、処理トレイ262aに載置されたシートS(シートSの束)のステープラー263側(第2搬入口20bとは反対側)を「シートSの後側」とし、その反対側を「シートSの前側」として実施形態を説明する。また、処理トレイ262aに載置されたシートSを前端側から見たときの左側を「シートSの左側」とし、その反対側を「シートSの右側」として実施形態を説明する。
【0047】
ステープラー263は、ステープル処理を実行する。ステープル処理は、オートステープル処理及びマニュアルステープル処理を含む。ユーザーは、例えば、第1操作パネル11を操作することによって、オートステープル処理及びマニュアルステープル処理のいずれかを指定することができる。
【0048】
オートステープル処理では、第1搬入口20aから処理トレイ262aまで順次搬送されたシートSの束にステープルを施す。ステープラー263は、シートSが処理トレイ262aに積載されるタイミングに合わせて、シートSの束にステープルを施す。ステープルが施されたシートSの束は、第2排出トレイ272まで第2搬送機構25によって搬送される。
【0049】
一方、マニュアルステープル処理では、シートSの束が第2搬入口20bからユーザーによって挿入されて処理トレイ262aまで搬送される。ステープラー263は、シートSの束において、ユーザーが指定するステープル位置にステープルを施す。ステープルが施されたシートSの束は、第2排出トレイ272まで第2搬送機構25によって搬送される。
【0050】
ステープル位置は、ユーザーが第2操作パネル21を操作することにより指定される。本実施形態において、ユーザーは、第1ステープル位置、第2ステープル位置、及び第3ステープル位置のいずれかをステープル位置として指定する。
【0051】
ステープル位置として第1ステープル位置が指定された場合、ステープラー263は、シートSの束の後端部の左右2箇所にステープルを施す。また、ステープル位置として第2ステープル位置が指定された場合、ステープラー263は、シートSの後端部の右側の1箇所にステープルを施す。また、ステープル位置として第3ステープル位置が指定された場合、ステープラー263は、シートSの後端部の左側の1箇所にステープルを施す。なお、第1ステープル位置及び第2ステープル位置と、第3ステープル位置とでは、ステープラー263の待機位置が異なる。
【0052】
ユーザーが指定したステープル位置を示すステープル位置情報は、第2記憶部28に記憶される。
【0053】
第2記憶部28は、各種のデータを記憶する。第2記憶部28は、半導体メモリーによって構成される。半導体メモリーは、例えば、RAM及びROMを構成する。
【0054】
第2記憶部28は、第2動作モードフラグを記憶する。第2動作モードフラグは、画像形成装置100の動作モードが通常動作モード及びメンテナンスモードのいずれであるかを示す。本実施形態において、画像形成装置100の動作モードが通常動作モードである場合、第2動作モードフラグは、「ON」を示す。一方、画像形成装置100の動作モードがメンテナンスモードである場合、第2動作モードフラグは、「OFF」を示す。
【0055】
また、第2記憶部28は、複数の調整項目の各々の設定値を記憶する。各調整項目は、後処理部26が実行する後処理に関する調整項目を含む。例えば、調整項目は、ステープラー263のホームポジションに関する調整項目を含む。
【0056】
第2記憶部28は、後処理装置2の各部の動作を制御するための第2制御プログラムを記憶する。
【0057】
第2制御部29は、第2制御プログラムを実行することにより、後処理装置2の各部の動作を制御する。第2制御部29は、後処理装置2が第1筐体10に装着されると、第1制御部18と通信することができる。第2制御部29は、例えば、シリアル通信方式によって第1制御部18と通信を行う。
【0058】
本実施形態において、画像形成装置100の動作モードが通常動作モードである場合、第2制御部29は、後処理装置2の各部から信号を受信すると、後処理装置2の各部から受信した信号を第1制御部18へ送信する。第1制御部18は、第2制御部29を介して、後処理装置2の各部からの信号を受信すると、後処理装置2の各部の動作を制御するための指示信号を送信する。換言すると、画像形成装置100の動作モードが、通常動作モードである場合、第2制御部29は、第1制御部18の制御に基づいて、後処理装置2の各部の動作を制御する。
【0059】
続いて、図6を参照して、実施形態1に係る後処理装置2の内部構成について更に説明する。図6は、実施形態1に係る複数の駆動部3及び複数のセンサー4を示す図である。
【0060】
図6に示すように、後処理装置2は、複数の駆動部3、及び複数のセンサー4を更に有する。複数の駆動部3は、第2筐体20の内部に配置される。
【0061】
複数の駆動部3は、第2搬送機構25及び後処理部26の各部を駆動させる。
【0062】
複数のセンサー4は、検知体の有無及び検知体の位置を検知する。複数のセンサー4は、第2搬送機構25及び後処理部26に配置される。各センサー4は、例えば、透過型センサーである。
【0063】
続いて、図1、及び図3図7を参照して、実施形態1に係る第2操作パネル21について説明する。図7は、実施形態1に係る第2操作パネル21の一例を示す図である。
【0064】
図7に示すように、第2操作パネル21は、通知部211、及び操作キー部212を含む。
【0065】
通知部211は、後処理装置2に関する情報を通知する。後処理装置2に関する情報は、例えば、ステープル位置(図5参照)のような後処理に関する設定情報である。
【0066】
通知部211は、4つのランプ211a、211b、211c、211dを含む。4つのランプ211a、211b、211c、211dは、例えば、LED(light emitting diode)である。以下、4つのランプ211a、211b、211c、211dをそれぞれ、「第1ランプ211a」、「第2ランプ211b」、「第3ランプ211c」、及び「第4ランプ211d」と記載する。
【0067】
本実施形態において、第1ランプ211a、第2ランプ211b、及び第3ランプ211cは、ステープル位置情報を通知する。具体的には、第1ステープル位置がステープル位置として指定されている場合、第1ランプ211aは、点灯状態であり、第2ランプ211b及び第3ランプ211cは、消灯状態である。第2ステープル位置がステープル位置として指定されている場合、第2ランプ211bは、点灯状態であり、第1ランプ211a及び第3ランプ211cは、消灯状態である。第3ステープル位置がステープル位置として指定されている場合、第3ランプ211cは、点灯状態であり、第1ランプ211a及び第2ランプ211bは、消灯状態である。
【0068】
第4ランプ211dは、例えば、ステープル処理が実行可能であることを示す情報を通知する。第4ランプ211dは、ステープル処理が実行可能である場合、点灯状態であり、ステープル処理が実行可能ではない場合、消灯状態である。
【0069】
操作キー部212は、2つの操作キー212a、212bを含む。以下、2つの操作キー212aのうちの一方を「第1操作キー212a」と記載し、他方を「第2操作キー212b」と記載する。
【0070】
第1操作キー212aが押下されると、第1キー押下信号が第2制御部29へ送信される。また、第2操作キー212bが押下されると、第2キー押下信号が第2制御部29へ送信される。
【0071】
第1操作キー212aには、ステープル位置切替処理が割り当てられる。ステープル位置切替処理は、図5を参照して説明したステープル位置を切り替える処理を示す。
【0072】
ユーザーが、第1操作キー212aを押下すると、第1キー押下信号が第2制御部29を介して第1制御部18へ送信される。第1制御部18は、第1キー押下信号を受信すると、動作モードをマニュアルステープルモードに切り替える。詳しくは、第1制御部18は、後処理装置2へのシートSの搬送を禁止し、ステープル位置切替処理を第2制御部29に実行させるための第1指示信号を第2制御部29へ送信する。
【0073】
第2制御部29は、第1指示信号を受信すると、ステープル位置切替処理を実行する。詳しくは、第2制御部29は、第2記憶部28に記憶されたステープル位置情報を変更する。以下、第2記憶部28に記憶されたステープル位置情報を変更することを「ステープル位置の切り替え」と記載する。本実施形態では、第2制御部29は、第1ステープル位置、第2ステープル位置、第3ステープル位置、及び第1ステープル位置の順を繰り返すようにステープル位置を切り替える。第2制御部29は、ステープル位置を切り替えると、駆動部3を駆動させて、ステープラー263の待機位置を変更させる。
【0074】
第2操作キー212bには、マニュアルステープル実行処理が割り当てられる。マニュアルステープル実行処理は、図5を参照して説明したステープラー263にマニュアルステープル処理を実行させる処理を示す。
【0075】
ユーザーが、第2操作キー212bを押下すると、第2キー押下信号が第2制御部29を介して第1制御部18へ送信される。第1制御部18は、第2制御部29から第2キー押下信号を受信すると、マニュアルステープル実行処理を第2制御部29に実行させるための第2指示信号を第2制御部29へ送信する。
【0076】
第2制御部29は、第2指示信号を受信すると、ステープラー263にマニュアルステープル処理を実行させる。
【0077】
また、本実施形態において、第1制御部18は、第2制御部29から受信した信号によって示される操作が所定の操作を示すか否かを判定する。所定の操作は、第1操作キー212a、及び第2操作キー212bが同時に押下された状態で、カバー部材22を1回開閉する操作を示す。第1制御部18は、所定の操作が、第1操作キー212a、及び第2操作キー212bが同時に押下された状態で、カバー部材22を1回開閉する操作を示すと判定すると、動作モード切替処理を実行する。動作モード切替処理は、画像形成装置100の動作モードを切り替える処理を示す。詳しくは、動作モード切替処理は、通常動作モードからメンテナンスモードへ切り替える処理を示す。あるいは、動作モード切替処理は、画像形成装置100の動作モードをメンテナンスモードから通常動作モードへ切り替える処理を示す。
【0078】
本実施形態において、画像形成装置100の動作モードがメンテナンスモードである場合、第2制御部29は、後処理装置2の各部から受信した信号が所定の操作を示す信号であるか否かを判定する。画像形成装置100の動作モードがメンテナンスモードである場合、第2制御部29は、後処理装置2の各部から受信した信号が所定の操作を示す信号であると判定した場合のみ、後処理装置2の各部から受信した信号を第1制御部18へ送信する。一方、第2制御部29は、後処理装置2の各部から受信した信号が所定の操作を示す信号ではないと判定すると、後処理装置2の各部から受信した信号を第1制御部18へ送信しない。換言すると、画像形成装置100の動作モードがメンテナンスモードである場合、第2制御部29は、第1制御部18による制御に基づかずに、後処理装置2の各部の動作を制御する。
【0079】
次に、図1図8を参照して、実施形態1に係る動作モード切替処理について説明する。図8は、実施形態1に係る動作モード切替処理を示すフローチャートである。動作モード切替処理は、第1制御部18が第2操作信号を受信すると開始される。
【0080】
図8に示すように、第1制御部18は、第2制御部29から受信した信号によって示される操作が、所定の操作と一致するか否かを判定する(ステップS102)。第1制御部18は、第2制御部29から受信した信号によって示される操作が、所定の操作と一致すると判定すると(ステップS102:Yes)、動作モードを切り替えて(ステップS104)、動作モード切替処理を終了する。詳しくは、動作モードを通常動作モードからメンテナンスモードへ切り替える場合、第1制御部18は、第1動作モードフラグ(図2参照)及び第2動作モードフラグ(図5参照)を「ON」から「OFF」へ切り替える。一方、動作モードをメンテナンスモードから通常動作モードへ切り替える場合、第1制御部18は、第1動作モードフラグ及び第2動作モードフラグを「OFF」から「ON」へ切り替える。
【0081】
また、第1制御部18は、第2制御部29から受信した信号によって示される操作が、所定の操作と一致しないと判定した場合(ステップS102:No)、動作モードを切り替えることなく、動作モード切替処理を終了する。
【0082】
以上、実施形態1について説明した。本実施形態によれば、作業員は、第1操作キー212a、及び第2操作キー212bを同時に押下した状態で、カバー部材22を1回開閉するだけで、画像形成装置100の動作モードを切り替えることができる。換言すると、作業員は、画像形成装置100の動作モードを切り替えるために、第1操作パネル11と第2操作パネル21との間を往復する必要が無くなる。この結果、作業効率が向上する。あるいは、メンテナンス作業に要する作業員の人数を削減することができる。
【0083】
なお、本実施形態において、所定の操作が第1操作キー212aと、第2操作キー212bとを同時に押下した状態で、カバー部材22を1回開閉させる操作である場合を例に説明したが、所定の操作は、作業員及び利用者の意図に反して、画像形成装置100の動作モードが切り替わることを防止できる操作であればよく、例えば、第1操作キー212a及び第2操作キー212bの少なくとも1つを長押し操作した状態で、カバー部材22を1回開閉する操作であってもよい。あるいは、第1操作キー212a及び第2操作キー212bを同時に押下した状態で、カバー部材22を2回以上開閉する操作であってもよい。
【0084】
また、本実施形態では、通常動作モードにおいて第2操作キー212bには、マニュアルステープル実行処理が割り当てられたが、通常動作モードにおいて第1操作キー212aに割り当てられる処理は、後処理を実行する処理であればよく、例えば、パンチャー261がシートSを穿孔するタイミングを指定する処理であってもよい。
【0085】
また、本実施形態では、通常動作モードにおいて第1操作キー212aには、ステープル位置切替処理が割り当てられたが、通常動作モードにおいて第1操作キー212aに割り当てられる処理は、後処理に関する設定を切り替える処理であればよく、例えば、パンチャー261がシートSを穿孔する位置を切り替える処理であってもよい。
【0086】
また、本実施形態において、第1操作パネル11がタッチディスプレー111及び複数のキー112を有する構成を説明したが、第1操作パネル11は、複数のキー112を省略してもよい。
【0087】
[実施形態2]
次に、図1図7図9及び図10を参照して、実施形態2に係る画像形成装置100について説明する。実施形態2は、画像形成装置100の動作モードが第1メンテナンスモードである点が実施形態1と異なる。以下、実施形態2について、実施形態1と異なる事項について説明し、実施形態1と重複する部分についての説明は割愛する。
【0088】
本実施形態において、メンテナンスモードは、第1メンテナンスモードを含む。第1メンテナンスモードは、後処理装置2が有する駆動部3の動作が正常であるか否かを作業員が検査するためのモードである。
【0089】
まず、図9を参照して、実施形態2に係る後処理装置2の構成について説明する。図9は、実施形態2に係る後処理装置2の構成を示す図である。
【0090】
図9に示すように、駆動部3は、第1駆動部31、第2駆動部32、第3駆動部33、第4駆動部34、及び第5駆動部35を含む。本実施形態において、第1駆動部31、第2駆動部32、第3駆動部33、第4駆動部34、及び第5駆動部35それぞれ順に、「搬入駆動機構」、「待避ローラー駆動機構」、「ステープル駆動機構」、「第1分岐部材駆動機構」、及び「第2分岐部材駆動機構」である。「搬入駆動機構」、「待避ローラー駆動機構」、及び「ステープル駆動機構」は、例えば、モーターである。「第1分岐部材駆動機構」、及び「第2分岐部材駆動機構」は、例えば、ソレノイドである。
【0091】
駆動部3は、画像形成装置100の動作モードに応じて動作が異なる。詳しくは、画像形成装置100の動作モードが通常動作モードである場合、駆動部3は、通常駆動する。通常駆動は、後処理装置2が後処理を実行するための駆動を示す。例えば、搬入駆動機構は、搬入ローラー241を回転させて、シートSを第2筐体20へ搬入する。待避ローラー駆動機構は、待避ローラー253を回転させて、シートSを待避ローラー253に巻き付ける。ステープル駆動機構は、ステープラー263をステープル位置まで移動させる。第1分岐部材駆動機構及び第2分岐部材駆動機構は、第1分岐部材251を回動させてシートSの搬送先を切り替える。
【0092】
一方、画像形成装置100の動作モードが第1メンテナンスモードである場合、駆動部3は、テスト駆動する。テスト駆動は、駆動部3の動作が正常であるか否かを検査するための駆動を示す。例えば、ステープル駆動機構は、ステープラー263が駆動範囲を正常に移動できるか否かを検査するために駆動する。駆動範囲は、ステープラー263が移動できる範囲を示す。作業員は、ステープラー263の動作を目視で確認することにより、例えば、センサー4の故障及び/又は破損を発見することができる。
【0093】
また、第1操作キー212a及び第2操作キー212bに割り当てられる処理は、画像形成装置100の動作モードに応じて変化する。動作モードが通常動作モードから第1メンテナンスモードに切り替わると第1操作キー212a及び第2操作キー212bには、第1メンテナンスモードにおいて必要な処理が割り当てられる。
【0094】
次に、図10を参照して、実施形態2に係る第1操作キー212a及び第2操作キー212bに割り当てられる処理について説明する。図10は、実施形態2に係る第1操作キー212a及び第2操作キー212bに割り当てられる処理を示す図である。
【0095】
図10に示すように、画像形成装置100の動作モードが通常動作モードである場合、第1操作キー212aには、ステープル位置切替処理が割り当てられる(図7参照)。一方、画像形成装置100の動作モードが第1メンテナンスモードである場合、第1操作キー212aには、駆動部切替処理が割り当てられる。詳しくは、画像形成装置100の動作モードが第1メンテナンスモードである場合において、作業員が第1操作キー212aを押下すると、第2制御部29は、第1キー押下信号を受信する。第2制御部29は、第1キー押下信号を受信すると、駆動部切替処理を実行する。駆動部切替処理は、テスト対象駆動部3を切り替える処理を示す。テスト対象駆動部3は、テスト駆動を実行する対象の駆動部3を示す。本実施形態では、第2制御部29は、第1キー押下信号を受信する度(第1操作キー212aが1回押下される度)に、第1駆動部31、第2駆動部32、第3駆動部33、第4駆動部34、第5駆動部35、及び第1駆動部31の順を繰り返すように、テスト対象駆動部3を切り替える。
【0096】
また、画像形成装置100の動作モードが通常動作モードである場合、第2操作キー212bには、マニュアルステープル実行処理が割り当てられる(図7参照)。一方、画像形成装置100の動作モードが第1メンテナンスモードである場合、第2操作キー212bには、テスト駆動処理が割り当てられる。詳しくは、作業員が第2操作キー212bが押下すると、第2制御部29は、第2キー押下信号を受信する。第2制御部29は、第2キー押下信号を受信すると、テスト駆動処理を実行する。テスト駆動処理は、テスト対象駆動部3に、テスト駆動させる処理を示す。なお、第2制御部29は、テスト駆動処理中に、第2キー押下信号を受信すると、テスト駆動処理を終了する。
【0097】
以上、実施形態2について説明した。本実施形態によれば、画像形成装置100の動作モードに応じて、操作キー部212(第1操作キー212a、及び第2操作キー212b)を押下された際に実行される処理が変化する。画像形成装置100の動作モードが通常動作モードから第1メンテナンスモードに切り替わると第1操作キー212a及び第2操作キー212bには、第1メンテナンスモードにおいて必要な処理が割り当てられる。したがって、メンテナンス作業の作業効率が向上する。
【0098】
なお、本実施形態において、テスト駆動処理は、第2操作キー212bが押下されると開始(実行)し、テスト駆動中に第2操作キー212bが押下されると終了する場合を説明したが、テスト駆動処理は、例えば、第2操作キー212bが押下されている間、継続して実行し、第2操作キー212bの押下が解除されると、終了してもよい。
【0099】
[実施形態3]
続いて、図1図7、及び図11を参照して、実施形態3に係る画像形成装置100について説明する。実施形態3は、画像形成装置100(後処理装置2)の動作モードが第2メンテナンスモードである点が実施形態1及び実施形態2と異なる。以下、実施形態3について、実施形態1及び実施形態2と異なる事項について説明し、実施形態1及び実施形態2と重複する部分についての説明は割愛する。
【0100】
本実施形態において、メンテナンスモードは、第2メンテナンスモードを含む。第2メンテナンスモードは、複数のセンサー4の各々の検知結果が正常であるか否かを作業員が検査するためのモードである。
【0101】
第2制御部29は、第2メンテナンスモードになると、通知部211が通知する情報を変化させる。本実施形態において、第2制御部29は、複数のセンサー4のうち、検査対象のセンサー4の検知結果を通知部211に通知させる。以下、検査対象のセンサー4を「対象センサー4」と記載する。通知部211は、複数のランプの状態を組み合わせることによって、検査対象のセンサー4の検知結果を通知する。
【0102】
図11は、実施形態3に係る通知部211の状態と複数のセンサー4との関係を示す図である。図11に示す「○」は、ランプが点灯状態であることを示し、「(1)」は、ランプが1回点滅することを示し、「(2)」は、ランプが2回点滅することを示す。
【0103】
複数のセンサー4が検知体を検知した場合(例えば、各センサー4が透過型センサーであれば、遮光された場合)における通知部211の状態は予め設定されている。複数のセンサー4の各々が検知体を検知した場合、第1ランプ211a、第2ランプ211b、第3ランプ211c、及び第4ランプ211dのそれぞれは、図11に示すように、点灯、消灯、及び点滅のいずれかの状態になるように、予め設定されている。
【0104】
図11に示す例において、通知部211は、複数のセンサー4を複数のセンサーグループに組み分け(グルーピング)して通知するように設定されている。
【0105】
センサーグループは、第1グループ、第2グループ、第3グループ、及び第4グループを含む。第1グループ、第2グループ、第3グループ、及び第4グループのそれぞれには、少なくとも1つのセンサー4が組み分けされる。
【0106】
図11に示す例において、第1グループには、第1センサー〜第6センサーが組み分けされる。第2グループには、第7センサー〜第13センサーが組み分けされる。第3グループには、第14センサー〜第19センサーが組み分けされる。第4グループには、第20センサー〜第25センサーが組み分けされる。
【0107】
本実施形態において、第1グループの第1センサー〜第6センサーはそれぞれ順に、「搬入センサー」、「中間センサー」、「排出用紙センサー」、「第1幅合わせセンサー」、「第2幅合わせセンサー」、及び「整合センサー」である。搬入センサーは、搬入部24におけるシートSの有無を検知する。中間センサー及び排出用紙センサーは、後処理搬送路LにおけるシートSの有無を検知する。第1幅合わせセンサー及び第2幅合わせセンサーは、整合板の前後のホームポジションを検知する。整合センサーは、通知ガイドのホームポジションを検知する。
【0108】
第2グループの第7センサー〜第13センサーはそれぞれ順に、「束排出センサー」、「パドルセンサー」、「第1排出トレイセンサー」、「第2排出トレイセンサー」、「第3排出トレイセンサー」、「第4排出トレイセンサー」、及び「第5排出トレイセンサー」である。束排出センサーは、束排出ユニットの位置を検知する。パドルセンサーは、パドルの位置がホームポジションであるか否かを検知する。第1排出トレイセンサー〜第5排出トレイセンサーは、第2排出トレイ272の位置が、ホームポジション、中間位置、及び下限位置のいずれであるかを検知する。
【0109】
第3グループの第14センサー〜第19センサーはそれぞれ順に、「第1トレイ上面センサー」、「第2トレイ上面センサー」、「シフトセットセンサー」、「シフト解除センサー」、「第1シフトセンサー」、及び「第2シフトセンサー」である。第1トレイ上面センサー及び第2トレイ上面センサーは、メイントレイに載置されたシートS(上面)を検知する。シフトセットセンサーは、シフトガイドの位置がホームポジションであるか否かを検知する。シフト解除センサーは、シフトガイドが解除位置であるか否かを検知する。第1シフトセンサー及び第2シフトセンサーは、シフト板前後の位置がホームポジションであるか否か検知する。
【0110】
第4グループの第20センサー〜第25センサーはそれぞれ順に、「スライドセンサー」、「サブ排出センサー」、「サブトレイフルセンサー」、「ドラムセンサー」、「第1カバー開閉検知センサー」、及び「第2カバー開閉検知センサー」である。スライドセンサーは、ステープルユニットのスライド位置を検知する。サブ排出センサーは、サブトレイへ排出されるシートSを検知する。サブトレイフルセンサーは、サブトレイに排出されたシートSがフル状態であることを検知する。ドラムセンサーは、待避搬送路L5におけるシートSの有無を検知する。第1カバー開閉検知センサーは、開閉検知部23が有するセンサーである。第1カバー開閉検知センサーは、カバー部材22の開閉を検知する。第2カバー開閉検知センサーは、カバー部材22とは異なるカバー部材(例えば、第1排出トレイ271近傍に設けられたカバー部材)の開閉を検知する。
【0111】
図11に示す例において、第4ランプ211dは、対象センサー4が組み分けされたセンサーグループを通知する。作業員は、第2操作キー212bを押下することにより、センサーグループを切り替えることができる。本実施形態において、第2制御部29は、第2キー押下信号を受信する度に、第1グループ、第2グループ、第3グループ、第4グループ、及び第1グループの順を繰り返すように、センサーグループを切り替える。第4ランプ211dは、センサーグループの切り替わりに応じて状態が変化する。
【0112】
例えば、第4ランプ211dが消灯状態である場合、通知部211は、第1グループに組み分けされた複数のセンサー4(第1センサー〜第6センサー)のうちのいずれかのセンサー4の検知結果を通知する。具体的には、第1グループに含まれる第1センサーが検知体を検知すると、第3ランプ211cのみが点灯状態になる。
【0113】
また、第4ランプ211dが点灯状態である場合、通知部211は、第2グループに組み分けされた複数のセンサー4(第7センサー〜第13センサー)のうちのいずれかのセンサー4の検知結果を通知する。例えば、第2グループに含まれる第7センサーが検知体を検知すると、第3ランプ211c及び第4ランプ211dが点灯状態になる。
【0114】
また、第4ランプ211dが1回点滅状態である場合、通知部211は、第3グループ(第14センサー〜第19センサー)に組み分けされた複数のセンサー4のうちのいずれかのセンサー4の検知結果を通知する。例えば、第3グループに含まれる第14センサーが検知体を検知すると、第3ランプ211cが点灯状態になり、第4ランプ211dが1回点滅する。
【0115】
また、第4ランプ211dが2回点滅状態である場合、通知部211は、第4グループ(第20センサー〜第25センサー)に組み分けされた複数のセンサー4のうちのいずれかのセンサー4の検知結果を通知する。例えば、第4グループに含まれる第20センサーが検知体を検知すると、第3ランプ211cが点灯状態になり、第4ランプ211dが2回点滅する。
【0116】
作業員は、各センサー4が検知体を検知した際に、通知部211の状態が予め設定された状態(点灯、点滅、及び消灯)になるか否かによって、各センサー4の検知結果が正常であるか否かを検査する。
【0117】
以上、実施形態3について説明した。各センサー4の検知結果が、例えば、タッチディスプレー111(装置本体1)に表示される構成において、装置本体1と後処理装置2とが離れた場所に設置されている場合、作業員は、後処理装置2が有する各センサー4を、検知(例えば、遮光)させながら、タッチディスプレー111に表示される結果を確認することができない。この場合、メンテナンス作業は、タッチディスプレー111に表示される結果を確認する作業員と、各センサー4を検知させる作業員との2人で行われる。本実施形態において、通知部211は、各センサー4の検知結果を通知する。通知部211は、第2筐体20に配置される。したがって、作業員は、各センサー4を検知させる作業と、各センサー4の検知結果の確認作業とを1人で行うことができる。よって、メンテナンス作業に要するコストを削減することができる。
【0118】
また、本実施形態によれば、第4ランプ211dは、検知結果を通知するセンサー4が組み分けされたセンサーグループ(第1グループ〜第4グループ)を通知する。これにより、通知部211は、センサー4の数よりも少ない数のランプによって、複数のセンサー4の検知結果を通知することができる。よって、後処理装置2は、ランプの数を削減することができる。この結果、画像形成装置100は、装置構成を簡素化することができる。
【0119】
なお、本実施形態において、第4ランプ211dがセンサーグループを通知する場合を例に説明したが、センサーグループを通知するランプは、第4ランプ211dに限定されない。センサーグループを通知するランプは、通知部211が有するランプであればよく、例えば、第1ランプ211aであってもよい。
【0120】
また、本実施形態おいて、通知部211が4つのランプを有する構成を説明したが、通知部211が有するランプの数は、センサー4の数よりも少ない数であればよく、例えば、2〜3、又は5つ以上であってもよい。
【0121】
[実施形態4]
続いて、図1図7、及び図12及び図13を参照して、実施形態4に係る画像形成装置100について説明する。実施形態4は、画像形成装置100の動作モードが第3メンテナンスモードである点が実施形態1〜実施形態3と異なる。以下、実施形態4について、実施形態1〜実施形態3と異なる事項について説明し、実施形態1〜実施形態3と重複する部分についての説明は割愛する。
【0122】
本実施形態において、動作モードは、第3メンテナンスモードを含む。第3メンテナンスモードは、作業員が対象調整項目6の設定値を調整するためのモードである。対象調整項目6は、図5を参照して説明した複数の調整項目6うち、作業員が設定値を調整する対象の調整項目6を示す。
【0123】
第2制御部29は、動作モードが第3メンテナンスモードに切り替わると、通知部211が通知する情報を変化させる。本実施形態において、通知部211は、第1通知モード、第2通知モード及び第3通知モードのいずれかの通知モードに切り替わることにより、通知する情報を変化させる。詳しくは、第1通知モードにおいて、通知部211は、対象項目情報を通知する。第2通知モードにおいて、通知部211は、候補設定情報を通知する。第3通知モードにおいて、通知部211は、設定情報を通知する。
【0124】
対象項目情報は、対象調整項目6及び対象調整項目6の候補を示す。候補設定情報は、対象調整項目6の設定値として設定(登録)され得る候補の設定値を示す。設定情報は、対象調整項目6の設定値として現在設定(第2記憶部28に記憶)されている値を示す。
【0125】
通知部211の状態は、複数の調整項目6の各々に関連付けられて第2記憶部28に予め記憶されている。詳しくは、通知部211は、第1ランプ211a、第2ランプ211b、第3ランプ211c、及び第4ランプ211dの状態を組み合わせることによって、対象調整項目6及び対象調整項目6の候補を通知する。
【0126】
図12は、実施形態4に係る第1通知モードにおける通知部211の状態と複数の調整項目6との関係を示す図である。なお、図12に示す「△」は、ランプが点滅状態(継続して点滅する状態)であることを示す。
【0127】
図12に示す例において、調整項目6は、第1調整項目〜第10調整項目を含む。第1調整項目、第2調整項目、第3調整項目、第4調整項目、第5調整項目、第6調整項目、第7調整項目、第8調整項目、第9調整項目、及び第10調整項目はそれぞれ順に、「パンチレジストループ量」、「シートSの搬送方向におけるパンチ位置」、「シートSの左右方向(搬送方向に直交する方向)におけるパンチ位置」、「第1待避搬送タイミング」、「第2待避搬送タイミング」、「前幅合わせ位置」、「後ろ幅合わせ位置」、「排出カーソル前位置」、「排出カーソル後位置」、及び「ステープル位置」である。
【0128】
例えば、第1ランプ211a及び第3ランプ211cが点滅状態である場合、通知部211は、対象調整項目6の候補として第10調整項目(ステープル位置)が指定されていることを通知する。作業者は、対象調整項目6として第10調整項目を指定すると、ステープル位置の設定値を調整することができる。
【0129】
作業者は、第2操作キー212bを操作することによって、対象調整項目6の候補を変更することができる。本実施形態において、作業者は、第2操作キー212bを長押し(継続して押下)操作することによって、対象調整項目6を切り替えることができる。詳しくは、作業者が第2操作キー212bを所定時間以上長押し操作すると、第2制御部29は、第2キー押下信号を所定時間以上継続して受信する。第2制御部29は、第2キー押下信号を所定時間以上継続して受信すると、調整項目切替処理を実行する。調整項目切替処理は、対象調整項目6の候補を順次切り替える処理を示す。対象調整項目6の候補は、所定時間毎に切り替えられる。所定時間は、例えば、1秒である。
【0130】
本実施形態において、第2制御部29は、第1調整項目、第2調整項目、第3調整項目、第4調整項目、第5調整項目、第6調整項目、第7調整項目、第8調整項目、第9調整項目、第10調整項目、及び第1調整項目の順を繰り返すように対象調整項目6の候補を所定時間毎に切り替える。通知部211は、対象調整項目6の候補が切り替わると、状態を変化させる。この結果、通知部211が通知する対象調整項目6の候補が変化する。
【0131】
第2操作キー212bの長押し操作が終了して、第2キー押下信号を受信しなくなると、第2制御部29は、第2操作キー212bの長押し操作が終了した時点で指定していた対象調整項目6の候補を対象調整項目6として決定する。
【0132】
第2制御部29は、対象調整項目6を決定すると、通知部211の通知モードを第1通知モードから第2通知モードへと変化させる。詳しくは、第2制御部29は、対象調整項目6の現在の設定値(第2記憶部28に記憶されている設定値)を示す情報(設定情報)を通知部211に通知させる。
【0133】
通知部211が設定情報を通知している間に、第1操作キー212aが押下されると、第2制御部29は、候補設定値切替処理を実行する。詳しくは、第2制御部29は、第1キー押下信号を受信すると、候補設定値切替処理を実行する。候補設定値切替処理は、候補設定値を切り替える処理を示す。
【0134】
本実施形態において、候補設定値は、候補下限設定値及び候補上限設定値を含む。候補下限設定値は、例えば、「−15mm」である。候補上限設定値は、例えば、「+15mm」である。第2制御部29は、第1キー押下信号を受信する度に、候補下限設定値以上且つ候補上限設定値以下の間で、候補設定値を変化させる。詳しくは、第2制御部29は、候補設定値に変化量を加算することにより候補設定値を変化させる。変化量は、例えば、「0.32mm」である。なお、第2制御部29は、候補設定値が候補上限設定値を越えると、候補下限設定値から所定の変化量を加算する処理を繰り返す。
【0135】
通知部211は、第2制御部29による候補設定値の切り替えに応じて、状態が変化する。換言すると、通知部211は、候補設定値の切り替えに応じて、通知する候補設定値を変化させる。
【0136】
通知部211が候補設定情報を通知している間に、第2操作キー212bが1回押下されると、第2制御部29は、設定値登録処理を実行する。設定値登録処理は、第2制御部29が指定している候補設定値(通知部211が現在通知している候補設定値)を、設定値として登録する(第2記憶部28に記憶させる)処理を示す。
【0137】
図13は、実施形態4に係る第1操作キー212a及び第2操作キー212bに割り当てられる処理を示す図である。
【0138】
動作モードが第3メンテナンスモードに切り替わると、第1操作キー212a及び第2操作キー212bに割り当てられる処理が変化する。本実施形態において、第1操作キー212a及び第2操作キー212bには、第3メンテナンスモードで必要な処理が割り当てられる。
【0139】
図13に示すように、画像形成装置100の動作モードが第3メンテナンスモードである場合、第2操作キー212bの長押し操作には、調整項目切替処理が割り当てられる。また、通知部211が設定情報を通知している間における第1操作キー212aの1回押下操作には、候補設定値切替処理が割り当てられる。更に、通知部211が候補設定値を通知している間の第2操作キー212bの1回押下操作には、設定値登録処理が割り当てられる。
【0140】
以上、実施形態4について説明した。本実施形態によれば、ユーザーは、第1操作パネル11を操作することなく、第1操作キー212a及び第2操作キー212bを操作するだけで、調整項目6の設定値を変更することができる。よって、ユーザーは、第1操作パネル11と第2操作パネル21との間を往復する必要が無くなり、作業効率が向上する。
【0141】
なお、本実施形態において、第2操作キー212bが長押し操作されている間、対象調整項目6の候補が切り替わる場合を例に説明したが、対象調整項目6の候補は、第2操作キー212bが1回押下される毎に切り替わってもよい。
【0142】
以上、本発明の実施形態について、図面(図1図13)を参照しながら説明した。但し、本発明は、上記の実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々の態様において実施することが可能である。また、上記の実施形態で示す構成や数値は、一例であって特に限定されるものではなく、本発明の効果から実質的に逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
【0143】
例えば、本発明の実施形態において、電子写真方式の画像形成装置100に本発明が適用される場合を例に説明したが、本発明は、例えば、インクジェット方式の画像形成装置にも適用可能である。
【0144】
また、本発明の実施形態において、第1操作キー212aと第2操作キー212bとに割り当てられる処理は、相互に入れ替え可能である。
【0145】
また、本発明の実施形態において、操作キー部212が、第1操作キー212a及び第2操作キー212bを含む構成を説明したが、操作キー部212は、第1操作キー212a、及び第2操作キー212bのいずれか一方のみを含んでもよい。操作キー部212は、第1操作キー212a、及び第2操作キー212bのいずれか一方のみを含む場合、操作キー部212に対する操作(例えば、長押し操作と1回押下操作と)を変更することにより、実行される処理を切り替えてもよい。
【0146】
また、各実施形態1〜4において説明した事項は、適宜組み合わせ可能である。例えば、実施形態3で説明した事項と、実施形態4で説明した事項とを組み合わせてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0147】
本発明は、オプション装置が複数配置される画像形成装置の分野に有用である。
【符号の説明】
【0148】
1 装置本体
2 後処理装置
11 第1操作パネル
18 第1制御部
21 第2操作部
26 後処理部
29 第2制御部
100 画像形成装置
図1
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