(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6820119
(24)【登録日】2021年1月6日
(45)【発行日】2021年1月27日
(54)【発明の名称】ウォーキングおよびランニング用のミッドソール、ソールアセンブリおよびフットウェア
(51)【国際特許分類】
A43B 13/14 20060101AFI20210114BHJP
A43B 13/12 20060101ALI20210114BHJP
A43B 13/40 20060101ALI20210114BHJP
【FI】
A43B13/14 A
A43B13/12 A
A43B13/40
【請求項の数】22
【全頁数】15
(21)【出願番号】特願2018-508207(P2018-508207)
(86)(22)【出願日】2016年8月23日
(65)【公表番号】特表2018-525112(P2018-525112A)
(43)【公表日】2018年9月6日
(86)【国際出願番号】US2016048246
(87)【国際公開番号】WO2017035169
(87)【国際公開日】20170302
【審査請求日】2019年8月23日
(31)【優先権主張番号】62/210,596
(32)【優先日】2015年8月27日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】518050045
【氏名又は名称】ジャキンスキー,カーメン
【氏名又は名称原語表記】JACKINSKY, Carmen
(73)【特許権者】
【識別番号】518050056
【氏名又は名称】ラシャド ウォーキング シューズ,エルエルシー
【氏名又は名称原語表記】RESHOD WALKING SHOES, LLC
(74)【代理人】
【識別番号】100109634
【弁理士】
【氏名又は名称】舛谷 威志
(74)【代理人】
【識別番号】100129263
【弁理士】
【氏名又は名称】中尾 洋之
(72)【発明者】
【氏名】ジャキンスキー,カーメン
【審査官】
石井 茂
(56)【参考文献】
【文献】
米国特許出願公開第2011/0179669(US,A1)
【文献】
特開昭62−060508(JP,A)
【文献】
米国特許出願公開第2013/0074371(US,A1)
【文献】
特開2000−106905(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A43B 1/00−23/30
A43C 1/00−19/00
A43D 1/00−999/00
B29D 35/00−35/14
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ベース支持面を規定するミッドソールであって、ヒール領域、アーチ領域、ボール領域、爪先領域、前記爪先領域に隣接する前方部、前記ヒール領域に隣接する後方部、および前記爪先領域に隣接する前記前方部と前記ヒール領域に隣接する前記後方部との間に延びる長手方向軸を有し、
前記長手方向軸に沿って前記ヒール領域に隣接する前記後方部から前記ボール領域へ延びる第1のクッション部材と、
前記長手方向軸に沿って前記ヒール領域に隣接する前記後方部から前記爪先領域に隣接する前記前方部へ延びる第2のクッション部材と、
前記ヒール領域から前記爪先領域に隣接する前記前方部へ延びる第3のクッション部材と、
を含み、
前記ミッドソールは、ゼロドロップ高さを含み
前記第1のクッション部材は、前記第2のクッション部材よりも高弾性である、
ミッドソール。
【請求項2】
前記第3のクッション部材は、前記第1のクッション部材よりも高弾性である、請求項1に記載のミッドソール。
【請求項3】
前記第1のクッション部材17のアスカーデュロメータは、約30〜約70である、請求項1または2に記載のミッドソール。
【請求項4】
前記第1のクッション部材17のアスカーデュロメータは、約40〜約55である、請求項1または2に記載のミッドソール。
【請求項5】
前記第2のクッション部材18のアスカーデュロメータは、約40〜約90である、請求項1〜4の何れかに記載のミッドソール。
【請求項6】
前記第2のクッション部材18のアスカーデュロメータは、80未満である、請求項1〜4の何れかに記載のミッドソール。
【請求項7】
前記第3のクッション部材19のアスカーデュロメータは、約15〜約60である、請求項1〜6の何れかに記載のミッドソール。
【請求項8】
前記第3のクッション部材19のアスカーデュロメータは、約25〜約40である、請求項1〜6の何れかに記載のミッドソール。
【請求項9】
前記第1のクッション部材17の第1の厚さは、前記長手方向軸に沿って前記ヒール領域に隣接する前記後方部から前記ボール領域へと減少する、請求項1〜8の何れかに記載のミッドソール。
【請求項10】
前記第2のクッション部材18の第2の厚さは、前記長手方向軸に沿って前記ヒール領域に隣接する前記後方部から前記ヒール領域へと増加する、請求項1〜9の何れかに記載のミッドソール。
【請求項11】
前記第2のクッション部材18の第3の厚さは、前記長手方向軸に沿って前記ヒール領域から前記爪先領域へと減少する、請求項1〜10の何れかに記載のミッドソール。
【請求項12】
前記第3のクッション部材19の第4の厚さは、前記長手方向軸に沿って前記ヒール領域から前記ボール領域へと増加する、請求項1〜11の何れかに記載のミッドソール。
【請求項13】
前記第3のクッション部材19の第4の厚さは、前記長手方向軸に沿って前記ヒール領域から前記爪先領域へと増加する、請求項1〜12の何れかに記載のミッドソール。
【請求項14】
前記第3のクッション部材19の第5の厚さは、前記長手方向軸に沿って前記ボール領域から前記爪先領域へと低減する、請求項1〜13の何れかに記載のミッドソール。
【請求項15】
前記第1のクッション部材、第2のクッション部材および第3のクッション部材の合計厚さは、約5mm〜約25mmである、請求項1〜14の何れかに記載のミッドソール。
【請求項16】
前記第2のクッション部材18は、約2度〜約10度の鋭角32を含む、請求項1〜15の何れかに記載のミッドソール。
【請求項17】
前記第1のクッション部材17は、約1度〜約10度の鋭角30を含む、請求項1〜16の何れかに記載のミッドソール。
【請求項18】
前記第3のクッション部材19は、約6度〜約15度の鋭角35を含む、請求項1〜17の何れかに記載のミッドソール。
【請求項19】
4mm以下、3mm以下、2mm以下または1mm以下のゼロドロップ高さを含む、請求項1〜18の何れかに記載のミッドソール。
【請求項20】
請求項1〜19の何れかに記載のミッドソールおよびアウトソール20を含む、ソールアセンブリ。
【請求項21】
上側40へ動作可能に接続された請求項20に記載のソールアセンブリを含む、フットウェア用品。
【請求項22】
請求項1〜19の何れかに記載のミッドソールを含むフットウェアインサートであって、前記クッション部材のうち少なくとも2つが共に接合される、
フットウェアインサート。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願への相互参照
本出願は、米国仮特許出願シリアル番号第62/210,596号(出願日:2015年8月27日、タイトル:「MIDSOLE, SOLE ASSEMBLY AND FOOTWEAR FOR WALKING AND RUNNING」、発明者:Carmen Jackinsky、アトーニードケット番号528−00101.PRV)への優先権の利益を主張する。同特許出願の内容全体は、全文、表および図面を含め、参照として本明細書に含まれる。
【0002】
本開示は、フットウェア用品に関し、より詳細には、ウォーキングおよびランニング用の複数のクッション部材を備えたフットウェア用品のためのミッドソールおよびソールアセンブリに関連する。
【0003】
アスリートの中には、走るのが好きな者もいれば、歩くのが好きな者もいる。これら2つの活動を組み合わせることが好きな者もいる。あるいは、これら2つの活動の組み合わせ(「ラン/ウォーク」またはラン/ウォーク/ランアプローチである「Gallagher Method」と呼ばれる)が好きな者もいる。ウォーキングおよびランニング活動は、どちらも閉じた連鎖の前方移動活動であり、そのそれぞれの足取りは異なるため、それぞれの必要性に応じた独自のフットウェアが発展している。例えば、ウォーキングをする人の場合、一歩踏み出す毎に地面と接触するが、ランニングをする人の場合、地面から足を蹴り出した後、それぞれの足が接触するに際し、ウォーキングをする人が経験するよりも大きな力で戻る。ウォーキングをする人およびランニングをする人は、足取りにおけるヒールフェーズ、ミッドフットフェーズおよび爪先離れフェーズにおいて力測定結果も異なる。ウォーキングをする人の場合、「ヒール爪先」足接地を支持するローヒールの靴が好まれるが、ランニングをする人の場合、アキレス腱の支持および地面への足接地時における足首の横方向安定性のために、よりヒールの高い靴が好まれる。高速でウォーキングをする人の場合、爪先を前方に蹴り出す際に最も大きな力がかかるため、爪先部分にクッション機能が必要になる。ランニングをする人の場合も、ミッドフットクッション機能を好むが、ヒールクッション機能については異なるパーセンテージが好まれる。現行のフットウェア用品の場合、ウォーキングとランニングとの間の好みのバランスをとることができていない。
【発明の概要】
【0004】
本明細書において特定の実施形態において開示されるのは、ベース支持面を規定するミッドソールである。このミッドソールは、ヒール領域、アーチ領域、ボール領域、爪先領域、爪先領域に隣接する前方部位、ヒール領域に隣接する後方部位、および爪先領域に隣接する前方部位と、ヒール領域に隣接する後方部位との間に延びる長手方向軸を有する。このミッドソールは、記長手方向軸に沿ってヒール領域に隣接する後方部位からボール領域へ延びる第1のクッション部材と、長手方向軸に沿ってヒール領域に隣接する後方部位から爪先領域に隣接する前方部位へ延びる第2のクッション部材と、ヒール領域から爪先領域に隣接する前方部位へ延びる第3のクッション部材とを含む。ミッドソールの高さにより、ゼロドロップ高さが得られる。第3のクッション部材は、第1のクッション部材よりも高弾性であり得る。第1のクッション部材は、第2のクッション部材よりも高弾性であり得る。第1のクッション部材のアスカーデュロメータは、約30〜約70であり得る。第2のクッション部材18のアスカーデュロメータは、約40〜約90であり得る。第3のクッション部材19のアスカーデュロメータは、約15〜約60であり得る。
【0005】
第1のクッション部材の第1の厚さは、長手方向軸に沿ってヒール領域に隣接する後方部位からボール領域へと低減し得る。第2のクッション部材の第2の厚さは、長手方向軸に沿ってヒール領域に隣接する後方部位からヒール領域へと増加し得る。第2のクッション部材の第3の厚さは、長手方向軸に沿ってヒール領域から爪先領域へと低下し得る。第3のクッション部材の第4の厚さは、長手方向軸に沿ってヒール領域からボール領域へまたは爪先領域へと増加し得る。第3のクッション部材の第5の厚さは、長手方向軸に沿ってボール領域から爪先領域へ低減し得る。第3のクッション部材は、足の支点として機能し得る。第1のクッション部材、第2のクッション部材および第3のクッション部材の合計厚さは、約5mm〜約25mmの合計厚さであり得る。第1のクッション部材17は、約1度〜約10度の鋭角30を持ち得る。第3のクッション部材19は、約6度〜約15度の鋭角35を持ち得る。第1のクッション部材17は、少なくとも部分的に重なり得、第2のクッション部材18の上部にあり得る。第2のクッション部材18は、少なくとも部分的に重なり得、第3のクッション部材19の上部にあり得る。クッション部材のうち少なくとも1つは、楔形状を持ち得る。クッション部材のうち少なくとも1つは、変形可能な泡状物質を含む。クッション部材のうち少なくとも1つは、取り外し可能であり得る。
【0006】
ミッドソールのゼロドロップ高さは、約0〜約4mmであり得る。
【0007】
本明細書中、フットウェアインサートも記載される。このフットウェアインサートは、上記のミッドソール実施形態のいずれかを含み、クッション部材のうち少なくとも2つは、共に接合される。
【0008】
本明細書中、ソールアセンブリも記載される。このソールアセンブリは、上記実施形態のいずれかに記載のミッドソールと、アウトソールとを含む。アウトソールは、ゴムなどの高摩擦材料を含み得、溝またはサイプを含み得る。
【0009】
本明細書中、ソールアセンブリも記載される。このソールアセンブリは、フォームであり得るインソールを含む
【0010】
本明細書中、フットウェア用品も記載される。このフットウェア用品は、上記の実施形態による上側およびソールアセンブリを含む。このようなフットウェアは、靴、サンダルまたはブーツを含む。
【0011】
特定の実施形態について、以下の説明、例、特許請求の範囲および図面中にさらに説明する。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図面は、本技術の特定の実施形態を示し、非限定的なものである。明確さおよび容易な例示のため、図面は縮尺通りではなく、場合によっては、特定の実施形態の理解を深めるために多様な特徴を誇張または拡大して図示する場合がある。
【0013】
【
図2】
図2は、ミッドソールを備えたフットウェア用品の断面図である。
【0014】
本明細書中記載されるのは、ミッドソール、ミッドソールを含むフットウェアインサート、ミッドソールを含むソールアセンブリおよびいずれの活動性も妨げることのない、ウォーキングまたはランニングに適したミッドソールを含むフットウェア用品である。ミッドソールは、ゼロドロップ高さを提供する。本明細書中用いられるように、「ゼロドロップの」靴とは、ヒールから爪先までの高さの差を指す。理論に拠ることを望むわけではないが、ヒール部分材料は、衝撃を受けた際に押圧されるため、ランニングをする人に対して適切に支持およびクッション機能を提供することを可能としつつ、前方モメンタムを開始するためのレバーをウォーキングをする人のために生成する。
【0015】
理論に拠ることを望むわけではないが、開示のミッドソールアーキテクチャは、異なる密度および角度のコンポーネントミッドソール部材を用いることにより性能を向上する動的な可変抵抗を提供し、着用者のウォーキングまたはランニングの間の全動作範囲で、筋肉の活動を一定に維持して運動することを可能としつつ、特定の位置において力が制限される筋肉から、同一の位置におけるより爆発的かつ耐久性のある筋肉へと負荷をシフトさせる。
【0016】
図1を参照して、本開示の多様な例示的実施形態によるミッドソール10が図示される。このミッドソールにより、足11のベース支持面が規定される。特定の実施形態において、ミッドソールは、ヒール領域11、アーチ領域12、ボール領域13および爪先領域14を含む。これらの領域は、足ソールアセンブリ上に足が静置された際の足の構造にほぼ対応する。ミッドソールは、爪先領域に隣接する前方部位15と、ヒール領域に隣接する後方部位16と、爪先領域に隣接する前方部位15およびヒール領域に隣接する後方部位16間に延びる長手方向軸とを含み得る。ミッドソール10は、少なくとも3つのクッション部材を含み得る。第1のクッション部材17は、長手方向軸に沿ってヒール領域に隣接する後方部位16周囲から略ボール領域13へ延び得る。第2のクッション部材18は、長手方向軸に沿ってヒール領域に隣接する後方部位16周囲から爪先領域に隣接する前方部位15周囲へ延び得る。第3のクッション部材19は、ヒール領域11周囲から爪先領域に隣接する前方部位15へ周囲へ延び得る。ヒールから爪先に向かって高さの差が12〜15ミリメートル(mm)ある従来の靴と異なり、ゼロドロップミッドソールは、ヒールから爪先への高さの差が約0〜4mmである。いくつかの実施形態において、ヒールから爪先への差は4mm以下、3mm以下、2mm以下、1mm以下またはおよそゼロmmである。
【0017】
第3のクッション部材19は、第1のクッション部材17よりも高弾性であり得る。第1のクッション部材17は、第2のクッション部材18よりも高弾性であり得る。よって、第3のクッション部材19は、第2のクッション部材18よりもより容易に弾性変形することができる。
【0018】
第1のクッション部材17のアスカーデュロメータは、約30〜約70であり得る。本明細書において提供される全てのアスカーデュロメータ測定は、C型アスカーデュロメータに関連する。第1のクッション部材17のアスカーデュロメータは、約40〜約55であり得る。第1のクッション部材17のアスカーデュロメータは、約70未満、約65未満、約60未満、約55未満、約50未満、約45未満、約40未満、または約35未満であり得る。第1のクッション部材のアスカーデュロメータは、少なくとも約30、少なくとも約35、少なくとも約40、少なくとも約45、少なくとも約50、少なくとも約55、少なくとも約60、または少なくとも約65であり得る。
【0019】
第2のクッション部材18のアスカーデュロメータは、約40〜約90であり得る。第2のクッション部材18のアスカーデュロメータは、約50〜約60であり得る。第2のクッション部材18のアスカーデュロメータは、約90未満、約85未満、約80未満、約75未満、約70未満、約65未満、約60未満、約55未満、約50未満、または約45未満であり得る。第2のクッション部材18のアスカーデュロメータは、少なくとも約40、少なくとも約45、少なくとも約50、少なくとも約55、少なくとも約60、少なくとも約65、少なくとも約70、少なくとも約75、少なくとも約80、または少なくとも約85であり得る。
【0020】
第3のクッション部材19のアスカーデュロメータは、約15〜約60であり得る。第3のクッション部材19のアスカーデュロメータは、約25〜約40であり得る。第3のクッション部材19のアスカーデュロメータは、約60未満、約55未満、約50未満、約45未満、約40未満、約35未満、約30未満、約25未満、または約20未満であり得る。第3のクッション部材19のアスカーデュロメータは、少なくとも約15、少なくとも約20、少なくとも約25、少なくとも約30、少なくとも約35、少なくとも約40、少なくとも約45、少なくとも約50、または少なくとも約55であり得る。
【0021】
クッション部材は、長手方向軸に沿った厚さ勾配を持ち得る。第1のクッション部材17cの第1の厚さは、長手方向軸に沿ってヒール領域に隣接する後方部位16からボール領域13へ低減し得る。第2のクッション部材18の第2の厚さは、ヒール領域に隣接する後方部位16からヒール領域11へと増加し得る。第2のクッション部材18の第3の厚さは、長手方向軸に沿ってヒール領域11から爪先領域14へと増加し得る。第3のクッション部材19の第4の厚さは、長手方向軸に沿ってヒール領域11からボール領域13へまたは爪先領域12へと増加し得る。第3のクッション機能19部材の第5の厚さは、長手方向軸に沿ってボール領域13から爪先領域14へ増加し得る。
【0022】
いくつかの実施形態において、第1のクッション部材17、第2のクッション部材18および第3のクッション部材19それぞれの合計厚さTは、約5mm〜約25mmである。適切な実施形態において、合計厚さTは、約18mm〜約22mmであり得る。適切な実施形態において、合計厚さTは、約20mmであり得る。合計厚さTは、少なくとも約5mm、少なくとも約6mm、少なくとも約7mm、少なくとも約8mm、少なくとも約9mm、少なくとも約10mm、少なくとも約11mm、少なくとも約12mm、少なくとも約13mm、少なくとも約14mm、少なくとも約15mm、少なくとも約16mm、少なくとも約17mm、少なくとも約18mm、少なくとも約19mm、少なくとも約20mm、少なくとも約21mm、少なくとも約22mm、少なくとも約23mm、または少なくとも約24mmであり得る。合計厚さTは、約24mm未満、約23mm未満、約22mm未満、約21mm未満、約20mm未満、約19mm未満、約18mm未満、約17mm未満、約16mm未満、約15mm未満、約14mm未満、約13mm未満、約12mm未満、約11mm未満、約10mm未満、約9mm未満、約8mm未満、約7mm未満、または約6mm未満であり得る。
【0023】
クッション部材17、18、19は、断面から見たときに鋭角を持つことにより、特徴付けられ得る(
図2)。第1のクッション部材17は、約1度〜約10度の鋭角30を持ち得る。第1のクッション部材17は、約4度〜約6度の鋭角を持ち得る。第1のクッション部材17は、約5度の鋭角を持ち得る。第1のクッション部材17は、少なくとも約1度の鋭角、少なくとも約2度の鋭角、少なくとも約3度の鋭角、少なくとも約4度の鋭角、少なくとも約5度の鋭角、少なくとも約6度の鋭角、少なくとも約7度の鋭角、少なくとも約8度の鋭角、または少なくとも約9度の鋭角を持ち得る。第1のクッション部材17は、約10度未満の鋭角、約9度度未満の鋭角、約8度度未満の鋭角、約7度度未満の鋭角、約6度度未満の鋭角、約5度度未満の鋭角、約4度度未満の鋭角、約3度度未満の鋭角、または約2度度未満の鋭角を持ち得る。鋭角32は、約2度〜約10度の第1のクッション部材のトップエッジおよび第2のクッション部材のボトムエッジ(
図2を参照)によって規定され得る。第2のクッション部材18の鋭角は、約5度であり得る。第2のクッション部材18の鋭角は、少なくとも2度、少なくとも3度、少なくとも4度、少なくとも5度、少なくとも6度、少なくとも7度、少なくとも8度または少なくとも9度であり得る。第2のクッション部材18の鋭角は、約10度未満、約9度未満、約8度未満、約7度未満、約6度未満、約5度未満、約4度未満、または約3度未満であり得る。第3のクッション部材19の鋭角35は、約6度〜約15度であり得る。第3のクッション部材19の鋭角35は、約10度であり得る。第3のクッション部材19の鋭角35は、約14度であり得る。第3のクッション部材19の鋭角35は、少なくとも約6度、少なくとも約7度、少なくとも約8度、少なくとも約9度、少なくとも約10度、少なくとも約11度、少なくとも約12度、少なくとも約13度または少なくとも約14度であり得る。第3のクッション部材19の鋭角35は、約15度未満、約14度未満、約13度未満、約12度未満、約11度未満、約10度未満、約9度未満、約8度未満、または約7度未満であり得る。第2のクッション部材18の鋭角は、これらの鋭角と、第1のクッション部材および第3のクッション部材(
図2を参照)の相対厚さおよびミッドソールのゼロドロップ高さにより、規定され得る。
【0024】
第1のクッション部材17は、着用者のヒールのサポートとして機能し得る。接触時において、第1のクッション部材17は、着用者のヒールのクッション機能を提供しつつ、着用者のアキレス腱を支持できるほど充分に押圧する。この材料は、ウォーキングをする人の接触時における足取りのための低角の足姿勢を生成できるくらいの充分な押圧を提供する弾性特性も持ち得る。
【0025】
第2のクッション部材18は、足のレバーとして機能し得る。着用者の足が下るようにシフトすると、ミッドソールも同様にシフトして、その動きを支持する。この材料は最小の弾性を持ち得るため、着用者の足と地面との間の反応時間を短縮することができる。クッション部材18の弾性は、重い物体を旋回させるために長尺レバーが用いられるのと同じ様態で、前方に駆動するために着用者が用いる足の領域をより広くすることができる。その結果、足が各歩幅において必要とする力が減少する。材料の密度により、横方向安定性がさらに増し、足のボール領域の負荷分散も均等になる。適切な実施形態において、クッション部材18は、クッション部材19と共に機能して、ランニングまたはウォーキングの爪先離れフェーズにおいて着用者の前方動きをより有利な角度で駆動するバネ効果が得られる。
【0026】
第3のクッション部材19は、足の支点として機能し得る。ミッドソール10は、Jackinskyへ付与された米国特許第5,592,757号(本明細書中、同文献を参考のため援用する)に開示のように、着用者の足のボールの概して下方に支点または旋回軸を規定し得、足の立った配置から押し上げられた配置への前方回転を適合化させる。
【0027】
第1、第2および第3のクッション部材17、18、19は、それぞれ、任意の適切な材料(例えば、弾性変形可能なフォーム)によって構成され得、任意の適切な形状(例えば、相互に重複する各楔形状)で形成され得る。いくつかの実施形態において、フォームは、例えば、エチレン酢酸ビニルコポリマー(EVA)といった熱可塑性合成樹脂フォーム、例えば、ポリウレタン(PU)といった熱硬化性樹脂フォーム、または例えば、ブタジエンまたはクロロプレンゴムといったゴム材料フォームであり得る。さらに、いくつかの実施形態において、ミッドソール10は、クッション付きサポートを提供するために流体が充填されたブラダー(図示せず)を含み得る。
【0028】
ミッドソール10は、フットウェアインサートとして用いられ得、クッションのうち少なくとも2つは接合されて、ユーザがインサートを収容し得るフットウェア用品中にインサートを配置することを可能にする。いくつかの実施形態において、ミッドソールの全部品は接合される。クッションは、耐水接着剤または他の適切な接合材料を用いて共に接合され得る。他の実施形態において、ミッドソール10は、靴の独自の外形を規定する標準インソール(図示せず)およびアウトソール20と組み合わせて用いられ得る。ヒール領域、アーチ領域、ボール領域および爪先領域は通常、インソールからアウトソール20へ延びる。前方部分のうちいくつか(例えば、靴の前方に最も近いもの)(
図1の実施形態の15)は、アウトソール20の領域からアウトソール20の別の領域へ延び得、末端前方部分(例えば、15)は、典型的にはアウトソール20に相対して相並んで配置される。ミッドソール10の外形は、靴の幅にわたって概して一貫しており、ゼロドロップであり得る厚さによって特徴付けられる。ソールの厚さは、前方方向において足のボールの下側のソール部分からソールの前方終端へ弧状に低減する。
【0029】
図1に示すように、ヒール領域は、クッション部材17および18を含み得る。いくつかの実施形態において、ヒール領域は、単一の一体部分であってもよいし、あるいは、ヒール領域をさらなる部分にさらに分割してもよい。
【0030】
靴の前方部分が構成する前部位は、概して前方に低減する厚さであり、靴の前方終端へ向かって弧状に集合的にテーパー形状となる。このような配置構成により、動的なミッドソールがクッション部材18と共に得られ、着用者の足姿勢が前方位置へ旋回すると、有効な筋肉力がより大きくなり、その結果、押圧力がより大きくなる。第3のクッション部材19の密度により得られる弾性により、爪先離れにおける足の抵抗力低下を生成するだけの充分な押圧が得られ、これにより摩擦が低下する。摩擦の低下は、着用者が歩幅頻度およびよって速度を増加させる能力を生成する。
【0031】
図1に示すように、ミッドソールの前部は単一の密度を含むが、ミッドソールの前部が複数の密度を持つ構成も、本発明の範囲内である。いくつかの実施形態において、内部において密度勾配を有する単一の前方部分が、単独でまたは他の前方部分と共に用いられ得る。
図1において、地面に対して斜め配置にある前方部分が相並んで示される。弧状の拡張は、足のボールの概して下側にある第2の負荷支持領域と、ミッドソールの前方終端との間に延びる。このようにして、ミッドソールは、着用者の足のボールの概して下側の支点または旋回軸を規定し、本明細書に参照として含まれるJackinskyへ付与された米国特許第5,592,757号に開示のように、立った配置(
図1に図示)からの蹴り出しへと足の回転を適合化させる。弧状の拡張は、ウォーキング時に蹴り出しする際に用いられる足の部位の下側にある。
【0032】
多様な実施形態において、ソールアセンブリは、上記に開示するようなミッドソール10と、アウトソール20とを含み得る。
【0033】
多様な実施形態において、ソールアセンブリは、インソール(図示せず)をさらに含み得る。このインソールは、実質的に平坦かつ肉薄であり、着用者の足11の下側部に実質的に適合して、クッション機能およびアーチ支持を提供する。インソールは、例えば、肉薄のフォーム材料といった任意の適切な材料によって構成され得る。
【0034】
図2を参照して、本開示の多様な例示的実施形態によるフットウェア用品20が図示される。フットウェア20の用品は、着用者の足21の周囲に適合し、支持し得る(仮想線において図示)。フットウェア20の用品は、前方部22および後方部24を規定し得る。また、フットウェア20は、前方部、後方部22、24との間に延びる長手方向軸Xを持ち得る。図示のように、フットウェア20は、靴(例えば、競技用靴)であり得るが、フットウェア20は、本開示の開示から逸脱することなく靴以外の任意の適切な種類の靴、例えば、サンダル、ブーツであってもよいことが理解されるべきである。いくつかの実施形態において、フットウェアの用品のヒールは、ヒールの後方部へ延びて、角縁部を生成する。いくつかの実施形態において、ヒールに斜角が付けられて、曲線状縁部を生成する。
【0035】
ソールアセンブリ(図示せず)は、アウトソール20およびミッドソール10を概して含む。アウトソール20およびミッドソール10はどちらも、上側40へ動作可能に接続され得る。より詳細には、ミッドソール10は、アウトソール20と、上側40との間に配置され得る。一般的に、アウトソール20は、例えばゴムといった高摩擦材料の1つ以上のピースを含み得、多様な溝、サイプまたはフットウェア20の粘着摩擦を向上させるための他のフィーチャを含み得る。
【0036】
いくつかの実施形態において、クッション部材17、18、19は、取り外し可能であり得、フットウェア20のその他の部分に対して交換可能であり得る。例えば、着用者は、クッション部材17、18、19のうち1つ、2つまたは全てを多様な理由のため(例えば、クッション部材(単数または複数)17、18、19の剛性または弾性を変化させるため)に除去および交換し得る。よって、フットウェア20は、モジュール式であり得、着用者の所望に応じて適合可能であり得る。
【0037】
フットウェア用品は、側壁ストリップの追加により例えば横方向安定性を増加させるための構造を含み得る。横方向安定性増加のための他の構造が、当業者に公知である。
[0039]上側40は、着用者の足11を受容する穴を規定するように相互接続された1つ以上のパネルを含み得る。また、上側40は、ひも、バックル、パイルテープまたは他の適切な種類の上側40を足11へ固定する手段を含み得る。
【0038】
以下、例示的実施形態について記載する。
A1.ベース支持面を規定するミッドソールであって、ヒール領域、アーチ領域、ボール領域、爪先領域、爪先領域に隣接する前方部、ヒール領域に隣接する後方部、ならびに爪先領域に隣接する前方部およびヒール領域に隣接する後方部間に延びる長手方向軸を有し、
長手方向軸に沿ってヒール領域に隣接する後方部位からボール領域へ延びる第1のクッション部材と、
長手方向軸に沿ってヒール領域に隣接する後方部位から爪先領域に隣接する前方部位へ延びる第2のクッション部材と、
ヒール領域から爪先領域に隣接する前方部位へ延びる第3のクッション部材であって、ミッドソールは、ゼロドロップ高さを含む、第3のクッション部材と、
を含む、ミッドソール。
A2.実施形態A1に記載のミッドソールにおいて、第3のクッション部材は、第1のクッション部材よりも高弾性である。
A3.実施形態A1〜A2のいずれかに記載のミッドソールにおいて、第1のクッション部材は、第2のクッション部材よりも高弾性である。
A4.実施形態A1〜A3のいずれかに記載のミッドソールにおいて、第1のクッション部材17のアスカーデュロメータは、約30〜約70である。
A5.実施形態A1〜A3のいずれかに記載のミッドソールにおいて、第1のクッション部材17のアスカーデュロメータは、約40〜約55である。
A6.実施形態A1〜A3のいずれかに記載のミッドソールにおいて、第1のクッション部材17のアスカーデュロメータは、約70未満、約65未満、約60未満、約55未満、約50未満、約45未満、約40未満、または約35未満である。
A7.実施形態A1〜A3のいずれかに記載のミッドソールにおいて、第1のクッション部材17のアスカーデュロメータは、少なくとも約30、少なくとも約35、少なくとも約40、少なくとも約45、少なくとも約50、少なくとも約55、少なくとも約60、または少なくとも約65である。
A8.実施形態A1〜A7のいずれかに記載のミッドソールにおいて、第2のクッション部材18のアスカーデュロメータは、約40〜約90である。
A9.実施形態A1〜A7のいずれかに記載のミッドソールにおいて、第2のクッション部材18のアスカーデュロメータは、約50〜約60である。
A10.実施形態A1〜A7のいずれかに記載のミッドソールにおいて、第2のクッション部材18のアスカーデュロメータは、約90未満、約85未満、約80未満、約75未満、約70未満、約65未満、約60未満、約55未満、約50未満、約45未満である。
A11.実施形態A1〜A7のいずれかに記載のミッドソールにおいて、第2のクッション部材18のアスカーデュロメータは、少なくとも約40、少なくとも約45、少なくとも約50、少なくとも約55、少なくとも約60、少なくとも約65、少なくとも約70、少なくとも約75、少なくとも約80、または少なくとも約85である。
A12.実施形態A1〜A11のいずれかに記載のミッドソールにおいて、第3のクッション部材19のアスカーデュロメータは、約15〜約60である。
A13.実施形態A1〜A11のいずれかに記載のミッドソールにおいて、第3のクッション部材19のアスカーデュロメータは、約25〜約40である。
A14.実施形態A1〜A11のいずれかに記載のミッドソールにおいて、第3のクッション部材19のアスカーデュロメータは、約60未満、約55未満、約50未満、約45未満、約40未満、約35未満、約30未満、約25未満、または約20未満である。
A15.実施形態A1〜A11のいずれかに記載のミッドソールにおいて、第3のクッション部材19のアスカーデュロメータは、少なくとも約15、少なくとも約20、少なくとも約25、少なくとも約30、少なくとも約35、少なくとも約40、少なくとも約45、少なくとも約50、または少なくとも約55である。
A16.実施形態A1〜A15のいずれかに記載のミッドソールにおいて、第1のクッション部材17の第1の厚さは、長手方向軸に沿ってヒール領域に隣接する後方部からアーチ領域へと減少する。
A17.実施形態A1〜A16のいずれかに記載のミッドソールにおいて、第2のクッション部材18の第2の厚さは、長手方向軸に沿ってヒール領域に隣接する後方部からヒール領域へと増加する。
A18.実施形態A1〜A17のいずれかに記載のミッドソールにおいて、第2のクッション部材18の第3の厚さは、長手方向軸に沿ってヒール領域から爪先領域へと減少する。
A19.実施形態A1〜A18のいずれかに記載のミッドソールにおいて、第3のクッション部材19の第4の厚さは、長手方向軸に沿ってヒール領域からボール領域へと増加する。
A20.実施形態A1〜A18のいずれかに記載のミッドソールにおいて、第3のクッション部材19の第4の厚さは、長手方向軸に沿ってヒール領域から爪先領域へと増加する。
A21.実施形態A1〜A19のいずれかに記載のミッドソールにおいて、第3のクッション部材19の第5の厚さは、長手方向軸に沿ってボール領域から爪先領域へと低減する。
A22.実施形態A1〜A21のいずれかに記載のミッドソールにおいて、第1のクッション部材、第2のクッション部材および第3のクッション部材の合計厚さは約5mm〜約25mmである。
A23.実施形態A1〜A21のいずれかに記載のミッドソールにおいて、第1のクッション部材、第2のクッション部材および第3のクッション部材の合計厚さは、約18mm〜約20mmである。
A24.実施形態A1〜A21のいずれかに記載のミッドソールにおいて、第1のクッション部材、第2のクッション部材および第3のクッション部材の合計厚さは、約24mm未満、約23mm未満、約22mm未満、約21mm未満、約20mm未満、約19mm未満、約18mm未満、約17mm未満、約16mm未満、約15mm未満、約14mm未満、約13mm未満、約12mm未満、約11mm未満、約10mm未満、約9mm未満、約8mm未満、約7mm未満、または約6mm未満である。
A25.実施形態A1〜A21のいずれかに記載のミッドソールにおいて、第1のクッション部材、第2のクッション部材および第3のクッション部材の合計厚さは、少なくとも約5mm、少なくとも約6mm、少なくとも約7mm、少なくとも約8mm、少なくとも約9mm、少なくとも約10mm、少なくとも約11mm、少なくとも約12mm、少なくとも約13mm、少なくとも約14mm、少なくとも約15mm、少なくとも約16mm、少なくとも約17mm、少なくとも約18mm、少なくとも約19mm、少なくとも約20mm、少なくとも約21mm、少なくとも約22mm、少なくとも約23mm、または少なくとも約24mmである。
A26.実施形態A1〜A25のいずれかに記載のミッドソールにおいて、第2のクッション部材18は、約2度〜約10度の鋭角32を含む。
A27.実施形態A1〜A25のいずれかに記載のミッドソールにおいて、第2のクッション部材18は、約5度の鋭角32を含む。
A28.実施形態A1〜A25のいずれかに記載のミッドソールにおいて、第2のクッション部材18は、少なくとも約2度の鋭角32、少なくとも約3度の鋭角32、少なくとも約4度の鋭角32、少なくとも約5度の鋭角32、少なくとも約6度の鋭角32、少なくとも約7度の鋭角32、少なくとも約8度の鋭角32、または少なくとも約9度の鋭角32を含む。
A29.実施形態A1〜A25のいずれかに記載のミッドソールにおいて、第2のクッション部材18は、約10度未満の鋭角32、約9度未満の鋭角32、約8度未満の鋭角32、約7度未満の鋭角32、約6度未満の鋭角32、約5度未満の鋭角32、約4度未満の鋭角32、または約3度未満の鋭角32を含む。
A30.実施形態A1〜A29のいずれかに記載のミッドソールにおいて、第1のクッション部材17は、約1度〜約10度の鋭角30を含む。
A31.実施形態A1〜A29のいずれかに記載のミッドソールにおいて、第1のクッション部材17は、約4度〜約6度の鋭角30を含む。
A32.実施形態A1〜A29のいずれかに記載のミッドソールにおいて、第1のクッション部材17は、約5度の鋭角30を含む。
A33.実施形態A1〜A29のいずれかに記載のミッドソールにおいて、第1のクッション部材17は、少なくとも約1度の鋭角30、少なくとも約2度の鋭角30、少なくとも約3度の鋭角30、少なくとも約4度の鋭角30、少なくとも約5度の鋭角30、少なくとも約6度の鋭角30、少なくとも約7度の鋭角30、少なくとも約8度の鋭角30、または少なくとも約9度の鋭角30を含む。
A34.第1のクッション部材17は、約10度の鋭角30、約9度の鋭角30、約8度の鋭角30、約7度の鋭角30、約6度の鋭角30、約5度の鋭角30、約4度の鋭角30、約3度の鋭角30、または約2度の鋭角30を含む。
A35.実施形態A1〜A34のいずれかに記載のミッドソールにおいて、第3のクッション部材19は、約6度〜約15度の鋭角35を含む。
A36.実施形態A1〜A34のいずれかに記載のミッドソールにおいて、第3のクッション部材19は、約10度の鋭角35を含む。
A37.実施形態A1〜A34のいずれかに記載のミッドソールにおいて、第3のクッション部材19は、少なくとも約6度の鋭角35、少なくとも約7度の鋭角35、少なくとも約8度の鋭角35、少なくとも約9度の鋭角35、少なくとも約10度の鋭角35、少なくとも約11度の鋭角35、少なくとも約12度の鋭角35、少なくとも約13度の鋭角35、または少なくとも約14度の鋭角35を含む。
A38.実施形態A1〜A34のいずれかに記載のミッドソールにおいて、第3のクッション部材19は、約15度未満の鋭角35、約14度未満の鋭角35、約13度未満の鋭角35、約12度未満の鋭角35、約11度未満の鋭角35、約10度未満の鋭角35、約9度未満の鋭角35、約8度未満の鋭角35、または約7度未満の鋭角35を含む。
A39.実施形態A1〜A38のいずれかに記載のミッドソールにおいて、第1のクッション部材17は、第2のクッション部材18の上部と少なくとも部分的に重なり合い、第2のクッション部材18の上部に設けられる。
A40.実施形態A1〜A38のいずれかに記載のミッドソールにおいて、第2のクッション部材18は、第3のクッション部材19の上部と少なくとも部分的に重なり合い、第3のクッション部材19の上部に設けられる。
A41.実施形態A1〜A40のいずれかに記載のミッドソールにおいて、クッション部材のうち少なくとも1つは、楔形状を含む。
A42.実施形態A1〜A41のいずれかに記載のミッドソールにおいて、クッション部材のうち少なくとも1つは、フォームを含む。
A43.実施形態A1〜A41のいずれかに記載のミッドソールにおいて、クッション部材のうち少なくとも1つは、弾性変形可能な泡状物質を含む。
A44.実施形態A1〜A43のいずれかに記載のミッドソールにおいて、流体が充填されたブラダーをさらに含む。
A45.実施形態A1〜A44のいずれかに記載のミッドソールにおいて、クッション部材のうち少なくとも1つは取り外し可能である。
A46.実施形態A1〜A45のいずれかに記載のミッドソールにおいて、約0〜約4mmのゼロドロップ高さを含む。
A47.実施形態A1〜A45のいずれかに記載のミッドソールにおいて、以下、3mm以下、2mm以下または1mm以下のゼロドロップ高さを含む。
A48.実施形態A1〜A45のいずれかに記載のミッドソールにおいて、約0mmのゼロドロップ高さを含む。
B1.実施形態B1に記載のソールアセンブリにおいて、実施形態A1〜A43のいずれかに記載のミッドソールおよびアウトソール20を含む。
B2.実施形態B1に記載のソールアセンブリにおいて、アウトソール20は、1つ以上の高摩擦材料のピースを含む。
B2.実施形態B1に記載のソールアセンブリにおいて、アウトソール20は、1つ以上のゴムピースを含む。
B3.実施形態B1に記載のソールアセンブリにおいて、アウトソール20は、滑り摩擦の向上のための溝、サイプまたは他のフィーチャを含む。
B4.実施形態B1〜B3のいずれかに記載のソールアセンブリにおいて、インソールを含む。
B5.実施形態B4に記載のソールアセンブリにおいて、インソールは、フォーム材料を含む。
C1.上側40に動作可能に接続された実施形態B1〜B5に記載のソールアセンブリを含む、フットウェア用品。
C2.実施形態C1に記載のフットウェアの用品において、第1のクッション部材17は、着用者のヒールの支持を提供し得る。
C3.実施形態C2に記載のフットウェアの用品において、第1のクッション部材17cは、着用者のヒールのクッション機能を提供しつつ、着用者のアキレス腱を支持できるぐらい充分に押圧される。
C4.実施形態C1〜C3のいずれかに記載のフットウェアの用品において、第2のクッション部材18は、着用者の足のためのレバーとして機能し得る。
C5.実施形態C1〜C4のいずれかに記載のフットウェアの用品において、クッション部材18は、クッション部材19と共に機能して、ランニングまたはウォーキングの爪先離れフェーズにおいてより有利な角度で着用者を前方動きにおいて駆動するバネ効果を生成する。
C6.実施形態C1〜C5のいずれかに記載のフットウェアの用品において、第3のクッション部材19は、着用者の足の支点として機能し得る。
C7.実施形態C1〜C6のいずれかに記載のフットウェアの用品において、ミッドソールの前方部分は、概ね前方に減少する厚さの前部を構成し、フットウェアの前方終端へ向かって弧状に集合的にテーパー形状となる。
C8.実施形態C1〜C7のいずれかに記載のフットウェアの用品において、靴、サンダルまたはブーツを含む。
C9.実施形態C1〜C8のいずれかに記載のフットウェアの用品において、側壁安定性を増加させる構造を含む。
C10.実施形態C9に記載のフットウェアの用品において、構造は、側壁ストリップを含む。
C11.実施形態C1〜C10のいずれかに記載のフットウェアの用品において、着用者の足11を受容する孔を規定する1つ以上の相互接続されたパネルを含む。
C12.実施形態C1〜C11のいずれかに記載のフットウェアの用品において、ヒールは、角縁部を含む。
C13.実施形態C1〜C11のいずれかに記載のフットウェアの用品において、ヒールは、斜角が付けられた縁部を含む。
D1.実施形態A1〜A48のいずれかに記載のミッドソールを含むフットウェアインサートにおいて、クッション部材のうち少なくとも2つは、共に接合される。
【0039】
本明細書中において言及される各特許、特許出願、公開文献および文書は全て、参考のため援用される。上記の特許、特許出願、公開文献および文書が引用された場合、上記のうちいずれかが関連する従来技術に関連することを認めたことにはならず、これらの公開文献または文書の内容または日付を示すものではない。そのような引用は、関連開示のサーチを示さない。これらの文書の日付(単数または複数)または内容についての言及内容は全て、利用可能な情報に基づいており、その精度または正確さを認めるものではない。
【0040】
上記において、本技術の基本的局面からの逸脱無く、改変が可能であり得る。本技術について、1つ以上の特定の実施形態を参照しつつ実質的に詳細に述べてきたが、当業者であれば、本明細書中に特定に開示される実施形態において変更が可能であり得、これらの改変および向上が本技術の範囲および意図の範囲内である。
【0041】
本明細書中に例示的に記載された本技術は、本明細書中に明示的に開示されていない任意の要素(単数または複数)が無い状態で適切に実行され得る。よって、例えば、本明細書中、「含む」、「から本質的になる」および「からなる」のうちいずれかは、その他の2つの用語と同義であり得る。これらの用いられてきた用語および表現は、記載の用語として用いられるものであり、制限的なものとして用いられておらず、このような用語および表現が用いられた場合、図示および記載のフィーチャまたはその一部の任意の均等物を排除せず、特許請求の範囲に記載の本技術の範囲内において、多様な改変が可能である。「a」または「an」という用語は、当該用語が修飾する1つまたは複数の要素を指し得る(例えば、「a reagent」という表現は、要素のうち1つまたは1つよりも多くの要素が記載されていることが文脈から明確でない限り、1つ以上のreagentを意味し得る)。本明細書中において用いられる「約」という用語は、10%of基礎となるパラメータの10%以内の値(すなわち、プラスまたはマイナス10%)を指し、「約」という用語が一連の数値の始めにおいて用いられ、これらの数値それぞれを修飾する場合(すなわち、「約1、2および3」は、約1、約2〜約3を指す)。例えば、「約100グラム」の重量は、90グラム〜110グラムの重量を含み得る。さらに、本明細書中において数値のリストが記載される(例えば、約50%、60%、70%、80%、85%または86%)場合、当該リストは、全ての中間数値およびその小数値(例えば、54%、85。4%)を含む。よって、本技術について、代表的な実施形態および任意選択的な特徴によって具体的に開示してきたが、当業者にとって、本明細書中に開示される概念の改変および変更が可能であり得、このような改変および変更は、本技術の範囲内のものである。
【0042】
本技術の特定の実施形態について、以下の特許請求の範囲(単数または複数)において記載する。
【0043】
上記の開示は、本発明の当業者による理解のみを意図しており、制限的なものではない。開示の実施形態に対し、多様な改変が本発明の範囲から逸脱することなく可能であることが理解されるべきである。よって、本発明の範囲は、添付する特許請求の範囲の参照のみによって解釈されるべきである。