(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6820410
(24)【登録日】2021年1月6日
(45)【発行日】2021年1月27日
(54)【発明の名称】可変のトリガ切替え点を有するロック解除ユニット
(51)【国際特許分類】
E05B 81/76 20140101AFI20210114BHJP
E05B 83/18 20140101ALI20210114BHJP
E05B 85/18 20140101ALI20210114BHJP
B60J 5/10 20060101ALI20210114BHJP
【FI】
E05B81/76
E05B83/18
E05B85/18 Z
B60J5/10 H
【請求項の数】10
【全頁数】14
(21)【出願番号】特願2019-515614(P2019-515614)
(86)(22)【出願日】2017年9月18日
(65)【公表番号】特表2019-534962(P2019-534962A)
(43)【公表日】2019年12月5日
(86)【国際出願番号】EP2017073427
(87)【国際公開番号】WO2018054817
(87)【国際公開日】20180329
【審査請求日】2019年3月20日
(31)【優先権主張番号】102016218206.4
(32)【優先日】2016年9月22日
(33)【優先権主張国】DE
(73)【特許権者】
【識別番号】596107062
【氏名又は名称】フォルクスヴァーゲン アクチエンゲゼルシャフト
【氏名又は名称原語表記】VOLKSWAGEN AKTIENGESELLSCHAFT
(74)【代理人】
【識別番号】100114890
【弁理士】
【氏名又は名称】アインゼル・フェリックス=ラインハルト
(74)【代理人】
【識別番号】100098501
【弁理士】
【氏名又は名称】森田 拓
(74)【代理人】
【識別番号】100116403
【弁理士】
【氏名又は名称】前川 純一
(74)【代理人】
【識別番号】100135633
【弁理士】
【氏名又は名称】二宮 浩康
(74)【代理人】
【識別番号】100162880
【弁理士】
【氏名又は名称】上島 類
(72)【発明者】
【氏名】ラルフ ハンゼン
【審査官】
桐山 愛世
(56)【参考文献】
【文献】
特開2014−172572(JP,A)
【文献】
独国特許出願公開第102013013176(DE,A1)
【文献】
特表2010−505687(JP,A)
【文献】
独国特許出願公開第102005040761(DE,A1)
【文献】
独国特許出願公開第19930861(DE,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E05B 81/76
B60J 5/10
E05B 83/18、34
E05B 85/18
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両の開放可能な閉鎖要素のロックを解除するロック解除ユニット(100)であって、
切替えユニット(130)を有するハウジング(110)と、
前記ハウジング(110)に対して揺動可能な作動要素(120)であって、前記切替えユニット(130)に対して、非作動の静止位置(0)から少なくとも2つの作動位置(1,2)へ揺動可能である、作動要素(120)と、
を備える、ロック解除ユニット(100)において、
前記切替えユニット(130)は、前記ハウジング(110)内に配置されていて、かつ前記ハウジング(110)に対して可逆式に少なくとも2つの異なる切替え点位置(a),b))に配置可能であり、これにより前記ロック解除ユニット(100)の、揺動可能な前記作動要素(120)に、前記静止位置(0)から異なる距離の前記作動位置(1,2)へ揺動可能な前記作動要素(120)の切替え角度(α,β)に関連して、それぞれ異なるトリガ切替え点を対応付け可能である
ことを特徴とする、ロック解除ユニット(100)。
【請求項2】
前記切替えユニット(130)は、保持要素(140)に固く組み込まれて配置されており、該保持要素(140)は、前記ロック解除ユニット(100)の組立て状態で、前記ハウジング(110)内に配置されていて、かつ前記ハウジング(110)に対して可逆式に少なくとも2つの異なる切替え点位置(a),b))に配置可能であることを特徴とする、請求項1記載のロック解除ユニット(100)。
【請求項3】
前記ハウジング(110)は、収容開口(110−1)を有し、該収容開口(110−1)に、前記ロック解除ユニット(100)の組立て状態で、少なくとも組み込まれた切替えユニット(130)が、または前記保持要素(140)および前記組み込まれた切替えユニット(130)が貫通係合しており、これにより前記切替えユニット(130)は、揺動可能な前記作動要素(120)が非作動の静止位置(0)にあるとき、少なくとも2つの切替え点位置(a),b))のうちの1つにおける前記切替えユニット(130)の配置に基づいて、揺動可能な前記作動要素(120)の作動部材(120−1)から所定の間隔を置いて配置されていることを特徴とする、請求項2記載のロック解除ユニット(100)。
【請求項4】
揺動可能な前記作動要素(120)の非作動の静止位置(0)を起点として、第1の切替え点位置(a))における前記切替えユニット(130)の配置に基づいて、前記切替えユニット(130)と前記作動部材(120−1)との間に第1の間隔を設定可能であり、該第1の間隔は、揺動可能な前記作動要素(120)が第1の切替え角度(α)だけ第1の作動位置(1)に作動させられると克服され、これにより前記作動部材(120−1)と前記切替えユニット(130)との間で第1のトリガ切替え点を形成可能であることを特徴とする、請求項3記載のロック解除ユニット(100)。
【請求項5】
揺動可能な前記作動要素(120)の非作動の静止位置(0)を起点として、第2の切替え点位置(b))における前記切替えユニット(130)の配置に基づいて、前記切替えユニット(130)と前記作動部材(120−1)との間に第2の間隔を設定可能であり、該第2の間隔は、揺動可能な前記作動要素(120)が第2の切替え角度(β)だけ第2の作動位置(2)に作動させられると克服され、これにより前記作動部材(120−1)と前記切替えユニット(130)との間で第2のトリガ切替え点を形成可能であることを特徴とする、請求項3記載のロック解除ユニット(100)。
【請求項6】
前記切替えユニット(130)が組み込まれた前記保持要素(140)は、前記ハウジング(110)の前記収容開口(110−1)内に、前記ハウジング(110)に対して摺動可能に配置されていることを特徴とする、請求項3記載のロック解除ユニット(100)。
【請求項7】
前記保持要素(140)および前記切替えユニット(130)は、相互に固定されて、予め製作された第1の組立て部材として設けられており、揺動可能な前記作動要素(120)および前記作動部材(120−1)は、相互に固定されて、予め製作された第2の組立て部材として設けられており、前記第1の組立て部材と前記第2の組立て部材とを組み立てて前記ロック解除ユニット(100)を形成可能であり、前記作動要素(120)は、揺動可能に前記ハウジング(110)に支承されており、前記保持要素(140)は、摺動可能に前記ハウジング(110)の前記収容開口(110−1)に支持されていることを特徴とする、請求項3記載のロック解除ユニット(100)。
【請求項8】
前記ハウジング(110)は、少なくとも前記保持要素(140)が配置される領域で、円弧状の部分を有し、これにより前記ハウジング(110)内に配置された、前記切替えユニット(130)が組み込まれた前記保持要素(140)は、前記ハウジング(110)に対して、円弧上を摺動可能に配置されており、該円弧の半径は、前記ハウジング(110)に対して揺動可能な前記作動要素(120)の揺動軸線(Y)に対して半径方向に配置されていることを特徴とする、請求項7記載のロック解除ユニット(100)。
【請求項9】
前記ロック解除ユニット(100)は、車両の所定の構造部材(200)に配置されていることを特徴とする、請求項1記載のロック解除ユニット(100)。
【請求項10】
請求項1から9までの少なくとも1項記載のロック解除ユニット(100)が配置された少なくとも1つの構造部材(200)を備える車両。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、開放可能な閉鎖要素、特に車両のテールゲートのロックを解除するロック解除ユニットであって、切替えユニットと、揺動可能な作動要素であって、切替えユニットに対して、非作動の静止位置から少なくとも2つの作動位置へ揺動可能である、作動要素と、を備える、ロック解除ユニットに関する。
【0002】
文献独国特許出願公開第102013013176号明細書(DE 10 2013 013 176 A1)において、車両の閉鎖要素を開放する装置が公知であり、この装置は、揺動可能な作動要素を含み、作動要素は、静止位置から外へ、開いたアクティブ化位置へ揺動可能である。閉鎖要素は、たとえばテールゲートであってよい。この装置は、切替えユニットをさらに含む。作動要素が、それぞれ異なるアクティブ化位置へ揺動可能であり、切替えユニットが、複数の切替え段を含み、切替え段に、作動要素のそれぞれ1つのアクティブ化位置が対応付けられていることが規定されている。作動要素は、各々のアクティブ化位置で、別の角度位置へ揺動させられる。この場合、切替えユニットは、複数の切替え段を含み、この場合、これらの切替え段は、揺動可能な作動要素のそれぞれ1つのアクティブ化位置に対応する。複数の切替え段により、前掲の文献独国特許出願公開第102013013176号明細書(DE 10 2013 013 176 A1)によれば、様々な機構がアクティブ化可能であり、たとえば手を使って手動で開放するために閉鎖要素のロック解除だけがアクティブ化可能である、または閉鎖要素の自動的な開放がアクティブ化可能である。したがって、それぞれ異なるアクティブ化位置は、作動要素のそれぞれ異なる揺動位置により形成され、この場合、作動要素は、各々のアクティブ化位置で別の角度位置へ揺動させられる。
【0003】
それぞれ異なるアクティブ化位置において閉鎖要素、特にテールゲートを開放する装置を備える揺動可能な作動要素が、別の関連においても知られている。揺動可能な作動要素の作動部材は、ロック解除ユニットのスイッチに、中にスイッチが定位置に配置されたハウジング部分に対する揺動可能な作動要素の揺動角度に依存して切替え点を形成する。ハウジング部分と作動要素とは、組立て状態で、たとえば閉鎖要素、特にテールゲートのロック解除ユニットとして使用される装置を形成する。ロック解除ユニットの組立て状態で、既にハウジング内に組み込まれたスイッチとハウジング部分との組立て体が、第1の組立て部材とみなされ、既に組み込まれた作動部材と揺動可能な作動要素との組立て体が、第2の組立て部材とみなされる。換言すると、両方の組立て部材が、閉鎖要素、特にテールゲートのロック解除ユニットを形成し、組立て状態で、テールゲートに取り付けられている。
【0004】
実際に、様々な車両においてそれぞれ異なる切替え点を実現可能であることが所望されるが、切替え点は、既述の文献独国特許出願公開第102013013176号明細書(DE 10 2013 013 176 A1)の場合のように、揺動可能な作動要素の揺動角度に依存して形成されるべきものではない。これまで従来慣用のロック解除ユニットでは、切替え点は、中にスイッチが定位置に配置されたハウジング部分に対する揺動可能な作動要素の揺動角度に依存して確定されるのではなく、第2の組立て部材としてそれぞれ異なる作動要素が使用され、作動要素は、作動要素における作動部材がそれぞれ異なる幾何学的な構成を有することによりそれぞれ異なり、これにより作動部材は、その他は変わらない作動要素の取付け時にスイッチに対してそれぞれ異なる位置に配置されており、これによりハウジング部分に対する、作動部材によりそれぞれ異なる作動要素の同じ揺動角度で、ハウジング部分に組み込まれたスイッチに、それぞれ異なる切替え点が生じる。もちろん、作動要素における作動部材のそれぞれ異なる幾何学的な構成により、ハウジング部分に対する、揺動可能な作動要素の揺動角度がそれぞれ異なっていても、依然としてそれぞれ異なる切替え点が生じる。
【0005】
したがって、欠点を要約すると、所望のそれぞれ異なる切替え点を有する、様々な車両用の組立てラインで、それぞれ異なる作動要素を第2の第2の組立て部材として製作し、貯蔵し、取り違えることなく常に同一構造で使用される第1の組立て部材、したがってハウジング部分に対応付けし、取り付けなければならない。
【0006】
本発明の課題は、可変に使用可能であるロック解除ユニットを提供することにある。
【0007】
本発明の出発点は、車両の開放可能な閉鎖要素のロックを解除するロック解除ユニットであって、切替えユニットを有するハウジングと、ハウジングに対して揺動可能な作動要素であって、切替えユニットに対して、非作動の静止位置から少なくとも2つの作動位置へ揺動可能である、作動要素と、を備える、ロック解除ユニットである。
【0008】
本発明によれば、切替えユニットは、ハウジング内に配置されていて、かつハウジングに対して可逆式に少なくとも2つの異なる切替え点位置に配置可能であり、これによりロック解除ユニットの、揺動可能な作動要素に、静止位置から外へ揺動可能な作動要素の切替え角度に関連して、異なるトリガ切替え点を対応付け可能である。
【0009】
開放可能な閉鎖要素は、たとえばテールゲートである。ロック解除ユニットは、直接にテールゲートに配置されている、または車両の別の構造部材に配置されていて、テールゲートのロック解除に用いられる。開放可能な閉鎖要素は、あらゆる種類の蓋であってよく、この場合、ロック解除ユニットは、蓋自体にまたは蓋のロックを解除する別の構造部材に配置されている。
【0010】
本発明に係る構成手段の利点によれば、単一の切替えユニットを用いて、切替えユニットのそれぞれ異なる配置により、ロック解除ユニットにそれぞれ異なるトリガ切替え点が実現可能である。したがってロック解除ユニットは、可逆式に使用可能である。というのもロック解除ユニットは、車両側にそれぞれ異なるトリガ切替え点が所望されるのかどうかとは関係なくあらゆる車両に取付け可能であるからである。トリガ切替え点は、ロック解除ユニットの使用前後に常時変化可能である。というのも少なくとも2つの異なる切替え点位置を設定可能であるからである。これまで、様々な車両に対して、互いに対して異なるトリガ切替え点を有する様々なロック解除ユニットが使用された。これらのロック解除ユニットは、いまや単一のロック解除ユニットにより代用され、これにより好適には構成部材の数量が減じられる。
【0011】
好適には、ロック解除ユニットの切替えユニットは、保持要素に固く組み込まれて配置されており、保持要素は、ロック解除ユニットの組立て状態で、ハウジング内に配置されていて、かつハウジングに対して可逆式に少なくとも2つの異なる切替え点位置に配置可能である。
【0012】
その利点によれば、切替えユニットは、保護されて保持要素に配置されており、この場合、さらにそれぞれ異なる切替えユニットが使用可能であり、これらの切替えユニットは、保持要素における切替えユニットの収容部の簡単な適合により使用可能である。したがってそれぞれ異なる切替えユニットに依存する、ハウジングに対する保持要素の適合は、好適には不要である。
【0013】
好適にはさらに、ロック解除ユニットのハウジングは、収容開口を有し、収容開口に、ロック解除ユニットの組立て状態で、少なくとも組み込まれた切替えユニットが、または保持要素および組み込まれた切替えユニットが貫通係合しており、これにより切替えユニットは、揺動可能な作動要素が非作動の静止位置にあるとき、少なくとも2つの切替え点位置のうちの1つにおける切替えユニットの配置に依存して、揺動可能な作動要素の作動部材から所定の間隔を置いて配置されている。この構成手段は、作動要素に対する切替えユニットの調整に関して有利である。明細書中に詳説されているように、切替えユニットが収容開口を通って差し込まれ、その後で切替えユニットが所定の位置で保持要素に係止されるまたはクリップ留めされることにより、保持要素における切替えユニットの精密な調整を実現することが可能である。保持要素自体は、あらゆる場合に正確にハウジング内に位置決めすることが可能であり、そのために、保持要素に、対応するガイド要素が配置されており、ガイド要素は、やはり明細書に詳説されているように、少なくとも2つの切替え点位置の両方で、ハウジングの、それぞれ配置された位置決め凹部に係合する。
【0014】
本発明の好適な形態によれば、一方では、揺動可能な作動要素の非作動の静止位置を起点として、第1の切替え点位置における切替えユニットの配置に基づいて、切替えユニットと作動部材との間に第1の間隔を設定可能であり、第1の間隔は、揺動可能な作動要素が第1の切替え角度だけ第1の作動位置に作動させられると克服され、つまりゼロとなって、これにより作動部材と切替えユニットとの間で第1のトリガ切替え点が形成(発生)可能である。
【0015】
本発明の好適な形態によれば、他方では、揺動可能な作動要素の非作動の静止位置を起点として、第2の切替え点位置における切替えユニットの配置に基づいて、切替えユニットと作動部材との間に第2の間隔を設定可能であり、第2の間隔は、揺動可能な作動要素が第2の切替え角度だけ第2の作動位置に作動させられると克服され、つまりゼロとなって、これにより作動部材と切替えユニットとの間で第2のトリガ切替え点が形成(発生)可能である。
【0016】
好適には、切替えユニットが組み込まれた保持要素は、ハウジングの収容開口内に、ハウジングに対して摺動可能に配置されており、これによりわずかな手間で実現することが可能であり、特に簡単に実施することが可能である有利な構成手段が提供される。というのもそれぞれ異なる切替え点位置を設定するために保持要素の位置限定的な変位しか必要とされないからである。
【0017】
さらに好適には、保持要素および切替えユニットは、相互に固定されて、予め製作された第1の組立て部材として設けられており、揺動可能な作動要素および作動部材は、相互に固定されて、予め製作された第2の組立て部材として設けられており、第1の組立て部材と第2の組立て部材とを組み立ててロック解除ユニットを形成可能であり、作動要素は、揺動可能にハウジングに支承されており、保持要素は、摺動可能にハウジングの収容開口に支持されている。好適には、これにより、作業者は組立てラインで予め製作された組立て部材を組み合わせてロック解除ユニットを形成するだけでよいことが達成される。
【0018】
さらに、本発明によれば、好適には、ハウジングは、少なくとも保持要素が配置された領域で、円弧状の部分を有し、これによりハウジング内に配置された、切替えユニットが組み込まれた保持要素は、ハウジングに対して、円弧上を摺動可能に配置されており、円弧の半径は、ハウジングに対して揺動可能な作動要素の揺動軸線に対して半径方向に配置されている。これにより好適には、切替えユニットの切替え要素に対する、静止位置での作動要素の作動部材の切替え面の間隔が、切替えユニットが組み込まれた保持要素の摺動距離に依存して、わずかな摺動距離で、作動要素の作動部材の切替え面に対する比較的大きな間隔変化を生じさせることが達成される。というのも円弧上の保持要素の運動が、幾何学的に、作動要素の作動部材の切替え面に対する、組み込まれた切替えユニットの切替え要素のより迅速な接近を惹起するからである。
【0019】
以下に、本発明の実施の形態を付属の図面に基づいて説明する。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【
図1A】本発明に係るロック解除ユニットの断面図であって、ロック解除ユニットの切替えユニットがロック解除ユニットの作動要素に対して、早い切替え点位置に配置されていて、作動要素が静止位置に配置されている。
【
図1B】
図1Aによるロック解除ユニットの断面図であって、切替えユニットがロック解除ユニットの作動要素に対して、早い切替え点位置に配置されていて、作動要素が第1の作動位置に配置されている。
【
図2A】本発明に係るロック解除ユニットの断面図であって、ロック解除ユニットの切替えユニットがロック解除ユニットの作動要素に対して、遅い切替え点位置に配置されていて、作動要素が静止位置に配置されている。
【
図2B】
図2Aによるロック解除ユニットの断面図であって、切替えユニットが作動要素に対して、遅い切替え点位置に配置されていて、作動要素が第2の作動位置に配置されている。
【
図3】図示されていない作動要素からロック解除ユニットのハウジングの方向に観察した、斜め横下から見たロック解除ユニットの斜視図である。
【
図4】作動要素の揺動軸線のほぼ長手方向に作動要素の作動部材を横から見たロック解除ユニットの斜視図である。
【
図5】各々の切替え点位置における切替えユニットの位置決めを明確にするためにロック解除ユニットの詳細を示す平面図である。
【
図6】各々の切替え点位置における切替えユニットの位置決めを明確にするためにロック解除ユニットの詳細を示す斜視図である。
【0021】
以下に、本発明を付属の図面に基づいて説明する。ここでの記述を目的として、「−x」(「マイナスx」)で車両の通常の走行方向を表し、「+x」(「プラスx」)で通常の走行方向とは逆向きの方向を表し、「y」でx方向に対して横向きの水平の方向を表し、「z」でx方向に対して横向きの鉛直の方向を表すものとする。カルダン座標系におけるこれらの空間方向の表示は、自動車産業で広く使用される座標系に対応する。全図において、以下に同一の符号は同一の構成部材に対して用いられ、その際、場合により各図面において既に紹介された全ての構成部材を符号に基づいて新たに再度説明することはしない。
【0022】
本発明にとって主要な構成部材の以下の説明に関して、
図1A〜
図2Bおよび
図3を一緒に考察することが勧められる。
【0023】
これらの図は、ロック解除ユニット100を示しており、ロック解除ユニット100は、
図1A〜
図2Bにおいて示唆しただけの構造要素200に配置されている。
【0024】
構造要素は、たとえばテールゲートである。ロック解除ユニット100は、たとえばテールゲート・ロック解除ユニットである。
【0025】
ロック解除ユニット100は、ハウジング110を含み、ハウジング110は、構造要素200と固く結合されている。ハウジング110に、揺動可能な作動要素120が配置されており、作動要素120は、ハウジング110に対してY軸線を中心に揺動可能であり、これにより作動要素120は、構造要素200に対して変位可能である。ハウジング110と、グリップフラップとも称される作動要素120の下端との間に、作動要素120の非作動の静止位置0で、係合隙間Eが設けられている。ロック解除ユニット100の使用者の指Fが係合隙間Eに係合して、作動要素120を作動させる、特に揺動軸線Yを中心に複数の作動位置1,2へと揺動させることが可能であり、これについてはさらに詳説する。
【0026】
作動要素120は、作動部材120−1を有し、作動部材120−1は、所定の外側輪郭を有し、この場合、外側輪郭の部分面が、切替え面120−11を形成し、切替え面120−11は、複数の作動位置のうちの各々の作動位置1,2で、切替えユニット130の少なくとも1つのスイッチに当接する。作動要素120の作動部材120−1は、本実施の形態では、切替えカムである。
【0027】
予め作動部材120−1が組み込まれた作動要素120は、第2の組立て部材として予め製作して用意され、ハウジング110に揺動可能に組み付けられる。換言すると、作動要素120のグリップフラップに対する、組み込まれた作動部材120−1の、特に切替えカムの位置は、第2の組立て部材の組立て後には、もはや変化不能である。
【0028】
切替えカムは、作動要素120のほぼ長手方向中央軸線X上に配置されており、この場合、長手方向中央軸線Xは、長手方向中央軸線Xに対して直交方向に延在する、作動要素120の揺動軸線Yと交差する。
【0029】
作動要素120の長手方向中央軸線Xの延長部にハウジング110が配置されているので、作動要素120の長手方向中央軸線Xは、実質的にハウジング110の長手方向中央軸線Xでもある。
【0030】
ハウジング110のほぼ長手方向中央軸線X上で、ハウジング110にハウジング開口が形成されており、ハウジング開口に、組立て状態で、スイッチ130が貫通係合する。
【0031】
切替えユニット130のスイッチは、組立て状態で、保持要素140に不動に配置されていて、特にクリップ留めされている。保持要素140および切替えユニット130は、組立て後、第1の組立て部材を形成し、この場合、保持要素140に対する切替えユニット130の位置は、組立て後、もはや変位不能である。
【0032】
保持要素140自体は、スライダ状のガイド要素140−1(
図3〜
図5参照)を有し、ガイド要素140−1は、収容開口110−1(
図3〜
図5参照)内でハウジング110のスライダと同様にガイドされているので、保持要素140は、ハウジング110に対して変位可能である。したがって、切替えユニット130のスイッチもハウジング110に対して変位可能である。
【0033】
したがって
図1A〜
図2Bにおける両矢Pは、切替えユニット130のスイッチが組み込まれた保持要素140の摺動性に関係している。
【0034】
この場合、ハウジング110は、保持要素140の領域に半球状の内側輪郭を有し、この場合、保持要素140は、ハウジング110の半球状の内側輪郭に対応して、半球状の外側輪郭を有するので、保持要素140ひいては組み込まれた切替えユニット130のスイッチは、所定の軌道上で、
図1A〜
図2Bにおける+/−z方向に、上下に移動可能である。
【0035】
切替えユニット130のスイッチが予め組み込まれた保持要素140は、第1の組立て部材として予め製作されていて、ハウジング110内で両矢Pに沿って可逆式に摺動可能に組み付けられる。
【0036】
換言すると、切替えユニット130のスイッチが組み込まれた保持要素140の位置は、ロック解除ユニット100の組立て後、ハウジング110ひいては作動要素120の切替えカムに対して変化可能である。
【0037】
切替えユニット130のスイッチは、作動要素120が非作動の静止位置0に配置された状態で、第1の切替え点位置a)(
図1A参照)で、切替えカム120−1の外側輪郭の切替え面120−11の付近に配置されていることが明らかである。
【0038】
換言すると、切替えユニット130のスイッチのアクティブな切替え要素130−1と切替えカム120−1の外側輪郭との間の第1の間隔は小さい。切替えユニット130のスイッチの第1の切替え点位置a)で、保持要素140は、ハウジング110に対して少なくとも1つのストッパを形成するので、両矢Pの軌道に沿った保持要素140の摺動は、+z方向(
図1Aおよび
図1Bでは上向き)に、保持要素140が、ハウジング110の、上側のストッパを形成するハウジング部分に当接するまで行われ、これにより第1のトリガ切替え点を精密に誤差なく設定可能である。
【0039】
図1Aと
図2Aとの比較により、
図2Aによる切替えユニット130のスイッチは、作動要素120が非作動の静止位置0に配置された状態で、第2の切替え点位置b)で、切替えカム120−1の外側輪郭の切替え面120−11からさらに離れて配置されていることが明確である。
【0040】
換言すると、切替えユニット130のスイッチのアクティブな切替え要素130−1と切替えカム120−1の外側輪郭との間の第2の間隔は、切替えユニット130のスイッチが第1の切替え点位置a)に位置するときの第1の間隔よりも大きい。
【0041】
切替えユニット130のスイッチの第2の切替え点位置b)では、保持要素140は、同様にハウジング110に対して少なくとも1つのストッパを形成するので、両矢Pの軌道に沿った保持要素140の摺動は、−z方向(
図2Aおよび
図2Bでは下向き)に、保持要素140が、ハウジング110の、下側のストッパを形成するハウジング部分に当接するまで行われ、これにより第2のトリガ切替え点を精密に誤差なく設定可能である。
【0042】
切替えユニット130のスイッチのアクティブな切替え要素130−1は、たとえばマイクロスイッチの金属製の切替えラグである。
【0043】
ロック解除ユニット100の前述の構成から以下の機能が得られる:
切替えユニット130のスイッチが第1の切替え点位置a)(
図1Aおよび
図1B参照)に位置するのかまたは第2の切替え点位置b)(
図2Aおよび
図2B参照)に位置するのかに応じて、トリガ切替え点がより早くまたはより遅く得られる。
【0044】
図1Aによれば、切替えユニット130のスイッチのアクティブな切替え要素130−1と切替えカム120−1の外側輪郭との間の第1の間隔が小さいので、使用者の指Fが係合隙間E(
図1B参照)に係合することに基づき作動要素120が作動させられることにより、既に、揺動軸線Yを中心とする作動要素120の第1の揺動角度αが得られると早くも切替えカム120−1の外側輪郭の切替え面120−11と切替えユニット130のスイッチのアクティブな切替え要素130−1との間の接触が行われる。
【0045】
スイッチの第1の切替え点位置a)を出発点とすると、第1の切替え角度αは、10°である。作動要素120は、
図1Bによれば、非作動の静止位置0を起点として、作動要素120をα=10°だけ完全に作動させると、第1の作動位置1に位置する。
【0046】
原則的に、使用者が係合隙間Eに係合するのではなく、矢印で明確に示されるように、作動要素120の上側の領域で外側から作動要素120を押圧することによっても作動を行うことが可能であるが、この場合、比較的高い操作押圧力を及ぼさなければならないので、使用者が係合隙間Eに係合することによる操作引張り力がより快適であると感じられる。
【0047】
これにより、早いトリガ切替え点を有するべきロック解除ユニット100を実現することが可能である。この早いトリガ切替え点は、快適な操作に関係しており、その操作において、既に作動要素120のわずかな作動運動により切替え点が得られる。得られる早いトリガ切替え点に依存して、要求に応じて、対応する作動を開始して実行することが可能である。たとえばテールゲートのロック解除機構をトリガすることが可能であるので、テールゲートは、手動でまたは自動的に開く。
【0048】
図2Aによれば、切替えユニット130のスイッチのアクティブな切替え要素130−1と切替えカム120−1の外側輪郭との間の第2の間隔が第1の間隔よりも大きいので、使用者の指Fが係合隙間E(
図2B参照)に係合することを介して作動要素120が作動させられることにより、揺動軸線Yを中心とする作動要素120の第2の揺動角度βが得られてようやく切替えカム120−1の外側輪郭の切替え面120−11と切替えユニット130のスイッチのアクティブな切替え要素130−1との間の接触が行われる。
【0049】
スイッチの第2の切替え点位置b)を出発点とすると、第2の切替え角度βは、27.5°である。作動要素120は、
図2Bによれば、非作動の静止位置0を起点として、作動要素をβ=27.5°だけ完全に作動させると、第2の作動位置2に位置する。
【0050】
これにより、遅いトリガ切替え点を有するロック解除ユニット100を実現することが可能である。この遅いトリガ切替え点は、特に乗員室から仕切られた荷物室を有しない車両の場合に有利である。これにより、衝突時、衝突に起因する、揺動軸線Yを中心とする作動要素120の揺動運動が、遅れてまたはより遅れてようやく行われる、つまり大きなまたは第1の切替え角度αよりも大きな第2の切替え角度βにおいてようやく行われることが保証される。達成された遅いトリガ切替え点に基づき、より早いトリガ切替え点と同様に、要求に応じて、対応する作動を実行することが可能である。たとえば、テールゲートのロック解除機構は、遅く、つまり遅いトリガ切替え点が得られてようやくトリガすることが可能であるので、テールゲートは、手動でまたは自動的に開く。
【0051】
もちろん、説明されたストッパの間でハウジング110に対する保持要素140の位置調整範囲内のトリガ切替え点の設定は可変であり、切替え角度の角度表示α,βは例示したものにすぎない。
【0052】
図3は、
図3には示されていない作動要素120からロック解除ユニット100のハウジング110の方向に観察した、斜め横下から見たロック解除ユニット100の斜視図であって、別の技術的な詳細を補足的に示している。
【0053】
切替えユニット130が組み込まれた保持要素140は、ハウジング110の収容開口110−1を通って差し込まれている。切替えカム120−1に向けられたアクティブな切替え要素130−1が認められ、切替え要素130−1は、本実施の形態では、マイクロスイッチの金属製の切替えラグである。さらに保持要素140の係合要素140−2が図示されており、係合要素140−2により、切替えユニット130のスイッチは、組立て状態で、不動に保持要素140に係止/クリップ留めされている。
【0054】
図4は、作動要素120の揺動軸線Yのほぼ長手方向に作動要素120の作動部材120−1を横から見たロック解除ユニット100の斜視図を示している。ハウジング110は、断面で図示されており、この場合、
図4では、ハウジング110の断面は、符号110−Sで表されている。保持要素140は、
図4では、
図2Aおよび
図2Bと同様にここでも第2の切替え点位置b)に配置されている。
【0055】
この図において、保持要素140は、係止要素140−2の他に側方のガイド要素140−1をさらに含み、この場合、それぞれの側に少なくとも2つのガイド要素140−1が配置されていることが明らかである。側方のガイド要素140−1は、保持要素140を、円弧状に構成された収容開口110−1の縁に沿ってガイドする。側方のガイド要素140−1は、組立て状態で、縁に上から係合し、この場合、ハウジング110の収容開口110−1は、所定の差込領域を有し、この差込領域に、保持要素140の側方のガイド要素140−1が差込み可能であり、続いて位置決め可能であるので、側方のガイド要素140−1は、収容開口110−1の縁に上から係合する。この場合、側方のガイド要素140−1は、ハウジング側の一端に所定の輪郭を有し、この輪郭は、この輪郭に対応する、ハウジング110の収容開口110−1の縁に配置された位置決め凹部110−2に係合する。
【0056】
保持要素140の、図示された第2の切替え点位置b)では、それぞれ2つの側方に配置されたガイド要素140−1が、それぞれ2つの位置決め凹部110−2に係合し、この場合、保持要素140の、不可視の背面側に同様の構成が存在する。このような構成手段は、第2の切替え点位置b)における位置決めを確保するものであり、作業者がハウジング110に対する保持要素140のある種の係止運動により正しい位置決めを認識するという利点を有する。したがって、図示された第2の切替え点位置b)から第1の切替え点位置a)への、
図4において右方の摺動時、作業者に、先ず保持要素140の、知覚可能な係止解除運動をもたらし、これは、保持要素140の摺動運動の実行後、別の所定の位置決め凹部110−2への係止運動をもたらす。
【0057】
図4は、図面の下縁に固定要素140−31をさらに示しており、固定要素140−31は、Y揺動軸線に関して半径方向に見て離反して延在する、保持要素140のプレート140−3に配設されている。固定要素140−31は、y方向に延在していて、切替え点位置a)またはb)に応じて、固定収容部110−3(
図6参照)に係合し、固定収容部110−3は、ハウジング110に形成されており、これについては
図6の説明と関連してさらに詳しく言及する。複数の固定要素140−31のうちの1つは、好適には、常に各々の切替え点位置a)またはb)において固定収容部110−3に係合することにより、ハウジング110に対する保持要素140の位置を固定するので、ハウジング110に対する保持要素140の不意の変位によって、所望されるトリガ切替え点の変更が生じることはない。
【0058】
図6は、位置決め突起140−4を示している。位置決め突起140−4は、作業者に切替え点位置a)またはb)を示すものである。というのもハウジング110の収容開口110−1の縁に、各々の切替え角度αまたはβの対応する角度表示が位置決め矢印110−4(
図6参照)で記入されているからである。
図6では、位置決め突起140−4は、位置決め矢印110−4を指しており、この位置決め矢印110−4に、遅れたトリガ切替え点を有する、切替え点位置b)に対応する切替え角度β(たとえば27.5°)が記入されている。
【0059】
図5は、保持要素140の平面図であり、主に、側方の観察方向で保持要素140を示している
図4についての記述で既に説明された構成手段を再度示している。
図5では、観察者は、Y揺動軸線に対して半径方向で、保持要素140と、組み込まれた切替えユニット130と、アクティブな切替え要素130−1とを観察している。
【0060】
図6は、さらに別の斜視図で、どのようにして作業者が各々の切替え点位置a)またはb)において切替えユニット130の位置決めを行うのか明示している。位置決め突起140−4および位置決め矢印110−4については既に言及した(
図4およびこれに附随する説明参照)。保持要素140は、
図6では、
図2Aおよび
図2Bと同様に、ここでも切替え角度β(たとえばβ=27.5°)の第2の切替え点位置b)に配置されている。
【0061】
プレート140−3に配置された固定要素140−31は、係合された位置で、固定収容部110−3に係合し、保持要素140ひいては切替えユニット130を、収容開口110−1の長手方向に見て収容開口110−1に沿って変位しないように固定している。切替え角度βを有する第2の切替え点位置b)から切替え角度αを有する第1の切替え点位置a)への変位は、保持要素140の固定レバー140−5の作動面を作業者が押圧操作することにより行われる。固定レバー140−5は、プレート140−3の一部であり、固定収容部110−3から離れるように固定レバー140−5を動かすと、固定収容部110−3から固定要素140−31が外れる。作業者は、続いて好適には固定レバー140−5を用いて、保持要素140を、切替え角度αを有する第1の切替え点位置a)に摺動し、第1の切替え点位置a)では、別の固定要素140−31が位置固定の固定収容部110−3に係合するので、保持要素140は再び固定される。
【0062】
最後に、この説明によれば2つの切替え点位置a)およびb)が形成されており、これにより2つのトリガ切替え点が得られることに留意すべきである。もちろん、本発明によれば、3つ以上の切替え点位置およびトリガ切替え点が実現可能である。というのも保持要素140ひいては切替えユニット130が、ハウジング側の収容開口110−1内であらゆる任意の位置を占めることが可能であるからである。
【符号の説明】
【0063】
100 ロック解除ユニット
110 ハウジング
110−S 断面
110−1 収容開口
110−2 位置決め凹部
110−3 固定収容部
110−4 位置決め矢印
120 作動要素
120−1 作動部材(切替えカム)
120−11 切替え面
130 切替えユニット
130−1 切替え要素
140 保持要素
140−1 ガイド要素
140−2 係合要素
140−3 プレート
140−31 固定要素
140−4 位置決め突起
140−5 固定レバー
200 構造要素
E 係合隙間
F 指
V 結合
0 作動要素の静止位置
1 第1の作動位置
2 第2の作動位置
a) 第1の切替え点位置
α 第1の切替え角度
b) 第2の切替え点位置
β 第2の切替え角度
P 両矢
−x 車両の通常の走行方向での方向
+x 通常の走行方向−xとは逆向きの方向
X 作動要素およびハウジングの長手方向中央軸線
y x方向に対して横向きの水平の方向
Y 作動要素の揺動軸線
+z x方向に対して横向きで上向きの鉛直の方向
−z x方向に対して横向きで下向きの鉛直の方向