(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6820431
(24)【登録日】2021年1月6日
(45)【発行日】2021年1月27日
(54)【発明の名称】下着に基づく身体データ監視方法及び装置
(51)【国際特許分類】
A61B 5/11 20060101AFI20210114BHJP
A61B 5/113 20060101ALI20210114BHJP
A41B 9/06 20060101ALI20210114BHJP
A61B 5/024 20060101ALI20210114BHJP
A61B 5/08 20060101ALI20210114BHJP
A61B 5/1455 20060101ALI20210114BHJP
A61B 5/02 20060101ALI20210114BHJP
【FI】
A61B5/11 200
A61B5/113ZDM
A41B9/06 E
A41B9/06 Z
A61B5/024
A61B5/08
A61B5/1455
A61B5/02 350
【請求項の数】10
【全頁数】16
(21)【出願番号】特願2019-542818(P2019-542818)
(86)(22)【出願日】2017年10月19日
(65)【公表番号】特表2019-537491(P2019-537491A)
(43)【公表日】2019年12月26日
(86)【国際出願番号】IB2017056489
(87)【国際公開番号】WO2018073774
(87)【国際公開日】20180426
【審査請求日】2019年4月24日
(31)【優先権主張番号】16112045.2
(32)【優先日】2016年10月19日
(33)【優先権主張国】HK
(73)【特許権者】
【識別番号】519144613
【氏名又は名称】泰興塑膠五金有限公司
【氏名又は名称原語表記】TAI HING PLASTIC METAL LTD.
(74)【代理人】
【識別番号】110002262
【氏名又は名称】TRY国際特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】林 志栄
【審査官】
北島 拓馬
(56)【参考文献】
【文献】
特表2014−519944(JP,A)
【文献】
特開2009−125567(JP,A)
【文献】
特表2014−518666(JP,A)
【文献】
特開2016−104130(JP,A)
【文献】
特開2013−252350(JP,A)
【文献】
中国特許出願公開第105212284(CN,A)
【文献】
特開2007−098138(JP,A)
【文献】
特開2005−110869(JP,A)
【文献】
特開2000−316825(JP,A)
【文献】
国際公開第2011/131235(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61B 5/00 − 5/03
A61B 5/06 − 5/22
A63B 69/00 −69/40
A63B 71/00 −71/16
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
下着に基づく身体データ監視方法であって、
下着に設けられた多軸センサーにより収集された位置データ、及び下着に設けられた呼吸センサーにより収集された呼吸データを受信するステップと、
前記位置データに基づいて変位、速度及び加速度を計算するステップと、
前記変位、速度及び加速度が予め設定された閾値を超えたか否かを判断するステップと、
前記変位、速度及び加速度がいずれも予め設定された閾値を超えた場合、前記呼吸データが予め設定された呼吸範囲内にある否かを判断し続けるステップと、
下着に設けられた張力センサーにより収集された張力データを受信するステップと、
前記張力データが予め設定された張力値よりも大きいか否かを判断するステップと、
前記張力データが予め設定された張力値よりも大きい場合、下着に設けられた他のセンサーにより収集された身体データを継続的に受信できるか否かを判断し続けるステップと、
前記呼吸データが予め設定された呼吸範囲内にない場合であって、下着に設けられた他のセンサーにより収集された身体データを継続的に受信しない場合、アラーム情報を出力するステップと、
を含む、ことを特徴とする方法。
【請求項2】
前記方法は、
下着に設けられた脈拍センサーにより収集された心拍データ、及び下着に設けられた血中酸素センサーにより収集された血中酸素データを受信するステップと、
前記呼吸データが予め設定された呼吸範囲内にあるか否かを判断し続ける前記ステップとともに、前記心拍データが予め設定された心拍範囲内にあるか否か、及び前記血中酸素データが予め設定された血中酸素範囲内にあるか否かを判断し続けるステップとを更に含み、
アラーム情報を出力する前記ステップは、
前記心拍データが予め設定された心拍範囲内にないか、又は前記血中酸素データが予め設定された血中酸素範囲内にない場合、アラーム情報を出力するステップを更に含む、ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記方法は、
予め設定された就寝時間に達すると、就寝マルチメディア情報を再生し、下着に設けられたセンサーにより収集された身体データを継続的に受信し記憶するステップと、
前記下着に設けられたセンサーにより収集された各身体データが対応する睡眠データ範囲内にあるか否かを判断するステップと、
前記下着に設けられたセンサーにより収集された各身体データが対応する睡眠データ範囲内にある場合、前記就寝マルチメディア情報の再生を停止するステップと、
予め設定された起床時間に達すると、起床マルチメディア情報を再生するステップとを更に含む、ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記方法は、
下着に設けられた温度センサーにより収集された温度データを受信するステップと、
温度データをx軸、心拍データをz軸、呼吸データをy軸とした三次元直交座標系を描画し表示するか、温度データをx軸、心拍データをz軸、血中酸素データをy軸とした三次元直交座標系を描画し表示するステップとを更に含む、ことを特徴とする請求項2に記載の方法。
【請求項5】
前記方法は、
下着に設けられた録音機器により収集された心拍音データ及び外部環境音データを受信するステップを更に含む、ことを特徴とする請求項2に記載の方法。
【請求項6】
下着に基づく身体データ監視装置であって、データ受信モジュールと、データ処理モジュールと、データ分析モジュールと、データ出力モジュールとを含み、
前記データ受信モジュールは、下着に設けられた多軸センサーにより収集された位置データ、及び下着に設けられた呼吸センサーにより収集された呼吸データを受信するために使用され、
前記データ処理モジュールは、前記位置データに基づいて変位、速度及び加速度を計算するために使用され、
前記データ分析モジュールは、前記変位、速度及び加速度が予め設定された閾値を超えたか否かを判断しており、前記変位、速度及び加速度がいずれも予め設定された閾値を超えた場合、前記呼吸データが予め設定された呼吸範囲内にある否かを判断し続けるために使用され、
前記データ受信モジュールはさらに、下着に設けられた張力センサーにより収集された張力データを受信するために使用され、
前記データ分析モジュールはさらに、前記張力データが予め設定された張力値よりも大きいか否かを判断しており、前記張力データが予め設定された張力値よりも大きい場合、下着に設けられた他のセンサーにより収集された身体データを継続的に受信できるか否かを判断し続けるために使用され、前記データ出力モジュールは、前記呼吸データが予め設定された呼吸範囲内にない場合であって、下着に設けられた他のセンサーにより収集された身体データを継続的に受信しない場合に、アラーム情報を出力するために使用される、ことを特徴とする装置。
【請求項7】
前記データ受信モジュールはさらに、下着に設けられた脈拍センサーにより収集された心拍データ、及び下着に設けられた血中酸素センサーにより収集された血中酸素データを受信するために使用され、
前記データ分析モジュールはさらに、前記変位、速度及び加速度がいずれも予め設定された閾値を超えた場合、前記心拍データが予め設定された心拍範囲内にあるか否か、及び前記血中酸素データが予め設定された血中酸素範囲内にあるか否かを判断し続けるために使用され、
前記データ出力モジュールはさらに、前記心拍データが予め設定された心拍範囲内にないか、又は前記血中酸素データが予め設定された血中酸素範囲内にない場合、アラーム情報を出力するために使用される、ことを特徴とする請求項6に記載の装置。
【請求項8】
前記装置は、時間判断モジュールと、マルチメディア再生モジュールと、データ記憶モジュールとを更に含み、
前記時間判断モジュールは、予め設定された就寝時間に達するか否かを判断するか、又は予め設定された起床時間に達するか否かを判断するために使用され、
前記マルチメディア再生モジュールは、予め設定された就寝時間に達すると、就寝マルチメディア情報を再生し、前記下着に設けられたセンサーにより収集された各身体データが対応する睡眠データ範囲内にある場合、前記就寝マルチメディア情報の再生を停止しており、予め設定された起床時間に達すると、起床マルチメディア情報を再生するために使用され、
前記データ記憶モジュールは、下着に設けられたセンサーにより収集された身体データを記憶するために使用され、
前記データ分析モジュールはさらに、前記下着に設けられたセンサーにより収集された各身体データが対応する睡眠データ範囲内にあるか否かを判断するために使用される、ことを特徴とする請求項6に記載の装置。
【請求項9】
前記データ受信モジュールはさらに、下着に設けられた温度センサーにより収集された温度データを受信するために使用され、
前記装置は、表示モジュールを更に含み、
前記表示モジュールは、温度データをx軸、心拍データをz軸、呼吸データをy軸とした三次元直交座標系を描画し表示するか、温度データをx軸、心拍データをz軸、血中酸素データをy軸とした三次元直交座標系を描画し表示するために使用される、ことを特徴とする請求項7に記載の装置。
【請求項10】
前記データ受信モジュールはさらに、下着に設けられた録音機器により収集された心拍音データ及び外部環境音データを受信するために使用される、ことを特徴とする請求項7に記載の装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、スマート下着の分野に関し、特に下着に基づく身体データ監視方法及び装置に関する。
【背景技術】
【0002】
下着は、ランニングシャツ、スウェットシャツ、ショートパンツ、ブラジャーなどを含む体の近くに着用される衣類を意味する。下着は、通常肌に直接接触し、他の衣類内で着用される衣服を指し、現代の人々にとって最も必要な服の一つである。
【0003】
現在、女性の身体の心拍数、乳腺房増殖、睡眠の質は、通常移動機器や手首装着型装置によって検知されているが、移動機器の使用は簡単に測定することしかできず、操作が面倒であり、身体を連続的に検知することはできない。手首装着型装置は身体を連続的に検知することができるが、身体の状態についての判断は単一であり、分析結果の信頼性は高くない。
【発明の概要】
【0004】
これに基づいて、身体データをリアルタイムで取得することができ、分析結果が正確である、下着に基づく身体データ監視方法及び装置を提供することが必要である。
【0005】
下着に基づく身体データ監視方法は、
下着に設けられた多軸センサーにより収集された位置データ、及び下着に設けられた呼吸センサーにより収集された呼吸データを受信するステップと、
前記位置データに基づいて変位、速度及び加速度を計算するステップと、
前記変位、速度及び加速度が予め設定された閾値を超えたか否かを判断するステップと、
前記変位、速度及び加速度がいずれも予め設定された閾値を超えた場合、前記呼吸データが予め設定された呼吸範囲内にある否かを判断し続けるステップと、
前記呼吸データが予め設定された呼吸範囲内にない場合、アラーム情報を出力するステップとを含む。
【0006】
一実施例では、前記方法は、
下着に設けられた脈拍センサーにより収集された心拍データ、及び下着に設けられた血中酸素センサーにより収集された血中酸素データを受信するステップと、
前記呼吸データが予め設定された呼吸範囲内にあるか否かを判断し続ける前記ステップとともに、前記心拍データが予め設定された心拍範囲内にあるか否か、及び前記血中酸素データが予め設定された血中酸素範囲内にあるか否かを判断し続けるステップとを更に含む。
アラーム情報を出力する前記ステップは、
前記心拍データが予め設定された心拍範囲内にないか、又は前記血中酸素データが予め設定された血中酸素範囲内にない場合、アラーム情報を出力するステップを更に含む。
【0007】
一実施例では、前記方法は、
下着に設けられた張力センサーにより収集された張力データを受信するステップと、
前記張力データが予め設定された張力値よりも大きいか否かを判断するステップと、
前記張力データが予め設定された張力値よりも大きい場合、下着に設けられた他のセンサーにより収集された身体データを継続的に受信できるか否かを判断し続けるステップと、
下着に設けられた他のセンサーにより収集された身体データを継続的に受信しない場合、アラーム情報を出力するステップとを更に含む。
【0008】
一実施例では、前記方法は、
予め設定された就寝時間に達すると、就寝マルチメディア情報を再生し、下着に設けられたセンサーにより収集された身体データを継続的に受信し記憶するステップと、
前記下着に設けられたセンサーにより収集された各身体データが対応する睡眠データ範囲内にあるか否かを判断するステップと、
前記下着に設けられたセンサーにより収集された各身体データが対応する睡眠データ範囲内にある場合、前記就寝マルチメディア情報の再生を停止するステップと、
予め設定された起床時間に達すると、起床マルチメディア情報を再生するステップとを更に含む。
【0009】
一実施例では、前記方法は、
下着に設けられた温度センサーにより収集された温度データを受信するステップと、
温度データをx軸、心拍データをz軸、呼吸データをy軸とした三次元直交座標系を描画し表示するか、温度データをx軸、心拍データをz軸、血中酸素データをy軸とした三次元直交座標系を描画し表示するステップとを更に含む。
【0010】
一実施例では、前記方法は、
下着に設けられた録音機器により収集された心拍音データ及び外部環境音データを受信するステップを更に含む。
下着に基づく身体データ監視装置は、データ受信モジュールと、データ処理モジュールと、データ分析モジュールと、データ出力モジュールとを含む。
前記データ受信モジュールは、下着に設けられた多軸センサーにより収集された位置データ、及び下着に設けられた呼吸センサーにより収集された呼吸データを受信するために使用される。
前記データ処理モジュールは、前記位置データに基づいて変位、速度及び加速度を計算するために使用される。
前記データ分析モジュールは、前記変位、速度及び加速度が予め設定された閾値を超えたか否かを判断しており、前記変位、速度及び加速度がいずれも予め設定された閾値を超えた場合、前記呼吸データが予め設定された呼吸範囲内にある否かを判断し続けるために使用される。
前記データ出力モジュールは、前記呼吸データが予め設定された呼吸範囲内にない場合、アラーム情報を出力するために使用される。
【0011】
一実施例では、前記データ受信モジュールはさらに、下着に設けられた脈拍センサーにより収集された心拍データ、及び下着に設けられた血中酸素センサーにより収集された血中酸素データを受信するために使用される。
前記データ分析モジュールはさらに、前記変位、速度及び加速度がいずれも予め設定された閾値を超えた場合、前記心拍データが予め設定された心拍範囲内にあるか否か、及び前記血中酸素データが予め設定された血中酸素範囲内にあるか否かを判断し続けるために使用される。
前記データ出力モジュールはさらに、前記心拍データが予め設定された心拍範囲内にないか、又は前記血中酸素データが予め設定された血中酸素範囲内にない場合、アラーム情報を出力するために使用される。
【0012】
一実施例では、前記データ受信モジュールはさらに、下着に設けられた張力センサーにより収集された張力データを受信するために使用される。
前記データ分析モジュールはさらに、前記張力データが予め設定された張力値よりも大きいか否かを判断しており、前記張力データが予め設定された張力値よりも大きい場合、下着に設けられた他のセンサーにより収集された身体データを継続的に受信できるか否かを判断し続けるために使用される。
前記データ出力モジュールはさらに、下着に設けられた他のセンサーにより収集された身体データを継続的に受信しない場合、アラーム情報を出力するために使用される。
【0013】
一実施例では、前記装置は、
時間判断モジュールは、予め設定された就寝時間に達するか否かを判断するか、又は予め設定された起床時間に達するか否かを判断するために使用される。
マルチメディア再生モジュールは、予め設定された就寝時間に達すると、就寝マルチメディア情報を再生し、前記下着に設けられたセンサーにより収集された各身体データが対応する睡眠データ範囲内にある場合、前記就寝マルチメディア情報の再生を停止しており、予め設定された起床時間に達すると、起床マルチメディア情報を再生するために使用される。
データ記憶モジュールは、下着に設けられたセンサーにより収集された身体データを記憶するために使用される。
前記データ分析モジュールはさらに、前記下着に設けられたセンサーにより収集された各身体データが対応する睡眠データ範囲内にあるか否かを判断するために使用される。
【0014】
一実施例では、前記データ受信モジュールはさらに、下着に設けられた温度センサーにより収集された温度データを受信するために使用される。
前記装置は、表示モジュールを更に含む。
表示モジュールは、温度データをx軸、心拍データをz軸、呼吸データをy軸とした三次元直交座標系を描画し表示するか、温度データをx軸、心拍データをz軸、血中酸素データをy軸とした三次元直交座標系を描画し表示するために使用される。
【0015】
一実施例では、前記データ受信モジュールはさらに、下着に設けられた録音機器により収集された心拍音データ及び外部環境音データを受信するために使用される。
【0016】
上述した下着に基づく身体データ監視方法及び装置は、下着に設けられたセンサーによって身体データをリアルタイムで収集することができ、また、変位、速度及び加速度によって身体の異常の有無を概略的に判断してから、呼吸データに基づいて身体状態をさらに判断する。その分析プロセスは簡単であり、分析結果は正確で信頼性がある。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【
図1】一実施例の下着に基づく身体データ監視方法のフローチャートである。
【
図2】別の実施例の下着に基づく身体データ監視方法のフローチャートである。
【
図3】他の実施例の下着に基づく身体データ監視方法のフローチャートである。
【
図5】一実施例の下着に基づく身体データ監視装置の模式図である。
【
図6】別の実施例の下着に基づく身体データ監視装置の模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
本発明の目的、技術的手段及び利点をさらに明らかにするために、以下、図面及び実施例を参照しながら、本発明をさらに詳細に説明する。ここで述べた具体的な実施例は本発明の解釈のために用いられ、本発明を限定するためのものではないことを理解するべきである。
【0019】
本発明の実施例を詳細に説明する前に、実施例は、主として、下着に基づく身体データ監視方法及び装置に関連する方法ステップ及びシステム構成要素と組み合わされることに留意されたい。したがって、方法ステップ及びシステム構成要素は、適切な位置で従来の記号によって図面に示され、本発明の実施例の理解に関連する詳細のみが示される。それにより、本発明の利益を享受する当業者に明らかである詳細によって本発明の開示を曖昧にすることが回避される。
【0020】
この文脈では、左と右、上と下、前と後、第1と第2などの関係用語は、ある実体又は行動を他の実体又は行動と区別するためにのみ使用され、そのような実体又は行動の間のそのような関係又は順序を必ずしも要求又は暗示するものではない。用語「備える」、「含む」又はその他の変形は、非排他的な包含をカバーすることを意図している。それにより、一連の要素を備えるプロセス、方法、物品又は装置は、これらの要素だけでなく、明示的に列挙されていない他の要素も含むか、又はそのような物品又は装置に固有の要素も含む。
【0021】
一実施例では、スマート下着を提供する。このスマート下着には、様々なセンサー及び記憶チップが設けられる。これらのセンサーは、スマート下着を着用しているユーザーの身体データをリアルタイムで収集することができる。身体データを収集した後、これらの身体データは、記憶チップに保存されてもよいし、無線通信方式で指定された端末又はサーバー、例えば、ユーザーの携帯電話、コンピューター又はタブレット、あるいはディベロッパーにより提供されたサーバーに送信されてもよい。ユーザーの携帯電話、タブレット又はコンピューターに対応するAPPをインストールすることができる。また、スマート下着にインターフェイスを予め配置して、そのインターフェイスを介して有線通信方式でこれらの身体データを指定された端末などに送信することもできる。
【0022】
図1を参照すると、
図1は一実施例の下着に基づく身体データ監視方法のフローチャートである。その方法は、以下のS102〜S110を含み得る。
S102では、下着に設けられた多軸センサーにより収集された位置データ、及び下着に設けられた呼吸センサーにより収集された呼吸データを受信する。
【0023】
具体的には、多軸センサーは、3軸センサーや9軸センサーなどであってもよい。3軸センサーはジャイロスコープであってもよい。その多軸センサーにより人体の位置データを収集することができる。位置データは、3軸加速度、3軸角速度、ピッチ角、ロール角、及びヨー角を含むがこれらに限定されない。呼吸センサーは、人体の胸部の張力を収集し、それによって呼吸速度、起伏の強さ、頻度などを検出することができる。他の実施例では、下着には他のセンサーが設けられてもよい。これらのセンサーにより収集されたデータは、携帯電話、タブレット、コンピューター又はサーバーにより処理されることができるように、ユーザーの携帯電話、タブレット、コンピューター又はサーバーなどに送信することができる。
【0024】
S104では、位置データに基づいて変位、速度及び加速度を計算する。
【0025】
具体的には、多軸センサーにより収集された位置データ、例えば、3軸加速度、3軸角速度、ピッチ角、ロール角、及びヨー角に基づいて、ユーザーの変位、速度及び加速度を計算することができる。例えば、加速度に対応する時間を乗じて速度を取得し、速度に対応する時間を乗じて変位を取得することができる。
【0026】
S106では、変位、速度及び加速度が予め設定された閾値を超えたか否かを判断する。
【0027】
具体的には、この実施例のスマート下着上のセンサーによって身体データをリアルタイムで収集することができる。身体データに基づいてユーザーの身体をリアルタイムで監視することができる。ユーザーが転倒し又は攻撃されると、対応する身体データは変化する。例えば、ユーザーが転倒すると、その変位、速度及び加速度はすべて通常の状況を超えた可能性がある。ユーザーは、標準状況下での変位、速度及び加速度の予め設定された閾値を設定してもよい。上述の閾値は、使用中に実際の監視データに従って調整することができる。即ち、ユーザーは、ある時間長(例えば、1時間、1日、1週間、15日、1月など)内のデータの平均値を閾値として選択してもよく、又はその閾値をカスタマイズしてもよい。このように、計算された変位、速度及び加速度がいずれも予め設定された閾値を超えると、ユーザーが転倒したと考えてもよい。set(m)は変位の予め設定された閾値であり、set(m/s)は速度の予め設定された閾値であり、set(m/s
2)は加速度の予め設定された閾値である。以下の式によって判断を行うことができる。
【0028】
S108では、変位、速度及び加速度がいずれも予め設定された閾値を超えた場合、呼吸データは予め設定された呼吸範囲内にある否かを判断し続ける。
【0029】
実際の使用中に、上記の条件を満たす場合が多い。例えば、ユーザーが眠りたいとき、ベッドに直接倒れ込み、そのときのユーザーの身体は威嚇されているのではないが、その変位、速度及び加速度が予め設定される閾値を超えることもある。このときにアラームが発生すると、誤りアラームが発生し、ユーザーの体験が低下するので、本実施形態では、呼吸センサーによって取得された呼吸データに基づいて現在の人体状態を判断し、その判断精度をより確実にすることができる。
【0030】
S110では、前記呼吸データが予め設定された呼吸範囲内にない場合、アラーム情報を出力する。
【0031】
一実施例では、アラーム情報の出力は、ユーザーの携帯電話、タブレット、コンピューターなどの電子機器を介して呼び出し音を出すこと、又はユーザーの携帯電話、タブレット、コンピューターを介してアドレス帳にある家族に発呼すること、又は警察に直接発呼することであってもよい。ユーザーは、これらの方法を自分で設定することができる。例えば、上記3つの方法のうちの1つのみを採用するか、又は複数の方法を採用する。複数の方法を採用する場合、優先順位の設定などを行うことができる。ユーザーは、アドレス帳にある家族などを予め設定してもよい。この実施例では、上述の予め設定された呼吸範囲は、使用中に実際の監視データに従って調整することができる。即ち、ユーザーは、ある時間長(例えば、1時間、1日、1週間、15日、1月など)内のデータの平均値を予め設定された呼吸範囲として選択してもよく、又はその予め設定された呼吸範囲をカスタマイズしてもよい。
【0032】
上述した下着に基づく身体データ監視方法は、下着に設けられたセンサーによって身体データをリアルタイムで収集することができる。また、変位、速度及び加速度によって身体の異常の有無を概略的に判断してから、呼吸データに基づいて身体状態をさらに判断する。その分析プロセスは簡単であり、分析結果は正確で信頼性がある。
【0033】
一実施形態では、上記方法は、下着に設けられた脈拍センサーにより収集された心拍データ、及び下着に設けられた血中酸素センサーにより収集された血中酸素データを受信するステップを更に含み得る。換言すれば、上記の下着において、脈拍センサー、血中酸素センサーが設けられてもよい。呼吸センサーにより取得された呼吸データのみでユーザーの身体が異常な状態にあるか否かを判断することは、誤判定が生じる可能性があるので、この実施例では、心拍データ及び血中酸素データが追加される。心拍データ、血中酸素データ及び呼吸データのうちの1つが異常である限り、ユーザーの身体が異常な状態にあると考えられる。他の実施例では、例えば、温度センサーにより収集された温度データや、呼吸音センサーにより収集された呼吸音などの他の標準が採用され得る。一実施例では、呼吸データが予め設定された呼吸範囲内にあるか否かを判断し続けるとともに、心拍データが予め設定された心拍範囲内にあるか否か、及び前記血中酸素データが予め設定された血中酸素範囲内にあるか否かを判断し続けてもよい。アラーム情報を出力するステップは、心拍データが予め設定された心拍範囲内にないか、又は血中酸素データが予め設定された血中酸素範囲内にない場合、アラーム情報を出力するステップを更に含んでもよい。この実施例では、上述の予め設定された心拍範囲、予め設定された血中酸素範囲は、使用中に実際の監視データに従って調整することができる。即ち、ユーザーは、ある時間長(例えば、1時間、1日、1週間、15日、1月など)内のデータの平均値を予め設定された心拍範囲、予め設定された血中酸素範囲として選択してもよく、又はその予め設定された心拍範囲、予め設定された血中酸素範囲をカスタマイズしてもよい。
【0034】
この実施例では、ユーザーが危険に遭遇した可能性があると概略的に判断した後、また心拍データ、血中酸素データ、呼吸データなどの身体データに基づいて、ユーザーが危険に遭遇したが否かを正確に判断する。判断方法は簡単で結果はより正確であるので、安全警報機能はより正確になり、適用範囲はより広くなる。
【0035】
図2を参照すると、
図2は、別の実施例の下着に基づく身体データ監視方法のフローチャートである。この実施例では、方法は以下のS202〜S208を含む。
S202では、下着に設けられた張力センサーにより収集された張力データを受信する。
【0036】
一実施例では、下着には、例えば、下着の2つのカップの中間に張力センサーが設けられてもよい。張力センサーは、張力を検出して、その張力を対応する端末、例えば、携帯電話、タブレット又はコンピューターに送信することができる。
【0037】
S204では、前記張力データが予め設定された張力値よりも大きいか否かを判断する。
具体的には、下着が強制的に引き離されると、張力センサーは予め設定された張力値よりも大きい張力データを検出するので、例えば、ユーザーが乱暴されるときなど、ユーザーの下着が強制的に引き離されるときにアラームを速やかにして、ユーザーの個人的な安全を確保することができる。この実施例では、上述の予め設定された張力値は、使用中に実際の監視データに従って調整することができる。即ち、ユーザーは、ある時間長(例えば、1時間、1日、1週間、15日、1月など)内のデータの平均値を予め設定された張力値として選択してもよく、又はその予め設定された張力値をカスタマイズしてもよい。
【0038】
S206では、張力データが予め設定された張力値よりも大きい場合、下着に設けられた他のセンサーにより収集された身体データを継続的に受信できるか否かを判断し続ける。
【0039】
具体的には、下着の使用中に、ユーザーが下着の角度を調整する必要があるとき、張力センサーにより収集された張力データは予め設定された張力値よりも大きい可能性もあるが、このときユーザーは乱暴されない。そのため、判断の精度を保証するために、この実施例では、張力データが予め設定された張力値よりも大きくなった後、下着に設けられた他のセンサーにより収集された身体データを受信しなくなったか否かを判断する。例えば、張力データが予め設定された張力値よりも大きくなった後、心拍データ、血中酸素データなどが失われた場合、ユーザーが危険に遭遇したと判断することができる。
【0040】
S208では、下着に設けられた他のセンサーにより収集された身体データを継続的に受信しない場合、アラーム情報を出力する。
【0041】
一実施例では、アラーム情報の出力は、ユーザーの携帯電話、タブレット、コンピューターなどの電子機器を介して呼び出し音を出すこと、又はユーザーの携帯電話、タブレット、コンピューターを介してアドレス帳にある家族に発呼すること、又は警察に直接発呼することであってもよい。ユーザーは、これらの方法を自分で設定することができ、例えば、上記3つの方法のうちの1つのみを採用するか、又は複数の方法を採用する。複数の方法を採用する場合、優先順位の設定などを行うことができる。ユーザーは、アドレス帳にある家族などを予め設定してもよい。
【0042】
上記の下着に基づく身体データ監視方法は、下着に設けられた張力センサーにより、張力データをリアルタイムで収集して、ユーザーが危険に遭遇したか否かを概略的に判断した後、下着に設けられた他のセンサーにより収集された身体データを継続的に受信できるか否かを判断することで、ユーザーが危険に遭遇したか否かを正確に判断することができる。その分析プロセスは簡単で、分析結果は正確で信頼性が高く、適用範囲が広い。
【0043】
図3を参照すると、
図3は、他の実施例の下着に基づく身体データ監視方法のフローチャートである。この実施例では、方法は以下のS202〜S208を含む。
S302では、予め設定された就寝時間に達すると、就寝マルチメディア情報を再生し、下着に設けられたセンサーにより収集された身体データを継続的に受信し記憶する。
【0044】
具体的には、ユーザーは、例えば、夜10時、夜11時などの就寝時間を予め設定することができ、また、ユーザーは異なる時間に異なる就寝時間を設定することができる。例えば、日曜日〜木曜日の就寝時間を夜10時に設定し、金曜日と土曜日の就寝時間を夜11時などに設定する。ユーザーが横になった後、例えば、心地よい音楽のような就寝マルチメディア情報が再生されて、ユーザーの就寝を容易にする。ユーザーは、必要に応じて就寝マルチメディア情報を自分で設定することができる。そして、ユーザーが睡眠状況をチェックすることを可能にするように、ユーザーの睡眠状態を監視するために、就寝時間後もユーザーの身体データを継続的に記憶することができる。例えば、深睡眠時間と浅睡眠時間、睡眠中の身体温度、心拍データなどを与え、これらの身体データを折線図や柱状図などの方式で与えることができる。
【0045】
S304では、下着に設けられたセンサーにより収集された各身体データが対応する睡眠データ範囲内にあるか否かを判断する。
【0046】
この実施例では、センサーにより収集された各身体データについて総合的な判断を行ってユーザーが寝入ったか否かを確定してもよく、そのうちの幾つかの身体データを選択して別々に判断してもよく、又は幾つかの身体データを選択し総合した後予め設定された総合閾値で判断してもよい。例えば、一実施例では、多軸センサーにより収集された身体位置データ、脈拍センサーにより収集された心拍データ、及び血中酸素センサーにより収集された血中酸素データが対応する睡眠データ範囲内にあるか否かを判断することによって、ユーザーが寝入ったか否かを判断することができる。この実施例では、上述の睡眠データ範囲は、使用中に実際の監視データに従って調整することができる。即ち、ユーザーは、ある時間長(例えば、1時間、1日、1週間、15日、1月など)内のデータの平均値を睡眠データ範囲として選択してもよく、又はその睡眠データ範囲をカスタマイズしてもよい。
【0047】
S306では、前記下着に設けられたセンサーにより収集された各身体データが対応する睡眠データ範囲内にある場合、前記就寝マルチメディア情報の再生を停止する。
【0048】
具体的には、上記実施例に続いて、多軸センサーにより収集された身体位置データ、脈拍センサーにより収集された心拍データ、及び血中酸素センサーにより収集された血中酸素データがいずれも対応する睡眠データ範囲内にある場合、ユーザーは寝入ったと認められる。このとき、マルチメディア情報がまだ再生されている場合、それはユーザーの睡眠に影響を与える騒音に等しい。従って、一実施例では、就寝マルチメディア情報の再生を直接停止してもよく、別の実施例では、就寝マルチメディア情報の再生を停止するまで就寝マルチメディア情報の再生音量を徐々に低下させてもよい。
【0049】
S308では、予め設定された起床時間に達すると、起床マルチメディア情報を再生する。
【0050】
具体的には、ユーザーは、起床時刻を予め設定することもでき、例えば、7時や7時半などに設定してもよく、又は他の時間に設定してもよい。ユーザーは、異なる時間に異なる起床時間を設定してもよく、例えば、月曜日〜金曜日の起床時間を朝7時に設定し、土曜日と日曜日の起床時間を朝8時などに設定してもよい。そのときユーザーはまだ睡眠中である。起床するようにユーザーを促すために、起床マルチメディア情報、例えば、陽気な音楽が再生され得る。同じ理由で、ユーザーは、必要に応じて起床マルチメディア情報を自分で設定してもよい。起床した後、ユーザーは、起床マルチメディア情報を手動で停止してもよい。または、ユーザーは事前に一定の期間、例えば、10分や15分後にマルチメディア情報を自動的に停止するように設定する。
【0051】
上記の下着に基づく身体データ監視方法は、睡眠状態下で下着に設けられたセンサーにより収集された身体データを継続的に受信し記憶することによって、ユーザーの睡眠状態に対する監視を実現することができ、また、就寝マルチメディア情報及び起床マルチメディア情報を再生することによって、ユーザーの速やかな入眠及び起床を容易にすることができる。
【0052】
図4を参照すると、
図4は、一実施例のデータ表示の模式図である。この実施例では、下着に設けられた温度センサーにより収集された温度データを受信してもよい。受信された身体データに基づいて対応する画像を描画してユーザーに表示することができる。例えば、温度データをx軸、心拍データをz軸、呼吸データをy軸とした三次元直交座標系を描画し表示してもよいし、又は温度データをx軸、心拍データをz軸、血中酸素データをy軸とした三次元直交座標系を描画し表示してもよい。他の実施例では、他の画像を描画してデータを表示してもよい。このように、本実施例では、ユーザーの身体データを保存することができるだけでなく、一定の状況下で、データを処理してから対応する人、例えば、ユーザーに表示することができる。一実施例では、ユーザーが病院を受診するとき、対応するものを医者に表示することができる。
【0053】
一実施例では、収集された身体データが通常範囲内にない場合、上記表示において色を使って表示又は充填を行って、ユーザー又は医者に提示する。
【0054】
一実施例では、前記方法は、下着に設けられた録音機器により収集された心拍音データ及び外部環境音データを受信してもよい。心拍音データ及び外部環境音データは、医師、家族又は警察が状況を把握するために、医師に提示するか、又はアラーム情報と一緒に家族や警察などに送信することができる。
【0055】
図5を参照すると、
図5は一実施例の下着に基づく身体データ監視装置の模式図である。この実施例では、該装置は、データ受信モジュール110、データ処理モジュール120、データ分析モジュール130、及びデータ出力モジュール140を含み得る。データ受信モジュール110は、下着に設けられた多軸センサーにより収集された位置データ、及び下着に設けられた呼吸センサーにより収集された呼吸データを受信するために使用される。データ処理モジュール120は、位置データに基づいて変位、速度及び加速度を計算するために使用される。データ分析モジュール130は、変位、速度及び加速度が予め設定された閾値を超えたか否かを判断しており、変位、速度及び加速度がいずれも予め設定された閾値を超えた場合、呼吸データが予め設定された呼吸範囲内にある否かを判断し続けるために使用される。データ出力モジュール140は、呼吸データが予め設定された呼吸範囲内にない場合、アラーム情報を出力するために使用される。
【0056】
一実施例では、データ受信モジュール110はさらに、下着に設けられた脈拍センサーにより収集された心拍データ、及び下着に設けられた血中酸素センサーにより収集された血中酸素データを受信するために使用される。データ分析モジュール130はさらに、変位、速度及び加速度がいずれも予め設定された閾値を超えた場合、心拍データが予め設定された心拍範囲内にあるか否か、及び血中酸素データが予め設定された血中酸素範囲内にあるか否かを判断し続けるために使用される。データ出力モジュール140はさらに、心拍データが予め設定された心拍範囲内にないか、又は血中酸素データが予め設定された血中酸素範囲内にない場合、アラーム情報を出力するために使用される。
【0057】
図6を参照すると、
図6は別の実施例の下着に基づく身体データ監視装置の模式図である。この実施例では、データ受信モジュール110はさらに、下着に設けられた張力センサーにより収集された張力データを受信するために使用される。データ分析モジュール130はさらに、張力データが予め設定された張力値よりも大きいか否かを判断しており、張力データが予め設定された張力値よりも大きい場合、下着に設けられた他のセンサーにより収集された身体データを継続的に受信できるか否かを判断し続けるために使用される。データ出力モジュール140はさらに、下着に設けられた他のセンサーにより収集された身体データを継続的に受信しない場合、アラーム情報を出力するために使用される。
【0058】
一実施例では、装置は、時間判断モジュール150、マルチメディア再生モジュール160、及びデータ記憶モジュール170をさらに含んでもよい。時間判断モジュール150は、予め設定された就寝時間に達するか否かを判断するか、又は予め設定された起床時間に達するか否かを判断するために使用される。マルチメディア再生モジュール160は、予め設定された就寝時間に達すると、就寝マルチメディア情報を再生し、下着に設けられたセンサーにより収集された各身体データが対応する睡眠データ範囲内にある場合、マルチメディア情報の再生を停止しており、予め設定された起床時間に達すると、起床マルチメディア情報を再生するために使用される。データ記憶モジュール170は、下着に設けられたセンサーにより収集された身体データを記憶するために使用される。データ分析モジュール130はさらに、下着に設けられたセンサーにより収集された各身体データが対応する睡眠データ範囲内にあるか否かを判断するために使用される。
【0059】
一実施例では、データ受信モジュール110はさらに、下着に設けられた温度センサーにより収集された温度データを受信するために使用される。装置は表示モジュール180を含み得る。その表示モジュール180は、温度データをx軸、心拍データをz軸、呼吸データをy軸とした三次元直交座標系を描画し表示するか、温度データをx軸、心拍データをz軸、血中酸素データをy軸とした三次元直交座標系を描画し表示するために使用される。
【0060】
一実施例では、データ受信モジュール110はさらに、下着に設けられた録音機器により収集された心拍音データ及び外部環境音データを受信するために使用されてもよい。心拍音データ及び外部環境音データは、医師、家族又は警察が状況を把握するために、医師に提示するか、又はアラーム情報と一緒に家族や警察などに送信することができる。この装置については、上記の説明を参照されたい。また、詳細についてはここでは再度説明しない。
【0061】
以上の前記実施例の各技術的特徴は任意に組み合わせることができ、記述を簡潔にするために、上記実施例における各技術的特徴のすべての可能な組合せを記述していないが、これらの技術的特徴の組合せは矛盾しない限り、本明細書に記載されている範囲に属すると考えられる。
【0062】
以上の実施例は本発明の幾つかの実施形態のみを詳細且つ具体的に示しているが、本発明の保護範囲を限定するものではないと理解すべきである。当業者にとって、本発明の創造的構想から逸脱しない前提で、幾つかの変形や改善を行うことができ、これらはすべて本発明の保護範囲に属するべきであると理解しなければならない。従って、本発明の保護範囲は、特許請求の範囲に指定された内容を基準とする。
【符号の説明】
【0063】
110 データ受信モジュール
120 データ処理モジュール
130 データ分析モジュール
140 データ出力モジュール
150 時間判断モジュール
160 マルチメディア再生モジュール
170 データ記憶モジュール
180 表示モジュール