(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。
【0016】
(面光源装置の構成)
図3および
図4は、本実施の形態に係る面光源装置100の構成を示す図である。
図3Aは、面光源装置100の平面図であり、
図3Bは、左側面図である。
図4Aは、
図3Aにおいて光拡散板150を外した平面図であり、
図4Bは、
図3Aに示される4B−4B線の断面図である。
図5は、
図4Bの一部を拡大した部分拡大断面図である。
【0017】
図3および
図4に示されるように、面光源装置100は、筐体110、基板120、複数の発光装置130および光拡散板150を有する。
【0018】
筐体110は、その内部に基板120および複数の発光装置130を収容するための、1つの面の少なくとも一部が開口した箱である。筐体110は、底板111と、それと対向する天板112とから構成される。底板111は、天板112と平行に配置された水平部111aと、水平部111aを挟むように配置され、かつ天板112に向かって(1段階または2段階以上で)傾斜した2つの傾斜部111bおよび111cとを有する。2つの傾斜部111bおよび111cは、発光装置130から略水平方向に出射される光を光拡散板150に向けて反射させて、発光装置130から出射される光を光拡散板150に集めやすくすることができる。また、2つの傾斜部111bおよび111cは、水平部111aに対する傾斜角や水平部111aから天板112までの長さが互いに異なっており、非対称に設けられている(
図4B参照)。筐体110をこのような形状とすることで、面光源装置100の見かけの厚みを薄くすることができる。天板112には、発光領域となる長方形状の開口部が形成されている。開口部の大きさは、光拡散板150に形成される発光領域の大きさに相当し、例えば400mm×700mm(32インチ)である。この開口部は、光拡散板150により塞がれる。底板111aの表面から光拡散板150までの高さ(空間厚さ)は、特に限定されないが、10〜40mm程度である。そして、筐体110は、例えば、ポリメタクリル酸メチル(PMMA)やポリカーボネート(PC)などの樹脂や、ステンレス鋼やアルミニウムなどの金属などから構成される。
【0019】
基板120は、筐体110の底板111上に配置された、複数の発光装置130を筐体110内に所定の間隔で配置するための平板である。基板120の表面は、発光装置130から到達した光を光拡散板150に向けて反射させるように構成されている。
【0020】
複数の発光装置130は、基板上120上であって、かつ面光源装置100を平面視したときに底板111の中央からずれた位置に、一列に配置されている。具体的には、面光源装置100を平面視したときに、複数の発光装置130がなす列は、光拡散板150の対向する一対の辺(
図3Aでは対向する一対の長辺150aおよび150b)と略平行であり、かつ光拡散板150の対向する一対の辺の一方(
図3Aでは長辺150a)との距離が、光拡散板150の対向する一対の辺の他方(
図3Aでは長辺150b)との距離よりも長くなるように配置されている。
【0021】
基板120上に配置される発光装置130の数は、特に限定されない。基板120上に配置される発光装置130の数は、筐体110の開口部により規定される発光領域(発光面)の大きさに基づいて適宜設定される。
【0022】
複数の発光装置130は、それぞれ発光素子131と、光束制御部材132とを有する。複数の発光装置130は、それぞれ発光素子131から出射される光の光軸(後述する発光素子131の光軸LA)が、基板120の表面に対する法線に沿うように配置されている。また、複数の発光装置130は、光束制御部材132の後述する第1入射面133が、後述する第2入射面134よりも、光拡散板150の対向する一対の辺の一方(
図3Aでは長辺150a)に近くなるように配置されている。
【0023】
発光素子131は、面光源装置100(および発光装置130)の光源である。発光素子131は、基板120上に配置されている。発光素子131は、例えば発光ダイオード(LED)である。発光装置130に含まれる発光素子131の出射光の色は、特に限定されない。
【0024】
光束制御部材132は、発光素子131から出射された光の配光を制御し、上記光の進行方向を、発光素子131の光軸LAに対して略垂直であり、かつ互いに略反対向きである2つの方向(後述するY軸の正負に対応する方向)に変える。光束制御部材132は、その中心軸CAが発光素子131の光軸LAと平行となるように、好ましくは一致するように、発光素子131の上に配置されている(
図5参照)。「発光素子の光軸LA」とは、発光素子131からの立体的な出射光束の中心の光線を意味する。「光束制御部材12の中心軸CA」とは、例えば光束制御部材12が第1入射面133、第2入射面134、第3入射面135および第4入射面136以外は2回対称であるとき、2回対称の対称軸をいう。
以下、各発光装置130について、光束制御部材の中心軸CAをZ軸、Z軸と直交し、複数の発光装置130が並ぶ方向に平行な軸をX軸、Z軸およびX軸と直交する軸をY軸ともいう。つまり、互いに直交するX軸、Y軸およびZ軸で構成されるXYZ座標系において、発光素子131の光軸LAは、Z軸と平行となるように、好ましくはZ軸と一致するように配置されている。発光素子131の光軸LAがZ軸と一致する場合、XYZ座標系の原点は、例えば発光素子の発光中心と一致しうる。X軸とY軸を含む仮想平面をXY平面、Y軸とZ軸を含む仮想平面をYZ平面、X軸とZ軸を含む仮想平面をXZ平面という。
【0025】
光束制御部材132の材料は、所望の波長の光を通過させ得るものであれば特に限定されない。たとえば、光束制御部材132の材料は、ポリメタクリル酸メチル(PMMA)やポリカーボネート(PC)、エポキシ樹脂(EP)などの光透過性樹脂、またはガラスである。
【0026】
本実施の形態に係る面光源装置100は、光束制御部材132の構成に主たる特徴を有する。そこで、光束制御部材132については、別途詳細に説明する。
【0027】
光拡散板150は、筐体110の開口部を塞ぐように配置されている。本実施の形態では、光拡散板150は、筐体110の開口部の形状に対応する長方形状を有し、対向する一対の長辺150aおよび150bと、対向する一対の短辺150cおよび150dとを有する。光拡散板150は、光透過性および光拡散性を有する板状の部材であり、光束制御部材132の出射面139からの出射光を拡散させつつ透過させる。光拡散板150は、例えば面光源装置100の発光面となり得る。
【0028】
光拡散板150の材料は、光束制御部材132の出射面139からの出射光を拡散させつつ透過させ得るものであれば特に制限されないが、たとえばポリメタクリル酸メチル(PMMA)、ポリカーボネート(PC)、ポリスチレン(PS)、スチレン・メチルメタクリレート共重合樹脂(MS)などの光透過性樹脂である。光拡散性を付与するため、光拡散板150の表面に微細な凹凸が形成されているか、または光拡散板150の内部にビーズなどの光拡散子が分散している。
【0029】
本実施の形態に係る面光源装置100では、各発光素子131から出射された光は、光束制御部材132により光拡散板150の広範囲を照らすように、特に発光素子131の光軸LAに対して略垂直方向に、かつ互いに略反対向きである2つの方向(
図5におけるY軸方向)に向かう光に変えられて出射される。各光束制御部材132から出射された光は、さらに光拡散板150により拡散されて、外部に出射される。
【0030】
(光束制御部材の構成)
図6A〜Cおよび
図7A〜Cは、光束制御部材132の構成を示す図である。
図6Aは、光束制御部材132の側面図であり、
図6Bは、平面図であり、
図6Cは、正面図である。
図7Aは、底面図であり、
図7Bは、
図6Bの7B−7B線の断面図であり、
図7Cは、
図6Bの7C−7C線の断面図である。
【0031】
光束制御部材132は、発光素子131から出射された光の配光を制御する。
図6A〜Cに示されるように、光束制御部材132は、第1入射面133、第2入射面134、第3入射面135、2つの第4入射面136、第1反射面137、第2反射面138、および2つの出射面139を有する。
【0032】
第1入射面133、第2入射面134、第3入射面135および第4入射面136は、いずれも光束制御部材132の裏面140(発光素子131側、すなわち裏側の面)の中央部に形成された凹部141の内面である。裏面140は、XY平面に平行で、かつY軸方向に延在している。
【0033】
第1入射面133は、XZ平面に対して一方の側に配置されていることが好ましく、発光素子131から出射された光の一部を入射させる。第1入射面133は、平面であってもよいし、曲面であってもよい。第1入射面133は、第3入射面135で反射させる光を多くする観点から、XY平面と略平行であることが好ましい。XY平面と略平行とは、第1入射面133上の任意の点における接平面とXY平面とのなす角度が±3°以下であることをいう。本実施の形態では、第1入射面133は、XY平面と平行な平面である。
【0034】
第2入射面134は、XZ平面に対して他方の側に配置されていることが好ましく、発光素子131から出射された光の他の一部を入射させる。第2入射面134は、第2入射面で入射した光を第2反射面134に到達させやすい形状を有することが好ましい。
【0035】
第3入射面135は、第1入射面133と第2の入射面134との間に配置され、発光素子131から出射された光のさらに他の一部を入射させ、かつ第1入射面133で入射した光を反射させる。第3入射面135は、平面であってもよいし、曲面であってもよい。第3入射面135は、第1入射面133で入射した光を第1反射面137に向けて反射させる光を多くする観点から、XZ平面と略平行であることが好ましい。XZ平面と略平行とは、第3入射面135上の任意の点における接平面とXZ平面とのなす角度が±3°以下であることをいう。本実施の形態では、第3入射面135は、XZ平面上の平面である。
【0036】
第1入射面133に対応する凹部141の最大深さは、第2入射面134に対応する凹部141の最大深さの0.1〜0.5倍であることが好ましい。第1入射面133に対応する凹部141の最大深さが、第2入射面134に対応する凹部141の最大深さの0.5倍以下であると、第3入射面135の大きさを一定以上にしやすく、第1入射面133で入射し、第3入射面135で反射される光も多くしやすいので、光軸LAに対して非対称に光を拡げやすい。本実施の形態において、第1入射面133に対応する凹部141の最大深さとは、裏面140から第1入射面133までの深さを表し、第2入射面134に対応する凹部141の最大深さとは、裏面140から第2入射面134の頂点(Z軸と第2入射面134との交点)までの深さを表す。
【0037】
2つの第4入射面136は、第1入射面133と裏面140との間、および第2入射面134と裏面140との間にそれぞれ配置され、発光素子131から出射された光のさらに他の一部を入射させる。
【0038】
第1反射面137は、第1入射面133を挟んで発光素子131と反対側(光拡散板150側、すなわち表側)に配置されている。そして、第1反射面137は、第1入射面133で入射した光と、第1入射面133で入射し、第3入射面135で反射した光と、第3入射面135で入射した光とを、Y軸方向の一方の方向へ反射させる。
【0039】
第2反射面138は、第2入射面134を挟んで発光素子131と反対側(表側)に配置されている。そして、第2反射面138は、第2入射面134で入射した光を、Y軸方向の前記一方とは反対側の他方へ反射させる。
【0040】
第1反射面137および第2反射面138は、Z軸から離れるにつれ、Y軸から離れるような形状にそれぞれ形成されている。具体的には、第1反射面137および第2反射面138は、Z軸とY軸とを含む断面において、Z軸から端部(出射面139)に向かうにつれて、接線の傾きが徐々に小さくなるように(Y軸に沿うように)それぞれ形成されている。
【0041】
2つの出射面139は、第1反射面137および第2反射面138を挟んで互いに対向するように配置されている。2つの出射面139は、第1入射面133、第2入射面134または第3入射面135で入射し、第1反射面137または第2反射面138で反射した光、および第4入射面136で入射して直接到達した光をそれぞれ外部に出射させる。
【0042】
本実施の形態に係る光束制御部材132の作用について、シミュレーション結果を参照しながら、比較用の光束制御部材20と対比して説明する。
図8A〜9Cは、比較用の光束制御部材の構成を示す図である。
図8Aは、比較用の光束制御部材20の側面図であり、
図8Bは、平面図であり、
図8Cは、正面図である。
図9Aは、底面図であり、
図9Bは、
図8Bの9B−9B線の断面図であり、
図9Cは、
図8Bの9C−9C線の断面図である。比較用の光束制御部材20は、第1入射面133および第3入射面135に代えて、第2入射面134に対応する形状の入射面を有している以外は本実施の形態に係る光束制御部材132と同様に構成されている。すなわち、比較用の光束制御部材20は、反射面22および出射面23だけでなく、入射面21についても2回対称の形状を有している。
【0043】
(シミュレーション)
本実施の形態に係る光束制御部材(
図5A〜6Cの光束制御部材132)を用いた面光源装置100における光路と光拡散板150上における照度分布を解析した。光路と光拡散板150上における照度分布の解析は、1つの発光装置130のみを有する面光源装置100を用いて行った。
また、比較のため、比較用の光束制御部材(
図8A〜9Cの光束制御部材20)を用いた面光源装置の光路と光拡散板上における照度分布も解析した。
【0044】
(パラメータ)
・光束制御部材の外径:X軸方向の長さ20mm、Y軸方向の長さ30mm
・第1入射面133に対応する凹部141の最大深さ0.4mm
・第2入射面134に対応する凹部141の最大深さ2.1mm
・発光素子の高さ:0.5mm
・発光素子の大きさ:φ2.6mm
・基板120と光拡散板150との間隔:20mm
【0045】
図10A、BおよびCは、比較用の光束制御部材を用いた比較用の面光源装置を正面視したときの、光束制御部材20の入射面21で入射する光の光路の解析結果を示す図である。
このうち、
図10Aは、発光素子131の発光中心に対してY軸方向の正側の地点(X=0mm、Y=0.5mm)から0°〜−80°の角度で10°毎に出射される軸外光の光路図であり、
図10Bは、発光素子131の発光中心に対してY軸方向の負側の地点(X=0mm、Y=−0.5mm)から0°〜80°の角度で10°毎に出射される軸外光の光路図であり、
図10Cは、発光素子131の発光中心(X=0mm、Y=0mm)から出射される軸光の光路図である。なお、
図10A、BおよびCにおいて、軸外光の光軸に対して右側に傾斜する角度を正の符号で、左側に傾斜する角度を負の符号で表す。以下も同様とする。
【0046】
図11A、BおよびCは、本実施の形態に係る光束制御部材を用いた面光源装置100を正面視したときの、光束制御部材132の第1入射面133、第2入射面134および第3入射面135で入射する光の光路の解析結果を示す図である。
このうち、
図11Aは、発光素子131の発光中心に対してY軸方向の正側の地点(X=0mm、Y=0.5mm)から0°〜−80°の角度で10°毎に出射される軸外光の光路図であり、
図11Bは、発光素子131の発光中心に対してY軸方向の負側の地点(X=0mm、Y=−0.5mm)から0°〜80°の角度で10°毎に出射される軸外光の光路図であり、
図11Cは、発光素子131の発光中心(X=0mm、Y=0mm)から出射される軸光の光路図である。
【0047】
図12は、比較用の光束制御部材を用いた面光源装置の光拡散板150上における照度分布の解析結果を示す図である。
図13は、本実施の形態に係る光束制御部材を用いた面光源装置100の光拡散板150上における照度分布の解析結果を示す図である。
図12および13の横軸は、光拡散板150における、発光素子131の光軸LAからの距離(Y軸方向の距離、mm)を示し、縦軸は、光拡散板150における照度を示している。
【0048】
図10Aに示されるように、比較用の光束制御部材を用いた面光源装置では、発光素子131の発光中心に対してY軸方向の正側の地点から出射される軸外光の多くは、Y軸方向の負側の入射面21で入射し、Y軸方向の負側の反射面22で反射されて、Y軸方向の負側に拡がることがわかる。
同様に、
図10Bに示されるように、発光素子131の発光中心に対してY軸方向の負側の地点から出射される軸外光の多くは、Y軸方向の正側の入射面21で入射し、Y軸方向の正側の反射面22で反射されて、Y軸方向の正側に拡がることがわかる。つまり、
図10Aで示される光路と
図10Bで示される光路は、互いに対称であり、
図10Aで示される光路と
図10Bで示される光路とを足し合わせると、Y軸方向の負側に拡がる光と、Y軸方向の正側に拡がる光の量は同じであることがわかる。
さらに、
図10Cに示されるように、発光素子131の発光中心から出射される軸光も、光軸LAに対して互いに対称に拡がり、Y軸方向の負側に拡がる光と、Y軸方向の正側に拡がる光の量は同じであることがわかる。
【0049】
これに対して、
図11Aに示されるように、本実施の形態に係る光束制御部材132を用いた面光源装置100では、発光素子131の発光中心に対してY軸方向の正側の地点から出射される軸外光の多くは、第1入射面133および第3入射面135で入射し、第1反射面137で反射されて、Y軸方向の負側に拡がることがわかる。
一方、
図11Bに示されるように、発光素子131の発光中心よりもY軸方向の負側の地点から出射される軸外光の一部は、第2入射面134で入射し、第2反射面138で反射されてY軸方向の正側に拡がるものの;残部は、第1入射面133で入射し、第3入射面135で反射された後、第1反射面137でさらに反射されてY軸方向の負側に拡がることがわかる。つまり、
図11Aで示される光路と
図11Bで示される光路は、互いに非対称であり、
図11Aで示される光路と
図11Bで示される光路を足し合わせると、Y軸方向の負側に拡がる光が、Y軸方向の正側に拡がる光よりも多いことがわかる。
さらに、
図11Cに示されるように、発光素子131の発光中心から出射される光のうち、第1入射面133および第3入射面135で入射する光は、第2入射面134で入射する光よりも裏面140に向かう光が少なく、Y軸方向に拡がりやすいこと、すなわち、Y軸方向の負側に拡がる光が、Y軸方向の正側に拡がる光よりも多いこともわかる。
【0050】
このように、本実施の形態に係る光束制御部材を用いた面光源装置100は、比較用の光束制御部材を用いた面光源装置よりも、Y軸方向の負側(
図10および11では左側)に、Y軸方向の正側(
図10および11では右側)よりも多くの光を拡げることができるので、光軸LAに対して非対称に光を拡げることができることがわかる。
【0051】
また、
図12に示されるように、比較用の光束制御部材を用いた面光源装置は、光軸LAに対して対称な照度分布を有する。これに対し、
図13に示されるように、本実施の形態に係る光束制御部材を用いた面光源装置100は、Y軸方向の負側の照度が、Y軸方向正側の照度よりも高く、光軸LAに対して非対称な照度分布を有することがわかる。
【0052】
(効果)
以上のように、本実施の形態に係る光束制御部材132は、第1入射面133と第3入射面135とを有する。それにより、発光素子131から出射される光のうち、特に発光中心に対して光を拡げたい側にある地点から光を拡げたくない側へ向かって出射される軸外光を、第1入射面133で入射させた後、第3入射面135で反射させることで、光を拡げたい方向に向かわせることができる(
図10Bと11Bの対比)。このように、Y軸方向において、光軸LAに対して一方の側に他方の側よりも多くの光を拡げることができるので、光軸LAに対して非対称に光を拡げることができる。
【0053】
それにより、本実施の形態に係る光束制御部材132を、第1入射面133が、第2入射面134よりも光拡散板150の長辺150aに近くなるように配置することで(
図3A、
図4A参照)、複数の発光装置130のなす列が、底板111の中央からずれた位置に配置されても、面光源装置100の隅々まで光を到達させることができる。
【0054】
なお、本実施の形態では、筐体110は、底板111aと、それを挟む2つの傾斜面111bとから構成される箱である例を示したが、これに限定されず、底板と、底板に対向する天板と、底板および天板を繋ぐ4つの側板とから構成される直方体状の箱であってもよい。その場合、発光素子131から出射される光を光拡散板150に集めやすくするために、直方体状の箱の内部に、傾斜面を有する反射板を配置してもよい。
【0055】
また、本実施の形態では、面光源装置100における複数の発光装置130を一列に配置する例を示したが、これに限定されず、二列以上の複数列に配置してもよい。
【0056】
また、本実施の形態では、光束制御部材132が脚部を有しない例を示したが、これに限定されず、脚部を有してもよい。具体的には、光束制御部材132は、裏面140の外周部に、裏面140から裏側に突出している略円柱状の複数の脚部を有してもよい。
【0057】
また、本実施の形態では、光束制御部材132が2つの第4入射面136を有する例を示したが、これに限定されず、例えば光束制御部材132が、裏面140の外周部に複数の脚部を有する場合は、第4入射面136を有しなくてもよい。