特許第6820895号(P6820895)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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  • 特許6820895-衣類等 図000002
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6820895
(24)【登録日】2021年1月7日
(45)【発行日】2021年1月27日
(54)【発明の名称】衣類等
(51)【国際特許分類】
   A41D 3/04 20060101AFI20210114BHJP
   A41D 27/28 20060101ALI20210114BHJP
【FI】
   A41D3/04 B
   A41D27/28 Z
【請求項の数】2
【全頁数】5
(21)【出願番号】特願2018-192249(P2018-192249)
(22)【出願日】2018年10月11日
(65)【公開番号】特開2020-59950(P2020-59950A)
(43)【公開日】2020年4月16日
【審査請求日】2018年12月3日
(73)【特許権者】
【識別番号】516116699
【氏名又は名称】東 由紀子
(72)【発明者】
【氏名】東 実弥
【審査官】 金丸 治之
(56)【参考文献】
【文献】 実公昭39−005637(JP,Y1)
【文献】 特開2015−040367(JP,A)
【文献】 特開2005−015966(JP,A)
【文献】 登録実用新案第3113764(JP,U)
【文献】 登録実用新案第3039886(JP,U)
【文献】 特開2016−148130(JP,A)
【文献】 特開2006−124908(JP,A)
【文献】 米国特許第06122772(US,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A41D 3/04
A41D 27/28
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
通風を促すフレームを設けた衣類であって、部分的に取り付けられ、指、手を貫通可能に構成した形状を保持できる袖口支持フレームを備えている衣類。
【請求項2】
前記袖口支持フレーム及びはめ込み、外れる形状の挟み込み口を有し、通風スペースを確保し形状を保持できる裾支持フレームの組み合わせからなる請求項1に記載の衣類。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、通風を向上させた衣類等に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の通気システムは、通気できてもその構造により、実用性に乏しいものであった。メッシュの設けられたダクト状の通気システムとして公開済みのものもある(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特表2014−530967号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
密着性が少なく、通風性に富んだ衣類等が市場に流通していなかった(特許文献1参照)。
【0005】
本発明は、支持フレームにより通風スペースを保持し、通気性を高め密着度を低くすることで、衣服等着用時の快適さの改善を目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は上記目的を達成するために、通風を促すフレームを設けた衣類等であって、手、指を差し込むことができ、通風スペースを確保、形状を保持できる袖口等支持フレームを備えている衣類等である。また、前記袖口等支持フレーム及び通風スペースを確保、形状を保持できる裾支持フレームの組み合わせからなる衣類等である。
【発明の効果】
【0007】
上述したように本発明の衣類等は、通風スペースがあり密着度が低く、着脱し易い構造のためその利便性を発揮するものである。また、裾の捲れあがりや下部からの雨の侵入と脚へのまとわり付きを防ぐフレームにより、更に快適に使用できる特徴を有する。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】本発明の衣類等の実施例形態を示す側面図。
図2】本発明の袖口支持フレームの実施例を示す正面図(A)及び側面図(B)。
図3】本発明の袖口支持フレームの他実施例を示す正面図(A)及び側面図(B)。
図4】本発明の裾支持フレームの実施例形態を示す平面図。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の実施形態を図1図4に基づいて説明する。
図1は、自転車に乗った時の体位の際に、本発明の袖口支持フレーム6、裾支持フレーム7が付いた衣類等10の例としてレインコート1を着用した実施例形態を示す側面図である。袖、裾部分の通風スペース8を作るための、袖口支持フレーム6、裾支持フレーム7を破線で表示してある。袖口支持フレーム6は、手、指を差し込むことができ、形状は、筒状や8の字、U字状などで、指、手の甲から手首周辺にかけて延長した形状にすることもできる。その形状は袖口部に通風スペース8が維持できるフレームであれば複数の筒状など種々変形したものでも良い。例えば、ポリエチレンなどの軽くて柔軟性のあるもので、手の動きを妨げない材料で構成されている。裾支持フレーム7は、自転車のハンドルの支柱の下方に挟み込み口9をはめ込み、自転車から降りる時に外れるような形状である。その形状は実施例形態に限定されず、衣類等に取り付け又は脱着して使用することができ、既存の衣類等に利用できる。(図中の矢印は風の流れを示す。)
【0010】
図2は、衣類等10に備えた袖口支持フレーム6の正面図(A)及び側面図(B)の実施例を示す。指、手の上部に通風スペース8のある構造のフレームにより、風が通り抜け、袖口からの通気を改善させる。袖口支持フレーム6は、自転車のハンドルを握るとずれ防止ができ、通風を促す構造である。手や指を差し込むことができ、形状は例えば複数の筒状や8の字状などで、指、手の甲から手首周辺にかけて延長した形状にすることもできる。側面図(B)は、袖口支持フレーム6に指を差し込んだ形状の例である。その形状は袖口部に通風スペース8が維持できるものであれば種々変形したものであっても良い。例えば、ポリエチレンなどの軽くて柔軟性のあるもので、手の動きを妨げない材料で構成され、衣類等に取り付け、脱着又は単独で使用することができ、既存の衣類等にも利用することができる。また、袖口支持フレーム6に指、手を差し込まない場合でも、袖口支持フレーム6が袖口を開放して通風できる特徴を有する。
【0011】
図3は、衣類等10に備えた袖口支持フレーム6の他実施例を示す正面図(A)及び側面図(B)である。手の甲や手首などの上部に通風スペース8のある構造のフレームにより、風が通り抜け、袖口からの通気を改善させる。手、手首などを差し込むことができ、形状は、筒状や8の字、U字状などで、手の甲から手首周辺にかけて延長した形状にすることもできる。側面図(B)は、袖口支持フレーム6を手首に差し込んだ形状の例である。その形状は袖口部に通風スペース8が維持できるフレームであれば複数の筒状など種々変形したものでも良い。例えば、ポリエチレンなどの軽くて柔軟性のあるもので、手の動きを妨げない材料で構成されており、袖口支持フレーム6は、衣類等に取り付け、脱着又は単独で使用することができ、既存の衣類等にも利用することができる。
【0012】
図4は、ハンドルの下方の支柱に取り付ける、裾支持フレーム7の実施例形態を示す詳細平面図である。自転車のハンドルの支柱の下方に挟み込み口9からはめ込み、自転車から降りる時に外れるような形状である。この構造により、裾支持フレーム7のずれ防止と本体裾部分の脚へのまとわり付きを防ぐことができる。図の実施例形態にかかわらず、裾支持フレーム7、挟み込み口9の形状は、例えば重ねるなど種々変形させることが可能である。裾支持フレーム7は、衣類等に取り付け、脱着又は単独で使用することができ、既存の衣類等にも利用できる。
【0013】
このように、本発明は、通風を得るための支持フレームにより通気性が格段に良くなり、高温多湿な季節においてその効果は顕著である。本発明は前記実施例形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨に基づいて種々変形させることが可能であり、それらを本発明から排除するものではない。また、複雑な構造でなく、概観は従来の衣類等そのものであり、安価な材料で製造でき市場への流通も期待できる。
【符号の説明】
【0014】
1 レインコート
2 頭部フレーム
3 肩部フレーム
4 フレーム芯
5 フード後部通風口
袖口支持フレーム
7 裾支持フレーム
8 通風スペース
9 挟み込み口
10 衣類等
図1
図2
図3
図4