特許第6821095号(P6821095)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6821095スケジュール算出装置、スケジュール管理システム、及びスケジュール算出方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6821095
(24)【登録日】2021年1月7日
(45)【発行日】2021年1月27日
(54)【発明の名称】スケジュール算出装置、スケジュール管理システム、及びスケジュール算出方法
(51)【国際特許分類】
   G16H 40/20 20180101AFI20210114BHJP
   G06Q 10/08 20120101ALI20210114BHJP
   G06Q 10/02 20120101ALI20210114BHJP
【FI】
   G16H40/20
   G06Q10/08
   G06Q10/02
【請求項の数】14
【全頁数】32
(21)【出願番号】特願2020-529774(P2020-529774)
(86)(22)【出願日】2019年2月12日
(86)【国際出願番号】JP2019004830
(87)【国際公開番号】WO2020165940
(87)【国際公開日】20200820
【審査請求日】2020年6月1日
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】500290710
【氏名又は名称】株式会社メディパルホールディングス
(74)【代理人】
【識別番号】100085660
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 均
(72)【発明者】
【氏名】長澤 和紀
【審査官】 貝塚 涼
(56)【参考文献】
【文献】 特開2003−108660(JP,A)
【文献】 特開2018−136631(JP,A)
【文献】 特開2005−284414(JP,A)
【文献】 特開2006−4299(JP,A)
【文献】 特開2006−259993(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G16H 10/00 − 80/00
G06Q 10/00 − 99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
医療施設において人体から採取された採取物を第1容器に収容した後に、前記第1容器を培養施設に配送する第1配送工程と、
培養施設において前記採取物を用いて生産された薬剤を前記第1容器とは異なる第2容器に収容した後に、前記第2容器を前記医療施設に配送する第2配送工程と、を含む自家細胞に係る再生医療工程を対象とした配送スケジュールを算出するスケジュール算出装置であって、
前記医療施設に設けられた利用者端末に表示されている利用者別のカレンダ画面データに対して利用者が指定した前記薬剤に係る投与日データを前記利用者端末から受信する受信手段と、
前記受信手段が受信した前記投与日データに基づいて、採取日から前記投与日に至る配送に係る複数の工程を実施する各実施日を算出する日程算出手段と、
前記採取日から前記投与日に至る前記各実施日を含むカレンダ画面データを生成するカレンダ画面生成手段と、を備え
前記日程算出手段は、
前記薬剤を培養するのに必要な培養必要細胞数を記憶する薬剤情報記憶手段と、
前記人体から1回で採取可能な採取可能細胞数、前記人体に係る少なくとも2回以上の採取日の間の採取間隔を記憶する人体情報記憶手段と、を備え、
前記日程算出手段は、前記薬剤情報記憶手段から取得した前記培養必要細胞数を前記人体情報記憶手段から取得した前記採取可能細胞数で除算した値の整数値を採取回数とし、前記採取回数、及び前記人体情報記憶手段から取得した採取間隔に基づいて、前記採取回数が少なくとも2回以上である場合の前記採取日、前記採取物配達日を算出することを特徴とするスケジュール算出装置。
【請求項2】
前記日程算出手段は、ある実施日から他の特定の実施日までの時間を表すリードタイムを順番に減算することにより、前記採取日から前記投与日に至る前記各実施日を算出することを特徴とする請求項1記載のスケジュール算出装置。
【請求項3】
前記日程算出手段は、前記医療施設に特有の得意先コード、前記薬剤に固有の薬剤ID、前記人体に固有の人体IDを用いた特定の組み合わせに応じて関連付けされた異なる複数の工程に係る時間を表す各リードタイムを記憶するリードタイム記憶手段を備え、
前記日程算出手段は、前記受信手段が受信した前記医療施設に特有の得意先コード、前記薬剤に固有の薬剤ID、前記人体に固有の人体IDを用いた特定の組み合わせをキーとして、前記リードタイム記憶手段から取得した各リードタイムを用いて各実施日を算出することを特徴とする請求項1記載のスケジュール算出装置。
【請求項4】
前記日程算出手段は、前記培養施設が前記薬剤の培養に係る前記投与日データを受け入れが可能であるか否かを判定する判定手段を備え、
前記判定手段により、前記培養施設が前記薬剤の培養に係る前記投与日データを受け入れが可能であると判定された場合に、前記カレンダ画面生成手段は、前記カレンダ画面データを生成することを特徴とする請求項1記載のスケジュール算出装置。
【請求項5】
前記判定手段は、前記培養施設における薬剤の培養受入可能数を記憶する培養施設情報記憶手段を備え、
前記判定手段は、前記培養施設情報記憶手段から取得した薬剤の培養受入可能数を超える予約があるか否かを判定し、薬剤の培養受入可能数を超える予約がないと判定された場合に、前記カレンダ画面生成手段は、前記カレンダ画面データを生成することを特徴とする請求項4記載のスケジュール算出装置。
【請求項6】
前記日程算出手段は、前記投与日から、加工物である薬剤を前記医療施設に納品してから人体へ投与するまでの時間を表す投与リードタイムを減算して加工物納品日を算出し、
前記加工物納品日から、前記採取物を前記医療施設から前記培養施設に配達するまでの時間を表す培養施設/得意先間リードタイムを減算して加工物発送日を算出し、
前記加工物発送日から、加工物が加工完了日から培養施設を出発するまでの時間を表す加工物発送リードタイムを減算して加工完成予定日を算出することを特徴とする請求項1記載のスケジュール算出装置。
【請求項7】
前記日程算出手段は、前記薬剤を培養するのに必要な単位必要時間を加工リードタイムとして記憶する薬剤情報記憶手段を備え、
前記日程算出手段は、前記加工完成予定日から、前記採取物が前記培養施設に到着してから加工が完了するまでの時間を表す前記加工リードタイムを減算して採取物配達日を算出することを特徴とする請求項6記載のスケジュール算出装置。
【請求項8】
前記日程算出手段は、前記採取物配達日から、前記採取物を医療施設から培養施設に配達するまでの時間を表す培養施設/得意先間リードタイムを減算して採取物発送日を算出し、前記採取物発送日から、前記採取物を採取した日から前記医療施設を出発するまでの時間を表す採取物発送リードタイムを減算して採取日を算出することを特徴とする請求項7記載のスケジュール算出装置。
【請求項9】
前記カレンダ画面生成手段は、
前記物品を指定する領域、利用者識別データを指定する領域、及び前記配送先データを指定する領域を含む利用者別の前記カレンダ画面データを生成することを特徴とする請求項1記載のスケジュール算出装置。
【請求項10】
前記カレンダ画面生成手段は、
前記投与日データ、加工物納品日データ、加工物発送日データ、加工完成予定日データ、採取物配達日データ、採取物発送日データ、及び採取日データをそれぞれ表す画像データである投与日マークデータ、加工物納品日マークデータ、加工物発送日マークデータ、加工完成予定日マークデータ、採取物配達日マークデータ、採取物発送日マークデータ、及び採取日マークデータを記憶するマークテーブルと、
前記投与日データ、前記加工物納品日データ、前記加工物発送日データ、前記加工完成予定日データ、採取物配達日データ、前記採取物発送日データ、及び前記採取日データに基づいて、前記マークテーブルを参照して、それぞれを表す投与日マークデータ、加工物納品日マークデータ、加工物発送日マークデータ、加工完成予定日マークデータ、採取物配達日マークデータ、採取物発送日マークデータ、及び採取日マークデータを生成するマーク生成手段と、を備えることを特徴とする請求項1記載のスケジュール算出装置。
【請求項11】
前記マーク生成手段が生成した画像データである前記投与日マークデータ、前記加工物納品日マークデータ、前記加工物発送日マークデータ、前記加工完成予定日マークデータ、採取物配達日マークデータ、前記採取物発送日マークデータ、及び前記採取日マークデータを前記利用者端末に配信する配信手段を備えることを特徴とする請求項10記載のスケジュール算出装置。
【請求項12】
前記カレンダ画面生成手段は、
前記人体に固有の人体ID、前記薬剤に固有の薬剤ID、イベントコード、イベント回数に対応させて、各実施日に対応する年月日を記憶する管理カレンダイベントファイルと、
前記人体ID、前記薬剤IDをキーとして、管理カレンダイベントファイルから年月日、イベントコード、及びイベント回数を取得するデータ取得手段と、
前記イベントコードに対応する第1マークデータと、前記イベント回数に対応する第2マークデータを重ね合わせて、カレンダ画面上の年月日に対応する領域に表示するマーク表示処理手段と、を備えることを特徴とする請求項1、、及び10記載のスケジュール算出装置。
【請求項13】
請求項1乃至12の何れか一項に記載のスケジュール算出装置と、
利用者端末と、を備えたことを特徴とするスケジュール管理システム。
【請求項14】
医療施設において人体から採取された採取物を第1容器に収容した後に、前記第1容器を培養施設に配送する第1配送工程と、
培養施設において前記採取物を用いて生産された薬剤を前記第1容器とは異なる第2容器に収容した後に、前記第2容器を前記医療施設に配送する第2配送工程と、を含む自家細胞に係る再生医療工程を対象とした配送スケジュールを算出するスケジュール算出装置によるスケジュール算出方法であって、
前記医療施設に設けられた利用者端末に表示されている利用者別のカレンダ画面データに対して前記利用者が指定した前記薬剤に係る投与日データを前記利用者端末から受信する受信ステップと、
前記受信ステップが受信した前記投与日データに基づいて、採取日から前記投与日に至る配送に係る複数の工程を実施する各実施日を算出する日程算出ステップと、
前記採取日から前記投与日に至る前記各実施日を含むカレンダ画面データを生成するカレンダ画面生成ステップと、を実行し、
前記日程算出ステップは、
前記薬剤を培養するのに必要な培養必要細胞数を記憶する薬剤情報記憶ステップと、
前記人体から1回で採取可能な採取可能細胞数、前記人体に係る少なくとも2回以上の採取日の間の採取間隔を記憶する人体情報記憶ステップと、を実行し、
前記日程算出ステップは、前記薬剤情報記憶ステップから取得した前記培養必要細胞数を前記人体情報記憶ステップから取得した前記採取可能細胞数で除算した値の整数値を採取回数とし、前記採取回数、及び前記人体情報記憶ステップから取得した採取間隔に基づいて、前記採取回数が少なくとも2回以上である場合の前記採取日、前記採取物配達日を算出することを特徴とするスケジュール算出方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、医療施設において患者の人体から採取された採取物を培養施設に配送するとともに、培養施設において採取物から培養された薬剤を医療施設に配送する、自家細胞に係る再生医療工程を対象とした配送スケジュールを算出するのに好適なスケジュール算出装置、スケジュール管理システム、及びスケジュール算出方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、患者の人体から採取された細胞を培養してこれを患者の人体に移植する自家細胞移植が行われており、この自家細胞移植を行うためには、採取した細胞の培養を専門的に行う細胞培養センタ(以下、培養施設という)が必要になる。
しかし、患者が入院している医療施設の数に対して、細胞の培養を行う培養施設の数は比較的少ないため、両者間の配送ルート及び配送スケジュールを管理しておく必要がある。
特許文献1には、放射性薬剤を効率よく配送するために、配送計画または培養計画を行うことを目的として、放射性物質の配送拠点の所在地、及び放射性物質を用いた検査を行う複数の検査施設の所在地を示す所在地データを記憶し、さらに、複数の検査施設の各々で行う検査の時刻を含む検査スケジュールデータを記憶しておき、所在地データ及び検査スケジュールデータに基づいて、一以上の配送車両がそれぞれ配送拠点から一以上の検査施設へ放射性物質を配送するための配送ルート及び各検査施設への配達時刻を含む配送スケジュールを生成するという技術が開示されている。
ところで、特許文献1にあっては、放射性薬剤の輸送には、所定の放射性物質の包装規格に沿った梱包が必要であったり、場合によっては放射性物質に適した専用の配送車両が必要であったりするため、一般の貨物とは扱いが異なっていた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特許6275388号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1にあっては、輸送用製品容器は、緩衝材を構成するダンボール箱に入れられる。しかしながら、輸送後の輸送用製品容器をどのように扱うかについては開示されていない。
ところで、自家細胞移植にあっては、医療施設において患者の人体から採取された細胞を培養施設まで配送するのに用いる専用の第1容器と、培養施設において培養された薬剤を当該患者がいる医療施設まで配送するのに用いる専用の第2容器とでは、収納容量や保存温度、保存湿度等が異なるため、異なる専用の容器を用いる必要があった。
そこで、自家細胞に係る再生医療工程を対象とした配送スケジュールを算出したいという要望があった。
本発明の一実施形態は、上記に鑑みてなされたもので、その目的は、自家細胞に係る再生医療工程を対象として、人体から採取された採取物を収容するのに用いる第1容器と、採取物を用いて生産された薬剤を収容するのに用いる第2容器とに係る配送スケジュールを算出することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決するために、請求項1記載の発明は、医療施設において人体から採取された採取物を第1容器に収容した後に、前記第1容器を培養施設に配送する第1配送工程と、培養施設において前記採取物を用いて生産された薬剤を前記第1容器とは異なる第2容器に収容した後に、前記第2容器を前記医療施設に配送する第2配送工程と、を含む自家細胞に係る再生医療工程を対象とした配送スケジュールを算出するスケジュール算出装置であって、前記医療施設に設けられた利用者端末に表示されている利用者別のカレンダ画面データに対して利用者が指定した前記薬剤に係る投与日データを前記利用者端末から受信する受信手段と、前記受信手段が受信した前記投与日データに基づいて、採取日から前記投与日に至る配送に係る複数の工程を実施する各実施日を算出する日程算出手段と、前記採取日から前記投与日に至る前記各実施日を含むカレンダ画面データを生成するカレンダ画面生成手段と、を備え前記日程算出手段は、前記薬剤を培養するのに必要な培養必要細胞数を記憶する薬剤情報記憶手段と、前記人体から1回で採取可能な採取可能細胞数、前記人体に係る少なくとも2回以上の採取日の間の採取間隔を記憶する人体情報記憶手段と、を備え、前記日程算出手段は、前記薬剤情報記憶手段から取得した前記培養必要細胞数を前記人体情報記憶手段から取得した前記採取可能細胞数で除算した値の整数値を採取回数とし、前記採取回数、及び前記人体情報記憶手段から取得した採取間隔に基づいて、前記採取回数が少なくとも2回以上である場合の前記採取日、前記採取物配達日を算出することを特徴とする。


【発明の効果】
【0006】
本発明によれば、自家細胞に係る再生医療工程を対象として、人体から採取された採取物を収容するのに用いる第1容器と、採取物を用いて生産された薬剤を収容するのに用いる第2容器とに係る配送スケジュールを算出することができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】本発明の第1実施形態に係わるスケジュール管理システムの構成を示すブロック図である。
図2】本発明の第1実施形態に係わる配送用ユニットを搭載した車両を示す図である。
図3】本発明の第1実施形態に係わる配送用ユニットのハードウェア構成を示す図である。
図4】本発明の第1実施形態に係わる受注管理サーバの機能ブロック図である。
図5】本発明の第1実施形態に係わる物の流れを表すシーケンス図である。
図6】空の容器Aを納品してから細胞の納品までの手順を表すシーケンス図である。
図7】加工品の回収から投与までの手順を表すシーケンス図である。
図8】(a)は本発明の第1実施形態に係わる受注管理サーバにより生成される採取回数が1回の場合のカレンダ画面を示す図であり、(b)はカレンダ画面に表示される各マークデータ、符号、名称を示す図表である。
図9】採取回数が1回である場合のカレンダ画面を表示する際に用いるシーケンス図である。
図10】採取回数が1回である場合の算出日計算の対比表である。
図11】(a)は受注管理サーバが用いる日程算出フローチャートであり、(b)は算出ファイルの内容を示す図である。
図12】本発明の第1実施形態に係わる受注管理サーバにより管理されるファイル、及びマスタの構成、関連付けを表すER図である。
図13】採取回数が複数回の場合のカレンダ画面を示す図である。
図14】採取回数が複数回である場合のカレンダ画面を表示する際に用いるシーケンス図である。
図15】採取回数が複数回である場合の算出日計算の対比表である。
図16】本発明の第3実施形態に係わる受注管理サーバによるカレンダ画面の生成処理を表すフローチャートである。
図17】本発明の第3実施形態に係わる受注管理サーバによるマーク表示処理のサブルーチンを表すフローチャートである。
図18】本発明の第3実施形態に係わる受注管理サーバがマーク表示処理に用いるイベントコードと第1マークデータの関連付けを表す対比表である。
図19】本発明の第3実施形態に係わる受注管理サーバがマーク表示処理に用いるイベント回数と第2マークデータの関連付けを表す対比表である。
図20】本発明の第3実施形態に係わる受注管理サーバがマーク表示処理を実行した結果の一例であり、イベントコードとイベント回数を組み合わせたマークデータを表す対比表である。
図21】本発明の第3実施形態に係わる受注管理サーバにより管理される管理カレンダファイル、及び管理カレンダイベントファイルの構成、関連付けを表すER図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、本発明を図面に示した実施の形態により詳細に説明する。
本発明は、自家細胞に係る再生医療工程を対象として、人体から採取された採取物を収容するのに用いる第1容器と、採取物を用いて生産された薬剤を収容するのに用いる第2容器とに係る配送スケジュールを算出するために、以下の構成を有する。
すなわち、本発明のスケジュール算出装置は、医療施設において人体から採取された採取物を第1容器に収容した後に、第1容器を培養施設に配送する第1配送工程と、培養施設において採取物を用いて生産された薬剤を第1容器とは異なる第2容器に収容した後に、第2容器を医療施設に配送する第2配送工程と、を含む自家細胞に係る再生医療工程を対象とした配送スケジュールを算出するスケジュール算出装置であって、医療施設に設けられた利用者端末に表示されている利用者別のカレンダ画面データに対して利用者が指定した薬剤に係る投与日データを利用者端末から受信する受信手段と、受信手段が受信した投与日データに基づいて、採取日から投与日に至る配送に係る複数の工程を実施する各実施日を算出する日程算出手段と、採取日から投与日に至る各実施日を含むカレンダ画面データを生成するカレンダ画面生成手段と、を備えることを特徴とする。
【0009】
以上の構成を備えることにより、自家細胞に係る再生医療工程を対象として、人体から採取された採取物を収容するのに用いる第1容器と、採取物を用いて生産された薬剤を収容するのに用いる第2容器とに係る配送スケジュールを算出することができる。
上記記載の本発明の特徴について、以下の図面を用いて詳細に解説する。但し、この実施形態に記載される構成要素、種類、組み合わせ、形状、その相対配置などは特定的な記載がない限り、この発明の範囲をそれのみに限定する主旨ではなく単なる説明例に過ぎない。
上記の本発明の特徴に関して、以下、図面を用いて詳細に説明する。
【0010】
<第1実施形態>
<スケジュール管理システム>
図1は、本発明の第1実施形態に係わるスケジュール管理システムの構成を示すブロック図である。
以下、同じ構成要件には同じ符号を付して説明する。
スケジュール管理システム1は、クライアント端末(培養施設)3、クライアント端末(医療施設)5、通信ネットワークN1、N2、N3、受注管理装置7、物流管理サーバ(配送者)13、データベースDB15、配送用ユニット17を備えている。
【0011】
受注管理装置7は、フロントエンドサーバ9、受注管理サーバ11を備えている。
なお、本実施形態ではクライアント端末3、クライアント端末5、配送用ユニット17、及び物流管理サーバ13が複数で構成されているが、単数でもよい。また、通信ネットワークがN1、N2、N3と別れているが同一のネットワークで構成してもよい。
【0012】
フロントエンドサーバ9は、ネットワークN1を介してクライアント端末3、5からのデータを受信して、クライアント端末3、5への直接のアクセスサービスや、表示フォーマットの変更といったことを受け持つ機能を備えている。
クライアント端末3は、培養施設35の係員が操作可能な端末である。クライアント端末5は、医療施設の医師や看護師等の医療従事者が操作可能な端末である。
【0013】
受注管理サーバ11は、通信ネットワークN2を介して配送用ユニット17のデータを受信して、各配送用ユニット17の状態を管理する。
なお、受注管理サーバ11は、内部にROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、CPU(Central Processing Unit)、HDD(Hard Disk Drive)を有し、HDDからオペレーティングシステムOSを読み出してRAM上に展開してOSを起動し、OS管理下において、HDDからプログラム(後述する各種フローチャートで示されるプログラム)を読み出し、各種処理を実行する。
【0014】
物流管理サーバ13は、各物品を収納する倉庫ごとに配置されるか、或いは複数の物品を収納する倉庫ごとに配置され、受注管理サーバ11からの依頼があると、該当する物品をクライアント(医療施設)に出荷するための制御を行う。
【0015】
配送用ユニット17は、複数のGPS衛星から夫々のGPS信号をGPS受信部27eが受信するとともに、夫々のGPS信号に基づいて位置データを算出して、位置データに固有の機器コードを付加して通信ネットワークN2を介して受注管理サーバ11に送信する。
なお、GPS受信部27eが有する固有の機器コードは、例えば、GPS受信部27eのMACアドレス(Media Access Control address)や、予め定められた固有の管理番号であればよい。
【0016】
<配送用ユニットを搭載した車両>
図2は、本発明の第1実施形態に係わる配送用ユニットを搭載した車両を示す図である。
車両21は、荷台に配送用ユニット17を搭載している。さらに、配送用ユニット17は、内部に採取容器26A、採取容器26Bを収容しており、配送用ユニット17の側面には小型端末27が接触するように設けられている。
配送用ユニット17に収容されている各採取容器26A,26Bに、それぞれ結び付けられたタグひもの一部が外部に出され、その先端にタグが結び付けられている。
小型端末27は、配送用ユニット17の側面に密着するように配置されており、ネットワークN2を介して受注管理サーバ11と通信する。
【0017】
<配送用ユニット>
図3は、本発明の第1実施形態に係わる配送用ユニットのハードウェア構成を示す図である。
配送用ユニット17は、採取容器26A、採取容器26Bを収容している。なお、配送用ユニット17は、後述する複数のセンサ(各種センサSe1〜Se2)を備え、各センサの使用状態/未使用状態を外部から設定可能である。
配送用ユニット17は、物品の種類に応じて予め準備された複数種類の採取容器の中から特定種類の容器を内部に収容可能である。なお、配送用ユニット17も複数種類が準備されており、管理条件(温度等)に応じて選択可能である。
ここで、物品の種類とは、物品である物品の特性、用途、保管温度、保管湿度などにより互いに異なるものを意味する。また、容器の種類とは、物品の種類に対応して、保管温度、保管湿度などが互いに異なるものを意味する。
例えば、医療施設31において人体から採取された採取物が例えば、末梢血である場合に、末梢血を収容する採取容器A(第1容器)は、常温の保管温度を維持する必要がある。
また、採取物が例えば、骨髄液である場合に、骨髄液を収容する採取容器A(第1容器)は、15度の保管温度を維持する必要がある。
さらに、採取物が例えば、粘膜・血液である場合に、粘膜・血液を収容する採取容器A(第1容器)は、4〜10度の保管温度を維持する必要がある。
一方、培養施設35において採取物を用いて生産された薬剤を収容する容器B(第2容器)は、−170度以下の保管温度を維持する必要がある。
また、培養施設35において採取物を用いて生産された細胞シートを収容する容器B(第2容器)は、37度の保管温度を維持する必要がある。
【0018】
配送用ユニット17は、内部に複数の物品を収容可能であり、且つ内部又は外部に取り付けられた各種センサSe1〜Se2を備えている。
温度計Se1は、配送用ユニット17内に設けられ、配送用ユニット17内の雰囲気温度を計測して、温度データ(T1)を通信部27hを介してCPU27aに出力する。
湿度計Se2は、配送用ユニット17内に設けられ、配送用ユニット17内の雰囲気湿度を計測して、湿度データ(R1)を通信部27hを介してCPU27aに出力する。
開閉センサSe3は、配送用ユニット17の蓋に設けられ、配送用ユニット17の蓋が開状態にあるか閉状態にあるかを検出して、開閉データ(C1)を通信部27hを介してCPU27aに出力する。
【0019】
小型端末27は、CPU27a、ROM27b、RAM27c、操作表示部27d、GPS受信部27e、10軸センサ27f、通信部27g、通信部27hを備えている。
CPU27aは、ROM27bに予め記憶されるプログラムに従い、RAM27cをワークメモリとして用いて、配送用ユニット17の全体の動作を制御する。
ROM27bは、読み出し専用の不揮発性記憶媒体であり、ファームウェア、及び各種データが格納されている。
RAM27cは、情報の高速な読み書きが可能な揮発性の記憶媒体であり、ワークメモリとして利用可能である。
【0020】
操作表示部27dは、各種設定やモード選択を行うためのメニューを表示させる画面やキーボタンなどを備え、ユーザからの種々の操作要求を受け付ける。例えば、後述する複数のセンサ(各種センサSe1〜Se3)の使用状態/未使用状態を、この操作表示部27dから設定可能である。
GPS受信部27eは、アンテナANT2を介して複数のGPS衛星から電波信号を受信して配送用ユニット17の位置情報を算出し、算出した位置情報を通信部27gを介して受注管理サーバ11に送信する。
10軸センサ27fは、x軸、y軸、z軸方向のそれぞれの加速度を検出する3基の加速度センサ、x軸、y軸、z軸方向のそれぞれの角速度を検出する3基のジャイロセンサー、地球が生じている南北の地磁気に対してx軸、y軸、z軸方向のそれぞれの方角を検出する3基の電子コンパス、1基の気圧センサを備えている。
通信部27gは、USBインターフェースを有し、アンテナANT1、通信ネットワークN2を介して受注管理サーバ11との間でデータを送受信する。
通信部27hは、温度計Se1からの温度データ(T1)、湿度計Se2からの湿度データ(R1)、開閉センサSe3からの開閉データ(C1)を受信してCPU27aに出力する。
【0021】
<受注管理サーバの機能ブロック>
図4は、本発明の第1実施形態に係わる受注管理サーバの機能ブロック図である。
自家細胞に係る再生医療工程K1には、第1配送工程K3、及び第2配送工程K5を含んでいる。
第1配送工程K3では、医療施設31において人体から採取された採取物を容器A(第1容器)に収容した後に、容器A(第1容器)を培養施設35に配送する。
第2配送工程K5では、培養施設35において採取物を用いて生産された薬剤を容器A(第1容器)とは異なる容器B(第2容器)に収容した後に、容器B(第2容器)を医療施設31に配送する。
図1に示す受注管理サーバ11の内部には、ROM、RAM及びCPUを有する制御部30が設けられ、ROMからオペレーティングシステムOSを読み出してRAM上に展開してOSを起動し、OS管理下において、ROMからプログラムを読み出して各種処理を実行するための機能モジュールを生成する。各機能モジュールは、図4に示す制御部30の内部に各ブロックとして生成される。
【0022】
制御部30は、受信部30a、日程算出部30b、判定部30c、カレンダ画面生成部30dを備えている。
受信部30aは、医療施設31に設けられたクライアント端末5(利用者端末)に表示されている利用者別のカレンダ画面データに対して利用者が指定した薬剤に係る投与日データをクライアント端末5(利用者端末)から受信する。
日程算出部30bは、受信部30aが受信した投与日データに基づいて、採取日から投与日に至る配送に係る複数の工程を実施する各実施日を算出する。
カレンダ画面生成部30dは、採取日から投与日に至る各実施日を含むカレンダ画面データを生成する。
【0023】
日程算出部30bは、ある実施日から他の特定の実施日までの時間を表すリードタイムを順番に減算することにより、採取日から投与日に至る各実施日を算出する。
日程算出部30bは、リードタイム記憶部30hを備えている。
リードタイム記憶部30hは、医療施設31に特有の得意先コード、薬剤に固有の薬剤ID、人体に固有の人体IDを用いた特定の組み合わせに応じて関連付けされた異なる複数の工程に係る時間を表す各リードタイムを記憶する。
日程算出部30bは、受信部30aが受信した医療施設31に特有の得意先コード、薬剤に固有の薬剤ID、人体に固有の人体IDを用いた特定の組み合わせをキーとして、リードタイム記憶部30hから取得した各リードタイムを用いて各実施日を算出する。
【0024】
判定部30cは、培養施設35が薬剤の培養に係る投与日データを受け入れが可能であるか否かを判定する。
判定部30cにより、培養施設35が薬剤の培養に係る投与日データを受け入れが可能であると判定された場合に、カレンダ画面生成部30dは、カレンダ画面データを生成する。
【0025】
判定部30cは、生産日程記憶部30iを備えている。生産日程記憶部30iは、培養施設35における薬剤の培養受入可能数を記憶する。
判定部30cは、生産日程記憶部30iから取得した薬剤の培養受入可能数を超える予約があるか否かを判定し、薬剤の培養受入可能数を超える予約がないと判定された場合に、カレンダ画面生成手段は、カレンダ画面データを生成する。
【0026】
日程算出部30bは、投与日から、加工物である薬剤を医療施設31に納品してから人体へ投与するまでの時間を表す投与リードタイムを減算して加工物納品日を算出し、加工物納品日から、採取物を医療施設31から培養施設35に配達するまでの時間を表す培養施設/得意先間リードタイムを減算して加工物発送日を算出し、加工物発送日から、加工物が加工完了日から培養施設35を出発するまでの時間を表す加工物発送リードタイムを減算して加工完成予定日を算出する。
【0027】
日程算出部30bは、薬剤情報記憶30jを備えている。薬剤情報記憶30jは、薬剤を培養するのに必要な単位必要時間を加工リードタイムとして記憶する。
日程算出部30bは、加工完成予定日から、採取物が培養施設35に到着してから加工が完了するまでの時間を表す加工リードタイムを減算して採取物配達日を算出する。
【0028】
日程算出部30bは、採取物配達日から、培養施設/得意先間リードタイムを減算して採取物発送日を算出し、採取物発送日から、採取物を採取した日から医療施設31を出発するまでの時間を表す採取物発送リードタイムを減算して採取日を算出する。
【0029】
日程算出部30bは、薬剤情報記憶30j、人体情報記憶部30kを備えている。
薬剤情報記憶30jは、薬剤を培養するのに必要な培養必要細胞数を記憶する。
人体情報記憶部30kは、人体から1回で採取可能な採取可能細胞数、人体に係る少なくとも2回以上の採取日の間の採取間隔を記憶する。
日程算出部30bは、薬剤情報記憶30jから取得した培養必要細胞数を人体情報記憶部30kから取得した採取可能細胞数で除算した値の整数値を採取回数とし、採取回数、及び人体情報記憶部30kから取得した採取間隔に基づいて、採取回数が少なくとも2回以上である場合の採取日、採取物配達日を算出する。
【0030】
カレンダ画面生成部30dは、物品を指定する領域、利用者識別データを指定する領域、及び配送先データを指定する領域を含む利用者別のカレンダ画面データを生成する。
【0031】
カレンダ画面生成部30dは、マークテーブル30m、マーク生成部30nを備えている。
マークテーブル30mは、投与日データ、加工物納品日データ、加工物発送日データ、加工完成予定日データ、採取物配達日データ、採取物発送日データ、及び採取日データをそれぞれ表す画像データである投与日マークデータ、加工物納品日マークデータ、加工物発送日マークデータ、加工完成予定日マークデータ、採取物配達日マークデータ、採取物発送日マークデータ、及び採取日マークデータを記憶する。
マーク生成部30nは、投与日データ、加工物納品日データ、加工物発送日データ、加工完成予定日データ、採取物発送日データ、及び採取日データに基づいて、マークテーブルを参照して、それぞれを表す投与日マークデータ、加工物納品日マークデータ、加工物発送日マークデータ、加工完成予定日マークデータ、採取物配達日マークデータ、採取物発送日マークデータ、及び採取日マークデータを生成する。
【0032】
受注管理サーバ11(スケジュール算出装置)は、配信部30gを備える。
配信部30gは、マーク生成部30nが生成した画像データである投与日マークデータ、加工物納品日マークデータ、加工物発送日マークデータ、加工完成予定日マークデータ、採取物配達日マークデータ、採取物発送日マークデータ、及び採取日マークデータを利用者端末に配信する。
【0033】
カレンダ画面生成部30dは、管理カレンダイベントファイルF23(図21)、データ取得部30p、マーク表示処理部30qを備える。
管理カレンダイベントファイルF23は、人体に固有の人体ID、薬剤に固有の薬剤ID、イベントコード、イベント回数に対応させて、各実施日に対応する年月日を記憶する。
データ取得部30pは、人体に固有の人体ID、薬剤に固有の薬剤IDをキーとして、管理カレンダイベントファイルから各実施日に対応する年月日、イベントコード、及びイベント回数を取得する。
マーク表示処理部30qは、イベントコードに対応する第1マークデータと、イベント回数に対応する第2マークデータを重ね合わせて、カレンダ画面上の年月日に対応する領域に表示する。
【0034】
<物の流れを表すシーケンス図>
図5は、本発明の第1実施形態に係わる物の流れを表すシーケンス図である。
図5に示す医療施設31には、治療を必要とする患者の人体が存在し、例えば医療従事者が患者の人体から骨髄や血液などの検体を採取する。物流センタ33には、配送用ユニット17や容器(A)(B)を在庫している。培養施設35は、検体を薬剤に加工する。
ステップS11では、物流センタ33の配送員は、空の容器Aと配送用ユニット17を医療施設31に配送して、空の容器Aを納品する。医療施設31の医療従事者は、配送員から空の容器Aを受け取る。
ステップS13では、医療施設31の医療従事者は、患者の人体から採取した検体を容器Aに格納し、さらに、容器Aを配送用ユニット17に収納する。
ステップS15では、医療施設31において、配送員は、検体が格納されている容器Aを搭載した配送用ユニット17を培養施設35に配送して、検体が格納されている容器Aを納品する。
ステップS17では、培養施設35の係員は、容器Aから検体を取り出して培養処理を行い、検体を薬剤に加工する。
【0035】
ステップS19では、物流センタ33の配送員は、空の容器Bと配送用ユニット17を培養施設35に配送して、空の容器Bを納品する。
ステップS21では、培養施設35の係員は、加工された加工品(薬剤)を容器Bに格納し、さらに、容器Bを配送用ユニット17に収納する。
ステップS23では、配送員は、加工品(薬剤)が格納されている容器Bを搭載した配送用ユニット17を医療施設31に配送して、加工品が格納されている容器Bを納品する。
ステップS25では、物流センタ33の配送員は、使用済みの容器A(空)を物流センタ33に配送して、空の容器Aを回収する。
ステップS27では、物流センタ33の配送員は、使用済みの容器B(空)と配送用ユニット17を物流センタ33に配送して、空の容器Bと配送用ユニット17を回収する。
【0036】
<空の容器Aを納品してから細胞の納品までのシーケンス図>
図6は、空の容器Aを納品してから細胞の納品までの手順を表すシーケンス図である。図6に示す実線の矢印がデータの流れを表し、破線の矢印が物の流れを表す。
ステップS41では、受注管理サーバ11は、生成した個人別カレンダの画面データを医療施設31のクライアント端末3に送信する。この結果、受注管理サーバ11から個人別カレンダの画面データを受信した医療施設31のクライアント端末3は、個人別カレンダの投与日登録画面を表示することができる。
ステップS43では、医療施設31のクライアント端末3は、ユーザの操作に応じて指定された投与日に得意先コード、人体ID、薬剤IDを付加して受注管理サーバ11に送信する。
【0037】
ステップS45では、受注管理サーバ11は、クライアント端末3から受信した投与日と得意先コード、人体ID、薬剤IDを登録可能か否かをチェック(判定)する。
すなわち、判定部30cは、培養施設35が薬剤の培養に係る投与日データを受け入れが可能であるか否かを判定する。
判定部30cにより、培養施設35が薬剤の培養に係る投与日データを受け入れが可能であると判定された場合に、カレンダ画面生成部30dは、カレンダ画面データを生成する。
また、判定部30cは、培養施設情報記憶部30rを備えている。培養施設情報記憶部30rは、培養施設35における薬剤の培養受入可能数を記憶する。
判定部30cは、培養施設情報記憶部30rから取得した薬剤の培養受入可能数を超える予約があるか否かを判定する。薬剤の培養受入可能数を超える予約がないと判定された場合に、ステップS47に進む。
【0038】
ステップS47では、受注管理サーバ11は、投与日に基づいて、採取日から投与日に至る配送に係る複数の工程を実施する各実施日を算出する。
ステップS49では、受注管理サーバ11は、算出した各実施日を含めた個人別カレンダを医療施設31のクライアント端末3に送信する。この結果、受注管理サーバ11から個人別カレンダの画面データを受信した医療施設31のクライアント端末3は、個人別カレンダの画面を表示することができる。
【0039】
ステップS51では、受注管理サーバ11は、受注データの連携を行うため、得意先コード、人体ID、薬剤ID、算出した採取物発送日を物流管理サーバ13に送信する。
ステップS53では、物流管理サーバ13は、配送情報の作成を行う。
ステップS55では、物流管理サーバ13は、配送情報を配送用ユニット17に転送する。配送用ユニット17は、物流管理サーバ13から受信した配送情報をRAMに記憶する。
ステップS57では、配送情報を目視確認した配送員は、空の容器Aを含む配送用ユニット17を車両に搭載して医療施設31に配送する。
ステップS59では、配送用ユニット17は、空の容器Aを配送した旨の情報を受注管理サーバ11に送信して、配送用ユニット17のステータスを更新する。
ステップS61では、配送用ユニット17に搭載されている容器Aに人体の細胞を格納する。
【0040】
ステップS63では、配送用ユニット17は、容器Aに人体の細胞を格納した旨の情報を受注管理サーバ11に送信して、配送用ユニット17のステータスを更新する。
ステップS65では、配送用ユニット17は、容器Aに人体の細胞を格納した時点から容器A内の温度、湿度、容器の蓋の開閉状態、容器Aに環境(例えば、道路)から伝達される振動、方角、圧力等の監視データを受注管理サーバ11に送信する。
ステップS67では、受注管理サーバ11は、算出した採取物発送日に病院から容器Aを含む配送用ユニット17を回収すべき旨の指示を配送用ユニット17に送信する。この回収指示を受信した配送用ユニット17は、操作表示部27dに回収指示を表示する。
ステップS69では、この回収指示を目視確認した配送員は、病院から配送用ユニット17(人体の細胞を格納した容器A)を回収する際に、受け取り証明書を発行して医療施設31に渡す。
ステップS71では、配送用ユニット17は、人体の細胞を格納した容器Aを回収した旨の情報を受注管理サーバ11に送信して、配送用ユニット17のステータスを更新する。
【0041】
ステップS73では、受注管理サーバ11は、回収データの連携を行うため、得意先コード、人体ID、薬剤ID、算出した採取物配達日を物流管理サーバ13に送信する。
ステップS75では、物流管理サーバ13は、配送情報の作成を行う。
ステップS77では、物流管理サーバ13は、配送情報を配送用ユニット17に転送する。配送用ユニット17は、物流管理サーバ13から受信した配送情報をRAMに記憶する。
この配送指示を受信した配送用ユニット17は、操作表示部27dに配送指示を表示する。
ステップS79では、この納品指示を目視確認した配送員は、配送用ユニット17(人体の細胞を格納した容器A)を納品する際に、引き渡し証明書を発行して培養施設35に渡す。
ステップS81では、配送用ユニット17は、人体の細胞を格納した容器A含む配送用ユニット17を培養施設35に納品した旨の情報を受注管理サーバ11に送信して、配送用ユニット17のステータスを更新する。
【0042】
<加工品回収から投与までのシーケンス図>
図7は、加工品の回収から投与までの手順を表すシーケンス図である。図7に示す実線の矢印がデータの流れを表し、破線の矢印が物の流れを表す。
ステップS101では、受注管理サーバ11は、生成した個人別カレンダの画面データを培養施設35のクライアント端末3に送信する。この結果、受注管理サーバ11から個人別カレンダの画面データを受信した培養施設35のクライアント端末3は、個人別カレンダの投与日登録画面を表示することができる。
ステップS103では、培養施設35のクライアント端末3は、ユーザの操作に応じて指定された加工完成日に得意先コード、人体ID、薬剤IDを付加して受注管理サーバ11に送信する。
ステップS105では、受注管理サーバ11は、加工完成日に基づいて、採取日から投与日に至る配送に係る複数の工程を実施する各実施日を再算出する。
ステップS107では、受注管理サーバ11は、再算出した各実施日を含めた個人別カレンダを培養施設35のクライアント端末3に送信する。この結果、受注管理サーバ11から個人別カレンダの画面データを受信した培養施設35のクライアント端末3は、個人別カレンダの画面を表示することができる。
【0043】
ステップS109では、受注管理サーバ11は、加工物納品情報の連携を行うため、得意先コード、人体ID、薬剤ID、算出した加工物発送日を物流管理サーバ13に送信する。
ステップS111では、物流管理サーバ13は、配送情報の作成を行う。
ステップS113では、物流管理サーバ13は、配送情報を配送用ユニット17に転送する。配送用ユニット17は、物流管理サーバ13から受信した配送情報をRAMに記憶する。
ステップS115では、配送情報を目視確認した配送員は、空の容器Bを含む配送用ユニット17を車両に搭載して培養施設35に配送する。
ステップS117では、配送用ユニット17は、空の容器Bを配送した旨の情報を受注管理サーバ11に送信して、配送用ユニット17のステータスを更新する。
ステップS119では、培養施設35において、配送用ユニット17に搭載されている容器Bに加工品(薬剤)を格納する。
【0044】
ステップS121では、配送用ユニット17は、容器Bに加工品(薬剤)を格納した旨の情報を受注管理サーバ11に送信して、配送用ユニット17のステータスを更新する。
ステップS123では、配送用ユニット17は、容器Bに加工品(薬剤)を格納した時点から容器B内の温度、湿度、容器の蓋の開閉状態、容器Bに環境(例えば、道路)から伝達される振動、方角、圧力等の監視データを受注管理サーバ11に送信する。
ステップS125では、受注管理サーバ11は、算出した加工物発送日に培養施設35から容器Bを含む配送用ユニット17を回収すべき旨の指示を配送用ユニット17に送信する。この回収指示を受信した配送用ユニット17は、操作表示部27dに回収指示を表示する。
ステップS127では、この回収指示を目視確認した配送員は、培養施設35から配送用ユニット17(加工品(薬剤)を格納した容器B)を回収する際に、受け取り証明書を発行して培養施設35に渡す。
ステップS129では、配送用ユニット17は、加工品(薬剤)を格納した容器Bを回収した旨の情報を受注管理サーバ11に送信して、配送用ユニット17のステータスを更新する。
【0045】
ステップS131では、受注管理サーバ11は、算出した加工物発送日に容器Bを含む配送用ユニット17を納品すべき旨の指示を配送用ユニット17に送信する。この納品指示を受信した配送用ユニット17は、操作表示部27dに納品指示を表示する。
ステップS133では、この納品指示を目視確認した配送員は、配送用ユニット17(加工品(薬剤)を格納した容器B)を医療施設31(病院)に納品する際に、納品証明書を発行して医療施設31(病院)に渡す。
ステップS135では、配送用ユニット17は、加工品(薬剤)を格納した容器Bを納品した旨の情報を受注管理サーバ11に送信して、配送用ユニット17のステータスを更新する。
ステップS137では、配送用ユニット17に配置された容器Bから加工品(薬剤)を取り出して、人体に投与する。
【0046】
ステップS139では、配送用ユニット17は、加工品(薬剤)を患者の人体に投与した旨の情報を受注管理サーバ11に送信して、配送用ユニット17のステータスを更新する。
ステップS141では、受注管理サーバ11は、算出した容器回収日に病院から容器Bを含む配送用ユニット17を回収すべき旨の指示を配送用ユニット17に送信する。この回収指示を受信した配送用ユニット17は、操作表示部27dに回収指示を表示する。
ステップS143では、この回収指示を目視確認した配送員は、医療施設31から配送用ユニット17(空の容器B)を回収する。
ステップS145では、配送用ユニット17は、空の容器Bを含む配送用ユニット17を回収した旨の情報を受注管理サーバ11に送信して、配送用ユニット17のステータスを更新する。
【0047】
<カレンダ画面>
図8(a)は、本発明の第1実施形態に係わる受注管理サーバにより生成される採取回数が1回の場合のカレンダ画面を示す図である。
受注管理サーバ11により生成されるカレンダ画面には、横方向に7種類の曜日領域がそれぞれ配置され、縦方向に月毎の複数の日付領域が配置されており、それぞれの日付け領域には指定された月の曜日毎の日付が記載される。
日付領域のうち実施日に対応する領域には、例えば、符号D1〜D7で示すそれぞれの実施日がマーク画像G1〜G7を用いて表示される。
【0048】
図8(a)において、マーク画像G1はカレンダ画面上の位置により投与日D1を示しており、マーク画像G2はカレンダ画面上の位置により加工物納品日D2を示している。ここで、加工物納品日D2から投与日D1までの時間である投与リードタイムT1(図示しない)は、加工物を医療施設31に納品してから患者の人体へ投与するまでの時間を表す。
マーク画像G3はカレンダ画面上の位置により加工物発送日D3を示している。ここで、加工物発送日D3から加工物納品日D2までの時間であるCPC/得意先間リードタイムT2(図示しない)は、採取物を医療施設31からCPC(培養施設)に配達するまでにかかる時間、また、加工物をCPCから医療施設31に納品するまでにかかる時を表す。
【0049】
マーク画像G4はカレンダ画面上の位置により加工完成予定日D4を示している。ここで、加工完成予定日D4から加工物発送日D3までの時間である加工物発送リードタイムT3(図示しない)は、加工物が加工完了日からCPCを出発するまでの時間を表す。
マーク画像G5はカレンダ画面上の位置により採取物配達日D5を示している。ここで、採取物配達日D5から加工完成予定日D4までの時間である加工リードタイムT4(図示しない)は、採取物がCPCに到着してから加工完了するまでにかかる時間を表す。
【0050】
マーク画像G6は、カレンダ画面上の位置により採取物発送日D6を示している。ここで、採取物発送日D6から採取物配達日D5までの時間であるCPC/得意先間リードリードタイムT2(図示しない)は、採取物を医療施設31からCPC(培養施設)に配達するまでにかかる時間、また、加工物をCPCから医療施設31に納品するまでにかかる時を表す。
マーク画像G7は、カレンダ画面上の位置により採取日D7を示している。ここで、採取日D7から採取物発送日D6までの時間である採取物発送リードタイムT5(図示しない)は、採取物を採取した日から医療施設31を出発するまでの時間を表す。
【0051】
図8(b)は、カレンダ画面に表示される各マークデータ、符号、名称を示す図表である。
図8(b)に示すように、文字「D1」を含む画像データは、投与日を表しており、符号D1により1対1で関連付けされている。
文字「D2」を含む画像データであるマークデータは、名称である加工物納品日を表しており、符号D2により1対1で関連付けされている。
文字「D3」を含む画像データであるマークデータは、名称である加工物発送日を表しており、符号D3により1対1で関連付けされている。
文字「D4」を含む画像データであるマークデータは、名称である加工完成予定日を表しており、符号D4により1対1で関連付けされている。
【0052】
文字「D5」を含む画像データであるマークデータは、名称である採取物配達日を表しており、符号D5により1対1で関連付けされている。
文字「D6」を含む画像データであるマークデータは、名称である採取物発送日を表しており、符号D6により1対1で関連付けされている。
文字「D7」を含む画像データであるマークデータは、名称である採取日を表しており、符号D7により1対1で関連付けされている。
それぞれのマークデータ、符号、及び名称は関連付けされてデータベースDBに記憶されている。
【0053】
<カレンダ画面を表示する際に用いるシーケンス図>
図9は、採取回数が1回である場合のカレンダ画面を表示する際に用いるシーケンス図である。
ステップS201では、利用者(医療従事者)37は、マウス操作に応じて、クライアント端末(医療施設)5に表示されているカレンダ画面を生成するプログラムのアイコンを選択する。
ステップS203では、クライアント端末(医療施設)5は、カレンダ画面を生成するプログラムを起動する。この結果、クライアント端末(医療施設)5に初期状態のカレンダ画面が表示される。
ステップS205では、利用者37は、クライアント端末(医療施設)5に受注データを登録する。この際、マウス操作に応じた選択、またはキーボードからの入力により、投与日データ、商品コード、得意先コード、人体コード等を生成して、内部メモリに記憶する。
ステップS207では、クライアント端末(医療施設)5は、投与日データ、商品コード、得意先コード、人体コード等を受注管理サーバ11に送信する。
【0054】
ステップS209では、受注管理サーバ11は、クライアント端末(医療施設)5から受信した投与日データ、商品コード、得意先コード、人体コード等に対して、それぞれの投与日登録可否値のチェックを行う。
ステップS211では、受注管理サーバ11は、ステップS209において、クライアント端末(医療施設)5から投与日データ、商品コード、得意先コード、人体コード等を受信して、投与日データに対して、投与日登録可否チェックを行った結果、投与日データが異常である場合に、エラーメッセージをクライアント端末(医療施設)5に送信する。
この結果、ステップS212において、クライアント端末(医療施設)5にエラーメッセージが表示される。
【0055】
ステップS213では、受注管理サーバ11は、日程算出フローチャート(図11)を用いて、加工物納品日を算出する。
ステップS215〜S225では、受注管理サーバ11は、それぞれ加工物発送日、加工完成予定日、採取物配達日、採取物発送日、採取日、事前発送日を順次に算出する。
ステップS227では、受注管理サーバ11は、日程算出フローチャート(図11)を用いて、ステップS213〜S225において算出したそれぞれの結果に基づいて、カレンダ画面(図8)の画面データを生成する。
ステップS229では、受注管理サーバ11は、ステップS227において算出したカレンダ画面(図8)の画面データをクライアント端末(医療施設)5に送信する。
この結果、クライアント端末(医療施設)5にカレンダ画面(図8)の画面データが表示される。
【0056】
<算出日計算の対比表>
図10は、後述するステップS305において参照される、採取回数が1回である場合の算出日計算の対比表である。
図10に示す対比表41には、横方向の項目として、レコード番号、算出日、親項目、子項目、演算子の順に記載されている。
詳しくは、レコード番号が1である場合に、算出日、親項目、子項目、演算子の順に、加工物納品日D2、投与日D1、投与リードタイムT1、減算「−」と記載されている。
次いで、レコード番号が2である場合に、加工物発送日D3、加工物納品日D2、CPC/得意先間リードタイムT2、減算「−」と記載されている。
【0057】
次いで、レコード番号が3である場合に、加工完成予定日D4、加工物発送日D3、加工物発送リードタイムT3、減算「−」と記載されている。
次いで、レコード番号が4である場合に、採取物配達日D5、加工完成予定日D4、加工リードタイムT4、減算「−」と記載されている。
次いで、レコード番号が5である場合に、採取物発送日D6、採取物配達日D5、CPC/得意先間リードタイムT2、減算「−」と記載されている。
次いで、レコード番号が6である場合に、採取日D7、採取物発送日D6、採取物発送リードタイムT5、減算「−」と記載されている。
【0058】
<日程算出フローチャート>
図11(a)は、受注管理サーバが用いる日程算出フローチャートであり、図11(b)は、日程算出フローチャートにより参照される算出ファイルである。
図11(b)に示す算出ファイル43には、人体ID、管理ID、カレンダ画面に表示する各日付の区分を表す算出区分、親項目、子項目、演算子、登録先等を表すインデックス(見出し)が記憶されている。なお、人体IDには、患者に固有の人体IDを用いてもよい。
ステップS301では、受注管理サーバ11は、算出ファイル43より対象データを取得する。
ステップS303では、受注管理サーバ11は、算出区分の数分、下記のステップS305に示す処理を繰り返す。
ステップS305では、受注管理サーバ11は、図10に示す対比表をレコード順に参照して、算出日の計算式を構築するために用いる基本演算式(1)を用いて、算出日の計算式を構築する。
算出日=親項目 演算子(+,−) 子項目 (1)
ステップS307では、受注管理サーバ11は、算出日を登録先のマスタへ登録する。
ステップS309では、受注管理サーバ11は、算出区分の数分、上記のステップS305に示す処理を繰り返していない場合はステップS303に戻り、算出区分の数分、上記のステップS305に示す処理を繰り返した場合は処理を終了する。
【0059】
ここで、ステップS305での演算処理について説明する。
詳しくは、図10に示す対比表において、レコード番号が1である場合に、算出日、親項目、子項目、演算子の順に、上記式(1)に従って、計算式を構築すると、式(2)のように、
D2=D1−T1 (2)
となるので、式(2)に従って、投与日D1から投与リードタイムT1を減算して、加工物納品日D2を求める。
【0060】
同様に、レコード番号が2である場合に、上記式(1)に従って、計算式を構築すると、式(3)のように、
D3=D2−T2 (3)
となるので、式(3)に従って、加工物納品日D2からCPC/得意先間リードタイムT2を減算して、加工物発送日D3を求める。
同様に、レコード番号が3である場合に、上記式(1)に従って、計算式を構築すると、式(4)のように、
D4=D3−T3 (4)
となるので、式(4)に従って、加工物発送日D3から加工物発送リードタイムT3を減算して、加工完成予定日D4を求める。
【0061】
同様に、レコード番号が4である場合に、上記式(1)に従って、計算式を構築すると、式(5)のように、
D5=D4−T4 (5)
となるので、式(5)に従って、加工完成予定日D4から加工リードタイムT4を減算して、採取物配達日D5を求める。
同様に、レコード番号が5である場合に、上記式(1)に従って、計算式を構築すると、式(6)のように、
D6=D5−T2 (6)
となるので、式(6)に従って、採取物配達日D5からCPC/得意先間リードタイムT2を減算して、採取物発送日D6を求める。
【0062】
同様に、レコード番号が6である場合に、上記式(1)に従って、計算式を構築すると、式(7)のように、
D7=D6−T5 (7)
となるので、式(7)に従って、採取物発送日D6から採取物発送リードタイムT5を減算して、採取日D7を求める。
【0063】
<ER図>
図12は、本発明の第1実施形態に係わる受注管理サーバにより管理されるファイル、及びマスタの構成、関連付けを表すER図である。図12に示す符号Fはファイル、符号Mはマスタを表す。
<人体マスタ>
受注管理サーバ11は、人体IDに対応させて人体マスタM1に人体の性別、体重、身長、年齢を記憶する。
受注管理サーバ11は、人体IDをキーとして、人体マスタM1から人体の性別、体重、身長、年齢を抽出する。
【0064】
<得意先マスタ>
受注管理サーバ11は、得意先コードに対応させて得意先マスタM3に得意先名称を記憶する。
受注管理サーバ11は、得意先コードをキーとして、得意先マスタM3から得意先名称を抽出する。
<培養施設マスタ>
受注管理サーバ11は、培養施設コードに対応させて培養施設(CPC:細胞培養センタ)マスタM5に培養施設名称を記憶する。
受注管理サーバ11は、培養施設コードをキーとして、培養施設(CPC)マスタM5から培養施設名称を抽出する。
【0065】
<人体管理ファイル>
受注管理サーバ11は、人体ID、薬剤ID、管理ID、得意先コードに対応させて、人体管理ファイルF1に採取管理ID、加工管理ID、投与管理IDを記憶する。
受注管理サーバ11は、人体ID、薬剤ID、管理ID、得意先コードをキーとして、人体管理ファイルF1から採取管理ID、加工管理ID、投与管理IDを抽出する。
<採取管理ファイル>
受注管理サーバ11は、採取管理IDと配送用ユニットIDに対応させて採取管理ファイルF3に薬剤ID、採取物の種類、採取物発送リードタイム、採取間隔リードタイム、1回の採取量、採取容器IDを記憶する。
受注管理サーバ11は、採取管理IDと配送用ユニットIDをキーとして、採取管理ファイルF3から薬剤ID、採取物の種類、採取物発送リードタイム、採取間隔リードタイム、1回の採取量、採取容器IDを抽出する。
【0066】
<採取物配送容器ステータスファイル>
採取物配送容器ステータスファイルF5には、採取管理IDと配送用ユニットIDに対応させて、配送用ユニットの事前配送日、発送日、配達日、容器回収日、ステータス、回収確認日時、引渡確認日時を記憶する。
受注管理サーバ11は、採取管理IDと配送用ユニットIDをキーとして、採取物配送容器ステータスF5から配送用ユニットの事前配送日、発送日、配達日、容器回収日、ステータス、回収確認日時、引渡確認日時を抽出する。
【0067】
<採取容器ステータスファイル>
採取容器ステータスファイルF7には、採取管理IDと採取容器IDに対応させて、採取物の採取日、ステータス、採取確認日時を抽出する。
受注管理サーバ11は、採取管理IDと採取容器IDをキーとして、採取容器ステータスファイルF7から採取物の採取日、ステータス、採取確認日時を抽出する。
【0068】
<加工管理ファイル>
加工管理ファイルF9には、加工管理IDに対応させて加工管理ファイルF9に加工完成予定日、加工完成日、培養施設コードを記憶する。
受注管理サーバ11は、加工管理IDをキーとして、加工管理ファイルF9から加工完成予定日、加工完成日、培養施設コードを抽出する。
【0069】
<投与管理ファイル>
投与管理ファイルF11には、投与管理ID、配送用ユニットID、薬剤IDに対応させて、投与リードタイム、シリアルを記憶する。
受注管理サーバ11は、投与管理ID、配送用ユニットID、薬剤IDをキーとして、投与管理ファイルF11から投与リードタイム、シリアル番号を抽出する。
【0070】
<薬剤配送容器ステータスファイル>
薬剤配送容器ステータスファイルF13には、投与管理ID、配送用ユニットID、薬剤IDに対応させて、薬剤を配送する配送用ユニットの事前配送日、発送日、納品日、容器回収日、ステータス、回収確認日時、引渡確認日時を記憶する。
受注管理サーバ11は、投与管理ID、配送用ユニットID、薬剤IDをキーとして、薬剤配送容器ステータスファイルF13から薬剤を配送する配送用ユニットの事前配送日、発送日、納品日、容器回収日、ステータス、回収確認日時、引渡確認日時を抽出する。
【0071】
<薬剤ステータスファイル>
薬剤ステータスファイルF15には、投与管理ID、薬剤ID、シリアル番号に対応させて、薬剤の投与日、ステータス、加工確認日時、使用期限を記憶する。
受注管理サーバ11は、投与管理ID、薬剤ID、シリアル番号をキーとして、薬剤ステータスファイルF15から薬剤の投与日、ステータス、加工確認日時、使用期限を抽出する。
【0072】
<配送用ユニットマスタ>
配送用ユニットマスタM7には、配送用ユニットIDに対応させて、配送用ユニットタイプ、配送用ユニット名称、ステータスを記憶する。
受注管理サーバ11は、配送用ユニットIDをキーとして、配送用ユニットマスタM7から配送用ユニットタイプ、配送用ユニット名称、ステータスを抽出する。
<薬剤マスタ>
薬剤マスタM9には、薬剤IDに対応させて、薬剤名称、採取物の種類、総採取量を記憶する。
受注管理サーバ11は、薬剤IDをキーとして、薬剤マスタM9から薬剤名称、採取物の種類、総採取量を抽出する。
【0073】
<加工リードタイムマスタ>
加工リードタイムマスタM11には、培養施設コードと薬剤IDに対応させて、加工物発送リードタイム、加工リードタイムを記憶する。
受注管理サーバ11は、培養施設コードと薬剤IDをキーとして、加工リードタイムマスタM11から加工物発送リードタイム、加工リードタイムを抽出する。
<CPC得意先間リードタイムマスタ>
CPC得意先間リードタイムマスタM13には、得意先コードと培養施設コードに対応させて、医療施設31と培養施設間のリードタイムを記憶する。
受注管理サーバ11は、得意先コードと培養施設コードをキーとして、CPC得意先間リードタイムマスタM13から医療施設31と培養施設間のリードタイムを抽出する。
【0074】
次に、図12に示すER図を参照して、ファイル間、またはマスタ間の管理について説明する。
<人体管理ファイルと各管理ファイルとの関連付け>
人体管理ファイルF1では、得意先コード、人体ID、投与する薬剤の薬剤IDを関連付け、管理IDを割り振り記憶している。
受注管理サーバ11は、患者や被検体などの人体に目的の薬剤を投与するために、細胞を採取する採取工程、採取した細胞を加工する加工工程、加工した薬剤を投与する投与工程、の3つの工程に分け、それぞれ採取管理ID、加工管理ID、投与管理IDを割り付けて、人体管理ファイルF1上で管理する。
詳しくは、図12に示すER図のように、各ファイルの関連付けにおいて、採取に関わる情報を採取管理ID、加工に関わる情報を加工管理ID、投与に関わる情報を投与管理IDを用いて管理する。
【0075】
<採取管理ファイルと採取物配送容器ステータスファイル、採取容器ステータスファイルの関連>
採取管理ファイルF3では、採取管理IDに、採取物を配送する際に用いる配送用ユニットIDを関連付けして、記憶する。
受注管理サーバ11は、採取管理IDと配送用ユニットIDに、採取物を保管する採取容器IDを関連付けして、採取管理ファイルF3と採取物配送容器ステータスファイルF5に記憶する。
採取物配送容器ステータスファイルF5では、採取管理IDと配送用ユニットIDを用いて、採取管理ファイルF3と関連付け、配送用ユニットの事前配送日、発送日、配達日、容器回収日、ステータス、回収確認日時、引渡確認日時を記憶する。
採取容器ステータスファイルF7では、採取管理IDと採取容器IDを用いて、採取管理ファイルF3と関連付け、採取物の採取日、ステータス、採取確認日時を記憶する。
【0076】
<投与管理ファイルと薬剤配送容器ステータスファイル、薬剤ステータスファイル>
投与管理ファイルF11では、投与管理IDに、薬剤を配送するための配送用ユニットIDを関連付けして、記憶する。
投与管理ファイルF11では、投与管理IDに、その投与に紐づく薬剤ID、その薬剤を運ぶ配送用ユニットIDが紐づいており、その配送用ユニットに保管されている薬剤を識別するシリアル番号、投与リードタイムを記憶している。
薬剤配送容器ステータスファイルF13では、投与管理IDと配送用ユニットIDと薬剤IDを用いて、投与管理Fと関連付け、配送用ユニットの事前配送日、発送日、納品日、容器回収日、ステータス、回収確認日時、引渡確認日時を記憶する。
薬剤ステータスファイルF15では、投与管理IDと薬剤IDとシリアル番号を用いて、薬剤の投与日、ステータス、加工確認日時、使用期限を記憶する。
【0077】
<第2実施形態>
<カレンダ画面>
図13は、採取回数が複数回の場合のカレンダ画面を示す図である。
第1実施形態では、図8(a)を参照して、採取回数が1回の場合のカレンダ画面について説明したが、第2実施形態では、図13を参照して、採取回数が複数回の場合のカレンダ画面について説明する。なお、図13に示す符号のうち、図8(a)に示す符号と同一のものについては同様の構成であるので、その説明を省略する。
マーク画像G53は、カレンダ画面上の位置により採取物配達日D5[3]を示している。ここで、採取物配達日D5[3]から加工完成予定日D4までの時間である加工リードタイムT4(図示しない)は、採取物が培養施設35(CPC)に到着してから加工完了するまでにかかる時間を表す。
【0078】
マーク画像G63は、カレンダ画面上の位置により採取物発送日D6[3]を示している。ここで、採取物発送日D6[3]から採取物配達日D5[3]までの時間であるCPC/得意先間リードタイムT2(図示しない)は、採取物を医療施設31からCPC(培養施設)に配達するまでにかかる時間を表す。また、CPC/得意先間リードタイムT2(図示しない)は、加工物を培養施設35(CPC)から医療施設31に納品するまでにかかる時間を表す。
マーク画像G73は、カレンダ画面上の位置により採取日D73を示している。ここで、採取日D73から採取物発送日D63までの時間である採取物発送リードタイムT5(図示しない)は、採取物を採取した日から医療施設31を出発するまでの時間を表す。
採取間隔リードタイムT6は、患者の人体から採取物を採取した日から、次に採取可能となるまでの時間を表す。
【0079】
第2実施形態では、患者の人体から必要量の採取物を採取するために、例えば3回に分けて採取する必要がある。
図13に示すカレンダ画面では、3回の採取日D71、D72、D73を確保することで患者の人体から必要量の採取物を採取することが可能になる。
【0080】
<カレンダ画面を表示する際に用いるシーケンス図>
図14は、採取回数が複数回である場合のカレンダ画面を表示する際に用いるシーケンス図である。
第1実施形態では、図9を参照して、採取回数が1回の場合のシーケンス図について説明したが、第2実施形態では、図14を参照して、採取回数が複数回の場合のシーケンス図について説明する。なお、図14に示す符号のうち、図9に示す符号と同一のものについては同様の構成であるので、その説明を省略する。
ステップS351では、受注管理サーバ11は、採取回数を算出する。
ステップS353〜S357では、受注管理サーバ11は、それぞれ採取日、採取物発送日、採取物配達日を順次に算出する。
なお、受注管理サーバ11は、ステップS353〜S357に示す処理を(採取回数−1)回分繰り返す。
【0081】
<算出日計算の対比表>
図15は、図11に示すステップS305において参照される、採取回数が複数回である場合の算出日計算の対比表である。
第1実施形態では、図10を参照して、採取回数が1回の場合の算出日計算の対比表について説明したが、第2実施形態では、図15を参照して、採取回数が複数回の場合の算出日計算の対比表について説明する。なお、図15に示す符号のうち、図10に示す符号と同一のものについては同様の構成であるので、その説明を省略する。
レコード番号が4である場合に、採取物配達日D5[1]、加工完成予定日D4、加工リードタイムT4、減算「−」と記載されている。
次いで、レコード番号が5である場合に、採取物発送日D6[1]、採取物配達日D5[1]、CPC/得意先間リードタイムT2、減算「−」と記載されている。
次いで、レコード番号が6である場合に、採取日D7[1]、採取物発送日D6[1]、採取物発送リードタイムT5、減算「−」と記載されている。
【0082】
レコード番号が7である場合に、2回目の採取日D7[2]、3回目の採取日D6[3]、採取間隔リードタイムT6、減算「−」と記載されている。
次いで、レコード番号が8である場合に、2回目の採取物発送日D6[2]、2回目の採取日D7[2]、採取物発送リードタイムT5、減算「+」と記載されている。
レコード番号が9である場合に、採取物配達日D5[2]、2回目の採取物発送日D6[2]、CPC/得意先間リードタイムT2、減算「+」と記載されている。
【0083】
レコード番号が10である場合に、1回目の採取日D7[1]、2回目の採取日D6[2]、採取間隔リードタイムT6、減算「−」と記載されている。
次いで、レコード番号が11である場合に、1回目の採取物発送日D6[1]、1回目の採取日D7[1]、採取物発送リードタイムT5、減算「+」と記載されている。
レコード番号が12である場合に、採取物配達日D5[1]、1回目の採取物発送日D6[1]、CPC/得意先間リードタイムT2、減算「+」と記載されている。
【0084】
<第3実施形態>
<カレンダ画面の生成処理>
図16は、本発明の第3実施形態に係わる受注管理サーバによるカレンダ画面の生成処理を表すフローチャートである。
ステップS401では、受注管理サーバ11は、クライアント端末に表示されている個人別カレンダ画面から得意先コード、薬剤ID、人体IDを取得する。
ステップS403では、受注管理サーバ11は、取得したイベントの対象範囲期間を計算する。
ステップS405では、受注管理サーバ11は、対象範囲期間内のレコード分、繰り返す。
ステップS407では、受注管理サーバ11は、人体ID、薬剤IDをキーとして管理カレンダイベントF(図21)から各実施日に対応するレコードを取得する。
ステップS409では、受注管理サーバ11は、取得したレコードから年月日を取得する。
【0085】
ステップS411では、受注管理サーバ11は、年月日が対象範囲期間内か判断する。年月日が対象範囲期間内である場合、ステップS413へ進み、一方年月日が対象範囲期間内ではない場合に、ステップS417へ進む。
ステップS413では、受注管理サーバ11は、イベントコード、イベント回数を取得する。
ステップS415では、受注管理サーバ11は、マーク表示処理のサブルーチン(図17)を実行する。
ステップS417では、受注管理サーバ11は、ループが終了したか否かを判断する。ループが終了していない場合はステップS405に戻る。一方、ループが終了した場合は処理を終了する。
【0086】
<マーク表示処理>
図17は、本発明の第3実施形態に係わる受注管理サーバによるマーク表示処理のサブルーチンを表すフローチャートである。
ステップS451では、受注管理サーバ11は、イベントコードに対応する第1マークデータを読み込む。
ステップS453では、受注管理サーバ11は、イベント回数に対応する第2マークデータを読み込む。
ステップS455では、受注管理サーバ11は、第1マークデータと第2マークデータを重ねて年月日に対応するカレンダ画面上の領域に表示する。
【0087】
<イベントコードと第1マークデータ>
図18は、本発明の第3実施形態に係わる受注管理サーバがマーク表示処理に用いるイベントコードと第1マークデータの関連付けを表す対比表である。
図18に示すように、対比表の縦方向にはイベントコードと第1マークデータが記載されている。対比表の横方向には、イベントコードとして各実施日を表すD1〜D7が記載されている。また、第1マークデータとして各実施日のデータを表すD1.jpeg〜D7.jpegが記載されている。なお、識別子「jpeg」により表されるjpeg画像は一例であり、他の識別子を有する静止画像でもよい。
【0088】
<イベント回数と第2マークデータ>
図19は、本発明の第3実施形態に係わる受注管理サーバがマーク表示処理に用いるイベント回数と第2マークデータの関連付けを表す対比表である。
図19に示すように、対比表の縦方向にはイベント回数と第2マークデータが記載されている。対比表の横方向には、イベント回数として各回数を表す1〜nが記載されている。また、第2マークデータとして各回数のデータを表す1.jpeg〜n.jpegが記載されている。
【0089】
<イベントコードとイベント回数を組み合わせたマークデータ>
図20は、本発明の第3実施形態に係わる受注管理サーバがマーク表示処理を実行した結果の一例であり、イベントコードとイベント回数を組み合わせたマークデータを表す対比表である。
図20に示すように、対比表の縦方向にはイベントコード、イベント回数、マークデータが記載されている。
対比表の横方向には、イベントコードとして各実施日を表すD1、D7が記載されている。
対比表の横方向には、イベント回数として1、3が記載されている。また、マークデータとして第1マークデータと第2マークデータが重ね合わせて表示される。
【0090】
<ER図>
図21は、本発明の第3実施形態に係わる受注管理サーバにより管理される管理カレンダファイル、及び管理カレンダイベントファイルの構成、関連付けを表すER図である。
なお、図21に示す人体マスタM1、人体管理ファイルF1、採取管理ファイルF3は、図12に示す人体マスタM1、人体管理ファイルF1、採取管理ファイルF3と同様であるので、その説明を省略する。
【0091】
<管理カレンダファイル>
受注管理サーバ11は、人体ID、薬剤ID、製造回数に対応させて、管理カレンダファイルF21に得意先コード、培養施設コード、管理ID、削除区分、作成日、作成時刻、作成者ID、更新日、更新時刻、更新者IDを記憶する。
受注管理サーバ11は、人体ID、薬剤ID、製造回数をキーとして、管理カレンダファイルF21から得意先コード、培養施設コード、管理ID、削除区分、作成日、作成時刻、作成者ID、更新日、更新時刻、更新者IDを抽出する。
【0092】
<管理カレンダイベントF>
受注管理サーバ11は、人体ID、薬剤ID、製造回数、イベントコード、イベント回数に対応させて、管理カレンダイベントファイルF23に年月日、イベントステータス、作成日、作成時刻、作成者ID、更新日、更新時刻、更新者IDを記憶する。
受注管理サーバ11は、人体ID、薬剤ID、製造回数、イベントコード、イベント回数をキーとして、管理カレンダイベントファイルF23から年月日、イベントステータス、作成日、作成時刻、作成者ID、更新日、更新時刻、更新者IDを抽出する。
【0093】
<本実施形態の態様例の作用、効果のまとめ>
<第1態様>
本態様の受注管理サーバ11(スケジュール算出装置)は、医療施設31において人体から採取された採取物を容器A(第1容器)に収容した後に、容器A(第1容器)を培養施設35に配送する第1配送工程K3と、培養施設35において採取物を用いて生産された薬剤を容器A(第1容器)とは異なる容器B(第2容器)に収容した後に、容器B(第2容器)を医療施設31に配送する第2配送工程K5と、を含む自家細胞に係る再生医療工程を対象とした配送スケジュールを算出する受注管理サーバ11(スケジュール算出装置)であって、医療施設31に設けられたクライアント端末5(利用者端末)に表示されている利用者別のカレンダ画面データに対して利用者が指定した薬剤に係る投与日データをクライアント端末5(利用者端末)から受信する受信部30aと、受信部30aが受信した投与日データに基づいて、採取日から投与日に至る配送に係る複数の工程を実施する各実施日を算出する日程算出部30bと、採取日から投与日に至る各実施日を含むカレンダ画面データを生成するカレンダ画面生成部30dと、を備えることを特徴とする。
本態様によれば、自家細胞に係る再生医療工程を対象として、人体から採取された採取物を収容するのに用いる第1容器と、採取物を用いて生産された薬剤を収容するのに用いる第2容器とに係る配送スケジュールとして、採取日から投与日に至る各実施日を算出することができる。
【0094】
<第2態様>
本態様の日程算出部30bは、ある実施日から他の特定の実施日までの時間を表すリードタイムを順番に減算することにより、採取日から投与日に至る各実施日を算出することを特徴とする。
本態様によれば、ある実施日から他の特定の実施日までの時間を表すリードタイムを順番に減算することにより、採取日から投与日に至る各実施日を算出することができる。
【0095】
<第3態様>
本態様の日程算出部30bは、医療施設31に特有の得意先コード、薬剤に固有の薬剤ID、人体に固有の人体IDを用いた特定の組み合わせに応じて関連付けされた異なる複数の工程に係る時間を表す各リードタイムを記憶するリードタイム記憶部30hを備え、日程算出部30bは、受信部30aが受信した医療施設31に特有の得意先コード、薬剤に固有の薬剤ID、人体に固有の人体IDを用いた特定の組み合わせをキーとして、リードタイム記憶部30hから取得した各リードタイムを用いて各実施日を算出することを特徴とする。
本態様によれば、医療施設31に特有の得意先コード、薬剤に固有の薬剤ID、人体に固有の人体IDを用いた特定の組み合わせをキーとして、リードタイム記憶部30hから取得した各リードタイムを用いて各実施日を算出することができる。
【0096】
<第4態様>
本態様の日程算出部30bは、培養施設35が薬剤の培養に係る投与日データを受け入れが可能であるか否かを判定する判定部30cを備え、
判定部30cにより、培養施設35が薬剤の培養に係る投与日データを受け入れが可能であると判定された場合に、カレンダ画面生成部30dは、カレンダ画面データを生成することを特徴とする。
本態様によれば、培養施設35が薬剤の培養に係る投与日データを受け入れが可能であると判定された場合に、カレンダ画面生成部30dは、カレンダ画面データを生成することができる。
【0097】
<第5態様>
本態様の判定部30cは、培養施設35における薬剤の培養受入可能数を記憶する培養施設情報記憶部30rを備え、
判定部30cは、培養施設情報記憶部30rから取得した薬剤の培養受入可能数を超える予約があるか否かを判定し、薬剤の培養受入可能数を超える予約がないと判定された場合は、カレンダ画面生成手段は、前記カレンダ画面データを生成することを特徴とする。
本態様によれば、判定部30cにより、薬剤の培養受入可能数を超える予約がないと判定された場合に、カレンダ画面生成手段は、前記カレンダ画面データを生成することができる。
【0098】
<第6態様>
本態様の日程算出部30bは、投与日から、加工物である薬剤を医療施設31に納品してから人体へ投与するまでの時間を表す投与リードタイムを減算して加工物納品日を算出し、加工物納品日から、採取物を医療施設31から培養施設35に配達するまでの時間を表す培養施設/得意先間リードタイムを減算して加工物発送日を算出し、加工物発送日から、加工物が加工完了日から培養施設35を出発するまでの時間を表す加工物発送リードタイムを減算して加工完成予定日を算出することを特徴とする。
本態様によれば、日程算出部30bにより、加工物発送日から、加工物が加工完了日から培養施設35を出発するまでの時間を表す加工物発送リードタイムを減算して加工完成予定日を算出することができる。
【0099】
<第7態様>
本態様の日程算出部30bは、薬剤を培養するのに必要な単位必要時間を加工リードタイムとして記憶する薬剤情報記憶30jを備え、日程算出部30bは、加工完成予定日から、採取物が培養施設35に到着してから加工が完了するまでの時間を表す加工リードタイムを減算して採取物配達日を算出することを特徴とする。
本態様によれば、日程算出部30bにより、加工完成予定日から、採取物が培養施設35に到着してから加工が完了するまでの時間を表す加工リードタイムを減算して採取物配達日を算出することができる。
【0100】
<第8態様>
本態様の日程算出部30bは、採取物配達日から、採取物を医療施設31から培養施設35に配達するまでの時間を表す培養施設/得意先間リードタイムを減算して採取物発送日を算出し、採取物発送日から、採取物を採取した日から医療施設31を出発するまでの時間を表す採取物発送リードタイムを減算して採取日を算出することを特徴とする。
本態様によれば、日程算出部30bにより、採取物配達日から、採取物を医療施設31から培養施設35に配達するまでの時間を表す培養施設/得意先間リードタイムを減算して採取物発送日を算出し、採取物発送日から、採取物を採取した日から医療施設31を出発するまでの時間を表す採取物発送リードタイムを減算して採取日を算出することができる。
【0101】
<第9態様>
本態様の日程算出部30bは、
薬剤を培養するのに必要な培養必要細胞数を記憶する薬剤情報記憶30jと、
人体から1回で採取可能な採取可能細胞数、人体に係る少なくとも2回以上の採取日の間の採取間隔を記憶する人体情報記憶部30kと、を備え、
日程算出部30bは、薬剤情報記憶30jから取得した培養必要細胞数を人体情報記憶部30kから取得した採取可能細胞数で除算した値の整数値を採取回数とし、採取回数、及び人体情報記憶部30kから取得した採取間隔に基づいて、採取回数が少なくとも2回以上である場合の採取日、採取物配達日を算出することを特徴とする。
本態様によれば、日程算出部30bにより、培養必要細胞数を採取可能細胞数で除算した値の整数値を採取回数とし、採取回数、及び採取間隔に基づいて、採取回数が少なくとも2回以上である場合の採取日、採取物配達日を算出することができる。
【0102】
<第10態様>
本態様のカレンダ画面生成部30dは、物品を指定する領域、利用者識別データを指定する領域、及び配送先データを指定する領域を含む利用者別のカレンダ画面データを生成することを特徴とする。
本態様によれば、物品を指定する領域、利用者識別データを指定する領域、及び配送先データを指定する領域を含む利用者別のカレンダ画面データを生成することができる。
【0103】
<第11態様>
本態様のカレンダ画面生成部30dは、投与日データ、加工物納品日データ、加工物発送日データ、加工完成予定日データ、採取物配達日データ、採取物発送日データ、及び採取日データをそれぞれ表す画像データである投与日マークデータ、加工物納品日マークデータ、加工物発送日マークデータ、加工完成予定日マークデータ、採取物配達日マークデータ、採取物発送日マークデータ、及び採取日マークデータを記憶するマークテーブル30mと、投与日データ、加工物納品日データ、加工物発送日データ、加工完成予定日データ、採取物配達日データ、採取物発送日データ、及び採取日データに基づいて、マークテーブルを参照して、それぞれを表す投与日マークデータ、加工物納品日マークデータ、加工物発送日マークデータ、加工完成予定日マークデータ、採取物配達日マークデータ、採取物発送日マークデータ、及び採取日マークデータを生成するマーク生成部30nと、を備えることを特徴とする。
本態様によれば、マーク生成部30nにより、各実施日のデータに基づいて、各実施日のマークデータを生成することができる。
【0104】
<第12態様>
本態様の受注管理サーバ11(スケジュール算出装置)は、マーク生成部30nが生成した画像データである投与日マークデータ、加工物納品日マークデータ、加工物発送日マークデータ、加工完成予定日マークデータ、採取物配達日マークデータ、採取物発送日マークデータ、及び採取日マークデータを利用者端末に配信する配信部30gを備えることを特徴とする。
本態様によれば、マーク生成部30nが生成した投与日マークデータ、加工物納品日マークデータ、加工物発送日マークデータ、加工完成予定日マークデータ、採取物配達日マークデータ、採取物発送日マークデータ、及び採取日マークデータを利用者端末に配信することで、利用者端末に各マークデータを表示することができる。
【0105】
<第13態様>
本態様のカレンダ画面生成部30dは、人体に固有の人体ID、薬剤に固有の薬剤ID、イベントコード、イベント回数に対応させて、各実施日に対応する年月日を記憶する管理カレンダイベントファイルF23と、人体に固有の人体ID、薬剤に固有の薬剤IDをキーとして、管理カレンダイベントファイルから各実施日に対応する年月日、イベントコード、及びイベント回数を取得するデータ取得部30pと、イベントコードに対応する第1マークデータと、イベント回数に対応する第2マークデータを重ね合わせて、カレンダ画面上の年月日に対応する領域に表示するマーク表示処理部30qと、を備えることを特徴とする。
本態様によれば、マーク表示処理部30qにより、イベントコードに対応する第1マークデータと、イベント回数に対応する第2マークデータを重ね合わせて、カレンダ画面上の年月日に対応する領域に表示することができる。
【0106】
<第14態様>
本態様のスケジュール管理システム1は、第1態様乃至第13態様の何れか一項に記載の受注管理サーバ11(スケジュール算出装置)と、クライアント端末5(利用者端末)と、を備えたことを特徴とする。
本態様によれば、クライアント端末5を備えたスケジュール管理システム1を提供することができる。
【0107】
<第15態様>
本態様のスケジュール算出方法は、医療施設31において人体から採取された採取物を容器A(第1容器)に収容した後に、容器A(第1容器)を培養施設35に配送する第1配送工程K3と、培養施設35において採取物を用いて生産された薬剤を容器A(第1容器)とは異なる第2容器に収容した後に、第2容器を医療施設31に配送する第2配送工程K5と、を含む自家細胞に係る再生医療工程を対象とした配送スケジュールを算出する受注管理サーバ11(スケジュール算出装置)によるスケジュール算出方法であって、医療施設31に設けられたクライアント端末5(利用者端末)に表示されている利用者別のカレンダ画面データに対して利用者が指定した薬剤に係る投与日データをクライアント端末5(利用者端末)から受信する受信ステップ(ステップS207)と、受信ステップが受信した投与日データに基づいて、採取日から投与日に至る配送に係る複数の工程を実施する各実施日を算出する日程算出ステップ(ステップS213〜S225)と、採取日から投与日に至る各実施日を含むカレンダ画面データを生成するカレンダ画面生成ステップ(ステップS401〜S417)と、を実行することを特徴とする。
第15態様の作用、及び効果は第1態様と同様であるので、その説明を省略する。
【符号の説明】
【0108】
N1、N2、N3…通信ネットワーク、1…スケジュール管理システム、3…クライアント端末、5…クライアント端末、7…受注管理装置、9…フロントエンドサーバ、11…受注管理サーバ、13…物流管理サーバ、15…データベースDB、17…配送用ユニット、21…車両、26…採取容器、27…小型端末、27a…CPU、27b…ROM、27c…RAM、27d…操作表示部、27e…GPS受信部、27f…軸センサ、27g…通信部、27h…通信部、30…制御部、30a…受信部、30b…日程算出部、30c…判定部、30d…カレンダ画面生成部、30g…配信部、30h…リードタイム記憶部、30i…生産日程記憶部、30j…薬剤情報記憶部、30k…人体情報記憶部、30m…マークテーブル、30n…マーク生成部、30p…データ取得部、30q…マーク表示処理部、30r…培養施設情報記憶部、31…医療施設、33…物流センタ、35…培養施設、37…利用者
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