(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】6821111
(24)【登録日】2021年1月8日
(45)【発行日】2021年1月27日
(54)【発明の名称】調節可能なブロー成形用金型
(51)【国際特許分類】
B29C 49/48 20060101AFI20210114BHJP
【FI】
B29C49/48
【請求項の数】6
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2020-27584(P2020-27584)
(22)【出願日】2020年2月20日
【審査請求日】2020年8月6日
(31)【優先権主張番号】201911024824.1
(32)【優先日】2019年10月25日
(33)【優先権主張国】CN
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】520445749
【氏名又は名称】日照天一生物医療科技有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】718003500
【氏名又は名称】鄒 静文
(72)【発明者】
【氏名】鄭▲けい▼▲きん▼
【審査官】
▲高▼橋 理絵
(56)【参考文献】
【文献】
特開2005−074886(JP,A)
【文献】
特開昭62−152718(JP,A)
【文献】
登録実用新案第3074616(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B29C 49/00−49/80
B29C 33/00−33/76
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
正面から見て固定金型の右側にスライド金型をスライド可能に設置した調節可能なブロー成形用金型であって、前記固定金型及び前記スライド金型を含み、前記スライド金型は前記固定金型の右側にスライド可能に設置され、前記固定金型の中にはステッピングモータが固定的に設置され、前記ステッピングモータの右端には親ねじが伝動可能に連結され、前記スライド金型の中には左方に開口する連結穴が設置され、前記親ねじの右端は前記連結穴の中に延在し、且つ前記スライド金型にねじ山により連結され、
前記固定金型の中には右方に開口する固定成型空間が設置され、前記スライド金型の中には左方に開口する移動成型空間が設置され、前記固定金型と前記スライド金型との上端には固定ブロックが固定的に連結され、円錐形穴は前記固定ブロックを上下に貫通しており、前記円錐形穴は下方へ前記固定成型空間と前記移動成型空間とを連通しており、
前記固定成型空間と前記移動成型空間との下側内壁の中にはエアポンプが固定的に設置され、
前記固定成型空間と前記移動成型空間との内壁の中にはプラスチック成型装置が設置され、前記固定成型空間と前記移動成型空間とにあるプラスチックが前記プラスチック成型装置に含まれる弾性板の表面に密着し、前記弾性板は一定の弾性を持ち、前記プラスチック成型装置において対称中心から離れた側には調節装置が連結され、前記調節装置において対称中心から離れた側には駆動装置が連結されていることを特徴とする調節可能なブロー成形用金型。
【請求項2】
前記駆動装置は左右対称となった歯車空間を含み、前記歯車空間はそれぞれ前記固定金型と前記スライド金型の中に設置され、前記歯車空間の中には駆動歯車が回転可能に設置され、前記駆動歯車の中にはモータ軸が固定的に連結され、前記歯車空間において対称中心から離れた側の内壁の中には駆動モータが固定的に設置され、前記モータ軸において対称中心から離れた端は前記駆動モータに伝動可能に連結され、
前記モータ軸の一端は前記調節装置に連結され、前記駆動歯車の前後端には対称となった従動歯車が前記駆動歯車と噛み合い、前記従動歯車において対称中心から離れた端には固定軸が固定的に連結され、前記従動歯車において対称中心から離れた端には駆動プーリが回転可能に設置され、前記駆動プーリが前記固定軸に固定的に連結され、
前記歯車空間の前後側の内壁の中には対称となったベルト溝が前記歯車空間と連通になるように形成され、前記ベルト溝の中には従動プーリが回転可能に設置され、前記駆動プーリと前記従動プーリとは連結ベルトにより連結され、前記従動プーリの中には連結軸が固定的に連結され、前記連結軸の一端は前記調節装置に連結されていることを特徴とする請求項1に記載の調節可能なブロー成形用金型。
【請求項3】
前記調節装置は三つの伝動空間を含み、三つの前記伝動空間は前記歯車空間の片側内壁の中に設置され、前記伝動空間の中には三つのスプロケットが回転可能に設置され、三つの前記スプロケットはチェーンにより連結され、
前記モータ軸と前記位置制限穴の一端はそれぞれ三つの前記伝動空間の中に延在し且つ中央にある前記スプロケットに固定的に連結され、
前記スプロケットの中には噛合穴が設置され、前記噛合穴は開口が前記固定成型空間と前記移動成型空間に向かっており、前記スプロケットの片側には滑走輪が回転可能にかつスライド可能に設置され、前記滑走輪は前記噛合穴の中に入って前記スプロケットと連結でき、
前記滑走輪の中にはスクリューがスプラインにより連結され、前記スクリューの一端は前記プラスチック成型装置に連結されていることを特徴とする請求項2に記載の調節可能なブロー成形用金型。
【請求項4】
前記滑走輪の一端と前記スクリューとは電磁ばねにより固定的に連結され、前記電磁ばねに通電することで前記滑走輪が押されて前記噛合穴の中に入って前記スプロケットと連結できることを特徴とする請求項3に記載の調節可能なブロー成形用金型。
【請求項5】
前記プラスチック成型装置は左右対称となった連通空間を含み、前記連通空間は前記固定成型空間と前記移動成型空間との内壁の中に前記固定成型空間と前記移動成型空間と連通になるように設置され、前記弾性板が前記連通空間の中に固定的に設置され、前記連通空間において前記固定成型空間と前記移動成型空間から離れた端には九つのコンロッドが固定的に連結され、前記コンロッドの中にはねじ穴が設置され、前記ねじ穴は開口が前記固定成型空間と前記移動成型空間に背いており、前記スクリューの一端はそれぞれ前記ねじ穴の中に延在し、かつ前記コンロッドとねじ山により連結されていることを特徴とする請求項3に記載の調節可能なブロー成形用金型。
【請求項6】
前記連通空間において前記固定成型空間と前記移動成型空間から離れた側の内壁の中には九つの位置制限穴が前記固定成型空間と前記移動成型空間と連通になるように設置され、前記コンロッドは前記位置制限穴の中に入ることができ、前記位置制限穴は前記コンロッドのスライドを制限できるため、前記弾性板の過剰変形を避けられることを特徴とする請求項5に記載の調節可能なブロー成形用金型。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願発明は金型に関し、具体的には調節可能なブロー成形用金型である。
【背景技術】
【0002】
金型とは、工業製品の金属製や樹脂製の部品をプレス加工のような塑性加工や射出成型などにより製造するための型のことであり、模型をさす場合もある。ブロー成形または中空成形とは、プラスチックの加工法の一種である。従来のブロー成形用金型は形状が調整できないため、一種類のプラスチック製品しか製造できない。他の形状のプラスチック製品を製造するには金型を交換しなければならないため、生産コストが増加し、金型の交換に時間がかかり、生産効率が低くなる。本願発明は調節可能なブロー成形用金型を開示し、上記の問題を解決できる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】中国特許出願公開第107073797号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
異なる形状を有するプラスチック製品を生産するには金型を交換しなければならないため、生産コストが増加するほか、生産効率も低い。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記の問題を解決するために、本願は調節可能なブロー成形用金型を設計し、本願発明である調節可能なブロー成形用金型は、固定金型及びスライド金型を含み、前記スライド金型は前記固定金型の右側にスライド可能に設置され、前記固定金型の中にはステッピングモータが固定的に設置され、前記ステッピングモータの右端には親ねじが伝動可能に連結され、前記スライド金型の中には左方に開口する連結穴が設置され、前記親ねじの右端は前記連結穴の中に延在し、且つ前記スライド金型にねじ山により連結され、前記固定金型の中には右方に開口する固定成型空間が設置され、前記スライド金型の中には左方に開口する移動成型空間が設置され、前記固定金型と前記スライド金型との上端には固定ブロックが固定的に連結され、円錐形穴は前記固定ブロックを上下に貫通しており、前記円錐形穴は下方へ前記固定成型空間と前記移動成型空間とを連通しており、前記ステッピングモータを作動させ、前記親ねじにより前記スライド金型は左方へ前記固定金型と当接するまでスライドし、この時に前記固定成型空間と前記移動成型空間とが連通し且つ密封され、そして前記円錐形穴から前記固定成型空間と前記移動成型空間との中にプラスチックを入れられ、プラスチックを前記固定成型空間と前記移動成型空間との内壁に密着させ、前記固定成型空間と前記移動成型空間との下側内壁の中にはエアポンプが固定的に設置され、前記固定成型空間と前記移動成型空間との中にプラスチックを入れた後、前記エアポンプを作動させることで前記固定成型空間と前記移動成型空間との中に冷気を吹き、プラスチックの成型を速め、前記固定成型空間と前記移動成型空間との内壁の中にはプラスチック成型装置が設置され、前記固定成型空間と前記移動成型空間とにあるプラスチックが前記プラスチック成型装置に含まれる弾性板の表面に密着し、前記弾性板は一定の弾性を持ち、前記プラスチック成型装置において対称中心から離れた側には調節装置が連結され、前記調節装置において対称中心から離れた側には駆動装置が連結され、前記駆動装置を作動させることで前記調節装置が駆動されて製品の形状に応じて前記弾性板の表面形状を変え、さらに前記固定成型空間と前記移動成型空間とにあるプラスチックの成型形状を変えられる。
【0006】
有益的には、前記駆動装置は左右対称となった歯車空間を含み、前記歯車空間はそれぞれ前記固定金型と前記スライド金型の中に設置され、前記歯車空間の中には駆動歯車が回転可能に設置され、前記駆動歯車の中にはモータ軸が固定的に連結され、前記歯車空間において対称中心から離れた側の内壁の中には駆動モータが固定的に設置され、前記モータ軸において対称中心から離れた端は前記駆動モータに伝動可能に連結され、
前記モータ軸の一端は前記調節装置に連結され、前記駆動歯車の前後端には対称となった従動歯車が前記駆動歯車と噛み合い、前記従動歯車において対称中心から離れた端には固定軸が固定的に連結され、前記従動歯車において対称中心から離れた端には駆動プーリが回転可能に設置され、前記駆動プーリが前記固定軸に固定的に連結され、前記歯車空間の前後側の内壁の中には対称となったベルト溝が前記歯車空間と連通になるように形成され、前記ベルト溝の中には従動プーリが回転可能に設置され、前記駆動プーリと前記従動プーリとは連結ベルトにより連結され、前記従動プーリの中には連結軸が固定的に連結され、
前記連結軸の一端は前記調節装置に連結され、前記駆動モータを作動させ、そして前記モータ軸により前記調節装置を駆動し、同時に前記モータ軸が前記駆動歯車を回転させ、さらに前記従動歯車を回転させ、前記固定軸により前記駆動プーリが回転し、前記連結ベルトにより前記従動プーリが回転し、前記連結軸により前記調節装置が駆動される。
【0007】
有益的には、前記調節装置は三つの伝動空間を含み、
三つの前記伝動空間は前記歯車空間の片側内壁の中に設置され、前記伝動空間の中には三つのスプロケットが回転可能に設置され、三つの前記スプロケットはチェーンにより連結され、
前記モータ軸と前記位置制限穴の一端はそれぞれ三つの前記伝動空間の中に延在し且つ中央にある前記スプロケットに固定的に連結され、前記スプロケットの中には噛合穴が設置され、前記噛合穴は開口が前記固定成型空間と前記移動成型空間に向かっており、
前記スプロケットの片側には滑走輪が回転可能にかつスライド可能に設置され、前記滑走輪は前記噛合穴の中に入って前記スプロケットと連結でき、前記滑走輪の中にはスクリューがスプラインにより連結され、
前記スクリューの一端は前記プラスチック成型装置に連結され、前記モータ軸と前記連結軸とが回転することで中央にある前記スプロケットが回転し、さらに前記チェーンにより他の前記スプロケットを回転させ、前記滑走輪が前記噛合穴の中に入って前記スプロケットと連結した時、前記スプロケットが回転して前記噛合穴を回転させ、そして前記スクリューにより前記プラスチック成型装置を駆動する。
【0008】
好ましくは、
前記滑走輪の一端と前記スクリューとは電磁ばねにより固定的に連結され、前記電磁ばねに通電することで前記滑走輪が押されて前記噛合穴の中に入って前記スプロケットと連結できる。
【0009】
有益的には、前記プラスチック成型装置は左右対称となった連通空間を含み、前記連通空間は前記固定成型空間と前記移動成型空間との内壁の中に前記固定成型空間と前記移動成型空間と連通になるように設置され、前記弾性板が前記連通空間の中に固定的に設置され、前記連通空間において前記固定成型空間と前記移動成型空間から離れた端には九つのコンロッドが固定的に連結され、前記コンロッドの中にはねじ穴が設置され、前記ねじ穴は開口が前記固定成型空間と前記移動成型空間に背いており、
前記スクリューの一端はそれぞれ前記ねじ穴の中に延在し、かつ前記コンロッドとねじ山により連結され、前記スクリューが回転することで前記コンロッドをスライドさせ、そして前記弾性板が押されて変形する。
【0010】
好ましくは、前記連通空間において前記固定成型空間と前記移動成型空間から離れた側の内壁の中には九つの位置制限穴が前記固定成型空間と前記移動成型空間と連通になるように設置され、前記コンロッドは前記位置制限穴の中に入ることができ、前記位置制限穴は前記コンロッドのスライドを制限できるため、前記弾性板の過剰変形を避けられる。
【発明の効果】
【0011】
本願発明の効果は:本願発明は所要のプラスチック製品の形状に応じて金型におけるブロー成形用空間の内壁の形状を変えられるため、異なる形状を有するプラスチック製品を生産する時に金型を交換する必要がなく、生産効率の向上が期待される。
【図面の簡単な説明】
【0012】
下記に
図1〜4をあわせて本発明について詳しく説明し、便利に説明するために、下記の方向を以下のように規定する:
図1は本発明装置の正面図であり、本願に記載の各方向が、
図1と同じ向きに装置を見た際の方向である。
【0013】
【発明を実施するための形態】
【0014】
本願発明は調節可能なブロー成形用金型を取り上げ、主にブロー成形のプラスチック製品を生産する作業に応用され、以下に付図を交えて本願発明について詳しく説明する。
【0015】
本願発明である調節可能なブロー成形用金型は、固定金型11及びスライド金型18を含み、前記スライド金型18は前記固定金型11の右側にスライド可能に設置され、前記固定金型11の中にはステッピングモータ12が固定的に設置され、前記ステッピングモータ12の右端には親ねじ13が伝動可能に連結され、前記スライド金型18の中には左方に開口する連結穴17が設置され、前記親ねじ13の右端は前記連結穴17の中に延在し、且つ前記スライド金型18にねじ山により連結され、前記固定金型11の中には右方に開口する固定成型空間14が設置され、前記スライド金型18の中には左方に開口する移動成型空間19が設置され、前記固定金型11と前記スライド金型18との上端には固定ブロック21が固定的に連結され、円錐形穴20は前記固定ブロック21を上下に貫通しており、前記円錐形穴20は下方へ前記固定成型空間14と前記移動成型空間19とを連通しており、前記ステッピングモータ12を作動させ、前記親ねじ13により前記スライド金型18は左方へ前記固定金型11と当接するまでスライドし、この時に前記固定成型空間14と前記移動成型空間19とが連通し且つ密封され、そして前記円錐形穴20から前記固定成型空間14と前記移動成型空間19との中にプラスチックを入れられ、プラスチックを前記固定成型空間14と前記移動成型空間19との内壁に密着させ、前記固定成型空間14と前記移動成型空間19との下側内壁の中にはエアポンプ15が固定的に設置され、前記固定成型空間14と前記移動成型空間19との中にプラスチックを入れた後、前記エアポンプ15を作動させることで前記固定成型空間14と前記移動成型空間19との中に冷気を吹き、プラスチックの成型を速め、前記固定成型空間14と前記移動成型空間19との内壁の中にはプラスチック成型装置101が設置され、前記固定成型空間14と前記移動成型空間19とにあるプラスチックが前記プラスチック成型装置101に含まれる弾性板36の表面に密着し、前記弾性板36は一定の弾性を持ち、前記プラスチック成型装置101において対称中心から離れた側には調節装置102が連結され、前記調節装置102において対称中心から離れた側には駆動装置100が連結され、前記駆動装置100を作動させることで前記調節装置102が駆動されて製品の形状に応じて前記弾性板36の表面形状を変え、さらに前記固定成型空間14と前記移動成型空間19とにあるプラスチックの成型形状を変えられる。
【0016】
前記駆動装置100は左右対称となった歯車空間27を含み、前記歯車空間27はそれぞれ前記固定金型11と前記スライド金型18の中に設置され、前記歯車空間27の中には駆動歯車23が回転可能に設置され、前記駆動歯車23の中にはモータ軸24が固定的に連結され、前記歯車空間27において対称中心から離れた側の内壁の中には駆動モータ25が固定的に設置され、前記モータ軸24において対称中心から離れた端は前記駆動モータ25に伝動可能に連結され、
前記モータ軸24の一端は前記調節装置102に連結され、前記駆動歯車23の前後端には対称となった従動歯車22が前記駆動歯車23と噛み合い、前記従動歯車22において対称中心から離れた端には固定軸41が固定的に連結され、前記従動歯車22において対称中心から離れた端には駆動プーリ40が回転可能に設置され、前記駆動プーリ40が前記固定軸41に固定的に連結され、前記歯車空間27の前後側の内壁の中には対称となったベルト溝42が前記歯車空間27と連通になるように形成され、前記ベルト溝42の中には従動プーリ44が回転可能に設置され、前記駆動プーリ40と前記従動プーリ44とは連結ベルト26により連結され、前記従動プーリ44の中には連結軸43が固定的に連結され、
前記連結軸43の一端は前記調節装置102に連結され、前記駆動モータ25を作動させ、そして前記モータ軸24により前記調節装置102を駆動し、同時に前記モータ軸24が前記駆動歯車23を回転させ、さらに前記従動歯車22を回転させ、前記固定軸41により前記駆動プーリ40が回転し、前記連結ベルト26により前記従動プーリ44が回転し、前記連結軸43により前記調節装置102が駆動される。
【0017】
前記調節装置102は三つの伝動空間28を含み、
三つの前記伝動空間28は前記歯車空間27の片側内壁の中に設置され、前記伝動空間28の中には三つのスプロケット29が回転可能に設置され、三つの前記スプロケット29はチェーン31により連結され、
前記モータ軸24と前記位置制限穴34の一端はそれぞれ三つの前記伝動空間28の中に延在し且つ中央にある前記スプロケット29に固定的に連結され、前記スプロケット29の中には噛合穴30が設置され、前記噛合穴30は開口が前記固定成型空間14と前記移動成型空間19に向かっており、
前記スプロケット29の片側には滑走輪32が回転可能にかつスライド可能に設置され、前記滑走輪32は前記噛合穴30の中に入って前記スプロケット29と連結でき、前記滑走輪32の中にはスクリュー39がスプラインにより連結され、
前記スクリュー39の一端は前記プラスチック成型装置101に連結され、前記モータ軸24と前記連結軸43とが回転することで中央にある前記スプロケット29が回転し、さらに前記チェーン31により他の前記スプロケット29を回転させ、前記滑走輪32が前記噛合穴30の中に入って前記スプロケット29と連結した時、前記スプロケット29が回転して前記噛合穴30を回転させ、そして前記スクリュー39により前記プラスチック成型装置101を駆動する。
【0018】
有益的には、
前記滑走輪32の一端と前記スクリュー39とは電磁ばね33により固定的に連結され、前記電磁ばね33に通電することで前記滑走輪32が押されて前記噛合穴30の中に入って前記スプロケット29と連結できる。
【0019】
前記プラスチック成型装置101は左右対称となった連通空間37を含み、前記連通空間37は前記固定成型空間14と前記移動成型空間19との内壁の中に前記固定成型空間14と前記移動成型空間19と連通になるように設置され、前記弾性板36が前記連通空間37の中に固定的に設置され、前記連通空間37において前記固定成型空間14と前記移動成型空間19から離れた端には九つのコンロッド38が固定的に連結され、前記コンロッド38の中にはねじ穴35が設置され、前記ねじ穴35は開口が前記固定成型空間14と前記移動成型空間19に背いており、
前記スクリュー39の一端はそれぞれ前記ねじ穴35の中に延在し、かつ前記コンロッド38とねじ山により連結され、前記スクリュー39が回転することで前記コンロッド38をスライドさせ、そして前記弾性板36が押されて変形する。
【0020】
有益的には、前記連通空間37において前記固定成型空間14と前記移動成型空間19から離れた側の内壁の中には九つの位置制限穴34が前記固定成型空間14と前記移動成型空間19と連通になるように設置され、前記コンロッド38は前記位置制限穴34の中に入ることができ、前記位置制限穴34は前記コンロッド38のスライドを制限できるため、前記弾性板36の過剰変形を避けられる。
【0021】
以下に
図1〜4を交えて本願発明の使用手順について詳しく説明する。
【0022】
初めに、固定金型11とスライド金型18とが互いに離れており、弾性板36が自然状態にあり、コンロッド38が位置制限穴34の中に延在し、電磁ばね33が未通電状態にあり、滑走輪32とスプロケット29とは未連結状態にある。
【0023】
利用時、ステッピングモータ12を作動させ、そして親ねじ13によりスライド金型18が左方へ固定金型11と接触するまでスライドし、この時に固定成型空間14と移動成型空間19とは連通しかつ密封され、製品の所要形状に応じて対応する電磁ばね33に通電することで滑走輪32が押されて噛合穴30の中に入ってスプロケット29と連結され、この時に駆動モータ25を作動させ、モータ軸24により駆動歯車23が回転し、従動歯車22を回転させ、固定軸41により駆動プーリ40が回転し、連結ベルト26により従動プーリ44が回転し、連結軸43とモータ軸24とにより中央にあるスプロケット29が回転し、そしてチェーン31により他のスプロケット29が回転し、スプロケット29と連結された滑走輪32を回転させ、スプロケット29と連結していない滑走輪32が回転しなく、滑走輪32が回転することでスクリュー39によりコンロッド38をスライドさせ、さらに弾性板36を押して変形させ、弾性板36の表面形状が製品の所要形状になると駆動モータ25を止めて電磁ばね33を停電させ、この時に滑走輪32とスプロケット29とが連結状態から離脱し、
次に円錐形穴20から固定成型空間14と移動成型空間19との中にプラスチックを入れ、プラスチックを弾性板36の表面に密着させ、同時にエアポンプ15を作動させ、固定成型空間14と移動成型空間19との中に冷気を吹き、弾性板36の表面でのプラスチックの成型作業を速め、プラスチックの成型が終わった後にエアポンプ15を止め、そしてステッピングモータ12を逆方向へ作動させ、親ねじ13によりスライド金型18が右方へスライドし、この時に固定成型空間14と移動成型空間19とを開ければプラスチック製品を取り出せ、最後に本願発明を初期状態に戻せば良い。
【0024】
以上の方式により、当該分野の従業員は本願発明の範囲内で作業状況に応じて様々な改変を加えることができる。
【要約】 (修正有)
【課題】内壁の形状調節が可能なブロー成形用金型を提供する。
【解決手段】固定金型11及びスライド金型18を含み、前記スライド金型は前記固定金型の右側にスライド可能に設置され、前記固定金型の中にはステッピングモータ12が固定的に設置され、前記ステッピングモータの右端には親ねじ13が伝動可能に連結され、前記スライド金型の中には左方に開口する連結穴17が設置され、前記親ねじの右端は前記連結穴の中に延在し、且つ前記スライド金型にねじ山により連結され、所要のプラスチック製品の形状に応じて金型におけるブロー成形用空間の内壁の形状を変えられるため、異なる形状を有するプラスチック製品を生産する時に金型を交換する必要がなく、生産効率の向上が期待される。
【選択図】
図1