(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記電力減少領域に割り当てられる電力は、前記電力減少領域以外の領域に割り当てられる電力にオフセットを適用して決定される、請求項1に記載の下りリンク信号送信方法。
前記電力減少領域に割り当てられる電力は、前記電力減少領域以外の領域に割り当てられる電力に既に設定された比率値を適用して決定される、請求項1に記載の下りリンク信号送信方法。
前記電力減少領域として設定可能な1つ以上の候補領域に関する情報を上位階層シグナリングにより端末に送信する段階をさらに含む、請求項1に記載の下りリンク信号送信方法。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明の目的は、無線通信システムにおいて、上りリンク信号と下りリンク信号の間の干渉を減少させる方法及びそのための装置を提供することにある。
【0008】
本発明で達成しようとする技術的課題は前記技術的課題に制限されず、言及しなかった他の技術的課題は下記の記載から本発明が属する技術分野で通常の知識を有する者に明らかに理解可能であろう。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の実施例による無線通信システムにおいて、基地局が下りリンク信号を送信する方法において、下りリンク送信電力を他の領域に比べて低くして送信する、電力減少領域を設定する段階、電力減少領域に対応する第1伝送ブロックと電力減少領域に対応しない第2伝送ブロックを区分して生成する段階、下りリンクデータを第1伝送ブロック及び第2伝送ブロックの各々にマッピングする段階、及び第1伝送ブロックを電力減少領域に割り当てられた電力で送信し、第2伝送ブロックを電力減少領域以外の領域に割り当てられた電力で送信する段階を含む。
【0010】
この時、電力減少領域に割り当てられる電力は、電力減少領域以外の領域に割り当てられる電力にオフセットを適用して決定できる。
【0011】
また、電力減少領域に割り当てられる電力は、電力減少領域以外の領域に割り当てられる電力に既に設定された比率値を適用して決定できる。
【0012】
また、基地局と隣の基地局の送受信タイミングが同期化される場合、上りリンク送信のために予約された領域を電力減少領域として設定し、基地局と隣の基地局の送受信タイミングが同期化されない場合は、電力減少領域は上位階層により設定される。
【0013】
さらに電力減少領域に関する情報をDCI(Downlink Control Information)に含ませて端末に送信する段階を含む。
【0014】
また、電力減少領域として設定可能な1つ以上の候補領域に関する情報を上位階層シグナリングにより端末に送信することができる。
【0015】
また、電力減少領域は隣のセルから受信した
トラフィック情報に基づいて設定される。
【0016】
また、電力減少領域は下りリンク信号の種類及び上りリンク信号の種類により設定された優先信号に基づいて設定される。
【0017】
本発明による無線通信システムにおいて、下りリンク信号を送信する基地局において、基地局は端末と無線信号を送受信するRFユニット、及びRFユニットに連結され、下りリンク送信電力を他の領域に比べて低くして送信する電力減少領域を設定し、電力減少領域に対応する第1伝送ブロックと電力減少領域に対応しない第2伝送ブロックを区分して生成し、下りリンクデータを第1伝送ブロックと第2伝送ブロックの各々にマッピングして、第1伝送ブロックを電力減少領域に割り当てられた電力で送信し、第2伝送ブロックを電力減少領域以外の領域に割り当てられた電力で送信するプロセッサを含む。
【0018】
この時、電力減少領域に割り当てられる電力は、電力減少領域以外の領域に割り当てられる電力にオフセットを適用して決定できる。
【0019】
また、電力減少領域に割り当てられる電力は、電力減少領域以外の領域に割り当てられる電力に既に設定された比率値を適用して決定できる。
【0020】
また、基地局と隣の基地局の送受信タイミングが同期化される場合、上りリンク送信のために予約された領域を電力減少区間として設定し、基地局と隣の基地局の送受信タイミングが同期化されない場合は、電力減少領域は上位階層により設定される。
【0021】
さらにプロセッサは電力減少領域に関する情報をDCI(Downlink Control Information)に含ませて端末に送信する。
【0022】
また、プロセッサは電力減少領域として設定可能な1つ以上の候補領域に関する情報を上位階層シグナリングにより端末に送信する。
【0023】
また、電力減少領域は隣のセルから受信した
トラフィック情報に基づいて設定される。
【0024】
また、電力減少領域は下りリンク信号の種類及び上りリンク信号の種類によって設定された優先順位に基づいて設定される。
【0025】
本発明の実施例による無線通信システムにおいて、端末が上りリンク信号を送信する方法において、上りリンク送信電力を他の領域に比べて低くして送信する、電力減少領域を設定する段階、電力減少領域に対応する第1伝送ブロックと電力減少領域に対応しない第2伝送ブロックを区分して生成する段階、上りリンクデータを第1伝送ブロック及び第2伝送ブロックの各々にマッピングする段階、及び第1伝送ブロックを電力減少領域に割り当てられた電力で送信し、第2伝送ブロックを電力減少領域以外の領域に割り当てられた電力で送信する段階を含む。
【0026】
本発明による、無線通信システムにおいて、上りリンク信号を送信する端末は、基地局と無線信号を送受信するRFユニット、及びRFユニットに連結され、上りリンク送信電力を他の領域に比べて低くして送信する、電力減少領域を設定し、電力減少領域に対応する第1伝送ブロックと電力減少領域に対応しない第2伝送ブロックを区分して生成し、上りリンクデータを第1伝送ブロックと第2伝送ブロックの各々にマッピングして、第1伝送ブロックを電力減少領域に割り当てられた電力で送信し、第2伝送ブロックを電力減少領域以外の領域に割り当てられた電力で送信するプロセッサを含む。
【発明の効果】
【0027】
本発明によれば、下りリンク信号と上りリンク信号の間のセル間干渉(Inter−cell interference)又はセル内における干渉(Intra−cell interference)を効果的に軽減することができる。
【0028】
本発明で得られる効果は以上で言及した効果に制限されず、言及しなかった他の効果は下記の記載から本発明が属する技術分野で通常の知識を有する者に明らかに理解可能であろう。
【発明を実施するための形態】
【0030】
以下に添付の図面を参照して説明された本発明の実施例から、本発明の構成、作用及び他の特徴が容易に理解されるであろう。以下に説明される実施例は、本発明の技術的特徴が3GPPシステムに適用された例である。
【0031】
本明細書ではLTEシステム及びLTE−Aシステムを用いて本発明の実施例を説明するが、これは例示に過ぎず、本発明の実施例は、上述した定義に該当するいかなる通信システムにも適用可能である。
【0032】
また、本明細書では、基地局をRRH(remote radio head)、eNB、TP(transmission point)、RP(reception point)、中継機(relay)などを含む包括的な名称として使うことができる。
【0033】
図2は、3GPP無線接続網規格に基づく端末とE−UTRANとの間の無線インターフェースプロトコル(Radio Interface Protocol)のコントロールプレーン及びユーザプレーンの構造を示す図である。コントロールプレーンとは、端末(User Equipment;UE)とネットワークとが信号を管理するために用いる制御メッセージが送信される通路のことを意味する。ユーザプレーンとは、アプリケーション層で生成されたデータ、例えば、音声データ又はインターネットパケットデータなどが送信される通路のことを意味する。
【0034】
第1層である物理層は、物理チャネル(Physical Channel)を用いて上位層に情報送信サービス(Information Transfer Service)を提供する。物理層は、上位の媒体接続制御(Medium Access Control)層とは送信チャネル(Transport Channel)を介して接続されている。該送信チャネルを通じて媒体接続制御層と物理層との間にデータが移動する。送信側の物理層と受信側の物理層との間には物理チャネルを通じてデータが移動する。該物理チャネルは、時間及び周波数を無線リソースとして活用する。具体的に、物理チャネルは、下りリンクにおいてOFDMA(Orthogonal Frequency Division Multiple Access)方式で変調され、上りリンクにおいてSC−FDMA(Single Carrier Frequency Division Multiple Access)方式で変調される。
【0035】
第2層の媒体接続制御(Medium Access Control;MAC)層は、論理チャネル(Logical Channel)を通じて、上位層である無線リンク制御(Radio Link Control;RLC)層にサービスを提供する。第2層のRLC層は、信頼できるデータ送信を支援する。RLC層の機能は、MAC内部の機能ブロックとしてもよい。第2層のPDCP(Packet Data Convergence Protocol)層は、帯域幅の狭い無線インターフェースでIPv4やIPv6のようなIPパケットを効率的に送信するために、余分の制御情報を減らすヘッダー圧縮(Header Compression)機能を果たす。
【0036】
第3層の最下部に位置する無線リソース制御(Radio Resource Control;RRC)層は、コントロールプレーンにのみ定義される。RRC層は、無線ベアラー(Radio Bearer)の設定(Configuration)、再設定(Re−configuration)及び解除(Release)に関連して、論理チャネル、送信チャネル及び物理チャネルの制御を担当する。無線ベアラー(RB)とは、端末とネットワーク間のデータ伝達のために第2層により提供されるサービスのことを意味する。そのために、端末のRRC層とネットワークのRRC層とはRRCメッセージを互いに交換する。端末のRRC層とネットワークのRRC層間にRRC接続(RRC Connected)がある場合に、端末はRRC接続状態(Connected Mode)にあり、そうでない場合は、RRC休止状態(Idle Mode)にあるようになる。RRC層の上位にあるNAS(Non−Access Stratum)層は、セッション管理(Session Management)と移動性管理(Mobility Management)などの機能を果たす。
【0037】
ネットワークから端末にデータを送信する下り送信チャネルとしては、システム情報を送信するBCH(Broadcast Channel)、ページングメッセージを送信するPCH(Paging Channel)、ユーザトラフィックや制御メッセージを送信する下りSCH(Shared Channel)などがある。下りマルチキャスト又は放送サービスのトラフィック又は制御メッセージは、下りSCHを通じて送信されてもよく、別の下りMCH(Multicast Channel)を通じて送信されてもよい。一方、端末からネットワークにデータを送信する上り送信チャネルとしては、初期制御メッセージを送信するRACH(Random Access Channel)、ユーザトラフィックや制御メッセージを送信する上りSCH(Shared Channel)がある。送信チャネルの上位に存在し、送信チャネルにマッピングされる論理チャネル(Logical Channel)としては、BCCH(Broadcast Control Channel)、PCCH(Paging Control Channel)、CCCH(Common Control Channel)、MCCH(Multicast Control Channel)、MTCH(Multicast Traffic Channel)などがある。
【0038】
図3は、3GPPシステムに用いられる物理チャネル及びこれらのチャネルを用いた一般の信号送信方法を説明するための図である。
【0039】
端末は、電源が入ったり、新しくセルに進入したりした場合に、基地局と同期を取る等の初期セル探索(Initial cell search)作業を行う(S301)。そのために、端末は、基地局からプライマリ同期チャネル(Primary Synchronization Channel;P−SCH)及びセカンダリ同期チャネル(Secondary Synchronization Channel;S−SCH)を受信して基地局と同期を取り、セルIDなどの情報を取得すればよい。その後、端末は、基地局から物理放送チャネル(Physical Broadcast Channel)を受信し、セル内放送情報を取得できる。一方、端末は、初期セル探索段階で、下りリンク参照信号(Downlink Reference Signal;DL RS)を受信し、下りリンクチャネル状態を確認できる。
【0040】
初期セル探索を終えた端末は、物理下りリンク制御チャネル(Physical Downlink Control Channel;PDCCH)、及び該PDCCHに載せられた情報に基づいて物理下りリンク共有チャネル(Physical Downlink Control Channel;PDSCH)を受信することによって、より具体的なシステム情報を取得できる(S302)。
【0041】
一方、基地局に最初に接続したり信号送信のための無線リソースがない場合には、端末は、基地局にランダムアクセス手順(Random Access Procedure;RACH)を行ってよい(S303乃至S306)。そのために、端末は、物理ランダムアクセスチャネル(Physical Random Access Channel;PRACH)を通じて特定シーケンスをプリアンブルとして送信し(S303及びS305)、PDCCH及び対応するPDSCHを通じて、プリアンブルに対する応答メッセージを受信すればよい(S304及びS306)。競合ベースのRACHについては、競合解決手順(Contention Resolution Procedure)をさらに行ってもよい。
【0042】
上述の手順を行った端末は、その後、一般的な上りリンク/下りリンク信号送信手順として、PDCCH/PDSCH受信(S307)、及び物理上りリンク共有チャネル(Physical Uplink Shared Channel;PUSCH)/物理上りリンク制御チャネル(Physical Uplink Control Channel;PUCCH)送信(S308)を行えばよい。特に、端末はPDCCHを通じて下りリンク制御情報(Downlink Control Information;DCI)を受信する。ここで、DCIは、端末に対するリソース割り当て情報のような制御情報を含んでおり、その使用目的によってフォーマットが異なっている。
【0043】
一方、端末が上りリンクを通じて基地局に送信する又は端末が基地局から受信する制御情報としては、下りリンク/上りリンクACK/NACK信号、CQI(Channel Qualit Indicator)、PMI(Precoding Matrix Index)、RI(Rank Indicator)などを含む。3GPP LTEシステムでは、端末は、これらのCQI/PMI/RIなどの制御情報をPUSCH及び/又はPUCCHを通じて送信してもよい。
【0044】
図4は、LTEシステムで用いられる無線フレームの構造を例示する図である。
【0045】
図4を参照すると、無線フレーム(radio frame)は10ms(327200×T
s)の長さを有し、10個の均等なサイズのサブフレーム(subframe)で構成されている。それぞれのサブフレームは1msの長さを有し、2個のスロット(slot)で構成されている。それぞれのスロットは0.5ms(15360×T
s)の長さを有する。ここで、T
sはサンプリング時間を表し、Ts=1/(15kHz×2048)=3.2552×10
−8(約33ns)で表示される。スロットは時間領域において複数のOFDMシンボルを含み、周波数領域において複数のリソースブロック(Resource Block;RB)を含む。LTEシステムにおいて一つのリソースブロックは12個の副搬送波×7(6)個のOFDMシンボルを含む。データの送信される単位時間であるTTI(Transmission Time Interval)は一つ以上のサブフレーム単位に定めることができる。上述した無線フレームの構造は例示に過ぎず、無線フレームに含まれるサブフレームの数、サブフレームに含まれるスロットの数、又はスロットに含まれるOFDMシンボルの数は様々に変更されてもよい。
【0046】
図5は、下りリンク無線フレームにおいて一つのサブフレームの制御領域に含まれる制御チャネルを例示する図である。
【0047】
図5を参照すると、サブフレームは14個のOFDMシンボルで構成されている。サブフレーム設定によって先頭の1乃至3個のOFDMシンボルは制御領域として用いられ、残り13〜11個のOFDMシンボルはデータ領域として用いられる。同図で、R1乃至R4は、アンテナ0乃至3に対する基準信号(Reference Signal(RS)又はPilot Signal)を表す。RSは、制御領域及びデータ領域を問わず、サブフレーム内に一定のパターンで固定される。制御チャネルは、制御領域においてRSの割り当てられていないリソースに割り当てられ、トラフィックチャネルもデータ領域においてRSの割り当てられていないリソースに割り当てられる。制御領域に割り当てられる制御チャネルには、PCFICH(Physical Control Format Indicator CHannel)、PHICH(Physical Hybrid−ARQ Indicator CHannel)、PDCCH(Physical Downlink Control CHannel)などがある。
【0048】
PCFICHは物理制御フォーマット指示子チャネルで、毎サブフレームごとにPDCCHに用いられるOFDMシンボルの個数を端末に知らせる。PCFICHは、最初のOFDMシンボルに位置し、PHICH及びPDCCHに優先して設定される。PCFICHは4個のREG(Resource Element Group)で構成され、それぞれのREGはセルID(Cell IDentity)に基づいて制御領域内に分散される。一つのREGは4個のRE(Resource Element)で構成される。REは、1副搬送波×1OFDMシンボルと定義される最小物理リソースを表す。PCFICH値は帯域幅によって1〜3又は2〜4の値を指示し、QPSK(Quadrature Phase Shift Keying)で変調される。
【0049】
PHICHは、物理HARQ(Hybrid−Automatic Repeat and request)指示子チャネルで、上りリンク送信に対するHARQ ACK/NACKを運ぶために用いられる。即ち、PHICHは、UL HARQのためのDL ACK/NACK情報が送信されるチャネルを表す。PHICHは、1個のREGで構成され、セル特定(cell−specific)にスクランブル(scrambling)される。ACK/NACKは1ビットで指示され、BPSK(Binary phase shift keying)で変調される。変調されたACK/NACKは拡散因子(Spreading Factor;SF)=2又は4で拡散される。同一のリソースにマッピングされる複数のPHICHは、PHICHグループを構成する。PHICHグループに多重化されるPHICHの個数は、拡散コードの個数によって決定される。PHICH(グループ)は周波数領域及び/又は時間領域においてダイバーシティ得を得るために3回繰り返し(repetition)される。
【0050】
PDCCHは物理下りリンク制御チャネルで、サブフレームにおける先頭のn個のOFDMシンボルに割り当てられる。ここで、nは1以上の整数で、PCFICHによって指示される。PDCCHは一つ以上のCCEで構成される。PDCCHは、送信チャネルであるPCH(Paging channel)及びDL−SCH(Downlink−shared channel)のリソース割り当てに関する情報、上りリンクスケジューリンググラント(Uplink Scheduling Grant)、HARQ情報などを各端末又は端末グループに知らせる。PCH(Paging channel)及びDL−SCH(Downlink−shared channel)はPDSCHを通じて送信される。従って、基地局と端末は一般に、特定の制御情報又は特定のサービスデータ以外は、PDSCHを通じてデータをそれぞれ送信及び受信する。
【0051】
PDSCHのデータがいずれの端末(一つ又は複数の端末)に送信されるものか、これら端末がどのようにPDSCHデータを受信してデコードしなければならないかに関する情報などは、PDCCHに含まれて送信される。例えば、特定PDCCHが「A」というRNTI(Radio Network Temporary Identity)でCRCマスクされており、「B」という無線リソース(例えば、周波数位置)及び「C」というDCIフォーマット、即ち、送信形式情報(例えば、送信ブロックサイズ、変調方式、コーディング情報など)を用いて送信されるデータに関する情報が、特定サブフレームで送信されると仮定する。この場合、セル内の端末は、自身が持っているRNTI情報を用いて検索領域でPDCCHをモニタリング、即ち、ブラインドデコードし、「A」のRNTIを持っている一つ以上の端末があると、これらの端末はPDCCHを受信し、受信したPDCCHの情報に基づいて「B」と「C」によって指示されるPDSCHを受信する。
【0052】
図6は、LTEシステムで用いられる上りリンクサブフレームの構造を示す図である。
【0053】
図6を参照すると、上りリンクサブフレームは、制御情報を運ぶPUCCH(Physical Uplink Control CHannel)が割り当てられる領域と、ユーザデータを運ぶPUSCH(Physical Uplink Shared CHannel)が割り当てられる領域とに区別される。サブフレームにおいて中間部分がPUSCHに割り当てられ、周波数領域においてデータ領域の両側部分がPUCCHに割り当てられる。PUCCH上で送信される制御情報は、HARQに用いられるACK/NACK、下りリンクチャネル状態を示すCQI(Channel Quality Indicator)、MIMOのためのRI(Rank Indicator)、上りリンクリソース割り当て要請であるSR(Scheduling Request)などがある。一つの端末に対するPUCCHは、サブフレーム内の各スロットで互いに異なる周波数を占める一つのリソースブロックを使用する。即ち、PUCCHに割り当てられる2個のリソースブロックはスロット境界で周波数ホッピング(frequency hopping)する。特に、
図6は、m=0のPUCCH、m=1のPUCCH、m=2のPUCCH、m=3のPUCCHがサブフレームに割り当てられるとしている。
【0054】
以下、チャネル状態情報(channel state information,CSI)の報告について説明する。現在、LTE標準では、チャネル状態情報無しで運用される開ループ(open-loop)MIMOと、チャネル状態情報に基づいて運用される閉ループ(closed-loop)MIMOという2つの送信方式が存在する。特に、閉ループMIMOでは、MIMOアンテナの多重化利得(多重化gain)を得るために、基地局及び端末は、チャネル状態情報に基づいてビームフォーミングを行うことができる。基地局は、チャネル状態情報を端末から得るために、端末にPUCCH(Physical Uplink Control CHannel)又はPUSCH(Physical Uplink Shared CHannel)を割り当て、下りリンク信号に対するチャネル状態情報(CSI)をフィードバックするように命令する。
【0055】
CSIは、RI(Rank Indicator)、PMI(Precoding Matrix Index)、CQI(Channel Quality Indication)の3つの情報に大別される。先ず、RIは、上述のように、チャネルのランク情報を示し、端末が同一の周波数−時間リソースによって受信できるストリーム数を意味する。また、RIは、チャネルの長期フェーディング(long term fading)によって決定されるため、通常、PMI、CQI値よりも長い周期で基地局にフィードバックされる。
【0056】
次に、PMIはチャネルの空間特性を反映した値であって、SINRなどのメトリック(metric)を基準として端末が選好するプリコーディング行列インデックスを示す。最後に、CQIはチャネルの強度を示す値であって、通常、基地局がPMIを用いるときに得られる受信SINRのことを意味する。
【0057】
3GPP LTE−Aシステムにおいて、基地局は、複数のCSIプロセスをUEに設定して、各プロセスに対するCSIが報告される。ここで、CSIプロセスは、基地局からの信号品質の特定のためのCSI−RSリソースと干渉測定のためのCSI−IM(interference measurement)リソース、即ち、IMP(interference measurement resource)で構成される。
【0058】
Millimeter Wave(mmW)では波長が短くなるため、同面積に多数のアンテナ要素の設置が可能である。具体的には、30GHz帯域において波長は1cmであって、4 by 4cmのパネル(panel)に0.5lambda(波長)間隔で2D(dimension)配列である全68(8×8)のアンテナ要素を設けることができる。これにより、mmW分野における最近の動向では、多数のアンテナ要素を使用してBF(beamforming)利得を上げてカバレッジを増加させたり、或いはスループット(throughput)を増加させたりすることを試みている。
【0059】
この時、アンテナ要素別に送信パワー及び位相の調節ができるように、TXRU(Transceiver Unit)を備える場合、周波数リソース別に独立したビームフォーミングが可能である。しかし、100余個の全てのアンテナ要素にTXRUを設けることは費用面で実効性に乏しい問題がある。従って、1つのTXRUに多数のアンテナ要素をマッピングし、アナログ位相シフター(analog phase shifter)でビーム方向を調節する方式が考えられている。かかるアナログビームフォーミング方式では全帯域において1つのビーム方向のみが形成できるので、周波数選択的なビームフォーミングができないというデメリットがある。
【0060】
デジタルBFとアナログBFの中間形態として、Q個のアンテナ要素より少ない数のB個のTXRUを有するハイブリッドBFが考えられる。この場合、B個のTXRUとQ個のアンテナ要素の連結方式によって差はあるが、同時に送信可能なビームの方向はB個以下に制限される。
【0061】
図7は、TXRUとアンテナ要素の連結方式の一例を示す図である。
【0062】
図7(a)は、TXRUがサブアレイ(sub−array)に連結された方式を示している。この場合、アンテナ要素は1つのTXRUにのみ連結される。これとは異なり、
図7(b)は、 TXRUが全てのアンテナ要素に連結された方式を示している。この場合、アンテナ要素は全てのTXRUに連結される。
図7において、Wはアナログ位相シフターにより乗じられる位相ベクトルを示す。即ち、Wによってアナログビームフォーミングの方向が決定される。ここで、CSI−RSアンテナポートとTXRUとのマッピングは1−to−1又は1−to−多である。
【0063】
より多い通信機器がより大きい通信容量を要求することにより、既存のRAT(radio access technology)に比べて向上した無線広帯域通信に対する必要性が台頭しつつある。また、複数の機器及びモノを連結していつでもどこでも様々なサービスを提供する大規模(massive)MTC(Machine Type Communications)が次世代通信において考慮される主なイッシュの1つである。のみならず、信頼度(reliability)及びレイテンシ(latency)に敏感なサービス/UEを考慮した通信システムデザインが提示されている。これを考慮した次世代RATの導入が論議されており、本発明では、便宜のために、New RATと称する。
【0064】
TDDシステムにおいてデータ送信レイテンシを最小化するために5世代NewRATでは、
図8のような自己完結型サブフレームの構造を考慮している。
図8は、自己完結型サブフレームの構造の一例を示す図である。
【0065】
図8において、斜線領域は下りリンク制御領域を示し、黒塗り領域は上りリンク制御領域を示す。表示のない領域は、下りリンクデータ送信のために用いられてよく、上りリンクデータ送信のために用いられてもよい。この構造の特徴は、1つのサブフレームにおいて下りリンク送信と上りリンク送信とが順次に行われ、サブフレーム内で下りリンクデータを送信したり、上りリンクACK/NACKを受信したりすることもできる。結果として、データ送信エラーが発生したとき、データの再送信までかかる時間を減らすことになり、これによって最終データ伝達のレイテンシを最小化することができる。
【0066】
このような自己完結型スロット構造において、基地局とUEが送信モードから受信モードに切り替えられる過程、又は受信モードから送信モードに切り替えられる過程のためには、時間間隙(time gap)が必要である。そのために、自己完結型サブフレームスロット構造において、下りリンクから上りリンクに切り替えられる時点の一部のOFDMシンボル(OFDMシンボル;OS)がGP(guard period)として設定される。
【0067】
NewRATをベースとして動作するシステムにおいて、構成/設定が可能な上述した自己完結型サブフレームタイプの一例として、少なくとも以下のような4つのサブフレームタイプが考えられる。
【0068】
−下りリンク制御区間+下りリンクデータ区間+GP+上りリンク制御区間
【0069】
−下りリンク制御区間+下りリンクデータ区間
【0070】
−下りリンク制御区間+GP+上りリンクデータ区間+上りリンク制御区間
【0071】
−下りリンク制御区間+GP+上りリンクデータ区間
【0072】
本発明は、下りリンクと上りリンクがサブフレームのような基準時間単位内で互いに干渉として作用する場合、該当干渉を軽減又は管理する方法を提案する。
【0073】
5世代NewRATでは、サブフレーム単位のような基準時間単位内で下りリンク送信部分、GP、及び上りリンク送信部分で構成される形態を考慮できる。基地局では、
トラフィック条件又は周辺状況などによって基準時間単位を構成する上りリンク送信部分と下りリンク送信部分を調節することができる。一例として、下りリンク信号のみで構成されたDownlink−onlyサブフレームで構成されることができる。また、上りリンク送信部分が下りリンク送信部分より大きい場合、下りリンク信号、GP、及び上りリンクデータ送信の目的を含む上りリンク信号で構成できる。反面、上りリンク送信部分が下りリンク送信部分より小さい場合には、下りリンク信号、GP、及び上りリンク制御情報(Uplink Control Information;UCI)送信目的の上りリンクで構成することができる。この場合、UCI(Uplink Control Information)送信目的の物理的チャネル(以下、xPUCCH)が送信される時間区間は、例えば、1又は2シンボルのように非常に制限的である。
【0074】
信号送信に使用されるフレームは基準時間単位を構成する要素及び方法によって様々なフレーム構造を有する。フレーム構造は
トラフィック或いは基地局の指示によって半−静的(semi−static)に変更されるか、又は動的(dynamic)に変更できる。また、複数のセルの間にフレーム構造は異なることができ、互いに異なるセルの間には送信タイミングや受信タイミングが非同期的に設定されることが一般である。
【0075】
この時、互いに異なるセル間で上りリンク送信と下りリンク送信が衝突することができるが、この場合、下りリンクを受信する端末の立場では、他の端末の上りリンク送信が干渉として適用する。同様に、上りリンクを受信する基地局の立場では、他のセルの下りリンク送信が干渉として作用する。これを解決するための最も簡単な方法として、フレーム構造を半−静的に(semi−static)変更し、該当情報をセル間の共有により調整することが考えられるが、これはリソース活用の側面では非効率的である。
【0076】
従って、本発明では、下りリンク送信と上りリンク送信の衝突によるセル間の干渉(inter−cell interference)或いはセル内の干渉(intra−cell interference)を効率的に軽減できる方案を提案しようとする。
【0077】
<上りリンク信号と下りリンク信号の間のセル間干渉(inter−cell interference)を減少する方法−TTI内の電力減少区間の設定>
【0078】
上述したように、信号の送信に使用されるフレームは、基準時間単位を構成する要素及び方法によって様々なフレーム構造を有し、各セルはセルごとに互いに異なるフレーム構造を使用することができる。
【0079】
しかし、各セルがどのフレーム構造を使用しているかに関するフレーム構造使用情報は、セル間で直ちに共有されない。一例として、特定のセルがDownlink−onlyサブフレームを用いている区間で、他のセルは下りリンク送信部分、GP、及び上りリンク送信部分で構成されたサブフレームを用いることができる。この場合、PUCCHを送信している端末の立場では、Downlink−onlyサブフレームを用いているセルによる下りリンク干渉によって、PUCCHを受信する基地局端におけるSINRが減少することができる。
【0080】
特に、5世代NewRATでは、UCI送信のためのPUCCHが送信される時間区間が非常に制限的である。よって、信頼性のある通信のために求められるSINRが大きい。従って、他のセルの下りリンク干渉を減らす過程が重要である。
【0081】
よって、本発明による実施例では、他のセルの特定の上りリンクチャネル送信を保護するための一環として、特定のセルがDownlink−only サブフレームを用いている場合にも、サブフレーム内に電力減少区間(Power Reduction Duration)を設定する。言い換えれば、基地局は該当電力減少区間の間に他の領域に比べて電力を低くすることができ、これにより、他のセルの上りリンク送信時に下りリンクの干渉を軽減することができる。
【0082】
具体的には、基地局は上位階層(higher layer)により電力減少動作を適用するか否かを設定できる。また、電力減少動作が設定される場合、さらに下りリンク電力を異なるように設定できる区間情報を設定することができる。この時、周辺のセル間の送受信タイミングが同期式である場合は、電力減少区間に対するシグナリング無しに実際の上りリンク送信位置或いは予約された(reserved)上りリンク送信位置に対して電力減少区間が設定されることができる。この時、送信される上りリンクはPUCCHであることができる。一方、周辺のセル間の送受信タイミングが非同期式である場合には、電力減少区間を上位階層で設定することができる。
【0083】
なお、下りリンク電力を設定する場合、基地局は電力減少区間として設定された区間と設定されない区間について互いに独立して電力を設定することができる。或いは、基地局の電力減少区間に対する電力制御又は電力割り当ては、電力減少区間として設定されない領域に対する電力制御を基準として追加オフセット又は追加比率(ratio)値を考慮して設定することができる。一方、端末はPDSCHなどのように単一データの送信中に変更可能な電力を認知してQAM復号化(demodulation)を適切に行うことができる。
【0084】
具体的には、電力減少区間に対して設定された電力が該当区間以外の領域における電力より一定の水準以上小さく設定された場合は、単一のPDSCHがマッピングされることが非効率的である。よって、かかる場合には、基地局は電力減少区間として設定された区間と設定されない区間の各々に対して、個々にコーディング(coding)を適用してマッピングを行うことができる。例えば、電力減少区間に対して別の伝送ブロック(Transport Block;TB)が割り当てられることができ、該当伝送ブロックは電力減少区間に対応する下りリンク信号にマッピングされることができる。
【0085】
さらに他の例として、下りリンクデータに割り当てられた伝送ブロックを特定基準或いは上位階層シグナリングによる設定値によって、電力減少区間にマッピングされる伝送ブロック部分とそれ以外の部分にマッピングされる伝送ブロック部分とに分けられることができる。ここで、特定基準は下りリンクデータのシンボル占有比率であることができ、上位階層シグナリングによる設定値は電力減少区間とそれ以外の区間に割り当てられる電力比率値であることができる。また、電力減少区間によって伝送ブロックが分かれながら、電力減少区間にマッピングされる伝送ブロックとそれ以外の部分にマッピングされる伝送ブロックに対するDCIが各々送信されることができる。
【0086】
即ち、
図9のように、基地局は電力減少区間を設定し(S901)、電力減少区間にマッピングされる第1伝送ブロックと電力減少区間以外の区間にマッピングされる第2伝送ブロックを区分することができる(S903)。また区分された第1伝送ブロックと第2伝送ブロックの各々にPDSCHをマッピングし(S905)、各々の伝送ブロックを設定されたサイズの電力で端末に送信することができる(S907)。
【0087】
なお、本発明の実施例では下りリンク電力制御及び下りリンク電力割り当ての立場で説明したが、上りリンク電力制御の立場にも実施例を拡張又は適用できることが明らかである。また、上述した実施例ではPUCCH送信を例示したが、PUSCH或いはSRS(Sounding Reference Signal)のような他の上りリンクチャネルも保護対象になり得る。
【0088】
さらに他の実施例では、下りリンク/上りリンク電力制御、或いは下りリンク/上りリンク電力割り当てを行うにおいて、互いを考慮することができる。即ち、下りリンクの電力制御時に上りリンクの電力制御を考慮でき、下りリンクの電力割り当てにおいて上りリンクの電力割り当てを考慮することができる。
【0089】
例えば、優先順位によって、重要度が低い情報を含む信号の電力を減少できる。具体的には、上りリンクに送信される信号の重要度が下りリンクに送信される信号の重要度より低い場合は、上りリンクの電力を減少し、逆の場合には下りリンクの電力を減少することができる。
【0090】
この時、優先順位、即ち送信の重要度は、上りリンク又は下りリンクに送信される情報の種類によって設定される。また、かかる優先順位は上位階層シグナリングにより設定するか、又は予め設定されることができる。
【0091】
既存のLTEシステムでは、強い干渉指標(High Interference Indicator;HII)、過負荷指標(Wide Overload indicator;OI)などのようなセル間の干渉を考慮する情報を互いに異なるセル間で交換し、この交換された情報を用いて上りリンク電力制御を行った。また、下りリンクの場合にも、RNTP(Relative Narrowband Tx Power Indicator)のような情報の交換が可能であった。
【0092】
一方、次世代NewRATシステムでは、周辺のセル間に同じ時点で下りリンクと上りリンクが流動的に使用されることができる。従って、互いに異なるセルの間で行われる干渉に関する情報交換が下りリンク間の交換或いは上りリンク間の交換に限定されない。即ち、下りリンクの送信時点に下りリンクに対する干渉情報のみを交換するか、又は上りリンクの送信時点に上りリンクに対する干渉情報のみを交換することと限定されないことができる。言い換えれば、下りリンクの送信時点に周辺のセルの下りリンクと上りリンクに対する干渉情報を交換して電力制御時に活用することができる。同様に、上りリンクの送信時点にも周辺のセルの下りリンクと上りリンクに対する干渉情報を交換して電力制御時に活用することができる。また、電力減少区間ではフレーム構造とは関係なく下りリンクの送信を省略することができる。
【0093】
なお、フレーム構造が動的に変更される場合は、一般的に、周辺のセルで実際に上りリンク送信が行われる時点を直ちに分かることができない。この場合にも、電力減少動作が電力減少区間で行われると、実際周辺のセルで上りリンクの送信がない場合にも無駄に下りリンクの電力を減らす現象が発生し得る。
【0094】
この時、セル間の理想的な帰路(ideal backhaul)が仮定されると、電力減少区間に関する情報又は該当区間における電力情報を動的に設定することができる。もし、セル間の理想的な帰路が仮定されないと、特定のDCI或いはDCI内の特定フィールドを用いて上りリンクの送信有無を指示するか、又は電力減少動作に関する情報を指示することができる。また、DCIオーバーヘッドを考慮して上りリンクを送信しない区間或いは電力減少動作を行わない区間に対する1つ以上の候補群を上位階層により予め設定することもできる。
【0095】
さらに他の例として、セルは互いに
トラフィック統計値などの情報を交換することができ、これに基づいて特定の時点に電力減少区間を再設定することができる。即ち、電力減少区間に関する情報又は該当区間における電力情報が上位階層シグナリングにより設定されても、特定の時点にセル間で交換された情報に基づいて電力減少区間を再設定することができる。
【0096】
本発明の実施例では、周辺のセルに対する送受信を保護するために、特定の区間に電力を独立して異なるように設定することについて説明した。しかし、上述とは異なる方式で特定区間を設定し、その区間についてビーム方向(beam direction)、ビームパターン(beam pattern)、アナログビームフォーミング(analog beam forming)などを適用又は設定することもできる。一例として、特定の下りリンクデータ送信について、複数の適合ビーム方向があるとした時、単一の下りリンクデータの送信時に、特定の区間で適用するビーム方向と残りの区間で適用するビーム方向とが異なることができる。
【0097】
<上りリンク信号と下りリンク信号の間のセル内干渉(intra−cell interference)を減少する方法>
【0098】
次世代NewRATでは、基地局の立場で下りリンク送信と上りリンク受信を同じ周波数リソース或いは同時間リソースで同時に発生する動作、即ち全二重式動作(Full−duplex operation)が導入されることができ、この場合、単一のセル内でも下りリンクと上りリンクの間に互いに干渉を起こす状況が発生し得る。
【0099】
一例として、フレーム構造は、セル特定(Cell−specific)の動作の代わりに、端末特定(UE−specific)又は端末グループ特定(UE−group−specific)の動作であることができる。即ち、特定の端末にはDownlink−onlyサブフレームを割り当てながら、同時に他の端末には下りリンク送信部分、GP、及び上りリンク送信部分で構成されたサブフレームを割り当てることができる。かかる状況において、特定の端末がDownlink−onlyサブフレームから下りリンクを受信するとした時、他の端末からの上りリンク送信によって干渉が発生する場合、下りリンク受信性能の劣化が発生することができる。
【0100】
かかる下りリンク受信性能の劣化を防止するために、下りリンクデータ送信時、送信フレームが大きく2つの部分に分かれる。一方はフレーム構造に関係なく下りリンクに維持されるか又はPUCCHと衝突しない部分であり、他の一方はフレーム構造によって上りリンクに設定されるか又はPUCCH送信が行われることができる部分である。このように区分された2つの部分については、単一の下りリンクデータ送信であっても、マッピング方法及び送信方法を異なるようにすることができる。
【0101】
例えば、フレーム構造によって、最後の1又は2シンボルのように、PUCCHで送信可能な部分については下りリンク送信の場合にもPUCCHとCDM可能な形態で送信することができる。言い換えれば、シーケンス基盤の循環シフト(Cyclic Shift)或いは直交カバーコード(Orthogonal Cover Code;OCC)を適用する方式で上りリンク送信と下りリンク送信の間のCDMを支援できる。この時、上りリンク送信の全部分と下りリンク送信の全部分がCDMされることができるが、上りリンク送信の全部分と下りリンク送信の一部分がCDMされることもできる。
【0102】
一方、単一の下りリンクデータ送信(即ち、PDSCH送信)の場合、区間によって送信方法が異なることができる。例えば、特定の区間には一般的な下りリンク送信方法が適用され、他の区間には下りリンク送信と上りリンク送信の間のCDM方式が適用されて送信されることができる。この時、伝送ブロックの割り当ては、各送信方法に対応する区間ごとに別の伝送ブロックが割り当てられ、単一の伝送ブロックが各区間のサイズによって、又は上位階層で設定した情報によって区分されて割り当てられることもできる。ここで、上位階層で設定した情報は各区間ごとのサイズの比率であることができる。この時、CDM基盤の下りリンク送信部分の循環シフト値又は直交カバーコード値は予め固定されるか、又は該当PDSCHに対するDCIの指示値により設定されることができる。
【0103】
上述した本発明による実施例の各々の方法は、セル間の干渉又はセル内の干渉に限られず、状況とは関係なく上記実施例を適用できる。
【0104】
図11を参照すると、通信装置1100は、プロセッサ1110、メモリ1120、RFモジュール1130、ディスプレイモジュール1140及びユーザインターフェースモジュール1150を備える。
【0105】
通信装置1100は説明の便宜のために示されたもので、一部のモジュールは省略されてもよい。また、通信装置1100は必要なモジュールをさらに備えてもよい。また、通信装置1100において、一部のモジュールはより細分化したモジュールに区分されてもよい。プロセッサ1110は、図面を参照して例示した本発明の実施例に係る動作を実行するように構成される。具体的に、プロセッサ1110の詳細な動作は、
図1乃至
図10に記載された内容を参照するとよい。
【0106】
メモリ1120は、プロセッサ1110に接続し、オペレーティングシステム、アプリケーション、プログラムコード、データなどを格納する。RFモジュール1130は、プロセッサ1110に接続し、基底帯域信号を無線信号に変換したり、無線信号を基底帯域信号に変換する機能を果たす。そのために、RFモジュール1130は、アナログ変換、増幅、フィルタリング及び周波数アップ変換又はこれらの逆手順を行う。ディスプレイモジュール1140は、プロセッサ1110に接続し、様々な情報をディスプレイする。ディスプレイモジュール1140は、特に制限されるものではなく、LCD(Liquid Crystal Display)、LED(Light Emitting Diode)、OLED(Organic Light Emitting Diode)のような周知の要素を用いることができる。ユーザインターフェースモジュール1150は、プロセッサ1110に接続し、キーパッド、タッチスクリーンなどのような周知のユーザインターフェースの組み合わせで構成可能である。
【0107】
以上説明してきた実施例は、本発明の構成要素及び特徴を所定形態に結合したものである。各構成要素又は特徴は、別の明示的な言及がない限り、選択的なものとして考慮しなければならない。各構成要素又は特徴は、他の構成要素や特徴と結合しない形態で実施することもでき、一部の構成要素及び/又は特徴を結合して本発明の実施例を構成することもできる。本発明の実施例で説明される動作の順序は変更されてもよい。ある実施例の一部構成や特徴は、他の実施例に含まれてもよく、他の実施例の対応する構成又は特徴に取り替わってもよい。特許請求の範囲において明示的な引用関係にない請求項を結合して実施例を構成したり、出願後の補正により新しい請求項として含めたりできるということは明らかである。
【0108】
本文書で基地局によって行われるとした特定動作は、場合によってはその上位ノード(upper node)によって行われることもある。即ち、基地局を含む複数のネットワークノード(network nodes)からなるネットワークにおいて端末との通信のために行われる様々な動作は、基地局又は基地局以外の他のネットワークノードによって行われ得ることは明らかである。基地局は、固定局(fixed station)、NodeB、eNodeB(eNB)、アクセスポイント(access point)などの用語にしてもよい。
【0109】
本発明に係る実施例は、様々な手段、例えば、ハードウェア、ファームウェア(firmware)、ソフトウェア又はそれらの結合などによって具現することができる。ハードウェアによる具現では、本発明の一実施例は、一つ以上のASICs(application specific integrated circuits)、DSPs(digital signal processors)、DSPDs(digital signal processing devices)、PLDs(programmable logic devices)、FPGAs(field programmable gate arrays)、プロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、マイクロプロセッサなどによって具現することができる。
【0110】
ファームウェアやソフトウェアによる具現では、本発明の一実施例は、以上で説明された機能又は動作を実行するモジュール、手順、関数などの形態で具現されてもよい。ソフトウェアコードは、メモリユニットに記憶され、プロセッサによって駆動可能である。メモリユニットは、プロセッサの内部又は外部に設けられ、公知の様々な手段によってプロセッサとデータを交換することができる。
【0111】
本発明は、本発明の特徴を逸脱しない範囲で他の特定の形態に具体化できることは当業者にとって自明である。よって、前記の詳細な説明は、全ての面で制限的に解釈してはならなく、例示的なものとして考慮しなければならない。本発明の範囲は、添付の請求項の合理的解釈によって決定しなければならなく、本発明の等価的範囲内での全ての変更は本発明の範囲に含まれる。