特許第6821975号(P6821975)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 王子ホールディングス株式会社の特許一覧

<>
  • 特許6821975-包装箱 図000002
  • 特許6821975-包装箱 図000003
  • 特許6821975-包装箱 図000004
  • 特許6821975-包装箱 図000005
  • 特許6821975-包装箱 図000006
  • 特許6821975-包装箱 図000007
  • 特許6821975-包装箱 図000008
  • 特許6821975-包装箱 図000009
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6821975
(24)【登録日】2021年1月12日
(45)【発行日】2021年1月27日
(54)【発明の名称】包装箱
(51)【国際特許分類】
   B65D 5/50 20060101AFI20210114BHJP
   B65D 5/22 20060101ALI20210114BHJP
   B65D 5/488 20060101ALI20210114BHJP
   B65D 85/68 20060101ALN20210114BHJP
【FI】
   B65D5/50 A
   B65D5/22 F
   B65D5/488
   !B65D85/68 W
【請求項の数】4
【全頁数】12
(21)【出願番号】特願2016-131461(P2016-131461)
(22)【出願日】2016年7月1日
(65)【公開番号】特開2018-2247(P2018-2247A)
(43)【公開日】2018年1月11日
【審査請求日】2018年12月20日
(73)【特許権者】
【識別番号】000122298
【氏名又は名称】王子ホールディングス株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001807
【氏名又は名称】特許業務法人磯野国際特許商標事務所
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 麻美
【審査官】 内田 茉李
(56)【参考文献】
【文献】 実開昭51−001326(JP,U)
【文献】 特開2014−223938(JP,A)
【文献】 登録実用新案第3168680(JP,U)
【文献】 米国特許第03684155(US,A)
【文献】 西独国特許出願公開第03031663(DE,A)
【文献】 英国特許出願公告第00503114(GB,A)
【文献】 実公昭39−024072(JP,Y1)
【文献】 実開昭53−161930(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65D 5/50
B65D 5/22
B65D 5/488
B65D 85/68
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
底板と、
前記底板の左右の縁部に連設された左右の側壁と、
前記底板の前後の縁部に連設された前後の端壁と、
前記両側壁の上縁部に連設された一対の第一頂板と、
前記両端壁の上縁部に連設され、前記両第一頂板の上面に重ねられた一対の第二頂板と、を備え、
前記端壁の側縁部には、一方の前記側壁の内面に重ねられた内板の一端側の縁部が連設され、
前記内板の他端側の縁部には、他方の前記側壁に向けて延びている仕切り板が連設されており、
前記第一頂板は、基端部が前記側壁の上縁部に連設され、先端部には下方に向けて延びている係合片が形成され、
前記係合片は、前記第一頂板の先端側の角部を下方に向けて折り曲げた部位であり、
前記係合片が前記仕切り板の上縁部に係合されていることを特徴とする包装箱。
【請求項2】
請求項1に記載の包装箱であって、
前記仕切り板の上縁部には、下向きに窪んだ下側凹部が形成され、
前記下側凹部に前記係合片が差し込まれていることを特徴とする包装箱。
【請求項3】
請求項1または請求項2に記載の包装箱であって、
前記係合片の下縁部には、上向きに窪んだ上側凹部が形成され、
前記上側凹部に前記仕切り板が差し込まれていることを特徴とする包装箱。
【請求項4】
請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の包装箱であって、
前記内板には、内容物の表面を保護するためのシートの一部が差し込まれるスリットが形成されていることを特徴とする包装箱。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、包装箱に関する。
【背景技術】
【0002】
自動車のフロントバンパーを収容するための段ボール製の包装箱としては、底板と、底板に連設された左右の側壁および前後の端壁と、両端壁に連設された一対の頂板と、頂板に連設された仕切り板と、を備えているものがある(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
前記した包装箱では、前後の仕切り板の間にフロントバンパーの正面部を収容し、仕切り板と端壁との間にフロントバンパーのサイド部を収容している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平7−309332号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
前記した従来の包装箱では、ブランクシートの状態において、端壁に対して頂板および仕切り板が一方向に連設され、ブランクシートの外形状の凹凸が大きくなるため、シートからブランクシートを裁断するときの紙取りが良くないという問題がある。
【0006】
本発明は、前記した問題を解決し、内容物を安定して収容することができるとともに、ブランクシートの紙取りを良くすることができる包装箱を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前記課題を解決するため、本発明は、包装箱であって、底板と、前記底板の左右の縁部に連設された左右の側壁と、前記底板の前後の縁部に連設された前後の端壁と、を備えている。また、前記包装箱は、前記両側壁の上縁部に連設された一対の第一頂板と、前記両端壁の上縁部に連設され、前記両第一頂板の上面に重ねられた一対の第二頂板と、を備えている。前記端壁の側縁部には、一方の前記側壁の内面に重ねられた内板の一端側の縁部が連設され、前記内板の他端側の縁部には、他方の前記側壁に向けて延びている仕切り板が連設されている。前記第一頂板は、基端部が前記側壁の上縁部に連設され、先端部には下方に向けて延びている係合片が形成され、前記係合片は、前記第一頂板の先端側の角部を下方に向けて折り曲げた部位であり、前記係合片が前記仕切り板の上縁部に係合されている。
【0008】
本発明の包装箱では、第一頂板に仕切り板が連結されているため、箱内に仕切り板を固定することができる。そして、仕切り板と端壁との間に内容物の一部を収容することで、箱内に内容物を安定して収容することができる。
【0009】
本発明の包装箱は、ブランクシートの状態において、端壁に対して第二頂板が一方向に連設されるとともに、端壁に対して内板および仕切り板が前記一方向に直交する方向に連設される。これにより、本発明の包装箱では、ブランクシートの外形状の凹凸を小さくすることができるため、シートからブランクシートを裁断するときの紙取りを良くすることができる。
【0010】
前記した包装箱において、前記仕切り板の上縁部に下向きに窪んだ下側凹部を形成し、前記下側凹部に前記係合片を差し込むことで、係合片を仕切り板に連結させることができる。
また、前記した包装箱において、前記係合片の下縁部に上向きに窪んだ上側凹部を形成し、前記上側凹部に前記仕切り板を差し込むことで、係合片を仕切り板に連結させることもできる。
さらに、前記した包装箱において、仕切り板の上縁部に下側凹部を形成するとともに、係合片の下縁部に上側凹部を形成し、下側凹部と上側凹部とを組み合わせることで、係合片を仕切り板に連結させることもできる。
【0011】
前記した包装箱において、前記内板には、内容物の表面を保護するためのシートの一部が差し込まれるスリットを形成することが好ましい。
この構成では、内容物に対してシートがずれるのを防ぐことができる。また、包装箱を組み立てたときに、内板の外面は側壁に覆われるため、スリットおよびスリットに差し込まれたシートの一部が外部に露出するのを防ぐことができる。
【発明の効果】
【0012】
本発明の包装箱では、箱内に仕切り板を固定することができるため、内容物を安定して収容することができる。また、本発明の包装箱では、ブランクシートの外形状の凹凸を小さくすることができるため、シートからブランクシートを裁断するときの紙取りを良くすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】本発明の実施形態に係る包装箱を前方右上から見た斜視図である。
図2】本発明の実施形態に係る包装箱のブランクシートを示した図である。
図3】本発明の実施形態に係る包装箱を示した図で、端壁および仕切り板を組み立てた状態を前方右上から見た斜視図である。
図4】本発明の実施形態に係る包装箱を示した図で、側壁を立ち上げた状態を前方右上から見た斜視図である。
図5】本発明の実施形態に係る包装箱を示した図で、係合片を仕切り板に連結させた状態を前方右上から見た斜視図である。
図6】本発明の実施形態に係る包装箱を示した側面図である。
図7】本発明の実施形態に係る包装箱を示した側断面図である。
図8】本発明の実施形態に係る包装箱において、保護シートをスリットに差し込んだ状態を示した断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
本発明の実施形態について、適宜図面を参照しながら詳細に説明する。
以下の説明において、前後左右方向とは、本実施形態の包装箱を説明する上で便宜上設定したものであり、包装箱の構成を限定するものではない。
【0015】
本実施形態の包装箱1は、図6に示すように、自動車のフロントバンパーまたはリヤバンパーであるバンパーBを収容するための段ボール製の箱である。
【0016】
包装箱1は、図1に示すように、底板10と、底板10に連設された左右の側壁11,12および前後の端壁13,14と、両側壁11,12に連設された第一頂板21,21と、両端壁13,14に連設された第二頂板22,22と、を備えている。
【0017】
包装箱1は、図2に示すように、一枚の段ボール製のシートを切り抜いたブランクシートSを各罫線において山折りまたは谷折りすることで形成される。図2に示すブランクシートSは内面側が見えるように配置されている。
ブランクシートSの各罫線(折線)は、ブランクシートSの表面を押し込んで形成された線状の溝である。
なお、罫線上に適宜切れ込みを形成してもよい。このようにすると、罫線においてブランクシートSを折り曲げ易くなる。
【0018】
底板10は、図1に示すように、長方形に形成されており(図2参照)、左右方向よりも前後方向が大きく形成されている。
【0019】
底板10の左縁部には、罫線L1を介して、左側壁11が連設されている。左側壁11は、底板10の左縁部から上方に向けて延びている。左側壁11は、底板10に対して垂直に形成されている。左側壁11は、長方形に形成されており、上下方向よりも前後方向が大きく形成されている。
【0020】
左側壁11の上縁部には、罫線L5を介して、左側の第一頂板21が連設されている。左側の第一頂板21は、長方形に形成されており、左側壁11の上縁部に沿って帯状に形成されている。
左側の第一頂板21は、左側壁11の上縁部から右方に向けて延びている。左側の第一頂板21は、左側壁11に対して垂直に形成されている。本実施形態の第一頂板21の左右方向の長さは、底板10の左右方向の長さの略1/5の大きさである。
【0021】
底板10の右縁部には、罫線L2を介して、右側壁12が連設されている。右側壁12は、底板10の右縁部から上方に向けて延びている。右側壁12は、底板10に対して垂直に形成されている。右側壁12は、左側壁11と同じ外形状である(図2参照)。
【0022】
右側壁12の上縁部には、罫線L6を介して、右側の第一頂板21が連設されている。右側の第一頂板21は、右側壁12の上縁部に沿って帯状に形成されており、左側壁11に対して垂直に形成されている。右側の第一頂板21は、左側の第一頂板21と同じ外形状である。
【0023】
底板10の前縁部には、罫線L3を介して、前端壁13が連設されている。前端壁13は、底板10の前縁部から上方に向けて延びている。前端壁13は、底板10に対して垂直に形成されている。前端壁13は、長方形に形成されており、上下方向よりも左右方向が大きく形成されている。
【0024】
前端壁13の上縁部には、罫線L7を介して、前側の第二頂板22が連設されている。前側の第二頂板22は、長方形に形成されており、前端壁13の上縁部に沿って帯状に形成されている。
前側の第二頂板22は、前端壁13の上縁部から後方に向けて延びている。前側の第二頂板22は、前端壁13に対して垂直に形成されている。
本実施形態の第二頂板22の前後方向の長さは、底板10の前後方向の長さの略1/6の大きさである。前側の第二頂板22は、左右の第一頂板21,21の前部の上面に重ねられている。
【0025】
底板10の後縁部には、罫線L4を介して、後端壁14が連設されている。後端壁14は、底板10の後縁部から上方に向けて延びている。後端壁14は、底板10に対して垂直に形成されている。後端壁14は、前端壁13と同じ外形状である(図2参照)。
【0026】
後端壁14の上縁部には、罫線L8を介して、後側の第二頂板22が連設されている。後側の第二頂板22は、後端壁14の上縁部に沿って帯状に形成されており、後端壁14に対して垂直に形成されている。後側の第二頂板22は、前側の第二頂板22と同じ外形状である。後側の第二頂板22は、左右の第一頂板21,21の後部の上面に重ねられている。
【0027】
本実施形態の包装箱1では、左右の第一頂板21,21が左右方向に間隔を空けて配置され、前後の第二頂板22,22が前後方向に間隔を空けて配置されている。したがって、包装箱1の上面には、長方形の開口部2が形成されている。
【0028】
第二頂板22の左右の縁部と、左右の側壁11,12の上縁部とは、ダブルロック機構3,3によって連結されている。
ダブルロック機構3では、第二頂板22の左右の縁部に形成された突出片が、左右の側壁11,12の上縁部に形成された穴に差し込まれている。また、ダブルロック機構3では、左右の側壁11,12の上縁部に形成された突出片が、第二頂板22の左右の縁部に形成された穴に差し込まれている。
【0029】
後端壁14の左縁部には、図3に示すように、罫線L11を介して、内板31が連設されている。内板31は、後端壁14の左縁部から前方に向けて延びている。内板31は、後端壁14に対して垂直に形成されている。
本実施形態の内板31の前後方向の長さは、底板10の前後方向の長さの略1/10の大きさである。内板31は、図1に示すように、左側壁11の内面に重ねられている。
【0030】
内板31の前縁部には、図3に示すように、罫線L12を介して、仕切り板32が連設されている。仕切り板32は、内板31の前縁部から右方に向けて延びている。仕切り板32は、内板31に対して垂直に形成されている。
【0031】
本実施形態の仕切り板32の左右方向の長さは、底板10の左右方向の長さの半分よりも僅かに小さく形成されている。仕切り板32の下縁部と、底板10の上面との間には隙間が形成されている。
また、仕切り板32の上縁部には、下向きに窪んでいる下側凹部32aが形成されている。下側凹部32aは、後記する係合片23が差し込まれる部位である(図5参照)。
【0032】
後端壁14の左縁部に連設された内板31および仕切り板32と同様に、後端壁14の右縁部には、罫線L11を介して、内板31が連設されている。また、その内板31には、罫線L12を介して、仕切り板32が連設されている。
右側の内板31は、図4に示すように、右側壁12の内面に重ねられており、右側の仕切り板32は、内板31の前縁部から左方に向けて延びている。
左側の仕切り板32と、右側の仕切り板32とは、左右方向に間隔を空けて配置されている。
【0033】
前端壁13の左右の縁部には、図1に示すように、左右の内板31,31が連設されている。さらに、その両内板31,31の後縁部には、左右の仕切り板32,32が連設されている。
前端壁13側の両内板31,31および両仕切り板32,32と、後端壁14側の両内板31,31および両仕切り板32,32とは、前後対称な形状である。
本実施形態の包装箱1では、図6に示すように、内部空間の前部および後部に仕切り板32が配置されており、内部空間が前後方向に三つの領域に区画されている。
【0034】
左右の第一頂板21,21の前後の角部には、図1に示すように、前後の係合片23,23が形成されている。前後の係合片23,23は、第一頂板21の前後の角部に形成されている。
係合片23は、第一頂板21の角部を下方に向けて折り曲げることで形成されている(図5参照)。係合片23は、長方形に形成されており、上下方向よりも前後方向が大きく形成されている。
【0035】
前後の係合片23,23は、前後対称な形状である。また、左右の第一頂板21,21の係合片23は、左右対称な形状である。
したがって、右側の第一頂板21の後側の係合片23について詳細に説明し、その他の係合片23については説明を省略する。
【0036】
図3に示すように、右側の第一頂板21の後縁部から前方に向けて罫線L15が形成されている。罫線L15は、右側壁12の上縁部(罫線L6)に平行している。罫線L15の前端部は、仕切り板32よりも前方に配置されている。
また、第一頂板21において、罫線L6側の反対側の縁部から、罫線L15の前端部に亘って、切断線L16が形成されている。
係合片23は、図5に示すように、罫線L15において第一頂板21に対して下向きに折り曲げられている(図4参照)。係合片23は、第一頂板21に対して垂直に配置されている。
【0037】
係合片23の下縁部には、図4に示すように、上向きに窪んだ上側凹部23aが形成されている。
係合片23の上側凹部23aと、仕切り板32の下側凹部32aとは、図5に示すように、上下方向に組み合わされている。上側凹部23aの底面と下側凹部32aの底面とが当接している。
【0038】
上側凹部23aには、仕切り板32において下側凹部32aの底部よりも下側の部位が差し込まれている。また、下側凹部32aには、係合片23において上側凹部23aよりも上側の部位が差し込まれている。
このように、係合片23の上側凹部23aと、仕切り板32の下側凹部32aとを組み合わせることで、係合片23が仕切り板32の上縁部に係合されている。
【0039】
本実施形態の包装箱1では、図1に示すように、前後左右の仕切り板32は、左右の第一頂板21,21の各係合片23にそれぞれ係合されている。つまり、各仕切り板32は、第一頂板21に連結されており、各仕切り板32が箱内に固定されている。
【0040】
本実施形態の包装箱1では、図2に示すように、左側の前後の内板31,31には、スリット40が形成されている。スリット40は、図6に示すように、バンパーBの外面(塗装面)を保護するための保護シートS1の一部が差し込まれる切れ込みであり(図7参照)、内板31を貫通している。
なお、本実施形態のスリット40は、直線状の部位と、直線状の部位から側方に延びている複数の部位とが形成されているが、その形状は限定されるものではない。
保護シートS1は、例えば、発泡ポリエチレン製などの柔軟なシートであり、バンパーBの外面を覆うことで、バンパーBの外面に傷が付くのを防ぐものである(図6参照)。
【0041】
次に、本実施形態の包装箱1を組み立てる手順について説明する。なお、図1図3図5の各図ではバンパーBの図示を省略している。
まず、図2に示すブランクシートSの内面にバンパーB(図6参照)を載せる。バンパーBの外面は保護シートS1(図7参照)によって覆われている。
【0042】
図3に示すように、底板10に対して後端壁14を立ち上げた後に、後端壁14に対して両内板31,31を前方に向けて折り曲げる。さらに、内板31に対して仕切り板32を内方に向けて折り曲げる。
同様に、図1に示すように、底板10に対して前端壁13を立ち上げた後に、前端壁13に対して両内板31,31を後方に向けて折り曲げる。さらに、内板31に対して仕切り板32を内方に向けて折り曲げる。
【0043】
これにより、図6に示すように、前後の仕切り板32,32の間には、バンパーBの正面部B1が収容される。また、前側の仕切り板32と前端壁13との間には、バンパーBの一方のサイド部B2が収容される。また、後側の仕切り板32と後端壁14との間には、バンパーBの他方のサイド部B2が収容される。
さらに、図8に示すように、保護シートS1の一部を内板31のスリット40に差し込んで固定する。
【0044】
続いて、図4に示すように、底板10に対して、左右の側壁11,12を立ち上げる。また、両側壁11,12の係合片23,23を折り曲げて内方に突出させる。
さらに、図5に示すように、左側壁11に対して第一頂板21を折り曲げ、係合片23の上側凹部23aと仕切り板32の下側凹部32aとを組み合わせる。同様に、右側壁12に対して第一頂板21を折り曲げ、係合片23の上側凹部23aと仕切り板32の下側凹部32aとを組み合わせる。
これにより、各仕切り板32が左右の第一頂板21,21に連結され、各仕切り板32が箱内に固定される。
【0045】
続いて、図1に示すように、前端壁13に対して第二頂板22を後方に向けて折り曲げるとともに、後端壁14に対して第二頂板22を前方に向けて折り曲げる。
これにより、両第一頂板21,21の前部の上面に、前側の第二頂板22が重なり、両第一頂板21,21の後部の上面に、後側の第二頂板22が重なる。
さらに、ダブルロック機構3によって、第二頂板22の両縁部を両側壁11,12に連結する。
【0046】
このようにして、図6に示すように、包装箱1内にバンパーB全体が収容される。包装箱1では、上面に開口部2(図1参照)が形成されているが、バンパーBは保護シートS1(図7参照)に覆われているため、バンパーBの外面は外部に露出しない。
【0047】
また、保護シートS1の一部は、図7に示すように、内板31のスリット40に差し込まれているため、バンパーBに対して保護シートS1がずれるのを防ぐことができる(図8参照)。
さらに、内板31の外面は左側壁11に覆われているため、スリット40およびスリット40に差し込まれた保護シートS1の一部が外部に露出するのを防ぐことができる。
【0048】
本実施形態の包装箱1を搬送および保管するときには、図7に示すように、右側壁12を上側に配置し、左側壁11を下側に配置する。
なお、包装箱1には、図7の状態において、底板10の上部および両端壁13,14(図1参照)の上部となる位置に、手持ち用の穴部を形成してもよい。
【0049】
以上のような包装箱1では、図1に示すように、第一頂板21に仕切り板32が連結されているため、箱内に各仕切り板32を固定することができる。そして、図6に示すように、仕切り板32と端壁13,14との間にバンパーBのサイド部B2を収容することで、箱内にバンパーBを安定して収容することができる。
【0050】
本実施形態の包装箱1は、図2に示すように、ブランクシートSの状態において、端壁13,14に対して、第二頂板22が一方向(図2の左右方向)に連設されている。また、端壁13,14に対して、内板31および仕切り板32が前記一方向に直交する方向(図2の上下方向)に連設されている。さらに、内板31および仕切り板32は、側壁11,12の両側に配置されている。
このように、本実施形態の包装箱1では、ブランクシートSの外形状の凹凸を小さくすることができ、ブランクシートSを長方形に近づけることができるため、全判シートからブランクシートSを裁断するときの紙取りを良くすることができる。
【0051】
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は前記実施形態に限定されることなく、その趣旨を逸脱しない範囲で適宜に変更が可能である。
本実施形態の包装箱1では、図3に示すように、左右の仕切り板32,32の左右方向に並んでいるが、収容するバンパーB(図6参照)の形状に合わせて、左右の仕切り板32,32を前後方向にずらして配置してもよい。
【0052】
本実施形態の包装箱1では、左右の仕切り板32,32が設けられているが、収容するバンパーBの形状に合わせて、左右一方の仕切り板32のみを設けてもよい。
【0053】
本実施形態の包装箱1では、仕切り板32の下縁部が直線状に形成されているが、収容するバンパーB(図6参照)の形状に合わせて、仕切り板32の下縁部に凹部やフラップを形成してもよい。
【0054】
本実施形態の包装箱1では、図1に示すように、第一頂板21の前後の角部に係合片23,23が形成されているが、本発明の参考例としては、係合片23の位置および大きさは、仕切り板32の位置に合わせて適宜に設定してもよい
【0055】
本実施形態の包装箱1では、図4に示すように、係合片23に上側凹部23aが形成され、仕切り板32に下側凹部32aが形成されているが、係合片23または仕切り板32のいずれか一方のみに凹部を形成してもよい。
【0056】
本実施形態の包装箱1は段ボール製であるが、各種公知の板紙によって包装箱を形成してもよい。
【符号の説明】
【0057】
1 包装箱
2 開口部
3 ダブルロック機構
10 底板
11 左側壁
12 右側壁
13 前端壁
14 後端壁
21 第一頂板
22 第二頂板
23 係合片
23a 上側凹部
31 内板
32 仕切り板
32a 下側凹部
40 スリット
B バンパー
B1 正面部
B2 サイド部
S ブランクシート
S1 保護シート
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8