【実施例】
【0041】
次に実施例によって本発明を具体的に説明する。
【0042】
A.融点
示差走査熱量計(DSC)にTA Instrument社製Q1000を用いUniversal Analysis2000にてデータ処理を実施した。測定は窒素流下(50mL/min)で、温度範囲−50〜300℃、昇温速度10℃/min、試料重量約5g(熱量データは測定後重量で規格化)にて測定を実施した。融解ピークから融点を測定した。
【0043】
B.相対粘度
試料0.25gを、濃度98質量%の硫酸25mlに対して1g/100mlになるように溶解し、オストワルド型粘度計を用いて25℃での流下時間(T1)を測定した。引き続き、濃度98質量%の硫酸のみの流下時間(T2)を測定した。T2に対するT1の比、すなわちT1/T2を硫酸相対粘度とした。
【0044】
C.総繊度、単糸繊度
JIS L1013に準じ総繊度および単糸繊度を測定した。繊維試料を、1/30(g)の張力で枠周1.125mの検尺機にて200回巻かせを作成する。105℃で60分乾燥しデシケーターに移し、20℃、相対湿度55%の環境下で30分放冷し、かせの重量を測定して得られた値から10000m当たりの重量を算出し、公定水分率を4.5%として繊維の総繊度を算出した。測定は4回行い、平均値を総繊度とした。また、総繊度をフィラメント数で除した値を単糸繊度とした。
【0045】
D.ガラス転移温度(Tg)
示差走査熱量計(DSC)にTA Instrument社製Q1000を用いUniversal Analysis2000にてデータ処理を実施した。測定は窒素流下(50mL/min)で、温度範囲−50〜270℃、昇温速度2℃/min、温度変調周期60秒、温度変調振幅±1℃、試料重量約5g(熱量データは測定後重量で規格化)にて測定を実施した。段状の基線のずれとして観測される吸熱ピーク温度をガラス転移温度(Tg)とした。
【0046】
E.沸騰水収縮率(沸収)
繊維試料を50cmのループにし、繊度の1/30(g)の初荷重を掛けて長さAを求め、次いでフリーにして沸騰水中に30分間浸漬した後、自然乾燥し、再び繊度の1/30(g)の初荷重を掛けて長さBを求め、次の式で沸騰水収縮率を算出した。
沸騰水収縮率(%)=〔(A−B)/A〕×100 。
【0047】
F.熱収縮応力
カネボウエンジニアリング社製KE−2型熱収縮応力測定機を用い、巻き取ったパッケージから解舒した繊維糸条を結び周長16cmのループとし、糸条の繊度の1/30gの初荷重を掛け、室温から210℃まで昇温速度100℃/分で測定した。温度70〜100℃および130〜160℃の熱収縮応力の最大値を、それぞれH1’およびH2’とした。また、巻き取ったパッケージから解舒した繊維糸条を、張力の掛かっていない状態で、温度20℃、相対湿度65%に24時間保管し、その後周長16cmのループとし、糸条の繊度の1/30gの初荷重を掛け、室温から210℃まで昇温速度100℃/分で測定した。温度70〜100℃および130〜160℃の熱収縮応力の最大値を、それぞれH1およびH2とした。
【0048】
G.結晶性ポリアミド、非晶性ポリアミドの重量比率(%)
(a)NMR測定
核磁気共鳴分光法(
1H−NMR)を用いテトラメチルシラン(TMS)を内部標準物質(0ppm)として測定した。アミド結合を形成するカルボキシル基のα位の水素に由来するシグナル(通常3ppm付近)のピーク面積(A)と、芳香族炭化水素に由来するシグナル(通常7ppm付近)のピーク面積(B)から結晶性ポリアミドと非晶性ポリアミドの繰り返し比を求める(A=結晶性ポリアミドの繰り返し数×2+非晶性ポリアミドの繰り返し数×2、B=非晶性ポリアミドの繰り返し数×4)。
(b)質量分析
マトリックス支援レーザー脱離イオン化質量分析(MALDI−MS)、飛行時間型質量分析法(TOF−MS)、飛行時間型マトリックス支援レーザー脱離イオン化質量分析(MALDI−TOF−MS)を用い繰り返し単位の質量数を決定した。
(c)重量比率
結晶性ポリアミドの重量比率(%)=(A/2)×(結晶性ポリアミドの質量数)
非晶性ポリアミドの重量比率(%)=(A/2−B/4)×(非晶性ポリアミドの質量数) 。
【0049】
H.相溶性
糸条をRuO
4蒸気に曝し、糸と包埋樹脂との境界を明確にするためのコートをする。その後樹脂に包埋し、薄切片を製作、リンタングステン酸(PTA)水溶液で15min染色する。以上のようにして得られた観察対象物を、透過型電子顕微鏡(日立製作所製H−7100)を用い、加圧電圧100kVで観察した。観察倍率は3000倍で繊維横断面を観察した。TEM観察結果において、直径10nm以上の分散相を有する海島の相分離構造が観察されたときは非相溶系(×)、直径10nm以上の分散相を有する海島の相分離構造が観察されなかったときは相溶系(○)と判定した。
【0050】
I.混繊糸評価(嵩高性)
(a)鞘糸の製造
相対粘度2.70のポリカプロラクタム(N6)を使用し、口金吐出孔を60個有する紡糸口金から紡糸温度275℃で溶融吐出させた。溶融吐出させた後、糸条を冷却、給油、交絡した後に2560m/minのゴデットローラーで引き取り、続いて1.7倍に延伸した後に熱セット温度155℃で熱固定し、4000m/minで巻き取り、80dtex60フィラメントのナイロン6糸条を得た。なお、得られたナイロン6糸条は、繊度78.8dtex、強度4.0cN/dtex、伸度59%、沸騰水収縮率10%、熱収縮応力0.09cN/dtexであった。
(b)混繊糸の製造
上記(a)で得られたナイロン6糸条と実施例1〜8および比較例1〜9で得られたポリアミド糸条を、インターレース加工機を用いて、交絡圧2.0kg/cm
2の交絡処理を施して混繊加工を行い、113dtexの混繊糸を得た。
(c)筒編地作製
混繊糸試料を、筒編機にて度目50となるように調整して筒編地を作製した。作製した筒編地を無荷重の状態で、温度20℃、相対湿度65%で24時間保管した。その後、筒編地を80℃で20分精練を行い、続いてKayanol Yellow N5G 1%owf、酢酸を用いてpH4に調整し、100℃で30分間染色を行い、その後、80℃で20分間Fix処理を行い、最後に風合いの改良のため150℃で30秒間仕上げ熱セットを行った。
(d)筒編地評価
筒編地を熟練技術者(5名)の触感により嵩高感(ふくらみ感)について、以下の5段階で実施した。各技術者の評価点の平均値の小数点一桁を四捨五入した。4点以上を、嵩高感(ふくらみ感)ありとした。
5点:非常に優れる
4点:優れる
3点:どちらでもない
2点:やや劣る
1点:劣る 。
【0051】
J.織物評価
(a)経糸の製造
相対粘度2.70のポリカプロラクタム(N6)を使用し、口金吐出孔を20個有する紡糸口金から紡糸温度275℃で溶融吐出させた。溶融吐出させた後、糸条を冷却、給油、交絡した後に2560m/minのゴデットローラーで引き取り、続いて1.7倍に延伸した後に熱セット温度155℃で熱固定し、4000m/minで巻き取り、22dtex20フィラメントのナイロン6糸条を得た。
(b)織物の製造
上記(a)で得られたナイロン6糸条を経糸(経糸密度90本/2.54cm)に用い、実施例1〜8および比較例1〜9で得られたポリアミド糸条を緯糸に用い平織物を製織した(目付け40g/cm
2)。
得られた織物を無荷重の状態で、温度20℃、相対湿度65%で24時間保管した。その後、織物を80℃で20分精練を行い、続いてKayanol Yellow N5G 1%owf、酢酸を用いてpH4に調整し、100℃で30分間染色を行い、その後、80℃で20分間Fix処理を行い、最後に風合いの改良のため150℃で30秒間仕上げ熱セットを行った。
(c)織物評価(高密度感、ソフト感、ふくらみ感)
織物を熟練技術者(5名)の触感により高密度感、ソフト感およびふくらみ感それぞれについて、以下の5段階で実施した。各技術者の評価点の平均値の小数点一桁を四捨五入した。4点以上を高密度感、ソフト感およびふくらみ感ありとした。
5点:非常に優れる
4点:優れる
3点:どちらでもない
2点:やや劣る
1点:劣る 。
【0052】
[実施例1]
結晶性ポリアミドとしてポリカプロラクタム(N6)(相対粘度ηr:2.62、融点222℃)と、非晶性ポリアミドとしてイソフタル酸/ω−ラウロラクタム/4,4’−メチレンビス(2−メチルシクロヘキシルアミン)の重縮合体(相対粘度ηr:2.05、ガラス転移温度:160℃)を、結晶性ポリアミド/非晶性ポリアミドの重量比が70/30で単軸エクストルーダーを用い250℃で溶融混練し、26孔、丸孔の吐出孔を有する紡糸口金を用いて溶融吐出した(紡糸温度:250℃)。溶融吐出させた後、ポリアミド糸条を長さ50mmおよび温度290℃の加熱筒内を通過させ、冷却、給油、交絡した後に600m/minの第1ゴデットローラーで引き取り、未延伸糸をドラムに巻き取った。続いて、巻き取った未延伸糸を延伸温度170℃で4.2倍に延伸した後に熱セット温度190℃で熱固定し、500m/minでボビンに巻き取り、33dtex26フィラメントのポリアミド糸条(相対粘度ηr:2.46)を得た。
【0053】
[実施例2]
結晶性ポリアミド/非晶性ポリアミドの重量比を90/10としたこと以外は、実施例1と同様に紡糸・延伸を実施し、33dtex26フィラメントのポリアミド糸条(相対粘度ηr:2.54)を得た。
【0054】
[実施例3]
結晶性ポリアミド/非晶性ポリアミドの重量比を50/50としたこと以外は、実施例1と同様に紡糸・延伸を実施し、33dtex26フィラメントのポリアミド糸条(相対粘度ηr:2.39)を得た。
【0055】
[実施例4]
非晶性ポリアミドとして、イソフタル酸/テレフタル酸/ヘキサメチレンジアミンの重縮合体(相対粘度ηr:2.10、ガラス転移温度:125℃)を用い、延伸温度を130℃、熱セット温度を150℃とした以外は、実施例1と同様に紡糸・延伸を実施し、33dtex26フィラメントのポリアミド糸条(相対粘度ηr:2.48)を得た。
【0056】
[実施例5]
非晶性ポリアミドとして、イソフタル酸/テレフタル酸/ヘキサメチレンジアミンの重縮合体(相対粘度ηr:2.10、ガラス転移温度:125℃)を用い、結晶性ポリアミド/非晶性ポリアミドの重量比を90/10として、延伸温度を130℃、熱セット温度を150℃とした以外は、実施例1と同様に紡糸・延伸を実施し、33dtex26フィラメントのポリアミド糸条(相対粘度ηr:2.57)を得た。
【0057】
[実施例6]
非晶性ポリアミドとして、イソフタル酸/テレフタル酸/ヘキサメチレンジアミンの重縮合体(相対粘度ηr:2.10、ガラス転移温度:125℃)を用い、結晶性ポリアミド/非晶性ポリアミドの重量比を50/50として、延伸温度を130℃、熱セット温度を150℃とした以外は、実施例1と同様に紡糸・延伸を実施し、33dtex26フィラメントのポリアミド糸条(相対粘度ηr:2.41)を得た。
【0058】
[実施例7]
結晶性ポリアミドとして、ポリヘキサメチレンアジパミド(N66)(相対粘度ηr:2.80、融点263℃)を用い、単軸エクストルーダーでの溶融混練温度を280℃、紡糸温度を280℃とした以外は、実施例1と同様に紡糸・延伸を実施し、33dtex26フィラメントのポリアミド糸条(相対粘度ηr:2.64)を得た。
【0059】
[実施例8]
結晶性ポリアミドとして、ポリヘキサメチレンセバシミド(N610)(相対粘度ηr:2.80、融点219℃)、非晶性ポリアミドとして、イソフタル酸/テレフタル酸/ヘキサメチレンジアミンの重縮合体(相対粘度ηr:2.10、ガラス転移温度:125℃)を用い、延伸温度を130℃、熱セット温度を150℃とした以外は、実施例1と同様に紡糸・延伸を実施し、33dtex26フィラメントのポリアミド糸条(相対粘度ηr:2.62)を得た。
【0060】
[比較例1]
加熱筒の温度を250℃、延伸倍率を3.8倍とした以外は、実施例1と同様に紡糸・延伸を実施し、33dtex26フィラメントのポリアミド糸条(相対粘度ηr:2.46)を得た。
【0061】
[比較例2]
第1ゴデットローラーの引取速度を1500m/min、延伸倍率を3.1倍とした以外は、実施例1と同様に紡糸・延伸を実施し、33dtex26フィラメントのポリアミド糸条(相対粘度ηr:2.47)を得た。
【0062】
[比較例3]
結晶性ポリアミド/非晶性ポリアミドの重量比を30/70としたこと以外は、実施例1と同様に紡糸・延伸を実施し、33dtex26フィラメントのポリアミド糸条(相対粘度ηr:2.28)を得た。
【0063】
[比較例4]
結晶性ポリアミド/非晶性ポリアミドの重量比を95/5としたこと以外は、実施例1と同様に紡糸・延伸を実施し、33dtex26フィラメントのポリアミド糸条(相対粘度ηr:2.61)を得た。
【0064】
[比較例5]
結晶性ポリアミドとして、ポリカプロラクタム(N6)(相対粘度ηr:2.62、融点222℃)とポリヘキサメチレンアジパミド(N66)(相対粘度ηr:2.80、融点263℃)の共重合体で、ポリカプロラクタムとヘキサメチレンアジパミドの共重合比率が85/15の共重合体(相対粘度ηr:2.69、融点:198℃)を用い、非晶性ポリアミドとして、イソフタル酸/テレフタル酸/ヘキサメチレンジアミンの重縮合体(相対粘度ηr:2.10、ガラス転移温度:125℃)を用い、延伸温度を室温にしたこと以外は、実施例1と同様に紡糸・延伸を実施し、33dtex26フィラメントのポリアミド糸条(相対粘度ηr:2.66)を得た。
【0065】
[比較例6]
結晶性ポリアミドとして、ポリカプロラクタム(N6)(相対粘度ηr:2.62、融点:222℃)と、ナイロンMXD6(三菱ガス化学製、相対粘度ηr:2.70、融点:237℃)を、ポリカプロラクタム/ナイロンMXD6の重量比を50/50として、非晶性ポリアミドを含有せず、延伸温度を90℃、熱セット温度を170℃としたこと以外は、実施例1と同様に紡糸・延伸を実施し、33dtex26フィラメントのポリアミド糸条(相対粘度ηr:2.66)を得た。
【0066】
[比較例7]
非晶性ポリアミドとして、イソフタル酸/テレフタル酸/ヘキサメチレンジアミンの重縮合体(相対粘度ηr:2.10、ガラス転移温度:125℃)を用い、二軸エクストルーダーを用いて溶融混練し、加熱筒を設置せず、800m/minの第1ゴデットローラーで引き取り、延伸温度120℃で3.3倍に延伸した後に熱セット温度150℃で熱固定した以外は、実施例1と同様に紡糸・延伸を実施し、33dtex26フィラメントのポリアミド糸条(相対粘度ηr:2.95)を得た。
【0067】
[比較例8]
非晶性ポリアミドとして、イソフタル酸/テレフタル酸/ヘキサメチレンジアミンの重縮合体(相対粘度ηr:2.10、ガラス転移温度:125℃)を用い、二軸エクストルーダーを用いて溶融混練し、加熱筒を設置せず、延伸温度90℃で3.5倍に延伸した後に熱セット温度150℃で熱固定した以外は、実施例1と同様に紡糸・延伸を実施し、33dtex26フィラメントのポリアミド糸条(相対粘度ηr:2.95)を得た。
【0068】
[比較例9]
非晶性ポリアミドとして、イソフタル酸/テレフタル酸/ヘキサメチレンジアミンの重縮合体(相対粘度ηr:2.10、ガラス転移温度:125℃)を用い、加熱筒を設置せず、延伸温度を室温として3.5倍に延伸した後に熱セット温度150℃で熱固定した以外は、実施例1と同様に紡糸・延伸を実施し、33dtex26フィラメントのポリアミド糸条(相対粘度ηr:2.95)を得た。
表1、表2に実施例1〜8、比較例1〜9のポリマー組成と製糸性、紡糸・延伸条件、および原糸特性と混繊糸、織物評価結果を示した。
【0069】
【表1】
【0070】
【表2】
【0071】
本発明の実施例1〜8のポリアミド糸条を一部(緯糸)に用いた織物は、仕上げ熱セット工程を経ることで、経糸と緯糸の収縮差によって緯糸が収縮する作用と、緯糸が経糸をひきつれて収縮する作用の相乗効果により優れた収縮を発現し、衣料用に好適なソフト感、ふくらみ感のある高密度な織物が得られた。また実施例1〜8のポリアミド糸条を一部に用いた混繊糸は、熱処理工程を経ることで、芯糸と鞘糸の収縮差によって芯糸が収縮する作用と、芯糸が鞘糸をひきつれて収縮する作用の相乗効果により優れた収縮を発現し、嵩高い混繊糸が得られた。
【0072】
比較例1では、加熱筒温度が低いために、熱収縮応力(H2)が低く、嵩高性に劣った混繊糸であった。また、十分な密度も得られず、ふくらみ感に劣った織物であった。
比較例2では、第一ゴデットローラーの引取速度が高いために、熱収縮応力(H2)が低く、嵩高性に劣った混繊糸であった。また、十分な密度も得られず、ふくらみ感に劣った織物であった。
比較例3では、非晶性ポリアミドの重量比が多いために、結晶性ポリアミドと非晶性ポリアミドが非相溶系となり、熱収縮応力(H1’、H2’)が低く、嵩高性に劣った混繊糸であった。また、十分な密度も得られず、ふくらみ感に劣った織物であった。
比較例4では、非晶性ポリアミドの重量比が少ないために、沸騰水収縮率と熱収縮応力(H1’、H2’)が低く、嵩高性に劣った混繊糸であった。また、十分な密度も得られず、ふくらみ感に劣った織物であった。
比較例5では、結晶性ポリアミドとしてポリカプロラクタム(N6)とポリヘキサメチレンアジパミド(N66)の共重合体を用いており、また延伸温度が低いため、沸騰水収縮率が高く、また、熱収縮応力(H1’、H2’)が低く、嵩高性に劣った混繊糸であった。また、十分な密度も得られず、ふくらみ感に劣った織物であった。
比較例6では、ポリアミド糸条が、結晶性ポリアミドのみで構成されるため、高い熱収縮応力(H1’、H2’)が得られず、嵩高性に劣った混繊糸であった。また、十分な密度も得られず、ふくらみ感に劣った織物であった。
比較例7〜9では、加熱筒を設置していないために、熱収縮応力(H2’)が低く、嵩高性に劣った混繊糸であった。また、十分な密度も得られず、ふくらみ感に劣った織物であった。