(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、図を参照して本発明の実施の形態を詳細に説明する。なお、以下の実施の形態において、同様の機能を示す構成には、同一の符号を付してある。
【0010】
図1に示すように、画像形成システムXは、管理サーバー1と、複数のユーザー端末2と、複数の画像形成装置3と、管理者端末4とが、ネットワーク5を介して接続されている。画像形成装置3は、プリンターや複写機、複合機等であり、印刷機能を備えている。
【0011】
図2に示すように、管理サーバー1は、サーバー通信部11と、サーバー記憶部12と、サーバー制御部13とを備えている。
【0012】
サーバー通信部11は、LAN(Local Area Network)やインターネット等のネットワーク5を介して、複数のユーザー端末2や、複数の画像形成装置3、管理者端末4との間で各種データを送受信する機能を有する。
【0013】
サーバー記憶部12は、半導体メモリーやHDD(Hard Disk Drive)等の記憶手段であり、ユーザー情報121と、共通キュー122と、複数の画像形成装置3に1対1で対応した複数の個別キュー123と、個別キュー設定情報124と、管理情報DB125とを備えている。また、サーバー記憶部12には、システム設定ファイル(例えば、config.iniファイル等)も記憶されている。
【0014】
ユーザー情報121は、ユーザー認証に利用されるユーザー名(ユーザーID)やパスワード等が登録されている。
【0015】
共通キュー122は、各ユーザー端末2から送信された印刷ジョブが一時的に格納されるキューである。
【0016】
複数の個別キュー123は、管理サーバー1が管理の対象とする複数の画像形成装置3の数だけ設けられており、複数の画像形成装置3に1対1で対応している。
【0017】
個別キュー設定情報124は、
図3に示すように、ユーザー毎に出力先とする画像形成装置3に対応した個別キュー123が登録される。ユーザーEのように、キュー名が空欄のユーザーは、キュー設定が済んでいないことを示している。
【0018】
通常、顧客に画像形成システムXを提供する場合、サービスマンが顧客環境の各ユーザー端末2にプリンタードライバーをインストールした状態で納品する。一般的に、ユーザー端末2から送信される印刷ジョブの出力先は、プリンタードライバーの設定で複数の画像形成装置3のいずれかに対応する個別キュー123に設定される。しかしながら、プリンタードライバーの設定で各ユーザーの利用態様に合わせて出力先を設定すると、サービスマンの負担が大きい。そこで、本実施の形態では、後述のプリンタードライバー241(
図4)の出力先を共通キュー122に共通に設定し、各ユーザーが出力先の個別キュー123を設定する。
【0019】
管理情報DB(管理情報データベース)125は、管理サーバー1が管理の対象とする複数の画像形成装置3の状態が登録されるデータベースである。例えば、管理情報DB125は、各画像形成装置3のシリアル番号や、IPアドレス、機能(印刷機能、コピー機能、スキャン機能、FAX機能等)、ジョブ履歴等が登録される。
【0020】
サーバー制御部13は、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)等を備えたマイクロコンピューター等の情報処理部である。ROMには、管理サーバー1の動作制御を行うための制御プログラムが記憶されている。サーバー制御部13のCPUは、ROMに記憶されている制御プログラムを読み出し、制御プログラムをRAMに展開させて実行することで、管理サーバー1全体の制御を行う。
【0021】
また、サーバー制御部13は、認証部131、個別キュー設定受付部132、印刷ジョブ振分部133、印刷ジョブ送信部134、フィルタリング設定受付部135、レポート生成部136として機能する。
【0022】
認証部131は、ユーザー端末2や画像形成装置3からネットワーク5を介して送信されたユーザー名(ユーザーID)やパスワード等の認証情報を、サーバー記憶部12に記憶されたユーザー情報121と照合することで、ユーザー認証を行う機能を有する。
【0023】
個別キュー設定受付部132は、ユーザー毎に印刷ジョブの出力先とする個別キュー123の設定を受け付ける機能を有する。ユーザーは、複数の個別キュー123の内、印刷ジョブの出力先とする個別キュー123を設定することができる。
【0024】
印刷ジョブ振分部133は、共通キュー122の印刷ジョブの格納状態を監視しており、共通キュー122に印刷ジョブが格納された場合に、個別キュー設定情報124に基づいて、印刷ジョブに含まれるユーザー名に関連付けられた個別キュー123に印刷ジョブを振り分ける機能を有する。
【0025】
印刷ジョブ送信部134は、各個別キュー123の印刷ジョブの格納状態を監視しており、各個別キュー123に格納された印刷ジョブを、その個別キュー123に対応する画像形成装置3にサーバー通信部11を介して送信する機能を有する。画像形成装置3により印刷ジョブが実行されると、実行したジョブ情報がジョブ履歴として管理情報DB125に記録される。
【0026】
フィルタリング設定受付部135は、レポート作成権限を有するユーザーがログインした場合に、管理情報DB125からレポート対象項目として抽出するフィルタリング条件の設定を受け付ける機能を有する。フィルタリング設定受付部135は、高度なレポート出力機能が使用可能に設定されている場合、フィルタリングの設定をSQLにより受け付けることができる。そのため、データベースである管理情報DB125に対するフィルタリング条件をデータベース言語であるSQLにより指定することができるので、フィルタリング条件を柔軟に設定することができ、処理速度を向上させることができる。
【0027】
レポート生成部136は、フィルタリング設定受付部135が受け付けたフィルタリング条件に基づいて管理情報DB125からレポート対象項目を特定し、レポートを生成して出力する機能を有する。
【0028】
次に、
図4を参照して、ユーザー端末2の概略構成を説明する。
【0029】
ユーザー端末2は、例えば、パーソナルコンピューターやタブレット端末、スマートフォン等であり、端末通信部21と、表示部22と、入力部23と、端末記憶部24と、端末制御部25とを備えている。
【0030】
端末通信部21は、LANやインターネット等のネットワーク5を介して、管理サーバー1や複数の画像形成装置3との間で各種データを送受信する機能を有する。
【0031】
表示部22は、各種情報を表示するディスプレー等の表示手段である。
【0032】
入力部23は、マウスやキーボード、ポインティングデバイス等の入力手段である。入力部23は、表示部22の表示面に透明のタッチセンサーとして設けられ、表示部22と共にタッチパネルとして機能してもよい。また、入力部23は、社員証等のICカードを読み取って、ユーザー名等の認証情報を取得できても良い。
【0033】
端末記憶部24は、半導体メモリーやHDD等の記憶手段であり、プリンタードライバー241とブラウザ242と文書作成ソフト243とが記憶されている。
【0034】
プリンタードライバー241は、入力部23から入力されたユーザーの操作指示に従って印刷ジョブを作成し、作成した印刷ジョブを端末通信部21により管理サーバー1に送信するためのアプリケーションプログラムである。複数のユーザー端末2のそれぞれにインストールされるプリンタードライバー241の印刷ジョブの出力先は、管理サーバー1の共通キュー122に設定されている。そのため、サービスマンは、複数のユーザー端末2に対して一括してプリンタードライバー241を展開可能であり、個々のプリンタードライバーに対して出力先の設定を変更する必要がない。プリンタードライバー241は、ユーザー端末2にインストールされた状態である。
【0035】
ブラウザ242は、HTML形式等のウェブページを表示部22に表示させるアプリケーションプログラムである。
【0036】
文書作成ソフト243は、例えば、Microsoft社(登録商標)のWord(登録商標)形式等の文書データを閲覧、編集及び作成するためのアプリケーションプログラムである。
【0037】
入力部23を介してブラウザ242や文書作成ソフト243の起動操作が行われると、端末制御部25は、端末記憶部24に記憶されたブラウザ242や文書作成ソフト243を読み出して、RAMに展開させて実行することで、ブラウザ242や文書作成ソフト243を起動させる。これにより、ユーザーは、ブラウザ242や文書作成ソフト243を用いて画像データ、HTMLデータ、文書データ等(以下、「文書データ」という)を表示部22に表示させ、閲覧や編集等を行うことができる。
【0038】
端末制御部25は、CPU、ROM、RAM等を備えたマイクロコンピューター等の情報処理部である。ROMには、ユーザー端末2の動作制御を行うための制御プログラムが記憶されている。端末制御部25のCPUは、ROMに記憶されている制御プログラムを読み出し、制御プログラムをRAMに展開させて実行することで、ユーザー端末2全体の制御を行う。
【0039】
また、端末制御部25は、個別キュー設定部251、印刷ジョブ作成部252として機能する。
【0040】
個別キュー設定部251は、入力部23からの操作指示に基づいて、端末通信部21を介して管理サーバー1と通信し、ユーザーが印刷ジョブの出力先とする個別キュー123を設定する機能を有する。プリンタードライバー241の出力先が共通キュー122に設定されているため、共通キュー122からユーザーの所望する画像形成装置3の個別キュー123に印刷ジョブを移動させるためである。
【0041】
印刷ジョブ作成部252は、ブラウザ242や文書作成ソフト243を用いて閲覧や編集されている文書データの印刷が指示された場合に、文書データを印刷させる印刷ジョブを作成する機能を有する。文書データの印刷が指示された場合、端末制御部25は、端末記憶部24に記憶されたプリンタードライバー241を読み出して、RAMに展開させて実行することで、プリンタードライバー241を起動させる。これにより、端末制御部25は、プリンタードライバー241の機能を実現する印刷ジョブ作成部252として機能する。
【0042】
次に、
図5を参照して、ユーザーが印刷ジョブの出力先とする個別キュー123を設定する処理の流れを説明する。
【0043】
ユーザー端末2の個別キュー設定部251は、入力部23を介したユーザーの操作指示に基づいて、管理サーバー1にログイン要求を送信する(s11)。つづいて、管理サーバー1の認証部131は、ログイン要求に応じて、ユーザー端末2にログイン画面を送信する(s12)。なお、管理サーバー1は、ウェブサーバーとして機能してもよい。
【0044】
つづいて、ユーザー端末2の個別キュー設定部251は、ログイン画面を表示部22に表示して(s13)、認証情報の入力を受け付ける(s14)。ログイン画面にユーザー名等の認証情報が入力されると、ユーザー端末2の個別キュー設定部251は、入力された認証情報を管理サーバー1に送信する(s15)。
【0045】
管理サーバー1の認証部131は、ユーザー端末2から送信された認証情報に基づいてログイン処理を実行する(s16)。ログイン処理では、管理サーバー1の認証部131が、ユーザー端末2から送信された認証情報をサーバー記憶部12に記憶されているユーザー情報121と照合することで、ユーザー認証を実行する。これにより、認証部131は、ユーザー認証に成功したユーザーを管理サーバー1にログインさせて、ユーザーに関連付けられた各種情報の閲覧や設定の受付を許可する。
【0046】
なお、ユーザー認証に失敗した場合、認証部131は、ユーザーのログインを受け付けず、ユーザー端末2にユーザー認証に失敗した旨を通知して、再びログイン画面を送信してもよい。
【0047】
つづいて、管理サーバー1の個別キュー設定受付部132は、個別キュー設定情報124を参照して、ログインしたユーザーが印刷ジョブの出力先とする個別キュー123を設定済か否かを判断する(s17)。
【0048】
個別キュー123が設定されている場合(s17:Yes)、本処理は終了する。
【0049】
一方、個別キュー設定情報124にユーザーの印刷ジョブの出力先として個別キュー123が設定されていない場合(s17:No)、個別キュー設定受付部132は、
図6に示す個別キュー設定画面G60をユーザー端末2に送信する(s18)。
【0050】
ユーザー端末2の個別キュー設定部251は、管理サーバー1から送信された個別キュー設定画面G60を表示部22に表示する(s19)。
【0051】
個別キュー設定画面G60には、ユーザーが印刷ジョブの出力先とする個別キュー123を入力するための入力欄61と、リスト63を表示するためのリスト表示ボタン62と、複数の個別キュー123の一覧を表示するリスト63と、OKボタンB64とが配置されている。
【0052】
ユーザーは、リスト表示ボタン62を操作して、リスト63を表示させることで、リスト63から出力先とする個別キュー123を選択することができる。また、ユーザーが、入力欄61にキュー名の一部を入力した状態でリスト表示ボタン62を操作することで、入力されたキュー名を含む個別キュー123だけをリスト63に表示させることができる。ユーザーがリスト63から所望の個別キュー123を選択すると、選択した個別キュー123のキュー名が入力欄61に入力される。出力先とする個別キュー123のキュー名が予め分かっている場合には、入力欄61に出力先の個別キュー123のキュー名を直接入力することもできる。
【0053】
なお、リスト63に表示させる個別キュー123の一覧は、リスト表示ボタン62が操作される毎に管理サーバー1の個別キュー設定受付部132が生成してもよいし、ユーザー端末2の個別キュー設定部251が生成してもよい。個別キュー設定部251が生成する場合は、予め個別キュー設定画面G60と共に全ての個別キュー123の一覧を個別キュー設定受付部132から受信すればよい。なお、キュー名を含む個別キュー123の検索は、前方一致検索でもよいし、部分一致検索でもよいし、後方一致検索でもよい。
【0054】
入力欄61に個別キュー123が入力された状態で、OKボタンB64が操作されると、ユーザー端末2の個別キュー設定部251は、個別キュー設定画面G60を介して、入力欄61に入力された個別キュー123のキュー名を管理サーバー1に送信する(S21)。
【0055】
管理サーバー1の個別キュー設定受付部132は、ユーザー端末2から送信された個別キュー123のキュー名をユーザーに関連付けて個別キュー設定情報124に登録し(s22)、本処理を終了する。
【0056】
これにより、各ユーザーがユーザー端末2を介して管理サーバー1にアクセスして、印刷ジョブの出力先とする個別キュー123を設定することができる。
【0057】
次に、
図7を参照して、画像形成システムXの印刷処理の流れを説明する。
【0058】
ユーザー端末2の印刷ジョブ作成部252は、入力部23を介して、ユーザーからの印刷指示を受け付けると(s31)、入力部23を介して入力されるユーザー名等の認証情報を端末通信部21により管理サーバー1に送信する(s32)。
【0059】
管理サーバー1の認証部131は、ユーザー端末2から認証要求があるまで待機しており(s33、s33:No)、認証要求があった場合(s33:Yes)、ユーザー端末2から送信された認証情報に基づいて、ログイン処理を実行する(s34)。
【0060】
ログイン処理では、認証部131は、ユーザー端末2から送信された認証情報をユーザー情報121と照合することでユーザー認証を行い、ユーザー認証に成功したユーザーをログインさせる。認証部131によるユーザー認証結果は、サーバー通信部11を介してユーザー端末2に送信される。
【0061】
ユーザー端末2の印刷ジョブ作成部252は、管理サーバー1から通知されたログイン結果に基づいて、ログインOKだったか否かを判断する(s35)。ログインに失敗した場合(s35:No)、印刷ジョブ作成部252は、認証情報を送信するs32に処理を戻し、ユーザーに再ログインを促しても良い。
【0062】
一方、印刷ジョブ作成部252は、ログインOKだった場合(s35:Yes)、印刷指示に基づいて印刷ジョブを作成して、作成した印刷ジョブを管理サーバー1の共通キュー122に端末通信部21により送信する(s36)。このとき、印刷ジョブ作成部252は、ログインしたユーザー名を印刷ジョブに含めて共通キュー122に送信する。
【0063】
管理サーバー1の印刷ジョブ振分部133は、共通キュー122の印刷ジョブ格納状態を監視しており、印刷ジョブが共通キュー122に投入されるまで待機している(s37、s37:No)。各ユーザー端末2にインストールされたプリンタードライバー241の出力先は、全て共通キュー122に設定されているので、サーバー通信部11が受信した印刷ジョブは全て共通キュー122に格納される。
【0064】
共通キュー122に印刷ジョブが投入されると(s37:Yes)、印刷ジョブ振分部133は、個別キュー設定情報124に基づいて、印刷ジョブに含まれるユーザー名に関連付けられた個別キュー123を特定して、共通キュー122の印刷ジョブを特定した個別キュー123に振り分ける(s38)。これにより、印刷ジョブが共通キュー122から個別キュー123に移動される。
【0065】
つづいて、印刷ジョブ送信部134は、個別キュー123に格納された印刷ジョブを、個別キュー123に対応する画像形成装置3へサーバー通信部11により送信する(s39)。
【0066】
画像形成装置3は、ネットワーク5を介して管理サーバー1から印刷ジョブを受信するまで待機している(s40、s40:No)。
【0067】
画像形成装置3は、印刷ジョブを受信すると(s40:Yes)、印刷ジョブを実行して印刷する(s41)。以上により、本処理が終了する。
【0068】
つづいて、
図8を参照して、管理サーバー1のレポート生成処理の流れを説明する。
【0069】
レポート生成部136は、認証部131によりレポート作成権限を有するユーザーがログインするまで待機している(s51、s51:No)。レポート作成権限を有するユーザーは、例えば、管理サーバー1の管理者や、管理者によってレポート作成権限を付与されたユーザー等である。ユーザーにレポート作成権限を付与することで、ユーザー自身がSQLによってフィルタリングの条件を設定することができ、柔軟性を向上させることができる。なお、ここでは、管理者がログインしたものとして説明する。
【0070】
レポート作成権限を有するユーザーがログインすると(s51:Yes)、レポート生成部136は、高度なレポート出力機能が使用可能か否かを判断する(s52)。例えば、管理サーバー1のシステム設定ファイルに、高度なレポート出力機能を使用可能に設定するための特定のコマンドが管理者によって記載されている場合に、レポート生成部136は、高度なレポート出力機能が使用可能と判断してもよい。
【0071】
高度なレポート出力機能が使用可能である場合(s51:Yes)、レポート生成部136は、
図9に示す設定画面G80を管理者端末4に送信して、データベース言語であるSQLの入力を受け付ける(s53)。
【0072】
設定画面G80では、レポートに表示する項目をフィルタリングすることができる。高度なレポート出力機能が使用可能な場合、設定画面G80には、SQLの入力が可能なSQL入力欄81が配置され、WHERE句やHAVING句を使用してフィルター条件を設定することができる。例えば、
図9に示すように、FAX機能を有する画像形成装置3の内、印刷ページ数の合計が1000ページ以上の画像形成装置3のみをレポート対象としてフィルタリングすることができる。そのため、レポート項目を柔軟に変更することができ、顧客から指示された条件や、顧客環境の問題点を洗い出すための条件等を自由に入力することができる。
【0073】
設定画面G80のOKボタンB82が操作されると、レポート生成部136は、レポートの生成を指示されたと判断して、設定画面G80で設定されたフィルター条件に基づいて、SQL入力欄81に入力されたSQLを実行する(s54)。
【0074】
つづいて、レポート生成部136は、SQLを実行することで管理情報DB125からレポート対象を特定し、SQLに基づくレポートを管理者端末4に出力して(s55)、本処理を終了する。
【0075】
一方、高度なレポート出力機能が使用可能でない場合(s51:No)、レポート生成部136は、既定のフィルタリング条件で管理情報DB125からレポート対象を特定し、既定のレポートを管理者端末4に出力して(s56)、本処理を終了する。高度なレポート出力機能が使用可能でない場合、レポート生成部136は、SQL入力欄81を使用不可能な設定画面G80を管理者端末4に表示して、フィルター項目の設定を受け付けても良い。この場合、管理者は簡単なフィルタリング設定でレポートを出力させることができる。
【0076】
このように、管理サーバー1は、複数の画像形成装置3をネットワーク経由で管理する管理サーバー1であって、複数の画像形成装置3のジョブ履歴が登録された管理情報データベース(管理情報DB125)と、管理情報データベースに対するフィルタリングの設定をSQLにより受け付けるフィルタリング設定受付部135と、フィルタリング設定受付部135により受け付けられたSQLを管理情報データベースに対して実行して、ジョブ履歴に基づくレポートを生成するレポート生成部136とを備えたことを特徴とする。これにより、管理者は、顧客からの要望に応じて、柔軟にフィルタリング条件を設定することができ、顧客から要望されたレポートを簡単に出力することができる。
【0077】
なお、個別キュー設定部251は、プリンタードライバー241の機能に含まれてもよい。例えば、ユーザー端末2がプリンタードライバー241を初めて起動したときに、端末制御部25が個別キュー設定部251として機能してもよい。そして、個別キュー設定部251は、管理サーバー1とユーザー認証を行って、個別キュー設定画面G60を受信して表示部22に表示させ、ユーザーに個別キューを設定させても良い。
【0078】
また、管理サーバー1の印刷ジョブ送信部134は、個別キュー123に対応する画像形成装置3に印刷ジョブを送信する前に、送信対象の印刷ジョブの印刷設定が送信先の画像形成装置3で印刷可能か否かを判断してもよい。そして、印刷不可能な場合に、印刷ジョブ送信部134は、印刷ジョブを画像形成装置3に送信せずに、印刷ジョブを作成したユーザー宛にメール等で印刷設定が不適切である旨を通知してもよい。また、印刷ジョブ送信部134が印刷可能か否かを判断するのではなく、画像形成装置3が印刷ジョブ送信部134から送信された印刷ジョブを実行可能か否か判断して、印刷不可能な場合に、印刷ジョブを作成したユーザー宛にメール等で印刷設定が不適切である旨を通知してもよい。
【0079】
本発明は上述した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々様々に変更が可能であることは言うまでもない。