(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下図面により本発明の実施の形態について説明する。
【0014】
図1は、本発明のサーバ装置の実施形態に係る計算サーバ30の利用形態を示す模式図である。
【0015】
ここでは、
図1に示すように、各生徒が使用する情報表示装置としての関数電卓10と、各生徒の関数電卓10から表示出力されたQRコード(登録商標)等の2次元コードの画像を撮影する各先生(例えば、主担任と副担任)が使用するカメラ付きタブレットPC等の先生用通信機器20と、その撮影した2次元コードの内容のデータに従って該先生用通信機器20からインターネット等の通信ネットワークNを介して送信されてくる計算対象データを受信し、前記各関数電卓10からの計算対象データを前記各生徒の属するグループ毎に集約して計算した結果の集約計算結果データを得る、本発明のサーバ装置の実施形態に係る計算サーバ30と、該計算サーバ30での前記グループ毎の集約計算結果データを通信ネットワークNを介して受信して表示出力する前記先生用通信機器20と、該先生用通信機器20に表示出力される集約計算結果データを拡大投影表示するプロジェクタPと、からなるシステムを例に説明する。
【0016】
なお、先生用通信機器20は、カメラ付きタブレットPCに限定されるものではなく、カメラ付きPDA(personal digital assistants)、カメラ付きスマートフォン、カメラ付き又はカメラが接続されたノートPC(personal computer)、電子黒板等として構成され得る。
【0017】
また、
図1では、先生用通信機器20を2つ示しているが、これは、2次元コード撮影時と計算結果データ受信時との表示出力部21の変遷を示すために別体に示したに過ぎないものであり、実際は主担任および副担任の一人に1つずつの先生用通信機器20を用意する。また、関数電卓10は、代表して1つを示しているに過ぎず、実際には、生徒数に応じた個数が含まれる。また、関数電卓10は、先生用の1台もさらに含まれても良い。
【0018】
関数電卓10は、その携帯性の必要からユーザが片手で十分把持し片手で操作可能な小型サイズからなり、この関数電卓10の本体正面にはキー入力部11および表示出力部12が設けられる。
【0019】
前記キー入力部11には、数値や数式を入力したり計算の実行を指示したりするための数値・演算記号キー群111、各種の関数を入力したりメモリ機能を立ち上げたりするための関数機能キー群112、各種動作モードのメニュー画面を表示させたり動作モードの設定を指示したりするためのモード設定キー群113、前記表示出力部12に表示されたカーソルの移動操作やデータ項目の選択操作などを行うためのカーソルキー114が備えられる。
【0020】
前記数値・演算記号キー群111としては、[0]〜[9](数値)キー、[+][−][×][÷](四則記号)キー、[Ans][=](実行)キー、[AC](クリア)
キーなどが配列される。
【0021】
前記関数機能キー群112としては、[x-1](−1乗;逆数)キーをはじめ、[√□](ルート)キー、[□/□](分数)キー、[sin](サイン)キー、[M+](メモリプラス)キー、[OPTN](オプション)キー、[RCL](メモリ呼び出し)キーなどが配列される。
【0022】
前記モード設定キー群113としては、[MODE](モード)キー、[SHIFT](シフト)キー、[ALPHA](アルファベット)キー、[ON](電源オン)キーなどが配列される。
【0023】
なお、前記数値・演算記号キー群111や関数機能キー群112のキーは、[SHIFT]キーが操作された後に続けて操作されることで、そのキートップに記載されたキー機能ではなく、そのキーの上方に記載されたキーとして機能できるようになっている。例えば、[SHIFT]キー操作後に[AC]キーが操作(以下、[SHIFT]+[AC]キーと記す。以下同様。)されると[OFF](電源オフ)キーとなる。[SHIFT]+[OPTN]キーは[QR](QR)キーとなり、[SHIFT]+[RCL]キーは[STO](メモリ登録)キーとなる。
【0024】
前記表示出力部12は、ドットマトリクス型の液晶表示ユニットからなる。
【0025】
図2は、前記関数電卓10の電子回路の構成を示すブロック図である。
【0026】
ここでは、複数の生徒が個々に持つ関数電卓10A,10B,…のうちの1台を関数電卓10として説明する。
【0027】
この関数電卓10の電子回路は、前記キー入力部11および表示出力部12に加えて、コンピュータであるCPU13と、メモリ14と、記録媒体読取部15とを備えている。また、同図に破線で示すように、無線通信部16を備えていても良い。
【0028】
前記CPU13は、メモリ14に記憶されている数式計算処理プログラム141に従い回路各部の動作を制御し、キー入力部11からのキー入力信号に応じた各種の演算処理を実行する。この数式計算処理プログラム141は、メモリ14に予め記憶されていても良いし、あるいはメモリカード等の外部記録媒体Mから記録媒体読取部15を介してメモリ14に読み込まれて記憶されたものであっても良い。この数式計算処理プログラム141は、ユーザがキー入力部11の操作によって書き換えできないようになっている。
【0029】
前記メモリ14には、さらに、ユーザ書き換え不可能な情報として、固有ID142も記憶される。この固有ID142は、各関数電卓10A,10B,…に独特なIDである。
【0030】
前記メモリ14には、このようなユーザ書き換え不可能な情報の他に、ユーザが書き換え可能なデータを記憶するために、入力データエリア143が確保されている。
【0031】
ここで、前記入力データエリア143は、前記キー入力部11によりキー入力されたキーコードのデータが順次入力され、これにより構成される数式のデータや表データが記憶される。例えば数値キーは数字を示すコードで、「sin」などの関数キーはその関数を示すコードで、「+」「−」「×」「÷」などの算術記号キーはその算術記号を示すコードで記憶される。また、この入力データエリア143には、A,B,C,D,E,F,M,X,Yの9つの文字に対して個別に登録される異なる数値などの変数も記憶される。例えば、前記キー入力部11の[3]キー,[SHIFT]+[RCL]キー(=[STO]キー),[(−)]キー(=[A]キー)というキー操作を行うことで変数Aに数値「3」が登録される。更に、前記キー入力部11の[MODE]キー操作に従って設定された、統計機能とその計算種類(1変数統計/2変数統計;直線回帰/対数回帰/e指数回帰/ab指数回帰/べき乗回帰/逆数回帰/二次回帰)等の機能種別や、統計の計算に必要なその他のデータ、例えば表データも記憶される。表データは、1変数の場合はXに対応する各数値データ、2変数の場合はX,Yのそれぞれに対応する各数値データを含む。
【0032】
なお、無線通信部16は、Bluetooth(登録商標)や赤外線通信等の、外部の先生用通信機器20等と無線通信する機能を備えている。
【0033】
このように構成された関数電卓10は、前記CPU13が前記数式計算処理プログラム141に記述された命令に従い回路各部の動作を制御し、ソフトウエアとハードウエアとが協働して動作することにより、後述の動作説明で述べるような、当該関数電卓10の固有IDと、キー入力部11から入力された機能種別(例えば、統計計算機能)、機能別計算対象データ(例えば、表データ、統計計算の種類、計算結果データ)、その他のデータを2次元コード、本実施形態では2次元コード画像(QRコード)化し、表示出力部12により表示出力する、表示制御機能を実現する。
【0034】
先生用通信機器20a,20bは、この関数電卓10の表示出力部12に表示出力された2次元コード(QRコード)の画像を撮影し、その撮影した2次元コード画像(QRコード)の内容のデータにグループID(生徒の属するクラス(学級)に固有のClassID)と本通信機器メールアドレスとを付加し、通信ネットワークNを介して予めアドレスが設定された計算サーバ20に送信する。
【0035】
図3は、前記先生用通信機器20の電子回路の構成を示すブロック図である。
【0036】
ここでは、複数の先生(例えば、主担任と副担任)が個々に持つ先生用通信機器20a,20bのうちの1台を先生用通信機器20として説明する。
【0037】
この先生用通信機器20の電子回路は、前記表示出力部21に加えて、コンピュータであるCPU22と、メモリ23と、記録媒体読取部24と、前記表示出力部21に重ねて一体化したタッチ入力部25と、カメラ部26、無線通信部27を備えている。なお、前記タッチ入力部25は電源キー等のキー入力部を含んでも良い。
【0038】
前記CPU22は、メモリ23に記憶されている通信機器制御プログラム221、専用QR読み取り処理プログラム222に従い、前記タッチ入力部25からのタッチ(又はキー)入力信号や前記無線通信部27による受信信号に応じて回路各部の動作を制御する。前記各プログラム221,222は、メモリ23に予め記憶されていても良いし、あるいはメモリカード等の外部記録媒体Mから記録媒体読取部24を介してメモリ23に読み込まれて記憶されたものであっても良い。
【0039】
前記メモリ23には、さらに、ユーザ書き換え不可能な情報として、機器固有ID223も記憶される。この機器固有ID223は、各先生用通信機器20a,20b,…に独特なIDである。
【0040】
前記メモリ14には、このような情報の他に、メールアドレス224、計算サーバHPアドレス225、先生特定アクセス先番号226、グループID(ClassID)227も記憶される。
【0041】
前記メールアドレス224は本機器固有のメールアドレス、計算サーバHPアドレス225は前記計算サーバ30のHPアドレス、先生特定アクセス先番号226は本機器ユーザである先生のPCのメールアドレス、グループID(ClassID)227は本機器ユーザである先生がグループ別に、例えばクラス(学級)別に任意に設定したClassIDである。
【0042】
このように構成された先生用通信機器20は、前記CPU22が前記通信機器制御プログラム221や専用QR読み取り処理プログラム222に記述された命令に従い回路各部の動作を制御し、ソフトウエアとハードウエアとが協働して動作することにより、後述の動作説明で述べるような、前記関数電卓10に表示された二次元コード(本実施形態ではQRコード)を読み取り、この2次元コード画像(QRコード)の内容のデータにグループIDと本通信機器メールアドレスとを付加して前記計算サーバ20に送信する、QR撮影送信機能を実現する。
【0043】
図4は、前記計算サーバ30の電子回路の構成を示すブロック図である。
【0044】
この計算サーバ30の電子回路は、コンピュータであるCPU31と、メモリ32と、記録媒体33と、記録媒体読取部34と、通信部35とを備えている。また、同図に破線で示すように、キー入力部36或いは表示出力部37を備えていても良い。
【0045】
前記CPU31は、メモリ32に予め記憶されている、あるいはメモリカード等の記録媒体33から記録媒体読取部34を介してメモリ32に読み込まれた、あるいは通信ネットワークN上の図示しないWebサーバから通信部35を介してメモリ32にダウンロードされた、サーバ制御プログラム321に従い回路各部の動作を制御し、通信部35で受信した先生用通信機器20からの受信バーコード内容データに応じた各種の演算処理を実行する。
【0046】
前記メモリ32には、前記サーバ制御プログラム321が記憶される他に、通信部35を介して各先生用通信機器20から受信したバーコード内容データをグループID別に登録する登録データメモリ322と、送信先情報に対応付けてグループIDを複数記憶するグループIDメモリ323とが確保される。ここで、登録データメモリ322には、グループID毎の専用のデータエリア322Aが作成され、そこに、個々の生徒毎の関数電卓10A,10B,…から先生用通信機器20により読み取って受信したバーコード内容データをクラスデータとして登録できるようになっている。また、前記グループIDメモリ323の送信先情報は、本実施形態では各クラスの担任(副担任)の先生用通信機器20のメールアドレスとするが、先生を特定できるアクセス先番号(226)等であっても構わない。この送信先情報とグループIDは、予め先生用通信機器20からのアクセスにより設定されるものであり、その設定に伴って、当該グループID用の登録データメモリ322及びグループIDメモリ323が確保されるようになっている。
【0047】
なお、サーバ制御プログラム321は、当該計算サーバ30のオペレータのキー入力部36の設定操作やメンテナンス操作等に応じた設定動作やメンテナンス動作を行う機能、その動作の途中経過や結果を表示出力部37に表示する機能、等を備えている。
【0048】
このように構成された計算サーバ30は、前記CPU31が前記サーバ制御プログラム321に記述された命令に従い回路各部の動作を制御し、ソフトウエアとハードウエアとが協働して動作することにより、以下の動作説明で述べるような、生徒毎の受信バーコード内容データに基づく計算データの集約とその計算を当該生徒の属するグループ毎に行い、そのグループ毎に集約した計算データや計算結果データを、前記グループIDメモリ223に登録されたメールアドレスに送信することで、前記受信バーコード内容データの送信元である先生用通信機器20に送信する、サーバ処理機能を実現する。
【0049】
先生用通信機器20は、通信ネットワークNを介して前記計算サーバ20から受信した集約計算データや計算結果データを、その表示出力部21に表示したり、当該先生用通信機器20にプロジェクタPを接続して、拡大投影表示したりすることができる。
【0050】
次に、前記構成の計算サーバ30のサーバ処理機能について説明する。
【0051】
図5は、前記計算サーバ30のサーバ処理を示すフローチャートである。
【0052】
図6は、前記計算サーバ30のサーバ処理に伴う受信データ集約処理を示すフローチャートである。
【0053】
図7は、前記関数電卓10の表示制御処理を示すフローチャートである。
【0054】
図8は、前記先生用通信機器30のQR撮影処理を示すフローチャートである。
【0055】
図9は、前記計算サーバ30を利用した場合の先生用通信機器20と生徒Aの関数電卓10の表示動作を示す図である。
【0056】
図10は、前記計算サーバ30を利用した場合の先生用通信機器20と生徒Bの関数電卓10の表示動作を示す図である。
【0057】
計算サーバ30のCPU31は、まず、通信部35により通信ネットワークNを介して先生用通信機器20であるカメラ付きタブレットPCやカメラ付きスマートフォンからの受信があったとき、その受信がタブレットPCでのQR操作によるバーコード内容データの受信であるか否かを判別する(ステップS301)。
【0058】
ここで、QR操作によるバーコード内容データの受信ではないと判別した場合には、CPU31は、行いたい処理(ClassID登録/クラス登録データ表示)を確認する画面データを、通信部35により通信ネットワークNを介して送信元のタブレットPCに送信する(ステップS302)。例えば、先生用通信機器20であるタブレットPCにより、計算サーバ30にアクセスして当該計算サーバ30のホームページのリンクを開くか、当該タブレットPCにおいて専用アプリケーションから当該計算サーバ30にアクセスすると、前記ステップ301でQR操作によるバーコード内容データの受信ではないと判別され、前記ステップS302で行いたい処理を確認する画面データが送信されてくることになる。これにより、先生用通信機器20の表示出力部21に、この確認画面が表示出力され、ユーザである先生は、行いたい処理を選択する。
【0059】
よって、CPU31は、この先生の操作によるClassIDの登録を受信したか否かを判別する(ステップS303)。ここで、ClassIDの登録を受信したと判別した場合には、CPU31は、ClassID(グループID)とメールアドレスを確認する画面データを、通信部35により通信ネットワークNを介して先生用通信機器20である送信元のタブレットPCに送信する(ステップS304)。これを受信した先生用通信機器20では、その表示出力部21に、ClassID(グループID)とメールアドレスを確認する画面が表示される。そして、
図9(A)に示すように、先生が担当するクラスのClassID(グループID)と当該タブレットPCのメールアドレスを入力し、[OK]を選択することで、CPU31は、このユーザ(先生)により入力されたClassIDとメールアドレスを通信ネットワークNを介して通信部35により受信して、メモリ32のグループIDメモリ323にそれらを対応付けて登録する(ステップS305)
。
【0060】
また、CPU31は、前記ユーザ(先生)により入力された担当クラスの座席表(又はグループ(班)表)のデータとその座席別(又はグループ(班)別)の生徒(関数電卓10)の固有IDの対応データとを受信した場合、前記同様に、メモリ32の登録データメモリ322に該当ClassIDと対応付けて登録する(ステップS306)。
【0061】
そして、メモリ32の登録データメモリ322に、当該クラス専用のクラス別受信データエリア322Aを作成する(ステップS307)。その後、CPU31は、処理を前記ステップS301に戻す。
【0062】
これにより、前記計算サーバ30のグループIDメモリ323には、前記先生用通信機器(タブレットPC)20によって当該先生の担当クラスのClassID(グループID)に同先生のメールアドレスが対応付けられて登録され、また登録データメモリ322にはそのクラス別(322A…)に、該当クラスのClassID(グループID)に対応付けられて各座席(又は各グループ)毎に生徒(関数電卓10)の固有IDが対応付けされた座席表(又はグループ(班)表)のデータが登録されることになる。
【0063】
引き続きサーバ処理を説明する前に、ここで、前記関数電卓10の表示制御機能について、
図7の表示制御処理のフローチャートに従って説明する。
【0064】
例えば、ClassID(グループID):ABC123に属する生徒Aが使用する関数電卓10Aにおいて、CPU13は、キー入力部11の操作が統計機能の実行操作であるか否か、つまり[MODE]キー操作に応じて一覧表示した各機能のうちの統計計算機能の実行操作であるか否かを判別する(ステップS101)。ここで、統計機能の実行操作でないと判別した場合には、CPU13は、処理をその他の処理へと進める。
【0065】
これに対して、統計機能の実行操作であると判別した場合には、CPU13は、
図9(B)に示すように、表示出力部12に統計モード選択画面Gsとして一覧表示した計算種類(1変数統計/2変数統計;直線回帰/対数回帰/e指数回帰/ab指数回帰/べき乗回帰/逆数回帰/二次回帰)のうちキー入力部11のユーザ操作による計算種類の指定を受け付ける(ステップS102)。また、CPU13は、キー入力部11のユーザ操作による計算対象データX(及びY)の入力を受け付ける(ステップS103)。
【0066】
ここでは、前記統計モード選択画面Gsの「2」(2変数統計;直線回帰)を指定し、
図9(C)に示すように、表示出力部12に表示させた表データ入力画面Giにて2変数X,Yの表データを入力した場合について説明する。入力された表データX,Yは、メモリ14の入力データエリア143に登録される。
【0067】
その後、CPU13は、キー入力部11の[QR]キーつまり[SHIFT]+[OPTN]キーが押されたか否かを判別する(ステップS104)。ここで、[QR]キーが押されていないと判別した場合には、処理を後述するステップS106に進める。
【0068】
これに対して、[QR]キーが押されたと判別した場合には、CPU13は、メモリ14の固有ID142に記憶されている当該関数電卓10Aの固有ID、入力データエリア143に記憶されている実行機能の機能種別(ここでは、統計機能と計算種類)、機能別計算対象データ(表データX,Yと統計計算の種類(2変数統計;直線回帰))、設定情報、その他を2次元コード画像(QRコード)化して、
図9(D)に示すように、2次元コード画像(QRコード)Qとして表示出力部12に表示出力する(ステップS105)。
【0069】
なお、設定情報については、特にフローチャートでは示していないが、キー入力部11の[SHIFT]+[MODE](=[SETUP])キー操作に従って設定されて入力データエリア143に記憶されるものであり、この設定情報としては、例えば、角度モード(deg(度)モード/rad(ラジアン)モード/gra(グラード)モード)、丸めモード(Norm(指数表示)モード/Fix(小数点以下桁数固定)モード/Sci(有効桁数指定)モード)、表示モード(LineIO(1行表示)モード/MthIO(教科書表示)モード)などの各種モードの設定を含む。
【0070】
一方、CPU13にて、統計計算の処理が指示されたと判別した場合には、入力データエリア143に登録されたデータにより統計計算処理、即ち1変数統計計算や2変数統計計算等をユーザ操作により指定された種類で実行する(ステップS107)。そして、統計計算の結果データを表示出力部12に表示出力する(ステップS108)。
【0071】
例えば、前記生徒Aと同じクラスのClassID(グループID):ABC123に属する生徒Bの関数電卓10Bにおいて、前記統計モード選択画面Gsにて計算の種類「2」(2変数統計;直線回帰)を指定し、
図10(A)に示すように、表データ入力画面Giにて2変数X,Yの表データを入力する(ステップS102,S103)。
【0072】
そして、統計計算の処理が指示されると(ステップS106)、CPU13は、前記入力された表データX,Yに基づいて統計計算(2変数統計計算;直線回帰)を実行し(ステップS107)、
図10(B)に示すように、当該統計計算の結果データを計算結果画面Gclとして表示出力部12に表示出力する(ステップS108)。
【0073】
その後、CPU13にて、キー入力部11の[QR]キーつまり[SHIFT]+[OPTN]キーが押されたと判別した場合には(ステップS109)、CPU13は、メモリ14の固有ID142に記憶されている当該関数電卓10Bの固有ID、入力データエリア143に記憶されている実行機能の機能種別(ここでは、統計機能と計算種類)、計算結果データ、設定情報、その他を2次元コード画像(QRコード)化して、
図10(C)に示すように、2次元コード画像(QRコード)Qとして表示出力部12に表示出力する(ステップS110)。
【0074】
その後、CPU13は、データの再入力があるか否かを判別する(ステップS111)。ここで、再入力がないと判別した場合には、CPU13は、処理を前記ステップS101に戻す。これに対して、再入力があると判別した場合には、CPU13は、処理を前記ステップ102に戻す。
【0075】
以上のようにして、生徒A,B,…の関数電卓10A,10B,…において前述の表示制御処理により表示出力部12に各対応する2次元コード画像(QRコード)Qが表示される。
【0076】
ここで、前記先生用通信機器(タブレットPC)20のQR撮影送信機能について、
図8のQR撮影処理のフローチャートに従って説明する。
【0077】
先生用通信機器20であるカメラ付きタブレットPCで、
図9(E)および
図10(D)に示すように、前記2次元コード画像(QRコード)Qの画像を撮影すると、CPU22は、その2次元コード画像(QRコード)の内容であるバーコード内容データを解析しバーコード内容データを取得する(ステップS201)。
【0078】
すると、CPU22は、前記取得したバーコード内容データについて、前記関数電卓10の表示制御処理によるバーコード内容データの形式に合致している否かを判別する(ステップS202)。
【0079】
前記取得したバーコード内容データについて、前記関数電卓10によるバーコード内容データの形式に合致していると判別した場合は、前記解析されたバーコード内容データとメモリ23に記憶されている担当クラスのグループID(ClassID)227とを、通信ネットワークNを介して計算サーバ30へ送信する(ステップS203)。なお、そのための計算サーバ30のHPアドレス225は、予め先生に知らされており、先生が自身の先生用通信機器20を操作して入力しメモリ23に登録しておく。
【0080】
ここで、前記バーコード内容データは、前記生徒Aの関数電卓10Aから撮影された2次元コード画像(QRコード)Qの場合は、当該関数電卓10Aの固有ID、機能種別(統計機能と計算種類)、機能別計算対象データ(表データX,Yと統計計算の種類(2変数統計;直線回帰))、設定情報、その他のデータとなり、前記生徒Bの関数電卓10Bから撮影された2次元コード画像(QRコード)Qの場合は、当該関数電卓10Bの固有ID、機能種別(統計機能と計算種類)、計算結果データ、設定情報、その他のデータとなる。
【0081】
こうして先生用通信機器20から通信ネットワークNを介して送信されてきたバーコード内容データを、計算サーバ30において通信部35により受信すると、前記ステップS301において、計算サーバ30のCPU31は、QR操作によるバーコード内容データの受信であると判別することとなる。この場合には、CPU31は、受信したバーコード内容データ、即ち前記関数電卓10Aの場合は、当該関数電卓10Aの固有ID:xxxx1、生徒Aの属するClassID:ABC123、機能種別(統計機能と計算種類)、機能別計算対象データ(表データX,Yと統計計算の種類(2変数統計;直線回帰))、設定情報、その他を、前記関数電卓10Bの場合は、当該関数電卓10Bの固有ID:xxxx2、生徒Bの属するClassID:ABC123、機能種別(統計機能と計算種類)、計算結果データ、設定情報、その他を、メモリ32に設けた受信データ保存用のワークエリア(図示せず)に保存する(ステップS308)。
【0082】
その後、前記保存したバーコード内容データ中のClassIDを確認し、グループIDメモリ323に登録済みのClassIDと合致するか否かを判別する(ステップS309)。ここで、ClassIDが登録済みのものと合致しないと判別した場合には、CPU31は、処理を前記ステップS301に戻す。
【0083】
これに対して、前記保存したバーコード内容データ中のClassID(グループID)が登録済みのものと合致すると判別した場合、CPU31は、この保存したバーコード内容データをクラスデータとして、登録データメモリ322の当該登録済みClassIDに対応するクラス別データエリア322Aに登録する(ステップS310)。
【0084】
これにより、登録済みClassID:ABC123に対応したクラス別データエリア322Aには、前記先生用通信機器(タブレットPC)20によって登録された該当クラスの座席表(又はグループ(班)表)のデータと共に、前記生徒Aの固有IDと統計データ(計算対象データ)、前記生徒Bの固有IDと統計データ(計算結果データ)が登録されることになる。
【0085】
この後、先生用通信機器20であるタブレットPCにより、計算サーバ30にアクセスして当該計算サーバ30のホームページのリンクを開くか、当該タブレットPCにおいて専用アプリケーションから計算サーバ30にアクセスして、クラス登録データ表示を選択すると、計算サーバ30のCPU31では、前記ステップS303において、ClassIDの登録を受信していないと判別する(ステップS301〜S303)。
【0086】
この場合には、CPU31は、先生用通信機器20から自動送信された当該通信機器20に登録済みのグループID(ClassID)227とメールアドレス224を受信する(ステップS311)。
【0087】
すると、CPU31は、前記先生用通信機器20から受信したグループID(ClassID)227とメールアドレス224が、グループIDメモリ323に登録済みの先生のClassIDとメールアドレスであるか否かを判別する(ステップS312)。
【0088】
そして、前記先生用通信機器20から受信したグループID(ClassID)227とメールアドレス224が、登録済みのClassIDとメールアドレスであると判別すると、
図6における受信データ集約処理に移行する(ステップS313)。
【0089】
この受信データ集約処理では、CPU31は、前記先生用通信機器20から受信された登録済みのグループID(ClassID:ABC123)に対応するクラス別データエリア322Aから、登録済みの先頭の受信データである生徒Aの固有ID:xxxx1に対応付けられた統計データを読み出し(ステップS1)、当該受信データ(統計データ)が統計モードの表データであるか否かを判別する(ステップS2)。
【0090】
ここで、前記生徒Aの固有ID:xxxx1に対応付けられた受信データ(統計データ)が統計モードの表データであると判別した場合は、当該統計計算用の表データ(
図9(C)参照)について、前記機能別計算対象データ(表データX,Yと統計計算の種類)で指定されている統計計算(2変数統計;直線回帰)を実行し、当該表データX,Yのプロット点と直線回帰のグラフからなるグラフ画像を作成する(ステップS3)。
【0091】
そして、前記登録済みのグループID(ClassID:ABC123)に対応するクラス別データエリア322Aに座席表(又はグループ表)が登録されているか否かを判別する(ステップS6)。
【0092】
ここではまず、座席表(又はグループ表)が登録されていない場合について説明する。
【0093】
座席表(又はグループ表)が登録されていない場合は、前記生徒Aの受信データ(統計データ:表データ)とその統計データから作成したグラフ画像のデータとを上下に並べて左から順に配置した集約画像データ(
図11参照)を作成する(ステップS10)。
【0094】
この後、CPU31は、前記グループID(ClassID:ABC123)に対応するクラス別データエリア322Aに次の受信データがあると判別すると(ステップS11)、当該グループID(ClassID:ABC123)に対応する生徒Bの固有ID:xxxx2に対応付けられた統計データを読み出す(ステップS12)。
【0095】
この生徒Bの統計データについて、統計モードの計算結果データであると判別した場合は(ステップS4)、当該計算結果データ(
図10(B)参照)について、前記機能種別で指定されている統計計算(2変数統計;直線回帰)を実行し、当該計算結果データの直線回帰のグラフのみからなるグラフ画像を作成する(ステップS5)。
【0096】
そして、前記生徒Bの受信データ(統計データ:計算結果データ)とその統計データから作成したグラフ画像のデータとを上下に並べて左から順に配置した集約画像データ(
図11参照)を作成する(ステップS10)。
【0097】
図11は、前記計算サーバ30においてクラス別データエリア322Aの受信データ(登録データ)に基づき作成された集約画像データの具体例を示す図である。
【0098】
この集約画像データでは、左から順に、前記生徒Aの固有ID:xxxx1に対応付けられた受信データ(表データ)とそのグラフ(プロット点+グラフ)、前記生徒Bの固有ID:xxxx2に対応付けられた受信データ(計算結果データ)とそのグラフ(グラフのみ)が配置され、同様に、次の受信データ(登録データ)の読み出しに従い、前記生徒Cの固有ID:xxxx3に対応付けられた受信データ(表データ)とそのグラフ(プロット点+グラフ)が配置されている。
【0099】
こうして、前記受信データ集約処理により生成されたクラス別の集約画像のデータは、グループIDメモリ323に登録されている該当グループID(ClassID;ABC123)に対応付けられた先生用通信機器20のメールアドレスを宛先として送信される(ステップS314)。
【0100】
なお、前記計算サーバ30におけるクラス別の集約画像のデータの前記先生用通信機器20への送信(ステップS314)は、当該先生用通信機器20においてクラス登録データの表示を選択した場合(ステップS302)に行なうようにしているが、同先生用通信機器20から計算サーバ30のホームページHPにアクセスされた際に、当該先生用通信機器20から受信されたグループID(ClassID)に対応したクラス別の集約画像のデータをアクセス元である先生用通信機器20へ送信するようにしてもよい。
【0101】
これにより、担任や副担任の先生用通信機器20であるカメラ付きタブレットPC等の表示出力部21には、
図11に示すように、担当クラスの各生徒の関数電卓10A,10B,…から取得された統計データ(表データ又は統計計算結果データ)とそのグラフを集約した集約画像のデータが集約画像画面Giとして表示される。そして、
図1で示したように、当該集約画像画面GiをプロジェクタPにより拡大投影して表示することで、該当クラスの生徒全員で互いの統計データを確認し合いながら学習できる。
【0102】
次に、前記計算サーバ30による受信データ集約処理(
図6参照)において、計算サーバ30のクラス別データエリア322Aに座席表(又はグループ(班)表)が登録されている場合について説明する。
【0103】
計算サーバ30のCPU31において、前記先生用通信機器20から受信されたグループID(ClassID;ABC123)に対応した前記クラス別データエリア322Aに該当クラスの座席表(又はグループ(班)表)が登録されていると判別した場合(ステップS6)、当該座席表(又はグループ表)の座席(又はグループ)に前記受信したバーコード内容データに含まれる生徒A(関数電卓10A)の固有IDが対応付けられて登録されているか否か判別する(ステップS7)。
【0104】
ここで、CPU31において、前記クラス別データエリア322Aに登録されている座席表(又はグループ表)の座席(又はグループ)に前記受信したバーコード内容データに含まれる生徒A(関数電卓10A)の固有IDが対応付けられて登録されていると判別した場合は、当該座席表(又はグループ表)の該当する座席(又はグループ)の位置に前記受信した統計データ(表データ又は統計計算結果データ)を配置した集約画像のデータが受信データ一覧画面として作成される(ステップS8)。
【0105】
また、前記座席表(又はグループ表)の該当する座席(又はグループ)の位置に前記受信した統計データ(表データ又は統計計算結果データ)のグラフを配置した集約画像のデータがグラフデータ一覧画面として作成される(ステップS9)。
【0106】
この後、CPU31は、前記グループID(ClassID:ABC123)に対応するクラス別データエリア322Aに次の受信データがあると判別すると(ステップS11)、当該グループID(ClassID:ABC123)に対応する次の生徒Bの固有ID:xxxx2に対応付けられた統計データを読み出して、前記ステップS2に戻る(ステップS12)。
【0107】
図12は、前記計算サーバ30のクラス別データエリア322Aに登録された座席表データDsの他の実施形態を示す図である。
【0108】
前記サーバ処理でのステップS306において、前記先生用通信機器20からの設定により計算サーバ30のクラス別データエリア322Aに登録する座席表のデータは、該当クラスの生徒数とその座席の配置の変化に対応して予め設定した複数パターンの座席表da,db,dcとして登録してもよい。
【0109】
これによれば、前記サーバ処理に伴う受信データ集約処理S313において、該当クラスの座席表の配置を現在の配置に合わせて選択した後に、前記バーコード内容データとして受信した統計データに対応する受信データ一覧画面やグラフデータ一覧画面を作成できる。
【0110】
前記受信データ集約処理において前記クラス別データエリア322Aに登録された座席表(又はグループ表)に応じて作成された受信データ一覧画面やグラフデータ一覧画面は、グループIDメモリ323に登録されている該当グループID(ClassID;ABC123)に対応付けられた先生用通信機器20のメールアドレスを宛先として送信される(ステップS314)。
【0111】
図13は、前記計算サーバ30の受信データ集約処理に従い作成されたグラス別の座席表に対応するグラフデータ一覧画面を示す図である。
【0112】
図14は、前記計算サーバ30の受信データ集約処理に従い作成されたグラス別のグループ表に対応するグラフデータ一覧画面を示す図である。
【0113】
これにより、担任や副担任の先生用通信機器20であるカメラ付きタブレットPC等の表示出力部21には、
図13(又は
図14)に示すように、担当クラスの各生徒の関数電卓10A,10B,…から取得された統計データ(統計計算結果データ)のグラフを該当クラスの座席表(又はグループ(班)表)に合わせて集約した集約画像のデータが表示される。そして、当該集約画像画面をプロジェクタPにより拡大投影して表示することで、該当クラスの生徒全員で互いの統計データを確認し合いながら学習できる。
【0114】
したがって、前記構成の計算サーバ30によれば、担当クラスのグループID(ClassID)を登録した複数(主担任/副担任等)の先生用通信機器(カメラ付きタブレットPC等)20a,20bにより、各生徒A,B,…の情報表示装置(関数電卓)10A,10B,…にて統計計算の計算データと当該電卓固有(生徒固有)のIDとを二次元コード画像(QRコード)化して表示出力部21に表示させたその二次元コード画像を撮影し、当該二次元コード画像から解析したバーコード内容データ中の前記電卓固有IDと計算データとグループIDとを計算サーバ30へ送信する。すると、計算サーバ30は、前記先生用通信機器20から受信された電卓固有ID毎の計算データを同受信されたグループIDに対応したクラス別データエリア322Aに登録し、当該クラス別に登録された電卓固有ID毎の計算データを画像データとして集約し、この集約された画像データをグループIDメモリ323の該当グループIDに対応付けされて登録された管理者のメールアドレス(例えば該当クラスの先生用通信機器20や該当クラスに共通のWebメールアドレス)に送信する。
【0115】
これにより、クラスに属する各生徒A,B,…の情報表示装置(関数電卓)10A,10B,…によりそれぞれ入力あるいは計算された計算対象データの2次元コード画像(QRコード)Qを、該当クラスを担当する複数の先生の先生用通信機器(タブレットPC)20a,20bにより手分けして撮影して計算サーバ30へ送信するだけで、当該各情報表示装置(関数電卓)10A,10B,…の属するクラス毎に前記計算対象データを集約した画像データとして出力し、当該先生用通信機器(タブレットPC)20a,20bやクラス共有のプロジェクタP等に表示させて見ることができる。
【0116】
また、前記構成の計算サーバ30によれば、前記グループIDメモリ323には、予め、前記先生用通信機器20a,20bからのユーザ(先生)操作に応じて入力されたグループID(ClassID)と管理者の送信先情報(メールアドレス)とを対応付けて登録しておくことで、前記各生徒A,B,…の情報表示装置(関数電卓)10A,10B,…による計算対象データを集約した画像データを所望の表示出力装置等に表示出力させて見ることができる。
【0117】
また、前記構成の計算サーバ30によれば、前記クラス別データエリア322Aには、該当クラスの各生徒の座席の位置(又は各生徒の属するグループ(班))に前記電卓固有IDを対応付けた座席表(又はグループ(班)表)を登録し、前記各生徒A,B,…の情報表示装置(関数電卓)10A,10B,…による計算対象データを集約した画像データは、前記座席表(又はグループ(班)表)の各座席の位置(又は各グループ(班)の位置)に前記電卓固有ID毎の計算対象データを配置して集約した画像データとして作成する。
【0118】
これにより、前記画像データの送信先である管理者側では、担当クラスに属する各生徒A,B,…の情報表示装置(関数電卓)10A,10B,…による計算対象データを座席表(又はグループ表)に集約した形態で確認することができる。
【0119】
さらに、前記構成の計算サーバ30によれば、前記先生用通信機器(カメラ付きタブレットPC)20a,20bから受信された前記各生徒の情報表示装置(関数電卓)10A,10B,…による統計計算の計算データが、統計の表データと計算種類(例えば回帰計算)である場合は、当該表データに応じたプロット点とそのプロット点に応じたグラフの画像を作成し、また前記計算種類に従い統計計算された計算結果のデータである場合は、当該計算結果のデータに応じたグラフのみの画像を作成し、前記各計算データに応じたグラフの画像を集約した画像データを作成する。
【0120】
これにより、前記各生徒の情報表示装置(関数電卓)10A,10B,…から前記2次元コード画像(QRコード)によって前記先生用通信機器20a,20bを経由して取得した統計計算の表データや計算結果データを、当該計算サーバ30により何れも回帰計算しグラフ化して集約した画像データとして出力できる。
【0121】
上記実施例においては、サーバにおいて、各生徒の情報表示装置(電卓)の固有ID別にグループID毎に計算データが集約されることとした。その場合、同じ固有IDで計算データが修正されてサーバに取得されると、その固有IDの計算データが更新されて登録されることとなる。それに対して、同じ固有IDでも、日時によって、計算データが別々に記憶されて集約されるようにしても良い。またグループIDに集約されたデータのうち、固有IDの最新の計算データを集約対象にして集約しても良い。またグループIDを管理する先生がグループID内の集約データを初期化したり、最新の各固有IDの計算データ以外を消去するか、全て残すかを設定できるようにしても良い。また、グループIDの集約データを統計計算の種類毎に分類して、先生の指定する種類の計算データのみを集約するようにしても良い。
なお、前記各実施形態において記載した計算サーバ20による各処理の手法、すなわち、
図5のフローチャートに示すサーバ処理、
図6のフローチャートに示す前記サーバ処理に伴う受信データ集約処理などの各手法は、何れもコンピュータに実行させることができるプログラムとして、メモリカード(ROMカード、RAMカード等)、磁気ディスク(フロッピー(登録商標)ディスク、ハードディスク等)、光ディスク(CD−ROM、DVD等)、半導体メモリ等の記録媒体(33)に格納して配布することができる。また、前記各手法を実現するためのプログラムのデータは、プログラムコードの形態として通信ネットワークN上を伝送させることができ、このプログラムデータを、通信ネットワークNに接続された電子機器のコンピュータに通信部(35)によって取り込むことで、前述したサーバ機能を実現することもできる。
【0122】
本願発明は、前記各実施形態に限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で種々に変形することが可能である。さらに、前記各実施形態には種々の段階の発明が含まれており、開示される複数の構成要件における適宜な組み合わせにより種々の発明が抽出され得る。例えば、各実施形態に示される全構成要件から幾つかの構成要件が削除されたり、幾つかの構成要件が異なる形態にして組み合わされても、発明が解決しようとする課題の欄で述べた課題が解決でき、発明の効果の欄で述べられている効果が得られる場合には、この構成要件が削除されたり組み合わされた構成が発明として抽出され得るものである。
【0123】
以下に、本願出願の当初の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
【0124】
[1]
各情報表示装置から通信機器に取得された計算データと前記通信機器に記憶されたグループIDとを前記通信機器から受信する計算データ受信手段と、
前記計算データ受信手段により受信された計算データを前記グループIDに対応付けて登録するデータ登録手段と、
前記データ登録手段により登録された計算データを前記グループID別に集約した集約画像データにして送信する集約画像送信手段と、
を備えたことを特徴とするサーバ装置。
【0125】
[2]
複数のグループIDにそれぞれ対応付けて送信先情報を記憶しているグループID記憶手段を備え、
前記集約画像送信手段は、前記データ登録手段により登録された計算データを前記グループID別に集約した集約画像データにして前記グループID記憶手段により記憶されている当該グループIDに対応付けられた送信先情報により示される送信先に送信する、
ことを特徴とする[1]に記載のサーバ装置。
【0126】
[3]
ユーザ操作に応じて、前記グループIDと前記送信先情報とを前記グループID記憶手段に登録するグループID登録手段を備えた、
ことを特徴とする[1]または[2]に記載のサーバ装置。
【0127】
[4]
前記計算データ受信手段は、前記各情報表示装置から取得された装置個別IDと計算データと前記通信機器に記憶された当該情報表示装置の属するグループIDとを当該通信機器から受信し、
前記データ登録手段は、前記計算データ受信手段により受信された装置個別IDと計算データとを前記グループIDに対応付けて登録し、
各座席に前記各情報表示装置の装置個別IDを対応付けた座席表を登録する座席表登録手段を備え、
前記集約画像送信手段は、前記データ登録手段により登録された計算データを前記グループID別に前記座席表登録手段により登録された座席表の該当する装置個別IDの座席の位置に配置して集約した集約画像データにして送信する、
ことを特徴とする[1]ないし[3]の何れかに記載のサーバ装置。
【0128】
[5]
前記計算データ受信手段は、前記各情報表示装置から取得された装置個別IDと計算データと前記通信機器に記憶された当該情報表示装置の属するグループIDとを当該通信機器から受信し、
前記データ登録手段は、前記計算データ受信手段により受信された装置個別IDと計算データとを前記グループIDに対応付けて登録し、
各班に前記各情報表示装置の装置個別IDを対応付けた班表を登録する班表登録手段を備え、
前記集約画像送信手段は、前記データ登録手段により登録された計算データを前記グループID別に前記班表登録手段により登録された班表の該当する装置個別IDの班の位置に配置して集約した集約画像データにして送信する、
ことを特徴とする[1]ないし[3]の何れかに記載のサーバ装置。
【0129】
[6]
前記各情報表示装置からの計算データは、統計計算の表データまたは当該表データの計算結果データであって、
前記集約画像送信手段は、前記データ登録手段により登録された計算データが統計計算の表データである場合は当該表データのプロット点と当該プロット点に応じたグラフからなるグラフ画像を作成し、前記データ登録手段により登録された計算データが統計計算の計算結果データである場合は当該計算結果データに応じたグラフのみからなるグラフ画像を作成し、前記グループID別に集約した集約画像データにして送信する、
ことを特徴とする[1]ないし[5]の何れかに記載のサーバ装置。
【0130】
[7]
前記通信機器は、各情報表示装置からの計算データを当該情報表示装置により表示された当該計算データを含む二次元コード画像を撮影して取得し、
前記計算データ受信手段は、前記各情報表示装置から前記二次元コード画像の撮影により取得された計算データを含む二次元コード画像のコードデータと前記通信機器に記憶された当該情報表示装置の属するグループIDとを当該通信機器から受信する二次元コードデータ受信手段を有する、
ことを特徴とする[1]ないし[6]の何れかに記載のサーバ装置。
【0131】
[8]
前記グループID記憶手段により記憶される複数のグループIDにそれぞれ対応付けられた送信先情報は、該当するグループIDを記憶している前記通信機器の通信アドレスであって、
前記集約画像送信手段は、前記データ登録手段により登録された計算データを前記グループID別に集約した集約画像データにして前記グループID記憶手段により記憶されている当該グループIDに対応付けられた前記通信機器の通信アドレスに送信する、
ことを特徴とする[2]に記載のサーバ装置。
【0132】
[9]
通信機器に取得された計算データと前記通信機器に記憶されたグループIDとを前記通信機器から受信する計算データ受信手段と、
前記計算データ受信手段により受信された計算データを前記グループIDに対応付けて登録するデータ登録手段と、
前記データ登録手段により登録された計算データを前記グループID別に集約した集約画像データにして送信する集約画像送信手段と、
を備えたサーバ装置が受信する前記計算データをユーザ操作に応じて前記通信機器に外部出力する計算データ出力手段を備えたことを特徴とする情報表示装置。
【0133】
[10]
電子機器のコンピュータを制御するためのプログラムであって、
前記コンピュータを、
各情報表示装置から通信機器に取得された計算データと前記通信機器に記憶されたグループIDとを前記通信機器から受信する計算データ受信手段、
前記計算データ受信手段により受信された計算データを前記グループIDに対応付けて登録するデータ登録手段、
前記データ登録手段により登録された計算データを前記グループID別に集約した集約画像データにして送信する集約画像送信手段、
として機能させるためのコンピュータ読み込み可能なプログラム。