特許第6822590号(P6822590)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6822590
(24)【登録日】2021年1月12日
(45)【発行日】2021年1月27日
(54)【発明の名称】保守契約料金算出システム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/10 20120101AFI20210114BHJP
   G06Q 30/02 20120101ALI20210114BHJP
   F24F 11/49 20180101ALI20210114BHJP
【FI】
   G06Q50/10
   G06Q30/02 490
   F24F11/49
【請求項の数】9
【全頁数】20
(21)【出願番号】特願2020-57140(P2020-57140)
(22)【出願日】2020年3月27日
(65)【公開番号】特開2020-166860(P2020-166860A)
(43)【公開日】2020年10月8日
【審査請求日】2020年3月27日
(31)【優先権主張番号】特願2019-68603(P2019-68603)
(32)【優先日】2019年3月29日
(33)【優先権主張国】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】000002853
【氏名又は名称】ダイキン工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100087985
【弁理士】
【氏名又は名称】福井 宏司
(72)【発明者】
【氏名】成清 保隆
(72)【発明者】
【氏名】桐木 学
【審査官】 久慈 渉
(56)【参考文献】
【文献】 特開2006−127070(JP,A)
【文献】 特開2002−106930(JP,A)
【文献】 特開2005−202045(JP,A)
【文献】 特開2011−138251(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00 − 99/00
F24F 11/49
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
室内機(31)及び室外機(32)を備える空気調和機(30)の保守契約料金を算出する保守契約料金算出システム(1)であって、
前記室内機(31)の設置環境に関する第1環境情報と、前記室外機(32)の設置環境に関する第2環境情報とを取得する取得部(11)と、
前記第1環境情報及び前記第2環境情報に応じて前記保守契約料金を算出する算出部(12)とを備え、
前記第1環境情報は、少なくとも、前記室内機(31)の周辺環境を含み、
前記室内機(31)の前記周辺環境は、油、湿度、水滴、及び粉塵の少なくとも1つに関する情報を含み、
前記第2環境情報は、少なくとも、前記室外機(32)の周辺環境を含み、
前記室外機(32)の前記周辺環境は、塩害、砂塵、風雨、及び着雪の少なくとも1つに関する情報を含む
保守契約料金算出システム。
【請求項2】
前記取得部(11)は、前記第1環境情報として、前記室内機(31)が設置された物件の所在地、前記物件の用途、前記室内機(31)の周辺環境、及び前記室内機(31)の設置場所の用途の少なくとも1つを取得する
請求項1に記載の保守契約料金算出システム。
【請求項3】
前記取得部(11)は、前記第2環境情報として、前記室外機(32)が設置された物件の所在地、前記物件の用途、前記室外機(32)の周辺環境、及び前記室外機(32)の設置場所の用途の少なくとも1つを取得する
請求項1または2に記載の保守契約料金算出システム。
【請求項4】
前記取得部(11)は、前記空気調和機(30)の施工に関する施工情報をさらに取得し、
前記算出部(12)は、前記第1環境情報、前記第2環境情報、及び前記施工情報に応じて前記保守契約料金を算出する
請求項1〜3のいずれか一項に記載の保守契約料金算出システム。
【請求項5】
前記施工情報は、前記室内機(31)と前記室外機(32)とを接続する配管の長さ、前記室内機(31)と前記室外機(32)との高低差、及び1系統あたりの前記室内機(31)と前記室外機(32)との接続台数の少なくとも1つに関する情報を含む
請求項4に記載の保守契約料金算出システム。
【請求項6】
前記取得部(11)は、前記空気調和機(30)の運転データに関する運転情報をさらに取得し、
前記算出部(12)は、前記第1環境情報、前記第2環境情報、及び前記運転情報に応じて前記保守契約料金を算出する
請求項1〜5のいずれか一項に記載の保守契約料金算出システム。
【請求項7】
前記運転情報は、所定期間における運転時間、サーモオン時間、発停回数、及び最大負荷の少なくとも1つに関する情報を含む
請求項6に記載の保守契約料金算出システム。
【請求項8】
前記取得部(11)は、前記空気調和機(30)の運用開始日からの運用期間をさらに取得し、
前記算出部(12)は、前記第1環境情報、前記第2環境情報、及び前記運用期間に応じて前記保守契約料金を算出する
請求項1〜7のいずれか一項に記載の保守契約料金算出システム。
【請求項9】
前記室内機(31)の設置環境に応じた前記室内機(31)の第1故障率と、前記室外機(32)の設置環境に応じた前記室外機(32)の第2故障率とを含む教師データを用いて、前記第1環境情報及び前記第2環境情報から前記保守契約料金を算出するための算出モデルを生成する学習部(13)をさらに備え、
前記算出部(12)は、前記第1環境情報、前記第2環境情報、及び前記算出モデルに応じて前記保守契約料金を算出する
請求項1〜8のいずれか一項に記載の保守契約料金算出システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、保守契約料金算出システムに関する。
【背景技術】
【0002】
空気調和機の保守契約料金を算出する保守契約料金算出システムが知られている。この保守契約料金算出システムでは、保守対象の機器・機種名と、設置時期、仕様、及び用途の少なくとも1つとに応じて保守契約料金が算出される。特許文献1は、従来の保守契約料金算出システムの一例を開示している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2007−140640号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
空気調和機の保守契約料金を算出する上で、空気調和機の故障率を検討することが望まれる。空気調和機の故障率は、空気調和機の設置環境によって変化する。一方、空気調和機の故障率は、室内機と室外機とで相違する。これは、室内機の設置環境と室外機の設置環境とが互いに異なることが関係している。このため、空気調和機の故障率に応じた適切な保守契約料金を算出するためには、室内機の設置環境及び室外機の設置環境を考慮することが好ましい。
【0005】
本開示の目的は、適切な保守契約料金を算出可能な保守契約料金算出システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この課題を解決する保守契約料金算出システムは、室内機及び室外機を備える空気調和機の保守契約料金を算出する保守契約料金算出システムであって、前記室内機の設置環境に関する第1環境情報と、前記室外機の設置環境に関する第2環境情報とを取得する取得部と、前記第1環境情報及び前記第2環境情報に応じて前記保守契約料金を算出する算出部とを備える。この構成によれば、室内機の設置環境及び室外機の設置環境に応じて保守契約料金が算出されるため、空気調和機の故障率に応じた適切な保守契約料金を算出できる。このため、保守契約を締結する顧客に好適なサービスを提供できる。
【0007】
上記保守契約料金算出システムにおいて、前記取得部は、前記第1環境情報として、前記室内機が設置された物件の所在地、前記物件の用途、前記室内機の周辺環境、及び前記室内機の設置場所の用途の少なくとも1つを取得することが好ましい。この構成によれば、室内機の設置環境に関する好適な情報が第1環境情報に含まれるため、空気調和機の故障率に応じた適切な保守契約料金を算出できる。
【0008】
上記保守契約料金算出システムにおいて、前記第1環境情報は、少なくとも、前記室内機の周辺環境を含み、前記室内機の前記周辺環境は、油、湿度、水滴、及び粉塵の少なくとも1つに関する情報を含むことが好ましい。この構成によれば、室内機の周辺環境に関する好適な情報が第1環境情報に含まれるため、空気調和機の故障率に応じた適切な保守契約料金を算出できる。
【0009】
上記保守契約料金算出システムにおいて、前記取得部は、前記第2環境情報として、前記室外機が設置された物件の所在地、前記物件の用途、前記室外機の周辺環境、及び前記室外機の設置場所の用途の少なくとも1つを取得することが好ましい。この構成によれば、室外機の設置環境に関する好適な情報が第2環境情報に含まれるため、空気調和機の故障率に応じた適切な保守契約料金を算出できる。
【0010】
上記保守契約料金算出システムにおいて、前記第2環境情報は、少なくとも、前記室外機の周辺環境を含み、前記室外機の前記周辺環境は、塩害、砂塵、風雨、及び着雪の少なくとも1つに関する情報を含むことが好ましい。この構成によれば、室外機の周辺環境に関する好適な情報が第2環境情報に含まれるため、空気調和機の故障率に応じた適切な保守契約料金を算出できる。
【0011】
上記保守契約料金算出システムにおいて、前記取得部は、前記空気調和機の施工に関する施工情報をさらに取得し、前記算出部は、前記第1環境情報、前記第2環境情報、及び前記施工情報に応じて前記保守契約料金を算出することが好ましい。この構成によれば、第1環境情報及び第2環境情報と、空気調和機の故障率に関連する施工情報とに応じて保守契約料金が算出されるため、空気調和機の故障率に応じた適切な保守契約料金を算出できる。
【0012】
上記保守契約料金算出システムにおいて、前記施工情報は、前記室内機と前記室外機とを接続する配管の長さ、前記室内機と前記室外機との高低差、及び1系統あたりの前記室内機と前記室外機との接続台数の少なくとも1つに関する情報を含むことが好ましい。この構成によれば、空気調和機の施工に関する好適な情報が施工情報に含まれるため、空気調和機の故障率に応じた適切な保守契約料金を算出できる。
【0013】
上記保守契約料金算出システムにおいて、前記取得部は、前記空気調和機の運転データに関する運転情報をさらに取得し、前記算出部は、前記第1環境情報、前記第2環境情報、及び前記運転情報に応じて前記保守契約料金を算出することが好ましい。この構成によれば、第1環境情報及び第2環境情報と、空気調和機の故障率に関連する運転情報とに応じて保守契約料金が算出されるため、空気調和機の故障率に応じた適切な保守契約料金を算出できる。
【0014】
上記保守契約料金算出システムにおいて、前記運転情報は、所定期間における運転時間、サーモオン時間、発停回数、及び最大負荷の少なくとも1つに関する情報を含むことが好ましい。この構成によれば、空気調和機の運転データに関する好適な情報が運転情報に含まれるため、空気調和機の故障率に応じた適切な保守契約料金を算出できる。
【0015】
上記保守契約料金算出システムにおいて、前記取得部は、前記空気調和機の運用開始日からの運用期間をさらに取得し、前記算出部は、前記第1環境情報、前記第2環境情報、及び前記運用期間に応じて前記保守契約料金を算出することが好ましい。この構成によれば、第1環境情報及び第2環境情報と、空気調和機の故障率に関連する運用期間とに応じて保守契約料金が算出されるため、空気調和機の故障率に応じた適切な保守契約料金を算出できる。
【0016】
上記保守契約料金算出システムにおいて、前記室内機の設置環境に応じた前記室内機の第1故障率と、前記室外機の設置環境に応じた前記室外機の第2故障率とを含む教師データを用いて、前記第1環境情報及び前記第2環境情報から前記保守契約料金を算出するための算出モデルを生成する学習部をさらに備え、前記算出部は、前記第1環境情報、前記第2環境情報、及び前記算出モデルに応じて前記保守契約料金を算出することが好ましい。この構成によれば、第1環境情報及び第2環境情報と、教師データを用いて生成された算出モデルとに応じて保守契約料金が算出されるため、空気調和機の故障率に応じた適切な保守契約料金を算出できる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1】保守契約料金算出システムと空気調和システムとの関係を示す概略図。
図2】保守契約料金算出システム及び空気調和システムの構成を示すブロック図。
図3】保守契約料金と等級との関係の一例を示すグラフ。
図4】保守契約料金算出システムが実行する処理の一例を示すフローチャート。
図5】保守契約会社と顧客との保守契約に関する一連の処理を示すフローチャート。
図6】他の実施形態の保守契約料金算出システムと空気調和機との関係を示す概略図。
図7】物件情報がまとめられたテーブル。
図8】室内機及び室外機の特定環境情報がまとめられたテーブル。
【発明を実施するための形態】
【0018】
(実施形態)
以下、実施形態の保守契約料金算出システム1について説明する。なお、本開示は、以下に記載する例示に限定されるものではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内での全ての変更が含まれることが意図される。
【0019】
保守契約料金算出システム1は、例えば保守契約会社と顧客との間で締結される空気調和システム20の保守契約に利用される。保守契約料金算出システム1は、予め設定された契約期間において、空気調和システム20の保守契約に関するサービスを顧客に提供するための保守契約料金を算出する。空気調和システム20の保守契約に関するサービスには、空気調和システム20のメンテナンス及び障害対応等のサービスが含まれる。保守契約料金は、例えば契約期間の更新に応じて更新される。保守契約料金が月額である場合、保守契約料金は、契約期間内において月々に更新されてもよい。
【0020】
図1に示されるように、空気調和システム20は、空気調和機30と、空気調和機30を管理する空調管理装置40とを備える。空気調和機30は、室内機31及び室外機32を備える。図1に示される例では、1系統あたり5台の室内機31と1台の室外機32とが接続されている。1系統あたりの室内機31の台数は、1台以上且つ4台以下、又は6台以上であってもよい。1系統あたりの室外機32の台数は、2台もしくは3台、または4台以上であってもよい。室内機31は、例えば冷媒配管33及び空調通信線34を介して室外機32と接続されている。空調管理装置40は、空調通信線34を介して室外機32に接続されている。空調管理装置40は、例えば空気調和機30が設置された物件の管理者からの指令に応じて、複数の室内機31を集中管理する。空気調和システム20は、空調管理装置40を省略して構成されてもよい。
【0021】
次に、図2を参照して、保守契約料金算出システム1の構成について説明する。
保守契約料金算出システム1は、室内機31及び室外機32を備える空気調和機30の保守契約料金を算出する。保守契約料金算出システム1は、空気調和機30に関する各種の情報を取得する取得部11と、空気調和機30に関する各種の情報に応じて保守契約料金を算出する算出部12とを備える。空気調和機30に関する各種の情報は、室内機31の設置環境に関する第1環境情報、及び室外機32の設置環境に関する第2環境情報を含む。空気調和機30に関する各種の情報は、空気調和機30の施工に関する施工情報、空気調和機30の運転データに関する運転情報、及び空気調和機30の運転データに関する運転情報の少なくとも1つをさらに含んでいてもよい。
【0022】
保守契約料金算出システム1は、ネットワークNを介して空気調和システム20と通信可能に構成されている。一例では、保守契約料金算出システム1は、ネットワークNを介して空調管理装置40と通信可能に構成されている。取得部11は、例えばネットワークNを介して空気調和機30に関する各種の情報を取得する。取得部11は、空気調和機30に関する各種の情報を空調管理装置40から直接取得してもよく、空調管理装置40から取得した情報に基づいて空気調和機30に関する各種の情報を推定してもよい。取得部11は、空気調和機30に関する各種の情報を、空調管理装置40から取得した情報に基づいてサーバ又はデータベースから取得してもよい。空調管理装置40が空気調和システム20から省略される例では、取得部11は、空気調和機30に関する各種の情報を室内機31及び室外機32の少なくとも一方から取得する。保守契約料金算出システム1と空気調和システム20とがネットワークNを介して通信されない場合、取得部11は、空気調和機30が点検された点検データから空気調和機30に関する各種の情報を取得する。
【0023】
取得部11は、室内機31の設置環境に関する第1環境情報と、室外機32の設置環境に関する第2環境情報とを取得する。1系統あたりに複数台の室内機31が含まれる場合、取得部11は、代表の室内機31の設置環境に関する第1環境情報を取得してもよく、それぞれの室内機31の設置環境に関する第1環境情報を個別に取得してもよい。第1環境情報は、室内機31の故障率に影響を与える情報を含む。第2環境情報は、室外機32の故障率に影響を与える情報を含む。
【0024】
取得部11は、第1環境情報として、室内機31が設置された物件の所在地、物件の用途、室内機31の周辺環境、及び室内機31の設置場所の用途の少なくとも1つを取得する。物件の所在地は、例えば物件の住所に関する情報を含む。物件の所在地において、空気調和機30の稼働率が高いことが想定される場合、空気調和機30の故障率が高くなることが想定される。物件の用途は、例えば商業施設、工場、学校、及び住宅等のいずれかに関する情報を含む。物件の用途において、空気調和機30の稼働率が高いことが想定される場合、空気調和機30の故障率が高くなることが想定される。室内機31の周辺環境は、例えば油、湿度、水滴、及び粉塵の少なくとも1つに関する情報を含む。室内機31の周辺環境において、油の量、湿度、水滴の量、及び粉塵の量の少なくとも1つが増加するにつれて、空気調和機30の故障率が高くなることが想定される。取得部11は、第1環境情報として室内機31の周辺環境を取得する場合、室内機31が設置された物件の所在地を取得し、その所在地に近い他の物件に設置された室内機の周辺環境を、室内機31の周辺環境としてデータベース等から取得してもよい。室内機31の設置場所の用途は、スポーツジム、サーバルーム、学校の教室、及びキッチン等のいずれかに関する情報を含む。室内機31の設置場所の用途において、室内機31が外部から受ける影響が大きいことが想定される場合、空気調和機30の故障率が高くなることが想定される。
【0025】
取得部11は、第2環境情報として、室外機32が設置された物件の所在地、物件の用途、室外機32の周辺環境、及び室外機32の設置場所の用途の少なくとも1つを取得する。室外機32の周辺環境は、塩害、砂塵、風雨、及び着雪の少なくとも1つに関する情報を含む。室外機32の周辺環境において、塩害、砂塵、風雨、及び着雪の少なくとも1つが増加するにつれて、空気調和機30の故障率が高くなることが想定される。取得部11は、第2環境情報として室外機32の周辺環境を取得する場合、室外機32が設置された物件の所在地を取得し、その所在地に基づいて気象サーバ等から室外機32の周辺環境を取得してもよい。室外機32の周辺環境は、塩害、砂塵、風雨、及び着雪の少なくとも1つに代えて又は加えて、室外機32内への侵入が想定される生物に関する情報を含んでいてもよい。室外機32の設置場所の用途は、駐車場、運動場、庭、屋根、及びベランダ等のいずれかに関する情報を含む。室外機32の設置場所の用途において、室外機32が外部から受ける影響が大きいことが想定される場合、空気調和機30の故障率が高くなることが想定される。
【0026】
取得部11は、空気調和機30の施工に関する施工情報をさらに取得する。施工情報は、空気調和機30の故障率に影響を与える情報を含む。施工情報は、室内機31と室外機32とを接続する配管の長さ、室内機31と室外機32との高低差、及び1系統あたりの室内機31と室外機32との接続台数の少なくとも1つに関する情報を含む。室内機31と室外機32とを接続する配管の長さは、例えば冷媒配管33の長さである。室内機31と室外機32とを接続する配管が長くなるにつれて、空気調和機30の故障率が高くなることが想定される。室内機31と室外機32との高低差は、例えば室内機31の底面と室外機32の底面との高低差によって規定される。室内機31と室外機32との高低差が大きくなるにつれて、空気調和機30の故障率が高くなることが想定される。1系統あたりの室内機31と室外機32との接続台数は、例えば1系統あたりの室内機31の台数と室外機32の台数との関係によって規定される。一例では、1系統あたりの室内機31と室外機32との接続台数は、室外機32に接続される室内機31の台数である。1系統あたりの室内機31と室外機32との接続台数が増加するにつれて、空気調和機30の故障率が高くなることが想定される。
【0027】
取得部11は、空気調和機30の運転データに関する運転情報をさらに取得する。運転情報は、空気調和機30の故障率に影響を与える情報を含む。運転情報は、所定期間における運転時間、サーモオン時間、発停回数、及び最大負荷の少なくとも1つに関する情報を含む。所定期間における運転時間は、所定期間において空気調和機30が運転している時間である。所定期間における運転時間が長くなるにつれて、空気調和機30の故障率が高くなることが想定される。運転時間は、空気調和機30を構成する部品毎の運転時間であってもよい。空気調和機30を構成する部品には、室内機31を構成する部品、及び室外機32を構成する部品の少なくとも一方が含まれる。所定期間におけるサーモオン時間は、所定期間において空気調和機30に搭載される圧縮機が運転している時間である。所定期間におけるサーモオン時間が長くなるにつれて、空気調和機30の故障率が高くなることが想定される。所定期間における発停回数は、所定期間において圧縮機の運転開始と運転停止とが繰り返される回数である。所定期間における発停回数が増加するにつれて、空気調和機30の故障率が高くなることが想定される。所定期間における最大負荷は、所定期間における圧縮機の最大負荷である。所定期間における最大負荷が増加するにつれて、空気調和機30の故障率が高くなることが想定される。運転情報は、所定期間における運転時間、サーモオン時間、発停回数、及び最大負荷の少なくとも1つに代えて又は加えて、空気調和機30の冷房運転に関する冷房情報を含んでいてもよい。冷房状態は、冷房の慣らし運転、及び冷房運転の頻度の少なくとも一方に関する情報を含む。
【0028】
取得部11は、空気調和機30の運用開始日からの運用期間をさらに取得する。空気調和機30の運用開始日は、例えば空気調和機30が設置された日である。運用期間は、空気調和機30の故障率に影響を与える情報を含む。空気調和機30の運用期間が長くなるにつれて、空気調和機30の故障率が高くなることが想定される。取得部11は、室内機31及び室外機32のいずれかの運用期間を取得してもよく、室内機31及び室外機32のそれぞれの運用期間を個別に取得してもよい。1系統あたりに複数台の室内機31が含まれる場合、取得部11は、代表の室内機31及び室外機32のいずれかの運用期間を取得してもよく、複数の室内機31及び室外機32のそれぞれの運用期間を個別に取得してもよい。なお、複数の室内機31及び室外機32の少なくとも1つが新品に交換された場合、交換された機器の運用期間が更新される。
【0029】
保守契約料金算出システム1は、空気調和機30に関する各種の情報を含む教師データを用いて、空気調和機30に関する各種の情報から保守契約料金を算出するための算出モデルを生成する学習部13をさらに備える。教師データは、室内機31の設置環境に応じた室内機31の第1故障率と、室外機32の設置環境に応じた室外機32の第2故障率とを含む。学習部13は、第1環境情報及び第2環境情報から算出モデルを生成する。教師データは、空気調和機30の施工に応じた第3故障率、空気調和機30の運転データに応じた第4故障率、及び空気調和機30の運用期間に応じた第5故障率の少なくとも1つをさらに含んでいてもよい。この場合、学習部13は、第1環境情報及び第2環境情報に加えて、施工情報、運転情報、及び運用期間の少なくとも1つから算出モデルを生成する。保守契約料金算出システム1は、学習部13を省略して構成されてもよい。
【0030】
保守契約料金算出システム1は、保守契約料金の算出に関連する各種の情報を記憶する記憶部14をさらに備える。記憶部14は、例えば教師データ及び算出モデルの少なくとも一方を更新可能に記憶している。学習部13が保守契約料金算出システム1から省略される例では、記憶部14は、空気調和機30に関する各種の情報から保守契約料金を算出するために予め設定されたモデルを更新可能に記憶していてもよい。
【0031】
算出部12は、第1環境情報及び第2環境情報に応じて保守契約料金を算出する。算出部12は、例えば第1環境情報及び第2環境情報に応じて空気調和機30の故障率が低いことが想定される場合、保守契約料金が低くなるように保守契約料金を算出する。算出部12は、例えば第1環境情報及び第2環境情報に応じて空気調和機30の故障率が高いことが想定される場合、保守契約料金が高くなるように保守契約料金を算出する。
【0032】
算出部12は、例えば以下の第1例〜第5例のいずれかに従って保守契約料金を算出する。第1例では、算出部12は、第1環境情報及び第2環境情報だけに応じて保守契約料金を算出する。第2例では、算出部12は、第1環境情報、第2環境情報、及び施工情報に応じて保守契約料金を算出する。第3例では、算出部12は、第1環境情報、第2環境情報、及び運転情報に応じて保守契約料金を算出する。第4例では、算出部12は、第1環境情報、第2環境情報、及び運用期間に応じて保守契約料金を算出する。第5例では、算出部12は、算出モデルの生成に用いられた各種の情報、及び算出モデルに応じて保守契約料金を算出する。一例では、算出部12は、第1環境情報、第2環境情報、及び算出モデルに応じて保守契約料金を算出する。本実施形態では、算出部12は、上述の第5例に従って保守契約料金を算出する。取得部11は、保守契約料金の算出に用いられる情報だけを取得してもよい。
【0033】
次に、図3を参照して、保守契約料金と等級との関係について説明する。
算出部12は、空気調和機30に関する各種の情報に応じて保守契約料金の料金体系を規定する等級を決定し、その等級に応じて保守契約料金を算出する。この場合、保守契約料金は、等級に応じて段階的に決められる。算出部12は、例えば空気調和機30の故障率が低い、又は空気調和機30の故障率が低くなることが想定されると、保守契約料金が低くなるように等級を決定する。図3に示される例では、等級が高くなるにつれて保守契約料金が低くなる。算出部12は、例えば空気調和機30の故障率が高い、又は空気調和機30の故障率が高くなることが想定されると、保守契約料金が高くなるように等級を決定する。図3に示される例では、等級が低くなるにつれて保守契約料金が高くなる。算出部12は、空気調和機30に関する各種の情報に応じて保守契約料金を個別に算出してもよい。
【0034】
次に、図4を参照して、保守契約料金算出システム1が実行する処理の一例について説明する。
保守契約料金算出システム1は、ステップS11において、空気調和機30に関する各種の情報を取得する。一例では、取得部11は、ネットワークNを介して保守契約料金の算出に用いられる各種の情報を取得する。保守契約料金算出システム1は、ステップS12において、保守契約料金を算出するための算出モデルを生成する。一例では、学習部13は、第1環境情報及び第2環境情報から算出モデルを生成する。学習部13は、算出モデルに関する情報を記憶部14に記憶させてもよく、算出モデルに関する情報を算出部12に出力してもよい。保守契約料金算出システム1は、ステップS13において、空気調和機30に関する各種の情報に応じて保守契約料金を算出する。一例では、算出部12は、第1環境情報、第2環境情報、及び算出モデルに応じて保守契約料金を算出する。以上の処理を経て、ステップS11〜ステップS13の処理を終了する。
【0035】
次に、図5を参照して、保守契約会社と顧客との保守契約に関する一連の処理について説明する。
保守契約会社と顧客との保守契約は、例えば以下の手順に従って締結される。ステップS21では、顧客が保守契約の加入を保守契約会社に要求する。ステップS22では、保守契約会社が保守契約の加入可否を判定し、加入可否を顧客に通知する。保守契約会社は、例えば顧客が保守契約の加入条件を満たす場合に保守契約の加入を許可し、顧客が保守契約の加入条件を満たさない場合に保守契約の加入を拒否する。保守契約の加入が許可された場合、ステップS23の処理に移行する。一方、保守契約の加入が拒否された場合、保守契約会社と顧客との保守契約が締結されない。
【0036】
ステップS23では、顧客が保守契約料金の算出に必要な各種の情報を保守契約会社に送信する。具体的には、顧客が所有する空気調和システム20が、保守契約料金の算出に必要な各種の情報を、保守契約会社が利用する保守契約料金算出システム1に送信する。ステップS24では、保守契約料金算出システム1が空気調和機30に関する各種の情報に応じて保守契約料金を算出する。ステップS25では、保守契約会社が保守契約料金に関するデータを顧客に送信する。ステップS26では、顧客が保守契約料金を保守契約会社に支払う。以上の手順を経て、保守契約会社と顧客との保守契約が締結される。なお、保守契約会社と顧客との保守契約は、空気調和システム20、空気調和機30、室内機31、室外機32、室内機31を構成する部品、又は室外機32を構成する部品毎に加入できる。
【0037】
保守契約会社と顧客との保守契約は、保守契約の契約期間が満了すると、図5に示される手順と実質的に同じ手順に従って更新されてもよい。具体的には、顧客が契約期間の更新を保守契約会社に要求し、保守契約会社が保守契約の更新を許可すると、保守契約会社と顧客との保守契約がステップS23〜ステップS26の手順を経て更新される。なお、保守契約会社と顧客との保守契約は、保守契約の契約期間が満了すると、自動的に更新されてもよい。
【0038】
本実施形態によれば、以下の作用効果が得られる。
(1)保守契約料金算出システム1では、第1環境情報及び第2環境情報に応じて保守契約料金が算出される。この構成によれば、室内機31の設置環境及び室外機32の設置環境に応じて保守契約料金が算出されるため、空気調和機30の故障率に応じた適切な保守契約料金を算出できる。このため、保守契約を締結する顧客に好適なサービスを提供できる。
【0039】
(2)取得部11は、第1環境情報として、室内機31が設置された物件の所在地、物件の用途、室内機31の周辺環境、及び室内機31の設置場所の用途の少なくとも1つを取得する。この構成によれば、室内機31の設置環境に関する好適な情報が第1環境情報に含まれるため、空気調和機30の故障率に応じた適切な保守契約料金を算出できる。
【0040】
(3)室内機31の周辺環境は、例えば油、湿度、水滴、及び粉塵の少なくとも1つに関する情報を含む。この構成によれば、室内機31の周辺環境に関する好適な情報が第1環境情報に含まれるため、空気調和機30の故障率に応じた適切な保守契約料金を算出できる。
【0041】
(4)取得部11は、第2環境情報として、室外機32が設置された物件の所在地、物件の用途、室外機32の周辺環境、及び室外機32の設置場所の用途の少なくとも1つを取得する。この構成によれば、室外機32の設置環境に関する好適な情報が第2環境情報に含まれるため、空気調和機30の故障率に応じた適切な保守契約料金を算出できる。
【0042】
(5)室外機32の周辺環境は、塩害、砂塵、風雨、及び着雪の少なくとも1つに関する情報を含む。この構成によれば、室外機32の周辺環境に関する好適な情報が第2環境情報に含まれるため、空気調和機30の故障率に応じた適切な保守契約料金を算出できる。
【0043】
(6)算出部12は、第1環境情報、第2環境情報、及び施工情報に応じて保守契約料金を算出する。この構成によれば、第1環境情報及び第2環境情報と、空気調和機30の故障率に関連する施工情報とに応じて保守契約料金が算出されるため、空気調和機30の故障率に応じた適切な保守契約料金を算出できる。
【0044】
(7)施工情報は、室内機31と室外機32とを接続する配管の長さ、室内機31と室外機32との高低差、及び1系統あたりの室内機31と室外機32との接続台数の少なくとも1つに関する情報を含む。この構成によれば、空気調和機30の施工に関する好適な情報が施工情報に含まれるため、空気調和機30の故障率に応じた適切な保守契約料金を算出できる。
【0045】
(8)算出部12は、第1環境情報、第2環境情報、及び運転情報に応じて保守契約料金を算出する。この構成によれば、第1環境情報及び第2環境情報と、空気調和機30の故障率に関連する運転情報とに応じて保守契約料金が算出されるため、空気調和機30の故障率に応じた適切な保守契約料金を算出できる。
【0046】
(9)運転情報は、所定期間における運転時間、サーモオン時間、発停回数、及び最大負荷の少なくとも1つに関する情報を含む。この構成によれば、空気調和機30の運転データに関する好適な情報が運転情報に含まれるため、空気調和機30の故障率に応じた適切な保守契約料金を算出できる。
【0047】
(10)算出部12は、第1環境情報、第2環境情報、及び運用期間に応じて保守契約料金を算出する。この構成によれば、第1環境情報及び第2環境情報と、空気調和機30の故障率に関連する運用期間とに応じて保守契約料金が算出されるため、空気調和機30の故障率に応じた適切な保守契約料金を算出できる。
【0048】
(11)算出部12は、第1環境情報、第2環境情報、及び算出モデルに応じて保守契約料金を算出する。この構成によれば、第1環境情報及び第2環境情報と、教師データを用いて生成された算出モデルとに応じて保守契約料金が算出されるため、空気調和機30の故障率に応じた適切な保守契約料金を算出できる。
【0049】
(他の実施形態)
上記実施形態は、本開示に関する保守契約料金算出システムが取り得る形態の例示であり、その形態を制限することを意図していない。本開示に関する保守契約料金算出システムは、上記実施形態に例示された形態とは異なる形態を取り得る。その一例は、上記実施形態の構成の一部を置換、変更、もしくは、省略した形態、又は上記実施形態に新たな構成を付加した形態である。以下の変更例において、上記実施形態の形態と共通する部分については、上記実施形態と同一の符号を付してその説明を省略する。
【0050】
・保守契約料金の算出方法は、任意に変更可能である。算出部12は、以下の第6例〜第14例のいずれかに従って保守契約料金を算出する。第6例では、取得部11は、天気に関する天気情報をさらに取得する。算出部12は、第1環境情報、第2環境情報、及び天気情報に応じて保守契約料金を算出する。空気調和機30の稼働率が高いことが想定される天気が続くと、空気調和機30の故障率が高くなることが想定される。第7例では、取得部11は、空調管理装置40の有無に関する管理情報をさらに取得する。算出部12は、第1環境情報、第2環境情報、及び管理情報に応じて保守契約料金を算出する。空調管理装置40による集中管理がない場合、空気調和機30の故障率が高くなることが想定される。第8例では、取得部11は、定期点検の有無に関する点検情報をさらに取得する。算出部12は、第1環境情報、第2環境情報、及び点検情報に応じて保守契約料金を算出する。定期点検が実施されない場合、空気調和機30の故障率が高くなることが想定される。第9例では、取得部11は、保守契約会社と顧客との保守契約の時期に関する時期情報をさらに取得する。算出部12は、第1環境情報、第2環境情報、及び時期情報に応じて保守契約料金を算出する。
【0051】
第10例では、取得部11は、空気調和機30を構成する部品毎の劣化に関する劣化情報をさらに取得する。算出部12は、第1環境情報、第2環境情報、及び劣化情報に応じて保守契約料金を算出する。空気調和機30を構成する部品の劣化が大きくなるにつれて、空気調和機30の故障率が高くなることが想定される。第11例では、取得部11は、空気調和機30の運転状態の変化に関する運転変化情報をさらに取得する。運転変化情報は、空気調和機30の利用方法、及び空気調和機30の運転スケジュールの少なくとも一方に関する情報を含む。算出部12は、第1環境情報、第2環境情報、及び運転変化情報に応じて保守契約料金を算出する。第12例では、取得部11は、空気調和機30の運転データに関する顧客の申告値をさらに取得する。申告値は、空気調和機30の実際の運転データとは異なる。算出部12は、第1環境情報、第2環境情報、及び申告値に応じて保守契約料金を算出する。第13例では、取得部11は、他の物件に設置された空気調和機に関する各種の情報(以下、「他物件情報」)をさらに取得する。他の物件は、空気調和機30が設置された物件とは異なる。算出部12は、第1環境情報、第2環境情報、及び他物件情報に応じて保守契約料金を算出する。第14例では、算出部12は、第1環境情報及び第2環境情報に加えて、施工情報、運転情報、運用期間、天気情報、管理情報、点検情報、時期情報、劣化情報、運転変化情報、申告値、及び他物件情報の少なくとも2つに応じて保守契約料金を算出する。
【0052】
・実施形態の図4では、保守契約料金算出システム1は、保守契約料金を算出するための算出モデルを生成するが、算出モデルは、予め生成されていてもよい。算出モデルは、ネットワークを介して他の複数の空気調和機から収集された教師データの学習によって得られる学習済モデルであってもよい。教師データは、少なくとも、第1環境情報、第2環境情報、運用期間、及び、故障率を含む。学習済モデルは、第1環境情報、及び、第2環境情報に基づいて、指定された時期の故障率を算出し、故障率に基づいて保守契約料金を算出する。算出モデルは、理論及び過去のデータに基づいて設計された算出プログラムであってもよい。算出プログラムは、計算式、分岐を含むフローチャート、決定木分析、又は、これらの組み合わせによって構成される。算出プログラムによれば、教師データによる学習が不要であるため、教師データを収集する手間が省くことができる。
【0053】
・保守契約料金算出システム1は、上記実施形態のシステムの例に限定されず、様々な形態に構成される。以下に、保守契約料金算出システム1の他の形態のシステムを説明する。以下に説明する例のシステムは、算出した保守契約料金を出力する。そこで、保守契約料金算出システム1の他の実施形態として以下に説明する保守契約料金算出システム1を「保守契約料金出力システム2」と呼ぶ。
【0054】
図6図7及び図8を参照して、保守契約料金出力システム2を説明する。図6は、保守契約料金出力システム2と空気調和機30との関係を示す概略図である。図7は、空気調和機30が設置される物件情報について、物件情報がまとめられたテーブルの一例である。図8は、空気調和機30の室内機31及び室外機32の特定環境情報がまとめられたテーブルの一例である。物件情報は、室内機31及び室外機32に共通する物件に関する環境情報である。特定環境情報は、室内機31及び室外機32それぞれに個別に関係する環境情報である。物件情報は、空気調和機30が設置された物件の所在地、及び、物件の用途を含む。室内機31の特定環境情報は、室内機31の周辺環境(油成分等)、及び、室内機31の設置場所の用途(スポーツジム等)を示す。室外機32の特定環境情報は、室外機32の周辺環境(塩害等)、及び、室外機32の設置場所の用途(屋上等)を示す。
【0055】
本実施形態に係る保守契約料金出力システム2は、室内機31及び室外機32を備える空気調和機30の保守契約料金を算出し、算出した保守契約料金を出力する。出力形態は限定されない。保守契約料金出力システム2は、保守契約料金をデータとして出力してもよく、紙媒体で出力してもよい。保守契約料金出力システム2の出力先は限定されない。例えば、保守契約料金出力システム2は、保守契約料金出力システム2に直接に接続される端末に出力してもよいし、ネットワークNを介して一時的に接続される端末70に出力してもよい。
【0056】
図6に示されるように、保守契約料金出力システム2は、少なくとも、取得部11と、算出部12と、出力部15とを備える。取得部11、算出部12、及び出力部15は、保守契約料金出力システム2のシステム本体10の構成要素である。保守契約料金出力システム2は、さらに、空調管理装置41、情報収集システム50、及び、物件情報管理システム60を備える。
【0057】
空調管理装置41は、上記実施形態の空調管理装置40の機能である集中管理に加えて、保守契約料金の算出に必要な情報についての送信機能を備える。好ましくは、空調管理装置41は、空気調和機30と同じ物件に設置される。
【0058】
空調管理装置41は、情報取得部42と、情報記憶部43と、送信情報作成部44と、情報送信部45とを備える。
情報取得部42は、室内機31及び室外機32の各々から送信される運転情報を取得する。運転情報は、室内機31及び室外機32の各々から送信されるデータである。運転情報は、保守契約料金の算出に必要な運転情報以外の情報も含む。例えば、運転情報のうちで、保守契約料金の算出に必要な運転情報以外の情報としては、故障解析に必要な情報、エネルギー消費に関する情報、メンテナンスに必要な情報、運転履歴に関する情報が含まれる。複数の運転情報のそれぞれは、保守契約料金の算出に必要な運転情報、故障解析に必要な情報、エネルギー消費に関する情報、メンテナンスに必要な情報、及び、運転履歴に関する情報のいずれか1つに分類されてもよいし、又は、これら情報のうちの複数に分類されてもよい。例えば、発停回数は、保守契約料金の算出に必要な運転情報でもあり、故障解析に必要な情報でもあり、メンテナンスに必要な情報でもある。
【0059】
情報記憶部43は、情報取得部42が取得した情報を記憶する。情報記憶部43は、保守契約料金の算出に必要な運転情報、及び保守契約料金の算出に必要な運転情報以外の情報を記憶する。
【0060】
送信情報作成部44は、情報送信部45が送信する運転情報である送信情報を作成する。送信情報作成部44は、送信条件に応じて送信情報を作成する。送信条件は、各種の運転情報から、保守契約料金の算出に必要な運転情報を指定するための条件である。例えば、送信条件は、各種の運転情報から、所定期間における、運転時間、サーモオン時間、発停回数、及び最大負荷を指定する。これによって、送信情報には、所定期間における保守契約料金の算出に必要な運転情報が含まれるようになり、無駄な情報が含まれないようになる。送信情報には、室内機31の機器識別情報(以下、室内機31の機器ID)及び室外機32の機器識別情報(以下、室外機32の機器ID)が含まれる。送信情報には、所定期間に関する情報が含まれる。例えば、送信情報には、所定期間の始期(年月日時刻)と終期(年月日時刻)とが含まれる。送信情報作成部44は、送信情報を形成する都度、所定期間を設定する。所定期間は、空気調和機30の設置時から送信情報の作成時までの期間(以下、全期間)であってもよい。所定期間は、送信情報の作成時から設定時間だけ遡った時から送信情報の作成時までの期間(以下、一部期間)であってもよい。所定期間が全期間のうちの一部である一部期間である場合、一部期間の長さの周期で、送信情報を作成することが好ましい。所定期間が全期間のうちの一部である一部期間である場合、情報記憶部43が記憶する情報量を削減できる。
【0061】
送信情報作成部44は、室内機31について指定された運転情報と、室内機31の機器IDとを関連付けし、関連付けられた両情報を含む第1情報を形成する。送信情報作成部44は、室外機32について指定された運転情報と、室外機32の機器IDとを関連付けし、関連付けられた両情報を含む第2情報を形成する。送信情報作成部44は、さらに、空気調和機30が設置された物件の物件識別情報(以下、「物件ID」)と、第1情報と、第2情報とを関連づける物件関連付け情報を形成する。送信情報作成部44は、第1情報、第2情報、及び、物件関連付け情報を含む送信情報を形成する。
【0062】
情報送信部45は、情報収集システム50に室内機31及び室外機32の運転情報を送信する。具体的には、情報送信部45は、送信情報作成部44が作成した送信情報を情報収集システム50に送信する。
【0063】
情報収集システム50は、空調管理装置41から室内機31の運転情報及び室外機32の運転情報を取得し、室内機31の運転情報及び室外機32の運転情報を保持する。情報収集システム50は、空調管理装置41と別のところに設置される。情報収集システム50は、ネットワークを介して空調管理装置41に接続される。情報収集システム50は、コンピュータによって構成される。
【0064】
情報収集システム50は、室内機31及び室外機32の運転情報を取得する運転関連情報取得部51と、運転関連情報取得部51によって取得された情報が書き込まれる運転関連データベース52と、運転情報を取得部11へ送信する運転関連情報送信部53とをさらに有する。
【0065】
運転関連情報取得部51は、空調管理装置41が送信する送信情報を取得する。送信情報には、室内機31及び室外機32の運転情報が含まれる。送信情報に含まれる各種の情報は運転関連データベース52に記憶される。具体的には、物件IDと、室外機32の機器IDと、室内機31の機器IDと、室内機31の運転情報と、室外機32の運転情報とが、互いに関係づけられて運転関連データベース52に記憶される。
【0066】
運転関連情報送信部53は、取得部11の要求に応じて、保守契約料金の算出に必要な運転情報を取得部11に送信する。取得部11の要求には、保守契約料金の算出に係る物件IDが含まれる。
【0067】
物件情報管理システム60は、第1環境情報及び第2環境情報を取得する環境関連情報取得部61と、第1環境情報及び第2環境情報が記憶された環境関連データベース62と、第1環境情報及び第2環境情報を取得部11に送信する環境関連情報送信部63とを有する。
【0068】
環境関連情報取得部61は、物件に空気調和機30を設置する時に設置業者によって端末70からの入力操作によって、第1環境情報及び第2環境情報を取得する。環境関連情報取得部61は、第1環境情報及び第2環境情報を環境関連データベース62に記憶する。また、第1環境情報及び第2環境情報は、空気調和機30の保守を行うときに保守業者によって更新されてもよい。
【0069】
環境関連データベース62において、第1環境情報は、第1環境情報に関係する室内機31の機器IDと、室内機31が設置されている物件の物件IDとに関連付けされている。環境関連データベース62において、第2環境情報は、第2環境情報に関係する室外機32の機器IDと、室外機32が設置されている物件の物件IDとに関連付けされている。
【0070】
環境関連データベース62は、物件IDと、空気調和機30が設置された物件の情報である物件情報と、物件に設置される空気調和機30に関する情報と、空気調和機30の室内機31及び室外機32を識別するための機器識別情報(機器ID)と、第1環境情報及び第2環境情報とを関連づけて記憶する。本実施形態では、環境関連データベース62は、物件IDと、空気調和機30の識別情報(以下、空気調和機ID)と、室内機31の機器IDと、室外機32の機器IDとを有する。一例では、環境関連データベース62は、図7の表のような第1データベースと、図8の表のような第2データベースを有する。
【0071】
図7に示されるように、物件IDは、空気調和機IDと、物件情報とに関係づけられる。図8に示されるように、空気調和機IDは、室内機31の機器ID及び室外機32の機器IDに関連付けられる(図7参照)。さらに、室内機31の機器IDは、第1環境情報に関連付けられる。室外機32の機器IDは、第2環境情報に関連付けられる。
【0072】
システム本体10の取得部11は、室内機31の設置環境に関する第1環境情報と、室外機32の設置環境に関する第2環境情報とを取得するように構成される。好ましくは、本実施形態のように、取得部11は、室内機31及び室外機32の運転情報を取得する。
【0073】
具体的には、取得部11は、保守契約料金の算出の対象として指定された物件について、保守契約料金の算出に必要な情報として、情報収集システム50から物件の室外機32の運転情報及び室内機31の運転情報を取得する。
【0074】
さらに、取得部11は、保守契約料金の算出の対象として指定された物件について、物件情報管理システム60から物件に関連付けられている室内機31の第1環境情報及び室外機32の第2環境情報を取得する。
【0075】
算出部12は、第1環境情報及び第2環境情報に応じて保守契約料金を算出するように構成される。保守契約料金の算出方法は、算出モデルを用いた方法であってもよく、又は、算出プログラムを用いた方法であってもよい。算出部12は、室内機31及び室外機32の運転情報、第1環境情報、及び第2環境情報に応じて保守契約料金を算出する。
【0076】
出力部15は、算出された保守契約料金を出力する。出力部15は、直接又はネットワークNを介して接続される端末70に保守契約料金を出力する。ネットワークNとして、インターネット、電話回線ネットワーク、ローカルネットワーク等が挙げられる。出力部15は、端末70から指定された空気調和機30の保守契約料金を端末70に出力する。
【0077】
保守契約料金出力システム2の例によれば次の技術が開示される。
<付記1>
保守契約料金出力システム2は、室内機31及び室外機32を備える空気調和機30の保守契約料金を算出し、算出した保守契約料金を出力する保守契約料金出力システム2であって、取得部11と、算出部12と、出力部15とを備え、前記取得部11は、前記室内機31の設置環境に関する第1環境情報と、前記室外機32の設置環境に関する第2環境情報とを取得するように構成され、前記算出部12は、前記第1環境情報及び前記第2環境情報に応じて前記保守契約料金を算出するように構成され、前記出力部15は、算出された保守契約料金を出力する。
【0078】
このような構成によれば、保守契約料金の算出のための情報として、第1環境情報及び第2環境情報が取得部11によって取得されて、算出部12によって保守契約料金が算出されて、出力部15によって保守契約料金が出力されるため、迅速に保守契約料金を提供できる。
【0079】
<付記2>
付記1の保守契約料金出力システム2において、物件情報管理システム60をさらに備え、前記物件情報管理システム60は、前記第1環境情報及び第2環境情報が記憶された環境関連データベース62と、前記第1環境情報及び第2環境情報を前記取得部11に送信する環境関連情報送信部63とをさらに有する。
【0080】
この構成によれば、第1環境情報及び第2環境情報が環境関連データベース62に集約される。環境関連情報送信部63が第1環境情報及び第2環境情報を取得部11に送信する。これによって、取得部11は、簡単に第1環境情報及び第2環境情報を取得できる。
【0081】
<付記3>
付記2の保守契約料金出力システム2において、前記環境関連データベース62は、前記空気調和機30が設置された物件の情報である物件情報と、前記空気調和機30の前記室内機31及び前記室外機32を識別するための機器識別情報と、前記第1環境情報及び前記第2環境情報とを関連づけて記憶する。
【0082】
この構成によれば、取得部11は、室内機31の機器識別情報と室外機32の機器識別情報とに基づいて、室内機31の第1環境情報及び室外機32の第2環境情報を簡単に取得できる。
【0083】
<付記4>
付記1〜3のいずれか1つの保守契約料金出力システム2において、前記情報収集システム50をさらに備え、前記情報収集システム50は、前記室内機31及び前記室外機32の運転情報を取得する運転関連情報取得部51と、前記運転関連情報取得部51によって取得された情報が書き込まれる運転関連データベース52と、前記運転情報を前記取得部11へ送信する運転関連情報送信部53とをさらに有する。この構成によれば、取得部11は、運転関連情報を迅速に取得できる。
【0084】
<付記5>
付記4の保守契約料金出力システム2において、前記取得部11は、情報収集システム50から前記室内機31及び前記室外機32の運転情報を取得し、前記算出部12は、前記室内機31及び前記室外機32の運転情報、前記第1環境情報、及び前記第2環境情報に応じて前記保守契約料金を算出する。この構成によれば、保守契約料金の算出のために運転情報が使用されるため、さらに合理的な保守契約料金を算出できる。
【0085】
<付記6>
付記4又は付記5の保守契約料金出力システム2において、空調管理装置41をさらに備え、前記空調管理装置41は、前記室内機31及び前記室外機32の各々から送信される運転情報を取得する情報取得部42と、前記情報収集システム50に前記室内機31及び前記室外機32の運転情報を送信する情報送信部45と、前記情報送信部45が送信する運転情報である送信情報を作成する送信情報作成部44と、を有する。この構成によれば、運転情報は送信情報に加工されるため、遠隔の装置に運転情報を送信することができる。
【0086】
<付記7>
付記6の保守契約料金出力システム2において、前記送信情報作成部44は、前記保守契約料金の算出に必要な運転情報を指定する送信条件に応じて前記送信情報を作成する。この構成によれば、送信情報に、保守契約料金の算出に必要とされない情報が含まれないようにすることができる。このようにして、送信情報作成部44が送信する送信の情報量を削減できる。
【0087】
・以下、保守契約料金算出システム1を本システムという。本システムは、実施形態に例示された保守契約料金算出システム1及び保守契約料金出力システム2を含む。
本システムにおいて、室内機31は、屋内に設置されるものに限定されない。室内機31は、空調の対象となる空間(以下、「空調対象空間」)を含む場所の空気を空調する装置であればよい。室内機31の設置場所は限定されない。例えば、室内機31は、屋外に設置されてもよい。室外機32は、室内機31から出される冷媒の温度を調整できる装置であればよい。室外機32の設置場所は、屋外に限られず、屋内に設置されてもよい。
【0088】
・本システムに関する技術は、各種の空気調和機に適用できる。例えば、室内機及び室外機一体型の空気調和機に本技術が適用できる。以下、具体例を説明する。
室内機及び室外機一体型の空気調和機は、屋外に設置される。空気調和機は、第1熱交換器、第2熱交換器、圧縮機、及び膨張弁を含む冷媒回路を備える。冷媒回路は、1つの装置としてパッケージされている。空気調和機は、空調対象空間の空気を調整する。空気調和機は、熱交換された空気を出す吹出口と、空気を取り込む取込口とを備える。吹出口から出される空気は配管を通じて空調対象空間に送り出される。第1熱交換器は、冷媒と空調対象空間の空気との間で熱交換させる。第2熱交換器は、室外空気と冷媒との間で熱交換させる。
【0089】
室内機及び室外機一体型の空気調和機において、第1環境情報は、空気調和機が設置された物件の所在地、物件の用途、空調対象空間の周辺環境、及び、空調対象空間を含む場所(部屋又は会場)の用途の少なくとも1つを含む。空調対象空間の周辺環境は、油、湿度、水滴、及び粉塵の少なくとも1つに関する情報を含む。空調対象空間を含む場所(部屋又は会場)の用途は、スポーツジム、サーバルーム、学校の教室、及びキッチン等のいずれかに関する情報を含む。第2環境情報は、空気調和機が設置された物件の所在地、物件の用途、空気調和機の周辺環境、及び空気調和機の設置場所の用途の少なくとも1つの情報を含む。
【0090】
室内機及び室外機一体型の空気調和機の例には、以下の技術が開示される。
<付記11>
保守契約料金算出システム1は、空気調和機30の保守契約料金を算出する保守契約料金算出システム1であって、取得部11と、算出部12とを備え、前記取得部11は、空気調和機30の空調対象空間に関する第1環境情報と、前記空気調和機の設置環境に関する第2環境情報とを取得するように構成され、前記算出部12は、前記第1環境情報及び前記第2環境情報に応じて前記保守契約料金を算出するように構成される。
【0091】
・本システムに関する技術の適用について、別の例を挙げる。例えば、本システムは、チラーを備える空気調和機に適用できる。
空気調和機は、チラーと、室内機とを備える。冷媒回路は、チラーと室内機とによって構成される。チラーは、屋内に配置されてもよく、屋外に配置されてもよい。チラーは、空冷型のチラーであってもよく、水冷型のチラーであってもよい。
【0092】
このような空気調和機において、第1環境情報は、室内機が設置された物件の所在地、物件の用途、室内機の周辺環境、及び室内機の設置場所の用途の少なくとも1つを含む。第2環境情報は、チラーが設置された物件の所在地、物件の用途、チラーの周辺環境、及びチラーの設置場所の用途の少なくとも1つを取得する。
【0093】
チラーを備える空気調和機の例には、以下の技術が開示される。
<付記12>
室内機31及びチラーを備える空気調和機30の保守契約料金を算出する保守契約料金算出システム1であって、取得部11と、算出部12とを備え、前記取得部11は、前記室内機31の設置環境に関する第1環境情報と、前記チラーの設置環境に関する第2環境情報とを取得するように構成され、前記算出部12は、前記第1環境情報及び前記第2環境情報に応じて前記保守契約料金を算出するように構成される、保守契約料金算出システム。
【0094】
さらに、本システムに関する技術には、次の技術が開示される。
<付記21>
保守契約料金算出システム1は、室内機31及び室外機32を備える空気調和機30の保守契約料金を算出する保守契約料金算出システム1であって、取得部11と、算出部12とを備え、前記取得部11は、前記室内機31の設置環境に関する第1環境情報と、前記室外機32の設置環境に関する第2環境情報と、空気調和機の稼働率とを取得し、前記算出部12は、前記稼働率、前記第1環境情報、及び前記第2環境情報に応じて前記保守契約料金を算出するように構成される。この構成によれば、保守契約料金の算出のために稼働率が使用されるため、さらに合理的な保守契約料金を算出できる。
【0095】
算出部12、空調管理装置40,41、情報収集システム50、物件情報管理システム60は1つ又は複数のCPU(Central Processing Unit)又はMPU(Micro Processing Unit)を含む。制御部は、(1)コンピュータプログラム(ソフトウェア)に従って各種処理を実行する1つ以上のプロセッサ、(2)各種処理のうち少なくとも一部の処理を実行する、特定用途向け集積回路(ASIC)等の1つ以上の専用のハードウェア回路、或いは(3)それらの組み合わせ、を含む回路(circuitry)として構成し得る。プロセッサは、CPU並びに、RAM及びROM等のメモリを含み、メモリは、処理をCPUに実行させるように構成されたプログラムコード又は指令を格納している。メモリすなわちコンピュータ可読媒体は、汎用又は専用のコンピュータでアクセスできるあらゆる利用可能な媒体を含む。
【0096】
以上、本装置の実施の形態を説明したが、特許請求の範囲に記載された本装置の趣旨及び範囲から逸脱することなく、形態や詳細の多様な変更が可能なことが理解されるであろう。
【符号の説明】
【0097】
1 保守契約料金算出システム
11 取得部
12 算出部
13 学習部
30 空気調和機
31 室内機
32 室外機
図1
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