【文献】
BURDICK, Brent A. 外1名,CO-IMMOBILIZED COUPLED ENZYME SYSTEMS ON NYLON MESH CAPABLE OF GLUCONIC AND PYRUVIC ACID PRODUCTION,Biotechnology Letters,1987年,Vol.9, No.4,pp.253-258
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0006】
本開示の様々な実施形態の詳細な説明は、添付の図面を参照して本明細書で提供され、以下で簡単に説明される。図面は例示的なものであり、必ずしも縮尺通りに描かれていない。図面は、本開示の様々な実施形態を例示し、本開示の1つまたは複数の実施形態または実施例を全体的または部分的に示すことができる。特定の要素を参照するためにある図面において使用される符号、文字および/または記号は、同様の要素を参照するために他の図面において使用されてもよい。
【0007】
本開示の実施形態が説明される前に、本発明は記載された特定の実施形態に限定されず、当然のことながら変更され得ることが理解されるべきである。本発明の実施形態の範囲は添付の特許請求の範囲によって具体化されるので、本明細書で使用される用語は、特定の実施形態のみを説明するためのものであり限定することを意図するものではないことも理解されたい。
【0008】
ある範囲の値が提供される場合、文脈上明確に指示されない限り、その範囲の上限と下限との間に下限の単位の10分の1までの各介在値も具体的に開示されることが理解される。記載された範囲内の任意の記載された値または介在する値と、記載された範囲内の任意の他の記載された値または介在する値との間のより小さい各範囲は、本発明に包含される。これらのより小さい範囲の上限および下限は、独立して範囲内に含まれてもまたは排除されてもよく、いずれかの限界がより小さい範囲に含まれる、いずれの限界もより小さい範囲に含まれない、両方の限界がより小さい範囲に含まれる各範囲もまた、記載された範囲において任意の特定された排除された限界を条件として、本発明に包含される。記載された範囲が限界値の一方または両方を含む場合、これらの含まれる限界値の一方または両方を除く範囲も本発明に含まれる。
【0009】
本明細書における本発明の説明において、暗示的にまたは明示的に理解または記載されていない限り、単数形にて表現される用語はその複数の対応する用語を包含し、複数形にて表現される用語はその単数の対応する用語を包含することを理解されたい。単なる一例ではあるが、「1つの(an)」若しくは「その(the)」「酵素」への言及は、1つの酵素ならびに2つ以上の異なる酵素の組合せおよび/または混合物を包含し、「1つの(an)」若しくは「その(the)」「濃度値」への言及は、暗示的にまたは明示的に理解または記載されていない限り、単一の濃度値および2つ以上の濃度値等を包含する。さらに、本明細書に記載された任意の所与の成分について、その成分について列記された可能性のある候補または代替物のいずれかは、暗示的にまたは明示的に理解または記載されていない限り、一般的には、個々に、または相互に組み合わせて使用され得る。さらに、そのような候補または代替物のリストは、暗示的にまたは明示的に理解または記載されていない限り、単なる例示であり、限定的ではないことが理解される。
【0010】
以下では、本発明の理解を容易にするために様々な用語を説明する。これらの様々な用語の対応する記述は、これらの様々な用語の対応する言語的または文法的な変形または形態に適用されることが理解されるであろう。本発明は、特定の実施形態の説明のために、本明細書で使用される用語またはその説明に限定されないことも理解されよう。単なる一例として、暗示的にまたは明示的に理解または記載されていない限り、それらは変化し得るので、本発明は特定の乳酸塩(lactates)、体液または組織液、血液または毛細血管の血液、またはセンサ構築物または用途に限定されない。
【0011】
本明細書で論じられ刊行物は、出願の出願日前のそれらの開示のためにのみ提供される。本明細書中のいかなるものも、本発明の実施形態が先行発明によりそのような刊行物に先行する資格を有さないことを認めるものとして解釈されるものではない。さらに、提供された公開日は、実際に公開された日付とは異なる場合があり、それは独立して確認する必要があるかもしれない。
【0012】
本開示は、乳酸応答性酵素、乳酸応答性酵素安定化剤、並びに酵素および/または安定化剤の付着部位を含むことができるポリマーを含む乳酸酵素組成物を開示する。架橋剤および/または電子伝達剤を含むこともできる。安定化された乳酸酵素組成物は、電極および/または生体内(in vivo)乳酸センサに適用される場合には、温度、生理学的環境、持続時間などの使用条件を含む、組成物の使用条件下で一定期間にわたって変化しない(または少なくとも変化しない活性および/または感受性および/または特異性を有する)。安定したおよび/または未変化の乳酸酵素組成物は、例えば、60時間、40時間、20時間、または10時間などの所定の時間にわたって、一定濃度の乳酸溶液中の信号において、8%未満、7%未満、5%未満および1%未満を含む10%未満の減少を有する組成物である。変化が起こった場合、その変化は乳酸の監視に対する臨床的意義はなく、例えば、統計的な有意性を有しない、および/またはクラーク誤差グリッド解析結果および/またはMARDおよび/またはMADに臨床上に影響を与えるものではない。変化は、少なくとも、安定化されていない乳酸応答性酵素の対照組成物の変化よりも少ない。例えば、本明細書に開示される乳酸安定化酵素組成物に対する変化は、クラーク誤差グリッドの1つのゾーンから別のゾーンへの変化をもたらさないか、または少なくともBゾーンからCゾーンへのような精度の低いゾーンへの変化をもたらさない。安定化された乳酸応答性酵素は少なくとも、生体内での使用期間(すなわち機能寿命)まで、および使用期間の間にわたり、例えば、数週間から数ヶ月以上、または1年以上まで、生体内環境において、或いは生体内環境をシミュレートするエキソビボ環境において、安定化されたままである。特定の実施形態では、乳酸応答性酵素は乳酸オキシダーゼであり、安定化剤はカタラーゼまたはその誘導体および模倣物(mimics)(集合的に「カタラーゼ」)である。
【0013】
特定の例において、カタラーゼは、酸化種(例えば、過酸化物種、活性酸素種など)、阻害剤または変性剤によって引き起こされる乳酸オキシダーゼの分解を低減または排除することによって、乳酸オキシダーゼの分解(例えば、変性または触媒活性の喪失)を低減または排除する。いくつかの実施形態では、カタラーゼは、カタラーゼの非存在下で起こるであろう乳酸オキシダーゼ対照の分解と比較して、乳酸オキシダーゼの分解を、2倍またはそれ以上(例えば、5倍、8倍、10倍、および12倍までを含む)低減する。いくつかの実施形態では、カタラーゼは、カタラーゼの非存在下で起こるであろう分解と比較して、乳酸オキシダーゼの分解量を20%〜80%低減する。したがって、カタラーゼは、経時的に、および様々な使用条件にわたって酵素の活性を保存する。
【0014】
酵素組成物中の乳酸オキシダーゼは、0.05μg〜5μg、例えば0.1μg〜4μg、例えば0.2μg〜3μg、そして0.5μg〜2μgを含む範囲の量で存在していてもよい。酵素組成物中のカタラーゼは、0.05μg〜2μgの範囲、例えば0.1μg〜1μg、例えば0.2μg〜0.9μg、そして0.3μg〜0.8μgを含む範囲の量で存在していてもよい。特定の実施形態において、乳酸オキシダーゼのカタラーゼに対する重量(w/w)比は、10対1、8対1、5対1および2対1の範囲であり得る。
【0015】
いくつかの実施形態では、酵素の10%未満が分解され、いくつかの実施形態では5%未満、さらには1%未満または0.5%未満、さらには0.1%が分解される。乳酸応答性酵素の5μg以下、例えば乳酸応答性酵素の3μg以下、例えば2μg以下、そして1μg以下を含むものは、センサが乳酸供給源と接触している間に、接触していない時間に、分解される。例えば、カタラーゼ安定化剤が本組成物中に存在する場合、5μg以下の乳酸オキシダーゼは、連続した3時間以上、例えば連続した5時間以上、例えば連続した6時間以上、例えば連続した12時間以上、例えば連続した24時間以上、例えば連続した48時間以上、例えば連続した72時間以上、そして連続した168時間以上を含む時間の後に分解される。
【0016】
安定化されていない乳酸オキシダーゼは、乳酸を監視するために酵素が使用される場合(例えば、インビボ電気化学乳酸センサ(以下でより詳細に説明する)の電極と共に使用される場合)、アッセイされた乳酸のレベルとは無関係の信号低下を生ずるかもしれない(すなわち、酵素の不安定性のため)。既に明記したように、1つの例において、カタラーゼは、乳酸オキシダーゼの活性を安定化させ、生体内のセンサ装着期間(wear period)の持続期間中および装着状態下において、安定したセンサ出力(すなわち、電流または電圧のような安定したセンサ信号)を維持する生体内乳酸センサを提供する。カタラーゼは、乳酸オキシダーゼの活性を安定化させ、カタラーゼを含まない同じ乳酸センサと比較して、乳酸感受性および/または特異性の増加を示す生体内乳酸センサを提供し得る。これらの実施形態では、安定化された乳酸監視センサは、センサが乳酸供給源と接触している間、センサ出力全体の10%以下のセンサ出力の減少、例えば8%以下の、例えば5%以下の、例えば3%以下の、例えば2%以下の、例えば1%以下の、例えば0.1%以下の、そして0.01%以下を含む出力の減少を示すように、カタラーゼは乳酸オキシダーゼを安定化させる。特定の実施形態では、センサは、センサが乳酸供給源と接触している間、2nA以下のセンサ出力の減少、例えば1.5nA以下の、例えば1nA以下の、例えば0.5nA以下の、例えば0.1nA以下の、そして0.01nA以下を含む出力の減少を示すように、カタラーゼは乳酸オキシダーゼを安定化させる。安定化剤が存在しない乳酸センサでは、センサは、乳酸センサが乳酸供給源と接触している間に10%より大きい信号出力の減少を示す。例えば、安定化剤が存在していない場合、乳酸センサは、15%以上である、例えば25%以上である、例えば50%以上である、そして75%以上を含むセンサ出力の低下を示す可能性があり、これらは乳酸の濃度と無関係である。
【0017】
いくつかの実施形態では、乳酸オキシダーゼ/カタラーゼ組成物は、カタラーゼを含まないセンサと比較して乳酸感受性を増大させ、例えば5%以上の、例えば10%以上の、例えば15%以上の、例えば20%以上の、例えば25%以上の、そして50%以上を含む乳酸感受性の増大である。乳酸オキシダーゼ/カタラーゼ組成物は、1nA/mg/dL以上の、例えば2nA/mg/dLの、例えば5nA/mg/dLの、例えば7nA/mg/dLの、例えば10nA/mg/dLの、そして15nA/mg/dL以上を含む乳酸センサ感受性を増大させる。安定化剤が存在しない乳酸センサでは、センサは感受性の上昇を示さず、場合によっては、乳酸センサが乳酸供給源と接触している間、センサ感受性の低下、例えば、3%以上の、例えば5%以上の、例えば7%以上の、そして10%以上を含むセンサ感受性の低下のようなセンサ感受性の損失を示す。例えば、安定化剤が存在しない場合、乳酸センサは、センサが乳酸供給源と接触している間に、1nA/mg/dL以上の、例えば2nA/mg/dLの、例えば5nA/mg/dLの、例えば7nA/mg/dLの、例えば10nA/mg/dLの、そして15nA/mg/dL以上を含む、感受性の低下を示し得る。
【0018】
乳酸オキシダーゼ/カタラーゼ組成物は、不均質であっても均質であってもよい。いくつかの実施形態において、いずれも、例えば電極に適用される場合、組成物全体に分布される。例えば、乳酸オキシダーゼおよびカタラーゼは、組成物全体に均一に分布していてもよく、その結果、乳酸オキシダーゼおよびカタラーゼのそれぞれの濃度は、全体にわたって同一である。場合によっては、組成物は、乳酸オキシダーゼおよびカタラーゼの均質な分布を有する。場合によっては、乳酸オキシダーゼ/カタラーゼ組成物は、組成物全体にわたって分布している電子伝達剤をさらに含む。特定の実施形態では、乳酸応答性酵素、安定化剤および電子伝達剤の3つの全てが組成物全体に均一に分布している。
【0019】
検討された安定化された生体内乳酸センサは、生体内で生体液中の乳酸(lactate)を検出および/または監視する。いくつかの実施形態では、これらの生体内乳酸センサは、間質液、血液およびその成分、皮膚液、粘液、リンパ液、滑液、脳脊髄液、唾液、気管支肺胞洗浄液、羊水、および臍帯血の1つ以上の乳酸を検出および/または監視し得る。
【0020】
いくつかの実施形態では、対象はヒトである。本明細書に記載されるセンサは、任意の性別の対象からの、そして発達の任意の段階(すなわち、胎児、新生児、乳児、少年、青年および成人)での試料に適用され得る。とはいえ特定の実施形態において対象は少年、青年および成人である。本開示はヒト対象との関連で記載されているが、センサは他の動物対象(すなわち、「非ヒト」対象)、例えば限定されるものではないが、イヌ、ネコ、鳥類、マウス、ラット、モルモット、チンパンジー、サルおよび他の霊長類、家畜およびウマからの試料を分析するように構成することもできる。いくつかの実施形態では、関心のある乳酸センサは、センサの少なくとも一部が対象に配置されるように構成された生体内センサである。例えば、乳酸オキシダーゼ安定化センサの全部または一部は、体液と直接接触して一定期間にわたって乳酸を検出および/または監視するために使用者の皮膚表面の下に配置されてもよい。
【0021】
乳酸オキシダーゼ/カタラーゼ組成物は、電子伝達剤を含むことができる。それらは、標準的なカロメル電極(SCE)の酸化還元電位の数百ミリボルト以上またはそれ以下の酸化還元電位を有する、電気還元可能なおよび電気酸化可能なイオンまたは分子であってもよい。電子伝達剤は、有機、有機金属または無機であってもよい。有機酸化還元種の例は、キノンおよびその酸化状態でキノイド構造を有する種、例えばナイルブルーおよびインドフェノールである。有機金属酸化還元種の例は、フェロセンを含むメタロセンである。無機酸化還元種の例は、ヘキサシアノ鉄(III)、ルテニウムヘキサミンなどである。さらなる例は、米国特許第6,736,957号明細書、米国特許第7,501,053号明細書および米国特許第7,754,093号明細書に記載されているものを含み、それらの開示は各々、その全体が参照により本明細書において援用される。任意の有機酸化還元種、有機金属酸化還元種または無機酸化還元種をポリマーに結合させて、電子伝達剤として使用することができるが、特定の実施形態では、電子伝達剤は、遷移金属化合物または錯体、例えば、オスミウム、ルテニウム、鉄およびコバルトの化合物であるか、または錯体である。
【0022】
特定の実施形態では、電子伝達剤は、試料が分析されている期間中に電子伝達剤の拡散損失を防止または実質的に低減する構造または電荷を有する。例えば、電子伝達剤には、例えば、作用電極の上または近くに配置され得るポリマーに結合される酸化還元種が含まれるが、これに限定されるものではない。酸化還元種とポリマーとの間の結合は、共有結合、配位結合、またはイオン結合であってもよい。任意の有機酸化還元種、有機金属酸化還元種または無機酸化還元種をポリマーに結合させて、電子伝達剤として使用することができるが、特定の実施形態では、電子伝達剤は、遷移金属化合物または錯体、例えば、オスミウム、ルテニウム、鉄およびコバルトの化合物であるか、または錯体である。関心のある電子伝達剤およびポリマー結合電子伝達剤の例としては、米国特許第8,444,834号明細書、米国特許第8,268,143号明細書および米国特許第6,605,201号明細書(それらの開示は、その全体が参照により本明細書において援用される)に記載されている遷移金属錯体が含まれるが、これらに限定されるものではない。
【0023】
本明細書に記載の乳酸オキシダーゼ/カタラーゼ組成物はポリマー性である。使用することができるポリマーは、分枝状または非分枝状であってもよく、単一種のモノマーまたは二種以上の異なる種類のモノマーを含むヘテロポリマーの重合から形成されるホモポリマーであってもよい。ヘテロポリマーは、コポリマーが交互のモノマーサブユニットを有するか、場合によっては、共有結合によって連結された2つ以上のホモポリマーサブユニットを含むブロックコポリマー(例えば、ジブロックまたはトリブロックコポリマー)であってもよい。
【0024】
いくつかの実施形態では、本発明の乳酸オキシダーゼ/カタラーゼ組成物は、複素環含有ポリマーを含む。複素環(「ヘテロシクリル(heterocyclcyl)」とも呼ばれる)という用語は、本明細書においてその従来の意味において、1つ以上のヘテロ原子(すなわち、炭素以外の原子)、を含む任意の環式部分を指すものとして使用され、かつ限定されるものではないが、N、P、O、S、Si等を含み得る。ヘテロ環含有ポリマーは、ヘテロアルキル、ヘテロアルカニル、ヘテロアルケニルおよびヘテロアルキニル、ならびにヘテロアリールまたはヘテロアリールアルキルであってもよい。
【0025】
「ヘテロアルキル」、「ヘテロアルカニル」、「ヘテロアルケニルおよびヘテロアルキニル」は、それら自体または別の置換基の一部として、それぞれ、1個以上の炭素原子(および任意の関連する水素原子)が独立して同一または異なるヘテロ原子基で置換されている、アルキル、アルカニル、アルケニルおよびアルキニル基を指す。これらの基に含まれ得る典型的なヘテロ原子基には、限定されるものではないが、−O−、−S−、−S−S−、−O−S−、−NR
37R
38−、=N−N=、−N=N−、N=N−NR
39R
40、−PR
41−、−P(O)
2−、−POR
42−、−OP(O)
2−、−S−O−、−S−(O)−、−SO
2−、−SnR
43R
44−等が含まれ、ここでR
37、R
38、R
39、R
40、R
41、R
42、R
43およびR
44は、独立して、水素、アルキル、置換アルキル、アリール、置換アリール、アリールアルキル、置換アリールアルキル、シクロアルキル、置換シクロアルキル、シクロヘテロアルキル、置換シクロヘテロアルキル、ヘテロアルキル、置換へテロアルキル、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキルまたは置換ヘテロアリールアルキルである。
【0026】
「ヘテロアリール」は、単独で、または別の置換基の一部として、ヘテロ芳香族環系の単一の原子から1個の水素原子を除去することによって誘導される一価のヘテロ芳香族ラジカルを指す。典型的なヘテロアリール基には、限定されるものではないが、アクリジン、アルシンドール、カルバゾール、β−カルボリン、クロマン、クロメン、シンノリン、フラン、イミダゾール、インダゾール、インドール、インドリン、インドリジン、イソベンゾフラン、イソクロメン、イソインドール、イソインドリン、イソキノリン、イソチアゾール、イソキサゾール、ナフチリジン、オキサジアゾール、オキサゾール、ペリミジン、フェナントリジン、フェナントロリン、フェナジン、フタラジン、プテリジン、プリン、ピラン、ピラジン、ピラゾール、ピリダジン、ピリジン、ピリミジン、ピロール、ピロリジン、キナゾリン、キノリン、キノリジン、キノキサリン、テトラゾール、チアジアゾール、チアゾール、チオフェン、トリアゾール、キサンテン、ベンゾジオキソールなどが含まれる。特定の実施形態では、ヘテロアリール基は5〜20員ヘテロアリールである。特定の実施形態では、ヘテロアリール基は、5〜10員ヘテロアリールである。特定の実施形態において、ヘテロアリール基は、チオフェン、ピロール、ベンゾチオフェン、ベンゾフラン、インドール、ピリジン、キノリン、イミダゾール、オキサゾールおよびピラジンから誘導されるものである。
【0027】
「ヘテロアリールアルキル」は、単独で、または別の置換基の一部として、炭素原子、典型的には末端またはsp
3炭素原子に結合した水素原子の1つがヘテロアリール基で置換されている非環式アルキルラジカルを指す。特定のアルキル部分が意図される場合、命名法ヘテロアリールアルカニル、ヘテロアリールアルケニルおよび/またはヘテロアリールアルキニルが使用される。特定の実施形態では、ヘテロアリールアルキル基は6〜30員ヘテロアリールアルキルであり、例えば、ヘテロアリールアルキルのアルカニル、アルケニルまたはアルキニル部分は1〜10員であり、ヘテロアリール部分は5〜20員ヘテロアリールである。特定の実施形態では、ヘテロアリールアルキル基は6〜20員ヘテロアリールアルキルであり、例えば、ヘテロアリールアルキルのアルカニル、アルケニルまたはアルキニル部分は1〜8員であり、ヘテロアリール部分は5〜12員ヘテロアリールである。
【0028】
いくつかの実施形態では、複素環含有成分は芳香族環系である。「芳香族環系」は、単独で、または別の置換基の一部として、共役π電子系を有する不飽和環式または多環式環系を指す。「芳香族環系」の定義に特に含まれるのは、1つ以上の環が芳香族であり、1つ以上の環が飽和または不飽和である縮合環系、例えばフルオレン、インダン、インデン、フェナレン等である。典型的な芳香族環系は、限定されるものではないが、アセアントリレン、アセナフチレン、アセフェナントリレン、アントラセン、アズレン、ベンゼン、クリセン、コロネン、フルオランテン、フルオレン、ヘキサセン、ヘキサフェン、ヘキサレン、as−インダセン、s−インダセン、インダン、インデン、ナフタレン、オクタセン、オクタフェン、オクタレン、オバレン、ペンタ−2,4−ジエン、ペンタセン、ペンタレン、ペンタフェン、ペリレン、フェナレン、フェナントレン、ピセン、プレアデン、ピレン、ピラントレン、ルビセン、トリフェニレン、トリナフタレンを含む。
【0029】
「ヘテロ芳香族環系」は、単独で、または別の置換基の一部として、1つ以上の炭素原子(および任意の関連する水素原子)が独立して同一のまたは異なるヘテロ原子で置換された芳香族環系を指す。炭素原子を置換する典型的なヘテロ原子としては、N、P、O、S、Si等が含まれるが、これらに限定されるものではない。「ヘテロ芳香族環系」の定義に特に含まれるのは、1つ以上の環が芳香族であり、1つ以上の環が飽和または不飽和である縮合環系、例えばアルシンドール、ベンゾジオキサン、ベンゾフラン、クロマン、クロメン、インドール、インドリン、キサンテンである。典型的なヘテロ芳香族環系には、限定されるものではないが、アルシンドール、カルバゾール、β−カルボリン、クロマン、クロメン、シンノリン、フラン、イミダゾール、インダゾール、インドール、インドリン、インドリジン、イソベンゾフラン、イソクロメン、イソインドール、イソインドリン、イソキノリン、イソチアゾール、イソキサゾール、ナフチリジン、オキサジアゾール、オキサゾール、ペリミジン、フェナントリジン、フェナントロリン、フェナジン、フタラジン、プテリジン、プリン、ピラン、ピラジン、ピラゾール、ピリダジン、ピリジン、ピリミジン、ピロール、ピロリジン、キナゾリン、キノリン、キノリジン、キノキサリン、テトラゾール、チアジアゾール、チアゾール、チオフェン、トリアゾール、キサンテン等が含まれる。
【0030】
特定の実施形態では、乳酸オキシダーゼ/カタラーゼ組成物は、ポリビニルピリジン(PVP)およびポリビニルイミダゾールのポリマーなどの複素環式窒素含有成分を含む。
ポリマー性乳酸オキシダーゼ/カタラーゼ組成物はまた、ポリマー主鎖酵素組成物が架橋されるように、1つ以上の架橋剤(架橋用試薬)を含むことができる。本明細書に記載されているように、2つ以上の異なるポリマーを一緒に連結することについての言及は分子間架橋であるが、同じポリマーの2つ以上の部分を連結することは分子内架橋である。本開示の実施形態では、架橋剤は、分子間および分子内の両方の架橋を同時に行うことができる。
【0031】
適切な架橋剤は、それぞれが直鎖または分枝構造を有する二官能性、三官能性または四官能性であってもよい。分枝構造を有する架橋剤には、3腕分枝成分、4腕分枝成分、5腕分枝成分、6腕分枝成分またはより大きい数の腕を有する分枝成分、例えば7腕以上の、例えば8腕以上の、例えば9腕以上の、例えば10腕以上の、そして15腕以上のものを含む、多腕(multi−arm)分枝成分が含まれる。ある場合には、多腕分枝成分は、3腕エポキシドまたは4腕エポキシドなどの多腕エポキシドである。多腕分枝成分が多腕エポキシドである場合、多腕分枝成分は、ポリエチレングリコール(PEG)多腕エポキシドまたは非ポリエチレングリコール(非PEG)多腕エポキシドであってもよい。いくつかの実施形態では、多腕分枝成分は非PEG多腕エポキシドである。他の実施形態では、多腕分枝成分はPEG多腕エポキシドである。特定の実施形態では、多腕分枝成分は、3腕PEGエポキシドまたは4腕PEGエポキシドである。
【0032】
架橋剤の例には限定されるものではないが、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル、N,N−ジグリシジル−4−グリシジルオキシアニリン並びに以下の構造:
【0034】
を有する窒素含有多官能性架橋剤が含まれる。
場合によっては、乳酸応答性酵素、安定化剤および電子伝達剤の1つ以上との1つまたは複数の結合が形成されてもよい。結合とは、限定されるものではないが、例えば、共有結合、イオン結合、双極子−双極子相互作用、水素結合、ロンドン分散力などのような、化学化合物が互いに会合(association)を形成することを可能にする原子間または分子間の相互作用の任意の種類を意味する。例えば、乳酸オキシダーゼ/カタラーゼ組成物のインサイチュ重合は、組成物のポリマーと乳酸応答性酵素、安定化剤および電子伝達剤との間に架橋を形成することができる。特定の実施形態では、乳酸応答性酵素、安定化剤および電子伝達剤の1つ以上に対するポリマーの架橋は、酵素組成物の電極からの剥離の発生の低減を促進する。
【0035】
本明細書に記載されているように、安定化乳酸オキシダーゼ/カタラーゼ組成物は、乳酸センサと共に使用することができる。乳酸センサは、安定化された乳酸−応答性酵素組成物を含む1つ以上の電極を有することができる。実施形態では、乳酸センサは、導電性材料を有する作用電極であり、本発明の酵素組成物が導電性材料に近接する(例えば、配置される)または導電性材料と接触している。1つ以上の他の電極、例えば、1つ以上の対向電極、1つ以上の基準電極、および/または1つ以上の対向/基準電極などが含まれていてもよい。
【0036】
電気化学センサの特定の構成は、乳酸センサが意図される用途および乳酸センサが動作する条件に依存し得る。本開示の特定の実施形態において、乳酸センサは、対象における生体内での配置のために構成されている、全体が生体内に配置された(in vivo wholly positioned)乳酸センサまたは経皮的に配置された乳酸センサである。一例では、間質液中の乳酸濃度を試験するために、乳酸センサの少なくとも一部を皮下組織に配置することができる。別の例では、乳酸センサの少なくとも一部は、皮膚液中の乳酸濃度を試験するために真皮組織内に配置されてもよい。
【0037】
ある実施形態では、本発明の酵素組成物の1つまたは複数は、作用電極の表面の近くに配置される(例えば、表面上に配置される)。場合によっては、複数の酵素組成物が作用電極の表面に近接して(例えば、スポットの形態で)配置される。場合によっては、作用電極の表面に近接して配置された複数の酵素組成物のそれぞれの周囲に、不連続または連続的なペリメータ(perimeter)が形成される。複数の試薬組成物を電極の表面に堆積させること、ならびに各試薬組成物の周囲に不連続なまたは連続的なペリメータを形成することの例は、米国特許出願公開第2012/0150005号明細書および同時係属中の米国特許出願第62/067,813号に記載されており、その全体が参照により本明細書において援用される。
【0038】
安定化された乳酸オキシダーゼ/カタラーゼ組成物は、作用電極の所望の部分を覆う1つの大きな適用部として、または例えば互いに離間して配置されている複数の安定化乳酸オキシダーゼ/カタラーゼ組成物のアレイの形態にて、作用電極の表面上に堆積されていてもよい。用途に応じて、アレイ中の酵素組成物のいずれかまたは全ては、互いに同じであっても異なっていてもよい。例えば、アレイは、100mm
2以下の、例えば75mm
2以下の、または50mm
2以下の、例えば25mm
2以下の、または10mm
2以下の、または5mm
2以下の、または2mm
2以下の、または1mm
2以下の、または0.5mm
2以下の、または0.1mm
2以下の面積において、2以上、5以上、10以上、25以上、50以上、100以上の安定化乳酸オキシダーゼ/カタラーゼ組成物の特徴部(features)を含んでいてもよい。
【0039】
堆積された安定化乳酸オキシダーゼ/カタラーゼ組成物の形状は、センサ内またはセンサ間で変更できる。例えば、特定の実施形態では、堆積された膜は円形である。他の実施形態では、形状は、三角形、正方形、矩形、円形、楕円形、または他の規則的または不規則な多角形(例えば、上から見た場合)、ならびに円、半円または三日月形状の他の二次元形状である。電極の全部または一部は、安定化乳酸オキシダーゼ/カタラーゼ組成物によって、5%以上が、例えば25%以上が、例えば50%以上が、例えば75%以上が、そして90%以上を含む部分が、覆われていてもよい。場合によっては、電極表面全体が酵素組成物によって覆われている(すなわち、100%)。
【0040】
本開示の実施形態に従う電極および/またはセンサの製造では、電極の表面上に堆積される再生可能な安定化乳酸オキシダーゼ/カタラーゼ組成物を生成する。例えば、本明細書において提供される酵素組成物は、5%以下、例えば4%以下、例えば3%以下、例えば2%以下、例えば1%以下(および0.5%以下を含む)にて、互いに対して逸脱していてもよい(deviate)。特定の実施形態において、堆積された安定化乳酸オキシダーゼ/カタラーゼ組成物は、互いに対して逸脱しておらず、同一である。
【0041】
特定の実施形態では、方法は、電極上に堆積された安定化乳酸オキシダーゼ/カタラーゼ組成物を乾燥させる工程をさらに含む。乾燥は、室温にて、所望に応じて高温にて、例えば、25℃〜100℃の範囲の温度、例えば30℃〜80℃の温度、40℃〜60℃を含む温度にて行うことができる。
【0042】
本発明の乳酸センサの構成の例およびそれらの製造方法の例は、限定されるものではないが、米国特許第6,175,752号明細書、米国特許第6,134,461号明細書、米国特許第6,579,690号明細書、米国特許第6,605,200号明細書、米国特許第6,605,201号明細書、米国特許第6,654,625号明細書、米国特許第6,746,582号明細書、米国特許第6,932,894号明細書、米国特許第7,090,756号明細書、米国特許第5,356,786号明細書、米国特許第6,560,471号明細書、米国特許第5,262,035号明細書、米国特許第6,881,551号明細書、米国特許第6,121,009号明細書、米国特許第6,071,391号明細書、米国特許第6,377,894号明細書、米国特許第6,600,997号明細書、米国特許第6,514,460号明細書、米国特許第5,820,551号明細書、米国特許第6,736,957号明細書、米国特許第6,503,381号明細書,米国特許第6,676,816号明細書、米国特許第6,514,718号明細書、米国特許第5,593,852号明細書、米国特許第6,284,478号明細書、米国特許第7,299,082号明細書、米国特許第7,811,231号明細書、米国特許第7,822,557号明細書、米国特許第8,106,780号明細書および米国特許第8,435,682号明細書、米国特許出願公開第2010/0198034号明細書、米国特許出願公開第2010/0324392号明細書、米国特許出願公開第2010/0326842号明細書、米国特許出願公開第2007/0095661号明細書、米国特許出願公開第2010/0213057号明細書、米国特許出願公開第2011/0120865号明細書、米国特許出願公開第2011/0124994号明細書、米国特許出願公開第2011/0124993号明細書、米国特許出願公開第2010/0213057号明細書、米国特許出願公開第2011/0213225号明細書、米国特許出願公開第2011/0126188号明細書、米国特許出願公開第2011/0256024号明細書、米国特許出願公開第2011/0257495号明細書、米国特許出願公開第2012/0157801号明細書、米国特許出願公開第2012/0245447号明細書、米国特許出願公開第2012/0157801号明細書、米国特許出願公開第2012/0323098号明細書および米国特許出願公開第20130116524号明細書に記載されており、これらの各々の開示は、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0043】
いくつかの実施形態では、生体内センサは、皮膚の表面の下に、例えば間質液などの使用者の生体液と接触して皮膚を貫通して、例えば皮下空間に侵入するべく配置可能な挿入チップを含むことができる。作用電極、基準電極および対向電極の接触部分は、皮膚表面の上に位置するセンサの第1の部分上に配置される。作用電極、基準電極および対向電極は、センサの挿入部分に配置される。トレースは、先端の電極からセンサ電子機器との接続のために構成された接触点(contact)までに提供されてもよい。
【0044】
特定の実施形態では、センサの作用電極および対向電極ならびに誘電体材料が積層される。例えば、センサは、非導電性材料層と、非導電性材料層(上記したもの)の少なくとも一部に配置される導電性ポリマー、炭素、白金−炭素、金などの第1の導電層とを含む。安定した乳酸オキシダーゼ/カタラーゼ組成物は、作用電極の1つ以上の表面上に配置されるか、そうでなければ作用電極に直接的または間接的に接触され得る。第1の誘電体層のような第1の絶縁層は、第1の導電層の少なくとも一部に配置または積層されてもよく、第2の導電層は、第1の絶縁層(または誘電体層)の少なくとも一部の頂部に位置しているか、または積層されてもよい。第2の導電層は、基準電極であってもよい。第2の誘電体層のような第2の絶縁層は、第2の導電層の少なくとも一部分の上に配置または積層されてもよい。さらに、第3の導電層は、第2の絶縁層の少なくとも一部分の上に配置されてもよく、そして対向電極であってもよい。最後に、第3の絶縁層が、第3の導電層の少なくとも一部の上に配置または積層されてもよい。このようにして、導電層の各々の少なくとも一部がそれぞれの絶縁層(例えば、誘電体層)によって分離されるようにセンサを積層することができる。
【0045】
他の実施形態では、電極の一部または全体は、2つ以上の電極が同じ平面上に(互いに対して、例えば並列に(例えば、平行に)または角度をなして)材料に配置されるように、同一平面上に設けられてもよい。例えば、同一平面電極は、それらの間に適切な間隔を含んでいてもよく、および/または導電層/電極の間に配置される誘電材料または絶縁材料を含んでいてもよい。さらに、特定の実施形態では、電極の1つまたは複数を、非導電性材料の相対向する側に配置することができる。そのような実施形態では、電気的接触点は、非導電性材料の同じ側または異なる側にあってもよい。例えば、電極は第1の側にあり、そのそれぞれの接触点は第2の側にあってもよく、例えば、電極と接触点とを接続するトレースが材料を横断していてもよい。ビアは、電気トレースがセンサの反対側にもたらされる道筋を提供する。
【0046】
本発明の生体内乳酸センサは、数秒、数分、数時間、数日間、数週間、数ヶ月間またはそれ以上の範囲にわたる期間にわたって乳酸塩のレベルを監視するように構成され得る。適切な温度非依存性の膜としては、米国特許出願公開第2012/0296186号明細書および同時係属中の米国特許出願第62/067,813号(それらの開示は、参照により本明細書において援用される)に記載されているものが含まれるが、これらに限定されない。
【0047】
特定の実施形態に従う生体内乳酸センサは、低酸素濃度で動作するように構成されてもよい。低酸素濃度とは、酸素の濃度が1.5mg/L以下、例えば1.0mg/L以下、例えば0.75mg/L以下、例えば0.6mg/L以下、例えば0.3mg/L以下、例えば0.25mg/L以下、例えば0.15mg/L以下、例えば0.1mg/L以下、そして0.05mg/L以下を含むものであることを意味する。
【0048】
本開示の態様はまた、安定化された乳酸オキシダーゼを用いて経時的に乳酸レベルを生体内で監視するための方法を含む。一般に、対象の体液中の乳酸塩の濃度を監視することは、本明細書において開示されているように、生体内乳酸センサにおける乳酸オキシダーゼ/カタラーゼセンサを皮膚表面下に少なくとも部分的に挿入することと、監視される流体(間質、血液、経皮等)を挿入した乳酸オキシダーゼ/カタラーゼセンサと接触させることと、作用電極にてセンサ信号を発生させることとを含む。乳酸センサによって検出された乳酸の存在および/または濃度は、表示され、保存され、転送され、および/または他の方法で処理されてもよい。
【0049】
様々な手法を用いて、本発明のセンサを用いて乳酸の濃度を決定することができる。特定の態様では、電気化学的乳酸濃度監視手法が使用される。例えば、センサ信号を使用して乳酸の濃度を監視することは、電量測定、電流測定、ボルタンメトリー測定、電位差測定、または任意の他の好適な電気化学的検出技術によって行うことができる。
【0050】
これらの方法は、他の分析対象物を検出および/または測定するために使用されるデバイスと接続して使用されてもよく、同分析対象物としては、皮下、例えば間質液、真皮液、血液または他の目的の体液またはそれらの任意の組み合わせを含む体液中に見出される、グルコース、酸素、二酸化炭素、電解質、または他の関心のある部分、またはそれらの組み合わせを含む。
【0051】
ある実施形態では、方法は、患者の皮膚に電子ユニットを取り付けることと、電子ユニットの導電性接触点を乳酸センサの接触点に接続することと、センサによって生成された信号から乳酸レベルに関する電子ユニットを使用してデータを収集することと、収集されたデータを電子ユニットから受信機ユニットへ、例えばRFによって転送することと、を含む。受信機ユニットは携帯電話であってもよい。携帯電話は、乳酸アプリケーション(lactate application)を含むことができる。特定の実施形態では、乳酸情報は、RFIDプロトコル、ブルートゥース(登録商標)などによって転送される。
【0052】
乳酸センサは、乳酸の自動的な検出のために、連続的にまたは定期的にユーザに配置することができる。実施形態は、数秒間、数分間、数時間、数日間、数週間、数ヶ月間またはそれ以上の範囲にわたる期間にわたって乳酸のレベルを監視することを含むことができる。将来の乳酸レベルは、得られた情報、例えば、時間ゼロにおける乳酸レベルおよび乳酸の変化率に基づいて予測することができる。
【0053】
センサ電子ユニットは、乳酸センサ/電子ユニットからのデータを1つまたは複数の受信機ユニットに自動的に転送することができる。センサデータは、例えば、データが取得されるとき、またはメモリに記憶されたセンサデータの一定の期間後に、ある周波数で、自動的かつ定期的に通信されてもよい。例えば、生体内に配置されたセンサに接続されたセンサ電子機器は、所定の期間、センサデータを収集し、収集されたデータが定期的に(例えば、1分、5分、または他の所定の期間)センサ電子機器の範囲内に配置されている監視デバイスに伝送されてもよい。
【0054】
他の実施形態では、生体内に配置されたセンサに接続されたセンサ電子機器は、受信デバイスと非自動的に通信されてもよく、特定のスケジュールには設定されなくてもよい。例えば、センサデータは、RFID技術を使用してセンサ電子機器から受信デバイスに通信されてもよく、センサ電子機器が乳酸監視デバイスの通信範囲に入るときはいつでも通信されてもよい。例えば、生体内に配置されたセンサは、監視デバイス(例えば、受信機ユニット)がセンサ電子ユニットの通信範囲内に、例えば患者またはユーザによってもたらされるまで、メモリ内のセンサデータを収集してもよい。生体内に配置されたセンサが監視デバイスによって検出されると、デバイスは乳酸センサ電子機器との通信を確立し、例えばセンサデータの最後の転送以降に収集されたセンサデータをアップロードする。このようにして、患者は常時受信デバイスに近接して保持される必要はなく、受信デバイスを乳酸センサの範囲内に持っていくことによって、必要に応じてセンサデータをアップロードすることができる。さらに他の実施形態では、特定の実施形態では、センサデータの自動転送と非自動転送の組み合わせを実装することができる。例えば、通信範囲に入ったときにセンサデータの転送が開始され、通信範囲内にとどまり続けると自動的に継続されてもよい。
【0055】
本開示の態様は、乳酸センサに使用するための安定化乳酸オキシダーゼ/カタラーゼ組成物を有する電極を製造する方法を含む。実施形態は、電極を形成することと、安定化された乳酸オキシダーゼ/カタラーゼ組成物を電極に近接して配置することと、を含む。いくつかの実施形態は、非導電性材料の表面に導電層を塗布することと、材料の表面に電極を画定するために導電層の一部を除去することと、電極の境界内の導電層の少なくとも一部分を除去して不完全なペリメータを有する電極の領域を形成することと、安定化された乳酸オキシダーゼ/カタラーゼ組成物を電極の酵素組成物の境界内に堆積させることと、を含む。
【実施例】
【0056】
実験
以下の実施例は、当業者に本発明の実施形態をどのように製造し、使用するかについての完全な開示および説明を提供するために提示されており、発明者が同発明者の発明としてみなしているものの範囲を制限することを意図するものでもないし、以下の実験が実施された実験の全てまたは唯一の実験であることを示すことを意図するものでもない。使用される数値(例えば、量、温度など)に関して正確さを保つための努力がなされているが、いくつかの実験誤差および偏差が考慮されるべきである。他に指示がない限り、部は重量部であり、分子量は重量平均分子量であり、温度は摂氏であり、圧力は大気圧またはそれに近い圧力である。
【0057】
実施例1
カタラーゼの存在下および非存在下における乳酸オキシダーゼセンサの性能を実証するために実験を行った。以下のスキームに示される、乳酸オキシダーゼおよびポリマー結合オスミウム遷移金属触媒および二官能性架橋剤を有する試薬組成物を、電極の表面上に堆積させることによって乳酸センサを調製した。
【0058】
【化2】
【0059】
乳酸センサを、1%の酸素下で、33℃で5mMの乳酸塩を含むリン酸緩衝液中で試験した。温度は、デジタル温度コントローラを備えた水循環システムによって制御した。
図1は、乳酸オキシダーゼ、ポリマー結合遷移金属錯体および架橋剤を有する酵素組成物を含む3つの異なる乳酸センサについて、連続する60時間でのセンサ信号出力の安定性を示す。
図1に示すように、乳酸センサは、3時間の使用後にセンサ出力の低下を示し始め、60時間に達するまで、すなわち、それらが不安定であるまで、信号出力における有意なかつ連続的な減少を示した。乳酸センサは、乳酸センサが乳酸と接触している60時間の経過にわたって、信号出力の70%を超える減少を示した。
【0060】
実施例2
乳酸オキシダーゼ組成物を用いて、カタラーゼの存在下および非存在下での乳酸センサの性能を比較するために実験を行った。安定化剤を含まないセンサを実施例1において上記したように調製した。カタラーゼを含む酵素組成物を有するセンサは、電極の表面上に、下記のスキームに示す、乳酸オキシダーゼ、安定化剤カタラーゼ、およびポリマー結合オスミウム遷移金属触媒および二官能性架橋剤を有する試薬組成物を堆積させることによって調製した。
【0061】
【化3】
【0062】
それぞれの乳酸センサを、1%酸素下で、33℃で乳酸塩を含むリン酸緩衝液中で試験した。温度は、デジタル温度コントローラを備えた水循環システムによって制御した。
図2は、1mMから5mMまでの乳酸濃度の段階的変化に対するセンサ応答を示す、較正試験中の各センサからの信号出力を示す。カタラーゼを欠いている乳酸センサは、カタラーゼ含有センサよりも、乳酸濃度における各増加に対して信号応答が小さく、経時的に全体的な信号出力が低いことが示された。酵素組成物の一部としてのカタラーゼを有する乳酸センサは、カタラーゼの非存在下での乳酸センサと比較して、乳酸濃度における各増加にて信号応答に大きな変化を示し、経時的に全体的な信号出力が高いことが示された。
【0063】
図3は、乳酸濃度の関数としてのセンサ信号出力の線形性を示す。カタラーゼを欠く乳酸センサは、より低い傾きを示し、乳酸オキシダーゼ/カタラーゼ組成物を含むセンサの感受性よりも低い乳酸センサの感受性であることを実証した。酵素組成物の一部としてカタラーゼを有する乳酸センサは、カタラーゼを欠く乳酸センサよりも約3倍大きい傾きを示した。
【0064】
図4は、カタラーゼを欠いた3つの乳酸センサおよび酵素組成物の一部としてカタラーゼを有する3つの乳酸センサについて、連続した60時間にわたるセンサ信号出力の安定性を示す。
図4に示すように、カタラーゼを欠いた乳酸センサは、3時間の使用後にセンサ出力の低下を示し始め、60時間に達するまで信号出力の有意のかつ連続的な減少を示した。カタラーゼを欠いた乳酸センサは、乳酸センサが乳酸と接触している60時間の間に信号出力の70%以上の減少を示した。これに対し、乳酸オキシダーゼ酵素組成物の一部としてのカタラーゼを有する乳酸センサは、60時間の試験にわたって信号出力の有意に低い低下(8%)を示した。
【0065】
カタラーゼを欠く乳酸センサと酵素組成物の一部としてカタラーゼを有する乳酸センサとの比較の要約を表1に示す。
【0066】
【表1】