(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、本発明を実施するための形態について、図を参照しながら説明する。なお、これは、あくまでも一例であって、本発明の技術的範囲はこれに限られるものではない。
(第1実施形態)
〔人材管理システム100の全体構成〕
図1は、第1実施形態に係る人材管理システム100の全体構成図である。
図2は、第1実施形態に係る人材管理サーバ1の機能ブロックを示す図である。
図3は、第1実施形態に係る人材管理サーバ1の記憶部30の例を示す図である。
図4は、第1実施形態に係る人材管理サーバ1の勤務シフト記憶部34から生成される勤務シフト表34aの例を示す図である。
【0018】
図1に示す人材管理システム100は、例えば、コンビニエンスストア等のフランチャイズ店に代表され、店舗によらずに、従業者が同じような仕事に関する作業(以下、従業者が行う仕事に関する作業を、オペレーションともいう。)をすることで、店舗の運営を行うことが可能な、複数の店舗にまたがった従業者の人材活用のためのシステムである。
以下の例では、人材管理システム100を使用する複数の店舗を、同じ系列のコンビニエンスストアとして説明する。しかし、これは一例であり、例えば、同じ業態のコンビニエンスストアであれば、他系列のコンビニエンスストアを含んでもよい。また、コンビニエンスストアに限定されず、例えば、飲食店や、各種サービス業等のフランチャイズ店であってもよい。
【0019】
この人材管理システム100を使用する業態の前提として、どの店舗においても、多少のオペレーションの違いは許容するが、従業者がほとんど同じオペレーションを行うことで運営可能であるものとする。つまり、ある店舗の従業者が、他の店舗でもオペレーションを行えるスキルがあることを前提とする。
【0020】
人材管理システム100は、人材管理サーバ1と、従業者端末4と、管理者端末5とを備える。従業者端末4と、管理者端末5とは、各店舗(店舗A、店舗B、・・・)(拠点)に関連付けられている。なお、従業者端末4及び管理者端末5は、各店舗に複数有してもよい。
そして、人材管理サーバ1と、従業者端末4と、管理者端末5とは、データ通信網Nによってデータ通信が可能になっている。
【0021】
〔従業者端末4〕
従業者端末4は、従業者が所持する携帯端末等の情報処理端末である。
ここで、従業者は、例えば、アルバイトや、パートタイマ、フリーター等である。そして、従業者は、この人材管理システム100を利用する複数の店舗の中のうち、1つの店舗に所属する。また、従業者は、この人材管理システム100を利用する教育機関(図示せず)に所属してもよい。教育機関とは、店舗ではないものの、例えば、フランチャイズチェーンの本部等によってオペレーションの教育を行う施設をいう。よって、従業者は、いずれか1つの店舗等に必ず所属しており、所属店舗等においてオペレーションの教育を既に受けた者である。
【0022】
従業者端末4は、例えば、勤務可能な日時等を含む勤務条件データを入力したり、勤務条件データに対する勤務が決定したか否かを確認したりする場合に、従業者によって用いられる。
従業者端末4は、図示しないが、一般的なコンピュータが備える制御部、記憶部、表示部、入力部及びデータ通信IF(インタフェース)等を備える。なお、表示部及び入力部が一体になったタッチパネルを備えてもよい。なお、従業者端末4は、汎用端末であってよく、例えば、人材管理システム100を使用するための機能を有するアプリケーションがインストールされたものである。
【0023】
〔管理者端末5〕
管理者端末5は、管理者(拠点管理者)が使用するパーソナルコンピュータ(PC)等の情報処理端末である。
ここで、管理者は、例えば、人材管理システム100を利用する店舗のオーナー等である。
管理者端末5は、例えば、各日時に勤務する従業者を把握するための勤務シフト表を生成したり、勤務条件データを確認して、条件に合う勤務条件データに対してオファーをしたりする場合に、管理者によって用いられる。
管理者端末5は、図示しないが、一般的なコンピュータが備える制御部、記憶部、表示部、入力部及びデータ通信IF(インタフェース)等を備える。なお、管理者端末5は、汎用端末であってよく、例えば、人材管理システム100を使用するための機能を有するアプリケーションがインストールされたものであってもよい。
【0024】
〔人材管理サーバ1〕
人材管理サーバ1は、例えば、人材管理システム100を運営する企業等に設けられている。
図2に示すように、人材管理サーバ1は、制御部10と、記憶部30と、データ通信IF39とを備える。
制御部10は、人材管理サーバ1の全体を制御するCPU(中央処理装置)である。制御部10は、記憶部30に記憶されているOS(オペレーティングシステム)やアプリケーションプログラムを適宜読み出して実行することにより、上述したハードウェアと協働し、各種機能を実行する。
制御部10は、マッチング部11と、確認処理部20と、特典処理部27とを備える。
【0025】
マッチング部11は、従業者端末4から勤務条件データを受信し、従業者端末4を使用する従業者の所属店舗を除く他の店舗の管理者端末5に対して受信した勤務条件データを送信することで、他の店舗に人材の提供を可能にするための処理を行う。
マッチング部11は、勤務条件受信部13(勤務条件受信手段)と、シフト表送信部14(シフト表送信手段)と、管理者指定条件受信部15(期間条件受信手段、従業者条件受信手段)と、勤務条件送信部16(期間条件抽出手段、勤務条件送信手段)とを備える。
【0026】
勤務条件受信部13は、勤務条件データを、従業者の従業者端末4から受信する。そして、勤務条件受信部13は、受信した勤務条件データを、勤務条件記憶部35に記憶させる。
ここで、勤務条件データは、従業者の勤務可能な日時を含む。勤務可能な日時は、例えば、「毎週月曜日の9時から15時まで」といった、曜日等による繰り返しのものであってもよいし、「2月20日の9時から15時まで」といった、単発(スポット)のものであってもよい。
また、勤務条件データは、従業者が勤務可能な店舗の範囲を含んでもよい。勤務可能な店舗の範囲は、例えば、「○○店」といった店舗の指定であってもよいし、「△△市」といった住所の指定であってもよいし、「ある地点(自宅、学校等)から近隣5Km圏内」といった領域の指定であってもよい。
【0027】
シフト表送信部14は、管理者端末5からの要求に応じて、後述する勤務シフト記憶部34から管理者端末5の設置店舗に関する勤務シフト表を生成し、管理者端末5に送信する。そうすることで、管理者は、管理者端末5に出力される勤務シフト表を参照し、従業者が不足している日時を把握することができる。ここで、勤務シフト表は、所定の期間での各日時に、勤務を承諾した従業者を割り付けた表である。
【0028】
管理者指定条件受信部15は、シフト表送信部14が送信した勤務シフト表に基づいて管理者が指定した条件を、管理者端末5から受信する。ここで、条件は、少なくとも指定期間を含む。指定期間は、「2月20日10時から15時まで」といったものであり、従業者に勤務をして欲しい期間である。また、条件は、従業者のスキル情報に関する条件を含んでもよい。スキル情報は、例えば、オペレーションに関するスキルであり、棚卸作業ができる、発注作業ができる、といったものである。
【0029】
勤務条件送信部16は、管理者指定条件受信部15が受信した条件に合致した勤務条件データを、勤務条件記憶部35から抽出する。そして、勤務条件送信部16は、抽出した勤務条件データを、管理者端末5に送信する。
ここで、勤務条件送信部16は、管理者端末5の所属する店舗以外である、所定の店舗に所属する従業者の勤務条件データを抽出する。勤務条件送信部16は、抽出する勤務条件データを、管理者端末5の所属する店舗を含むようにしてもよい。その場合には、勤務条件送信部16は、所属店舗と所属店舗以外とを判別可能な表示態様にして送信してもよい。
また、従業者のスキル情報に関する条件を含む場合には、勤務条件送信部16は、人材情報記憶部33を参照し、従業者のスキル情報の条件に合致した勤務条件データを抽出する。
【0030】
確認処理部20は、勤務条件データを受信した管理者が、管理者端末5を用いて従業者にオファー(勤務の依頼)を行うことで、従業者端末4にオファーに対する確認を行う。そして、確認処理部20は、従業者端末4から受信した確認結果が承諾である場合に、承諾した従業者の勤務シフトを、シフト表に組み入れる処理を行う。
確認処理部20は、依頼受信部22(依頼受信手段)と、確認送信部23(確認送信手段)と、確認結果受信部24(結果受信手段)とを備える。
【0031】
依頼受信部22は、勤務条件送信部16による送信先の管理者端末5から依頼データを受信する。依頼データは、勤務条件データの範囲内における勤務依頼時間と、勤務条件データを送信した従業者とを含む。
確認送信部23は、依頼受信部22により依頼データを受信したことに応じて、依頼データに含まれる従業者の従業者端末4に、確認データを送信する。確認データは、管理者端末5の管理者が所属する店舗と、勤務依頼時間とを含む。
確認結果受信部24は、確認送信部23により確認データを送信した従業者端末4から、確認データに対する結果データを受信する。
【0032】
特典処理部27は、勤務を行った従業者及び、従業者が所属する店舗に対して特典を付与する処理を行う。
特典処理部27は、勤務結果受信部28と、特典付与部29(管理拠点特典付与手段、従業者特典付与手段)とを備える。
勤務結果受信部28は、例えば、従業者が結果データに対応する実際の勤務を行ったことを示す勤務済データを、勤務した店舗の管理者端末5から受信する。
特典付与部29は、従業者が勤務した店舗が、従業者が属する店舗に対して特典を付与する。特典とは、例えば、コンビニエンスストアの店舗での支払に使用できるポイント等の価値媒体である。また、特典付与部29は、従業者が勤務した店舗が、従業者に対して特典を付与する。
【0033】
記憶部30は、制御部10が各種の処理を実行するために必要なプログラム、データ等を記憶するためのハードディスク、半導体メモリ素子等の記憶領域である。
記憶部30は、プログラム31と、店舗情報記憶部32(拠点情報記憶部)と、人材情報記憶部33と、勤務シフト記憶部34と、勤務条件記憶部35と、決定データ記憶部36とを備える。
プログラム31は、上述した制御部10が行う各種機能を実行するためのアプリケーションプログラムである。
【0034】
店舗情報記憶部32は、各店舗に関する情報を記憶する記憶領域である。
図3(A)に示す例では、店舗情報記憶部32は、店舗ID(IDentification)をキーにして、管理者IDと、エリア情報と、ポイント情報とを対応付けて記憶する。
店舗IDは、各店舗を識別するための識別情報である。
管理者IDは、店舗IDにより識別される店舗のオーナーを識別するための識別情報である。管理者IDは、店舗IDに対して1つだけ対応付けられていてもよい。また、ある店舗において、管理者が複数名の場合には、店舗IDに複数の管理者IDが対応付けられていてもよい。
エリア情報は、店舗の設置位置に関する情報であり、例えば、店舗の住所等である。
ポイント情報は、店舗におけるポイント数である。ポイントは、例えば、予め店舗ごとに所定数が付与され、又は購入がされて、記憶されていてもよい。ポイントは、自店舗の従業者が他店舗で勤務した場合に、他店舗から受け取ることで増加し、他店舗の従業者に自店舗で勤務してもらった場合に、勤務した従業者や他店舗に受け渡すことで減少する。また、ポイントは、上記のように価値媒体に関するものであるため、価値に対応した使用をすることで減少する。
【0035】
人材情報記憶部33は、従業者に関する情報を記憶する記憶領域である。
図3(B)に示す例では、人材情報記憶部33は、従業者IDをキーにして、店舗IDと、スキル情報と、ポイント情報とを対応付けて記憶する。
従業者IDは、従業者を識別するための識別情報である。
店舗IDは、従業者の所属店舗を識別する識別情報である。
スキル情報は、従業者のスキルに関する情報である。
ポイント情報は、従業者におけるポイント数である。ポイントは、従業者が他店舗で勤務した場合に、他店舗から受け取ることで増加する。また、ポイントは、上記のように価値媒体に関するものであるため、価値に対応した使用をすることで減少する。
【0036】
勤務シフト記憶部34は、勤務シフト表を生成可能な勤務シフト情報を記憶する記憶領域である。
図4は、勤務シフト記憶部34に記憶された勤務シフト情報から生成された、ある店舗の2020年3月の勤務シフト表34aの例を示す。この勤務シフト表34aによれば、勤務が決定した従業者と、その従業者の勤務時間とが表されている。領域61は、誰も従業者が対応付けられていない、空きの部分である。この店舗が24時間営業の場合には、領域61には、従業者を割り当てる必要がある。なお、領域62のように、同じ時間帯に複数の従業者をシフトに組み込みたい場合に、領域62に示すように指定をしてもよい。
なお、この勤務シフト表34aは一例であり、勤務時間及び勤務が決定した従業者が分かるものであれば、他のものであってもよい。
【0037】
勤務条件記憶部35は、従業者端末4から受信した勤務条件データを記憶する記憶領域である。
図3(C)に示す例では、勤務条件記憶部35は、データIDをキーにして、従業者IDと、勤務可能日時と、勤務可能エリアと、受付日時と、使用済フラグとを対応付けて記憶する。
データIDは、勤務条件データを識別する識別情報である。データIDは、例えば、受付日と1からの連番とからなる文字列等であってもよい。
従業者IDは、従業者を識別する識別情報である。
勤務可能日時は、従業者が勤務可能な日時データである。
勤務可能エリアは、従業者が指定した勤務可能なエリアに関する情報である。勤務可能なエリアは、どのような指定であってもよい。また、勤務可能エリアの指定がない場合には、ブランク等であってもよい。
受付日時は、勤務条件データを受信した日時である。
使用済フラグは、勤務条件データに基づいてシフトが決定された場合に、済が設定される。また、使用済フラグは、例えば、勤務可能日時が到来した場合や、勤務可能日時の所定時間前になった場合等、勤務条件データが不要になったタイミングで、済が設定される。
【0038】
なお、受信した勤務条件データが、「毎週月曜日」等の繰り返しのものである場合、繰り返しのデータの終了日を従業者に指定させ、又は、例えば、人材管理サーバ1側で所定の期間(例えば、1ヶ月等)に区切った上で、人材管理サーバ1の制御部10が複数レコードを生成して登録するようにするのが望ましい。
【0039】
決定データ記憶部36は、他店舗の従業者による勤務が決定した場合に、決定した情報を記憶する記憶領域である。
図3(D)に示す例では、決定データ記憶部36は、データIDをキーにして、決定勤務日時と、決定店舗IDと、勤務実績データとを対応付けて記憶する。
データIDは、勤務条件データを識別する識別情報である。
決定勤務日時は、管理者との間で決定した勤務日時である。決定勤務日時は、通常は勤務条件記憶部35の勤務可能日時の範囲内である。
決定店舗IDは、勤務が決定した店舗を識別する識別情報である。
勤務実績データは、勤務を終了した場合に、実績データを記憶する。
【0040】
上記の各記憶部は、一例である。また、記憶部30に記憶されるデータ項目は、上記のものに限定されない。
図2に示すデータ通信IF39は、データ通信網Nとの間のインタフェースである。
なお、コンピュータとは、制御部、記憶装置等を備えた情報処理装置をいい、人材管理サーバ1は、制御部10、記憶部30等を備えた情報処理装置であり、コンピュータの概念に含まれる。
【0041】
〔処理の説明〕
次に、従業者が勤務可能な条件を登録することで、勤務シフトを決定するための処理について説明する。
図5は、第1実施形態に係る人材管理システム100の人材仲介処理を示すフローチャートである。
図6は、第1実施形態に係る人材管理システム100の人材マッチング処理を示すフローチャートである。
【0042】
まず、各店舗では、管理者が、当該店舗の従業者に対して勤務可能時間をヒアリングし、勤務シフトを決定する。そして、管理者は、管理者端末5を用いて、勤務シフト情報を、人材管理サーバ1の勤務シフト記憶部34に登録する。
従業者は、自店舗での勤務以外に、他店舗で勤務してもよいと思う場合に、自店舗での勤務予定の日時以外の勤務したい勤務可能な日時を、従業者端末4を用いて入力する。従業者は、従業者端末4を用いて行う入力作業を、いつのタイミング行ってもよい。又は、従業者は、従業者端末4を用いて行う入力作業を、予め指定された期間内で行うようにしてもよい。
【0043】
図5のステップS(以下、単に「S」という。)11において、従業者端末4の制御部は、従業者が入力した勤務条件データを受け付ける。そして、従業者端末4の制御部は、受け付けた勤務条件データを、人材管理サーバ1に送信する。
S12において、人材管理サーバ1の制御部10(勤務条件受信部13)は、従業者端末4から勤務条件データを受信する。
S13において、制御部10(勤務条件受信部13)は、受信した勤務条件データを、勤務条件記憶部35に記憶させる。
その際、制御部10は、受信した勤務条件データが、「毎週月曜日」のように繰り返しを指定した勤務条件データの場合に、日時ごとのデータを生成して、勤務条件記憶部35に記憶させてもよい。
S14において、制御部10(マッチング部11)は、人材マッチング処理を行う。
【0044】
ここで、人材マッチング処理について、
図6に基づいて説明する。
この人材マッチング処理は、管理者により適宜のタイミングで実施される。
各店舗において、自店舗の従業者によって決定した勤務シフト情報は、上記したように、人材管理サーバ1の勤務シフト記憶部34に既に登録済である。そこで、管理者が管理者端末5を用いて勤務シフト表の要求に関する操作を行うことで、
図6のS31において、管理者端末5の制御部は、勤務シフト表を、人材管理サーバ1に対して要求する。勤務シフト表の要求には、勤務シフト表の年月の指定及び管理者IDを含む。
S32において、勤務シフト表の要求を受信した人材管理サーバ1の制御部10(シフト表送信部14)は、管理者IDにより特定される店舗の指定年月の勤務シフト表を、勤務シフト記憶部34に基づいて生成し、管理者端末5に送信する。
【0045】
S33において、管理者端末5の制御部は、人材管理サーバ1から受信した勤務シフト表を表示部に出力する。
管理者は、表示された勤務シフト表を確認しながら、管理者端末5を用いて管理者が指定する条件を入力する。例えば、
図4に示す勤務シフト表34aが出力されている場合に、管理者は、領域61や領域62を指定する操作を行う。そうすることで、S34において、管理者端末5の制御部は、管理者指定条件として、勤務依頼日時の入力を受け付ける。そして、管理者端末5の制御部は、管理者指定条件を、人材管理サーバ1に送信する。
【0046】
S35において、人材管理サーバ1の制御部10(管理者指定条件受信部15)は、管理者指定条件を、管理者端末5から受信する。
S36において、制御部10(勤務条件送信部16)は、受信した管理者指定条件に合致した勤務条件データを、勤務条件記憶部35から抽出する。ここで抽出する勤務条件データは、勤務可能エリアに当該管理者端末5の店舗IDを含み、かつ、勤務可能日時が勤務依頼日時の範囲内であるものである。
S37において、制御部10(勤務条件送信部16)は、抽出した勤務条件データを、管理者端末5に送信する。
【0047】
S38において、管理者端末5の制御部は、人材管理サーバ1から受信した勤務条件データを表示部に出力する。
管理者は、勤務条件データを参照し、必要な人材を確保するための依頼を行う。より具体的には、管理者は、勤務条件データを確認した後、オファーする勤務条件データを決定する。
管理者が、決定した勤務条件データに基づく依頼データを、管理者端末5に入力することで、S39において、管理者端末5の制御部は、依頼データを受け付けて、人材管理サーバ1に送信する。
【0048】
S40において、人材管理サーバ1の制御部10(依頼受信部22)は、管理者端末5から依頼データを受信する。そして、制御部10(確認送信部23)は、従業者に確認するための確認データを生成する。
その後、制御部10は、処理を
図5のS15に移す。
【0049】
図5のS15において、制御部10(確認送信部23)は、確認データを生成したか否かを判断する。確認データを生成した場合(S15:YES)には、制御部10は、処理をS16に移す。他方、確認データを生成していない場合(S15:NO)には、制御部10は、本処理を終了する。
ここで、確認データを生成していない場合とは、例えば、
図6のS36の処理で勤務条件データが抽出できなかった場合、つまり、管理者指定条件に合う勤務条件データがなかった場合や、管理者が依頼データの入力をしなかった場合が考えられる。また、従業者が送信した勤務条件データが、管理者の希望に適合しなかった場合も、確認データを生成しない。
S16において、制御部10(確認送信部23)は、生成した確認データを、従業者の従業者端末4に送信する。
【0050】
S17において、従業者端末4の制御部は、確認データを受信し、表示部に出力する。従業者端末4の従業者は、表示部に出力された確認データを参照した上で、結果データを従業者端末4に入力することで、従業者端末4の制御部は、結果データを人材管理サーバ1に送信する。ここで、結果データは、確認データに対する承諾又は非承諾の内容を含むデータである。
S18において、人材管理サーバ1の制御部10(確認結果受信部24)は、受信した結果データが承諾であるか否かを判断する。承諾である場合(S28:YES)には、制御部10は、処理をS19に移す。他方、承諾ではない場合(S28:NO)には、制御部10は、本処理を終了する。
【0051】
S19において、制御部10(確認結果受信部24)は、受信した確認データに応じた記憶部30への反映を行う。
より具体的には、制御部10は、確認データに応じた勤務シフト情報を、勤務シフト記憶部34に記憶させる。また、制御部10は、確認データに対応する勤務条件記憶部35の該当のレコードの使用済フラグに済を設定する。さらに、制御部10は、決定データ記憶部36に決定した勤務日時及び店舗IDのレコードを追加する。その後、制御部10は、本処理を終了する。
【0052】
なお、従業者端末4の従業者が結果データとして確認データに対する承諾をした場合に、この従業者が所属する店舗とは異なる、依頼データを送信した他店舗の管理者は、労働条件を明示した労働条件通知書を、従業者に通知する必要がある。
そこで、人材管理システム100は、労働条件通知書の作成を支援する機能を有してもよい。例えば、人材管理サーバ1の制御部10は、結果データとして確認データに対する承諾を受信した場合に、管理者端末5に対して労働条件通知書のフォーマットを送信する。そして、管理者が労働条件通知書のフォーマットに必要事項を入力することで、労働条件通知書を作成するようにしてもよい。そして、人材管理サーバ1の制御部10は、管理者端末5から作成された労働条件通知書を受信し、従業者端末4に送信してもよい。
【0053】
人材管理システム100では、人材仲介処理によって、従業者は、自店舗での勤務以外に、自店舗でシフトに入れなかった日時であって勤務可能な日時を含む勤務条件データを、人材管理サーバ1に登録できるようにした。そうすることで、他店舗の管理者は、登録された勤務条件データを確認でき、依頼したい場合には、日時が適合した従業者をオファーできる。
【0054】
次に、勤務後の処理について説明する。
図7は、第1実施形態に係る人材管理システムの特典付与処理を示すフローチャートである。
管理者は、管理者端末5を用いて、従業者の勤務管理の一環として、各従業者の実績データを入力する。そうすることで、S41において、管理者端末5の制御部は、実績データを人材管理サーバ1に対して送信する。
S42において、人材管理サーバ1の制御部10(勤務結果受信部28)は、管理者端末5から実績データを受信する。
【0055】
S43において、制御部10(特典付与部29)は、従業者に対するポイント付与を行う。より具体的には、制御部10は、店舗情報記憶部32のうち、管理者端末5の管理者IDに対応するポイント情報から所定のポイントを減算する。そして、制御部10は、人材情報記憶部33の該当する従業者の従業者IDに対応するポイント情報に、減算したポイントを加算する。
S44において、制御部10(特典付与部29)は、従業者の店舗に対するポイント付与を行う。より具体的には、制御部10は、店舗情報記憶部32のうち、管理者端末5の管理者IDに対応するポイント情報から所定のポイントを減算する。そして、制御部10は、人材情報記憶部33の該当する従業者の従業者IDから特定可能な店舗IDの店舗情報記憶部32に対応するポイント情報に、減算したポイントを加算する。なお、S43とS44との処理の先後は問わない。その後、制御部10は、本処理を終了する。
【0056】
人材管理システム100は、従業者が他の店舗で勤務した場合に、他の店舗のポイントを、勤務した従業者に付与するようにした。よって、従業者が、他の店舗でも勤務することに関するモチベーションを上げることができる。
また、人材管理システム100は、従業者が他の店舗で勤務した場合に、他の店舗のポイントを、勤務した従業者が所属する店舗に付与するようにした。よって、自店舗の従業者が他の店舗で勤務することを、管理者が推奨できる仕組みを構築できる。
【0057】
このように、第1実施形態の人材管理サーバ1によれば、以下のような効果がある。
(1)従業者が1つの店舗等に所属しており、従業者端末4から勤務可能な日時を含む従業者の勤務条件データを受信して、勤務条件データを記憶するようにした。そして、管理者からの要求によって、管理者の所属店舗とは異なる他の店舗に所属する従業者の勤務条件データを、管理者端末5に送信するようにした。
よって、管理者は、自身の店舗以外の他の店舗に所属する従業者の勤務条件データによって、他の店舗に所属する従業者の勤務可能な日時を確認できる。それにより、管理者は、他の店舗に所属する従業者を、自身の店舗に勤務させるための情報を得ることができる。
【0058】
(2)管理者端末5から、従業者と勤務条件データの範囲内における勤務依頼時間とを含む依頼データを受信したことに応じて、当該従業者の前記従業者端末4に、店舗と勤務依頼時間とを含む確認データを送信し、従業者端末4から、確認データに対する結果データを受信するようにした。
よって、管理者が他の店舗に所属する従業者に勤務のオファーをし、オファーに対する結果を得ることができ、他の店舗の従業者を、管理者がオファーして勤務させることができるといった、新たな仕組みを提供できる。
【0059】
(3)他の店舗の従業者が勤務した場合に、従業者が実際の勤務を行ったことを示す勤務済データを、勤務した店舗の管理者端末5から受信したことに応じて、勤務した店舗が、従業者が属する他の店舗に対して特典を付与するようにした。
よって、自身の店舗の従業者が他の店舗で勤務する場合に、管理者の店舗に特典が付与されるので、管理者は、自身の店舗で余剰した従業者に対して、他の店舗で勤務してもらうように促すことができる。また、他の店舗に従業者を勤務させることについて、抵抗感を低くさせることができる。さらに、従業者も、自身の店舗で勤務できない時間帯等を、他の店舗で勤務することができ、賃金を得る機会が増加するため有益である。
【0060】
(4)他の店舗の従業者が勤務した場合に、従業者が実際の勤務を行ったことを示す勤務済データを、勤務した店舗の管理者端末5から受信したことに応じて、勤務した店舗が、勤務した他の店舗の従業者に対して特典を付与するようにした。
よって、従業者は、他の店舗で勤務することにより特典を得ることができるので、他の店舗で勤務する動機づけにできる。
【0061】
(5)勤務シフト記憶部34を有し、管理者端末5に管理者の店舗の勤務シフト表を生成して送信することができる。
よって、管理者は、勤務シフト表を参照し、従業者が不足した日時を確認できる。
また、少なくとも指定期間を含む条件を、管理者端末5から受信したことに応じて、条件に合致した勤務条件データを管理者端末5に送信するようにした。
よって、管理者は、管理者端末5に出力された指定期間を含む条件に合致した勤務条件データにより、他の店舗の従業者の勤務可能な日時を確認することができる。
【0062】
(6)従業者は、他の店舗の指定を含む勤務条件データを、従業者端末4から送信できるようにした。そして、他の店舗の指定を含む勤務条件データは、指定された他の店舗にのみ送信するようにした。
よって、従業者は、自身の所属する店舗以外の他の店舗の指定ができるため、希望する店舗のみで勤務することができる。また、指定された他の店舗以外の店舗には、勤務条件データが送信されないので、指定された他の店舗以外がオファーすることができないものになる。
【0063】
(7)従業者のスキル情報を記憶しており、管理者端末5からスキルに関する条件を受信した場合に、スキルに関する条件に合致した勤務条件データを、管理者端末5に送信するようにした。
よって、管理者の要望するスキルを有する従業者に、勤務のオファーすることができる。
【0064】
(第2実施形態)
第2実施形態では、従業者が旅行を楽しみながら近隣の店舗で勤務するといった、新たな旅行スタイルを支援するための仕組みに関する。なお、以降の説明において、上述した第1実施形態と同様の機能を果たす部分には、同一の符号又は末尾に同一の符号を付して、重複する説明を適宜省略する。
図8は、第2実施形態に係る人材管理サーバ201の機能ブロック図である。
第2実施形態における人材管理システム200の全体構成は、第1実施形態(
図1)と同様である。
人材管理システム200は、人材管理サーバ201と、従業者端末4と、管理者端末5とを備える。
【0065】
〔人材管理サーバ201〕
図8に示すように、人材管理サーバ201は、制御部210と、記憶部230と、データ通信IF39とを備える。
制御部210は、マッチング部211と、確認処理部220と、特典処理部27とを備える。
マッチング部11は、地図送信部212(地図送信手段)と、勤務条件受信部213と、シフト表送信部14と、勤務条件送信部216(勤務条件送信手段)とを備える。
【0066】
地図送信部212は、例えば、従業者端末4から地図データの要求を受信したことに応じて、店舗情報記憶部32を参照し、各店舗の位置を示した地図データを生成し、従業者端末4に地図データを送信する。
勤務条件受信部213は、勤務条件データを、従業者の従業者端末4から受信する。そして、勤務条件受信部13は、受信した勤務条件データを、勤務条件記憶部35に記憶させる。
ここで、勤務条件データは、従業者の勤務可能な日時の他、地図データに含まれる所定の店舗の指定を含む。
勤務条件送信部216は、勤務条件データを、所定の店舗の管理者端末5に送信する。
【0067】
確認処理部220は、従業者による勤務条件データの申込に対する処理を行う。
確認処理部220は、応答受信部221(応答受信手段)と、旅程表処理部225(旅程表処理手段)とを備える。
応答受信部221は、管理者端末5から勤務条件データに対する応答データを受信する。
旅程表処理部225は、応答受信部221による応答データが承諾の場合に、応答データの内容に関する旅程表を生成する。そして、旅程表処理部225は、生成した旅程表を従業者端末4に送信する。
【0068】
記憶部230は、プログラム231と、店舗情報記憶部32と、人材情報記憶部33と、勤務シフト記憶部34と、勤務条件記憶部35と、決定データ記憶部36と、地図データ記憶部237とを備える。
プログラム231は、上述した制御部210が行う各種機能を実行するためのアプリケーションプログラムである。
地図データ記憶部237は、地図データを記憶する記憶領域である。
【0069】
〔処理の説明〕
次に、従業者が行く先々で勤務をしながら旅行する勤務旅行計画を立てる際の処理について説明する。
図9は、第2実施形態に係る人材管理システム200の勤務旅行計画処理を示すフローチャートである。
図10は、第2実施形態に係る人材管理システム200の人材マッチング処理を示すフローチャートである。
図11及び
図12は、第2実施形態に係る従業者端末4での表示例を示す図である。
【0070】
図9のS211において、従業者端末4の制御部は、旅行及び勤務計画を立てるべく、地図データを人材管理サーバ201に対して要求する。
S212において、人材管理サーバ201の制御部210(地図送信部212)は、地図データの要求に対応した地図データを、地図データ記憶部237から抽出する。そして、制御部210は、店舗情報記憶部32を参照し、各店舗の位置を示した地図データを生成して、従業者端末4に生成した地図データを送信する。
【0071】
S213において、従業者端末4の制御部は、受信した地図データを、表示部に出力する。
図11(A)は、従業者端末4の表示部に表示された地図データ71の例を示す。
従業者は、例えば、ポインティングデバイス71aを操作して、自分が旅行をしたいと思う場所に、地図データの地図を移動させる。また、従業者は、例えば、ポインティングデバイス71aを操作して、地図データの縮尺を変更する。
図11(B)は、従業者端末4の表示部に表示された地図データ74の例を示す。地図データ74は、地図データ71の縮尺を大きくしたものである。地図データ74は、店舗75と、店舗76とを含む。従業者は、ポインティングデバイス74aを操作して、勤務を希望する店舗76を選択することができる。
【0072】
図9のS214において、従業者端末4の制御部は、従業者が入力した勤務条件データを受け付ける。勤務条件データは、勤務可能な日時の他、従業者が選択した店舗の店舗IDをさらに含む。そして、従業者端末4の制御部は、受け付けた勤務条件データを、人材管理サーバ201に送信する。
S215において、人材管理サーバ201の制御部210(勤務条件受信部213)は、従業者端末4から勤務条件データを受信する。そして、制御部210(勤務条件受信部213)は、受信した勤務条件データを、勤務条件記憶部35に記憶させる。
S216において、制御部210(マッチング部211)は、人材マッチング処理を行う。
【0073】
ここで、人材マッチング処理について、
図10に基づいて説明する。
図10のS231において、人材管理サーバ201の制御部210(勤務条件送信部216)は、
図9のS215の処理で受信した勤務条件データを、勤務条件データに含まれる店舗IDに対応した店舗の管理者端末5に送信する。その際、制御部210(シフト表送信部14)は、勤務条件データに含まれる店舗ID及び勤務可能な日時を含む当該年月の勤務シフト表を、勤務シフト記憶部34に基づいて生成し、店舗IDに対応した店舗の管理者端末5に送信してもよい。
【0074】
S232において、管理者端末5の制御部は、人材管理サーバ201から受信した勤務条件データを表示部に出力する。
管理者は、管理者端末5の表示部に出力された勤務条件データを、必要に応じて勤務シフト表を参照しながら確認する。そして、管理者は、勤務条件データによる勤務を受けるか否かを決める。
S233において、管理者端末5の制御部は、管理者による当該勤務条件データに対する応答データの入力を受け付けて、人材管理サーバ201に送信する。応答データは、勤務条件データに対する回答であり、承諾か否かの情報を含む。勤務条件データのうちの一部を承諾する場合には、応答データは、勤務を依頼する日時情報を含んでもよい。
【0075】
S234において、人材管理サーバ201の制御部210(応答受信部221)は、応答データを受信する。
S235において、制御部210(応答受信部221)は、受信した応答データが承諾であるか否かを判断する。承諾である場合(S235:YES)には、制御部210は、処理をS236に移す。他方、承諾ではない場合(S235:NO)には、制御部210は、処理を
図9のS217に移す。
【0076】
S236において、制御部210(応答受信部221)は、受信した応答データに応じた記憶部230への反映を行う。
具体的には、制御部210は、確認データに応じた勤務シフト情報を、勤務シフト記憶部34に記憶させる。また、制御部210は、応答データに対応する勤務条件記憶部35の該当のレコードの使用済フラグに済を設定する。さらに、制御部210は、決定データ記憶部36に決定した勤務日時及び店舗IDのレコードを追加する。その後、制御部210は、処理を
図9のS217に移す。
【0077】
図9の
図S217において、制御部210は、受信した応答データに基づいて勤務条件データに対する回答を生成し、従業者端末4に送信する。
S218において、従業者端末4の制御部は、勤務条件データに対する回答を受信する。ここで、従業者は、勤務条件データに対する回答が承諾ではない場合や、さらなる場所において勤務をしようとする場合等には、例えば、S211の処理に戻って、他の店舗を選択して勤務条件データを入力する処理を繰り返してもよい。
【0078】
S219において、従業者端末4の制御部は、旅程表の要求を、人材管理サーバ201に対して送信する。この処理は、従業者が、勤務の決まった日時及び場所を確認する場合に、従業者による操作によって行う。
S220において、人材管理サーバ201の制御部210(旅程表処理部225)は、当該従業者IDに関連付けられた勤務日時と、店舗とを含む旅程表を生成する。そして、制御部210(旅程表処理部225)は、生成した旅程表を、従業者端末4に送信する。
【0079】
そうすることで、従業者端末4では旅程表を受信するので、従業者端末4の制御部は、
図12に例示する旅程表81を、表示部に表示する。従業者は、旅程表81を参照し、勤務日時及び勤務場所を確認できる。なお、旅程表81は、例えば、従業者によって編集可能な形式にすれば、従業者が、勤務日時以外についての旅程を自ら追加する等のメンテナンスができて便利である。
なお、従業者が勤務した後の特典付与処理については、第1実施形態(
図7)と同様である。
【0080】
このように、第2実施形態の人材管理サーバ201によれば、以下のような効果がある。
(1)従業者端末4から店舗の指定を含む勤務条件データを受信したことに応じて、指定された店舗の管理者端末5に対して勤務条件データを送信するようにした。そして、管理者端末5から受信した勤務条件データに対する応答データが承諾の場合に、応答データの内容に関する旅程表を生成して、従業者端末4に送信するようにした。
よって、従業者が自身の所属していない他の店舗に対して勤務の申込をした場合に、他の店舗が当該従業者の勤務を承諾すると、承諾した管理者の店舗での勤務日時を含む旅程表を生成して従業者に提供できる。
【0081】
(2)従業者端末4に、店舗の位置を含む地図データを出力し、地図データに示される店舗を選択することで、選択した店舗を含む勤務条件データを入力できるようにした。よって、地図を見ながら旅行計画と同時に勤務計画も立てることができ、新たな旅スタイルを提案できる。
【0082】
(第3実施形態)
第3実施形態では、従業者と管理者とが、お互いに賃金に関する条件を提示し、マッチングした賃金額によって勤務をするといった、オークションの機能を組み込んだものに関する。
図13は、第3実施形態に係る人材管理サーバ301の機能ブロック図である。
第3実施形態における人材管理システム300の全体構成は、第1実施形態(
図1)と同様である。
人材管理システム300は、人材管理サーバ301と、従業者端末4と、管理者端末5とを備える。
【0083】
〔人材管理サーバ301〕
図13に示すように、人材管理サーバ301は、制御部310と、記憶部330と、データ通信IF39とを備える。
制御部310は、マッチング部311と、確認処理部320と、特典処理部27とを備える。
マッチング部311は、勤務条件受信部313と、シフト表送信部14と、要望受信部317(要望受信手段)と、条件照合部318(条件照合手段)とを備える。
【0084】
勤務条件受信部313は、勤務条件データを、従業者の従業者端末4から受信する。そして、勤務条件受信部313は、受信した勤務条件データを、勤務条件記憶部35に記憶させる。
ここで、勤務条件データは、勤務可能な日時の他、時間あたりの従業者が要求する希望賃金額である賃金条件をさらに含む。
要望受信部317は、要望データを、管理者端末5から受信する。そして、要望受信部317は、受信した要望データを、要望記憶部338に記憶させる。
ここで、要望データは、募集時間枠と、時間あたりの賃金額である要望賃金額である賃金条件とを含む。
条件照合部318は、受信した勤務条件データと、受信した要望データとに基づいて、賃金額を含む条件の照合を行う。
【0085】
確認処理部320は、勤務条件データと要望データとの照合結果に関する処理を行う。
確認処理部320は、照合結果通知部326(照合結果通知手段)を備える。
照合結果通知部326は、条件照合部318による勤務条件データと要望データとの照合結果を、管理者端末5及び従業者端末4に送信する。
【0086】
記憶部330は、プログラム331と、店舗情報記憶部32と、人材情報記憶部33と、勤務シフト記憶部34と、勤務条件記憶部35と、決定データ記憶部36と、要望記憶部338とを備える。
プログラム331は、上述した制御部310が行う各種機能を実行するためのアプリケーションプログラムである。
要望記憶部338は、管理者端末5から受信した要望データを記憶する記憶領域である。
【0087】
〔処理の説明〕
次に、従業者と、管理者とによる勤務条件を照合して勤務するか否かを決定する処理について説明する。
図14は、第3実施形態に係る人材管理システム300の人材オークション処理を示すフローチャートである。
図14のS311において、従業者端末4の制御部は、従業者が入力した勤務条件データを受け付ける。勤務条件データは、賃金条件を含む。そして、従業者端末4の制御部は、受け付けた勤務条件データを、人材管理サーバ301に送信する。
S312において、人材管理サーバ301の制御部310(勤務条件受信部313)は、従業者端末4から勤務条件データを受信する。そして、制御部310(勤務条件受信部313)は、受信した勤務条件データを、勤務条件記憶部35に記憶させる。
【0088】
他方、S313において、管理者端末5の制御部は、管理者が入力した要望データを受け付ける。要望データは、賃金条件を含む。そして、管理者端末5の制御部は、受け付けた要望データを、人材管理サーバ301に送信する。
S314において、人材管理サーバ301の制御部310(要望受信部317)は、管理者端末5から要望データを受信する。そして、制御部310(要望受信部317)は、受信した要望データを、要望記憶部338に記憶させる。
なお、S311の処理は、各従業者の従業者端末4で行われ、S313の処理は、各管理者の管理者端末5で行われる。また、S311及びS312の処理と、S313及びS314の処理との先後は問わない。
【0089】
S315において、制御部310(条件照合部318)は、勤務条件データと要望データとを照合する。制御部310は、要望データに含まれる要望賃金額の範囲内の希望賃金額の勤務条件データがあるか否かを判断する。
ここで、制御部310は、要望データに含まれる要望賃金額の範囲内の希望賃金額の勤務条件データが複数ある場合に、希望賃金額が低い勤務条件データを、照合したものとしてもよい。また、制御部310は、要望データに含まれる要望賃金額の範囲内の希望賃金額の勤務条件データが複数ある場合に、スキルの高い従業者の勤務条件データを、照合したものとしてもよい。
さらに、管理者は、例えば、スキルの高い従業者を優先する、や、賃金の安い従業者を優先する、といった照合の順番をさらに含む要望データを送信し、条件に合致した勤務条件データを照合結果として得るようにしてもよい。
【0090】
S316において、制御部310(照合結果通知部326)は、照合結果を従業者端末4及び管理者端末5に送信する。ここで、制御部310は、照合した勤務条件データを送信した従業者端末4に対してのみ照合結果を送信し、照合しなかった勤務条件データは、他の管理者端末5からの要望データとの照合に用いるようにしてもよい。
S317において、制御部310(確認処理部320)は、照合結果に応じた記憶部330への反映を行う。
より具体的には、制御部310は、照合結果に応じた勤務シフト情報を、勤務シフト記憶部34に記憶させる。また、制御部310は、照合結果に対応する勤務条件記憶部35の該当のレコードの使用済フラグに済を設定する。さらに、制御部310は、決定データ記憶部36に決定した勤務日時及び店舗IDのレコードを追加する。その後、制御部310は、本処理を終了する。
【0091】
S318において、従業者端末4の制御部は、照合結果を表示部に出力する。
S319において、管理者端末5の制御部は、照合結果を表示部に出力する。
なお、従業者が勤務した後の特典付与処理については、第1実施形態(
図7)と同様である。
【0092】
このように、第3実施形態の人材管理サーバ301によれば、以下のような効果がある。
従業者の希望賃金額を含む勤務条件データを従業者端末4から受信し、管理者の要望賃金額を含む要望データを管理者端末5から受信し、両者のデータをマッチングすることにした。
よって、店舗で勤務をしてもらう従業者を、賃金額によるオークションによって決定できる。
【0093】
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上述した実施形態に限定されるものではない。また、実施形態に記載した効果は、本発明から生じる最も好適な効果を列挙したに過ぎず、本発明による効果は、実施形態に記載したものに限定されない。なお、上述した実施形態及び後述する変形形態は、適宜組み合わせて用いることもできるが、詳細な説明は省略する。
【0094】
(変形形態)
(1)各実施形態では、他の従業者が勤務した場合に、他の勤務者自身と、他の勤務者が所属する店舗との両方にポイントを付与するものを例に説明したが、これに限定されない。いずれか一方にポイントを付与するものであってもよい。
【0095】
(2)各実施形態では、他の従業者が勤務した場合にポイントを付与するものを例に説明したが、これに限定されない。他の従業者や、他の従業者が所属する店舗の管理者にインセンティブを付与できれば、ポイント以外の他の特典であってもよい。
【0096】
(3)第1実施形態では、管理者側が従業者の勤務条件データに基づいてオファーをするタイミングについて、特に限定しなかったが、これに限定されない。毎月20日に翌月のオファーをする等、ルールによってオファーをするタイミングを決定してもよい。そのようにすれば、各店舗で同じ条件でオファーができ、他店舗で先に行う等といった不公平感がなくなる。
また、第1実施形態と、第3実施形態とを組み合わせ、第1実施形態による定期的なオファーでも人材が不足している場合に、第3実施形態によるオークションを行うようにしてもよい。
【0097】
(4)第2実施形態では、地図データに示された店舗を選択することで、選択された店舗を他の店舗とするものを例に説明したが、これに限定されない。例えば、店舗を選択することで、選択された店舗を含む所定範囲の店舗を他の店舗としてもよい。
【0098】
(5)第2実施形態では、従業者からのオファーが管理者端末5に送信されるものを例に説明したが、オファーの伝達手段としては、アプリケーションによるものの他、電子メールによるものの他、SMS(Short Message Service)等の他の方法によるものであってもよい。
【解決手段】人材管理サーバ1(人材管理装置)は、店舗に属する従業者と店舗とを対応付けた人材情報記憶部33と、勤務可能な日時を含む従業者の勤務条件データを従業者端末4から受信する勤務条件受信部13と、勤務条件受信部13により受信した各従業者の勤務条件データを記憶する勤務条件記憶部35と、一の店舗に属する管理者が使用する管理者端末5に、勤務条件記憶部35に記憶された一の店舗を除いた所定の店舗に属する従業者の勤務条件データを送信する勤務条件送信部16と、を備える。