(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6823307
(24)【登録日】2021年1月13日
(45)【発行日】2021年2月3日
(54)【発明の名称】車両運転補助装置
(51)【国際特許分類】
H04N 5/232 20060101AFI20210121BHJP
B60R 11/02 20060101ALI20210121BHJP
【FI】
H04N5/232
B60R11/02 Z
H04N5/232 290
【請求項の数】11
【全頁数】11
(21)【出願番号】特願2019-524008(P2019-524008)
(86)(22)【出願日】2017年7月12日
(65)【公表番号】特表2019-523622(P2019-523622A)
(43)【公表日】2019年8月22日
(86)【国際出願番号】KR2017007467
(87)【国際公開番号】WO2018012879
(87)【国際公開日】20180118
【審査請求日】2019年10月4日
(31)【優先権主張番号】10-2016-0088894
(32)【優先日】2016年7月13日
(33)【優先権主張国】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】519011544
【氏名又は名称】モバイル アプライアンス,インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100091683
【弁理士】
【氏名又は名称】▲吉▼川 俊雄
(74)【代理人】
【識別番号】100179316
【弁理士】
【氏名又は名称】市川 寛奈
(72)【発明者】
【氏名】チャ,キョン ファン
(72)【発明者】
【氏名】リム,ジョン フン
【審査官】
中嶋 樹理
(56)【参考文献】
【文献】
特開2010−160379(JP,A)
【文献】
国際公開第2014/159868(WO,A1)
【文献】
特開2014−082622(JP,A)
【文献】
韓国登録特許第10−1406230(KR,B1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04N 5/232
B60R 11/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
センサモジュール;
映像を撮影するカメラモジュール;及び
車両取り付け後、前記車両の前面が第1方向に位置時、前記センサモジュールで測定した第1中心軸値、及び前記第1方向と反対となる第2方向に前記車両の前面が位置時、前記センサモジュールで測定した第2中心軸値に基づいて前記車両が位置した地面の傾斜値を算出し、前記第1、第2中心軸値のいずれか一つと前記傾斜値を利用して算出した前記センサモジュールの中心軸固定誤差値に基づいて前記映像でオブジェクトを追従するための有効領域を決定する制御モジュールを含む、車両運転補助装置。
【請求項2】
前記センサモジュールは、
加速度信号を出力するセンサ部;及び
前記加速度信号を信号処理して前記第1、第2中心軸値の少なくとも一つを算出する信号処理部を含む、請求項1に記載の車両運転補助装置。
【請求項3】
前記センサ部は、
前記加速度信号を出力する3軸加速度センサを含む、請求項2に記載の車両運転補助装置。
【請求項4】
前記信号処理部は、
前記加速度信号をデジタル信号に変換した後、前記第1、第2中心軸値を出力する、請求項2に記載の車両運転補助装置。
【請求項5】
前記制御モジュールは、
前記第1、第2中心軸値で前記傾斜値を算出する傾斜値算出部;
前記第1、第2中心軸値の少なくとも一つと前記傾斜値に基づいて前記中心軸固定誤差値を算出し、前記中心軸固定誤差値で前記有効領域を決定する領域決定部;及び
車両運転補助機能遂行時、前記有効領域で前記オブジェクトを追従する追従制御部を含む、請求項1に記載の車両運転補助装置。
【請求項6】
前記領域決定部は、
前記傾斜値が設定された基準傾斜値より大きければ、前記有効領域の決定に対するエラーと判断し、決定エラー信号を前記追従制御部に出力する、請求項5に記載の車両運転補助装置。
【請求項7】
前記制御モジュールは、
エラーアラームを出力するエラーアラーム部をさらに含み、
前記追従制御部は、
前記決定エラー信号入力時、前記エラーアラームが出力されるように前記エラーアラーム部を制御する、請求項6に記載の車両運転補助装置。
【請求項8】
前記傾斜値算出部は、
前記傾斜値を数1の式で算出する、請求項5に記載の車両運転補助装置。
【数1】
【請求項9】
前記領域決定部は、
前記中心軸固定誤差値を数2の式で算出する、請求項5に記載の車両運転補助装置。
【数2】
【請求項10】
前記領域決定部は、
前記中心軸固定誤差値に対応する移動値に設定された基準有効領域を移動(shift)させて前記有効領域を決定する、請求項5に記載の車両運転補助装置。
【請求項11】
前記中心軸固定誤差値は、
前記センサモジュールが印刷回路基板に半田付け時にずれる工程上の誤差値及び前記車両に装着時にずれる装着誤差値を含む、請求項1に記載の車両運転補助装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両運転補助装置に関し、さらに詳細には、車両装着時、車両運転補助機能を果たすためにオブジェクトを追従する有効領域を決定することが容易な車両運転補助装置に関する。
【背景技術】
【0002】
車両は、搭乗する使用者の所望の方向に移動させる装置である。代表的には、自動車が挙げられる。
自動車は、使用される原動機による分類によれば、内燃機関(internal combustion engine)自動車、外燃機関(external combustion engine)自動車、ガスタービン(gas turbine)自動車または電気自動車(electric vehicle)等がある。
【0003】
電気自動車は、電気をエネルギーとして電気モータを回す自動車を意味し、純粋電気自動車、ハイブリッド電気車(HEV)、プラグインハイブリッド電気車(PHEV)、水素燃料電池車(FCEV)等がある。
【0004】
近年、運転者、歩行者等の安全や便宜のために知能型自動車(Smart Vehicle)の開発が盛んになされている。
【0005】
知能型自動車は、情報技術(IT)の技術を融合した最先端自動車であり、スマート自動車ともいう。知能型自動車は、自動車そのものの先端システム導入はもちろん、知能型交通システム(ITS)との連動を通した最適な交通効率を提供する。
【0006】
また、このような知能型自動車に搭載されるセンサに関する研究が盛んに進行している。詳細には、カメラ、赤外線センサ、レーダー、GPS、ライダー(Lidar)、ジャイロスコープ等が知能型自動車に利用されており、その中で、カメラは、ヒトの目の代わりの役割を果たすセンサであって重要な位置を占めている。
【0007】
従って、各種のセンサと電子装備の開発によって、使用者の運転を補助し、走行安全性及び便宜等を向上させるADAS機能(Advanced Driver Assistance System、車両運転補助機能)を備えた車両が注目を浴びている。
【0008】
近年、車両装着時、車両運転補助装置が設置エラーまたは生産エラーによるずれを確認して初期設定されてオブジェクトを追従するために映像から抽出する有効領域を補正するための研究が進行している。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明の目的は、車両装着時、車両運転補助機能を果たすためにオブジェクトを追従する有効領域を決定することが容易な車両運転補助装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明に係る車両運転補助装置は、センサモジュール、映像を撮影するカメラモジュール、及び車両取り付け後、前記車両の前面が第1方向に位置時、前記センサモジュールで測定した第1中心軸値、及び前記第1方向と反対となる第2方向に前記車両の前面が位置時、前記センサモジュールで測定した第2中心軸値に基づいて前記車両が位置した地面の傾斜値を算出し、前記第1、第2中心軸値及び前記傾斜値の少なくとも一つで算出した前記センサモジュールの中心軸固定誤差値に基づいて前記映像でオブジェクトを追従するための有効領域を決定する制御モジュールを含むことができる。
【0011】
前記センサモジュールは、前記加速度信号を出力するセンサ部、及び前記加速度信号を信号処理して前記第1、第2中心軸値の少なくとも一つを算出する信号処理部を含むことができる。
【0012】
前記センサ部は、前記加速度信号を出力する3軸加速度センサを含むことができる。
【0013】
前記信号処理部は、前記加速度信号をデジタル信号に変換した後、前記第1、第2中心軸値を出力できる。
【0014】
前記制御モジュールは、前記第1、第2中心軸値で前記傾斜値を算出する傾斜値算出部、前記第1、第2中心軸値の少なくとも一つと前記傾斜値に基づいて前記中心軸固定誤差値を算出し、前記中心軸固定誤差値で前記有効領域を決定する領域決定部、及び車両運転補助機能遂行時、前記有効領域で前記オブジェクトを追従する追従制御部を含むことができる。
【0015】
前記領域決定部は、前記傾斜値が設定された基準傾斜値より大きければ、前記有効領域の決定に対するエラーと判断し、決定エラー信号を前記追従制御部に出力できる。
【0016】
前記制御モジュールは、エラーアラームを出力するエラーアラーム部をさらに含み、前記追従制御部は、前記決定エラー信号入力時、前記エラーアラームが出力されるように前記エラーアラーム部を制御できる。
【0017】
前記領域決定部は、前記中心軸固定誤差値に対応する移動値に設定された基準有効領域を移動(shift)させて前記有効領域を決定できる。
【0018】
前記中心軸固定誤差値は、前記センサモジュールが印刷回路基板に半田付け時にずれる工程上の誤差値及び前記車両に装着時にずれる装着誤差値を含むことができる。
【発明の効果】
【0019】
本発明に係る車両運転補助装置は、車両装着時、カメラモジュール及びセンサモジュールの少なくとも一つのずれを確認し、オブジェクトを追従するためにカメラモジュールで撮影した映像から抽出する有効領域を決定することで、車両運転補助機能遂行時、信頼性を確保できる利点がある。
【0020】
また、本発明に係る車両運転補助装置は、有効領域を決定するにあたって、車両サービスセンター及び装置サービスセンターを訪問することなく自ら補正するようにすることで、維持補修が容易である利点がある。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【
図1】本発明に係る車両運転補助装置の制御構成を示した制御ブロック図である。
【
図2】
図1に示した車両運転補助装置の動作を説明するための図である。
【
図3】
図1に示した車両運転補助装置の動作を説明するための図である。
【
図4】
図1に示した車両運転補助装置の動作を説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、添付の図面を参照して、本明細書に開示された実施例を詳細に説明し、図面符号に関係なく同一または類似した構成要素は、同じ参照番号を付与し、これについての重複した説明は省略する。以下の説明において使用される構成要素に対する接尾辞「モジュール」及び「部」は、明細書作成の容易さだけが考慮されて付与または混用されるものであって、それ自体で互いに区別される意味または役割を有するものではない。また、本明細書に開示された実施例を説明するにあたって、関連の公知技術についての具体的な説明が本明細書に開示された実施例の要旨を濁す恐れがあると判断される場合、その詳細な説明を省略する。また、添付の図面は、本明細書に開示された実施例が容易に理解できるようにするためのものであるだけで、添付の図面により本明細書に開示された技術的思想が制限されることはなく、本発明の思想及び技術範囲に含まれる全ての変更、均等物乃至代替物を含むものと理解されるべきである。
【0023】
第1、第2等のように序数を含む用語は、様々な構成要素を説明するのに使用され得るが、前記構成要素は、前記用語により限定されることはない。前記用語は、一つの構成要素を他の構成要素から区別する目的でのみ使用される。
【0024】
ある構成要素が他の構成要素に「連結されて」いるとか「接続されて」いると言及された時は、その他の構成要素に直接的に連結されているか、または接続されていてもよいが、中間に他の構成要素が存在してもよいと理解されるべきである。これに対して、ある構成要素が他の構成要素に「直接連結されて」いるとか「直接接続されて」いると言及された時は、中間に他の構成要素が存在しないものと理解されるべきである。
【0025】
単数の表現は、文脈上、明らかに異に意味しない限り、複数の表現を含む。
【0026】
本出願において、「含む」または「有する」等の用語は、明細書上に記載の特徴、数字、ステップ、動作、構成要素、部品またはこれらを組み合わせたものが存在することを指定しようとするものであり、一つまたはそれ以上の他の特徴や数字、ステップ、動作、構成要素、部品またはこれらを組み合わせたものの存在または付加可能性を予め排除しないものと理解されるべきである。
【0027】
以下、図面を参照して、実施例に係る車両運転補助装置について詳細に説明する。
【0028】
図1は、本発明に係る車両運転補助装置の制御構成を示した制御ブロック図である。
【0029】
図1を参照すると、車両運転補助装置100は、入力モジュール110、カメラモジュール120、センサモジュール130、及び制御モジュール140を含むことができる。
【0030】
入力モジュール110は、車両に装着直後、運転者または使用者が車両運転補助機能を遂行時、オブジェクト(object)を追従するための有効領域を設定または補正する命令を入力できる。
【0031】
実施例において、車両運転補助装置100は、入力モジュール110の命令により前記有効領域を設定または補正するようにしたが、車両装着後、電源が入力されれば、自動的に前記有効領域を設定または補正でき、これに限定されることはない。
【0032】
カメラモジュール120は、少なくとも一つのカメラセンサ、例えば、CCDイメージセンサを含むことができ、車両の前面に設けられ、車両の走行方向映像を撮影でき、これに限定されることはない。
【0033】
ここで、カメラモジュール120は、車両の走行方向映像を撮影するが、運転者または使用者の命令によって他の方向の映像を撮影でき、これに限定されることはない。
【0034】
センサモジュール130は、カメラモジュール120と水平及び垂直方向の少なくとも一つの方向に互いに隣接するように印刷回路基板(図示しない)に実装され得、カメラモジュール120の中心軸値を測定できる。
【0035】
ここで、センサモジュール130は、センサ部132及び信号処理部134を含むことができる。
【0036】
センサ部132は、地面に位置した車両で3軸方向に対応する3軸加速度信号を出力でき、3軸加速度センサ、磁場センサ及び重力センサの少なくとも一つを含むことができる。
【0037】
実施例において、前記中心軸値は、3軸方向のうち地面方向、即ち、Y軸方向を示す値であり、3軸加速度信号のうち中心軸加速度信号で算出でき、これに限定されることはない。
【0038】
信号処理部134は、前記中心軸加速度信号をデジタル信号に変換して前記中心軸値を算出することができる。
【0039】
制御モジュール140は、傾斜値算出部142、領域決定部144、エラーアラーム部146、及び追従制御部148を含むことができる。
【0040】
実施例において、制御モジュール140は、入力モジュール110から有効領域を設定または補正する命令が入力され、運転者または使用者により車両が第1方向、及び前記第1方向と反対となる第2方向に位置すれば、前記命令に対応する制御アルゴリズムを遂行するものと説明する。
【0041】
ここで、傾斜値算出部142は、前記車両の前面が前記第1方向に位置時、センサモジュール120から測定された第1中心軸値、及び前記第2方向に前記車両の前面が位置時、センサモジュール120で測定された第2中心軸値に基づいて前記地面の傾斜値を算出することができる。
【0042】
傾斜値算出部142は、下記の式(数1)を利用して傾斜値を算出することができる。
【0044】
以後、傾斜値算出部142は、傾斜値を領域決定部144に出力できる。
【0045】
領域決定部144は、前記傾斜値が設定された基準傾斜値より大きければ、前記有効領域の決定に対するエラーと判断し、決定エラー信号を追従制御部148に出力でき、これについての説明は後述する。
【0046】
また、領域決定部144は、前記傾斜値が前記基準傾斜値より小さければ、前記第1、第2中心軸値及び前記傾斜値で中心軸固定誤差値を算出することができる。
【0047】
このとき、前記中心軸固定誤差値は、センサモジュール120が前記印刷回路基板に半田付け時にずれる工程上の誤差値及び前記車両に装着時にずれる装着誤差値を含むことができ、これに限定されることはない。
【0048】
領域決定部144は、下記の式(数2)を利用して前記中心軸固定誤差値を算出することができる。
【0050】
また、領域決定部144は、前記中心軸固定誤差値に対応する設定された移動値に既設定された基準有効領域を移動(shift)させて前記有効領域を決定できる。
【0051】
エラーアラーム部146は、追従制御部148の制御によってエラーアラームを出力できる。
【0052】
このとき、エラーアラーム部146は、前記エラーアラームをブザー及び光の少なくとも一つで出力でき、これに限定されることはない。
【0053】
追従制御部148は、前記決定エラー信号が入力されれば、エラーアラーム部146から前記エラーアラームが出力されるように制御できる。
【0054】
また、追従制御部148は、前記有効領域を設定または補正した後、入力モジュール110を通して車両運転補助機能を果たす前記遂行命令が入力され、カメラモジュール110で撮影した映像から前記有効領域を抽出してオブジェクトを追従できる。
【0055】
上述したように、本発明に係る車両運転補助装置は、運転者または使用者が直接有効領域を設定または補正できるようにすることで、コスト節減及びサービスセンターを利用しないことで所要時間が縮小される利点がある。
【0056】
図2乃至
図4は、
図1に示した車両運転補助装置の動作を説明するための図である。
【0057】
まず、
図2乃至
図4は、車両運転補助装置で工程上の誤差値、装着誤差値、及び中心軸誤差値を算出する動作に関する図である。
【0058】
まず、
図2は、車両運転補助装置にカメラモジュール120、センサモジュール130、及び制御モジュール140が結合された状態で、センサモジュール130及びカメラモジュール120の少なくとも一つの工程上の誤差値を算出する図である。
【0059】
ここで、カメラモジュール120は、地面と平行に配置されることを前提に、センサモジュール130は、地面方向に測定した工程上の誤差値を制御モジュール140に出力できる。
【0060】
このとき、制御モジュール140は、地面が水平面である点を挙げて、前記工程上の誤差値が地面と垂直な値を有する場合、センサモジュール130が印刷回路基板に正常に実装されたものと判断できる。
【0061】
しかし、制御モジュール140は、センサモジュール130から出力された前記工程上の誤差値が設定された垂直な値を有しなければ、印刷回路基板に実装される時にずれが発生したものと判断でき、前記工程上の誤差値を貯蔵することができる。
【0062】
以後、
図3は、平らな地面に位置した車両に車両運転補助装置を装着した直後、装着誤差値を確認するための図である。
【0063】
即ち、
図3を参照すると、センサモジュール130は、車両に装着された直後、制御モジュール140に測定した中心軸固定誤差値を出力できる。
【0064】
ここで、前記中心軸固定誤差値は、
図2で算出した工程上の誤差値及び装着誤差値を含むことができる。
【0065】
従って、制御モジュール140は、前記中心軸固定誤差値から前記工程上の誤差値を差し引いて前記装着誤差値を算出して貯蔵することができる。
【0066】
ここで、前記中心軸固定誤差値は、車両運転補助装置のセンサモジュール130に対する全体的な誤差値であってよく、これに限定されることはない。
【0067】
図4は、運転者または使用者が車両運転補助装置を車両に取り付けるために、車両を第1方向及び前記第1方向と反対となる第2方向に車両を位置した後、センサモジュール130で測定された第1、第2中心軸値を通して地面の傾斜値を算出し、
図2及び
図3で算出した中心軸固定誤差値に基づいてカメラモジュール120で撮影する映像でオブジェクトを追従するための有効領域を決定できる。
【0068】
まず、
図4(a)は、車両の前面が第1方向に地面に配置される場合、センサモジュール130で第1中心軸値を測定できる。
【0069】
このとき、制御モジュール140は、中心軸固定誤差値から設定された第1中心軸値を差し引いて地面傾斜値を算出することができる。
【0070】
図4(b)のように、車両の前面が第2方向に地面に配置される場合、センサモジュール130で第2中心軸値を測定できる。
【0071】
このとき、制御モジュール140は、第2中心軸値から設定された中心軸固定誤差値を差し引いて地面傾斜値を算出することができ、
図4(a)で算出した地面傾斜値と、
図4(b)で算出した地面傾斜値とは、互いに符号が異なっていてよく、これに限定されることはない。
【0072】
ここで、制御モジュール140は、
図4(a)及び
図4(b)でそれぞれ算出した地面傾斜値で、最終的な地面傾斜値を算出することができ、設定された基準傾斜値と比較して、有効領域の決定に対するエラーを判断できる。
【0073】
このように、本発明に係る車両運転補助装置は、車両に初期装着時、既設定された有効領域を運転者または使用者が容易に可変設定できるようにすることで、装置の信頼性を確保できる利点がある。
【0074】
上述した実施例に説明された特徴、構造、効果等は、本発明の少なくとも一つの実施例に含まれ、必ずしも一つの実施例にのみ限定されるものではない。さらに、各実施例において例示された特徴、構造、効果等は、実施例の属する分野における通常の知識を有する者によって他の実施例に対しても組み合わせまたは変形されて実施可能である。従って、このような組み合わせと変形に関係した内容は、本発明の範囲に含まれるものと解釈されるべきである。
【0075】
また、以上において実施例を中心に説明したが、これは、単に例示であるだけで、本発明を限定するものではなく、本発明の属する分野における通常の知識を有する者であれば、本実施例の本質的な特性を外れない範囲で以上に例示されていない様々な変形と応用が可能であることが分かるだろう。例えば、実施例に具体的に示された各構成要素は変形して実施できるものである。そして、このような変形と応用に関係した相違点は、添付の請求の範囲において規定する本発明の範囲に含まれるものと解釈されるべきである。