【実施例1】
【0018】
以下に、添付図面を参照して、本発明に係る有価媒体処理装置及び有価媒体処理方法の好適な実施例を詳細に説明する。なお、本実施例1では、損券・損貨・小切手・商品券を収納する収納部を備え、バラ紙幣、束紙幣、バラ硬貨、包装硬貨等の貨幣を機械的に入出金することのできる貨幣処理装置に本発明を適用した場合を示すこととする。
【0019】
<実施例1に係る貨幣処理装置1の概念>
まず、本実施例1に係る貨幣処理装置1の概念について説明する。
図1は、本実施例1に係る貨幣処理装置1の概念を説明するための説明図である。ここでは、貨幣処理装置1のバラ紙幣処理部100にて紙幣詰まりに関するエラーが発生し、バラ紙幣処理部100の出金口Aから残留紙幣を取り除く障害対処を行う状況を示している。
【0020】
図1に示すように、貨幣処理装置1のバラ紙幣処理部100の出金処理にて紙幣詰まりに関するエラーが発生した場合には、貨幣処理装置1からバラ紙幣処理部100を装置前方に向けて引き出し、図中に示すバラ紙幣出金口Aを露出させる。その後、操作者は、バラ紙幣出金口Aから紙幣を取り出して、バラ紙幣処理部100を元の位置に戻す処理を行うことになる。
【0021】
ここで、バラ紙幣処理部100を装置前方に向けて引き出すと、バラ紙幣出金口Aだけではなく出金リジェクト部Bも露出する。このため、操作者は、誤って出金リジェクト部Bから紙幣を取り出してしまう可能性がある。
【0022】
このような事態の発生を防ぐために、バラ紙幣出金口Aから紙幣を取り出すことを示す誘導画面を操作表示部上に表示して操作誤りを防ぐ従来技術が知られているが、操作者が誤ってバラ紙幣出金口Aではなく出金リジェクト部Bから紙幣を取り出してしまうケースが依然として存在する。
【0023】
そこで、本実施例1では、(1)撮像装置80によってバラ紙幣処理部100が引き出されている状況を撮像し、(2)操作者の手が出金リジェクト部Bに接触する状況が生じたならば、(3)紙幣の取出部位が誤っている旨の警告を出力することとしている。このように、撮像装置80によって撮像された画像を用いて、操作者による誤操作に関する兆候を察知して警告を行うことにより、事後的な対応を行う従来技術と異なり、操作者は安心して貨幣処理装置1を操作することが可能となる。なお、画像を用いて兆候を察知する詳細な説明については後述する。
【0024】
<貨幣処理装置1の外観構成>
次に、本実施例1に係る貨幣処理装置1の外観構成について説明する。
図2は、本実施例1に係る貨幣処理装置1の外観図である。同図に示すように、貨幣処理装置1は、バラ紙幣処理部100と、束紙幣処理部200と、バラ硬貨処理部300と、包装硬貨処理部400と、損貨処理部500と、損券処理部600とが配置されている。また、貨幣処理装置1の上部には、第1操作表示部40a(操作卓1)、第2操作表示部40b(操作卓2)及びプリンタ50が配置され、2人の操作者が操作表示部40a、40bを用いて各種操作及び表示情報の確認を行うことができる。
【0025】
バラ紙幣処理部100は、入金されるバラ紙幣を受け入れるためのバラ紙幣入金口が筐体前面に設けられており、バラ紙幣入金口に投入されたバラ紙幣を1枚ずつ操出して識別し、識別されたバラ紙幣を金種毎に収納する。このとき、リジェクトされたバラ紙幣は入金リジェクト部に返却される。出金されるバラ紙幣は筐体上面のバラ紙幣出金口Aから取り出される。
【0026】
束紙幣処理部200は、内部に帯封された紙幣が収納されており、筐体前面上部から帯封紙幣出金口に出金される。また、大量に出金または回収する場合には筐体前面下部の帯封紙幣投出口から束紙幣が機外へ投出される。
【0027】
バラ硬貨処理部300は、金種毎にバラ硬貨を収納することができ、筐体上面のバラ硬貨入金口にバラ硬貨を入金し、筐体前面のバラ硬貨出金口からバラ硬貨を出金する。入金時のリジェクト硬貨は入金リジェクト口に送られる。また、硬貨袋を取り付けて該硬貨袋内にバラ硬貨を回収できるように形成された袋取シュート部、入金処理途中に処理がキャンセルされたバラ硬貨を排出するための返却回収箱が設けられている。
【0028】
包装硬貨処理部400は、金種別包装硬貨を装置内部に収納しており、筐体前面上部に包装硬貨を取り出すための包装硬貨出金口が設けられている。この包装硬貨出金口の下部に、大量の包装硬貨を一括回収するための包装硬貨一括箱と包装硬貨を機外へ投出するための包装硬貨投出口とが設けられている。
【0029】
損貨処理部500は、バラ硬貨処理部300及び包装硬貨処理部400が受け付けられない硬貨を受け入れるための損貨入金口と、受け付けた硬貨を分類して収納するための流通硬貨収納部及び記念硬貨収納部と、返却する硬貨を収納するための返却硬貨収納部とを有する。受け付けた硬貨のうち、流通硬貨の損貨が流通硬貨収納部に収納され、記念硬貨の正貨及び損貨が記念硬貨収納部に収納される。
【0030】
損券処理部600は、バラ紙幣処理部100及び束紙幣処理部200が受け付けられない損券、小切手、手形等の紙葉類を受け入れるための紙葉類入金口が筐体上面前部に設けられ、損券等の紙葉類を排出するための紙葉類出金口と損券等を投入して保管するポストとが筐体前面に設けられている。
【0031】
<貨幣処理装置1の制御構成>
次に、
図2に示した貨幣処理装置1の制御部の構成について説明する。
図3は、
図2に示した貨幣処理装置1の制御構成を示す機能ブロック図である。同図に示すように、貨幣処理装置1の全体制御を行う全体制御部31は、バラ紙幣処理部100と、束紙幣処理部200と、バラ硬貨処理部300と、包装硬貨処理部400と、損貨処理部500と、損券処理部600と、撮像制御部39と、第1操作表示部40aと、第2操作表示部40bと、プリンタ制御部51と、記憶部60と、通信部70と接続されている。更に、通信部70を介して撮像装置80が接続されている。ここでは、すでに説明した構成部位についての説明を省略する。
【0032】
撮像制御部39は、撮像装置80の画角、拡大縮小率及び撮像タイミング等を制御する制御部である。プリンタ制御部51は、各操作表示部40a、40bに対応して設けられたプリンタ50の印字制御を行う制御部である。記憶部60は、各種プログラム及びデータを記憶する記憶デバイスであり、ROM、RAM、不揮発性メモリ及びハードディスク等により構成される。この記憶部60には、後述するエラー解除操作テーブル61が記憶されている。通信部70は、携帯電話、スマートフォン、タブレット端末及び管理装置等の外部機器との間で通信を行うインターフェース部である。
【0033】
なお、ここでは報知制御部については図示省略したが、スピーカを用いた音声出力、LEDによる発光出力などを行う場合には、これらの制御を行う報知制御部を設けることとなる。
【0034】
<エラー解除操作テーブル61>
次に、
図3に示したエラー解除操作テーブル61の一例について説明する。
図4は、
図3に示したエラー解除操作テーブル61の一例を示す図である。同図に示すように、このエラー解除操作テーブルには、エラー種別ごとに、エラーコード、対象装置、対象部位(ブロック)、詳細位置、エラー種類、解除手順、貨幣を機内扱いにするか機外扱いにするかの別、操作表示部40に表示する解除手順のイメージデータ及び検知位置が含まれている。
【0035】
例えば、
図4に示される「No.1」のエラーは、エラーコードが「123」であり、「バラ紙幣処理部100」の「出金部」の「バラ紙幣出金口」が対象部位となり、この対象部位における「残留紙幣」が存在するエラーが発生した場合に、このバラ紙幣出金口から取り出された紙幣が「機内扱い」とする状況を示している。そして、その詳細の図示説明を省略したが、この場合における解除手順や解除手順のイメージデータがエラー解除操作テーブルに登録されている。
【0036】
このため、このエラー解除操作テーブル61内の解除手順を参照すれば、
図1に示したエラーが生じた場合に、操作者は、貨幣処理装置1からバラ紙幣処理部100の上部ユニットを装置前方に向けて引き出してバラ紙幣出金口Aを露出させ、バラ紙幣出金口Aから紙幣を取り出して、バラ紙幣処理部100を元の位置に戻す処理を行わねばならないことを把握することができる。
【0037】
ただし、操作者は、バラ紙幣出金口Aではなく出金リジェクト部Bから紙幣を取り出す誤操作を行う可能性があるため、このエラー解除テーブル61には、「検知位置」が設けられている。図中では、検知位置が「出金リジェクト部B」であるため、全体制御部31は、この出金リジェクト部Bに対する操作者の操作がなされたか否か(操作者が出金リジェクト部Bに接触したか否か)を検知する。具体的には、撮像装置80により出金リジェクト部B付近の画像を取得し、この画像に対して周知の画像処理(人の手の画像とのパターンマッチング等)を行うことにより、操作者による出金リジェクト部Bへの接触を検知する。そして、操作者による出金リジェクト部Bへの接触を検知したならば、音声又は表示等によって所定の報知(例えば、その箇所に触れないで下さい)を行う。これにより、誤操作を未然に防止することができる。なお、撮像制御部39は、出金リジェクト部Bの画像を取得するため、撮像装置80に対して画角、拡大縮小率などを通知し、撮像装置80により撮像された動画データを取得する。そして、全体制御部31は、この動画データを形成する各画像を解析して、検知を行うことになる。
【0038】
<エラー解除時の検知処理手順>
次に、本実施例1に係る貨幣処理装置1によるエラー解除時の検知処理手順について説明する。
図5及び
図6は、本実施例1に係る貨幣処理装置1によるエラー解除時の検知処理手順を示すフローチャートである。
【0039】
図5に示すように、貨幣処理装置1にエラーが発生したならば(ステップS101;Yes)、エラーコードを特定し(ステップS102)、エラーが発生した旨とそのエラー内容を表示する(ステップS103)。ここで、所定のエラー解除の開始操作を受け付けたならば(ステップS104;Yes)、
図4に示したエラー解除操作テーブル61を参照して、解除手順及びイメージデータを第1操作表示部40a又は第2操作表示部40bに表示するとともに、撮像装置80による検知位置の撮像を開始する(ステップS105)。例えば、エラーコード「123」のエラーが発生した場合には、「出金リジェクト部B」を検知位置として動画の撮像を開始する。
【0040】
そして、動画に含まれる画像を解析して、操作者による異常操作の予兆があるか否かを検知する(ステップS106)。例えば、エラーコード「123」のエラーが発生した場合には、操作者が「出金リジェクト部B」に触れて紙幣を取り出そうとしているか否かを検知する。
【0041】
その結果、操作者による異常操作の予兆が検知されない場合には(ステップS106;No)、操作者によるエラー解除操作が完了したか否かを判定する(ステップS107)。例えば、エラーコード「123」のエラーが発生した状況において、引き出された部位が戻されるか、又は操作表示部40で終了のボタンが押されると、操作者によるエラー解除操作が完了したと判定する。そして、エラー解除操作が完了していない場合には(ステップS107;No)、ステップS106に移行して同様の処理を繰り返す。
【0042】
一方、エラー解除操作が完了した場合には(ステップS107;Yes)、エラーが解消したか否かを判定する(ステップS108)。例えば、エラーコード「123」のエラーが発生した状況において、バラ紙幣出金口Aの紙幣がすでに取り出されており、エラーが発生しない場合には、エラーが解消したものと判定する。その結果、未だエラーが解消していない場合には(ステップS108;No)、ステップS106に移行して同様の処理を繰り返す。
【0043】
一方、エラーが解消した場合には(ステップS108;Yes)、撮像装置80による撮像を終了し(ステップS109)、ログデータを記憶部60に保存して(ステップS110)、処理を終了する。
【0044】
また、上記のステップS106において、操作者による異常操作の予兆が検知された場合には(ステップS106;Yes)、音声又は表示により「その部位に触れないで下さい」等の警告を行う(ステップS111)。そして、異常操作の予兆が解消しない場合には(ステップS112;No)、警告を繰り返す。一方、異常操作の予兆が解消した場合には(ステップS112;Yes)、ステップS106に移行して同様の処理を繰り返す。
【0045】
なお、かかる警告は、操作表示部40a又は40bへの情報表示の他、LED等による発光、スピーカ等による音声再生、予め設定された携帯端末やタブレット等の操作端末上へのメッセージ表示や電子メールの送信等によって行われる。また、管理装置に対して警報出力することもできる。
【0046】
<表示画面の一例>
次に、本実施例1に係る貨幣処理装置1の第1操作表示部40a又は第2操作表示部40b(以下、「操作表示部40」と総称する)に表示する操作画面の一例について説明する。ここでは、エラーコード「123」のエラーが発生した場合を示している。
【0047】
図7は、エラー発生時における操作画面の一例を示す図である。同図に示すように、表示画面43のエラー種別欄43aに「残留エラー」が表示され、エラーコード「123」が表示されている。処理機名称欄43bには「紙幣部」と表示され、局部拡大画像43f及びユニット画像43gが表示される。このため、操作者は、この局部拡大画像43f及びユニット画像43gを参照しつつ処理を行うことになる。なお、かかる局部拡大画像43f及びユニット画像43gは、
図4に示したエラー解除操作テーブル61のイメージデータに記憶された画像へのリンク情報から取得される。
【0048】
また、欄43cでは「取り出した紙幣は機内扱い」と表示して、取り出した紙幣を機内に戻す指示が表示されている。また、紙幣を取り除いた後の確認の為の動作ボタンとして「残留確認」43d、「シャッター開/閉」43eが設けられている。
【0049】
図8は、操作者が操作誤りを行おうとした場合の報知画面の一例を示す図である。出金リジェクト部Bの領域43hは、操作員が紙幣を除去してはならない部位であるため、操作員の手が出金リジェクト部Bの領域43hの位置に所在することが検知され、警告された状況を示している。このとき、合わせて警告音を発してもよい。操作員が、報知画面や警告音によって操作誤りに気付き、正しい操作によってバラ紙幣出金口Aから残留紙幣を取り除き、当該ユニットを閉じる。残留紙幣が存在しない旨を確認したならば、次に進むボタン43kを押下することになる。
【0050】
上述してきたように、本実施例1では、撮像装置80によってバラ紙幣処理部100の内部ユニットが引き出されている状況を撮像し、利用者の手が出金リジェクト部B(本来操作すべきバラ紙幣出金口A以外の部位)に接触しようとする状況が生じたならば、紙幣の取出部位が誤っている旨の警告を出力することとしている。このように、撮像装置80によって撮像された画像を用いて、操作者による誤操作に関する兆候を察知して警告を行うことにより、事後的な対応を行う従来技術と異なり、操作者は安心して貨幣処理装置1を操作することが可能となる。
【実施例2】
【0051】
ところで、上記実施例1では、バラ紙幣処理部100から残留紙幣を取り出す場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、操作者が貨幣処理装置1を誤操作する様々な状況に適用することができる。このため、本実施例2では、操作者の誤操作を検知して警告する様々なケースについて説明する。
【0052】
<複数の操作者が同時操作する場合>
複数の操作者が並行して貨幣処理装置1に入金処理する場合には、紙幣の取り違えが発生する可能性がある。
図9に示すように、操作者101がバラ紙幣処理部100への入金処理を行い、操作者601が損券処理部600に損券の入金処理を行う場合に、操作者101及び操作者601は、それぞれ貨幣処理装置1の上部に紙幣及び損券を載置することが多いため、操作者101が誤って損券をバラ紙幣処理部100へ入金処理する可能性がある。
【0053】
具体的には、操作表示部40b(操作卓2)を操作する操作者101が、バラ紙幣処理部100に入金処理を行っている途中でジャムが発生した場合には、装置内からエラーの原因となった紙幣を取り出してバラ紙幣処理部100の上に載置する。同様に、操作表示部40a(操作卓1)を操作する操作者601が、損券処理部600に損券を入金処理する途中でジャムが発生した場合には、エラーの原因となった損券を取り出して損券処理部600の上に載置する。このため、紙幣と損券の取り違えが発生する可能性がある。
【0054】
そこで、実施例2に係る貨幣処理装置1では、
図10に示すように撮像装置80により撮像された画像上で紙幣102をバラ紙幣処理部100および操作者101(左側の操作者)に紐付けるとともに、損券605を損券処理部600および操作者601(右側の操作者)に紐付けておく。具体的には、画像上にバラ紙幣処理部100に関連する区画1と損券処理部600に関連する区画2を設け、区画1に所在する紙幣に対して区画1を示す属性情報を付与し、区画2に所在する損券に対して区画2を示す属性情報を付与しておく。そして、撮像装置80により撮像された画像において、属性情報が「区画2」である損券が左側の操作者101によって取り上げられたり、属性情報が「区画2」である損券がバラ紙幣処理部100に投入される予兆を検知したならば、「紙幣等の取り違えが発生しています」との警報を発する。同様に、属性情報が「区画1」である紙幣が右側の操作者601によって取り上げられたり、属性情報が「区画1」である紙幣が損券処理部600に投入される予兆を検知したならば、「紙幣等の取り違えが発生しています」との警報を発する。このようにすることで、複数の利用者が並行して貨幣処理装置1を取り扱う場合に、誤操作を未然に防止することが可能となる。
【0055】
<損券処理部600に入金する場合>
損券処理部600は、損券に関する複数の読取モードが設けられている。具体的には、
図11に示すように、「損券」の読取モードと、「キャリアシートに挟まれた損券」の読取モードが設けられている。ここで、「損券」の読取モードが選択されているにも関わらず、撮像装置80により撮像された画像において、キャリアシートに挟まれた損券が入金されようとしていることが検知されたならば、
図12に示すように、「読取方法を確認してセットして下さい」との警報を行う。なお、キャリアシートとは、損傷の激しい損券を挟むことで正常な繰出しや搬送を可能とする保護用シートである。また、指定された読取モードと異なる媒体がセットされた場合、例えば損券の読取モードにおいて、損券以外の媒体である小切手や手形が入金されようとした場合にも、同様に警報を行うことができる。
【0056】
<置き忘れ紙幣等が存在する場合>
操作者が、貨幣処理装置1の上部に紙幣等を残置したまま、貨幣処理装置1を離れてしまった場合には、違算の原因となってしまう。また、この紙幣等がどの操作者が置き忘れたものであるかを確認せねばならず、人的労力を要する結果となる。このため、撮像装置80により撮像された画像において、紙幣等が残置された状態で操作者が貨幣処理装置1を離れようとする兆候を検知した時点で、警報を発することもできる。
【0057】
上述してきたように、撮像装置80により撮像された画像を用いて、誤操作等の兆候を検知して報知する仕組みは、複数の操作者が同時操作するケースや、損券処理部600に入金するケースなど、様々な状況に適用することができる。
【0058】
なお、上記の実施例1及び2では、撮像装置80を貨幣処理装置1の外部に設けた場合を示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、貨幣処理装置1の内部に設けることもできる。また、複数の撮像装置80を配設することもできる。
【0059】
また、エラー解除操作時に撮像装置80により撮像された画像は、エラー情報に紐付けてログデータとして記憶することにより、必要に応じて検索又は再生することができる。
【0060】
また、上記の実施例1及び2で図示した各構成は機能概略的なものであり、必ずしも物理的に図示の構成をされていることを要しない。すなわち、各装置の分散・統合の形態は図示のものに限られず、その全部又は一部を各種の負荷や使用状況などに応じて、任意の単位で機能的又は物理的に分散・統合して構成することができる。