特許第6823612号(P6823612)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6823612予測装置、予測方法、及び予測プログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6823612
(24)【登録日】2021年1月13日
(45)【発行日】2021年2月3日
(54)【発明の名称】予測装置、予測方法、及び予測プログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 10/10 20120101AFI20210121BHJP
   G06F 16/00 20190101ALI20210121BHJP
   G06Q 10/04 20120101ALI20210121BHJP
【FI】
   G06Q10/10 322
   G06F16/00
   G06Q10/04
【請求項の数】13
【全頁数】29
(21)【出願番号】特願2018-22419(P2018-22419)
(22)【出願日】2018年2月9日
(65)【公開番号】特開2019-139521(P2019-139521A)
(43)【公開日】2019年8月22日
【審査請求日】2018年6月15日
【審判番号】不服2019-7886(P2019-7886/J1)
【審判請求日】2019年6月12日
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】319013263
【氏名又は名称】ヤフー株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】特許業務法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】佐々木 潔
(72)【発明者】
【氏名】田島 玲
(72)【発明者】
【氏名】谷口 博基
(72)【発明者】
【氏名】中辻 昭宏
【合議体】
【審判長】 佐藤 聡史
【審判官】 岡 裕之
【審判官】 相崎 裕恒
(56)【参考文献】
【文献】 特開2016−62322(JP,A)
【文献】 特開2015−103019(JP,A)
【文献】 特開2019−95820(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q10/00-99/00
G06F16/00-16/958
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定の行動主体による行動の履歴を示す行動情報と、各々がスコアの範囲に対応付けられた複数の有望度を含む有望度一覧とを取得する取得部と、
前記取得部により取得された行動情報に基づくスコアと、前記有望度一覧との比較に応じて、前記行動よりも後の時点における前記所定の行動主体の将来性に関する有望度が、前記複数の有望度のうちいずれの有望度であるかを予測する予測部と、
を備えることを特徴とする予測装置。
【請求項2】
ユーザである所定の行動主体による検索を含む行動の履歴を示す行動情報と、各々がスコアの範囲に対応付けられた複数の有望度を含む有望度一覧とを取得する取得部と、
前記取得部により取得された行動情報に基づくスコアと、前記有望度一覧との比較に応じて、前記行動よりも後の時点における前記所定の行動主体の将来性に関する有望度が、前記複数の有望度のうちいずれの有望度であるかを予測する予測部と、
を備えることを特徴とする予測装置。
【請求項3】
前記取得部は、
ユーザである前記所定の行動主体の前記行動情報を取得する
ことを特徴とする請求項1に記載の予測装置。
【請求項4】
前記取得部は、
インターネットにおける前記ユーザの行動の履歴を含む前記行動情報を取得する
ことを特徴とする請求項2に記載の予測装置。
【請求項5】
前記取得部は、
前記ユーザによる検索履歴を含む前記行動情報を取得する
ことを特徴とする請求項3に記載の予測装置。
【請求項6】
前記取得部は、
前記ユーザによるコンテンツの閲覧履歴を含む前記行動情報を取得する
ことを特徴とする請求項2〜5のいずれか1項に記載の予測装置。
【請求項7】
前記取得部は、
前記ユーザによる購買履歴を含む前記行動情報を取得する
ことを特徴とする請求項3〜6のいずれか1項に記載の予測装置。
【請求項8】
前記予測部は、
前記ユーザの役職に関する前記有望度を予測する
ことを特徴とする請求項3〜7のいずれか1項に記載の予測装置。
【請求項9】
前記取得部は、
前記所定の行動主体の前記行動情報の入力に応じて、前記所定の行動主体の前記有望度を示すスコアを出力するモデルを取得し、
前記予測部は、
前記行動情報を前記モデルに入力し、前記モデルが出力したスコアに基づいて、前記所定の行動主体の前記有望度を予測する
ことを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載の予測装置。
【請求項10】
コンピュータが実行する予測方法であって、
所定の行動主体による行動の履歴を示す行動情報と、各々がスコアの範囲に対応付けられた複数の有望度を含む有望度一覧とを取得する取得工程と、
前記取得工程により取得された行動情報に基づくスコアと、前記有望度一覧との比較に応じて、前記行動よりも後の時点における前記所定の行動主体の将来性に関する有望度が、前記複数の有望度のうちいずれの有望度であるかを予測する予測工程と、
を含むことを特徴とする予測方法。
【請求項11】
所定の行動主体による行動の履歴を示す行動情報と、各々がスコアの範囲に対応付けられた複数の有望度を含む有望度一覧とを取得する取得手順と、
前記取得手順により取得された行動情報に基づくスコアと、前記有望度一覧との比較に応じて、前記行動よりも後の時点における前記所定の行動主体の将来性に関する有望度が、前記複数の有望度のうちいずれの有望度であるかを予測する予測手順と、
をコンピュータに実行させることを特徴とする予測プログラム。
【請求項12】
コンピュータが実行する予測方法であって、
ユーザである所定の行動主体による検索を含む行動の履歴を示す行動情報と、各々がスコアの範囲に対応付けられた複数の有望度を含む有望度一覧とを取得する取得工程と、
前記取得工程により取得された行動情報に基づくスコアと、前記有望度一覧との比較に応じて、前記行動よりも後の時点における前記所定の行動主体の将来性に関する有望度が、前記複数の有望度のうちいずれの有望度であるかを予測する予測工程と、
を含むことを特徴とする予測方法。
【請求項13】
ユーザである所定の行動主体による検索を含む行動の履歴を示す行動情報と、各々がスコアの範囲に対応付けられた複数の有望度を含む有望度一覧とを取得する取得手順と、
前記取得手順により取得された行動情報に基づくスコアと、前記有望度一覧との比較に応じて、前記行動よりも後の時点における前記所定の行動主体の将来性に関する有望度が、前記複数の有望度のうちいずれの有望度であるかを予測する予測手順と、
をコンピュータに実行させることを特徴とする予測プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、予測装置、予測方法、及び予測プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、ユーザ等の行動を行う主体(行動主体)の適正等の識別や予測に関する種々の技術が提供されている。例えば、対象者(ユーザ)に課題を提供し、課題の実行において対象者により示された性能値に基づいて対象者の特性を評価し、評価された特性に基づいて、対象者がエンティティによる雇用に適することを識別する技術が提供されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特表2017−522676号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記の従来技術では、行動主体の有望度を適切に予測することが難しい場合がある。例えば、対象者(ユーザ)に提供された課題に対する実行に基づく評価のみでは、課題の実行時点におけるユーザを評価しているに過ぎず、そのユーザの将来性に関する有望度を予測することが難しい。
【0005】
本願は、上記に鑑みてなされたものであって、行動主体の有望度を適切に予測する予測装置、予測方法、及び予測プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本願に係る予測装置は、所定の行動主体による行動の履歴を示す行動情報を取得する取得部と、前記取得部により取得された行動情報に基づいて、前記行動よりも後の時点における前記所定の行動主体の将来性に関する有望度を予測する予測部と、を備えたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
実施形態の一態様によれば、行動主体の有望度を適切に予測することができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1図1は、実施形態に係る生成処理の一例を示す図である。
図2図2は、実施形態に係る予測処理の一例を示す図である。
図3図3は、実施形態に係る予測システムの構成例を示す図である。
図4図4は、実施形態に係る予測装置の構成例を示す図である。
図5図5は、実施形態に係る学習データ記憶部の一例を示す図である。
図6図6は、実施形態に係るモデル情報記憶部の一例を示す図である。
図7図7は、実施形態に係るユーザ情報記憶部の一例を示す図である。
図8図8は、実施形態に係る有望度情報記憶部の一例を示す図である。
図9図9は、実施形態に係る予測情報記憶部の一例を示す図である。
図10図10は、実施形態に係る生成処理の一例を示すフローチャートである。
図11図11は、実施形態に係る予測処理の一例を示すフローチャートである。
図12図12は、予測装置の機能を実現するコンピュータの一例を示すハードウェア構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下に、本願に係る予測装置、予測方法、及び予測プログラムを実施するための形態(以下、「実施形態」と呼ぶ)について図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、この実施形態により本願に係る予測装置、予測方法、及び予測プログラムが限定されるものではない。また、以下の各実施形態において同一の部位には同一の符号を付し、重複する説明は省略される。
【0010】
(実施形態)
〔1.生成処理〕
まず、図1を用いて、実施形態に係る生成処理の一例について説明する。図1は、実施形態に係る生成処理の一例を示す図である。図1の例では、一例としてユーザが行動主体である場合を示す。なお、行動主体は、行動を行う主体となるものであればユーザに限らず、学校等の所定の団体や法人等の種々の主体であってもよい。図1では、予測装置100がユーザの行動情報と、そのユーザの企業等の所属組織における役職を示す正解情報とを含むデータに基づいてモデルの生成を行う場合を示す。図1の例では、予測装置100は、X年(例えば2010年)までの各ユーザの行動の履歴と、X年からY年後(例えば5年後)のそのユーザの役職に対応するスコアを示す正解情報とを含むデータに基づいてモデルの生成を行う場合を示す。なお、予測対象は、ユーザの役職に限らず、どのような情報であってもよい。例えば、予測対象は、ユーザが企業等においてどの程度活躍するか、すなわちどの程度有用な人材であるかを示す企業内での評価値(スコア)等であってもよい。例えば、企業内での評価値は、人事評価、営業成績、企業内の表彰実績、研究実績、論文数、特許数などであってもよい。具体的には、企業内での評価値は、人事評価や営業成績や研究実績のランクごとに対応するスコア、企業内の表彰回数に応じたスコア、論文数に応じたスコア、及び特許数に応じたスコアなど、種々の企業内の評価に基づくスコアであってもよい。以下では、ユーザの行動情報と行動情報に対応付けられた正解情報とを含むデータを「学習データ」ともいう。ユーザの行動情報については後述する。
【0011】
また、予測装置100は、生成したモデルを用いて、あるユーザの行動情報に基づいて、そのユーザの有望度を予測する。また、予測装置100は、予測した行動主体の有望度を示す情報に基づいて、サービスを提供したりするが、この点については図2で説明する。
【0012】
〔予測システムの構成〕
まず、図1の説明に先立って、図3に示す予測システム1について説明する。図3に示すように、予測システム1は、端末装置10と、予測装置100とが含まれる。端末装置10と、予測装置100とは所定のネットワークNを介して、有線または無線により通信可能に接続される。図3は、実施形態に係る予測システムの構成例を示す図である。なお、図3に示した予測システム1には、複数台の端末装置10や、複数台の予測装置100が含まれてもよい。
【0013】
端末装置10は、ユーザによって利用される情報処理装置である。端末装置10は、例えば、スマートフォンや、タブレット型端末や、ノート型PC(Personal Computer)や、デスクトップPCや、携帯電話機や、PDA(Personal Digital Assistant)等により実現される。図1に示す例においては、端末装置10がユーザが利用するスマートフォンである場合を示す。なお、以下では、端末装置10をユーザと表記する場合がある。すなわち、以下では、ユーザを端末装置10と読み替えることもできる。例えば、図2では、端末装置10がユーザU1が利用するスマートフォンである場合を示す。なお、上記のように、「ユーザU*(*は任意の数値)」と記載した場合、そのユーザはユーザID「U*」により識別されるユーザであることを示す。例えば、「ユーザU1」と記載した場合、そのユーザはユーザID「U1」により識別されるユーザである。
【0014】
端末装置10は、ユーザの行動情報を収集し、予測装置100へ送信してもよい。また、端末装置10は、GPS(Global Positioning System)センサ等の機能を有し、ユーザの位置情報(センサ情報)を検知し、取得してもよい。また、端末装置10は、GPSセンサ等に限らず種々のセンサにより、各種センサ情報を検知してもよい。例えば、端末装置10は、通信を行っている基地局の位置情報や、WiFi(登録商標)(Wireless Fidelity)の電波を用いてユーザの位置情報を予測し、取得してもよい。また、端末装置10は、加速度センサの機能を有し、ユーザの移動における加速度情報(センサ情報)を検知し、取得してもよい。また、端末装置10は、温度センサや気圧センサ等の種々の機能を有し、温度や気圧等のユーザの置かれている環境情報を検知し、取得可能であってもよい。また、端末装置10は、心拍センサ等の種々の機能を有し、ユーザの生体情報を検知し、取得可能であってもよい。例えば、端末装置10を利用するユーザは、端末装置10と通信可能なウェアラブルデバイスを身に付けることにより、端末装置10によりユーザ自身のコンテキスト情報を取得可能としてもよい。例えば、端末装置10を利用するユーザは、端末装置10と通信可能なリストバンド型のウェアラブルデバイスを身に付けることにより、端末装置10によりユーザ自身の心拍(脈拍)に関する情報を端末装置10が取得可能としてもよい。
【0015】
予測装置100は、ユーザの行動情報に基づいて、行動主体の有望度を予測する情報処理装置である。図2の例では、予測装置100は、行動主体の有望度の予測に用いられるモデルであって、ユーザの行動情報が入力されたモデルの出力に基づいて、行動主体の有望度を予測する。例えば、予測装置100は、ユーザの行動情報をそのユーザが利用する端末装置10から取得する。また、例えば、予測装置100は、ユーザの行動情報を、ユーザの行動情報を収集する他の情報処理装置から取得してもよい。
【0016】
また、予測装置100は、予測した行動主体の有望度に関する情報に基づいてサービスを提供する。例えば、予測装置100は、行動主体の有望度を示す情報を、ユーザが属する企業等の団体(組織)やユーザが所属することを希望する企業等に提供してもよい。図2の例では、予測装置100は、役職の有望度が予測されたユーザU1が採用試験を受けている企業にユーザU1の役職の有望度を示す情報を提供する。なお、予測装置100は、行動主体の有望度を示す情報を、ユーザが属する事業体等に提供してもよい。
【0017】
まず、図1の示す例において、予測装置100がモデルM1の生成に用いる学習データLD1について説明する。図1の例では、役職群POSに示すように、A役職、B役職、C役職、D役職の4つの役職のいずれの役職であるかを一例として説明する。図1の例では、A役職が最もランクの高い役職である取締役であり、B役職がA役職の次にランクの高い役職である部長であり、C役職がB役職の次にランクの高い役職である課長であり、D役職が最もランクの低い役職である役職無しである場合を示す。
【0018】
例えば、予測装置100は、ランクの高い役職ほど、高いスコアを対応付ける。例えば、予測装置100は、ランク一覧RL11(図2参照)に示すように、A役職(取締役)に最も高いスコア「1」を対応付け、B役職(部長)にスコア「0.6」を対応付け、C役職(課長)にスコア「0.3」を対応付け、D役職(無し)に最も低いスコア「0」を対応付ける。例えば、予測装置100は、ランク一覧RL11に示すような役職とスコアとを対応付けた情報を記憶部120に記憶する。なお、上記のような役職及びスコアとの対応付けは一例であり、予測装置100は種々の役職や各役職とのスコアの対応付けを用いてもよい。
【0019】
図1の例では、予測装置100は、行動群ACに示すような、各ユーザの行動情報を取得する。例えば、学習データLD1は、ユーザU101について収集された行動情報ADT101と、ユーザU101の役職を示す正解情報RDT101を含むデータDT101を含む。図1の例では、ユーザU101は、X年からY年後のユーザU101の役職は、A役職(取締役)であり、正解情報RDT101には、ユーザU101の役職がA役職(取締役)であり、スコアが「1」であることを示す情報が含まれる。
【0020】
例えば、予測装置100は、行動情報ADT101を、ユーザU101が利用する端末装置10から取得する。例えば、予測装置100は、ユーザU101による検索やコンテンツ閲覧や購買等の種々の行動の履歴を含む行動情報ADT101を取得する。例えば、予測装置100は、X年の1年間におけるユーザU101の行動情報ADT101と、X年からY年後のユーザU101の役職を示す正解情報RDT101を学習データとして用いる。例えば、予測装置100は、X年である2010年の1年間におけるユーザU101の行動情報ADT101と、2010年から5年後の2015年のユーザU101の役職を示す正解情報RDT101を学習データとして用いる。
【0021】
なお、上記のように、「データDT*(*は任意の数値)」と記載した場合、そのデータはデータID「DT*」により識別されるデータであることを示す。例えば、「データDT1」と記載した場合、そのデータはデータID「DT1」により識別されるデータである。
【0022】
ここでいうユーザの行動情報には、ユーザの行動に関する種々の情報が含まれる。例えば、ユーザU101は、行動情報ADT101に示すように、X年(例えば、2010年等)までのユーザU1の検索やコンテンツ閲覧や購買等の種々の行動の履歴が収集されたユーザであることを示す。なお、ユーザの行動情報には、上記に限らず種々の行動の履歴が含まれてもよい。
【0023】
例えば、学習データLD1は、ユーザU102について収集された行動情報ATD102と、ユーザU102に対応する正解情報RDT102を含むデータDT102を含む。図1の例では、ユーザU102は、X年からY年後のユーザU102の役職は、D役職(無し)であり、正解情報RDT102には、ユーザU102の役職がD役職(無し)であり、スコアが「0」であることを示す情報が含まれる。
【0024】
例えば、予測装置100は、行動情報ADT102を、ユーザU102が利用する端末装置10から取得する。例えば、予測装置100は、ユーザU102による検索やコンテンツ閲覧や購買等の種々の行動の履歴を含む行動情報ADT102を取得する。例えば、予測装置100は、X年の1年間におけるユーザU102の行動情報ADT102と、X年からY年後のユーザU102の役職を示す正解情報RDT102を学習データとして用いる。例えば、予測装置100は、X年である2010年の1年間におけるユーザU102の行動情報ADT102と、2010年から5年後の2015年のユーザU102の役職を示す正解情報RDT102を学習データとして用いる。
【0025】
また、学習データLD1は、ユーザU103について収集された行動情報ATD103と、ユーザU103に対応する正解情報RDT103を含むデータDT103や、ユーザU104について収集された行動情報ATD104を含むデータDT104等を含む。例えば、予測装置100は、行動情報ATD103を、ユーザU103が利用する端末装置10から取得する。また、例えば、予測装置100は、行動情報ATD104を、ユーザU104が利用する端末装置10から取得する。
【0026】
なお、図1では、データDT101〜DT104のみを図示するが学習データLD1には多数のデータが含まれるものとする。また、例えば、予測装置100は、各ユーザの役職を、各ユーザが所属する企業等から取得する。例えば、ユーザU101〜U104等は、図2において情報提供先となる企業CP11に所属するユーザであってもよい。また、例えば、ユーザU101〜U104等は、企業CP11以外の企業に所属するユーザであってもよい。
【0027】
例えば、予測装置100は、各ユーザU101〜U104の役職を示す情報に基づいて、正解情報RDT101〜RDT104等を生成してもよい。また、例えば、予測装置100は、各ユーザU101〜U104の正解情報RDT101〜RDT104等を、各ユーザが所属する企業や他の情報処理装置等から取得してもよい。また、予測装置100は、各ユーザの行動情報を、ユーザが利用する端末装置10以外の外部装置から取得してもよい。
【0028】
ここから、予測装置100の各処理について説明する。まず、予測装置100は、学習データLD1を取得する(ステップS11)。具体的には、予測装置100は、データDT101〜DT104等を含む学習データLD1を取得する。なお、図1の例では、予測装置100は、上記のような学習データLD1を所定の外部情報処理装置から取得してもよい。
【0029】
そして、予測装置100は、ステップS11で取得した学習データLD1に含まれる正解情報とユーザの行動情報との組み合わせを学習データとして追加する(ステップS12)。具体的には、予測装置100は、学習データLD1を学習データ記憶部121に追加する。
【0030】
そして、予測装置100は、学習データに基づいてモデルを生成する(ステップS13)。図1の例では、予測装置100は、モデル一覧ML11に示すように、モデルM1を生成する。上記のように、「モデルM*(*は任意の数値)」と記載した場合、そのモデルはモデルID「M*」により識別されるモデルであることを示す。例えば、「モデルM1」と記載した場合、そのモデルはモデルID「M1」により識別されるモデルである。例えば、予測装置100は、モデル一覧ML11に示すようなモデルM1の情報をモデル情報記憶部122(図6参照)に記憶する。
【0031】
図1中のモデル一覧ML11に示すように、モデルM1は、行動主体がユーザである場合の有望度の予測に用いられるモデルであることを示す。また、モデルM1は、予測対象が有望度「役職(昇進有望度)」である、すなわち行動主体であるユーザの昇進の有望度を予測するために用いられるモデルあることを示す。また、モデルM1は、その具体的なモデルデータが「モデルデータMDT1」であることを示す。
【0032】
例えば、予測装置100は、学習データ記憶部121中のデータDT101〜DT104等を学習データ(教師データ)として、学習を行なうことにより、モデルを生成する。例えば、予測装置100は、ユーザの行動情報に関する特徴量を用いて、モデルを生成する。例えば、予測装置100は、ユーザによる検索に対応する行動情報に関する特徴量を用いて、モデルを生成する。例えば、予測装置100は、ユーザが検索に用いたクエリに関する特徴量を用いて、モデルを生成する。また、例えば、予測装置100は、ユーザによるコンテンツ閲覧に対応する行動情報に関する特徴量を用いて、モデルを生成する。例えば、予測装置100は、ユーザが閲覧したコンテンツに関する特徴量を用いて、モデルを生成する。また、例えば、予測装置100は、ユーザによる購買に対応する行動情報に関する特徴量を用いて、モデルを生成する。例えば、予測装置100は、ユーザが購入した商品やサービスに関する特徴量を用いて、モデルを生成する。
【0033】
このように、予測装置100は、ユーザの行動に対応する特徴を学習し、行動主体であるユーザの有望度を予測するモデルを生成する。図1の例では、予測装置100は、ユーザの行動情報に関する特徴を学習し、その行動主体の有望度を予測するモデルを生成する。なお、予測装置100が学習するユーザに対応する特徴は、予測装置100の管理者等の人間が予測装置100に入力してもよいし、予測装置100に自動的に学習(抽出)させてもよい。
【0034】
例えば、予測装置100は、学習データLD1を用いてモデルM1を生成する。例えば、予測装置100は、正解情報RDT101に含まれるユーザU101の役職がA役職(取締役)であり、スコアが「1」であるため、モデルM1にデータDT101に含まれるユーザの行動情報ADT101が入力された場合に、モデルM1が出力するスコアが「1」に近づくように、学習処理を行う。例えば、予測装置100は、データDT101の行動情報ADT101がモデルM1に入力された場合に、モデルM1が出力するスコアが「1」に近づくように、学習処理を行う。
【0035】
また、例えば、予測装置100は、正解情報RDT102に含まれるユーザU102の役職がD役職(無し)であり、スコアが「0」であるため、モデルM1にデータDT102に含まれるユーザの行動情報ADT102が入力された場合に、モデルM1が出力するスコアが「0」に近づくように、学習処理を行う。例えば、予測装置100は、データDT102の行動情報ADT102がモデルM1に入力された場合に、モデルM1が出力するスコアが「0」に近づくように、学習処理を行う。
【0036】
また、例えば、予測装置100は、正解情報RDT103に含まれるユーザU103の役職がC役職(課長)であり、スコアが「0.3」であるため、モデルM1にデータDT103に含まれるユーザの行動情報ADT103が入力された場合に、モデルM1が出力するスコアが「0.3」に近づくように、学習処理を行う。例えば、予測装置100は、データDT103の行動情報ADT103がモデルM1に入力された場合に、モデルM1が出力するスコアが「0.3」に近づくように、学習処理を行う。
【0037】
また、例えば、予測装置100は、正解情報RDT104に含まれるユーザU104の役職がB役職(部長)であり、スコアが「0.6」であるため、モデルM1にデータDT104に含まれるユーザの行動情報ADT104が入力された場合に、モデルM1が出力するスコアが「0.6」に近づくように、学習処理を行う。例えば、予測装置100は、データDT104の行動情報ADT104がモデルM1に入力された場合に、モデルM1が出力するスコアが「0.6」に近づくように、学習処理を行う。
【0038】
なお、モデルの学習手法については、上述した手法に限定されるものではなく、任意の公知技術が適用可能である。なお、各モデルの生成は、機械学習に関する種々の従来技術を適宜用いて行われてもよい。例えば、モデルの生成は、SVM(Support Vector Machine)等の教師あり学習の機械学習に関する技術を用いて行われてもよい。また、例えば、モデルの生成は、教師なし学習の機械学習に関する技術を用いて行われてもよい。例えば、モデルの生成は、深層学習(ディープラーニング)の技術を用いて行われてもよい。例えば、モデルの生成は、DNN(Deep Neural Network)やRNN(Recurrent Neural Network)やCNN(Convolutional Neural Network)等の種々のディープラーニングの技術を適宜用いて行われてもよい。なお、上記モデルの生成に関する記載は例示であり、モデルの生成は、取得可能な情報等に応じて適宜選択された学習手法により行われてもよい。すなわち、予測装置100は、学習データに含まれるユーザの行動情報が入力された場合に、正解情報に対応するスコアを出力するようにモデルM1を学習可能であれば、どのような手法によりモデルM1の生成を行ってもよい。
【0039】
上記のような処理により、予測装置100は、役職に関する有望度に対応するモデルM1を生成する。例えば、予測装置100は、モデルM1にユーザの行動情報を入力することにより、入力したユーザの行動情報に対応するユーザについて将来の役職(昇進)に関する有望度を示すスコアを、モデルM1に出力させ、モデルM1が出力するスコアに基づいて、そのユーザについての役職の有望度を予測する。このように、予測装置100は、モデルM1が出力するスコアに基づいて、そのユーザの今後の活躍を予測する。例えば、予測装置100は、モデルM1が出力するスコアに基づいて、企業や社会においてそのユーザが今後どの程度活躍するかを予測する。
【0040】
上述したように、予測装置100は、ユーザの行動情報と、役職に関する正解情報とが対応付けられた学習データを用いて学習することにより、あるユーザの役職に関する有望度を適切に予測可能にするモデルを生成することができる。したがって、予測装置100は、上述のように生成したモデルを用いることにより、例えば、あるユーザがどの程度、組織(企業)で活躍し、昇進するかの将来性の有望度を精度よく予測することが可能になる。
【0041】
〔2.予測処理〕
図2を用いて、実施形態に係る予測処理の一例について説明する。図2は、実施形態に係る予測処理の一例を示す図である。図2では、予測装置100は、ユーザU1の行動情報が与えられた場合に、ユーザU1の有望度を予測し、予測に基づく情報を提供する場合を示す。
【0042】
まず、予測装置100は、ユーザU1の行動情報ADT1を取得する(ステップS21)。図2の例では、予測装置100は、ユーザU1が利用する端末装置10からユーザU1の行動情報ADT1を取得する。例えば、予測装置100は、ユーザU1による検索やコンテンツ閲覧や購買等の種々の行動の履歴を含む行動情報ADT1を取得する。例えば、予測装置100は、Z年までのユーザU1の行動情報ADT1を取得する。例えば、予測装置100は、Z年の1年間におけるユーザU1の行動情報ADT1を取得する。例えば、予測装置100は、Z年である2017年の1年間におけるユーザU1の行動情報ADT1を取得する。
【0043】
そして、例えば、予測装置100は、2017年の1年間におけるユーザU1の行動情報ADT1とモデルM1とを用いて、2017年から5年後の2022年のユーザU1の役職の有望度を予測する。行動情報ADT1を取得した予測装置100は、行動情報ADT1をモデルに入力する。例えば、予測装置100は、ユーザU1の行動情報ADT1を、モデルM1に入力する。
【0044】
図2の例では、予測装置100は、処理群PS22−1に示すような処理により、ユーザU1の予測対象「役職」の有望度を示すスコアを生成(算出)する。予測装置100は、行動主体であるユーザU1の行動情報を予測対象「役職(昇進有望度)」に対応するモデルM1に入力する(ステップS22−1)。具体的には、予測装置100は、行動情報ADT1をモデルM1に入力する。行動情報ADT1が入力されたモデルM1は、スコアを出力する(ステップS23−1)。図2の例では、行動情報ADT1が入力されたモデルM1は、スコアSC11−1に示すようなスコア「0.7」を出力する。
【0045】
そして、予測装置100は、モデルM1が出力したスコアに基づいて、ユーザU1の有望度を予測する(ステップS24)。例えば、予測装置100は、ユーザU1の有望度の予測に基づいて、予測情報PL11を生成する。図2の例では、予測装置100は、モデルM1が出力したスコアと、有望度情報記憶部124に記憶された情報とに基づいて、ユーザU1の有望度を予測する。予測装置100は、図2中の有望度情報記憶部124に示すようなスコアと有望度とが対応付けられた情報(「対応付け情報」とする場合がある)に基づいて、ユーザU1の有望度を予測する。
【0046】
図2に示す有望度情報記憶部124は、「スコア」、「有望度」といった項目が含まれる。「スコア」は、対応する有望度に該当するスコアの値(範囲)を示す。「有望度」は、行動主体のスコアが対応するスコアである場合のその行動主体の有望度のレベルを示す。図2の例では、「有望度」が3つのスコアの範囲に対応して「低」、「中」、「高」の3つのレベルである場合を示す。例えば、図2に示す有望度情報記憶部124中の対応付け情報は、行動主体であるユーザのスコアが0.3未満である場合、そのユーザの有望度が「低」であることを示す。図2に示す有望度情報記憶部124中の対応付け情報は、ユーザのスコアが0.3以上0.6未満である場合、そのユーザの有望度が「中」であることを示す。また、図2に示す有望度情報記憶部124中の対応付け情報は、ユーザのスコアが0.6以上である場合、そのユーザの有望度が「高」であることを示す。
【0047】
予測装置100は、モデルM1が出力したスコアと、図2に示す有望度情報記憶部124中の対応付け情報のスコアの範囲とを比較し、モデルM1が出力したスコアがいずれのスコアの範囲に含まれるかを判定する。図2の例では、予測装置100は、モデルM1が出力したスコアが「0.7」であり、有望度が「高」に対応するスコア「0.6以上」に該当すると判定する。そのため、予測装置100は、予測情報PL11に示すように、ユーザU1の予測対象「役職(昇進有望度)」に対応する有望度が「高」と予測する。
【0048】
また、予測装置100は、ランク一覧RL11を用いて、Z年からY年後のユーザU1の役職を予測する。図2に示すランク一覧RL11には、A役職(取締役)に最も高いスコア「1」を対応付けられ、B役職(部長)にスコア「0.6」を対応付けられた情報が含まれる。また、図2に示すランク一覧RL11には、C役職(課長)にスコア「0.3」を対応付けられ、D役職(無し)に最も低いスコア「0」を対応付けけられた情報(昇進情報)が含まれる。例えば、予測装置100は、記憶部120からランク一覧RL11に示すような役職とスコアとを対応付けた情報を取得する。
【0049】
そして、予測装置100は、モデルM1が出力したスコアと、図2に示すランク一覧RL11中の昇進情報のスコアとを比較し、モデルM1が出力したスコアがどのスコア以上であるかを判定する。図2の例では、予測装置100は、モデルM1が出力したスコアが「0.7」であり、B役職(部長)のスコア「0.6」以上であり、A役職(取締役)のスコア「1」未満であると判定する。そのため、予測装置100は、予測情報PL11に示すように、予測対象「役職(昇進有望度)」におけるユーザU1の役職を「部長以上」と予測する。例えば、予測装置100は、Z年からY年後のユーザU1の役職を「部長以上」と予測する。この場合、予測装置100は、Z年からY年後において、ユーザU1が部長以上の役職まで昇進すると予測する。例えば、予測装置100は、2017年から5年後の2022年において、ユーザU1が部長以上の役職まで昇進すると予測する。
【0050】
その後、予測装置100は、予測した行動主体の有望度に基づいて情報提供を行う(ステップS25)。図2の例では、予測装置100は、ユーザU1の予測情報PL11をユーザU1の有望度に関する情報を所望する企業へ提供する。図2の例では、予測装置100は、ユーザU1が採用試験を受けている企業CP11の管理者MA1が利用する事業者端末20へ、ユーザU1の予測情報PL11を提供する。管理者MA1は、企業CP11の人事担当者等であってもよい。図2では、情報提供先となる企業CP11の管理者MA1が利用する事業者端末20がノートパソコンである場合を示す。事業者端末20は、端末装置10と同様の情報処理装置であってもよい。予測装置100は、管理者MA1が利用する事業者端末20へ、ユーザU1の予測情報PL11を送信する。そして、予測装置100から予測情報PL11を受信した事業者端末20は、予測情報PL11を表示する。これにより、企業CP11の管理者MA1はユーザU1の役職の有望度を確認する。
【0051】
なお、企業CP11の管理者MA1は、ユーザU1の役職の有望度に関する情報を予測装置100に要求してもよい。この場合、予測装置100は、管理者MA1が利用する事業者端末20からのユーザU1の有望度に関する情報の要求に応じて、予測情報PL11を事業者端末20へ送信してもよい。
【0052】
上述したように、予測装置100は、ユーザの行動情報に基づいて、その行動主体の有望度を予測する。図2の例では、予測装置100は、ユーザU1の行動情報ADT101をモデルM1に入力することにより、モデルM1に対応する予測対象「役職」の有望度に関するスコアを出力させる。そして、予測装置100は、モデルが出力するスコアが高い程、そのモデルに対応する予測対象に関するユーザの有望度が高い(大きい)と予測する。そして、予測装置100は、生成した予測情報PL11を、ユーザU1が採用試験を受けている企業CP11の管理者MA1が利用する事業者端末20へ提供する。このように、予測装置100は、行動主体の有望度を予測し、その行動主体に関係を有する提供先に、予測した行動主体の有望度に関する情報を送信する。これにより、予測装置100から情報の提供を受けた提供先は、行動主体の有望度を適切に把握可能にすることができる。
【0053】
(2−1.行動主体、予測対象について)
図1及び図2の例では、ユーザの所属組織における役職を有望度、すなわちユーザの昇進有望度の予測対象とする場合を示したが、行動主体や有望度の予測対象は、種々の対象であってもよい。例えば、行動主体は、所定の法人や所定の団体であってもよい。
【0054】
例えば、有望度の予測対象は、行動主体の今後の活躍等の将来性を示す対象であれば、どのような予測対象であってもよい。例えば、有望度の予測対象は、行動主体の社会的な活躍等の将来性を示す対象であってもよい。例えば、行動主体がユーザである場合、有望度の予測対象は、ユーザが起業して活躍(成功)する有望度、すなわち起業の成功有望度等であってもよい。例えば、行動主体が企業等の法人である場合、有望度の予測対象は、法人の業績が上昇する有望度、すなわち事業有望度等であってもよい。
【0055】
(2−2.行動情報について)
図1及び図2の例では、説明を簡単にするために、検索、コンテンツ閲覧、購買に対応する情報をユーザの行動情報の一例として説明したが、ユーザの行動情報には、種々の情報が含まれてもよい。例えば、予測装置100は、ユーザのインターネット(ウェブ)上の行動に限らず、取得可能なユーザの種々の行動情報を用いてもよい。例えば、予測装置100は、実空間でのユーザの行動情報を含むユーザの行動情報を用いて有望度を予測してもよい。
【0056】
例えば、予測装置100は、ユーザが所定のサービスにおいて投稿した投稿情報を含むユーザの行動情報を用いて有望度を予測してもよい。例えば、予測装置100は、SNSにおいてユーザが投稿した投稿情報を含むユーザの行動情報を用いて有望度を予測してもよい。例えば、予測装置100は、Twitter(登録商標)やFacebook(登録商標)等においてユーザが投稿した投稿情報を含むユーザの行動情報を用いて有望度を予測してもよい。例えば、予測装置100は、ユーザがTwitterにおいて投稿した文字情報を含むユーザの行動情報を用いて有望度を予測してもよい。例えば、予測装置100は、ユーザがメッセージサービスにおいて入力した情報を含むユーザの行動情報を用いて有望度を予測してもよい。例えば、予測装置100は、ユーザがLINE(登録商標)等のメッセージサービスにおいて入力した情報を含むユーザの行動情報を用いて有望度を予測してもよい。例えば、予測装置100は、電子メールにおいて入力した情報を含むユーザの行動情報を用いて有望度を予測してもよい。また、例えば、予測装置100は、ユーザが入力する情報であれば、文字情報や、音声情報や、画像情報や、動画情報(映像)等の種々の情報を含むユーザの行動情報を用いて有望度を予測してもよい。
【0057】
(2−3.モデルについて)
モデルの生成については、図1に限らず、種々の態様であってもよい。図1の例では、各有望度に対応する複数のモデルを生成する場合を示すが、予測装置100は、各予測対象に対応する複数のスコアを出力する1つのモデルを生成してもよい。
【0058】
また、図1の例では、検索やコンテンツ閲覧や購買をユーザの行動情報の一例として説明したが、予測装置100は、種々の情報を含むユーザの行動情報を入力情報とするモデルを生成してもよい。
【0059】
例えば、予測装置100は、ユーザが所定のサービスにおいて投稿した投稿情報を含むユーザの行動情報を入力情報とするモデルを生成してもよい。例えば、予測装置100は、ソーシャルネットワーキングサービス(SNS:Social Networking Service)においてユーザが投稿した投稿情報を含むユーザの行動情報を入力情報とするモデルを生成してもよい。例えば、予測装置100は、TwitterやFacebook等においてユーザが投稿した投稿情報を含むユーザの行動情報を入力情報とするモデルを生成してもよい。例えば、予測装置100は、ユーザがTwitterにおいて投稿した文字情報を含むユーザの行動情報を入力情報とするモデルを生成してもよい。例えば、予測装置100は、ユーザがメッセージサービスにおいて入力した情報を含むユーザの行動情報を入力情報とするモデルを生成してもよい。例えば、予測装置100は、ユーザがLINE等のメッセージサービスにおいて入力した情報を含むユーザの行動情報を入力情報とするモデルを生成してもよい。例えば、予測装置100は、電子メールにおいて入力した情報を含むユーザの行動情報を入力情報とするモデルを生成してもよい。また、例えば、予測装置100は、ユーザが入力する情報であれば、文字情報や、音声情報や、画像情報や、動画情報(映像)等の種々の情報を含むユーザの行動情報を入力情報とするモデルを生成してもよい。
【0060】
(2−4.予測方法について)
なお、図2の例では、モデルを用いて予測する場合を示したが、モデルを用いることなくユーザの有望度を予測してもよい。例えば、予測装置100は、ユーザが有望であることを示す条件(「有望条件」ともいう)を用いて、ユーザの行動がその条件を満たすかどうかを判定することにより、ユーザの有望度を予測してもよい。すなわち、予測装置100は、ユーザの行動が有望条件に該当するか否かを判定することにより、ユーザの有望度を予測してもよい。例えば、予測装置100は、ユーザの行動が有望条件に該当すると判定した場合、そのユーザを有望度「高」と予測してもよい。また、例えば、予測装置100は、ユーザの行動が有望条件に該当しないと判定した場合、そのユーザを有望度「低」と予測してもよい。
【0061】
例えば、予測装置100は、ユーザが所定の期間(例えば1ヶ月)の間に、学業や仕事に関する行動を集中して行っている場合、そのユーザの有望度を「高」と予測してもよい。例えば、予測装置100は、大学卒業までの最後の3ヶ月間におけるユーザの位置情報が大学の位置に対応する割合が所定の閾値(例えば50%等)以上である場合、そのユーザの有望度を「高」と予測してもよい。なお、上記は一例であり、予測装置100は、種々の有望条件にユーザの行動が該当するかを判断することにより、そのユーザの有望度を予測してもよい。
【0062】
〔3.予測装置の構成〕
次に、図4を用いて、実施形態に係る予測装置100の構成について説明する。図4は、実施形態に係る予測装置の構成例を示す図である。図4に示すように、予測装置100は、通信部110と、記憶部120と、制御部130とを有する。なお、予測装置100は、予測装置100の管理者等から各種操作を受け付ける入力部(例えば、キーボードやマウス等)や、各種情報を表示するための表示部(例えば、液晶ディスプレイ等)を有してもよい。
【0063】
(通信部110)
通信部110は、例えば、NIC(Network Interface Card)等によって実現される。そして、通信部110は、ネットワークと有線または無線で接続され、端末装置10との間で情報の送受信を行う。
【0064】
(記憶部120)
記憶部120は、例えば、RAM(Random Access Memory)、フラッシュメモリ(Flash Memory)等の半導体メモリ素子、または、ハードディスク、光ディスク等の記憶装置によって実現される。実施形態に係る記憶部120は、図4に示すように、学習データ記憶部121と、モデル情報記憶部122と、ユーザ情報記憶部123と、有望度情報記憶部124と、予測情報記憶部125とを有する。
【0065】
(学習データ記憶部121)
実施形態に係る学習データ記憶部121は、学習データに関する各種情報を記憶する。図5は、実施形態に係る学習データ記憶部の一例を示す図である。例えば、学習データ記憶部121は、モデルの生成に用いる教師データを記憶する。図5に示す学習データ記憶部121には、「データID」、「ユーザID」、「正解情報」、「行動情報」といった項目が含まれる。
【0066】
「データID」は、データを識別するための識別情報を示す。例えば、「データID」は、学習データ(教師データ)として用いられるユーザの行動情報と正解情報との組合せを識別するための識別情報を示す。例えば、データID「DT101」により識別されるデータは、図1の例に示した、データDT101に対応する。「ユーザID」は、行動主体であるユーザを識別するための識別情報を示す。
【0067】
「正解情報」は、データIDにより識別されるデータに対応する正解情報を示す。例えば、「正解情報」は、データIDにより識別されるデータに対応するユーザの役職やその役職に対応するスコアを示す。図5では「正解情報」に「RDT101」といった概念的な情報が格納される例を示したが、実際には、ユーザの役職やその役職に対応するスコアを示す情報(例えばA役職やスコア「1」等)、または、その格納場所を示すファイルパス名などが格納される。
【0068】
「行動情報」は、データIDにより識別されるデータに対応するユーザの行動の履歴が含まれる行動情報を示す。図5では「行動情報」に「ADT101」といった概念的な情報が格納される例を示したが、実際には、ユーザが行った行動に関する種々の情報、または、その格納場所を示すファイルパス名などが格納される。
【0069】
例えば、「行動情報」には、行動主体であるユーザのインターネット(ウェブ)上における行動の履歴を含む行動情報が記憶される。例えば、「行動情報」には、ユーザがどのような検索クエリを用いて検索を行ったかを示す検索履歴を含む行動情報が記憶される。例えば、「行動情報」には、ユーザがどのような商品を購入したかを示す購入履歴を含む行動情報が記憶される。また、例えば、「行動情報」には、ユーザがどのようなコンテンツを閲覧したかを示す閲覧履歴を含む行動情報が記憶される。なお、上記は一例であり、「行動情報」には、行動主体の種々の行動の履歴が記憶される。
【0070】
例えば、図5に示す例において、データID「DT101」により識別されるデータ(データDT101)は、ユーザID「U101」により識別されるユーザ(ユーザU101)に対応する情報(データ)であることを示す。例えば、図5に示す例において、データDT101は、ユーザU101に対応する行動情報ADT101を含むことを示す。また、データDT101は、正解情報RDT101を含むことを示す。
【0071】
なお、学習データ記憶部121は、上記に限らず、目的に応じて種々の情報を記憶してもよい。例えば、学習データ記憶部121は、学習データが追加された日時に関する情報を記憶してもよい。また、例えば、学習データ記憶部121は、モデルの入力に、ユーザの属性情報が用いられる場合、ユーザの属性に関する情報を記憶してもよい。例えば、学習データ記憶部121は、属性情報として、デモグラフィック属性情報やサイコグラフィック属性情報を記憶してもよい。例えば、学習データ記憶部121は、氏名、年齢、性別、自宅、勤務地、趣味、興味関心、家族構成、収入、友人等の交友関係、ライフスタイル等の情報を記憶してもよい。
【0072】
図5に示す例では、学習データ記憶部121に予測対象「役職」のモデルM1を生成するために用いる学習データが記憶される場合を示したが、学習データ記憶部121には、各予測対象に対応する学習データが記憶される。例えば、学習データ記憶部121には、各ユーザの行動情報に各予測対象に対応する複数の正解情報が対応付けられた学習データが記憶されてもよい。例えば、ユーザU101の行動情報ADT101には、予測対象「役職」の正解情報RDT101に加えて、予測対象「起業」の正解情報(正解情報RDT201)が対応付けられてもよい。例えば、予測装置100は、ユーザU101の行動情報ADT101と正解情報RDT201とを用いて、予測対象「起業」に対応するモデルM2を生成する。また、図5に示す例では、学習データ記憶部121がユーザの行動情報を学習データとして記憶する場合を示したが、学習データ記憶部121は、ユーザの行動情報に限らず、法人等の種々の行動主体の行動情報を学習データとして記憶してもよい。例えば、予測装置100は、法人の行動情報と予測対象「業績」に対応する正解情報とを用いて、予測対象「業績」に対応するモデルM3を生成する。
【0073】
(モデル情報記憶部122)
実施形態に係るモデル情報記憶部122は、モデルに関する情報を記憶する。例えば、モデル情報記憶部122は、生成処理により生成されたモデル情報(モデルデータ)を記憶する。図6は、実施形態に係るモデル情報記憶部の一例を示す図である。図6に示すモデル情報記憶部122は、「行動主体」、「モデルID」、「予測対象」、「モデルデータ」といった項目が含まれる。なお、図6では、モデルM1〜M3のみを図示するが、M4、M5等、各予測対象に応じて多数のモデル情報が記憶されてもよい。
【0074】
また、各モデルは、人工知能ソフトウエアの一部であるプログラムモジュールとしての利用が想定されるものであってもよい。例えば、モデルM1は、予測対象「役職」を予測するプログラムモジュールとしての利用が想定されるものであってもよい。例えば、モデルデータMDT1は、予測対象「役職」を予測するプログラムモジュールとして利用されるデータであってもよい。例えば、モデルM1は、ユーザの行動情報に基づいて、ユーザの有望度を定量化した値を出力するよう、コンピュータを機能させる。
【0075】
「行動主体」は、有望度が予測される行動主体を示す。「モデルID」は、モデルを識別するための識別情報を示す。例えば、モデルID「M1」により識別されるモデルは、図1の例に示したモデルM1に対応する。「予測対象」は、対応するモデルが有望度を予測する対象を示す。また、「モデルデータ」は、対応付けられた対応するモデルのデータを示す。例えば、「モデルデータ」には、各層におけるノードと、各ノードが採用する関数と、ノードの接続関係と、ノード間の接続に対して設定される接続係数とを含む情報が含まれる。
【0076】
例えば、図6に示す例では、モデルID「M1」により識別されるモデル(モデルM1)とモデルID「M2」により識別されるモデル(モデルM2)は、対象となる行動主体がユーザ(自然人)であることを示す。また、例えば、図6に示す例では、モデルID「M3」により識別されるモデル(モデルM3)は、対象となる行動主体が法人であることを示す。
【0077】
例えば、図6に示す例において、モデルM1は、予測対象が「役職(昇進有望度)」であり、入力されたユーザの行動情報により、そのユーザの役職の有望度、すなわちそのユーザがどの程度昇進するかの有望度(昇進有望度)の予測に用いられることを示す。また、モデルM1のモデルデータは、モデルデータMDT1であることを示す。
【0078】
モデルM1(モデルデータMDT1)は、ユーザ(行動主体)の行動情報が入力される入力層と、出力層と、入力層から出力層までのいずれかの層であって出力層以外の層に属する第1要素と、第1要素と第1要素の重みとに基づいて値が算出される第2要素と、を含み、入力層に入力されたユーザ(行動主体)の行動情報に対し、出力層以外の各層に属する各要素を第1要素として、第1要素と第1要素の重みとに基づく演算を行うことにより、ユーザ(行動主体)の有望度の予測に用いられるスコアの値を出力層から出力するよう、コンピュータを機能させるためのモデルである。
【0079】
ここで、モデルM1〜M3等が「y=a1*x1+a2*x2+・・・+ai*xi」で示す回帰モデルで実現されるとする。この場合、例えば、モデルM1が含む第1要素は、x1やx2等といった入力データ(xi)に対応する。また、第1要素の重みは、xiに対応する係数aiに対応する。ここで、回帰モデルは、入力層と出力層とを有する単純パーセプトロンと見做すことができる。各モデルを単純パーセプトロンと見做した場合、第1要素は、入力層が有するいずれかのノードに対応し、第2要素は、出力層が有するノードと見做すことができる。
【0080】
また、モデルM1〜M3等がDNN等、1つまたは複数の中間層を有するニューラルネットワークで実現されるとする。この場合、例えば、モデルM1が含む第1要素は、入力層または中間層が有するいずれかのノードに対応する。また、第2要素は、第1要素と対応するノードから値が伝達されるノードである次段のノードに対応する。また、第1要素の重みは、第1要素と対応するノードから第2要素と対応するノードに伝達される値に対して考慮される重みである接続係数に対応する。
【0081】
なお、モデル情報記憶部122は、上記に限らず、目的に応じて種々のモデル情報を記憶してもよい。
【0082】
(ユーザ情報記憶部123)
実施形態に係るユーザ情報記憶部123は、ユーザに関する各種情報を記憶する。図7は、実施形態に係るユーザ情報記憶部の一例を示す図である。例えば、ユーザ情報記憶部123は、各ユーザの各種の行動情報を記憶する。図7に示すユーザ情報記憶部123には、「ユーザID」、「行動情報」といった項目が含まれる。
【0083】
「ユーザID」は、ユーザを識別するための識別情報を示す。例えば、ユーザID「U1」により識別されるユーザは、図2の例に示したユーザU1に対応する。「行動情報」は、データIDにより識別されるデータに対応するユーザの行動の履歴である行動情報を示す。
【0084】
「行動情報」は、データIDにより識別されるデータに対応するユーザの行動の履歴が含まれる行動情報を示す。図5では「行動情報」に「ADT1」といった概念的な情報が格納される例を示したが、実際には、ユーザが行った行動に関する種々の情報、または、その格納場所を示すファイルパス名などが格納される。
【0085】
例えば、「行動情報」には、行動主体であるユーザのインターネット(ウェブ)上における行動の履歴を含む行動情報が記憶される。例えば、「行動情報」には、ユーザがどのような検索クエリを用いて検索を行ったかを示す検索履歴を含む行動情報が記憶される。例えば、「行動情報」には、ユーザがどのような商品を購入したかを示す購入履歴を含む行動情報が記憶される。また、例えば、「行動情報」には、ユーザがどのようなコンテンツを閲覧したかを示す閲覧履歴を含む行動情報が記憶される。なお、上記は一例であり、「行動情報」には、行動主体の種々の行動の履歴が記憶される。
【0086】
例えば、図7に示す例において、ユーザID「U1」により識別されるユーザ(ユーザU1)に対応する行動情報は、ユーザU1が行った検索やコンテンツ閲覧や購買等の種々の行動の履歴を含む行動情報ADT1であることを示す。また、例えば、図7に示す例において、ユーザID「U2」により識別されるユーザ(ユーザU2)に対応する行動情報は、ユーザU2が行った検索やコンテンツ閲覧や購買等の種々の行動の履歴を含む行動情報ADT2であることを示す。
【0087】
なお、ユーザ情報記憶部123は、上記に限らず、目的に応じて種々の情報を記憶してもよい。また、図7では、ユーザIDごとに行動情報がユーザ情報記憶部123に記憶される場合を示したが、行動情報は、ユーザIDごとに限らず、例えば時刻順に記憶されてもよい。
【0088】
なお、ユーザ情報記憶部123は、上記に限らず、目的に応じて種々の情報を記憶してもよい。例えば、ユーザ情報記憶部123は、ユーザ情報として、ユーザの属性に関する情報(属性情報)を記憶してもよい。例えば、ユーザ情報記憶部123は、属性情報として、デモグラフィック属性情報やサイコグラフィック属性情報を記憶してもよい。例えば、ユーザ情報記憶部123は、属性情報として、氏名、年齢、性別、自宅、勤務地、趣味、興味関心、家族構成、収入、友人等の交友関係、ライフスタイル等の情報を記憶してもよい。
【0089】
(有望度情報記憶部124)
実施形態に係る有望度情報記憶部124は、有望度に関する各種情報を記憶する。図8は、実施形態に係る有望度情報記憶部の一例を示す図である。例えば、有望度情報記憶部124は、スコアと有望度との対応を示す情報を記憶する。図8に示す有望度情報記憶部124は、「スコア」、「有望度」といった項目が含まれる。
【0090】
「スコア」は、対応する有望度に該当するスコアの値(範囲)を示す。「有望度」は、行動主体のスコアが対応するスコアである場合のその行動主体の有望度のレベルを示す。図8の例では、「有望度」が3つのスコアの範囲に対応して「低」、「中」、「高」の3つのレベルである場合を示す。
【0091】
例えば、図8に示す例において、行動主体のスコアが0.3未満である場合、その行動主体の有望度が「低」であることを示す。行動主体のスコアが0.3以上0.6未満である場合、その行動主体の有望度が「中」であることを示す。また、行動主体のスコアが0.6以上である場合、その行動主体の有望度が「高」であることを示す。
【0092】
なお、有望度情報記憶部124には、上記に限らず、目的に応じて種々の情報を記憶してもよい。例えば、有望度情報記憶部124には、予測対象毎にスコアと有望度との対応を示す情報を記憶されてもよい。
【0093】
(予測情報記憶部125)
実施形態に係る予測情報記憶部125は、予測に関する各種情報を記憶する。図9は、実施形態に係る予測情報記憶部の一例を示す図である。例えば、予測情報記憶部125は、予測された行動主体の有望度に関する各種情報を記憶する。図9に示す予測情報記憶部125は、「行動主体」、「ID」、「予測対象」、「スコア」、「予測ランク」、「有望度」といった項目が含まれる。
【0094】
「行動主体」は、有望度が予測される行動主体を示す。「ID」は、ユーザや法人等の行動主体を識別するための識別情報を示す。例えば、ID「U1」により識別される行動主体(ユーザ)は、図1の例に示したユーザU1に対応する。「予測対象」は、有望度を予測する対象を示す。「スコア」は、対応する行動主体について、対応する予測対象のスコアを示す。「予測ランク」は、対応する行動主体について、対応する予測対象のスコアに基づいて予測されたランクを示す。「有望度」は、対応する行動主体について、対応する予測対象のスコアに基づいて予測された有望度を示す。
【0095】
例えば、図9に示す例において、ユーザID「U1」により識別されるユーザ(自然人)であるユーザU1は、予測対象「役職(昇進有望度)」については、スコア「0.7」であることを示す。ユーザU1は、予測対象「役職(昇進有望度)」については、予測ランク「部長以上」、すなわち役職が部長以上まで昇進すると予測されるユーザであることを示す。また、ユーザU1は、予測対象「役職(昇進有望度)」については、有望度が「高」、すなわち役職については有望度が高いレベルであるユーザであることを示す。
【0096】
なお、予測情報記憶部125は、上記に限らず、目的に応じて種々の情報を記憶してもよい。
【0097】
(制御部130)
図4の説明に戻って、制御部130は、コントローラ(controller)であり、例えば、CPU(Central Processing Unit)やMPU(Micro Processing Unit)等によって、予測装置100内部の記憶装置に記憶されている各種プログラム(予測プログラムの一例に相当)がRAMを作業領域として実行されることにより実現される。また、制御部130は、コントローラであり、例えば、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やFPGA(Field Programmable Gate Array)等の集積回路により実現される。制御部130は、モデル情報記憶部122に記憶されているモデルM1等に従った情報処理により、行動主体の行動情報が入力される入力層と、出力層と、入力層から出力層までのいずれかの層であって出力層以外の層に属する第1要素と、第1要素と第1要素の重みとに基づいて値が算出される第2要素と、を含み、入力層に入力された行動情報に対し、出力層以外の各層に属する各要素を第1要素として、第1要素と第1要素の重みとに基づく演算を行うことにより、行動主体の有望度の予測に用いられるスコアの値を出力層から出力する。
【0098】
図4に示すように、制御部130は、取得部131と、生成部132と、予測部133と、提供部134とを有し、以下に説明する情報処理の機能や作用を実現または実行する。なお、制御部130の内部構成は、図4に示した構成に限られず、後述する情報処理を行う構成であれば他の構成であってもよい。制御部130は、記憶部120に記憶されているモデルM1(モデルデータMDT1)に従った情報処理により、第1要素と第1要素の重みとに基づいて値が算出される第2要素と、を含み、入力層に入力されたユーザの行動情報に対し、出力層以外の各層に属する各要素を第1要素として、第1要素と第1要素の重みとに基づく演算を行うことにより、行動主体の有望度の予測に用いられるスコアの値を出力層から出力する。
【0099】
(取得部131)
取得部131は、各種情報を取得する。例えば、取得部131は、学習データ記憶部121と、モデル情報記憶部122と、ユーザ情報記憶部123と、有望度情報記憶部124と、予測情報記憶部125等から各種情報を取得する。また、取得部131は、各種情報を外部の情報処理装置から取得してもよい。また、取得部131は、各種情報を端末装置10等から取得してもよい。例えば、取得部131は、ユーザの行動情報をそのユーザが利用する端末装置10から取得する。また、例えば、取得部131は、ユーザの行動情報を、ユーザの行動情報を収集する他の情報処理装置から取得してもよい。
【0100】
取得部131は、所定の行動主体による行動の履歴を示す行動情報を取得する。取得部131は、所定の行動主体の行動情報の入力に応じて、所定の行動主体の有望度を示すスコアを出力するモデルを取得する。取得部131は、ユーザである所定の行動主体の行動情報を取得する。取得部131は、インターネットにおけるユーザの行動の履歴を含む行動情報を取得する。取得部131は、ユーザによる検索履歴を含む行動情報を取得する。
【0101】
取得部131は、ユーザによる購買履歴を含む行動情報を取得する。取得部131は、所定の団体である所定の行動主体による行動の行動情報を取得する。取得部131は、所定の法人である所定の行動主体による行動の行動情報を取得する。
【0102】
また、例えば、取得部131は、ユーザの属性情報を含むユーザ情報を取得する。例えば、取得部131は、ユーザの性別や年齢等を示す情報を含むユーザ情報を取得する。例えば、取得部131は、デモグラフィック属性情報やサイコグラフィック属性情報を示す情報を含むユーザ情報を取得する。例えば、取得部131は、氏名、年齢、性別、自宅、勤務地、趣味、興味関心、家族構成、収入、友人等の交友関係、ライフスタイル等を示す情報を含むユーザ情報を取得する。
【0103】
図1の例では、取得部131は、各ユーザU101〜U104の行動情報を取得する。
取得部131は、行動情報ADT101を、ユーザU101が利用する端末装置10から取得する。取得部131は、ユーザU101による検索やコンテンツ閲覧や購買等の種々の行動の履歴を含む行動情報ADT101を取得する。取得部131は、行動情報ADT102を、ユーザU102が利用する端末装置10から取得する。取得部131は、ユーザU102による検索やコンテンツ閲覧や購買等の種々の行動の履歴を含む行動情報ADT102を取得する。取得部131は、行動情報ATD103を、ユーザU103が利用する端末装置10から取得する。また、取得部131は、行動情報ATD104を、ユーザU104が利用する端末装置10から取得する。
【0104】
取得部131は、各ユーザの役職を、各ユーザが所属する企業等から取得する。取得部131は、各ユーザU101〜U104の正解情報RDT101〜RDT104等を、各ユーザが所属する企業や他の情報処理装置等から取得してもよい。また、予測装置100は、各ユーザの行動情報を、ユーザが利用する端末装置10以外の外部装置から取得してもよい。
【0105】
例えば、取得部131は、ユーザU101の行動の履歴を示す行動情報ADT101を、ユーザU101が利用する端末装置10から取得する。例えば、取得部131は、ユーザU102の行動の履歴を示す行動情報ADT102を、ユーザU102が利用する端末装置10から取得する。例えば、取得部131は、ユーザU103の行動の履歴を示す行動情報ADT103を、ユーザU103が利用する端末装置10から取得する。また、例えば、取得部131は、ユーザU104の行動の履歴を示す行動情報ADT104を、ユーザU104が利用する端末装置10から取得する。
【0106】
図1の例では、取得部131は、学習データLD1を取得する。例えば、取得部131は、データDT101〜DT104等を含む学習データLD1を取得する。
【0107】
図2の例では、取得部131は、ユーザU1の行動情報ADT1を取得する。取得部131は、ユーザU1が利用する端末装置10からユーザU1の行動情報ADT1を取得する。取得部131は、ユーザU1による検索やコンテンツ閲覧や購買等の種々の行動の履歴を含む行動情報ADT1を取得する。取得部131は、Z年までのユーザU1の行動情報ADT1を取得する。取得部131は、Z年の1年間におけるユーザU1の行動情報ADT1を取得する。取得部131は、Z年である2017年の1年間におけるユーザU1の行動情報ADT1を取得する。例えば、取得部131は、ユーザの行動情報群から、行動情報の各々が取得(検知)された日時(取得日時)と対象の期間(例えば2017年等)とを比較し、取得日時が対象の期間に含まれる場合、その行動情報を取得対象の行動情報として取得する。取得部131は、記憶部120からランク一覧RL11に示すような役職とスコアとを対応付けた情報を取得する。
【0108】
(生成部132)
生成部132は、各種情報を生成する。例えば、生成部132は、学習データ記憶部121に記憶された学習データを用いて、モデル情報記憶部122に示すようなモデルを生成する。例えば、生成部132は、取得部131により取得された学習データに基づいて、行動主体の有望度の予測に用いられるモデルを生成する。例えば、生成部132は、ユーザの行動情報と、ユーザに対応付けられた有望度の種別を示す正解情報とを含む学習データに基づいて、行動主体の有望度の予測に用いられるモデルを生成する。
【0109】
例えば、生成部132は、モデルM1〜M3等を生成し、生成したモデルM1〜M3等をモデル情報記憶部122に格納する。なお、生成部132は、いかなる学習アルゴリズムを用いてモデルM1〜M3等を生成してもよい。例えば、生成部132は、ニューラルネットワーク(neural network)、サポートベクターマシン(SVM)、クラスタリング、強化学習等の学習アルゴリズムを用いてモデルM1〜M3等を生成する。一例として、生成部132がニューラルネットワークを用いてモデルM1〜M3等を生成する場合、モデルM1〜M3等は、一以上のニューロンを含む入力層と、一以上のニューロンを含む中間層と、一以上のニューロンを含む出力層とを有する。
【0110】
生成部132は、モデルを生成し、生成したモデルをモデル情報記憶部122に格納する。具体的には、生成部132は、行動主体の行動情報が入力される入力層と、出力層と、入力層から出力層までのいずれかの層であって出力層以外の層に属する第1要素と、第1要素と第1要素の重みとに基づいて値が算出される第2要素と、を含み、入力層に入力された行動情報に対し、出力層以外の各層に属する各要素を第1要素として、第1要素と第1要素の重みとに基づく演算を行うことにより、行動主体の有望度の予測に用いられるスコアの値を出力層から出力するモデルを生成する。
【0111】
例えば、生成部132は、学習データに基づいてモデルを生成する。例えば、生成部132は、モデル情報記憶部122に示すように、モデルM1〜M3等を生成する。図1の例では、生成部132は、学習データに基づいてモデルM1を生成する。例えば、生成部132は、学習データを用いた所定の学習処理によりモデルを生成する。例えば、生成部132は、学習データ記憶部121中のデータDT101〜DT104等を学習データ(教師データ)として、学習を行なうことにより、モデルを生成する。
【0112】
図1の例では、生成部132は、ユーザの行動情報に関する特徴量を用いて、モデルを生成する。生成部132は、ユーザによる検索に対応する行動情報に関する特徴量を用いて、モデルを生成する。生成部132は、ユーザが検索に用いたクエリに関する特徴量を用いて、モデルを生成する。また、生成部132は、ユーザによるコンテンツ閲覧に対応する行動情報に関する特徴量を用いて、モデルを生成する。生成部132は、ユーザが閲覧したコンテンツに関する特徴量を用いて、モデルを生成する。また、生成部132は、ユーザによる購買に対応する行動情報に関する特徴量を用いて、モデルを生成する。生成部132は、ユーザが購入した商品やサービスに関する特徴量を用いて、モデルを生成する。
【0113】
図1の例では、生成部132は、ユーザの行動に対応する特徴を学習し、行動主体であるユーザの有望度を予測するモデルを生成する。生成部132は、ユーザの行動情報に関する特徴を学習し、その行動主体の有望度を予測するモデルを生成する。
【0114】
生成部132は、学習データLD1を用いてモデルM1を生成する。生成部132は、正解情報RDT101に含まれるユーザU101の役職がA役職(取締役)であり、スコアが「1」であるため、モデルM1にデータDT101に含まれるユーザの行動情報ADT101が入力された場合に、モデルM1が出力するスコアが「1」に近づくように、学習処理を行う。生成部132は、データDT101の行動情報ADT101がモデルM1に入力された場合に、モデルM1が出力するスコアが「1」に近づくように、学習処理を行う。
【0115】
また、生成部132は、正解情報RDT102に含まれるユーザU102の役職がD役職(無し)であり、スコアが「0」であるため、モデルM1にデータDT102に含まれるユーザの行動情報ADT102が入力された場合に、モデルM1が出力するスコアが「0」に近づくように、学習処理を行う。生成部132は、データDT102の行動情報ADT102がモデルM1に入力された場合に、モデルM1が出力するスコアが「0」に近づくように、学習処理を行う。
【0116】
また、生成部132は、正解情報RDT103に含まれるユーザU103の役職がC役職(課長)であり、スコアが「0.3」であるため、モデルM1にデータDT103に含まれるユーザの行動情報ADT103が入力された場合に、モデルM1が出力するスコアが「0.3」に近づくように、学習処理を行う。生成部132は、データDT103の行動情報ADT103がモデルM1に入力された場合に、モデルM1が出力するスコアが「0.3」に近づくように、学習処理を行う。
【0117】
また、生成部132は、正解情報RDT104に含まれるユーザU104の役職がB役職(部長)であり、スコアが「0.6」であるため、モデルM1にデータDT104に含まれるユーザの行動情報ADT104が入力された場合に、モデルM1が出力するスコアが「0.6」に近づくように、学習処理を行う。生成部132は、データDT104の行動情報ADT104がモデルM1に入力された場合に、モデルM1が出力するスコアが「0.6」に近づくように、学習処理を行う。
【0118】
図2の例では、生成部132は、処理群PS22−1に示すような処理により、ユーザU1の予測対象「役職」の有望度を示すスコアを生成(算出)する。生成部132は、ユーザU1の有望度の予測に基づいて、予測情報PL11を生成する。
【0119】
(予測部133)
予測部133は、各種情報を予測する。予測部133は、記憶部120に記憶された情報を用いて種々の情報を予測する。予測部133は、学習データ記憶部121と、モデル情報記憶部122と、ユーザ情報記憶部123と、有望度情報記憶部124と、予測情報記憶部125等に記憶された情報を用いて種々の情報を予測する。例えば、予測部133は、取得部131により取得された各種情報に基づいて、種々の情報を予測する。予測部133は、モデルM1等のモデルに従った情報処理により、ユーザや法人等の行動主体の行動情報(入力データ)をモデルの入力層に入力する。そして、予測部133は、入力データを中間層と出力層に伝播させることで出力層から行動主体の有望度を示すスコアを出力させる。
【0120】
予測部133は、取得部131により取得された行動情報に基づいて、行動よりも後の時点における所定の行動主体の将来性に関する有望度を予測する。予測部133は、行動情報をモデルに入力し、モデルが出力したスコアに基づいて、所定の行動主体の有望度を予測する。予測部133は、ユーザである所定の行動主体の行動情報を用いて、人間(自然人)であるユーザの有望度を予測する。
【0121】
予測部133は、インターネットにおけるユーザの行動の履歴を含む行動情報を用いて、ユーザの有望度を適切に予測する。予測部133は、ユーザによる検索履歴を含む行動情報を用いて、ユーザの有望度を予測する。予測部133は、ユーザによる購買履歴を含む行動情報を用いて、ユーザの有望度を予測する。
【0122】
予測部133は、ユーザの役職に関する有望度を予測する。予測部133は、ユーザの役職に関する有望度を予測し、ユーザが企業等の組織において昇進するかを予測する。予測部133は、スコアと有望度との対応表を用いて、モデルが出力するスコアが対応表のどの重要度に対応するかを比較し判定することにより、ユーザの有望度を予測する。
【0123】
予測部133は、所定の団体である所定の行動主体による行動の行動情報を用いて、所定の団体の有望度を予測する。予測部133は、複数のユーザ群等により構成される組織等の所定の団体の有望度を予測する。予測部133は、所定の法人である所定の行動主体による行動の行動情報を用いて、所定の法人の有望度を予測する。予測部133は、法人格を有する行動主体である所定の法人の有望度を予測する。
【0124】
また、例えば、予測部133は、ユーザの属性情報を含むユーザ情報を用いて、ユーザの有望度を予測してもよい。例えば、予測部133は、ユーザの性別や年齢等を示す情報を含むユーザ情報を用いて、ユーザの有望度を予測してもよい。例えば、予測部133は、デモグラフィック属性情報やサイコグラフィック属性情報を用いて、ユーザの有望度を予測してもよい。例えば、予測部133は、氏名、年齢、性別、自宅、勤務地、趣味、興味関心、家族構成、収入、友人等の交友関係、ライフスタイル等を示す情報を用いて、ユーザの有望度を予測してもよい。
【0125】
例えば、予測部133は、2017年の1年間におけるユーザU1の行動情報ADT1とモデルM1とを用いて、2017年から5年後の2022年のユーザU1の役職の有望度を予測する。予測部133は、行動情報ADT1をモデルM1に入力する。例えば、予測部133は、ユーザU1の行動情報群から、行動情報の各々が取得(検知)された日時(取得日時)と対象の期間(例えば2017年等)とを比較し、取得日時が対象の期間に含まれる場合、その行動情報を取得対象の行動情報として抽出する。そして、予測部133は、抽出する行動情報をモデルM1に入力する情報(行動情報ADT1)として用いる。
【0126】
図2の例では、予測部133は、処理群PS22−1に示すような処理により、ユーザU1の予測対象「役職」の有望度を示すスコアを生成(算出)する。予測部133は、行動主体であるユーザU1の行動情報を予測対象「役職(昇進有望度)」に対応するモデルM1に入力する。具体的には、予測部133は、行動情報ADT1をモデルM1に入力する。行動情報ADT1が入力されたモデルM1は、スコアを出力する。図2の例では、行動情報ADT1が入力されたモデルM1は、スコアSC11−1に示すようなスコア「0.7」を出力する。
【0127】
図2の例では、予測部133は、モデルM1が出力したスコアに基づいて、ユーザU1の有望度を予測する。例えば、予測部133は、ユーザU1の有望度の予測に基づいて、予測情報PL11を生成する。予測部133は、モデルM1が出力したスコアと、有望度情報記憶部124に記憶された情報とに基づいて、ユーザU1の有望度を予測する。予測部133は、図2中の有望度情報記憶部124に示すようなスコアと有望度とが対応付けられた情報(対応付け情報)に基づいて、ユーザU1の有望度を予測する。
【0128】
予測部133は、モデルM1が出力したスコアと、図2に示す有望度情報記憶部124中の対応付け情報のスコアの範囲とを比較し、モデルM1が出力したスコアがいずれのスコアの範囲に含まれるかを判定する。図2の例では、予測部133は、モデルM1が出力したスコアが「0.7」であり、有望度が「高」に対応するスコア「0.6以上」に該当すると判定する。そのため、予測部133は、予測情報PL11に示すように、ユーザU1の予測対象「役職(昇進有望度)」に対応する有望度が「高」と予測する。
【0129】
図2の例では、予測部133は、ランク一覧RL11を用いて、Z年からY年後のユーザU1の役職を予測する。予測部133は、モデルM1が出力したスコアと、図2に示すランク一覧RL11中の昇進情報のスコアとを比較し、モデルM1が出力したスコアがどのスコア以上であるかを判定する。図2の例では、予測部133は、モデルM1が出力したスコアが「0.7」であり、B役職(部長)のスコア「0.6」以上であり、A役職(取締役)のスコア「1」未満であると判定する。そのため、予測部133は、予測情報PL11に示すように、予測対象「役職(昇進有望度)」におけるユーザU1の役職を「部長以上」と予測する。例えば、予測部133は、Z年からY年後のユーザU1の役職を「部長以上」と予測する。この場合、予測部133は、Z年からY年後において、ユーザU1が部長以上の役職まで昇進すると予測する。例えば、予測部133は、2017年から5年後の2022年において、ユーザU1が部長以上の役職まで昇進すると予測する。
【0130】
例えば、予測部133は、上述した回帰モデルやニューラルネットワーク等、任意の構造を有するモデルを用いて、スコアの算出を行う。具体的には、モデルM1は、ユーザの行動情報(すなわち、上述したスコアの算出に用いられる各要素)が入力された場合に、所定の対象の予測を定量化した値(すなわち、行動主体の予測対象に関する有望度が高いかを示唆するスコア)を出力するように係数が設定される。予測部133は、このようなモデルM1を用いて、行動主体の有望度に関するスコアを算出する。
【0131】
なお、上記例では、モデルM1が、ユーザの行動情報が入力された場合に、行動主体の有望度の予測を定量化した値を出力するモデルである例を示した。しかし、実施形態に係るモデル(モデルX)は、モデルM1にデータの入出力を繰り返すことで得られる結果に基づいて生成されるモデルであってもよい。例えば、モデルXは、ユーザの行動情報を入力とし、モデルM1が出力するスコアを出力とするよう学習されたモデル(モデルY)であってもよい。または、モデルM1は、ユーザの行動情報を入力とし、モデルYの出力値を出力とするよう学習されたモデルであってもよい。また、予測部133がGAN(Generative Adversarial Networks)を用いた予測処理を行う場合、モデルM1は、GANの一部を構成するモデルであってもよい。
【0132】
(提供部134)
提供部134は、各種情報を提供する。例えば、提供部134は、端末装置10に各種情報を提供する。例えば、提供部134は、予測部133により予測された行動主体の有望度に関するサービスを提供する。例えば、提供部134は、予測部133により予測された行動主体の有望度に関する情報を、ユーザに提供する。例えば、提供部134は、予測部133により予測された行動主体の有望度に関する情報を、ユーザが利用する端末装置10に提供する。また、例えば、提供部134は、生成部132により生成されたモデルに関する情報を外部の情報処理装置へ提供してもよい。また、例えば、提供部134は、モデルが出力する情報を外部の情報処理装置へ提供してもよい。
【0133】
例えば、提供部134は、予測した行動主体の有望度に基づいて情報提供を行う。図2の例では、提供部134は、ユーザU1の予測情報PL11をユーザU1の有望度に関する情報を所望する企業へ提供する。提供部134は、ユーザU1が採用試験を受けている企業CP11の管理者MA1が利用する事業者端末20へ、ユーザU1の予測情報PL11を提供する。提供部134は、管理者MA1が利用する事業者端末20へ、ユーザU1の予測情報PL11を送信する。
【0134】
〔4.生成処理のフロー〕
次に、図10を用いて、実施形態に係る予測システム1による生成処理の手順について説明する。図10は、実施形態に係る生成処理の一例を示すフローチャートである。
【0135】
図10に示すように、予測装置100は、学習データを取得する(ステップS101)。例えば、予測装置100は、学習データ記憶部121から学習データを取得する。
【0136】
その後、予測装置100は、学習データに基づきモデルを生成する(ステップS102)。図1の例では、予測装置100は、学習データ記憶部121から学習データを用いてモデルM1等を生成する。
【0137】
〔5.予測処理のフロー〕
次に、図11を用いて、実施形態に係る予測システム1による生成処理の手順について説明する。図11は、実施形態に係る予測処理の一例を示すフローチャートである。
【0138】
図11に示すように、予測装置100は、ユーザの行動情報を取得する(ステップS201)。図2の例では、予測装置100は、ユーザU1の行動情報ADT1を取得する。
【0139】
また、予測装置100は、ユーザの行動情報とモデルを用いて行動主体の有望度を予測する(ステップS202)。図2の例では、予測装置100は、モデルM1が出力したスコアに基づいて、ユーザU1の役職に関する有望度を予測する。
【0140】
また、予測装置100は、予測したユーザの有望度に関する情報を提供する(ステップS203)。図2の例では、予測装置100は、予測情報PL11をユーザU1が採用試験を受けている企業CP11の管理者MA1が利用する事業者端末20へ提供する。
【0141】
〔6.効果〕
上述してきたように、実施形態に係る予測装置100は、取得部131と、予測部133とを有する。取得部131は、所定の行動主体による行動の履歴を示す行動情報を取得する。また、予測部133は、取得部131により取得された行動情報に基づいて、行動よりも後の時点における所定の行動主体の将来性に関する有望度を予測する。
【0142】
このように、実施形態に係る予測装置100は、所定の行動主体による行動の履歴を示す行動情報に基づいて、行動よりも後の時点における所定の行動主体の将来性に関する有望度を予測することにより、行動主体の有望度を適切に予測することができる。
【0143】
また、実施形態に係る予測装置100において、取得部131は、所定の行動主体の行動情報の入力に応じて、所定の行動主体の有望度を示すスコアを出力するモデルを取得する。予測部133は、行動情報をモデルに入力し、モデルが出力したスコアに基づいて、所定の行動主体の有望度を予測する。
【0144】
このように、実施形態に係る予測装置100は、所定の行動主体の行動情報の入力に応じて、所定の行動主体の有望度を示すスコアを出力するモデルに行動情報を入力し、モデルが出力したスコアに基づいて、所定の行動主体の有望度を予測することにより、行動主体の有望度を適切に予測することができる。
【0145】
また、実施形態に係る予測装置100において、取得部131は、ユーザである所定の行動主体の行動情報を取得する。
【0146】
このように、実施形態に係る予測装置100は、ユーザである所定の行動主体の行動情報を取得し、ユーザの有望度を予測することにより、人間(自然人)であるユーザの有望度を適切に予測することができる。
【0147】
また、実施形態に係る予測装置100において、取得部131は、インターネットにおけるユーザの行動の履歴を含む行動情報を取得する。
【0148】
このように、実施形態に係る予測装置100は、インターネットにおけるユーザの行動の履歴を含む行動情報を用いて、ユーザの有望度を予測することにより、人間(自然人)であるユーザの有望度を適切に予測することができる。
【0149】
また、実施形態に係る予測装置100において、取得部131は、ユーザによる検索履歴を含む行動情報を取得する。
【0150】
このように、実施形態に係る予測装置100は、ユーザによる検索履歴を含む行動情報を用いて、ユーザの有望度を予測することにより、人間(自然人)であるユーザの有望度を適切に予測することができる。
【0151】
また、実施形態に係る予測装置100において、取得部131は、ユーザによる購買履歴を含む行動情報を取得する。
【0152】
このように、実施形態に係る予測装置100は、ユーザによる購買履歴を含む行動情報を用いて、ユーザの有望度を予測することにより、人間(自然人)であるユーザの有望度を適切に予測することができる。
【0153】
また、実施形態に係る予測装置100において、予測部133は、ユーザの役職に関する有望度を予測する。
【0154】
このように、実施形態に係る予測装置100は、ユーザの役職に関する有望度を予測することにより、ユーザが企業等の組織において昇進するかを予測することができるため、ユーザの有望度を適切に予測することができる。
【0155】
また、実施形態に係る予測装置100において、取得部131は、所定の団体である所定の行動主体による行動の行動情報を取得する。
【0156】
このように、実施形態に係る予測装置100は、所定の団体である所定の行動主体による行動の行動情報を取得し、所定の団体の有望度を予測することにより、例えば複数のユーザ群等により構成される組織等の所定の団体の有望度を適切に予測することができる。
【0157】
また、実施形態に係る予測装置100において、取得部131は、所定の法人である所定の行動主体による行動の行動情報を取得する。
【0158】
このように、実施形態に係る予測装置100は、所定の法人である所定の行動主体による行動の行動情報を取得し、所定の法人の有望度を予測することにより、例えば法人格を有する行動主体である所定の法人の有望度を適切に予測することができる。
【0159】
〔7.ハードウェア構成〕
上述してきた実施形態に係る予測装置100は、例えば図12に示すような構成のコンピュータ1000によって実現される。図12は、予測装置の機能を実現するコンピュータの一例を示すハードウェア構成図である。コンピュータ1000は、CPU1100、RAM1200、ROM(Read Only Memory)1300、HDD(Hard Disk Drive)1400、通信インターフェイス(I/F)1500、入出力インターフェイス(I/F)1600、及びメディアインターフェイス(I/F)1700を有する。
【0160】
CPU1100は、ROM1300またはHDD1400に格納されたプログラムに基づいて動作し、各部の制御を行う。ROM1300は、コンピュータ1000の起動時にCPU1100によって実行されるブートプログラムや、コンピュータ1000のハードウェアに依存するプログラム等を格納する。
【0161】
HDD1400は、CPU1100によって実行されるプログラム、及び、かかるプログラムによって使用されるデータ等を格納する。通信インターフェイス1500は、ネットワークNを介して他の機器からデータを受信してCPU1100へ送り、CPU1100が生成したデータをネットワークNを介して他の機器へ送信する。
【0162】
CPU1100は、入出力インターフェイス1600を介して、ディスプレイやプリンタ等の出力装置、及び、キーボードやマウス等の入力装置を制御する。CPU1100は、入出力インターフェイス1600を介して、入力装置からデータを取得する。また、CPU1100は、生成したデータを入出力インターフェイス1600を介して出力装置へ出力する。
【0163】
メディアインターフェイス1700は、記録媒体1800に格納されたプログラムまたはデータを読み取り、RAM1200を介してCPU1100に提供する。CPU1100は、かかるプログラムを、メディアインターフェイス1700を介して記録媒体1800からRAM1200上にロードし、ロードしたプログラムを実行する。記録媒体1800は、例えばDVD(Digital Versatile Disc)、PD(Phase change rewritable Disk)等の光学記録媒体、MO(Magneto-Optical disk)等の光磁気記録媒体、テープ媒体、磁気記録媒体、または半導体メモリ等である。
【0164】
例えば、コンピュータ1000が実施形態に係る予測装置100として機能する場合、コンピュータ1000のCPU1100は、RAM1200上にロードされたプログラムまたはデータ(例えば、モデルM1(モデルデータMDT1))を実行することにより、制御部130の機能を実現する。コンピュータ1000のCPU1100は、これらのプログラムまたはデータ(例えば、モデルM1(モデルデータMDT1))を記録媒体1800から読み取って実行するが、他の例として、他の装置からネットワークNを介してこれらのプログラムを取得してもよい。
【0165】
以上、本願の実施形態及び変形例のいくつかを図面に基づいて詳細に説明したが、これらは例示であり、発明の開示の行に記載の態様を始めとして、当業者の知識に基づいて種々の変形、改良を施した他の形態で本発明を実施することが可能である。
【0166】
〔8.その他〕
また、上記実施形態及び変形例において説明した各処理のうち、自動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を手動的に行うこともでき、あるいは、手動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を公知の方法で自動的に行うこともできる。この他、上記文書中や図面中で示した処理手順、具体的名称、各種のデータやパラメータを含む情報については、特記する場合を除いて任意に変更することができる。例えば、各図に示した各種情報は、図示した情報に限られない。
【0167】
また、図示した各装置の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。すなわち、各装置の分散・統合の具体的形態は図示のものに限られず、その全部または一部を、各種の負荷や使用状況などに応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。
【0168】
また、上述してきた実施形態及び変形例は、処理内容を矛盾させない範囲で適宜組み合わせることが可能である。
【0169】
また、上述してきた「部(section、module、unit)」は、「手段」や「回路」などに読み替えることができる。例えば、取得部は、取得手段や取得回路に読み替えることができる。
【符号の説明】
【0170】
1 予測システム
100 予測装置
121 学習データ記憶部
122 モデル情報記憶部
123 ユーザ情報記憶部
124 有望度情報記憶部
125 予測情報記憶部
130 制御部
131 取得部
132 生成部
133 予測部
134 提供部
10 端末装置
N ネットワーク
図1
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図3
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図10
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図12