(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記制御手段は、前記解析レポートに判読者が指定されておらず、前記外部装置のユーザが前記依頼者でない場合、前記外部装置に送信した解析レポートに関連づけられた前記閲覧状況の情報を前記未読状態を示す情報から変更しないことを特徴とする請求項1に記載のレポートサーバ。
前記制御手段は、前記解析レポートに判読者が指定されており、前記外部装置のユーザが前記解析レポートについて指定された判読者である場合、前記外部装置に送信した解析レポートに関連づけられた前記閲覧状況の情報を前記第2の既読状態を示す情報に変更することを特徴とする請求項1または2に記載のレポートサーバ。
前記制御手段は、前記外部装置のユーザが前記解析レポートの生成を依頼した依頼者であり、前記外部装置に送信した解析レポートに関連付けられた前記閲覧状況の情報が前記第2の既読状態を示す情報である場合、前記外部装置に送信した解析レポートに関連付けられた前記閲覧状況の情報を前記第1の既読状態を示す情報に変更することを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載のレポートサーバ。
前記制御手段は、前記解析レポートに判読者が指定されており、前記外部装置のユーザが前記解析レポートの生成を依頼した依頼者であり、かつ該依頼者が解析レポートを判読する権限を有する場合、前記外部装置に送信した解析レポートに関連づけられた前記閲覧状況の情報を前記第1の既読状態を示す情報に変更することを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載のレポートサーバ。
前記制御手段は、前記外部装置のユーザが前記解析レポートを判読する権限を有する者、前記判読者、および前記依頼者の少なくとも1つに該当するかどうかを、前記解析レポートに含まれる情報もしくは前記解析レポートに関連づけられて前記記憶手段に保存されている情報と、前記外部装置のユーザごとの種別を示す予め記憶された情報と、に基づいて判別することを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載のレポートサーバ。
前記解析レポートに含まれる情報もしくは前記解析レポートに関連づけられて前記記憶手段に保存されている情報が、前記解析レポートとともに受信されたものであることを特徴とする請求項6に記載のレポートサーバ。
【発明を実施するための形態】
【0011】
●(第1の実施形態)
以下、図面を参照して本発明の例示的な実施形態について詳細に説明する。なお、以下では、ホルタ心電計を用いて計測した長時間心電データに関する解析レポートを生成し、閲覧に供する心電解析システム(
図1)に本発明を適用した実施形態について説明する。しかし、本発明は解析の対象となる生体情報の種類に依存せず、他の任意の生体情報を対象とする生体情報の解析システムに適用可能である。
【0012】
図1において、心電解析システム100は、解析装置110、閲覧端末120、140、レポートサーバ130、管理サーバ150を有している。
図1には、閲覧端末140は外部ネットワークに存在し、ルータ145を通じて接続されており、他の装置は同一ネットワーク上に存在する構成を記載している。しかし、各装置が通信可能に接続されていればネットワーク構成に制限はなく、例えば個々の装置が別個のネットワーク上に存在していてもよい。
【0013】
解析装置110は生体情報(本実施形態では心電データ)に対して自動解析処理を実行し、解析結果について、予め定められた様式を有する解析レポートを生成する。本実施形態において解析レポートはPDF(Portable Document Format)形式を有し、様式については解析の依頼時に指定されているものとする。また、解析装置110は、患者や計測に関する情報、自動解析項目、コメント等の付随情報を記録したテキスト形式のファイルを生成する。解析装置110は、解析レポートと付随情報とを関連付けて(例えば同じフォルダに含めて)レポートサーバ130に送信する。
【0014】
レポートサーバ130は、解析レポートの閲覧サービスを提供するサーバである。レポートサーバ130は解析装置110から受信した解析レポートおよび付随情報を、不揮発性の記憶装置(例えばHDD,SSDなど)に保存する。この際、1回の計測に係る解析レポートおよび付随情報を関連付けて保存する。関連付けの方法に制限は無いが、解析装置110と同様、計測ごとのフォルダに、該計測に係る全てのファイルを保存するものとする。
【0015】
詳細は後述するが、レポートサーバ130は解析レポートごとに、閲覧状況を示す情報(閲覧情報)を関連付けて保存する。ただし、同一計測に係る解析レポートが複数ある場合には、複数のレポートに対して1つの閲覧情報を保存する。レポートサーバ130は閲覧端末120,140の要求に応じて、記憶装置に保存されている解析レポートをリスト形式で一覧表示する一覧表示画面のデータを生成し、閲覧端末120,140に送信する。閲覧端末120,140は一覧表示画面においてユーザが選択した解析レポートをレポートサーバ130に要求する。レポートサーバは要求された解析レポートを記憶装置から読み出して閲覧端末120,140に送信する。
【0016】
管理サーバ150は、例えば患者ごとに初診時からの診療履歴や検査に係るデータなどを保存、管理する、いわゆる電子カルテの管理装置である。
【0017】
ルータ145を除く各装置は何れもパーソナルコンピュータなどの汎用コンピュータ装置で個々の機能を実現するためのアプリケーションを実行することにより実現できる。
【0018】
図2は、本実施形態の解析装置110、閲覧端末120、140、レポートサーバ130、管理サーバ150を実現可能な汎用コンピュータの機能構成例を示すブロック図である。制御部として機能するCPU1は、例えば記憶装置10に格納されているプログラムをRAM3に読み出して実行し、後述する各装置の機能を実現する。なお、記憶装置10はハードディスクドライブ(HDD)やソリッドステートドライブ(SSD)などであり、基本ソフト(OS)、デバイスドライバ、アプリケーションプログラムなどが記憶されている。メニュー画面などを表示するためのGUIデータ、ユーザ設定データ、アプリケーションの初期設定データなども記憶装置10に記憶される。
【0019】
ROM2はブートストラップローダなど、装置が起動するために必要なプログラムやファームウェア、各種の設定情報などが記憶されている。ROM2は少なくとも一部が書き換え可能であってよい。
【0020】
RAM3はCPU1が実行するプログラムを展開する領域や、変数やデータ等の一時記憶領域として用いられる。メモリカード4は他の機器、ここではホルタ心電計のような携帯型の計測機器においてデータ記録に用いられる記録媒体であってよい。
【0021】
表示部6はドットマトリックス方式の表示装置であり、代表的には液晶ディスプレイ(LCD)や有機ELディスプレイである。なお、
図2では表示部6が装置に内蔵されている構成を示しているが、外部装置として接続されてもよい。また、表示部6が内蔵ディスプレイと外付けディスプレイの両方から構成されてもよい。
【0022】
操作部8はユーザが装置に指示を入力する機器であり、代表的にはキーボード、ポインティングデバイス(マウスなど)、接触感知デバイス(タッチパネルなど)などの入力デバイスの1つ以上である。なお、キーボードはハードウェアキーボードであっても、ソフトウェアキーボードであってもよい。なお、タッチパネルは表示部6に設けられてもよいし、ノート型パソコンに多く見られるようなタッチパッドの形態であってもよい。
【0023】
通信インターフェース20はシステム内の他の装置である外部機器40とデータ通信を行うための1つ以上の通信インターフェースであり、USB、イーサネット(登録商標)、IEEE802.11xなどの有線および/または無線通信規格に準拠した構成を有する。
【0024】
次に、
図1および
図2を参照して、心電解析システム100における心電データの解析レポートの生成、閲覧に係る一連の動作について説明する。
ここでは、閲覧端末120のユーザが担当医であるものとする。担当医は患者の診察を行う医師であり、ホルタ心電計を用いた長時間心電データの計測を始めとした検査の必要性を判定する。そして、検査部門に必要な検査の実施を依頼する。ここでは、ある患者(被検者)について長時間心電データの計測が依頼され、計測が終了した状態であるものとする。なお、一般には担当医が検査を依頼する際、もしくは検査で得られた計測データの解析を依頼する際には、解析を行う項目や解析結果の報告形式等について指定するのが一般的である。
【0025】
(解析依頼)
本実施形態では心電データについての解析を担当医が検査部門に依頼する場合について説明する。この場合、依頼者である担当医は、担当医の情報、患者の識別情報(氏名、IDなど)に加え、自動解析を行う項目、解析結果についての専門医(判読者もしくは判読医)の見解要否、解析結果のレポート(解析レポート)の様式などを指定する。ここでは、計測した心電データを記録したメモリカードと紙の解析依頼書とが解析部門に受け渡されるものとするが、担当医の閲覧端末120からデータファイルとして心電データと解析依頼書が検査部門にネットワークを通じて送信されてもよい。
【0026】
(解析実行)
解析の依頼を受けた検査部門の技師は、依頼された解析処理を解析装置110を用いて実行する。以下に説明する解析装置110の動作はCPU1が解析アプリケーションを実行することにより実現される。
例えば操作部8を通じて技師から心電データの読み込み指示が入力されると、解析装置110のCPU1はメモリカード4、記憶装置10、あるいは外部機器40に記録された心電データファイルの情報を表示部6に選択可能に一覧表示する。そして、CPU1は、一覧表示から操作部8を通じて選択された心電データファイルを例えばRAM3に読み込み、所定の自動解析処理を実行する。
【0027】
なお、解析を行う心電データを選択する必要がない場合(例えばメモリカード4内に検査1回分の心電データファイルが記録されている場合)には、一覧表示を行うことなしに、心電データファイルの読み込みと、自動解析処理とを実行してもよい。また、メモリカード4に記録されている心電データファイルに対して自動解析処理を実行する場合、自動解析処理と並行して、心電データファイル(計測された生データ)を記憶装置10に別途保存してもよい。自動解析処理には、例えば、ノイズ除去や基線変動の除去といった波形整形処理を代表とするフィルタ処理、テンプレートを用いた波形認識や、心電データの特徴点の検出、心拍波形の分類や、予め定められたパラメータ(心電パラメータ)の算出が含まれる。
【0028】
心拍波形の分類方法や測定する心電パラメータの種類や数に制限はなく、ユーザ設定等に応じて変更することも可能である。本実施形態では、心拍波形を例えば正常心拍(N)、心室性期外収縮(V)、上室性期外収縮(S)、ペース心拍(P)、フュージョン(F)、脚ブロック(B)、補充収縮(E)、その他(?)に分類することができる。また、心電パラメータとして例えば、RR間隔(隣接するR波頂点間の時間間隔)、QT間隔(Q波開始点(QB)からT波終了点(Tend)までの時間)、RT間隔や、心拍数とそれらから派生するパラメータ(例えばQTディスパージョン(QT間隔の最大値と最小値との差)や、QTc(QT間隔をRR間隔で補正した値))などを算出することができる。CPU1は、自動解析において、異常が認められた心拍には異常の種類に応じたフラグを付しておく。
【0029】
解析装置110は波形編集機能を有する。波形編集機能は、技師が自動解析結果を確認し、必要に応じて自動解析結果を修正するための機能である。編集機能では例えば自動波形分類結果が正しいかどうか、波形を見ながら確認し、必要に応じて分類を変更するための機能を提供する。
【0030】
また、解析装置110は解析レポート作成機能を有する。解析レポート作成機能は、例えば波形編集後の心電データと、被検者の情報などを用いて、予め定められた様式のレポートをプリンタから印刷したり、PDFなどの電子データ形式で出力したりする機能である。また、実際に出力する前に、表示部6にレポートと同様の様式で解析結果等を表示するプレビュー機能も提供する。
【0031】
(解析レポートの生成・出力)
図3は、本実施形態の解析装置110におけるデータ出力画面200の例を示す図である。データ出力画面200は、自動解析によって生成された様々なデータ、解析レポート、および計測データ等を外部装置、例えば管理サーバ150やレポートサーバ130に出力する際に用いる、出力条件の設定画面である。CPU1は、データ出力画面200を自動解析処理の終了時に自動的に表示したり、操作部8からの指示に応じて表示したりする。
【0032】
本実施形態の解析装置110は、レポートサーバ130と他の出力先とで出力可能なデータの種類が異なるため、データ出力画面200もそれぞれの出力先に応じた領域に分かれている。具体的には、レポートサーバ用の設定領域230と、他の(一般的な)出力先用の設定領域210,220とを有している。
【0033】
レポートサーバ130に対しては、解析レポートと、レポートサーバ130が解析レポートの閲覧処理で用いる付随情報(依頼内容や後述するコメントなど)を送信し、計測データ自体や、自動解析で得られた心電パラメータ(RR、ST、QT等の間隔や、それらの変動など)は送信しない。一方、管理サーバ150、判読医の端末140、あるいは解析装置110の記憶装置10などに対しては、レポートサーバ130に出力するデータに加え、計測データ自体や、自動解析で得られた数値データも出力可能である。
【0034】
一般的な出力先に対する設定領域は出力先設定領域210と、出力内容設定領域220とを有している。出力先設定領域210は、予め登録された出力先を選択して出力先を指定するプルダウンメニュー211と、ファイルパスを入力して出力先を指定する領域212とを有している。なお、参照ボタン213が操作部8から選択されるとCPU1は出力先のブラウズ画面を表示させ、ブラウズ画面で指定されたフォルダ等のファイルパスを領域212に自動入力する。
【0035】
出力内容設定領域220は、出力するデータの内容を指定する領域であり、CPU1は、ここでチェックされたチェックボックスに対応するデータを出力対象として出力処理を実行する。なお、「PDF」にチェックがされない場合、解析レポートは出力されない。また、「印刷プログラムNo.」は、出力する解析レポートの種類を指定するためのプルダウンメニューである。
【0036】
レポートサーバ用の設定領域230には、解析レポートの出力要否を指定するチェックボックス231と、出力する解析レポートの種類を指定するためのプルダウンメニュー232と、コメント領域233とを有する。なお、ここではレポートサーバ130が送信先として予め設定されているものとするが、出力先設定領域210のように出力先を複数の事前登録先やファイルパスの指定により設定可能としてもよい。
【0037】
コメント領域233は、解析装置110のユーザである技師が、解析レポートの閲覧者(例えば判読医や担当医)に知らせたい特記事項などを入力するための領域である。技師は、解析装置110の操作部8を用いて所望のコメントを入力することができる。上述の通り、従来の解析装置では、判読を急ぐ必要があるかどうかの属性を指定することはできても、任意のコメントを判読医に通知するための機能は提供されていなかった。そのため、どうしてもコメントを伝えたい場合には、本来は判読医が使用するための所見入力機能を用い、解析レポートの所見欄に技師のコメントを含めるといった特殊な方法を採るしかなかった。しかし、所見欄に記述されたコメントは、解析レポートを表示させないと確認できない上、解析レポートの一覧表示画面でコメント有無を知ることもできなかった。
【0038】
これに対し本実施形態の解析装置110では、技師が任意のコメントを解析レポートの閲覧者に通知するための機能を、データ出力画面200を通じて提供する。技師は、コメント領域233に任意のコメントを入力して出力を指示することで、例えば解析レポートの判読や利用に際して特に注目すべきと思われる点などを具体的に閲覧者に通知することができる。この機能を用いて入力されたコメントは、解析レポートとは別個に、付随情報もしくはコメントファイルとしてレポートサーバ130に送信される。そのため、レポートサーバ130は解析レポートにコメントが存在するかどうかの判別や、コメントの内容を容易に取得可能であり、解析レポートの一覧表示画面において、個々の解析レポートにコメントが存在するかどうかの情報を含めたり、閲覧ユーザからの要求に応じて具体的なコメントの内容を提示したりすることが実現できる。レポートサーバ130のこれらの動作については後述する。
【0039】
データ出力画面200の出力ボタン240が操作部8から選択されると、CPU1はデータ出力画面200に設定された内容に従った出力処理を実行する。なお、CPU1は一般的な出力先とレポートサーバの両方について設定がなされていれば、両者に対して出力処理を実行する。
【0040】
なお、本実施形態においてCPU1は、指定された種類の解析レポートをPDF形式のファイルとして生成する。なお、解析レポートが複数種および/または複数ページ存在する場合でも、全体を1つのファイルとして生成するものとする。また、CPU1は、レポートサーバ130が解析レポートの閲覧処理で用いる付随情報(患者情報、依頼日時、検査日時、解析日時、出力日時、オーダー番号、技師名、担当医名、判読医名(指定がある場合)、自動解析項目、データ出力画面200で入力されたコメントなど)は、解析レポートとは別のファイルに記述する。例えば、項目名と対応する内容とがデリミタで区切られたテキスト形式のファイルのような、ファイルの内容を容易に抽出できる形式のファイルを生成する。また、コメントについては独立したテキスト形式のファイルとして生成してもよい。
【0041】
また、CPU1は、解析レポートと付随情報とを同じフォルダに含めるなど、両者を関連付けた形式でレポートサーバ130に送信する。解析レポートと付随情報とをまとめて圧縮するなど、他の方法を用いて関連付けてもよい。CPU1は、また、一般出力先について、指定されたデータそれぞれに対応するファイルを生成し、指定された出力先に送信する。解析装置110における一般出力先への出力処理は公知であるため、これ以上の詳細についての説明は省略する。
【0042】
(レポートサーバの動作)
次に、レポートサーバ130の動作について、
図1〜
図4を用いて説明する。
図4はレポートサーバ130の全体的な動作を示すフローチャートである。本実施形態においてレポートサーバ130はWebサーバであり、以下に説明するレポートサーバ130の動作はCPU1がWebサーバ機能を用いる閲覧サービスアプリケーションを実行することにより実現される。また、閲覧端末120,140ではCPU1がWebブラウザアプリケーションを実行することにより以下に説明する閲覧端末の動作を実現する。
【0043】
S101でレポートサーバ130は、解析装置110から解析レポートを受信したか判定し、受信していなければS105へ、受信していればS103へ処理を進める。
S103でレポートサーバ130は、受信した解析レポートを、記憶装置10の予め定められたディレクトリに保存する。なお、上述の通り、解析装置110からは解析レポートと付随情報と(さらにコメントが別ファイルの場合にはコメント)が関連付けられて送信されてくるため、レポートサーバ130においても、これらの関連付けが維持されるように保存する。
【0044】
S105でレポートサーバ130は、所定のURL(ここでは閲覧可能な解析レポートの一覧表示画面のURLとする)に対するアクセス要求を受信したか判定し、受信していなければS101へ処理を戻し、受信していればS107へ処理を進める。
【0045】
S107においてレポートサーバ130は、アクセス要求してきた閲覧端末に対してユーザ認証処理を実行する。ユーザ認証は例えばレポートサーバ130から閲覧端末にユーザの識別情報とパスワードの入力領域のある認証画面のデータを送信し、認証画面を通じて閲覧端末から送信された識別情報とパスワードの組み合わせが登録ユーザの情報と合致するか否かの判定によって行うことができる。なお、これは認証処理の一例であり、指紋認証など他の方法を用いてもよい。
【0046】
本実施形態においては、記憶装置10に登録ユーザの情報が保存されているものとする。登録ユーザの情報は認証に必要な情報(ここではユーザの識別情報、パスワード)に加え、ユーザの属性または種別に関する情報が含まれている。後述する、解析レポートの判読を行う権限を有するか否かの情報も登録ユーザの情報に含まれている。ユーザ認証に成功しない場合、レポートサーバ130はエラーメッセージとともに繰り返し認証画面のデータを閲覧端末に送信するなど、一般的なエラー処理を実行することができる。
【0047】
S107でユーザ認証が完了すると、レポートサーバ130は閲覧可能な解析レポートの一覧表示画面を閲覧端末で表示するためのデータをS109で生成し、要求元の閲覧端末にS111で送信する。
図5(a)は、S111でレポートサーバ130が送信する一覧表示画面のデータを、閲覧端末120または140で受信し、Webブラウザアプリケーションで表示した状態の例を示している。レポートサーバ130は、このような表示が行われるようなデータをS109で生成する。
【0048】
ここで、S109でレポートサーバ130が生成する一覧表示画面のデータについて、
図5を参照して説明する。
S113でレポートサーバ130は、閲覧端末から解析レポートの送信要求を受信したか否か判定し、受信していなければS119へ、受信していればS115へ処理を進める。
S115でレポートサーバ130は、要求された解析レポートのファイルを記憶装置10から読み出して閲覧端末に送信し、処理をS117へ進める。
S117でレポートサーバ130は、送信した解析レポートに対する閲覧状況を示す情報(閲覧情報)の変更処理を行い、処理をS119へ進める。S117で行う処理の詳細については後述する。
【0049】
S119でレポートサーバ130は、閲覧端末からコメント送信要求を受信したか否か判定し、受信していなければS113へ処理を戻し、受信していればS121へ処理を進める。
S121でレポートサーバ130は、要求されたコメントの内容(またはコメントファイル)を記憶装置10から読み出して閲覧端末に送信し、処理をS123へ進める。コメントが単独のファイルとして生成されている場合、コメントファイルを閲覧端末に送信する。一方、付随情報のファイルにコメントが記述されている場合には、付随情報のファイルからコメント部分を読み出して閲覧端末に送信する。
【0050】
S123でレポートサーバ130は、閲覧端末から検索、更新、または削除要求を受信したか否か判定し、受信していなければS127へ、受信していればS125へ処理を進める。
S125でレポートサーバは、要求された処理を実行し、処理をS109に戻して最新の状態に対応した一覧表示画面のデータを生成し、S111で閲覧端末に送信する。
【0051】
S127でレポートサーバ130は、閲覧端末からログアウト要求を受信したか否か判定し、受信していなければS101へ処理を戻し、受信していればS129へ処理を進める。
S129でレポートサーバ130は、ログアウト処理を実行し、処理をS101に戻す。以上がレポートサーバ130の全体的な動作の流れである。なお、S109〜S125の処理を行っている間に解析装置110から新たな解析レポートを受信した場合、レポートサーバ130はS101およびS103と同様の処理を並行して実行する。
【0052】
(一覧表示画面と閲覧端末の動作)
次に、S109でレポートサーバ130が生成する一覧表示画面のデータによって閲覧端末で表示される一覧表示画面と、一覧表示画面の操作に対する閲覧端末の動作について、
図5を用いて説明する。
【0053】
一覧表示画面500は、検索条件設定領域510と、リスト表示領域520と、コメント表示領域530と、各種ボタン541〜543を有している。初期状態では検索条件設定領域510に全件を閲覧する設定がなされているため、レポートサーバ130は予め定められた条件、例えば最新の100件の解析レポートを一覧表示する対象とした一覧表示画面のデータを生成する。
図5(a)ではアプリケーションウィンドウにリスト表示領域520が収まらないため、一部(最新の12件)が表示された状態を示している。リスト表示領域520の残りは、ウィンドウをスクロールさせることにより表示させることができる。
【0054】
検索条件設定領域510において何らかの検索条件が指定され、検索ボタンがクリックやタッチ操作により選択されると、指定されている検索条件による検索要求が閲覧端末からレポートサーバ130に送信される。レポートサーバ130はこの検索要求に合致する解析レポートを探索し、合致する解析レポートの一覧をリスト表示領域520に表示する一覧表示画面のデータを生成して閲覧端末に送信する。これにより、閲覧端末の画面表示が更新され、検索結果がリスト表示領域520に反映される。
【0055】
リスト表示領域520には、閲覧が可能な解析レポートの情報が一覧表示される。リスト表示領域520には、個々の解析レポートに対し削除を指示するためのチェックボックス521、通し番号、閲覧状況522、解析レポートの閲覧要求を送信するためのレポート表示リンク523、解析レポート情報524と、コメント表示リンク525が表示される。リスト表示領域520の見出し部分はクリッカブルリンクであり、閲覧端末はクリックされた項目をキーとしたソートを実行してリスト表示領域520の表示を更新する。また、同じ項目がクリックされるごとにソート順を昇順と降順とを切り替える。
【0056】
閲覧端末は、削除ボタン543が操作された際にチェックボックス521にチェックされている解析レポートについての削除要求をレポートサーバ130に送信する。レポートサーバ130は、要求された解析レポートおよび関連付けられて保存されているデータを記憶装置10から削除し、更新後の一覧表示画面のデータを生成して閲覧端末に送信する。
【0057】
閲覧状況522は、個々の解析レポートが未読状態(一度も閲覧されていない状態)であるのか、既読状態(閲覧済みの状態)であるのかをマーク等によって示している。
図5(a)の例では、未読状態を●で、既読状態を空欄で示しており、最新の6件の解析レポートが未読状態、7件目〜12件目は既読状態であることがわかる。解析レポート情報524は、解析レポートに関連付けられた付随情報の項目から抽出した情報であり、表示する項目については予め定められている。ここでは、患者氏名(
図5では名字のみ示しているが、氏名であってもよい)、患者ID、計測日時、担当医(依頼者)名が表示項目として選択されている。
【0058】
コメント表示リンク525は、コメントが関連付けられた解析レポートにのみ表示され、選択されると閲覧端末からレポートサーバ130に、コメントデータ要求(リンクに記述されたデータの送信要求)が送信される。レポートサーバ130はコメントデータ要求を受信すると、コメントの全文を読み出して閲覧端末に送信する。閲覧端末では、受信したコメントをコメント表示領域530に表示させる。コメント表示リンク525はコメントの有無を示す記号をリンク表示する形式としてもよいが、本実施形態では、コメントの一部(ここでは冒頭)をリンク表示する形式としている。これにより、閲覧端末のユーザは、コメントの内容や重要性を推測することができる。
【0059】
図5(b)は、
図5(a)における1件目の解析レポートについて表示されているコメントリンク5251を選択操作したことにより、コメントの全文531がレポートサーバ130から取得され、コメント表示領域530に表示された状態を示している。
【0060】
レポート表示リンク523が操作されると、閲覧端末はリンクに記述された解析レポートファイルの送信要求をレポートサーバ130に送信する。レポートサーバ130は要求された解析レポートのファイル(ここではPDF形式のファイル)を記憶装置10から読み出して閲覧端末に送信する。閲覧端末では、PDFのリーダアプリケーションもしくはブラウザアプリケーションのPDF表示用プラグインなどを用いて、一覧表示画面500とは別のウィンドウに解析レポートを表示する。
図6に、解析レポートの例を示す。なお、
図6では解析レポートが1種類かつ1ページである場合を示しているが、複数種類および/または複数ページであってもよい。また、レポート表示リンク523が操作されると、閲覧端末は、表示させた解析レポートの閲覧状況がリスト表示領域に反映されるよう、レポートサーバ130に表示の更新要求を送信する。
【0061】
ログアウトボタン541が操作されると、閲覧端末は閲覧端末のユーザに関するログアウト処理要求をレポートサーバ130に送信する。レポートサーバ130は要求に応答してログアウト処理を実行し、閲覧端末に例えば初期画面(ログイン画面)の表示を行うためのデータを送信する。
【0062】
また、更新ボタン542が操作されると、閲覧端末は最新の一覧表示画面データをレポートサーバ130に要求する。レポートサーバ130は要求に応答して最新の閲覧状況を反映した一覧表示画面500の表示を行うためのデータを閲覧端末に送信する。このように、更新ボタン542を操作して表示を更新することで、レポートサーバ130における最新の状態を確認することができる。
【0063】
なお、コメント表示リンク525の操作に応じたコメントの表示は、コメント表示領域530に限らず、ポップアップウィンドウのような別ウィンドウを用いたり、他の方法で行ったりしてもよい。
【0064】
(閲覧状況の変更処理)
次に、
図4のS117でレポートサーバ130が実行する閲覧状況の変更処理について
図7のフローチャートを用いて説明する。
S1171でレポートサーバ130は、S115で閲覧端末に送信した解析レポートに関連付けられた閲覧状況の情報が、未読状態(を表す値)か否かを判定する。未読状態でなければ(既読状態であれば)、閲覧状況を変更せずに処理を終える。一方、未読状態であれば、S1712でレポートサーバ130は閲覧状況を既読状態(を表す値)に変更し、処理を終える。なお、S1171の判定を行わず、S115で閲覧端末に送信した解析レポートに関連付けられた閲覧状況によらず、S1712を実行するように構成してもよい。
以上の処理により、一覧表示画面の更新が行われた際には既読状態の解析レポートとして表示される。
【0065】
以上説明したように、本実施形態によれば、生体情報の解析装置において解析レポートを生成する際にコメントを入力できるようにした。そのため、技師から解析レポートの閲覧者(医師)に対して、解析結果において気になった点や緊急性など、閲覧者に有用な情報を知らせることが可能になった。さらに、解析レポートの一覧表示画面にコメントの有無を表示することにより、閲覧者が閲覧可能な複数の解析レポートの中から優先して確認すべき解析レポートを容易に特定することを可能にする。
【0066】
また、本実施形態によれば、閲覧可能な解析レポートの一覧を閲覧端末に表示する一覧表示画面において、個々の解析レポートの閲覧状況についての情報を含めるようにした。そのため、閲覧者が閲覧可能な複数の解析レポートの中から優先して確認すべき解析レポートを容易に特定することが可能になるほか、見忘れを抑制することが可能になる。
【0067】
●(第2の実施形態)
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。本実施形態は、閲覧状況の変更処理(
図4、S117)の詳細が第1の実施形態と異なる。従って、他の構成や動作については説明を省略する。本実施形態においても、以下に説明するレポートサーバ130の動作は、Webサーバ機能を用いる閲覧サービスアプリケーションをCPU1が実行することにより実現される。
【0068】
本実施形態では、閲覧状況を未読状態と既読状態の2通りではなく、未読状態、既読(判読医)状態、既読(担当医)状態の3通りで管理する。また、閲覧ユーザの種別(判読医、担当医)を考慮して閲覧状況を変更する。
なお、既読(判読医)状態は、(担当医と異なる)判読医が閲覧した状態である。既読(担当医)状態は、第1の実施形態における既読状態に対応するが、本実施形態においては、判読医が閲覧した後に担当医が閲覧した状態、判読医を兼ねる担当医が閲覧した状態、もしくは判読医の指定が無い解析レポートを担当医が閲覧した状態に該当する。
【0069】
図8は、
図4のS117でレポートサーバ130が実行する閲覧状況の変更処理の別の実施形態を示すフローチャートである。
S1171でレポートサーバ130は、S115で閲覧端末に送信した解析レポートに関連付けられた閲覧状況の情報が、未読状態(を表す値)か否かを判定する。そして、未読状態でなければ(既読状態であれば)S1173へ、未読状態であればS1781へ処理を進める。
【0070】
S1173でレポートサーバ130は、S115で閲覧端末に送信した解析レポートに関連付けられた閲覧状況の情報が、既読(判読医)状態(を表す値)か否かを判定する。そして、既読(判読医)状態であればS1175へ、既読(判読医)状態でなければ(すなわち、既読(担当医)状態であれば)S1179へ処理を進める。
【0071】
S1175でレポートサーバ130は、閲覧端末でログインしているユーザ(閲覧ユーザ)が、S115で閲覧端末に送信した解析レポートの担当医であるか否かを判定する。閲覧ユーザの種別は、上述の通り登録ユーザの情報に含まれており、ユーザ認証処理(
図4、S107)において判別することができる。レポートサーバ130は、閲覧ユーザが担当医であればS1177へ、担当医でなければS1179へ処理を進める。
【0072】
S1179でレポートサーバ130は、S115で閲覧端末に送信した解析レポートの閲覧状況を変更せずに処理を終える。S1179が実行されるのは、S115で閲覧端末に送信した解析レポートの閲覧状況が、既読(担当医)状態であるか、解析レポートに指定された判読医は閲覧済み(判読済み)であるが、閲覧ユーザが担当医でない場合である。前者の場合、既読(担当医)状態を変更する必要はなく、後者の場合、担当医が閲覧する必要のある状態であるため、既読(判読医)状態を変更しない。
【0073】
S1177でレポートサーバ130は、S115で閲覧端末に送信した解析レポートの閲覧状況を既読(担当医)に変更して処理を終える。S1177が実行されるのは、S115で閲覧端末に送信した解析レポートの閲覧状況が既読(判読医)状態であり、閲覧ユーザが担当医の場合と、閲覧状況が未読状態であるが、閲覧ユーザが判読権限のある担当医の場合である。この場合、判読医が閲覧(判読)した後で担当医が閲覧している(またはそれと同等の状態である)ため、既読(担当医)状態に変更し、閲覧済み状態とする。
【0074】
S1181でレポートサーバ130は、S115で閲覧端末に送信した解析レポートに判読医の指定があるか否かを判定する。判読医の指定は、解析依頼時に担当医が行うか、解析レポート生成時に技師が行う。判読医が指定されているか否かは、付随情報から判別することができる。レポートサーバ130は、判読医の指定があればS1183へ、判読医の指定がなければS1191へ処理を進める。
【0075】
S1183でレポートサーバ130は、閲覧ユーザが解析レポートの判読権限を有するか否かを判定する。閲覧ユーザが判読権限を有するか否か(担当医と異なる判読医もしくは判読医を兼ねる担当医であるか否か)は、上述の通り登録ユーザの情報に含まれており、ユーザ認証処理(
図4、S107)において判別することができる。レポートサーバ130は、閲覧ユーザが判読権限を有する場合にはS1185へ、判読権限を有さない場合にはS1189へ処理を進める。
【0076】
S1185でレポートサーバ130は、閲覧ユーザが、S115で閲覧端末に送信した解析レポートの担当医であるか否かを、S1175と同様に判定する。レポートサーバ130は、閲覧ユーザが担当医であればS1177へ、担当医でなければS1187へ処理を進める。
【0077】
S1187でレポートサーバ130は、S115で閲覧端末に送信した解析レポートの閲覧状況を既読(判読医)に変更して処理を終える。S1187が実行されるのは、S115で閲覧端末に送信した解析レポートの閲覧状況が未読状態であり、閲覧ユーザが担当医とは異なる判読医の場合である。従って、レポートサーバ130は閲覧状況を既読(判読医)状態に変更する。
【0078】
S1191でレポートサーバ130は、閲覧ユーザが、S115で閲覧端末に送信した解析レポートの担当医であるか否かを、S1175やS1183と同様に判定する。レポートサーバ130は、閲覧ユーザが担当医であればS1193へ、担当医でなければS1189へ処理を進める。
【0079】
S1189でレポートサーバ130は、S115で閲覧端末に送信した解析レポートの閲覧状況を変更せずに処理を終える。S1189が実行されるのは、S115で閲覧端末に送信した解析レポートの閲覧状況が未読であり、判読医の指定があるが閲覧ユーザが判読権限を有さない場合か、判読医の指定がないが閲覧ユーザが担当医でない場合である。いずれの場合も、判読権限を有する医師と担当医が閲覧する必要のある状態であるため、未読状態を変更しない。
【0080】
S1193でレポートサーバ130は、S115で閲覧端末に送信した解析レポートの閲覧状況を既読(担当医)に変更して処理を終える。S1193が実行されるのは、S115で閲覧端末に送信した解析レポートの閲覧状況が未読状態であり、判読医が指定されておらず、閲覧ユーザが担当医である。この場合、判読医が閲覧(判読)する必要がなく、担当医が閲覧しているため、既読(担当医)状態に変更し、閲覧済み状態とする。
【0081】
本実施形態において一覧表示画面500のデータを生成する際には、閲覧状況522の表示から未読状態、既読状態(判読医)、既読状態(担当医)の3通りを区別できるようにする。例えば、本実施形態に特有の既読状態(判読医)について、未読状態と異なるマークで表示する一覧表示画面のデータを生成する。
【0082】
本実施形態では、閲覧状況を未読状態と既読状態の2通りではなく、未読状態、既読(判読医)状態、既読(担当医)状態の3通りで管理し、かつ、閲覧ユーザの種別(判読医、担当医)を考慮して閲覧状況を変更する。具体的には、担当医が閲覧する前に第3者が閲覧した場合や、判読医が閲覧する前に担当医が閲覧した場合であっても、閲覧状況を担当医が閲覧した状態には変更しないようにする。従って、担当医が閲覧すべき解析レポートを見落とす可能性を第1の実施形態より低減することができる。
【0083】
●(第3の実施形態)
次に、本発明の第3の実施形態について説明する。本実施形態は、閲覧ユーザが判読医である場合に、判読所見および/またはコメントの入力を可能とすることを特徴とする。本実施形態においても、以下に説明するレポートサーバ130の動作は、Webサーバ機能を用いる閲覧サービスアプリケーションをCPU1が実行することにより実現される。また、閲覧端末120,140ではCPU1がWebブラウザアプリケーションを実行することにより以下に説明する閲覧端末の動作を実現する。
【0084】
本実施形態におけるレポートサーバ130は、閲覧ユーザが判読権限を有する場合には、S109において、コメントを入力可能な一覧表示画面のデータを生成する。
図9は、本実施形態のレポートサーバ130が判読権限を有する閲覧ユーザの閲覧端末に対して生成する一覧表示画面のデータを閲覧端末で表示した状態を示している。
【0085】
図9の一覧表示画面500’が第1の実施形態の一覧表示画面500と異なるのは、コメント表示領域530の内容が編集可能であることと、編集完了ボタン533と所見入力リンク536が追加されている点である。
【0086】
閲覧ユーザはコメント表示リンクを操作してコメント表示領域530にコメントの全文531を表示させた状態で、操作部8を通じてコメントを編集することができる。ここでは、技師が入力したコメントの全文531に対し、判読医である閲覧ユーザがコメント532を追加した状態を示している。
【0087】
編集完了ボタン533が操作されると、閲覧端末はその時点でコメント表示領域530に入力されている内容を新たなコメントとしてレポートサーバ130に送信する。レポートサーバ130は、受信した内容でコメントを上書きする。また、レポートサーバ130は、コメントの最後に、閲覧ユーザ(すなわち、コメント編集者)の情報と、コメントの受信日時情報を追加することができる。これにより、次回コメント表示時には、
図9(b)に示すように、最新の編集者と編集日時が表示されるようになる。なお、解析装置110でコメントが入力された場合にも同様に、コメント入力者(解析装置のユーザ)の情報と入力日時を自動的にコメントの末尾に追加するようにしてもよい。
【0088】
また、所見入力リンク536が操作されると、閲覧端末は例えばポップアップウィンドウ形式で、所見入力領域537と出力ボタン538を含んだ所見入力画面を表示させる。出力ボタン538には、操作された所見入力リンク536に対応する解析レポートをレポートサーバ130が特定可能な情報が関連づけられている。閲覧ユーザ(判読医)は、解析レポートを閲覧した結果の所見を所見入力領域537に操作部8を通じて入力することができる。出力ボタン538が操作されると、閲覧端末はその時点で所見入力領域537に入力されていた内容を、出力ボタン538に関連づけられている解析レポートを特定するデータとともに所見データとしてレポートサーバ130に送信する。レポートサーバ130は、受信した内容を所見ファイルとして、所見リンクに対応する解析レポートに関連付けて保存したり、付随情報の1つとして追加したりする。
【0089】
S115で解析レポートデータを送信する際、所見ファイルが関連付けて保存されていれば、レポートサーバ130は所見ファイルや所見のテキストも併せて閲覧端末に送信するようにしてもよい。あるいは、S109で一覧表示画面のデータを生成する際、コメント表示リンクと同様に、所見ファイルが関連付けて保存されている解析レポートについては、所見表示リンクを含めるようにしてもよい。
【0090】
本実施形態によれば、判読医が解析レポートを閲覧した際にコメントを編集したり、所見を追加したりすることが可能になる。そのため、技師、判読医、担当医間での情報伝達が容易かつ確実に行えるほか、最終的に担当医が診断を行ったり患者に解析レポートの説明を行ったりする際に有用な情報を得ることができる。なお、第3の実施形態は第1および第2の実施形態と組み合わせて実施することができる。
【0091】
(他の実施形態)
レポートサーバ130は、解析レポートデータを送信するごとに、閲覧を要求したユーザの情報(例えば氏名と種別)と閲覧日時を記録し、解析レポートごとの閲覧履歴を生成してもよい。また、コメントの追加や修正(あわせて編集という)が行われた場合も、閲覧履歴に記録することができる。この場合、編集したユーザの情報(例えば氏名と種別)と編集日時を記録する。編集後のコメントを併せて記録してもよい。閲覧履歴は解析レポートに関連付けて保存し、例えば解析レポートデータを送信する際に、その時点における閲覧履歴を併せて送信してもよい。閲覧端末では解析レポートと別ウィンドウで閲覧履歴情報を表示することで、閲覧ユーザにその解析レポートの閲覧者と閲覧日時等の情報や、コメントの編集に関する情報を知らせることができる。
【0092】
なお、第2の実施形態において、閲覧ユーザが判読権限のある担当医の場合には、第1の実施形態と同様に未読状態と既読状態の2通りで管理並びに閲覧状況の変更を行ってもよい。ただし、担当医以外の者が未読状態の解析レポートを閲覧しても、未読状態は変更しないようにする。
【0093】
上述の実施形態では、解析装置110とレポートサーバ130とが別個のハードウェアで実現される構成について説明した。しかし、解析装置110とレポートサーバ130を別個に構成する必要は無く、閲覧端末が解析装置110にアクセス不能で無い限り、同一のコンピュータで解析装置110とレポートサーバ130の機能を実現してもよい。