【実施例】
【0078】
以下の非限定的な実施例は、一般式(I)を有するコポリマーの合成および比較ホモポリマーの合成を説明し、また本開示の方法を説明する。合成される化合物は、性質、および一般式(I)または記載される方法の範囲に対する無関係の限定における実例であると解されるべきである。
【0079】
実施例1:一般式(I)を有するアクリルアミドベースのターポリマーの合成
材料および方法。一般式(I)(式中、R
1はメチルであり、R
2はメチルであり、R
3はイソプロピルであり、R
4は−(CH
2)
4−であり、xは0.25であり、yは0.25であり、zは0.5である)を有するアクリルアミドベースのターポリマー(すなわち、ABT)を、以下の反応スキーム:
【0080】
【化17】
に従い合成した。
【0081】
より具体的には、一般式(I)を有するアクリルアミドベースのターポリマーを、4,4’−アゾビス(4−シアノ吉草酸)(すなわち、ABCVA)(約350mg、1.25mmol)を、水(約42mL)中の構造(M1):
【0082】
【化18】
のモノマー繰り返し単位(約18mmol)、
構造(M2):
【0083】
【化19】
のモノマー繰り返し単位(約36mmol)、
構造(M3):
【0084】
【化20】
のモノマー繰り返し単位(約18mmol)、および
チオグリコール酸(約334mg、3.60mmol)を有する溶液にN
2下で加えて、反応混合物を生じることにより、合成した。
【0085】
反応混合物を、N
2下、約63℃にて磁気攪拌棒を使用して24時間撹拌した。24時間後、反応混合物は均一であり、室温まで冷却した。次に、反応混合物を、石油エーテル(約3×20mL)で洗浄し、凍結乾燥させて、構造(ABT−1):
【0086】
【化21】
のアクリルアミドベースのターポリマーを白色ポリマーとして得た(収率:約91%)。
【0087】
結果。構造(ABT−1)のターポリマーは、範囲20℃〜63℃にある低臨界溶解温度(すなわち、LCST)を示さなかった。
1H NMRスペクトルを注意深く解析して、構造(ABT−1)のターポリマーが、それぞれのターポリマー組成約1:1:2を有することを決定した。例えば、比約1:1:2について、
図1を参照し、約1.00単位の領域(a)は、モノマー繰り返し単位構造(M3)のH
aと印を付けた水素原子に属し、ここで、約δ0.9〜3.5ppm下の約9.00単位の領域は、モノマー繰り返し単位構造(M3)の残りの交換不可能な9個の水素原子に属し、約11.0単位の領域は、モノマー繰り返し単位構造(M1)の11個の水素原子に属し、約19.65単位の領域は、モノマー繰り返し単位構造(M2)の9個の水素原子に属する。範囲内のトータルの領域は、約39.65単位(すなわち、約21.08+12.03+6.54)であるので、モノマー繰り返し単位構造(M1)および(M3)についての約20.00単位を引いた後、モノマー繰り返し単位構造(M2)の9個の水素原子の寄与に属する約19.65単位が残る。
【0088】
したがって、1個の水素についてモノマー繰り返し単位構造(M1):(M3):(M2)の比は、約1:1:(19.65/9)、すなわち、約1.00:1.00:2.18である。これは、仕込み濃度約1:1:2とほぼ等しい。
【0089】
実施例2:一般式(I)を有するアクリルアミドベースのターポリマーの合成
材料および方法。一般式(I)(式中、R
1はメチル、R
2はメチルであり、R
3はイソプロピルであり、R
4は−(CH
2)
4−であり、xは0.125であり、yは0.125であり、zは0.75である)を有するアクリルアミドベースのターポリマーを、別段示すのを除き、実施例1での通り合成した。より具体的には、一般式(I)を有するアクリルアミドベースのターポリマーを、ABCVA(約350mg、1.25mmol)を、水(約42mL)中の構造(M1):
【0090】
【化22】
のモノマー繰り返し単位(約9mmol)、
構造(M2):
【0091】
【化23】
のモノマー繰り返し単位(約54mmol)、
構造(M3):
【0092】
【化24】
のモノマー繰り返し単位(約9mmol)、および
チオグリコール酸(約334mg、3.60mmol)を有する溶液にN
2下で加えて、反応混合物を生じることにより、合成した。
【0093】
反応混合物を、N
2下、約63℃にて磁気攪拌棒を使用して24時間撹拌した。24時間後、反応混合物は均一であり、室温まで冷却した。次に、反応混合物を、石油エーテル(約3×20mL)で洗浄し、凍結乾燥させて、構造(ABT−2):
【0094】
【化25】
のアクリルアミドベースのターポリマーを白色ポリマーとして得た(収率:約94%)。
【0095】
結果。構造(ABT−2)のターポリマーは、範囲20℃〜63℃内のLCSTを示さなかった。
1H NMRスペクトルを注意深く解析して、構造(ABT−2)のターポリマーが、それぞれのポリマー組成約1:1:6を有することを決定した。例えば、比約1:1:6について、
図2を参照し、約1.00単位の領域は、モノマー繰り返し単位構造(M3)のH
aと印を付けた水素原子に属し、ここで、約δ0.9〜3.5ppm下の約9.00単位の領域は、モノマー繰り返し単位構造(M3)の残りの交換不可能な9個の水素原子に属し、約11.0単位の領域は、モノマー繰り返し単位構造(M1)の11個の水素原子に属し、約53.5単位の領域は、モノマー繰り返し単位構造(M2)の9個の水素原子に属する。範囲内のトータルの領域は、約73.5単位(すなわち、約48.25+18.69+6.51)であるので、モノマー繰り返し単位構造(M1)および(M3)についての約20.00単位を引いた後、モノマー繰り返し単位構造(M2)の9個の水素原子の寄与に属する約53.5単位が残る。
【0096】
したがって、1個の水素についてモノマー繰り返し単位構造(M1):(M3):(M2)の比は、約1:1:(53.5/9)、すなわち、約1.00:1.00:5.94である。これは、仕込み濃度約1:1:6とほぼ等しい。
【0097】
実施例3:一般式(I)を有するアクリルアミドベースの二元重合体の合成
材料および方法。一般式(I)(式中、R
1はメチルであり、R
2はメチルであり、R
3は存在せず、R
4は−(CH
2)
5−であり、xは0.5であり、yは0であり、zは0.5である)を有するアクリルアミドベースの二元重合体を、以下の反応スキーム:
【0098】
【化26】
に従い合成した。
【0099】
より具体的には、一般式(I)を有するアクリルアミドベースの二元重合体を、ABCVA(約350mg、1.25mmol)を、水(約42mL)中の構造(M4):
【0100】
【化27】
のモノマー繰り返し単位(約36mmol)、
構造(M2):
【0101】
【化28】
のモノマー繰り返し単位(約36mmol)、および
チオグリコール酸(約166mg、1.80mmol)を有する溶液にN
2下で加えて、反応混合物を生じることにより、合成した。
【0102】
反応混合物を、N
2下、約63℃にて磁気攪拌棒を使用して24時間撹拌した。数時間以内に、混濁した懸濁液を観察した。約63℃にて混濁する一方、反応混合物は、室温で透明であり、これにより、一般式(I)の二元重合体がLCSTを有していたことが暗示される。24時間後、反応混合物は不均一であり、室温まで冷却して、透明溶液を得た。次に、透明溶液を、石油エーテル(約3×20mL)で洗浄し、凍結乾燥させて、構造(ABT−3):
【0103】
【化29】
のアクリルアミドベースの二元重合体を白色ポリマー(収率:約85%)として得た。
【0104】
結果。
1H NMRスペクトルを注意深く解析して、構造(ABC−3)の二元重合体の組成を決定した。例えば、構造(M4)および(M2)の組み込まれたモノマー繰り返し単位の比約1:1について、
図3を参照し、約δ0.8〜1.8ppm下の領域(A)は、a、a’、bおよびcと印を付けた10個のHsに属し、一方、範囲約δ2.0〜3.8に現れる12個の印を付けていないプロトンの残りの領域(B)は、したがって、(A/10)×12に達する。したがって、領域比B/Aは、約[(A/10)×12]/A、すなわち、約1.20と等しい。モノマー繰り返し単位構造(M4):(M2)の実験に基づく比は、約1.00/0.82、すなわち、約1.22である。したがって、モノマー繰り返し単位構造(M4):(M2)の確認した二元重合体組成は、約1:1である。
【0105】
実施例4:一般式(I)を有するアクリルアミドベースの二元重合体の合成
材料および方法。一般式(I)(式中、R
1はメチルであり、R
2はメチルであり、R
3は存在せず、R
4は−(CH
2)
4−であり、xは0.75であり、yは0であり、zは0.25である)を有するアクリルアミドベースの二元重合体を、別段示すのを除き、実施例3での通り合成した。より具体的には、一般式(I)を有するアクリルアミドベースの二元重合体を、ABCVA(約350mg、1.25mmol)を、水(約42mL)中の構造(M4):
【0106】
【化30】
のモノマー繰り返し単位(約18mmol)、
構造(M2):
【0107】
【化31】
のモノマー繰り返し単位(約54mmol)、および
チオグリコール酸(約166mg、1.80mmol)を有する溶液にN
2下で加えて、反応混合物を生じることにより、合成した。
【0108】
反応混合物を、N
2下、約63℃にて磁気攪拌棒を使用して24時間撹拌した。24時間後、反応混合物を室温まで冷却した。次に、反応混合物を、石油エーテル(約3×20mL)で洗浄し、凍結乾燥させて、構造(ABT−4):
【0109】
【化32】
のアクリルアミドベースの二元重合体を白色ポリマー(収率:約85%)として得た。
【0110】
結果。構造(ABT−4)の二元重合体は、範囲20℃〜63℃内のLCSTを示さなかった。例えば、構造(M4)および(M2)の組み込まれたモノマー繰り返し単位の比について、
図4を参照し、約δ0.9〜1.75ppm下の領域は、モノマー繰り返し単位構造(M4)におけるa、b、およびcと印を付けた8個の水素原子に属し、統合された領域約8yを有し、モノマー繰り返し単位(M2)におけるc’と印を付けた2個の水素原子は、統合された領域約6y(すなわち、約2
*3y)を有し、モノマー繰り返し単位構造(M2)および(M4)においてa、b、c、ならびにc’と印を付けた水素原子は、統合された領域約14yを有し、約δ2.0〜3.7ppm下の領域は、モノマー繰り返し単位構造(M4)におけるdおよびeと印を付けた水素原子に属し、約5yを占め、e’およびfと印を付けた水素原子は、統合された領域約21y(すなわち、約7
*3y)を有する。d、e、e’、およびfと印を付けたプロトンのトータルの統合された領域は、約26y(すなわち、5y+21y)であるべきである。したがって、範囲約δ2.0〜3.7ppmおよび約δ0.9〜1.75ppm内の領域比は、約1.86(すなわち、26y/14y)であるべきである。モノマー繰り返し単位構造(M4):(M2)の観察した領域比は、約1.92(すなわち、約1.00/0.52)である。これにより、仕込み濃度約1:2を確かにする。
【0111】
実施例5:一般式(I)を有するアクリルアミドベースの二元重合体の合成
材料および方法。一般式(I)(式中、R
1は存在せず、R
2は存在せず、R
3はイソプロピルであり、R
4は−(CH
2)
5−であり、xは0であり、yは0.5であり、zは0.5である)を有するアクリルアミドベースの二元重合体を、以下の反応スキーム:
【0112】
【化33】
に従い合成した。
【0113】
より具体的には、一般式(I)を有するアクリルアミドベースの二元重合体を、ABCVA(約350mg、1.25mmol)を、水(約42mL)中の構造(M1):
【0114】
【化34】
のモノマー繰り返し単位(約36mmol)、
構造(M3):
【0115】
【化35】
のモノマー繰り返し単位(約36mmol)、および
チオグリコール酸(約334mg、3.6mmol)を有する溶液にN
2下で加えて、反応混合物を生じることにより、合成した。
【0116】
反応混合物を、N
2下、約63℃にて磁気攪拌棒を使用して24時間撹拌した。数時間以内に、混濁した懸濁液を観察した。約63℃にて混濁する一方、反応混合物は、室温で透明であり、これにより、一般式(I)の二元重合体がLCSTを有していたことが暗示される。24時間後、反応混合物は不均一であり、室温まで冷却して、透明溶液を得た。次に、透明溶液を、石油エーテル(3×20mL)で洗浄し、凍結乾燥させて、構造(ABT−5):
【0117】
【化36】
のアクリルアミドベースの二元重合体を白色ポリマーとして得た(収率:約95%)。
【0118】
結果。構造(ABC−5)の二元重合体のLCSTは、28℃であると見出した。例えば、構造(M1)および(M3)の組み込まれたモノマー繰り返し単位の比1:1について、
図5を参照し、約1.00単位の領域(a)は、モノマー繰り返し単位構造(M3)のH
aと印を付けた水素原子に属し、約δ0.9〜3.5ppm下の約9.00単位の領域は、モノマー繰り返し単位構造(M3)の残りの交換不可能な9個の水素原子に属する。トータルの領域は、約19.67単位(すなわち、約3.97+9.71+5.99)であるだろう。加えて、約10.67単位は、モノマー繰り返し単位構造(M1)の11個の水素原子に属する。したがって、構造(M1):(M3)の組み込まれたモノマー繰り返し単位の領域比は、約10.67/11(すなわち、0.97:1.00)であり、それは、仕込み濃度約1:1とほぼ同一である。
【0119】
実施例6:クラスレート水和物形成のアクリルアミドベースのターポリマー(ABT−6)および(ABT−7)の阻害の特徴
材料および方法。一般式(I)(式中、R
1はメチル、R
2はメチルであり、R
3はイソプロピルであり、R
4は−(CH
2)
5−であり、xは0.40であり、yは0.25であり、zは0.35である)を有するアクリルアミドベースのターポリマーを、別段示すのを除き、実施例1での通り合成した。より具体的には、一般式(I)を有するアクリルアミドベースのターポリマーを、ABCVA(約350mg、1.25mmol)を、水(約42mL)中の構造(M4):
【0120】
【化37】
のモノマー繰り返し単位(約25.5mmol)、
構造(M3):
【0121】
【化38】
のモノマー繰り返し単位(約18mmol)、
構造(M2):
【0122】
【化39】
のモノマー繰り返し単位(約28.8mmol)、
チオグリコール酸(約334mg、3.6mmol)を有する溶液にN
2下で加えて、反応混合物を生じることにより、合成した。
【0123】
反応混合物を、N
2下、約63℃にて磁気攪拌棒を使用して24時間撹拌した。24時間後、反応混合物は均一であり、室温まで冷却した。次に、反応混合物を、石油エーテル(約3×20mL)で洗浄し、凍結乾燥させて、構造(ABT−6):
【0124】
【化40】
のアクリルアミドベースのターポリマーを得た(収率:約90%)。
【0125】
構造(ABT−6)のアクリルアミドベースのターポリマーの組成を、実施例1および2における構造(ABT−1)ならびに(ABT−2)のアクリルアミドベースのターポリマーに関して行ったように、
1H NMR解析を介して確認した。
【0126】
一般式(I)(式中、R
1はメチルであり、R
2はメチルであり、R
3はイソプロピルであり、R
4は−(CH
2)
5−であり、xは0.25であり、yは0.25であり、zは0.5である)を有するアクリルアミドベースのターポリマーをまた、x、y、およびzのモル分率ならびに対応するモノマー繰り返し単位を修飾して、構造(ABT−7)のアクリルアミドベースのターポリマーを得た点を除き、構造(ABT−6)のアクリルアミドベースのターポリマーに関して記載した通り合成した。具体的には、一般式(I)を有するアクリルアミドベースのターポリマーを、ABCVA(約350mg、1.25mmol)を、水(約42mL)中の構造(M4):
【0127】
【化41】
のモノマー繰り返し単位(約36mmol)、
構造(M3):
【0128】
【化42】
のモノマー繰り返し単位(約18mmol)、
構造(M2):
【0129】
【化43】
のモノマー繰り返し単位(約18mmol)、
チオグリコール酸(約334mg、3.6mmol)を有する溶液にN
2下で加えて、反応混合物を生じることにより、合成した。
【0130】
反応混合物を、N
2下、約63℃にて磁気攪拌棒を使用して24時間撹拌した。24時間後、反応混合物は均一であり、室温まで冷却した。次に、反応混合物を、石油エーテル(約3×20mL)で洗浄し、凍結乾燥させて、構造(ABT−7):
【0131】
【化44】
のアクリルアミドベースのターポリマーを得た(収率:約87%)。
【0132】
構造(ABT−7)のアクリルアミドベースのターポリマーの組成を、実施例1および2における構造(ABT−1)ならびに(ABT−2)のアクリルアミドベースのターポリマーに関して行ったように、
1H NMR解析を介して確認した。
【0133】
(ABT−6)および(ABT−7)のクラスレート水和物形成を阻害する能力を特徴付けた。より具体的には、ロッキングセル(すなわち、RC−5)を利用して、構造(ABT−6)および(ABT−7)を有するアクリルアミドベースのターポリマーのクラスレート水和物形成を阻害する能力を特徴付けた。RC−5は、高い圧力(すなわち、最大200bar)下およびサワーガス条件において働くことができる5個のハステロイセル(PSL Systemtechnik Gmbh、オステローデ・アム・ハル、ドイツ)を含んでいた。RC−5の5個のハステロイセルを、エチレングリコールおよび水を含む温度制御バスに浸した。操作中、RC−5を振動させて、反応物スラリーを混合した。混合玉を含むハステロイセルの体積は、約30mLであった。RC−5は、構造(ABT−6)および(ABT−7)を有するアクリルアミドベースのターポリマーの有効性を試験するための模擬操作条件下で天然ガスクラスレート水和物の形成を可能にした。データ取得をWinRCソフトウエアで完了して、5個のハステロイセルのそれぞれにおける経時的圧力および温度を測定した。
【0134】
フィールドでのパイプライン操作条件をまねた典型的な実行において、5個のハステロイセルのそれぞれに、アクリルアミドベースのコポリマー調合物約10mLを充填した。具体的には、アクリルアミドベースのコポリマー調合物10mLは、アクリルアミドベースのコポリマー(約0.105g、約3重量%)、溶媒(モノエチレングリコール、すなわち、MEG約0.195g)、および表2において説明するブライン(約9.7g、約97重量%)を含むものであった。次に、5個のハステロイセルに、表3において記載する通り、天然ガスを充填した、すなわち、天然ガスを、5個のハステロイセルに、21℃で圧力約140barまで加えた。ブラインは、表2において説明する通り、塩素アニオン、ナトリウムカチオン、酢酸、ギ酸、および共役塩基の水溶液を含むものであった。
【0135】
【表2】
【0136】
フィールドにおける天然ガスは、大量のメタン、二酸化炭素、硫化水素、および窒素を含み、また少量のエタン、プロパン、およびブタンを含むので、フィールドでのパイプライン操作条件をまねるために、表3において説明する天然ガス組成を利用した。
【0137】
【表3】
【0138】
次に、この具体的な実施例において、5個のハステロイセルのそれぞれに、構造(ABT−6、約3重量%)または(ABT−7、約3重量%)を有するアクリルアミドベースのターポリマー、ならびに表2のブライン(約97重量%)を含むアクリルアミドベースのコポリマー調合物10mLを充填した。それぞれのアクリルアミドベースのターポリマー構造を別々に試験した、すなわち、2つの異なるアクリルアミドベースのターポリマー構造を、1つの試験において対としなかった。次に、5個のハステロイセルに、表3において記載した天然ガスを、21℃で圧力約140barまで充填した。次に、
図6を参照し、RC−5を、表4において一般的に説明する3つの操作段階で温度を変化するようプログラムした。
【0139】
【表4】
【0140】
表3の天然ガス組成におけるクラスレート水和物の三相系平衡温度(すなわち、液体、蒸気、および水和物)を、当業者に公知の方法を介して計算した。天然ガス組成におけるクラスレート水和物の三相系平衡温度は、140barにて約18.6℃であることを見出した。さらに、圧力変化が、クラスレート水和物形成に正確に帰するように、液体、蒸気、および水和物相についての圧力変化を、天然ガス組成のマスバランスを利用することにより、説明した。
【0141】
構造(ABT−6)および(ABT−7)を有するアクリルアミドベースのターポリマーのクラスレート水和物形成を阻害する能力を、3種の過冷却温度:約4.0℃、5.6℃、および10.5℃にて評価した。構造(ABT−6)および(ABT−7)を有するアクリルアミドベースのターポリマーのクラスレート水和物形成を阻害する能力を、3種の過冷却温度にて評価して、クラスレート水和物形成が生じた誘導期および温度を決定した。より具体的には、実施形態において、アクリルアミドベースのコポリマーのクラスレート水和物形成を阻害する能力を、様々な過冷却温度での操作段階のそれぞれの間に圧力を査定することにより評価し、安定な圧力が、クラスレート水和物阻害の指標であると決めた。
【0142】
結果。
図7において示す通り、構造(ABT−6)を有するアクリルアミドベースのターポリマーは、第1の過冷却温度4.0℃と第2の過冷却温度5.6℃の両方でのクラスレート水和物形成の有効な阻害剤であった。対照的に、構造(ABT−7)を有するアクリルアミドベースのターポリマーは、第1の過冷却温度4.0℃でのクラスレート水和物形成の有効な水化物阻害剤であった。
【0143】
実施例7:アクリルアミドベースのターポリマー(ABT−1)および(ABT−2)のクラスレート水和物形成を阻害する能力の特徴
材料および方法。構造(ABT−1)および(ABT−2)を有するアクリルアミドベースのターポリマーを、実施例1〜2での通り合成した。(ABT−6)および(ABT−7)のクラスレート水和物形成を阻害する能力を、別段示すのを除き、実施例6での通り特徴付けた。具体的には、5個のハステロイセルのそれぞれを、アクリルアミドベースのコポリマー調合物約10mLで充填した。具体的には、アクリルアミドベースのコポリマー調合物10mLは、アクリルアミドベースのコポリマー(約1重量%)、溶媒(約2重量%MEG)、および表2において説明したブライン(約97重量%)を含むものであった。
【0144】
結果。
図8において示す通り、構造(ABT−1)を有するアクリルアミドベースのターポリマーは、第1の過冷却温度4.0℃と第2の過冷却温度5.6℃の両方でのクラスレート水和物形成の有効な阻害剤であった。加えて、構造(ABT−2)を有するアクリルアミドベースのターポリマーは、第1の過冷却温度4.0℃でのクラスレート水和物形成の有効な阻害剤であった。
【0145】
実施例8:アクリルアミドベースの二元重合体(ABC−3)および(ABC−4)のクラスレート水和物形成を阻害する能力の特徴
材料および方法。構造(ABC−3)および(ABC−4)を有するアクリルアミドベースの二元重合体を、実施例3〜4での通り合成した。(ABC−3)および(ABC−4)のクラスレート水和物形成を阻害する能力を、別段示すのを除き、実施例6のように特徴付けた。具体的には、5個のハステロイセルのそれぞれを、アクリルアミドベースのコポリマー調合物約10mLで充填した。具体的には、アクリルアミドベースのコポリマー調合物10mLは、アクリルアミドベースのコポリマー(約1重量%)、溶媒(約2重量%MEG)、および表2において説明したブライン(約97重量%)を含むものであった。加えて、RC−5を、表5において一般的に説明する3つの操作段階で温度を変化するようプログラムした。
【0146】
【表5】
【0147】
結果。
図9において示す通り、構造(ABC−3)を有するアクリルアミドベースの二元重合体は、第1の過冷却温度4.0℃と第2の過冷却温度5.6℃の両方でのクラスレート水和物形成の有効な阻害剤であった。加えて、構造(ABC−4)を有するアクリルアミドベースの二元重合体は、第1の過冷却温度4.0℃でのクラスレート水和物形成の有効な阻害剤であった。
【0148】
実施例9:構造(ABC−5)および構造(ABC−8)を有するアクリルアミドベースの二元重合体のクラスレート水和物形成を阻害する能力の特徴
材料および方法。一般式(I)(式中、R
1は存在せず、R
2は存在せず、R
3はイソプロピルであり、R
4は−(CH
2)
4−であり、xは0であり、yは0.5であり、zは0.5である)を有するアクリルアミドベースの二元重合体(ABC−5)を、実施例5での通り合成した。一般式(I)(式中、R
1はメチルであり、R
2はメチルであり、R
3は存在せず、R
4は−(CH
2)
4−であり、xは0.5であり、yは0であり、zは0.5である)を有するアクリルアミドベースの二元重合体(ABC−8)を、別段示すのを除き、実施例1での通り合成した。より具体的には、構造(ABC−8)を有するアクリルアミドベースの二元重合体を、ABCVAを、水(約42mL)中の構造(M1):
【0149】
【化45】
のモノマー繰り返し単位(約36mmol)、
構造(M2):
【0150】
【化46】
のモノマー繰り返し単位(約36mmol)、
チオグリコール酸(約5.2mmol)を有する溶液にN
2下で加えて、反応混合物を生じることにより、合成した。反応混合物を、N
2下、約63℃にて磁気攪拌棒を使用して24時間撹拌した。24時間後、反応混合物は均一であり、室温まで冷却した。次に、反応混合物を、石油エーテルで洗浄し、凍結乾燥させて、構造(ABT−8):
【0151】
【化47】
のアクリルアミドベースの二元重合体を得た。
【0152】
(ABC−5)および(ABC−8)のクラスレート水和物形成を阻害する能力を、別段示すのを除き、実施例6での通り特徴付けた。具体的には、5個のハステロイセルのそれぞれを、アクリルアミドベースのコポリマー調合物約10mLで充填した。具体的には、アクリルアミドベースのコポリマー調合物10mLは、アクリルアミドベースのコポリマー(約1重量%)、溶媒(約2重量%MEG)、および表2において説明したブライン(約97重量%)を含むものであった。
【0153】
結果。
図10において示す通り、構造(ABC−5)を有するアクリルアミドベースの二元重合体は、第1の過冷却温度4.0℃と第2の過冷却温度5.6℃の両方でのクラスレート水和物形成の有効な阻害剤であった。対照的に、構造(ABC−8)を有するアクリルアミドベースの二元重合体は、第1の過冷却温度4.0℃での数時間のクラスレート水和物形成の有効な阻害剤であった。
【0154】
実施例10:構造(ABH−1)および構造(ABH−2)を有するアクリルアミドベースのホモポリマーのクラスレート水和物形成を阻害する能力の特徴
材料および方法。構造(ABH−1)、(ABH−2)、(ABH−3)、および(ABH−4)を有するアクリルアミドベースのホモポリマー(すなわち、ABH)を合成した。より具体的には、構造(ABH−1)、(ABH−2)、(ABH−3)、および(ABH−4)を有するアクリルアミドベースのホモポリマーを、それぞれ、構造(M5)、(M3)、(M2)、および(M1)の対応するモノマー繰り返し単位から、別段示すのを除き、実施例1での通り合成した(収率:約85〜93%)。構造(ABH−1)、(ABH−2)、(ABH−3)、および(ABH−4)を有するアクリルアミドベースのホモポリマーの合成において、構造(M5)、(M3)、(M2)、および(M1)の対応するモノマー繰り返し単位約72mmolを利用した。構造(M5):
【0155】
【化48】
のモノマー繰り返し単位を示す。
【0156】
構造(ABH−1)、(ABH−2)、(ABH−3)、および(ABH−4):
【0157】
【化49】
を有するアクリルアミドベースのホモポリマーを示す。
【0158】
(ABH−1)、(ABH−2)、(ABH−3)、および(ABH−4)のクラスレート水和物形成を阻害する能力を、別段示すのを除き、実施例6での通り特徴付けた。具体的には、5個のハステロイセルのそれぞれを、アクリルアミドベースのコポリマー調合物約10mLで充填した。具体的には、アクリルアミドベースのコポリマー調合物10mLは、アクリルアミドベースのコポリマー(約1重量%)、溶媒(約2重量%MEG)、および表2において説明したブライン(約97重量%)を含むものであった。
【0159】
結果。
図11〜12において示す通り、構造(ABH−2)および(ABH−4)を有するアクリルアミドベースのホモポリマーは、第1の過冷却温度4.0℃でのクラスレート水和物形成の有効な阻害剤であった。対照的に、構造(ABH−1)および(ABH−3)を有するアクリルアミドベースのホモポリマーは、いずれの過冷却温度でもクラスレート水和物形成の有効な阻害剤ではなかった。
【0160】
様々な修飾およびバリエーションが、請求される主題の精神および範囲から逸脱することなく、本開示において記載される実施形態に成され得ることは、当業者に明らかだろう。したがって、本開示は、記載された様々な実施形態の修飾およびバリエーションをカバーする、但し、かかる修飾およびバリエーションは、添付の請求の範囲およびその均等物の範囲内にあることが意図される。
【0161】
「一般的に」、「通常」および「典型的には」のような用語は、請求項の範囲を制限するため、またはある種の特性が、請求項の構造もしくは機能に重大であるか、必須であるか、または重要でありさえすることを暗示するために利用されないことに注意されたい。むしろ、これらの用語は、本開示の特定の実施形態において利用されてもよいか、もしくはされなくてもよい、代わりの、またはさらなる特性を強調することが、単に意図される。
【0162】
様々な実施形態の記載が、用語「含むこと(comprising)」、または「含むこと(including)」を使用する場合、当業者が、ある特定の場合では、実施形態は、語句「本質的にからなる」または「からなる」を使用して代わりに記載され得ることを理解することは、さらに理解されるべきである。
【0163】
別段示されない限り、開示および請求項において使用される成分の量、反応条件のような特性などを表す全ての数字が、全ての場合で用語「約」により修飾されていると解されるべきである。したがって、対照的に示されない限り、本開示および請求項において説明される数値パラメーターは、ここで開示される主題により得られることが求められる所望の特性に依存して変動し得る。
【0164】
本開示を通じて与えられるあらゆる最大の数値限定が、あらゆるより小さい数値限定を、かかるより小さい数値限定が、本開示において明確に書かれているかのように含むことは、理解されるべきである。本開示を通じて与えられるあらゆる最小の数値限定は、あらゆるより大きい数値限定を、かかるより大きい数値限定が、本開示において明確に書かれているかのように含む。本開示を通じて与えられるあらゆる数値範囲は、かかるより広い数値範囲内にあるあらゆるより狭い数値範囲を、かかるより狭い数値範囲が、本開示において全て明確に書かれているかのように含む。
【0165】
別段定義されない限り、本開示において使用される全ての技術用語および科学用語は、請求される主題が属する当業者により通常理解されるのと同じ意味を有する。本開示において使用される専門用語は、ただ特定の実施形態を説明するためであり、制限することを意図しない。本開示および添付の請求の範囲において使用される通り、単数形「a」、「an」、および「the」は、文脈が別段明確に示さない限り、同様に複数形を含むことが意図される。
以下、本発明の好ましい実施形態を項分け記載する。
実施形態1
一般式(I):
【化50】
(式中:
R1、R2、およびR3は、C1〜C30飽和脂肪族基からそれぞれ独立して選択され、
R4は、1つもしくは複数のC1〜C6直鎖脂肪族基、C1〜C6分岐脂肪族基、またはその組み合わせで場合により置換されている、2価のC4〜C7直鎖脂肪族基および2価のC4〜C7直鎖へテロ脂肪族基から選択され、ここで、前記2価のC4〜C7直鎖へテロ脂肪族基は、O、N、およびSから独立して選択される1または2個のヘテロ原子を含み、
R5、R6、およびR7は、メチルまたは水素からそれぞれ独立して選択され、
xは、0〜0.8から選択されるモル分率範囲であり、
yは、0〜0.8から選択されるモル分率範囲であり、ここで、yが、モル分率0であるとき、xは、0より大きいモル分率であり、xが、モル分率0であるとき、yは、0より大きいモル分率であり、
zは、0.1〜0.9から選択されるモル分率範囲であり、x、y、およびzの和は、1と等しい)
を有するコポリマー。
実施形態2
R1、R2、およびR3が、C1〜C8飽和脂肪族基からそれぞれ独立して選択され、
R4が、2価のC4〜C7直鎖脂肪族基から選択され、
xが、0〜0.5から選択されるモル分率範囲であり、
yが、0〜0.5から選択されるモル分率範囲であり、
zが、0.2〜0.75から選択されるモル分率範囲である、実施形態1に記載のコポリマー。
実施形態3
R1、R2、およびR3が、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、sec−ブチル、イソブチル、tert−ブチル、n−ペンチル、sec−ペンチル、イソペンチル、tert−ペンチル、n−ヘキシル、およびsec−ヘキシルからそれぞれ独立して選択され、
R4が、2価のC4〜C6直鎖脂肪族基から選択され、
xが、0〜0.2から選択されるモル分率範囲であり、
yが、0〜0.5から選択されるモル分率範囲であり、
zが、0.2〜0.75から選択されるモル分率範囲である、実施形態1または実施形態2に記載のコポリマー。
実施形態4
【化51】
が、
【化52】
から選択される、実施形態1〜3のいずれかに記載のコポリマー。
実施形態5
R1がメチルであり、
R2がメチルであり、
R3がイソプロピルであり、
xが、0.5〜0.75から選択されるモル分率範囲であり、
yが、0.1〜0.25から選択されるモル分率範囲であり、
zが、0.1〜0.25から選択されるモル分率範囲である、実施形態1に記載のコポリマー。
実施形態6
xが、0より大きいモル分率であり、
yが、0より大きいモル分率であり、
yおよびzが、等モル分率である、実施形態1〜5のいずれかに記載のコポリマー。
実施形態7
yが、モル分率0であり、
xが、0.5〜0.75から選択されるモル分率範囲であり、
zが、0.25〜0.5から選択されるモル分率範囲である、実施形態1に記載のコポリマー。
実施形態8
yが、モル分率0であり、
xおよびzが、等モル分率である、実施形態1または実施形態2に記載のコポリマー。
実施形態9
xが、モル分率0であり、
yが、0.5〜0.75から選択されるモル分率範囲であり、
zが、0.25〜0.5から選択されるモル分率範囲である、実施形態1または実施形態3に記載のコポリマー。
実施形態10
xが、モル分率0であり、
yおよびzが、等モル分率である、実施形態1〜3のいずれかに記載のコポリマー。
実施形態11
前記コポリマーの粘度平均分子量が、1,000g/mol〜1,000,000g/molの範囲内である、実施形態1〜10のいずれかに記載のコポリマー。
実施形態12
前記コポリマーの粘度平均分子量が、1,500g/mol〜20,000g/molの範囲内である、実施形態1〜11のいずれかに記載のコポリマー。
実施形態13
クラスレート水和物を形成する能力がある流体において前記クラスレート水和物の形成を阻害する方法であって、前記方法は、
前記流体を、前記クラスレート水和物を形成するのに適した条件下で、一般式(I):
【化53】
(式中:
R1、R2、およびR3は、C1〜C30飽和脂肪族基からそれぞれ独立して選択され、
R4は、1つもしくは複数のC1〜C6直鎖脂肪族基、C1〜C6分岐脂肪族基、またはその組み合わせで場合により置換されている、2価のC4〜C7直鎖脂肪族基および2価のC4〜C7直鎖へテロ脂肪族基から選択され、ここで、前記2価のC4〜C7直鎖へテロ脂肪族基は、O、N、およびSから独立して選択される1または2個のヘテロ原子を含み、
R5、R6、およびR7は、メチルまたは水素からそれぞれ独立して選択され、
xは、0〜0.8から選択されるモル分率範囲であり、
yは、0〜0.8から選択されるモル分率範囲であり、ここで、yが、モル分率0であるとき、xは、0より大きいモル分率であり、xが、モル分率0であるとき、yは、0より大きいモル分率であり、
zは、0.1〜0.9から選択されるモル分率範囲であり、x、y、およびzの和は、1と等しい)
の少なくとも1つのコポリマーと接触させることを含む、方法。
実施形態14
前記流体が、メタン、エタン、プロパン、ブタン、ペンタン、二酸化炭素、硫化水素、窒素、またはその組み合わせから選択される水ホスト分子および天然ガスゲスト分子を含む、実施形態13に記載の方法。
実施形態15
前記流体が、酸性ガスゲスト分子を含む、実施形態13または実施形態14に記載の方法。
実施形態16
前記流体が、二酸化炭素、硫化水素、窒素、またはその組み合わせから選択される天然ガスゲスト分子を含む、実施形態13〜15のいずれかに記載の方法。
実施形態17
前記流体が、メタン、エタン、プロパン、ブタン、二酸化炭素、硫化水素、および窒素ガスゲスト分子を含む、実施形態13〜16のいずれかに記載の方法。
実施形態18
前記流体が、SIクラスレート水和物、SIIクラスレート水和物、またはその組み合わせを形成する能力があり、
前記接触させることが、前記SIクラスレート水和物、前記SIIクラスレート水和物、または前記その組み合わせの形成を阻害するのに有効である、実施形態13〜17のいずれかに記載の方法。
実施形態19
前記接触させることが、0℃〜4.0℃の第1の過冷却温度にて前記クラスレート水和物の形成を阻害するのに有効である、実施形態13〜18のいずれかに記載の方法。
実施形態20
前記接触させることが、4.0℃〜10.0℃の第2の過冷却温度にて前記クラスレート水和物の形成を阻害するのに有効である、実施形態13〜19のいずれかに記載の方法。
実施形態21
前記接触させることが、40bar〜200barの圧力範囲において前記クラスレート水和物の形成を阻害するのに有効である、実施形態13〜20のいずれかに記載の方法。
実施形態22
前記接触させることが、70bar〜100barの圧力範囲において前記クラスレート水和物の形成を阻害するのに有効である、実施形態13〜21のいずれかに記載の方法。
実施形態23
前記流体が、式(I)の前記少なくとも1つのコポリマーおよび腐食阻害剤または溶媒の少なくとも1つを含む組成物と接触される、実施形態13〜22のいずれかに記載の方法。
実施形態24
R1、R2、およびR3が、C1〜C8飽和脂肪族基からそれぞれ独立して選択され、
R4が、2価のC4〜C7直鎖脂肪族基から選択され、
xは、0〜0.5から選択されるモル分率範囲であり、
yが、0〜0.5から選択されるモル分率範囲であり、
zが、0.2〜0.75から選択されるモル分率範囲である、実施形態13〜23のいずれかに記載の方法。
実施形態25
R1、R2、およびR3が、C1〜C8飽和脂肪族基からそれぞれ独立して選択され、
R4が、2価のC4〜C7直鎖脂肪族基から選択され、
xが、0より大きいモル分率であり、
yが、0より大きいモル分率であり、
yおよびzが、等モル分率である、実施形態13〜23のいずれかに記載の方法。
実施形態26
【化54】
が、
【化55】
から選択され、
xが、0.5〜0.75から選択されるモル分率範囲であり、
yが、0.1〜0.25から選択されるモル分率範囲であり、
zが、0.1〜0.25から選択されるモル分率範囲である、実施形態13〜23のいずれかに記載の方法。
実施形態27
yが、モル分率0であり、
xが、0.5〜0.75から選択されるモル分率範囲であり、
zが、0.25〜0.5から選択されるモル分率範囲である、実施形態13〜23のいずれかに記載の方法。
実施形態28
yが、モル分率0であり、
xおよびzが、等モル分率である、実施形態13〜23のいずれかに記載の方法。
実施形態29
xが、モル分率0であり、
yが、0.5〜0.75から選択されるモル分率範囲であり、
zが、0.25〜0.5から選択されるモル分率範囲である、実施形態13〜23のいずれかに記載の方法。
実施形態30
xが、モル分率0であり、
yおよびzが、等モル分率である、実施形態13〜23のいずれかに記載の方法。
実施形態31
前記少なくとも1つのコポリマーの粘度平均分子量が、1,500g/mol〜20,000g/molの範囲内である、実施形態13〜30のいずれかに記載の方法。
実施形態32
前記流体が、結合したプラットフォームにて前記少なくとも1つのコポリマーと接触される、実施形態13〜31のいずれかに記載の方法。
実施形態33
前記流体が、パイプライン内を流れる、実施形態13〜32のいずれかに記載の方法。