【実施例】
【0027】
以下に図面を参照して、本発明の実施例に係る医療機器用監視システムについて詳細に説明する。
【0028】
本実施例に係る医療機器用監視システム1は、医療機器の一種である歯科診療用ユニット11に適用したものである。
【0029】
すなわち、前記歯科診療用ユニット11は、
図1に示すように、基礎ユニット2と、前記基礎ユニット2に主アーム4、バランスアーム5を介して連絡されるとともに、インスツルメントモジュール6を備えたドクター用の診療テーブル3と、前記基礎ユニット2に補助アーム7を介して連結されるとともに、バキュームチップやシリンジ等を配置したアシスタント用のアシスタントテーブル8と、患者用の椅子本体10を含む椅子モジュール9と、ドクターが足踏み操作を行うフットコントローラ13と、を有している。
【0030】
前記基礎ユニット2には、スピットン置台12、スピットン12a、うがいの為のコップに給水するための給水口14を設けている。
【0031】
前記診療テーブル3には、ハンドピース18、シリンジ19等のインスツルメント類15を設けている。
【0032】
前記椅子モジュール9には、図示しないがキャスターやこのキャスター用のストッパーを設ける構成とすることもできる。
【0033】
前記基礎ユニット2に対しては、例えば既設の電源供給ケーブル21、水供給管22、空気供給管23が接続されるように構成している。
【0034】
さらに、前記基礎ユニット2には、
図2に示すように、前記歯科診療用ユニット11の電気系の各要素の動作のために電源供給ケーブル21から給電される必要な電力の受電、配電を行うための電気系ユニット51と、前記歯科診療用ユニット11の流体系の各要素の動作に必要な水や空気、さらには薬液、血液等の流体を取入れ各要素へ供給を行うための水系ユニット53、及び空気系ユニット54からなる流体系ユニット52と、これら各ユニットの変化の状態を全体にわたって撮像するための一台の撮像手段55とが組み込まれている。
【0035】
前記水供給管22は水系ユニット53に接続され、前記空気供給管23は空気系ユニット54に接続されるようになっている。
【0036】
前記撮像手段55は、ビデオカメラ、カラーカメラ、赤外線カメラ等から選定するが、後述する感温シート82等の色の検出を必要としない場合は白黒カメラであってもよい。
【0037】
また、赤外線カメラを使用することで暗い状況下での撮影を容易にしてもよい。さらに暗い状況でも撮影可能なようにLED等を使用し、消費電力の低減化を図った照明装置を付加した構成とすることもできる。
【0038】
さらにまた、前記撮像手段55にマイクを付加し、監視対象物が発する騒音を検知するようにしてもよい。
【0039】
前記電気系ユニット51、水系ユニット53、及び空気系ユニット54においては、各々各構成要素の電流、発熱、流量、圧力、漏れ、汚れ、劣化の状態、さらには、前記各構成要素の振動の状態を可視化する詳細は後述する所要数の可視化手段群を配置している。
【0040】
以下に各可視化手段について個別に説明する。
【0041】
前記電気系ユニット51に設ける電流用の可視化手段71は以下のように構成している。
【0042】
すなわち、前記電気系ユニット51を、
図3に示すように、回路基板62及びこの回路基板62に搭載した電源回路を構成する集積回路モジュール63a乃至63dと、回路基板62に隣接して配置した配電用モジュール64と、回路基板62に例えば電源供給ケーブル21からの入力電流を供給する入力ケーブル65と、回路基板62から導出した出力ケーブル66と、出力ケーブル66が接続される配電用モジュール64と、前記配電用モジュール64から導出したインスツルメント類15等へ接続するための所要数の配線ケーブル67とにより構成している。
【0043】
そして、本実施例の電流用の可視化手段71は、例えば前記入力ケーブル65を回路基板62の手前の位置で固定鉄片65bを取り付けたコイル部65aを有する構成とし、このコイル部65aの内部に、前記コイル部65aに流れる電流による電磁誘導による力を利用して回動変位する可動鉄片72を備える支持軸73を配置し、支持軸73から針74を突設し、支持軸73の両端を固定支持片75、76で回転可能に支持し、さらに固定支持片76の上部に目盛り板77を配置して、可動鉄片型メータの原理を利用して前記入力ケーブル65に流れる電流を針74の回動変位により可視化するように構成している。
【0044】
前記可視化手段71は、前記出力ケーブル66側に設けてもよいし、電流が流れる各所のケーブルに設けてもよい。
【0045】
また、前記可視化手段71を可動鉄片型メータの原理に替えて可動コイル型メータの原理を利用して前記入力ケーブル65に流れる電流を針74の回動変位により可視化してもよい。
【0046】
前記電気系ユニット51に設ける回路素子の発熱用の可視化手段81は以下のように構成している。
【0047】
すなわち、例えば前記集積回路モジュール63a乃至63dの上面等に公知の熱により変色する感温インクを塗着した感温シート82を貼り付け、前記集積回路モジュール63a乃至63dの動作に伴う温度変化を感温シート82の色変化として可視化するように構成している。
【0048】
この場合、前記集積回路モジュール63a乃至63dの上面等に直接感温インクを塗着した構成としたり、前記電気系ユニット51を収納する図示しないケース自体に感温シート82を貼り付けたり、ケース自体に直接感温シート82を貼ったり、感温インクを塗着した構成とすることも可能である。
【0049】
また、前記入力ケーブル65、出力ケーブル66、配線ケーブル67等のケーブル被覆に直接感温インクを塗着したり、ケーブル類を感温シートで束ねたりして、過電流によるケーブルの異常発熱を色変化として可視化するように構成してもよい。
【0050】
次に、前記流体系ユニット52における水系ユニット53における可視化手段91乃至94について説明する。
【0051】
すなわち、前記水系ユニット53は、
図4に示すように、水供給源からの水を流通させる主管路101と、フランジ管継手102と、接続管路103と、接続管路103の途中に接続した透明管路104と、前記接続管路103の端部に接続されるとともに各インスツルメント類15等へ水を分配するための分配管路ユニット105と、前記分配管路ユニット105から導出した所要数の水用ホース106とを具備している。
【0052】
また、前記主管路101の途中には、ダイヤフラムを内蔵したダイヤフラムユニット107を接続している。
【0053】
そして、ダイヤフラムユニット107の上端部に、内蔵したダイヤフラムの前記主管路101内を流れる水の水圧変化に応じた変位に連動して突出長が変化する突片107aを出入可能に配置して、水の水圧変化を可視化する可視化手段91を構成している。
【0054】
なお、前記ダイヤフラムユニット107の配置は上述した例に限定されるものではない。
【0055】
また、前記フランジ管継手102の下部には水受け用のトレー108を配置し、前記フランジ管継手102の接続領域から漏出する水又は水滴をトレー108に貯留するように構成し、これにより、水漏れを可視化する可視化手段92を構成している。
【0056】
この場合、トレー108に、図示しないが、水分を含むと変色する素材(変色紙等)を貼り付けて二値化処理により変色の有無や、水漏れの量を監視し易くすることも可能である。
【0057】
前記透明管路104は、その内部を流れる水の水垢等の付着による外観形態の変化による管路の劣化や、管路内に発生するカルキや錆等の付着による管路の具合(カルキ等の不純物が浮遊している場合は浮遊物の大きさや数)を可視化する可視化手段93を構成している。
【0058】
また、前記透明管路104の後部に、図示しないが、白いボードや、照明光を発する照明手段を配置して前記透明管路104の視覚性を向上させるようにすることもできる。
【0059】
さらに、前記透明管路104の内部に、
図5に示すように、前記透明管路104の内径に応じた小型の水車111を配置し、かつ、その一つの羽根112の一部に表裏双方にわたって例えば赤色等のマーク113を付し、水流の流れに応じた水車111やマーク113の回転量、したがって、水流の流速を判定可能とする水流の可視化手段94を構成することもできる。
【0060】
この場合、前記撮像手段55としては、ビデオカメラを採用した構成とするものである。
【0061】
次に、前記流体系ユニット52における空気系ユニット54における可視化手段95、96について説明する。
【0062】
前記空気系ユニット54は、
図6に示すように、空気供給源からの空気を流通させる空気主管路121と、空気レギュレータ等を内装した空気調整ユニット122と、空気接続管路123と、空気接続管路123の途中に接続した空気透明管路124と、前記空気接続管路123の端部に接続されるとともに各インスツルメント類15等へ空気を分配するための空気分配管路ユニット125と、前記空気分配管路ユニット125から導出した所要数の空気用ホース126を具備している。
【0063】
前記空気接続管路123と空気透明管路124との接続部の外側近傍には、小型の旗131を配置し、前記接続部からの空気漏れを旗のなびきにより可視化する空気の可視化手段95を構成している。
【0064】
この場合、小型の旗131に替えて小型の風車を配置する構成としてもよい、
【0065】
また、空気の可視化手段95の場合、小型の旗131のなびき形により漏れ位置を推定することも可能となる。
【0066】
前記空気透明管路124の内部に、
図7に示すように、前記水流の可視化手段94の場合と略同様に、前記空気透明管路124の内径に応じた小型の風車132を配置し、かつ、その風車132の一つの羽根133の一部に表裏双方にわたって例えば赤色等のマーク134を付し、空気の流れに応じた風車132やマーク134の回転量、したがって、空気の流速を算出可能とする空気の可視化手段96を構成している。
【0067】
この場合、前記撮像手段55としては、ビデオカメラを採用した構成とするものである。
【0068】
次に、機構系の可視化手段97の構成例について再び
図4を参照して説明する。
【0069】
この可視化手段97は、前記フランジ管継手102のフランジ部を締め付けるボルト141のねじ部に例えばピアノ線等の針金142の端部を巻き付けるとともに、この針金142の上部をU状に曲げて、その端部に小重量の錘体143を取り付けることにより構成している。
【0070】
そして、前記フランジ管継手102のフランジ部にボルト141のねじ緩みが生じ振動が発生した時の管路振動を前記錘体143の揺れとして可視化するものである。
【0071】
なお、前記可視化手段97は、上述した場合の他、前記電気系ユニット51、水系ユニット53、空気系ユニット54の主要な機構部分に各々配置してもよいことは言うまでもない。
【0072】
次に、本実施例に係る医療機器用監視システム1の一種である歯科診療用ユニット11の制御系について、上述した各可視化手段71、81、91乃至97の変化を撮像手段55により撮像し、画像処理して、歯科診療用ユニット11の監視を行う系を主にして説明する。
【0073】
図8に本実施例に係る前記歯科診療用ユニット11の制御系である画像処理制御手段41の概略構成を示す。
【0074】
この画像処理制御手段41は、全体の制御を行う制御部151と、前記歯科診療用ユニット11の動作プログラム及び前記各可視化手段91乃至97の変化の状態を処理する処理プログラムを格納したプログラムメモリ152と、前記撮像手段55にて撮像した前記各可視化手段91乃至97の変化の状態の画像情報が伝送される画像情報受信処理部153と、伝送された画像情報を記憶する画像情報記憶部154と、画像情報記憶部154に記憶した各画像情報から各可視化手段91乃至97の変化の状態を示す各可視化イメージ画像情報群(詳細は後述する)を抽出する可視化イメージ画像情報生成部155と、前記可視化イメージ画像情報生成部155にて生成した各可視化イメージ画像情報群を記憶する可視化イメージ画像情報記憶部156と、前記各可視化手段91乃至97の変化の状態に対応した各比較用イメージ画像情報群(詳細は後述する)を予めランク付け(例えば通常状態、異常兆候有状態、異常状態にランク付け)して記憶している比較用イメージ画像情報記憶部157と、前記可視化イメージ画像情報記憶部156に記憶した各可視化イメージ画像情報と、前記比較用イメージ画像情報記憶部157に記憶した各比較用画像情報群との中から、各々対応する者同士を比較し、例えば通常状態、異常兆候有状態、異常状態と判定する比較判定処理部158と、前記比較判定処理部158にて異常兆候有状態と判定されたとき故障兆候有を意味する故障兆候警告情報を例えばチャイム音により発する故障兆候警告部159と、前記比較判定処理部158にて異常状態と判定されたとき故障を意味する故障警告情報を例えばブザー音により発する故障警告部160と、前記比較判定処理部158により異常兆候有状態又は異常状態と判定されたとき、故障兆候警告情報又は故障警告情報をインターネット網162を介してメーカー管理端末163、メンテナンス業者管理端末164に送信する通信処理部161と、各種画像情報、文字情報を画面表示する表示部165と、各種文字情報の入力操作を行うキーボード166と、前記制御系に外部接続されるプリンタ167と、前記比較判定処理部158の判定結果を記憶する判定処理結果記憶部168と、を有している。
【0075】
次に、本実施例に係る医療機器用監視システム1の動作を、前記撮像手段55にて前記各可視化手段71,81、91乃至97の変化の状態を撮像し、前記比較判定処理部158により判定処理する動作を主にし、かつ、
図9乃至
図17を参照して個別に説明する。
【0076】
図9は、前記電流用の可視化手段71の前記針74、目盛り板77を撮像手段55により撮像して、制御系に取り込み、前記可視化イメージ画像情報生成部155により前記針74、目盛り板77のイメージ画像情報を生成し、このイメージ画像情報と、比較用イメージ画像情報記憶部157に記憶している対応する比較用イメージ画像情報とを前記表示部165の画面に表示しつつ前記比較判定処理部158により比較判定する態様を示している。
【0077】
この場合、前記比較判定処理部158は、前記針74、目盛り板77のイメージ画像情報における針画像の振れの状態を比較し、針画像の振れが小であれば通常状態(
図9上欄)、針画像の振れが中程度であれば異常兆候有状態(
図9中欄)、針画像の振れが大であれば異常状態(
図9下欄)と判定する。
【0078】
そして、前記比較判定処理部158にて異常兆候有状態と判定されたときは、前記故障兆候警告部159により例えばチャイム音により故障兆候警告情報を発する。
【0079】
また、前記比較判定処理部158にて異常状態と判定されたときは、前記故障警告部160により例えばブザー音により故障警告情報を発する。
【0080】
このようにして、本実施例に係る歯科診療用ユニット11によれば、前記入力ケーブル65に流れる電流の状態を可視化し、異常兆候有状態又は異常状態を的確に把握して事後の対策を速やかに講じることが可能となる。
【0081】
また、前記比較判定処理部158により異常兆候有状態又は異常状態と判定されたとき、前記制御系は通信処理部161、インターネット網162を介して前記針74、目盛り板77のイメージ画像情報、及び、異常兆候有状態又は異常状態の情報をメーカー管理端末163、メンテナンス業者管理端末164に送信することで、迅速な部品交換、修理や故障発生前の早めのメンテナンス実行等の対策を速やかに講じることが可能となる。
【0082】
図10は、前記発熱用の可視化手段81の例えば前記集積回路モジュール63a及び感温シート82を撮像手段55により撮像して、制御系に取り込み、前記可視化イメージ画像情報生成部155により前記集積回路モジュール63a及び感温シート82のイメージ画像情報を生成し、このイメージ画像情報と、比較用イメージ画像情報記憶部157に記憶している対応する比較用イメージ画像情報とを前記表示部165の画面に表示しつつ前記比較判定処理部158により比較判定する態様を示している。
【0083】
この場合、前記比較判定処理部158は、前記感温シート82のイメージ画像情報おける色と、比較用イメージ画像情報における感温シート画像の色とを比較し、変色がなければ通常状態(
図10上欄)、感温シート画像の色が少し変色している場合に異常兆候有状態(
図10中欄)、感温シート画像の色が大きく変色している場合に異常状態(
図10下欄)と判定する。
【0084】
前記集積回路モジュール63b乃至63dに関しても上述した場合と同様である。
【0085】
そして、前記比較判定処理部158にて異常兆候有状態と判定されたときは、前記故障兆候警告部159により例えばチャイム音により故障兆候警告情報を発する。
【0086】
また、前記比較判定処理部158にて異常状態と判定されたときは、前記故障警告部160により例えばブザー音により故障警告情報を発する。
【0087】
このようにして、本実施例に係る歯科診療用ユニット11によれば、前記集積回路モジュール63a等の温度変化の状態を可視化し、異常兆候有状態又は異常状態を的確に把握して事後の対策を速やかに講じることが可能となる。
【0088】
メーカー管理端末163、メンテナンス業者管理端末164に対するイメージ画像情報、及び、異常兆候有状態又は異常状態の情報の通信を行う点は上述した場合と同様である。
【0089】
図11は、前記水の水圧変化を可視化する可視化手段91を構成するダイヤフラムユニット107の上端部に出入可能に配置した突片107aを撮像手段55により撮像して、制御系に取り込み、前記可視化イメージ画像情報生成部155によりイメージ画像情報を生成し、このイメージ画像情報と、比較用イメージ画像情報記憶部157に記憶している対応する比較用イメージ画像情報とを前記表示部165の画面に表示しつつ前記比較判定処理部158により比較判定する態様を示している。
【0090】
この場合、前記比較判定処理部158は、ダイヤフラムユニット107の上端部における突片107aの出入量を示すイメージ画像と、比較用イメージ画像情報における対応する比較用イメージ画像情報とを比較し、突片107aの出入量を示すイメージ画像における突片の突出量が小であれば通常状態(
図11上欄)、突片の突出量が中程度(水圧がやや高い)であれば異常兆候有状態(
図11中欄)、突片の突出量が大(水圧が高い)であれば異常状態(
図11下欄)と判定する。
【0091】
そして、前記比較判定処理部158にて異常兆候有状態と判定されたときは、前記故障兆候警告部159により例えばチャイム音により故障兆候警告情報を発する。
【0092】
また、前記比較判定処理部158にて異常状態と判定されたときは、前記故障警告部160により例えばブザー音により故障警告情報を発する。
【0093】
このようにして、本実施例に係る歯科診療用ユニット11によれば、前記主管路101内を流れる水の水圧変化を突片107aの出入量の変化として可視化し、異常兆候有状態又は異常状態を的確に把握して事後の対策を速やかに講じることが可能となる。
【0094】
メーカー管理端末163、メンテナンス業者管理端末164に対するイメージ画像情報、及び、異常兆候有状態又は異常状態の情報の通信を行う点は上述した場合と同様である。
【0095】
図12は前記フランジ管継手102の水漏れを可視化する可視化手段92を構成するトレー108、及び、トレー108内の水又は水滴を撮像手段55により撮像して、制御系に取り込み、前記可視化イメージ画像情報生成部155によりイメージ画像情報を生成し、このイメージ画像情報と、比較用イメージ画像情報記憶部157に記憶している対応する比較用イメージ画像情報とを前記表示部165の画面に表示しつつ前記比較判定処理部158により比較判定する態様を示している。
【0096】
この場合、前記比較判定処理部158は、前記トレー108、水又は水滴のイメージ画像と、比較用イメージ画像情報群における対応する比較用イメージ画像情報とを比較し、前記トレー108を示すイメージ画像中に水又は水滴のイメージ画像が無い場合には通常状態(
図12上欄)、前記トレー108を示すイメージ画像中に例えば水滴のイメージ画像があれば異常兆候有状態(
図12中欄)、前記トレー108を示すイメージ画像中に例えば水塊のイメージ画像があれば異常状態(
図12下欄)と判定する。
【0097】
そして、前記比較判定処理部158にて異常兆候有状態と判定されたときは、前記故障兆候警告部159により例えばチャイム音により故障兆候警告情報を発する。
【0098】
また、前記比較判定処理部158にて異常状態と判定されたときは、前記故障警告部160により例えばブザー音により故障警告情報を発する。
【0099】
このようにして、本実施例に係る歯科診療用ユニット11によれば、前記フランジ管継手102の水漏れの有無を可視化し、異常兆候有状態又は異常状態を的確に把握して事後の対策を速やかに講じることが可能となる。
【0100】
メーカー管理端末163、メンテナンス業者管理端末164に対するイメージ画像情報、及び、異常兆候有状態又は異常状態の情報の通信を行う点は上述した場合と同様である。
【0101】
図13は、管路の具合を可視化する可視化手段93を構成する水系ユニット53の透明管路104を撮像手段55により撮像して、制御系に取り込み、前記可視化イメージ画像情報生成部155によりイメージ画像情報を生成し、このイメージ画像情報と、比較用イメージ画像情報記憶部157に記憶している対応する比較用イメージ画像情報とを前記表示部165の画面に表示しつつ前記比較判定処理部158により比較判定する態様を示している。
【0102】
この場合、前記比較判定処理部158は、前記透明管路104の外観のイメージ画像と、比較用イメージ画像情報群における対応する比較用イメージ画像情報とを比較し、前記透明管路104の外観のイメージ画像の見た目の透明度が高いときには通常状態(
図13上欄)、透明管路104の外観のイメージ画像が少し濁っている(
図13において薄いグレー色で示す)ときには異常兆候有状態(
図13中欄)、透明管路104の外観のイメージ画像が激しく濁っているときには異常状態(
図13下欄)と判定する。
【0103】
そして、前記比較判定処理部158にて異常兆候有状態と判定されたときは、前記故障兆候警告部159により例えばチャイム音により故障兆候警告情報を発する。
【0104】
また、前記比較判定処理部158にて異常状態と判定されたときは、前記故障警告部160により例えばブザー音により故障警告情報を発する。
【0105】
このようにして、本実施例に係る歯科診療用ユニット11によれば、前記透明管路104の内部を流れる水の水垢等の付着による外観形態の変化による管路の劣化や、管路内に発生するカルキや錆等の付着による管路の具合(カルキ等の不純物が浮遊している場合は浮遊物の大きさや数)を可視化し、その状態を推定又は判定することが可能となり、また、異常兆候有状態又は異常状態を的確に把握して事後の対策を速やかに講じることが可能となる。
【0106】
メーカー管理端末163、メンテナンス業者管理端末164に対するイメージ画像情報、及び、異常兆候有状態又は異常状態の情報の通信を行う点は上述した場合と同様である。
【0107】
図14は水流の可視化手段94を構成する水系ユニット53の透明管路104をマーク113を付した水車111を含んで撮像手段55により撮像して、制御系に取り込み、前記可視化イメージ画像情報生成部155によりイメージ画像情報を生成し、このイメージ画像情報と、比較用イメージ画像情報記憶部157に記憶している対応する比較用イメージ画像情報とを前記表示部165の画面に表示しつつ前記比較判定処理部158により比較判定する態様を示している。
【0108】
この場合、前記比較判定処理部158は、前記透明管路104の内部のマーク113を付した水車111のイメージ画像と、比較用イメージ画像情報群における対応する比較用イメージ画像情報とを比較し、前記水車111に付したマーク113の経時的な変化の状態を判定して透明管路104内を流れる水の流速が通常か否かを判定し、さらには、水の単位時間の流速を定性的に判定可能とするものである。
【0109】
すなわち、前記水車111に付したマーク113の経時的な変化量が例えば小さいときには通常状態(
図14上欄)、経時的な変化量が中程度のときには異常兆候有状態(
図14中欄)、経時的な変化量が大きいときには異常状態(
図14下欄)と判定する。
【0110】
そして、前記比較判定処理部158にて異常兆候有状態と判定されたときは、前記故障兆候警告部159により例えばチャイム音により故障兆候警告情報を発する。
【0111】
また、前記比較判定処理部158にて異常状態と判定されたときは、前記故障警告部160により例えばブザー音により故障警告情報を発する。
【0112】
このようにして、本実施例に係る歯科診療用ユニット11によれば、水系ユニット53の透明管路104を流れる水の主に流速を可視化し、その状態を推定又は判定することが可能となり、また、異常兆候有状態又は異常状態を的確に把握して事後の対策を速やかに講じることが可能となる。
【0113】
メーカー管理端末163、メンテナンス業者管理端末164に対するイメージ画像情報、及び、異常兆候有状態又は異常状態の情報の通信を行う点は上述した場合と同様である。
【0114】
図15は、前記空気接続管路123と空気透明管路124との接続部の外側近傍に配置した空気の可視化手段95を構成する小型の旗131を撮像手段55により撮像して、制御系に取り込み、前記可視化イメージ画像情報生成部155によりイメージ画像情報を生成し、このイメージ画像情報と、比較用イメージ画像情報記憶部157に記憶している対応する比較用イメージ画像情報とを前記表示部165の画面に表示しつつ前記比較判定処理部158により比較判定する態様を示している。
【0115】
この場合には、前記比較判定処理部158は、小型の旗131のイメージ画像と、比較用イメージ画像情報群における対応する比較用イメージ画像情報とを比較し、前記空気接続管路123と空気透明管路124との接続部における空気漏れの有無、程度を判定するものである。
【0116】
すなわち、前記小型の旗131のイメージ画像と、比較用イメージ画像情報群における対応する比較用イメージ画像情報とを比較し、小型の旗131のイメージ画像における旗ぶれの度合いを判定して、旗ぶれ度合いが無いか小さいときには通常状態(
図15上欄)、旗ぶれ度合いが中程度のときには異常兆候有状態(
図15中欄)、旗ぶれ度合いが大きいときには異常状態(
図15下欄)と判定する。
【0117】
そして、前記比較判定処理部158にて異常兆候有状態と判定されたときは、前記故障兆候警告部159により例えばチャイム音により故障兆候警告情報を発する。
【0118】
また、前記比較判定処理部158にて異常状態と判定されたときは、前記故障警告部160により例えばブザー音により故障警告情報を発する。
【0119】
このようにして、本実施例に係る歯科診療用ユニット11によれば、空気系ユニット54を構成する管路における空気漏れを、小型の旗131のイメージ画像における旗ぶれとして可視化し、その状態を推定又は判定することが可能となり、また、異常兆候有状態又は異常状態を的確に把握して事後の対策を速やかに講じることが可能となる。
【0120】
メーカー管理端末163、メンテナンス業者管理端末164に対するイメージ画像情報、及び、異常兆候有状態又は異常状態の情報の通信を行う点は上述した場合と同様である。
【0121】
また、前記空気の可視化手段95によれば、旗ぶれの軌跡によりどの方向から、どのくらいの強さで、いつから発生しているか検出したり、なびいた方向から漏れ位置を推測することも可能となる。
【0122】
図16は、空気の可視化手段96を構成する前記空気透明管路124をマーク134を付した風車132を含んで撮像手段55により撮像して、制御系に取り込み、前記可視化イメージ画像情報生成部155によりマーク134を付した風車132のイメージ画像情報を生成し、このイメージ画像情報と、比較用イメージ画像情報記憶部157に記憶している対応する比較用イメージ画像情報とを前記表示部165の画面に表示しつつ前記比較判定処理部158により比較判定する態様を示している。
【0123】
この場合には、前記比較判定処理部158は、前記空気透明管路124の内部のマーク134を付した風車132のイメージ画像と、比較用イメージ画像情報群における対応する比較用イメージ画像情報とを比較し、前記風車132に付したマーク134の経時的な変化の状態を判定して透明管路124内を流れる空気の流速(風速)が通常か否かを判定し、さらには、空気の単位時間の流速を定性的に判定可能とするものである。
【0124】
すなわち、前記風車132に付したマーク134の経時的な変化量が例えば小さいときには通常状態(
図16上欄)、経時的な変化量が中程度のときには異常兆候有状態(
図16中欄)、経時的な変化量が大きいときには異常状態(
図16下欄)と判定する。
【0125】
そして、前記比較判定処理部158にて異常兆候有状態と判定されたときは、前記故障兆候警告部159により例えばチャイム音により故障兆候警告情報を発する。
【0126】
また、前記比較判定処理部158にて異常状態と判定されたときは、前記故障警告部160により例えばブザー音により故障警告情報を発する。
【0127】
このようにして、本実施例に係る歯科診療用ユニット11によれば、前記空気透明管路124を流れる空気の主に流速を可視化し、その状態を推定又は判定することが可能となり、また、異常兆候有状態又は異常状態を的確に把握して事後の対策を速やかに講じることが可能となる。
【0128】
メーカー管理端末163、メンテナンス業者管理端末164に対するイメージ画像情報、及び、異常兆候有状態又は異常状態の情報の通信を行う点は上述した場合と同様である。
【0129】
図17は、機構系の可視化手段97の構成する前記フランジ管継手102のフランジ部を締め付けるボルト141のねじ部に配置した針金142、錘体143を、撮像手段55により撮像して、制御系に取り込み、前記可視化イメージ画像情報生成部155によりイメージ画像情報を生成し、このイメージ画像情報と、比較用イメージ画像情報記憶部157に記憶している対応する比較用イメージ画像情報とを前記表示部165の画面に表示しつつ前記比較判定処理部158により比較判定する態様を示している。
【0130】
この場合には、前記比較判定処理部158は、前記針金142、錘体143のイメージ画像と、比較用イメージ画像情報群における対応する比較用イメージ画像情報とを比較し、前記錘体143の振れの度合いが通常か否かを判定し、前記フランジ管継手102のフランジ部の振動による管路の緩みを判定可能とするものである。
【0131】
すなわち、前記錘体143のイメージ画像における振れの度合いが無いか極めて小さいときには通常状態(
図17上欄)、錘体143の振れの度合いがが中程度のときには異常兆候有状態(
図17中欄)、錘体143の振れの度合いがが大きいときには異常状態(
図17下欄)と判定する。
【0132】
そして、前記比較判定処理部158にて異常兆候有状態と判定されたときは、前記故障兆候警告部159により例えばチャイム音により故障兆候警告情報を発する。
【0133】
また、前記比較判定処理部158にて異常状態と判定されたときは、前記故障警告部160により例えばブザー音により故障警告情報を発する。
【0134】
このようにして、本実施例に係る歯科診療用ユニット11によれば、前記空気系ユニット54を構成する管路の緩み具合を錘体143のイメージ画像における振れの度合いにより可視化し、その状態を推定又は判定することが可能となり、また、異常兆候有状態又は異常状態を的確に把握して事後の対策を速やかに講じることが可能となる。
【0135】
メーカー管理端末163、メンテナンス業者管理端末164に対するイメージ画像情報、及び、異常兆候有状態又は異常状態の情報の通信を行う点は上述した場合と同様である。
【0136】
図18は、前記可視化手段81の構成を応用した可視化手段81Aを採用するとともに、電気系ユニット51Aを、前記電源供給ケーブル21が接続される第1の切換回路ユニット171と、前記第1の切換回路ユニット171の出力側に並列接続した同一仕様の第1の電源回路ボックス172A、及び、第2の電源回路ボックス172Bと、第1の電源回路ボックス172A、及び、第2の電源回路ボックス172Bの出力側に接続した第2の切換回路ユニット173と、第2の切換回路ユニット173の出力側に接続した配電用モジュール174と、前記配電用モジュール174から導出したインスツルメント類15等へ接続するための所要数の配線ケーブル175と、により構成している。
【0137】
そして、第1の電源回路ボックス172A、及び、第2の電源回路ボックス172Bの上面に発熱用の可視化手段81Aを構成する前記感温シート82と同様な構造の感温シート176を貼付して、第1の電源回路ボックス172A、又は、第2の電源回路ボックス172Bの発熱状態を感温シート176の色変化として可視化するように構成している。
【0138】
このような構成とすることにより、例えば第1の電源回路ボックス172Aに通電して歯科診療用ユニット11を動作させている状態において、感温シート176が色変化し、前記比較判定処理部158により第1の電源回路ボックス172Aの異常兆候有状態、又は、異常状態が判定されたとき、前記画像処理制御手段41による制御で前記第1の切換回路ユニット171、第2の切換回路ユニット173を切り換え(電気系の系統切り換え)、第1の電源回路ボックス172Aへの通電から第2の電源回路ボックス172Bによる通電へと変更することが可能となり、上述した電気系に故障徴候が生じたり又は故障に至った場合において、当該電気系の機能維持に万全を期することができる。
【0139】
このような系統切り換えに関しては、上述した場合の他、図示していないが、歯科診療用ユニット11における水系統、空気系統に関しても同様に採用することが可能であることはもちろんである。
【0140】
上述した実施例では、
図2に示すように、撮像手段55が1台の場合について説明したが、撮像手段は複数あってもよい。また電気系ユニット51、水系ユニット53、空気系ユニット54も複数あってもよい。
【0141】
例えば、基礎ユニット2、スピットン置台12、ドクター用診療テーブル3に分散配置した複数の撮像手段55で監視してもよい。
【0142】
さらに、分散された1乃至複数の電気系ユニット、水系ユニット、空気系ユニットによりユニット群を構成し、各ユニットに1台ずつ撮像手段55を設けて監視してもよい。
【0143】
また、前記画像処理制御手段41は、医療機器である歯科診療用ユニット11内部に設けてもよいし、歯科診療用ユニット11の外部例えば診療室内に設置してもよい。
【0144】
これにより、当該歯科診療用ユニット11自体の電気系における電流、発熱の変化の状態、流体系における流量、圧力、漏れ、汚れ、劣化の状態、又は、機構系における振動の状態から、これら各構成要素の故障の兆候や故障状態の把握を容易化して、正常状態への迅速な復元を実現することができる医療機器を提供することができる。
【0145】
さらに、前記撮像手段55は、画像処理手段41とWiFi(IEEE802.11)、Bluetooth(登録商標)(IEEE802.15.1)、ZigBee(IEEE802.15.4)等の無線手段を使って無線接続されてもよい。
【0146】
さらにまた、診療室に複数の医療機器である歯科診療用ユニット11が存在する場合には、各歯科診療用ユニットに設けられた撮像手段55の撮像情報を診療室に設けた一つの画像処理制御手段41にて収集し処理してもよい。
これにより、診療室内に複数の歯科診療用ユニット11を配置した構成の基に、簡略安価な構成で、当該各歯科診療用ユニット11の故障の兆候や故障状態の把握を容易化して各々の歯科診療用ユニット11について個別的に正常状態への迅速な復元を実現することができる。
【0147】
尚、上述した実施例では、前記歯科診療用ユニット11の構成要素として、電気系ユニット51、流体系ユニット52、機構系の全てを含む場合について説明したが、これに限らず、前記歯科診療用ユニット11の構成要素として、電気系ユニット51と流体系ユニット52とを含む構成、電気系ユニット51と機構系とを含む構成、流体系ユニット52と機構系とを含む構成とを含む構成の場合や、前記三種の構成要素のうち一種のみの構成要素を含む系の場合においても、各々の場合に応じて電気系、流体系、及び、機構系の各構成要素のうち、必要とする構成要素の変化の状況を可視化する可視化手段を設けることで、本実施例の医療機器用監視システム1や歯科診療用ユニット11を実現することが可能である。
【0148】
以上本発明の実施例について述べたが、本発明は上述に実施例に限定されるものではなく実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で、種々変形して実施することが可能である。また適宜な組み合わせにより種々変形して実施することが可能である。