特許第6824765号(P6824765)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6824765
(24)【登録日】2021年1月15日
(45)【発行日】2021年2月3日
(54)【発明の名称】回転電機のステータ
(51)【国際特許分類】
   H02K 11/25 20160101AFI20210121BHJP
【FI】
   H02K11/25
【請求項の数】5
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2017-14681(P2017-14681)
(22)【出願日】2017年1月30日
(65)【公開番号】特開2018-125923(P2018-125923A)
(43)【公開日】2018年8月9日
【審査請求日】2019年12月16日
(73)【特許権者】
【識別番号】000005326
【氏名又は名称】本田技研工業株式会社
(73)【特許権者】
【識別番号】000145242
【氏名又は名称】株式会社芝浦電子
(74)【代理人】
【識別番号】110002505
【氏名又は名称】特許業務法人航栄特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】藤永 高迅
(72)【発明者】
【氏名】伊東 悠太
(72)【発明者】
【氏名】吉原 孝正
(72)【発明者】
【氏名】竹村 満
(72)【発明者】
【氏名】桐原 雅典
【審査官】 三澤 哲也
(56)【参考文献】
【文献】 特開2014−178258(JP,A)
【文献】 特開2016−032315(JP,A)
【文献】 特開平04−281352(JP,A)
【文献】 国際公開第2011/117985(WO,A1)
【文献】 米国特許第04203045(US,A)
【文献】 米国特許出願公開第2013/0106251(US,A1)
【文献】 中国特許出願公開第102812624(CN,A)
【文献】 特開2013−051806(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H02K 11/25
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ステータコアと、
該ステータコアに取り付けられるコイルと、
前記コイルに接触して該コイルの温度を検出する温度センサと、
前記ステータコアに取り付けられ、前記温度センサを前記コイルに向けて弾性的に押圧するように保持するセンサブラケットと、を備える、回転電機のステータであって、
前記ステータコアは、前記ステータコアの外周において、径方向外側に突出して形成された固定部を有し、
前記固定部は、
前記センサブラケットを締結するボルト穴と、
前記ボルト穴の両側に、外径側に向かうに従い、前記回転電機のステータの中心と該ボルト穴とを結ぶ仮想直線に近づく一対の傾斜面と、を有し、
前記センサブラケットは、前記ステータコアの前記ボルト穴に一点でのみ締結され、
前記ボルト穴は、前記ステータコアをハウジングに締結するためのボルト穴であり、
前記センサブラケットは、前記一対の傾斜面と係合する爪部を有し、
前記センサブラケットと前記ステータコアとの締結点と、前記温度センサと前記コイルとの接触点とが、前記センサブラケットの押圧方向と直交する方向において近接配置されている、回転電機のステータ。
【請求項2】
請求項に記載の回転電機のステータであって、
前記爪部は、前記一対の傾斜面の一方と係合する第1爪部と、前記一対の傾斜面の他方と係合する第2爪部と、を有する、回転電機のステータ。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の回転電機のステータであって、
前記センサブラケットは、前記センサブラケットを前記ステータコアに締結するためのボルト穴を有するブラケット本体と、
前記ブラケット本体から内径側に延びて前記押圧方向に弾性を有するバネ部と、
該バネ部の先端部に設けられ、前記温度センサを保持するセンサ保持部と、を備え、
前記バネ部の伸縮方向は、前記押圧方向と同一である、回転電機のステータ。
【請求項4】
請求項に記載の回転電機のステータであって、
前記接触点は、前記センサブラケットの押圧方向と直交する方向において前記センサ保持部よりも前記締結点側に位置している、回転電機のステータ。
【請求項5】
請求項1〜のいずれか1項に記載の回転電機のステータであって、
前記接触点は、前記センサブラケットの押圧方向と直交する方向において前記センサブラケットと前記ステータコアとの締結点とオーバーラップしている、回転電機のステータ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、センサブラケットに保持された温度センサによってコイルの温度を検出する回転電機のステータに関する。
【背景技術】
【0002】
従来よりセンサブラケットに保持された温度センサによってコイルの温度を検出する回転電機のステータが知られている。例えば、特許文献1に記載のステータでは、内部にステータが固定されたケーシングにブラケットを取り付け、ブラケットから延びるアームの先端部に設けられたサーミスタをコイルエンドに弾性的に押し付けることが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2013−51806号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1に記載の構造では、ブラケットを取り付けるケーシングが必要なため、部品コスト、組立工数が増加する要因となっていた。また、ケーシングの寸法精度によっては測温位置精度が悪化するため、温度センサを保持するセンサブラケットの組み付け性の改善が望まれていた。
【0005】
本発明は、前述した課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、温度センサを保持するセンサブラケットの組み付け性に優れた回転電機のステータを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために、請求項1に係る発明は、
ステータコア(例えば、後述の実施形態のステータコア13)と、
該ステータコアに取り付けられるコイル(例えば、後述の実施形態のコイル15)と、
前記コイルに接触して該コイルの温度を検出する温度センサ(例えば、後述の実施形態の温度センサ60)と、
前記ステータコアに取り付けられ、前記温度センサを前記コイルに向けて弾性的に押圧するように保持するセンサブラケット(例えば、後述の実施形態のセンサブラケット50)と、を備える、回転電機のステータ(例えば、後述の実施形態のステータ12)であって、
前記ステータコアは、前記ステータコアの外周において、径方向外側に突出して形成された固定部(例えば、後述の実施形態の固定部13a)を有し、
前記固定部は、
前記センサブラケットを締結するボルト穴(例えば、後述の実施形態のボルト穴13b)と、
前記ボルト穴の両側に、外径側に向かうに従い、前記回転電機のステータの中心と該ボルト穴とを結ぶ仮想直線に近づく一対の傾斜面(例えば、後述の実施形態の傾斜面13d、13e)と、を有し、
前記センサブラケットは、前記ステータコアの前記ボルト穴に一点でのみ締結され、
前記ボルト穴は、前記ステータコアをハウジングに締結するためのボルト穴であり、
前記センサブラケットは、前記一対の傾斜面と係合する爪部(例えば、後述の実施形態の爪部56)を有し、
前記センサブラケットと前記ステータコアとの締結点(例えば、後述の実施形態の締結点P)と、前記温度センサと前記コイルとの接触点(例えば、後述の実施形態の接触点R)とが、前記センサブラケットの押圧方向(例えば、後述の実施形態の第2方向)と直交する方向(例えば、後述の実施形態の第3方向)において近接配置されている。
【0009】
請求項に係る発明は、請求項の構成に加えて、
前記爪部は、前記一対の傾斜面の一方(例えば、後述の実施形態の傾斜面13d)と係合する第1爪部(例えば、後述の実施形態の第1爪部56a)と、前記一対の傾斜面の他方(例えば、後述の実施形態の傾斜面13e)と係合する第2爪部(例えば、後述の実施形態の第2爪部56b)と、を有する。
【0010】
請求項に係る発明は、請求項1又は2の構成に加えて、
前記センサブラケットは、前記センサブラケットを前記ステータコアに締結するためのボルト穴(例えば、後述の実施形態のボルト穴55)を有するブラケット本体(例えば、後述の実施形態のブラケット本体51)と、
前記ブラケット本体から内径側に延びて前記押圧方向に弾性を有するバネ部(例えば、後述の実施形態のバネ部52)と、
該バネ部の先端部に設けられ、前記温度センサを保持するセンサ保持部(例えば、後述の実施形態のセンサ保持部53)と、を備え、
前記バネ部の伸縮方向は、前記押圧方向と同一である。
【0011】
請求項に係る発明は、請求項に記載の構成に加えて、
前記接触点は、前記センサブラケットの押圧方向と直交する方向において前記センサ保持部よりも前記締結点側に位置している。
【0012】
請求項に係る発明は、請求項1〜のいずれか1項に記載の構成に加えて、
前記接触点は、前記センサブラケットの押圧方向と直交する方向において前記センサブラケットと前記ステータコアとの締結点とオーバーラップしている。
【発明の効果】
【0013】
請求項1の発明によれば、センサブラケットがステータコアに一点でのみ締結されるのでセンサブラケットの組み付け性がよく、センサブラケットを取り付けるケーシングが不要なため、部品コスト、組立工数を削減できる。
また、センサブラケットとステータコアとの締結点と、温度センサとコイルとの接触点とが、センサブラケットの押圧方向と直交する方向において近接配置されているので、センサブラケットをステータコアに組み付ける際に、コイルから温度センサに作用する反力によってセンサブラケットが回転するのを抑制できる。したがって、温度センサを保持するセンサブラケットの組み付け性が向上し、さらに温度センサの測温位置の精度を高めることができる。
また、ハウジングに対しステータコアを締結する締結点にセンサブラケットを共締めすることで、ステータコアにセンサブラケットを締結するための締結孔を設ける必要がない。
さらに、センサブラケットは、ステータコアの固定部に設けられた一対の傾斜面と係合する爪部を有するので、ステータコアに対するセンサブラケットの位置出しが容易となる。
【0016】
請求項の発明によれば、爪部が第1爪部と第2爪部とにより構成されることで、板材から折り曲げ形成により容易に爪部を形成できる。
【0017】
請求項の発明によれば、センサブラケットのバネ部の伸縮方向は、温度センサをコイルに向けて弾性的に押圧するセンサブラケットの押圧方向と同一であるので、温度センサをコイルに押圧する押圧荷重が安定する。
【0018】
請求項の発明によれば、接触点はセンサブラケットの押圧方向と直交する方向においてセンサ保持部よりも締結点側に位置しているので、センサブラケットをステータコアに組み付ける際に、コイルから温度センサに作用する反力によってセンサブラケットを回転させるモーメントが小さくなる。
【0019】
請求項の発明によれば、温度センサとコイルとの接触点は、センサブラケットの押圧方向と直交する方向においてセンサブラケットとステータコアとの締結点とオーバーラップしているので、センサブラケットをステータコアに組み付ける際に、コイルから温度センサに作用する反力によってセンサブラケットを回転させるモーメントが極めて小さくなる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
図1】本発明に係る一実施形態の回転電機の正面図である。
図2】ステータコアの正面図である。
図3】コイルセグメントの斜視図である。
図4】温度センサ及びセンサブラケットの斜視図である。
図5】センサブラケットに保持された温度センサが、ステータコアに取り付けられた状態を示す要部拡大斜視図である。
図6】センサブラケットに保持された温度センサが、ステータコアに取り付けられた状態を示す背面図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、本発明の一実施形態を、添付図面に基づいて説明する。なお、図面は符号の向きに見るものとする。
【0022】
図1に示すように、回転電機10のステータ12は、ハウジング11内に収容され、ステータ12の内側には、ロータ40が回転自在に配置されている。
【0023】
図2も参照して、ステータ12は、軸方向に貫通する複数のスロット14が周方向に所定の間隔で配置されたステータコア13と、スロット14に収容される複数相(例えば、U相、V相、W相)のコイル15と、を備える。
【0024】
ステータコア13は、径方向に突出する複数の固定部13aに設けられたボルト穴13bにボルト16を挿通させることで、ハウジング11に固定されている。固定部13aは、外径側に向かうに従い、回転電機10の中心Oとボルト穴13bとを結ぶ仮想直線ILに近づく一対の傾斜面13d、13eを有している。
【0025】
回転電機10のコイル15は、セグメントコンダクタ型コイルであり、図3に示すように、一対の脚部21と、両脚部21を一方の端部で接続する連結部22とからなる複数(本実施形態では4本)の略U字状のコイルセグメント20を1列に整列させて1つの束として、それぞれの脚部21を各スロット14に挿入し、スロット14から突出した脚部21の突出部分を周方向に折り曲げて対応するもの同士を接合して形成される。ステータコア13の軸方向両側には、それぞれコイルエンド30が突出して形成されている。即ち、スロット14から脚部21が突出するステータコア13の背面13R側には、コイルエンド30Rが形成され(図6参照)、これとは反対側となる連結部22が配置されるステータコア13の正面13F側には、コイルエンド30Fが形成される。
【0026】
コイル15のコイルエンド30Rには、センサブラケット50に保持された温度センサ60が接触配置されてコイルエンド30Rの温度を測定する。
【0027】
センサブラケット50は、図4に示すように、ブラケット本体51と、バネ部52と、センサ保持部53と、を備え、金属板をプレス加工することにより一体に成形されている。
【0028】
ブラケット本体51は、ステータコア13の表面13cに沿って延設される略三角形状の平板であり、センサブラケット50をステータコア13に締結するための1つのボルト穴55と、ステータコア13の固定部13aに係合する爪部56と、を有している。
【0029】
このボルト穴55には、ステータコア13をハウジング11に固定するための複数のボルト16のうちいずれか1つのボルト16が挿通する。即ち、センサブラケット50とステータコア13との締結点Pは、ステータコア13をハウジング11に締結するための締結点Qであり、センサブラケット50はステータコア13と共にハウジング11に共締めされる。
【0030】
爪部56は、ステータコア13の固定部13aの傾斜面13d、13eに沿ってブラケット本体51の外縁部から折り曲げ形成され、一方の傾斜面13dと係合する第1爪部56aと、他方の傾斜面13eと係合する第2爪部56bとを有する。第1爪部56a及び第2爪部56bと傾斜面13d、13eとをそれぞれ係合させることで、ステータコア13に対しセンサブラケット50を組み付ける際の位置出しが容易となる。
【0031】
バネ部52は、略U字形状に湾曲形成された一対の長尺板であり、第2爪部56bに対し第1爪部56aと反対側に位置するブラケット本体51の外縁部からステータコア13の表面13cと直交する方向(以下、第1方向とも呼ぶ)に立ち上がる立上部52aと、立上部52aからU字状に屈曲し、立上部52aに対し近接・離間する方向(以下、第2方向とも呼ぶ)に伸縮するU字部52bと、を有している。
【0032】
センサ保持部53には、セグメントコンダクタ型のコイル15におけるコイルエンド30Rの温度を検出するための温度センサ60が取り付けられる。
【0033】
温度センサ60は、一端がセンサ保持部53に支持され、長手方向がステータコア13の表面13cと直交する第1方向(軸方向)及び立上部52aに対し近接・離間する第2方向(径方向)に対し直交する方向(以下、第3方向とも呼ぶ)になるように配置される。温度センサ60の他端は、第3方向においてボルト穴55に近づく方向に配置され、コイル15のコイルエンド30Rに接触する。
【0034】
これにより、バネ部52の伸縮方向(第2方向)は、温度センサ60をコイル15のコイルエンド30Rに向けて弾性的に押圧するセンサブラケット50の押圧方向と同一となる。言い換えると、バネ部52は、ステータコア13の表面13cと平行な平面内(第2方向及び第3方向を含む平面内)において回転モーメントを発生させない。したがって、温度センサ60をコイルエンド30Rに押圧する押圧荷重が安定する。
【0035】
また、図6に示すように、センサブラケット50とステータコア13との締結点Pと、温度センサ60とコイルエンド30Rとの接触点Rとが、センサブラケット50の押圧方向(第2方向)と直交する第3方向において近接配置されている。より具体的には、温度センサ60とコイルエンド30Rとの接触点Rが、第3方向においてセンサ保持部53よりもセンサブラケット50とステータコア13との締結点P側に位置している。
【0036】
したがって、ボルト穴55の中心から接触点Rまでの距離Lが短くなり、コイルエンド30Rから温度センサ60に作用する反力によってボルト穴55(締結点P)を中心としてセンサブラケット50を回転させるモーメントが小さくなる。これにより、センサブラケット50をステータコア13に組み付ける際に、コイルエンド30Rから温度センサ60に作用する反力によってセンサブラケット50が回転するのを抑制できる。したがって、温度センサ60を保持するセンサブラケット50の組み付け性が向上し、さらに温度センサ60の測温位置の精度を高めることができる。なお、温度センサ60とコイルエンド30Rとの接触点Rが、第3方向においてボルト穴55とオーバーラップしていることが最も好ましい。
【0037】
以上説明したように、本実施形態によれば、センサブラケット50がステータコア13に一点でのみ締結されるのでセンサブラケット50の組み付け性がよく、センサブラケット50を取り付けるケーシングが不要なため、部品コスト、組立工数を削減できる。
【0038】
また、センサブラケット50とステータコア13との締結点Pと、温度センサ60とコイルエンド30Rとの接触点Rとが、センサブラケット50の押圧方向(第2方向)と直交する方向(第3方向)において近接配置されているので、センサブラケット50をステータコア13に組み付ける際に、コイルエンド30Rから温度センサ60に作用する反力によってセンサブラケット50が回転するのを抑制できる。したがって、温度センサ60を保持するセンサブラケット50の組み付け性が向上し、さらに温度センサ60の測温位置の精度を高めることができる。
【0039】
特に、温度センサ60とコイルエンド30Rとの接触点Rは、センサブラケット50の押圧方向(第2方向)と直交する方向(第3方向)においてセンサ保持部53よりも締結点P側に位置していることで、センサブラケット50をステータコア13に組み付ける際に、コイルエンド30Rから温度センサ60に作用する反力によってセンサブラケット50を回転させるモーメントが小さくなる。
【0040】
また、ハウジング11に対しステータコア13を締結する締結点Qにセンサブラケット50を共締めすることで、ステータコア13にセンサブラケット50を締結するための締結孔を設ける必要がない。
【0041】
また、ステータコア13の固定部13aは、センサブラケット50を締結するボルト穴13bと、ボルト穴13bの両側に、外径側に向かうに従い、回転電機のステータ12の中心Oとボルト穴13bとを結ぶ仮想直線ILに近づく一対の傾斜面13d、13eを有する。センサブラケット50は、一対の傾斜面13d、13eと係合する爪部56を有するので、ステータコア13に対するセンサブラケット50の位置出しが容易となる。
【0042】
また、爪部56が一対の傾斜面13d、13eのうち傾斜面13dと係合する第1爪部56aと、傾斜面13eと係合する第2爪部56bとにより構成されることで、板材から折り曲げ形成により容易に爪部56を形成できる。
【0043】
また、センサブラケット50のバネ部52の伸縮方向は、温度センサ60をコイルエンド30Rに向けて弾性的に押圧するセンサブラケット50の押圧方向と同一であるので、温度センサ60をコイル15に押圧する押圧荷重が安定する。
【0044】
尚、本発明は、前述した実施形態に限定されるものではなく、適宜、変形、改良、等が可能である。
【符号の説明】
【0045】
12 ステータ
13 ステータコア
13a 固定部
13b ボルト穴
13d 傾斜面
13e 傾斜面
15 コイル
50 センサブラケット
51 ブラケット本体
52 バネ部
53 センサ保持部
55 ボルト穴
56 爪部
56a 第1爪部
56b 第2爪部
60 温度センサ
IL 仮想直線
P センサブラケットとステータコアとの締結点
R 温度センサとコイルとの接触点
Q ステータコアをハウジングに締結するための締結点
図1
図2
図3
図4
図5
図6