特許第6824775号(P6824775)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 株式会社総合車両製作所の特許一覧

<>
  • 特許6824775-鉄道車両用開口フレーム 図000002
  • 特許6824775-鉄道車両用開口フレーム 図000003
  • 特許6824775-鉄道車両用開口フレーム 図000004
  • 特許6824775-鉄道車両用開口フレーム 図000005
  • 特許6824775-鉄道車両用開口フレーム 図000006
  • 特許6824775-鉄道車両用開口フレーム 図000007
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6824775
(24)【登録日】2021年1月15日
(45)【発行日】2021年2月3日
(54)【発明の名称】鉄道車両用開口フレーム
(51)【国際特許分類】
   B61D 17/08 20060101AFI20210121BHJP
   B61D 17/06 20060101ALI20210121BHJP
   B61D 17/00 20060101ALI20210121BHJP
【FI】
   B61D17/08
   B61D17/06
   B61D17/00 C
【請求項の数】4
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2017-31361(P2017-31361)
(22)【出願日】2017年2月22日
(65)【公開番号】特開2018-135007(P2018-135007A)
(43)【公開日】2018年8月30日
【審査請求日】2019年12月11日
(73)【特許権者】
【識別番号】712004783
【氏名又は名称】株式会社総合車両製作所
(74)【代理人】
【識別番号】100088155
【弁理士】
【氏名又は名称】長谷川 芳樹
(74)【代理人】
【識別番号】100113435
【弁理士】
【氏名又は名称】黒木 義樹
(74)【代理人】
【識別番号】100148013
【弁理士】
【氏名又は名称】中山 浩光
(72)【発明者】
【氏名】太田 佳之
(72)【発明者】
【氏名】松島 千裕
(72)【発明者】
【氏名】西川 信明
【審査官】 森本 哲也
(56)【参考文献】
【文献】 特開平02−127160(JP,A)
【文献】 特開昭54−075709(JP,A)
【文献】 特開平09−030415(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B61D 17/08
B61D 17/00
B61D 17/06
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
鉄道車両構体の開口部に取り付けられる鉄道車両用開口フレームであって、
第1の方向に延在する第1の直線部材と、
前記第1の方向に交差する第2の方向に延在する第2の直線部材と、
前記第1の直線部材と前記第2の直線部材とを繋ぐ湾曲コーナ部材と、を備え、
前記湾曲コーナ部材は、前記第1の直線部材及び前記第2の直線部材よりも強度の高い材料によって、前記第1の直線部材及び前記第2の直線部材と等厚に形成されており、
少なくとも前記湾曲コーナ部材と前記第1の直線部材及び前記第2の直線部材との接続部分において、前記湾曲コーナ部材の断面形状が前記第1の直線部材及び前記第2の直線部材の断面形状と同一となっている鉄道車両用開口フレーム。
【請求項2】
前記湾曲コーナ部材は、SUS301L−3/4Hによって形成されている請求項1記載の鉄道車両用開口フレーム。
【請求項3】
前記湾曲コーナ部材は、レーザ溶接によって前記第1の直線部材及び前記第2の直線部材に接合されている請求項2記載の鉄道車両用開口フレーム。
【請求項4】
前記湾曲コーナ部材の一端部は、前記第1の直線部材と同方向に延びると共に前記第1の直線部材に接合される第1の直線部分となっており、
前記湾曲コーナ部材の他端部は、前記第2の直線部材と同方向に延びると共に前記第2の直線部材に接合される第2の直線部分となっている請求項1〜3のいずれか一項記載の鉄道車両用開口フレーム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、鉄道車両用開口フレームに関する。
【背景技術】
【0002】
鉄道車両構体には、乗降口となる扉や、窓などが取り付けられる開口部が設けられている。開口部の強度を十分に確保するため、開口部には、開口フレームが取り付けられている。例えば特許文献1に記載の鉄道車両の側構体では、開口部の下側隅部を跨ぐように押し出し形材を入口柱の下部に嵌め込むことにより、下側隅部における湾曲部分を形成している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特許第4854715号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
例えば従来の通勤型の鉄道車両構体では、側構体を構成する外板に対して開口フレームが取り付けられている。開口フレームは、車両の上下方向に延びる縦部分、車両の前後方向に延びる横部分、及び縦部分と横部分とを繋ぐ湾曲部分を一体に接合してなる。湾曲部分には、鉄道車両の走行時或いは乗客の乗降時などに応力が集中し易い。このため、応力の集中に耐えられるように、縦部分及び横部分に比べて湾曲部分の厚さを大きくし、湾曲部分の強度を確保する構成が採用されていた。
【0005】
しかしながら、縦部分及び横部分に比べて湾曲部分の厚さを大きくすると、安価なプレス加工では湾曲部分を形成することが困難となり、高価な削り出し加工によって湾曲部分を形成する必要があった。開口フレームは、車両毎に複数設けられるため、湾曲部分の製造コストが増大すると、鉄道車両構体の製作コストの増大に直結してしまうという問題があった。また、縦部分及び横部分と湾曲部分との間で厚さに差があると、これらの境界部分に段差が生じ、側構体と開口フレームとの間に隙間が生じる。このような隙間は、水滴等による腐食を抑制する観点で望ましくない。
【0006】
本発明は、上記課題の解決のためになされたものであり、製造コストの増大を回避しつつ湾曲部分の強度を十分に確保でき、かつ段差の無い形状の鉄道車両用開口フレームを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一側面に係る鉄道車両用開口フレームは、鉄道車両構体の開口部に取り付けられる鉄道車両用開口フレームであって、第1の方向に延在する第1の直線部材と、第1の方向に交差する第2の方向に延在する第2の直線部材と、第1の直線部材と前記第2の直線部材とを繋ぐ湾曲コーナ部材と、を備え、湾曲コーナ部材は、第1の直線部材及び第2の直線部材よりも強度の高い材料によって、第1の直線部材及び第2の直線部材と等厚に形成されている。
【0008】
この鉄道車両用開口フレームでは、第1の直線部材及び第2の直線部材よりも強度の高い材料によって、湾曲コーナ部材が第1の直線部材及び第2の直線部材と等厚に形成されている。第1の直線部材及び第2の直線部材よりも強度の高い材料を用いることにより、湾曲コーナ部材を縦部材及び横部材と等厚とした場合でも、応力の集中し易い湾曲コーナ部材の強度を十分に確保できる。また、湾曲コーナ部材を第1の直線部材及び第2の直線部材と等厚とすることで、これらの接合部分に段差が生じることを回避できる。したがって、構体側との間に隙間が生じることを防止でき、水滴等による腐食を抑制できる。湾曲コーナ部材の厚さを抑制できるので、安価なプレス加工によって湾曲コーナ部材を形成でき、製造コストの増大を回避できる。
【0009】
また、湾曲コーナ部材は、SUS301L−3/4Hによって形成されていてもよい。これにより、湾曲コーナ部材の厚さを第1の直線部材及び第2の直線部材の厚さと等厚にした場合でも、湾曲コーナ部材の強度をより確実に確保できる。
【0010】
また、湾曲コーナ部材は、レーザ溶接によって第1の直線部材及び第2の直線部材に接合されていてもよい。レーザ溶接を用いる場合、接合部の幅を狭い範囲に抑えられると共に、接合部への入熱を抑制できる。SUS301L−3/4Hは、加工硬化を利用して鋼材の硬度を向上させているため、熱が加わると加工硬化による高度の向上効果が失われることが考えられる。したがって、レーザ溶接を用いることで、接合部及びその近傍においても加工硬化による高度の向上効果が維持される。
【0011】
また、湾曲コーナ部材の一端部は、第1の直線部材と同方向に延びると共に第1の直線部材に接合される第1の直線部分となっており、湾曲コーナ部材の他端部は、第2の直線部材と同方向に延びると共に第2の直線部材に接合される第2の直線部分となっていてもよい。応力が集中し易い湾曲部分を避けて直線部分で接合を行うことで、接合部の破損を抑制できる。また、接合の作業性も向上できる。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、製造コストの増大を回避しつつ湾曲部分の強度を十分に確保でき、かつ段差の無い形状の鉄道車両用開口フレームが得られる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】本実施形態に係る鉄道車両用開口フレームを適用した鉄道車両構体の一例を示す概略斜視図である。
図2】鉄道車両構体の応力分布を示す図である。
図3】鉄道車両用開口フレームの応力分布を示す図である。
図4】鉄道車両用開口フレームの要部拡大斜視図である。
図5】鉄道車両用開口フレームの製造工程の一例を示す図である。
図6図5の後続の工程を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、図面を参照しながら、本発明の一側面に係る鉄道車両用開口フレームの好適な実施形態について詳細に説明する。
【0015】
本実施形態に係る鉄道車両用開口フレームを適用した鉄道車両構体の一例を示す概略斜視図である。同図に示すように、鉄道車両構体1は、床構体2と、側構体3と、屋根構体4と、妻構体5とを備えている。これらの各構体が相互に接合されることにより、鉄道車両構体1は、乗客を収容する空間を内部に有する箱型形状をなしている。
【0016】
また、ドア部6,6間と側構体3の両端部とには、窓部7が設けられている。妻構体5は、乗客や乗員らが車両間を行き来するための出入口部8が設けられている。屋根構体4は、車両の屋根部を構成する構体として鉄道車両の構体の上部に空間に蓋をするように配置されている。車両の屋根構体4には、上部に車内の温度を調整するためのエアコンディショナーやパンタグラフ(図示しない)などが備えられている。
【0017】
上述したドア部6及び窓部7には、鉄道車両用開口フレーム11(以下「開口フレーム11」と称す)が設けられている。開口フレーム11は、側構体3におけるドア部6及び窓部7等の開口部を補強するための部材であり、側構体3を構成する外板に対して別パーツとして取り付けられている。また、本実施形態では、妻構体5の出入口部8に対しても同様の開口フレーム11が適用されている。以下、この開口フレーム11について詳細に説明する。
【0018】
図2は、鉄道車両構体の応力分布を示す図である。同図に示す応力分布は、試験用の鉄道車両構体101(図1に示した構成とは窓部及びドア部の配置数が異なる)の4隅のうちの任意の3点を支持した場合のFEM(有限要素法)による解析結果を示している。試験方法は、「JIS E7105」に規定された荷重試験方法に準ずる。3点支持により、鉄道車両構体101に歪みが生じた場合、図2に示す例では、側構体103の開口部に設けられた開口フレーム111とその近傍とに応力が集中していることが確認できる。また、図3は、鉄道車両用開口フレームの応力分布を示す図である。同図に示す例では、開口フレーム111に応力が発生する場合、縦部分112及び横部分113に比べて開口フレーム111の湾曲部分114に応力が集中していることが確認できる。特に、湾曲部分114の中間点近傍に最も高い応力が生じていることが分かる。
【0019】
このような応力の集中に耐えられるように、従来では、縦部分112及び横部分113に比べて湾曲部分114の厚さを大きくして湾曲部分114の強度を確保する構成が採用されていた。しかしながら、縦部分112及び横部分113に比べて湾曲部分114の厚さを大きくすると、安価なプレス加工では湾曲部分114を形成することが困難となり、高価な削り出し加工によって湾曲部分114を形成する必要があった。
【0020】
開口フレーム111は、車両毎に複数設けられるため、湾曲部分114の製造コストが増大すると、鉄道車両構体101の製作コストの増大に直結してしまうという問題があった。また、縦部分112及び横部分113と湾曲部分114との間で厚さに差があると、これらの境界部分に段差が生じ、側構体103と開口フレーム111との間に隙間が生じる。このような隙間は、水滴等による腐食を抑制する観点で望ましくない。
【0021】
これに対し、本実施形態に係る開口フレーム11は、図4に示すように、縦方向(第1の方向)に延在する縦部材(第1の直線部材)12と、縦方向に交差する横方向(第2の方向)に延在する横部材(第2の直線部材)13と、縦部材12と横部材13とを繋ぐ湾曲コーナ部材14とによって構成されている。
【0022】
開口フレーム11は、縦部材12、横部材13、及び湾曲コーナ部材14の接合により、全体として枠体状をなしている。開口フレーム11の外側部分15は、開口部への取り付け状態において側構体3の面内方向に沿う部分であり、開口部の形状を画成する。また、開口フレーム11の内側部分16は、外側部分15に対して一方側に滑らかに折れ曲がり、開口部の奥行きを形成する。
【0023】
縦部材12は、開口フレーム11を鉄道車両構体1の開口部に適用する際に車両の上下方向を向く直線部分である。縦部材12は、例えばSUS304などのステンレス鋼によって形成されている。横部材13は、開口フレーム11を鉄道車両構体1の開口部に適用する際に車両の前後方向を向く直線部分である。横部材13は、縦部材12と同様に、例えばSUS304などのステンレス鋼によって形成されている。本実施形態では、縦部材12及び横部材13の厚さは、いずれも数ミリ程度で互いに等しくなっている。また、本実施形態では、縦部材12の断面形状と横部材13の断面形状とが略同一となっている。
【0024】
湾曲コーナ部材14は、開口フレーム11の角部17を構成する部分である。角部17への応力集中を緩和するため、湾曲コーナ部材14における外側角部17a及び内側角部17bは、開口フレーム11の正面視においていずれも丸みを帯びている。本実施形態では、内側角部17bの曲率半径は、外側角部17aの曲率半径よりも大きくなっている。また、湾曲コーナ部材14の厚さは、縦部材12及び横部材13の厚さと等厚となっており、湾曲コーナ部材14の断面形状は、縦部材12及び横部材13の断面形状と略同一となっている。
【0025】
湾曲コーナ部材14の一端部14a(第1の直線部分)は、縦部材12と同方向に延びる直線部分となっている。湾曲コーナ部材14の一端部14aは、縦部材12の一端部12aに対して突き合わされ、当該突き合わせ部分に沿って溶接部Wが設けられている。溶接部Wにより、湾曲コーナ部材14と縦部材12とは、互いに強固に接合されている。
【0026】
湾曲コーナ部材14の他端部14b(第2の直線部分)は、横部材13と同方向に延びる直線部分となっている。湾曲コーナ部材14の他端部14bは、横部材13の一端部13aに対して突き合わされ、当該突き合わせ部分に沿って溶接部Wが設けられている。溶接部Wにより、湾曲コーナ部材14と横部材13とは、互いに強固に接合されている。
【0027】
溶接部Wを形成する溶接手法には、特に制限はないが、例えばアーク溶接、或いはレーザ溶接を用いることができる。縦部材12、横部材13、及び湾曲コーナ部材14が互いに等厚となっていることで、溶接部Wには段差が生じておらず、フラットな状態となっている。溶接部Wには、グラインダなどによる研磨を施すことが好適である。この場合、溶接部Wを他の部分に対して目立たなくすることが可能となる。
【0028】
湾曲コーナ部材14は、縦部材12及び横部材13よりも強度の高い材料によって形成されている。このような材料としては、例えばSUS301Lなどのステンレス鋼が挙げられる。縦部材12及び横部材13をSUS304で形成する場合、湾曲コーナ部材14をSUS301L−3/4Hで形成することが好適である。
【0029】
SUS301は、SUS304からNiとCrとを低減し、加工硬化を施したオーステナイト系ステンレス鋼である。SUS301Lは、SUS301からCを低減した低炭素鋼であり、加工硬化の程度によってSUS301L−1/4H、SUS301L−1/2H、SUS301L−3/4H、及びSUS301L−Hのように区分されている。
【0030】
このような湾曲コーナ部材14は、例えばプレス加工によって形成される。上述したSUS301L−3/4Hのような高強度材料によって湾曲コーナ部材14を形成する場合、通常の曲げ加工が困難であるため、より変形量の得られる絞り加工を行うことが好適である。この場合、例えば図5に示すように、浅絞り加工用の凹状型21のフランジ部分22に母材23を載置し、母材23の縁部をホルダ(不図示)で押さえながらパンチ24で母材23の中央を押圧する。次に、例えば図6に示すように、加工後の母材23の耳部25及び凹状部分の底26を一点鎖線に沿って切断する。これにより、複数(4コーナ分)の湾曲コーナ部材14を一度に得ることができる。
【0031】
以上説明したように、開口フレーム11では、縦部材12及び横部材13よりも強度の高い材料によって、湾曲コーナ部材14が縦部材12及び横部材13と等厚に形成されている。縦部材12及び横部材13よりも強度の高い材料を用いることにより、湾曲コーナ部材14を縦部材12及び横部材13と等厚とした場合でも、応力の集中し易い湾曲コーナ部材14の強度を十分に確保できる。また、湾曲コーナ部材14を縦部材12及び横部材13と等厚とすることで、これらの接合部分に段差が生じることを回避できる。したがって、鉄道車両構体1に開口フレーム11を適用する際に側構体3と開口フレーム11との間に隙間が生じることを防止でき、水滴等による腐食を抑制できる。さらに、湾曲コーナ部材14の厚さを抑制できるので、安価なプレス加工によって湾曲コーナ部材14を形成でき、製造コストの増大を回避できる。
【0032】
また、本実施形態では、湾曲コーナ部材14がSUS301L−3/4Hによって形成される形態が含まれている。SUS301L−3/4Hを用いることにより、湾曲コーナ部材14の厚さを縦部材12及び横部材13の厚さと等厚にした場合でも、湾曲コーナ部材14の強度をより確実に確保できる。
【0033】
また、本実施形態では、湾曲コーナ部材14がレーザ溶接によって縦部材12及び横部材13に接合される形態が含まれている。レーザ溶接を用いる場合、溶接部Wの幅を狭い範囲に抑えられると共に、溶接部Wへの入熱を抑制できる。特に、SUS301L−3/4Hは、加工硬化を利用して鋼材の硬度を向上させているため、熱が加わると加工硬化による高度の向上効果が失われることが考えられる。したがって、レーザ溶接を用いることで、溶接部W及びその近傍においても加工硬化による高度の向上効果が維持される。
【0034】
また、本実施形態では、湾曲コーナ部材14の一端部14a及び他端部14bがいずれも直線部分となっており、当該部分で縦部材12及び横部材13との溶接がなされている。このような構成によれば、応力が集中し易い湾曲部分(特に内側角部17bと外側角部17aとを結ぶ領域)を避けて直線部分で溶接を行うことで、溶接部Wの破損を抑制できる。また、接合の作業性も向上できる。
【符号の説明】
【0035】
1…鉄道車両構体、11…開口フレーム(鉄道車両用開口フレーム)、12…縦部材(第1の直線部材)、13…横部材(第2の直線部材)、14…湾曲コーナ部材、14a…一端部、14b…他端部。
図1
図2
図3
図4
図5
図6