(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記プロセッサは、前記通信装置の種類、前記通信装置のバッテリーの残量、前記他装置に伝送するデータの量、及びユーザの設定のうち、少なくとも一つの情報に基づいて前記所定のフィールドの値を決定することを特徴とする請求項1に記載の通信装置。
前記他装置から受信された接続要請フレームの所定のフィールドの値が特定の値に設定されている場合、前記プロセッサは前記接続割当フレームの前記所定のフィールドを特定の値に設定するかどうかを決定することを特徴とする請求項11に記載の通信装置。
【発明を実施するための形態】
【0013】
本明細書においては、主に本発明をBANに適用した実施形態について説明するが、本発明の適用分野はBANに限定されない。例えば、本発明は、ブルートゥース(Bluetooth(登録商標))、Wi−Fi(登録商標)、Wi−Fi Direct(登録商標)等の他の無線通信技術にも適用可能である。
【0014】
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
【0015】
図1はBANの構成を示す模式図である。BAN10はハブHの役割をする装置と、ノードNの役割をする装置を含む。一つのBANには一つのハブが存在する反面、ノードの数は0から当該ハブの最大接続可能ノード数(mMaxBANSize)の範囲である。
図1に示された例においては、4個のノードN1乃至N4がBANに属するが、ノードの数は図示の例に限定されない。ハブHは、例えば、スマートフォン、PDA等の携帯端末、又は通信機能を含む電子時計である。ノードNは、例えば、生体信号を測定したり入力受けたりしてハブHに伝達する機能を行う生体信号測定装置、生体信号モニタリング装置、若しくは、各種センサー、又はこれらを含む電子時計である。
【0016】
図2は本発明の一実施形態に係る通信システムを示すブロック図である。本実施形態において、通信システム20はハブとして機能する装置200と、ノードとして機能する装置300とを含む。
図2の例では、一個のノードがハブと通信することを示すが、上記のように、ハブに接続可能なノードの数はこの例に限定されない。装置200は、一つ又はそれ以上のノードと通信し、これらを制御する。装置300は医療機器、家電製品、個人娯楽機器、等の一つ又はそれ以上のアプリケーションのための、身体(人間の体に限定されない。)上で、内部で、又は、その周囲で動作する低電力無線ノードである。
【0017】
装置200は、通信部210、プロセッサ220、及びメモリ230を含む。プロセッサ220はアンテナ212及び通信部(或いは、transceiver)210を介して、及び/又は、インターネット又は他のBANネットワークに連結されたワイヤーライン(図示せず)を介して交換されるメッセージを処理する。アンテナ212はプロセッサ220によって採用される無線通信方式に対応する周波数の電波を送受信する。通信部210は、プロセッサ220から入力された電気信号を電磁波に変換したり、受信した電磁波を電気信号に変換したりしてプロセッサ220に出力する回路を含む。このような電気信号は、フレームの単位で送受信される。本実施形態において、プロセッサ220はBANプロトコルに従って他の装置、例えば、装置300へ送信するフレームを生成し、他の装置、例えば、装置300から受信されたフレームをBANプロトコルに従って処理(例えば、復号)する。プロセッサ220はソフトウェア、ファームウェア、ハードウェア、又は、これらの組合せによって構成されることができる。
【0018】
メモリ230は送受信されるフレームのデータ(以下、『フレームデータ』と称す。)だけでなく、フレーム構造、媒体アクセス制御、及び電力管理に関する情報等を格納するために使われることができる。特に、メモリ230に、装置200が他の装置と接続した履歴(history)に関する情報(以下、『履歴情報』と称す。)を格納することができる。上記履歴情報は、他の装置から受信したMACフレームに記録された情報を含むことができる。上記MACフレームに記録された情報は、例えば、上記他の装置のMACケーパビリティー、PHYケーパビリティー等を含む。また、メモリ230は、プロセッサ220によって使われるコンピュータプログラム命令、ソフトウェア、及び/又はファームウェアを格納するために使われることもできる。メモリ230としては、通信装置200に組み込まれた、又は、通信装置200から着脱可能なRAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、フラッシュメモリ、又はディスクドライブ等を含む任意の記憶装置が使われることができる。或いは、メモリ230はプロセッサ220に組み込まれた、又は、プロセッサ220から着脱可能な任意の記憶装置であっても良い。
【0019】
装置300は、通信部310、プロセッサ320、及びメモリ330を含む。プロセッサ320はアンテナ312及び通信部(或いは、transceiver)310を介して交換されるメッセージを処理する。アンテナ312はプロセッサ320によって採用される無線通信方式に対応する周波数の電波を送受信する。通信部310は、プロセッサ320から入力された電気信号を電磁波に変換したり、受信した電磁波を電気信号に変換したりしてプロセッサ320に出力する回路を含む。本実施形態において、プロセッサ320はBANプロトコルに従って他の装置、例えば、装置200へ送信するフレームを生成し、他の装置、例えば、装置200から受信されたフレームをBANプロトコルに従って処理する。プロセッサ320はソフトウェア、ファームウェア、ハードウェア、又は、これらの組合せによって構成されることができる。
【0020】
メモリ330は送受信されるフレームデータだけでなく、フレーム構造、媒体アクセス制御、及び電力管理に関する情報等を格納するために使われることができる。特に、メモリ330には、他の装置、例えば、装置200から受信したMACフレームに記録された情報を含むことができる。上記MACフレームに記録された情報は、例えば、上記他の装置のMACケーパビリティー等を含む。また、メモリ330は、プロセッサ320によって使われるコンピュータプログラム命令、ソフトウェア、及び/又はファームウェアを格納するために使われることもできる。メモリ330としては、通信装置300に組み込まれた、又は、通信装置300から着脱可能なRAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、フラッシュメモリ、又はディスクドライブ等を含む任意の記憶装置が使われることができる。或いは、メモリ330はプロセッサ320に組み込まれた、又は、プロセッサ320から着脱可能な任意の記憶装置であっても良い。
【0021】
装置200又は300は、例えば、体温、呼吸、心拍数、血糖、等の身体からのデータをモニターするために使われるセンサー、又は、心拍調節期(pace maker)、呼吸器、インスリンポンプを制御する等の機能を提供するデバイス(図示省略)と連結されることができる。
【0022】
図1に示されたネットワーク10と、
図2に示されたシステム20とは例示に過ぎず、本明細書に記述されたフレーム生成方法及び処理方法を具現することができるシステム又はデバイスの範囲を制限することではない。本発明に従って通信を行う任意の装置は本発明の範囲に属する。
【0023】
ハブ200又はノード300は、内部的に物理的(physical又はPHY)レイヤと媒体アクセス制御(MAC)サブレイヤとに区分けされる。
図3はISO/OSI−IEEE802リファレンスモデルによるPHYレイヤとMACサブレイヤとを示す。ノードとハブ間の直接的な通信はPHYレイヤとMACサブレイヤで起こる。本実施形態の場合、ノード又はハブのPHYレイヤとMACサブレイヤとは与えられた時間に一つのチャンネルで動作するが、本発明の技術思想はこれに限定されない。
【0024】
ノード又はハブ内で、PHYはMACとの間に位置したPHYサービスアクセスポイント(Service access point;SAP)を通じてMACにサービスを提供し、MACはMACサブレイヤの真上に位置したMAC SAPを通じてMACクライアント(上位レイヤ)にサービスを提供する。送信時に、MACクライアントはMAC SAPを経てMACサブレイヤへMACサービスデータユニット(MSDU)を通過させ、MACサブレイヤはPHY SAPを経てPHYレイヤへMACフレーム(MACプロトコルデータユニット又はMPDUとも称す。)を通過させる。受信時には、PHYレイヤはMACフレームをPHY SAPを経てMACサブレイヤへ通過させ、MACサブレイヤはMAC SAPを経てMACクライアントへMSDUを通過させる。
【0025】
以下、
図4及び
図5を参照して、媒体アクセスについて説明する。全てのノードとハブは、それらの媒体アクセスが時間により計画(スケジューリング)されるならば、
図4に示すように時間参照ベース(time reference base)を構築する。BAN内の時間参照アロケーションを提供又はサポートするために、ハブはビーコンを発信するかどうかにかかわらず時間軸をビーコン周期(スーパーフレーム)に分割する時間ベースを構築する。各ビーコン周期は同じ長さを持って、0、1、...、s(ここで、s≦255)の番号が付けられたアロケーションスロットにより構成される。このような場合に、ハブは、非活動スーパーフレームを除いた各ビーコン周期(スーパーフレーム)でビーコンを送信したり、いかなるスーパーフレームでもビーコンを送信しなかったりする。ビーコンはネットワークの存在を知らせてノードにネットワークに参加させるためにハブによって送信されるフレームである。また、ビーコンは、媒体アクセスコーディネーション、ノード電力管理、クロック同期化などのネットワーク管理のために送信される。
【0026】
IEEE802.15.6プロトコルによると、ハブは次の三種類のアクセスモードの中の一つのモードで動作する。
(1)ビーコン周期(スーパーフレーム)基盤ビーコンモード:時間参照アロケーションを可能にするために、非活動スーパーフレームを除いたそれぞれのビーコン周期(スーパーフレーム)でハブがビーコンを送信する。
(2)スーパーフレーム基盤非ビーコンモード:媒体へのアクセスが、時間参照を含み、スーパーフレーム及びアロケーションスロットを有するが、ハブがビーコンを送信しない。ハブはスーパーフレーム期間中に管理されたアクセス期間(Managed Access Phase:MAP)のみ運営する。
(3)スーパーフレームに基づかない非ビーコンモード:媒体へのアクセスが時間参照を含まず、ハブがビーコンを送信しない。
【0027】
ハブ及び一つ又はそれ以上のノードを含むネットワークにおいて、ノードとハブとの間のフレームトランザクションを開始するためのアロケーション間隔を取得するために多様なアクセス方法を用いることができる。このようなアクセス方法は計画された(scheduled)アクセスと非計画(unscheduled)アクセスに大きく区分される。計画されたアクセスは、先予約(advance reservation)及び約束された計画(committed scheduling)に基づいてノードとハブとがフレームトランザクションを開始するための計画された反復的時間間隔を取得する方法である。非計画アクセスは最善の(best−effort)計画されたアクセスとポーリング(polling)アクセスとの組み合わせである。非計画アクセスにおいて、ハブはノード及び/又は自分にアップリンク(uplink)、ダウンリンク(downlink)、又は双方向リンク(bilink)においてフレームトランザクションを開始するための非反復的時間間隔を与える。
【0028】
フレームトランザクションはマネジメント又はデータタイプフレームを含む。アップリンクにおいて、ノードはハブへマネジメント及び/又はデータタイプ フレームを送信するが、その逆は成立しない。ダウンリンクにおいて、ハブはノードへマネジメント及び/又はデータタイプフレームを送信するが、逆は成立しない。双方向リンクにおいて、ノードはハブへマネジメント及び/又はデータタイプフレームを送信し、その逆も成立する。
【0029】
非計画アクセスをサポートするハブとノードとは最善の方式でダウンリンク又はアップリンクにおいてフレーム交換を開始するために非計画アクセスを採用することができる。非計画アクセスに対するサポートは交換されるMACケーパビリティー(MAC Capability)フィールド内に表示される。先予約及び臨時(tentative)アロケーション間隔指定を提供するために接続要請フレーム及び接続割当フレームが使われることができる。スーパーフレーム基盤のビーコン又は非ビーコンモードにおいて非計画アクセスをサポートするために、ノードは送信指令とポストが送信されるように許された時間間隔の間に常に活動状態を維持する。
【0030】
図5はビーコンモードのビーコン周期内でのアクセス期間のレイアウトを示す。ビーコンモードで、ハブは
図5に示すように、各々の活動ビーコン周期内にアクセス期間を編成する。
図5においてBはビーコンを示す。活動スーパーフレームにおいて、ハブはビーコンを送信し、アクセス期間を提供する。アクセス期間はマネジメント、コントロール、及びデータタイプフレームを交換するために使われる。非活動スーパーフレームでは、ハブはビーコンを送信しないで、如何なるアクセス期間も提供しない。
【0031】
ハブは排他的アクセス期間(Exclusive Access Phase:EAP)1、ランダムアクセス期間(Random Access Phase:RAP)1、管理されたアクセス期間(Managed Access Phase:MAP)、排他的アクセス期間2、ランダムアクセス期間2、他の管理されたアクセス期間、及び競争アクセス期間(Contention Access Phase:CAP)を
図5に図示された順に配置する。0でない長さを有するCAPを提供するために、ハブはそれに先立ってB2フレームを送信する。後続するCAPの長さが0である場合にはハブがB2フレームを送信しない。
【0032】
ハブとノードとの間のデータ通信を行うために、ノードはハブへ接続要請フレームを送信して、通信のためのアロケーションスロットを要求する。ハブがノードの接続を許容する場合、ハブからの接続割当フレームに規定されたアロケーションスロットにおいてハブとノードとがフレームトランザクションを行う。特に、双方向リンク通信においては、ノードが与えられたアロケーションスロットにおいてハブからの送信指令又はデータフレーム(以下、『送信許可通知』とも称する)の受信を待って、その後データフレームの送信を行う。アロケーションスロットが前後にシフトする可能性がある非計画アロケーションの場合には、ノードの待機時間が長くなる可能性があり、その結果ノードの消費電力が増大する。
【0033】
以下では、BAN通信に用いられる接続要請フレーム及び接続割当フレームのMACフレーム構造について詳細に説明する。接続要請フレームはハブとの接続の生成又は変更を要請するためにノードによって送信されるフレームである。接続割当フレームは、接続要請に答えたり、接続割当を開始又は変更したりするためにハブから送信されるフレームである。本発明の一実施形態に係るMACフレームのフォーマットは
図6(A)に示される。MACフレームは固定された長さのMACヘッダ、可変長のMACフレームボディ、及び固定された長さのフレームチェックシークエンス(Frame Check Sequence;FSC)フィールドを含む。フレームチェックシークエンスフィールドは、MACフレームのフッター(footer)である。MACフレームに含まれるフィールドは以下に詳細に定義される。以下の図面において、MACフレームに含まれたフィールドは左側から右側の順に伝送され、点線で描かれたフィールドはオプション又は選択的に含まれないフィールドである。各フィールドの上には当該フィールドに含まれるオクテット(octet)の数と、対応するオクテット伝送順序が表示される。予備(reserved)フィールドは送信時には0に設定され、受信時には無視される。
【0034】
図6(B)は、本実施形態に係るMACヘッダのフォーマットを示す。MACヘッダは、フレームコントロール(Frame Control)、受信者(Recipient)ID、送信者(Sender)ID、BAN IDフィールドを含む。受信者IDは現在のフレームの受信者の縮約されたアドレス(即ち、HID(hub identifier)又はNID(node identifier))、送信者IDは現在のフレームの送信者の縮約されたアドレス(即ち、HID(hub identifier)又はNID(node identifier))、BAN IDは現在のフレームが伝送されるBANの縮約されたアドレスに設定される。
【0035】
本実施形態に係るフレームコントロールのフォーマットは
図6(C)に詳細に示される。フレームコントロールの各フィールドはIEEEStd802.15.6−2012のセクション5.2.1.1に定義されている。フレームコントロールのフィールドの中でフレームサブタイプ(Frame Subtype)とフレームタイプ(Frame Type)フィールドとは、下記の表1に従って現在のフレームのタイプを表示するように設定される。
【表1】
【0036】
表1に示したように、フレームタイプの値は現在のフレームのタイプを示す。特に、フレームタイプ値が00であればマネジメントフレームであり、01であればコントロールフレーム、10であればデータフレーム、11であれば予備フレームであることを示す。フレームサブタイプの値は現在のフレームのサブタイプによって設定される。即ち、フレームタイプ値と、フレームサブタイプ値との組合せが現在のフレームの種類を示す。例えば、フレームタイプ値が00、フレームサブタイプ値が0000であれば現在のフレームがビーコンフレームであり、フレームタイプ値が00、フレームサブタイプ値が1000であれば現在のフレームが接続要請フレームであり、フレームタイプ値が00、フレームサブタイプ値が1001であれば現在のフレームが接続割当フレームであることを示す。一方、フレームタイプ値が01、フレームサブタイプ値が0000であれば現在のフレームがI−Ackフレームであることを示す。
【0037】
図6(D)は、本実施形態に係るMACフレームボディのフォーマットを示す。現在のフレームがセキュアでない(unsecured)フレームである場合(MACヘッダのフレームコントロール(Frame Control)フィールドのセキュリティレベル(Security Level)フィールドによって示される。)、ローオーダーセキュリティシークエンス番号(low−order Security Sequence Number)フィールド及びMIC(Message Integrity Code)フィールドは存在しない。フレームペイロードは受信者に伝えられなければならないフィールドのシークエンスである。ノードによってハブに伝送されるI−Ackフレームはペイロードを含まない。ハブによってノードに伝送されるI−Ackフレームは選択的にペイロードを含む。
【0038】
本実施形態に係る接続要請フレームは
図7に示したフォーマットを持つフレームペイロードを含む。受信者アドレス(Recipient Address)フィールドは現在のフレームの受信者のEUI−48に設定され、EUI−48を知らない場合は0に設定される。送信者アドレス(Sender Address)フィールドは現在のフレームの送信者のEUI−48に設定される。接続要請フレームのフレームペイロードの残りのフィールドの各々はIEEEStd802.15.6−2012のセクション5.3.6に定義されている。
【0039】
図7に示すように、接続要請フレームは情報要素(information element;IE)を含み、各々の情報要素は情報要素を識別する値に設定された要素IDフィールド、長さ(Length)フィールド、及び情報フィールドを含む(
図8(A)及び
図9(A)参照)。長さフィールドはオクテットを単位とする情報フィールドの長さに設定される。
【0040】
接続要請フレームのアップリンク要請(Uplink Request)IEは
図8(A)に示されたフォーマットを有する(ここで、NはIEに含まれたAllocation Requestフィールドの数)。Uplink Request IEはスーパーフレーム基盤ビーコンモード又はスーパーフレーム基盤非ビーコンモードで一つ又はそれ以上の計画されたアップリンクアロケーションの生成又は変更を要請するために接続要請フレームに選択的に含まれる。一つ又はそれ以上のAllocation Requestフィールドが存在し、各々のAllocation Requestフィールドは
図8(B)に示されたフォーマットを有する。
図8(B)に示されたようにAllocation Requestフィールドは1ビットの予備(Reserved)フィールドを含む。
【0041】
接続要請フレームのダウンリンク要請(Downlink Request)IEも
図8(A)及び8(B)に示されたフォーマットを有する。Downlink Request IEはスーパーフレーム基盤ビーコンモード又はスーパーフレーム基盤非ビーコンモードで一つ又はそれ以上の計画されたダウンリンクアロケーションの生成又は変更を要請するために接続要請フレームに選択的に含まれる。
【0042】
接続要請フレームの双方向リンク要請(Bilink Request)IEも
図8(A)及び8(B)に示されたフォーマットを有する。Bilink Request IEはスーパーフレーム基盤ビーコンモード又はスーパーフレーム基盤非ビーコンモードで一つ又はそれ以上の計画された双方向リンクアロケーションの生成又は変更を要請するために接続要請フレームに選択的に含まれる。
【0043】
接続要請フレームの非計画双方向リンク要請(Unscheduled Bilink Request)IEフィールドは、存在する場合、タイプ−I非計画双方向リンク要請(Type−I Unscheduled Bilink Request)IE又はタイプ−II非計画双方向リンク要請(Type−II Unscheduled Bilink Request)IEのいずれかである。Type−I Unscheduled Bilink Request IEは
図8(A)及び8(B)に示されたフォーマットを有し、スーパーフレーム基盤ビーコンモード又はスーパーフレーム基盤非ビーコンモードにおいての一つ又はそれ以上の非計画双方向リンクアロケーションの生成又は変更を要請するために接続要請フレームに選択的に含まれる。Type−II Unscheduled Bilink Request IEは
図9(A)に示されたフォーマットを有し(ここで、MはIEに含まれたType−II Unscheduled Allocation Requestフィールドの数)、スーパーフレームに基づかない非ビーコンモードにおいての一つ又はそれ以上の非計画双方向リンクアロケーションの生成又は変更を要請するために接続要請フレームに選択的に含まれる。Type−II Unscheduled Bilink Request IEには、一つ又はそれ以上のType−II Unscheduled Allocation Requestフィールドが存在し、それぞれのType−II Unscheduled Allocation Requestフィールドは
図9(B)に示されたフォーマットを有する。
図9(B)に示されたように、Type−II Unscheduled Allocation Requestフィールドは1ビットの予備(Reserved)フィールドを含む。
【0044】
本発明の一実施形態は接続要請フレームにデータ通信の主導権を示す情報を付加する。
図8(B)及び9(B)に示されたように、ノードは接続要請フレームのIEフィールドに含まれているAllocation Requestフィールドの予備になっている1ビットを主導権(initiative)フィールドとして定義し、当該接続要請フレームの受信者であるハブに対してノードが通信を主導しようとする場合、上記主導権フィールドの値を1に設定する。従来の通りハブが主導するようにする場合には上記主導権フィールドの値を0に設定する。具体的に、計画されたアップリンクアロケーションにおいてノードが主導しようとする場合には、
図8(B)に示されたようにUplink Request IEのAllocation Requestフィールドの予備になっている1ビットの値を1に設定する。計画されたダウンリンクアロケーションにおいてノードが主導しようとする場合には、
図8(B)に示されたようにDownlink Request IEのAllocation Requestフィールドの予備になっている1ビットの値を1に設定する。また、計画された双方向リンクアロケーションにおいてノードが主導しようとする場合には、
図8(B)に示されたようにBilink Request IEのAllocation Requestフィールドの予備になっている1ビットの値を1に設定する。一方、タイプ−I非計画双方向リンクアロケーションにおいてノードが主導しようとする場合には、
図8(B)に示されたようにUnscheduled Bilink Request IEのAllocation Requestフィールドの予備になっている1ビットの値を1に設定する。タイプ−II非計画双方向リンクアロケーションにおいてノードが主導しようとする場合には、
図9(B)に示されたようにUnscheduled Bilink Request IEのType−II Unscheduled Allocation Requestフィールドの予備になっている1ビットの値を1に設定する。
【0045】
ノードが送信する接続要請フレームの主導権フィールドの値を1に設定するかどうかの決定は、例えば、ノードの端末の種類(例えば、頻繁にデータを送信する装置であるかどうか)、ノードのバッテリーの残量、伝送するデータの量、及びユーザの設定(低電力モードで動作するように指示するユーザの入力の有無)のうち、少なくとも一つの情報に基づく。
【0046】
上記実施形態によると、接続要請フレームにデータ通信の主導権を要求するフィールドを含ませることで、ノードが主導する通信を実現することができる。ノードが主導権フィールドを1に設定した接続要請フレームを送信すれば、ハブは通信の主導権をノードに渡す。ノードが通信を主導する場合、例えば、ハブからのデータフレームの受信又は送信指令の受信を待たずに適切なタイミングでデータフレームを送信することができる。すなわち、接続要請フレームを送信する端末であるノードが接続相手側端末であるハブからの送信許可通知を受信せずとも(送信許可通知をトリガとせずとも)データ通信が開始できるので、送信許可通知情報を待ち受ける期間の間ノードを受信可能状態にする必要がなく、ノードの電力消費を減らすことができる。特に、アロケーションスロットが前後にシフトする可能性がある非計画アロケーションで消費電力の低減の効果が大きく現れることができる。
【0047】
一方、本発明の他の実施形態においては、主導権フィールドを含む接続割当フレームをハブがノードに送信する。本実施形態に係る接続割当フレームは
図10に示したフォーマットを有すフレームペイロードを含む。接続割当フレームのフレームペイロードに含まれる複数のフィールドの各々はIEEEStd802.15.6−2012のセクション5.3.7に定義されている。
図10に示すように、接続割当フレームは情報要素(IE)を含み、各々の情報要素は情報要素を識別する値に設定された要素IDフィールド、長さ(Length)フィールド、及び情報フィールドを含む(
図11(A)及び
図12(A)参照)。長さフィールドはオクテットを単位とする情報フィールドの長さに設定される。
【0048】
接続割当フレームのアップリンク割当(Uplink Assignment)IEは
図11(A)に示されたフォーマットを有する(ここで、JはIEに含まれたAllocation Assignmentフィールドの数)。Uplink Assignment IEはスーパーフレーム基盤ビーコンモード又はスーパーフレーム基盤非ビーコンモードで一つ又はそれ以上のアロケーションスロット基盤の計画されたアップリンクアロケーションを当該フレームの受信者であるノードに割当又は再割当するために接続割当フレームに選択的に含まれる。一つ又はそれ以上のAllocation Assignmentフィールドが存在し、各々のAllocation Assignmentフィールドは
図11(B)に示されたフォーマットを有する。
図11(B)に示されたようにAllocation Assignmentフィールドは1ビットの予備(Reserved)フィールドを含む。
【0049】
接続割当フレームのダウンリンク割当(Downlink Assignment )IEも
図11(A)及び11(B)に示されたフォーマットを有する。Downlink Assignment IEはスーパーフレーム基盤ビーコンモード又はスーパーフレーム基盤非ビーコンモードで一つ又はそれ以上のアロケーションスロット基盤の計画されたダウンリンクアロケーションを当該フレームの受信者であるノードに割当又は再割当するために接続割当フレームに選択的に含まれる。
【0050】
接続割当フレームの双方向リンク割当(Bilink Assignment )IEも
図11(A)及び11(B)に示されたフォーマットを有する。Bilink Assignment IEはスーパーフレーム基盤ビーコンモード又はスーパーフレーム基盤非ビーコンモードで一つ又はそれ以上のアロケーションスロット基盤の計画された双方向リンクアロケーションを当該フレームの受信者であるノードに割当又は再割当するために接続割当フレームに選択的に含まれる。
【0051】
接続割当フレームの非計画双方向リンク割当(Unscheduled Bilink Assignment)IEフィールドは、タイプ−I非計画双方向リンク割当(Type−I Unscheduled Bilink Assignment)IE又はタイプ−II非計画双方向リンク割当(Type−II Unscheduled Bilink Assignment)IEのいずれかである。Type−I Unscheduled Bilink Assignment IEは
図11(A)及び11(B)に示されたフォーマットを有し、スーパーフレーム基盤ビーコンモード又はスーパーフレーム基盤非ビーコンモードで一つ又はそれ以上のアロケーションスロット基盤の非計画双方向リンクアロケーションを当該フレームの受信者であるノードに割当又は再割当するために接続割当フレームに選択的に含まれる。Type−II Unscheduled Bilink Assignment IEは
図12(A)に示されたフォーマットを有し(ここで、LはIEに含まれたType−II Unscheduled Allocation Assignmentフィールドの数)、スーパーフレームに基づかない非ビーコンモードで一つ又はそれ以上のフレームカウント基盤の非計画双方向リンクアロケーションを当該フレームの受信者であるノードに割当又は再割当するために接続割当フレームに選択的に含まれる。Type−II Unscheduled Bilink Assignment IEには、一つ又はそれ以上のType−II Unscheduled Allocation Assignmentフィールドが存在し、それぞれのType−II Unscheduled Allocation Assignmentフィールドは
図12(B)に示されたフォーマットを有する。
図12(B)に示されたように、Type−II Unscheduled Allocation Assignmentフィールドは1ビットの予備(Reserved)フィールドを含む。
【0052】
本実施形態において、接続割当フレームはUplink Assignment IE、Downlink Assignment IE、Bilink Assignment IE、及び/又は、Unscheduled Bilink Assignment IEのAllocation Assignmentフィールドの予備になっている1ビットを主導権フィールドとして定義する。通信をノードに主導させる場合には上記主導権フィールドの値を1に設定し、ハブが主導する場合には上記主導権フィールドの値を0に設定する。具体的に、計画されたアップリンクアロケーションにおいてノードに主導権を持たせる場合には、
図11(B)に示されたようにUplink Assignment IEのAllocation Assignmentフィールドの予備になっている1ビットの値を1に設定する。計画されたダウンリンクアロケーションにおいてノードに主導権を持たせる場合には、
図11(B)に示されたようにDownlink Assignment IEのAllocation Assignmentフィールドの予備になっている1ビットの値を1に設定する。また、計画された双方向リンクアロケーションにおいてノードに主導権を持たせる場合には、
図11(B)に示されたようにBilink Assignment IEのAllocation Assignmentフィールドの予備になっている1ビットの値を1に設定する。一方、タイプ−I非計画双方向リンクアロケーションにおいてノードに主導権を持たせる場合には、
図11(B)に示されたようにUnscheduled Bilink Assignment IEのAllocation Assignmentフィールドの予備になっている1ビットの値を1に設定する。タイプ−II非計画双方向リンクアロケーションにおいてノードに主導権を持たせる場合には、
図12(B)に示されたようにUnscheduled Bilink Assignment IEのType−II Unscheduled Allocation Assignmentフィールドの予備になっている1ビットの値を1に設定する。従来の通りハブが主導するようにする場合には上記予備になっている1ビットの値を0に設定する。
【0053】
ハブは、例えば、ノードの端末の種類(例えば、頻繁にデータを送信する装置であるかどうか)、ノードのバッテリーの残量、伝送するデータの量、及びユーザの設定(低電力モードで動作するように指示するユーザの入力の有無)のうち、少なくとも一つの情報に基づいて、接続割当フレームの主導権フィールドの値を1に設定するかどうかを決める。ノードはハブから受信した接続割当フレームの主導権フィールドの値によって、低電力モードで動作するか、ノーマルモードで動作するかを決める。
【0054】
一方、本発明の一実施形態は、ノードから送信された接続要請フレームの主導権フィールドの値が1に設定されている場合、即ち、ノードが主導権を要求する場合に、ハブが接続割当フレームの主導権フィールドの値を0又は1に設定することで、上記要求に対し回答するように構成されても良い。すなわち、この実施形態では、ノードの主導権要求に対するハブの回答によってノードが通信を主導するかどうかが決定される。
【0055】
また、上記実施形態では接続要請フレームのペイロードのIEのAllocation Requestフィールドの予備になっている1ビット又は接続割当フレームのペイロードのIEのAllocation Assignmentフィールドの予備になっている1ビットを主導権フィールドとして用いる。しかし、本発明はこれに限定されないし、1ビットの予備になっている領域があったら主導権フィールドとして用いることができる。例えば、接続要請フレーム又は接続割当フレームのMACヘッダのフレームコントロール(Frame Control)フィールドの予備になっている4ビット(
図6(A)乃至6(C)参照)の中で特定の1ビットを指定し、ノードに通信を主導させる場合には当該ビットの値を1に設定し、ハブが通信を主導する場合には当該ビットの値を0に設定することが可能である。また、他の実施形態では、MACヘッダのFrame Typeフィールドの予備(リザーブ)フィールド又はFrame Subtypeフィールドの予備(リザーブ)フィールドを用いることができる(表1参照)。
【0056】
他の実施形態では、接続要請フレーム及び/又は接続割当フレームのMACヘッダのFrame Controlフィールドの予備になっている4ビット(
図6(A)乃至6(C)参照)を、計画されたアップリンクアロケーション、計画されたダウンリンクアロケーション、計画された双方向リンクアロケーション及び非計画双方向リンクアロケーションの主導権フィールドとして定義することも可能である。主導権フィールドとして用いられるフィールドの種類は、本発明の本質的な思想を構成しない。
【0057】
次に、スーパーフレーム基盤ビーコンモード又はスーパーフレーム基盤非ビーコンモードでの非計画双方向リンク(即ち、タイプ−I非計画双方向リンク)通信を例として、信号の流れを説明する。
図13は従来の、即ち、ノーマルモードでの、タイプ−I非計画双方向リンク通信に関連した信号フローダイヤグラムである。
図14は本発明の一実施形態に係るタイプ−I非計画双方向リンク通信に関連した信号フローダイヤグラムである。
【0058】
図13を参照すれば、ハブに接続しようとするノードは接続要請フレームを生成し、これを上記ハブに送信する。接続要請フレームは非計画双方向リンク要請IEを含む。上記接続要請フレームを受信したハブはノードに確認応答メッセージであるAckフレームを送信し、接続を拒否する理由がある場合にはその理由によりモード/状態(Mode/Status)フィールドの接続状態(Connection Status)フィールドの値が1〜10に設定された接続割当フレームをノードへ送信し、接続プロセスは終了する。接続を拒否する理由がない場合、Mode/StatusフィールドのConnection Statusフィールドの値が0に設定された接続割当フレームをノードへ送信する。Mode/StatusフィールドのConnection Statusフィールドの値が0に設定された接続割当フレームを受信したノードはAckフレームをハブに送信し、受信可能状態で待機する。
図13に示されたように、ハブから送信指令(または、データフレーム)が受信されると、その後ノードがハブにデータフレームを送信する。
【0059】
上記のように、従来の双方向リンク通信においては、ハブが通信を主導するため、ノードは与えられたアロケーションスロットにおいてハブから送信指令が受信される時まで受信待機状態を維持しなければならない。特に、非計画アロケーションの場合にはアロケーションスロットが前後にシフトする可能性があるので、待機時間が長くなる可能性があり、これは電力消費の原因となる。
【0060】
図14を参照すれば、本実施形態では、ノードが送信する接続要請フレームはUnscheduled Bilink Request IEを含み、このIEには主導権フィールドが含まれている(
図8(A)及び
図8(B)参照)。ハブは接続要請フレームを処理して主導権フィールドが1に設定されている場合、ノードが主導することを許容するかどうかを決める。ノードに主導権を許容する場合には、接続割当フレームの Unscheduled Bilink Assignment IEに含まれた主導権フィールド(
図11(A)及び
図11(B)参照)を1に設定し、許容しない場合には当該主導権フィールドを0に設定する。上記のように、接続要請フレームの主導権フィールドが含まれる領域はUnscheduled Bilink Request IEに限らず、他の領域(例えば、MACヘッダの予備フィールド)に主導権フィールドを含ませることも可能である。同様に、接続割当フレームの主導権フィールドが含まれる領域はUnscheduled Bilink Assignment IEに限らず、他の領域(例えば、MACヘッダの予備フィールド)に主導権フィールドを含ませることも可能である。
【0061】
ノードはハブから受信した接続割当フレームの主導権フィールドが1に設定された場合、低電力モードで動作する。即ち、ノードは与えられたアロケーションスロットにおいて好ましいタイミングでデータ通信を開始する(言い換えれば、データフレームの送信を開始する)。従って、従来のようにハブから送信許可通知が受信される時まで受信待機状態を維持する必要がなくなるので、ノードの消費電力を低減することができる。上記好ましいタイミングは、例えば、ノードがハブに伝送するデータの量により決まる。
【0062】
一方、
図14の実施形態では接続要請フレームのUnscheduled Bilink Request IEに含まれた主導権フィールドの値が1に設定され、かつ、接続割当フレームのUnscheduled Bilink Assignment IEに含まれた主導権フィールドの値が1に設定された場合に、ノードが双方向リンク通信を主導するが、本発明はこれに限定されない。他の実施形態では、主導権フィールドの値が1に設定されている接続要請フレームをハブに送信するだけで、ハブがノードに通信の主導権を渡すようにしても良い。
【0063】
図15及び
図16は、スーパーフレーム基盤ビーコンモード又はスーパーフレーム基盤非ビーコンモードにおいての非計画双方向リンク(即ち、タイプ−I非計画双方向リンク)通信を例にして、本発明の一実施形態に係るノードとハブの動作を示すフローチャートである。以下、
図2を一緒に参照して、
図15を詳細に説明する。
【0064】
ノード300の通信部310がハブ200から発信されたビーコンフレームを受信すれば(ステップS1502)、ノード300のプロセッサ320は上記ビーコンフレームを処理する。プロセッサ320はハブ200との双方向リンク通信をノード300が主導するかどうかの決定を行う(ステップS1504)。この決定は、例えば、ノード300の端末の種類(例えば、頻繁にデータを送信する装置であるかどうか)、ノード300のバッテリーの残量、伝送するデータの量、及びユーザの設定(低電力モードで動作するように指示するユーザの入力の有無)のうち、少なくとも一つの情報に基づく。ノード300が双方向リンク通信を主導しようと決定した場合は(ステップS1504:YES)、主導権フィールドを1に設定した接続要請フレームを生成する(ステップS1506)。通信部310は上記接続要請フレームをハブ200に送信する(ステップS1508)。
【0065】
次に、ハブ300から接続割当フレームが受信されれば(ステップS1510)、低電力モードで動作する。即ち、与えられたアロケーションスロットにおいてハブ200からの送信指令又はデータフレームの受信を待たずに好適なタイミングでデータ通信を開始する(ステップS1512)。言い換えれば、ハブから送信指令又はデータフレームが受信される時まで待たずにノードが好適なタイミングでハブにデータフレームを送信する。上記好適なタイミングは、ノードが送信するデータの量により決まることができる。そして、ノードとハブ間のフレームトランザクションが行われる(ステップS1514)。与えられたアロケーションスロットの終了により、フレームトランザクションも中断される。
【0066】
ノード300が双方向リンク通信を主導しない場合には(ステップS1504:NO)、接続要請フレームの主導権フィールドを0に設定し(ステップS1516)、ノーマルモード、即ち、
図13に示された従来のプロセスに従って動作する(ステップS1518)。
【0067】
以下、
図2及び
図16を参照して本実施形態に係るハブの動作を説明する。
【0068】
ハブ200の通信部210がノード300から送信された接続要請フレームを受信すれば(ステップS1602)、ハブ200のプロセッサ220は上記接続要請フレームを処理する。プロセッサ220は上記接続要請フレームに含まれた主導権フィールドが1に設定されているかどうかを判断する(ステップS1604)。接続要請フレームの主導権フィールドが1に設定されている場合(ステップS1604:YES)、ハブ200は低電力モードで動作する。即ち、双方向リンク通信をノードが主導するように許容する。次に、接続割当フレームをノード300に送信する(ステップS1606)。この場合、ハブ200はノード300に送信指令を送信したり、先にデータ通信を開始したりしない。通信部210がノード300からデータフレームを受信すれば(ステップS1608)、ノードとハブ間のフレームトランザクションが行われる(ステップS1610)。与えられたアロケーションスロットの終了により、フレームトランザクションも中断される。
【0069】
一方、接続要請フレームの主導権フィールドが1に設定されていない場合は(ステップS1604:NO)、ノーマルモード、即ち、
図13に示された従来のプロセスに従って動作する(ステップS1612)。
【0070】
図17及び
図18は、スーパーフレーム基盤ビーコンモード又はスーパーフレーム基盤非ビーコンモードにおいての非計画双方向リンク(即ち、タイプ−I非計画双方向リンク)通信を例にして、本発明の他の実施形態に係るノードとハブの動作を示すフローチャートである。先に、
図2を一緒に参照して、
図17を詳細に説明する。
【0071】
ノード300の通信部310がハブ200から発信されたビーコンフレームを受信すれば(ステップS1702)、ノード300のプロセッサ320は上記ビーコンフレームを処理する。プロセッサ320はハブ200との双方向リンク通信をノード300が主導するかどうかの決定を行う(ステップS1704)。この決定は、例えば、ノード300の端末の種類(例えば、頻繁にデータを送信する装置であるかどうか)、ノード300のバッテリーの残量、伝送するデータの量、及びユーザの設定(低電力モードで動作するように指示するユーザの入力の有無)のうち、少なくとも一つの情報に基づく。ノード300が双方向リンク通信を主導しようと決定した場合は(ステップS1704:YES)、主導権フィールドを1に設定した接続要請フレームを生成する(ステップS1706)。通信部310は上記接続要請フレームをハブ200に送信する(ステップS1708)。
【0072】
次に、ハブ300から双方向リンク通信のためのスロットを指定する接続割当フレームが受信されれば(ステップS1710)、当該接続割当フレームに含まれた主導権フィールドの値が1であるかどうかを判断する(ステップS1712)。当該接続割当フレームの主導権フィールドの値が1である場合(ステップS1712:YES)、即ち、ノード300が通信を主導することをハブ200が許諾する場合は、ノード300が低電力モードで動作する。即ち、与えられたアロケーションスロットにおいてハブ200からの送信指令又はデータフレームの受信を待たずに好適なタイミングでデータ通信を開始する(ステップS1714)。上記好適なタイミングは、ノードが送信するデータの量により決まることができる。そして、ノードとハブ間のフレームトランザクションが行われる(ステップS1716)。与えられたアロケーションスロットの終了により、フレームトランザクションも中断される。
【0073】
ノード300が双方向リンク通信を主導しない場合には(ステップS1704:NO)、接続要請フレームの主導権フィールドを0に設定し(ステップS1718)、ノーマルモード、即ち、
図13に示された従来のプロセスに従って動作する(ステップS1720)。
【0074】
当該接続割当フレームの主導権フィールドの値が1でない場合(ステップS1712:NO)、即ち、ノード300が通信を主導することをハブ200が許諾しない場合は、ノード300はハブ200からの送信指令又はデータフレームの受信を待つ(ステップS1722)。所定の時間内にハブ200から送信指令又はデータフレームが受信される場合は(ステップS1722:YES)、ノードとハブ間のフレームトランザクションが行われる(ステップS1716)。与えられたアロケーションスロットの終了により、フレームトランザクションも中断される。一方、所定の時間内にハブ200から送信指令又はデータフレームが受信されない場合は(ステップS1722:NO)、ノード300がデータフレームを送信できない状態で現在のアロケーションスロットが終了する。上記所定の時間はアロケーションスロットの長さによって決まることができる。
【0075】
次に、
図2を一緒に参照して、
図18を詳細に説明する。ハブ200の通信部210がノード300から送信された接続要請フレームを受信すれば(ステップS1802)、ハブ200のプロセッサ220は上記接続要請フレームを処理する。プロセッサ220は上記接続要請フレームに含まれた主導権フィールドが1に設定されているかどうかを判断する(ステップS1804)。接続要請フレームの主導権フィールドが1に設定されている場合(ステップS1804:YES)、即ち、ノード300が双方向リンク通信を主導することを要求する場合には、ノード300に主導させるかどうかの決定を行う(ステップS1806)。この決定は、例えば、ノード300の端末の種類(例えば、頻繁にデータを送信する装置であるかどうか)、ノード300のバッテリーの残量、伝送するデータの量、及びユーザの設定(低電力モードで動作するように指示するユーザの入力の有無)のうち、少なくとも一つの情報に基づく。
【0076】
ノード220が双方向リンク通信を主導することを許諾する場合は(ステップS1806:YES)、プロセッサ220は主導権フィールドを1に設定した接続割当フレームを生成する(ステップS1808)。通信部210は上記接続割当フレームをノード300に送信し(ステップS1810)、プロセッサ220は低電力モードで動作する。この場合、ハブ200はノード300に送信指令を送信したり、先にデータ通信を開始したりしない。通信部210がノード300からデータフレームを受信すれば(ステップS1812)、ノードとハブ間のフレームトランザクションが行われる(ステップS1814)。与えられたアロケーションスロットの終了により、フレームトランザクションも中断される。
【0077】
一方、接続要請フレームの主導権フィールドが1に設定されていない場合は(ステップS1804:NO)、ノーマルモードで、即ち、
図13に示された従来のプロセスに従って動作する(ステップS1816)。また、ノード300が通信を主導することをハブ200が許諾しない場合は(ステップS1806:NO)、接続割当フレームの主導権フィールドが0に設定され、ハブ200はノーマルモードで、即ち、
図13に示された従来のプロセスに従って動作する(ステップS1816)。
【0078】
図19及び
図20は、スーパーフレーム 基盤ビーコンモード又はスーパーフレーム基盤非ビーコンモードにおいての非計画双方向リンク(即ち、タイプ−I非計画双方向リンク)通信を例にして、本発明のまた他の実施形態によるノードとハブの動作を示すフローチャートである。本実施形態は、通信の主導権に関する情報が接続割当フレームのみに含まれるという点において
図15乃至
図18の実施形態と異なる。先に、
図2を 一緒に参照して、
図19を詳細に説明する。
【0079】
ノード300の通信部310がハブ200から発信されたビーコンフレームを受信すれば(ステップS1902)、ノード300のプロセッサ320は上記ビーコンフレームを処理する。次に、接続要請フレームを生成してハブ200に送信する(ステップS1904)。ハブ300から接続割当フレームが受信されれば(ステップS1906)、当該接続割当フレームに含まれた主導権フィールドの値が1であるかどうかを判断する(ステップS1908)。当該接続割当フレームの主導権フィールドの値が1である場合(ステップS1908:YES)、即ち、ノード300に通信を主導させる場合は、ノード300が低電力モードで動作する。即ち、与えられたアロケーションスロットにおいてハブ200からの送信指令又はデータフレームの受信を待たずに好適なタイミングでデータ通信を開始する(ステップS1910)。上記好適なタイミングは、ノードが送信するデータの量により決まることができる。そして、ノードとハブ間のフレームトランザクションが行われる(ステップS1912)。与えられたアロケーションスロットの終了により、フレームトランザクションも中断される。
【0080】
一方、当該接続割当フレームの主導権フィールドの値が1でない場合は(ステップS1908:NO)、ハブ200からの送信指令又はデータフレームの受信を待つ(ステップS1914)。所定の時間内にハブ200から送信指令又はデータフレームが受信される場合は(ステップS1914:YES)、ノードとハブ間のフレームトランザクションが行われる(ステップS1912)。与えられたアロケーションスロットの終了により、フレームトランザクションも中断される。一方、所定の時間内にハブ200から送信指令又はデータフレームが受信されない場合は(ステップS1914:NO)、ノード300がデータフレームを送信できない状態で現在のアロケーションスロットが終了する。上記所定の時間はアロケーションスロットの長さによって決まることができる。
【0081】
次に、
図2を参照しつつ、
図20を詳細に説明する。ハブ200の通信部210がノード300から送信された接続要請フレームを受信すれば(ステップS2002)、ハブ200のプロセッサ220は上記接続要請フレームを処理する。次に、ノードに双方向リンク通信を主導させるかどうか(言い換えれば、低電力モードで動作するかどうか)の決定を行う(ステップS2004)。この決定は、例えば、ノード300の端末の種類(例えば、頻繁にデータを送信する装置であるかどうか)、ノード300のバッテリーの残量、伝送するデータの量、及びユーザの設定(低電力モードで動作するように指示するユーザの入力の有無)のうち、少なくとも一つの情報に基づく。ノード200に双方向リンク通信を主導させる場合は(ステップS2004:YES)、主導権フィールドを1に設定した接続割当フレームを生成する(ステップS2006)。通信部210は上記接続割当フレームをノード300に送信し(ステップS2008)、プロセッサ220は低電力モードで動作する。この場合、ハブ200はノード300に送信指令を送信したり、先にデータ通信を開始したりしない。通信部210がノード300からデータフレームを受信すれば(ステップS2010)、ノードとハブ間のフレームトランザクションが行われる(ステップS2012)。与えられたアロケーションスロットの終了により、フレームトランザクションも中断される。
【0082】
一方、ノード300が通信を主導することをハブ200が許容しない場合、即ち、低電力モードで動作しない場合は(ステップS2004:NO)、ノーマルモードで、即ち、
図13に示された従来のプロセスに従って動作する(ステップS2014)。
【0083】
[第2実施形態]
図21はBAN内のハブ又はノードとして機能することができる装置の例示的な実施形態を示し、
図21(A)は外観を示す図であり、
図21(B)は当該装置のハードウェア構成を示すブロック図である。本実施形態において、上記装置は電子時計である。
図21(B)に示したように、電子時計2100は通信モジュール2110を備え、通信モジュール2110はアンテナ2112、通信部2114及びプロセッサ2116を含む。プロセッサ2116はアンテナ2112及び通信部2114を介して、及び/又は、インターネット又は他のBANに連結されたワイヤーライン(図示せず)を介して交換されるメッセージを処理する。プロセッサ2116は、ソフトウェア、ファームウェア、又は、ハードウェアによって構成されることができる。アンテナ2112、通信部2114、プロセッサ2116の構成及び機能は、
図2に関連して説明したアンテナ212又は312、通信部210又は310、プロセッサ220又は320の構成及び機能と同様であるので、より詳細な説明は省略する。また、通信モジュール2110は他の装置と送受信するフレームデータ、フレーム構造、媒体アクセス制御、電力管理等に関連する情報、プロセッサ2116によって使われるコンピュータプログラム命令、ソフトウェア、及び/又は、ファームウェア等を格納するメモリ(図示せず)をさらに備えても良い。
【0084】
中央制御部2120は、CPU(Central Processing Unit)等の演算処理装置によって構成され、電子時計2100全体の動作を制御する。例えば、中央制御部2120はROM2160に記録されているプログラムに従って各種の処理を実行する。なお、
図2に関連して説明したプロセッサ220又は320と同様の構成及び機能を中央制御部2120で実現しても良いし、中央制御部2120とプロセッサ2116とが協働して実現しても良い。
【0085】
入力部2130は電子時計2100の端末本体に対して各種情報及び指示の入力を行う機能を備えた複数個のボタン(ここでいうボタンには、ハードウェアのみならずソフトウェアによって実現されるものも含む。)等により構成されている。ユーザにより各種ボタンが操作されると、入力部2130は、操作されたボタンに応じた操作指示を中央制御部2120に出力する。中央制御部2120は、入力部2130から入力された指示に従って所定の動作を各部に実行させる。
【0086】
表示部2140は中央制御部2120からの指示に従って、時刻や外部から受信したメッセージ等の各種情報を表示する。
時計部2150はシステムクロック又は発振器によって生成される信号から時刻信号を生成し、現在の時刻を出力する。
ROM2160は中央制御部2120で実行される制御プログラム等を格納する。また、ROM2160はプロセッサ2116によって使われるコンピュータプログラム命令、ソフトウェア、及び/または、ファームウェア等を格納しても良い。
RAM2170は中央制御部2120が各種処理を実行する際の作業領域(work area)を提供し、電子時計2100の各部により処理されるデータを格納する。また、RAM2170は送受信されるフレームデータを格納するのみならず、フレーム構造、媒体アクセス制御及び電力管理に関連する情報等を格納しても良い。
【0087】
なお、電子時計2100は、他の装置と連結されることができる。上記他の装置は、例えば、体温、呼吸、心拍数、血糖、等の身体からのデータをモニターするために使われるセンサー、又は、心拍調節期、呼吸器、インスリンポンプを制御する等の機能を提供する装置である。
【0088】
以上、本発明をBAN通信に適用した実施形態について説明したが、本発明の適用分野はBANに限定されないし、例えば、ブルートゥース(Bluetooth(登録商標)、Wi−Fi(登録商標)、Wi−Fi Direct(登録商標)等の他の無線通信技術にも適用可能である。
【0089】
上述したプロセスは、ハードウェアにより実行させることもできるし、ソフトウェアにより実行させることもできる。特定のプロセスをソフトウェアにより実行させる場合には、そのソフトウェアを構成するプログラムが、ハブ又はノードとして機能する通信装置に、ネットワークや記録媒体からインストールされる。このようなプログラムを含む記録媒体は、ユーザにプログラムを提供するために装置本体とは別に配布されるリムーバブルメディア(図示せず)等により構成されるだけでなく、装置本体に予め組み込まれた状態でユーザに提供される記録媒体等で構成されても良い。
【0090】
本発明が属する技術分野における通常の知識を有する者は、上記説明及び関連図面から本発明の多くの変形及び他の実施形態を導出することができる。従って、本発明は開示された特定の実施形態に限定されない。本明細書では、複数の特定用語が使われているが、これらは一般的な意味として単に説明の目的のために使われただけであり、発明を制限する目的で使われたものではない。添付の特許請求の範囲及びその均等物により定義される一般的な発明の概念及び思想を抜け出さない範囲で多様な変形が可能である。
以下に、この出願の願書に最初に添付した特許請求の範囲に記載した発明を付記する。付記に記載した請求項の項番は、この出願の願書に最初に添付した特許請求の範囲の通りである。
【0091】
[付記]
<請求項1>
特定の通信プロトコルに従う通信のための装置であって、
前記通信プロトコルに基づいて、他装置への接続を要請するための、所定のフィールドを含む接続要請フレームを生成するプロセッサを備え、
前記接続要請フレームの前記所定のフィールドを特定の値に設定し、かつ、前記他装置から接続要請を許容する接続割当フレームを受信した場合、前記プロセッサは、前記他装置との通信のために与えられた期間内の所定のタイミングでデータ通信を開始することを特徴とする通信装置。
<請求項2>
前記プロセッサは、前記通信装置の種類、前記通信装置のバッテリーの残量、前記他装置に伝送するデータの量、及びユーザの設定のうち、少なくとも一つの情報に基づいて前記所定のフィールドの値を決定することを特徴とする請求項1に記載の通信装置。
<請求項3>
前記所定のタイミングは、前記他装置に送信するデータの量によって決まることを特徴とする請求項1又は2に記載の通信装置。
<請求項4>
前記接続要請フレームの前記所定のフィールドを前記特定値と異なる値に設定した場合、前記プロセッサは前記他装置から送信指令を受信する時まで前記他装置にデータフレームを送信せずに待機することを特徴とする請求項1に記載の通信装置。
<請求項5>
前記接続要請フレームの前記所定のフィールドを前記特定値と異なる値に設定した場合、前記プロセッサは前記他装置からデータフレームを受信する時まで前記他装置にデータフレームを送信せずに待機することを特徴とする請求項1に記載の通信装置。
<請求項6>
前記所定のフィールドは情報要素のAllocation Requestフィールドに含まれることを特徴とする請求項1に記載の通信装置。
<請求項7>
前記通信装置と前記他装置とは、非計画双方向リンク通信を行うことを特徴とする請求項1に記載の通信装置。
<請求項8>
前記プロセッサは、前記他装置から受信された接続割当フレームの所定のフィールドが特定の値に設定されているかどうかを確認し、
前記所定のフィールドが特定の値に設定されている場合は、前記所定のタイミングでデータ通信を開始し、
前記所定のフィールドが特定の値に設定されていない場合は、前記他装置から送信指令を受信する時まで前記他装置にデータフレームを送信せずに待機することを特徴とする請求項1に記載の通信装置。
<請求項9>
前記プロセッサは、前記他装置から受信された接続割当フレームの所定のフィールドが特定の値に設定されているかどうかを確認し、
前記所定のフィールドが特定の値に設定されている場合は、前記所定のタイミングでデータ通信を開始し、
前記所定のフィールドが特定の値に設定されていない場合は、前記他装置からデータフレームを受信する時まで前記他装置にデータフレームを送信せずに待機することを特徴とする請求項1に記載の通信装置。
<請求項10>
請求項1乃至9の何れか1項に記載の通信装置と、
現在の日時を計数する計時部と、
を備えることを特徴とする電子時計。
<請求項11>
特定の通信プロトコルに従う通信のための装置であって、
前記通信プロトコルに基づいて、他装置の接続要請を許容するための、所定のフィールドを含む接続割当フレームを生成するプロセッサを備え、
前記接続割当フレームの前記所定のフィールドを特定の値に設定した場合、前記プロセッサは前記他装置がデータ通信を開始する時まで前記他装置にデータフレームを送信せずに待機することを特徴とする通信装置。
<請求項12>
前記他装置から受信された接続要請フレームの所定のフィールドの値が特定の値に設定されている場合、前記プロセッサは前記接続割当フレームの前記所定のフィールドを特定の値に設定するかどうかを決定することを特徴とする請求項11に記載の通信装置。
<請求項13>
請求項11乃至12の何れか1項に記載の通信装置と、
現在の日時を計数する計時部と、
を備えることを特徴とする電子時計。
<請求項14>
特定の通信プロトコルに従う通信のための装置であって、
他装置から受信された接続要請フレームに含まれている所定のフィールドの値が特定の値に設定されているかどうかを判断するプロセッサを備え、
前記接続要請フレームの前記所定のフィールドが特定の値に設定されている場合、前記プロセッサは前記他装置がデータ通信を開始する時まで前記他装置にデータフレームを送信せずに待機することを特徴とする通信装置。
<請求項15>
請求項14に記載の通信装置と、
現在の日時を計数する計時部と、
を備えることを特徴とする電子時計。
<請求項16>
第1の装置と第2の装置とを含み、特定の通信プロトコルに従う通信のためのシステムであって、
前記第1の装置は、
前記通信プロトコルに基づいて、前記第2の装置への接続を要請するための、所定のフィールドを含む接続要請フレームを生成するプロセッサを備え、
前記第2の装置は、
前記通信プロトコルに基づいて、前記第1の装置の接続要請を許容するための、所定のフィールドを含む接続割当フレームを生成するプロセッサを備え、
前記第1の装置のプロセッサは、前記接続要請フレームの前記所定のフィールドを特定の値に設定した場合、前記第2の装置との通信のために与えられた期間内の所定のタイミングでデータ通信を開始することを特徴とする通信システム。
<請求項17>
特定の通信プロトコルに従う通信のできる装置の通信方法であって、
前記通信プロトコルに基づいて、他装置への接続を要請するための接続要請フレームを生成し、前記接続要請フレームの所定のフィールドを特定の値に設定するステップと、
前記他装置から接続要請を許容する接続割当フレームを受信した場合、前記他装置との通信のために与えられた期間内の所定のタイミングでデータ通信を開始するステップと、
を備えることを特徴とする通信方法。
<請求項18>
特定の通信プロトコルに従う通信のできる装置の通信方法であって、
前記通信プロトコルに基づいて、他装置の接続要請を許容する接続割当フレームを生成し、前記接続割当フレームの所定のフィールドを特定の値に設定するステップと、
前記他装置がデータ通信を開始する時まで前記他装置にデータフレームを送信せずに待機するステップと、
を含むことを特徴とする通信方法。
<請求項19>
特定の通信プロトコルに従う通信のための第1の装置及び第2の装置を含むシステムの通信方法であって、
前記第1の装置において、前記通信プロトコルに基づいて、前記第2の装置への接続を要請するための接続要請フレームを生成し、前記接続要請フレームの所定のフィールドを特定の値に設定するステップと、
前記第1の装置において、前記接続要請フレームを前記第2の装置に送信するステップと、
前記第2の装置において、前記接続要請フレームを前記第1の装置から受信するステップと、
前記第2の装置において、前記通信プロトコルに基づいて、前記第1の装置の接続要請を許容する接続割当フレームを生成するステップと、
前記第2の装置において、前記接続割当フレームを前記第1の装置に送信するステップと、
前記第1の装置において、前記接続割当フレームを前記第2の装置から受信するステップと、
前記第1の装置において、前記第2の装置との通信のために与えられた期間内の所定のタイミングでデータ通信を開始するステップと、
を備えることを特徴とする通信方法。
<請求項20>
特定の通信プロトコルに従う通信が可能な装置を制御するプログラムであって、
前記装置に、
前記通信プロトコルに基づいて、他装置への接続を要請するための接続要請フレームを生成し、前記接続要請フレームの所定のフィールドを特定の値に設定するステップと、
前記他装置から接続要請を許容する接続割当フレームを受信した場合、前記他装置との通信のために与えられた期間内の所定のタイミングでデータ通信を開始するステップと、
を実行させるプログラム。
<請求項21>
特定の通信プロトコルに従う通信が可能な装置を制御するプログラムであって、
前記装置に、
前記通信プロトコルに基づいて、他装置の接続要請を許容する接続割当フレームを生成し、前記接続割当フレームの所定のフィールドを特定の値に設定するステップと、
前記他装置がデータ通信を開始する時まで前記他装置にデータフレームを送信せずに待機するステップと、
を実行させるプログラム。