(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記センサー部が、前記撮影台の前面と前記センサー基板との間に配置される少なくとも一つのガスケットをさらに含むことを特徴とする請求項3に記載のマンモグラフィー装置。
【背景技術】
【0002】
生活様式の欧米化により乳癌の発病率が増加しているが、乳癌の発病原因について未だ明らかに解明されておらず、乳癌予防のための最善の方法は定期検診を通して早期診断をすることである。
【0003】
従来は、乳癌を画像から診断するための装置として、マンモグラフィー装置(X−ray Mammography device)、超音波スキャナ、磁気共鳴画像装置(Magnetic Resonance Imaging)などが使われている。これらの装置の中でも、乳癌の早期診断のために定期検診で最も多く使われる装置は、マンモグラフィー装置である。
【0004】
マンモグラフィー装置は、被検体である乳癌を圧迫して圧縮固定させた後、被検体に向けてX線を照射し、組織に応じてX線の透過係数が異なる現象を用いて、被検体を透過したX線を分析し被検体の内部画像を取得することにより、乳癌を早期に診断することができる医療装置である。
【0005】
マンモグラフィー装置を用いて乳癌の検査を行うために、被検者は、検査者の指示に従って撮影台の前面に位置した後、i)左、右乳房の中央の上から下に撮影するCC(Cranio−Caudal)撮影と、ii)左、右乳房を斜線方向に撮影するMLO(Mediolateral oblique)撮影を行う。
【0006】
特に、CC撮影の場合は左、右乳房の中央を撮影するものであるが、これに対し、LMLO(Left Mediolateral oblique)またはRMLO(Right Medioletral oblique)撮影の場合は左、右乳房の斜線方向を撮影するものであって、CC撮影からMLO撮影への切り換えの際に、マンモグラフィー装置を構成するアームフレームの時計回りまたは反時計回り、または高さ調節のための上下移動が不可欠であるが、従来のマンモグラフィー装置は、被検者がCC撮影またはMLO撮影のために撮影台と接している場合でも、アームフレームが、被検者が撮影台の前にいないときと同様の速度で作動して、撮影姿勢の変更のためにアームフレームが回転または上下移動するか、或いは微位置を調整するためにアームフレームが回転または上下移動する過程で、被検者が傷害を被ることが頻繁に発生するという問題点があった。
【0007】
したがって、かかる従来のマンモグラフィー装置の問題点を解決するために、撮影準備過程で事故の発生を減らすことができるマンモグラフィー装置が求められる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明は、撮影台の前面にセンサー部を配置して、撮影台の前面に被検者が位置しているか否かを確認し、被検者が位置していると確認された場合には、アームフレームの回転速度または上下移動速度を調節することができるマンモグラフィー装置を提供することにより、マンモグラフィー装置を用いた乳房撮影過程で発生しうる事故を減らそうとする。
【0010】
本発明が解決しようとする技術的課題は、上述した技術的課題に限定されず、上述していない別の技術的課題は、以降の記載から本発明の属する技術分野における通常の知識を有する者に明確に理解できるであろう。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記の課題を解決するために、本発明の一実施形態によれば、ボディ部と、前記ボディ部に連結され、時計回りまたは反時計回りに回転可能なアームフレームと、前記アームフレームの上端に位置し、X線(X−ray)を照射するX線ジェネレータと、前記X線ジェネレータに対応する位置に設置され、被検者の乳房に対するX線画像を取得する撮影台と、前記X線ジェネレータと前記撮影台との間に位置し、上下移動して被検体を圧迫する圧迫部と、前記撮影台の内部に配置され、前記被検者の有無を検知するセンサー部と、前記センサー部で前記被検者が検知されたか否かに応じて、前記アームフレームの駆動を制御する制御部と、を含むマンモグラフィー装置を提供する。
【0012】
ここで、前記センサー部は、前記撮影台の前面に位置した複数のセンサーと、前記複数のセンサーが配置されるセンサー基板とを含むことを特徴とする。
【0013】
好ましくは、前記複数のセンサーは静電容量式タッチセンサーであることを特徴とする。
【0014】
このとき、前記複数のセンサーは、前記センサー基板上に一定の間隔で配置されることを特徴とする。
【0015】
また、前記センサー部は、前記複数のセンサーのうち、既に設定された個数以上のセンサーから検知信号が発生する場合、前記撮影台の前面に前記被検者が位置していると判断することを特徴とする。
【0016】
また、前記センサー部は、前記撮影台の前面と前記センサー基板との間に配置される少なくとも一つのガスケットをさらに含んでもよい。
【0017】
このとき、前記ガスケットは、前記センサー基板上に配置されたセンサーに対応する位置に配置されることを特徴とする。
【0018】
また、本発明のマンモグラフィー装置の制御部は、前記センサー部で前記被検者が検知された場合には、前記アームフレームの回転速度を第1設定値以下に減速させるか、或いは前記アームフレームの上下移動速度を第2設定値以下に減速させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0019】
本発明のマンモグラフィー装置は、撮影台の前面にセンサー部を備えて、被検者が乳房画像撮影のためにマンモグラフィー装置の前に位置しているか否かを確認することができ、被検者が撮影台の前面に位置していると確認された場合には、アームフレームの駆動速度を減速させて、アームフレーム駆動過程で発生しうる事故を防止することができる。
【0020】
また、本発明のマンモグラフィー装置は、被検者が撮影台の前面に位置するとき、アームフレームの駆動速度が減速するので、検査者がアームフレームの位置を微調整することができ、マンモグラフィー装置の使い勝手を向上させることができる。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、図面を参照して本発明をより詳細に説明する。図面中の同一構成要素は、できる限り同一の符号で示していることに留意すべきである。また、本発明の要旨を無駄に不明確にするおそれのある公知の機能及び構成についての詳細な説明は省略する。
【0023】
ある構成要素が他の構成要素に連結または接続されていると記載した場合には、その他の構成要素に直接連結または接続されていることもあるが、それらの間に別の構成要素が介在することもあると理解されるべきである。また、本明細書全体においてある部材が他の部材の「上」に位置すると記載した場合には、ある部材が他の部材に接している場合だけでなく、それらの部材の間に別の部材が介在する場合も含む。
【0024】
本出願において、「含む」または「有する」などの用語は、明細書上に記載された特徴、数字、段階、動作、構成要素、部品またはこれらの組合せが存在することを指定しようとするのであって、一つまたはそれ以上の他の特徴や数字、段階、動作、構成要素、部品またはこれらの組合せの存在または付加可能性を予め排除しないものと理解されるべきである。
【0025】
本発明のマンモグラフィー装置についての説明に先立ち、
図1乃至
図2を参照して、マンモグラフィー装置について簡略に考察する。
図1は本発明の一実施形態に係るマンモグラフィー装置の斜視図、
図2は本発明の一実施形態に係るマンモグラフィー装置の側面図及び撮影台の内部構成要素を示す概略図である。
【0026】
マンモグラフィー装置は、大きくは、ボディ部100、ボディ部100に結合されたアームフレーム200、及びアームフレーム200の一面に取り付けられた撮影台300と圧迫部400を含んでなる。
【0027】
まず、ボディ部100は、一種の固定されたフレームであって、アームフレーム200と回転軸110によって結合され、撮影姿勢に応じてアームフレーム200を時計回りまたは反時時計回りに回転させることができる。
【0028】
具体的に、ボディ部100は、i)CC(Cranio−Caudal)撮影の際にはアームフレーム200をボディ部100と並んだ方向になるように位置させ、ii)LMLO(Left Mediolateral oblique)撮影の際にはアームフレーム200を時計回りに回転させ、iii)逆にRMLO(Right Mediolateralo blique)撮影の際にはアームフレーム200を反時計回りに回転させ、撮影姿勢に応じてアームフレーム200を回転させることができる。
【0029】
また、ボディ部100は、アームフレーム200に取り付けられた撮影台300に被検者の乳房が載せられるように、被検者の乳房高さに合わせてアームフレーム200を垂直移動させる役割も果たすことができる。
【0030】
次に、アームフレーム200は、側面からみて「コ」字状に形成され、その特異な形状のために「Cアーム」または「ガントリ」とも呼ばれるフレームである。
【0031】
アームフレーム200の一面には、
図1及び
図2に示すように、上端に被検体(乳房)が載せられる撮影台300と、撮影台300に位置した被検体を圧迫する圧迫部400などが取り付けられ、アームフレーム200の上端には、高い運動エネルギーを持つ電子を金属に衝突させて、被検体に照射するX線を発生させるX線ジェネレータ210が位置する。
【0032】
このとき、圧迫部400は、簡略に前述したように、被検体にX線を照射する前に、被検体を圧縮して薄く広げる役割を果たすが、被検体である乳房は、軟組織のみから構成されており、乳房を圧迫して厚さを薄く作らなければ組織間のX線減衰係数の差が大きくないため鮮明な画像を得ることができず、組織が重なっている場合には、隠される病変があるおそれがあって乳癌診断の精度が低下することがあるので、マンモグラフィー装置は、圧迫部400を介して画像の鮮明度を高めることができる。
【0033】
また、撮影台300は、上端に被検体が置かれるだけでなく、
図2の拡大図に示すように、内部にはX線ディテクター310が備えられ、被検体を透過したX線の入射量に応じて位置別にそれぞれ異なる電気信号を生成することができ、X線ディテクター310で生成された電気信号と位置情報に基づいて被検体の断層画像(すなわち、被検者の乳房に対するX線画像)を生成することができる。
【0034】
特に、撮影台300は、画像の鮮明性及び精度を向上させるために、アームフレーム200の上端に位置したX線ジェネレータ210と対応する位置に設置されることが好ましい。
【0035】
提案された従来のマンモグラフィー装置の場合は、前述したようなボディ部100、アームフレーム200、X線ジェネレータ210、撮影台300、圧迫部400などのみから構成され、被検者がマンモグラフィー装置の前に位置しているか否かを確認することができる手段がなかった。これにより、被検者がマンモグラフィー装置の前に位置していることを検査者が認知せずに、撮影姿勢の変更またはアームフレーム200の位置微調整などのためにアームフレーム200を駆動させる状況が発生すると、被検者は、回転または上下移動するアームフレーム200によって怪我をすることがあった。
【0036】
本発明のマンモグラフィー装置は、
図2に示すように、従来のマンモグラフィー装置とは異なり、撮影台300の内部に被検者がマンモグラフィー装置の前に位置しているか否かを検知することができるセンサー部500、及びセンサー部500で検知された結果に基づいてアームフレーム200の駆動を制御して事故の発生を防止することができる制御部(図示せず)をさらに含み、乳房画像撮影過程で発生しうる事故を最小限に抑えることができる。
【0037】
以下、
図3乃至
図5を参照して、従来のマンモグラフィー装置とは差別性を有する本発明の一実施形態に係るマンモグラフィー装置のセンサー部500と、センサー部500で検知された結果に基づいてアームフレーム200の駆動を制御する制御部について具体的に説明する。
【0038】
図3は本発明の撮影台と圧迫部を示す斜視図、
図4は本発明の撮影台の内部に位置したセンサー部の分解図、
図5は本発明に係るマンモグラフィー装置の被検者の有無によるアームフレーム駆動過程を示すフローチャートである。
【0039】
簡略に説明したように、本発明の一実施形態に係るマンモグラフィー装置は、従来のマンモグラフィー装置と同様に、ボディ部100と、ボディ部100に連結され、時計回りまたは反時計回りに回転可能なアームフレーム200と、アームフレーム200の上端に位置し、X線(X−ray)を照射するX線ジェネレータ210と、X線ジェネレータ210に対応する位置に設置され、被検者の乳房に対するX線画像を取得する撮影台300と、X線ジェネレータ210と撮影台300との間に位置し、上下移動して被検体を圧迫する圧迫部400とを含み、さらに、撮影台300の内部に配置され、被検者の有無を検知するセンサー部500と、センサー部500で被検者が検知されたか否かに応じてアームフレーム200の駆動を制御する制御部と、を含むことを特とする。
【0040】
具体的に、センサー部500は、撮影台300の前面300aに位置して被検者の有無を検知することができる複数のセンサー510と、複数のセンサー510が配置されるセンサー基板(PCB)520と、を含む。
【0041】
また、センサー510が配置されるセンサー基板520は、前述した
図2乃至
図4に示すように、撮影台300内のX線ディテクター310を支持する内部フレーム301の前面に取り付けられ、センサー510が撮影台300の前面300aに密着して配置されるようにすることができる。
【0042】
このとき、センサー510は、赤外線センサーまたは超音波センサーであってもよいが、撮影台の前面300aに被検者が位置しているか否かをより正確に且つ迅速に測定することができるタッチセンサーであることが好ましい。
【0043】
特に、タッチセンサーは、光量変化式タッチセンサー、静電容量式タッチセンサー、電気伝導度変化式タッチセンサーなど、その種類が様々であるが、センサー510は、静電容量の変化を認識してタッチを検知する反応速度の速い静電容量式タッチセンサーであることが好ましい。
【0044】
ただし、センサー510が静電容量式タッチセンサーであることは好適な一実施形態に過ぎず、撮影台の前面300aに被検者が位置しているか否かを確認することができれば、実施形態に応じて異なる種類のセンサーを使用することもできる。
【0045】
静電容量式タッチセンサーである複数のセンサー510は、撮影台の前面300aに配置され、被検者が乳房画像撮影のために撮影台の前面300aをタッチする場合に発生する静電容量の変化を検知し、静電容量の変化量に基づいて検知信号を発生させて被検者の有無を検知することができる。
【0046】
複数のセンサー510は、被検者の有無のみを検知することができれば、センサー基板520上にいずれの方式で配置されても構わないが、複数のセンサー510は、センサー基板520上に一定の間隔で配置され、被検者の体の大きさ(幅)が広いか狭いかを問わず、被検者の有無を認識することができることが好ましい。
【0047】
ただし、複数のセンサー510が一定の間隔で配置されることは、本発明の一実施形態に過ぎないので、センサー510が一定の間隔を維持せずに任意に配置されてもよい。
【0048】
また、複数のセンサー510は、
図3及び
図4に示すように、撮影台の前面300aにわたって均一に分布され、LMLO撮影のために被検者が左に偏るか、或いはRMLO撮影のために被検者が右に偏る場合でも、被検者の有無を正確に検知することができる。
【0049】
本発明のセンサー部500の一例示として、
図3及び
図4に示すように、センサー510は、3つのセンサー510が上端部に配置され、4つのセンサー510が下端部に配置され、合計7つのセンサー510を介して撮影台の前面300aの左側、右側、上端部、下端部のすべての領域で被検者の有無を検知することができる。
【0050】
このとき、3つのセンサー510は上端部に配置され、4つのセンサー510は下端部に配置される。上述のようなセンサー510の配置は、本発明の一実施形態に過ぎないので、必ずこれに限定されるものではなく、センサー基板520上に7つ以上のセンサー510が配置されてもよく、センサー510が上端部と下端部に区分されずに一列に配置されてもよく、2列以上に配置されてもよい。
【0051】
また、センサー部500は、撮影台の前面300aに位置した複数のセンサー510のうちの一部のセンサー510が誤作動して、撮影台の前面300aに被検者がいない場合でもアームフレーム200の駆動速度が減速されることを防止するために、複数のセンサー510のうち、予め設定された個数以上のセンサー510から検知信号が発生する場合にのみ、前記撮影台300の前面300aに被検者が位置していると判断することが特徴である。
【0052】
例えば、予め設定された個数が2つである場合、センサー部500は、2つ以上のセンサー510から検知信号が発生する場合にのみ、被検者が撮影台の前面300aに位置していると判断し、1つのセンサー510のみから検知信号が発生する場合には、誤作動したと判断して、被検者が撮影台の前面300aに位置していないと判断することができる。
【0053】
このとき、予め設定された個数が2つであるのは本発明の一実施形態に過ぎず、使用環境に応じて、予め設定された個数を3個、4個に変更することができる。
【0054】
併せて、センサー部500は、他の電子機器により発生するノイズ(Electro Magnetic Interference)を除去することにより、被検者の検知の精度を向上させるために撮影台300の前面300aを絶縁物質で形成し、前記撮影台の前面300aとセンサー基板520との間に複数のガスケット530をさらに配置することができる。
【0055】
このとき、ガスケット530は、センサー基板520に位置した複数のセンサー510と対応する位置に配置され、弾性及び導電性を有する物質で形成されることが好ましい。
【0056】
具体的に、ガスケット530は、すべての領域が導電性高分子(Conducting polymer)で形成されなければならないものではないが、センサー510及び撮影台300に当接するガスケット530の表面は、ポリエチレン、ポリピロール、ポリチオフェンなどの導電性高分子で形成されるか、或いはガスケット530の表面が前記導電性高分子などの導電性物質で塗布され、センサー510及び撮影台300に当接する部分は、弾性及び導電性を有することができる。
【0057】
ただし、これは一例示に過ぎず、実施形態に応じて、ガスケット530を、弾性と導電性を有する他の物質で形成してもよい。
【0058】
次に、前記制御部は、ボディ部100に内蔵され、センサー部500で検知される結果(被検者の有無)に基づいてアームフレーム200の駆動を制御する役割を果たす。
【0059】
特に、前記制御部は、センサー部500で被検者が撮影台の前面300aに位置していると検知した場合、アームフレーム200の駆動速度を減速させることができる。
【0060】
具体的に、前記制御部は、センサー部500で被検者が検知された場合には、アームフレーム200が時計回りまたは反時計回りに回転する角度は維持したまま、回転する速度を第1設定値以下に減速させることができる。
【0061】
また、前記制御部は、センサー部500で被検者が検知された場合には、アームフレーム200の上下移動する距離を維持したまま、上下移動する速度を第2設定値以下に減速させることもできる。
【0062】
例えば、前記制御部は、被検者が検知されると、アームフレーム200の回転速度を、撮影台の前面300aから被検者が検知されない場合にアームフレーム200が回転する従来の回転速度に比べて1/5以下に減速させることができ、アームフレーム200の上下移動速度も従来の上下移動速度に比べて1/5以下に減速させることができるため、乳房画像撮影過程で被検者がアームフレーム200の駆動により怪我することを防止することができる。
【0063】
ここで、前記第1設定値と第2設定値は、i)撮影のため被検者の体がアームフレーム200に密着したとき、撮影の精度を高めるためのアームフレーム200の微細位置を調整するための速度、またii)被検者が撮影姿勢を取っていない状態でアームフレーム200が急に回転したとき、被検者がアームフレーム200の回転を検知して回避することができる程度の速度のように、撮影台の前面300aに被検者が検知されていない場合のアームフレーム200の回転または上下移動速度に比べて減速させようとするアームフレーム200の回転または上下移動速度を意味する。
【0064】
また、先にアームフレーム200の回転速度と上下移動速度を1/5以下に減速させることについて説明したのは本発明の一実施形態に過ぎず、実施または使用環境に応じて、第1設定値と第2設定値は異なるように設定することができる。
【0065】
最後に、
図6及び
図7を参照して本発明のマンモグラフィー装置による効果を説明する。
図6は撮影台の前面の被検者の有無による従来のマンモグラフィー装置のアームフレーム駆動過程を示す図、
図7は撮影台の前面の被検者の有無による本発明のマンモグラフィー装置のアームフレーム駆動過程を示す図である。
【0066】
図6に示すように、従来のマンモグラフィー装置は、被検者がマンモグラフィー装置の前(具体的には、撮影台の前面)に位置しているか否かに関係なく、アームフレームの回転速度または上下移動速度が一定に維持されて被検者が撮影台の前面に位置する場合、アームフレームの駆動により怪我するおそれがあった。
【0067】
本発明の一実施形態に係るマンモグラフィー装置は、従来のマンモグラフィー装置とは異なり、撮影台の前面に位置したセンサー部と、センサー部で検知された結果に基づいてアームフレームの駆動速度を調節する制御部をさらに備え、被検者が撮影台の前面に位置していない場合には、従来のマンモグラフィー装置と同様にアームフレームを駆動させ、被検者が撮影台の前面に位置していると把握されると、
図7(b)に示すようにアームフレームの駆動速度を減速させ、アームフレームの回転によって被検者が怪我する事故を防止することができる。
【0068】
また、本発明のマンモグラフィー装置は、上述のように被検者が撮影台の前面に位置している場合、アームフレームの駆動速度を遅らせることにより、検査者がアームフレームの角度、位置をより正確に調節することができるようにする。よって、本発明のマンモグラフィー装置を介して検査過程の利便性及び正確性を向上させることができる。
【0069】
以上、本発明の好適な実施形態及び応用例について図示及び説明したが、本発明は、上述した特定の実施形態および応用例に限定されず、請求の範囲で請求する本発明の要旨を逸脱することなく、当該発明の属する技術分野における通常の知識を有する者によって多様な変形実施が可能なのはもとより、それらの変形実施は、本発明の技術的思想や展望から個別的に理解されてはならならない。
【0070】
また、本発明で使用した用語は、単に特定の実施形態を説明するために使用したもので、本発明を限定しようとするものではない。単数の表現は、文脈上明らかに異なる意味ではない限り、複数の表現を含む。
【0071】
本発明の保護範囲は以降の請求の範囲によって解釈されるべきであり、それと同等の範囲内にあるすべての技術思想は本発明の権利範囲に含まれるものと解釈されるべきである。