(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記貯蔵部が外容器によって画定され、そして前記スリーブが少なくとも部分的に前記外容器と分離されている、請求項1、5〜6のいずれか1項に記載の携帯用消火器。
【背景技術】
【0002】
たばこが燃焼するよりはむしろ加熱される多くの喫煙物品が、当業界において提唱されてきた。こうした「加熱式」喫煙物品の一つの目的は、従来型の紙巻たばこにおけるたばこの葉の燃焼および熱分解性劣化により生成される既知の有害な煙成分を低減することである。加熱式喫煙物品では、エアロゾルは風味を生成する基体(たばこなど)を加熱することにより生成される。公知の加熱式喫煙物品には、例えば、電気加熱式喫煙物品や、エアロゾルが可燃性燃料要素または熱源から物理的に分離されたエアロゾル形成材料へ熱を移動することにより生成される喫煙物品が含まれる。エアロゾル形成材料は、燃料要素の内部、周囲または下流に位置しうる。例えば、WO-A-2009/022232号は、可燃性熱源、可燃性熱源の下流にある可燃性熱源のエアロゾル発生基体と、可燃性熱源の後方部分およびエアロゾル発生基体の隣接する前方部分の周りにありそれらに接触する熱伝導性要素とを備えた喫煙物品を開示している。喫煙中、揮発性化合物は、燃料要素からの熱伝達によりエアロゾル形成材料から放出され、喫煙物品を通して引き込まれた空気中に混入される。放出された化合物が冷めるにつれて凝結してエアロゾルを形成し、これが消費者によって吸い込まれる。
【0003】
可燃性燃料要素または熱源を含む喫煙物品は、たばこが燃焼または加熱されてたばこから揮発性化合物が放出される、従来的な紙巻たばこと比較して、より大きく、より密集度が高く、また熱源を潰すことや「もみ消す」ことによって簡単には消火できない燃焼ゾーンまたは加熱ゾーンを持ちうる。こうした喫煙物品は、従来的な紙巻たばこの燃焼ゾーンに存在するものよりも著しく大きなエネルギーを熱の形態で含む熱源を持ちうる。その結果として、こうした喫煙物品は、消火したり、十分な熱を排除したりして廃棄を促進するのにより大きな労力を必要としうる。
【0004】
従って、喫煙物品用の改良型の消火器、特に可燃性燃料要素または熱源を含む喫煙物品で使用しうるものを提供することが望ましい。
【0005】
本発明の第一の態様によれば、一度に単一の喫煙物品を消火するための携帯用消火器が提供されており、消火器は、貯蔵部と、単一の喫煙物品のうち少なくとも一部分を受けるサイズのチャンバーと、単一の喫煙物品をチャンバーに受けるための開口部と、熱伝導性のスリーブを備えるが、ここで、貯蔵部とチャンバーはスリーブによって熱的に結合され、またチャンバーと貯蔵部との間での流体連通がないようにチャンバーは貯蔵部から分離されており、またスリーブはチャンバーの反対側の端で開閉ができ、また貯蔵部は、使用時に、チャンバー内に受けられた喫煙物品からの熱エネルギーが相変化材料の相転移により吸収されるように配置された相変化材料を含む。
【0006】
本発明による消火器は、ユーザーにとって便利な小型のサイズを持つ携帯用消火器であり、また特に可燃性燃料要素または熱源を含む喫煙物品の消火に適している。
【0007】
消火器は、任意の種類の喫煙物品とともに使用しうる。本明細書全体を通して、「喫煙物品」という用語は、基体(通常は、たばこ)が燃焼される従来的な紙巻たばこだけではなく、基体が燃焼されるのではなく加熱され、かつ加熱された基体からのエアロゾル生成に依存する喫煙物品(例えば、加熱式の喫煙物品)、ならびにWO-A-2009/022232号に記載のある喫煙物品などの可燃性熱源を持つものを含む、蒸留ベースの喫煙物品をも意味することが推論される。消火器は、可燃性燃料要素または熱源から、その燃料要素の内部、周囲または下流に位置しうる物理的に分離されたエアロゾル形成材料への熱の移動によってエアロゾルが生成される加熱式の喫煙物品の消火に、特に有用である。
【0008】
貯蔵部とチャンバーは熱的に結合する。これにより、貯蔵部がチャンバーから熱エネルギーを吸収して、チャンバー内の喫煙物品を消火できるようになる。消火器は、貯蔵部内流体を含めた状態で、または含まない状態で使用されうる。
【0009】
貯蔵部は、使用時に、チャンバー内に受けられる喫煙物品からの熱エネルギーが相変化材料の相転移によって吸収されるように配置された相変化材料を含む。消火器はヒートパイプの役目をするのが好ましい。本発明の態様の例において、消火器は、熱エネルギーを貯蔵部内の相変化材料に伝導し、少なくとも部分的に相変化材料の相転移を使用してチャンバー内の喫煙物品からの熱を分散させる。一定の実施形態では、相変化材料は、固体から液体への相変化によって少なくとも部分的に熱を吸収する。一部の状況では、相変化材料は、少なくとも部分的に液体から気体への相変化によって熱を吸収することが好ましい。一つの実施形態では、貯蔵部は相変化固体を含む。ただし、任意の適切な流体、相変化固体、または流体の組み合わせ、相変化固体の組み合わせ、または流体と相変化固体の組み合わせを使用しうる。
【0010】
消火器は、例えば、相変化材料として、または相変化材料に加えて、貯蔵部に流体を入れて使用することが好ましい。流体は液体であることが好ましい。使用時に、流体は喫煙物品とは物理的には直接接触せず、むしろ間接的な接触によって、喫煙物品と直接接触するチャンバーから熱を奪う。
【0011】
有利なことに、相変化材料は、チャンバー内に受けられる喫煙物品が消火されるのにかかる時間を短縮させうる。望ましい実施形態で、相変化材料は、使用時に、チャンバー内に受けられる喫煙物品からの熱エネルギーが相変化材料の相転移によって吸収されて、喫煙物品の消火を助けるように配置される。
【0012】
本明細書全体で使用される時、「相変化材料」という用語は、例えば、少なくとも約90 kJ/kgで、好ましくは少なくとも約140 kJ/kgの高い転移熱(潜熱)を持つ材料を意味することが好ましい。
【0013】
相変化材料は、使用時に、チャンバー内に受けられる喫煙物品からの熱エネルギーが相変化材料の相転移によって少なくとも部分的に吸収されて、喫煙物品の消火を助けるように配置されることが好ましい。一部の例において、相変化材料は、相変化材料が周囲温度と喫煙物品の温度の間の転移温度を持つように、貯蔵部内に含まれるべきである。一部の好ましい実施形態において、相変化材料は約40℃〜約600℃、好ましくは約50℃〜約300℃、より好ましくは約100℃〜約200℃の転移温度を持つ。
【0014】
一部の実施形態で、相変化材料は、大気圧で約40℃〜約600℃、好ましくは約50℃〜約300℃、より好ましくは約100℃〜約200℃の固有転移温度を持つ。
【0015】
その他の実施形態で、相変化材料は、大気圧で、40℃より低い、例えば20℃より低い固有転移温度を持ちうるが、相変化材料が約40℃〜約600℃、好ましくは約50℃〜約300℃、より好ましくは約100℃〜約200℃の転移温度を持つように、大気圧よりも高い圧力、例えば2バールがかかった貯蔵部に貯蔵されうる。
【0016】
相変化材料は、高い熱貯蔵容量を持ちうる。例えば、相変化材料は16立方メートル以下の貯蔵容量を持ちうる。相変化材料は約10立方メートル以下、好ましくは約8立方メートル以下の貯蔵容量を持つことが好ましい。「貯蔵容量」という用語は、10^6ジュールのエネルギーを吸収するのに必要な材料の量を意味する。
【0017】
「流体」という用語は本明細書全体で使用するとき、自由に流動し、かつその容器の形状を呈することができる任意の物質を意味する。適切な流体には、液体、ガス、クリーム、泡、ゲル、粉末、粒子状の材料および顆粒状の材料、およびその組み合わせが含まれるが、それに限定されない。消火器は、流体が貯蔵部内に貯蔵されているガス圧で室温で液体である物質と共に使用することが好ましい。一定の実施形態で、消火器内の流体は、大気圧または大気圧よりも大きな圧力下で貯蔵部内に貯蔵されうる。流体を使用することで、チャンバーから熱を奪うことにより、喫煙物品の消火が促進される。流体は、より効率的にチャンバーから熱を奪って消火を促進する、高い熱容量を持ちうる。このことは、消火器が可燃性燃料要素または熱源を含む喫煙物品とともに使用されたときに特に有益であると考えられるが、なぜなら、こうした喫煙物品が、従来的な紙巻たばこと比較して大きく、密度が高く、また熱源を潰したり「もみ消し」たりしてもそれほどすぐには消火されない燃焼ゾーンまたは加熱ゾーンを持ちうるためである。一定の好ましい実施形態で実施形態、流体は、液体、クリーム、発泡体、またはゲル、またはその任意の組み合わせである。流体は、例えば水でもよい。別の方法として、または追加的に、流体は、低い沸点を持つ揮発性液体でもよい。こうした液体では、熱は揮発性液体の蒸発によってチャンバーから奪われる。高い熱容量を持つ流体と同様に、このことは消火を促進し、消火器が可燃性燃料要素または熱源を含む喫煙物品とともに使用されたときに特に有益であると考えられるが、なぜなら、こうした喫煙物品が、従来的な紙巻たばこと比較して大きく、密度が高く、また熱源を潰したり「もみ消し」たりしてもそれほどすぐには消火されない燃焼ゾーンまたは加熱ゾーンを持ちうるためである。適切な揮発性液体には、アンモニア、アルコール(メタノールまたはエタノールなど)、水、プロパンおよびブタン、またはその組み合わせが含まれるが、それに限定されない。ただし、適切な任意の流体または流体の組み合わせを使用しうる。流体が粉末、固体粒子状の材料、固体顆粒状の材料、またはその混合物を含む場合、貯蔵部内での流体の位置は、チャンバーからの熱の吸収を促進するために、基体内などに固定されていることが好ましい。流体は気体のみで構成されていないことが好ましい。言い換えれば、流体が気体を含む場合、流体は少なくとも一つのその他の相をさらに含むことが好ましい。例えば、流体が気体を含む場合、流体は、液体、ゲル、クリーム、発泡体、粉末、固体粒子状の材料、または固体顆粒状の材料のうち1つ以上をさらに備えうる。
【0018】
消火器には流体を予め充填しうる。別の方法として、消火器はユーザーによって充填可能なものとしうる。消火器は、貯蔵部内の開口部を経由して流体を充填しうる。消火器は、ヒートパイプとしての役目をすることもあり、すなわち、消火器は熱エネルギーを貯蔵部内の相変化材料に伝導して、相変化材料の相転移を使用して熱を喫煙物品から分散しうる。一定の実施形態では、相変化材料は、固体から液体への相変化によって熱を吸収する。相変化材料は、液体から気体への相変化によって熱を吸収することがより好ましい。一つの実施形態では、貯蔵部は相変化固体を含む。ただし、任意の適切な流体、相変化固体、または流体の組み合わせ、相変化固体の組み合わせ、または流体と相変化固体の組み合わせを使用しうる。
【0019】
本明細書で使用される時、「揮発性」という用語は、液体の蒸気圧が少なくとも約20 Paであることを意味する。特に明記しない限り、本明細書で言及するすべての蒸気圧は、ASTM E1194-07に従って25℃で測定された蒸気圧である。
【0020】
貯蔵部は開放してもよい。一つの好ましい実施形態で、貯蔵部はシールされる。「シールされる」は、貯蔵部が流体密封であること、すなわち、貯蔵部内に含まれるすべての流体が通常の使用時に貯蔵部内に留まることを意味する。これにより、例えば、消火器が逆さまになった場合に、消火器からの流体の漏れのリスクが低減される。貯蔵部は、シールされて再充填可能でもよく、シールされて再充填不可能でもよい。
【0021】
本明細書全体で使用される「熱的に結合」という用語は、チャンバーと貯蔵部の間を熱エネルギーが簡単に流れるように、チャンバーと貯蔵部が熱的に接触していることを意味するために使用される。チャンバーと貯蔵部の間の熱伝導率は、少なくとも40 W/m.Kであることが好ましい。特に明記しない限り、本明細書で言及している熱伝導率の値は、ASTM C1114 - 00に従い測定した熱伝導率の値である。
【0022】
消火器は、そのスリーブを通して貯蔵部とチャンバーが熱的に結合される、熱伝導性のあるスリーブを含む。スリーブの熱伝導率は少なくとも40 W/m.Kであることが好ましく、少なくとも100 W/m.Kであることがより好ましい。チャンバーは、スリーブの外側でもよい。望ましい実施形態で、チャンバーは少なくとも部分的にスリーブ内にある。これにより、有利なことに、チャンバーからスリーブへの、よってチャンバーから貯蔵部への熱伝達が増加し、喫煙物品の消火が促進される。チャンバーは、完全にスリーブ内でもよい。チャンバーとスリーブは、別個の構成要素でもよい。チャンバーとスリーブが別個の構成要素の場合、直接接触してもよく、1つ以上の熱橋を介して接続されてもよい。一定の実施形態で、チャンバーはスリーブと一体型であり、それによって画定される。
【0023】
スリーブは、少なくとも貯蔵部の部分の周りに延びてもよい。好ましい実施形態で、スリーブは少なくとも部分的に貯蔵部内に延びる。スリーブは、貯蔵部の全長に沿って延びてもよく、貯蔵部の長さの一部のみに沿って延びてもよい。スリーブは、完全に貯蔵部内に含まれうる。
【0024】
相変化材料が水を含む場合、貯蔵部は、また熱伝導性のあるスリーブは、酸化に対する耐性や水との反応性に対する耐性があり、かつ圧力に対する耐性がある材料から形成されるかまたは被覆されるべきである。一つの特定の実施形態で、貯蔵部は水を含み、スリーブはチタンから形成される。別の実施形態で、貯蔵部は水を含み、スリーブは銅から形成される。
【0025】
消火器は手持ちまたは携帯用となる大きさで、一度に単一の喫煙物品を消火するのに適している。チャンバーは、一度に単一の喫煙物品のみの少なくとも一部分が受けられるようなサイズを持つ。チャンバーは、喫煙物品の燃焼ゾーンを受けるサイズを持つことが好ましい。チャンバーは、単一の喫煙物品にきつく嵌合するサイズを持つことが好ましい。これにより、喫煙物品とチャンバーの間の熱伝達が増大する。チャンバーの壁と喫煙物品の間のきつい嵌りはまた、消火を助ける酸素の喫煙物品への供給を制限する。チャンバーは、実質的に円形の断面を持つ喫煙物品を受けるように、実質的に円形であることが好ましい。消火器は単一の喫煙物品を消火するが、消火済みまたは未使用のどちらの喫煙物品も保管できない大きさであることが好ましい。可燃性燃料要素または熱源を含む加熱式の喫煙物品で、エアロゾル発生基体は従来的な紙巻たばこと同じ方法で燃焼しない。こうして、使用済みの喫煙物品は、未使用の喫煙物品と実質的に同一サイズとしうる。このことは従来的な紙巻たばこには当てはまらない。従来的な紙巻たばこの場合、未使用の紙巻たばこは通常、使用済みの紙巻たばこよりもかなり大きい。使用済みで消火済みの加熱式喫煙物品の保管は従って、消火済みの従来的な紙巻たばこ用の保管よりも、かなり大きいものであることが必要であることが考えられる。一度に単一の喫煙物品のみを消火し、喫煙物品の保管はしない大きさの消火器を提供することにより、携帯用消火器は、ユーザーにとって小型でより便利なものとすることができる。さらに、携帯用消火器は、喫煙物品の包装の底部に目立たないようにクリップ留めできるような、有利な大きさにしうる。
【0026】
消火器が従来的な喫煙物品を消火するよう配置されている場合、消火器は一度に一つの従来的な喫煙物品を消火するのに適した大きさである。ただし、消火器は、可燃性燃料要素または熱源を含む喫煙物品を消火するよう配置されていることが好ましい。その場合、消火器は一度に、可燃性燃料要素または熱源を含む単一の喫煙物品を消火するのに適切な大きさである。
【0027】
消火器は、直径が約5mm〜約9mmの喫煙物品を消火するよう配置されていることが好ましい。消火器は、直径が約7mm〜約8mmの喫煙物品を消火するよう配置されていることがより好ましい。チャンバーは約8mm〜約9mmの断面を持つことが好ましい。チャンバーは約8mm〜約8.3mmの断面を持つことがより好ましい。
【0028】
消火器の外側の形状は、高さ方向に細長く、実質的に長方形の断面を持つことが好ましい。例えば、円形、楕円形、三角形、八角形、菱形、台形、またはその任意の組み合わせを含む、代替的なその他の適切な形状が使用されうる。一定の好ましい実施形態で、消火器の高さは約50mm〜約65mmであり、奥行きは約13mm〜約25mmである。消火器の外側寸法は調節しうる。
【0029】
貯蔵部は外容器によって画定されうるが、ここで外容器はスリーブから少なくとも部分的に分離される。分離はスリーブと外容器との間の熱の移動を制限する適切な任意の分離としうる。例えば、外容器は少なくとも部分的に空隙によってスリーブと分離されたものとしうる。その分離により、消火器外側への熱移動を低減させうる断熱が提供される。これは、ユーザーの手を火傷させる喫煙物品からの熱を防止しうる。このことは、消火器が可燃性燃料要素または熱源を含む喫煙物品とともに使用されているときに特に重要でありうるが、なぜなら、こうした喫煙物品は、消散されて簡単な処分が促進されるべき相当量の熱エネルギーを含む熱源を持ちうるためである。消火器が流体とともに使用されるとき、流体はその空隙を部分的にまたは完全に充填しうる。空隙は貯蔵部を画定しうる。別の方法として、空隙は外容器またはスリーブの流体を含む部分から分離しうる。例えば、外容器はリブ、バットレス、プロップ、サポート、突っ張りまたはハニカム構造などの構造部材によって、スリーブから少なくとも部分的に分離しうる。スリーブおよび外部容器は、外容器内の一つ以上の場所で接することが好ましい。これにより、消火器に対して構造的な支持および整合性が提供される。
【0030】
外容器は適切な任意の材料または材料を備えうる。適切な材料は金属、ガラス、ポリプロピレン(PP)、ポリエチレン(PE)、ポリアミド(PA)、ポリスチレン(PS)およびシリコーン、またはその組み合わせを含むが、これに限定されない。一つの好ましい実施形態で、外容器はアルミニウムを含む。
【0031】
外容器の外側表面は、製造元またはブランドのロゴ、商標、スローガンおよびその他の消費者情報およびしるしで、印刷、エンボス加工、デボス加工またはその他の方法で装飾しうる。ステッカーが外容器の外側表面に貼り付けられた場合、そのステッカーは、製造元またはブランドのロゴ、商標、スローガンおよびその他の消費者情報およびしるしで、印刷、エンボス加工、デボス加工またはその他の方法で装飾しうる。
【0032】
スリーブは、適切な任意の材料(単一または複数)を備えうる。適切な材料にはアルミニウム、銅および鋼、またはその組み合わせが含まれるが、それに限定されない。一つの好ましい実施形態で、スリーブはアルミニウムを含む。
【0033】
スリーブは、適切な任意の形状およびサイズを持ちうる。スリーブは、最大限の熱放散が可能なように設計された形状およびサイズを持ちうる。スリーブは、細長いものとしうる。スリーブは、円形の断面を持ちうる。スリーブは、1つ以上の開口部を持ちうる。1つ以上の開口部は、スリーブと貯蔵部の間の熱伝達を増大させるために、スリーブと貯蔵部の間の流体連通を許容するサイズおよびスリーブ上の位置を持つべきである。1つ以上の開口部は、1つ以上の長軸方向のスリットを備えうる。スリーブは、ケージまたはメッシュ構造を持ちうる。スリーブは、チャンバーの反対側の端部が、開いたものでも閉じたものでもよい。
【0034】
チャンバーは、適切な任意の材料(単一または複数)を含みうる。適切な材料にはアルミニウム、銅および鋼、またはその組み合わせが含まれるが、それに限定されない。一つの好ましい実施形態で、チャンバーはアルミニウムを含む。
【0035】
チャンバーは、チャンバーと貯蔵部の間の流体連通がないように、貯蔵部から分離されている。これは、チャンバー内に受けられる喫煙物品が貯蔵部内の流体と全く直接接触しないことを意味する。こうして消火器は「乾燥した」消火器である。このことは、貯蔵部内のすべての流体が消火器の通常の使用時に喫煙物品によって汚染されることがないため有利である。消火器の清潔さがこうして改善される。さらに、貯蔵部がシールされるため、流体は、例えば、流出または蒸発によるなど、装置から簡単には逃れることができない。結果として、消火器は再充填が必要ない場合がありうる。貯蔵部は、流体が、例えば、流出または蒸発によるなど、装置から簡単には逃れることができないように、シールされることが好ましい。
【0036】
チャンバーは、最大限の熱放散が可能なように設計された形状およびサイズを持ちうる。開口部の反対側のチャンバーの端部は、適切な任意の形状としうる。一定の実施形態で、開口部の反対側のチャンバーの端部は円錐形である。これにより、熱源の先端がチャンバーに対して潰されたり「もみ消され」たりできるようになり、消火が促進される。開口部の反対側のチャンバーの端部は、消火器の通常の使用時に喫煙物品によって堆積する灰のための容器を形成するために、閉じていてもよい。開口部の反対側のチャンバーの端部は、消火器の通常の使用時に喫煙物品によって堆積する灰がチャンバーから消火器の別の区画に通過できるように、開いていてもよい。開口部の反対側のチャンバーの端部が円錐形でありかつ開いている場合、円錐形の端部は、消火時に喫煙物品によって堆積する灰のための漏斗の役目をしうる。チャンバーは、喫煙物品が消火器内に延びることができる範囲を制限する栓を形成しうる。
【0037】
貯蔵部は芯を備えうる。芯は、スリーブの外側表面と少なくとも部分的に接触しうる。芯は、スリーブを実質的に囲みうる。芯は、スリーブを囲み、かつスリーブの外側表面と接触していることが好ましい。芯は、貯蔵部内に延びるスリーブの部分の実質的に全長に沿って、スリーブの外側表面と接触していることが好ましい。
【0038】
芯は、スリーブが液体と確実に接触するように、貯蔵部内に含まれる液体で濡らしてもよい。これは、そうでなければスリーブまたはチャンバーの一部が液体と接触していない場合、例えば、貯蔵部の上部に向けてヘッドスペースが提供されている場合に、特に有利でありうる。芯は、貯蔵部内の液体がスリーブの長さ全体に確実に分布するようにしうる。芯は、毛細管作用により液体をスリーブに向けて引き出して、スリーブによって蒸発した液体を補充しうる。こうした場合に、芯は、喫煙物品が消火器内に挿入された時に、消火器の向きに関係なくスリーブと接触した液体が確実に存在するようにしうる。
【0039】
芯の使用は、相変化材料が融解によって熱エネルギーを喫煙物品から奪う相変化固体である場合に有効でありうる。こうした場合に、芯は、相変化材料がその後冷却に伴い凝固した時にチャンバーに極めて近接したままとなるように、液体状である時に相変化材料をチャンバーの近くに保持する役目をしうる。
【0040】
芯は、適切な任意の材料(単一または複数)を含みうる。芯は、高保持力の材料、例えば、ポリエチレン−ポリプロピレンまたはポリエチレン−テレフタラート組成を含む高保持力の材料を含みうる。その他の適切な材料には、金属発泡体またはメッシュ、ガラス繊維、低密度発泡体(ポリエチレンなど)が含まれるが、限定されない。一つの好ましい実施形態で、芯はアルミニウムメッシュを含む。
【0041】
消火器は、ハウジングをさらに備えうる。スリーブは、少なくとも部分的にハウジング内にあり、かつ少なくとも部分的にハウジングから分離されているようにしうる。この分離により、消火器のハウジングに対する絶縁が提供される。ハウジングはまた、スリーブを支持して、例えば、喫煙物品がチャンバー内で受けられたときにスリーブが貯蔵部に対して移動できないようにしうる。これは安定性を提供しうる。ハウジングは、その内部でスリーブが適合しかつ支持される案内要素を持ちうる。これが、スリーブをハウジングおよび貯蔵部内に位置付ける。
【0042】
消火器が外容器を含む場合、外容器はハウジングに取り付けられうる。外容器は、ハウジング内に少なくとも部分的に存在しうる。開口部の反対側のチャンバーの端部が開いている場合、チャンバーはハウジング内の区画と連通しうる。区画は、消火器の通常の使用時に喫煙物品からチャンバーに堆積した灰を受けて保管しうる。ハウジングは、蓄積した灰を掃除・除去するために、区画へのアクセスを許容するための取り外し可能な端部キャップを含みうる。外容器は、ハウジングから間隙を介しうる。区画は、外容器とハウジングの間の間隙によって形成されうる。
【0043】
ハウジングは、適切な任意の材料(単一または複数)を含みうる。適切な材料には、金属、セラミック、ポリプロピレン(PP)、ポリエチレン(PE)、ポリアミド(PA)、ポリスチレン(PS)、ポリオキシメチレン(POM)、シリコーン、および高温抵抗性プラスチック(ポリアリールエーテルケトン(PEAK)など)およびフッ素ポリマー(ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)など)またはその組み合わせが含まれるが、これに限定されない。一つの好ましい実施形態で、ハウジングはアルミニウムを含む。
【0044】
ハウジングの外側表面は、製造元またはブランドのロゴ、商標、スローガンおよびその他の消費者情報およびしるしで、印刷、エンボス加工、デボス加工またはその他の方法で装飾しうる。
【0045】
開口部は、ハウジングによって画定されうる。こうした実施形態では、開口部は単一の喫煙物品を受けるサイズとしうる。開口部は、ハウジングと一体型として、案内要素の一部を形成してもよい。開口部および案内要素は、耐熱性のライナーで被覆されうる。喫煙物品が開口部内で受けられているときに、また熱がチャンバーにより吸収されるため、耐熱性のライナーは消火器に対する熱損傷の可能性を低減しうる。
【0046】
耐熱性のライナーは、適切な任意の材料(単一または複数)を含みうる。適切な材料には、シリコーン、ポリエステル、ポリウレタン、加硫ゴム、ポリイミドおよびビニルエステル、またはその組み合わせなどの熱硬化性プラスチックが含まれるが、それに限定されない。一つの好ましい実施形態で、耐熱性のライナーはシリコーンを含む。
【0047】
開口部は、通常の使用時および消火器の保管時に開いたままとしうる。一定の実施形態で、消火器は開口部を選択的に閉じるためのリッドを含みうる。
【0048】
リッドは、適切な任意の材料(単一または複数)を含みうる。適切な材料は金属、ポリプロピレン(PP)、ポリエチレン(PE)、ポリアミド(PA)、ポリスチレン(PS)およびシリコーン、またはその組み合わせを含むが、これに限定されない。一つの好ましい実施形態で、リッドはアルミニウムを含む。
【0049】
閉じている時、リッドは、開口部を閉じることにより、灰が消火器から漏れるのを防止しうる。閉じている時、リッドは気密シールを形成しうる。リッドは、消火器に提供されているその他の任意の開口部を閉じるよう配置されてもよく、またはそれらの開口部に対して追加的なリッドが提供されてもよい。
【0050】
リッドは、リッドが閉じられたときに、リッドが意図的ではなく開くのを防止するために、開口部と連携するよう配置された部材を備えることが好ましい。例えば、リッドは、リッドが閉じられたときに開口部内に受けられるプラグを備えうる。リッドまたは開口部、またはリッドおよび開口部の両方は、リッドと開口部の間の摩擦嵌合を形成するのを助けるために、圧縮性の被覆またはOリングを含みうる。被覆、Oリング(単一または複数)は、ニトリルブタジエンゴム(NBR)などの適切な任意の材料(単一または複数)を含むが、これに限定されない。
【0051】
リッドは、消火器での使用に適切な任意の形態を持ちうる。リッドは、ハウジングまたは外容器から分離させてもよく、ハウジングまたは外容器に取り付けてもよい。例えば、リッドは、スナップ式リッド、スライド式リッド、ヒンジリッドまたはフリップトップ式リッドとしうる。リッドをハウジングまたは外容器に取り付ける場合、リッドはハウジングまたは外容器と一体化して形成されてもよく、またヒンジピンなどを用いてハウジングまたは外容器に固定されてもよい。
【0052】
リッドの外側表面は、製造元またはブランドのロゴ、商標、スローガンおよびその他の消費者情報およびしるしで、印刷、エンボス加工、デボス加工またはその他の方法で装飾しうる。
【0053】
携帯用消火器は消火器を別の物体に取り付ける手段を備えうる。携帯用消火器は消火器を別の物体に取り付けるためのクリップをさらに含むことが好ましい。例えば、クリップは消火器を喫煙物品のパックに取り付けるように配置されうる。喫煙物品は消火器によって消火されうる喫煙物品であることが好ましい。消火器の寸法はパックの寸法に合わせて選択されうる。例えば、一つの実施形態で、消火器の高さを実質的にパックの幅と一致させてもよく、また消火器の奥行きを実質的にパックの奥行きと一致させてもよい。こうして、消火器はパックの底部に目立たないようにクリップ留めしうる。
【0054】
クリップは、ステンレス鋼(例えばステンレス鋼等級1.4301)、およびステンレスばね鋼、またはその組み合わせを含むがそれに限定されない、適切な任意の材料(単一または複数)を備えうる。
【0055】
クリップは、例えば、ハウジング、外容器またはリッドなどの消火器の部品と一体化して形成されうる。別の方法として、クリップは、例えば、ハウジング、外容器またはリッドなどの消火器の部品に固定される別個の構成要素としうる。クリップは、例えば、スナップ式、ばね式、接着剤または固定手段(例えば、一つ以上のねじ)を含むがこれに限定されない、適切な任意の手段によって固定されうる。
【0056】
消火器は、貯蔵部内に含まれる流体をさらに含むことが好ましい。一つの実施形態で、流体は水を含む。一つの実施形態で、流体は揮発性液体を含む。
【0057】
本発明の第二の態様によれば、携帯用ライター組立品が提供されており、ライター組立品は、本発明の第一の態様による携帯用消火器と、貯蔵部と流体連通する点火組立品とを備え、また、貯蔵部内に含まれる流体は可燃性液体燃料であり、点火組立品は可燃性液体燃料を点火して点火用火炎を形成するように配置される。
【0058】
点火組立品は、適切な任意の点火組立品を備えうる。例えば、点火組立品は、電気的スパーク発生器、または機械的スパーク発生器(ストライクホイールなど)を備えうる。
【0059】
本発明の第三の態様によれば、本発明の第一の態様による携帯用消火器または本発明の第二の態様による携帯用ライター組立品を含む、喫煙物品のパック、または喫煙物品のパックの包装が提供されている。
【0060】
本発明による喫煙物品のパックは、周知の喫煙物品パックと実質的に同一の構造を持ちうるが、これには、ヒンジリッドパック、スライドおよびシェルパック、ショルダーパックおよびブックレットパックが含まれるが、これに限定されない。
【0061】
本発明による喫煙物品のパックは「硬質」パックとしうる。例えば、本発明によるパックは、ボックス部分、および容器の後方の壁を横切って延びるヒンジ線に沿ってボックス部分に接続されたリッド部分を含む、剛直なヒンジリッド容器としうる。こうした実施形態において、携帯用消火器または携帯用ライター組立品は、ボックス部分の外側またはリッド部分に取り付けてもよく、またボックス部分内に配置されてもよい。
【0062】
別の方法として、本発明による喫煙物品のパックは、外側シェルおよび内側スライドを持つ剛直なスライドおよびシェル容器でもよく、または喫煙物品が収容され、外側シェル内でスライド可能なトレイでもよい。こうした実施形態において、携帯用消火器または携帯用ライター組立品は、外側シェルの外側に取り付けてもよく、また剛直なスライドおよびシェル容器の内側スライド内に配置されてもよい。
【0063】
なおさらなる実施形態において、本発明による喫煙物品のパックは、包装された喫煙物品の束を含むカップ形のボックスを含む「軟質」パックとしうる。
【0064】
携帯用消火器または携帯用ライター組立品がパックの外側に取り付けられる場合、例えば、クリップ、スナップ式、ばね式、接着剤または固定手段(例えば、一つ以上のねじ)を含むがこれに限定されない、適切な任意の取付手段によって取り付けられうる。携帯用消火器または携帯用ライター組立品がクリップを使用して取り付けられる場合、クリップは、例えば、クリップ、スナップ式、ばね式、接着剤または固定手段(例えば、一つ以上のねじ)を含むがこれに限定されない、適切な任意の取付手段によって携帯用消火器または携帯用ライター組立品に、またはパックに取り付けられうる。
【0065】
本発明による喫煙物品のパックは、1つ以上の直角の長軸方向の端、1つ以上の直角の横断する端、1つ以上の丸みのある長軸方向の端、1つ以上の丸みのある横断する端、1つ以上の面取り付きの長軸方向の端、1つ以上の面取り付きの横断する端、または適切な任意のその組み合わせを持ちうる。例えば、そこから容器が製造される1つ以上の層状ブランクに周知の方法で横罫線を形成することによって、本発明による「丸みのある角」および「面取り付きの角」を持つ喫煙物品のパックが製造されてもよい。
【0066】
本発明による喫煙物品のパックは、従来の点火端のある紙巻たばこ、葉巻たばこまたはシガリロ、可燃性燃料要素または熱源およびエアロゾル発生基体(例えば、US−A−4,714,082号に開示されたタイプの紙巻たばこ)を含む加熱式喫煙物品、および電気的な喫煙システム(例えば、US−A−5,692,525号に開示されたタイプの紙巻たばこ)で使用する喫煙物品を含むがこれに限定されない、喫煙物品を有利に収容しうる。
【0067】
当然のことながら、包装の寸法の適切な選択によって、本発明による喫煙物品のパックは、異なる合計数の喫煙物品、または異なる配置の喫煙物品を収容しうる。例えば、本発明による容器は合計10〜30の喫煙物品を収容しうる。
【0068】
喫煙物品は、喫煙物品の合計数に応じて、異なる並べ方で配列しうる。例えば、喫煙物品は、6、7、8、9または10個の1列で配置しうる。別の方法として、喫煙物品は2列以上で配置しうる。2列以上の列は、同一の数の喫煙物品を含みうる。例えば、喫煙物品は、5、6、7、8、9もしくは10個の2列、5もしくは7個の3列、または4、5もしくは6個の4列で配置しうる。別の方法として、2列以上の列は、互いに異なる数の喫煙物品を含む少なくとも2列を含みうる。例えば、喫煙物品は、5個の1列および6個の1列(5−6)、6個の1列および7個の1列(6−7)、7個の1列および8個の1列(7−8)、5個の中央の1列および6個の両外側の2列(6−5−6)、5個の中央の1列および7個の両外側の2列(7−5−7)、6個の中央の1列および5個の両外側の2列(5−6−5)、6個の中央の1列および7個の両外側の2列(7−6−7)、7個の中央の1列および6個の両外側の2列(6−7−6)、9個の中央の1列および8個の両外側の2列(8−9−8)、または6個の中央の1列、5個の一方の外側の1列および7個の一方の外側の1列(5−6−7)で配置しうる。
【0069】
別の方法としてまたはさらに、本発明による喫煙物品のパックは、異なる寸法の喫煙物品(例えば、異なる長さまたは異なる円周の喫煙物品)を収容しうる。例えば、パックは長さが約40mm〜約180mmで、直径が約4mm〜約9mmの喫煙物品を収容しうる。
【0070】
本発明による喫煙物品のパックは、フィルターなしの喫煙物品および各種のフィルターチップ付き喫煙物品を収容しうる。さらに、本発明による喫煙物品のパックは、同一のタイプまたはブランドの喫煙物品、または異なるタイプまたはブランドの喫煙物品(例えば、異なるフィルター、たばこブレンド、風味、全粒子状物質送達、引き出し抵抗、ニコチン送達を持つ喫煙物品)を収容しうる。容器の寸法は、喫煙物品の長さ、およびその中に収容された喫煙物品の並べ方に適合させることが好ましい。容器の外部寸法は通常、その中に収容された喫煙物品の束の寸法よりも約0.5mm〜約5mmだけ大きい。
【0071】
本発明による喫煙物品のパックは、例えば、金属箔または金属化紙の内側ライナー内に包まれた複数の喫煙物品を収容することが好ましい。
【0072】
本発明による喫煙物品のパックは、セロファン、例えば、ポリエチレンまたはポリプロピレンの高分子フィルム、金属化高分子フィルムおよび薄層から成る高分子フィルムを含むがこれに限定されない、適切な任意の周知の材料または材料の組み合わせを用いて、周知の方法で重ねて包まれうる。本発明による喫煙物品のパックは、1つ以上の開封テープを含むオーバーラッパーで重ねて包みうる。1つ以上の開封テープは、容器の周辺に沿って横断方向または長軸方向に細長いものとしうる。
【0073】
本発明の第四の態様によれば、一度に単一の喫煙物品を消火するための携帯用消火器が提供されており、消火器は、
【0074】
貯蔵部と、
単一の喫煙物品の少なくとも一部分を受けるサイズのチャンバーと、
前記喫煙物品の少なくとも一部分を前記チャンバー内に受ける開口部とを備え、
前記貯蔵部と前記チャンバーが前記スリーブによって熱的に結合し、また前記チャンバーが前記チャンバーと前記貯蔵部の間の流体連通がないように前記貯蔵部から分離されており、また前記消火器が、前記チャンバーと前記貯蔵部に熱的に結合され、前記チャンバーから前記貯蔵部への熱伝達を増やすように配置されている、熱伝導性のあるスリーブをさらに備え、また前記スリーブが前記チャンバーの反対側で開いていても閉じていてもよく、また使用時に、前記チャンバー内に受けられる喫煙物品からの熱エネルギーが前記貯蔵部によって奪われる、携帯用消火器。
【0075】
好ましい実施形態で、熱伝導性のあるスリーブは、使用時に、喫煙物品を消火するために、貯蔵部によってチャンバー内に受けられる喫煙物品からの熱エネルギーが奪われるように、チャンバーから貯蔵部への熱伝達を増やすように配置されている。
【0076】
本発明の第五の態様によれば、一度に単一の喫煙物品を消火するための携帯用消火器が提供されており、消火器は、貯蔵部と、単一の喫煙物品のうち少なくとも一部分を受けるサイズのチャンバーと、単一の喫煙物品をチャンバーに受けるための開口部とを備え、ここで、貯蔵部とチャンバーは熱的に結合され、またチャンバーと貯蔵部との間での流体連通がないように、チャンバーは貯蔵部から分離されている。
【0077】
本発明の一つの実施形態に関連して説明した特徴は、本発明のその他の実施形態にも適用されうる。
【0078】
本発明は以下の添付図面を参照しながら、例証としてのみであるがさらに説明する。