(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記照合処理において前記候補画像と前記捜索対象画像との照合結果が一致した場合に、前記捜索対象の発見者に付与する報酬を示す報酬情報と、前記捜索対象画像と一致した前記候補画像を送信した前記捜索者側端末とを紐付けして前記サーバー装置に記憶させることで、前記捜索者側端末に前記報酬情報に応じた報酬を付与する報酬付与処理と、
を更に実行可能な請求項1又は2に記載の捜索支援システム。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、本発明の一実施形態について説明する。まず、
図1〜
図3を参照して、捜索支援システム10の構成について説明する。
図1に示すように、捜索支援システム10は、サーバー装置20、少なくとも1台の依頼者側端末30、及び複数の捜索者側端末40を含んで構成されている。サーバー装置20、依頼者側端末30、及び捜索者側端末40は、インターネットや携帯電話回線等の電気通信回線90を介して相互に接続可能となっている。捜索支援システム10は、複数の捜索者側端末40のユーザの協力を得ることで、例えば徘徊老人や迷子、又は家出人等の捜索を支援するためのシステムである。なお、捜索支援システム10の捜索対象は、徘徊老人や迷子等の人間に限られず、例えば犬や猫等の動物を含めることもできる。
【0009】
サーバー装置20は、インターネット上に設けられており、データベースサーバ、Webサーバー、クラウドサーバー、管理サーバーなどと称される。サーバー装置20は、
図2に示すように、制御部21、記憶部22、照合処理部23、及び通信部24を有している。制御部21は、例えばCPU211や、ROM及びRAMなどの主記憶装置212を有するマイクロコンピュータを主体に構成されており、サーバー装置20全体の制御を司る。
【0010】
主記憶装置212は、捜索支援プログラムの全部又は一部を記憶している。サーバー装置20は、主記憶装置212に記憶されている捜索支援プログラムをCPU211において実行することで、依頼者側端末30及び捜索者側端末40と協働して捜索支援システム10を実現する。記憶部22は、例えばハードディスクドライブやフラッシュメモリなどの補助記憶装置であり、追加、書き換え、又は削除が行われる予定がある各種データを記憶する。
【0011】
照合処理部23は、例えば公知の顔認証システムなどで構成されている。照合処理部23は、記憶部22に記憶されている画像と、捜索者側端末40から送信された比較対象となる画像とを照合し、これらの画像が一致しているか否かを判断する。制御部21は、CPU211において主記憶装置212に記憶されているプログラムを実行することで、照合処理部23を仮想的に実現する。なお、照合処理部23は、例えば制御部21と一体又は別体の集積回路としてハードウェア的に実現しても良い。
【0012】
通信部24は、例えば携帯電話回線や、有線又は無線LANを用いた通信機能によって、電気通信回線90に接続するための構成である。サーバー装置20は、通信部24の機能によって、電気通信回線90を介して、依頼者側端末30との間、及び捜索者側端末40との間で各種データを送受信することができる。
【0013】
図1に示す依頼者側端末30は、捜索の依頼者が所持している端末である。捜索者側端末40は、捜索対象の捜索に協力する捜索者が所持している端末である。依頼者側端末30及び捜索者側端末40は、例えばスマートフォンなどの高機能携帯端末で構成されている。この場合、依頼者側端末30と捜索者側端末40との構成は共通しているため、依頼者側端末30と捜索者側端末40とを総称して端末30、40と称する。なお、依頼者側端末30は、スマートフォンなどの携帯可能な構成に限られず、パソコン等で構成しても良い。
【0014】
端末30、40は、
図3に示すように、制御部51、カメラ52、マイク53、スピーカ54、タッチパネルディスプレイ55、記憶部56、位置情報取得部57、及び通信部58を有している。制御部51は、例えばCPU511や、ROM及びRAMなどの主記憶装置512を有するマイクロコンピュータを主体に構成されており、端末30、40全体の制御を司る。
【0015】
主記憶装置512は、捜索支援プログラムの全部又は一部を記憶している。端末30、40は、主記憶装置512に記憶されている捜索支援プログラムをCPU511において実行することで、サーバー装置20と協働して捜索支援システム10を実現する。カメラ52は、スマートフォン等に内蔵された一般的なカメラであり、捜索対象の静止画及び動画を撮影することができる。マイク53は、スマートフォン等に内蔵された一般的なマイクであり、端末30、40の周囲の音を集音することができる。スピーカ54は、スマートフォン等に内蔵された一般的なスピーカであり、端末30、40に記憶されている音又は端末30、40で生成された音等を発生させることができる。
【0016】
タッチパネルディスプレイ55は、スマートフォン等に設けられている一般的なタッチパネルディスプレイであり、例えば端末30、40の表面側の大部分を占めるように設けられている。タッチパネルディスプレイ55は、入力デバイスであるタッチパネルと、表示デバイスであるディスプレイとを重ねて配置したものである。タッチパネルディスプレイ55は、ユーザからの入力操作を受け付けると共に、文字や写真等の画像を表示することができる。
【0017】
記憶部56は、例えばフラッシュメモリなどの補助記憶装置であり、追加、書き換え、又は削除が行われる予定がある各種データを記憶する。位置情報取得部57は、例えばGPS(全地球測位システム)や近距離無線システム等を用いて、端末30、40の現在位置を取得する機能を有している。通信部58は、例えば携帯電話回線や、有線又は無線LANを用いた通信機能によって、電気通信回線90に接続するための構成である。端末30、40は、通信部58の機能によって、電気通信回線90を介して、サーバー装置20との間でデータを送受信することができる。また、依頼者側端末30と捜索者側端末40とは、サーバー装置20及び電気通信回線90を介して間接的に、及びサーバー装置20を介さず電気通信回線90を介して直接的に各種データを送受信することができる。
【0018】
次に、
図4以降も参照して、捜索支援システム10の動作内容について説明する。なお、以下の説明では、依頼者側端末30のユーザを依頼者と称し、捜索者側端末40のユーザを捜索者と称する。サーバー装置20及び端末30、40は、各制御部21、51において捜索支援プログラムを実行することで、サーバー装置20と端末30、40とで協働して捜索支援システム10を実現する。
【0019】
捜索支援システム10では、まず、
図4のステップS11に示すように、依頼者側端末30によって捜索情報送信処理が実行される。捜索情報送信処理は、
図4及び
図5に示すように、依頼者によって依頼者側端末30に入力された捜索情報61をサーバー装置20に送信する処理である。捜索情報61は、
図5に示すように、捜索対象の画像である捜索対象画像611を含む情報であって捜索対象に関する情報である。依頼者は、依頼者側端末30のタッチパネルディスプレイ55を操作して、捜索情報61の各項目を入力設定する。
【0020】
依頼者側端末30は、例えば依頼者側端末30のカメラ52を用いて撮影した画像や、記憶部56に記録されている過去に撮影した画像や動画から、捜索対象画像611を取得することができる。捜索情報61は、捜索対象画像611の他、詳細事項612及び報酬情報613を含んでいる。詳細事項612は、例えば捜索対象の氏名、年齢、性別、身長、失踪場所等、捜索対象の詳細に関する情報である。
【0021】
報酬情報613は、例えば捜索対象の最初の発見者に付与される報酬を示すものであり、例えばポイントで表現することができる。
図5の例では、報酬情報613は、「100pt」に設定されている。そのため、
図5に示す捜索対象を最初に発見した発見者には、「100pt」の報酬が付与される。なお、報酬情報613の内容は、捜索者が任意に設定しても良いし、予め定められた一定値としても良い。また、報酬情報613は、ポイントに限られず、報酬品や報酬金額等であっても良い。
【0022】
依頼者側端末30は、
図5に示すように、タッチパネルディスプレイ55に、例えば捜索情報61と共に送信アイコン70を表示させる。依頼者は、送信アイコン70をタッチ操作することで、
図4のステップSS11に示す捜索情報送信処理を実行させて、捜索情報61をサーバー装置20に送信することができる。
【0023】
依頼者側端末30で捜索情報送信処理が実行されると、
図4のステップS21に示すように、サーバー装置20において、捜索情報登録処理が実行される。捜索情報登録処理は、ステップS11において依頼者側端末30からサーバー装置20に送信された捜索情報61をサーバー装置20に登録する処理である。依頼者側端末30からサーバー装置20に送信された捜索情報61は、サーバー装置20の記憶部22に記憶される。サーバー装置20は、依頼者側端末30とその依頼者側端末30から送信された捜索情報61とを紐付けて、複数の捜索情報61つまり捜索対象を登録することができる。
【0024】
捜索情報登録処理の実行によりサーバー装置20に捜索情報61が登録されると、依頼者側端末30では、
図4に示すステップS12の配信指示処理が実行可能になると共に、捜索者側端末40では、ステップS31に示す配信要求処理が実行可能になる。配信指示処理は、依頼者側端末30からサーバー装置20に対して、サーバー装置20に登録されている捜索情報61を、各捜索者側端末40へ自動的に配信するように指示を出す処理である。
【0025】
例えば
図4のステップS21において、サーバー装置20に捜索情報が登録されると、依頼者側端末30は、
図6に示すように、依頼者側端末30のタッチパネルディスプレイ55に配信指示アイコン71を表示させる。依頼者は、配信指示アイコン71をタッチ操作することで、
図4のステップS12に示す配信指示処理を依頼者側端末30に実行させることができる。そして、配信指示を受信したサーバー装置20は、配信指示を出した依頼者側端末30に紐付けされた捜索情報61を、各捜索者側端末40に一斉に配信する。
【0026】
配信要求処理は、捜索者側端末40からサーバー装置20に対して、サーバー装置20に登録されている捜索情報61を、配信要求処理を実行した捜索者側端末40に個別に配信するように要求する処理である。例えば依頼者側端末30がサーバー装置20へアクセスすると、その依頼者側端末30のタッチパネルディスプレイ55には、
図7に示すように、配信可能な複数の依頼概要62が一覧で表示されると共に、依頼概要62に対応した選択アイコン72が表示される。各依頼概要62は、現在サーバー装置20に登録されている捜索情報61に対応しており、捜索情報61の一部によって構成されている。
図7の例では、依頼概要62は、捜索情報61のうち例えば失踪場所及び報酬内容で構成されている。
【0027】
捜索者は、依頼概要62に対応した選択アイコン72をタッチ操作することで、
図4のステップS31に示す配信要求処理を、その捜索者側端末40に実行させることができる。そして、配信要求を受信したサーバー装置20は、その配信要求を送信した捜索者側端末40に対して、選択された捜索情報61を配信する。
【0028】
捜索者側端末40は、サーバー装置20から捜索情報61を受信すると、
図4のステップS32に示すように、捜索情報表示処理を実行する。捜索情報表示処理は、
図8に示すように、捜索情報61を受信した捜索者側端末40のタッチパネルディスプレイ55に対して、その受信した捜索情報61を表示させる処理である。捜索者は、自己のタッチパネルディスプレイ55に表示された捜索情報61を見ることで、捜索対象者の詳細を把握することができる。
【0029】
捜索情報表示処理が実行されると、捜索者側端末40は、
図8に示すように、タッチパネルディスプレイ55に捜索情報61を表示させると共に、モード切替アイコン73を表示させる。捜索者側端末40は、モード切替アイコン73がタッチ操作されると、
図9に示すように、タッチパネルディスプレイ55の表示内容を撮影モードに切り替える。
【0030】
図9に示す撮影モードでは、捜索者側端末40は、タッチパネルディスプレイ55に、撮影領域63、撮影アイコン74、及び情報表示アイコン75を表示させる。撮影領域63内には、その捜索者側端末40のカメラ52から取得された画像がリアルタイムで表示される。捜索者側端末40は、捜索者によって撮影アイコン74がタッチ操作されると、カメラ52で捕らえた画像つまり撮影領域63内に表示されている画像を撮影する。この場合、捜索者側端末40は、位置情報取得部57によって現在の位置情報つまり画像が撮影された場所の位置情報も取得する。また、捜索者側端末40は、捜索者によって情報表示アイコン75がタッチ操作されると、
図8に示すように、タッチパネルディスプレイ55に捜索情報61を再度表示させる。
【0031】
捜索者側端末40は、
図9の状態から、撮影アイコン74がタッチ操作されて画像を撮影すると、
図10に示すように、タッチパネルディスプレイ55上に、
図9で撮影した撮影画像64と共に、撮影画像64の撮影場所を示す位置情報65及び捜索情報61を同一画面に並べて表示させる。そして、捜索者側端末40は、タッチパネルディスプレイ55に、キャンセルアイコン76と送信アイコン77とを表示させる。
【0032】
捜索者は、撮影画像64をサーバー装置20へ送信せずに再度撮影を試みる場合はキャンセルアイコン76をタッチ操作し、撮影画像64をサーバー装置20へ送信する場合には送信アイコン77をタッチ操作する。捜索者側端末40は、キャンセルアイコン76がタッチ操作されると、タッチパネルディスプレイ55の表示内容を
図9のものに戻し、撮影可能な状態に戻す。一方、捜索者側端末40は、送信アイコン77がタッチ操作されると、
図4のステップS33に示すように、候補画像送信処理及び位置情報送信処理を実行する。
【0033】
候補画像送信処理は、捜索者側端末40のカメラ52で撮影した画像を、捜索対象の候補となる候補画像としてサーバー装置20に送信する処理である。
図10の例では、タッチパネルディスプレイ55に表示されている撮影画像64の内容が、候補画像となる。位置情報送信処理は、候補画像となった撮影画像64の位置情報65を、サーバー装置20に送信する処理である。すなわち、
図4のステップS33において、候補画像送信処理及び位置情報送信処理が実行されると、サーバー装置20は、候補画像となる撮影画像64と位置情報65とを捜索者側端末40から取得する。
【0034】
サーバー装置20は、候補画像となる撮影画像64と位置情報65とを捜索者側端末40から取得すると、
図4のステップS23、S24に示すように、照合処理を実行する。照合処理は、照合処理部23の機能により、捜索者側端末40からサーバー装置20に送信された候補画像つまり撮影画像64と、サーバー装置20に登録されている捜索対象画像611とを照合する処理である。
【0035】
サーバー装置20は、ステップS23において照合処理を実行すると、ステップS24において、照合処理の結果を判断する。この場合、サーバー装置20は、撮影画像64と捜索対象画像611との照合を、一致又は不一致の2択で判定しても良いし、一致率として割合で判定しても良い。本実施形態では、説明を簡易にするため、一致又は不一致の2択で判定する。なお、一致率として割合で判断する場合、所定の一致率を超えた場合については、一致しているものとみなすことができる。
【0036】
図4のステップS24において照合処理の結果が不一致となった場合(ステップS24でNO)、つまり例えば
図11に示すように撮影画像64の人物が捜索対象画像611の人物と異なっていると判定された場合、サーバー装置20は、
図4及び
図12に示すように、撮影画像64が捜索対象画像611と一致していない旨を示す不一致通知66を捜索者側端末40に通知する。不一致通知66を受信した捜索者側端末40は、
図12に示すように、タッチパネルディスプレイ55にその不一致通知66を表示させる。そして、サーバー装置20は、
図4に示すように、ステップS23以前に処理を戻し、捜索者側端末40から候補画像である撮影画像64が再度送信されるまで待機する。
【0037】
一方、ステップS24において照合処理の結果が一致となった場合(ステップS24でYES)、つまり撮影画像64の人物と捜索対象画像611の人物とが同一人物であると判定された場合、サーバー装置20は、ステップS25に処理を進め、発見通知処理及び終了通知処理を実行する。
【0038】
発見通知処理は、ステップS23、S24の照合処理において候補画像となる撮影画像64と捜索対象画像611とが一致していると判断された場合に、少なくとも依頼者側端末30に捜索対象を発見した旨を示す発見通知を通知する処理である。終了通知処理は、ステップS23、S24の照合処理おいて候補画像となっていた撮影画像64と捜索対象画像611とが一致していると判断された場合に、少なくとも各捜索者側端末40に捜索が終了した旨を示す終了通知を通知する処理である。本実施形態の場合、サーバー装置20は、発見通知処理及び終了通知処理を実行すると、依頼者側端末30及び各捜索者側端末40に対して、発見通知及び終了通知を通知する。
【0039】
また、サーバー装置20は、ステップS26において、発見画像送信処理及び位置情報送信処理を実行する。発見画像送信処理は、ステップS23、24の照合処理において一致と判断された候補画像つまり撮影画像64を、発見画像としてサーバー装置20から依頼者側端末30へ送信する処理である。ステップS26の位置情報送信処理は、発見画像となる撮影画像64が撮影された位置情報65を、サーバー装置20から依頼者側端末30へ送信する処理である。
【0040】
また、サーバー装置20は、ステップS27において報酬付与処理を実行する。報酬付与処理は、捜索候補の発見者の捜索者側端末40に対して報酬を付与する処理である。サーバー装置20は、
図16に示すように、捜索対象画像611と一致した候補画像つまり撮影画像64を送信した捜索者側端末40とを紐付けして、サーバー装置20の記憶部22に記憶することで、その捜索者側端末40に報酬情報に応じた報酬を付与する。本実施形態の例では、
図5に示すように、報酬ポイントは100ptであるため、発見者の捜索者側端末40には、100ptの報酬ポイントが付与される。
【0041】
そして、サーバー装置20は、
図4のステップS28において、付与情報送信処理を実行する。付与情報送信処理は、報酬を付与した捜索者側端末40つまり発見者が所持する捜索者側端末40に対して、ステップS27で付与した報酬に関する情報つまり付与情報を送信する処理である。その後、サーバー装置20は、一連の処理を終了する(
図4のエンド)。
【0042】
ステップS25、S26、S27、S28が実行された後、捜索者側端末40は、発見通知表示処理、終了通知表示処理、及び付与情報表示処理を実行する。捜索者側端末40は、発見通知表示処理を実行すると、
図13に示すように、捜索対象が発見された旨を通知する発見通知67を、捜索者側端末40のタッチパネルディスプレイ55に表示させる。また、捜索者側端末40は、終了通知表示処理を実行すると、発見された捜索対象の捜索を終了する旨を通知する終了通知68を、捜索者側端末40のタッチパネルディスプレイ55に表示させる。
【0043】
そして、捜索者側端末40は、付与情報表示処理を実行すると、付与情報69を捜索者側端末40のタッチパネルディスプレイ55に表示させる。なお、付与情報表示処理では、付与情報69として直近の捜索対象の発見によって付与された報酬内容を表示させても良いし、現時点において捜索者側端末40に付与されている報酬の総計を表示させても良い。この場合、発見通知67及び終了通知68の内容は、各捜索者側端末40において共通している。一方、付与情報69の内容は、捜索者側端末40の個体毎によって異なる。
これにより、捜索に参加している各捜索者は、捜索対象が発見されて捜索が終了したことや、獲得した報酬を知ることができる。
【0044】
この場合、捜索者側端末40は、タッチパネルディスプレイ55に、発見通知67、終了通知68、及び付与情報69の他、捜索情報61とOKアイコン78とを表示させる。そして、OKアイコン78がタッチ操作されると、捜索者側端末40は、一連の処理を終了する(
図4のエンド)。
【0045】
また、依頼者側端末30は、
図4のステップS13において、発見通知表示処理、発見画像表示処理、及び位置情報表示処理を実行する。依頼者側端末30は、発見通知表示処理を実行すると、
図14に示すように、捜索対象が発見された旨を通知する発見通知67を、依頼者側端末30のタッチパネルディスプレイ55に表示させる。また、依頼者側端末30は、発見画像表示処理を実行すると、捜索対象の発見画像となる撮影画像64を、依頼者側端末30のタッチパネルディスプレイ55に表示させる。
【0046】
そして、依頼者側端末30は、位置情報表示処理を実行すると、捜索対象の撮影画像64が撮影された位置情報65を、依頼者側端末30のタッチパネルディスプレイ55に表示させる。この場合、依頼者側端末30は、発見画像となる撮影画像64と、位置情報65と、発見通知67とを、同一画面上に並べて表示させる。これにより、依頼者は、捜索対象が発見されたこと、及びその発見場所を知ることができる。
【0047】
また、依頼者側端末30は、タッチパネルディスプレイ55に、撮影画像64と位置情報65と発見通知67と共に、OKアイコン78と地図表示アイコン79とを表示させる。地図表示アイコン79がタッチ操作されると、依頼者側端末30は、位置情報65に基づいて、
図15に示すように捜索対象の発見場所を示す地
図80を、タッチパネルディスプレイ55に表示させる。これにより、依頼者は、捜索対象の現在位置つまり発見場所をより詳細に確認することができる。そして、
図14又は
図15においてOKアイコン78がタッチ操作されると、依頼者側端末30は、一連の処理を終了する(
図4のエンド)。
【0048】
なお、この場合、依頼者は、依頼者側端末30と捜索者側端末40とが有する電話機能を利用することで、捜索対象と会話することができる。また、依頼者側端末30と捜索者側端末40との通信機能を利用するなどして、発見者の捜索者側端末40のタッチパネルディスプレイ55に、依頼者の顔を表示させても良い。これらは、捜索対象を、その発見場所に引き止めることに役立つ。
【0049】
以上説明した実施形態によれば、捜索支援システム10は、サーバー装置20と、少なくとも1台の依頼者側端末30と、複数の捜索者側端末40と、を含んで構成されている。捜索支援システム10は、
図4に示すように、捜索情報送信処理(ステップS11)と、捜索情報登録処理(ステップS21)と、捜索情報配信処理(ステップS22)と、捜索情報表示処理(ステップS32)と、候補画像送信処理(ステップS34)と、照合処理(ステップS23)と、発見通知処理(ステップS25)と、を実行可能である。
【0050】
この捜索支援システム10によれば、捜索対象の捜索について、捜索者側端末40のユーザつまりスマートフォン等の一般ユーザの協力を得ることができる。この場合、捜索支援システム10は、顔認証等によって捜索対象画像611と撮影画像64とを照合するため、捜索者が捜索対象を直接知らない場合であっても、効率良く捜索することができる。
【0051】
更に、捜索支援システム10によれば、スマートフォン等の捜索者側端末40は、一定箇所に固定されたものではなく、捜索者つまり捜索者側端末40のユーザと共に自由に移動することができる。したがって、捜索者は、捜索対象が目の前を通過するまで待つことなく、自由に動き回って捜索対象を捜索することができるため、その捜索を積極的なものにすることができ、捜索の効率を向上させることができる。
【0052】
更に、この捜索支援システム10によれば、捜索者が既に所有しているスマートフォン等の端末40を利用することができる。このため、捜索支援システム10を構築するために、新たに屋外や公共施設に通信機能を有するカメラ等を設置する必要がない。更には、捜索対象に予めGPSやICタグなどの装置を取り付けておく必要が無い。これらの結果、捜索支援システム10を、既存の機器を活用して廉価に構築することができる。
【0053】
更に、この捜索支援システム10によれば、捜索対象の画像である捜索対象画像611は、依頼者が所有している例えばスマートフォン等で構成された依頼者側端末30からサーバー装置20に送信されて登録される。そのため、依頼者は、どこにいても早急に捜索情報をサーバー装置20に登録して捜索依頼を出すことができる。
【0054】
更に、依頼者側端末30は、依頼者側端末30のカメラ52で実際に撮影された画像だけでなく、依頼者側端末30の記憶部56に記憶されている画像も、捜索対象画像611としてサーバー装置20に送信することができる。これによれば、捜索情報61をサーバー装置20に登録する前に捜索対象が失踪した場合であっても、つまり捜索対象が失踪した後からでも、捜索対象画像611を含む捜索情報61をサーバー装置20に登録することができる。その結果、依頼者に対し、捜索対象が失踪した後であっても捜索可能であるという安心感を与えることができる。
【0055】
また、この捜索支援システム10は、終了通知処理(
図4のステップS25)を実行可能である。終了通知処理は、照合処理(ステップ23)の結果について、候補画像である撮影画像64と捜索対象画像611とが一致していると判断された場合に(ステップS24でYES)、各捜索者側端末40に捜索が終了した旨を通知する処理である。これによれば、捜索に参加している各捜索者側端末40のユーザつまり各捜索者は、終了通知68を確認することで、その捜索対象の捜索が終了したことを知ることができる。そのため、捜索対象が発見されたにもかかわらず捜索が続行される、といった無駄の発生を抑制することができる。
【0056】
また、この捜索支援システム10は、報酬付与処理(
図4のステップS27)を実行可能である。報酬付与処理は、捜索対象の発見者、この場合、捜索対象の第一発見者に、捜索対象に応じた報酬つまり報酬情報613に応じた報酬を付与する処理である。この報酬付与処理は、次のようにして行われる。すなわち、照合処理(ステップS23)の結果について、候補画像である撮影画像64と捜索対象画像611との照合結果が一致した場合に(ステップS24でYES)、報酬情報613と、捜索対象画像611と一致した候補画像64を送信した捜索者側端末40とを紐付けして、サーバー装置20に記憶させる。
【0057】
これによれば、捜索者に対して多くの報酬を獲得したいとの意欲を沸かせることができるため、各捜索者に、より積極的に捜索してもらうことができる。また、捜索に対する報酬を明確にすることで、より多くの参加者を集めることができる。これらの結果、より多くの参加者がより積極的に捜索に参加してくれるようになるため、捜索の効率を更に向上させることができる。
【0058】
また、サーバー装置20は、依頼者側端末30に対して、捜索対象が発見されたときの捜索対象の位置情報65を送信する。そして、依頼者側端末30は、その位置情報65に基づいて、捜索対象の発見場所を、タッチパネルディスプレイ55に表示させる。これによれば、依頼者は、捜索対象の現在位置つまり発見場所を確認することができるため、早急にその発見場所に向かい、捜索対象を保護することができる。
【0059】
なお、本発明の実施形態は、上記し且つ図面に記載した各実施形態に限定されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲において適宜変更することができる。