(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の実施形態について、図面を用いて説明する。なお、すべての図面において、同様の構成要素には同一の符号を付し、適宜に説明を省略する。また、以下の説明では、「前」「後」「左」「右」「上」「下」とは、特に断りのない限り、
図1に示すように遊技機10を正面側(遊技者側)から見た状態で指称するものとする。
なお、以降の説明における「有利(有利度)」とは、遊技者に対して有利であることを指し、さらに、特に断りがない限り、いわゆるプレミア画像等の演出上の特典を除き、賞球の獲得量(遊技球の払い出し)に関して有利であることを指す。
【0011】
<本発明の特徴>
先ず、本発明の特徴について、
図1、
図2、
図4、
図9、
図14、
図15、
図19乃至
図21を用いて説明する。
図1は、遊技機10の正面図である。
図2は、
図1に示す領域IIに配設される図柄表示装置90を示す図である。
図4は、遊技機10内に設置される遊技盤30を示す図である。
図9は、遊技機10が備える制御構成を示すブロック図である。
図14と
図19と
図20は、或る図柄変動期間においてメイン表示部81とサブ表示部82に表示される画像を示す模式図である。
図15は、演出表示の色彩と期待度との関係性を示す模式図である。
図21は、ボタン保留変化予告とキャラ保留変化予告とが実行される図柄変動において採りうる演出パターン毎のタイムチャートである。
【0012】
遊技機10は、いわゆるパチンコ遊技機であって、図柄変動ごとに遊技者に対して有利な有利状態を設定するか否かの判定を実行し、変動開始条件が充足されるまで図柄変動の開始を保留する。遊技機10は、後述の表示手段と演出制御手段とを備える。
ここで図柄変動とは、図柄が遊技者に視認可能に変動する遊技である。本実施形態においては、例えば特別図柄又は普通図柄の変動、装飾図柄の変動が該当する。
ここで有利状態とは、遊技者に対して有利な状態である。本実施形態においては、例えば特別電動役物又は普通電動役物が開放される状態が該当する。
【0013】
表示手段は、終了していない図柄変動のいずれか一つに対応する演出表示を表示領域内に表示する。本実施形態においては、例えば演出表示装置80(サブ表示部82)が表示手段に該当する。
ここで演出表示とは、終了していない図柄変動のいずれか一つに対応する表示であり、例えば、メイン保留制御手段120によって保留されている作動保留情報のいずれか一つに対応している表示(例えば、
図14等に表示されている保留表示85)や、変動開始条件を充足した際に読み出される最先の作動保留情報を用いて実行される図柄変動の期間に表示され且つ該作動保留情報に対応していた保留表示と共通性を持つ表示(例えば、
図14等に表示されている当該保留表示84)が該当する。
なお、以下の説明において、変動開始条件を充足した際に読み出される最先の作動保留情報を用いて実行される図柄変動のことを、「当該変動」と呼称する場合がある。
【0014】
演出制御手段は、演出表示に関する演出を実行する。本実施形態においては、例えば第1副制御基板200や第2副制御基板300が演出制御手段に該当する。
【0015】
演出表示に関する演出には、第一の表示変化演出と、表示変化予告演出と、が含まれる。
第一の表示変化演出は、一回の図柄変動期間に、低い期待度に対応する表示態様から高い期待度に対応する表示態様に演出表示が一段階又は複数段階で変化しうる演出である。本実施形態においては、
図14にその一場面が図示されるボタン保留変化予告が第一の表示変化演出に該当する。
表示変化予告演出は、一回の図柄変動期間に実行され、第一の演出態様である場合に演出表示の表示態様が特定表示態様に変化し、第二の演出態様である場合に演出表示の表示態様が特定表示態様に変化しない演出である。本実施形態においては、
図19に第一の演出態様の一部が図示され、
図20に第二の演出態様の一部が図示されるキャラ保留変化予告が表示変化予告演出に該当し、
図19における保留表示85bの表示態様が特定表示態様に該当する。
【0016】
上記の第一の表示変化演出と表示変化予告演出とは、
図21に図示されるように、同一の図柄変動において同一の演出表示を対象として実行される所定の場合がある。
そして、
図15に図示するように、第一の表示変化演出によって段階変化しうる複数とおりの演出表示の表示態様(色彩が「白」、「青」、「緑」、「赤」、「虹」のいずれか)の中に、特定表示態様が含まれない。即ち、第一の表示変化演出によって変化しうる演出表示の表示態様と、表示変化予告演出によって変化しうる演出表示の表示態様と、は重複しない関係にあることが、本発明の特徴である。
上記のような特徴を有しているので、上記のような場合(所定の場合)であっても、表示上の矛盾が生じえない。
【0017】
上記の特徴を有する遊技機10について、以下の実施形態に基づいて具体的に説明する。
【0018】
<遊技機10の構造について>
次に、
図1乃至
図8を用いて、遊技機10の構造について説明する。
図1は、遊技機10の正面図である。
図2は、
図1に示す領域IIに配設される図柄表示装置90を示す図である。
図3は、
図1に示す領域IIIに配設される操作ボタン群及びその周辺を示す鳥瞰図である。
図4は、遊技機10内に設置される遊技盤30を示す図である。
図5は、
図4に示す領域Vの拡大図である。
図6は、
図4に示す領域Vを遊技機の右手前方向から視た図である。
図7は、サブ表示部82を演出位置に制御した場合における遊技盤30を示す図である。
図8は、可動装飾体20の一部が作動した場合における遊技盤30を示す図である。
なお、
図1乃至
図8に図示される各構成は、本実施形態の遊技機10を説明する上で必要なものを挙げたに過ぎず、ここに図示しない構成及び機能を遊技機10に追加してもよい。また、遊技機10はここに図示する構成の全部を必ずしも備えなくてもよく、本発明の効果を阻害しない範囲で一部の構成又は機能が省かれても良い。
【0019】
本実施形態の遊技機10は、いわゆるパチンコ機であり、多数の遊技釘(図示省略)が立設された遊技盤30の前面領域(以下、遊技領域30aと称す)に遊技球を発射し、遊技球が入賞口(例えば、大入賞口36等)に入球すると賞球が得られる遊技を行うものである。なお、以下の説明では、入賞口に遊技球が入球することを、単に「(入賞口に)入賞する」と表現する場合がある。
【0020】
遊技機10は、前後に開口する矩形枠状の外枠11と、外枠11の開口前面側に遊技盤30を着脱可能に保持する中枠(図示省略)と、遊技盤30の前面側を覆うよう構成された前枠12と、を備える。
【0021】
前枠12は、ヒンジ機構13により左端側を回動自在に支持され、中枠に対して開閉可能となっている。なお、前枠12は、シリンダ錠14により施錠・解錠が可能となっている。
また、前枠12は、遊技領域30aを覆うように配置された透明部材15を備え、透明部材15によって遊技領域30a及び遊技盤30を透視保護している。
また、前枠12は、遊技球を貯留する上球受け皿16及び下球受け皿17を備え、上球受け皿16と下球受け皿17は上下に離間して前枠12と一体的に設けられている。
また、前枠12は、下球受け皿17の右側方に操作ハンドル18を備え、操作ハンドル18の回動操作によって、上球受け皿16に貯留された遊技球が遊技領域30aに向けて発射されるようになっている。
【0022】
図3に示すように、上球受け皿16の上面には、遊技者に操作される操作ボタン群が配置されている。この操作ボタン群には、後述する主制御基板100に電気的に接続されているメイン操作部26として、玉貸ボタン26a、及びプリペイドカードの返却操作を受け付ける返却ボタン26bが設けられ、後述する第1副制御基板200に電気的に接続されている操作部として、遊技中に発生する演出を切り替える又は遊技機10に関わる種々の情報を得るために行う遊技者の操作を受け付けることができる演出ボタン27、及びそれぞれ上、下、左、右への操作を指示するためのカーソルボタン28(28a、28b、28c、28d)等が含まれる。なお、各操作部には、操作を検知するためのセンサが設けられており、接続対象の制御基板は、当該センサの検知状態の変化によって各操作部の操作を検知している。
また、上球受け皿16の側方には、図示しないモータ等のアクチュエータにより動作する可動装飾体20(20a)が設けられている。なお、以下の説明において、可動装飾体20とは、可動装飾体20aを含めて遊技機10に設けられている複数の可動装飾体の総称として呼称する場合がある。
【0023】
下球受け皿17の下部には、下球受け皿17に貯留された遊技球を下方へ排出する球抜き機構25が設けられている。この球抜き機構25を操作することにより、下球受け皿17の底面に形成された底面口(図示省略)が開口して、当該底面口から遊技球が自然落下して排出される。
なお、図示は省略するが、上球受け皿16には、球抜き機構25と同様に、操作することで貯留している球を下球受け皿17へ移動させる機構が設けられ、この機構と球抜き機構25の双方を操作することで、貯留している球を排出することが可能となる。
【0024】
前枠12の上枠部21の左側と右側にそれぞれ一対のスピーカ23(23a、23b)が配設されている。また、前枠12の上枠部21と左右側枠部22a、22bは光透過性のカバーにより形成されており、その内部にはそれぞれ演出ランプ24(24a、24b、24c)が配設されている。スピーカ23や演出ランプ24は、遊技中に発生する演出やエラー演出等と連動して音声出力又は点灯若しくは消灯することができる。
【0025】
演出表示装置80は、遊技盤30の略中央に配設されているメイン表示部81と、メイン表示部81の周囲に配設されているサブ表示部82で構成されている。
ここで、メイン表示部81は、固定式の液晶装置であり、サブ表示部82は、図示しないモータ等のアクチュエータにより動作する可動式の液晶装置である。
【0026】
メイン表示部81は、後述する第1特別図柄表示装置91又は第2特別図柄表示装置92における変動表示に連動して行われる装飾図柄の変動表示を表示することができ、さらに他の各種の演出も表示することができる。
メイン表示部81に表示される装飾図柄の変動表示において、表示される装飾図柄は、3つの図柄列をなす。各図柄列における装飾図柄の変動表示の方向は特に制限されず、例えば、上下方向、左右方向、奥行き方向、又はこれらの組合せ(斜め方向)のいずれであってもよい。
ここで、奥行き方向とは、実際にはメイン表示部81の表示画面上の平面的な変動表示であるにも関わらず、メイン表示部81の奧方から手前方向又はその逆方向に装飾図柄が変動表示しているかのように認識させる手法(例えば、遠近法)を用いた表示態様において、遊技者が認識する仮想的な方向をいう。
【0027】
サブ表示部82は、メイン表示部81の下方に設けられた透過パネル44の後方に設置され、遊技者は透過パネル44越しにサブ表示部82を視認することができる。
【0028】
サブ表示部82は、保留表示及び当該保留表示を表示することができる。ここで保留表示とは、後述する作動保留情報のそれぞれに対応する表示である。ここで当該保留表示とは、後述する変動開始条件を充足した際に読み出される最先の作動保留情報を用いて実行される図柄変動の期間に表示され且つ該作動保留情報に対応していた保留表示と共通性を持つ表示である。保留表示及び当該保留表示は、その形状や色彩等によって対応する作動保留情報に基づいて実行される図柄変動の有利度を示唆する場合がある。
なお、保留表示が表示される領域は、サブ表示部82の表示領域内に限られず、一部の図柄変動においてメイン表示部81の表示領域内に表示されてもよい。
【0029】
サブ表示部82は、主として演出に関連する演出画像を表示するために設けられるが、上述のように可動式であるため、一部の演出時に移動する場合がある。
本実施形態においては、
図4に図示するサブ表示部82の位置(透過パネル44の後方)を「サブ表示部82の原位置」と称する場合があり、
図7及び
図8に図示するサブ表示部82の位置(メイン表示部81の前方)を「サブ表示部82の演出位置」と称する場合がある。
【0030】
サブ表示部82は、
図8に図示するように、演出位置において表裏反転することが可能である。サブ表示部82が反転した場合には、サブ表示部82の裏面に設けられた可動装飾体20(20b、20c、20d、20e)が作動し、一部の演出の賑やかしとなる。
また、この場合において、別の可動装飾体20(20f、20g)が作動してもよい。
【0031】
なお、本実施形態における演出表示装置80(メイン表示部81、サブ表示部82)には、いずれも液晶表示装置が採用されているが、本発明の実施はこれに限るものではない。例えば、ドラム式やドットマトリックス式等、多様な方式の表示装置を演出表示装置80として採用することができる。
【0032】
メイン表示部81の右下側には、複数の発光ダイオード(light emitting diode、以下LEDと称す)が配設されており、これらのLEDによって図柄表示装置90の表示領域が構成されており、図柄表示装置90には、特別図柄及び普通図柄が表示される。
また、図柄表示装置90はメイン表示部81よりも遊技者が視認しにくい位置に配設され、図柄表示装置90の表示領域はメイン表示部81の表示領域よりも小さい面積になっている。
なお、本実施形態における図柄表示装置90に係るLEDの配置や数は
図2に示すとおりであるが、これは一例であって、図柄表示装置90に係るLEDの配置や数はこの例に制限されるものではない。
【0033】
特別図柄は、特別電動役物(例えば、特別電動役物42)を作動させるか否かを決定する図柄変動の結果として停止表示される図柄である。本実施形態における特別図柄には、第1特別図柄表示装置91に表示される第1特別図柄と第2特別図柄表示装置92に表示される第2特別図柄とが含まれる。
なお、特別図柄は「特図」、第1特別図柄は「特
図1」、第2特別図柄は「特
図2」と略称される場合がある。
【0034】
普通図柄は、普通電動役物(例えば、普通電動役物41)を作動させるか否かを決定する図柄変動の結果として停止表示される図柄である。本実施形態における普通図柄は、普通図柄表示装置93に表示される。
なお、普通図柄は、「普図」と略称される場合があり、普通電動役物は「電チュー」と称される場合がある。
【0035】
また、図柄表示装置90には、上述の表示装置以外に、第1特別図柄保留ランプ94、第2特別図柄保留ランプ95、普通図柄保留ランプ96が設けられている。
第1特別図柄保留ランプ94は、保留されている特
図1の図柄変動の数を特定可能とし、第2特別図柄保留ランプ95は、保留されている特
図2の図柄変動の数を特定可能とし、普通図柄保留ランプ96は、保留されている普図の図柄変動の数を特定可能とし、いずれも、2つのLEDの点灯態様(本実施形態では、右常時点灯のみ=1、左右常時点灯=2、右側点滅+左側常時点灯=3、左右点滅=4)によって対応する図柄変動の数を特定可能とするものである。
【0036】
以下の説明では、第1特別図柄表示装置91又は第2特別図柄表示装置92で特図を変動表示させた後に特図を停止表示させる図柄変動を「特図の図柄変動」と称し、以下の説明では、普通図柄表示装置93を変動表示させた後に普図を停止表示させる図柄変動を「普図の図柄変動」と称する場合がある。
また、以下の説明では、上述のメイン表示部81に表示される装飾図柄の変動表示は、「特図の図柄変動」や「普図の図柄変動」と区別して「装飾図柄の図柄変動」と称する場合がある。
なお、以下の説明では、単に「図柄変動」と称した場合には、特に断りがない限り特図の図柄変動を意味する。
【0037】
遊技盤30の前面には、多数の遊技釘(図示省略)や風車33、装飾部材といった障害物が配置されていることにより、打ち出された遊技球が転動するように遊技領域30aが画成されている。
また、遊技領域30aの左側及び上側には、操作ハンドル18の回転操作により発射された遊技球を遊技領域30aの上部に案内するために設けられた湾曲形状の外レール31及び内レール32が配置されている。なお、外レール31は、遊技領域30a中央を基準として内レール32より外側に位置している。ここで、風車33とは、遊技球の落下の方向に変化を与えるための機構であって、くぎ状のものをいう。
【0038】
遊技機10は操作ハンドル18の回転操作量(例えば回転角度)の大小によって遊技球の打ち出しの強弱をつけることが可能になっており、より弱く打ち出された遊技球が転動する左流路X(いわゆる左打ち)、より強く打ち出された遊技球が転動する右流路Y(いわゆる右打ち)、のいずれか一方を遊技球が転動するように各種障害物が遊技領域30aに配置されている。
【0039】
図4、
図5及び
図6には、主要な入賞口として、第1始動口34、第2始動口35、大入賞口36、大入賞口37、一般入賞口38(38a、38b、38c)、ゲート39を図示する。ここで、図示する入賞口は一例であり、その数や配置は適宜変更しても構わない。
【0040】
第1始動口34と第2始動口35とは、遊技領域30aの中央下部に配置される。第1始動口34と第2始動口35は近接して配置されており、第1始動口34は第2始動口35の上方に位置する。
【0041】
第1始動口34には第1始動口センサ70が付設されている。第1始動口センサ70の検知に応じて第1始動口34に係る入賞が判定されて、第1始動口34に対応付けられた賞球が付与される。
第1始動口34に係る入賞が判定された場合の少なくとも一部において、第1特図の図柄変動を始動させる始動条件が成立する。
なお、
図4には図示しないが、本実施形態に係る遊技領域30aは、右流路Yから転動した場合に比べて、左流路Xから転動した場合に多くの遊技球が第1始動口34に向けて転動するように、遊技釘等の障害物が配置されているものとする。
【0042】
第2始動口35には第2始動口センサ71が付設されており、第2始動口センサ71の検知を契機として第2始動口35に係る入賞が判定されて、第2始動口35に対応付けられた賞球が付与される。
第2始動口35に係る入賞が判定された場合の少なくとも一部において、第2特図の図柄変動を始動させる始動条件が成立する。
なお、
図4には図示しないが、本実施形態に係る遊技領域30aは、左流路Xから転動した場合に比べて、右流路Yから転動した場合に多くの遊技球が第2始動口35に向けて転動するように、遊技釘等の障害物が配置されているものとする。
【0043】
第2始動口35には左右を囲うように普通電動役物41が配設されている。より詳細には、第2始動口35の左側には普通電動役物41aが配設されており、第2始動口35の右側には普通電動役物41bが配設されており、普通電動役物41aと普通電動役物41bとによって普通電動役物41が構成されている。
普通電動役物41は、第2始動口35に遊技球への入球が容易である開放状態又は入球が困難である閉鎖状態に可換に遷移する部材であり、普通電動役物ソレノイド60の作動により開放状態または閉鎖状態のいずれかに遷移する。
より具体的には、普通電動役物41は、普図の図柄変動で当選して行われる普図当り遊技の少なくとも一部において開放状態になり、これに伴って第2始動口35への入賞が許容される。このように、普通電動役物41が開放状態である場合には、第2始動口35への入賞が容易となるため、賞球により遊技球の減少を抑えつつ、特
図2の図柄変動が実行される機会を大幅に増大しうる。
【0044】
大入賞口36は遊技領域30aの右下部に配置されている。大入賞口36には大入賞口センサ72が付設されており、大入賞口センサ72の検知を契機として大入賞口36に係る入賞が判定されて、大入賞口36に対応付けられた賞球が付与される。
大入賞口36の上方には特別電動役物42が配設されている。特別電動役物42は、大入賞口36に遊技球への入球が容易である開放状態又は入球が困難である閉鎖状態に可換に遷移する部材であり、特別電動役物ソレノイド61の作動により開放状態または閉鎖状態のいずれかに遷移する。
より具体的には、特別電動役物42は、後述する特図当否判定によって大当りが導出されたことに起因して設定される大当り遊技の少なくとも一部において開放状態になり、これに伴って大入賞口36への入賞が許容される。このように、特別電動役物42が開放状態である場合には、大入賞口36への入賞が容易となるため、賞球を獲得できる機会が大幅に増大する大当り遊技は、有利な遊技状態であると言える。
なお、特別電動役物は、「アタッカー」と称され、特別電動役物が開放状態となることを、「アタッカー開放」と称する場合がある。
また、特図当否判定によって小当りが導出されたことに起因する小当り遊技の少なくとも一部においても特別電動役物42が開放状態となるが、上記の大当り遊技と比較して当該開放状態となる時間が短い。そのため、小当り遊技は、大当り遊技よりも不利な遊技状態と言える。
【0045】
特別電動役物42は、特図の図柄変動で当選して行われる大当り遊技の少なくとも一部において開放状態になり、これに伴って大入賞口36への遊技球の入球が許容される。なお、本実施形態における特別電動役物42は、第1始動口34への入球及び第2始動口35への入球のいずれに起因する大当り遊技においても開放状態になりうるように構成されている。
特別電動役物42が開放状態である場合には、大入賞口36への遊技球の入球が容易となるため、賞球を獲得できる機会が大幅に増大しうる。
なお、本実施形態において、左流路Xから転動する場合と比較して、右流路Yから転動する場合に多くの遊技球が大入賞口36に向けて転動するように各障害物が配置されている。
【0046】
一般入賞口38(38a、38b、38c)は、遊技領域30aの左下部に配置されている。一般入賞口38には入球した遊技球を検知する一般入賞口センサ74が付設されており、一般入賞口センサ74の検知を契機として一般入賞口38に係る入賞が判定されて、一般入賞口38に対応付けられた賞球が付与される。
なお、本実施形態において、右流路Yから転動する場合と比較して、左流路Xから転動する場合に多くの遊技球が一般入賞口38に向けて転動するように各障害物が配置されている。
【0047】
遊技領域30aの一部である領域Vには、遊技球の流路を複数に区分する仕切り部材50が配置されている。仕切り部材50は、第一流路51、第二流路52、第三流路53および第四流路54を構成する。
第一流路51は、仕切り部材50によって構成される流路の中で最も上側に位置するものである。
第二流路52は、上流側にゲート39が設けられている流路である。ゲート39にはゲートセンサ75が付設されており、ゲートセンサ75が遊技球の入球を検知した場合の少なくとも一部において、普図の図柄変動を始動させる始動条件が成立する。なお、本実施形態においては、ゲート39への遊技球の入球(ゲートセンサ75の検知)は賞球の払出条件に含まれていない。すなわち、本実施形態のゲート39に遊技球が入球しても賞球は零である。
第三流路53は、第一流路51および第二流路52の下流側に位置する遊技球の流路であって、第一流路51を通過した遊技球と第二流路52を通過した遊技球のいずれもが流下する。
第四流路54は、上流側に大入賞口37が設けられている流路である。大入賞口37には大入賞口センサ73が付設されており、大入賞口センサ73の検知を契機として大入賞口37に係る入賞が判定されて、大入賞口37に対応付けられた賞球が付与される。大入賞口36の上方には特別電動役物43が配設されている。特別電動役物43は、大入賞口37に遊技球への入球が容易である開放状態又は入球が困難である閉鎖状態に可換に遷移する部材であり、特別電動役物ソレノイド62の作動により開放状態または閉鎖状態のいずれかに遷移する。
より具体的には、特別電動役物43は、後述する特図当否判定によって大当りが導出されたことに起因して設定される大当り遊技の少なくとも一部において開放状態になり、これに伴って大入賞口37への入賞が許容される。このように、特別電動役物43が開放状態である場合には、大入賞口37への入賞が容易となるため、賞球を獲得できる機会が大幅に増大する。また、特別電動役物43が開放状態である場合の一部において、後述する第二領域57への入球が許容される。第二領域57には後述の特図高確及び普図高確の付与契機になる特定領域センサ76が付設されている。従って、特別電動役物43の開放状態は、有利な遊技状態であると言える。
【0048】
特別電動役物43は、特図の図柄変動で当選して行われる大当り遊技の少なくとも一部において開放状態になり、これに伴って大入賞口37への遊技球の入球が許容される。なお、本実施形態における特別電動役物43は、第1始動口34への入球及び第2始動口35への入球のいずれに起因する大当り遊技においても開放状態になりうるように構成されている。
特別電動役物43が開放状態である場合には、大入賞口37への遊技球の入球が容易となるため、賞球を獲得できる機会が大幅に増大しうる。なお、本実施形態において、左流路Xから転動する場合と比較して、右流路Yから転動する場合に多くの遊技球が大入賞口37に向けて転動するように各障害物が配置されている。
【0049】
第四流路54の下流側には振分部材55と第一領域56と第二領域57とが設けられており、第四流路54に流下した遊技球は振分部材55によって振り分けられて第一領域56または第二領域57のいずれか一方に入球する。
図5は、振分部材55が第二領域57を閉鎖している状態を示しており、当該状態において第四流路54に流下した遊技球は第一領域56に振り分けられて入球する。
図7は、振分部材55が第二領域57を開放している状態を示しており、当該状態において第四流路54に流下した遊技球は第二領域57に振り分けられて入球する。
振分部材55が第二領域57を閉鎖するか開放するかについては、例えば実行中の大当り遊技の契機となった図柄変動において停止表示された特別図柄に基づいて決定してもよく、他の方式で決定してもよい。
【0050】
第二領域57には特定領域センサ76が付設されており、特定領域センサ76の検知を契機として、後述する特図高確及び普図高確が付与される。
なお、特定領域センサ76の検知を契機として付与される特典は上記に限られず、例えば大当り遊技の付与であってもよい。
【0051】
アウト口40は、遊技領域30aの最下部に配置されている。遊技領域30aに打ち込まれ、上述した各入賞口に入球しなかった遊技球はアウト口40に落入し、アウト球として処理される。
【0052】
<遊技機10の制御構成について>
次に、
図9を用いて、本実施形態に係る遊技機10が備える制御構成を説明する。
図9は、遊技機10が備える制御構成を示すブロック図である。なお、
図9に示す制御構成は、本実施形態の遊技機10を説明する上で必要となるものであり、遊技機10は、
図9で図示しない制御構成を備えていてもよい。
【0053】
主制御基板100は、遊技に関する各種の演算処理を行うCPU101と、制御プログラムや各種データ等を記憶したROM102と、一時記憶領域となるワークエリアやバッファメモリとして機能するRAM103と、周辺基板や各デバイスとの間の信号を入出力するI/Oポート104と、CPU101によるプログラム処理とは別系統で動作して乱数(ハード乱数)を生成する乱数回路105と、を備えており、これらが内部バスを介して相互に接続されている。
【0054】
CPU101は、ROM102に格納された各種の制御プログラムを読み出して演算処理を行うことで、遊技の主制御に係る各種処理を実行する。RAM103は、電源基板(図示省略)において生成されるバックアップ電源によってバックアップなされる。なお、RAM103のバックアップがなされる領域は、電源断が生じた場合、電源断時に保持していたスタックポインタや各レジスタ等のデータを記憶しておくための領域となっており、電源断復帰時には当該領域でバックアップされている情報に基づいて遊技機の状態が電源断の生じる前の状態に復帰されるようになっている。
【0055】
また、主制御基板100は、第1始動口センサ70、第2始動口センサ71、大入賞口センサ72、大入賞口センサ73、一般入賞口センサ74、ゲートセンサ75、特定領域センサ76等と電気的に接続されており、I/Oポート104を介して、これらのセンサからの検出信号をCPU101に入力可能に構成されている。
【0056】
また、主制御基板100は、第1特別図柄表示装置91、第2特別図柄表示装置92、普通図柄表示装置93、第1特別図柄保留ランプ94、第2特別図柄保留ランプ95、及び普通図柄保留ランプ96に電気的に接続されており、I/Oポート104を介してこれらの表示装置及びこれらの保留ランプを制御可能に構成されている。同様に、主制御基板100は、普通電動役物ソレノイド60、特別電動役物ソレノイド61及び特別電動役物ソレノイド62に電気的に接続されており、I/Oポート104を介してこれらのソレノイドを制御可能に構成されている。さらに、主制御基板100は、メイン操作部26に電気的に接続されており、メイン操作部26の操作を検知可能に構成されている。
【0057】
主制御基板100と第1副制御基板200との間は、8本のパラレル信号線および1本のストローブ線で接続されており、主制御基板100から第1副制御基板200へと向かう単一方向のみで通信可能に接続され、主制御基板100から第1副制御基板200へ各種の演出制御コマンドが送信される。
なお、第1副制御基板200から主制御基板100へデータを送信することはできず、また、第1副制御基板200は、主制御基板100に対してデータの送信を要求することはできないように構成されている。
【0058】
第1副制御基板200は、主制御基板100からの演出制御コマンドに基づき遊技演出に関する各種の演算処理を行うCPU201、演出制御プログラムや各種データ等を記憶したROM202、一時記憶領域となるワークエリアやバッファメモリとして機能するRAM203と、周辺基板や各デバイスとの間の信号を入出力するI/Oポート204と、を備え、これらが内部バスを介して相互に接続され、CPU201がROM202に記憶された制御プログラムに従って遊技演出に係る主要な制御を実行するように構成されている。
なお、第1副制御基板200は、演出ボタン27及びカーソルボタン28に電気的に接続されており、当該操作部の操作を検知可能に構成されている。
【0059】
また、第1副制御基板200は、主制御基板100からの演出制御コマンドに基づく演出制御処理にて、第2副制御基板300へ画像および音響を指示する画像制御コマンド、演出ランプ24の点灯を制御するためのランプ制御データ、可動装飾体及びサブ表示部82の可動を制御するための可動制御データ等を生成する。
ここで、第1副制御基板200は、第2副制御基板300と双方向通信が可能に接続されており、画像および音響に関する画像制御コマンドが第1副制御基板200から第2副制御基板300へ送信される一方、その応答として、当該制御コマンドを正常に受信できた旨を示す応答コマンド(ACKコマンド)が第2副制御基板300から第1副制御基板200へ送信される。
【0060】
また、第1副制御基板200は、演出ランプ24と電気接続されており、I/Oポート204を介して、ランプ制御データを送信する。そして、演出ランプ24は、第1副制御基板200から送信されるランプ制御データによって点灯が制御されるように構成されている。
【0061】
また、第1副制御基板200は、可動装飾体20及びサブ表示部82と電気接続されており、I/Oポート204を介して、可動制御データを送信する。
そして、可動装飾体20及びサブ表示部82は、第1副制御基板200から送信される可動制御データによって可動が制御されるように構成されている。
【0062】
第2副制御基板300は、第1副制御基板200からの画像制御コマンドに基づき画像演出に関する各種の演算処理を行うCPU301と、画像制御プログラムや各種データ等を記憶したROM302と、一時記憶領域となるワークエリアやバッファメモリとして機能するRAM303と、周辺基板や各デバイスとの間の信号を入出力するI/Oポート304とを備えており、CPU301がROM302に記憶された制御プログラムに従って画像演出に係る主要な制御を実行するように構成されている。
その他、第2副制御基板300には、図示省略するが、CPU301から受信した制御信号に基づき演出内容に沿った画像データを生成するVDPと、CPU301から受信した制御信号に基づき演出内容に沿った音響データを生成する音源ICとを搭載している。VDPは、いわゆる画像プロセッサであり、CPU301からの指示に応じて画像ROMに記憶された画像データを読み込み、これを画像処理して生成した画像データを演出表示装置へ送信する。このVDPには、画像ROMから読み出された画像データの展開・加工に使用される高速のVRAMが接続されている。音源ICは、CPU301からの指示に応じて音声ROMに記憶された音響データを読み込み、読み込んだ音響データを合成処理して生成した最終的な音響データを増幅器を介してスピーカ23に出力する。
【0063】
払出制御基板400は、CPU401、ROM402およびRAM403を主体として構成されている。
また、払出制御基板400は、主制御基板100と双方向通信可能に接続されており、主制御基板100からの払出制御コマンドに基づいて賞球払出ユニットを駆動させて賞球を払い出すための制御を実行するとともに、発射ハンドルの操作量に基づき球送り機構と発射機構とを同期的に駆動させて遊技球の発射を制御する。
【0064】
<遊技機10の機能構成について>
次に、
図10を用いて、本実施形態に係る遊技機10が備える機能構成を説明する。
図10は、遊技機10が備える機能構成を示すブロック図である。なお、
図10に示す機能構成は、本実施形態の遊技機10を説明する上で必要となるものであり、遊技機10は、
図10で図示しない機能構成を備えていてもよい。また、必要に応じて、機能構成を説明する際に、
図11及び
図12も参照することとする。
【0065】
主制御基板100は、
図10に示すように、入球判定手段110、メイン乱数発生手段115、メイン保留制御手段120、事前判定手段130、特図抽選手段140、普図抽選手段150、大当り遊技制御手段160、図柄表示制御手段165、電動役物制御手段170、遊技状態制御手段175、メイン情報記憶手段180、メインエラー制御手段185、及びメインコマンド管理手段190を備えており、これらの手段は、
図9を用いて説明した主制御基板100上の各制御構成によって実現されるものを機能的に表したものである。
【0066】
なお、メイン情報記憶手段180は、主制御基板100が備える手段によって読み出されたデータや、当該手段における演算によって導出されたデータ等を各々に対応する格納領域に一時的に記憶する手段である。特に、メイン情報記憶手段180の送信コマンド格納領域に記憶されたデータ(演出制御コマンド)は、記憶された後にコマンド送信手段によって後述する第1副制御基板200のサブコマンド管理手段270に向けて送信される。
【0067】
入球判定手段110は、各入賞口に設けられたセンサの検知結果に基づいて各入賞口への入賞を判定する。
【0068】
メイン乱数発生手段115は、乱数回路105によって更新範囲が異なる複数種類の乱数を生成可能であり、入賞口への入賞が判定されたタイミングで乱数回路105から当該入賞口に対応する一又は複数の乱数を取得(ラッチ)する。
より具体的には、メイン乱数発生手段115は、第1始動口34又は第2始動口35への入賞が判定された場合には、後述する特図当否判定用の乱数、転落当否判定用の乱数、特図停止図柄抽選用の乱数、及び特図変動パターン抽選用の乱数を取得する。ゲート39への入賞が判定された場合には、後述する普図当否判定用の乱数、普図図柄抽選用の乱数、及び普図変動パターン抽選用の乱数をメイン情報記憶手段180の対応する格納領域に格納する。
【0069】
メイン保留制御手段120は、特図の図柄変動の保留、及び普図の図柄変動の保留に関する制御を行う。特
図1に関しては、第1始動口34への入賞を契機として取得された、特図当否判定用の乱数、転落当否判定用の乱数、特図停止図柄抽選用の乱数、及び特図変動パターン抽選用の乱数を、特
図1の作動保留情報として保留する(記憶させる)。
より具体的には、メイン保留制御手段120は、特
図1の作動保留情報が保留されるごとに1加算され、特
図1の作動保留情報が使用される(特図抽選手段140の抽選で用いられる)ごとに1減算される保留カウンタ(以下、「特
図1保留カウンタ」と称する)を備え、特
図1保留カウンタの値が上限値(本実施形態では、4)となるまで、当該作動保留情報をメイン情報記憶手段180の現在の特
図1保留カウンタに対応する格納領域に記憶させ、作動保留情報が使用されるごとに、使用された作動保留情報をクリアし、残りの作動保留情報を、特
図1保留カウンタの小さいものから順に、現在の格納領域から現在の特
図1保留カウンタよりも1少ない特
図1保留カウンタに対応する格納領域に移動(シフト)させる制御を行う。
また、メイン保留制御手段120は、特
図2及び普図に関しても、特
図1とは別に上述の制御と同様の制御を行い、特
図2の保留カウンタを特
図2保留カウンタと称する。
また、以降の説明では、「作動保留情報の保留」を「図柄変動の保留」と表現する場合がある。
また、メイン保留制御手段120は、特
図1又は特
図2の作動保留情報(保留カウンタ)を更新(加算又は減算)した際に、特
図1保留カウンタ及び特
図2保留カウンタを含む演出制御コマンド(保留コマンド)を生成し、当該コマンドをメイン情報記憶手段180の送信コマンド格納領域に記憶させる。
なお、本実施形態では、特
図1に対応する作動保留情報及び特
図2に対応する作動保留情報の双方が保留されている場合には、特
図2に対応する作動保留情報が優先的に使用される。
【0070】
事前判定手段130は、所定の事前判定のタイミングにおいて特図の作動保留情報が保留された場合に、当該作動保留情報を対象とした先読み演出のための事前判定を実行する。
より具体的には、事前判定手段130は、今回保留した作動保留情報の各乱数を読み出し、特図当否判定の事前判定、転落当否判定の事前判定、特図停止図柄抽選の事前判定、特図変動パターン抽選の事前判定を実行する。各事前判定では、各事前判定に対応する抽選に用いられる抽選テーブル(詳細は、後述)と同等の抽選テーブル(図示省略)が用いられる。そのため、これらの事前判定は、後に実行される抽選の結果と同一の結果が導出される。
また、事前判定手段130は、導出された事前判定の結果を含む演出制御コマンド(事前判定コマンド)を生成し、当該コマンドをメイン情報記憶手段180の送信コマンド格納領域に記憶させる。
なお、上述の通り、事前判定コマンドは、所定の事前判定のタイミングにおいて特図の作動保留情報が保留された場合に送信される(生成され、メイン情報記憶手段180の送信コマンド格納領域に記憶される)ものであるため、上述の保留コマンドに続いて送信されることとなる。
【0071】
特図抽選手段140は、特図当否判定手段141、特図停止図柄抽選手段142、特図変動パターン導出手段143、及び転落当否判定手段144を備え、転落当否判定手段144、特図当否判定手段141、特図停止図柄抽選手段142、特図変動パターン導出手段143の順に各手段による処理を実行する。特図抽選手段140は、特図の変動開始条件が充足された際に、メイン情報記憶手段180に保留されている作動保留情報のうちの最先の作動保留情報を読み出す。
なお、「特図の変動開始条件が充足される」とは、その一例として、大当り中ではないこと、特
図1及び特
図2のいずれも図柄変動中でないこと、特
図1及び特
図2のうちの少なくともいずれか一方に作動保留情報が存在することの全ての条件が充足されたことである。
【0072】
ここで、
図11は、主制御基板100における抽選で用いられる抽選テーブルを模式的に示す図であり、以下の説明において必要に応じて参照する。
なお、
図11で示す抽選テーブル以外の抽選テーブルを含め、以下の抽選テーブルを用いた抽選では、読み出した乱数に対して抽選テーブルに記憶された抽選値をあらかじめ定められた順序に従って順次加算され、キャリー(桁あふれ)が発生した抽選値に対応する結果が当該抽選の結果として導出される。同様に、以降の抽選テーブルに関する説明では、説明の便宜上、抽選テーブルに名前を付しているが、名前に対応する抽選テーブルに含まれる抽選値等のデータが各ROMに識別可能に記憶されていればよく、これらの名前は、当該データが記憶される領域を特定するものではない。同様に、以降で図示される抽選テーブルには、説明の便宜上記載された項目や、抽選値として「−」又は「0」が記載されているが、これらは各ROMに記憶されたデータを示すものではない。同様に、抽選に使用される乱数範囲の最大値と同一の抽選値が抽選テーブルに記載されている場合には、当該結果が100%導出されるため、必ずしも抽選が行われる必要はない。
【0073】
特図当否判定手段141は、特図当否判定用の乱数を読み出し、読み出した乱数と特図当否判定用の抽選テーブルを用いて大当り、小当たり、はずれのいずれに該当するかを抽選によって決定する。
図11(a)は、特
図1当否判定用の抽選テーブルを示したものであり、当該抽選で用いられる乱数の範囲は、0〜65535である。そのため、特
図1において特図抽選状態が低確率の場合(以下、「特図低確」と略称する場合がある)には、200/65536の確率で大当り、300/65536の確率で小当り、残りの65036/65536の確率ではずれとなり、特
図1において特図抽選状態が高確率の場合(以下、「特図高確」と略称する場合がある)には、500/65536の確率で大当り、300/65536の確率で小当り、残りの64736/65536の確率ではずれとなる。
【0074】
図11(b)は、特
図2当否判定用の抽選テーブルを示したものであり、当該抽選で用いられる乱数の範囲は、特
図1当否判定の場合と同様に、0〜65535である。そのため、特
図1の特図低確では、200/65536の確率で大当り、残りの65336/65536の確率ではずれとなり、特
図2の特図高確では、500/65536の確率で大当り、残りの65036/65536の確率ではずれとなる。
このように、特図高確は、特図低確よりも大当りが導出される確率が高く、特図低確よりも有利度が高い状態であると言える。また、本実施形態における特
図2当否判定では、小当りが導出されることがない。
【0075】
特図停止図柄抽選手段142は、特図当否判定手段141によって大当りが導出された場合に、特図停止図柄抽選用の乱数を読み出し、読み出した乱数と特図停止図柄抽選用の抽選テーブルを用いて特図の停止図柄を抽選によって決定する。
図11(c)は、特
図1停止図柄抽選用の抽選テーブルを示したものであり、当該抽選で用いられる乱数の範囲は、0〜99である。そのため、特
図1では、大当りが導出された際に、55/100の確率で図柄A、45/100の確率で図柄Bが停止図柄として決定される。
なお、図柄Aは、大当り遊技中に特別電動役物42又は特別電動役物43が十分な時間(概ね9球入賞する程度)に亘って解放される回数(ラウンド数(R数))が9であり、且つ遊技球が第二領域57(特定領域センサ76)を十分に通過可能なラウンド遊技を含む大当り遊技となる図柄(以下、「確変図柄」と称する場合があり、当該図柄に係る大当りを「確変大当り」と称する場合がある)である。
一方、図柄Bは、ラウンド数が9であり、且つ全てのラウンド遊技にわたって遊技球が第二領域57(特定領域センサ76)を実質的に通過不能である大当り遊技となる図柄(以下、「通常図柄」と称する場合があり、当該図柄に係る大当りを「通常大当り」と称する場合がある)である。
よって、図柄Aは、ラウンド数及び特定領域センサ76通過の可否の双方において、図柄Bよりも有利な図柄である。
【0076】
図11(d)は、特
図2停止図柄抽選用の抽選テーブルを示したものであり、当該抽選で用いられる乱数の範囲は、特
図1停止図柄抽選と同様に、0〜99である。そのため、特
図1では、大当りが導出された際に、70/100の確率で図柄a、10/100の確率で図柄b、20/100の確率で図柄cとなる。
なお、図柄aはラウンド数が16であり且つ確変図柄である。図柄bは、ラウンド数が8であり且つ確変図柄である。一方、図柄cは、ラウンド数が8であり且つ通常図柄である。よって、図柄c、図柄b、図柄aの順に有利度が高くなると言える。
【0077】
上述の通り、本実施形態は、特
図1による大当り遊技終了後の特図高確となる割合(55/100)と、特
図2による大当り遊技終了後の特図高確となる割合(80/100)とが異なっている。
従って、特
図1の入賞に起因する大当り遊技より、特
図1の入賞に起因する大当り遊技の方が有利であると言える。
【0078】
また、特図停止図柄抽選手段142は、特図当否判定手段によって大当りが導出されなかった場合には、特
図1の小当り時は図柄C、特
図1のはずれ時は図柄D、特
図2のはずれ時は図柄dを停止図柄として一律に決定する。
【0079】
特図変動パターン導出手段143は、特図変動パターン(変動時間)を決定する際に参照する特図変動パターン抽選テーブルを複数種類備え、現在の特図変動パターン導出状態(詳細は、後述)と今回の特図当否判定手段の抽選結果とに基づいて、今回の特図変動パターンを決定するための一つの特図変動パターン抽選テーブルを選択し、選択した特図変動パターン抽選テーブルと特図変動パターン抽選用の乱数とを用いて一つの特図変動パターンを決定する。
また、特図変動パターン導出手段143は、決定された特図変動パターンを含む演出制御コマンド(変動開始コマンド)を生成し、当該コマンドをメイン情報記憶手段180の送信コマンド格納領域に記憶させる。
【0080】
転落当否判定手段144は、メイン情報記憶手段180の判定領域に記憶された転落当否判定用の乱数を読み出し、読み出した乱数と転落当否判定用の抽選テーブルを用いて転落当否判定に当選するか否かを抽選によって決定する。
図11(e)は、転落当否判定用の抽選テーブルを示したものであり、当該抽選で用いられる乱数の範囲は、0〜65535である。そのため、130/65536の確率で転落当否判定に当選する。
なお、転落当否判定は、特
図1と特
図2で共通して行われ、特図高確における特図当否判定の前に行われる。そのため、図柄変動の開始時に特図高確であったとしても、転落当否判定に当選した場合には、直後の特図当否判定において特図低確用の抽選テーブルが用いられることとなる。
【0081】
普図抽選手段150は、特図抽選手段140と同様に、普図の図柄変動中でない場合に、メイン情報記憶手段180に保留されている作動保留情報のうちの最先の作動保留情報を読み出し、読み出した乱数を用いて、普図の当否を判定する普図当否判定を実行し、当該普図当否判定によって普通電動役物41が開放状態に制御されることとなる普図当りに当選した場合に普図の停止図柄を抽選により決定する普図停止図柄抽選、及び普図の変動パターン(変動時間)を抽選により決定する普図変動パターン抽選を実行する。
より具体的には、普図当否判定では、普図抽選状態が高確率の状態(「普図高確」と略称する場合がある)と、普図抽選状態が低確率の状態(「普図低確」と略称する場合がある)とがあり、抽選テーブルの図示は省略するが、本実施形態では、普図高確では、65535/65536の確率で普図当りとなり、残りの1/65536の確率ではずれとなる一方、普図低確では、1/65536の確率で普図当りとなり、残りの65535/65536の確率ではずれとなる。なお、普図低確では、普図当りとならない(65536/65536ではずれとなる)ようにしてもよい。
【0082】
普図停止図柄抽選では、特図停止図柄抽選と同様に、普通電動役物41の開放状態となるパターンが異なる複数種類の停止図柄から、普図停止図柄抽選用の抽選テーブル(図示省略)を用いた抽選によって一つの停止図柄が決定される。なお、普図当否判定ではずれとなった場合には、特
図1及び特
図2と同様に、停止図柄が一律に決定される。
【0083】
また、普図変動パターン抽選では、特図変動パターン抽選と同様に、複数種類の普図変動パターンから、普図変動パターン抽選用の抽選テーブル(図示省略)を用いた抽選によって一つの普図変動パターンが決定される。
【0084】
大当り遊技制御手段160は、特図当否抽選の結果が大当りである場合、決定された大当り図柄に応じて、大当り開始デモに係るデモ時間、及び大当り終了デモに係るデモ時間を決定する。
また、大当り遊技制御手段160は、大当り開始時には、大当り開始デモに係るデモ時間を含む演出制御コマンド(大当り開始コマンド)を生成し、メイン情報記憶手段180の送信コマンド格納領域に記憶させ、大当り終了時には、大当り終了デモに係るデモ時間を含む演出制御コマンド(大当り終了コマンド)を生成し、メイン情報記憶手段180の送信コマンド格納領域に記憶させる。
また、大当り遊技制御手段160は、特図当否抽選の結果が小当りの場合も同様に、小当り開始デモに係る時間、及び小当り終了デモに係るデモ時間を決定し、小当り開始時には、小当り開始デモに係るデモ時間を含む演出制御コマンド(小当り開始コマンド)を生成し、メイン情報記憶手段180の送信コマンド格納領域に記憶させ、小当り終了時には、小当り終了デモに係るデモ時間を含む演出制御コマンド(小当り終了コマンド)を生成し、メイン情報記憶手段180の送信コマンド格納領域に記憶させる。
【0085】
図柄表示制御手段165は、特
図1の特図変動パターン(変動時間)に従って、特
図1を第1特別図柄表示装置91に変動表示させるとともに、変動時間の経過後に特図停止図柄抽選によって決定された停止図柄で特
図1を停止表示させる。同様に、第2特別図柄の特図変動パターン(変動時間)に従って、特
図2を第2特別図柄表示装置92に変動表示させるとともに、変動時間の経過後に特図停止図柄抽選によって決定された停止図柄で特
図2を停止表示させる。
なお、図柄表示制御手段165は、特
図1及び特
図2の表示に係る時間(変動時間、停止表示時間)を管理するための特図遊技タイマを有し、特図を停止表示させる際に(特図遊技タイマの値が「0」となるタイミングで)、装飾図柄の確定表示を要求するための演出制御コマンド(変動停止コマンド)を生成し、当該コマンドをメイン情報記憶手段180の送信コマンド格納領域に格納する。
【0086】
また、図柄表示制御手段165は、普図の普図変動パターン(変動時間)に従って、普図を普通図柄表示装置93に変動表示させるとともに、変動時間の経過後に普図を普図停止図柄抽選によって決定された停止図柄で停止表示させる。
なお、図柄表示制御手段165は、普図の表示に係る時間(変動時間、停止表示時間)を管理するための普図遊技タイマを有する。
【0087】
電動役物制御手段170は、特図当否抽選の結果が大当りとなった場合、特図の停止表示後に、特別電動役物ソレノイド61又は特別電動役物ソレノイド62に制御信号を出力し、特別電動役物42又は特別電動役物43を特図の停止図柄に対応する解放パターンに従って開放させる。大当り遊技は、特別電動役物42の1回の開閉動作を1回のラウンド遊技とし、当該ラウンド遊技を規定ラウンド数だけ連続して実行する遊技状態である。
【0088】
また、電動役物制御手段170は、特図当否抽選の結果が小当りとなった場合、特図の停止表示後に、特別電動役物ソレノイド61に制御信号を出力し、特別電動役物42を短期間(0.05秒)だけ開放させる。
【0089】
また、電動役物制御手段170は、普図当否抽選に当選した場合、普通電動役物ソレノイド60に制御信号を出力して、普通電動役物41を普図の停止図柄に対応する開放パターンに従って開放させる。
【0090】
遊技状態制御手段175は、特図抽選状態を制御する。具体的には、遊技状態制御手段175は、大当り遊技の開始時には大当りに係る図柄に関わらず特図低確とし、確変大当り中に特定領域センサ76によって遊技球の通過が検知された場合には該確変大当りの終了時に特図高確とし、特図高確における転落当否判定に当選した場合にはその時点で特図低確とする。
【0091】
また、遊技状態制御手段175は、普図抽選状態を制御する。具体的には、遊技状態制御手段175は、大当り遊技の開始時には大当りに係る図柄に関わらず普図低確とし、通常大当りに係る大当り遊技の終了時に100回の図柄変動が行われるまで普図高確として100回の図柄変動後には普図低確とし、確変大当りに係る大当り終了時に次回の大当り遊技の開始まで普図高確とし、特図高確における転落当否判定に当選した場合には、当該図柄変動の終了時に普図低確とする。
ここで「次回の大当り遊技の開始まで」とは、例えば、大当りが導出されるのに十分な有限の図柄変動回数(例えば、5000回)に到達するまでとする場合も含まれるものとする。
なお、以下の説明において、特図低確且つ普図高確の状態を低確時短と称する場合がある。
【0092】
また、遊技状態制御手段175は、上述の特図変動パターン導出状態を制御する。この特図変動パターン導出状態の遷移については、
図12を参照しながら説明する。なお、
図12は、特図抽選状態及び普図抽選状態による遊技状態の遷移、及び特図変動パターン導出状態の遷移を示した状態遷移図である。
特図変動パターン導出状態を大別すると、特図低確且つ普図低確に対応する特図変動パターン導出状態A、特図高確且つ普図高確に対応する特図変動パターン導出状態B、及び特図低確且つ普図低確に対応する特図変動パターン導出状態Cがあり、特図変動パターン導出状態A〜特図変動パターン導出状態C間の遷移条件には、遷移条件(i)〜遷移条件(iv)がある。遷移条件(i)は、確変大当りに係る大当り遊技の終了、遷移条件(ii)は、通常大当りに係る大当り遊技の終了、遷移条件(iii)は、100回目の図柄変動の終了、遷移条件(iv)は、転落当否判定に当選した図柄変動の終了となる。
【0093】
ここで、特図変動パターン導出状態A、特図変動パターン導出状態B、及び特図変動パターン導出状態Cの平均変動時間(当該特図変動パターン導出状態において選択され得る変動時間(特図変動パターン)に対して出現率(当該特図当否判定の結果が導出される確率に対して当該特図変動パターンの当選確率を掛け算することで導出される任意の図柄変動において発生し得る割合)を掛け算することで導出される変動時間の総和)は、特図変動パターン導出状態A、特図変動パターン導出状態C、特図変動パターン導出状態Bの順に短くなる。
【0094】
さらに、特図変動パターン導出状態Bは、特図変動パターン導出状態B1、特図変動パターン導出状態B2、特図変動パターン導出状態B3に分けられる。
図12に示す通り、遊技状態制御手段175は、確変大当り終了時には特図変動パターン導出状態B1を設定し、大当りが終了してから100回目の図柄変動の終了時(遷移条件(イ))に特図変動パターン導出状態B2を設定し、大当りが終了してから200回目の図柄変動の終了時(遷移条件(ロ))に特図変動パターン導出状態B3を設定する。
【0095】
また、遊技状態制御手段175は、特図抽選状態、普図抽選状態、及び特図変動パターン導出状態の更新が発生した場合に、更新後の各状態を含む演出制御コマンド(遊技状態指定コマンド)を生成し、当該コマンドをメイン情報記憶手段180の送信コマンド格納領域に記憶させる。
【0096】
メイン情報記憶手段180は、上述の通り、各手段によって読み出されたデータや、各手段による演算等によって導出されたデータ等を一時的に記憶の結果導出されたデータ等を各々に対応する格納領域に一時的に記憶する手段である。
【0097】
メインエラー制御手段185は、I/Oポート104の入力情報を監視し、遊技機10がエラー状態であるか否かを判定する。エラー状態であると判定された場合には、当該エラー情報を含む演出制御コマンド(エラーコマンド)をメイン情報記憶手段180の送信コマンド格納領域に格納する。
なお、メインエラー制御手段185は、例えば、磁気センサ(図示省略)の検知によるエラー状態等、重要度の高いエラー状態となった場合には、払出制御基板400に遊技球の発射を規制させる等、エラーコマンドをメイン情報記憶手段180の送信コマンド格納領域に格納する以外の処理を実行するようにしてもよい。
【0098】
メインコマンド管理手段190は、メイン情報記憶手段180の送信コマンド格納領域に演出制御コマンドが記憶されている場合に、当該演出制御コマンドを第1副制御基板200に向けて送信する。
なお、各演出制御コマンドは、原則として、メイン情報記憶手段180の送信コマンド格納領域に記憶された順番に従って送信される。
【0099】
第1副制御基板200は、
図10に示すように、サブ乱数発生手段210、通常演出制御手段220、サブエラー制御手段230、ランプ制御手段240、可動役物制御手段250、サブ情報記憶手段260、及びサブコマンド管理手段270を備えており、これらの手段は、
図9を用いて説明した第1副制御基板200上の各制御構成によって実現されるものを機能的に表したものである。
なお、サブ情報記憶手段260は、第1副制御基板200が備える手段によって読み出されたデータや、当該手段における演算によって導出されたデータ等を各々に対応する格納領域に一時的に記憶する手段である。また、メインコマンド管理手段190から送信された演出制御コマンドは、サブコマンド管理手段270によってサブ情報記憶手段260の受信コマンド格納領域に記憶される。
【0100】
サブ乱数発生手段210は、CPU201によってプログラム処理で更新される乱数(ソフトウェア乱数)を生成可能であり、通常演出制御手段220による各抽選(詳細は後述)が実行されるタイミングで乱数を取得する。
【0101】
通常演出制御手段220は、演出モード制御手段221、演出ルート決定手段222、サブ保留制御手段223、先読み演出制御手段224、演出内容決定手段225、装飾図柄制御手段226、及び大当り演出制御手段227を備える。
【0102】
演出モード制御手段221は、遊技状態指定コマンドが送信された場合に、主制御基板100側で管理された特図変動パターン導出状態との整合性をとるかたちで、演出モードの移行制御を実行する。
本実施形態における演出モードは、通常モード、低確時短モード、確変モードに大別され、確変モードは、さらに、低速変動モード、中速変動モード、高速変動モードに分けられる。そして、特図変動パターン導出状態Aには通常モード、特図変動パターン導出状態Bには確変モード、特図変動パターン導出状態Cには低確時短モードが対応し、特図変動パターン導出状態B1には低速変動モード、特図変動パターン導出状態B2には中速変動モード、特図変動パターン導出状態B3には高速変動モードが対応する。
【0103】
演出ルート決定手段222は、事前判定コマンドが送信された場合に、当該コマンドに含まれる事前判定の結果(本実施形態では、特図変動パターン)に基づいて、今回保留された図柄変動に対応する演出ルートを決定(設定)する。
演出ルートとは、図柄変動の開始から終了までの演出であって、当該図柄変動における特図当否判定の結果を報知する演出の過程を規定するものであり、当該図柄変動で実行される演出の内容は、当該図柄変動に対応する演出ルートに従って決定されることとなる。
【0104】
サブ保留制御手段223は、保留コマンドの受信があった場合に、当該コマンドに含まれる特
図1保留カウンタと特
図2保留カウンタの情報に基づいて、サブ表示部82の表示領域内に、特
図1保留カウンタに対応する数の保留表示と、特
図2保留カウンタに対応する数の保留表示とを表示させるための演出データを設定する。
なお、保留表示は、大当り遊技の期待度等の有利度を示唆する種々の態様に変化する保留先読み演出の対象となりうる。保留先読み演出は、後述する先読み演出制御手段224によって制御される先読み演出の一種である。
【0105】
先読み演出制御手段224は、事前判定コマンドが送信された場合に、当該コマンドに含まれる事前判定の結果に基づいて先読み演出の内容を決定する。
先読み演出とは、先読み対象の図柄変動が開始される前の一又は複数回の図柄変動に亘って、先読み対象の図柄変動における特図当否判定の結果に対する期待度や、先読み対象の図柄変動において実行される演出の内容を示唆する演出である。
【0106】
演出内容決定手段225は、変動開始コマンドが送信された場合に、該変動開始コマンド及び通常演出制御手段220に含まれる他の構成要素によって設定された諸条件(例えば、上述の演出モード、演出ルート、先読み演出の内容等)に基づいて、当該変動において実行する演出の内容を決定する。
【0107】
装飾図柄制御手段226は、変動開始コマンドが送信された場合に、演出内容決定手段225によって決定された演出内容等に基づいて、装飾図柄の最終的な停止図柄の組み合わせ(左図柄・中図柄・右図柄)を決定する。なお、以下の説明では、特に断りがない限り、装飾図柄の最終的な停止を、単に、装飾図柄の停止と表現する場合がある。
本実施形態における装飾図柄には、数字の「1」を模した「1図柄」、数字の「2」を模した「2図柄」、数字の「3」を模した「3図柄」、数字の「4」を模した「4図柄」、数字の「5」を模した「5図柄」、数字の「6」を模した「6図柄」、数字の「7」を模した「7図柄」、及び「転落」の文字を模した「転落図柄」があり、以降の説明では、「1図柄」、「3図柄」、「5図柄」、「7図柄」を総称して「奇数図柄」と称し、「2図柄」、「4図柄」、「6図柄」を総称して「偶数図柄」と称する場合がある。
【0108】
また、装飾図柄制御手段226は、停止させる装飾図柄の組合せを特図の停止図柄に対応させて決定している。具体的には、図柄Aと図柄cには偶数図柄揃い(例えば、「2図柄」−「2図柄」−「2図柄」)を対応させ、図柄Bと図柄bには7図柄揃いを除く奇数図柄揃い(例えば、「1図柄」−「1図柄」−「1図柄」)を対応させ、図柄aには7図柄揃いを対応させ、図柄Cと図柄Dと図柄dにはバラケ目(いずれの図柄揃いもない図柄の組合せ)を対応させ、転落当否判定に当選した場合には、転落図柄揃いを対応させている。
なお、停止させる装飾図柄の組合せを特図の停止図柄に対応させるにあたっては、必ずしも上述の対応関係とする必要はなく、例えば、図柄bに偶数図柄揃いを対応させる等、上述の対応関係に対して停止させる装飾図柄の組合せの期待度が高くならない組合せであれば、一部の場合(上述の対応関係となる割合よりも低い割合)で上述の対応関係とは異なる装飾図柄の組合せを採用してもよく、このような場合であっても、停止させる装飾図柄の組合せが特図の停止図柄と対応していると言える。
【0109】
大当り演出制御手段227は、大当り開始コマンドが送信された場合に、当該コマンドに含まれる情報等に基づいて、大当り遊技中であることを報知する大当り演出の内容を決定する。なお、大当り演出には、大当り遊技の開始を報知する開始デモ演出、ラウンド遊技中であることを報知するラウンド演出、及び大当り遊技の終了を報知する終了デモ演出が存在する。
【0110】
通常演出制御手段220は、第1副制御基板200が備える上述の手段によって決定された演出内容に従って、各演出の実行タイミングで当該演出に対応する各デバイスの演出データを読み出す。なお、読み出した演出データに画像及び音響に係る演出データがある場合には、当該演出データに基づいて画像及び音響に関する画像制御コマンドを生成し、当該コマンドをサブ情報記憶手段260の送信コマンド格納領域に格納する。
【0111】
サブエラー制御手段230は、エラーコマンドが送信された場合に、エラー演出パターンを決定し、当該エラー演出パターンに従ってエラー演出を実行するための演出データを読み出す。
なお、サブエラー制御手段230は、独自に(メインエラー制御手段185と独立して)遊技機10がエラー状態であるか否かを判定し、エラー状態であると判定した場合にエラー演出を実行する演出データを読み出すようにしてもよい。
【0112】
ランプ制御手段240は、演出ランプ24の点灯を制御するためのランプ制御データを保持しており、通常演出制御手段220によって読み出された演出データに演出ランプ24に対応する演出データがある場合には、当該演出データに基づいてランプ制御データを読み出し、読み出したランプ制御データを演出ランプ24へ送信する。
【0113】
可動役物制御手段250は、可動装飾体20及びサブ表示部82の可動を制御するための可動制御データを保持しており、通常演出制御手段220によって読み出された演出データに可動役物に対応する演出データがある場合には、当該演出データに基づいて可動制御データを読み出し、読み出した可動制御データを可動装飾体20及びサブ表示部82へ送信する。
【0114】
サブ情報記憶手段260は、上述の通り、第1副制御基板200が備える手段によって読み出されたデータや、当該手段における演算によって導出されたデータ等を各々に対応する格納領域に一時的に記憶する手段である。
【0115】
サブコマンド管理手段270は、主制御基板100から送信された演出制御コマンドを受信し、受信した演出コマンドをサブ情報記憶手段260の受信コマンド格納領域に記憶させ、サブ情報記憶手段260の送信コマンド格納領域に画像制御コマンドが記憶されている場合には、当該画像制御コマンドを第2副制御基板300に向けて送信する。なお、各画像制御コマンドは、原則として、サブ情報記憶手段260の送信コマンド格納領域に記憶された順番に従って送信される。
【0116】
<ボタン保留変化予告について>
続いて、ボタン保留変化予告について、
図13乃至
図16を用いて説明する。
図13及び
図14は、或る図柄変動期間においてメイン表示部81とサブ表示部82に表示される画像を示す模式図である。
図15は、演出表示(保留表示85又は当該保留表示84)の色彩と期待度との関係性を示す模式図である。
図16は、ボタン保留変化予告における演出表示の変化パターンを示す表である。
【0117】
以下に説明するボタン保留変化予告は、当該保留表示84を対象とする表示変化演出であり、諸条件に基づいて第1副制御基板200や第2副制御基板300がメイン表示部81及びサブ表示部82等を制御することによって実現されるものである。
ボタン保留変化予告に係る諸条件には、主制御基板100から送信される演出制御コマンドに含まれるもの、及び第1副制御基板200によって設定や決定されるもの(例えば、上述の演出モード、演出ルート、先読み演出の内容等)が含まれてもよい。
なお、以下の説明は、ボタン保留変化予告が当該保留表示84を対象とすることを前提とするが、ボタン保留変化予告が保留表示85のいずれを対象として実行されてもよい。
【0118】
以下に説明するボタン保留変化予告は、上述した保留先読み演出に該当するものであり、主として先読み演出制御手段224によって設定される先読み演出の内容と演出内容決定手段225によって決定される演出内容に基づいて実行される。
【0119】
本実施形態におけるサブ表示部82は、上述のように、実際には透過パネル44の後方に配置されているが、
図13及び
図14においては図示簡略のためサブ表示部82及びサブ表示部82に表示される画像を実線で図示する。なお、このような図示簡略は、後述する
図17乃至
図20においても、同様である。
【0120】
図13及び
図14において、メイン表示部81に図示される矢印は、装飾図柄の変動を表すものである。以下、左図柄の変動を表す矢印を左図柄変動83a、右図柄の変動を表す矢印を右図柄変動83b、中図柄の変動を表す矢印を中図柄変動83cと呼称し、これらを総称して装飾図柄変動83と呼称する場合がある。なお、このような装飾図柄の変動の図示は、後述する
図17乃至
図20においても、同様である。
【0121】
図13及び
図14には、サブ表示部82の表示領域内に、当該保留表示84と4つの保留表示85(85a、85b、85c、85d)が表示されている場面が図示されている。
当該保留表示84は、その時点で行われている図柄変動、即ち、ここで列挙した各図面に図示されている装飾図柄変動83に対応しており、その表示態様によって該装飾図柄変動83の結果として有利になる(例えば、大当りの当選)期待度を示唆する。
保留表示85は、その時点で保留されている作動保留情報及び該作動保留情報を用いて行われる図柄変動に対応している。詳細には、保留表示85aは次回(1回転目)の図柄変動に対応しており、保留表示85bは次々回(2回転目)の図柄変動に対応しており、保留表示85cは3回転目の図柄変動に対応しており、保留表示85dは4回転目の図柄変動に対応している。保留表示85は、その表示態様によって対応する図柄変動の結果として有利になる期待度を示唆する。
なお、このような当該保留表示84及び保留表示85の図示は、後述する
図17乃至
図20においても、同様である。
【0122】
サブ表示部82に図示される当該保留表示84及び保留表示85の表示態様は、
図13及び
図14に跨がって共通している。
これは、当該保留表示84及び保留表示85の形状や色彩を限定しないことを意味しており、ここで列挙した各図面に図示されている当該保留表示84及び保留表示85の形状や色彩は、本発明の趣旨に矛盾しない範囲において、以下に説明するいずれの表示態様に代えてもよい。
なお、このような当該保留表示84及び保留表示85の図示は、後述する
図17乃至
図20においても、一部を除いて同様である。
【0123】
本実施形態に係る遊技機10は、原則として、メイン表示部81に装飾図柄変動83を表示し、サブ表示部82に当該保留表示84及び保留表示85を表示する構成になっている(
図13参照)。
但し、図柄変動中の一部において、メイン表示部81から装飾図柄変動83を消去又は視認不能にしてもよいし、装飾図柄変動83の表示をメイン表示部81からサブ表示部82に移動してもよい。
また、当該保留表示84及び保留表示85を表示する場合の一部において、サブ表示部82から当該保留表示84及び保留表示85を消去又は視認不能にしてもよいし、当該保留表示84及び保留表示85の表示をサブ表示部82からメイン表示部81に移動してもよい。
【0124】
ボタン保留変化予告が実行される場合、メイン表示部81にボタン保留変化予告に対応する演出画像86が表示される(
図14参照)。
演出画像86は、遊技者に連打操作を指示する操作指示画像86aと、操作対象となる部材(本実施形態では演出ボタン27)を摸したボタン画像86bと、最大で5つの目盛りからなるゲージ画像86cと、を含む。なお、ゲージ画像86cは、
図14では目盛りが2つになった状態を図示している。
なお、
図14においては、演出画像86を表示している場合において、装飾図柄変動83がメイン表示部81の左上隅部に縮小表示されるように図示しているが、これは一具体例であって、本発明の実施はこれに限られない。例えば、装飾図柄変動83に重畳するように演出画像86を表示してもよいし、演出画像86の表示中は装飾図柄変動83を視認不能にしてもよい。
【0125】
ボタン保留変化予告は、一回の図柄変動期間に、該図柄変動に対応する演出表示(
図14においては当該保留表示84)が一段階又は複数段階で変化しうる保留先読み演出である。
ボタン保留変化予告に起因して変化しうる演出表示の表示態様には、
図15に図示する5色が含まれ、「白」、「青」、「緑」、「赤」、「虹」の順に期待度が高くなる。ちなみに、「虹」で表示される演出表示は、大当り当選の確定表示として位置付けられている。換言すれば、「虹」で表示される演出表示の期待度は100%である。
なお、
図15に図示する演出表示の表示態様は一具体例であって、一部の表示態様が除かれてもよいし、図示しない他の表示態様が含まれてもよい(例えば、後述のキャラ画像が追加されてもよい)。また、表示態様は色彩で表されるのみに限られず、形状や動作(例えば回転しているか否か等)によって表されてもよい。
【0126】
ボタン保留変化予告は、先読み演出制御手段224によって決定された図柄変動を対象として実行される。
例えば、
図14に図示する実施態様に即して言えば、先読み演出制御手段224は、当該変動に対応していた作動保留情報が生成された時点(始動口の入球時点)において当該変動でボタン保留変化予告を行う旨を決定する。
上記の決定の他に、先読み演出制御手段224は、該作動保留情報に基づいて、該作動保留情報に対応する保留表示の表示開始時の表示態様、又は該作動保留情報に対応する保留表示を対象とし且つ当該変動よりも前の図柄変動(即ち保留中)において実行される別の保留先読み演出の演出態様を決定してもよい。
【0127】
演出内容決定手段225は、ボタン保留変化予告の対象となった図柄変動(本実施形態では当該変動)において、該ボタン保留変化予告における演出表示(本実施形態では当該保留表示84)の変化パターンを決定する。演出内容決定手段225は、具体的には、
図16に図示する20種類の変化パターンのいずれかから演出表示の変化パターンを決定する。
No.1〜No.10は、一回の図柄変動期間に、一段階のみ表示態様が変化しうる変化パターンである。No.11〜No.20は、一回の図柄変動期間に、二段階にわたって表示態様が変化しうる変化パターンである。即ち、No.1〜No.20の変化パターンを有する本実施形態のボタン保留変化予告は、本発明の第一の表示変化演出に該当する。
なお、演出内容決定手段225は、
図16には図示されない変化パターン(例えば、三段階以上に変化する変化パターン)を決定可能に構成されてもよい。
【0128】
図16の上段に表記される「開始時」とはボタン保留変化予告の対象となった図柄変動の開始時点を意味しており、「1段階」とは一段階変化した時点を意味しており、「2段階」とは二段階変化した時点を意味している。
従って、
図14に図示する実施態様において、演出内容決定手段225がNo.1の変化パターンを決定した場合、そのボタン保留変化予告の実行中に保留表示84の色彩が「白」から「青」に変化しうる。
また、同実施態様において、演出内容決定手段225がNo.11の変化パターンを決定した場合、そのボタン保留変化予告の実行中に保留表示84の色彩が「白」から「青」に、更に「青」から「緑」へと、段階的に変化しうる。
【0129】
演出内容決定手段225による変化パターンの決定は、ボタン保留変化予告の対象となった図柄変動の開始時における、対象の演出表示の色彩によって制限される。即ち、該図柄変動の開始時における色彩が「白」である場合には、No.1〜No.4又はNo.11〜No.16の変化パターンのいずれかを、演出内容決定手段225は決定しなければならない。
また、演出内容決定手段225による変化パターンの決定は、後述するキャラ保留変化予告と同一の図柄変動及び同一の演出表示を対象として実行される場合においても制限されうる。この場合における変化パターンの決定の制限については、後に詳述する。
【0130】
ボタン保留変化予告の変化パターンが決定されると、所定期間にわたって演出ボタン27に対する操作が有効になる。以下の説明において該所定期間を「操作有効期間」と呼称する場合がある。
本実施形態におけるボタン保留変化予告は、操作有効期間において受け付けた遊技者の連打操作の回数又は長押し操作の時間長さが増大するほど、段階変化しうる段階数が増加する傾向になっている。より詳細には、遊技者の連打操作の回数又は長押し操作の時間長さに応じてゲージ画像86cの目盛りが段階的に増えるようになっており、目盛りが一つ増えるごとに演出用抽選が行われる仕様になっている。該演出用抽選に当選した場合、決定された変化パターンに従って、対象の演出表示(当該保留表示84)の色彩が変化する。
即ち、本実施形態におけるボタン保留変化予告は、最大で5回の演出用抽選の機会を得ることができ、一段階の変化パターン(No.1〜No.10)が決定されている場合には5回の中で1回当選すれば最終段階の色彩に到達し、二段階の変化パターン(No.11〜No.20)が決定されている場合には5回の中で2回当選すれば最終段階の色彩に到達する。
なお、遊技者が連打操作若しくは長押し操作を行わない場合、又は、演出用抽選に当選回数が必要回数に達しない場合には、変化パターンに定められる最終段階の色彩に到達せずに、ボタン保留変化予告が終了する場合もありうる。
【0131】
<キャラ保留変化予告について>
続いて、キャラ保留変化予告について、
図17乃至
図20を用いて説明する。
図17乃至
図20は、或る図柄変動期間においてメイン表示部81とサブ表示部82に表示される画像を示す模式図である。
【0132】
以下に説明するキャラ保留変化予告は、保留表示85bを対象とする表示変化演出であり、諸条件に基づいて第1副制御基板200や第2副制御基板300がメイン表示部81及びサブ表示部82等を制御することによって実現されるものである。
キャラ保留変化予告に係る諸条件には、主制御基板100から送信される演出制御コマンドに含まれるもの、及び第1副制御基板200によって設定や決定されるもの(例えば、上述の演出モード、演出ルート、先読み演出の内容等)が含まれてもよい。
なお、以下の説明は、キャラ保留変化予告が保留表示85bを対象とすることを前提とするが、キャラ保留変化予告が他の保留表示85a、85c、85dのいずれを対象として実行されてもよく、当該保留表示84を対象として実行されてもよい。
【0133】
以下に説明するキャラ保留変化予告更は、上述した保留先読み演出に該当するものであり、主として先読み演出制御手段224によって設定される先読み演出の内容と演出内容決定手段225によって決定される演出内容に基づいて実行される。
【0134】
キャラ保留変化予告は、一回の図柄変動期間に、演出表示(
図17乃至
図20においては保留表示85b)の表示態様を特定表示態様に変化させうる保留先読み演出である。
【0135】
キャラ保留変化予告は、先読み演出制御手段224によって決定された図柄変動を対象として実行される。
例えば、
図17乃至
図20に図示する実施態様に即して言えば、先読み演出制御手段224は、保留表示85bに対応している作動保留情報が生成された時点(始動口の入球時点)において該作動保留情報に対応する保留表示が保留表示85bの位置に表示される図柄変動(即ち、該作動保留情報が当該変動に用いられる2回前の図柄変動)においてキャラ保留変化予告を行う旨及び該キャラ保留変化予告の成否(成功パターンで実行するかガセパターンで実行するか)を決定する。
上記の決定の他に、先読み演出制御手段224は、該作動保留情報に基づいて、該作動保留情報に対応する保留表示の表示開始時の表示態様、又は該作動保留情報に対応する保留表示を対象とし且つ対象の図柄変動よりも前の図柄変動において実行される別の保留先読み演出の演出態様を決定してもよい。
【0136】
演出内容決定手段225は、キャラ保留変化予告の対象となった図柄変動(本実施形態では当該変動の2回前の図柄変動)において、先読み演出制御手段224が決定した成否のいずれかに即した演出態様を決定する。なお、演出内容決定手段225によって決定される演出態様には、キャラ保留変化予告の実行期間に係る内容が含まれる。例えば、演出内容決定手段225は、特図変動パターン(変動時間)に基づいて、「変動開始からn秒(nには任意の整数が入る)を開始タイミングとする」や「リーチ形成時(右図柄仮停止時)に特定表示態様に変化させる」等を決定する。
【0137】
成功パターンのキャラ保留変化予告の演出態様の一具体例を、
図17乃至
図19に図示する。
或るキャラクター87が、メイン表示部81の左下部から登場し、右方向に走り始める(
図17参照)。
そして、キャラクター87が保留表示85bに飛び込むように(メイン表示部81の表示領域から外れてサブ表示部82の表示領域内に移動するかのように)表示される(
図18参照)。このとき、保留表示85bが該キャラ保留変化予告の対象である旨を示すように保留表示85bの周囲が発光する。
その結果として、保留表示85bの表示態様が、キャラクター87の顔を摸した表示態様(以下、キャラ画像と称する場合がある)に変化する(
図19参照)。本実施形態において、キャラ画像で表示される演出表示の期待度は、「赤」で表示される演出表示の期待度より高く、「虹」で表示される演出表示の期待度より低くなるように構成されている。換言すれば、キャラ画像で表示される演出表示は、本実施形態で開示されている演出表示の表示態様の中で2番目に高い期待度と位置付けられている。
【0138】
図17乃至
図19に図示した一連の演出過程は、一回の図柄変動期間内に行われるものである。即ち、上記のキャラ画像を特定表示態様とするならば、上記の成功パターンのキャラ保留変化予告は、一回の図柄変動期間に演出表示の表示態様を特定表示態様に変化させる演出と換言できる。以下の説明において、上記の成功パターンのキャラ保留変化予告を、本発明の第一の表示変化演出と区別して第二の表示変化演出と呼称する場合がある。
【0139】
ガセパターンのキャラ保留変化予告の演出態様の一具体例を、
図17及び
図20に図示する。
キャラクター87が、メイン表示部81の左下部から登場し、右方向に走り始める点については、成功パターンのキャラ保留変化予告と同様である(
図17参照)。即ち、キャラ保留変化予告は、その結果の成否に係わらず、冒頭部分の演出態様が共通している。
しかしながら、ガセパターンのキャラ保留変化予告においては、キャラクター87は対象の保留表示85bに対して飛び込まずに、そのままメイン表示部81の右下部に走り抜けていく(
図20参照)。
【0140】
なお、上述したキャラ保留変化予告の成功パターンとガセパターンとは例示であって、より複雑な分岐をする演出によって実現されてもよい。即ち、一回の図柄変動期間に実行される演出であって、第一の演出態様である場合に演出表示の表示態様が特定表示態様に変化し、第二の演出態様である場合に演出表示の表示態様が特定表示態様に変化しないものであれば足り、第一の演出態様に該当するパターンが複数あってもよく、第二の演出態様に該当するパターンが複数あってもよい。ここで「特定表示態様に変化しない」には、元の表示態様を維持する態様と、元の表示態様を特定表示態様以外のもの(例えば、失望感を遊技者に想起させる画像)に変化する態様と、が少なくとも包含される。
上記のような第一の演出態様と第二の演出態様を包含する演出を、以下の説明において「表示変化予告演出」と称する場合がある。換言すれば、本実施形態におけるキャラ保留変化予告は「表示変化予告演出」の一具体例であると共に、その成功パターンは「第二の表示変化演出」の一具体例でもある。
【0141】
<同一の図柄変動において同一の演出表示を対象としてボタン保留変化予告とキャラ保留変化予告とが実行される場合について>
続いて、同一の図柄変動において同一の演出表示を対象としてボタン保留変化予告とキャラ保留変化予告とが実行される場合について、
図16と
図21を用いて説明する。
図16は、ボタン保留変化予告における演出表示の変化パターンを示す表である。
図21は、ボタン保留変化予告とキャラ保留変化予告とが実行される図柄変動において採りうる演出パターン毎のタイムチャートである。
なお、以下の説明において「同一の図柄変動において同一の演出表示を対象としてボタン保留変化予告とキャラ保留変化予告とが実行される場合」を、単に「所定の場合」と称する場合がある。
【0142】
本実施形態におけるボタン保留変化予告及びキャラ保留変化予告は、同一の図柄変動において同一の演出表示を対象として実行されうる仕様になっている。即ち、本実施形態における事前判定手段130が単一の作動保留情報に対して実行した事前判定に基づいて、先読み演出制御手段224が該作動保留情報に対応する図柄変動を対象としてボタン保留変化予告及びキャラ保留変化予告の双方を実行しうる仕様になっている。
このとき、先読み演出制御手段224に決定されるキャラ保留変化予告の成否、及び、演出内容決定手段225によって決定されるキャラ保留変化予告の実行期間に係る内容によって、双方の演出パターンは
図21に図示される6つ(パターンA〜パターンF)に分けることができる。
【0143】
パターンAとパターンBとは、ボタン保留変化予告の終了以後にキャラ保留変化予告が実行される演出パターンである。なお、
図21においてはボタン保留変化予告の終了時とキャラ保留変化予告の開始時とが略同時であるかのように図示しているが、略同時でなくてもよい。即ち、ボタン保留変化予告の実行期間とキャラ保留変化予告の実行期間とが離間してもよい。
【0144】
パターンAのタイムチャートに対して矢印で示す(19)のタイミングは、パターンAにおいて
図19に図示するタイミング(保留表示85bがキャラ画像に変化するタイミング)が到来することを示すものである。
パターンBのタイムチャートに対して矢印で示す(20)のタイミングは、パターンBにおいて
図20に図示するタイミング(保留表示85bがキャラ画像に変化するタイミング)が到来することを示すものである。
なお、パターンC〜パターンFにおける同様の図示も、上記の内容を示すものである。
換言すれば、パターンA、C、Eは成功パターンのキャラ保留変化予告が実行される場合であり、パターンB、D、Fはガセパターンのキャラ保留変化予告が実行される場合である。
【0145】
パターンAに示すように、所定の場合の少なくとも一部において、ボタン保留変化予告が終了した以後にキャラ保留変化予告によって演出表示の表示態様がキャラ画像に変化しうる。この場合、該ボタン保留変化予告によって段階変化しうる演出表示の表示態様に対応する期待度の上限がキャラ画像に対応する期待度に比べて低くなるように制限される。具体的には、演出内容決定手段225は、ボタン保留変化予告の変化パターンを「赤」以下の期待度を上限とするもの(「虹」を上限としないもの)の中から決定する。ここで「赤」以下の期待度を上限とする変化パターンには、
図16に図示するNo.1、No.2、No.3、No.5、No.6、No.8、No.11、No.12、No.14、及びNo.17が含まれる。
上記の制限を設けることにより、ボタン保留変化予告における経時的に期待度が向上するという傾向性が、ボタン保留変化予告における操作を最後まで継続したとしても途中で止めたとしてもキャラ保留変化予告に跨がって維持される。従って、遊技者の関心度(特にキャラ保留変化予告に対する関心度)が低下しがたくなる。
【0146】
また、パターンA及びパターンBに示すように、ボタン保留変化予告が終了した以後に、成功パターン(第一の演出態様)でキャラ保留変化予告が実行される場合及びガセパターン(第二の演出態様)でキャラ保留変化予告が実行される場合の双方が存在する。
このようにキャラ保留変化予告(ボタン保留変化予告の以後)の展開を複数パターンから選択しうるので、演出効果を高めることができる。
【0147】
なお、パターンBの場合においても、ボタン保留変化予告によって段階変化しうる演出表示の表示態様に対応する期待度の上限がキャラ画像に対応する期待度に比べて低くなるように制限されることが好ましい。仮にボタン保留変化予告によって対象の演出表示が「虹」に変化した後に、ガセパターンのキャラ保留変化予告が実行されたとしても結果としては期待度が低下する方向に変化することは無いものの、遊技者に要らぬ心配をさせることにより返って遊技興趣の低下を招きかねないからである。
【0148】
なお、上述の説明においては、ボタン保留変化予告によって段階変化しうる演出表示の表示態様に対応する期待度の上限の設定として、「赤」以下とする旨を説明した。このとき、「青」(第一の表示態様)が上限として設定されたボタン保留変化予告が終了した以後にキャラ保留変化予告が実行される場合と、「赤」(第二の表示態様)が上限として設定されたボタン保留変化予告が終了した以後にキャラ保留変化予告が実行される場合と、を比較したとき、前者の割合が後者の割合より高いことが好ましい。
前者の変化(「青」からキャラ画像への変化)の方が、後者の変化(「赤」からキャラ画像への変化)より期待度のランクアップが大きいので、より強く遊技者の興趣を向上させるからである。
【0149】
パターンCとパターンDとは、ボタン保留変化予告の途中にキャラ保留変化予告が開始され、ボタン保留変化予告の終了以後に成功パターンか失敗パターンかを遊技者が認識できる演出パターンである。即ち、ボタン保留変化予告の終了以後に
図19に図示する状態になるか
図20に図示する状況になるかが分岐する演出パターンである。
【0150】
パターンCに示すように、所定の場合の少なくとも一部において、ボタン保留変化予告の実行期間の途中において成功パターン(第一の演出態様)でキャラ保留変化予告が開始され、該実行期間の以後において演出表示の表示態様がキャラ画像に変化しうる。この場合においても、パターンAと同様に、該ボタン保留変化予告によって段階変化しうる演出表示の表示態様に対応する期待度の上限がキャラ画像に対応する期待度に比べて低くなるように制限されることが望ましい。具体的には、演出内容決定手段225は、ボタン保留変化予告の変化パターンを「赤」以下の期待度を上限とするもの(「虹」を上限としないもの)の中から決定する。
上記の制限を設けることにより、ボタン保留変化予告における経時的に期待度が向上するという傾向性が、ボタン保留変化予告における操作を最後まで継続したとしても途中で止めたとしてもキャラ保留変化予告に跨がって維持される。従って、遊技者の関心度(特にキャラ保留変化予告に対する関心度)が低下しがたくなる。
【0151】
なお、パターンDの場合については、ボタン保留変化予告によって段階変化しうる演出表示の表示態様に対応する期待度の上限が制限されても制限されなくてもよい。仮にボタン保留変化予告によって対象の演出表示が「虹」に変化した後にキャラ保留変化予告がガセパターンであることを遊技者が認識した(キャラクター87が対象の演出表示の上を通過した)としても、パターンBの場合に比べて遊技興趣の低下を招きにくいからである。
【0152】
パターンEとパターンFとは、ボタン保留変化予告の途中にキャラ保留変化予告が開始され、ボタン保留変化予告の終了前に成功パターンか失敗パターンかを遊技者が認識できる演出パターンである。即ち、ボタン保留変化予告の終了前に
図19に図示する状態になるか
図20に図示する状況になるかが分岐する演出パターンである。
【0153】
パターンEに示すように、所定の場合の少なくとも一部において、ボタン保留変化予告の実行期間の途中においてキャラ保留変化予告によって演出表示の表示態様がキャラ画像に変化しうる。この場合、該ボタン保留変化予告によって段階変化しうる演出表示の表示態様に対応する期待度の上限がキャラ保留に対応する期待度に比べて高くなりうることが好ましい。即ち、演出内容決定手段225は、ボタン保留変化予告の変化パターンを「虹」を上限とするものも含めて全ての変化パターンが決定されうる候補に含まれることが好ましい。
これにより、たとえボタン保留変化予告の途中でキャラ画像に変化した場合であっても、段階変化しうる表示態様の期待度の上限がキャラ画像より高くなりうるので、該ボタン保留変化予告の最後まで遊技者の関心を惹くことができる。即ち、ボタン保留変化予告における連打操作又は長押し操作に対するモチベーションを維持させうる。
【0154】
なお、パターンFの場合については、ボタン保留変化予告によって段階変化しうる演出表示の表示態様に対応する期待度の上限が制限されても制限されなくてもよい。仮にボタン保留変化予告の結果として対象の演出表示が最終的に変化しうる表示態様がいずれであったとしても、演出上の矛盾は生じず、パターンBの場合に比べて遊技興趣の低下を招きにくいからである。
【0155】
また、パターンC〜パターンFに示すように、ボタン保留変化予告の途中においてキャラ保留変化予告が開始される場合にも、成功パターン(第一の演出態様)でキャラ保留変化予告が実行される場合及びガセパターン(第二の演出態様)でキャラ保留変化予告が実行される場合の双方が存在する。
このようにキャラ保留変化予告とボタン保留変化予告とを組み合わせることによって、複雑な演出展開を実行可能とするので、演出効果を高めうる。
【0156】
<変形例>
以上で説明した本発明は、上述の説明に限定されるものではなく、本発明の目的が達成される限りにおける種々の変形、改良等の態様も含む。
【0157】
上述の実施形態においては、第一の表示変化演出の一具体例として挙げたボタン保留変化予告と、第二の表示変化演出の一具体例として挙げたキャラ保留変化予告は、いずれも保留先読み演出である態様で説明したが、本発明の実施はこれに限られない。
即ち、第一の表示変化演出及び第二の表示変化演出の少なくとも一方は、当該変動(実行中の図柄変動)において行われる演出判定に基づいて(事前判定手段130による判定結果を参照せずに)実行される演出であってもよい。
【0158】
上述の実施形態においては、第一の表示変化演出の一具体例として操作手段(演出ボタン27)の操作を要するボタン保留変化予告を挙げて、第二の表示変化演出の一具体例として操作手段の操作を要さないキャラ保留変化予告を挙げたが、本発明の実施はこれに限られない。
例えば、第一の表示変化演出が操作手段の操作を要さない演出であって、第二の表示変化演出が操作手段の操作を要する演出であってもよい。また、第一の表示変化演出及び第二の表示変化演出が、共に操作手段の操作を要する演出であってもよいし、共に操作手段の操作を要さない演出であってもよい。但し、共に操作手段の操作を要する演出である場合には、遊技者が混乱することを避けるため、互いに異なる操作手段を操作することが好ましい。
【0159】
上述の実施形態におけるボタン保留変化予告は、演出ボタン27を操作対象とする演出であったが、本発明の実施はこれに限られず、別の操作手段を用いて実行されてもよい。
また、該ボタン保留変化予告は、演出ボタン27の連打操作又は長押し操作の双方を受け付けうる実施態様で説明したが、いずれか一方のみ受け付け可能な態様で実施されてもよい。
また、該ボタン保留変化予告は、演出画像86(操作指示画像86aやボタン画像86b)を表示することによって遊技者に操作を促すものであったが、このような表示が行われずにボタン操作を受け付ける演出(いわゆる裏ボタン演出や隠しボタン演出と称される演出)であってもよい。
【0160】
上述の実施形態におけるボタン保留変化予告は、
図21に示すように、対象の図柄変動の開始時点に開始されることを前提として説明したが、対象の図柄変動の途中からボタン保留変化予告(第一の表示変化演出)が開始される態様で、本発明が実施されてもよい。
このとき、所定の場合の少なくとも一部において、ボタン保留変化予告の開始以前にキャラ保留変化予告(第二の表示変化演出)によって演出表示の表示態様がキャラ画像(特定表示態様)に変化してもよい。即ち、所定の場合の少なくとも一部において、ボタン保留変化予告の開始以前に、成功パターンでキャラ保留変化予告(第一の演出態様で表示変化予告演出)が実行されてもよい。更に、この場合において、該ボタン保留変化予告によって該演出表示の表示態様が特定表示態様に対応する期待度に比べて高くなってもよい(即ち、「虹」の表示態様に変化してもよい)。
【0161】
<付記>
本実施形態は、次のような技術思想を包含する。
(1)図柄変動ごとに遊技者に対して有利な有利状態を設定するか否かの判定を実行し、変動開始条件が充足されるまで図柄変動の開始を保留する遊技機であって、終了していない図柄変動のいずれか一つに対応する演出表示を表示領域内に表示する表示手段と、前記演出表示に関する演出を実行する演出制御手段と、を備え、前記演出制御手段によって実行される演出には、一回の図柄変動期間に、低い期待度に対応する表示態様から高い期待度に対応する表示態様に前記演出表示が一段階又は複数段階で変化しうる第一の表示変化演出と、一回の図柄変動期間に実行され、第一の演出態様である場合に前記演出表示の表示態様が特定表示態様に変化し、第二の演出態様である場合に前記演出表示の表示態様が前記特定表示態様に変化しない表示変化予告演出と、が含まれ、同一の図柄変動において同一の前記演出表示を対象として前記第一の表示変化演出と前記表示変化予告演出とが実行される所定の場合があり、前記第一の表示変化演出によって段階変化しうる複数とおりの前記演出表示の表示態様の中に、前記特定表示態様が含まれない遊技機。
(2)前記所定の場合の少なくとも一部において、前記第一の表示変化演出が終了した以後に前記表示変化予告演出が実行され、且つ、該第一の表示変化演出によって段階変化しうる前記演出表示の表示態様に対応する期待度の上限が前記特定表示態様に対応する期待度に比べて低くなる(1)に記載の遊技機。
(3)前記第一の表示変化演出が終了した以後に、前記第一の演出態様で前記表示変化予告演出が実行される場合及び前記第二の演出態様で前記表示変化予告演出が実行される場合の双方が存在する(2)に記載の遊技機。
(4)前記特定表示態様に対応する期待度に比べて低く設定される上限には第一の表示態様と第二の表示態様があり、前記第一の表示態様に対応する期待度は、前記第二の表示態様に対応する期待度より低く、前記第一の表示態様が上限として設定された前記第一の表示変化演出が終了した以後に前記表示変化予告演出が実行される割合が、前記第二の表示態様が上限として設定された前記第一の表示変化演出が終了した以後に前記表示変化予告演出が実行される割合より高い(2)又は(3)に記載の遊技機。
(5)前記所定の場合の少なくとも一部において、前記第一の表示変化演出の実行期間の途中において前記表示変化予告演出が実行され、且つ、該第一の表示変化演出によって段階変化しうる前記演出表示の表示態様に対応する期待度の上限が前記特定表示態様に対応する期待度に比べて低くなる(1)から(4)のいずれか一つに記載の遊技機。
(6)前記所定の場合の少なくとも一部において、前記第一の表示変化演出の実行期間の途中において前記第一の演出態様で前記表示変化予告演出が開始され、該実行期間の以後において前記演出表示の表示態様が前記特定表示態様に変化する(5)に記載の遊技機。
(B)前記第一の表示変化演出は、操作有効期間において受け付けた遊技者の連打操作の回数又は長押し操作の時間長さが増大するほど、段階変化しうる段階数が増加する傾向になっている(1)から(6)のいずれか一つに記載の遊技機。
(D)前記所定の場合の少なくとも一部において、前記第一の表示変化演出の開始以前に前記第一の演出態様で前記表示変化予告演出が実行される(1)から(6)のいずれか一つに記載の遊技機。