(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
ディスクの一面を撮像して撮像画像を取得するディスク画像取得装置と、前記ディスク画像取得装置により取得された撮像画像に基づき生成された被判別画像と所定の基準画像とを対比して前記ディスクの真偽を判別する判別部と、を備えるディスク判別装置であって、
前記ディスク画像取得装置が請求項1〜10のいずれか1項に記載のディスク画像取得装置からなり、
前記ディスク画像取得装置により取得された前記第1、第2および第3撮像画像のそれぞれに対して輝度変化が急峻な部分を強調してエッジ強調するエッジ強調部と、
前記ディスク画像取得装置により取得され、前記エッジ強調部でエッジ強調された前記第1および第2撮像画像のそれぞれに対して画素値が所定の閾値以上となる画素を前記ディスクの輪郭として検出する輪郭検出部と、
前記ディスク画像取得装置により取得され、前記エッジ強調部でエッジ強調された前記第3撮像画像に対して所定の閾値以上の画素値が存在するか否かを判定し、前記透明部に付着した汚れを検出する汚れ検出部と、
をさらに備えるディスク判別装置。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
一般に、メダルや硬貨などのディスクは長期間使用することによって汚損、変質、摩耗などによって表面状態が変化し、ディスク表面における反射率が低下する場合がある。その場合、特許文献1の「トークン画像取得装置」に開示されたように、背景を暗黒樹脂等の反射率が極めて低い部材で構成すると、反射率が著しく低下したディスクにおいては背景からの反射光との差異が微小となるため、ディスクの輪郭を検出することが困難になるという問題がある。
【0009】
また、特許文献2の「物体外形読取装置」に開示された技術では透過光を利用して通路の汚れを検出しているため、反射光を撮像手段で受光する特許文献3の「撮像ユニット」に適用することはできない。さらに、特許文献3の「撮像ユニット」において特許文献1の「トークン画像取得装置」に開示された技術を適用した場合、撮像手段で受光される光量が著しく低下してしまうので、汚れを検出することが困難になるという問題がある。
【0010】
本発明は、上記した問題点を鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、長期間の使用によるディスク表面の反射率が低下したときにもディスクの輪郭を確実に検出できると共に、ディスクの一面を支持する透明部の汚れを容易に検出できるディスク画像取得装置を提供することにある。
【0011】
また、長期間の使用によるディスク表面の反射率が低下したときにもディスクの輪郭を確実に検出することにより判別精度を高めると共に、ディスクの一面を支持する透明部の汚れを容易に検出することが可能となり、保守作業の利便性を向上することができるディスク判別装置を提供することにある。
【0012】
ここに明記しない本発明の他の目的は、以下の説明および添付図面から明らかである。
【課題を解決するための手段】
【0013】
この目的を達成するため、本発明に係るディスク画像取得装置およびディスク判別装置は以下のように構成される。
【0014】
(1)本発明の第1のディスク画像取得装置は、ディスクの一面を支持する支持面を有する透明部と、前記支持面に支持された前記ディスクの他面側に配置されると共に、前記支持面に相対する表面を有し、前記ディスクが前記支持面上に存在するときに当該表面が前記ディスクの輪郭の外方において背景領域をなす背景部と、前記支持面に支持された前記ディスクおよび前記背景部に前記透明部を介して照明光を照射する照明部と、前記透明部を透過する、前記ディスクの一面および前記背景部からの反射光を受光する撮像素子と、を備え、前記照明部が第1色成分と当該第1色成分とは波長の異なる第2色成分とを少なくとも含む前記照明光を照射し、前記背景部が前記第1色成分の照明光を反射すると共に前記第2色成分の照明光を吸収するよう構成され、前記撮像素子は、前記ディスクの一面および前記背景領域からの反射光を受光して前記第1色成分の反射光に対応する画像を取得する第一画素群と前記第2色成分の反射光に対応する画像を取得す
る第二画素群とを有し、前記ディスクの一面の反射率が低い前記ディスクが前記支持面上に存在するときに前記第一画素群が前記ディスクの一面に対応する第1画素領域の輝度が低く且つ前記背景領域に対応する第2画素領域の輝度が高く、前記第1画素領域及び前記第2画素領域の輝度差が高
い第1撮像画像を取得し、前記第二画素群が前記第1画素領域の輝度が高く且つ前記第2画素領域の輝度が低く、前記第1画素領域及び前記第2画素領域の輝度差が低
い第2撮像画像を取得し、前記ディスクの一面の前記反射率が高い前記ディスクが前記支持面上に存在するときに、前記第一画素群が前記第1画素領域及び前記第2画素領域の輝度が低く、前記第1画素領域及び前記第2画素領域の輝度差が低い前記第1撮像画像と、前記第1画素領域の輝度が高く且つ前記第2画素領域の輝度が低く、前記第1画素領域及び前記第2画素領域の輝度差が高い前記第2撮像画像を取得し、前記ディスクが前記支持面上に存在しないときに前記第一画素群が前記背景部からの反射光を受光して前記第1色成分の反射光に対応する第3撮像画像を取得し、前記第1撮像画像及び前記第2撮像画像それぞれについて、前記ディスクの一面に対応する第1画素領域の輝度と前記背景領域に対応する第2画素領域の輝度との輝度差に基づいて前記ディスクの輪郭を検出し、前記第3撮像画像の輝度ムラに基づいて前記透明部の汚れを検出するディスク画像取得装置である。
【0015】
本発明の第1のディスク画像取得装置では、ディスクの一面(以下、「ディスク面」という)が透明部の支持面に支持され、ディスクの他面側に背景部が配置される。背景部は透明部の支持面に相対する表面を有し、当該表面がディスクの輪郭の外方において背景領域をなす。照明部は、第1色成分と当該第1色成分とは波長の異なる第2色成分とを少なくとも含む照明光をディスク面および背景部に透明部を介して照射する。ディスク面および背景部からの反射光は透明部を透過して撮像素子で受光される。背景部は、第1色成分の照明光を反射すると共に第2色成分の照明光を吸収するよう構成される。撮像素子は、ディスクが透明部の支持面上に存在するときにディスク面および背景領域からの反射光を受光して第1色成分の反射光に対応する第1撮像画像と第2色成分の反射光に対応する第2撮像画像とを取得する。
【0016】
ディスク面の反射率が著しく低下したときには、第1色成分の照明光はディスク面で吸収されると共に背景領域で反射される。これにより、第1色成分の反射光は、ディスク面において微小となり、背景領域において変化せず一定となる。そのため、第1撮像画像においては、ディスク面に対応する微小輝度の画素領域と背景領域に対応する高輝度の画素領域が存在する。したがって、低反射率のディスクであっても、第1撮像画像を用いることによりディスクの輪郭を確実に検出することが可能となる。他方、ディスク面の反射率が高いときには、第2色成分の照明光はディスク面で反射されると共に背景領域で吸収される。これにより、第2色成分の反射光は、ディスク面において大きく、背景領域において微小となる。そのため、第2撮像画像においては、ディスク面に対応する高輝度の画素領域と背景領域に対応する微小輝度の画素領域が存在する。したがって、高反射率のディスクの場合にも、第2撮像画像を用いることによりディスクの輪郭をより確実に検出することができる。
【0017】
また、撮像素子は、ディスクが透明部の支持面上に存在しないときに背景部からの反射光を受光して第1色成分の反射光に対応する第3撮像画像を取得する。この場合、第3撮像画像はその全体に亘り高輝度の画素領域となる。そのため、透明部の汚れにより輝度が低下した領域を容易に検出することができる。したがって、長期間の使用によるディスク表面の反射率が低下したときにもディスクの輪郭を確実に検出できると共に、透明部の汚れを容易に検出できる。
【0018】
(2)本発明の第1のディスク画像取得装置の好ましい例では、前記背景部の少なくとも前記表面が前記第1色成分と同色または近似色に着色されている。この場合、簡単で且つ安価な構成で実現できる利点がある。
【0019】
(3)本発明の第1のディスク画像取得装置の他の好ましい例では、前記背景領域における前記第1色成分の反射が鏡面反射となるよう前記背景部が構成される。この場合、背景領域における反射率を高めることができるので、より確実にディスクの輪郭を検出できる利点がある。
【0020】
(4)本発明の第1のディスク画像取得装置のさらに他の好ましい例では、前記背景部が前記第1色成分と同色または近似色に着色された透明部材で被覆されたミラーを含んでいる。この場合、簡単で且つ安価な構成で実現できる利点がある。
【0021】
(5)本発明の第1のディスク画像取得装置のさらに他の好ましい例では、前記第1色成分が赤色であり、前記第2色成分が青色である。この場合、第1色成分と第2色成分との波長の差が大きくなるため、ディスク面に対応する画素領域と背景領域に対応する画素領域の輝度差が大きくなり、より一層確実にディスクの輪郭を検出できる利点がある。
【0022】
(6)本発明の第2のディスク画像取得装置は、ディスクの一面を支持する支持面を有する透明部と、前記支持面に支持された前記ディスクの他面側に配置されると共に、前記支持面に相対する表面を有し、前記ディスクが前記支持面上に存在するときに当該表面が前記ディスクの輪郭の外方において背景領域をなす背景部と、前記支持面に支持された前記ディスクおよび前記背景部に前記透明部を介して照明光を照射する照明部と、前記透明部を透過する、前記ディスクの一面および前記背景部からの反射光を受光する撮像素子と、を備え、前記照明部が第1色成分の第1照明光と当該第1色成分とは波長の異なる第2色成分の第2照明光と照射し、前記背景部が前記第1色成分の前記第1照明光を反射すると共に前記第2色成分の前記第2照明光を吸収するよう構成され、前記撮像素子は、前記ディスクが前記支持面上に存在するときに
前記照明部が前記第1照明光と前記第2照明光とを所定の時間差をもって照射して前記ディスクの一面および前記背景領域からの反射光を受光して前記第1色成分の反射光に対応する第1撮像画像と前記第2色成分の反射光に対応する第2撮像画像とを取得し、前記ディスクが前記支持面上に存在しないときに前記背景部からの反射光を受光して前記第1色成分の反射光に対応する第3撮像画像を取得
し、前記ディスクの一面の反射率が低い場合、前記ディスクの一面に対応する第1画素領域の輝度が低く且つ前記背景領域に対応する第2画素領域の輝度が高く、前記第1画素領域及び前記第2画素領域の輝度差が高い前記第1撮像画像と、前記第1画素領域の輝度が高く且つ前記第2画素領域の輝度が低く、前記第1画素領域及び前記第2撮像画像の輝度差が低い前記第2撮像画像とを取得し、前記ディスクの一面の前記反射率が高い場合、前記第1画素領域及び前記第2画素領域の輝度が低く、前記第1画素領域及び前記第2画素領域の輝度差が低い前記第1撮像画像と、前記第1画素領域の輝度が高く且つ前記第2画素領域の輝度が低く、前記第1画素領域及び前記第2画素領域の輝度差が高い前記第2撮像画像とを取得し、前記第1撮像画像及び前記第2撮像画像それぞれについて、前記第1画素領域の輝度と前記第2画素領域の輝度との輝度差に基づいて前記ディスクの輪郭を検出し、前記第3撮像画像の輝度ムラに基づいて前記透明部の汚れを検出するディスク画像取得装置である。
【0023】
本発明の第2のディスク画像取得装置では、ディスクの一面(以下、「ディスク面」という)が透明部の支持面に支持され、ディスクの他面側に背景部が配置される。背景部は透明部の支持面に相対する表面を有し、当該表面がディスクの輪郭の外方において背景領域をなす。照明部は、第1色成分の第1照明光と当該第1色成分とは波長の異なる第2色成分の第2照明光とをディスク面および背景部に透明部を介して照射する。ディスク面および背景部からの反射光は透明部を透過して撮像素子で受光される。背景部は、第1色成分の第1照明光を反射すると共に第2色成分の第2照明光を吸収するよう構成される。撮像素子は、ディスクが透明部の支持面上に存在するときにディスク面および背景領域からの反射光を受光して第1色成分の反射光に対応する第1撮像画像と第2色成分の反射光に対応する第2撮像画像とを取得する。
【0024】
ディスク面の反射率が著しく低下したときには、第1色成分の第1照明光はディスク面で吸収されると共に背景領域で反射される。これにより、第1色成分の反射光は、ディスク面において微小となり、背景領域において変化せず一定となる。そのため、第1撮像画像においては、ディスク面に対応する微小輝度の画素領域と背景領域に対応する高輝度の画素領域が存在する。したがって、低反射率のディスクであっても、第1撮像画像を用いることによりディスクの輪郭を確実に検出することが可能となる。他方、ディスク面の反射率が高いときには、第2色成分の第2照明光はディスク面で反射されると共に背景領域で吸収される。これにより、第2色成分の反射光は、ディスク面において大きく、背景領域において微小となる。そのため、第2撮像画像においては、ディスク面に対応する高輝度の画素領域と背景領域に対応する微小輝度の画素領域が存在する。したがって、高反射率のディスクの場合にも、第2撮像画像を用いることによりディスクの輪郭をより確実に検出することができる。
【0025】
また、撮像素子は、ディスクが透明部の支持面上に存在しないときに背景部からの反射光を受光して第1色成分の反射光に対応する第3撮像画像を取得する。この場合、第3撮像画像はその全体に亘り高輝度の画素領域となる。そのため、透明部の汚れにより輝度が低下した領域を容易に検出することができる。したがって、長期間の使用によるディスク表面の反射率が低下したときにもディスクの輪郭を確実に検出できると共に、透明部の汚れを容易に検出できる。
【0026】
(7)本発明の第2のディスク画像取得装置の好ましい例では、前記背景部の少なくとも前記表面が前記第1色成分と同色または近似色に着色されている。この場合、簡単で且つ安価な構成で実現できる利点がある。
【0027】
(8)本発明の第2のディスク画像取得装置の他の好ましい例では、前記背景領域における前記第1色成分の反射が鏡面反射となるよう前記背景部が構成される。この場合、背景領域における反射率を高めることができるので、より確実にディスクの輪郭を検出できる利点がある。
【0028】
(9)本発明の第2のディスク画像取得装置のさらに他の好ましい例では、前記背景部が前記第1色成分と同色または近似色に着色された透明部材で被覆されたミラーを含んでいる。この場合、簡単で且つ安価な構成で実現できる利点がある。
【0029】
(10)本発明の第2のディスク画像取得装置のさらに他の好ましい例では、前記第1色成分が赤色であり、前記第2色成分が青色である。この場合、第1色成分と第2色成分との波長の差が大きいため、ディスク面に対応する画素領域と背景領域に対応する画素領域の輝度差が大きくなり、より一層確実にディスクの輪郭を検出できる利点がある。
【0030】
(11)本発明のディスク判別装置は、ディスクの一面を撮像して撮像画像を取得するディスク画像取得装置と、前記ディスク画像取得装置により取得された撮像画像に基づき生成された被判別画像と所定の基準画像とを対比して前記ディスクの真偽を判別する判別部と、を備えるディスク判別装置であって、前記ディスク画像取得装置が上記(1)〜(10)のいずれかに記載のディスク画像取得装置からなり、
前記ディスク画像取得装置により取得された前記第1、第2および第3撮像画像のそれぞれに対して輝度変化が急峻な部分をエッジ強調するエッジ強調部と、前記ディスク画像取得装置により取得され
、前記エッジ強調部でエッジ強調された前記第1および第2撮像画像のそれぞれに対して
画素値が所定の閾値以上となる画素を前記ディスクの輪郭
として検出する輪郭検出部と、前記ディスク画像取得装置により取得され
、前記エッジ強調部で処理された前記第3撮像画像に
対して所定の閾値以上の画素値が存在するか否かを判定し、前記透明部に付着した汚れを検出する汚れ検出部と、をさらに備えるディスク判別装置である。
【0031】
本発明のディスク判別装置では、ディスク画像取得装置が上記(1)〜(10)のいずれかのディスク画像取得装置からなる。そのため、上記(1)および(6)に述べたように、長期間の使用によるディスク表面の反射率が低下したときにもディスクの輪郭を確実に検出できるので、ディスクの判別精度が高まる。また、ディスクの一面を支持する透明部の汚れを撮像画像から容易に検出することができるので、保守作業の利便性が向上する。
【発明の効果】
【0032】
本発明のディスク画像取得装置によれば、長期間の使用によるディスク表面の反射率が低下したときにもディスクの輪郭を確実に検出できると共に、ディスクの一面を支持する透明部の汚れを容易に検出できる、という効果が得られる。
【0033】
本発明のディスク判別装置によれば、長期間の使用によるディスク表面の反射率が低下したときにもディスクの輪郭を確実に検出することにより判別精度を高めることができると共に、ディスクの一面を支持する透明部の汚れを容易に検出することが可能となり、保守作業の利便性を向上することができる、という効果が得られる。
【発明を実施するための形態】
【0035】
以下、本発明の実施の形態を添付図面に基づいて説明する。
【0036】
(第1実施形態)
図1は、本発明の第1実施形態のディスク画像取得装置1を示す。このディスク画像取得装置1は、ディスク搬送路40において搬送されるディスクDの表面または裏面(以下、総称として「表面」という)の撮像画像を取得する機能を有する。ディスク画像取得装置1は、ベース板42に開口された撮像窓44に対応して配置され、照明部10、撮像部20、ビームスプリッタ30および背景部50を含んでいる。
【0037】
撮像窓44は、搬送されるディスクDの撮像領域46を画定する。撮像窓44は、平面視矩形であって、搬送されるディスクDの搬送方向DLにほぼ平行な一対の長辺と、搬送方向DLにほぼ垂直な一対の短辺を有している。撮像窓44には、ディスクDの一方の表面Ds1を支持する支持面48aを有する透明板48が配置されている。透明板48の支持面48はベース板42の表面と、換言すればディスク搬送路40の底面とほぼ面一に構成されている。撮像窓44の一対の長辺の長さは、ディスクDの直径よりも大きく設定されている。撮像窓44の長手方向においてディスクDの直径に関する情報を取得するためである。撮像窓44の各短辺の中点を互いに結ぶ直線と搬送されるディスクDの中心の軌跡とがほぼ一致するように撮像窓44の各短辺が配置されている。ディスクDの一方の表面Ds1に関する情報を確実に取得するためである。
【0038】
照明部10は、ディスク搬送路40を移動するディスクDの表面Ds1に照明光を照射する機能を有する。照明部10は、例えば、ディスクDの表面Ds1に平行な面照明部11である。面照明部11を用いることにより、ディスクDの回転位相が異なっても影の影響のない撮像が可能となるからである。面照明部11は、発光素子12、導光板14、反射シート16および拡散シート18を含んでいる。なお、本実施形態において、発光素子12はLED(Light Emitting Diode、発光ダイオード)である。
【0039】
発光素子(すなわち、LED)12は、ディスクDへ照明光を照射するための光源である。発光素子12には白色LEDが使用され、発光素子12が白色可視光を照射する。しかし、発光素子12として、三色LEDを用いることもできる。いずれの場合にも、照明光は赤色成分、緑色成分および青色成分を含んでいる。発光素子12は、
図1に示すように、導光板14の側端面に面して配置されているので、ディスク搬送路40と平行な面内に配置することができ、設置スペースは小さい。なお、
図1に示す発光素子12の位置は便宜的に図示したものである。
【0040】
導光板14は、本実施形態において、低コストの観点から樹脂にて製造された矩形薄板状をしており、ディスク搬送路40に対しその面が平行に配置されている。樹脂は、透明または拡散材の混入により乳白色を呈する。拡散材を混入した場合、拡散シート18は不要となる。導光板14は、ガラス基板によって構成することもできる。本実施形態では、撮像領域46に導光板14が相対している。
【0041】
反射シート16は、導光板14からディスク搬送路40の反対側へ光が拡散するのを防止し、ディスク搬送路40側に反射する機能を有する。反射シート16は、導光板14のディスク搬送路40の反対側に位置する面に密着されている。なお、反射シート16に代えて、導光板14に銀膜を蒸着しても良い。
【0042】
拡散シート18は、導光板14のディスク搬送路40側の面から照射される光を面均一に拡散させる機能を有する。したがって、導光板14によって導かれ、または、反射シート16によって反射された発光素子12からの照射光は、拡散シート18によって面全体に亘って均一な光量にされ、ディスク搬送路40に向けて照射される。これにより、ディスクDに均一な照明がなされる。拡散シート18から照射される照明光は、ディスク搬送路40、換言すれば、ディスク搬送路40を移動するディスクDに対し直角に照射される。これは、ディスクDの表面Ds1の凹凸による光学的な影を作らないためである。導光板14、反射シート16および拡散シート18は薄いので、面照明部11を小型にすることができる。
【0043】
なお、本実施形態の面照明部11は、発光素子12としてのLED、導光板14、反射シート16および拡散シート18を含んで構成されているが、これに限定されない。例えば、複数個のLEDを二次元状に配列させたLEDアレイや、LED等の点光源とレンズとを組み合わせた平行光などを用いることができる。また、本実施形態では、発光素子12としてLEDを用いているが、これに限定されることはなく、冷陰極線管やハロゲンランプなどの光源を用いることもできる。
【0044】
ビームスプリッタ30は、入射光の一部を反射すると共に、入射光の一部を透過する機能を有する。具体的には、面照明部11からの照明光は透過し、ディスクDの表面Ds1からの反射光は反射する機能を有する。換言すれば、ビームスプリッタ30は、面照明部11からの照明光をディスク搬送路40におけるディスクDの表面Ds1に対し直角に照射し、かつ、ディスクDの表面Ds1からの反射光をディスク搬送路40と平行な方向(換言すれば、ディスクDの表面Ds1に平行な方向)に反射させる。本実施形態におけるビームスプリッタ30は、ハーフミラー32である。ハーフミラー32は、厚さが薄い矩形板状の透明樹脂で形成された有機ガラスにクロムを反射膜として蒸着またはメッキしたものである。しかしながら、これに限定されることなく、有機ガラスに代えて、硼珪酸ガラス、石英ガラス、ジルコニア、ルビーおよびサファイアなどの光学ガラスを基板ガラスとして用いても構わない。また、反射膜として、クロムに代えて、錫および銀などの金属膜や、酸化チタン、酸化シリコン、五酸化ニオブ、五酸化タンタルおよびフッ化マグネシウム等の誘電体材料を用いても構わない。ハーフミラー32は、撮像領域46の側方において、ディスク搬送路40の面(換言すれば、撮像窓44)に対し45度の角度で傾斜配置されている。なお、本実施形態では、ビームスプリッタ30としてハーフミラー32を用いているが、ハーフミラー32に代えて一対の直角プリズムを接合し、接合面に誘電体多層膜や金属薄膜のコーティングを施したキュービックプリズムを使用することもできる。
【0045】
撮像部20は、集光レンズ22および撮像素子24を含んでいる。集光レンズ22は、ハーフミラー32によって反射された光を撮像素子24の撮像面に集光する機能を有する。集光レンズ22は、所定の屈折率を有する凸レンズであり、ハーフミラー32と撮像素子24との間の撮像素子24の近傍に配置される。集光レンズ22を撮像素子24の近傍に配置することにより、集光レンズ22を小型化することができる。撮像素子24は、集光レンズ22によって集光された像を撮像する機能を有する。撮像素子24は、集光レンズ22に対してハーフミラー32の反対側であって、かつ集光レンズ22を介してディスクDの表面像が結像する位置に配置されている。撮像素子24は、小型化のため、CCDイメージセンサやCMOSイメージセンサが採用される。撮像素子24は、赤色画素群、緑色画素群および青色画素群を含むカラー撮像素子であり、ハーフミラー32により反射された光のうち、赤色成分を受光した赤色画素群が赤色撮像画像を出力し、緑色成分を受光した緑色画素群が緑色撮像画像を出力し、青色成分を受光した青色画素群が青色撮像画像を出力する。換言すれば、撮像素子24は、赤色成分に対応する赤色撮像画像を取得し、緑色成分に対応する緑色撮像画像を取得し、青色成分に対応する青色撮像画像を取得する。
【0046】
背景部50は、ベース板42に平行な板状であり、ディスクDの他方の表面Ds2側において撮像窓44に相対するよう配置される。背景部50は、少なくとも撮像窓44を上方から覆っている。背景部50とベース板42との間隙dは、ディスクDの厚みよりも僅かに広くなるように設定される。これにより、ディスク搬送路40におけるディスクDの移動が円滑に行われる。背景部50は、面照明部11から照射された照明光の赤色成分を反射し、照明光の青色成分を吸収するように構成される。ここで、赤色成分とは波長が610nm以上で780nm以下の光であり、青色成分とは波長が430nm以上で460nm以下の光である。本実施形態では、
図1において最上位に位置するベース体52と、ベース体52の下面に配置されたミラー54と、ミラー54の下面に被覆された着色透明部材56と、を含んで構成される。背景部50のディスクDの表面Ds2(換言すれば、透明部48の支持面48a)に相対する表面50aは、ディスクDの周縁(換言すれば、輪郭)Deの外方において背景領域BRをなす。
【0047】
ミラー54は、透明な薄板状の基材54aのベース体52と相対する面54bに銀またはアルミニウムを反射膜として蒸着またはメッキしたものである。基材54aとしては、有機ガラス、硼珪酸ガラス、石英ガラス、ジルコニア、ルビーおよびサファイアなどの光学ガラスやポリカーボネートなどの透明樹脂が用いられる。しかしながら、ミラー54はこれに限定されることなく、ステンレス等の光沢性を有する金属板を用いることもできる。
【0048】
着色透明部材56は、赤色に着色された透明樹脂からなる。透明樹脂としては、アクリル、ポリカーボネート、ポリエチレンテレフタラートなどを用いることができる。着色剤としては、面照明部11から照射される照明光の赤色成分を選択的に透過する材料が使用される。
【0049】
背景部50を上記の通り構成することにより、面照明部11から照射される照明光はミラー54によって鏡面反射され、赤色成分の反射光がハーフミラー32を介して撮像部20の撮像素子24で受光される。換言すれば、背景領域BRにおいて比較的高い輝度の赤色成分の反射光が得られることになる。
【0050】
図2は、撮像部20で取得された撮像画像を示す。
図2(A)は赤色画素群で取得された赤色撮像画像(以下、「R画像」という)であり、右半分は表面Ds1の反射率が低いディスクD(以下、「低反射率ディスクDrl」という)の場合で、左半分は表面Ds1の反射率が高いディスクD(以下、高反射率ディスクDrh」という)の場合である。
図2(B)は青色画素群で取得された青色撮像画像(以下、「B画像」という)であり、
図2(A)と同様に、右半分は低反射率ディスクDrlの場合で、左半分は高反射率ディスクDrhの場合である。
【0051】
図2(A)に示すように、R画像においては、低反射率ディスクDrlの表面Ds1に対応する画素領域RC2の輝度が低く、背景領域BRに対応する画素領域RB2の輝度が高くなっている。そして、画素領域RC2と画素領域RB2との輝度差(換言すれば、コントラスト比)が充分に確保されており、輪郭Deを確実に検出することができる。他方、高反射率ディスクDrhの表面Ds1に対応する画素領域RC1の輝度が高く、背景領域BRに対応する画素領域RB1の輝度が低くなっているものの、画素領域RC1と画素領域RB1との輝度差(換言すれば、コントラスト比)は、低反射率ディスクDrlの場合と比べ低くなっている。
【0052】
図2(B)に示すように、B画像においては、高反射率ディスクDrhの表面Ds1に対応する画素領域BC1の輝度が高く、背景領域BRに対応する画素領域BB1の輝度が低くなっている。そして、画素領域BC1と画素領域BB1との輝度差(換言すれば、コントラスト比)が充分に確保されており、輪郭Deを確実に検出することができる。他方、低反射率ディスクDrlの表面Ds1に対応する画素領域BC2と背景領域BRに対応する画素領域BB2の輝度は共に低く、画素領域BC2と画素領域BB2との輝度差(換言すれば、コントラスト比)は極めて低いため、輪郭Deを検出することは困難である。
【0053】
上記のことから、R画像およびB画像のそれぞれについて輪郭を検出することにより、高反射率ディスクDrhおよび低反射率ディスクDrlのいずれにおいても輪郭Deを確実に検出することが可能となる。なお、高反射率ディスクDrhと低反射率ディスクDrlとの間の反射率のディスクDの場合においても、R画像およびB画像のそれぞれについて輪郭を検出することにより、コントラスト比がやや低下するものの輪郭を検出するのに支障が生じない程度であるため、輪郭Deを確実に検出することができる。
【0054】
次に、透明板48に汚れが付着した場合について説明する。
図3(A)は、透明板48上にディスクDが存在しない状態で撮像されたときのR画像を示す。
図3(A)に示すように、R画像ではその全体に亘り輝度が高くなる。
図3(B)は、透明板48に汚れが付着した場合のR画像を示す。
図3(B)において、付着した汚れに対応する汚れ領域DRがR画像に存在する。汚れ領域DRでは透明板48の透過率の低下に伴い画素値が低下して、汚れ領域DRの周囲の領域との間で輝度差が生じる。換言すれば、R画像において汚れ領域DRによって輝度ムラが生じる。この輝度ムラを所定の閾値と比較することにより汚れ領域DRを検出することができる。
【0055】
次に、
図4を参照しながら、本実施形態のディスク画像取得装置1を用いたディスク判別装置100について説明する。ディスク判別装置100は、
図1のディスク画像取得装置1、撮像タイミングセンサ102、制御部104、EEPROM(Electrically Erasable Programmable Read-Only Memory)106、RAM(Random Access Memory)108、入出力インターフェース(I/F)110、状態表示器112およびモード切換スイッチ114を含んで構成されている。
【0056】
撮像タイミングセンサ102は、ディスク搬送路40を搬送されるディスクDが撮像領域46上を通過するタイミングを検知する機能を有する。撮像タイミングセンサ102は、ディスクDの表面Ds1のほぼ全面が撮像領域46の上方に達したときに、ディスクDを最適に撮像できるタイミングを示すタイミング信号TSを制御部104に出力する。
【0057】
制御部104は、撮像タイミングセンサ102から出力されるタイミング信号TSに基づき撮像部20の撮像素子24および照明部10の発光素子12の作動を制御すると共に、撮像素子24から出力される撮像画像信号ISを受けてディスクDの真偽を判別し、その判別結果を入出力インターフェース110に出力する機能を有する。制御部104は、例えば、所定のプログラムに基づき動作するマイクロコンピュータ122によって構成される。制御部104は、種々の画像処理を実行する画像処理部124を含んでいる。画像処理部124の詳細については後述する。
【0058】
EEPROM106は、制御部104を動作させるプログラムおよびデータを格納する機能を有する。EEPROM106は、
図4に示すように、後述の基準画像を保持する基準画像保持部132を含んでいる。
【0059】
RAM108は、制御部104の動作中に必要なデータを一時的に格納する機能を有する。RAM108は、
図4に示すように、撮像素子24により撮像されたディスクDの撮像画像を保持する撮像画像保持部134と、画像処理部124で生成された画像を保持する処理画像保持部136とを含んでいる。
【0060】
入出力インターフェース110は、ディスク判別装置100が組み込まれる本体機器(図示せず)に電気的に接続する機能を有する。入出力インターフェース110を介して本体機器をディスク判別装置100に接続することにより、本体機器に対して所望の信号を入出力可能である。
【0061】
状態表示器112は、ディスク判別装置100の動作状態を表示する機能を有する。状態表示器112は、例えば、発光色の異なる複数のLED(図示せず)により構成され、それらLEDの発光が制御部104により制御されることにより、ディスク判別装置100の様々な状態(例えば、正常動作やエラー発生等)が報知される。なお、状態表示器112としては、液晶パネルなどのディスプレイ装置も使用可能である。
【0062】
モード切換スイッチ114は、後述する基準画像の登録モードと判別モードとを切換える機能を有する。すなわち、モード切換スイッチ114が登録モードに設定された場合には、判別の基準となる基準ディスクSDを用いて基準画像を登録する処理が実行される。モード切換スイッチ114が判別モードに設定された場合には、判別対象ディスクTDの真偽を判別する処理が実行される。
【0063】
次に、
図5を参照しながら、制御部104の画像処理部124、EEPROM106およびRAM108について説明する。
図5に示すように、制御部104を構成するマイクロコンピュータ122、EEPROM106およびRAM108は、バスラインBLを介して電気的に接続されている。
【0064】
まず、EEPROM106について説明する。EEPROM106は、基準画像保持部132を含んでいる。基準画像保持部132は、後述の登録モードにおいて生成される基準画像を保持する機能を有する。基準画像は、ディスクDの真偽判別の基準となる画像であるため、判別動作において常時保持し、且つ、必要に応じて基準画像を書換える必要があるため、基準画像保持部132としては電気的に書き換え可能な不揮発性のメモリが最適である。基準画像保持部132には、後述するように、互いに回転角度の異なる複数の基準画像と、それら複数の基準画像のそれぞれを縮小してなる複数の縮小基準画像とが保持される。
【0065】
RAM108は、撮像画像保持部134および処理画像保持部136を含んでいる。撮像画像保持部134は、ディスク画像取得装置1の撮像部20により取得された撮像画像を保持する機能を有する。処理画像保持部136は、画像処理部124によって各種の処理が実行された処理画像を一時的に保持する機能を有している。撮像画像保持部134および処理画像保持部136は、画像の保持が一時的であり且つ頻繁に読み出しおよび書き込みが行われるため、RAM108によって構成されることが好ましい。
【0066】
次に、制御部104の画像処理部124について説明する。画像処理部124は、エッジ強調部142、輪郭検出部144、中心算出部146、有効領域設定部148、マスク処理部150、サイズ変換部152、画像回転部154、画像移動部156、対比判定部158および汚れ検出部160を含んでいる。
【0067】
エッジ強調部142は、撮像画像保持部134に保持された撮像画像に対してエッジを強調する機能を有する。エッジ強調とは、X−Y空間上で明るさの変化が急峻となる部分を強調する。例えば、プレヴィットフィルタ、ソーベルフィルタ、ロバーツフィルタおよびラプラシアンフィルタなどの公知のフィルタを元の画像に適用することにより、エッジが強調された画像が得られる。
図6(A)は、エッジ強調された画像の一例を示す。撮像画像IR内には、ディスクDの輪郭Deの全体が含まれる。エッジ強調された処理画像は、処理画像保持部136に保持される。なお、このエッジ強調は、エッジ抽出とも呼ばれている。
【0068】
輪郭検出部144は、処理画像保持部136に保持されたエッジ強調後の処理画像に対して輪郭Deを検出する機能を有する。輪郭Deの検出は、
図6(A)に示された画像においてX−Y空間上で左側から右側に向けてX方向に走査を行い、画素値が最初に所定の閾値以上となる画素を一方の輪郭Deとする。また、画素値が最後に所定の閾値以上となる画素を他方の輪郭Deとする。このX方向への走査をY方向の下方に向けて1画素ずつずらしながら繰り返し行うことにより、対象画像の全体に亘って輪郭Deが検出される。上述した通り、R画像およびB画像のそれぞれに対して輪郭Deを検出することにより、ディスクDの表面Ds1の反射率に拘わらず確実に輪郭Deを検出することができる。R画像およびB画像の双方において輪郭Deが検出された場合には、所定の閾値に対して画素値がより大きい方の輪郭Deを採用する。検出された輪郭DeのX−Y空間上の座標値は、RAM108の図示しない記憶領域に保持される。
【0069】
中心算出部146は、輪郭検出部144により検出された輪郭Deに基づき、撮像画像IRにおけるディスクの中心位置を算出する機能を有する。換言すれば、撮像画像IRにおいてディスクDの中心CP(
図6(A)参照)を示す座標値を算出する。中心位置の算出には公知の方法が用いられ、例えば、撮像画像IRにおいて縦軸(Y軸)方向に延びる各ラインに対しディスクDの輪郭Deの一方と他方とを検出し、検出された両輪郭Deの間隔が最大となるラインにおける両輪郭De間の中点をディスクDの中心位置とする。しかし、中心位置の抽出には他の方法を用いることもできる。ディスクDの中心CPの座標値は、RAM108の図示しない記憶領域に保持される。
【0070】
有効領域設定部148は、中心算出部146で求められた中心座標を中心としてX−Y空間上で予め設定された所定の画素領域を抽出して有効領域CRを設定する機能を有する。
図6(B)に示すように、有効領域CRの設定は、ディスクDの輪郭Deの少なくとも一部が含まれる大きさの正方形の画素領域を公知の方法で切り出すことにより行われる。切り出された有効領域CRの画像は、RAM108の処理画像保持部136に保持される。
【0071】
マスク処理部150は、有効領域設定部148により設定された有効領域CRにおいて、X−Y空間上で予め設定された所定の画素領域以外の部分をマスクする機能を有する。マスクすることにより、マスク対象領域の画素値には最小値または最大値が設定される。
図6(C)に示すように、マスク領域MRは、中心算出部146で求められた中心座標を中心CPとする所定半径Rmの円MLの外部領域である。この場合の半径Rmは、有効領域CRの一辺の2倍未満に設定される。これにより、輪郭Deおよびその近傍に位置する画素がマスク領域MRでマスクされる。こうして、
図6(D)に示すようなマスク処理画像が生成され、RAM108の処理画像保持部136に保持される。
【0072】
サイズ変換部152は、所望の画像について画像サイズを縮小する(画素数を減少させる)機能を有する。サイズ変換は、バイリニア法、バイキュービック法、最近隣零次補間法、4点線形補間法、3次畳み込み補間法などの公知の方法が適宜採用され、中心CPを基準に所定の縮小率で実行される。本実施形態では、X方向およびY方向のそれぞれについて1/3のサイズに変換された画像(換言すれば、画素数が1/9に減少された縮小画像)が生成される。
【0073】
画像回転部154は、所望の画像をX−Y空間上で回転する機能を有する。回転は、公知のアフィン変換を用い、中心算出部146で算出された中心CPを基準に所定の回転角度で実行される。
【0074】
画像移動部156は、所望の画像をX−Y空間上で平行移動する機能を有する。平行移動は、公知のアフィン変換を用い、所定の方向および移動距離で実行される。換言すれば、画素で示されたX軸方向およびY軸方向の移動距離(例えば、X軸方向に1ピクセル、Y軸方向に0ピクセル)に基づき、画像全体が平行移動される。
【0075】
対比判別部158は、所望の二の画像の各画素について画素値を比較し、二の画像の相違する度合い(以下、相違度という)または一致する度合い(以下、一致度という)に基づいて二の画像が一致するか否かを判定する機能を有する。例えば、類似度で判定する場合、画素単位で画素値の相関係数を求め、相関係数を積算して類似度を算出する。算出された類似度が最大となる最大類似度が所定の閾値以上である場合に一致すると判定される。相違度で判定する場合、相違度が最小となる最小相違度が所定の閾値以下である場合に一致すると判定される。本実施形態では、類似度で判定する。
【0076】
汚れ検出部160は、透明板48の支持面48aにディスクDが存在しないときに取得されたR画像に基づいて汚れ領域DRを検出する機能を有する。すなわち、R画像おいて所定の閾値以上の画素値を有するエッジが存在する場合には、透明板48の汚れを検出したと判定する。
【0077】
なお、画像処理部124を構成するエッジ強調部142、輪郭検出部144、中心算出部146、有効領域設定部148、マスク処理部150、サイズ変換部152、画像回転部154、画像移動部156、対比判定部158および汚れ検出部160は、それぞれの機能を有するものであれば、ハードウェアおよびソフトウェアのいずれで構成してもよい。一部をハードウェアとし残りをソフトウェアとすることも可能である。
【0078】
次に、
図7〜
図14を参照しながら、ディスク判別装置100の動作について説明する。
【0079】
まず、
図7に示すように、ステップS1において、初期化がなされる。初期化では、撮像素子24のフレームレート、撮像タイミングセンサ102の感度などが設定される。また、パラメータとして、有効領域を画定する画素数やマスク領域を画定する半径などが設定される。
【0080】
次のステップS2では、汚れ検出要求があったか否かを判定する。すなわち、入出力インターフェース110を介して制御部104に汚れ検出を要求する割込信号が入力されたか否かが判定される。汚れ検出要求があると判定された場合、次のステップS3に進み、
図8の汚れ検出処理が実行される。ステップS2において汚れ検出要求がないと判定された場合、ステップS4に進む。
【0081】
図8の汚れ検出処理では、まずステップST1において、制御部104が照明部10に点灯制御信号LCSを出力し、発光素子(すなわち、LED)12が点灯制御信号LCSに基づいて短時間点灯(すなわち、フラッシュ)される。これにより、照明部10から撮像窓44に向かう照明光が発せられる。このとき、透明板48の支持面48a上にはディスクDが存在しないため、背景部50の表面50aに向けて照明光が照射され、当該照明光は背景部50のミラー54で反射される。
【0082】
次のステップST2では、制御部104が撮像部20に撮像制御信号ICSを出力し、撮像素子24が撮像制御信号ICSに基づいて撮像する。換言すれば、背景部50の表面50aの撮像画像を取得する。撮像素子24は、取得された撮像画像に対応する撮像画像信号ISを制御部104に出力する。制御部104は、入力された撮像画像信号ISに基づく撮像画像をRAM108の撮像画像保持部134に格納する。
【0083】
次のステップST3では、画像処理部124のエッジ強調部142が撮像画像保持部134に保持された撮像画像に対してエッジ強調を実行する。このとき、撮像画像のうちのR画像についてエッジ強調が行われる。エッジ強調されたR画像は、RAM136の処理画像保持部136に格納され保持される。
【0084】
次のステップST4では、輝度ムラの有無が判定される。すなわち、処理画像保持部136に保持されたエッジ強調後のR画像において所定の閾値以上の画素値を有するエッジが存在するか否かを判定する。エッジが存在すると判定された場合には次のステップST5に進み、エッジが存在しないと判定された場合には
図7のステップS4に進む。エッジが存在すると判定された場合に実行されるステップST5では、汚れ検出信号が制御部104から出力される。これにより、例えば、状態表示器112が透明板48の汚れを報知する。その後、
図7のステップS4に進む。
【0085】
図7のステップS4では、基準画像を登録するか否かが判定される。すなわち、モード切換スイッチ114が登録モードであるか否かが判定される。モード切換スイッチ114が登録モードの場合、ステップS5に進み、
図9の登録処理が実行される。モード切換スイッチ114が判別モードの場合、ステップS6に進む。
【0086】
図9の登録処理では、まず、ステップS21において登録設定がなされる。登録設定では、登録する基準ディスクSDに関する各種パラメータが設定される。パラメータとしては、基準ディスクSDの面数が設定される。すなわち、表面および裏面の模様が異なる場合には、基準ディスクSDの面数として「2」が設定される。表面および裏面の模様が同一の場合には、基準ディスクSDの面数として「1」が設定される。ここでは、基準ディスクSDの面数として「2」が設定されるものとして説明する。
【0087】
次のステップS22では、面番号kに「1」が設定される。換言すれば、ステップS22において面番号kが初期化される。
【0088】
次のステップS23では、撮像タイミングセンサ102がオンしたか否かが判定される。換言すれば、ディスク搬送路40を移動する基準ディスクSDが撮像位置に到達したか否かが判定される。基準ディスクSDが撮像位置に到達した場合、撮像タイミングセンサ102がオンする。すなわち、ディスク搬送路40における基準ディスクSDの移動に対応して、撮像タイミングセンサ102がオンする。撮像タイミングセンサ102がオンの場合、ステップS24に進む。基準ディスクSDが撮像位置に到達しない場合、撮像タイミングセンサ102がオフの状態に保たれ、ステップS23が繰り返し実行される。換言すれば、基準ディスクSDが撮像位置に到達する迄は、待機状態となる。
【0089】
次のステップS24では、制御部104が照明部10に点灯制御信号LCSを出力し、発光素子(すなわち、LED)12が点灯制御信号LCSに基づいて短時間点灯(すなわち、フラッシュ)される。これにより、照明部10から撮像窓44に向かう照明光が発せられ、撮像窓44と相対する基準ディスクSDに照明光が照射される。
【0090】
次のステップS25では、制御部104が撮像部20に撮像制御信号ICSを出力し、撮像素子24が撮像制御信号ICSに基づいて基準ディスクSDを撮像する。換言すれば、ディスク画像取得装置1により基準ディスクSDの撮像画像が取得される。撮像素子24は、取得された撮像画像に対応する撮像画像信号ISを制御部104に出力する。制御部104は、入力された撮像画像信号ISに基づく撮像画像をRAM108の撮像画像保持部134に格納する。
【0091】
次のステップS26では、画像処理部124が撮像画像保持部134に保持された撮像画像に対して
図10の前処理を実行することにより基準画像を生成する。すなわち、
図10のステップS41では、画像処理部124のエッジ強調部142が撮像画像保持部134に保持された撮像画像に対してエッジ強調を実行する。エッジ強調された画像はRAM136の処理画像保持部136に格納され保持される。続くステップS42では、画像処理部124の輪郭検出部144がエッジ強調された画像において輪郭Deを検出する。検出された輪郭Deの座標値は、RAM108の図示しない記憶領域に保持される。このステップS42では、上述した通り、R画像およびB画像のそれぞれについて輪郭Deを検出する。R画像およびB画像の双方において輪郭Deが検出された場合には、所定の閾値に対して画素値がより大きい方の輪郭Deを用いる。
【0092】
次のステップS43では、画像処理部124の中心算出部146が検出された輪郭から中心位置を算出する。算出された中心位置の座標値は、RAM108の図示しない記憶領域に保持される。続くステップS44では、画像処理部124の有効領域設定部148がRAM108の処理画像保持部136に保持されたエッジ強調された画像においてステップS43で算出された中心位置に基づいて有効領域CRを設定し、画像の切り出しを行う。切り出された画像は、RAM108の処理画像保持部136に保持される。さらにステップS45では、画像処理部124のマスク処理部150が処理画像保持部136に保持された切り出し後の画像に対してマスク処理を実行する。こうして、前処理が施された画像は、基準画像としてRAM108の処理画像保持部136に保持される。なお、RAM108に保持された中心位置の座標値も基準画像に対応付けられてRAM108の図示しない記憶領域に保持される。その後、
図9のステップS27に進む。
【0093】
図9のステップS27では、回転角度θに「0」が設定される。換言すれば、回転角度θが初期化される。
【0094】
次のステップS28では、基準画像が格納される。すなわち、RAM108の処理画像保持部136に保持された基準画像がEEPROM106の基準画像保持部132に保持される。このとき、基準画像は、ステップS22またはS34で設定された面番号kと、ステップS27またはS31で設定された回転角度θに対応付けられて、基準画像保持部132に保持される。換言すれば、基準画像は、面番号kおよび回転角度θを指定することにより選択可能に保持される。さらに、基準画像の中心位置の座標値も基準画像に対応付けられてEEPROM106の図示しない記憶領域に保持される。
【0095】
次のステップS29では、縮小基準画像が生成される。すなわち、画像処理部124のサイズ変換部152がRAM108の処理画像保持部136に保持された基準画像を縮小することにより、縮小基準画像が生成される。縮小率は、例えば、X軸方向およびY軸方向のそれぞれにおいて1/3に設定される。この場合、画素の総数は1/9に縮小される。続くステップS30では、ステップS29で生成された縮小基準画像がEEPROM106の基準画像保持部132に格納される。このとき、縮小基準画像は、基準画像の場合と同様に、ステップS22またはステップS34で設定された面番号およびステップS27またはS31で設定された回転角度θに対応付けられて、基準画像保持部132に保持される。換言すれば、縮小基準画像は、面番号kおよび回転角度θを指定することにより選択可能に保持される。
【0096】
次のステップS31では、現在の回転角度θに回転角度増分θdを加算した「θ+θd」が新たな回転角度θとして設定される。換言すれば、回転角度θが更新される。本実施形態では、基準画像および縮小被判別画像を1回転させたときに「θ=0」の場合を含めて全100枚の画像が得られるように回転角度増分θdが設定される。この場合の回転角度増分θdは「3.6°」である。続くステップS32では、ステップS31で更新された回転角度θが「360°」以上であるか否かが判定される。「θ<360°」の場合にはステップS33に進み、「θ≧360°」の場合にはステップS34に進む。
【0097】
ステップS32で回転角度θが「360°」未満である(すなわち、「θ<360°」)と判定された場合に実行されるステップS33では、基準画像が回転される。すなわち、画像処理部124の画像回転部154がRAM108の処理画像保持部136に保持された基準画像をステップS31で設定された回転角度θで回転させる。その後、ステップS28に戻り、ステップS28〜S33が繰り返し実行される。こうして、回転角度θが「0°」以上「360°」未満で互いに回転角度の異なる複数の基準画像および複数の縮小基準画像がEEPROM106の基準画像保持部132に保持される。
【0098】
ステップS32で回転角度θが「360°」以上である(すなわち、「θ≧360°」)と判定された場合に実行されるステップS34では、現在の面番号kに「1」を加算した「k+1」が新たな面番号kとして設定される。換言すれば、面番号kが更新される。続くステップS35では、ステップS34で更新された面番号kが「3」以上であるか否かが判定され、面番号kが「3」未満(すなわち、「k<3」)の場合にはステップS23に戻り、ステップS23〜S33が繰り返し実行される。これにより、基準ディスクSDの両面のそれぞれについて複数の基準画像および複数の縮小基準画像がEEPROM106の基準画像保持部132に保持される。他方、ステップS35で面番号kが「3」以上(すなわち、「k≧3」)と判定された場合、登録モードの処理が完了して
図7のステップS2に戻る。
【0099】
図7のステップS4においてモード切換スイッチ114が判別モードの場合に実行されるステップS6〜S14では、判別対象ディスクTDの撮像画像が取得され、当該撮像画像に基づいて判別対象ディスクTDの真偽が判別される。すなわち、ステップS6では、撮像タイミングセンサ102がオンしたか否かが判定される。換言すれば、ディスク搬送路40を移動する判別対象ディスクTDが撮像位置に到達したか否かが判定される。判別対象ディスクTDが撮像位置に到達した場合、撮像タイミングセンサ102がオンする。すなわち、ディスク搬送路40における判別対象ディスクTDの移動に対応して、撮像タイミングセンサ102がオンする。撮像タイミングセンサ102がオンの場合、ステップS7に進む。判別対象ディスクTDが撮像位置に到達しない場合、撮像タイミングセンサ102がオフの状態に保たれ、ステップS6が繰り返し実行される。換言すれば、判別対象ディスクTDが撮像位置に到達する迄は、待機状態となる。
【0100】
次のステップS7では、制御部104が照明部10に点灯制御信号LCSを出力し、発光素子(すなわち、LED)12が点灯制御信号LCSに基づいて短時間点灯(すなわち、フラッシュ)される。これにより、照明部10から撮像窓44に向かう照明光が発せられ、撮像窓44と相対する判別対象ディスクTDに照明光が照射される。
【0101】
次のステップS8では、制御部104が撮像部20に撮像制御信号ICSを出力し、撮像素子24が撮像制御信号ICSに基づいて判別対象ディスクTDを撮像する。換言すれば、ディスク画像取得装置1により判別対象ディスクTDの撮像画像が取得される。撮像素子24は、取得された撮像画像に対応する撮像画像信号ISを制御部104に出力する。制御部104は、入力された撮像画像信号ISに基づく撮像画像をRAM108の撮像画像保持部134に格納する。
【0102】
次のステップS9では、画像処理部124が撮像画像保持部134に保持された撮像画像に対して
図10の前処理を実行することにより被判別画像を生成する。すなわち、
図10のステップS41では、画像処理部124のエッジ強調部142が撮像画像保持部134に保持された撮像画像に対してエッジ強調を実行する。エッジ強調された画像はRAM136の処理画像保持部136に格納され保持される。続くステップS42では、画像処理部124の輪郭検出部144がエッジ強調された画像において輪郭Deを検出する。検出された輪郭Deの座標値は、RAM108の図示しない記憶領域に保持される。このステップS42では、上述した通り、R画像およびB画像のそれぞれについて輪郭Deを検出する。R画像およびB画像の双方において輪郭Deが検出された場合には、所定の閾値に対して画素値がより大きい方の輪郭Deを用いる。
【0103】
次のステップS43では、画像処理部124の中心算出部146が検出された輪郭から中心位置を算出する。算出された中心位置の座標値は、RAM108の図示しない記憶領域に保持される。続くステップS44では、画像処理部124の有効領域設定部148がRAM108の処理画像保持部136に保持されたエッジ強調された画像においてステップS43で算出された中心位置に基づいて有効領域CRを設定し、画像の切り出しを行う。切り出された画像は、RAM108の処理画像保持部136に保持される。さらにステップS45では、画像処理部124のマスク処理部150が処理画像保持部136に保持された切り出し後の画像に対してマスク処理を実行する。こうして、前処理が施された画像は、
図7のステップS10において、被判別画像としてRAM108の処理画像保持部136に格納されて保持される。
【0104】
次のステップS11では、縮小被判別画像が生成される。すなわち、画像処理部124のサイズ変換部152がRAM108の処理画像保持部136に保持された被判別画像を縮小することにより、縮小被判別画像が生成される。縮小率は、基準画像から縮小基準画像を生成する場合と同一に設定される。続くステップS12では、ステップS11で生成された縮小被判別画像がRAM108の処理画像保持部136に格納されて保持される。
【0105】
次のステップS13では、
図11および
図12の各処理が実行されることにより、対比判定が行われる。まず、
図11のステップS51では、回転角度θに「0」が設定される。換言すれば、回転角度θが初期化される。続くステップS52では、EEPROM106の基準画像保持部132に保持された複数の縮小基準画像のうちの回転角度θの縮小基準画像が選択される。
【0106】
次のステップS53では、ステップS52で選択された縮小基準画像とRAM108の処理画像保持部136に保持された縮小被判別画像とが比較されて、類似度SMが算出される。類似度SMは、縮小基準画像および縮小被判別画像の各画素について画素値を比較し、画素単位で画素値の相関係数を求め、相関係数を積算することにより算出される。
【0107】
次のステップS54では、回転角度θが「0」であるか否かが判定される。回転角度θが「0」である場合(すなわち、「θ=0」の場合)にはステップS56に進み、回転角度θが「0」でない場合(すなわち、「θ≠0」の場合)にはステップS55に進む。ステップS56および次のステップS57では、類似度SMの最大値を示す最大類似度SMmと、類似度SMが最大となる最大類似度回転角度θmとが設定される。すなわち、ステップS56において最大類似度SMmとして現在の類似度SMが設定され、ステップS57において最大類似度回転角度θmとして現在の回転角度θが設定される。設定された最大類似度SMmおよび最大類似度回転角度θmは、RAM108の図示しない記憶領域に格納される。ステップS54において「θ=0」の場合、ステップS53で算出された類似度SMが最大類似度SMmとして設定され、最大類似度回転角度θmとして「0」が設定される。
【0108】
ステップS54において「θ≠0」の場合、ステップS55において、ステップS53で算出された類似度SMが最大類似度SMmを超えるか否かが判定される。類似度SMが最大類似度SMmを超える場合(すなわち、「SM>SMm」の場合)、ステップS56に進み、算出された類似度SMが最大類似度SMmに設定されることにより、最大類似度SMmが更新される。さらに、ステップS57では、現在の回転角度θが最大類似度回転角度θmに設定されることにより、最大類似度回転角θmが更新される。他方、類似度SMが最大類似度SMm以下である場合(すなわち、「SM≦SMm」の場合)にはステップS58に進み、現在の最大類似度SMmおよび最大類似度回転角度θmが維持される。
【0109】
次のステップS57では、回転角度θに回転角度増分θdを加算した「θ+θd」が新たな回転角度θとして設定される。換言すれば、回転角度θが更新される。続くステップS59では、回転角度θが「360°」以上であるか否かが判定される。回転角度θが「360°」未満である場合(すなわち、「θ<360°」の場合)、ステップS52に戻り、ステップS52〜S59の処理が繰り返し実行される。これにより、「θ=0」の場合を含めて回転角度θの異なる複数の縮小基準画像と縮小被判別画像との比較がなされる。こうして、縮小被判別画像に対する縮小基準画像の凡その回転角度ずれ量である最大類似度回転角度θmが算出される。算出された最大類似度回転角度θmは、RAM108の図示しない記憶領域に格納される。ステップS59において、回転角度θが「360°」以上である場合(すなわち、「θ≧360°」の場合)には
図12のステップS61に進む。このように、画素数の少ない縮小基準画像および縮小被判別画像の対比を行うことで、処理速度を高めることができる。
【0110】
図12のステップS61では、EEPROM106の基準画像保持部132に保持された複数の基準画像のうち、RAM108に保持された最大類似度回転角度θmの基準画像が選択される。続くステップS62では、回転角度カウント数iに「0」が設定される。換言すれば、回転角度カウント数iが初期化される。
【0111】
次のステップS63では、回転角度カウント数iが「0」であるか否かが判定される。「i=0」の場合にはステップS68に進み、「i≠0」の場合にはステップS64に進む。次のステップS64では、回転角度カウント数iが「1」であるか否かが判定される。「i=1」の場合にはステップS65に進み、ステップS65において回転角度θとして「−θs」が設定された後、ステップS67に進む。「i≠1」の場合にはステップS66に進む。θsは、回転角度微調整量であり、本実施形態では回転角度微調整量θsは「1°」である。次のステップS66では、回転角度θとして「θs」が設定された後、ステップS67に進む。
【0112】
次のステップS67では、ステップS65またはS66で設定された回転角度θで、RAM108の処理画像保持部136に保持された被判別画像が画像処理部124の画像回転部154により回転される。被判別画像の回転は、RAM108に保持された被判別画像の中心位置を中心としてX−Y空間上で行われる。
【0113】
次のステップS68では、画像移動カウント数jに「0」が設定される。換言すれば、画像移動カウント数jが初期化される。続くステップS69では、被判別画像と基準画像とが比較され、類似度SMが算出される。類似度SMは、基準画像および被判別画像の各画素について画素値を比較し、画素単位で画素値の相関係数を求め、相関係数を積算することにより算出される。
【0114】
次のステップS70では、ステップS69で算出された類似度SMが所定の閾値以上であるか否かが判定される。類似度SMが閾値以上の場合、ステップS71に進み、ステップS69で比較された被判別画像および基準画像が一致すると判定され、
図7のステップS14に進む。他方、類似度SMが閾値未満の場合、ステップS72に進む。
【0115】
次のステップS72では、画像処理部124の画像移動部156が被判別画像をX−Y区間上で平行移動する。平行移動は、
図13の平行移動処理が実行されることにより行われる。
図13の平行移動処理では、
図12のステップS61で選択された被判別画像(すなわち、回転されていない被判別画像)およびステップS67で回転された被判別画像が画像移動カウント数jに対応した所定の方向に平行移動される。すなわち、ステップS81では、画像移動カウント数jが「0」か否かが判定され、「j=0」の場合、ステップS88において被判別画像が右上に1ピクセル移動(
図14(A)の位置P1に移動、すなわち、X軸方向およびY軸方向に各「+1」ピクセル移動)された後、
図12のステップS73に進む。「j≠0」の場合、ステップS82に進み、画像移動カウント数jが「1」か否かが判定される。「j=1」の場合、ステップS89において被判別画像が上に1ピクセル移動(
図14(B)の位置P2に移動、すなわち、Y軸方向に「+1」ピクセル移動)された後、
図12のステップS73に進む。「j≠1」の場合、ステップS83に進み、画像移動カウント数jが「2」か否かが判定される。「j=2」の場合、ステップS90において被判別画像が左上に1ピクセル移動(
図14(C)の位置P3に移動、すなわち、X軸方向に「−1」およびY軸方向に「+1」ピクセル移動)された後、
図12のステップS73に進む。「j≠2」の場合、ステップS84に進み、画像移動カウント数jが「3」か否かが判定される。「j=3」の場合、ステップS91において被判別画像が左に1ピクセル移動(
図14(D)の位置P4に移動、すなわち、X軸方向に「−1」ピクセル移動)された後、
図12のステップS73に進む。「j≠3」の場合、ステップS85に進み、画像移動カウント数jが「4」か否かが判定される。「j=4」の場合、ステップS92において被判別画像が右に1ピクセル移動(
図14(E)の位置P5に移動、すなわち、X軸方向に「+1」ピクセル移動)された後、
図12のステップS73に進む。「j≠4」の場合、ステップS86に進み、画像移動カウント数jが「5」か否かが判定される。「j=5」の場合、ステップS93において被判別画像が右下に1ピクセル移動(
図14(F)の位置P6に移動、すなわち、X軸方向に「+1」およびY軸方向に「−1」ピクセル移動)された後、
図12のステップS73に進む。「j≠5」の場合、ステップS87に進み、画像移動カウント数jが「6」か否かが判定される。「j=6」の場合、ステップS94において被判別画像が下に1ピクセル移動(
図14(G)の位置P7に移動、すなわち、Y軸方向に「−1」ピクセル移動)された後、
図12のステップS73に進む。「j≠6」の場合、ステップS95に進み、被判別画像が左下に1ピクセル移動(
図14(H)の位置P8に移動、すなわち、X軸方向およびY軸方向に各「−1」ピクセル移動)された後、
図12のステップS73に進む。なお、
図14では、平行移動の方向を明瞭に示すため、便宜的に移動距離を大きく示している。
【0116】
図12のステップS73では、現在の画像移動カウント数jに「1」が加算され、新たな画像移動カウント数jとして「j+1」が設定される。換言すれば、画像移動カウント数jが更新される。続くステップS74では、画像移動カウント数jが「8」以上であるか否かが判定される。画像移動カウント数jが「8」以上でない場合(すなわち、「j<8」の場合)、ステップS69に戻り、ステップS69〜S74が繰り返し実行される。これにより、平行移動の方向を変えながら被判別画像が平行移動され、その都度基準画像と平行移動された被判別画像とが比較されて類似度SMが算出される。換言すれば、基準画像および被判別画像の相対的な位置ずれを補正しつつ基準画像および被判別画像が対比される。
【0117】
ステップS74において画像移動カウント数jが「8」以上である場合(すなわち、「j≧8」の場合)に実行されるステップS75では、現在の回転角度カウント数iに「1」が加算され、新たな回転角度カウント数iとして「i+1」が設定される。換言すれば、回転角度カウント数iが更新される。続くステップS76では、回転角度カウント数iが「2」以下であるか否かが判定される。回転角度カウント数iが「2」以下である場合(すなわち、「i≦2」の場合)、ステップS63に戻り、ステップS63〜S76が繰り返し実行される。これにより、最大類似度SMmが得られる被判別画像およびそれを回転角度微調整量θs分回転された2つの被判別画像のそれぞれについて移動方向を変えながら平行移動されることになる。そして、その都度基準画像および被判別画像が比較されて類似度SMが算出される。換言すれば、基準画像および被判別画像の相対的な回転ずれおよび位置ずれを補正しつつ、基準画像および被判別画像が対比され、類似度SMが所定の閾値以上になったときに基準画像および被判別画像が一致すると判定される。
【0118】
ステップS76において、回転角度カウント数iが「2」を超えた場合(すなわち、「i>2」の場合)、ステップS77に進み、基準画像および被判別画像が一致しない(すなわち、基準画像および被判別画像が不一致である)と判定され、
図7のステップS14に進む。
図7のステップS14では、判別対象ディスクTDの判別結果が出力される。すなわち、制御部104が画像処理部124の対比判別部158における判別結果を入出力インターフェース110に出力する。
【0119】
上述した通り、ディスク判別装置100では、
図10の前処理において基準ディスクSDおよび判別対象ディスクTDの撮像画像に基づいて輪郭Deを検出し、検出された輪郭Deから基準画像および被判別画像の中心位置を算出する。そして、その中心位置を中心として基準画像および被判別画像を回転する。そのため、輪郭Deを確実に検出する必要がある。
【0120】
本実施形態のディスク画像取得装置1では、ディスクDの一方の表面Ds1が透明板(透明部)48の支持面48aに支持され、ディスクDの他方の表面Ds2側に背景部50が配置される。背景部50は透明板48の支持面48aに相対する表面50aを有し、当該表面50aがディスクDの輪郭Deの外方において背景領域BRをなす。照明部10は、赤色成分(第1色成分)と赤色成分とは波長の異なる青色成分(第2色成分)とを少なくとも含む照明光をディスクDの表面Ds1および背景部50に透明板48を介して照射する。ディスクDの表面Ds1および背景部50からの反射光は透明板48を透過して撮像素子24で受光される。背景部50は、赤色成分の照明光を反射すると共に青色成分の照明光を吸収するよう構成される。撮像素子24は、ディスクDが透明板48の支持面48a上に存在するときにディスクDの表面Ds1および背景領域BRからの反射光を受光して赤色成分の反射光に対応するR画像(第1撮像画像)と赤色成分の反射光に対応するB画像(第2撮像画像)とを取得する。
【0121】
ディスクDの表面Ds1の反射率が著しく低下したときには、赤色成分の照明光はディスクDの表面Ds1で吸収されると共に背景領域BRで反射される。これにより、赤色成分の反射光は、ディスクDの表面Ds1において微小となり、背景領域BRにおいて変化せず一定となる。そのため、R画像においては、ディスクDの表面Ds1に対応する微小輝度の画素領域RC2と背景領域BRに対応する高輝度の画素領域RB2が存在する。したがって、低反射率のディスクDであっても、R画像を用いることによりディスクDの輪郭Deを確実に検出することが可能となる。他方、ディスクDの表面Ds1の反射率が高いときには、青色成分の照明光はディスクDの表面Ds1で反射されると共に背景領域BRで吸収される。これにより、青色成分の反射光は、ディスクDの表面Ds1において大きく、背景領域BRにおいて微小となる。そのため、B画像においては、ディスクDの表面Ds1に対応する高輝度の画素領域BC1と背景領域BRに対応する微小輝度の画素領域BB1が存在する。したがって、高反射率のディスクDの場合にも、B画像を用いることによりディスクDの輪郭Deを確実に検出することができる。
【0122】
また、背景部50は、赤色成分と同色に着色された着色透明部材56で被覆されたミラー54を含んでいる。そのため、背景領域BRにおいて照明光の反射は鏡面反射となり、高輝度の画素領域RB2と微小輝度の画素領域RC2とのコントラスト比がより高まることとなる。よって、R画像における輪郭Deの検出がより一層確実となる。
【0123】
上述した通り、ディスク判別装置100では、撮像画像に基づきディスクDの輪郭Deを検出し、検出された輪郭DeからディスクDの中心CPを示す座標値を算出する。そして、中心CPを基準として被判別画像が回転される。そのため、中心CPの算出精度が判別精度に影響する。本実施形態のディスク画像取得装置1を使用することにより、ディスクDの輪郭を確実に検出することができるため、ディスク判別装置1の判別精度が向上する。
【0124】
他方、撮像素子24は、ディスクDが透明板48の支持面48a上に存在しないときに背景部50からの反射光を受光して赤色成分の反射光に対応するR画像(第3撮像画像)を取得する。この場合、R画像はその全体に亘り高輝度の画素領域となる。そのため、透明板48の汚れにより輝度が低下した汚れ領域DRを容易に検出することができる。
【0125】
上述した通り、ディスク判別装置1では、汚れ領域DRが検出された場合、汚れ検出信号が制御部104から出力され、状態表示器112が透明板48の汚れを報知する。したがって、ディスク判別装置100における保守作業の利便性が向上する。
【0126】
なお、本実施形態では背景部50においてミラー54を配置しているが、背景部50の表面を赤色に着色することによっても同様の効果を奏することができる。また、撮像素子24における赤色画素の分光感度が赤色の近似色に及んでおり、且つ、その近似色における分光感度が所望の範囲であれば、背景部50における着色透明部材56を赤色の近似色としてもよい。ここでいう赤色の近似色は、橙色(波長が590nm以上で610nm以下)である。
【0127】
(第2実施形態)
図15は、本発明の第2実施形態のディスク画像取得装置1Aを示す。ディスク画像装置1Aは、照明部10Aが赤色成分の照明光を照射する発光素子12aと青色成分の照明光を照射する発光素子12bを有し、撮像部20がモノクロームの撮像素子24Aを有する点において、第1実施形態のディスク画像取得装置1と相違する。そのため、
図15において第1実施形態のディスク画像取得装置1と同一の構成要素には同じ符号を付してその説明を省略する。
【0128】
ディスク画像取得装置1Aでは、照明部10Aが赤色成分の照明光と青色成分の照明光とを選択的に照射する面照明部11Aである。面照明部11Aは、導光板14の一方の端部(
図15の左側)に配置された発光素子12aと、導光板14の他方の端部(
図15の右側)に配置された発光素子12bと、を含んで構成される。発光素子12aには赤色LEDが使用され、発光素子12bには青色LEDが使用される。発光素子12aの発光により赤色成分の照明光が面照明部11Aから照射され、発光素子12bの発光により青色成分の照明光が面照明部11Aから照射される。これら赤色成分および青色成分の照射光は、所定の時間差をもってディスクDの表面Ds1に照射される。なお、導光板14の反射シート16側の一面に反射ドット(図示せず)が形成されている場合には、発光素子12a、12bのそれぞれを導光板14の反射ドットが粗に形成されている側の端部に配置することが好ましい。これにより、導光板14から照射される赤色成分および青色成分の照明光が均一になる。
【0129】
撮像部20は、単一色の画像を取得するモノクロームの撮像素子24Aを有している。撮像素子24Aは、面照明部11Aから赤色成分の照明光が照射されたときのハーフミラー32からの反射光を受光して撮像画像を出力し、面照明部11Aから青色成分の照明光が照射されたときのハーフミラー32からの反射光を受光して撮像画像を出力する。換言すれば、撮像素子24Aは、赤色成分の照明光に対応する第1撮像画像と青色成分の照明光に対応する第2撮像画像とをそれぞれ取得する。
【0130】
背景部50は、第1実施形態のディスク画像取得装置1と同じ構成を有する。そのため、第1撮像画像は
図2(A)に示す画像となり、第2撮像画像は
図2(B)に示す画像となる。したがって、第1撮像画像および第2撮像画像のそれぞれについて輪郭を検出することにより、高反射率ディスクDrhおよび低反射率ディスクDrlのいずれにおいても輪郭Deを確実に検出することが可能となる。なお、高反射率ディスクDrhと低反射率ディスクDrlとの間の反射率のディスクDの場合においても、第1撮像画像および第2撮像画像のそれぞれについて輪郭を検出することにより、コントラスト比がやや低下するものの輪郭を検出するのに支障が生じない程度であるため、輪郭Deを確実に検出することができる。
【0131】
また、ディスクDが透明板48の支持面48上に存在しないときには、面照明部11Aから赤色成分の照明光が背景部50の表面50aに向けて照射される。撮像素子24Aは、背景部50の表面50aからの反射光を受光してR画像を取得する。この場合、R画像はその全体に亘り高輝度の画素領域となる。そのため、透明板48の汚れにより輝度が低下した領域を容易に検出することができる。
【0132】
本実施形態のディスク画像取得装置1Aは、
図4のディスク判別装置100に適用できる。その場合、
図3の制御部104が、発光素子12a、12bのそれぞれに対応する点灯制御信号LCSを所定の時間差をもって照明部10Aに出力すると共に、それらの点灯制御信号LCSのそれぞれに対応する撮像制御信号ICSを撮像部20に出力する。これにより、
図7のステップS7、S8、
図8のST1、ST2および
図9のステップS24、S25がそれぞれ2回ずつ実行されることとなる。それ以外のディスク判別装置100の動作については、第1実施形態の動作を適宜に変更することにより実施可能であるため、ここではその詳細な説明を省略する。
【0133】
(第3実施形態)
図16は、本発明の第3実施形態のディスク画像取得装置1Bを示す。ディスク画像取得装置1Bは、照明部10Bが赤色成分の照明光を照射する赤色面照明部11aと、青色成分の照明光を照射する青色面照明部11bと、クロスプリズム13と、により構成される点、撮像部20がモノクロームの撮像素子24Aにより構成される点において、第1実施形態のディスク画像取得装置1と相違する。そのため、
図16において第1実施形態のディスク画像取得装置1と同一の構成要素には同じ符号を付してその説明を省略する。
【0134】
ディスク画像取得装置1Bは、ディスク搬送路40を移動するディスクDの表面Ds1に対して、赤色成分の照明光を照射し、且つ、青色成分の照明光を照射する照明部10Bを含んで構成される。照明部10Bは、赤色成分の照明光を照射する赤色面照明部11aと、青色成分の照明光を照射する青色面照明部11bと、赤色面照明部11aから導入された照明光および青色面照明部11bから導入された照明光のそれぞれを撮像窓44に向けて屈折するクロスプリズム13と、を含んでいる。
【0135】
赤色面照明部11aは、発光素子12a、導光板14a、反射シート16aおよび拡散シート18aを含んでいる。発光素子12aには、赤色LEDが使用され、発光素子12aは赤色可視光を導光板14aに照射する。導光板14aは、
図16の鉛直方向に延在する矩形薄板状であり、クロスプリズム13に向けて赤色成分の照明光を照射する。反射シート16aは、導光板14aのクロスプリズム13の反対側に位置する面に密着されており、導光板14aからクロスプリズム13の反対側へ光が拡散するのを防止し、クロスプリズム13側に反射する。拡散シート18aは、導光板14aのクロスプリズム13側の面に密着されており、導光板14aのクロスプリズム13側の面から照射される光を均一に拡散させる。導光板14aによって導かれ、または、反射シート16aによって反射された発光素子12aからの照射光は、拡散シート18aによって面全体に亘って均一な光量にされ、クロスプリズム13に向けて照射される。
【0136】
青色面照明部11bは、発光素子12b、導光板14b、反射シート16bおよび拡散シート18bを含んでいる。発光素子12bには、青色LEDが使用され、発光素子12aは青色可視光を導光板14bに照射する。導光板14bは、
図16の鉛直方向に延在する矩形薄板状であり、クロスプリズム13に向けて青色成分の照明光を照射する。反射シート16bは、導光板14bのクロスプリズム13の反対側に位置する面に密着されており、導光板14bからクロスプリズム13の反対側へ光が拡散するのを防止し、クロスプリズム13側に反射する。拡散シート18bは、導光板14bのクロスプリズム13側の面に密着されており、導光板14bのクロスプリズム13側の面から照射される光を均一に拡散させる。導光板14bによって導かれ、または、反射シート16bによって反射された発光素子12aからの照射光は、拡散シート18bによって面全体に亘って均一な光量にされ、クロスプリズム13に向けて照射される。
【0137】
クロスプリズム13は、90度の頂角がエッジになっている直角二等辺三角形の形状をしているプリズムが4個接合されてなる。クロスプリズム13は、赤色面照明部11aおよび青色面照明部11bの間に位置し、赤色面照明部11aおよび青色面照明部11bから照射された
図16の水平方向に向かう光を90度屈折し、
図16の鉛直上方に向けて照射する。これにより、赤色面照明部11aおよび青色面照明部11bから照射された赤色成分および青色成分の照射光は、撮像窓44を介してディスクDの表面Ds1に選択的に照射される。これら赤色成分および青色成分の照射光は、所定の時間差をもって照射される。
【0138】
撮像部20は、第2実施形態のディスク画像取得装置1Aと同様に、単一色の画像を取得するモノクロームの撮像素子24Aを有している。撮像素子24Aは、赤色面照明部11aから赤色成分の照明光が照射されたときのハーフミラー32からの反射光を受光して撮像画像を出力し、青色面照明部11bから青色成分の照明光が照射されたときのハーフミラー32からの反射光を受光して撮像画像を出力する。換言すれば、撮像素子24Aは、赤色成分の照明光に対応する第1撮像画像と青色成分の照明光に対応する第2撮像画像とをそれぞれ取得する。
【0139】
背景部50は、第1実施形態のディスク画像取得装置1と同じ構成を有する。そのため、第1撮像画像は
図2(A)に示す画像となり、第2撮像画像は
図2(B)に示す画像となる。したがって、第1撮像画像および第2撮像画像のそれぞれについて輪郭を検出することにより、高反射率ディスクDrhおよび低反射率ディスクDrlのいずれにおいても輪郭Deを確実に検出することが可能となる。なお、高反射率ディスクDrhと低反射率ディスクDrlとの間の反射率のディスクDの場合においても、第1撮像画像および第2撮像画像のそれぞれについて輪郭を検出することにより、コントラスト比がやや低下するものの輪郭を検出するのに支障が生じない程度であるため、輪郭Deを確実に検出することができる。
【0140】
また、ディスクDが透明板48の支持面48a上に存在しないときには、赤色面照明部11aから赤色成分の照明光が背景部50の表面50aに向けて照射される。撮像素子24Aは、背景部50の表面50aからの反射光を受光して赤色成分に対応する第3撮像画像を取得する。この場合、第3撮像画像はその全体に亘り高輝度の画素領域となる。そのため、透明板48の汚れにより輝度が低下した領域を容易に検出することができる。
【0141】
本実施形態のディスク画像取得装置1Bは、
図4のディスク判別装置100に適用できる。その場合、
図3の制御部104が、発光素子12a、12bのそれぞれに対応する点灯制御信号LCSを所定の時間差をもって照明部10Aに出力すると共に、それらの点灯制御信号LCSのそれぞれに対応する撮像制御信号ICSを撮像部20に出力する。これにより、
図7のステップS7、S8、
図8のST1、ST2および
図9のステップS24、S25がそれぞれ2回ずつ実行されることとなる。それ以外のディスク判別装置100の動作については、第1実施形態の動作を適宜に変更することにより実施可能であるため、ここではその詳細な説明を省略する。
【0142】
(変形例)
本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、種々の変更が可能である。例えば、第1〜第3実施形態では、面照明11、11A、11a、11bを用いているが、面照明以外の照明部を使用することも勿論可能である。例えば、明視野照明となる範囲での傾斜角度であれば、照明光を斜めに照射する場合についても適用することができる。また、ハーフミラー32などのビームスプリッタ30を用いることなく、ディスクDおよび背景領域BRからの反射光を直接撮像素子24が受光できる構成に対しても適用することができる。
【0143】
第2および第3実施形態では、発光素子12aとして赤色LEDを使用し、発光素子12bとして青色LEDを使用することにより、照明部10A、10Bから赤色成分の照明光と青色成分の照明光とをディスクDの表面Ds1に選択的に照射しているが、その他の構成によっても実現することができる。例えば、白色光を照射する照明部に色選択シャッタを設けてもよい。