特許第6826788号(P6826788)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6826788
(24)【登録日】2021年1月20日
(45)【発行日】2021年2月10日
(54)【発明の名称】吸収性物品
(51)【国際特許分類】
   A61F 13/49 20060101AFI20210128BHJP
   A61F 13/15 20060101ALI20210128BHJP
【FI】
   A61F13/49
   A61F13/15
【請求項の数】5
【全頁数】17
(21)【出願番号】特願2015-190788(P2015-190788)
(22)【出願日】2015年9月29日
(65)【公開番号】特開2017-63923(P2017-63923A)
(43)【公開日】2017年4月6日
【審査請求日】2018年6月29日
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】390029148
【氏名又は名称】大王製紙株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100082647
【弁理士】
【氏名又は名称】永井 義久
(72)【発明者】
【氏名】水元 陽星
【審査官】 金丸 治之
(56)【参考文献】
【文献】 特開2011−200612(JP,A)
【文献】 特開2006−217951(JP,A)
【文献】 特開2003−070842(JP,A)
【文献】 特開2010−284418(JP,A)
【文献】 特開2006−167196(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61F 13/49
A61F 13/15
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
パルプ繊維及び高吸収性ポリマー粒子の混合集積物である下層吸収体と、その表側に設けられた、パルプ繊維及び高吸収性ポリマー粒子の混合集積物である上層吸収体とを備えた、吸収性物品において、
前記上層吸収体は、パルプ繊維及び高吸収性ポリマー粒子の総目付けが350〜500g/m2、かつパルプ繊維に対する高吸収性ポリマー粒子の重量比率が150〜200%であり、
前記下層吸収体は、パルプ繊維及び高吸収性ポリマー粒子の総目付けが250〜350g/m2、かつパルプ繊維に対する高吸収性ポリマー粒子の重量比率が30〜70%であり、
少なくとも前記上層吸収体における幅方向中間部に、前後方向に延びるスリットが一本又は幅方向に間隔を空けて複数本設けられており、
前記下層吸収体の裏側全体が、液不透過性シートにより途切れなく覆われており、
前記上層吸収体及び前記下層吸収体に供給される排泄物の液分当該吸収性物品の外部へ排出する手段を有せず
前記下層吸収体に含まれる高吸収性ポリマー粒子は吸水速度が20〜35秒かつ吸水量が50〜70g/gであり、前記上層吸収体に含まれる高吸収性ポリマー粒子は吸水速度が60〜80秒かつ吸水量が50〜70g/gである、
ことを特徴とする吸収性物品。
【請求項2】
前記スリットの幅は、前記上層吸収体の全幅の5〜20%であり、前記スリットの前後方向長さは、前記上層吸収体の全長の30〜70%である、請求項1記載の吸収性物品。
【請求項3】
前記上層吸収体におけるパルプ繊維に対する高吸収性ポリマー粒子の重量比率が、前記スリットに近づくにつれて段階的又は連続的に高くなる、請求項1又は2記載の吸収性物品。
【請求項4】
前記下層吸収体におけるパルプ繊維に対する高吸収性ポリマー粒子の重量比率が、前記スリットに近づくにつれて段階的又は連続的に低くなる、請求項1〜のいずれか1項に記載の吸収性物品。
【請求項5】
前記上層吸収体と前記下層吸収体との間における前記スリットを除く位置に、前記下層吸収体よりも密度の高い親水性シートが介在されている、請求項1〜のいずれか1項に記載の吸収性物品。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、逆戻り防止性に優れる吸収性物品に関する。
【背景技術】
【0002】
使い捨ておむつ、生理用ナプキン等の吸収性物品においては、種々の吸収性能が要求され、その代表的なものの一つに逆戻り性能がある。逆戻りとは吸収体により一度吸収された尿が再び物品表面に戻り出てくる現象であり、逆戻りしやすいと、不必要に肌が排泄物で汚れ、肌トラブルが発生しやすくなるといった問題点があるため、逆戻りしにくいものが望まれている。特に、吸収量が多いときには逆戻りが発生しやすいため、吸収可能量の多い製品、例えば吸収体が上下二層構造となっている製品では逆戻り防止性は非常に重要となる。
【0003】
しかし、吸収性物品の吸収体は、図18に示すようにパルプ繊維と高吸収性ポリマー粒子を混合し集積したものが一般的であり、このような吸収体の吸収時には、同図中に吸収状態の変化を示すように、表側に位置する高吸収性ポリマー粒子ほど先に吸収膨張し、下側への液透過性が低下する「ゲルブロッキング」が発生し、尿等の液分が吸収体の下側に浸透しにくくなる。このようなゲルブロッキングが発生すると、吸収体の下側に吸収余力があるにもかかわらず、吸収体の上側の吸収が飽和し、逆戻りしやすい状態となる。なお、いうまでもないが、図18では、高吸収性ポリマー粒子の含有比率や吸収膨張変化を分かりやすくするために、高吸収性ポリマー粒子の大きさを誇張して示している。
【0004】
このような問題点を解決するものとして、特許文献1では高吸収性ポリマー粒子の液透過性及び吸水速度を上層吸収体及び下層吸収体で異ならしめることを提案しているが、改善の余地がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開平10−118117号公報
【特許文献2】特開2014−110890号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
そこで本発明の主たる課題は、逆戻り防止性に優れた吸収性物品を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決した吸収性物品は次のとおりである。
<第1の態様>
少なくともパルプ繊維からなる集積物である下層吸収体と、その表側に設けられた、パルプ繊維及び高吸収性ポリマー粒子の混合集積物である上層吸収体とを備えた、吸収性物品において、
前記上層吸収体におけるパルプ繊維に対する高吸収性ポリマー粒子の重量比率が、前記下層吸収体におけるパルプ繊維に対する高吸収性ポリマー粒子の重量比率よりも高く、
少なくとも前記上層吸収体における幅方向中間部に、前後方向に延びるスリットが一本又は幅方向に間隔を空けて複数本設けられている、
ことを特徴とする吸収性物品。
【0008】
(作用効果)
本吸収体では、排泄物の液分は上層吸収体にも供給されるが、それよりも優先的にスリットを通して下層吸収体に供給される。ここで、下層吸収体におけるパルプ繊維に対する高吸収性ポリマー粒子の重量比率が上層吸収体のそれよりも低いので、上層吸収体よりもゲルブロッキングが生じにくく排泄物の液分が下層吸収体内でより広範囲に拡散する。そして下層吸収体に吸収された液分は、少なくとも下層吸収体の吸収飽和後には、上層吸収体に吸い上げられるようにして上層吸収体に移行するようになり、上層吸収体に吸収保持される。このとき、上層吸収体はパルプ繊維に対する高吸収性ポリマー粒子の重量比率が高く、より多量の液分を吸収保持できるとともに、下層吸収体が優先的に吸収を行うため、吸収体の表側(肌側)には最後まで吸収余力が残されることになる。その結果、本吸収性物品は、逆戻り防止性に一段と優れたものとなる。
【0009】
<第2の態様>
前記上層吸収体は、パルプ繊維及び高吸収性ポリマー粒子の総目付けが350〜500g/m2、かつパルプ繊維に対する高吸収性ポリマー粒子の重量比率が100〜200%であり、前記下層吸収体は、パルプ繊維及び高吸収性ポリマー粒子の総目付けが250〜350g/m2、かつパルプ繊維に対する高吸収性ポリマー粒子の重量比率が0〜80%である、第1の態様の吸収性物品。
【0010】
(作用効果)
上層吸収体及び下層吸収体におけるパルプ繊維及び高吸収性ポリマー粒子の総目付け及び高吸収性ポリマー粒子の重量比率は適宜定めることができるが、本態様の範囲内であると好ましい。
【0011】
<第3の態様>
前記上層吸収体及び下層吸収体に含有される高吸収性ポリマー粒子は、吸水速度が35〜60秒、吸水量50〜70g/gのものである、請求項1又は2記載の吸収性物品。
【0012】
(作用効果)
高吸収性ポリマー粒子の特性は特に限定されないが、本態様の範囲内のものとすることが好ましい。
【0013】
<第4の態様>
前記上層吸収体におけるパルプ繊維に対する高吸収性ポリマー粒子の重量比率が、前記スリットに近づくにつれて段階的又は連続的に高くなる、第1〜3のいずれか1つの態様の吸収性物品。
【0014】
(作用効果)
前述の吸収性物品は、スリットの存在により下層吸収体が優先的に吸収を行うものであるため、上層吸収体におけるパルプ繊維に対する高吸収性ポリマー粒子の重量比率が、スリットに近づくにつれて段階的又は連続的に高くなるようにして、上層吸収体におけるスリットに近い部位では吸収速度を遅くすることが好ましい。
【0015】
<第5の態様>
前記下層吸収体におけるパルプ繊維に対する高吸収性ポリマー粒子の重量比率が、前記スリットに近づくにつれて段階的又は連続的に低くなる、第1〜4のいずれか1つの態様の吸収性物品。
【0016】
(作用効果)
前述の吸収性物品では、下層吸収体に対してはスリットを介して排泄物の液分が供給されることになる。よって、本態様のように、下層吸収体におけるパルプ繊維に対する高吸収性ポリマー粒子の重量比率が、スリットに近づくにつれて段階的又は連続的に低くなるようにして、下層吸収体におけるスリットに近い部位ではゲルブロッキングが発生しにくい形態とすることが好ましい。
【0017】
<第6の態様>
前記上層吸収体と前記下層吸収体との間における前記スリットを除く位置に、前記下層吸収体よりも密度の高い親水性シートが介在されている、第1〜5のいずれか1つの態様の吸収性物品。
【0018】
(作用効果)
上層吸収体及び下層吸収体の間には何も設けずに直に接触させても良いが、本態様のようなスリットを除く位置に下層吸収体よりも密度の高い親水性シートが設けられていると、毛細管現象により下層吸収体から上層吸収体への液体の移行が促進されるため好ましい。なお、親水性シートがスリットを塞いでいると下層吸収体への液分の供給が阻害されるため、好ましくない。
【0019】
<第7の態様>
前記下層吸収体に含まれる高吸収性ポリマー粒子は吸速度が20〜35秒かつ吸量が50〜70g/gであり、前記上層吸収体に含まれる高吸収性ポリマー粒子は吸速度が60〜80秒かつ吸量が50〜70g/gである、第1、2、及び4〜6のいずれか1つの態様の吸収性物品。
【0020】
(作用効果)
各層における高吸収性ポリマー粒子の特性は特に限定されないが、本態様のように、下層吸収体に含まれる高吸収性ポリマー粒子は液透過性に優れるものが好ましく、上層吸収体に含まれる高吸収性ポリマー粒子は吸収量が多いものが好ましい。
【発明の効果】
【0021】
本発明によれば、逆戻り防止性に優れた吸収性物品となる、等の利点がもたらされる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
図1】展開状態のパンツタイプ使い捨ておむつの平面図(内面側)である。
図2】展開状態のパンツタイプ使い捨ておむつの平面図(外面側)である。
図3】吸収体の平面図である。
図4図1のC−C断面図である。
図5図1のA−A断面図である。
図6図1のB−B断面図である。
図7】パンツタイプ使い捨ておむつの装着状態の斜視図である。
図8】展開状態のパンツタイプ使い捨ておむつの平面図(外面側)である。
図9図1のA−A断面に相当する断面図である。
図10】吸収体の平面図である。
図11】吸収体の断面構造を概略的に示す断面図である。
図12】吸収体の断面構造を概略的に示す断面図である。
図13】吸収体の断面構造を概略的に示す断面図である。
図14】吸収体の断面構造を概略的に示す断面図である。
図15】吸収体の断面構造を概略的に示す断面図である。
図16】吸収体の断面構造を概略的に示す断面図である。
図17】吸収体の平面図である。
図18】吸収体の断面構造を概略的に示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下、本発明の一実施形態について、添付図面を参照しつつ詳説する。なお、図中の点模様部分はホットメルト接着剤等の接合手段を示している。
図1図7はパンツタイプ使い捨ておむつを示している。このパンツタイプ使い捨ておむつ(以下、単におむつともいう。)は、前身頃F及び後身頃Bを一体的に形成する外装体20と、前身頃Fから後身頃Bにわたるように外装体20の内面に固定された内装体10とを有しており、内装体10は液透過性トップシート11と液不透過性シート12との間に吸収体18,19が介在されてなるものである。製造に際しては、外装体20の内面(上面)に対して内装体10の裏面がホットメルト接着剤などの接合手段によって接合(図2の点模様部分)された後に、内装体10及び外装体20が前身頃F及び後身頃Bの境界である前後方向(縦方向)中央で折り畳まれ、その両側部が相互に熱溶着又はホットメルト接着剤などによって接合されてサイドシール部21が形成されることによって、ウエスト開口及び左右一対の脚開口が形成されたパンツタイプ使い捨ておむつとなる。
【0024】
(内装体の構造例)
内装体10は、図4図6に示すように、液透過性トップシート11と液不透過性シート12との間に、吸収体18,19を介在させた構造を有しており、トップシート11を透過した排泄液を吸収体18,19により吸収保持するものである。内装体10の平面形状は特に限定されないが、図示形態のようにほぼ長方形とすることが一般的である。
【0025】
吸収体18,19の表側(肌当接面側)を覆う液透過性トップシート11としては、有孔又は無孔の不織布や多孔性プラスチックシートなどが好適に用いられる。不織布を構成する素材繊維は、ポリエチレン又はポリプロピレン等のオレフィン系、ポリエステル系、ポリアミド系等の合成繊維の他、レーヨンやキュプラ等の再生繊維、綿等の天然繊維とすることができ、スパンレース法、スパンボンド法、サーマルボンド法、メルトブローン法、ニードルパンチ法等の適宜の加工法によって得られた不織布を用いることができる。これらの加工法の内、スパンレース法は柔軟性、ドレープ性に富む点で優れ、サーマルボンド法は嵩高でソフトである点で優れている。液透過性トップシート11に多数の透孔を形成した場合には、尿などが速やかに吸収されるようになる。図示形態では、液透過性トップシート11は、吸収体18,19の側縁部を巻き込んで吸収体18,19の裏側まで延在されている。
【0026】
吸収体18,19の裏側(非肌当接面側)を覆う液不透過性シート12は、ポリエチレン又はポリプロピレンなどの液不透過性プラスチックシートが用いられるが、近年はムレ防止の点から透湿性を有するものが好適に用いられる。この遮水・透湿性シートとしては、例えばポリエチレンやポリプロピレン等のオレフィン樹脂中に、炭酸カルシウム等の無機微粒子を溶融混練してシートを形成した後、一軸又は二軸方向に延伸することにより得られる微多孔性シートを好適に用いることができる。図示形態では、液不透過性シート12は、液透過性トップシート11とともに吸収体18,19の幅方向両側で裏側に折り返されているが、このような構造に限定されず、公知の他の構造を採用することができる。
【0027】
内装体10の両側部には脚周りにフィットする立体ギャザーBSが形成されている。この立体ギャザーBSは、図5及び図6に示されるように、内装体10の裏面の側部に固定された固定部と、この固定部から内装体の側方を経て内装体の表面の側部まで延在する本体部と、本体部の前後端部が倒伏状態で内装体の表面の側部に固定されて形成された倒伏部分と、この倒伏部分間が非固定とされて形成された自由部分とが、折り返しによって二重シートとした立体ギャザーシート15により形成されており、二重シートの間には、自由部分の先端部等に細長状の立体ギャザー弾性部材16が配設されている。そしてこのような構造により、立体ギャザーBSは、立体ギャザー弾性部材16の収縮により吸収体側縁部より突出する自由部分が、製品状態において図5に二点鎖線で示すように立ち上がるようになっている。立体ギャザーシート15としては撥水性とされた不織布が好適に用いられる。
【0028】
ギャザー弾性部材16としては、通常使用されるスチレン系ゴム、オレフィン系ゴム、ウレタン系ゴム、エステル系ゴム、ポリウレタン、ポリエチレン、ポリスチレン、スチレンブタジエン、シリコーン、ポリエステル等の素材を用いることができる。また、外側から見え難くするため、太さは925dtex以下、テンションは150〜350%、間隔は7.0mm以下として配設するのがよい。なお、ギャザー弾性部材16としては、図示形態のような糸状の他、ある程度の幅を有するテープ状のものを用いることもできる。
【0029】
前述の立体ギャザーシート15を構成する素材繊維も液透過性トップシート11と同様に、ポリエチレンまたはポリプロピレン等のオレフィン系、ポリエステル系、アミド系等の合成繊維の他、レーヨンやキュプラ等の再生繊維、綿等の天然繊維とすることができ、スパンボンド法、サーマルボンド法、メルトブローン法、ニードルパンチ法等の適宜の加工方法に得られた不織布を用いることができるが、特にはムレを防止するために坪量を抑えて通気性に優れた不織布を用いるのがよい。さらに立体ギャザーシート15については、尿などの透過を防止するとともに、カブレを防止しかつ肌への感触性(ドライ感)を高めるために、シリコーン系、パラフィン金属系、アルキルクロミッククロライド系撥水剤などをコーティングした撥水処理不織布を用いるのが望ましい。
【0030】
(外装体の構造例)
外装体20は、図4図6にも示されるように、それぞれ不織布等からなる押えシート20A及びバックシート20Bからなる2層構造とされ、押えシート20Aとバックシート20Bとの間、及びバックシート20Bをウエスト開口縁で内面側に折り返してなる折り返し部分20Cの不織布間に弾性部材が配設され、自然長状態で弾性部材の収縮力により外装体20が収縮することにより、外装体20に伸縮性が付与されている。平面形状は、中間両側部にそれぞれ脚開口を形成するために形成された凹状の脚周りライン29により、全体としてほぼ砂時計形状をなしている。
【0031】
図示形態の外装体20においては、弾性部材として、図1図3に示される展開形状において、ウエスト開口近傍23に配置されたウエスト部弾性部材24と、前身頃F及び後身頃Bに、縦方向に間隔をおいて幅方向に沿って配置された複数のウエスト下方部弾性部材25とを有するとともに、前身頃F及び後身頃Bのそれぞれにおいて、ウエスト下方部弾性部材群25とは別に、一方のサイドシール部21から一方の脚開口に沿って股間部分に向かい、股間部分を横断し、かつ他方の脚開口に沿って他方のサイドシール部21に至るパターンで湾曲しつつ延在する、互いに交差することなく間隔をおいて配置された複数本の湾曲弾性部材26,28を備えている。これら、弾性部材24〜28は、それぞれその延在方向に沿って所定の伸長率で伸長された状態で固定されている。なお、本外装体20では、脚周りライン29に沿って前身頃Fのサイドシール部から後身頃Bのサイドシール部まで連続する、所謂脚周り弾性部材は設けられていない。
【0032】
ウエスト部弾性部材24は、前身頃Fと後身頃Bとが接合されたサイドシール部21の範囲の内、ウエスト開口縁近傍に縦方向に間隔をおいて配置された複数条の糸ゴム等の細長状弾性部材であり、身体の胴周りを締め付けるように伸縮力を与えることによりおむつを身体に装着するためのものである。このウエスト部弾性部材24は、図示例では糸ゴムを用いたが、例えばテープ状の伸縮部材を用いてもよい。また、図示形態のウエスト部弾性部材24は、ウエスト部におけるバックシート20Bの折り返し部分20Cの不織布間に挟持されているが、押えシート20Aとバックシート20Bとの間に挟持しても良い。
【0033】
ウエスト下方部弾性部材25は、サイドシール部21の内、おおむね上部から下部までの範囲にわたり、縦方向に間隔をおいて配置された糸ゴム等の細長状弾性部材であり、前身頃F及び後身頃Bの腰周り部分に夫々幅方向の伸縮力を与え、おむつを身体に密着させるためのものである。なお、ウエスト部弾性部材24とウエスト下方部弾性部材25との境界は必ずしも明確でなくてよい。例えば、前身頃F及び後身頃Bに縦方向に間隔をおいて幅方向に配置された弾性部材の内、数は特定できなくても、上部側の何本かがウエスト部弾性部材として機能し、残りの弾性部材がウエスト下方部弾性部材として機能していればよい。
【0034】
後身頃Bにおいて、ウエスト下方部弾性部材25とは別に配設された背側湾曲弾性部材26は、糸ゴム等の細長状弾性部材であり、所定の曲線に沿って配置されている。背側湾曲弾性部材26は、一本であっても良いが複数本であるのが好ましく、図示例では4本の糸ゴム等の細長状弾性部材であり、これら背側湾曲弾性部材26は互いに交差することなく、間隔をおいて配置されている。この背側湾曲弾性部材群26は、2,3本程度の弾性部材を間隔を密にして実質的に一束として配置されるのではなく、所定の伸縮ゾーンを形成するように3〜20mm、好ましくは6〜16mm程度の間隔を空けて、3本以上、好ましくは4本以上配置される。
【0035】
外装体20の前身頃Fにおいて、ウエスト下方部弾性部材群25とは別に配設された腹側湾曲弾性部材28は糸ゴム等の細長状弾性部材であり、所定の曲線に沿って配置されている。腹側湾曲弾性部材28は、一本であっても良いが複数本であるのが好ましく、図示例では4本の糸状弾性部材であり、これら腹側湾曲弾性部材28は、互いに交差することなく、間隔をおいて配置されている。この腹側湾曲弾性部材群28も、2,3本程度の弾性部材を間隔を密にして実質的に一束として配置されるのではなく、所定の伸縮ゾーンを形成するように3〜20mm、好ましくは6〜16mm程度の間隔を空けて、3本以上、好ましくは4本以上配置される。
【0036】
なお、図2に示すように、前身頃F及び後身頃Bに配置されたウエスト下方部弾性部材25及び湾曲弾性部材26,28は、製造時に外装体20に対して連続的に固定した後に、吸収体18,19と重なる部分の幅方向中間部(図中の二点鎖線で囲まれた部分)を、所定の切断パターンで細かく切断して収縮力が作用しない非収縮部分とし、この非収縮部分より側方に延在する部分を収縮力の作用する収縮部分(つまり、ウエスト下方部弾性部材25及び湾曲弾性部材26,28が連続的に残された部分)とすることができる。これにより、内装体(特に吸収体18,19)の幅方向の不必要な収縮を防止することができる。もちろん、図8に示すように、ウエスト下方部弾性部材25及び湾曲弾性部材26,28を、内装体10を横切って連続的に配置することもできる。
【0037】
上述した外装体20は、例えば特開平4−28363号公報や、特開平11−332913号公報記載の技術により製造することができる。また、湾曲弾性部材26,28を内装体10上で切断し不連続化するには、特開2002−35029号公報、特開2002−178428号公報及び特開2002-273808号公報に記載される切断方法が好適に採用される。
【0038】
図示例とは異なり、湾曲弾性部材26,28を、前身頃F及び後身頃Bのいずれか一方にのみ設けるだけでも良い。また、湾曲弾性部材26,28を、前身頃F及び後身頃Bの両方に設ける場合、前身頃F側に配置された湾曲弾性部材28の群の一部又は全部と、後身頃B側に配置された湾曲弾性部材26の群の一部又は全部とが交差する形態(図示せず)も採用できるが、図示例のように、前身頃F側に配置された湾曲弾性部材28の群と、後身頃B側に配置された湾曲弾性部材26の群とは互いに交差することなく前後方向中間部、特に前身頃Fに若干偏った位置で縦方向に離間している形態が好適である。
【0039】
さらに、湾曲弾性部材26,28はその全体が湾曲していなくても良く、部分的に直線状の部分を有していても良い。
【0040】
弾性部材24〜28の固定時の伸長率は適宜定めることができるが、通常の成人用の場合、ウエスト部弾性部材24は160〜320%程度、ウエスト下方部弾性部材25は160〜320%程度、湾曲弾性部材26,28は230〜320%程度とすることができる。
【0041】
(前後押えシート)
図1及び図4にも示されるように、外装体20の内面上に取り付けられた内装体10の前後端部をカバーし、かつ内装体10の前後縁からの漏れを防ぐために、前後押えシート50,60が設けられていても良い。図示形態についてさらに詳細に説明すると、前押えシート50は、前身頃F内面のうちウエスト側端部の折り返し部分20Cの内面から内装体10の前端部と重なる位置まで幅方向全体にわたり延在しており、後押えシート60は、後身頃B内面のうちウエスト側端部の折り返し部分20Cの内面から内装体10の後端部と重なる位置まで幅方向全体にわたり延在している。前後押えシート50,60の股下側縁部に幅方向の全体にわたり(中央部のみでも良い)若干の非接着部分を設けると、接着剤がはみ出さないだけでなく、この部分をトップシートから若干浮かせて防漏壁として機能させることができる。
【0042】
図示形態のように、前後押えシート50,60を別体として取り付けると、素材選択の自由度が高くなる利点があるものの、資材や製造工程が増加する等のデメリットもある。そのため、外装体20をおむつ内面に折り返してなる折り返し部分20Cを、内装体10と重なる部分まで延在させて、前述の押えシート50,60と同等の部分を形成することもできる。
【0043】
(吸収体について)
吸収体18,19は図3図6及び図11に示すように二層構造となっている。下層吸収体18は、少なくともパルプ繊維18fからなる集積物であり、好ましくはパルプ繊維及18fび高吸収性ポリマー粒子18pの混合集積物である。一方、上層吸収体19はパルプ繊維19f及び高吸収性ポリマー粒子19pの混合集積物である。これら吸収体18,19は、形状及びポリマー保持等のため、必要に応じてクレープ紙等の、液透過性及び液保持性を有する包装シート14によって包装することができる。
【0044】
上層吸収体19及び下層吸収体18に含有される高吸収性ポリマー粒子18p,19pとしては、この種の吸収性物品に使用されるものをそのまま使用でき、例えば500μmの標準ふるい(JIS Z8801−1:2006)を用いたふるい分け(5分間の振とう)でふるい上に残る粒子の割合が30重量%以下のものが望ましく、また、180μmの標準ふるい(JIS Z8801−1:2006)を用いたふるい分け(5分間の振とう)でふるい上に残る粒子の割合が60重量%以上のものが望ましい。
【0045】
高吸収性ポリマー粒子18p,19pとしては、特に限定されるものではないが、吸水速度が35〜60秒で、吸水量50〜70g/gのものを好適に用いることができる。高吸収性ポリマー粒子18p,19pとしては、でんぷん系、セルロース系や合成ポリマー系などのものがあり、でんぷん−アクリル酸(塩)グラフト共重合体、でんぷん−アクリロニトリル共重合体のケン化物、ナトリウムカルボキシメチルセルロースの架橋物やアクリル酸(塩)重合体などのものを用いることができる。高吸収性ポリマー粒子18p,19pの目付け量は、製品に要求される吸収量に応じて適宜定めることができる。したがって一概には言えないが、吸収体18,19全体で100〜350g/m2とすることができる。
【0046】
下層吸収体18及び上層吸収体19の形状は適宜定めることができ、それぞれ長方形状とすることもできるが、股間部にその前後両側よりも幅の狭い括れ部分13を有する形状とすることが好ましい。下層吸収体18及び上層吸収体19の括れ部分13の寸法は適宜定めることができるが、その最も狭い部分の幅13wはそれぞれの全幅の40〜60%程度とすることができる。このような括れ部分13を有する場合において、内装体10の平面形状が略長方形とされていると、内装体10における吸収体18,19の括れ部分13と対応する部分に、吸収体18,19を有しない余り部分が形成される。上層吸収体19は下層吸収体18と同じ寸法とすることもできるが、図示形態のように上層吸収体19の全長19L及び全幅19Wは下層吸収体18のそれよりも短いことが望ましい。通常の場合、上層吸収体19の全長19Lは下層吸収体18の全長18Lの60〜90%程度とすることができ、上層吸収体19の全幅19Wは下層吸収体18の全幅18Wの60〜90%程度とすることができる。
【0047】
特徴的には、図3等に示すように、上層吸収体19における幅方向中央に、前後方向に延びるスリット17が一本設けられている。スリット17は、所定幅の厚み方向に貫通する部分であり、図9図10及び図12に示すように上層吸収体19及び下層吸収体18の両者を厚み方向に貫通するように設けても良い。また、スリット17は図17(b)に示すように、幅方向に間隔を空けて複数本設けることもできる。
【0048】
スリット17の幅17dは特に限定されないが、上層吸収体19の全幅19wの5〜20%とすることが望ましい。また、スリット17の前後方向長さ17Lは適宜定めることができ、例えば上層吸収体19の全長19Lの30〜70%程度とすることができる。スリット17の前後方向位置は特に限定されないが、少なくとも一部が股間部に位置するように、より具体的には吸収体18,19の括れ部分13に位置するように設けることが望ましい。図示形態のように、上層吸収体19が股間部より後方に幅広く延在する場合には、図17(a)に示すようにスリット17の後端部17eをY字状等、複数に分岐するのも好ましい形態である。
【0049】
また、図11及び図12に示すように、上層吸収体19におけるパルプ繊維19fに対する高吸収性ポリマー粒子19pの重量比率は、下層吸収体18におけるパルプ繊維18fに対する高吸収性ポリマー粒子18pの重量比率よりも高いものとされる。なお、いうまでもないが、図11及び図12の他、図13図16では、高吸収性ポリマー粒子18p,19pの含有比率や吸収膨張変化を分かりやすくするために、高吸収性ポリマー粒子18p,19pの大きさを誇張して示している。
【0050】
上層吸収体19及び下層吸収体18におけるパルプ繊維19f,18fに対する高吸収性ポリマー粒子19p,18pの重量比率は適宜定めることができるが、上層吸収体19の総目付け(パルプ19f及び高吸収性ポリマー粒子19pの合計)が350〜500g/m2である場合、上層吸収体19におけるパルプ繊維19fに対する高吸収性ポリマー粒子19pの重量比率が100〜200%程度、特に150〜200%であることが好ましい。また、下層吸収体18の総目付け(パルプ18f及び高吸収性ポリマー粒子18pの合計)が250〜350g/m2である場合、下層吸収体18におけるパルプ繊維18fに対する高吸収性ポリマー粒子18pの重量比率が0〜80%程度、特に30〜70%であることが好ましい。
【0051】
以上のように構成された吸収体18,19では、図11及び図12にそれぞれ吸収状態の変化を示すように、排泄物の液分Lは上層吸収体19にも供給されるが、それよりも優先的にスリット17を通して下層吸収体18に供給される。ここで、下層吸収体18におけるパルプ繊維18fに対する高吸収性ポリマー粒子18pの重量比率が上層吸収体19のそれよりも低いので、上層吸収体19よりもゲルブロッキングが生じにくく排泄物の液分が下層吸収体18内でより広範囲に拡散する。図中、液分の移動が矢印で示されている。そして下層吸収体18に吸収された液分は、少なくとも下層吸収体18の吸収飽和後には、上層吸収体19に吸い上げられるようにして上層吸収体19に移行するようになり、上層吸収体19に吸収保持される。このとき、上層吸収体19はパルプ繊維19fに対する高吸収性ポリマー粒子19pの重量比率が高く、より多量の液分を吸収保持できるとともに、下層吸収体18が優先的に吸収を行うため、吸収体18,19の表側(肌側)には最後まで吸収余力が残されることになる。その結果、本吸収性物品は、逆戻り防止性に一段と優れたものとなる。
【0052】
このような吸収メカニズムを考慮すると、下層吸収体18に含まれる高吸収性ポリマー粒子18pは液透過性に優れるもの、具体的には吸速度が20〜35秒かつ吸量が50〜70g/gであるものが好ましく、上層吸収体19に含まれる高吸収性ポリマー粒子19pは吸収量が多いもの、具体的には吸速度が60〜80秒かつ吸量が50〜70g/gであるものが好適である。
【0053】
また、上述の吸収メカニズムは、スリット17の存在により下層吸収体18が優先的に吸収を行うことが基本となるものであるため、図13に示すように上層吸収体19におけるパルプ繊維19fに対する高吸収性ポリマー粒子19pの重量比率が、スリット17に近づくにつれて段階的又は連続的に高くなるようにし、パルプ繊維19fよりも高吸収性ポリマー粒子19pの方が吸収速度が遅いことを利用して、上層吸収体19におけるスリット17に近い部位では吸収速度を遅くするのは一つの好ましい形態である。
【0054】
さらに、上述の吸収メカニズムは、下層吸収体18に対してはスリット17を介して排泄物の液分が供給されることが基本となるものであるため、図14に示すように、下層吸収体18におけるパルプ繊維18fに対する高吸収性ポリマー粒子18pの重量比率が、スリット17に近づくにつれて段階的又は連続的に低くなるようにして、下層吸収体18におけるスリット17に近い部位ではゲルブロッキングが発生しにくい形態とすることが好ましい。
【0055】
これらの形態を組合せ、図15に示すように、上層吸収体19においてはパルプ繊維19fに対する高吸収性ポリマー粒子19pの重量比率がスリット17に近づくにつれて段階的又は連続的に高くなるようにし、下層吸収体18においてはパルプ繊維18fに対する高吸収性ポリマー粒子18pの重量比率がスリット17に近づくにつれて段階的又は連続的に低くなるようにすることも可能である。
【0056】
他方、上層吸収体19及び下層吸収体18の間には何も設けずに直に接触させても良いが、図16に示すように、スリット17を除く位置に下層吸収体18よりも密度の高い親水性シート30を設けるのは好ましい。親水性シート30としては、クレープ紙や、親水剤を塗布した不織布を好適に用いることができる。これにより、毛細管現象により下層吸収体18から上層吸収体19への液体の移行が促進されるようになる。なお、親水性シート30がスリット17をふさいでいると下層吸収体18への液分の供給が阻害されるため、好ましくない。
【0057】
<明細書中の用語の説明>
明細書中で以下の用語が使用される場合、明細書中に特に記載が無い限り、以下の意味を有するものである。
・「前後(縦)方向」とは腹側(前側)と背側(後側)を結ぶ方向を意味し、「幅方向」とは前後方向と直交する方向(左右方向)を意味する。
・「展開状態」とは、収縮や弛み無く平坦に展開した状態を意味する。
・「伸長率」は、自然長を100%としたときの値を意味する。
・「目付け」は次のようにして測定されるものである。試料又は試験片を予備乾燥した後、標準状態(試験場所は、温度20±5℃、相対湿度65%以下)の試験室又は装置内に放置し、恒量になった状態にする。予備乾燥は、試料又は試験片を相対湿度10〜25%、温度50℃を超えない環境で恒量にすることをいう。なお、公定水分率が0.0%の繊維については、予備乾燥を行わなくてもよい。恒量になった状態の試験片から米坪板(200mm×250mm、±2mm)を使用し、200mm×250mm(±2mm)の寸法の試料を切り取る。試料の重量を測定し、1平米あたりの重さを算出し、目付けとする。
・「厚み」は、自動厚み測定器(KES−G5 ハンディー圧縮試験機)を用い、荷重:0.098N/cm2、及び加圧面積:2cm2の条件下で自動測定する。
・「吸水量」は、JIS K7223−1996「高吸水性樹脂の吸水量試験方法」によって測定する。
・「吸水速度」は、2gの高吸収性ポリマー及び50gの生理食塩水を使用して、JIS K7224‐1996「高吸水性樹脂の吸水速度試験法」を行ったときの「終点までの時間」とする。
・試験や測定における環境条件についての記載が無い場合、その試験や測定は、標準状態(試験場所は、温度20±5℃、相対湿度65%以下)の試験室又は装置内で行うものとする。
・各部の寸法は、特に記載が無い限り、自然長状態ではなく展開状態における寸法を意味する。
【産業上の利用可能性】
【0058】
本発明は、上記例のようなパンツタイプ使い捨ておむつの他、テープタイプ、パッドタイプ等の各種使い捨ておむつ、生理用ナプキン等、吸収性物品全般に利用できるものである。
【符号の説明】
【0059】
10…内装体、11…トップシート、12…液不透過性シート、13…括れ部分、14…包装シート、15…立体ギャザーシート、16…立体ギャザー弾性部材、17…スリット、18,19…吸収体、18…下層吸収体、19…上層吸収体、18p,19p…高吸収性ポリマー粒子、18f,19f…パルプ繊維、20…外装体、20C…折り返し部分、21…サイドシール部、24…ウエスト部弾性部材、25…ウエスト下方部弾性部材、26,28…湾曲弾性部材、26…背側湾曲弾性部材、28…腹側湾曲弾性部材、29…脚周りライン、B…後身頃、BS…立体ギャザー、F…前身頃、30…親水性シート。
図1
図2
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