(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記互いに隣り合う脊椎骨の間に前記ケージが一定水準挿入されると、前記ミドルプレートが前記脊椎骨に係止されてそれ以上の挿入が抑制される、請求項2又は3に記載の脊椎固定装置。
前記ヒンジ結合を中心として任意の角度に回転して広げられた前記展開プレートが折り畳まれることを抑制するクローザーが前記ミドルプレートまたは前記ケージの後側に設けられる、請求項2乃至4のいずれか1項に記載の脊椎固定装置。
前記展開プレートが前記ヒンジ結合を中心に一定の角度以上回転して展開することを制限する展開制限手段が前記展開プレートまたは前記ケージに設けられる、請求項2乃至5のいずれか1項に記載の脊椎固定装置。
【発明を実施するための形態】
【0032】
以下では、本発明をより具体的に理解できるように、添付された図面を参照した好ましい実施例を挙げて説明する。
【0033】
まず、本発明の実施例についての説明および理解を助けるために、本明細書上でケージの前側は互いに隣り合う脊椎骨の間に先に挿入される前側を意味する。したがって、後側は前側の反対側である後側となる。
【0034】
併せて、参照して説明する側面図では、右側が脊椎固定装置、ケージの前側であり、左側は脊椎固定装置、ケージの後側であるものとして説明する。
【0035】
図1は、本発明の第1実施例に係る脊椎固定装置が互いに隣り合う脊椎骨の間に配置された姿を概略的に示した側断面図である。
【0036】
図1を参照すると、本発明の第1実施例に係る脊椎固定装置はケージ310、ミドルプレート355、展開プレート351、352を含む。
【0037】
ケージ310は任意の大きさを具備しており、互いに隣り合う脊椎骨1、2の間に配置されて脊椎骨1、2の間の間隔を確保する。
【0038】
図1に示されたように、ケージ310は互いに隣り合う脊椎骨1、2の間の間隔を確保するために任意の大きさを具備している。
【0039】
そして、ケージ310の内側には人工骨(図示されず)が内在され得る人工骨空間312が設けられていることが好ましい。脊椎固定装置300が脊椎骨1、2の間に配置された後、ケージ310の人工骨空間312の内側に人工骨が注入され得る。
【0040】
このようなケージ310の素材は高強度、高剛性、高温耐性、耐化学性を備えた高分子樹脂材であって、MRI、医療用インプラントに使われる生体材料であることが好ましい。例えば、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK:Poly Ether Ether Ketone)からなることも好ましい。
【0041】
そして、ケージ310には人工骨空間と連通する人工骨孔314が形成されているものもさらに好ましい。
図1ではケージ310の上側と下側に人工骨孔314が形成されているものを例示的に図示した。
【0042】
このようなケージ310の後側にはミドルプレート355が結合される。
【0043】
そして、展開プレート351、352はミドルプレート355と結合され、互いに隣り合う脊椎骨1、2に固定されるために設けられる。
【0044】
ここで、ケージ310とミドルプレート355の間の結合について
図2をさらに参照して説明する。
【0045】
図2は、本発明の第1実施例に係る脊椎固定装置において、ミドルプレート355とケージ310を概略的に示した図面である。
【0046】
図1および
図2に示されたように、ミドルプレート355はケージ310の後側に結合される。より好ましくは、ミドルプレート355とケージ310の間の結合は選択的に着脱できるように結合される。
【0047】
ミドルプレート355とケージ310の間に選択的に着脱可能な形態として、スライド結合を挙げることができる。
図2では、ミドルプレート355とケージ310の間がスライド結合されて選択的に着脱可能な結合の形態を図示した。
【0048】
ミドルプレート355の前側には、ケージ310とスライド結合できるようにスライド溝358が設けられている。そして、このようなミドルプレート355のスライド溝358に対応して締結され得る形態のスライド溝318がケージ310に設けられている。
【0049】
したがって、
図2に示されたようにミドルプレート355はケージ310とスライド結合され得る。
【0050】
このようにミドルプレート355とケージ310の後側の間の結合がスライド結合358、318されると、使用者の必要または施術上の必要に応じて適切な形態のケージ310をミドルプレート355に装着させることができる。または他の形態のケージに取り換え装着が可能である。
【0051】
したがって、一つのミドルプレート355に対して多様な外形または大きさを備えた多数のケージのうち、施術に適合した形態を備えたいずれか一つのケージ310を選択してミドルプレート355と結合させて施術に利用できるようになる。
【0052】
このように、ミドルプレート355とケージ310の後側の間の結合がスライド結合318、358のように着脱可能な結合であれば、必要に応じて他の外形的な大きさや形態を有する他のケージに選択的に取り替えまたは交換して使用できるという点でも好ましい。
【0053】
そして、互いに隣り合う脊椎骨1、2の間に、ケージ310が一定水準挿入されるとミドルプレート355が脊椎骨1、2に係止されるように、
図4に示されたようにミドルプレート355の高さがケージ
310の高さより大きく形成されることが好ましい。
【0054】
ミドルプレート355の高さがケージ
310の高さより大きく形成されていると、ケージ310を両脊椎骨1、2の間に挿入させる時にミドルプレート355が脊椎骨1、2に係止されるため、ケージ310が過度に挿入されることを予防することができる。
【0055】
次に、
図1に
図3をさらに参照して展開プレート351、352について説明する。
【0056】
図3は、本発明の第1実施例に係る脊椎固定装置において、ミドルプレート355に結合された展開プレート351、352の回転を概略的に示した側面図である。
【0057】
図1および
図3を参照すると、展開プレート351、352は一側端がミドルプレート355に折り畳み式で回動可能に結合される。そして、ミドルプレート355と展開プレート351、352の間の結合部位を中心として任意の角度αに展開プレート351、352が回転され得る。
【0058】
このようなミドルプレート355と展開プレート351、352の間の結合はヒンジ結合330であることが好ましい。
【0059】
展開プレート351、352はミドルプレート355とヒンジ結合され、互いに隣り合う脊椎骨1、2のうちいずれか一つに固定される。
【0060】
より具体的には、上側の展開プレート351の一側端がミドルプレート355の上側端に結合されるか、下側の展開プレート352の一側端がミドルプレート355の下側端に結合される。
【0061】
このように、展開プレート351、352がミドルプレート355にヒンジ結合330されているため、展開プレート351、352はヒンジ結合330の中心軸を中心に任意の角度αに回転され得る。
【0062】
ケージ310が互いに隣り合う脊椎骨1、2の間に配置されるまで、展開プレート351、352とミドルプレート355の後側面の間の結合角度αは約90度をなしている。
【0063】
ここで、展開プレート351、352は図面に示されたように、ヒンジ結合330を中心にミドルプレート355に対して折り畳まれている状態であると言える。
【0064】
互いに隣り合う脊椎骨1、2の間にケージ310が挿入されると、ケージ310の位置が変動せず固定され得るようにするために、
図3に示されたように、展開プレート351、352がヒンジ結合330を中心に回転される。
【0065】
そして、展開プレート351、352が広げられるように回転されると、ミドルプレート355の後側と展開プレート351、352との間の結合角αの大きさが大きくなる。好ましくは、結合角αが180度となるように大きくなる。
【0066】
このように展開プレート351、352はミドルプレート355に対して広げられると言え、展開プレート351、352が展開されるともいえる。
【0067】
図3で結合角αが180度となった時のように、展開プレート351、352がミドルプレート355とのヒンジ結合330を中心に広げられるように展開されると、展開プレート351、352の一側面が脊椎骨1、2に近接または接するようになる。
【0068】
脊椎骨1、2に近接または接することになった展開プレート351、352が後述する固定手段によって脊椎骨1、2に結合されると、脊椎骨1、2に固定された展開プレート351、352とヒンジ結合330されたミドルプレート355がケージ310を支持できるようになる。
【0069】
展開プレート351、352は生体親和性の素材で形成されることが好ましい。生体親和性素材で形成されると体内で拒否反応の発生を抑制することができる。例えば、展開プレート351、352はチタンのように生体親和性と耐久性の高い素材からなることも好ましい。
【0070】
このような脊椎固定装置には、好ましくは、固定手段がさらに含まれることができ、
図1および
図4を参照して説明する。
【0071】
図4は、本発明の第1実施例に係る脊椎固定装置の後側の姿を概略的に示した図面である。
【0072】
図1および
図4を参照すると、本発明の第1実施例に係る脊椎固定装置の固定手段は展開プレート351、352を互いに隣り合う脊椎骨1、2に固定させる。
【0073】
このような固定手段の好ましい例として、固定ボルト180を挙げることができる。展開プレート351、352には、固定ボルト180が挿入されて脊椎骨1、2とボルト止めされ得るようにねじ孔353が設けられていることが好ましい。
【0074】
展開プレート351、352に設けられたねじ孔353を通じて固定ボルト180が挿入されながら脊椎骨1、2にボルト止めされ、互いに隣り合う脊椎骨1、2の間に配置されたケージ310の位置が固定され得る。
【0075】
そして、展開プレート351、352のそれぞれには、脊椎骨1、2にボルト止めされた固定ボルト180のヘッドがねじ孔353から突出することを抑制するために、ねじ孔353の少なくとも一部分をカバーするボルトカバー370が設けられていることが好ましい。
【0076】
図1および
図4に図示された通り、展開プレート351、352にはボルトカバー370が設けられている。ボルトカバー370はカバーの中心軸371を通じて展開プレート351、352と結合され、カバーの中心軸371を中心としてボルトカバー370が回転され得る。
【0077】
固定ボルト180がねじ孔353を通じて脊椎骨1、2にボルト止めされると、固定ボルト180のヘッドがねじ孔353から突出しないようにボルトカバー370がカバーの中心軸371を中心に回転してねじ孔353の少なくとも一部分をカバーする。ねじ孔353の少なくとも一部分がボルトカバー370によりカバーされるため、固定ボルト180が緩むことが抑制される。
【0078】
そして、ミドルプレート355にはクローザー(closer)390が設けられていることも好ましい。
【0079】
クローザー390は、展開プレート351、352がミドルプレート355とのヒンジ結合を中心として回転して展開した状態から再び反対方向に折り畳まれずに広げられた状態を維持できるようにミドルプレート355に設けられる。
【0080】
クローザー390は
図1に図示された通り、ミドルプレート355の後側で結合されるものの、回転できるように結合される。クローザー390は
図4に点線で示されたように、展開プレート351、352が180度に広げられるまで展開プレート351、352の動きの妨げとならない状態にある。
【0081】
この後、展開プレート351、352が180度に展開すると、展開プレート351、352が再び折り畳まれずに展開した状態を維持できるようにクローザー390が回転して展開プレート351、352の一部分をカバーする。ここでクローザー390はミドルプレート355と結合された部位を中心として回転され得ることが好ましい。
【0082】
クローザー390が回転すると、クローザー390の両終端が、
図1および
図4に示されたように、展開プレート351、352がヒンジ結合された部分をケージ310の後側でカバーすることになる。
【0083】
したがって、展開プレート351、352が折り畳まれないようにクローザー390の両終端が防いでくれるため、展開プレート351、352は展開した状態を維持することができる。
【0084】
そして、クローザー390の回転中心側にはケージホルダー(図示されず)により保持され得るように、ホールディング孔396が設けられていることが好ましい。
【0085】
このホールディング孔396の内周面には、ケージホルダーのホルダーロッド(図示されず)と結合され得るようにねじ山が形成されていることが好ましい。ホルダーロッドがホールディング孔396にボルト結合をしながら脊椎固定装置がケージホルダーによって保持され得る。
【0086】
参考として、ケージ310の後側にクローザー390のホールディング孔396と連通する孔が設けられているのも好ましい。クローザー390のホールディング孔396と連通するケージ310の孔もホルダーロッドと結合され得るようにねじ山が形成されていることも好ましい。
【0087】
次に、本発明の第2実施例に係る脊椎固定装置について説明する。
【0088】
ここで、前述した第1実施例と同様に、説明および理解を助けるために、ケージの前側は互いに隣り合う脊椎骨の間に先に挿入される前側を意味する。したがって、後側は前側の反対側である後側となる。
【0089】
そして、前述した実施例の説明と同様に、側面図で右側がケージの前側であり、左側はケージの後側であるものとして説明する。
【0090】
図5は、本発明の第2実施例に係る脊椎固定装置が互いに隣り合う脊椎骨の間に配置された姿を概略的に示した側断面図である。
【0091】
図5を参照して説明すると、本発明の第2実施例に係る脊椎固定装置はケージ110および展開プレート151、152を含む。
【0092】
ケージ110は任意の大きさを具備している。ケージ110は互いに隣り合う脊椎骨1、2の間に挿入されて配置され、脊椎骨1、2の間の間隔を確保する。
【0093】
そして、ケージ110の内側には人工骨(図示されず)が内在され得る人工骨空間112が設けられていることが好ましい。脊椎骨1、2の間にケージ110が挿入されて配置された後、ケージ110の人工骨空間112の内側に人工骨または合成アグレゲート(以下、人工骨と称する)が注入され得る。
【0094】
このようなケージ110の素材は、高強度、高剛性、高温耐性、耐化学性を備えた高分子樹脂材であって、MRI、医療用インプラントに使われる生体材料であることが好ましい。例えば、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK:Poly Ether Ether Ketone)からなることも好ましい。
【0095】
そして、ケージ110には人工骨空間112と連通する人工骨孔114が形成されていることも好ましい。
図5ではケージ110の上側と下側に人工骨孔114が形成されているものを例示的に図示した。
【0096】
ケージ110を両脊椎骨1、2の間に挿入させる時にケージ110が過度に挿入されることを予防できることが好ましい。したがって、互いに隣り合う脊椎骨1、2の間にケージ110が一定水準挿入されると、脊椎骨1、2に係止される係止段118がケージ110の後側に設けられることが好ましい。
【0097】
そして、ケージ110の後側には展開プレート151、152が結合される。展開プレート151、152は互いに隣り合う脊椎骨1、2に固定されるために設けられる。
【0098】
そして、ケージ110と展開プレート151、152の間の結合部位130を中心として任意の角度で展開プレート151、152が回転され得ることが好ましい。
【0099】
ここで、
図6をさらに参照して展開プレート151、152の回転について説明する。
【0100】
図6は、本発明の第2実施例に係る脊椎固定装置において、ケージ110の後側に展開プレート151、152が回転結合されて任意の角度αに回転することを概略的に示した側面図である。
【0101】
図5および
図6に示されたように、展開プレート151、152の一側端がケージ110の後側の一部分に結合される。好ましくは、展開プレート151、152の一側端がケージ110に折り畳み式で回動可能に結合される。
【0102】
したがって、ケージ110の後側に結合された展開プレート151、152は、結合部位130を中心として任意の角度αに回転され得る。
【0103】
展開プレート151、152が回転され得るように展開プレート151、152の一側端がケージ110の後側の一部分にヒンジ結合130されることも好ましい。
【0104】
このように、展開プレート151、152はヒンジ結合130中心軸を中心に任意の角度αに回転され得る。
【0105】
ここで、ヒンジ結合130中心軸を中心として展開プレート151、152とケージ110の後側面の間の角度αを展開プレート151とケージ110の間の結合角αとすることができる。
【0106】
脊椎固定装置100が互いに隣り合う脊椎骨1、2の間に配置されるまで、展開プレート151、152とケージ110の後側面の間の結合角度αは約90度をなし、ヒンジ結合130を中心にケージ110に対して折り畳まれている状態と言える。
【0107】
そして、互いに隣り合う脊椎骨1、2の間にケージ110が挿入されて配置されると、ケージ110の位置が変動せずに固定されるようにするために、
図6に示されたように、展開プレート151、152がヒンジ結合130を中心に回転され得る。
【0108】
ここで、ケージ110の後側と展開プレート151、152の間の結合角αの大きさが大きくなる。好ましくは結合角αが180度となるように大きくなる。
【0109】
このように展開プレート151、152はケージ110に対して広げられていると言え、展開プレート151、152が展開されるとも言える。
【0110】
そして、結合角αが180度になった時に
図5に図示された通りになる。
【0111】
脊椎骨1、2に近接または接することになった展開プレート151、152が脊椎骨1、2に固定されると、ケージ110が展開プレート151、152と結合されているため、その結果、ケージ110が両脊椎骨1、2の間で固定される。
【0112】
展開プレート151、152は多数個設けられることも好ましい。図面に示されたように、ケージ110の後側から上側に一つの展開プレート151が結合され、下側に他の一つの展開プレート152が結合されることも好ましい。
【0113】
このような展開プレート151、152は生体親和性の素材で形成されることが好ましい。生体親和性の素材で形成されると体内で拒否反応の発生を抑制することができる。例えば、展開プレート151、152はチタンのように生体親和性と耐久性の高い素材からなることも好ましい。
【0114】
ここで、
図7aおよび
図7bをさらに参照して固定手段について説明する。
【0115】
図7aおよび
図7bは、本発明の第2実施例に係る脊椎固定装置の後側の姿を概略的に示した図面である。
【0116】
図5、
図7aおよび
図7bを参照すると、固定手段は展開プレート151、152を互いに隣り合う脊椎骨1、2に固定させる。
【0117】
このような固定手段の好ましい例として、固定ボルト180を挙げることができ、このような場合、固定部150には固定ボルト180が挿入されて脊椎骨1、2とボルト止めされ得るようにねじ孔153が設けられていることが好ましい。
【0118】
展開プレート151、152に設けられたねじ孔153を通じて固定ボルト180が挿入されながら脊椎骨1、2にボルト止めされ、互いに隣り合う脊椎骨1、2の間に配置されたケージ110の位置が固定され得るようになる。
【0119】
そして、展開プレート151、152のそれぞれには、脊椎骨1、2にボルト止めされた固定ボルト180のヘッドがねじ孔153から突出することを抑制するために、ねじ孔153の少なくとも一部分をカバーするボルトカバー170が設けられていることが好ましい。
【0120】
図7aに示されたように展開プレート151、152にはボルトカバー170が設けられている。ボルトカバー170はカバーの中心軸171を通じて展開プレート151、152と結合され、カバーの中心軸171を中心としてボルトカバー170が回転され得る。
【0121】
図7bに示されたように、固定ボルト180がねじ孔153を通じて脊椎骨1、2にボルト止めされると、固定ボルト180のヘッドがねじ孔153から突出しないように、ロックカバー170がカバーの中心軸171を中心に回転してねじ孔153の少なくとも一部分をカバーする。ねじ孔153の少なくとも一部分がロックカバー170によりカバーされるため、固定ボルト180が緩むことが抑制される。
【0122】
そして、
図5、
図7aおよび
図7bに示されたように、ヒンジ結合130を中心として、任意の角度αが180度となるように展開プレート151、152が展開した状態から再び反対方向に折り畳まれずに広げられた状態を維持できるように、クローザー190が設けられることも好ましい。
【0123】
すなわち、ヒンジ結合130を中心として任意の角度αに回転して広げられた展開プレート151、152が折り畳まれることを抑制するクローザーがケージ110に設けられる。
【0124】
このようなクローザー190は
図5に図示された通り、ケージ110の後側に結合されるものの、回転できるように結合される。
図7aに図示された通り、クローザー190は展開プレート151、152が180度に広げられるまで展開プレート151、152の動きの妨げとならない状態にある。
【0125】
この後、展開プレート151、152が180度に展開すると、展開プレート151、152が再び折り畳まれずに展開した状態を維持できるようにクローザー190が回転され得る。ここでクローザー190はケージ110と結合された部位を中心として回転され得ることが好ましい。
【0126】
クローザー190が回転すると、クローザー190の両終端が、
図7bに図示された通り、展開プレート151、152がヒンジ結合された部分をケージ110の後側でカバーすることになる。
【0127】
したがって、展開プレート151、152が折り畳まれないようにクローザー190の両終端が防いでくれるため、展開プレート151、152は展開した状態を維持することができるようになる。
【0128】
そして、クローザー190の回転中心側にはケージホルダー(図示されず)により保持され得るようにホールディング孔196が設けられていることが好ましい。
【0129】
このホールディング孔196の内周面には、ケージホルダーのホルダーロッド(図示されず)と結合され得るようにねじ山が形成されていることが好ましい。ホルダーロッドがホールディング孔196にボルト結合をしながら脊椎固定装置がケージホルダーによって保持され得る。
【0130】
以上で説明したような実施例の脊椎固定装置に、次のような展開制限手段がさらに設けられることも好ましい。
【0131】
図8は、本発明の実施例に係る脊椎固定装置にさらに含まれ得る展開制限手段の例示的な一形態を概略的に示した部分拡大図である。
【0132】
図8を参照すると、展開制限手段は展開プレート1510がヒンジ結合1300を中心に回転するものの、180度を超過して回転することを制限する。
【0133】
このような展開制限手段の好ましい例として展開制限部1515が存在し得る。
【0134】
前述した第1実施例の脊椎固定装置の場合、展開プレート1510がヒンジ結合1300を中心に一定の角度以上展開することを制限する展開制限部1515が展開プレート1510の後側に設けられることが好ましい。
【0135】
ここで、図面番号1400は第1実施例でのミドルプレート(355、
図4参照)を示したものと見ることができる。展開制限部1515がケージの後側のミドルプレート1400の一部分に接して展開プレート1510が一定の角度以上展開することが制限される。
【0136】
そして、回転可能な最大角度は180度であることが好ましい。展開プレート1510が180度以上回転すると、ケージが脊椎骨の間から外側に離脱することが発生し得る。
【0137】
したがって、展開プレート1510が180度以上回転することによってケージが離脱することを抑制するために、展開制限部1515が設けられているとさらに好ましい。
【0138】
これと類似する形態として
図9に図示されたような形態も好ましい。
【0139】
図9は、本発明の実施例に係る脊椎固定装置にさらに含まれ得る展開制限手段の例示的な応用形態を概略的に示した部分拡大図である。
【0140】
図9に図示された通り、展開制限部1515が収容される制限部収容溝1425がミドルプレート1400に設けられていることも好ましい。
【0141】
図9に示されたように、展開制限部1515が装着される制限部収容溝1425がミドルプレート1400に形成されており、展開プレート1510がヒンジ結合1300を中心に180度回転すると、展開制限部1515が制限部収容溝1425に収容されながらミドルプレート1400に接することになる。したがって、展開プレート1510のそれ以上の回転が抑制される。
【0142】
図10は、本発明の実施例に係る脊椎固定装置にさらに含まれ得る展開制限手段のさらに他の形態を概略的に示した部分拡大図である。
【0143】
図10に図示された通り、展開制限部1415がミドルプレート1400側に設けられており、ヒンジ結合1300を中心に回転する展開プレート1510が展開制限部1415に接することになってそれ以上の回転が抑制される形態も十分に可能である。
【0144】
一方、
図11に示されたような形態も可能である。
【0145】
図11は、本発明の実施例に係る脊椎固定装置にさらに含まれ得る展開制限手段の変形された形態を概略的に示した部分拡大図である。
【0146】
図11に示されたように、ミドルプレート1400の後側に設けられ、ヒンジ結合1300を中心に展開プレート1510が一定の角度で回転して展開されると、展開プレート1510の一部分に接することになってそれ以上の展開を制限する展開制限部1417も好ましい。
【0147】
展開制限部1417がヒンジ結合1300軸に平行な方向にケージの後側のミドルプレート1400の一部分に形成されていると、展開プレート1510の結合角が180度になる時に展開制限部1417に接することになってそれ以上の回転が制限される。
【0148】
そして、前記のように
図8〜
図11を参照して説明した展開制限部は、前述した第2実施例に係る脊椎固定装置にも当然設けられていてもよく、これもまた好ましい。
【0149】
第2実施例に係る脊椎固定装置の場合、前述した
図8〜
図11での図面番号1400がケージ(110、
図5参照)の一部分を指示するものと見ることができ、それ以外の部分は前述した
図8〜
図11を参照した説明と同様に適用される。
【0150】
以上で説明したような本発明の第2実施例または第1実施例に係る脊椎固定装置は、次の通りケージホルダーに保持されて利用され得る。
【0151】
図12は、本発明の第1実施例に係る脊椎固定装置とケージホルダーを概略的に示した側断面図である。
【0152】
図12を参照すると、ケージホルダー500は脊椎固定装置300を保持する。ケージホルダー500は脊椎固定装置100を互いに隣り合う脊椎骨の間に挿入させるために、使用者が操作制御できるように設けられる機構と言える。
【0153】
このようなケージホルダー500にはホルダー取っ手510、ホルダーアーム520とホルダーロッド540がある。
【0154】
ホルダー取っ手510は使用者がケージホルダー500を把持できるように設けられるものであり、ケージホルダー500の後側に位置する。ホルダー取っ手510はホルダーアーム520とホルダーロッド540を支持する。
【0155】
図12に図示された通り、ホルダーアーム520は少なくとも一部分がパイプのように内側に空間があり、この空間にホルダーロッド540が内在される。ホルダーアーム520はホルダーロッド540を外部から保護し支持する。
【0156】
ホルダーロッド540は脊椎固定装置300を保持するために、前側端にねじ山543が形成されている。そして、ケージホルダー500のホルダーロッド540のねじ山543が形成された前側端がミドルプレート355のホールディング孔にボルト止めされて脊椎固定装置300が保持され得る。
【0157】
ホルダーロッド540の前側端にねじ山543が形成されているため、脊椎固定装置300のミドルプレート355のホールディング孔にねじ山543が挿入されながらボルト止め結合され得る。このようにボルト止め結合されて脊椎固定装置300はケージホルダー500に保持される。
【0158】
ホルダーロッド540の回転方向によりホルダーロッド540の前側端と脊椎固定装置100との結合が行われるか反対に解除され得る。
【0159】
一方、ホルダーアーム520の前側端には支持台530が設けられている。支持台530はミドルプレート355にヒンジ結合された展開プレート351、352の後側の一部分と接して保持する。
【0160】
図13は、本発明の第2実施例に係る脊椎固定装置とケージホルダーを概略的に示した側断面図である。
【0161】
図13に図示された通り、ケージホルダー500は脊椎固定装置100を保持する。ケージホルダー500はホルダー取っ手510、ホルダーアーム520とホルダーロッド540が設けられており、前述と大同小異である。
【0162】
脊椎固定装置100のケージ110の後側には、前述した第2実施例に係る脊椎固定装置100で言及した通り、ホルダーロッド540の前側端543がボルト止めされて挿入され得るホールディング溝またはホールディング孔が形成されている
【0163】
ホルダーロッド540の前側端にねじ山543が形成されているため、脊椎固定装置100のケージ110に設けられたホールディング孔116にねじ山543が挿入されながらボルト止め結合され得る。このようにボルト止め結合て脊椎固定装置100はケージホルダー500に保持される。
【0164】
ホルダーロッド540の回転方向によりホルダーロッド540の前側端と脊椎固定装置100との結合が行われるか反対に解除され得る。
【0165】
一方、ホルダーアーム520の前側端には支持台530が設けられている。支持台530はケージ110の後側にヒンジ結合された展開プレート151、152の後側の一部分と接して保持する。
【0166】
以上で説明した通り、本発明に係る脊椎固定装置は、従来のようにケージを挿入した後にプレートを当てる必要がなく、ケージを脊椎骨の間に正確かつ安定して固定させることができるため、ケージ挿入施術の正確性を安定して確保することができる長所がある。
【0167】
以上で説明された通り、本発明に対する具体的な説明は添付された図面を参照した実施例によってなされたが、前述した実施例は本発明の好ましい実施例を挙げて説明しただけであるため、本発明が前記の実施例にのみ限定されるものと理解されてはならず、本発明の権利範囲は後述する特許請求の範囲およびその均等な概念として理解されるべきである。