特許第6827104号(P6827104)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6827104
(24)【登録日】2021年1月20日
(45)【発行日】2021年2月10日
(54)【発明の名称】硬膜外針組立体
(51)【国際特許分類】
   A61M 25/00 20060101AFI20210128BHJP
【FI】
   A61M25/00 690
【請求項の数】6
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2019-507063(P2019-507063)
(86)(22)【出願日】2017年2月17日
(65)【公表番号】特表2019-514646(P2019-514646A)
(43)【公表日】2019年6月6日
(86)【国際出願番号】US2017018341
(87)【国際公開番号】WO2017184243
(87)【国際公開日】20171026
【審査請求日】2019年12月4日
(31)【優先権主張番号】15/133,660
(32)【優先日】2016年4月20日
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】15/354,249
(32)【優先日】2016年11月17日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】518372420
【氏名又は名称】ミッサル ゲール
【氏名又は名称原語表記】MISLE,Gayle
(74)【代理人】
【識別番号】110002262
【氏名又は名称】TRY国際特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】ミッサル ゲール
【審査官】 宮崎 敏長
(56)【参考文献】
【文献】 特開平10−305101(JP,A)
【文献】 特開2003−175111(JP,A)
【文献】 米国特許第05312351(US,A)
【文献】 特表2007−516739(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61B 17/00
A61B 17/34
A61B 5/178
A61B 5/32
A61M 25/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
硬膜外針組立体であって、硬膜外針ハブと、細長い硬膜外針と、注射針組立体とを含み、
前記硬膜外針ハブは、前端及び後端を有し、
前記硬膜外針ハブは、それを通して延在する第1穴を有し、
前記細長い硬膜外針は、前端及び後端を有し、それを通して後端及び前端を有する第2穴が延在し、
前記硬膜外針の前記後端は、前記硬膜外針ハブの前記前端から前方に延在するように、前記硬膜外針ハブの前記前端に固定され、
前記硬膜外針内の前記第2穴の前記後端は、前記硬膜外針ハブ内の前記第1穴と連通し、
前記硬膜外針の前記前端は鋭利にされ、
前記注射針組立体は、前端及び後端を有する注射針ハブを含み、前記注射針ハブは、それを通して延在する穴を有し、
前記注射針組立体は、前端及び後端を有する細長い中空の注射針を含み、
前記細長い中空の注射針の前記後端は、前記注射針ハブに固定され、
前記細長い中空の注射針の前記前端は、尖端を有し、
前記細長い中空の注射針の前記後端は、前記注射針ハブの前記穴と連通し、
前記注射針ハブは、前記硬膜外針に摺動可能に取り付けられ、それにより、前記硬膜外針は、前記注射針ハブの前記後端、前記注射針ハブ内の前記穴、及び前記注射針を通して摺動可能に延在し、
前記注射針ハブ及び前記注射針は、前記硬膜外針及び前記硬膜外針ハブに対して第1の引き込み位置と第2の伸長位置との間で摺動可能に移動可能であり、
前記注射針ハブ及び前記注射針が前記第1の引き込み位置にあるとき、前記注射針の前記前端は、前記硬膜外針の前記前端の後方に配置され、
前記注射針ハブ及び前記注射針が前記第2の伸長位置にあるとき、前記注射針の前記前端は、前記硬膜外針の前記前端の前方に配置される、ことを特徴とする硬膜外針組立体。
【請求項2】
前記硬膜外針ハブは、その前端にそこから前方に延在するドッキング部を有し、前記注射針ハブの前記後端は、前記注射針ハブ及び前記注射針を前記第1の引き込み位置に選択的に維持するように、前記硬膜外針ハブの前記ドッキング部を受け入れる、ことを特徴とする請求項1に記載の硬膜外針組立体。
【請求項3】
内端及び外端を有するウイングを更に含み、前記ウイングの前記内端は前記注射針ハブに固定され、それにより、前記ウイングは前記注射針ハブから外方に延在する、ことを特徴とする請求項1に記載の硬膜外針組立体。
【請求項4】
前記注射針ハブが前記硬膜外針に対して摺動可能に移動するのを確実に防止するために、前記硬膜外針が延在する前記注射針ハブに、前記硬膜外針と摩擦係合するシールが配置される、ことを特徴とする請求項1に記載の硬膜外針組立体。
【請求項5】
前記シールを前記注射針ハブ内に維持するために、シールリテーナが前記注射針ハブに配置される、ことを特徴とする請求項4に記載の硬膜外針組立体。
【請求項6】
前記注射針ハブの前記後端には、径方向に離間されたスロットが形成される、ことを特徴とする請求項2に記載の硬膜外針組立体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
あなたの申立人として、アメリカ合衆国の国民であり、カリフォルニア州の居住者であるGAYLE MISLE(郵便局の住所が、31 South El Camino Real、Millbrae、CA 94030)と、アメリカ合衆国の国民であり、ユタ州の居住者であるRYAN C. PATTERSON(郵便局の住所が、297 Frontier Road、Farmington、Utah、84025である)と、アメリカ合衆国の国民であり、ユタ州の居住者であるTRENT J. PERRY(郵便局の住所が、420 East 650 South、Kaysville、Utah 84037である)とは、以下の明細書に記載された発明のために特許証が付与されることを祈る。
【0002】
<関連出願の相互参照>
本出願は、2016年4月20日に出願された「カニューレと針組立体」と題する出願番号第15/133,660号の一部継続出願である。
本発明は硬膜外針組立体に関し、より詳しくは、膝、腕、肩、背中などの人の様々な部位に又は動物に硬膜外針を挿入することを可能にする注射針組立体に関する。
(関連技術の説明)
【0003】
硬膜外針は、麻酔剤及び/又は薬剤を脊椎の硬膜外腔に注入するために非外科的療法で通常使用される針である。
【背景技術】
【0004】
従来の硬膜外針は、近位端、遠位端及びそこを通して延在する軸方向中空穴を有する細長い針を含む。従来の硬膜外針はまた、近位端、遠位端及び内径を有する開放通路を有するハブを含み、ハブは、その細長い針に取り付けられて、細長い針の中空穴は、開放通路と流体連通し、且つ開放通路と実質的に軸方向に整列している。
【0005】
従来の硬膜外針は、挿入中に硬膜を穿刺することを回避し、カテーテルの配置の方向を指示するように設計された、細長い針の外端に平坦な鈍い斜面を有する。硬膜外麻酔は、陣痛、分娩、胸部手術及び開腹手術のための疼痛管理のための局所麻酔に使用される。
【0006】
硬膜外針を置くために、麻酔医や注射する人は、まず、大きな穴の皮下注射針を使用して皮膚に切開又はホールを作る。麻酔医や注射する人は、次に、皮下注射針を下に置く。次いで、注射する人は針ホールを見つけようとし、皮膚における切開又はホールを介して硬膜外針を通す。通常、注射する人は、ヒトの皮膚に大きなホールを作り出すために必要以上に大きな皮下注射針を使用するので、針ホールを通る皮下注射針の挿入が多少容易になる。したがって、従来技術の方法は2段階プロセスである。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
この概要は、以下の「詳細な説明」でさらに説明する概念の選択を簡略化した形で紹介するために提供される。この概要は、主張される主題の重要な側面又は本質的な側面を特定することを意図しない。さらに、この概要は、主張される主題の範囲を決定する補助としての使用を意図しない。
【0008】
人又は動物に薬剤、麻酔剤などを注射するための硬膜外針組立体が開示される。硬膜外針組立体は、前端及び後端を有する硬膜外針ハブを含み、この硬膜外針ハブは、それを通して延在する第1穴を有する。細長い硬膜外針が、前端及び後端を有し、それを通して後端及び前端を有する第2穴が延在する。硬膜外針の後端は、硬膜外針ハブの前端に固定されて、硬膜外針ハブの前端から前方に延在し、硬膜外針の第2穴の後端が硬膜外針ハブの第1穴と連通する硬膜外針の前端は鋭利にされる。硬膜外針ハブは、その前端にそこから前方に延在するドッキング部を有する。
【0009】
本発明の硬膜外針組立体はまた、前端及び後端を有する注射針ハブを含む注射針組立体を含む。注射針ハブは、それを通して延在する穴を有し、注射針ハブの穴は、その後端に拡大穴部を有する。注射針組立体は、前端及び後端を有する細長い中空注射針を含む。注射針組立体の細長い中空注射針の後端は、注射針ハブに固定される。細長い中空注射針の前端は尖端を有し、細長い中空注射針の後端は注射針ハブの穴と連通する。注射針組立体はまた、内端及び外端を有するウイングを含む。ウイングの内端は注射針ハブに固定され、それにより、ウイングは注射針ハブから外方に延在する。
【0010】
注射針ハブは、硬膜外針に摺動可能に取り付けられ、それにより、硬膜外針は、注射針ハブの後端、注射針ハブ内の穴、及び注射針を通して摺動可能に延在する。注射針ハブ及び注射針は、硬膜外針に対して第1のドッキング位置と第2の伸長位置との間で摺動可能に移動可能である。注射針ハブの後端は、注射針ハブ及び注射針を第1のドッキング位置に選択的に維持するように、硬膜外針ハブのドッキング部を受け入れる。注射針ハブ及び注射針が第1のドッキング位置にあるとき、注射針の前端は、硬膜外針の前端の後方に配置される。注射針ハブ及び注射針が伸長位置にあるとき、注射針の前端は、硬膜外針の前端の前方に配置される。
【0011】
好ましい実施形態では、注射針組立体は、注射針ハブが硬膜外針に対して摺動可能に移動するのを確実に防止するために、硬膜外針が延在する注射針ハブに配置され、硬膜外針と摩擦係合するシールを含む。好ましい実施形態では、シールを注射針ハブ内に維持するために、シールリテーナが注射針ハブに配置される。好ましい実施形態では、注射針ハブの後端には、径方向に離間されたスロットが形成される。
【0012】
本発明の硬膜外針組立体を使用する方法も説明される。
【0013】
従って、本発明の主要な目的は、改善された硬膜外針組立体を提供することである。
【0014】
本発明の別の目的は、注射する人が硬膜外針を挿入する前に人又は動物の皮膚に開口を作り出すために皮下注射針などを使用する必要性を排除する硬膜外針組立体を提供することである。
【0015】
本発明の他の目的は、硬膜外針に摺動可能に取り付けられた注射針組立体を含む硬膜外針組立体を提供することである。
【0016】
これらの目的及び他の目的は、当業者には明らかであろう。
【図面の簡単な説明】
【0017】
本発明の非限定的且つ非網羅的な実施形態を以下の図面を参照して説明するが、特に明記しない限り、様々な図を通して同様の参照符号は同様の部品を指す。
図1】本発明の硬膜外針組立体の後方斜視図である。
図2】本発明の硬膜外針組立体の分解斜視図である。
図3】硬膜外針上で摺動可能に移動される注射針組立体を示し、硬膜外針組立体のスタイレットがそこから部分的に除去された硬膜外針組立体の斜視図である。
図4】硬膜外針から除去された注射針組立体を示す斜視図である。
図5】注射針組立体の分解斜視図である。
図6】麻酔剤及び/又は薬剤を人又は動物に注射するために本発明の硬膜外針組立体を使用する方式を示す斜視図である。
図7】麻酔剤及び/又は薬剤を人又は動物に注射するために本発明の硬膜外針組立体を使用する方式を示す斜視図である。
図8】麻酔剤及び/又は薬剤を人又は動物に注射するために本発明の硬膜外針組立体を使用する方式を示す斜視図である。
図9】麻酔剤及び/又は薬剤を人又は動物に注射するために本発明の硬膜外針組立体を使用する方式を示す斜視図である。
図10】麻酔剤及び/又は薬剤を人又は動物に注射するために本発明の硬膜外針組立体を使用する方式を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
複数の実施形態は、本明細書の一部を形成し、例示として特定の例示的な実施形態を示す添付の図面を参照して、以下により完全に説明される。これらの実施形態は、当業者が本発明を実施できるように十分に詳細に開示されている。しかしながら、実施形態は、多くの異なる形態で実施されてもよく、本明細書に記載の実施形態に限定されると解釈されるべきではない。したがって、以下の詳細な説明は、本発明の範囲が添付の特許請求の範囲によってのみ規定されるという点で限定的な意味で解釈されるべきではない。
符号10は、本発明の硬膜外針組立体を指す。組立体10は、硬膜外ハブ14とハブ14から前方に延在する細長い中空針16とを有する従来の硬膜外針12を含む。説明のために、ハブ14は、後端18及び前端20を有するものとして説明する。ハブ14は、それを通して延在する穴22を有する。ハブ14の前端には、前方に延在する中空ドッキング部24が設けられる。針16の後端は、針16の穴がハブ14の穴22と連通するように、ハブ14の前端に固定される。針16の前端26は、鋭利にされる。針16は、直線状又はわずかに湾曲していてもよい。
【0019】
多くの場合、針16を補強し、針16を人又は動物に挿入するときに組織材料などが針16の内部に入るのを防止するために、スタイレット針28が硬膜外針12と共に使用される。スタイレット針28はハブ30と針32とを含む。針32は、図に示されるように、ハブ14の穴22に挿入され、針16の内部に挿入される。そのように挿入されると、ハブ14の後端は、ハブ30を通して延在する穴34の前端によって受け入れられる。
【0020】
符号36は、本発明の注射針組立体を指す。注射針組立体36は、テーパ状の前端40、拡大された本体部42及び後端44を有するハブ38を含む。穴46は、注射針組立体36を通して延在し、その後端は、その前端より大きい。中空注射針48は、ハブ38に固定され、ハブ38から前方に延在する。注射針48は、鋭利な前端50を有する。針48の内部51は、穴46の前端と連通する。本体部42は、それに形成された半径方向離間された複数のスロット52を有する。ウイング54は、その内端56がハブ38に固定され、そこから外方に延在する。ウイング54を容易に把持できるように、ウイング54に凹部58を形成することが好ましい。
【0021】
好ましくは、注射針組立体36は、スリット62が形成され穴46に配置された円盤状シール60を含む。シール60は、内部に形成された中央開口66を有するリテーナ64によって穴46内に保持される。注射針48は、硬膜外針16より3ゲージサイズ大きいことが好ましい。
【0022】
硬膜外針組立体10は、以下に説明するように組み立てられ、使用される。硬膜外針10がスタイレット針28を含むと仮定すると、スタイレット針28の針32は、ハブ14の後端18がスタイレット28のハブ30の穴34の前端によって受け入れられてスタイレット針28のハブ30の前端がハブ14(に当接するまで、ハブ14の穴22の後端に挿入される。針32は、針16内に配置される。そのとき、スタイレット28の針32の前端は、針16の前端26のわずかに内方に配置される。針16が人又は動物に挿入されるとき、針32は針16を補強し、組織材料が針16の前端26に入るのを防止する。
【0023】
まだ行っていない場合に注射針組立体36は針16上に滑る。針16は、ハブ38の穴46を通して針48内に延在する。注射針組立体36は、その前端50が針16の前端26の直前に位置するまで、針16上で滑る(図6)。次に、硬膜外針組立体10は、針48の鋭利な前端50が人又は動物の皮膚68に刺入するように、図6の位置から図7の位置に移動される。
【0024】
次に、注射針組立体36が所定の位置に保持されながら、針16は、人又は動物に部分的に延在される(図8)。次いで、注射針組立体36は、針16に対してそのドッキング位置まで後方に摺動可能に移動され、本体部42の後端は、ハブ14のドッキング部26上で滑る。本体部42上のスロット52は、本体部42の後端が外方にいくらか偏向して、本体部42の後端がドッキング部26上で滑ることを可能にする。本体部42がドッキング部26上で滑ったとき、本体部42とドッキング部26との摩擦係合により、本体部42はドッキング部26上に確実に維持される。
【0025】
次いで、針16は、適切な深さに達するまで人又は動物に延在される。組立体がスタイレット針28を含む場合、スタイレット針28は、次に、組立体から取り外される。次いで、注射器又は他の医療装置がハブ14に結合されて、薬剤又は麻酔剤が人又は動物に注入され得る。薬剤又は麻酔剤が人又は動物に注入されると、人又は動物から針12を取り外すように硬膜外針組立体10は人又は動物から離れる。
本発明は、ハブ14の前端にドッキング部26を含むことが好ましいが、場合によってはドッキング部が省略されてもよい。ウイング54を利用することが好ましいが、ウイング54を省略してよい場合もある。
【0026】
したがって、本発明は、少なくともそのすべての目的を達成することが分かる。
【0027】
本発明は、特定の構造及び方法論的ステップに特有の言語で説明されているが、添付の特許請求の範囲に定義された本発明は必ずしも説明された特定の構造及び/又はステップに限定されないことを理解されたい。むしろ、特定の態様及びステップは、請求された発明を実施する形態として記載される。本発明の多くの実施形態は、本発明の精神及び範囲から逸脱することなく実施することができるので、本発明は添付の特許請求の範囲に属する。
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図2
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図5
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図8
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図10