【課題を解決するための手段】
【0003】
概要
一般的な実装形態では、データセンター電力システムは、通電している導体表面を含み、データセンターの、人が使用できる作業空間の全体に電源からの直流電力を送るように構成される電力導体と、人が使用できる作業空間において電力導体とは離れて配置される接地導体と、電力導体の通電している導体表面に電気的に接触するように移動可能であって、複数の電子装置を支持するデータセンターラックに取り付けられるように構成された第1の電気コネクタと、ラック上に配置され、接地導体に電気的に接触するように構成された第2電気導体とを備える。
【0004】
一般的な実装形態では、データセンター電力システムは、内部ボリュームを規定するエンクロージャと、内部ボリュームに取り付けられ、エンクロージャから外部に延在して主電力供給源と電気的に連結する第1の直流電力バスと、内部ボリュームに取り付けられ、エンクロージャから外部に延在して主電力供給源に電気的に連結する第2の直流電力バスと、内部ボリュームに取り付けられ、第1の直流電力バスまたは第2の直流電力バスの一方に各々が電気的に連結される複数の切替スイッチと、第1の直流電力バスに電気的に連結された1つの切替スイッチおよび第2の直流電力バスに電気的に連結された1つの切替スイッチから構成される一対の切替スイッチに各々が電気的に連結された複数の直流電力導体とを備え、各直流電力導体は、複数の電子装置を支持するデータセンターラックに電気的に連結するように構成される。
【0005】
一般的な実装形態では、データセンター電力コネクタは、内部ボリュームを規定するコンジットと、コンジットの内部ボリュームを通って延在し、データセンターの主電力供給源からの電力を、データセンターの、人が使用できる作業空間に配備されたラックに取り付けられた少なくとも1つの電子装置に送り、かつ、少なくとも1つの電子装置とデータセンター制御システムとの間でデータを送るように構成される少なくとも1つの導体とを備える。
【0006】
一般的な実装形態と組み合わせ可能な態様では、通電している導体表面の少なくとも一
部は、人が使用できる作業空間に露出している。
【0007】
前述の態様のうちのいずれかと組み合わせ可能な別の態様では、通電している導体表面は、カテナリー導体を含み、第1の電気コネクタは、データセンターラックの上部に取り付けられるように構成される。
【0008】
前述の態様のうちのいずれかと組み合わせ可能な別の態様では、通電している導体表面は、データセンターの床に取り付けられるように構成されたレールを含み、第1の電気コネクタは、データセンターラックの下部に取り付けられるように構成される。
【0009】
前述の態様のうちのいずれかと組み合わせ可能な別の態様では、接地導体は、データセンターの床内に埋め込み可能である。
【0010】
前述の態様のうちのいずれかと組み合わせ可能な別の態様では、通電している導体表面は、メッシュまたは平坦な導体表面を含む。
【0011】
前述の態様のうちのいずれかと組み合わせ可能な別の態様では、メッシュまたは平坦な導体表面は、人が使用できる作業空間を少なくとも部分的に囲む天井構造の少なくとも一部を含む。
【0012】
前述の態様のうちのいずれかと組み合わせ可能な別の態様では、メッシュの導体表面は、人が使用できる作業空間を少なくとも部分的に囲む天井構造に埋め込まれた、または取り付けられた、格子状の十字に交差配置された電気導体を含む。
【0013】
前述の態様のうちのいずれかと組み合わせ可能な別の態様では、第1の電気コネクタは、データセンターラックから遠ざかるように移動して電力導体の通電している導体表面に電気的に接触するように付勢される。
【0014】
前述の態様のうちのいずれかと組み合わせ可能な別の態様では、第1の電気コネクタは、パンタグラフを含む。
【0015】
前述の態様のうちのいずれかと組み合わせ可能な別の態様では、電力導体は、第1の電力導体を含む。
【0016】
前述の態様のうちのいずれかと組み合わせ可能な別の態様は、データセンターの、人が使用できる作業空間の全体に電源からの直流電力を送るように構成された第2の電力導体をさらに備える。
【0017】
前述の態様のうちのいずれかと組み合わせ可能な別の態様では、第2の電力導体は、通電している導体表面を含み、第1の電気コネクタは、第2の電力導体の通電している導体表面に電気的に接触するように移動可能である。
【0018】
前述の態様のうちのいずれかと組み合わせ可能な別の態様では、第1の電気コネクタは、第1および第2の電力導体の通電している導体表面に同時に電気的に接触するように移動可能である。
【0019】
一般的な実装形態と組み合わせ可能な態様では、複数の切替スイッチの少なくとも一部は、自動切替スイッチを含む。
【0020】
前述の態様のうちのいずれかと組み合わせ可能な別の態様では、複数の切替スイッチの
少なくとも一部は、ヒューズの付いた接触子を含む。
【0021】
前述の態様のうちのいずれかと組み合わせ可能な別の態様では、主電力供給源は、電力変換装置を通して、第1および第2の直流電力バスに電気的に連結されている。
【0022】
前述の態様のうちのいずれかと組み合わせ可能な別の態様では、主電力供給源は、電力系統電源または予備電源の少なくとも一方を含む。
【0023】
前述の態様のうちのいずれかと組み合わせ可能な別の態様では、予備電源は、発電機電源または再生可能電源の少なくとも一方を含む。
【0024】
前述の態様のうちのいずれかと組み合わせ可能な別の態様では、エンクロージャの中において、第1の直流電力バスと第2の直流電力バスとは分離されている。
【0025】
一般的な実装形態と組み合わせ可能な態様では、少なくとも1つの導体は、直流電力を通すように構成された直流電気導体を含む。
【0026】
前述の態様のうちのいずれかと組み合わせ可能な別の態様では、直流電力は、1000ボルト未満の電圧の直流電力を含む。
【0027】
前述の態様のうちのいずれかと組み合わせ可能な別の態様では、少なくとも1つの導体は、600ボルト未満の電圧の交流電力を通すように構成された交流電気導体を含む。
【0028】
前述の態様のうちのいずれかと組み合わせ可能な別の態様では、少なくとも1つの導体は、送電線通信用導体を含む。
【0029】
前述の態様のうちのいずれかと組み合わせ可能な別の態様では、送電線通信用導体は、CANバス,DC−LIN(LIN−bus over power line)、DC−BUS、LonWorks、またはSAE J1772規格の送電線通信用導体のうちの1つを含む。
【0030】
前述の態様のうちのいずれかと組み合わせ可能な別の態様では、少なくとも1つの導体は、コンジットの中において連結されたデュアル導体を含み、デュアル導体の一方は電力を送電するように構成され、デュアル導体の他方はデータを伝送するように構成される。
【0031】
前述の態様のうちのいずれかと組み合わせ可能な別の態様では、データは、少なくとも1つの電子装置の識別子を含む。
【0032】
別の一般的な実装形態では、直流電力をデータセンターラックに送電する方法は、データセンターの、人が使用できる作業空間の全体に延在する電力導体に、データセンター電源から直流電力を提供するステップと、人が使用できる作業空間の電力導体の近くの位置にデータセンターラックを移動させるステップと、上記位置にデータセンターラックがあることに基づいて、データセンターラック上に取り付けられた第1の電気コネクタを移動させて、電力導体の通電している導体表面に電気的に接触させるステップと、上記位置にデータセンターラックがあることに基づいて、人が使用できる作業空間において電力導体とは離れて配置される接地導体を、ラック上に位置する第2電気導体に電気的に接触させて電力回路を完成させるステップと、完成した電力回路に基づいて、データセンターラックによって支持される複数の電子装置に電力導体からの直流電力を提供するステップとを含む。
【0033】
一般的な実装形態と組み合わせ可能な態様では、電力導体は、カテナリー導体を含み、第1の電気コネクタを移動させるステップは、第1の電気コネクタを、データセンターラックの上部から遠ざかるように移動させて、データセンターラックの上部の上方において人が使用できる作業空間の全体に露出および延在するカテナリー導体に電気的に接触させるステップを含む。
【0034】
前述の態様のうちのいずれかと組み合わせ可能な別の態様では、電力導体は、データセンターの床に取り付けられたレール導体を含み、第1の電気コネクタを移動させるステップは、第1の電気コネクタをデータセンターラックの下部から遠ざかるように移動させて、データセンターラックの下方において人が使用できる作業空間の全体に露出および延在するレール導体に電気的に接触させるステップを含む。
【0035】
前述の態様のうちのいずれかと組み合わせ可能な別の態様では、接地導体は、データセンターの床内に埋め込まれている。
【0036】
前述の態様のうちのいずれかと組み合わせ可能な別の態様では、通電している導体表面は、メッシュまたは平坦な導体表面を含む。
【0037】
前述の態様のうちのいずれかと組み合わせ可能な別の態様では、メッシュまたは平坦な導体表面は、人が使用できる作業空間を少なくとも部分的に囲む天井構造の少なくとも一部を含む。
【0038】
前述の態様のうちのいずれかと組み合わせ可能な別の態様では、メッシュの導体表面は、人が使用できる作業空間を少なくとも部分的に囲む天井構造に埋め込まれた、または取り付けられた、格子状の十字に交差配置された電気導体を含む。
【0039】
前述の態様のうちのいずれかと組み合わせ可能な別の態様は、第1の電気コネクタを移動させるステップは、第1の電気コネクタをデータセンターラックから遠ざかるように付勢して電力導体の通電している導体表面を付勢装置と電気的に接触させるステップを含むことをさらに含む。
【0040】
前述の態様のうちのいずれかと組み合わせ可能な別の態様では、付勢装置は、パンタグラフを含む。
【0041】
前述の態様のうちのいずれかと組み合わせ可能な別の態様では、電力導体は、第1の電力導体を含む。
【0042】
前述の態様のうちのいずれかと組み合わせ可能な別の態様は、データセンターの、人が使用できる作業空間の全体に延在する第2の電力導体に、データセンター電源からの直流電力を提供するステップと、前記位置にデータセンターラックがあることに基づいて、第1の電気コネクタを移動させて、第1または第2の電力導体のうちの少なくとも1つの、通電している導体表面と電気的に接触させるステップとをさらに含む。
【0043】
別の一般的な実装形態では、データセンターラックに直流電力を送電する方法は、エンクロージャの内部ボリュームに取り付けられた第1の直流電力バスに、主電力供給源からの直流電力を提供するステップと、エンクロージャの内部ボリュームに取り付けられた第2の直流電力バスに、主電力供給源からの直流電力を提供するステップと、内部ボリュームに取り付けられた第1の複数の切替スイッチに、第1の直流電力バスから直流電力を送るステップと、内部ボリュームに取り付けられた、第1の複数の切替スイッチを含まない第2の複数の切替スイッチに、第2の直流電力バスから直流電力を送るステップと、(i
)第1の複数の切替スイッチのうちの1つからの直流電力、または(ii)第2の複数の切替スイッチのうちの1つからの直流電力を、複数の電子装置を支持するデータセンターラックに電気的に連結された直流電力導体に供給するステップと、供給された直流電力を用いて複数の電子装置に電力を提供するステップとを含む。
【0044】
一般的な実装形態と組み合わせ可能な態様では、複数の切替スイッチの各々は、自動切替スイッチを含む。
【0045】
前述の態様のうちのいずれかと組み合わせ可能な別の態様では、複数の切替スイッチの各々は、ヒューズの付いた接触子を含む。
【0046】
前述の態様のうちのいずれかと組み合わせ可能な別の態様では、主電力供給源は、交流電力を含み、第1の直流電力バスおよび第2の直流電力バスに直流電力を提供する前に交流電力を直流電力に変換するステップをさらに含む。
【0047】
前述の態様のうちのいずれかと組み合わせ可能な別の態様では、主電力供給源は、電力系統電源または予備電源の少なくとも一方を含む。
【0048】
前述の態様のうちのいずれかと組み合わせ可能な別の態様は、第1および第2の直流電力バスを、電力変換装置を通して、電力系統電源および予備電源に電気的に連結するステップをさらに含む。
【0049】
前述の態様のうちのいずれかと組み合わせ可能な別の態様は、商用電力系統からの主電力の喪失を検出するステップと、検出された喪失に基づいて、第1および第2の直流電力バスに商用電力系統から直流電力を提供することから、第1および第2の直流電力バスに予備電源から直流電力を提供することに切り替えるステップとをさらに含む。
【0050】
前述の態様のうちのいずれかと組み合わせ可能な別の態様は、第1または第2の直流電力バスの一方を主電力供給源から電気的に連結解除するステップと、第1または第2の直流電力バスの一方のメンテナンスを行うステップと、メンテナンスを行うことと同時に、第1または第2の複数の切替スイッチのそれぞれを通して、第1または第2の直流電力バスの他方から直流電力導体に直流電力を送るステップとをさらに含む。
【0051】
別の一般的な実装形態では、データセンター電力接続システムは、データセンターの主電力供給源に電気的に連結されたデータセンター電力制御システムと、データセンター電力制御システムに通信可能および電気的に連結された複数の電力コネクタとを備え、複数の電力コネクタの各々は、(i)主電力供給源からデータセンターの、人が使用できる作業空間に配備されたラックに取り付けられた複数の電子装置に電力を送り、かつ、(ii)複数の電子装置とデータセンター電力制御システムとの間でデータを送るように構成された電力導体を含む。
【0052】
一般的な実装形態と組み合わせ可能な態様では、データセンター電力制御システムは、少なくとも1つのプロセッサと、命令を格納した少なくとも1つのメモリとを備え、命令は、少なくとも1つのプロセッサによって実行されると、少なくとも1つのプロセッサに動作を実行させ、動作は、複数の電子装置から、電力導体を通して、複数の電子装置に対応付けられた識別情報を含むデータを受信することと、受信した識別情報の少なくとも一部に基づいてデータセンターの少なくとも1つの仮想モデルを生成することとを含む。
【0053】
前述の態様のうちのいずれかと組み合わせ可能な別の態様では、識別情報は、複数の電子装置のうちの特定の電子装置の名前、型番、または製造番号のうちの少なくとも1つを
含む。
【0054】
前述の態様のうちのいずれかと組み合わせ可能な別の態様では、識別情報は、複数のラックのうち、複数の電子装置の少なくとも一部を支持する特定のラックのラック名称または名前のうちの少なくとも1つを含む。
【0055】
前述の態様のうちのいずれかと組み合わせ可能な別の態様では、複数の仮想モデルのうちの1つは、地理的トポロジーモデルを含む。
【0056】
前述の態様のうちのいずれかと組み合わせ可能な別の態様では、受信した識別情報の少なくとも一部に基づいてデータセンターの少なくとも1つの仮想モデルを生成することは、複数のラックのラックごとに、人が使用できる作業空間におけるラックの地理的位置を判断することと、受信した識別情報の少なくとも一部に基づいて、複数の電子装置の一部をラックに割り当てることと、ラックの判断された地理的位置に割り当てられた電子装置の一部を割り当てることとによって地理的トポロジーモデルを生成することを含む。
【0057】
前述の態様のうちのいずれかと組み合わせ可能な別の態様では、複数の仮想モデルのうちの1つは、冷却トポロジーモデルを含む。
【0058】
前述の態様のうちのいずれかと組み合わせ可能な別の態様では、受信した識別情報の少なくとも一部に基づいてデータセンターの少なくとも1つの仮想モデルを生成することは、複数のラックのラックごとに、受信した識別情報の少なくとも一部に基づいて、人が使用できる作業空間におけるラックの地理的位置を判断することと、データセンターの複数の冷却ドメインのうち、ラックの地理的位置に対応付けられた冷却ドメインを判断することと、ラックを判断された冷却ドメインに割り当てることとによって冷却トポロジーモデルを生成することを含み、冷却ドメインは、ラックで支持される電子装置を冷却するように動作する少なくとも1つの冷却装置を含む。
【0059】
前述の態様のうちのいずれかと組み合わせ可能な別の態様では、複数の仮想モデルのうちの1つは、電力トポロジーモデルを含む。
【0060】
前述の態様のうちのいずれかと組み合わせ可能な別の態様では、受信した識別情報の少なくとも一部に基づいてデータセンターの少なくとも1つの仮想モデルを生成することは、複数のラックのラックごとに、受信した識別情報の少なくとも一部に基づいて、人が使用できる作業空間におけるラックの地理的位置を判断することと、データセンターの複数のパワードメインのうち、ラックの地理的位置に対応付けられたパワードメインを判断することと、ラックを判断されたパワードメインに割り当てることとによって電力トポロジーモデルを生成することを含み、パワードメインは、ラックで支持される電子装置に電力を送電するように動作する少なくとも1つの電力装置を含む。
【0061】
前述の態様のうちのいずれかと組み合わせ可能な別の態様では、複数の仮想モデルのうちの1つは、ネットワークトポロジーモデルを含む。
【0062】
前述の態様のうちのいずれかと組み合わせ可能な別の態様では、受信した識別情報の少なくとも一部に基づいてデータセンターの少なくとも1つの仮想モデルを生成することは、複数のラックのラックごとに、受信した識別情報の少なくとも一部に基づいて、人が使用できる作業空間におけるラックの地理的位置を判断することと、データセンターの複数のネットワークドメインのうち、ラックの地理的位置に対応付けられたネットワークドメインを判断することと、ラックを判断されたネットワークドメインに割り当てることとによってネットワークトポロジーモデルを生成することを含み、ネットワークドメインは、
ラックで支持される電子装置をデータセンターのネットワークに通信可能に連結するように動作する少なくとも1つのネットワーク装置を含む。
【0063】
前述の態様のうちのいずれかと組み合わせ可能な別の態様では、受信したデータは、第1時刻に電力導体を通して複数の電子装置から受信したデータを含む。
【0064】
前述の態様のうちのいずれかと組み合わせ可能な別の態様では、動作は、第1時刻の後の第2時刻に電力導体を通して複数の電子装置から受信した、複数の電子装置に対応付けられた更新された識別情報を含む追加データを受信することと、受信した更新された識別情報の少なくとも一部に基づいて、データセンターの少なくとも1つの仮想モデルを更新することとをさらに含む。
【0065】
別の一般的な実装形態では、データセンター電力システムは、エンクロージャと、エンクロージャの中に取り付けられ、エンクロージャから外部に延在して主電力供給源と電気的に連結する第1の直流電力バスと、エンクロージャの中に取り付けられ、エンクロージャから外部に延在して主電力供給源に電気的に連結する第2の直流電力バスと、エンクロージャの中に取り付けられ、第1の直流電力バスまたは第2の直流電力バスの一方に各々が電気的に連結される複数の切替スイッチと、第1の直流電力バスに電気的に連結された1つの切替スイッチおよび第2の直流電力バスに電気的に連結された1つの切替スイッチから構成される一対の切替スイッチに各々が電気的に連結された複数の直流電力導体とを含む第1の直流配電盤モジュールと、複数の電子装置を含み、少なくとも一部が第1の直流配電盤モジュールの特定の直流電力導体に電気的に連結された第1の複数のラックとを備える。
【0066】
一般的な実装形態と組み合わせ可能な態様は、エンクロージャと、エンクロージャの中に取り付けられ、エンクロージャから外部に延在して主電力供給源と電気的に連結する第1の直流電力バスと、エンクロージャの中に取り付けられ、エンクロージャから外部に延在して主電力供給源に電気的に連結する第2の直流電力バスと、エンクロージャの中に取り付けられ、第1の直流電力バスまたは第2の直流電力バスの一方に各々が電気的に連結される複数の切替スイッチと、第1の直流電力バスに電気的に連結された1つの切替スイッチおよび第2の直流電力バスに電気的に連結された1つの切替スイッチから構成される一対の切替スイッチに各々が電気的に連結された複数の直流電力導体とを含む第2の直流配電盤モジュールをさらに含む。
【0067】
前述の態様のうちのいずれかと組み合わせ可能な別の態様では、複数の電子装置を含み、少なくとも一部が第2の直流配電盤モジュールの特定の直流電力導体に電気的に連結された第2の複数のラック。
【0068】
前述の態様のうちのいずれかと組み合わせ可能な別の態様では、第2の複数のラックの別の一部の各々は、第1の直流配電盤モジュールの特定の直流電力導体に電気的に連結され、第1の複数のラックの別の一部の各々は、第2の直流配電盤モジュールの特定の直流電力導体に電気的に連結されている。
【0069】
前述の態様のうちのいずれかと組み合わせ可能な別の態様では、第2の複数のラックの一部および第2の複数のラックの別の一部は、データセンターの複数のラック列のうちの別々の列に位置する。
【0070】
前述の態様のうちのいずれかと組み合わせ可能な別の態様では、第1および第2の複数のラックの一部は、複数のラック列のうちの1つの特定の列に位置する。
【0071】
別の一般的な実装形態では、データセンターの電子装置に電力を提供するための方法は、データセンターの電力制御システムを通して、複数の電力コネクタをデータセンターの電力供給源に電気的に連結するステップと、複数の電力コネクタのそれぞれの導体を通して、電力供給源からの電力をデータセンターの複数の電子装置に送電するステップと、それぞれの導体を通して、データを複数の電子装置から電力制御システムに伝送するステップとを含む。
【0072】
一般的な実装形態と組み合わせ可能な態様では、電力供給源は、直流電力の供給源を含み、送電された電力は、直流電力を含む。
【0073】
前述の態様のうちのいずれかと組み合わせ可能な別の態様では、データは、複数の電子装置に対応付けられた識別情報を含む。
【0074】
前述の態様のうちのいずれかと組み合わせ可能な別の態様は、電力制御システムの少なくとも1つのハードウェアプロセッサとともに、識別情報の少なくとも一部に基づいてデータセンターの少なくとも1つの仮想モデルを生成するステップをさらに含む。
【0075】
前述の態様のうちのいずれかと組み合わせ可能な別の態様では、少なくとも1つの仮想モデルは、地理的トポロジーモデルを含む。
【0076】
前述の態様のうちのいずれかと組み合わせ可能な別の態様は、人が使用できる作業空間の複数のラックの各々の地理的位置を判断するステップと、受信した識別情報の少なくとも一部に基づいて、複数の電子装置の一部を各ラックに割り当てるステップと、ラックの判断された地理的位置を割り当てられた電子装置の一部に割り当てるステップとをさらに含む。
【0077】
前述の態様のうちのいずれかと組み合わせ可能な別の態様では、少なくとも1つの仮想モデルは、冷却トポロジーモデルを含む。
【0078】
前述の態様のうちのいずれかと組み合わせ可能な別の態様は、識別情報の少なくとも一部に基づいて人が使用できる作業空間の複数のラックの各々の地理的位置を判断するステップと、データセンターの複数の冷却ドメインのうち、各ラックの地理的位置に対応付けられた冷却ドメインを判断するステップと、ラックを判断された冷却ドメインに割り当てるステップとをさらに含み、冷却ドメインは、ラックで支持される電子装置を冷却するように動作する少なくとも1つの冷却装置を含む。
【0079】
前述の態様のうちのいずれかと組み合わせ可能な別の態様では、少なくとも1つの仮想モデルは、電力トポロジーモデルを含む。
【0080】
前述の態様のうちのいずれかと組み合わせ可能な別の態様は、識別情報の少なくとも一部に基づいて、人が使用できる作業空間の複数のラックの各々の地理的位置を判断するステップと、データセンターの複数のパワードメインのうち、各ラックの地理的位置と対応付けられたパワードメインを判断するステップと、ラックを判断されたパワードメインに割り当てるステップとをさらに含み、パワードメインは、ラックで支持される電子装置に電力を送電するように動作する少なくとも1つの電力装置を含む。
【0081】
前述の態様のうちのいずれかと組み合わせ可能な別の態様では、少なくとも1つの仮想モデルは、ネットワークトポロジーモデルを含む。
【0082】
前述の態様のうちのいずれかと組み合わせ可能な別の態様は、識別情報の少なくとも一
部に基づいて、人が使用できる作業空間の複数のラックの各々の地理的位置を判断するステップと、データセンターの複数のネットワークドメインのうち、各ラックの地理的位置に対応付けられたネットワークドメインを判断するステップと、ラックを判断されたネットワークドメインに割り当てるステップとをさらに含み、ネットワークドメインは、ラックで支持される電子装置をデータセンターのネットワークに通信可能に連結するように動作する少なくとも1つのネットワーク装置を含む。
【0083】
前述の態様のうちのいずれかと組み合わせ可能な別の態様では、電力コネクタの各々は、電力供給源からデータセンターの複数の電子装置の少なくとも一部に電力を送電するように構成された第1導体と、複数の電子装置の一部から電力制御システムにデータを伝送するように構成された第2導体とを含む。
【0084】
本開示に係る実装形態は、下記の特徴のうちの1つ以上を含んでもよい。たとえば、本開示に係る実装形態は、データセンターの電子装置の配備、識別、棚卸し作業、およびメンテナンスを従来技術と比べて効率よく有意に行うことができるであろう。さらには、本開示に係る実装形態は、より安全でより速く、より柔軟性のある、データセンターの電子装置への送電を可能にするであろう。また、本開示に係る実装形態は、データセンターの電子装置への送電の余剰を増やすことを容易にするであろう。
【0085】
本開示に記載する主題の1つ以上の実装形態の詳細を、添付の図面および以下の説明に記載する。主題のその他の特徴、態様、および利点は、説明、添付の図面、および特許請求の範囲から明らかになるであろう。