(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の駐車支援方法及び駐車支援装置を実施するための形態を、図面に示す実施例1に基づいて説明する。
【0010】
(実施例1)
まず、実施例1の駐車支援装置の構成を、「車両構成」、「駐車支援ECUのシステム構成」、「駐車支援処理手順」、「空き駐車枠探索経路設定処理手順」に分けて説明する。
【0011】
[車両構成]
図1は、実施例1の駐車支援装置を搭載した車両の構成を示すシステム構成図である。以下、
図1に基づき、実施例1の駐車支援装置が搭載された車両の構成を説明する。
【0012】
実施例1の駐車支援装置は、車両Sに搭載された駐車支援ECU(Electiric Control Unit、駐車コントローラ)100を備えている。ここで、車両Sは、
図1に示すように、エンジン10を走行駆動源とし、各車輪11,12,13,14にそれぞれ車輪速度センサ21,22,23,24が設けられた四輪車である。車輪速度センサ21〜24は、駐車支援ECU100へ車輪速度信号を送信する。また、車両Sの前端部中央位置と、左サイドミラー15Lの下側左端位置と、右サイドミラー15Rの下側右端位置と、車両Sの後端部中央位置とに、それぞれカメラ25,26,24,28が設けられている。このカメラ25〜28は、撮影した車両周囲の画像信号を駐車支援ECU100へ送信する。
【0013】
ここで、エンジン10は、4サイクル・火花点火式・多気筒・ガソリン燃料・内燃機関である。このエンジン10には、エンジンアクチュエータ31が設けられている。エンジンアクチュエータ31は、燃料噴射弁、点火装置及びスロットル弁開度を変更するスロットルアクチュエータを含み、エンジン10の運転を行うために必要な動作を行うアクチュエータである。このエンジンアクチュエータ31には、駐車支援ECU100からの制御信号が入力され、エンジン10から制御信号に応じた駆動力を出力させる。
【0014】
また、ステアリングホイール16は、運転者により回転操作(操舵)され、車両Sの転舵を行う。ここで、ステアリングホイール16の回転が、ステアリングシャフト及び連結軸を通じて操舵機構17を構成するピニオンに伝達されると、ピニオンの回転によりラックが往復動し、ラックの往復動がタイロッドを通じて前輪11,12に伝達されることで、車両Sの転舵が実行される。また、操舵機構17には、ステアリングアクチュエータ32が設けられている。このステアリングアクチュエータ32は、操舵力を操舵機構17に付与し、この操舵機構17によって駐車支援ECU100からの制御信号に応じた転舵を行わせるアクチュエータである。さらに、ステアリングホイール16の操舵角度は、操舵角度センサ29により検出される。操舵角度センサ29は、舵角信号を駐車支援ECU100へ送信する。
【0015】
レンジポジションセンサ30は、セレクトレバー(不図示)により選択されたレンジポジション(P(パーキング),R(リバース),D(ドライブ),M(マニュアルモード)等)を検出するいわゆるインヒビタスイッチであり、レンジ位置選択信号を駐車支援ECU100へ送信する。また、セレクトレバーには、レンジアクチュエータ33が設けられている。このレンジアクチュエータ33は、セレクトレバーにレバー駆動力を付与し、駐車支援ECU100からの制御信号に応じたレンジポジションを選択させるアクチュエータである。
【0016】
さらに、この車両Sには、ブレーキアクチュエータ34が設けられている。このブレーキアクチュエータ34は、ブレーキ油圧回路に備えられた増圧制御弁・減圧制御弁を開閉し、駐車支援ECU100からの制御信号に応じたブレーキ力を出力させるアクチュエータである。
【0017】
そして、車両Sの図示しないセンタコンソール上部には、液晶表示装置等を利用した車載モニタ18が設けられている、駐車支援ECU100は、カメラ25〜28が撮影した車両周囲の画像を車載モニタ18に表示したり、駐車支援ECU100により設定された駐車経路を車載モニタ18に表示する。なお、車載モニタ18は、図示しないナビゲーション装置の表示部と共用されてもよい。
【0018】
また、車両Sの運転席周辺には、サーチモードスイッチ19と、通路走行モードスイッチ20と、が設けられている。サーチモードスイッチ19は、ON操作されることで運転支援ECU100にON信号を入力し、空き駐車枠の探索を実行させるスイッチである。自車両Sでは、空き駐車枠を検出したら後述する駐車支援処理を実施する。なお、この実施例1での駐車支援処理では、運転者の運転席への着座の有無に拘らず、自車両Sを駐車支援ECU100からの制御信号にて操作し、完全自動運転を行う。
また、通路走行モードスイッチ20は、ON操作されることで運転支援ECU100にON信号を入力し、後述する空き駐車枠探索経路設定処理を実行させるスイッチである。自車両Sでは、駐車枠探索経路を設定したら、後述する駐車枠探索支援処理を実施する。なお、この実施例1の駐車枠探索支援処理では、運転者の運転席への着座の有無に拘らず、自車両Sを駐車支援ECU100からの制御信号にて操作し、完全自動運転を行う。
【0019】
[駐車支援ECUのシステム構成]
図2は、実施例1の駐車支援ECUのシステム構成を示すブロック図である。以下、
図2に基づき、実施例1の駐車支援装置が備える駐車支援ECUのシステム構成を説明する。
【0020】
実施例1の駐車支援ECU100には、
図2に示すように、車輪速度センサ21〜24と、カメラ25〜28と、操舵角度センサ29と、レンジポジションセンサ30と、サーチモードスイッチ19と、通路走行モードスイッチ20と、から所定の入力情報が入力される。
【0021】
そして、この駐車支援ECU100では、目標駐車枠Mへ自車両Sを入庫する際、サーチモードスイッチ19からのON信号が入力されたときには、車輪速度センサ21〜24等の各種センサやカメラ25〜28から入力された所定の入力情報に基づいて、空き駐車枠が検出する。
【0022】
ここで、空き駐車枠が検出できず、且つ通路走行モードスイッチ20からのON信号が入力されたときには、駐車支援ECU100では、まず、
図3に示す駐車場P内の自車両Sの位置O
1を推定すると共に、この駐車場Pの中にある走行路Rの道幅Wを検出する。そして、走行路Rの道幅Wを検出したら、この走行路Rの道幅Wに応じて、走行路Rの走行中に空き駐車枠を探索する駐車枠探索経路αを走行路R内に設定する。さらに、駐車枠探索経路αを設定したら、この駐車枠探索経路αに沿って自車両Sを案内し、空き駐車枠の探索を支援する。
つまり、この駐車支援ECU100では、駐車枠探索経路αを設定したら、エンジンアクチュエータ31、ステアリングアクチュエータ32、レンジアクチュエータ33、ブレーキアクチュエータ34へそれぞれ制御信号を出力し、自車両Sを駐車枠探索経路αに沿って走行させ、適切に空き駐車枠の探索が行えるようにする。
【0023】
また、この駐車支援ECU100では、駐車可能な駐車枠(空き駐車枠)を検出したときには、目標駐車枠Mの位置を設定すると共に、自車両Sの現在位置O
1から目標駐車枠Mまでの駐車経路を設定する。そして、エンジンアクチュエータ31、ステアリングアクチュエータ32、レンジアクチュエータ33、ブレーキアクチュエータ34へそれぞれ制御信号を出力し、自車両Sを駐車経路に沿って走行させ、目標駐車枠M内に駐車する。なお、駐車経路に沿って走行している途中、つまり駐車操作の途中で目標駐車枠Mの位置が更新されれば、更新された目標駐車枠Mの位置に応じて駐車経路を補正しつつ車両Sを誘導する。さらに、この駐車支援ECU100は、車載モニタ18に駐車経路探索経路αや駐車経路を表示させる表示信号を出力する。
【0024】
このような実施例1の駐車支援ECU100は、
図2に示すように、駐車枠認識部101と、目標駐車枠設定部102と、駐車開始位置設定部103と、駐車経路生成部104と、駐車枠探索経路設定部105と、切替器106と、経路追従制御部107と、目標速度生成部108と、駐車経路内位置推定部109と、探索経路内位置推定部110と、切替器111と、操舵角制御部112と、速度制御部113と、を備えている。
【0025】
駐車枠認識部101では、サーチモードスイッチ19からのON信号が入力されたとき、カメラ25〜28によって検出された画像信号を俯瞰変換して生成された俯瞰映像を解析することによって駐車枠を検出し、駐車枠位置情報を出力する。また、この駐車枠認識部101では、自車両Sを駐車することが可能な駐車枠(空き駐車枠)の有無を判断し、空き駐車枠があると判断したときには「駐車信号」を出力し、空き駐車枠がないと判断したときには「駐車枠探索信号」を出力する。駐車枠位置情報、「駐車信号」及び「駐車枠探索信号」は、それぞれ目標駐車枠設定部102、駐車枠探索経路設定部105、探索経路内位置推定部110へ入力される。
【0026】
目標駐車枠設定部102では、駐車枠認識部101から「駐車信号」及び駐車枠位置情報が入力されたとき、駐車枠位置情報に基づき、検出した駐車枠の中から適切な領域を目標駐車枠Mとして設定する。なお、この目標駐車枠設定部101は、設定した目標駐車枠Mの位置情報を車載モニタ18に表示させる表示信号を出力し、車載モニタ18ではカメラ25〜28によって得られた画像に重畳して目標駐車枠Mを表示してもよい。なお、この目標駐車枠設定部102では、設定された目標駐車枠Mの内側に目標駐車位置を設定する。この目標駐車位置は、自車両Sが駐車したときの後輪車軸の中心位置とする。
【0027】
駐車開始位置設定部103では、目標駐車枠設定部102にて目標駐車枠Mが設定されたとき、そのときの自車両Sの位置及び姿勢(進行方向)に基づいて駐車開始位置を設定する。ここで、「駐車開始位置を設定する」とは、目標駐車枠Mが設定された時点での自車両Sの位置(駐車開始位置)をXY座標系の原点とし、このときの姿勢(自車両Sの進行方向)をY方向とするXY座標系を設定することである。なお、自車両Sの位置は、後輪車軸の左右方向の中心位置を基準とする。そして、実施例1の駐車支援ECU100では、この駐車開始位置設定部103にて設定したXY座標系により、駐車枠探索経路αや駐車経路の生成を行う。
【0028】
駐車経路生成部104では、目標駐車枠設定部102にて設定した目標駐車枠Mの位置情報と、駐車開始位置設定部103にて設定した自車両Sの駐車開始位置の位置情報と、に基づいて駐車経路を生成する。
【0029】
ここで、駐車経路は、円弧、クロソイド曲線、直線のいずれか一つ以上を組み合わせて設定する。そして、この駐車経路は、例えば駐車開始位置から目標駐車位置までの間を直線→クロソイド曲線→一定曲率円弧→クロソイド曲線と仮定すると共に、予め設定した経路の曲率と距離との関係を示すマップに基づいて求めることができる。
【0030】
駐車枠探索経路設定部105では、駐車枠認識部101から「駐車枠探索信号」及び駐車枠位置情報が入力されると共に、通路走行モードスイッチ20からのON信号が入力されたとき、まず、駐車場P内における自車両Sの位置O
1を推定する。自車両Sの位置O
1を推定したら、駐車場Pの中にある走行路Rの道幅Wを検出する。そして、走行路Rの道幅Wを検出したら、この検出された道幅Wに応じて走行中に駐車枠を探索する駐車枠探索経路αを走行路R内に設定する。
なお、「駐車枠探索経路α」とは、自車両Sが走行路Rを走行する際、走行路Rに沿って存在する駐車枠を自車両Sに搭載されたカメラ25〜28の撮影範囲内に入れながら走行可能な経路である。また、「走行路R」は、駐車場P内に設定された通路であり、この走行路Rの位置は、カメラ25〜28によって検出された画像信号を俯瞰変換して生成された俯瞰映像を解析したり、駐車場Pに設置された基地局Aからの走行路情報を受信することによって検出される。
【0031】
ここで、駐車場P内における自車両Sの位置推定は、例えば以下の手法により実施する。
・駐車枠位置情報に基づいて、自車両Sの位置を推定する。
・自車位置情報を受信して、自車両Sの位置を推定する。
・駐車場P内に存在する壁や他車両等の物体の位置に基づいて、自車両Sの位置を推定する。
【0032】
すなわち、
図4に示すように、駐車枠認識部101から入力された駐車枠位置情報に基づいて検出された駐車枠Kに対する自車両Sの横位置を算出し、算出した横位置情報に基づいて、自車両Sの現在の位置O
1を推定する。
【0033】
また、
図5に示すように、駐車枠認識部101から入力された駐車枠位置情報に基づいて複数の駐車枠Kが検出されたときには、複数の駐車枠Kの位置に対して近似関数で示される曲線(直線)K
1をフィッティングし、フィッティングされた曲線(直線)K
1に対する自車両Sの横位置を算出する。そして、算出した横位置情報に基づいて、自車両Sの位置O
1を推定する。
なお、直線関数にフィッティングする場合は、下記式(1)により求めることができる。また、近似関数は直線関数である必要はない。また、各係数A,Bは、最小二乗法により下記式(2),(3)により求める。
ここで、Cov(X,Y):X,Yの共分散
σX:Xの分散
σY:Yの分散
μX:Xの平均
μY:Yの平均 である。
【0034】
なお、複数の駐車枠Kに対して近似関数で示される曲線(直線)K
1をフィッティングする際、駐車枠Kの検出精度が低い場合には、まず、フィッティング可能な駐車枠を一つずつ順番に除外して、下記式(4)から相関係数σを求める。そして、相関係数σの最も高いX,Yの組み合わせによって近似関数で示される曲線(直線)K
1をフィッティングする(
図6参照)。
ここで、Cov(X,Y):X,Yの共分散
σX:Xの分散
σY:Yの分散
【0035】
また、自車位置情報から自車両Sの現在の位置O
1を推定する場合には、
図7Aに示すように、駐車場Pに設置された基地局Xによって自車両Sの位置O
1を検出し、この基地局Xから自車位置情報を受信する。なお、
図7Bに示すように、駐車枠Kにすでに駐車している他車両(駐車車両B)との相対的な位置関係から自車位置情報を検出してもよい。
【0036】
さらに、駐車場P内に存在する壁Cに基づいて自車両Sの現在の位置O
1を推定する場合には、
図8Aに示すように、壁Cと自車両Sとの距離C
1を計測し、計測した壁Cとの距離情報から自車両Sの位置O
1を推定する。また、駐車枠K内にすでに駐車された他車両(駐車車両B)に基づいて自車両Sの位置O
1を推定する場合には、
図8Bに示すように、駐車車両Bと自車両Sとの距離B
1を計測し、計測した駐車車両Bとの距離情報から自車両Sの位置O
1を推定する。
【0037】
そして、駐車場Pの中にある走行路Rの道幅Wの検出は、例えば以下の手法により実施する。
・駐車枠位置情報に基づいて、走行路Rの道幅Wを検出する。
・通路幅情報を受信して、走行路Rの道幅Wを検出する。
【0038】
すなわち、
図9Aに示すように、自車両Sの一方の側方のみに駐車枠Kを検出した場合には、検出した駐車枠Kの端部から、当該駐車枠Kとは自車両Sを挟んで反対側に存在する物体(ここでは壁C)までの距離を走行路Rの道幅Wとする。
【0039】
また、
図9Bに示すように、自車両Sの両側方に駐車枠A,Bを検出した場合には、左右の駐車枠A,Bの相対的な距離(自車両Sの左側に存在する駐車枠Aの自車両S側の端部から、自車両Sの右側に存在する駐車枠Bの自車両S側の端部までの距離)を走行路Rの道幅Wとする。
【0040】
また、通路幅情報から走行路Rの道幅Wを検出する場合には、
図10Aに示すように、駐車場Pに設置された基地局Xに予め駐車場P内の走行路Rの通路幅情報を記憶しておき、この基地局Xから通路幅情報を受信する。なお、不図示の他車両が通路幅情報を記憶しているときには、この他車両から通路幅情報を受信してもよい。
さらに、
図10Bに示すように、カーナビゲーションシステム30が有する自車両Sの位置情報に基づき、データベース31に記録された駐車場情報に含まれている駐車場P内の走行路Rの通路幅情報を検索し、このデータベース31から通路幅情報を読み込んでもよい。
【0041】
さらに、走行路Rの道幅Wが予め設定した所定の道幅閾値Thよりも広いときには、走行路Rの幅方向中央位置βよりも左右いずれか偏った位置に沿って駐車枠探索経路αを設定する(
図11A参照)。また、走行路R内での駐車枠探索経路αは、走行路Rの道幅Wが予め設定した所定の道幅閾値Th以下のときには、走行路Rの幅方向中央位置βに沿って駐車枠探索経路αを設定する(
図11B参照)。
ここで、「道幅閾値Th」は、自車両Sの車体幅の2倍に対して、すれ違いマージン距離(車両同士がすれ違う際に必要な隙間寸法)を加算した値と、自車両Sの駐車枠探索範囲S
1の幅寸法から、認識マージン距離(認識誤差の範囲寸法)を減算した値と、のうちいずれか小さい値とする。なお、「駐車枠探索範囲」とは、自車両Sに搭載されたカメラ25〜28による撮影可能範囲である。
【0042】
そして、走行路Rの幅方向中央位置βよりも左右いずれか偏った位置に沿った駐車枠探索経路αの設定は、例えば以下の手法により実施する。
・走行路Rの左側及び右側のそれぞれに駐車枠があるか否かを判断する。走行路Rの左右いずれか一方の側方のみに駐車枠が存在すると判断した場合には、当該駐車枠に対して近似関数をフィッティングする。そして、フィッティングした近似関数によって示される直線から、予め設定した所定距離だけ離れた位置に沿って駐車枠探索経路αを設定する。つまり、走行路Rの左右いずれか一方に沿って存在する駐車枠に寄った位置に駐車枠探索経路αを設定する。
・走行路Rの左側及び右側のそれぞれに駐車枠があるか否かを判断する。走行路Rの左右いずれの側方にも駐車枠が存在すると判断した場合には、当該駐車枠に対してそれぞれ近似関数をフィッティングする。そして、自車両Sの位置からより近い位置に存在する近似関数によって示される直線から、予め設定した所定距離だけ離れた位置に沿って駐車枠探索経路αを設定する。つまり、走行路Rの左右いずれか一方に沿って存在する駐車枠に寄った位置に駐車枠探索経路αを設定する。
・走行路Rの左側及び右側のそれぞれに駐車枠があるか否かを判断する。走行路Rの左右いずれの側方にも駐車枠が存在しないと判断した場合には、走行路Rの幅方向中央位置βから左側に所定距離離れた位置に沿って駐車枠探索経路αを設定する。つまり、走行路Rに沿って駐車枠が存在しないときには、予め決められた走行ルールに基づいて駐車枠探索経路αを設定する。
【0043】
なお、
図12に示すように、駐車枠探索経路αと、駐車枠Kに対してフィッティングした近似関数によって示される直線K
1との距離Lは任意に設定することができ、例えば自車両Sの駐車枠認識範囲の半分の距離に設定する。また、直線K
1から駐車枠探索経路αまでの距離Lは一定であり、直線K
1と駐車枠探索経路αとは平行に設定される。
【0044】
切替器106は、駐車支援モードと、空き駐車枠探索支援モードとを切り替える切替回路であり、駐車経路生成部104にて生成された駐車経路が入力されたときには、駐車支援モードであるとして、駐車経路の経路情報を経路追従制御部107に入力する。一方、この切替器106に、駐車枠探索経路設定部105にて設定された駐車枠探索経路αが入力されたときには、空き駐車枠探索支援モードであるとして、駐車枠探索経路αの経路情報を経路追従制御部107に入力する。
【0045】
経路追従制御部107では、駐車支援モードのときには、まず、駐車経路生成部104にて生成された駐車経路の経路情報と、駐車経路内位置推定部109から入力された自車両Sの現在位置情報と、に基づいて、自車両Sを駐車経路に追従して走行させるための目標操舵角を求める。
なお、駐車経路内位置推定部109では、車輪速度センサ21〜24からの車輪速情報と、操舵角度センサ29からの操舵角度情報とに基づき、駐車開始位置設定部103にて設定した駐車開始位置から移動した、XY座標上に存在する車両Sの現在位置及び姿勢(進行方向)を推定する。推定された自車両Sの駐車経路内での現在位置情報は、切替器111を介して経路追従制御部107に入力される。
【0046】
一方、この経路追従制御部107では、空き駐車枠探索支援モードのときは、まず、駐車枠探索経路設定部105にて設定された駐車枠探索経路αの経路情報と、探索経路内位置推定部110から入力された自車両Sの現在位置情報と、に基づいて、自車両Sを駐車枠探索経路αに追従して走行させるための目標操舵角を求める。
なお、探索経路内位置推定部110では、駐車枠認識部101から入力された枠位置情報に基づき、検出された駐車枠に対する自車両Sの現在位置及び姿勢(進行方向)を推定する。推定された自車両Sの駐車枠探索経路α内での現在位置情報は、切替器111を介して経路追従制御部107に入力される。
【0047】
ここで、切替器111は、駐車支援モードと、空き駐車枠探索支援モードとを切り替える切替回路であり、駐車経路内位置推定部109にて推定された駐車経路内での車両位置情報が入力されたときには、駐車支援モードであるとして、駐車経路内での車両位置情報を経路追従制御部107に入力する。一方、この切替器106に、探索経路内位置推定部110にて推定された駐車枠探索経路α内での車両位置情報が入力されたときには、空き駐車枠探索支援モードであるとして、駐車枠探索経路α内での車両位置情報を経路追従制御部107に入力する。
【0048】
そして、目標操舵角は、下記式(5)により算出可能である。
ここで、K
str-ρ=係数
ρ
traj=駐車経路又は駐車枠探索経路αの曲率 である。
【0049】
次に、この経路追従制御部107では、目標操舵角を設定したら、
図13Aに示す自車両Sの現在位置(推定値)と駐車経路又は駐車枠探索経路αとの横偏差に応じて、目標操舵角の補正量を下記式(6)から算出する。
ここで、K
FB_ydiff=横偏差フィードバックゲイン
y
diff=駐車経路又は駐車枠探索経路αとの横偏差 である。
【0050】
なお、目標操舵角の補正量は、
図13Aに示す自車両Sの現在位置(推定値)におけるヨー角と、駐車経路又は駐車枠探索経路αのヨー角とのヨー角偏差に応じて、下記式(7)から算出してもよい。
ここで、K
FB_yawdiff=ヨー角偏差フィードバックゲイン
yaw
diff=駐車経路又は駐車枠探索経路αに対するヨー角偏差 である。
また、目標操舵角の補正量は、
図13Bに示す車両Sの進行方向前方側に注視点距離を設定し、車両Sから前方注視点距離だけ離れた地点Pと、駐車経路又は駐車枠探索経路αとの横偏差に応じて、下記式(8)から算出してもよい。
ここで、K
FB_ydiff=横偏差フィードバックゲイン
y
diff=前方注視点距離先での駐車経路又は駐車枠探索経路αとの横偏差
である。
【0051】
そして、この経路追従制御部107にて求められた目標操舵角及び目標操舵角補正量の情報は、操舵角制御部112に入力される。操舵角制御部112では、自車両Sの実際の操舵角を入力された目標操舵角に追従させるための制御信号をステアリングアクチュエータ32へと出力する。なお、自車両Sの操舵角は操舵角センサ29によって検出され、フィードバック制御がなされる。
【0052】
目標速度制御部108では、切替器106を介して入力された駐車経路の経路情報又は駐車枠探索経路αの経路情報に基づき、経路の曲率に応じて予め設定された車速を目標速度として設定する。そして、この目標速度制御部108にて設定された目標速度の情報は、速度制御部113に入力される。速度制御部113では、自車両Sの実際の速度を入力された目標速度に追従させるための制御信号を、エンジンアクチュエータ31及びブレーキアクチュエータ34へと出力する。なお、自車両Sの速度は、車輪速度センサ21〜24によって検出され、フィードバック制御がなされる。
【0053】
さらに、この駐車支援ECU100では、車両Sの現在位置(推定値)及び駐車経路又は駐車枠探索経路αに基づき、車両Sが切返し位置に到達したと判断したら、前後進切替信号をレンジアクチュエータ33へと出力し、自車両Sの進行方向を切り替える。
【0054】
[駐車支援処理手順]
次に、実施例1における駐車支援処理手順を、
図14に示すフローチャートを参照して説明する。
【0055】
ステップS101では、サーチモードスイッチ19がON操作されたか否かを判断する。YES(ON操作あり)の場合にはステップS102へ進む。NO(ON操作なし)の場合には駐車支援は不要としてエンドへ進む。
ここで、サーチモードスイッチ19のON操作は、サーチモードスイッチ19からON操作信号が入力されたことで判断する。
【0056】
ステップS102では、ステップS101でのサーチモードスイッチ19のON操作ありとの判断に続き、カメラ25〜28によって検出された画像信号に基づいて駐車枠を検出すると共に、自車両Sを駐車可能な空き駐車枠が存在するか否かを判断する。YES(空き駐車枠あり)の場合にはステップS103へ進む。NO(空き駐車枠なし)の場合にはステップS109へ進む。
ここで、空き駐車枠の有無についても、画像信号に基づいて判断する。
【0057】
ステップS103では、ステップS102での空き駐車枠ありとの判断に続き、目標駐車枠を設定すると共に、駐車開始位置を設定する。そして、駐車開始位置から目標駐車枠までの駐車経路を生成し、ステップS104へ進む。
ここで、目標駐車枠の設定は、カメラ25〜28によって検出された画像信号に基づいて行う。また、駐車開始位置の設定は、目標駐車枠を設定した時点での自車両Sの位置(駐車開始位置)をXY座標系の原点とし、このときの姿勢(自車両Sの進行方向)をY方向とするXY座標を設定することで行う。さらに、駐車経路は、円弧、クロソイド曲線、直線のいずれか一つ以上を組み合わせて生成する。
【0058】
ステップS104では、ステップS103での駐車経路の生成に続き、自車両Sの駐車経路内での現在位置及び姿勢(進行方向)を推定し、ステップS105へ進む。
ここで、自車両Sの現在位置は、車輪速度センサ21〜24からの車輪速情報と、操舵角度センサ29からの操舵角度情報とに基づいて推定する。
【0059】
ステップS105では、ステップS104での車両位置推定に続き、ステップS103にて生成した駐車経路の曲率に応じて、自車両Sを駐車開始位置から目標駐車枠まで誘導する際の目標操舵角を設定し、ステップS106へ進む。
ここで、目標操舵角の設定は、上述の式(5)に基づいて行う。また、この目標操舵角は、式(6)、式(7)、式(8)等に基づいて算出された目標操舵角補正量によって適宜補正する。
【0060】
ステップS106では、ステップS105での目標操舵角の設定に続き、ステップS103にて生成した駐車経路の曲率に応じて、自車両Sを駐車開始位置から目標駐車枠まで誘導する際の目標速度を設定し、ステップS107へ進む。
ここで、目標速度は、経路の曲率に応じて予め設定されている。
【0061】
ステップS107では、ステップS106での目標速度の設定に続き、自車両Sの走行経路がステップS103にて生成した駐車経路に追従するように自車両Sの操舵角及び速度を制御させつつ自車両Sを走行させ、ステップS108へ進む。
ここで、駐車経路に自車両Sの走行経路を追従させるため、まず、レンジアクチュエータ33に対し、セレクトレバーがD(ドライブ)レンジを選択する制御信号を出力し、セレクトレバーによりDレンジを選択させて自車両Sを走行させる。そして、エンジンアクチュエータ31及びブレーキアクチュエータ34に対し、目標速度に自車両Sの速度を追従させる制御信号を出力し、自車両Sを目標速度に応じた速さで走行させる。さらに、ステアリングアクチュエータ32に対し、目標操舵角に応じた制御信号を出力し、自車両Sを駐車経路に沿って走行させる。
【0062】
ステップS108では、ステップS107での駐車経路に追従走行の実行に続き、自車両Sが目標駐車枠に駐車したか否かを判断する。YES(駐車完了)の場合には、レンジアクチュエータ33に対してセレクトレバーがP(パーキング)レンジを選択する制御信号を出力し、エンドへ進む。この結果、セレクトレバーによりPレンジが選択され、駐車支援処理が終了する。
NO(駐車未完了)の場合には、ステップS104へ戻る。
【0063】
ステップS109では、ステップS102での空き駐車枠なしとの判断に続き、通路走行モードスイッチ20がON操作されたか否かを判断する。YES(ON操作あり)の場合にはステップS200へ進む。NO(ON操作なし)の場合には駐車枠探索経路αの設定は不要としてステップS102へ進む。
ここで、通路走行モードスイッチ20のON操作は、通路走行モードスイッチ20からON操作信号が入力されたことで判断する。また、駐車枠探索経路αの設定が不要と判断されてステップS102へ戻った場合には、ドライバーのマニュアル操作によって自車両Sを走行させて空き駐車枠の探索を行うことになる。
【0064】
ステップS200では、ステップS109での通路走行モードスイッチ20のON操作ありとの判断に続き、後述する空き駐車枠探索経路設定処理を実行し、ステップS110へ進む。
ここで、空き駐車枠探索経路設定処理を実行することで、駐車場Pの中にある走行路R内に駐車枠探索経路αが設定される。
【0065】
ステップS110(自車両案内ステップ)では、ステップS200での空き駐車枠探索経路設定処理を実行による駐車枠探索経路αが設定に続き、自車両Sの駐車枠探索経路α内での現在の位置及び姿勢(進行方向)を推定し、ステップS111へ進む。
ここで、自車両Sの現在位置は、車輪速度センサ21〜24からの車輪速情報と、操舵角度センサ29からの操舵角度情報とに基づいて推定する。
【0066】
ステップS111(自車両案内ステップ)では、ステップS110での車両位置推定に続き、ステップS200にて設定した駐車枠探索経路αの曲率に応じて、自車両Sをこの駐車枠探索経路αに沿って誘導する際の目標操舵角を設定し、ステップS112へ進む。
ここで、目標操舵角の設定は、上述の式(5)に基づいて行う。また、この目標操舵角は、式(6)、式(7)、式(8)等に基づいて算出された目標操舵角補正量によって適宜補正する。
【0067】
ステップS112(自車両案内ステップ)では、ステップS111での目標操舵角の設定に続き、ステップS200にて生成した駐車枠探索経路αの曲率に応じて、自車両Sをこの駐車枠探索経路αに沿って誘導する際の目標速度を設定し、ステップS113へ進む。
ここで、目標速度は、経路の曲率に応じて予め設定されている。
【0068】
ステップS113(自車両案内ステップ)では、ステップS112での目標速度の設定に続き、自車両Sの走行経路がステップS200にて生成した駐車枠探索経路αに追従するように自車両Sの操舵角及び速度を制御させつつ自車両Sを走行させ、ステップS102へ戻る。
ここで、駐車枠探索経路αに自車両Sの走行経路を追従させるため、まず、レンジアクチュエータ33に対し、セレクトレバーがD(ドライブ)レンジを選択する制御信号を出力し、セレクトレバーによりDレンジを選択させて自車両Sを走行させる。そして、エンジンアクチュエータ31及びブレーキアクチュエータ34に対し、目標速度に自車両Sの速度を追従させる制御信号を出力し、自車両Sを目標速度に応じた速さで走行させる。さらに、ステアリングアクチュエータ32に対し、目標操舵角に応じた制御信号を出力し、自車両Sを駐車枠探索経路αに沿って走行させる。
【0069】
[空き駐車枠探索経路設定処理手順]
次に、実施例1における空き駐車枠探索経路設定処理を、
図15に示すフローチャートを参照して説明する。
【0070】
ステップS201(道幅検出ステップ)では、駐車支援処理におけるステップS109での通路走行モードスイッチ20のON操作ありとの判断に続き、自車両Sが存在している或いは走行しようとしている駐車場P内の走行路Rを検出すると共に、検出した走行路Rの道幅Wを検出し、ステップS202へ進む。
ここで、走行路R及び走行路Rの道幅Wは、例えば駐車枠位置情報に基づいて検出したり、通路幅情報を受信して検出する。
【0071】
ステップS202(駐車枠探索経路設定ステップ)では、ステップS201での走行路R及び走行路Rの道幅検出に続き、検出した走行路Rの道幅Wが予め設定した予め設定した所定の道幅閾値Thよりも広いか否かを判断する。YES(走行路道幅>道幅閾値Th)の場合にはステップS203へ進む。NO(走行路道幅≦道幅閾値Th)の場合にはステップS213へ進む。
【0072】
ステップS203(駐車枠探索経路設定ステップ)では、ステップS202での走行路道幅>道幅閾値Thとの判断に続き、走行路Rの左側に駐車枠が存在するか否かを判断する。YES(走行路左側に駐車枠あり)の場合にはステップS204へ進む。NO(走行路左側に駐車枠なし)の場合にはステップS209へ進む。
ここで、「走行路Rの左側」とは、自車両Sの進行方向左側であり、自車両Sが走行路R内にいるときには、自車両Sの左側方となる。
【0073】
ステップS204(駐車枠探索経路設定ステップ)では、ステップS203での走行路左側に駐車枠ありとの判断に続き、走行路Rの左側に存在する駐車枠に対して第1直線をフィッティングし、ステップS205へ進む。
ここで、第1直線は、上述の式(1)〜(3)にて示される直線関数によって求める。
【0074】
ステップS205(駐車枠探索経路設定ステップ)では、ステップS204での第1直線のフィッティングに続き、走行路Rの右側に駐車枠が存在するか否かを判断する。YES(走行路右側に駐車枠あり)の場合にはステップS206へ進む。NO(走行路右側に駐車枠なし)の場合にはステップS208へ進む。
ここで、「走行路Rの右側」とは、自車両Sの進行方向右側であり、自車両Sが走行路R内にいるときには、自車両Sの右側方となる。
【0075】
ステップS206(駐車枠探索経路設定ステップ)では、ステップS205での走行路右側に駐車枠ありとの判断に続き、走行路Rの右側に存在する駐車枠に対して第2直線をフィッティングし、ステップS207へ進む。
ここで、第2直線は、上述の式(1)〜(3)にて示される直線関数によって求める。
【0076】
ステップS207(駐車枠探索経路設定ステップ)では、ステップS206での第2直線のフィッティングに続き、ステップS204にてフィッティングした第1直線と、ステップS206にてフィッティングした第2直線とのうち、自車両Sからの距離が短い方の直線を特定する。そして、自車両Sに近いと判断された直線から予め設定した所定距離だけ離れた位置に沿って駐車場探索経路αを設定し、エンドへ進む。これにより、自車両Sは、走行路Rの中でも、自車両Sに近いと判断された直線がフィッティングされた駐車枠に寄った位置を走行することになる。
なお、自車両Sに近いと判断された直線から駐車場探索経路αまでの距離は、例えば自車両Sの駐車枠認識範囲の半分の距離等、任意に設定する。
【0077】
ステップS208(駐車枠探索経路設定ステップ)では、ステップS205での走行路右側に駐車枠なしとの判断に続き、ステップS204にてフィッティングした第1直線から予め設定した所定距離だけ離れた位置に沿って駐車場探索経路αを設定し、エンドへ進む。これにより、自車両Sは、走行路Rの中でも、第1直線がフィッティングされた走行路Rの左側に存在する駐車枠に寄った位置を走行することになる。
なお、第1直線から駐車場探索経路αまでの距離は、例えば自車両Sの駐車枠認識範囲の半分の距離等、任意に設定する。
【0078】
ステップS209(駐車枠探索経路設定ステップ)では、ステップS203での走行路左側に駐車枠なしとの判断に続き、走行路Rの右側に駐車枠が存在するか否かを判断する。YES(走行路右側に駐車枠あり)の場合にはステップS210へ進む。NO(走行路右側に駐車枠なし)の場合にはステップS212へ進む。
【0079】
ステップS210(駐車枠探索経路設定ステップ)では、ステップS209での走行路右側に駐車枠ありとの判断に続き、走行路Rの右側に存在する駐車枠に対して第2直線をフィッティングし、ステップS211へ進む。
ここで、第2直線は、上述の式(1)〜(3)にて示される直線関数によって求める。
【0080】
ステップS211(駐車枠探索経路設定ステップ)では、ステップS210での第2直線のフィッティングに続き、この第2直線から予め設定した所定距離だけ離れた位置に沿って駐車場探索経路αを設定し、エンドへ進む。これにより、自車両Sは、走行路Rの中でも、第2直線がフィッティングされた走行路Rの右側に存在する駐車枠に寄った位置を走行することになる。
なお、第2直線から駐車場探索経路αまでの距離は、例えば自車両Sの駐車枠認識範囲の半分の距離等、任意に設定する。
【0081】
ステップS212(駐車枠探索経路設定ステップ)では、ステップS209での走行路右側に駐車枠なしとの判断に続き、走行路Rの左右のいずれにも駐車枠が存在しないとして、予め設定した走行ルール、ここでは「駐車場探索経路αを、走行路Rの幅方向中央位置βよりも左側に予め設定した所定距離だけ離れた位置に沿って設定する」という走行ルールに基づいて駐車枠探索経路αを設定し、エンドへ進む。これにより、自車両Sは、走行路Rの中でも、幅方向中央位置βよりも左側に寄った位置を走行することになる。
なお、「走行路Rの幅方向中央位置βよりも左側」とは、自車両Sの進行方向左側である。さらに、走行路Rの幅方向中央位置βから駐車場探索経路αまでの距離L
3は、例えば自車両Sの駐車枠認識範囲の半分の距離等、任意に設定する。
【0082】
ステップS213(駐車枠探索経路設定ステップ)では、ステップS202での走行路道幅≦道幅閾値Thとの判断に続き、走行路Rの幅方向中央位置に沿って駐車場探索経路αを設定し、エンドへ進む。これにより、自車両Sは、走行路Rの幅方向の真ん中を走行することになる。
【0083】
次に、作用を説明する。
まず、「空き駐車枠探索時の課題」を説明し、次に、実施例1の駐車支援方法及び駐車支援装置における「駐車枠探索支援作用」を説明する。
【0084】
[空き駐車枠探索時の課題]
実施例1の自車両Sでは、カメラ25〜28によって検出された画像信号に基づいて駐車可能な空き駐車枠を探索する。ここで、カメラ25〜28は、いずれも撮影可能な範囲が決まっており、自車両Sの駐車枠探索範囲S
1は、このカメラ25〜28の撮影可能範囲によって制限される。つまり、空き駐車枠が存在していたとしても、自車両Sの駐車枠探索範囲S
1(カメラ25〜28の撮影可能範囲)に入らなければ、自車両Sによって検出することはできない。
【0085】
これに対し、自車両Sの駐車枠探索範囲S
1よりも広い道幅Wの走行路Rを走行し、駐車場P内の空き駐車枠を探索することがある。
しかしながら、この場合において
図16Aに示すように、自車両Sが走行路Rの幅方向中央位置βに沿って走行してしまうと、走行路Rの左右に存在する駐車枠A,Bと、自車両Sの駐車枠検出範囲S
1とが重なることがない。つまり、走行路Rの左右に存在する駐車枠A,Bのいずれかに寄った位置に沿って走行しなければ、駐車枠A又は駐車枠Bと、自車両Sの駐車枠検出範囲S
1とが重ならない。そのため、空き駐車枠が存在していても、適切に検出することができないという問題が生じる。
【0086】
一方、
図16Bに示すように、駐車場P内の走行路Rの道幅Wが、例えば自車両Sの駐車枠探索範囲S
1よりも狭い道幅Wの走行路Rを走行し、駐車場P内の空き駐車枠を探索することもある。
しかしながら、この場合において
図16Bに示すように、走行路左側に存在する駐車枠Aに寄った位置に沿って自車両Sが走行してしまうと、走行路Rの右側に存在する駐車枠Bと自車両Sの駐車枠検出範囲S
1とが重なることがない。すなわち、走行路Rの道幅Wが狭いときには、走行路Rの幅方向中央位置βに沿って走行すれば、走行路Rの左右に存在する駐車枠A,Bに対して、同時に自車両Sの駐車枠検出範囲S
1を重ねることができる。しかし、走行路Rの左右に存在する駐車枠A,Bのいずれかに寄った位置に沿って走行すると、反対側の駐車枠の空き状況を探索することができない。そのため、空き駐車枠を検出するためには、走行路Rを往復する必要があり、空き駐車枠の探索に時間がかかるという問題が生じる。
【0087】
このように、自車両Sの走行路R内での走行経路を適切な位置に設定しなければ、空き駐車枠を探索しにくく、駐車枠探索を適切に行うことができないという問題が発生する。
【0088】
[駐車枠探索支援作用]
(駐車支援)
実施例1の自車両Sを駐車させる際、まず、自車両Sを例えば、
図17Aに示すように、駐車場Pの入り口等の任意の位置に停車する。なお、当該任意の位置までは、運転者のマニュアル操作によって走行してもよいし、自車両Sに搭載された駐車支援ECU100からの制御信号に基づく自動運転によって走行してもよい。
【0089】
自車両Sを停車したら、運転手はサーチモードスイッチ19をON操作し、
図14に示す駐車支援処理を実施する。すなわち、
図14に示すフローチャートにおいて、ステップS101→ステップS102へと進み、自車両Sを駐車することが可能な空き駐車枠の有無を判断する。
【0090】
ここで、
図17Aに示すように、空き駐車枠が検出できれば、ステップS102→ステップS103へと進み、目標駐車枠Mを設定した上で、自車両Sの現在位置(駐車開始位置)O
1から目標駐車枠O
2までの駐車経路Zを生成する(
図17B参照)。そして、駐車経路Zを生成したら、ステップS104→ステップS105→ステップS106へと進み、自車両Sの現在位置、駐車経路Zに追従して走行させる際の目標操舵角及び目標速度をそれぞれ設定する。
【0091】
目標操舵角及び目標速度を設定したら、ステップS107へと進んで、自車両Sの操舵角及び速度を制御しつつ走行させ、自車両Sの走行経路を駐車経路Zに追従させる。そして、自車両Sが目標駐車枠Mに駐車するまでステップS104→ステップS105→ステップS106→ステップS107→ステップS108の流れを繰り返し、自車両Sを目標駐車枠Mに駐車する。
なお、自車両Sの走行経路を駐車経路Zに追従させている途中で、目標駐車枠Mの位置が補正された場合には、駐車経路Zも適宜補正する。そして、自車両Sの走行経路を補正後の駐車経路Zに追従させる。
【0092】
(空き駐車枠探索:第1パターン)
一方、空き駐車枠の有無を判断した結果、空き駐車枠が検出できない場合には、ステップS102→ステップS109へと進む。そして、通路走行モードスイッチ20がON操作されたら、ステップS200へと進んで、空き駐車枠探索経路設定処理を実施する。
なお、通路走行モードスイッチ20がON操作されない場合には、駐車枠探索経路αの設定は行われず、運転者は任意の経路を走行しつつ、空き駐車枠の探索を行う。
【0093】
空き駐車枠探索経路設定処理を実施する場合には、すなわち、
図15に示すフローチャートにおいて、ステップS201→ステップS202へと進み、走行路R及び走行路Rの道幅Wを検出した上、この走行路Rの道幅Wが予め設定した予め設定した所定の道幅閾値Thよりも広いか否かを判断する。
【0094】
図18Aに示すように、走行路Rの道幅Wが道幅閾値Th以下の場合には、ステップS202→ステップS213へと進み、走行路Rの幅方向中央位置βに沿って駐車枠探索経路αを設定する。そして駐車枠探索経路αを設定したら、
図14に示すステップS110→ステップS111→ステップS112へと進み、自車両Sの現在位置、駐車枠探索経路αに追従して走行させる際の目標操舵角及び目標速度をそれぞれ設定する。
【0095】
目標操舵角及び目標速度を設定したら、ステップS113へと進んで、自車両Sの操舵角及び速度を制御しつつ走行させ、自車両Sの走行経路を駐車枠探索経路αに追従させる。そして、自車両Sが空き駐車枠を検出するまでステップS109→ステップS200→ステップS110→ステップS111→ステップS112→ステップS113の流れを繰り返し、空き駐車枠の探索を行う。
【0096】
このとき、
図18Bに示すように、走行路Rの幅方向中央位置に沿って駐車枠探索経路αを設定したことで、自車両Sは、走行路Rの幅方向中央位置に沿って走行する。そのため、走行路Rの左右それぞれに存在する駐車枠A,Bに対して、同時に空き駐車枠の有無を探索することができる。
つまり、自車両Sが走行路Rの幅方向中央位置を走行することで、自車両Sの駐車枠探索範囲S
1を、走行路Rの左右両側に存在する駐車枠A,Bのそれぞれに重ねることができる。この結果、走行路Rを往復することなく、空き駐車枠の検出を短時間で行うことができる。
【0097】
(空き駐車枠探索:第2パターン)
また、
図19Aに示すように、走行路Rの道幅Wが道幅閾値Thよりも広い場合には、ステップS202→ステップS203へと進み、走行路Rの左側に駐車枠が存在するか否かを判断する。
図19Aに示す場合では、走行路Rの左側に駐車枠Aが存在すると判断できるため、ステップS204へと進み、走行路左側の駐車枠Aに対して、第1直線A
1をフィッティングする(
図19B参照)。
【0098】
第1直線A
1をフィッティングしたら、ステップS205へと進んで、走行路Rの右側に駐車枠が存在するか否かを判断する。
図19Bに示す状態では、自車両Sの駐車枠探索範囲S
1が走行路右側の駐車枠Bに重ならず、この走行路右側の駐車枠Bを検出することはできない。そのため、走行路Rの右側に駐車枠は存在しないと判断し、ステップS208へ進む。
この結果、
図19Cに示すように、走行路左側の駐車枠Aに対してフィッティングした第1直線A
1から所定距離L
1だけ離れた位置に沿って駐車枠探索経路αを設定する。
【0099】
そして、駐車枠探索経路αを設定したら、
図14に示すステップS110→ステップS111→ステップS112へと進み、自車両Sの現在位置、駐車枠探索経路αに追従して走行させる際の目標操舵角及び目標速度をそれぞれ設定する。
【0100】
目標操舵角及び目標速度を設定したら、ステップS113へと進んで、自車両Sの操舵角及び速度を制御しつつ走行させ、自車両Sの走行経路を駐車枠探索経路αに追従させる。そして、自車両Sが空き駐車枠を検出するまでステップS109→ステップS200→ステップS110→ステップS111→ステップS112→ステップS113の流れを繰り返し、空き駐車枠の探索を行う。
【0101】
このとき、
図19Cに示すように、走行路左側に存在する駐車枠Aに対してフィッティングした第1直線A
1から所定距離L
1離れた位置に沿って駐車枠探索経路αを設定したことで、自車両Sは、走行路Rの幅方向中央位置β(
図19C参照)よりも駐車枠Aに寄った位置を走行する。そのため、走行路左側にある駐車枠Aの探索を適切に行うことができ、空き駐車枠を検出しやすくすることができる。
【0102】
(空き駐車枠探索:第3パターン)
また、走行路Rの道幅Wが道幅閾値Thよりも広い場合に、ステップS202→ステップS203へと進み、走行路Rの左側に駐車枠が存在するか否かを判断した際、
図20Aに示すように、走行路Rの左側に駐車枠が存在すると判断できないときにはステップS209へと進み、走行路Rの右側に駐車枠が存在するか否かを判断する。
図20Aに示す場合では、走行路Rの右側に駐車枠Bが存在すると判断できるため、ステップS210へと進み、走行路右側の駐車枠Bに対して、第2直線B
1をフィッティングする(
図20B参照)。
【0103】
第2直線B
1をフィッティングしたら、ステップS211へと進んで、
図20Cに示すように、走行路右側の駐車枠Bに対してフィッティングした第2直線B
1から所定距離L
2だけ離れた位置に沿って駐車枠探索経路αを設定する。
【0104】
そして、駐車枠探索経路αを設定したら、
図14に示すステップS110→ステップS111→ステップS112へと進み、自車両Sの現在位置、駐車枠探索経路αに追従して走行させる際の目標操舵角及び目標速度をそれぞれ設定する。
【0105】
目標操舵角及び目標速度を設定したら、ステップS113へと進んで、自車両Sの操舵角及び速度を制御しつつ走行させ、自車両Sの走行経路を駐車枠探索経路αに追従させる。そして、自車両Sが空き駐車枠を検出するまでステップS109→ステップS200→ステップS110→ステップS111→ステップS112→ステップS113の流れを繰り返し、空き駐車枠の探索を行う。
【0106】
このとき、
図20Cに示すように、走行路右側に存在する駐車枠Bに対してフィッティングした第2直線B
1から所定距離L
2離れた位置に沿って駐車枠探索経路αを設定したことで、自車両Sは、走行路Rの幅方向中央位置β(
図20C参照)よりも駐車枠Bに寄った位置を走行する。そのため、走行路右側にある駐車枠Bの探索を適切に行うことができ、空き駐車枠を検出しやすくすることができる。
【0107】
(空き駐車枠探索:第4パターン)
さらに、走行路Rの道幅Wが道幅閾値Thよりも広い場合に、走行路Rの左側に駐車枠が存在するか否かを判断した際、
図21Aに示すように、走行路Rの左側に駐車枠Aが存在すると判断すると共に、走行路Rの右側に駐車枠Bが存在すると判断された場合には、ステップS202→ステップS203→ステップS204→ステップS205→ステップS206へと進む。つまり、走行路左側の駐車枠Aに対して、第1直線A
1をフィッティングし、走行路右側の駐車枠Bに対して、第2直線B
1をフィッティングする(
図21B参照)。これにより、走行路Rの左右両側に第1,第2直線A
1,B
1がフィッティングされる。
【0108】
そして、この実施例1では、第1,第2直線A
1,B
1をフィッティングしたら、ステップS207へと進み、第1直線A
1と第2直線B
1のうち、そのときの自車両Sの位置により近いと判断された直線(
図21Cでは第1直線A
1)から所定距離L
1だけ離れた位置に沿って駐車枠探索経路αを設定する。
【0109】
そして、駐車枠探索経路αを設定したら、
図14に示すステップS110→ステップS111→ステップS112へと進み、自車両Sの現在位置、駐車枠探索経路αに追従して走行させる際の目標操舵角及び目標速度をそれぞれ設定する。
【0110】
目標操舵角及び目標速度を設定したら、ステップS113へと進んで、自車両Sの操舵角及び速度を制御しつつ走行させ、自車両Sの走行経路を駐車枠探索経路αに追従させる。そして、自車両Sが空き駐車枠を検出するまでステップS109→ステップS200→ステップS110→ステップS111→ステップS112→ステップS113の流れを繰り返し、空き駐車枠の探索を行う。
【0111】
このとき、
図21Cに示すように、走行路左側に存在する駐車枠Aに対してフィッティングした第1直線A
1から所定距離L
1離れた位置に沿って駐車枠探索経路αを設定したことで、自車両Sは、走行路Rの幅方向中央位置β(
図21C参照)よりも駐車枠Aに寄った位置を走行する。そのため、走行路左側にある駐車枠Aの探索を適切に行うことができ、空き駐車枠を検出しやすくすることができる。
【0112】
(空き駐車枠探索:第5パターン)
なお、図示しないが、走行路Rの両側方のいずれにも駐車枠が存在しないと判断した場合には、
図15に示すフローチャートにおいて、ステップS202→ステップS203→ステップS209→ステップS212へと進む。そして、予め設定した「駐車場探索経路αを、走行路Rの幅方向中央位置βよりも左側に予め設定した所定距離L
3だけ離れた位置に沿って設定する」という走行ルールに基づいて駐車枠探索経路αを設定する。
【0113】
そして、駐車枠探索経路αを設定したら、
図14に示すステップS110→ステップS111→ステップS112へと進み、自車両Sの現在位置、駐車枠探索経路αに追従して走行させる際の目標操舵角及び目標速度をそれぞれ設定する。
【0114】
目標操舵角及び目標速度を設定したら、ステップS113へと進んで、自車両Sの操舵角及び速度を制御しつつ走行させ、自車両Sの走行経路を駐車枠探索経路αに追従させる。そして、自車両Sが空き駐車枠を検出するまでステップS109→ステップS200→ステップS110→ステップS111→ステップS112→ステップS113の流れを繰り返し、空き駐車枠の探索を行う。
【0115】
このように、予め設定した走行ルールに基づいて駐車枠探索経路αを設定することで、走行路R内を無計画に走行する場合と比べて駐車枠の探索精度を向上することができ、走行路Rの側方にある駐車枠の探索を適切に行うことができて、空き駐車枠を検出しやすくすることができる。
【0116】
次に、効果を説明する。
実施例1の駐車支援方法及び駐車支援装置にあっては、下記に列挙する効果を得ることができる。
【0117】
(1) 自車両Sに搭載された駐車コントローラ(駐車支援ECU100)によって、前記自車両Sの空き駐車枠探索走行を支援する駐車支援方法において、
駐車枠へ入庫する際、駐車場Pの中にある走行路Rの道幅Wを検出する道幅検出ステップ(ステップS201)と、
前記走行路Rの道幅Wに応じて、走行中に空き駐車枠を探索する駐車枠探索経路αを前記走行路R内に設定する駐車枠探索経路設定ステップ(ステップS202〜ステップS213)と、
前記駐車枠探索経路αに基づいて前記自車両Sを案内する自車両案内ステップ(ステップS110〜ステップS113)と、
を有する構成とした。
これにより、空き駐車枠を探索しながら駐車場内を走行する際、空き駐車枠を探索しやすくすることができる。
【0118】
(2) 前記駐車枠探索経路設定ステップ(ステップS202〜ステップS213)では、前記走行路Rの道幅Wが予め設定した所定の道幅閾値Thよりも広いとき、前記走行路Rの幅方向中央位置βよりも左右いずれか偏った位置に沿って前記駐車枠探索経路αを設定し、前記走行路Rの道幅Wが前記道幅閾値Th以下のとき、前記走行路Rの幅方向中央位置βに沿って前記駐車枠探索経路αを設定する構成とした。
これにより、(1)の効果に加え、走行路Rの道幅Wが広いときでも空き駐車枠の探索を適切に行うことができると共に、走行路Rの道幅Wが狭いときには空き駐車枠の探索を効率よく行うことができる。
【0119】
(3) 前記駐車枠探索経路設定ステップ(ステップS202〜ステップS213)では、前記駐車枠探索経路αを前記走行路Rの幅方向中央位置βよりも左右いずれか偏った位置に沿って設定するとき、前記走行路Rに沿って存在する駐車枠A,Bから所定距離L
1,L
2だけ離れた位置に沿って前記駐車枠探索経路αを設定する構成とした。
これにより、(2)の効果に加え、走行路Rに沿って存在する駐車枠A,Bに寄った位置に沿って走行させることができ、空き駐車枠の探索をさらに行いやすくすることができる。
【0120】
(4) 前記駐車枠探索経路設定ステップ(ステップS202〜ステップS213)では、前記駐車枠探索経路αを前記走行路Rの幅方向中央位置βよりも左右いずれか偏った位置に沿って設定するとき、予め決められた走行ルールに基づいて前記駐車枠探索経路αを設定する構成とした。
これにより、(2)の効果に加え、駐車枠の存在が不明確であっても、無計画に走行する場合よりも空き駐車枠を探索しやすくすることができる。
【0121】
(5) 自車両Sの空き駐車枠探索走行を支援する駐車コントローラ(駐車支援ECU)を備えた駐車支援装置であって、
前記駐車コントローラ(駐車支援ECU)は、
駐車枠へ入庫する際、駐車場Pの中にある走行路Rの道幅Wを検出し、
前記走行路Rの道幅Wに応じて、走行中に空き駐車枠を探索する駐車枠探索経路αを前記走行路R内に設定し、
前記駐車枠探索経路αに基づいて前記自車両Sを案内する構成とした。
これにより、空き駐車枠を探索しながら駐車場内を走行する際、空き駐車枠を探索しやすくすることができる。
【0122】
以上、本発明の駐車支援方法及び駐車支援装置を実施例1に基づいて説明してきたが、具体的な構成については、この実施例に限られるものではなく、特許請求の範囲の各請求項に係る発明の要旨を逸脱しない限り、設計の変更や追加等は許容される。
【0123】
実施例1では、走行路Rの左右両側のいずれにも駐車枠が検出できないときには、「駐車場探索経路αを、走行路Rの幅方向中央位置βよりも左側に予め設定した所定距離L
3だけ離れた位置に沿って設定する」という走行ルールに基づいて駐車枠探索経路αを設定する例を示した。しかしながら、これに限らず、走行ルールは任意に設定することができる。
すなわち、例えば駐車場Pに設置された基地局Xや、駐車場Pにすでに駐車されている他車両(駐車車両B)から、予め設定された走行ルール情報を受信し、受信した走行ルール情報に基づいて駐車枠探索経路αを設定してもよい。
【0124】
また、駐車場P内に設置された標識の内容や、走行路Rに設けられた車線の位置を認識し、この標識内容や車線の位置に従って駐車枠探索経路αを設定してもよい。
【0125】
また、走行ルールとして、「走行路Rを走行する先行車両又は後続車両の走行位置に基づいて駐車枠探索経路αを設定する」としてもよい。ここで、「先行車両」とは、自車両Sの直前を走行している他車両である(
図22参照)。また、「後続車両」とは、自車両Sの直後を走行している他車両である。
なお、「先行車両(又は後続車両)の走行位置に基づく」とは、先行車両(又は後続車両)が走行している経路に沿って走行することである。つまり、先行車両(又は後続車両)が走行路Rの幅方向中央位置βよりも左側を走行しているときには、
図22に示すように、走行路Rが左側通行(対面走行の2車線)であると判定し、走行路Rの幅方向中央位置βよりも左側に駐車枠探索経路αを設定する。また、先行車両(又は後続車両)が走行路Rの幅方向中央位置βよりも右側を走行しているときには、走行路Rが右側通行(対面走行の2車線)であると判定し、走行路Rの幅方向中央位置βよりも右側に駐車枠探索経路αを設定する。さらに、先行車両(又は後続車両)が走行路Rの幅方向中央位置βから設定幅以内の領域を走行しているときには、走行路Rが一方通行であると判定し、走行路Rの道幅Wが道幅閾値Th以下であれば走行路Rの幅方向中央位置βに沿って駐車枠探索経路αを設定する。
【0126】
さらに、走行ルールとして、「走行路Rを走行する対向車両の走行位置に基づいて駐車枠探索経路αを設定する」としてもよい。ここで、「対向車両」とは、自車両Sの前方から自車両Sに向かって走行している他車両である(
図23参照)。
なお、「対向車両の走行位置に基づく」とは、対向車両が走行している経路とに対してオフセットした位置に沿って走行することである。つまり、対向車両が走行路Rの幅方向中央位置βよりも右側を走行しているときには、走行路Rが左側通行(対面走行の2車線)であると判定し、
図23に示すように、走行路Rの幅方向中央位置βよりも左側に駐車枠探索経路αを設定する。また、対向車両が走行路Rの幅方向中央位置βよりも左側を走行しているときには、走行路Rが右側通行(対面走行の2車線)であると判定し、走行路Rの幅方向中央位置βよりも右側に駐車枠探索経路αを設定する。
【0127】
さらに、
図24に示すように、駐車枠探索経路αを設定する際、走行路Rに沿って存在する駐車枠K内に駐車した駐車車両Bの自車両側端部から所定距離L
4だけ離れた位置に沿って駐車枠探索経路αを設定してもよい。
この場合では、自車両Sの空き駐車枠探索走行時において、すでに駐車されている駐車車両Bと自車両Sとの距離を確保することができ、例えば駐車車両Bが突然出庫した場合等であっても、自車両Sの走行に影響が生じにくくすることができる。
【0128】
さらに、
図25に示すように、駐車枠探索経路αを設定する際、走行路Rに沿って存在する駐車枠Kと、走行路Rの幅方向中央位置βとの間に例えば人間等の物体Dが存在する場合には、この走行路R内に存在する物体Dから所定距離L
5だけ離れた位置に沿って駐車枠探索経路αを設定してもよい。
この場合では、自車両Sの空き駐車枠探索走行において、物体Dと自車両Sとの距離を確保することができ、例えば物体Dが突然移動した場合等であっても、自車両Sの走行に影響が生じにくくすることができる。
【0129】
そして、実施例1では、走行路Rの道幅Wが道幅閾値Thよりも広い場合、走行路Rに沿って存在する駐車枠Aに対してフィッティングした第1直線A
1から所定距離L
1だけ離れた位置等に沿って駐車枠探索経路αを設定する例を示した。さらに、所定距離L
1等は、自車両Sの駐車枠認識範囲S
1の半分の距離に設定する例を示した。しかしながら、これに限らず、駐車枠に対してフィッティングした直線から駐車枠探索経路αまでの所定距離は、任意に設定することができる。
また、
図26に示すマップを用いて、駐車枠Aや他車両等の認識精度の高さに応じて所定距離L
1等の長さを可変としてもよい。つまり、
図26において斜線で示す領域の範囲内で所定距離L
1を設定し、駐車枠A等の認識精度が高いほど所定距離L
1の長さを長く設定することができるようにする。
【0130】
これにより、駐車枠A等の認識精度が低くなるほど、駐車枠探索経路αを駐車枠A等に近づけることができ、空き駐車枠の探索精度を向上することができる。また、駐車枠A等の認識精度が高くなるほど、駐車枠探索経路αを駐車枠A等から離間させることができ、駐車枠探索経路αの設定自由度を高めることができる。
【0131】
なお、「駐車枠A等の認識精度」とは、駐車枠Aの位置の真値に対する認識位置の誤差により表され、当該誤差が小さいほど「駐車枠A等の認識精度」は高くなる。
また、この「駐車枠Aの位置の真値に対する認識位置の誤差」の発生要因としては、例えば以下に挙げるものがある。
・自車両Sに搭載されたカメラ25〜28のレンズの歪みによる誤差。この場合、撮像面の中心から離れるほど誤差が大きくなる。
・カメラ25〜28によって検出された画像信号から俯瞰映像を生成する際の俯瞰変換時の誤差。この場合、自車両S(カメラ25〜28)からの距離が離れるほど誤差が大きくなる。
・路面の傾きや歪みによる誤差。この場合、路面の傾きや歪みが大きいほど誤差が大きくなる。
【0132】
そして、この「駐車枠A等の認識精度」を求めるには、まず、予め測量装置等を用いて駐車枠Kの真値と、自車両Sの認識値との差を実測し(
図27A参照)、
図27Bに示す誤差マップを作成しておく。ここで、この誤差マップには、撮像面上の枠位置や、路面の傾き、歪み等のパラメータに基づく誤差を入れてもよい。
そして、駐車枠を検出した際の自車両Sと駐車枠との距離と、
図27Bに示す誤差マップとに基づき、位置誤差X,Y及び角度誤差を求める。そして、求められた各誤差から「駐車枠A等の認識精度」を設定する。
【0133】
また、各誤差を求める関数を設計し、設計した関数を用いて位置誤差X,Y及び角度誤差を求めてもよい、さらに、誤差を求める関数は、俯瞰映像から近似関数を求めてもよいし、カメラ25〜28のレンズや、俯瞰変換のモデルから算出してもよい。
【0134】
さらに、実施例1では、駐車枠や走行路R等を、カメラ25〜28によって検出された画像信号を俯瞰変換して生成された俯瞰映像を解析することで検出している例を示したが、これに限らない。例えば、自車両Sにレーザースキャナやソナーセンサを搭載し、このレーザースキャナ等による検出信号に基づいて駐車枠等を検出してもよい。また、レーザースキャナ等とカメラ25〜28を組み合わせて用いてもよい。
なお、レーザースキャナ等を用いた場合の駐車枠検出範囲と、カメラ25〜28を用いた場合の駐車枠検出範囲の形状が異なることがある。しかしながら、駐車枠検出範囲の形状が異なっても、駐車枠探索経路αの設定方法については同様に実施することができる。
【0135】
また、実施例1では、駐車枠探索経路αを生成したら、この駐車枠探索経路αに沿って自車両Sを制御し、駐車支援ECU100による自動運転によって空き駐車枠探索走行を行う駐車支援方法を示したが、これに限らない。例えば、生成した駐車枠探索経路αを車載モニタ18に表示し、ドライバーが表示された駐車枠探索経路αを目視しながら駐車操作できるようにする駐車支援方法であってもよい。また、ドライバーが空き駐車枠探索走行時の操作を行うものの、駐車枠探索経路αから自車両Sの走行経路が大幅にずれた場合には操舵角の補正等を行う半自動運転による駐車支援方法であってもよい。さらに、音声によって駐車枠探索経路αの案内を行うものであってもよい。