(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6827448
(24)【登録日】2021年1月21日
(45)【発行日】2021年2月10日
(54)【発明の名称】バルクパレタイザー、及びバルクパレタイザーにおけるセパレートシートの貼り付き防止方法
(51)【国際特許分類】
B65H 3/54 20060101AFI20210128BHJP
B65H 5/08 20060101ALI20210128BHJP
B65G 57/04 20060101ALI20210128BHJP
B65G 57/00 20060101ALI20210128BHJP
B65G 59/04 20060101ALI20210128BHJP
【FI】
B65H3/54 310B
B65H5/08 C
B65G57/04
B65G57/00 A
B65G59/04
【請求項の数】3
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2018-144752(P2018-144752)
(22)【出願日】2018年8月1日
(65)【公開番号】特開2020-19624(P2020-19624A)
(43)【公開日】2020年2月6日
【審査請求日】2019年6月5日
(73)【特許権者】
【識別番号】000178826
【氏名又は名称】日本山村硝子株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100143122
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 功雄
(72)【発明者】
【氏名】渡邊 信彦
【審査官】
佐藤 秀之
(56)【参考文献】
【文献】
特許第5409300(JP,B2)
【文献】
実開昭61−171744(JP,U)
【文献】
特開平06−072574(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65H 1/00− 3/68
B65H 5/08− 5/14
B65G 57/00
B65G 57/04
B65G 59/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の容器をパレット上に積載する容器搬送部と、この容器搬送部によって積載された複数の容器の上に、シート収容部から搬送した矩形状のセパレートシートを載置するシート搬送部とを備えたバルクパレタイザーであって、
前記シート搬送部が、前記セパレートシートの隅部近傍のそれぞれを吸着する4つの吸着パッドと、これら4つの吸着パッドのうち1つの吸着パッドのみを昇降させる昇降機構と、この昇降機構で上昇させた前記1つの吸着パッドで吸着した最上段のセパレートシートの上面に当接し、その下側の他のセパレートシートを離間させる進退自在のシート押さえ部材と、を有しており、
前記シート押さえ部材は、前記最上段の矩形状のセパレートシートにおける、前記1つの吸着パッドに近い隅部近傍の上面に当接するように、当該セパレートシートの面内方向における前記4つの吸着パッドで囲われた領域の外側となる、当該1つの吸着パッドの当該セパレートシート縁部側に位置しているバルクパレタイザー。
【請求項2】
前記シート収容部内の積層された多数のセパレートシートを、積層数が減少するに従って上方に移動させるリフター機構を更に備える請求項1に記載のバルクパレタイザー。
【請求項3】
複数の容器をパレット上に積載する容器搬送部と、この容器搬送部によって積載された複数の容器の上に、シート収容部から搬送した矩形状のセパレートシートを載置するシート搬送部とを備えたバルクパレタイザーにおけるセパレートシートの吸着防止方法であって、
前記シート搬送部が、前記セパレートシートの隅部近傍のそれぞれを吸着する4つの吸着パッドと、これら4つの吸着パッドのうち1つの吸着パッドのみを昇降させる昇降機構と、この昇降機構で上昇させた前記1つの吸着パッドで吸着した最上段のセパレートシートの上面に当接し、その下側の他のセパレートシートを離間させる進退自在のシート押さえ部材とを有しており、
前記シート押さえ部材は、前記最上段の矩形状のセパレートシートにおける、前記1つの吸着パッドに近い隅部近傍の上面に当接するように、当該セパレートシートの面内方向における前記4つの吸着パッドで囲われた領域の外側となる、当該1つの吸着パッドの当該セパレートシート縁部側に位置し、
前記最上段のセパレートシートを前記4つの吸着パッドで吸着すると共に、前記シート押さえ部材を前進させる吸着及び前進工程と、
前記昇降機構によって前記1つの吸着パッドのみを上昇させ前記最上段のセパレートシートをその下側の他のセパレートシートから離間させる切離工程と、を含むバルクパレタイザーにおけるセパレートシートの貼り付き防止方法
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、積層された多数のセパレートシートから搬送したセパレートシートを、積載された複数の容器の上に載置するシート搬送部を備えるバルクパレタイザーと、そのバルクパレタイザーにおけるセパレートシートの貼り付き防止方法に関する。
【背景技術】
【0002】
ガラスびん、ペットボトル、ボトル缶などの多数の容器は、パレット上に階層毎に積付けられてバルクと呼ばれる形態で出荷される。パレット上には、バルクシートであるセパレートシート、このシート上に載置された多数の容器が幾重にも積層されている。パレット上にこの容器群を積載する装置として、容器群の上に、シート収容部から搬送したセパレートシートを載置するシート搬送部を備えたバルクパレタイザーが知られている。
【0003】
シート搬送部が有する吸着パッドでセパレートシートを吸着し持ち上げる時に、数枚のセパレートシートが互いに貼り付いて一緒に持ち上がる場合がある。セパレートシート同士の密着度が高い新品のセパレートシートでこのような現象が多くなる。数枚のセパレートシートが一緒に持ち上がってしまった場合には、シート剥がし装置等で下側のセパレートシートを剥がす必要がある。
【0004】
特許文献1には、パレット上に複数の缶体を配置する缶体供給部とパレット上に配置された缶体上にセパレートシートを載置するシート供給部とを備えたパレタイザーが記載されている。このパレタイザーのシート供給部には、最上段のセパレートシートを吸着パッドで吸着し持ち上げて搬送するシート搬送部と、セパレートシートの角部に当接するシートート押さえ部が設けられている。吸着パッドがシート押さえ部よりも内側でセパレートシートを吸着することで最上段のセパレートシートを下層のセパレートシートから切り離している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特許第5409300号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1のパレタイザーではシート押さえ部が四隅に設けられており、最上段のセパレートシートを持ち上げる際、それに連れて、その下側の他のセパレートシートが中央部を上方に向けて撓むような挙動をとる。そのため、撓みやすい厚み、大きさのセパレートシートや、新品のセパレートシートを用いた場合に、最上段のセパレートシートからの切り離しができず、下側の複数枚のセパレートシートが一緒に持ち上がってしまう。
【0007】
場合によっては10枚以上のセパレートシートが一緒に持ち上がることになり、吸着パッドを支持するアームにかかる力が過大なものとなり、アームの破損を生じる。アームが破損すれば、部品交換の手間、部品コスト及び工程停止に伴う損失が生じてしまうといった問題がある。
【0008】
本発明は従来技術の問題点に鑑み、セパレートシートの形態に関係なく、最上段のセパレートシートをその下側の他のセパレートシートから確実に切り離すことができるバルクパレタイザー、及びバルクパレタイザーにおけるセパレートシートの貼り付き防止方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明のバルクパレタイザーは、複数の容器をパレット上に積載する容器搬送部と、この容器搬送部によって積載された複数の容器の上に、シート収容部から搬送した矩形状のセパレートシートを載置するシート搬送部とを備えたバルクパレタイザーであって、前記シート搬送部が、
前記セパレートシートの隅部近傍
のそれぞれを吸着する
4つの吸着パッドと、これら
4つの吸着パッドのうち1つの吸着パッドのみを昇降させる昇降機構と、この昇降機構で上昇させた前記1つの吸着パッドで吸着した最上段のセパレートシートの上面に当接し、その下側の他のセパレートシートを離間させる進退自在のシート押さえ部材と、を有しており、前記シート押さえ部材は、前記最上段の
矩形状のセパレートシート
における、前記1つの吸着パッドに近い隅部近傍の上面に当接するように、
当該セパレートシートの面内方向における前記4つの吸着パッドで囲われた領域の外側となる、当該1つの吸着パッドの当該セパレートシート縁部側に位置しているものである。
【0010】
本発明のバルクパレタイザーでは、シート搬送部の昇降機構によって、セパレートシートの隅部近傍
のそれぞれを吸着する
4つの吸着パッドのうち1つの吸着パッドのみが上昇し、セパレートシートの上面に当接する進退自在のシート押さえ部材によって、昇降機構で上昇させた1つの吸着パッドで吸着した最上段のセパレートシートをその下側の他のセパレートシートから離間させる。
【0011】
本発明では、セパレートシートの全ての隅部近傍を持ち上げるのではなく、持ち上げるのは、1
つの隅部のみである。そのため、最上段のセパレートシートを持ち上げる際、それに連れて、その下側の他のセパレートシートが中央部を上方に向けて撓むような挙動をとるのを防ぐことができる。従って、どのような形態のセパレートシートであっても、最上段のセパレートシートからの切り離しを確実に行うことができる。
【0012】
前記シート収容部内の積層された多数のセパレートシートを、積層数が減少するに従って上方に移動させるリフター機構を更に備えるようにしてもよい。仮に、セパレートシート同士が貼り付いた場合、持ち上げた段階でシート剥がし装置によって余分なセパレートシートが剥がされる。剥がされたセパレートシートが落下する際、そのシート位置が乱れてしまい、次の吸着工程で機械停止することがある。上記のリフター機構を設ければ、落下距離が小さくなり、シート位置の乱れを防ぐことができる。
【0013】
本発明のバルクパレタイザーにおけるセパレートシートの貼り付き防止方法は、複数の容器をパレット上に積載する容器搬送部と、この容器搬送部によって積載された複数の容器の上に、シート収容部から搬送した矩形状のセパレートシートを載置するシート搬送部とを備えたバルクパレタイザーにおけるセパレートシートの吸着防止方法であって、前記シート搬送部が、
前記セパレートシートの隅部近傍
のそれぞれを吸着する
4つの吸着パッドと、これら
4つの吸着パッドのうち1つの吸着パッドのみを昇降させる昇降機構と、この昇降機構で上昇させた前記1つの吸着パッドで吸着した最上段のセパレートシートの上面に当接し、その下側の他のセパレートシートを離間させる進退自在のシート押さえ部材とを有しており、前記シート押さえ部材は、前記最上段の
矩形状のセパレートシート
における、前記1つの吸着パッドに近い隅部近傍の上面に当接するように、
当該セパレートシートの面内方向における前記4つの吸着パッドで囲われた領域の外側となる、当該1つの吸着パッドの当該セパレートシート縁部側に位置し、前記最上段のセパレートシートを前記
4つの吸着パッドで吸着すると共に、前記シート押さえ部材を前進させる吸着及び前進工程と、前記昇降機構によって前記1つの吸着パッドのみを上昇させ前記最上段のセパレートシートをその下側の他のセパレートシートから離間させる切離工程と、を含むものである。
【0014】
本発明の方法を実施すれば、シート搬送部の昇降機構によって、セパレートシートの隅部近傍
のそれぞれを吸着する
4つの吸着パッドのうち1つの吸着パッドのみが上昇し、セパレートシートの上面に当接する進退自在のシート押さえ部材によって、昇降機構で上昇させた1つの吸着パッドで吸着した最上段のセパレートシートをその下側の他のセパレートシートから離間させる。
【0015】
本発明では、セパレートシートの全ての隅部近傍を持ち上げるのではなく、持ち上げるのは、1
つの隅部のみである。そのため、最上段のセパレートシートを持ち上げる際、それに連れて、その下側の他のセパレートシートが中央部を上方に向けて撓むような挙動をとるのを防ぐことができる。従って、どのような形態のセパレートシートであっても、最上段のセパレートシートからの切り離しを確実に行うことができる。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、最上段のセパレートシートを持ち上げる際、それに連れて、下側の他のセパレートシートが中央部を上方に向けて撓むような挙動をとるのを防ぐことができるため、セパレートシート同士を確実に切り離すことができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【
図1】本発明の一実施形態に係るバルクパレタイザーの側面模式図である。
【
図3】セパレートシート同士を切り離す状態を説明するための斜視図である。
【
図4】セパレートシートを切り離した後の要部側面図である。
【
図5】セパレートシートの貼り付き防止方法の手順を示すフローチャートである。
【
図6】リフター機構を説明するための側面模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
本発明の一実施形態について説明する。
図1は本発明の一実施形態に係るバルクパレタイザーの側面模式図であり、
図2は
図1の要部側面図である。バルクパレタイザー1は、 複数の容器100をパレット上に積載する図示しない容器搬送部と、この容器搬送部によって積載された複数の容器100の上に、シート収容部2から搬送した矩形状のセパレートシートS1を載置するシート搬送部3とを備えている。
【0019】
シート搬送部3は、シート収容部2に積層された多数のセパレートシートの最上段から1枚のセパレートシートS1を取り、これをパレット上に積載された多数の容器100の上に繰り返し置く装置として構成されている。シート搬送部3は、多数のセパレートシートを収容しているシート収容部2と、このシート収容部2に設けられ、持ち上げたセパレートシートS1の枚数を検知するシートチェッカー4と、セパレートシートS1を吸着する吸着機構5と、この吸着機構5を動かすシートリフター11で主に構成されている。
【0020】
図2に示すように、吸着機構5は矩形状のセパレートシートS1の隅部近傍を吸着する4つの吸着パッド6と、各吸着パッド6を支持する4つのアーム7と、4つの吸着パッド6のうち1つのみに設けられて当該吸着パッド6を
図2の上下方向に昇降させる昇降機構8とを有している。各アーム7の先端部に吸着パッド6が設けられている。昇降機構8は、4つの吸着パッド6のうちの1つの吸着パッド(以下、稼働パッド9)に設置されている。この昇降機構8によって、他の3つの吸着パッド6が停止したまま、稼働パッド9のみが上下方向に動くようになっている。
【0021】
図3のようにセパレートシートS1を、稼働パッド9を含む4つの吸着パッド6で吸着した状態で、稼働パッド9で吸着した、セパレートシートS1の一部分のみが持ち上げられる。即ち、最上段のセパレートシートS1における3つの吸着パッド6に対応する部分が、その下側の他のセパレートシートS2に接した状態で、最上段のセパレートシートS1における稼働パッド9に対応する部分のみが、その下側の他のセパレートシートから離間しようとする。
【0022】
図2及び
図3のようにシート収容部2における稼働パッド9の近傍に、セパレートシートS1の上面に当接する進退自在のシート押さえ部材10が設けられている。本実施形態ではシート押さえ部材10はシートチェッカー4に設置しているが、シート押さえ部材10の設置形態はどのようなものであってもよい。本実施形態のシート押さえ部材10は、所要長さの平板を側面視L型に折り曲げた形を有している。
図3のように、シート押さえ部材10の押さえ部分10aで、最上段のセパレートシートS1の隅の上面が押さえられるようになっている。
【0023】
シート押さえ部材10の存在によって、最上段のセパレートシートS1の隅が押さえ部分10aに上方から押さえられ、同時に、稼働パッド9の位置に対応する、セパレートシートS1の一部分のみが持ち上げられる。これにより、セパレートシートS1における稼働パッド9に持ち上げられた一部分が、その下側の他のセパレートシートS2から離れようとする作用と、シート押さえ部材10によってセパレートシートS1の隅が押さえられる作用とが相まって、
図4のように最上段のセパレートシートS1のみが、その下側の他のセパレートシートS2から確実に離間し、切り離される。
【0024】
シート押さえ部材10の形状は限定されず、本実施形態のようにセパレートシートS1を平面で押さえる形状がより好ましい。シート押さえ部材10の位置は、稼働パッド9に近く、かつ
図3のようにセパレートシートS1における稼働パッド9の隅側縁fよりも内側に存在することが好ましい。シート押さえ部材10をこの位置に設けることで、稼働パッド9でセパレートシートS1を高く持ち上げた場合にも、セパレートシートS1の隅部分S11がシート押さえ部材10から外れることがなくなる。これにより、双方のセパレートシートS1、S2の切り離しをより確実に行うことができる。
【0025】
シート押さえ部材10を進退自在とする構成も限定されず、セパレートシートS1の位置に向かって、向きをそのままに抜き差し可能とする構成や、押さえ部分10aがセパレートシートS1から自在に外れるように、
図3矢印の方向に回転させるようにしてもよい。
【0026】
図5のフローチャートを参照して、バルクパレタイザー1におけるセパレートシートの貼り付き防止方法を説明する。以下の説明ではセパレートシートをシートという。シート取り出し開始で、シートリフター11(
図1参照)が下降し、所定の位置でシートリフター11が停止、稼働パッド9を含む4つの吸着パッド6が最上段のシートS1上に位置する。稼働パッド9及びその他の吸着パッド6によって、シート吸引が行われる(シート吸引15)。それと同時に、シート押さえ部材10がシートS1を押さえられる位置まで前進する(シート押さえ前進16:前進工程)。
【0027】
次に、稼働パッド9が所定位置まで上昇する(稼働パッド上昇17)。ここで最上段のシートS1と、その下側の他のシートS2が切り離される(切り離し工程)。シートS1、S2同士が切り離された後、シート押さえ部材10がシートS1と干渉しない位置まで後退し(シート押さえ後退18)、シートリフター11が上昇し、稼働パッド9が元の位置まで下降する。
【0028】
続いてシートチェッカー4が作動し、シートS1が1枚であることが検知されれば、シートリフター11によって、そのシートS1が容器100側へ運ばれる。シートが2枚以上であることを検知した場合は、図示しないシート剥がし装置が作動して、シートS1からシートS2を剥がし、再度シートチェッカー4で検査する。1枚であることが検知されれば、容器100側へ運ばれる。
【0029】
即ち次のセパレートシートの貼り付き防止方法が実施できる。複数の容器100をパレット上に積載する容器搬送部と、シート収容部2から搬送してきたセパレートシートS1を載置するシート搬送部3とを備えたバルクパレタイザー1におけるセパレートシートの吸着防止方法である。シート搬送部3が、セパレートシートS1の隅部近傍を吸着する複数の吸着パッド6と、これら複数の吸着パッド6のうち1つの稼働パッド9のみを昇降させる昇降機構8と、この昇降機構8で上昇させた稼働パッド9で吸着した最上段のセパレートシートS1の上面に当接し、その下側の他のセパレートシートS2から離間させる進退自在のシート押さえ部材10とを有しており、セパレートシートS1を複数の吸着パッド6で吸着すると共に、シート押さえ部材10を前進させる吸着及び前進工程と、昇降機構8によって稼働パッド9のみを上昇させセパレートシートS1をその下側の他のセパレートシートS2から離間させる切離工程と、を含むバルクパレタイザーにおけるセパレートシートの貼り付き防止方法。
【0030】
図6はシート収容部2にリフター機構20を設けた場合の側面模式図である。この実施形態では、シート収容部2に、シート収容部2内の積層された多数のセパレートシートを、積層数が減少するに従って上方に移動させるリフター機構20が設けられている。最上段のセパレートシートS1とその下側の他のセパレートシートS2同士が貼り付いた場合、持ち上げた段階でシート剥がし装置によって余分なセパレートシートS2が剥がされる。剥がされたセパレートシートS2が落下する際、そのシート位置が乱れてしまい、次の吸着工程で機械停止することがある。上記のリフター機構20を設ければ、落下距離が小さくなり、シート位置の乱れを防ぐことができる。
【0031】
以上のバルクパレタイザーにおけるセパレートシートの貼り付き防止方法を実施することによって、シート2枚取異常は98%の割合で減少させることができ、それに伴い吸着パッド6を支持するアーム7の破損が全く無くなった。
【0032】
本実施形態のバルクパレタイザー1及びバルクパレタイザーにおけるセパレートシートの貼り付き防止方法では、昇降機構8によってセパレートシートS1の隅部近傍を吸着する複数の吸着パッド6のうちの稼働パッド9のみが上昇し、セパレートシートS1の上面に当接する進退自在のシート押さえ部材10によって、昇降機構8で上昇させた稼働パッド9で吸着したセパレートシートS1をその下側のセパレートシートS2から離間させる。
【0033】
本実施形態では、セパレートシートS1の全ての隅部近傍を持ち上げるのではなく、持ち上げるのは1つの隅部のみである。そのためセパレートシートS1を持ち上げる際、それに連れて、その下側の他のセパレートシートS2が中央部を上方に向けて撓むような挙動をとるのを防ぐことができる。従って、どのような形態のセパレートシートであっても、最上段のセパレートシートS1からの切り離しを確実に行うことができる。これにより、吸着パッド6を支持するアーム7に過大な力がかかることがなく、アーム7の損傷を防止でき、部品交換の手間及び部品コスト、工程停止に伴う損失が生じてしまうといった問題がなくなる。
【0034】
本実施形態のバルクパレタイザー、及びバルクパレタイザーにおけるセパレートシートの貼り付き防止方法は例示であって制限的なものではない。上記実施形態では、4つの吸着パッドのうち、昇降機構を設けたのは1つの吸着パッドとしたが、4つの吸着パッドのうち対角の2つの吸着パッドに昇降機構を設けてこれらを稼働パッドとしてもよい。
【0035】
この構成では、セパレートシートの全ての隅部近傍を持ち上げるのではなく、持ち上げるのは対角の2つの隅部のみとし、それに伴ってシート押さえ部材を稼働パッドに対応させた2箇所に設置する。この場合においても、最上段のセパレートシートを持ち上げる際、それに連れて、その下側の他のセパレートシートが中央部を上方に向けて撓むような挙動をとるのを防ぐことができる。従って、セパレートシート同士の切り離しを確実に行うことができる。
【0036】
セパレートシートの形状、大きさ、素材、シート搬送部を構成する各種の部材は限定されない。本発明を構成するためのシート収容部、シートチェッカー、吸着パッド、シートリフター、リフター機構等は本発明の効果を損なわない限りにおいて変更可能であり、必要に応じて設けられる他の構成及び部材の形態も限定しない。
【符号の説明】
【0037】
1 バルクパレタイザー
2 シート収容部
3 シート搬送部
4 シートチェッカー
5 吸着機構
6 吸着パッド
7 アーム
8 昇降機構
9 稼働パッド
10 シート押さえ部材
11 シートリフター
20 リフター機構
100 容器
S1、S2 セパレートシート
S11 セパレートシートの隅部分