特許第6827480号(P6827480)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ NECパーソナルコンピュータ株式会社の特許一覧

<>
  • 特許6827480-電子機器 図000002
  • 特許6827480-電子機器 図000003
  • 特許6827480-電子機器 図000004
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6827480
(24)【登録日】2021年1月21日
(45)【発行日】2021年2月10日
(54)【発明の名称】電子機器
(51)【国際特許分類】
   H04N 5/64 20060101AFI20210128BHJP
   F16C 11/04 20060101ALI20210128BHJP
   G09F 9/00 20060101ALI20210128BHJP
   H05K 7/00 20060101ALI20210128BHJP
   B60R 11/02 20060101ALN20210128BHJP
【FI】
   H04N5/64 551H
   F16C11/04 F
   G09F9/00 350Z
   G09F9/00 348Z
   G09F9/00 312
   H05K7/00 B
   !B60R11/02 C
【請求項の数】4
【全頁数】7
(21)【出願番号】特願2019-1663(P2019-1663)
(22)【出願日】2019年1月9日
(65)【公開番号】特開2020-113833(P2020-113833A)
(43)【公開日】2020年7月27日
【審査請求日】2019年12月19日
(73)【特許権者】
【識別番号】311012169
【氏名又は名称】NECパーソナルコンピュータ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100161207
【弁理士】
【氏名又は名称】西澤 和純
(74)【代理人】
【識別番号】100169764
【弁理士】
【氏名又は名称】清水 雄一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100175824
【弁理士】
【氏名又は名称】小林 淳一
(74)【代理人】
【識別番号】100206081
【弁理士】
【氏名又は名称】片岡 央
(72)【発明者】
【氏名】増茂 俊彦
【審査官】 西谷 憲人
(56)【参考文献】
【文献】 特開2006−246403(JP,A)
【文献】 特開2009−113669(JP,A)
【文献】 特開2011−142531(JP,A)
【文献】 特開2011−055365(JP,A)
【文献】 実開平05−071435(JP,U)
【文献】 国際公開第2010/073436(WO,A1)
【文献】 米国特許第05751544(US,A)
【文献】 特開2007−195013(JP,A)
【文献】 中国実用新案第208185205(CN,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04N 5/64
F16C 11/04
G09F 9/00
H05K 7/00
B60R 11/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
本体部と、
前記本体部に対してヒンジ部回りに揺動可能に設けられたディスプレイと、
前記本体部と前記ディスプレイとを接続するケーブルと、を備え、
前記ヒンジ部は、前記ディスプレイに固定された板状の第1固定部を有する第1ヒンジ部材と、前記本体部に固定された第2ヒンジ部材と、を有し、
前記ディスプレイは、表示部と、前記表示部を囲うベゼルと、を有し、
前記ベゼルには、前記第1固定部に形成された挿通部に挿通された筒状のケーブルガイドが形成され、
前記ケーブルガイドは、前記ディスプレイが延在する平面に対して直交する前後方向に延びる長方形の筒状であり、前記挿通部を通して前記第1固定部の後方へと突出し、
前記ケーブルは、前記ケーブルガイドの内側を通っている、電子機器。
【請求項2】
前記ベゼルおよび前記ケーブルガイドは、樹脂によって一体に形成されている、請求項1に記載の電子機器。
【請求項3】
前記ヒンジ部には、前記第1ヒンジ部材および前記第2ヒンジ部材の相対回転の中心となる第1回転軸が含まれ、
前記第1回転軸は左右方向に延びており、
前記第1回転軸には付勢部材およびワッシャが取り付けられ、
左右方向において、前記ワッシャは前記ケーブルガイドと前記付勢部材との間に位置している、請求項1または2に記載の電子機器。
【請求項4】
前記ヒンジ部には、前記第1ヒンジ部材および前記第2ヒンジ部材の相対回転の中心となる第1回転軸および第2回転軸が含まれ、
前記第1回転軸には付勢部材が取り付けられ、前記第2回転軸には付勢部材が取り付けられておらず、
前記第2回転軸は前記第1回転軸よりも短い、請求項1から3のいずれか1項に記載の電子機器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子機器に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、下記特許文献1に示されるような、ディスプレイが本体部に対してヒンジ部回りに揺動可能に設けられた電子機器が知られている。ヒンジ部周辺には、ディスプレイと本体部とを接続するケーブルが設けられる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2009−137540号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ヒンジ部には、ディスプレイを揺動可能とするための可動部材が含まれている。この可動部材とケーブルとが接触することによるケーブルの損傷を抑制することが求められていた。
【0005】
本発明はこのような事情を考慮してなされ、ヒンジ部周辺におけるケーブルの損傷を抑制可能な電子機器を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、本発明の一態様に係る電子機器は、本体部と、前記本体部に対してヒンジ部回りに揺動可能に設けられたディスプレイと、前記本体部と前記ディスプレイとを接続するケーブルと、を備え、前記ヒンジ部は、前記ディスプレイに固定された第1ヒンジ部材と、前記本体部に固定された第2ヒンジ部材と、を有し、前記ディスプレイは、表示部と、前記表示部を囲うベゼルと、を有し、前記ベゼルには、前記第1ヒンジ部材に形成された挿通部に挿通された筒状のケーブルガイドが形成され、前記ケーブルは、前記ケーブルガイドの内側を通っている。
【発明の効果】
【0007】
本発明の上記態様によれば、ヒンジ部周辺におけるケーブルの損傷を抑制可能な電子機器を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】本実施形態に係る電子機器の側面図である。
図2図1のヒンジ部周辺を後方から見て、本体部およびカバーの図示を省略した図である。
図3図2の拡大図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本実施形態の電子機器について図面に基づいて説明する。
図1に示すように、電子機器1は、ディスプレイ20と、本体部10と、脚部4と、を備えている。ディスプレイ20は、本体部10に対して、ヒンジ部H回りに揺動可能に連結されている。脚部4は、本体部10の下端部に固定されており、本体部10を支持している。ディスプレイ20の背面には、樹脂材料により形成されたカバーCVが設けられている。カバーCVは、後述する補強部材23および第1ヒンジ部材24を覆っている。
【0010】
(方向定義)
本実施形態ではXYZ直交座標系を設定して各構成の位置関係を説明する。X軸方向を左右方向といい、Y軸方向を前後方向といい、Z軸方向を上下方向という。また、+X側を右方、−X側を左方、+Y側を後方、−Y側を前方、+Z側を上方、−Z側を下方という。上下方向から見ることを平面視といい、左右方向から見ることを側面視という。
【0011】
図1および図2に示すように、ディスプレイ20は、表示部21と、ベゼル22と、補強部材23と、第1ヒンジ部材24と、を有している。表示部21は、その前面に画像が表示されるように構成されている。表示部21としては、液晶ディスプレイ(LCD)、有機ELなどを用いることができる。ベゼル22は、長方形の枠状に形成されており、表示部21の周囲を囲っている。補強部材23は、ベゼル22および表示部21に固定されており、ベゼル22および表示部21を支持している。補強部材23は、第1ヒンジ部材24を介して、本体部10に連結されている。
【0012】
図1に示すように、本体部10は、側面視において略平行四辺形状に形成されており、上方に向かうに従って漸次後方に向かうように傾斜している。脚部4は、このように傾斜した本体部10が後方に倒れないように、本体部10を支持している。
電子機器1全体の姿勢は、電子機器1の底面11が机上などの接地面Tに接することで定まる。底面11は、前後方向および左右方向に延びる平面内に位置している。
【0013】
本実施形態では、底面11が、本体部10および脚部4に跨って複数の箇所に分離して配置されている。底面11と本体部10の前面12とがなす角度をθとすると、本実施形態では0°<θ<90°となっている。すなわち、底面11と前面12とがなす角は鋭角である。このため、前面12は、上方に向かうに従って、漸次後方に向かうように傾斜している。
【0014】
このように前面12が傾斜しているため、ディスプレイ20と前面12との間には、揺動空間Sが形成されている。揺動空間Sの範囲内で、ディスプレイ20はヒンジ部H回りに揺動することができる。これにより、使用者は、ディスプレイ20を好みの角度に調節することができる。また、本体部10の前端部がディスプレイ20の前端部よりも後方に位置しているため、使用者に対してディスプレイ20が浮いているように見せることが可能となり、電子機器1の外観を良好にすることができる。
【0015】
図2に示すように、ヒンジ部H周辺には、本体部10とディスプレイ20とを接続するためのケーブルCが設けられている。図2では3本のケーブルCが設けられているが、ケーブルCの数は適宜変更可能である。
【0016】
(ヒンジ部)
図3に示すように、ヒンジ部Hは、第1ヒンジ部材24、第2ヒンジ部材25、第1回転軸26、付勢部材26a、ワッシャ26b、固定部材26c、第2回転軸27などにより構成されている。
【0017】
第1ヒンジ部材24は、補強部材23に固定されている。これにより、ディスプレイ20がヒンジ部H回りに揺動するとき、第1ヒンジ部材24もディスプレイ20と一体となって揺動する。
第1ヒンジ部材24は、第1固定部24aと、第1前方アーム24bと、第2前方アーム24cと、を有している。第1ヒンジ部材24の各部分は、板金部材をプレス加工することにより、一体に形成されている。第1固定部24aは、略長方形の板状に形成されている。第1固定部24aには複数の貫通孔が形成されており、これらの貫通孔にネジが挿通されている。ネジは補強部材23のネジ孔に締結されているため、第1固定部24aは補強部材23に固定されている。
【0018】
第1固定部24aには、後述するケーブルガイド22aを挿通させる挿通部24dが形成されている。図3における挿通部24dは、第1固定部24aを前後方向に貫通する長方形の貫通孔であるが、挿通部24dの形状は適宜変更可能である。例えば、第1固定部24aの外周から内側に向けて窪む凹部を挿通部24dとしてもよい。
【0019】
第1前方アーム24bは、第1固定部24aの左端部から後方に向けて突出している。第2前方アーム24cは、第1固定部24aの右端部から後方に向けて突出している。第1前方アーム24bと第2前方アーム24cとは、左右方向で間隔を空けて設けられており、左右方向で互いに対向している。
【0020】
第2ヒンジ部材25は、第2固定部25aと、第1後方アーム25bと、第2後方アーム25cと、を有している。第2ヒンジ部材25の各部分は、板金部材をプレス加工することにより、一体に形成されている。第2固定部25aは、略長方形の板状に形成されている。第2固定部25aには、後方に向けて突出する連結ピン25d、25eが設けられている。連結ピン25d、25eは、第2ヒンジ部材25を本体部10に固定するために用いられる。第2固定部25aが本体部10に連結されることで、第2ヒンジ部材25は本体部10に固定されている。
【0021】
第1後方アーム25bは、第2固定部25aの左端部から前方に向けて突出している。第2後方アーム25cは、第2固定部25aの右端部から前方に向けて突出している。第1後方アーム25bと第2後方アーム25cとは、左右方向で間隔を空けて設けられており、左右方向で互いに対向している。第1後方アーム25bと第2後方アーム25cとの間に、第1前方アーム24bおよび第2前方アーム24cが配置されている。
【0022】
第1後方アーム25bおよび第1前方アーム24bは、第1回転軸26を中心として、相対回転可能となっている。第2後方アーム25cおよび第2前方アーム24cは、第2回転軸27を中心として、相対回転可能となっている。第1回転軸26および第2回転軸27は左右方向に延びており、実質的に一直線上に設けられている。このため、第1ヒンジ部材24および第2ヒンジ部材25は、第1回転軸26および第2回転軸27を中心として、相対回転可能となっている。
【0023】
第1回転軸26には、付勢部材26a、ワッシャ26b、および固定部材26cが取り付けられている。付勢部材26aはねじりコイルばねであり、第1ヒンジ部材24と第2ヒンジ部材25との間に、第1回転軸26まわりの回転付勢力を与えている。ワッシャ26bは、付勢部材26aよりも右側(第1前方アーム24bと第2前方アーム24cとが向かい合う方向における内側)に配置されている。ワッシャ26bの外径は、ねじりコイルばねである付勢部材26aのコイル部の外径よりも大きい。固定部材26cは、ワッシャ26bおよび付勢部材26aが第1回転軸26から脱落することを防いでいる。
【0024】
ケーブルガイド22aは、前後方向に延びる長方形の筒状に形成されている。ケーブルガイド22aは、ベゼル22と一体に樹脂材料によって形成されている。ケーブルガイド22aは、第1ヒンジ部材24に形成された挿通部24dを通して、第1ヒンジ部材24の後方へと突出している。ケーブルCは、ケーブルガイド22aの内側を通されている。ケーブルガイド22aの後端部は、第1回転軸26の近傍に位置している。
【0025】
以上説明したように、本実施形態の電子機器1では、ディスプレイ20のベゼル22には、第1ヒンジ部材24に形成された挿通部24dに挿通された筒状のケーブルガイド22aが形成されている。そして、ディスプレイ20と本体部10とを接続するケーブルCは、ケーブルガイド22aの内側を通っている。この構成により、ヒンジ部Hを通るケーブルCの可動範囲を制限することが可能となる。したがって、例えばケーブルCが第1ヒンジ部材24と第2ヒンジ部材25との間で挟まれて損傷することを抑制できる。
【0026】
また、ベゼル22およびケーブルガイド22aは、樹脂によって一体に形成されている。このように、ケーブルガイド22aを樹脂によって形成することで、ケーブルガイド22aの内側を通るケーブルCの損傷をより確実に抑制することができる。さらに、ケーブルガイド22aをベゼル22と一体に形成することで、別体のケーブルガイドを用意する場合と比較して、コストダウンを図ることができる。
【0027】
また、ヒンジ部Hには、第1ヒンジ部材24および第2ヒンジ部材25の相対回転の中心となる第1回転軸26が含まれ、第1回転軸26は左右方向に延びている。そして、第1回転軸26には付勢部材26aおよびワッシャ26bが取り付けられ、左右方向において、ワッシャ26bはケーブルガイド22aと付勢部材26aとの間に位置している。この構成によれば、ケーブルガイド22aから後方に延出したケーブルCが、付勢部材26aに接近することを、ワッシャ26bによって抑制することができる。したがって、例えばケーブルCが付勢部材26aに挟まれて損傷することを抑制できる。
【0028】
また、第1回転軸26には付勢部材26aが取り付けられ、第2回転軸27には付勢部材が取り付けられておらず、第2回転軸27は第1回転軸26よりも短い。この構成により、第1回転軸26と第2回転軸27との間の空間を大きくすることが可能となり、ケーブルCがヒンジHの可動部材に接触することをより確実に抑制できる。
【0029】
なお、本発明の技術的範囲は前記実施の形態に限定されず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。
【0030】
例えば、前記実施形態では、第2回転軸27に付勢部材が取り付けられていなかったが、第2回転軸27に付勢部材が取り付けられていてもよい。この場合でも、ケーブルガイド22aによってケーブルCの位置を規制することで、ケーブルCの損傷を抑制することができる。
【0031】
その他、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、上記した実施の形態における構成要素を周知の構成要素に置き換えることは適宜可能であり、また、上記した実施形態や変形例を適宜組み合わせてもよい。
【符号の説明】
【0032】
1…電子機器 10…本体部 20…ディスプレイ 22…ベゼル 22a…ケーブルガイド 24…第1ヒンジ部材 25…第2ヒンジ部材 26…第1回転軸 26a…付勢部材 26b…ワッシャ 27…第2回転軸 C…ケーブル H…ヒンジ部 CV…カバー
図1
図2
図3