特許第6827487号(P6827487)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6827487磁気デバイスおよびフレックス回路を用いた製造方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6827487
(24)【登録日】2021年1月21日
(45)【発行日】2021年2月10日
(54)【発明の名称】磁気デバイスおよびフレックス回路を用いた製造方法
(51)【国際特許分類】
   H01F 17/00 20060101AFI20210128BHJP
   H01F 17/06 20060101ALI20210128BHJP
   H01F 27/28 20060101ALI20210128BHJP
【FI】
   H01F17/00 F
   H01F17/06 A
   H01F27/28 104
【請求項の数】12
【外国語出願】
【全頁数】14
(21)【出願番号】特願2019-34059(P2019-34059)
(22)【出願日】2019年2月27日
(62)【分割の表示】特願2015-98998(P2015-98998)の分割
【原出願日】2015年5月14日
(65)【公開番号】特開2019-110323(P2019-110323A)
(43)【公開日】2019年7月4日
【審査請求日】2019年3月8日
(31)【優先権主張番号】61/993,942
(32)【優先日】2014年5月15日
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】14/702,522
(32)【優先日】2015年5月1日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】503062253
【氏名又は名称】アナログ ディヴァイスィズ インク
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【弁理士】
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【弁理士】
【氏名又は名称】阿部 達彦
(72)【発明者】
【氏名】チェック・エフ・リー
【審査官】 鈴木 孝章
(56)【参考文献】
【文献】 特開平11−265813(JP,A)
【文献】 実開昭61−051715(JP,U)
【文献】 米国特許出願公開第2011/0285492(US,A1)
【文献】 実開昭58−063714(JP,U)
【文献】 特開平01−265505(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01F 17/00
H01F 17/06
H01F 27/28
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
磁気デバイスであって、
単一ピースのトロイドと、
第1の導電性トレース、第2の導電性トレースおよび第3の導電性トレースを含む少なくとも1つのフレックス回路であって、前記第2の導電性トレースは前記第1の導電性トレースと前記第3の導電性トレースとの間にあり、前記第1の導電性トレースの端部は前記第3の導電性トレースの反対側端部と第1の方向に沿って整列しており、前記第1の導電性トレース、前記第2の導電性トレースおよび前記第3の導電性トレースは、前記第1の方向に実質的に垂直な第2の方向に沿って互いに整列しているそれぞれの端部を有している、少なくとも1つのフレックス回路とを含み、
前記第1の導電性トレース、前記第2の導電性トレースおよび前記第3の導電性トレースは、少なくとも1つの電流からの磁束を前記トロイドに誘導的に結合するために、前記トロイドの周囲に少なくとも2つの別個のらせん巻線の少なくとも一部を形成しており
前記トロイドが、前記フレックス回路を介してのみプリント回路ボードに取り付けられている、磁気デバイス。
【請求項2】
前記磁気デバイスが、インダクタまたは変圧器として構成されている、請求項1に記載の磁気デバイス。
【請求項3】
前記トロイドがフェライトを含む、請求項1に記載の磁気デバイス。
【請求項4】
前記少なくとも1つのフレックス回路が、複数のフレックス回路を含み、各フレックス回路が、前記トロイドの周囲に少なくとも1つの巻線を形成する、請求項1に記載の磁気デバイス。
【請求項5】
前記トロイドが剛性である、請求項1に記載の磁気デバイス。
【請求項6】
前記第1の導電性トレース、前記第2の導電性トレースおよび前記第3の導電性トレースの角度配向が、前記少なくとも2つの別個のらせん巻線の数を決定する、請求項1に記載の磁気デバイス。
【請求項7】
前記単一ピースのトロイドがまっすぐな壁を含む、請求項1に記載の磁気デバイス。
【請求項8】
磁気デバイスを製造する方法であって、
単一ピースのトロイドの周囲にフレックス回路を巻き付けることによって前記単一ピースのトロイドの周囲に少なくとも2つの別個のらせん巻線の少なくとも一部を形成するステップであって、前記フレックス回路は第1の導電性トレース、第2の導電性トレースおよび第3の導電性トレースを含む、ステップと、
前記磁気デバイスをプリント回路ボードに取り付けるステップとを含み、
前記第2の導電性トレースは前記第1の導電性トレースと前記第3の導電性トレースとの間に配置されており、
前記第1の導電性トレースの端部は前記第3の導電性トレースの反対側端部と第1の方向に沿って整列しており、
前記第1の導電性トレース、前記第2の導電性トレースおよび前記第3の導電性トレースは、前記第1の方向に実質的に垂直な第2の方向に沿って互いに整列しているそれぞれの端部を有しており
前記磁気デバイスが、前記フレックス回路を介してのみ前記プリント回路ボードに取り付けられる方法。
【請求項9】
前記磁気デバイスをインダクタまたは変圧器として構成させるステップをさらに含む、請求項に記載の方法。
【請求項10】
前記トロイドの周囲に追加のフレックス回路を巻き付けるステップをさらに含み、各フレックス回路が、前記トロイドの周囲に少なくとも1つの巻線を形成する、請求項に記載の方法。
【請求項11】
前記第1の導電性トレース、前記第2の導電性トレースおよび前記第3の導電性トレースの角度配向が、巻線回転の数を決定する、請求項に記載の方法。
【請求項12】
前記トロイドの周囲に巻き付けられた二つのフレックス回路の巻線を電気的に接続するステップをさらに含む、請求項10に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[関連出願]
本願は、2014年5月15日に出願された仮出願米国第61/993,942号、表題「Magnetic Devices And Methods For Manufacture Using Flex Circuits」に対する優先権を主張する。前述の仮出願の主題は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
【0002】
本出願の主題は、インダクタおよび変圧器、ならびにこれらの電気デバイスを製造するための方法に関し、具体的には、磁気コアを有する変圧器およびインダクタの簡易化された低コストのアセンブリのためのフレキシブル回路コネクタまたは「フレックス回路」を使用する方法に関する。
【背景技術】
【0003】
変圧器は、誘導巻線間の誘導連結によって電気エネルギーを伝達する。例えば、変圧器は、磁気的に結合されたインダクタ巻線の交流電圧および/または電流を上げたり下げたりし得る。一次巻線における回転と二次巻線における回転との比率が、理想的な変圧器における昇降比を決定する。巻線は、フェライトまたは他の容易に磁化された強磁性材からなるトロイダルコアを取り囲み得る。トロイダル強磁性コアは、磁束をより効率的に含有し、かつ巻線を誘導的に連結させるために閉磁気ループを提供する。
【0004】
製造者は、関連した利用に応じて様々な大きさの変圧器を作製する。変圧器が十分に大きい場合、例えば、3インチの大きさを超える場合、従来の巻線機を使用して、トロイドの周囲に導体を設置することができる。トロイドが1インチの大きさに匹敵する場合、従来のプルアンドフック機械を使用して、手動巻き付けプロセスを支援することができる。より小さいトロイドの場合、巻線は、典型的には、すべて手で巻き付けられ、その結果、多大な製造コストにつながる。
【0005】
トロイドの手動での巻き付けを回避する1つの既知の方法は、機械で作成された巻線の挿入を可能にするスプリット強磁性コアを使用することである。製造者は、その後、機械的に強磁性材の部品を取り付け得る。しかしながら、この組立方法は、連続した完全なトロイドで作製されたデバイスと比較して、結果として得られたデバイスの磁気効率を低下させ得る。他の方法は、強磁性材をプリント回路ボード内に埋め込み、従来のプリント回路ボードの使用と比較して、製造コストをさらに増加させ得る。このように、トロイダルフェライトインダクタまたは変圧器が、高効率であるといった理由から多くの用途で使用されている一方で、製造コストに関する困難および複雑さは未解決のままである。
【0006】
したがって、従来のプリント回路ボードに取り付けるために設計されたような小型のトロイダルインダクタおよび変圧器の安価な巻き付けが当技術分野で必要とされている。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0007】
ある特定の実施形態において、磁気デバイスであって、単一ピースのトロイドと、少なくとも1つの電流をトロイドに誘導的に連結するためにトロイドの周囲に少なくとも1つの回転を形成する少なくとも1つの導電性トレースを備える少なくとも1つのフレックス回路と、を開示する、磁気デバイスが提供される。ある特定の実施形態において、磁気デバイスを製造する方法であって、単一ピースのトロイドの周囲に少なくとも1つの導電性トレースを備えるフレックス回路を巻き付けることによってアセンブリを生成して、少なくとも1つの電流をトロイドに誘導的に連結するために少なくとも1つの回転を形成することを開示する、方法が提供される。ある特定の実施形態において、変圧器であって、中に形成された複数のトレースセグメントを有する基板と、トロイダル磁気コアと、一対のフレックス回路であって、各フレックス回路が、コアのそれぞれのレッグまたは角度区域の周囲に巻き付き、かつ中に形成された複数のトレースセグメントを有する、一対のフレックス回路と、を開示し、第1のフレックス回路からのトレースセグメントの第1のサブセット、第2のフレックス回路からのトレースセグメントの第1のサブセット、および基板からのトレースセグメントの第1のサブセットが、互いに電気的に相互接続されて変圧器の第1の巻線を形成し、第1のフレックス回路からのトレースセグメントの第2のサブセット、第2のフレックス回路からのトレースセグメントの第2のサブセット、および基板からのトレースセグメントの第2のサブセットが、互いに電気的に相互接続されて変圧器の第2の巻線を形成する、変圧器が提供される。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】本発明のある実施形態に従う、例示的な変圧器を示す図である。
図2】本発明のある実施形態に従う、第2の例示的な変圧器を示す図である。
図3】本発明のある実施形態に従う、第3の例示的な変圧器を示す図である。
図4】本発明のある実施形態に従う、第4の例示的な変圧器を示す図である。
図5】本発明のある実施形態に従う、第5の例示的な変圧器を示す図である。
図6】本発明の一態様に従う、異なる横断面の例示的なトロイダル強磁性コアを示す図である。
図7】本発明の一態様に従う、フレックス回路磁気デバイスの製造方法を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本記載は、フレックス回路およびプリント回路ボードに基づくトロイダルインダクタおよび変圧器と、それらを製造するための方法とを開示する。フレックス回路は、中に少なくとも1つのフレキシブル導体層を有するフレキシブル誘電体膜を備え、産業分野で広く使用される。これらの磁気デバイス内の巻線は、フレックス回路を部分的なループまたは完全なループに曲げることによって、トロイダル強磁性コアの周囲に形成され得る。巻線または回転の部分は、プリント回路ボードまたは別のフレックス回路などの他の基板上に、導電性トレースを備えてもよい。接着またははんだフロー方法は、例えば、フレックス回路巻線および/または導電性パッドまたはトレースを、プリント回路ボードまたは他の基板上に、電気的、かつ、機械的に相互接続することができる。
【0010】
図1は、本発明のある実施形態に従う変圧器100を示す。図1(a)は、変圧器100の平面図を示す。図1(b)は、図1(a)の直線(b)−(b)に沿った変圧器100の横断面図を示す。図1(c)は、組立て前の変圧器100の部品を示す。変圧器100は、一対のフレックス回路110、強磁性コア120、および基板130を含んでもよい。強磁性コア120は、基板130の上に備え付けられてもよい。各フレックス回路110は、強磁性コア120の一部の周囲に巻き付いてもよい。フレックス回路110および基板130は、互いに電気的に接続されて、強磁性コア120の周囲に一対の巻線を形成する、中に形成された導電性トレース106および108を有してもよく、それらは変圧器回路を完成する。
【0011】
本実施形態において、基板130は、簡略化のために、本明細書において外面として示される、少なくとも1つの導電層を有する誘電材料を備えてもよい。導電層は、実際には、それを通してエッチングしたビア、ドリル、または他の製造技術によってアクセス経路が開かれている外部誘電層の下に位置付けられてもよい。基板130は、各々が、この場合もやはりビアまたは他の構造を介して、所定の位置の外側から電気的にアクセスされ得る複数の導電層をその中に含んでもよい。一実施形態において、基板130は、プリント回路ボードであってもよい。別の実施形態において、基板130は、基板フレックス回路であってもよい。
【0012】
基板130は、対応するフレックス回路110内のトレース108と相互作用するように設置される、1以上の導電性トレース106を備えてもよい。図1の例において、トレース106は、所定の距離によって分離された各線分と同一の長さの平行な線分として示される。本実施形態において、各導電性トレース106の端部が、隣接トレース106の反対側端部と一致するように示される。トレース106が、フレックス回路110のトレース108に接続されているとき、それらは、強磁性コア120の周囲で輪になる複数回転の巻線を完成する。
【0013】
フレックス回路110は、例えば、1以上のフレックス回路導電性トレース108を有する、ポリイミドなどの材料から作られる誘電体膜を備えてもよい。本例では、6個のフレックス回路導電性トレース108が示される。フレックス回路導電性トレース108は、本実施形態において示されるように、フレックス回路110に対して、平行、等間隔、および長手方向に一致してもよい。フレックス回路導電性トレース108は、例えば、厚さが10から25マイクロメータであってもよい、銅または金のような延性金属層から作られてもよい。フレックス回路110は、フレックス回路導電性トレース108内に亀裂が形成されるのを防ぐために、フレックス回路導電性トレース108の厚さの約10倍の最小曲げ半径を有してもよい。
【0014】
フレックス回路110の形状は、多くの場合、フレックス回路110の導体の厚さの二倍、離間するフレックス回路導電性トレース108と相互関係を有してもよい。フレックス回路導電性トレース108は、例えば50ミクロンのピッチ間隔Pで定期的に離間されてもよい。フレックス回路の形状はまた、基板特徴寸法と関連付けられてもよく、フレックス回路導電性トレース108は、適切な相互接続の保証を助けるために、多くの場合、トレース106の幅の二倍、離間する。
【0015】
フレックス回路導電性トレース108は、フレックス回路110の誘電体膜の一方の側または両側に位置付けられてもよい。フレックス回路導電性トレース108は、通常、様々な誘電層の間に埋め込まれており、特定の位置で外側から電気的に接続されてもよい。コンタクト開口は、例えば、フォトリソグラフィを用いて、またはレーザー切断または他の従来の製造方法によって形成されてもよい。この図において、このような2つのコンタクト開口112および114は、基板コンタクトパッド116および118に、それぞれ、接続されてもよい。コンタクト開口およびパッドは一般的に、明確にするために実際の大きさより大きく示されるが、フレックス回路導電性トレース108の幅と実質的に同じ大きさであってもよい。
【0016】
強磁性コア120は、例えば、接着剤、または回路製造における当業者によく知られている他の手段を使用して、基板130に取り付けられてもよい。フレックス回路110は、強磁性コア120の周囲に実質的に長手方向に巻き付けられ、接着、フローはんだ、または他の既知の製造方法を使用して、基板130に取り付けられてもよい。フレックス回路110は、フレックス回路導電性トレース108が、導電性トレース106、116および118などのコンタクトパッド、または関連ビアなどの基板130の対応する導電性部分に電気的に接続されるように組み立てられる。
【0017】
フレックス回路110および基板導電性トレース106を組み立てた成果は、基板導電性トレース106およびフレックス回路導電性トレース108を介して電流を伝導してもよい誘導巻線の形成である。本図に図示される組み立てられた巻線内の電流は、例えば、コンタクトパッド118から、コンタクト開口114を通して、第1のフレックス回路導電性トレース108を通して上に、強磁性コア120を隔てて右に、第1のプリント回路ボード導電性トレース106の下に、プリント回路ボード導電性トレース106を通して左に、などにより、プリント回路ボードコンタクトパッド116に到達するまで進んでもよい。電流は、このようにして、強磁性コア120の回りを、例えば、約5.75回の完全回転で取り巻き、磁束を誘導する。フレックス回路110は、その上、例えば、接着剤を使用して、機械的に、強磁性コア120に取り付けられてもよく、屈曲、または振動が、接着されたか、またははんだ付けされた接続点を傷つけないように手助けする。
【0018】
図1が2本の巻線を有する変圧器100を示す一方、本発明の原理は、単一のフレックス回路110を1本のレッグまたは強磁性コア120の角度区域の周囲に巻き付けることによって、記載された技術が1本の巻線を有するインダクタに適用されることを可能にする。あるいは、インダクタは、より大きいインダクタ要素を形成するために、互いに電気的に接続される複数の巻線を有してもよい。追加の巻線は、横断面図に示されるように、強磁性コア120の反対側の周囲に形成されてもよいが、発明の実施形態はこのような配置には限定されない。1以上の巻線は、さらに、強磁性コア120の1以上の隣接する側面の周囲に形成されてもよい。実際、複数の巻線は、一般的に、強磁性コア120の任意の特定の1つの側面または複数の側面の周囲に形成されてもよい。さらに、図1は、各々が別個のフレックス回路110上にある2本の巻線を有する変圧器100を示す一方、すべてが単一のフレックス回路110上にある複数の巻線を有する実施形態も、本発明の範囲内にある。
【0019】
まっすぐな壁を有する強磁性コア120は、円形断面の強磁性コアによって実行可能となる場合よりもきつく、各フレックス回路110を巻き付けてもよい。このまっすぐな壁の特徴は、より多くの個々のフレックス回路110が強磁性コア120の所与の側面の周囲にきつく巻き付けられることを可能にしてもよい。このような強磁性コアが図6に示され、以下に説明される。
【0020】
図2は、本発明の別の実施形態に従う第2の変圧器200を示す。この実施形態において、変圧器200は、一対のフレックス回路210、強磁性コア220、および基板230を含んでもよい。強磁性コア220は、基板230の上に備え付けられてもよい。各フレックス回路210は、強磁性コア220の一部の周囲に巻き付いてもよい。フレックス回路210および基板230は、互いに電気的に接続されて、強磁性コア220の周囲に一対の巻線を形成してもよい、中に形成された導電性トレースを有してもよく、それらは変圧器回路を完成する。
【0021】
この実施形態は、図示されるように、基板導電性トレース206が一つおきに整列するように基板導電性トレース206が角度付けられるという点で、図1の実施形態とは異なり得る。他の角度または基板導電性トレースの形状は、一般に、導電性トレースがn番目おきに整列されてもいいように選択されてもよい。この実施形態において、2つのフレックス回路210のトレース208の一部は、第1の巻線を形成するために、基板230において対応するトレース206と相互作用してもよい。2つのフレックス回路210のトレースの残りの部分は、前述のような第2の巻線を形成するために、基板230において対応するトレースと相互作用してもよいか、または図示されるように未使用のまま残っていてもよい。
【0022】
導電性トレース206の角度の変動は、バランまたは伝送線変圧器の形成を可能にする場合がある。この例において、フレックス回路導電性トレース208または基板導電性トレース206のすべてが、電流を搬送するために使用されるわけではないため、形成された巻線は各々、3回の完全回転を含む。単一の組み付けられたフレックス回路210が単独で変圧器200を形成することができるように、第1の巻線にフレックス回路210のフレックス回路導電性トレース208のうちのいくつかを使用することが可能であり、第2の巻線に同一のフレックス回路210の他のフレックス回路導電性トレース208のうちのいくつかを使用することが可能であることを再度留意されたい。
【0023】
図3は、本発明の別の実施形態に従う第3の変圧器300を示す。この変圧器の実施形態は、誘導巻線を製造するために、強磁性コア320の一方の側面の周囲に実質的に完全に巻き付けられるフレックス回路310を含んでもよい。非限定的な第2のフレックス回路310として本明細書に示される第2の巻線は、変圧器300を完成させることができる。前述の実施形態に示されたように、基板導電性トレースは、巻線回転の一部として役立つことを要求されることはない。
【0024】
300などの完全フレックス回路ループ変圧器は、強磁性コア320およびいくつかのフレックス回路310から組み立てられてもよく、プリント回路ボードまたは別のフレックス回路などの基板に後に取り付けられるために保管されてもよい。この差異は、回路組立動作が、並列処理され、および/または、ある程度、地理的に分配されることを可能にする場合があり、それは特定の有用性であってもよい。あるいは、完全フレックス回路ループ変圧器のアセンブリは、基板として役立つプリント回路ボードまたは別のフレックス回路に対する、実質的に同時に構成要素を取り付けることを含んでもよい。この後者のアプローチが、以降、さらに詳細に記載されるが、発明の実施形態はそれに限定されるわけではない。
【0025】
フレックス回路310は、そのフレックス回路導電性トレース308が、必ずしも、フレックス回路310の端部に対して長手方向に一致しない点において、前述の部分的ループ変圧器の実施形態のフレックス回路とは異なってもよい。その代わりに、フレックス回路導電性トレース308は、所与のトレース308の始端が別のトレース308の反対端に一致するように、曲げられてもよい。この実施形態において、所与のトレース308の始端は、すぐ隣のトレース308の反対端と一直線に並んでもよい。その結果、フレックス回路310が強磁性コア320の側面の周囲に巻き付けられるとき、らせん巻線が形成されてもよい。示された例において、もたらされた巻線は、6個のフレックス回路導電性トレース308の各々が、強磁性コア320の周囲に同一の電流を搬送するため、6回の完全回転を含む。
【0026】
フレックス回路310上のコンタクトパッド312および314は、再度、明確にするために実際の大きさより大きく示され、フレックス回路310を、それ自身のみでなく、プリント回路ボードまたは他の基板(図示せず)上の特定の接点にも接続するために使用されてもよい。前述の実施形態と同様に、フレックス回路310内のパターン化されたコンタクト開口は、所望の通り、様々なフレックス回路導電性トレース308の間で外部電気接続を可能にしてもよい。同様に、接着、フローはんだ、または他の既知の製造方法は、永久的な電気的および機械的接続を、各フレックス回路310の端の間および/またはプリント回路ボードまたは他の基板に対して形成してもよい。
【0027】
一実施形態において、フレックス回路310の特定の端は基板上の位置に固定されてもよく、その後、フレックス回路310の反対端は、完全ループを形成するために、強磁性コア320の周囲に実質的に長手方向に巻き付けられる強磁性コア320を通して供給されてもよい。動作の順序はまた、製造中に逆になってもよく、その結果、フレックス回路310の各々の一端は、巻き付ける前に、まず、強磁性コア320を通して供給されてもよい。各フレックス回路310は、接着またははんだ付けの前に、屈曲または振動による切断を防ぐために、接着剤または他の既知の手段を使用して、強磁性コア320に固定されてもよい。
【0028】
図4は、本発明のある実施形態に従う第4の例示的な変圧器400を示す。この実施形態において、変圧器400は、一対のフレックス回路410および強磁性コア420を含んでもよい。この変圧器の実施形態は、誘導巻線を制作するために、強磁性コア420の1つの側面の周囲に実質的に完全に巻き付けられるフレックス回路410を含んでもよい。非限定的な第2のフレックス回路410として本明細書に示される第2の巻線は、変圧器400を完成させることができる。基板導電性トレースは、巻線回転の一部としての機能を果たすことを要求されない。
【0029】
この実施形態は、フレックス回路導電性トレース408が一つおきに整列するようにフレックス回路導電性トレース408が角度付けられ得るという点で、図3の実施形態とは異なり得る。他の角度は、一般に、フレックス回路導電性トレース408がn番目おきに整列されてもいいように選択されてもよい。フレックス回路導電性トレース408の角度の変動は、バランまたは伝送線変圧器の形成を可能にする場合がある。この例において、2つの最も外側および中央のフレックス回路導電性トレース408が、その電流を伝導するために使用されるため、最も外側に形成された巻線は、3回の完全回転を含んでもよい。図示されるような、同一のフレックス回路410によって形成される第2の巻線は、図示される第2および第4のフレックス回路導電性トレース408のみがその電流を伝導するために使用されるため、二回のみの完全回転を含む。任意の数のフレックス回路導電性トレースは、強磁性コアの中央の空洞内に十分な空間が存在する限り、任意の実施形態の任意のフレックス回路の上に配置されてもよい。
【0030】
図5は、本発明のある実施形態に従う第5の例示的な変圧器500を示す。この実施形態において、変圧器500は、一対のフレックス回路510および強磁性コア520を含んでもよい。この変圧器の実施形態は、誘導巻線を製造するために、強磁性コア520の一方の側面の周囲に実質的に完全に巻き付けられるフレックス回路510を含んでもよい。第2のフレックス回路510として本明細書に示される第2の巻線は、変圧器500を完成させることができる。基板導電性トレースは、巻線回転の一部として役立つことを要求されない。
【0031】
この実施形態は、フレックス回路導電性トレース508が、フレックス回路510の中央の周囲に横方向に離間したパッド512および514(再度、明確にするために実際の大きさより大きい)を有してもよい点において、図3の実施形態とは異なってもよい。フレックス回路510の各別個の端は、強磁性コア520の反対側(または「頂上」)に接続するために、強磁性コア520の周囲の「上方に」巻き付けられてもよい。こうして、フレックス回路510上のフレックス回路導電性トレース508の接触点の配置は、一般的に、製造動作およびコスト削減を最も容易に管理するための接続を最善に位置付けるように変更されてもよい。
【0032】
図6は、本発明のある実施形態に従う、例示的なトロイダル強磁性コア602〜608の異なる横断面図を示す。この図において、横断面は、中央の空洞の軸に垂直な平面に沿って、各強磁性コアを通る、すなわち、強磁性コアの空洞は上方に向き、横断面は、水平面を通る。本明細書に記載されるトロイダル強磁性コアは、円形である必要はなく、むしろ正方形または長方形であってもよい。例えば、トロイド602は、完全に長方形の角を特徴とする一方、トロイド604は、両方とも丸い内角および外角を有する。トロイド606は、一端を別にすれば、内角および外角の両方が丸い長方形である。トロイド608は楕円形であるが、2つのまっすぐな側面を有する。トロイドは、フェライトポリマまたは同様の既知の強磁性材を含んでもよく、機械的に剛性であってもよい。
【0033】
本記載において、これらの例示的かつ非限定的な強磁性コアの各々は、単に「トロイド」と称され、記載された実施形態のうちのいずれかの構造のために使用されてもよい。これらの強磁性コアは、円形断面の強磁性コアの場合より、よりまっすぐな形状を有する少なくとも1つの側面を有してもよい。まっすぐな端部の強磁性コアの特徴は、こうして、特定の利用のために、記載されるような、フレックス回路を使用して変圧器を製造するために特に有利である。それにもかかわらず、円形の水平断面の強磁性コアもまた、発明の実施形態の範囲内にある。より大きなトロイドも発明の実施形態の範囲内にあるものの、典型的なトロイドの寸法は、外端に沿った1センチメートル以下であってもよいし、内端に沿った約1ミリメートルと小さくてもよい。
【0034】
図7を参照して、前述のデバイスのための製造方法を説明するフローチャートが本発明の一態様に従って示される。フローチャートは、例えば、非一時的コンピュータプログラム製品に記憶される実行可能な命令に従うことによって、プロセッサによって行われる動作を説明することが可能である。命令は、上述の様々な例示的な実施形態の磁気デバイスの製造を制御することができる。
【0035】
702において、方法は、入力データから、部分的ループ磁気デバイスまたは完全ループ磁気デバイスが組み立てられるべきか、フレックス回路の数、巻線の数、および各巻線の回転数を決定してもよい。フレックス回路(複数を含む)および選択された強磁性コアのための関連配置もまた、判別されてもよい。704において、方法は、強磁性コアをプリント回路ボードまたは他の基板に選択的に取り付け、かつある特定の数のフレックス回路を取り付けて、部分的ループフレックス回路磁気デバイスを形成することができる。706において、方法は、完全ループフレックス回路磁気デバイスを形成するために、強磁性コアの周囲に所定の数のフレックス回路を選択的に巻き付けてもよい。708において、方法は、入力設計データにより、フレックス回路を電気的に接続するために、接着またはフローはんだまたは他の製造動作を行ってもよい。
【0036】
本発明の特定の実施形態が説明されているが、本発明の範囲および精神の範囲内の様々な異なる修正が可能であることを理解されたい。本発明は、添付の特許請求の範囲によってのみ限定される。
【0037】
上述のように、本発明の一態様は、磁気デバイスおよびそれらの製造方法に関する。提供された説明は、当業者が本発明を作製および使用することを可能にするために提示される。説明のために、特定の命名は、本発明の完全な理解を提供するために記載される。具体的な用途および方法の説明は、例としてのみ提供される。当業者にとって容易に自明である好適な実施形態に対する様々な修正および本明細書に記載される一般原理は、本発明の精神および範囲から逸脱することなく、他の実施形態および用途に適用されてもよい。このように、本発明は、図示される実施形態に限定されることは意図されてはいないが、本明細書に記載される原理およびステップと一致する最大範囲と合致することが意図される。
【0038】
本明細書で使用されるとき、「1つ(a)」または「1つ(an)」という用語は、1つ以上を意味する。「複数」という用語は、2つ以上を意味する。「別の」という用語は、2番目以降のものと定義される。「含む」および/または「有する」という用語は、制約がない(例えば、備える)。本文書を通して、「一実施形態(one embodiment)」、「ある特定の実施形態」、「一実施形態(an embodiment)」、または同様の用語への言及は、実施形態に関連して記載される特定の特徴、構造、または特性が少なくとも一実施形態に含まれることを意味する。このように、本明細書を通しての様々な場所におけるこのような表現の出現は、必ずしもすべてが同一の実施形態を参照するわけではない。さらにまた、特定の特徴、構造、または特性は、限定なしに、1つ以上の実施形態に対する任意の適切な方法で組み合わされてもよい。本明細書で使用される「または」という用語は、包括的であるか、または任意の1つもしくは任意の組み合わせを意味すると解釈されるべきである。したがって、「A、B、またはC」は、「以下のうちのいずれか、すなわち、A、B、C、AおよびB、AおよびC、BおよびC、A、B、およびC」を意味する。この定義の例外は、要素、機能、ステップまたは行為の組み合わせが、ある程度、本質的に相互に排他的であるときのみに生じる。
【0039】
コンピュータプログラミングの当業者の実施に従って、実施形態は、コンピュータシステムまたは電子システムによって行われてもよい動作を参照して説明される。このような動作は、コンピュータによって実行される、と言及されることもある。象徴的に表現されている動作が、他の信号処理に加えて、データビットを表現する電気信号の中央処理装置などのプロセッサによる操作、およびシステムメモリ内などのメモリ位置におけるデータビットの保持を含むことが理解されるであろう。データビットが保持されるメモリ位置は、データビットに対応する特定の電気的、磁気的、光学的、または有機的な特性を有する物理的な位置である。
【0040】
ソフトェアで実施されるとき、実施形態の要素は、基本的に、特定のタスクを行うためのコードセグメントである。持続性コードセグメントは、情報を記憶または転送してもよい任意の媒体を含んでもよい、プロセッサ読み取り可能媒体またはコンピュータ読み取り可能媒体に記憶されてもよい。このような媒体の例は、電気回路、半導体メモリデバイス、読み出し専用メモリ(ROM)、フラッシュメモリまたは他の不揮発性メモリ、フロッピー(登録商標)ディスク、CD−ROM、光学ディスク、ハードディスク、光ファイバ媒体などを含む。ユーザ入力は、キーボード、マウス、タッチスクリーン、音声命令入力などの任意の組み合わせを含んでもよい。ユーザ入力は、ユーザのコンピューティングデバイス上で実行されるブラウザアプリケーションを、そこからコンピューティングリソースがアクセスされてもよい、ウェブページなどの1つ以上のネットワークリソースに向けるために、同様に使用されてもよい。
【符号の説明】
【0041】
100 変圧器
106 基板導電性トレース
108 回路導電性トレース
110 フレックス回路
112 コンタクト開口
114 コンタクト開口
116 コンタクトパッド
118 コンタクトパッド
120 強磁性コア
130 基板
200 変圧器
206 基板導電性トレース
208 回路導電性トレース
210 フレックス回路
220 強磁性コア
230 基板
300 変圧器
308 トレース
310 フレックス回路
312 コンタクトパッド
314 コンタクトパッド
320 強磁性コア
400 変圧器
408 回路導電性トレース
410 フレックス回路
420 強磁性コア
500 変圧器
508 回路導電性トレース
510 フレックス回路
512 パッド
514 パッド
520 強磁性コア
602、604、606、608 トロイダル強磁性コア
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7