【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明の目的は、
支持体は、互いに離間されて向かい合う第一の支持体部分と第二の支持体部分とにより形成されていて、
かつひずみセンサ素子は、少なくとも第一の固定点で第一の支持体部分に固定され、かつ少なくとも第二の固定点で第二の支持体部分に固定されていて、かつこれらの固定点の間の中央部分では、第一の支持体部分にも第二の支持体部分にも固定されていない
ことを特徴とする冒頭に述べた種類のひずみ測定装置により達成される。
【0012】
本発明の範囲において、ひずみセンサ素子は、その全体の測定長さにわたり支持体に直線的に固定されるのではなく、ひずみセンサ素子は、第一の固定点だけで第一の支持体部分に、第二の固定部分だけで第二の支持体部分に固定されるものとする。その間にある中央部分では、ひずみセンサ素子は自由なままである。
【0013】
それにより、ひずみセンサ素子のひずみ状態を、支持体の弾性変形状態から少なくとも部分的に切り離すことが原理的に可能となる。特に、監視された構造体の変形の結果としての支持体の弾性変形を、適用ケースに応じて弱めるか、または強めるかして伝達することが可能となり、また、所定の閾値となったとき初めてひずみセンサにその弾性変形を伝達することが可能となり、また、支持体の所定の種類の変形を強化してひずみセンサ素子に伝達することが可能になる。この結果、ひずみセンサ素子は、最適な作動範囲内で作動することができ、かつひずみセンサ素子の所定の監視機能、例えば構造体からの脱落の判定をより確実に行うことができる。同時に、支持体を、ひずみセンサ素子により過度に制限されることなく、かつ容易に制御可能に弾性変形された状態で、構造体に固定することができる。
【0014】
ひずみセンサ素子は、とりわけその中央部分が、下にある支持体へのプリロードによって変形されてないため、ひずみセンサ素子への簡単でかつ直接的なアクセスが可能である。中央部分においては、例えば支持体に対するひずみセンサ素子への、(例えば連動部材による)付加的な緊張や(例えば長さ過剰による)付加的な弛緩を行うことができる。
【0015】
監視されるべき構造体に支持体を固定することにより、支持体の少なくとも一つの部分が構造体により弾性変形された状態で保持されている場合に、ひずみ測定装置が構造体に正しく取り付けられているか、または構造体から脱落しているかどうかを簡単に検査できるようになる。すなわち、後者の脱落により、支持体もしくは少なくとも上述の部分は弾性変形されていない状態に戻ることになるからである。構造体からの脱落は、例えば経年劣化や温度により固定が緩くなった際に起こることがある。ひずみ測定装置は、支持体の弾性変形または弾性緊張を、ひずみセンサ素子の測定されたひずみによって突き止めることが可能であるように構成されていることが好ましい。(つまり支持体の弾性変形はひずみセンサ素子の監視領域内にある)。あるいは、ひずみセンサ素子またはそのひずみとは他の、(例えば他のひずみセンサ素子の使用下で)支持体の変形を調査することができる測定装置もしくは測定方法を設けることも可能である。
【0016】
通常は、ひずみ測定装置は、ひずみセンサ素子を一つのみ備えるが、二つ以上のひずみセンサ素子を備えてもよい。
【0017】
本発明の範囲内において、ひずみセンサ素子は、第一及び第二の固定点で、第一及び第二の支持体部分が固定されていて、かつ中央部分においては、これらの支持体部分に(また支持体の他の部分にも)固定されていない。支持体は、第一及び第二の支持体部分の他に、通常は一以上の他の部分(例えばベース部材またはブラケット)を含む。
【0018】
ひずみセンサ素子は、好ましくは、ファイバ・ブラッグ・グレーティング(=FBG)を備えた光ファイバとして構成されていて、FBGは、この場合、固定点の間の中央部分にある。典型的には、ひずみセンサ素子は、支持体が構造体に固定された時点では弾性ひずみはわずかにしかない状態であるため、監視されるべき構造体の圧縮も伸張も容易に判定することができる。
【0019】
本発明に係るひずみ測定装置は、特に車軸カウンタ内で使用することができ、このような車軸カウンタは、少なくとも一つの本発明に係るひずみ測定装置を含む。しかしながら、このひずみ測定装置は、他の用途、例えば機械部品の機械的荷重または摩耗を監視するための用途に用いてもよい。ひずみセンサ素子は、監視されるべき構造体の中立素分に対して傾いた角度で、例えば約45°の角度で配置することができる。監視されるべき構造体への支持体の取り付けは、例えばねじ止め、はんだ付けまたは接着により行うことができる。支持体部分へのひずみセンサ素子の固定は、例えばクランプ、はんだ付けまたは接着により行うことができる。
【0020】
要約すると、本発明によれば、第1に、ひずみセンサ素子を(支持体が構造体に固定された時点で)所望のプリロードで保持することを非常に簡単にでき、第2に、支持体の少なくとも一部によって、支持体が、監視されるべき構造体に未だに(十分に)固定されているかどうかを監視することを非常に簡単にできる。
【0021】
本発明の好ましい実施形態
本発明に係るひずみ測定装置の好ましい実施形態において、
支持体が構造体に固定された時点で、構造体によって弾性変形された状態に保持される支持体の部分は、板ばね部材を含み、
かつこの板ばね部材上には、
−支持体が構造体に固定されたときに、構造体に支持されるための支持部材と、
−中央部分内でひずみセンサ素子に背面係合するための連動部材とが形成されていることが予定される。構造体に当接する支持部材により、板ばね部材は弾性変形を受ける。連動部材は、典型的には、ひずみセンサ素子の拡がり方向(測定方向)に対してほぼ垂直方向に、かつ典型的には、支持体が固定されている構造体の表面に対してほぼ垂直方向に移動する。連動部材は、板ばね部材の変形に応じて、ひずみセンサ素子に弾性ひずみまたは曲げを加えることに用いうる。このひずみまたは曲げは、ひずみセンサ素子により(例えばひずみ自体により、または変化した、大抵は高められた減衰により)測定することができ、かつ支持体の構造体からの剥離を容易に特定することができる。このような設計は、とりわけ、ひずみセンサ素子の監視されるべき構造体からの剥離の判定を確実にする。センサ落下の判定には、板ばね部材の弾性変形だけが必要であり、互いに弾性緊張した支持体面を構造体に固定(例えば接着)することを行う必要は特になく、これにより設置が非常に容易になる。
【0022】
この実施形態の好ましい発展態様の場合、支持体が構造体に固定された時点で板ばね部材が弾性変形された状態においては、板ばね部材と連動部材によりひずみセンサ素子にひずみが加えられないか、またはわずかなひずみしか加えられず、かつ支持体が構造体から剥離された後の板ばね部材が弾性弛緩された状態においては、ひずみセンサ素子に大きなひずみが加えられるように、板ばね部材と連動部材が構成されている。その弾性弛緩された状態において、板ばね部材は(連動部材と一緒に)ひずみセンサ素子を緊張および/または屈曲させるため、通常は容易に検出することができ、反対に、弾性緊張した状態においては、ひずみセンサ素子が連動部材により緊張されないか、またはわずかしか緊張されないように、板ばね部材と連動部材と(ならびに支持部材)は構成されている。あるいは、板ばね部材が弾性弛緩された状態において、ひずみセンサ素子を弛緩させるようにしてもよい。
【0023】
支持体が構造体に固定された時点で、構造体により弾性変形された状態が保持される支持体の部分は、第一の支持体部分と第二の支持体部分を含み、第一の支持体部分と第二の支持体部分が、少なくともひずみセンサ素子の拡がり方向に沿った方向成分で相互に弾性緊張されている実施形態も好ましい。かかる設計は、特に簡単である。支持体の弾性変形の方向成分は、ひずみセンサ素子のひずみ状態に直接作用する。
【0024】
第一及び第二の支持体部分がブラケットによって相互に結合されている実施形態の発展態様が好ましい。具体的には、ブラケットは、ひずみセンサ素子から一定の距離ASだけ離れていること、好ましくは距離ASと、第一の固定点から第二の固定点までの距離AEは、AS≧1*AE、特に好ましくはAS≧3*AEが当てはまる。ブラケット(時としてバーとも言われる)は、固定ジョイントとして作用し、この固定ジョイントを中心として支持体部分は互いに弾性にねじ曲げられ(ねじられ)てもよい。適切な距離(および適切な弾性たわみ)により、ひずみセンサ素子にかかる力を調節することができ、この調節は、AS≧3*AEにより特に正確に実行できる。所望の場合には、支持体の弾性挙動を変更するために、支持体部分の間に一つ以上のばねが配置されてよい。変形例として、または付加的に、ベース部材を介して支持体部分を結合するようにしてもよい。
【0025】
支持体は、ブレイシングマウントを形成し、このブレイシングマウント上またはその内部に、第一及び第二の支持体部分に係合するブレイシング部材が配置可能である発展形態が好ましい。具体的には、ブレイシングマウントとブレイシング部材とは、カムの様式で相互作用する。ブレイシングマウントとブレイシング部材とによって、支持体またはその少なくとも一部に、特に支持体が構造体に固定(例えば接着)される間に、一時的に弾性変形を加えることができる。このような力の付与は、非常に簡単であり、とりわけ、カムにより手動でも可能となる。
【0026】
好ましくは、ブレイシングマウント上又はその内部に配置されたブレイシング部材は、支持体から、特にブレイシングマウントの内部領域から切り離される。ブレイシング部材は、はじめから支持体の部分として作成できるので、支持体と一緒に直接設置することが可能となる。ブレイシング部材(例えばカム)は、ブレイシングマウント内で使用する際に、支持体から切り離す(例えばブレイシングマウントから取り外す)ことができ、(必要な場合に)ブレイシングマウント内に緊張を付与するために用いかつ作動する(特に回転する)ことができる。あるいは、ブレイシング部材は、切り離しによって予め有していた応力作用を失うようにしてもよい。
【0027】
ブレイシング部材は、ブレイシングマウント上又はその内部に全く配置されていない場合も好ましい。通常動作(つまり構造体に接する状態でのひずみ測定の場合)では、この緊張付与要素は支持体にもはや力を加えないので、支持体の弾性状態は、構造体への固定のみに依存するため、ひずみ測定装置の脱落を良好に特定することができる。
【0028】
支持体はベース部材を有し、このベース部材によって支持体は監視されるべき構造体に固定され、かつ第一の支持体部分と第二の支持体部分がベース部材上にすなわちその特定位置に固定されることを予定する実施形態も好ましい。かかるベース部材により、構造体への適切でかつ簡単な固定を、特に広い領域に亘って行うことができる。支持体部分は、原則として、ベース部材を介してのみ構造体に固定されている。典型的なベース部材は、閉じた環(フレーム)として構成されており、支持体部分は、その環内で内側に向かって突出し、これにより、弾性変形を、特にひずみセンサ素子の拡がり方向に沿って延在する環部分に対して加えることができる。他の典型的な基本構造体は、支持体部分が据え付けられた閉じた平面によって形成されている。
【0029】
この実施形態の好ましい発展形態では、第一及び第二の支持体部分がそれぞれ、ひずみセンサ素子とは反対側にある後方領域内でのみベース部材に固定されており、かつ第一及び第二の支持体部分はそれぞれ、後方領域とは反対側にある前方領域内で、ひずみセンサ素子に固定される。これらの支持体部分は、ベース部材を介してのみ構造体に固定されているので、かかる固定は各支持体部分の後方領域で行われる。これらの支持体部分は、(前方領域と後方領域との間では)顕著な弾性変形を典型的には示さない。前方領域と後方領域と間に距離を設けることにより、ベース部材または構造体の弾性ひずみは増強されてひずみセンサ素子に伝達される。典型的には、前方領域と後方領域の間にある支持体部分の全長GLは、固定点の間にあるひずみセンサ素子の長さAEの少なくとも三倍長い。
【0030】
支持体が構造体に固定された時点で構造体により弾性変形された状態に保持される支持体の部分は、ベース部材を含み、特に弾性変形された状態では、ベース部材はほぼ平坦である発展形態が好ましい。ベース部材は、簡単な方法で、適切な弾性弛緩がされた第一の形状と、所望の弾性変形がされた第二の形状を採ることができ、これにより、支持体部分とひずみセンサ素子は、ベース部材上へ実質的に自由に配置することができ、特にその際、ベース部材が弾性変形された状態でひずみセンサ素子に所望のプリロードを加えることができる。ベース部材の弾性緊張は、作動点の調節等のため、ひずみセンサ素子を緊張(プリロード)状態とさせるために(可能であれば部分的にのみ)利用されてよい。ベース部材は、典型的には監視されるべき構造体に平面的に固定(例えば接着)されるため、平坦な、例えば鉄道レール(レールウェブ)の側面において非常に簡単に実装される。したがって、支持体の構造体からの剥離による弾性弛緩された状態で、ベース部材は、特にひずみセンサ素子の拡がり方向を含む平面内で、典型的には湾曲する。この湾曲により、ひずみセンサ素子の弾性ひずみを、平坦な状態と比べて変更することができる。
【0031】
一つの実施形態では、支持体は、少なくとも一つの当接部材を含むことが好ましい。ここで、この当接部材は、支持体が少なくとも部分的に弾性変形された状態では、ひずみセンサ素子またはその供給ラインを欠損させない。一方、この当接部材は、支持体の構造体からの剥離により支持体が少なくとも部分的に弾性弛緩された状態では、ひずみセンサ素子がその作動範囲外となるかまたは完全に機能しなくなるまで、ひずみセンサ素子またはその供給ラインを欠損させる(例えば、折り曲げるおよび/または分離する)ように構成される。当接部材は、弾性変形した状態(ひずみセンサ素子の規定状態)においては、典型的にはひずみセンサ素子(またはその供給ライン、例えば光ファイバの部分)から離間されている。一方、当接部材は、(ひずみセンサの脱落により)弾性弛緩した状態においては、ひずみセンサ素子(またはその供給ライン)と接触する。そのようなひずみセンサ素子(またはその供給ライン)は、当接部材により、典型的には折り曲げられるか、押し潰されるか、またはそれどころか分離され(例えば切断され)る。かかる状態は測定により容易に検出することができるので、ひずみ測定装置の脱落を判定することができる。この実施形態の場合、ひずみセンサ素子は、支持体の少なくとも部分的な弾性変形によるひずみ成分を引き受ける必要がなく、これにより、監視されるべき構造体のひずみの正確な測定が可能になる。尚、典型的には、ひずみセンサ素子(すなわちFBG)の損傷時には、反射波長変化が考慮され、かつひずみセンサ素子(すなわちFBG)の外側の損傷(供給ラインへの影響)時には、反射光の減衰が増加すること、つまり減衰が重要となる。
【0032】
ひずみセンサ素子は、ファイバ・ブラッグ・グレーティングを備えた光ファイバを含み、
さらに他のひずみセンサ素子が存在し、この他のひずみセンサ素子は、同様にこの光ファイバと他のファイバ・ブラッグ・グレーティングとを含み、
他のひずみセンサ素子は、同様に支持体に固定されていて、かつ
構造体に固定された支持体により支持体が少なくとも部分的に弾性変形された状態で、ファイバ・ブラッグ・グレーティングは、第一のひずみ状態をとり、この第一のひずみ状態では、他のひずみセンサ素子における他のファイバ・ブラッグ・グレーティングの作動範囲で透過性があり、かつ支持体の構造体からの剥離により支持体が少なくとも部分的に弾性弛緩された状態で、ファイバ・ブラッグ・グレーティングは、第二のひずみ状態をとり、この第二のひずみ状態では、他のひずみセンサ素子における他のファイバ・ブラッグ・グレーティングの作動範囲で不透過性があるか、
またはファイバ・ブラッグ・グレーティングの反射波長間隔と、他のファイバ・ブラッグ・グレーティングの他の反射波長間隔とは、支持体が構造体に固定され少なくとも部分的に弾性変形された状態と、支持体が構造体からの剥離により少なくとも部分的に弾性弛緩された状態との間で重ならないことを予定する実施形態も好ましい。ひずみセンサ素子が、落下の検出のためだけに使用され、かつ他のひずみセンサ素子が、監視されるべき構造体のひずみの実際の検出のために使用されるように、ひずみセンサ素子と他のひずみセンサ素子を設置することができる。これにより、ひずみ測定装置の構造、取付および/または調整を簡素化することができ、構造体のひずみ測定がより正確になる。他のひずみセンサ素子は、支持体の少なくとも部分的な弾性変形によるひずみ成分を引き受ける必要がない。第一の構造形態(弛緩状態で「不透過性の」ファイバ・ブラッグ・グレーティングを備える)は、例えばファイバ・ブラッグ・グレーティングすなわち光ファイバを強く曲げるによって、比較的簡単に設置することができる。しかしながら、一般に、(互いに「別個である」反射波長と他の反射波長とを備える)第二の構造形態とすると、さらに正確なひずみ測定が可能となる。尚、構造体に対する、支持体のまたはその少なくとも一部分の弾性プリロードは、ひずみセンサ素子の監視領域内でのみ必要であり(かつ好ましくはひずみセンサ素子の監視領域内でのみ設定され)、他のひずみセンサ素子の監視領域内では必要ない。他のひずみセンサ素子は、互いに離間されかつ互いに向かい合う支持体部分における、支持体への各固定点によって固定されていてもよい。
【0033】
以下の工程:
a)ブレイシング部材を用いて、支持体を少なくとも部分的に弾性緊張させ、
b)支持体の少なくとも一部を、ブレイシング部材を用いて、弾性緊張した状態に保持し、かつ監視されるべき構造体に支持体を固定、特に接着し、
c)ブレイシング部材を取り除く
ことを特徴とする、上述の本発明に係るひずみ測定装置を取り付ける方法も本発明の範囲内にある。この方法は、非常に簡単であり、厳しい環境において(例えば野外での路線区間のレールに)特に良好に使用することができる。工程b)による固定は、この固定が所望の強度に至った場合(例えば接着剤の完全硬化後)に初めて完了する。工程c)の後の初めて、ひずみ測定装置が作動する、つまり監視されるべき構造体のひずみが監視される。作動中に、さらに、支持体の変形がまだあるかどうか、すなわち構造体からの剥離により支持体の変形がなくなってしまったかどうかが監視される。
【0034】
本発明に係る方法の好ましい変形態様は、ブレイシング部材は、工程a)の前に、支持体と強固に結合され、かつ工程a)のためにブレイシング部材を支持体から切り離すことが予定される。支持体に形成または固定されたブレイシング部材は、いつでも取付に利用でき、上記ブレイシング工程のために簡単に切り離されかつ即座に使用することができる。ブレイシング部材は、特にカムとして構成されうる。
【0035】
ブレイシング部材が工程a)およびb)において、支持体と強固に結合されていて、工程c)のためにブレイシング部材を支持体から切り離すことを予定する変形態様も同様に好ましい。ここでも、支持体にはじめから固定または形成されているブレイシング部材は、いつでも利用できる。ブレイシング部材は、切り離す前に、取付のために利用されるプリロードの下で、支持体の残り部分を押さえるかまたは保持する。構造体に支持体の固定が完了した後、ブレイシング部材は切り離されるので、プリロードは、構造体への固定(接着またはねじ止め)を介してのみ保持されるため、構造体からの脱落の際にプリロードまたは関連する弾性変形は失われる。
【0036】
これらの変形態様の発展態様として、一つまたは複数のひずみ測定装置の取付後に、切り離されかつ工程c)で取り除かれたブレイシング部材が完全であるかを検査することがのぞましい。これにより、ひずみ測定装置が正確に取り付けられたかどうかの簡単な外見検査を行うことができる。
【0037】
本発明の更なる利点は、明細書および図面から得られる。同様に、本発明に係る、上述の特徴及び以下に説明する特徴は、それぞれ個別に、またはいくつかを任意の組合せで使用することができる。図面または明細書に示す実施形態は、網羅的な列挙と解釈されるべきではなく、むしろ本発明の説明のための例示的な特徴を有する。