特許第6827651号(P6827651)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6827651
(24)【登録日】2021年1月22日
(45)【発行日】2021年2月10日
(54)【発明の名称】ケーブル端末の接続構造
(51)【国際特許分類】
   H01R 24/20 20110101AFI20210128BHJP
   H01R 13/6581 20110101ALI20210128BHJP
   H01R 13/6473 20110101ALI20210128BHJP
【FI】
   H01R24/20
   H01R13/6581
   H01R13/6473
【請求項の数】7
【全頁数】14
(21)【出願番号】特願2018-160621(P2018-160621)
(22)【出願日】2018年8月29日
(65)【公開番号】特開2020-35617(P2020-35617A)
(43)【公開日】2020年3月5日
【審査請求日】2019年6月10日
(73)【特許権者】
【識別番号】000102500
【氏名又は名称】SMK株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100095636
【弁理士】
【氏名又は名称】早崎 修
(72)【発明者】
【氏名】林 耕平
(72)【発明者】
【氏名】桜田 英将
【審査官】 高橋 裕一
(56)【参考文献】
【文献】 特開2011−060545(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2018/0034200(US,A1)
【文献】 実開平05−011355(JP,U)
【文献】 特開2005−209349(JP,A)
【文献】 特開2018−78066(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01R12/00−12/91
H01R13/56−13/72
H01R24/00−24/86
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
導電性の芯線を絶縁性の内部シースで被覆した1又は2以上のケーブル心線の周囲を、直接絶縁性の外皮で被覆したシールド構造を有しない接続ケーブルと、
絶縁ハウジング内に導電性ターミナルが取り付けられたコネクタと、
前記コネクタに固定された圧着金具とを備え、
前記芯線を前記導電性ターミナルに電気接続させた状態で、前記圧着金具を前記外皮の周囲から加締めて、前記接続ケーブルの端末を前記コネクタへ接続するケーブル端末の接続構造であって、
前記内部シースより縦弾性係数Eが高い合成樹脂材料で形成される円筒状の絶縁スリーブを前記内部シースと前記外皮との間に挟挿し、
前記絶縁スリーブとの間に挟まれた前記外皮の周囲に沿って前記圧着金具を加締めて前記外皮へ圧着することを特徴とするケーブル端末の接続構造。
【請求項2】
前記絶縁スリーブは円筒状であり、1又は2以上の前記ケーブル心線を収容するケーブル収容室形成され、円筒状の一端側開口から他端側開口に連通する細長ギャップが形成されており、前記ケーブル心線が前記細長ギャップを通って前記ケーブル収容室に収容されることを特徴とする請求項1に記載のケーブル端末の接続構造。
【請求項3】
前記外皮に、1又は2以上のケーブル心線が引き出される端末側の一端から切り欠かれたスリットが形成されていることを特徴とする請求項1又は請求項2のいずれか1項に記載のケーブル端末の接続構造。
【請求項4】
前記圧着金具は、前記絶縁ハウジングに固定され、前記絶縁ハウジングの外面を囲う金属製のシールドケースに一体に形成されることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載のケーブル端末の接続構造。
【請求項5】
導電性の芯線を絶縁性の内部シースで被覆した1又は2以上のケーブル心線の周囲を、直接絶縁性の外皮で被覆したシールド構造を有しない接続ケーブルと、
絶縁ハウジング内に導電性ターミナルが取り付けられたコネクタと、
前記コネクタに固定された圧着金具とを備え、
前記芯線を前記導電性ターミナルに電気接続させた状態で、前記圧着金具を前記外皮の周囲から加締めて、前記接続ケーブルの端末を前記コネクタへ接続するケーブル端末の接続構造であって、
前記外皮より縦弾性係数Eが高い合成樹脂材料で前記外皮の外周を囲う円筒状に形成され、円筒状の一端側開口から他端側開口に連通する細長ギャップが形成された絶縁スリーブを更に備え、
前記圧着金具を前記外皮との間に挟まれた前記絶縁スリーブの周囲に沿って加締めて前記絶縁スリーブへ圧着することを特徴とするケーブル端末の接続構造。
【請求項6】
円筒状の前記絶縁スリーブの内壁面に、前記外皮の端末部を前記絶縁スリーブから抜け止めする楔部が形成されていることを特徴とする請求項5に記載のケーブル端末の接続構造。
【請求項7】
前記圧着金具は、前記絶縁ハウジングに固定され、前記絶縁ハウジングの外面を囲う金属製のシールドケースに一体に形成されることを特徴とする請求項5又は請求項6のいずれか1項に記載のケーブル端末の接続構造。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、高周波信号を伝送する接続ケーブルの端末をコネクタへ接続するケーブル端末の接続構造に関し、更に詳しくは、シールド構造を有しない接続ケーブルの端末を、コネクタに接続するケーブル端末の接続構造に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、高周波信号を伝送する同軸ケーブルは、その端末にコネクタを接続し、コネクタを電子機器側の相手側コネクタに嵌合接続することにより、同軸ケーブルを電子機器に着脱自在に接続している。同軸ケーブルとコネクタとの接続は、図12(a)に示すように、同軸ケーブル100の端末において、高周波信号が流れる芯線100aとその周囲を被覆する絶縁内部シース100bとを露出させ、続いて、同図(b)に示すように、円筒状の金属スリーブ101を絶縁内部シース100bとその周囲を囲いシールドする編組線100cとの間に挟挿しておく。その後、露出させた芯線100aを図示しないコネクタの導電性ターミナルに半田付け、圧着などの方法で電気接続し、同図(c)に示すように、コネクタに固定された圧着金具102を外皮100dの周囲に沿って加締め、外皮100dに圧着する。
【0003】
圧着金具102を、硬質の金属スリーブ101との間に編組線100cと外皮100dを挟んだ状態で外皮100dの周囲に圧着するので、編組線100cと外皮100dがコネクタに対して強固に固定され、同軸ケーブル100が不用意に大きな力で引っ張られても、芯線100aと導電性ターミナルとの電気接続部に外力が伝わらず、電気接続の信頼性を確保できる。また、導電性の金属スリーブ101は、編組線100cと同様に、芯線100aの周囲に一定の間隔で囲うので、金属スリーブ101を挟挿した位置で、同軸ケーブル100の特性インピーダンスZが大きく変化することがなく、特性インピーダンスZとの不整合は生じない。
【0004】
一方、近年は電子機器間に高周波信号を伝送する接続ケーブルとして、外部ノイズから保護するためのシールド構造を有しない安価な接続ケーブルも用いられている。このような接続ケーブルとして、例えば、UTP(Unshielded Twist Pair)ケーブルは、導電性の芯線を絶縁性の内部シースで被覆した2本のケーブル心線を撚り合わせ、更にその外側を絶縁性の外皮で被覆して一体化した構造となっている。
【0005】
この種のシールド構造を有しない接続ケーブルをコネクタに強固に接続するために、上記従来の金属スリーブ101を用いると、金属スリーブ101を配置した位置でキャパシタンスCが増加し、シールド構造を有しない他の部分の特性インピーダンスZとのアンマッチングが生じる。そこで、従来は、金属スリーブ101を接続ケーブルの端末に挟挿させず、コネクタに固定された圧着金具を接続ケーブルの外皮の周囲に沿って加締めて外皮に圧着し、接続ケーブルをコネクタに接続している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2008−123914号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、金属スリーブを用いずに、シールド構造を有しない接続ケーブルの外皮に圧着金具を加締めて圧着する場合には、接続ケーブルを構成する外皮や内部シースがウレタンや塩化ビニール等の縦弾性係数Eが低い柔らかい合成樹脂材料で形成されているので、圧着金具を加締めることによる径方向の歪が外皮や内部シースの収縮歪に吸収され、径方向に重なる相互の積層面間に十分な摩擦力を発生させることができず、例えば車載用の接続ケーブルに求められる10kgf以上の引っ張り強度が得られない。その結果、特に強い力で接続ケーブルが引っ張られると、芯線とコネクタの導電性ターミナルとの電気接続部に芯線を引き抜く方向の外力が伝わり、両者の電気接続が途絶えたり、導電性ターミナルが変形して破損する恐れがあった。
【0008】
また、接続ケーブルが、UTPケーブルのように複数本のケーブル心線の外側を外皮で被覆して一体化したケーブルである場合には、外皮の端末を皮剥し、個々のケーブル心線の芯線を露出させて対応する導電性ターミナルへ電気接続するので、接続ケーブルの端末部において個々のケーブル心線間の距離がばらつき、特性インピーダンスが変化するという問題があった。
【0009】
本発明は、このような従来の問題点を考慮してなされたものであり、シールド構造を有しない接続ケーブルであっても、特性インピーダンスが変化せず、接続ケーブルの端末を強固にコネクタに接続するケーブル端末の接続構造を提供することを目的とする。
【0010】
また、複数本のケーブル心線の外側を外皮で被覆して一体化した接続ケーブルの端末部の特性インピーダンスが大きく変化しないケーブル端末の接続構造を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上述の目的を達成するため、請求項1のケーブル端末の接続構造は、導電性の芯線を絶縁性の内部シースで被覆した1又は2以上のケーブル心線の周囲を、直接絶縁性の外皮で被覆したシールド構造を有しない接続ケーブルと、絶縁ハウジング内に導電性ターミナルが取り付けられたコネクタと、コネクタに固定された圧着金具とを備え、芯線を導電性ターミナルに電気接続させた状態で、圧着金具を外皮の周囲から加締めて、接続ケーブルの端末をコネクタへ接続するケーブル端末の接続構造であって、
内部シースより縦弾性係数Eが高い合成樹脂材料で形成される円筒状の絶縁スリーブを内部シースと外皮との間に挟挿し、絶縁スリーブとの間に挟まれた外皮の周囲に沿って圧着金具を加締めて外皮へ圧着することを特徴とする。
【0012】
絶縁スリーブは、内部シースより縦弾性係数Eが高い合成樹脂材料で形成されるので、絶縁スリーブや絶縁スリーブで囲われた内部シースが、圧着金具を加締めることによる歪を吸収することがなく、絶縁スリーブと圧着金具の間に挟まれて外皮が高い圧縮力で圧縮され、接続ケーブルはコネクタに固定された圧着金具に強固に接続し、コネクタに対する高い引っ張り強度が得られる。
【0013】
内部シースと外皮の間に挟挿する絶縁スリーブは、導電性の金属スリーブより誘電率が低いので、シールド構造を有しない接続ケーブルの他の部分と特性インピーダンスは大きく変化せず、インピーダンスアンマッチングによる信号損失を抑制できる。
【0014】
請求項2のケーブル端末の接続構造は、絶縁スリーブは円筒状であり、1又は2以上のケーブル心線を収容するケーブル収容室形成され、円筒状の一端側開口から他端側開口に連通する細長ギャップが形成されており、ケーブル心線が細長ギャップを通ってケーブル収容室に収容されることを特徴とする。
【0015】
絶縁スリーブに円筒状の一端側開口から他端側開口に連通する細長ギャップが形成されているので、圧着金具を外皮に沿って加締めると径方向に収縮し、ケーブル心線の内部シースを圧縮して高い摩擦力で内部シースと接する。
【0016】
外皮の端末を皮剥し、ケーブル心線の芯線を露出させて対応する導電性ターミナルへ電気接続した後に、露出させたケーブル心線を細長ギャップを通してケーブル収容室内に収容して、絶縁スリーブを内部シースと外皮の間に挟挿できる。
【0017】
1又は2以上のケーブル心線はケーブル収容室に整列させて収容することができるので、インダクタンスが変化せず、また、複数のケーブル心線を収容させた場合には、各ケーブル心線の芯線間の距離がばらつかないのでキャパシタンスが変化せず、特性インピーダンスは大きく変化しない。
【0018】
請求項3のケーブル端末の接続構造は、外皮に、1又は2以上のケーブル心線が引き出される端末側の一端から切り欠かれたスリットが形成されていることを特徴とする。
【0019】
外皮から露出させた1又は2以上のケーブル心線の引き出し部を、外皮の一端から切り欠かれたスリットを通して接続ケーブルの延長方向から所望の方向に向けて引き出すことができる。
【0020】
外皮の端末側は、一端から切り欠かれたスリットにより容易に拡径するので、内部シースと外皮との間に絶縁スリーブを容易に挿入できる。
【0021】
請求項4のケーブル端末の接続構造は、圧着金具が、絶縁ハウジングに固定され、絶縁ハウジングの外面を囲う金属製のシールドケースに一体に形成されることを特徴とする。
【0022】
圧着金具が、絶縁ハウジングに固定され、絶縁ハウジングの外面を囲う金属製のシールドケースに一体に形成されるので、シールドケースのプレス加工工程や絶縁ハウジングへの取り付け工程で絶縁ハウジングに固定される圧着金具を形成できる。
【0023】
請求項5のケーブル端末の接続構造は、導電性の芯線を絶縁性の内部シースで被覆した1又は2以上のケーブル心線の周囲を、直接絶縁性の外皮で被覆したシールド構造を有しない接続ケーブルと、絶縁ハウジング内に導電性ターミナルが取り付けられたコネクタと、コネクタに固定された圧着金具とを備え、芯線を導電性ターミナルに電気接続させた状態で、圧着金具を外皮の周囲から加締めて、接続ケーブルの端末をコネクタへ接続するケーブル端末の接続構造であって、
外皮より縦弾性係数Eが高い合成樹脂材料で外皮の外周を囲う円筒状に形成され、円筒状の一端側開口から他端側開口に連通する細長ギャップが形成された絶縁スリーブを更に備え、圧着金具を外皮との間に挟まれた絶縁スリーブの周囲に沿って加締めて絶縁スリーブへ圧着することを特徴とする。
【0024】
絶縁スリーブは、外皮より縦弾性係数Eが高い合成樹脂材料で形成されるので、圧着金具を加締めることによる部分的な歪は、絶縁スリーブや絶縁スリーブで囲われた外皮に吸収されず、細長ギャップが形成された絶縁スリーブの全体が径方向に収縮し、外皮の対向面の全体を圧縮する。これにより、絶縁スリーブと外皮は高い摩擦力で接し、強固にコネクタに固定された圧着金具に接続し、接続ケーブルのコネクタに対する高い引っ張り強度が得られる。
【0025】
圧着金具は、外皮の周囲を囲う絶縁スリーブの更に周囲に沿って加締めるので、導電性の芯線からの距離が遠く、シールド構造を有しない接続ケーブルの他の部分と特性インピーダンスは大きく変化せず、インピーダンスアンマッチングによる信号損失を抑制できる。
【0026】
請求項6のケーブル端末の接続構造は、円筒状の前記絶縁スリーブの内壁面に、外皮の端末部を絶縁スリーブから抜け止めする楔部が形成されていることを特徴とする。
【0027】
絶縁スリーブは、外皮より縦弾性係数Eが高い合成樹脂材料で形成されているので、圧着金具を加締めることにより、楔部は外皮の表面から深く食い込み、接続ケーブルの外皮を強固に抜け止めする。
【0028】
請求項7のケーブル端末の接続構造は、圧着金具は、前記絶縁ハウジングに固定され、前記絶縁ハウジングの外面を囲う金属製のシールドケースに一体に形成されることを特徴とする。
【0029】
圧着金具が、絶縁ハウジングに固定され、絶縁ハウジングの外面を囲う金属製のシールドケースに一体に形成されるので、シールドケースのプレス加工工程や絶縁ハウジングへの取り付け工程で絶縁ハウジングに固定される圧着金具を形成できる。
【発明の効果】
【0030】
請求項1の発明によれば、シールド構造を有しない接続ケーブルであっても、特性インピーダンスを変化させずに、高い引っ張り強度でその端末をコネクタに接続させることができる。
【0031】
請求項2の発明によれば、コネクタに固定された圧着金具に強固に接続する絶縁スリーブとケーブル心線が高い摩擦力で接するので、相対的にケーブル心線もコネクタに対して強固に接続できる。
【0032】
絶縁スリーブを接続ケーブルに取り付けずに、ケーブル心線の芯線を対応する導電性ターミナルへ電気接続させることできるので、絶縁スリーブが接続作業のじゃまにならず、個々のケーブル心線間の間隔を広げて、容易に心線と導電性ターミナルとの電気接続作業を行うことができる。
【0033】
芯線を導電性ターミナルに電気接続するために、外皮から露出させた1又は2以上のケーブル心線の引き出し部で、特性インピーダンスを安定させることができるので、インピーダンスアンマッチングが生じない。
【0034】
請求項3の発明によれば、外皮から露出させた1又は2以上のケーブル心線の引き出し部を導電性ターミナルとの電気接続作業が容易となる任意の方向に引き出すことができる。
【0035】
また、外皮の端末側は、スリットが切り欠かれることによって容易に拡径するので、内部シースと外皮との間に絶縁スリーブを低挿入力で挿入できる。
【0036】
請求項4と請求項7の発明によれば、絶縁ハウジングに固定されるシールドケースと一体に圧着金具を形成するので、部品点数が増加せず、シールドケースのプレス加工工程や絶縁ハウジングへの取り付け工程で絶縁ハウジングに固定される圧着金具を形成できる。
【0037】
請求項5の発明によれば、シールド構造を有しない接続ケーブルであっても、特性インピーダンスを変化させずに、高い引っ張り強度でその端末をコネクタに接続させることができる。
【0038】
請求項6の発明によれば、接続ケーブルがコネクタからより確実に抜け止めされ、コネクタに対して高い引っ張り強度が得られる。
【図面の簡単な説明】
【0039】
図1】接続ケーブル10を切断して示す本発明の第1実施の形態に係るケーブル端末の接続構造1の斜視図である。
図2】ケーブル端末の接続構造1を接続ケーブル10の接続方向に沿って切断した縦断面図である。
図3図2のA−A線で切断したケーブル端末の接続構造1の断面図である。
図4】絶縁スリーブ3の斜視図である。
図5】内部芯線11と外皮14との間に絶縁スリーブ3を挿入する状態を示す斜視図である。
図6】接続ケーブル10の端末に接続したコネクタモジュール20aの斜視図である。
図7】本発明の第2実施の形態に係るケーブル端末の接続構造6を接続ケーブル10の接続方向に沿って切断したの縦断面図である。
図8図7のB−B線で切断したケーブル端末の接続構造6の断面図である。
図9】絶縁スリーブ7の(a)は、斜視図、(b)は、縦断面図である。
図10】外皮14の周囲に絶縁スリーブ7を配置した状態を示す斜視図である。
図11】接続ケーブル10の端末に接続したコネクタモジュール20aの斜視図である。
図12】シールド構造を有する同軸ケーブル100の端末を接続する従来のケーブル端末の接続構造の(a)は、芯線100aと内部シース100bを露出させた同軸ケーブル100と金属スリーブ101を、(b)は、内部シース100bと編組線100cとの間に金属スリーブ101を挟挿した状態を、(c)は、外皮100dの周囲に沿って圧着金具102を加締め、外皮100dに圧着した状態を、それぞれ示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0040】
以下、本発明の一実施の形態に係るケーブル端末の接続構造1を、図1乃至図6を用いて説明する。尚、本明細書では、接続ケーブル10の接続方向である図2の右方を前方と、接続ケーブル10の引き抜き方向となる図2の左方を後方と、図3の図中の各方向を上下左右方向として各部の構成を説明する。
【0041】
本実施の形態に係るケーブル端末の接続構造1は、図2に示すように、接続ケーブル10の芯線12を、コネクタ20の導電性ターミナル23に電気接続した状態で、その電気接続部に接続ケーブル10を後方へ引き抜く外力が伝わらないように、接続ケーブル10の端末をコネクタ20に対して固定する接続構造であり、コネクタ20に固定され、接続ケーブル10の外皮14に加締めて圧着する圧着金具2と、外皮14に加締める圧着金具12を受ける図4に示す円筒状の絶縁スリーブ3を備えている。
【0042】
接続ケーブル10は、ここでは、それぞれ導電性の芯線12をポリエチレンからなる絶縁性の内部シース13で被覆した2本のケーブル心線11を撚り合わせ、その外側をポリ塩化ビニルの絶縁性の外皮14で被覆して一体化したUTP(Unshielded Twist Pair)ケーブル10であり、同軸ケーブルのような接地接続された編組線等のシールド構造を有していないが、一対のケーブル心線11を撚り合わせることによって、一対の芯線12に流れる高周波信号に重畳するノイズをキャンセルしている。
【0043】
接続ケーブル10の前端の端末部は、2本のケーブル心線11の各芯線12をそれぞれコネクタ20の導電性ターミナル23に電気接続するために、図5に示すように、外皮14の前端の端末部を皮剥して、その前方に2本のケーブル心線11の引き出し部11aをそれぞれ引き出し、引き出し部11aの内部シース13の前端を更に皮剥して露出させた芯線12に導電性ターミナル23の圧着バレル23aを圧着し、各芯線12に導電性ターミナル23を固着するとともに相互に電気接続させる。
【0044】
また、端末部を皮剥した外皮14には、その前端から接続ケーブル10に沿った後方に向かって、2本のスリット14aが切り欠かれ、芯線12に導電性ターミナル23の圧着バレル23aを圧着する電気接続作業の際には、ケーブル心線11の引き出し部11aをスリット14aを通して電気接続作業が容易な方向に引き出し可能としている。
【0045】
コネクタ20は、上下に分割して配置される上部インシュレータ21a及び下部インシュレータ21bと、電子機器側に接続された図示しない相手側コネクタに嵌合する外観形状に形成された外部ハウジング21cとからなる絶縁ハウジング21と、上部インシュレータ21aと下部インシュレータ21bの間に挟まれて絶縁ハウジング21内に固定される2本の導電性ターミナル23と、上部インシュレータ21aと下部インシュレータ21bの周囲を囲い、後方に圧着金具2を一体に有するシールドケース24とを備えている。
【0046】
図2に示すように、上部インシュレータ21aと下部インシュレータ21bは、その間に、後方から挿入される接続ケーブル10の2本のケーブル心線11とケーブル心線11の芯線12にそれぞれ接続する導電性ターミナル23を位置決めし、導電性ターミナル23を、図示しない相手側コネクタのプラグ端子が挿入されるターミナル収容孔22内に臨ませている。
【0047】
また、絶縁ハウジング21の外部ハウジング21cには、後方から挿入する後述するコネクタモジュール20aを位置決め収容する取付孔26が前後方向に貫通して形成され、コネクタモジュール20aを収容した状態で、取付孔26の後方は、後方から接続ケーブル10の端末部を挿入するケーブル挿入孔26aと、前方は、図示しない相手側コネクタのプラグ端子をターミナル収容孔22へ案内するプラグ挿入孔26bとなっている。
【0048】
絶縁スリーブ3は、ポリエチレンの内部シース13より縦弾性係数Eが高い硬質のPBT(Polybutylene terephtalate)を成形材料として、図4に示すように、前後方向に貫通するケーブル収容室31の軸周りに、後方にテーパー面32aが形成され、接続ケーブル10の外皮14の内径と同径かわずかに太い外径のスリーブ本体32と、その前方に外皮14の外径より太い外径のリングストッパー部33とが一体に成形された円筒状となっている。また、円筒状の絶縁スリーブ3の側方には、前端から後端にかけてスリーブ本体32に連通する細長ギャップ34が形成され、図5に示すように、外皮14から前方に露出する2本のケーブル心線11の引き出し部11aを細長ギャップ34を通してケーブル収容室31内に整列させて配線可能となっている。
【0049】
ケーブル収容室31の前後方向に直交する断面は、上下方向の高さがケーブル心線11の外径にほぼ等しく、左右方向の横幅がその外径の2倍の長円形状となっているので、2本のケーブル心線11をケーブル収容室31内で左右方向に平行に整列させて配線することができる。
【0050】
圧着金具2は、シールドケース24とともに一枚の導電性金属板を打ち抜いて、図6に示すように、上部インシュレータ21aと下部インシュレータ21bの直方体状の周囲を囲うシールドケース24の下面と左右の側面から後方に連設される板片として形成され、後述するコネクタモジュール20aから後方に引き出される接続ケーブル10の外皮14の軸周りの周囲に沿って板片を加締めて、外皮14へ圧着する形状に形成される。
【0051】
以下、この接続ケーブル10の芯線12をコネクタ20の導電性ターミナル23に電気接続し、接続ケーブル10の端末をコネクタ20に対して固定する組立工程について説明する。
【0052】
接続ケーブル10とコネクタ20との接続は、始めに接続ケーブル10の前方の端末部の外皮14とその内側の2本のケーブル心線11の内部シース13を皮剥し、外皮14の前方に2本のケーブル心線11とその前端に芯線12を露出させ、各ケーブル心線11の引き出し部11aをスリット14aを通して広げ、その先端に露出する芯線12にそれぞれ導電性ターミナル23の圧着バレル23aを圧着して、芯線12と導電性ターミナル23とを固着するとともに相互に電気接続させる。
【0053】
各芯線12に導電性ターミナル23を圧着した後、スリット14aを通して広げられた引き出し部11aを、図5に示すように、前後方向に平行に配線されるように戻し、リングストッパー部33が前方となる向きで2本のケーブル心線11の引き出し部11aの側方に絶縁スリーブ3を配置し、絶縁スリーブ3の細長ギャップ34に2本のケーブル心線11の引き出し部11aを通してケーブル収容室31内に収容し、2本のケーブル心線11の周囲に絶縁スリーブ3を取り付ける。従って、芯線12に導電性ターミナル23を圧着する圧着工程前に引き出し部11aに絶縁スリーブ3を挿通させておく必要がないので、絶縁スリーブ3が圧着作業のじゃまにならず、外皮14のスリット14aを通して互いの間隔を広げた各芯線12にそれぞれ導電性ターミナル23を容易に圧着することができる。
【0054】
ケーブル収容室31内に2本のケーブル心線11の引き出し部11aを収容した絶縁スリーブ3は、前方からテーパー面32aを接続ケーブル10の外皮14の内面に沿って挿入し、リングストッパー部33が、外皮14の前端に当接するまで挿入すると、絶縁スリーブ3のスリーブ本体32が外皮14と2本のケーブル心線11との間に挟挿される。絶縁スリーブ3を外皮14と2本のケーブル心線11との間に挿入する際には、スリット14aが形成された外皮14が拡径し、低挿入力で絶縁スリーブ3を挿入できる。
【0055】
続いて、芯線12に固着する導電性ターミナル23がターミナル収容孔22内に収容される下部インシュレータ21b上の位置に、2本のケーブル心線11と導電性ターミナル23を配置し、上方から上部インシュレータ21aを載置して、その間に接続ケーブル10の端末の2本のケーブル心線11の引き出し部11aと、その芯線12に固着した導電性ターミナル23とを位置決めして取り付ける。
【0056】
内方に2本のケーブル心線11と導電性ターミナル23が取り付けられた下部インシュレータ21bと上部インシュレータ21aは、上下に積層させた状態で外形が前後方向を長手方向とする直方体状となり、その周囲全体に沿って、導電性金属板からなるシールドケース24を角筒状に折り曲げ、下部インシュレータ21bと上部インシュレータ21aとを一体化する。下部インシュレータ21bと上部インシュレータ21aの外面をシールドケース24で囲った状態で、シールドケース24の後方に一体に連結された板片からなる圧着金具2は、絶縁スリーブ3が外皮14と2本のケーブル心線11との間に挟挿された前後方向の位置にあるので、図6に示すように、外皮14の周囲に沿って板片からなる圧着金具2を加締め、硬質の絶縁スリーブ3との間に挟まれた外皮14に圧着金具2を圧着する。
【0057】
圧着金具2を外皮14に圧着すると、絶縁ケーブル10の端末に、上部インシュレータ21aと下部インシュレータ21bをシールドケース24で一体とした図6に示すコネクタモジュール20aが固定され、このコネクタモジュール20aを、後方から外部ハウジング21cの取付孔26に挿入し、外部ハウジング21cに形成した係合突起27をコネクタモジュール20aの係合凹部へ係合させて、外部ハウジング21cにコネクタモジュール20aを固定し、ケーブル端末の接続構造1の組立が完了する。
【0058】
このケーブル端末の接続構造1によれば、図3に示すように、内方に硬質の絶縁スリーブ3が配置された外皮14の周囲に沿って圧着金具2を加締めることにより、外皮14は高い圧縮力で圧縮され、接続ケーブル10の外皮14が、シールドケース24を介してコネクタ20の絶縁ハウジング21に固定された圧着金具2に強固に接続するので、接続ケーブル10にコネクタ20に対する高い引っ張り強度が得られる。
【0059】
また、圧着金具2を外皮14に沿って加締めると、前後方向に細長ギャップ34が形成された円筒状の絶縁スリーブ3も内方に収縮し、ケーブル収容室31に収容された2本のケーブル心線11に圧着するので、2本のケーブル心線11も絶縁スリーブ3、外皮14及び圧着金具2を介してコネクタ20に固定され、接続ケーブル10に予期しない引き抜き方向(後方)への外力が加わっても、ケーブル心線11の芯線12と導電性ターミナル23との電気接続部にその外力が伝わることがなく、電気接続部の破損や接続不良が生じることがない。
【0060】
更に、絶縁スリーブ3は、従来の導電性の金属スリーブより誘電率が低い絶縁性の合成樹脂で形成するので、絶縁スリーブ3が配置された位置での芯線12周りのキャパシタンスは増大せず、シールド構造を有しない接続ケーブル10の特性インピーダンスと大きく異ならないので、インピーダンスアンマッチングによる信号損失を抑制できる。
【0061】
また、2本のケーブル心線11は、導電性ターミナル23への電気接続工程のために互いの引き出し部11aの間隔を広げても、その後に、絶縁スリーブ3のケーブル収容室31内で左右方向に等間隔で平行に配線されるので、特性インピーダンスがばらつかない。
【0062】
この第1実施の形態では、芯線12と導電性ターミナル23との電気接続工程後に絶縁スリーブ3をケーブル心線11の周囲に取り付けたが、電気接続工程前に絶縁スリーブ3にケーブル心線11を挿通させておいてもよい。
【0063】
次に、本発明の第2実施の形態に係るケーブル端末の接続構造6を、図7乃至図11を用いて説明する。この第2実施の形態の説明においては、第1実施の形態にかかる構成と同一若しくは同様に作用する構成については、同一番号を付してその詳細な説明を省略する。
【0064】
このケーブル端末の接続構造6は、図10に示すように、絶縁スリーブ7を接続ケーブル10の外皮14の周囲に配置し、圧着金具2を絶縁スリーブ7に加締めて、接続ケーブル10をコネクタ20に固定する。
【0065】
絶縁スリーブ7は、ポリ塩化ビニルの外皮14より縦弾性係数Eが高い硬質のPBT(Polybutylene terephtalate)を成形材料として、図9に示すように、前後方向を中心軸とする軸周りに、接続ケーブル10の外皮14の外径よりわずかに太い内径の円筒状に形成され、円筒状の絶縁スリーブ7の側方に、同図(a)に示すように、前端から後端にかけて細長ギャップ7aが形成されていることにより、径方向に伸縮自在となっている。また、円筒状の絶縁スリーブ7の内壁面には、接続ケーブル10の外皮14に楔着し、外皮14を後方に対して抜け止めする楔部8が中心軸周りにリング状に形成されている。
【0066】
この第2実施の形態に係るケーブル端末の接続構造6においても、接続ケーブル10の端末をコネクタ20に対して固定する組立工程では、始めに各ケーブル心線11の先端に露出する芯線12にそれぞれ導電性ターミナル23の圧着バレル23aを圧着して、芯線12と導電性ターミナル23とを固着するとともに相互に電気接続させる。
【0067】
絶縁スリーブ7は、この電気接続工程前に、外皮14を挿通させて外皮14の周囲に配置しておくが、図10に示すように、外皮14の前端から離れた位置へスライドして配置させることができるので、芯線12と導電性ターミナル23の電気接続工程のじゃまにならない。
【0068】
尚、絶縁スリーブ7の前後方向に形成された細長ギャップ7aを通して、外皮14を円筒状の絶縁スリーブ7内に挿通可能であれば、電気接続工程後やコネクタモジュール20aの組み立て工程後に、接続ケーブル10の外皮14の周囲に接続スリーブ7を配置することもできる。
【0069】
続いて、内方に2本のケーブル心線11と導電性ターミナル23が取り付けられた下部インシュレータ21bと上部インシュレータ21aの周囲全体に沿ってシールドケース24を折り曲げ、一体化したコネクタモジュール20aとし、絶縁スリーブ7を外皮14に沿って、シールドケース24の後方に一体に連結された板片からなる圧着金具2を、外皮14の前端までスライドさせた絶縁スリーブ7の周囲に加締め、外皮14の周囲に配置される硬質の絶縁スリーブ7に圧着金具2を圧着する。
【0070】
圧着金具2を絶縁スリーブ7に圧着すると、絶縁ケーブル10の端末に、図11に示すコネクタモジュール20aが固定され、このコネクタモジュール20aを、後方から外部ハウジング21cの取付孔26に挿入し、外部ハウジング21cにコネクタモジュール20aを固定し、ケーブル端末の接続構造6を組み立てる。
【0071】
このケーブル端末の接続構造6によれば、圧着金具2を、図7図8に示すように、接続ケーブル10の外皮14の外周を囲うように配置された絶縁スリーブ7の周囲に沿って加締めることにより、絶縁スリーブ7の全体が径方向に縮径し、対向する外皮14の外周面を圧縮する。その結果、絶縁スリーブ7と外皮14の接触面に前後方向に対する高い摩擦力が発生し、接続ケーブル10の外皮14は、接続スリーブ7と圧着金具2を介してコネクタ20に強固に固定される。特に、圧着金具2で加締めることにより縮径する絶縁スリーブ7の内壁面には、外皮14を後方に対して抜け止めする楔部8が形成されているので、接続ケーブル10を後方へ引き抜く引き抜き方向で、コネクタ20に対する高い引っ張り強度が得られる。
【0072】
更に、外皮14と導電性の圧着金具2との間に絶縁スリーブ7を配置するので、芯線12から圧着金具2までの間隔が広がり、芯線12周りのキャパシタンスは大きく変化しないので、シールド構造を有しない接続ケーブル10の特性インピーダンスが圧着金具2の圧着部分で大きく変化することがなく、インピーダンスアンマッチングによる信号損失を抑制できる。
【0073】
上述の各実施の形態では、圧着金具2をコネクタ20の絶縁ハウジング21に固定されるシールドケース24と一体に形成しているが、コネクタ20に対して固定される金具であれば、その形状やコネクタ20への固定方法は任意に選択できる。
【0074】
また、上述の実施の形態では、接続ケーブル10の芯線12に導電性ターミナル23を圧着し、両者を電気接続しているが、他の方法で電気接続してもよく、例えば、絶縁ハウジングに取り付けられた導電性ターミナルの絶縁ハウジングから突出する脚部に芯線12を半田接続してもよい。
【0075】
また、圧着金具2は、1本の接続ケーブル10の外皮14の周囲から加締める例で説明したが、複数本の接続ケーブル10を束ねて、束ねた周囲から加締めるものであってもよい。
【産業上の利用可能性】
【0076】
本発明は、編組線などのシールド構造を有しない接続ケーブルの端末をコネクタに接続するケーブル端末の接続構造に適している。
【符号の説明】
【0077】
1 ケーブル端末の接続構造(第1実施の形態)
2 圧着金具
3 絶縁スリーブ(第1実施の形態)
6 ケーブル端末の接続構造(第2実施の形態)
7 絶縁スリーブ(第2実施の形態)
7a 細長ギャップ
8 楔部
10 接続ケーブル
11 ケーブル心線
11a 引き出し部
12 芯線
13 内部シース
14 外皮
14a スリット
20 コネクタ
21 絶縁ハウジング
23 導電性ターミナル
24 シールドケース
34 細長ギャップ
図1
図2
図3
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