(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記第1の信号測定値と1つまたは複数のモビリティ報告しきい値との比較の結果に少なくとも部分的に基づいて、モビリティイベントの報告をトリガすることをさらに備える、
請求項2に記載の方法。
前記モビリティイベント報告のために前記第1の信号測定値または前記第2の信号測定値を前記選択することは、前記第1の信号測定値が、所定の数の測定について、前記不均衡しきい値よりも大きいかまたはそれに等しい量だけ前記第2の信号測定値よりも小さいと決定することを備える、
請求項1に記載の方法。
前記不均衡しきい値は、前記第1の信号測定値、前記第2の信号測定値、モビリティ報告しきい値、またはモビリティ報告ヒステリシスのうちの1つまたは複数に少なくとも部分的に基づいて動的に調整される、
請求項1に記載の方法。
前記第1の信号測定値と1つまたは複数のモビリティ報告しきい値との比較の結果に少なくとも部分的に基づいて、モビリティイベントの報告をトリガするための手段をさらに備える、
請求項11に記載の装置。
【発明を実施するための形態】
【0017】
[0024]アップリンク(UL)/ダウンリンク(DL)不均衡シナリオにおける接続性能問題に対処するための技法が開示される。マルチアンテナデバイスは、プライマリアンテナに関連する信号測定値とダイバーシティアンテナに関連する信号測定値との間のUL/DL不均衡を識別し得る。マルチアンテナデバイスは、UL/DL不均衡による接続性能影響を緩和するために、モビリティ報告のために信号測定値から信号測定値のセットを選択し得る。本開示の態様が、ワイヤレス通信システムのコンテキストにおいて説明される。
【0018】
[0025]たとえば、マルチアンテナUEは、サービング基地局に接続され得、モビリティ報告および動作(たとえば、セル再選択、ハンドオーバなど)のために、サービング基地局またはネイバリング基地局から信号(たとえば、同期信号、基準信号など)を受信し得る。UEは、ダイバーシティ技法(たとえば、受信ダイバーシティ、送信ダイバーシティ、空間ダイバーシティなど)の適用のために複数のアンテナを含み得る。複数のアンテナは、プライマリアンテナとダイバーシティアンテナとを含み得、ここで、プライマリアンテナは、第1の受信チェーンおよび送信チェーンと結合され得、ダイバーシティアンテナは、第2の受信チェーンと結合され得る。いくつかの場合には、UEは、追加のアンテナ、受信チェーン、および/または送信チェーンで構成され得る。いくつかの事例では、プライマリアンテナを介した信号送信/受信は、(たとえば、手による遮断などを介して)傷なわれ、UEは、UL/DL不均衡を経験し得、それの間、UEは、サービングまたはネイバー基地局から信号を受信し得るが、基地局に確実に送信することができないことがある。説明される態様によれば、UEは、プライマリアンテナおよびダイバーシティアンテナからの信号測定値に基づいて潜在的UL/DL不均衡を検出し得、ハンドオーバ、セル再選択、および/または単一無線ボイス呼連続性(SRVCC:single radio voice call continuity)動作など、モビリティプロシージャを向上させるために、モビリティイベントをトリガするために、およびモビリティ報告のために、信号測定値を選択し得る。
【0019】
[0026]一例では、UEは、プライマリアンテナとダイバーシティアンテナの両方において信号(たとえば、サービングまたはネイバリング基地局からの同期または基準信号など)を受信し得る。UEは、それぞれ、プライマリアンテナおよびダイバーシティアンテナを介して、信号の別個のプライマリ信号測定値およびダイバーシティ信号測定値を決定し得る。UEは、次いで、プライマリ信号測定値とダイバーシティ信号測定値との間の不均衡を識別し、識別された不均衡を不均衡しきい値と比較し得る。識別された不均衡が不均衡しきい値よりも大きいかまたはそれに等しい場合、UEは、モビリティプロシージャおよび/または報告のために、プライマリ信号測定値を使用することを選定し得る。識別された不均衡が不均衡しきい値を下回る場合、UEは、モビリティプロシージャおよび/または報告のために、プライマリ信号測定値とダイバーシティ信号測定値との間でより強い信号測定値を使用し得る。
【0020】
[0027]いくつかの場合には、プライマリ信号測定値およびダイバーシティ信号測定値のうちのより強いものの代わりに、モビリティプロシージャおよび/または報告のためにプライマリ信号測定値を使用すべきかどうかを決定することは、プライマリ信号測定値が信号測定しきい値を下回るかどうかにさらに基づき得る。選択された信号測定値は、セル再選択のためにアイドルモードにおいて、またはモビリティ報告イベント(たとえば、モビリティイベントA2、A3など)のトリガリングのために接続モードにおいて使用され得る。本開示のこれらおよび他の態様は、さらに、装置図、システム図、およびフローチャートによって示され、それらを参照しながら説明される。
【0021】
[0028]
図1は、本開示の様々な態様による、UL/DL不均衡シナリオにおける接続性能問題に対処するための方法をサポートするワイヤレス通信システム100の一例を示す。ワイヤレス通信システム100は、基地局105と、UE115と、コアネットワーク130とを含む。いくつかの例では、ワイヤレス通信システム100はロングタームエボリューション(LTE)/LTEアドバンスト(LTE−A)ネットワークであり得る。
【0022】
[0029]基地局105は、1つまたは複数の基地局アンテナを介してUE115とワイヤレス通信し得る。基地局105の各々は、それぞれの地理的カバレージエリア110に通信カバレージを与え得る。ワイヤレス通信システム100に示されている通信リンク125は、UE115から基地局105へのUL送信、または基地局105からUE115へのDL送信を含み得る。基地局105は互いをサポートし得、互いと通信し得る。たとえば、基地局105は、バックホールリンク132(たとえば、S1など)を通してコアネットワーク130とインターフェースし得る。基地局105はまた、直接または間接的にのいずれかで(たとえば、コアネットワーク130を通して)バックホールリンク134(たとえば、X1など)を介して互いと通信し得る。基地局105は、UE115との通信のための無線構成およびスケジューリングを実行し得るか、または基地局コントローラ(図示せず)の制御下で動作し得る。様々な例では、基地局105は、マクロセル、スモールセル、ホットスポットなどであり得る。基地局105は、いくつかの例では、eノードB(eNB)と呼ばれることもある。
【0023】
[0030]UE115は、ワイヤレス通信システム100全体にわたって分散され得、各UE115は固定またはモバイルであり得る。UE115は、移動局、加入者局、リモートユニット、ワイヤレスデバイス、アクセス端末、ハンドセット、ユーザエージェント、クライアント、または何らかの他の好適な用語で呼ばれることもある。UE115は、セルラーフォン、ワイヤレスモデム、ハンドヘルドデバイス、パーソナルコンピュータ、タブレット、パーソナル電子デバイス、マシンタイプ通信(MTC)デバイスなどでもあり得る。UE115は、基地局105と通信し得る。UE115は、複数のアンテナを用いて構成され得、いくつかの場合には、送信/受信動作のために複数のアンテナを使用し得る。いくつかの場合には、UE115は、プライマリアンテナおよび1つまたは複数のダイバーシティアンテナを用いて構成され得、ここで、プライマリアンテナは、第1の受信チェーンおよび送信チェーンと結合され得、ダイバーシティアンテナは、第2の受信チェーンと結合され得る。したがって、プライマリアンテナは、着信および発信信号の受信および送信のために使用され得、ダイバーシティアンテナは、送信のためではなく、受信性能を改善するために使用され得る。
【0024】
[0031]いくつかのシナリオでは、プライマリアンテナとダイバーシティアンテナとは、異なるアンテナ配置、異なるアンテナ材料、ユーザの手の配置(たとえば、手による遮断)などにより異なるチャネル状態を経験し得る。いくつかの事例では、プライマリアンテナに関連する信号測定値は、ダイバーシティアンテナに関連する信号測定値に対して劣化していることがある。さらに、プライマリアンテナからの送信も減衰され得る。これは、信号が、UE115から送信された信号よりも大きい範囲でUE115において受信され得るので、UE115におけるUL/DL不均衡を生じ得る。このUL/DL不均衡は、呼品質を損ない(たとえば、ドロップされた呼を生じ)、(たとえば、送信電力を増加させることによって)UE115における電力消費を増加させ得る。
【0025】
[0032]いくつかの場合には、UE115は、セル再選択および/または測定報告など、モビリティプロシージャのために、UE115において受信された信号の信号測定値(たとえば、基準信号受信電力(RSRP:reference signal received power)、基準信号受信品質(RSRQ:reference signal received quality)、受信信号強度インジケータ(RSSI:received signal strength indicator)など)を使用する。いくつかの場合には、基地局105は、ハンドオーバおよび単一無線ボイス呼連続性(SRVCC)など、モビリティプロシージャのために測定報告を使用し得る。ハンドオーバおよびSRVCCは、接続モードにあるUE115のために使用されるネットワーク支援プロシージャであり、UE115は、アイドルモードにおいてセル再選択を自律的に実行し得る。いくつかの場合には、いくつかのモビリティイベント(たとえば、イベントA1〜A5、B1、および/またはB2)は、測定された信号をモビリティイベントしきい値と比較することによってトリガされ得る。たとえば、イベントA2は、ヒステリシスを用いた、RSRPなど、サービングセルに関連する信号測定値と、しきい値との比較に基づいてトリガされ得、MEAS
serv+Hyst<Thresholdが満たされるときにトリガされ得る。別の事例では、イベントB2は、サービングセル測定値をネイバリングネットワーク間セルと比較し得、MEAS
serv+Hyst<Threshold_1であるときに、およびMEAS
neigh+Offset
neigh,freq−Hyst>Threshold_2が満たされるときにトリガされ得る。いくつかの場合には、UE115は、モビリティプロシージャおよび/または測定報告のために、最も強い信号を受信するアンテナに関連する信号測定値を使用するように静的に構成される。しかしながら、プライマリアンテナが損なわれるとき、ダイバーシティ信号測定値を使用することは、モビリティプロシージャを遅延させ得、UE115における延長されたUL/DL不均衡を生じ得る。そのようなシナリオでは、UE115は、ドロップされた呼またはさもなければ低減された呼品質を経験し得る。
【0026】
[0033]一例では、ダイバーシティアンテナにおいて取られた信号測定値は、プライマリアンテナにおいて取られたものよりも強くなり得る。これは、UE115が基地局105から信号を受信し得るが基地局105に確実に送信しないことがあるシナリオをもたらし得る。より強い信号測定値を使用することは、より強い測定値が、プライマリ信号測定値に関してモビリティイベントをトリガするのにより長くかかることがあるので、ハンドオーバおよびセル再選択動作を遅延させ得る。たとえば、UE115は、モビリティしきい値よりも大きい測定レベル(たとえば、RSRP、RSRQ、RSSIなど)においてダイバーシティアンテナを介して信号を受信し続け得るが、プライマリアンテナを介して受信された信号は、しきい値を下回る測定レベルを有する。したがって、モビリティプロシージャは遅延され得、UE115は、プライマリアンテナを介して基地局105に確実に送信することができないにもかかわらず、基地局105に接続されたままであり得る。
【0027】
[0034]開示される態様によれば、マルチアンテナUE115は、動的に選択された信号測定値を使用して、拡張モビリティ測定および報告のために構成され得る。例では、UE115は、接続モードにおいて、プライマリアンテナとダイバーシティアンテナの両方において信号を受信し得、プライマリ信号測定値とダイバーシティ信号測定値との間の不均衡を識別し得る。UE115は、次いで、識別された不均衡を不均衡しきい値と比較し得、比較に少なくとも部分的に基づいて、モビリティプロシージャおよび/または測定報告のために、プライマリ信号測定値またはダイバーシティ信号測定値のいずれかに関連する信号測定値を選択し得る。たとえば、不均衡が不均衡しきい値よりも大きい場合、UE115は、プライマリ信号測定値を使用し得、他の場合、プライマリ信号測定値およびダイバーシティ信号測定値のうちのより強いものを使用し得る。いくつかの場合には、UE115はまた、モビリティプロシージャおよび/または測定報告を実行するために、アイドルモードまたは接続モードなど、アクティブ通信モードを識別し得る。このようにして、UE115は、UL/DL不均衡が存在するとき、減少されたレイテンシで、アイドルモードにおけるモビリティプロシージャ(たとえば、セル再選択)、および/または接続モードモビリティプロシージャ(たとえば、ハンドオーバ、SRVCCハンドオーバなど)のための測定報告をトリガするためにプライマリ信号測定値を使用し得、モビリティプロシージャの信頼性を増加させ得る。
【0028】
[0035]
図2は、本開示の様々な態様による、UL/DL不均衡シナリオにおける接続性能問題に対処するためのマルチアンテナデバイス200の一例を示す。マルチアンテナデバイス200は、
図1を参照しながら上記で説明されたUE115の一例であり得る。マルチアンテナデバイス200は、アンテナ205と、受信チェーン210と、送信チェーン215と、通信構成要素220とを含み得る。マルチアンテナデバイス200は、プライマリアンテナ205−aとダイバーシティアンテナ205−bとを含み得る。プライマリアンテナ205−aは、受信チェーン210−aと送信チェーン215とに結合され得、ダイバーシティアンテナ205−bは、受信チェーン210−bに結合され得る。通信構成要素220は、UL/DL不均衡マネージャ230を含み得る、物理(PHY)レイヤプロセッサ225を含み得る。
【0029】
[0036]一例では、マルチアンテナデバイス200は、接続モードにあり、プライマリアンテナ205−aおよびダイバーシティアンテナ205−bを介して信号(同期信号、基準信号など)を受信し得る。信号は、次いで、通信経路207−aおよび207−bを介して、アナログ構成要素(たとえば、増幅器、フィルタなど)、アナログデジタル変換器、ベースバンド処理などを含み得る受信チェーン210−aおよび210−bに受け渡される。アンテナ205−aおよび205−bにおいて受信された信号のための別個の信号測定値が、PHYレイヤプロセッサ225において生成され、PHYレイヤプロセッサ225は、通信経路212−aおよび212−bを介して、受信チェーン210−aおよび210−bから後処理された(たとえば、フィルタ処理された、デジタル化された、デスクランブルされた、復調されたなど)信号を受信し得る。いくつかの場合には、UL/DL不均衡マネージャ230は、2つの測定値間の不均衡を識別するために、プライマリアンテナ205−aに関連する信号測定値、または「プライマリ信号測定値」と、ダイバーシティアンテナ205−bに関連する信号測定値、または「ダイバーシティ信号測定値」とを比較し得る。プライマリ信号測定値が、不均衡しきい値よりも大きい量だけダイバーシティ信号測定値よりも弱いとき、UL/DL不均衡マネージャ230は、モビリティ報告のために(たとえば、イベントA1、A2、B2など、モビリティイベントをトリガするために)プライマリ信号測定値を選択し得る。プライマリ信号測定値が、不均衡しきい値よりも大きい量だけダイバーシティ信号測定値よりも弱くないとき、プライマリ信号測定値およびダイバーシティ信号測定値のうちの最も強い信号測定値が、モビリティ報告のために使用され得る。
【0030】
[0037]いくつかの場合には、UL/DL不均衡マネージャ230はまた、プライマリ信号測定値をダイバーシティ信号測定値と比較することより前に、またはそれとコンカレントに、プライマリ信号測定値を信号測定しきい値と比較し得る。また、UL/DL不均衡マネージャ230は、プライマリ信号測定値が信号測定しきい値を下回ることと、プライマリ信号測定値が不均衡しきい値よりも大きい量だけダイバーシティ信号測定値よりも弱いこととの両方であるとき、モビリティ報告のためにプライマリ信号測定値を選択し得る。モビリティイベントのトリガリング時に、マルチアンテナデバイス200は、サービング基地局にモビリティイベントを報告し得、これにより、異なる基地局へのハンドオーバなど、モビリティプロシージャが行われ得る。
【0031】
[0038]信号測定値および不均衡しきい値は、プライマリ信号測定値、ダイバーシティ信号測定値、モビリティ報告しきい値、モビリティ報告ヒステリシス、知られているネットワーク情報などのうちの1つまたは複数に少なくとも部分的に基づいて動的に調整され得る。たとえば、信号測定値および不均衡しきい値は、ある領域中にある基地局の数および/または密度に少なくとも部分的に基づいて設定され得る。一例では、不均衡しきい値は、より低いプライマリ信号測定値を識別することに基づいて減少され得る。いくつかの例では、不均衡しきい値は、プライマリ信号測定値の割合(たとえば、10%、20%など)として設定され得る。マルチアンテナデバイス200が単一のダイバーシティアンテナ205−bとともに示されているが、マルチアンテナデバイス200は、いくつかの場合には、複数のダイバーシティアンテナ205−bを有し得る。
【0032】
[0039]送信チェーン215は、基地局への送信のために、アナログ構成要素(たとえば、電力増幅器、フィルタ、ミキサなど)、デジタルアナログ変換器、ベースバンド処理などを含み得る。送信チェーン215は、他のデバイスへの送信のために、通信経路212−cを介してPHYレイヤプロセッサ225からデータ/信号を受信し得、後処理された(混合された、アナログ変換された、スクランブルされた、変調されたなど)信号を通信経路207−cを介してプライマリアンテナ205−aに受け渡し得る。UL/DL不均衡の場合、プライマリアンテナと基地局との間の受信/送信経路が劣化していることがある。すなわち、マルチアンテナデバイス200は、他のデバイスから信号を受信することが可能であり得るが、他のデバイスに信号を送信ことが可能でないことがある。いくつかの場合には、サービング基地局へのUL送信の信頼性を維持するために、送信チェーン215によって使用される電力が増加され得る。しかしながら、マルチアンテナデバイス200は、限られた電力ヘッドルームを有し得、送信帯域幅が増加するにつれて、リソースごとの送信電力が低減され得る。送信チェーン215における電力の増加は、マルチアンテナデバイス200において消費される電力をも増加させ得る。UL/DL不均衡を識別し、より弱いプライマリ信号測定値を使用することによって、マルチアンテナデバイス200は、ダイバーシティ信号測定値に対して低減されたレイテンシで、好ましいセルを探索しおよび/またはそれに移動するように促され得る。好ましいセルに接続されると、マルチアンテナデバイス200は、送信チェーン215における電力消費を減少させ、および/または増加された送信信頼性を経験し得る。
【0033】
[0040]
図3は、本開示の様々な態様による、UL/DL不均衡シナリオにおける接続性能問題に対処するためのフローチャート300の一例を示す。フローチャート300は、
図1〜
図2を参照しながら上記で説明されたように、UE115またはマルチアンテナデバイス200などのデバイスによって実行され得る。いくつかの例では、マルチアンテナUEは、以下で説明されるように、受信された信号に少なくとも部分的に基づいて、モビリティプロシージャおよび/または測定報告のために、プライマリ信号測定値を使用すべきなのかまたはダイバーシティ信号測定値を使用すべきなのかを決定し得る。
【0034】
[0041]ステップ305において、UEは、ダイバーシティアンテナとプライマリアンテナの両方において基地局(たとえば、サービング基地局、ネイバリング基地局など)から信号を受信する。信号は、データ信号または制御信号、同期信号、基準信号などを含み得る。いくつかの場合には、ユーザの手など、障害物が、ダイバーシティアンテナを介するよりも大きい程度にプライマリアンテナを介する受信を損ない得る。信号を受信するために複数のアンテナを使用することによって、UEは、それの受信範囲を増加し得る。たとえば、ダイバーシティアンテナにおいて受信された信号とプライマリアンテナにおいて受信された信号とは、個々の信号のいずれかまたは両方よりも高い信号対雑音比(SNR)をもつ、基地局から送信される信号を再構成するために、後の処理において組み合わせられ得る(たとえば、受信ダイバーシティ)。
【0035】
[0042]ステップ310において、UEは、プライマリアンテナおよびダイバーシティアンテナのための信号測定値を生成する。信号測定値は、モビリティイベント動作およびアップリンク送信電力決定のために使用され得る、RSRP、RSRQ、RSSIなどを含み得る。UEは、プライマリアンテナおよびダイバーシティアンテナからの受信された信号のために、別個の信号測定値(たとえば、プライマリ信号測定値およびダイバーシティ信号測定値)を生成し得る。UEは、プライマリ信号測定値およびダイバーシティ信号測定値のフィルタ処理(たとえば、レイヤ3フィルタ処理)を実行し得る。また、いくつかの場合には、UEは、プライマリ信号測定値に少なくとも部分的に基づいて、送信電力を増加または減少させ得る。
【0036】
[0043]ステップ315において、UEは、プライマリ信号測定値が信号測定しきい値を下回るかどうかを決定する。いくつかの場合には、信号測定しきい値は、半静的に(たとえば、知られているネットワーク状態に少なくとも部分的に基づいて)または動的に(たとえば、信号測定値、報告ヒステリシスなどに少なくとも部分的に基づいて)決定され得る。いくつかの場合には、UEは、追加の動作をトリガする前に所定の持続時間の間、プライマリ信号測定値が信号測定しきい値を下回るのを待ち得る。プライマリ測定値がしきい値を下回らない場合、UEはステップ325に移動し、他の場合、UEはステップ320に移動する。いくつかの場合には、UEは、プライマリ信号測定値が信号測定しきい値を下回るかどうかを決定することを控え得る(たとえば、ステップ315はスキップされ得る)。
【0037】
[0044]ステップ320において、UEは、プライマリ信号測定値とダイバーシティ信号測定値との間の不均衡が不均衡しきい値を超える(たとえば、プライマリ信号測定値が、不均衡しきい値よりも大きい量だけダイバーシティ信号測定値よりも小さい)かどうかを決定する。いくつかの場合には、UEは、測定不均衡を取得するために、ダイバーシティ信号測定値からプライマリ信号測定値を減算することと、測定不均衡を不均衡しきい値と比較することとによって、不均衡が存在するかどうかを決定する。不均衡しきい値は、半静的に(たとえば、知られているネットワーク状態に少なくとも部分的に基づいて、ネットワークによって構成され)または動的に(たとえば、信号測定値、報告ヒステリシスなどに少なくとも部分的に基づいて)決定され得る。不均衡が検出された場合、UEはステップ330に進む。いくつかの場合には、UEは、ステップ330への遷移をトリガする前に所定の持続時間の間、測定された不均衡が不均衡しきい値よりも大きくなるのを待ち得る。不均衡が検出されなかった場合、UEはステップ325に進む。
【0038】
[0045]ステップ325において、UEは、モビリティプロシージャおよび/または測定報告のために、プライマリ信号測定値およびダイバーシティ信号測定値のうちのより強いものを選択する。UEは、次いでステップ335に進む。
【0039】
[0046]ステップ330において、UEは、モビリティプロシージャおよび/または測定報告のためにプライマリ信号測定値を選択する。UEは、次いでステップ335に進む。
【0040】
[0047]ステップ335において、UEは、現在の動作モード(たとえば、アイドルまたは接続)を識別する。ステップ340において、UEが、デバイスがアイドルモードにおいて動作していると決定した場合、UEは、セル再選択動作のために、ステップ325または330から決定されたように、選択された信号測定値を使用する。たとえば、UEは、サービングセルのための選択された信号測定値(たとえば、より弱いプライマリ信号測定値)をセル再選択測定トリガしきい値と比較することに基づいて、ネイバリングセルのための信号測定値を生成するようにトリガされ得る。いくつかの場合には、UEは、サービングセルのための選択された信号測定値がセル再選択測定トリガしきい値よりも小さい場合、ネイバリングセル信号測定値を作り得る。ネイバリングセル信号測定値のために使用されるアンテナは、ステップ325または330において選択された信号測定値に依存し得る。たとえば、セル再選択測定しきい値をトリガするために(たとえば、ステップ330において)プライマリ信号測定値が選択されたとき、プライマリアンテナを介して受信されたネイバリングセル信号の測定値が、選択されたプライマリ信号測定値と比較され得る。また、比較の結果が、新しいセルを選択するために使用され得る。
【0041】
[0048]代替的に、ネイバリングセル信号測定値のための選択されるアンテナは、ネイバリングセルについての不均衡の検出に基づいて決定され得る。たとえば、UEは、モビリティイベント(たとえば、A3、B2など)のトリガリングのためにどのネイバリング信号測定値を使用すべきかを選択するために、ステップ305〜330と同様の動作を実行し得る。たとえば、UEは、プライマリアンテナとセカンダリアンテナとの間の不均衡がネイバリング信号測定値のための(同じまたは異なるしきい値であり得る)第2の不均衡しきい値よりも大きいかどうかを決定し得る。不均衡が識別された場合、UEは、プライマリアンテナを介して受信されたネイバリング信号の信号測定値を使用し得る。不均衡が識別されない場合、UEは、セル再選択のためのモビリティイベントをトリガするために、325または300において選択された信号測定値と比較するために、ネイバリング信号のプライマリ信号測定値またはダイバーシティ信号測定値のうちのより強いものを使用し得る。
【0042】
[0049]ステップ345において、UEが接続モードにおいて動作している場合、UEは、選択された信号測定値がモビリティイベント状態を満たすかどうかを決定する。たとえば、サービングセルのための選択された信号測定値(+ヒステリシス)がA2モビリティイベントのためのしきい値よりも小さい場合、ステップ350においてA2イベントの報告がトリガされる。サービングセルと非サービングセルの両方に基づくモビリティイベント報告について、ネイバリングセル信号測定値のために使用されるアンテナは、ステップ325または330における選択された信号測定値に依存し得る。たとえば、プライマリ信号測定値がモビリティイベントしきい値との比較のために選択された場合、モビリティイベント報告のためのネイバリングセル信号測定値も、プライマリ信号測定値と比較するために、プライマリアンテナを介して受信されたネイバリングセル信号に基づいて作られ得る。比較の結果が、モビリティイベント報告のために使用され得る。
【0043】
[0050]代替的に、ネイバリングセル信号測定値のための選択されるアンテナは、ネイバリングセルについての不均衡の検出に基づいて決定され得る。たとえば、UEは、モビリティイベント(たとえば、A3、B2など)のトリガリングのためにどのネイバリング信号測定値を使用すべきかを選択するために、ステップ305〜330と同様の動作を実行し得る。たとえば、UEは、プライマリアンテナとセカンダリアンテナとの間の不均衡がネイバリング信号測定値のための(同じまたは異なるしきい値であり得る)第2の不均衡しきい値よりも大きいかどうかを決定し得る。不均衡が識別された場合、UEは、プライマリアンテナを介して受信されたネイバリング信号のために信号測定値を使用し得、不均衡が識別されない場合、UEは、モビリティイベント報告のために、ネイバリング信号のプライマリ信号測定値またはダイバーシティ信号測定値のうちのより強いものを使用し得る。ステップ345においてモビリティ報告イベントがトリガされない場合、UEは、ステップ305において追加の信号を受信することに進み得る。
【0044】
[0051]350において、UEが、モビリティイベント状態が満たされたと決定した場合、UEは、サービング基地局にモビリティ報告イベントを報告する。いくつかの場合には、基地局は、モビリティプロシージャ(たとえば、ハンドオーバなど)をトリガするためにモビリティ報告イベントを使用し得る。不均衡が不均衡しきい値よりも大きい(および場合によってはプライマリ信号測定値が信号測定しきい値を下回る)状態の場合、プライマリ信号測定値に基づくモビリティイベント報告が、ダイバーシティ信号測定値に対してハンドオーバプロシージャを促進し得る。いくつかの場合には、UEは、追加の信号を受信するためにステップ305に戻ることによって、アンテナにおける後続の信号測定値のために上記のプロセスを(たとえば、周期的に)繰り返し得る。
【0045】
[0052]上記は、UL/DL不均衡シナリオにおける接続性能問題に対処すためのフローチャートの一例を与える。他の例では、上記のステップのうちの1つまたは複数が、代替順序で実行されるか、他の特徴と同時に実行されるか、またはプロセスから省略され得る。
【0046】
[0053]
図4は、本開示の様々な態様による、UL/DL不均衡シナリオにおける接続性能問題に対処するための方法をサポートするワイヤレス通信サブシステム400の一例を示す。ワイヤレス通信サブシステム400は、UE115または基地局105の例であり得る、UE115−aと、基地局105−aと、基地局105−bとを含み得、
図1〜
図2を参照しながら上記で説明されたように互いと通信し得る。いくつかの例では、UE115−aは、送信チェーンと受信チェーンとに結合されたプライマリアンテナと、第2の受信チェーンに結合されたダイバーシティアンテナとを有し得る。したがって、UE115−aは、プライマリアンテナを介してアップリンク410上で信号を送信し、プライマリアンテナおよび/またはダイバーシティアンテナを介してダウンリンク405上で信号を受信するように構成され得る。
【0047】
[0054]一例では、UE115−aは、基地局105−aに接続され、ダウンリンク405およびアップリンク410を介して基地局105−aと通信していることがあり得る。いくつかのシナリオでは、プライマリアンテナは損なわれ得、ダウンリンク405を介して送信された信号の品質は、(たとえば、手による遮断、アンテナ配置、異なる材料などにより)ダイバーシティアンテナに対してプライマリアンテナにおいて劣化していることがある。したがって、UE115−aは、(たとえば、ダイバーシティアンテナを使用することによって、またはプライマリアンテナにおいて受信された信号とダイバーシティアンテナにおいて受信された信号とを組み合わせることによって)地理的カバレージエリア110−a内で基地局105−aからの通信を受信することが可能であり得るが、UE115−aは、送信カバレージエリア420−aの外側で基地局105−aに確実に送信しないことがある。
【0048】
[0055]UE115−aは、プライマリ信号測定値とダイバーシティ信号測定値との比較に基づいて、UL/DL不均衡を検出し得る。UE115−aが、ダイバーシティ信号測定値が、不均衡しきい値よりも大きい量だけプライマリ信号測定値よりも大きいと識別した場合、UE115−aは、接続モードにおけるモビリティ報告イベントトリガリングまたはアイドルモードにおけるセル再選択を含み得る、モビリティプロシージャのためにプライマリ信号測定値を使用し得る。いくつかの場合には、UE115−aは、プライマリ信号測定値が信号測定しきい値を下回ると決定した後に、UL/DL不均衡状態を識別するにすぎないことがある。
【0049】
[0056]UE115−aはまた、基地局105−bの通信範囲内にあり得、送信カバレージエリア420−bによって示されるように、受信することと基地局105−bに確実に送信することの両方が可能であり得る。この例では、UE115−aは、モビリティ報告のためにプライマリ信号測定値をモニタし得、プライマリ信号測定値がモビリティイベントしきい値を下回ったこと(たとえば、イベントA1〜A5、B1、および/またはB2)を決定し得る。したがって、UE115−aは、基地局105−aにモビリティイベント情報を報告し得る。この例では、UE115−aは、モビリティ報告イベント(たとえば、A2、B2など)がトリガされたことを報告し得、基地局105−aは、モビリティプロシージャ(たとえば、ネイバーセル情報の更新、基地局105−bへのハンドオーバUE115−aなど)をトリガするために、モビリティイベント報告を使用し得る。基地局105−bに接続するためにハンドオーバコマンドを受信すると、UE115−aは、次いで、通信リンク415を介して基地局105−bと通信し始め得る。より弱いプライマリ信号測定値を使用することによって、UE115−aは、より強いダイバーシティ信号測定値に対して基地局105−aによるハンドオーバ決定を加速し得る。このようにして、UE115−aは、低減されたレイテンシでより強いセル(たとえば、より強い信号、より良いジオメトリなどをもつセル)に移動し得るので、UE115−aにおける電力消費が低減され得る。たとえば、プライマリ信号測定値は、より強いダイバーシティ信号測定値に対して、より早期にモビリティイベントA2を満たし得る。SRVCCハンドオーバの場合、UE115−aは、低減されたレイテンシで好ましいセル(たとえば、より低い送信電力レベルにおける送信範囲内のセル)に移動し、それにより、呼連続性を維持するか、または呼品質における中断を低減し得る。たとえば、プライマリ信号測定値は、より早期にモビリティイベントA2基準を満たし得、これは、ネットワークがよりすぐにモビリティイベントB2を構成することを可能にし得る。
【0050】
[0057]UE115−aがアイドル状態にある場合、UE115−aは、他のセル(たとえば、基地局105−bに関連するセル)の探索をトリガするために、UL/DL不均衡の検出に基づいて、選択された信号測定値を使用し得る。別のセルに関連する信号測定値がいくつかの基準(たとえば、サービングセルよりも大きい、しきい値よりも大きいなど)を満たす場合、UE115−aは、通信のためにそのセルを選択し、それにキャンプオンし得る。たとえば、UE115−aは、基地局105−bに関連するセルが再選択候補であると決定し得、基地局105−bに接続し、接続モードに入ると、通信リンク415を介して基地局105−bと通信し始め得る。プライマリ信号測定値がダイバーシティ信号測定値よりも弱い場合、他のセルの探索がよりすぐに選択され得、これは、UE115が、より急速に、基地局105−bに関連するより良いセルを見つけ、それにキャンプオンすることを可能にする。
【0051】
[0058]
図5は、本開示の様々な態様による、UL/DL不均衡シナリオにおける接続性能問題に対処することの一例を示すタイミング
図500を示す。タイミング
図500は、
図1、
図2、および
図4を参照しながら上記で説明されたように、UE115など、デバイスの動作を示し得る。一例では、UEは、プライマリアンテナ505−aおよびダイバーシティアンテナ505−bにおいて信号を受信し得る。プライマリ信号測定値510−aがプライマリアンテナ505−aに関連し得、タイミング
図500は、経時的なプライマリ信号測定値510−aの変化を示す。ダイバーシティ信号測定値510−bが、同様に、ダイバーシティアンテナ505−bに関連し得る。不均衡測定値520が、プライマリ信号測定値510−aとダイバーシティ信号測定値510−bとの間の差に関連し得る。信号測定しきい値515および不均衡しきい値525が、モビリティプロシージャおよび/または測定報告のためにどの信号測定値を使用すべきかを決定するために、UEによって使用され得る。
【0052】
[0059]時間530より前に、タイミング
図500に示されている例では、プライマリ信号測定値510−aは信号測定しきい値515よりも大きく、UEは、モビリティプロシージャ、モビリティイベントトリガリング、および/または測定報告のために、プライマリ信号測定値510−aまたはダイバーシティ信号測定値510−bのうちのより強いものを使用する。経時的にプライマリアンテナ505−aは損なわれ得、プライマリ信号測定値510−aは減少し、530において、プライマリ信号測定値510−aは信号測定しきい値515を下回り得るが、ダイバーシティ信号測定値510−bは不変である。この場合、UEは、
図4を参照しながら概略的に説明されたように、UEがダイバーシティアンテナ505−bを介して信号を受信し得るが、プライマリアンテナ505−aを介して基地局に確実に送信することができないので、UL/DL不均衡を経験し得る。いくつかの場合には、UEは、持続時間の間、プライマリ信号測定値510−aが信号測定しきい値515を下回ることを検出し得る。プライマリ信号測定値510−aと信号測定しきい値515との比較は、ヒステリシスをさらに含み得る(たとえば、ヒステリシスは、プライマリ信号測定値510−aが信号測定しきい値515を下回った後に信号測定しきい値515に追加され得る)。プライマリ信号測定値510−aが信号測定しきい値515を下回ったことの検出の後に、UEは、プライマリ信号測定値510−aとダイバーシティ信号測定値510−bとの間の不均衡測定値520が不均衡しきい値525よりも大きいかどうかを決定し得る。
【0053】
[0060]時間535において、UEは、不均衡測定値520が不均衡しきい値525を上回った(たとえば、ダイバーシティ信号測定値510−bが不均衡しきい値525超だけプライマリ信号測定値510−aよりも大きい)ことを識別し得る。UEは、同様に、不均衡しきい値525が満たされたことを確認する前に持続時間待ち得、不均衡しきい値525もヒステリシスを含み得る。信号測定値と不均衡しきい値の両方が満たされたと決定した後に、UEは、モビリティ報告イベントをトリガするためにおよび/またはモビリティプロシージャを初期化するために、プライマリ信号測定値510−aを選択し得る。たとえば、UEは、モビリティ報告イベント状態が満たされたかどうかを決定するために、プライマリ信号測定値510−aを使用し得る。時間540において、不均衡測定値520は、不均衡しきい値525を下回り得、UEは、モビリティプロシージャおよび/または測定報告のために、プライマリ信号測定値510−aまたはダイバーシティ信号測定値510−bのうちのより強いものを使用し得る。時間545において、プライマリ信号測定値は信号測定しきい値515を上回って上昇し得、UEは、信号測定しきい値515が再び満たされるまで、不均衡測定値520をモニタすることを停止させ得る。
【0054】
[0061]
図6は、本開示の様々な態様による、UL/DL不均衡シナリオにおける接続性能問題に対処するためのマルチアンテナデバイス200の構成要素であり得る、UL/DL不均衡マネージャ230−aのブロック
図600を示す。UL/DL不均衡マネージャ230−aは、
図2〜
図5を参照しながら説明されたUL/DL不均衡マネージャ230の態様の一例であり得る。UL/DL不均衡マネージャ230−aは、不均衡マネージャ602と、不均衡識別器605と、レベル識別器610と、信号セレクタ615と、モビリティマネージャ620とを含み得る。
【0055】
[0062]UL/DL不均衡マネージャ230−aは、プライマリアンテナから第1の信号/信号測定値603−aを受信し、ダイバーシティアンテナから第2の信号/信号測定値603−bを受信し得る。いくつかの場合には、信号測定値603は、不均衡マネージャ602、不均衡識別器605、レベル識別器610、信号セレクタ615、および/またはモビリティマネージャ620のうちのいずれかに受け渡され得る。構成要素の各々は、以下で説明されるように、後続の動作において信号測定値を使用し得る。
【0056】
[0063]不均衡マネージャ602は、不均衡識別器605とレベル識別器610とを含み得る。不均衡識別器605は、
図2〜
図5を参照しながら説明されたように、第1のアンテナを介して受信された信号の第1の信号測定値(たとえば、プライマリアンテナからの信号測定値603−a)と第2のアンテナを介して受信された信号の第2の信号測定値(たとえば、ダイバーシティアンテナからの信号測定値603−b)との間の不均衡を識別し得る。たとえば、不均衡識別器605は、たとえば、識別された不均衡(たとえば、不均衡の大きさ、不均衡が識別されたというインジケーション、不均衡の大きさに関連するインデックスなど)を不均衡しきい値と比較することによって、第1の信号測定値が、不均衡しきい値よりも大きいかまたはそれに等しい量だけ第2の信号測定値よりも小さいと決定し得る。いくつかの例では、不均衡しきい値は、第1の信号測定値、第2の信号測定値、モビリティ報告しきい値、またはモビリティ報告ヒステリシスのうちの1つまたは複数に少なくとも部分的に基づいて動的に調整され得る。不均衡識別器605は、第1のアンテナを介して受信された非サービングセル(たとえば、ネイバリングセル)からの第2の信号の第3の信号測定値と、第2のアンテナを介して受信された第2の信号の第4の信号測定値との間の第2の不均衡をさらに識別し得る。
【0057】
[0064]レベル識別器610は、たとえば、第1の信号測定値の大きさを信号測定しきい値と比較することによって、第1の信号測定値が信号測定しきい値を下回るかどうかを識別し得る。不均衡マネージャ602は、識別された不均衡に関連する上記の比較の1つまたは複数の結果612を信号セレクタ615に受け渡し得る。
【0058】
[0065]信号セレクタ615は、
図2〜
図5を参照しながら説明されたように、受信された結果612に少なくとも部分的に基づいて、モビリティイベント報告のための信号測定値を選択し得る。サービングセルについて、プライマリアンテナからの信号測定値(たとえば、第1の信号測定値603−a)は、(たとえば、不均衡状態が検出され、および/または第1の信号測定値が信号測定しきい値を下回る場合)モビリティイベント報告のために選択され得る。いくつかの例では、モビリティイベント報告のためにサービングセルのための信号測定値(たとえば、プライマリアンテナからの第1の信号測定値603−aまたはダイバーシティアンテナからの第2の信号測定値603−b)を選択することは、第1の信号測定値603−aが、所定の数の測定について、不均衡しきい値よりも大きいかまたはそれに等しい量だけ第2の信号測定値603−bよりも小さかったことを示す結果612を不均衡識別器605から受信することに基づく。いくつかの例では、第1の信号測定値603−aを選択することは、不均衡識別器605が、第1の信号測定値と第2の信号測定値との間の不均衡が検出されたことを示すことに加えて、レベル識別器610が、第1の信号測定値603−aが信号測定しきい値を下回ることを示すことに少なくとも部分的に基づき得る。ネイバリングセル測定値について、信号セレクタ615は、不均衡識別器605が、プライマリアンテナからの信号測定値が、第2の不均衡しきい値よりも大きいかまたはそれに等しい量だけ、ダイバーシティアンテナからのネイバリングセルの信号測定値(たとえば、第4の信号測定値)よりも小さいと決定することに基づいて、モビリティイベント動作のために、プライマリアンテナからのネイバリングセルの信号測定値(たとえば、第3の信号測定値)をも選択し得る。信号セレクタ615は、
図2〜
図5を参照しながら説明されたように、選択された信号測定値617をモビリティマネージャ620に受け渡し得る。
【0059】
[0066]モビリティマネージャ620は、
図2〜
図5を参照しながら説明されたように、選択された信号測定値617と1つまたは複数のモビリティ報告しきい値との比較に少なくとも部分的に基づいて、モビリティイベントの報告をトリガし得る。たとえば、サービングセルのための選択された信号測定値617(+ヒステリシス)がA2モビリティイベントのためのしきい値よりも小さい場合、A2イベントの報告がトリガされ得る。追加または代替として、モビリティマネージャ620は、選択された信号測定値617に基づいて、サービングセル信号測定値およびネイバリングセル信号測定値(たとえば、A3、B2など)に基づいて、モビリティイベントの報告をトリガし得る。モビリティマネージャ620は、モビリティ報告イベント623を(たとえば、PHYレイヤプロセッサ225を介して)送信機に受け渡し得、送信機は、モビリティイベントを基地局に送信し得る。
【0060】
[0067]
図7は、本開示の様々な態様による、UL/DL不均衡シナリオにおける接続性能問題に対処するために構成されたUE115−bを含むシステム700を示す。システム700は、
図1、
図2、および
図4を参照しながら説明されたマルチアンテナデバイス200またはUE115の一例であり得る、UE115−bを含み得る。UE115−bは、
図2または
図6を参照しながら説明されたUL/DL不均衡マネージャ230の一例であり得る、UL/DL不均衡マネージャ710を含み得る。UE115−bは、通信を送信するための構成要素と通信を受信するための構成要素とを含む、双方向音声およびデータ通信のための構成要素をも含み得る。たとえば、UE115−bは、UE115−cまたは基地局105−cと双方向に通信し得る。
【0061】
[0068]UE115−bは、プロセッサ705と、(ソフトウェア(SW)を含む)720メモリ715と、トランシーバ735と、1つまたは複数のアンテナ740とをも含み得、その各々は、(たとえば、バス745を介して)互いと直接または間接的に通信し得る。トランシーバ735は、上記で説明されたように、(1つまたは複数の)アンテナ740あるいはワイヤードリンクまたはワイヤレスリンクを介して、1つまたは複数のネットワークと双方向に通信し得る。たとえば、トランシーバ735は、基地局105または別のUE115と双方向に通信し得る。トランシーバ735は、パケットを変調し、変調されたパケットを送信のために(1つまたは複数の)アンテナ740に与え、(1つまたは複数の)アンテナ740から受信されたパケットを復調するためのモデムを含み得る。UE115−bは単一のアンテナ740を含み得るが、UE115−bはまた、複数のワイヤレス送信を同時に送信または受信することが可能な複数のアンテナ740を有し得る。
【0062】
[0069]メモリ715は、ランダムアクセスメモリ(RAM)および読取り専用メモリ(ROM)を含み得る。メモリ715は、実行されたとき、プロセッサ705に本明細書で説明される様々な機能(たとえば、UL/DL不均衡シナリオにおける接続性能問題に対処するための方法など)を実行させる命令を含むコンピュータ可読、コンピュータ実行可能ソフトウェア/ファームウェアコード720を記憶し得る。代替的に、ソフトウェア/ファームウェアコード720は、プロセッサ705によって直接的に実行可能でないことがあるが、(たとえば、コンパイルされ、実行されたとき)コンピュータに本明細書で説明される機能を実行させ得る。プロセッサ705は、インテリジェントハードウェアデバイス(たとえば、中央処理ユニット(CPU)、マイクロコントローラ、特定用途向け集積回路(ASIC)など)を含み得る。
【0063】
[0070]マルチアンテナデバイス200の構成要素、およびUL/DL不均衡マネージャ230、710は、適用可能な機能の一部または全部をハードウェアで実行するように適応された少なくとも1つのASICを用いて、個々にまたはまとめて実装され得る。代替的に、それらの機能は、1つまたは複数の他の処理ユニット(またはコア)によって、少なくとも1つのIC上で実行され得る。他の例では、当技術分野で知られている任意の様式でプログラムされ得る、他のタイプの集積回路(たとえば、ストラクチャード/プラットフォームASIC、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、または別のセミカスタムIC)が使用され得る。各ユニットの機能はまた、全体的または部分的に、1つまたは複数の汎用または特定用途向けプロセッサによって実行されるようにフォーマットされた、メモリ中に組み込まれた命令を用いて実装され得る。
【0064】
[0071]本明細書の説明は、例を与えるものであり、特許請求の範囲に記載される範囲、適用可能性、または例を限定するものではない。本開示の範囲から逸脱することなく、説明される要素の機能および構成において変更が行われ得る。様々な例は、適宜に様々なプロシージャまたは構成要素を省略、置換、または追加し得る。また、いくつかの例に関して説明される特徴は、他の例において組み合わせられ得る。
【0065】
[0072]本明細書で説明される技法は、符号分割多元接続(CDMA)、時分割多元接続(TDMA)、周波数分割多元接続(FDMA)、直交周波数分割多元接続(OFDMA)、シングルキャリア周波数分割多元接続(SC−FDMA)、および他のシステムなど、様々なワイヤレス通信システムのために使用され得る。「システム」および「ネットワーク」という用語は、しばしば互換的に使用される。符号分割多元接続(CDMA)システムは、CDMA2000、ユニバーサル地上波無線アクセス(UTRA:Universal Terrestrial Radio Access)などの無線技術を実装し得る。CDMA2000は、IS−2000、IS−95、およびIS−856規格をカバーする。IS−2000リリース0およびAは、一般に、CDMA2000 1X、1Xなどと呼ばれる。IS−856(TIA−856)は、一般に、CDMA2000 1xEV−DO、高速パケットデータ(HRPD:High Rate Packet Data)などと呼ばれる。UTRAは、広帯域CDMA(WCDMA(登録商標):Wideband CDMA)およびCDMAの他の変形態を含む。時分割多元接続(TDMA)システムは、モバイル通信用グローバルシステム(GSM(登録商標):Global System for Mobile Communications)などの無線技術を実装し得る。直交周波数分割多元接続(OFDMA)システムは、ウルトラモバイルブロードバンド(UMB)、発展型UTRA(E−UTRA:Evolved UTRA)、IEEE802.11(Wi−Fi)、IEEE802.16(WiMAX)、IEEE802.20、Flash−OFDMなどの無線技術を実装し得る。UTRAおよびE−UTRAはユニバーサルモバイルテレコミュニケーションズシステム(UMTS)の一部である。3GPP(登録商標)ロングタームエボリューション(LTE)およびLTEアドバンスト(LTE−a)は、E−UTRAを使用するユニバーサルモバイルテレコミュニケーションズシステム(UMTS)の新しいリリースである。UTRA、E−UTRA、ユニバーサルモバイルテレコミュニケーションズシステム(UMTS)、LTE、LTE−a、およびモバイル通信用グローバルシステム(GSM)は、「第3世代パートナーシッププロジェクト」(3GPP:3rd Generation Partnership Project)と称する団体からの文書に記載されている。CDMA2000およびUMBは、「第3世代パートナーシッププロジェクト2」(3GPP2:3rd Generation Partnership Project 2)と称する団体からの文書に記載されている。本明細書で説明される技法は、上記のシステムおよび無線技術、ならびに他のシステムおよび無線技術に使用され得る。ただし、本明細書の説明は、例としてLTEシステムについて説明し、上記の説明の大部分においてLTE用語が使用されるが、本技法はLTE適用例以外に適用可能である。
【0066】
[0073]本明細書で説明されるそのようなネットワークを含むLTE/LTE−aネットワークでは、発展型ノードB(eNB)という用語は、概して、基地局を表すために使用され得る。本明細書で説明された1つまたは複数のワイヤレス通信システムは、異なるタイプのeNBが様々な地理的領域にカバレージを与える、異種LTE/LTE−aネットワークを含み得る。たとえば、各eNBまたは基地局は、マクロセル、スモールセル、または他のタイプのセルに通信カバレージを与え得る。「セル」という用語は、コンテキストに応じて、基地局、基地局に関連するキャリアまたはコンポーネントキャリア、あるいはキャリアまたは基地局のカバレージエリア(たとえば、セクタなど)を表すために使用され得る3GPP用語である。
【0067】
[0074]基地局は、基地トランシーバ局、無線基地局、アクセスポイント、無線トランシーバ、ノードB、eノードB(eNB)、ホームノードB、ホームeノードB、または何らかの他の好適な用語を含み得るか、あるいはそのように当業者によって呼ばれることがある。基地局のための地理的カバレージエリアは、カバレージエリアの一部分のみを構成するセクタに分割され得る。本明細書で説明された1つまたは複数のワイヤレス通信システムは、異なるタイプの基地局(たとえば、マクロセル基地局またはスモールセル基地局)を含み得る。本明細書で説明されたUEは、マクロeNB、スモールセルeNB、リレー基地局などを含む、様々なタイプの基地局およびネットワーク機器と通信することが可能であり得る。異なる技術のための重複する地理的カバレージエリアがあり得る。
【0068】
[0075]マクロセルは、概して、比較的大きい地理的エリア(たとえば、半径数キロメートル)をカバーし、ネットワークプロバイダのサービスに加入しているUEによる無制限アクセスを可能にし得る。スモールセルは、マクロセルと比較して、マクロセルと同じまたは異なる(たとえば、認可、無認可などの)周波数帯域内で動作し得る、低電力基地局である。スモールセルは、様々な例によれば、ピコセルと、フェムトセルと、マイクロセルとを含み得る。ピコセルは、たとえば、小さい地理的エリアをカバーし得、ネットワークプロバイダのサービスに加入しているUEによる無制限アクセスを可能にし得る。フェムトセルは、小さい地理的エリア(たとえば、自宅)を同じくカバーし得、フェムトセルとの関連を有するUE(たとえば、限定加入者グループ(CSG)中のUE、自宅内のユーザのためのUEなど)による制限付きアクセスを与え得る。マクロセルのためのeNBはマクロeNBと呼ばれることがある。スモールセルのためのeNBは、スモールセルeNB、ピコeNB、フェムトeNB、またはホームeNBと呼ばれることがある。eNBは、1つまたは複数の(たとえば、2つ、3つ、4つなどの)セル(たとえば、コンポーネントキャリア)をサポートし得る。UEは、マクロeNB、スモールセルeNB、リレー基地局などを含む、様々なタイプの基地局およびネットワーク機器と通信することが可能であり得る。
【0069】
[0076]本明細書で説明された1つまたは複数のワイヤレス通信システムは、同期動作または非同期動作をサポートし得る。同期動作の場合、基地局は同様のフレームタイミングを有し得、異なる基地局からの送信は近似的に時間的に整合され得る。非同期動作の場合、基地局は異なるフレームタイミングを有し得、異なる基地局からの送信は時間的に整合されないことがある。本明細書で説明された技法は、同期動作または非同期動作のいずれかのために使用され得る。
【0070】
[0077]本明細書で説明されたダウンリンク送信は順方向リンク送信と呼ばれることもあり、アップリンク送信は逆方向リンク送信と呼ばれることもある。たとえば、
図1および
図4のワイヤレス通信システム100およびワイヤレス通信サブシステム400を含む、本明細書で説明される各通信リンクは、1つまたは複数のキャリアを含み得、ここで、各キャリアは、複数のサブキャリアからなる信号(たとえば、異なる周波数の波形信号)であり得る。各被変調信号は、異なるサブキャリア上で送られ得、制御情報(たとえば、基準信号、制御チャネルなど)、オーバーヘッド情報、ユーザデータなどを搬送し得る。本明細書で説明される通信リンク(たとえば、
図1の通信リンク125)は、周波数分割複信(FDD)を使用して(たとえば、対スペクトルリソースを使用して)または時分割複信(TDD)動作を使用して(たとえば、不対スペクトルリソースを使用して)双方向通信を送信し得る。周波数分割複信(FDD)(たとえば、フレーム構造タイプ1)およびTDD(たとえば、フレーム構造タイプ2)のためのフレーム構造が定義され得る。
【0071】
[0078]添付の図面に関して本明細書に記載される説明は、例示的な構成について説明しており、実装され得るまたは特許請求の範囲内に入るすべての例を表すとは限らない。本明細書で使用される「例示的」という用語は、「例、事例、または例示の働きをすること」を意味し、「好ましい」または「他の例よりも有利な」を意味しない。詳細な説明は、説明された技法の理解を与えるための具体的な詳細を含む。ただし、これらの技法は、これらの具体的な詳細なしに実施され得る。いくつかの事例では、説明された例の概念を不明瞭にすることを回避するために、よく知られている構造およびデバイスがブロック図の形式で示される。
【0072】
[0079]添付の図では、同様の構成要素または特徴は同じ参照ラベルを有し得る。さらに、同じタイプの様々な構成要素は、参照ラベルの後に、ダッシュと、それらの同様の構成要素同士を区別する第2のラベルとを続けることによって区別され得る。第1の参照ラベルのみが本明細書において使用される場合、その説明は、第2の参照ラベルにかかわらず、同じ第1の参照ラベルを有する同様の構成要素のいずれにも適用可能である。
【0073】
[0080]本明細書で説明される情報および信号は、多種多様な技術および技法のいずれかを使用して表され得る。たとえば、上記の説明全体にわたって言及され得るデータ、命令、コマンド、情報、信号、ビット、シンボル、およびチップは、電圧、電流、電磁波、磁界または磁性粒子、光場または光学粒子、あるいはそれらの任意の組合せによって表され得る。
【0074】
[0081]本明細書の開示に関して説明される様々な例示的なブロックおよびモジュールは、汎用プロセッサ、DSP、ASIC、FPGAまたは他のプログラマブル論理デバイス、個別ゲートまたはトランジスタ論理、個別ハードウェア構成要素、あるいは本明細書で説明される機能を実行するように設計されたそれらの任意の組合せを用いて実装または実行され得る。汎用プロセッサはマイクロプロセッサであり得るが、代替として、プロセッサは、任意の従来のプロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、またはステートマシンであり得る。プロセッサは、コンピューティングデバイスの組合せ(たとえば、デジタル信号プロセッサ(DSP)とマイクロプロセッサとの組合せ、複数のマイクロプロセッサ、DSPコアと連携する1つまたは複数のマイクロプロセッサ、または任意の他のそのような構成)としても実装され得る。
【0075】
[0082]本明細書で説明される機能は、ハードウェア、プロセッサによって実行されるソフトウェア、ファームウェア、またはそれらの任意の組合せで実装され得る。プロセッサによって実行されるソフトウェアで実装される場合、機能は、1つまたは複数の命令またはコードとして、コンピュータ可読媒体上に記憶されるか、またはコンピュータ可読媒体を介して送信され得る。他の例および実装形態は、本開示および添付の特許請求の範囲および趣旨内に入る。たとえば、ソフトウェアの性質により、上記で説明された機能は、プロセッサによって実行されるソフトウェア、ハードウェア、ファームウェア、ハードワイヤリング、またはこれらのうちのいずれかの組合せを使用して実装され得る。機能を実装する特徴はまた、機能の部分が、異なる物理的ロケーションにおいて実装されるように分散されることを含めて、様々な位置に物理的に配置され得る。特許請求の範囲を含めて、本明細書で使用される場合、2つ以上の項目の列挙中で使用されるとき、「および/または」という用語は、列挙された項目のうちのいずれか1つが単独で採用され得ること、または列挙された項目のうちの2つ以上の任意の組合せが採用され得ることを意味する。たとえば、組成が、構成要素A、B、および/またはCを含んでいると記述されている場合、その組成は、Aのみ、Bのみ、Cのみ、AとBの組合せ、AとCの組合せ、BとCの組合せ、またはAとBとCの組合せを含んでいることがある。また、特許請求の範囲を含めて、本明細書で使用される場合、項目の列挙(たとえば、「のうちの少なくとも1つ」あるいは「のうちの1つまたは複数」などの句で終わる項目の列挙)中で使用される「または」は、たとえば、「A、B、またはCのうちの少なくとも1つ」の列挙が、AまたはBまたはCまたはABまたはACまたはBCまたはABC(すなわち、AおよびBおよびC)を意味するような選言的列挙を示す。
【0076】
[0083]コンピュータ可読媒体は、ある場所から別の場所へのコンピュータプログラムの転送を可能にする任意の媒体を含む、非一時的コンピュータ記憶媒体と通信媒体の両方を含む。非一時的記憶媒体は、汎用または専用コンピュータによってアクセスされ得る任意の利用可能な媒体であり得る。限定ではなく例として、非一時的コンピュータ可読媒体は、RAM、ROM、電気的消去可能プログラマブル読取り専用メモリ(EEPROM(登録商標))、コンパクトディスク(CD)ROMまたは他の光ディスクストレージ、磁気ディスクストレージまたは他の磁気ストレージデバイス、あるいは命令またはデータ構造の形態の所望のプログラムコード手段を搬送または記憶するために使用され得、汎用もしくは専用コンピュータ、または汎用もしくは専用プロセッサによってアクセスされ得る、任意の他の非一時的媒体を備えることができる。また、いかなる接続もコンピュータ可読媒体と適切に呼ばれる。たとえば、ソフトウェアが、同軸ケーブル、光ファイバーケーブル、ツイストペア、デジタル加入者回線(DSL)、または赤外線、無線、およびマイクロ波などのワイヤレス技術を使用して、ウェブサイト、サーバ、または他のリモートソースから送信される場合、同軸ケーブル、光ファイバーケーブル、ツイストペア、デジタル加入者回線(DSL)、または赤外線、無線、およびマイクロ波などのワイヤレス技術は、媒体の定義に含まれる。本明細書で使用されるディスク(disk)およびディスク(disc)は、CD、レーザーディスク(登録商標)(disc)、光ディスク(disc)、デジタル多用途ディスク(disc)(DVD)、フロッピー(登録商標)ディスク(disk)およびBlu−ray(登録商標)ディスク(disc)を含み、ここで、ディスク(disk)は、通常、データを磁気的に再生し、ディスク(disc)は、データをレーザーで光学的に再生する。上記の組合せもコンピュータ可読媒体の範囲内に含まれる。
【0077】
[0084]本明細書の説明は、当業者が本開示を作成または使用することができるように与えられた。本開示への様々な変更は当業者には容易に明らかとなり、本明細書で定義された一般原理は、本開示の範囲から逸脱することなく他の変形形態に適用され得る。したがって、本開示は、本明細書で説明される例および設計に限定されるべきでなく、本明細書で開示される原理および新規の特徴に合致する最も広い範囲を与えられるべきである。
以下に、本願出願の当初の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
[C1]
ユーザ機器におけるワイヤレス通信の方法であって、
基地局のサービングセルとの接続モードにある間、前記ユーザ機器の第1のアンテナおよび第2のアンテナを介して信号を受信すること、ここにおいて、前記第1のアンテナは、前記ユーザ機器の送信チェーンに関連する、と、
前記第1のアンテナを介して受信された前記信号の第1の信号測定値と、前記第2のアンテナを介して受信された前記信号の第2の信号測定値との間の不均衡を識別することと、
前記識別された不均衡を不均衡しきい値と比較することと、
前記比較の結果に少なくとも部分的に基づいて、モビリティイベント報告のために前記第1の信号測定値または前記第2の信号測定値を選択することと
を備える、方法。
[C2]
前記第1の信号測定値は、前記不均衡しきい値よりも大きいかまたはそれに等しい量だけ前記第2の信号測定値よりも小さいと決定することをさらに備え、
前記第1の信号測定値は、前記モビリティイベント報告のために選択される、
[C1]に記載の方法。
[C3]
前記第1の信号測定値と1つまたは複数のモビリティ報告しきい値との比較の結果に少なくとも部分的に基づいて、モビリティイベントの報告をトリガすることをさらに備える、
[C2]に記載の方法。
[C4]
前記決定することに基づいて、前記モビリティイベント報告における利用のために前記第1のアンテナを介して受信された非サービングセルからの第2の信号の第3の信号測定値を選択することをさらに備える、
[C2]に記載の方法。
[C5]
前記第1の信号測定値を信号測定しきい値と比較することをさらに備え、
前記第1の信号測定値を前記選択することは、前記第1の信号測定値が前記信号測定しきい値を下回ると識別することにさらに基づく、
[C2]に記載の方法。
[C6]
前記第1のアンテナを介して受信された非サービングセルからの第2の信号の第3の信号測定値と、前記第2のアンテナを介して受信された前記第2の信号の第4の信号測定値との間の第2の不均衡を識別することと、
前記第2の不均衡と第2の不均衡しきい値との比較の結果に基づいて、前記モビリティイベント報告のために前記第3の信号測定値または前記第4の信号測定値を選択することと
をさらに備える、[C1]に記載の方法。
[C7]
前記第3の信号測定値は、前記第2の不均衡しきい値よりも大きいかまたはそれに等しい量だけ前記第4の信号測定値よりも小さいと決定することをさらに備え、
前記第3の信号測定値は、前記モビリティイベント報告のために選択される、
[C6]に記載の方法。
[C8]
前記モビリティイベント報告のために前記第1の信号測定値または前記第2の信号測定値を前記選択することは、前記第1の信号測定値が、所定の数の測定について、前記不均衡しきい値よりも大きいかまたはそれに等しい量だけ前記第2の信号測定値よりも小さいと決定することを備える、
[C1]に記載の方法。
[C9]
前記不均衡しきい値は、前記第1の信号測定値、前記第2の信号測定値、モビリティ報告しきい値、またはモビリティ報告ヒステリシスのうちの1つまたは複数に少なくとも部分的に基づいて動的に調整される、
[C1]に記載の方法。
[C10]
ユーザ機器におけるワイヤレス通信のための装置であって、
基地局のサービングセルとの接続モードにある間、前記ユーザ機器の第1のアンテナおよび第2のアンテナを介して信号を受信するための手段、ここにおいて、前記第1のアンテナは、前記ユーザ機器の送信チェーンに関連する、と、
前記第1のアンテナを介して受信された前記信号の第1の信号測定値と、前記第2のアンテナを介して受信された前記信号の第2の信号測定値との間の不均衡を識別するための手段と、
前記識別された不均衡を不均衡しきい値と比較するための手段と、
前記比較の結果に少なくとも部分的に基づいて、モビリティイベント報告のために前記第1の信号測定値または前記第2の信号測定値を選択するための手段と
を備える、装置。
[C11]
前記第1の信号測定値は、前記不均衡しきい値よりも大きいかまたはそれに等しい量だけ前記第2の信号測定値よりも小さいと決定するための手段をさらに備え、
前記第1の信号測定値は、前記モビリティイベント報告のために選択される、
[C10]に記載の装置。
[C12]
前記第1の信号測定値と1つまたは複数のモビリティ報告しきい値との比較の結果に少なくとも部分的に基づいて、モビリティイベントの報告をトリガするための手段をさらに備える、
[C11]に記載の装置。
[C13]
前記決定することに基づいて、モビリティイベントの報告をトリガするために前記第1の信号測定値との比較のために前記第1のアンテナを介して受信された非サービングセルからの第2の信号の第3の信号測定値を選択するための手段をさらに備える、
[C11]に記載の装置。
[C14]
前記第1の信号測定値を信号測定しきい値と比較するための手段をさらに備え、
前記第1の信号測定値を前記選択することは、前記第1の信号測定値が前記信号測定しきい値を下回ると識別することにさらに基づく、
[C11]に記載の装置。
[C15]
前記モビリティイベント報告のために前記第1の信号測定値または前記第2の信号測定値を前記選択するための手段は、前記第1の信号測定値が、所定の数の測定について、前記不均衡しきい値よりも大きいかまたはそれに等しい量だけ前記第2の信号測定値よりも小さいと決定することに基づいて、前記第1の信号測定値を選択する、
[C10]に記載の装置。
[C16]
前記不均衡しきい値は、前記第1の信号測定値、前記第2の信号測定値、モビリティ報告しきい値、またはモビリティ報告ヒステリシスのうちの1つまたは複数に少なくとも部分的に基づいて動的に調整される、
[C10]に記載の装置。
[C17]
ユーザ機器におけるワイヤレス通信のための装置であって、
プロセッサと、
前記プロセッサと電子通信しているメモリと、
前記メモリに記憶された命令と
を備え、前記命令は、前記プロセッサによって実行されると、前記装置に、
基地局のサービングセルとの接続モードにある間、前記ユーザ機器の第1のアンテナおよび第2のアンテナを介して信号を受信すること、ここにおいて、前記第1のアンテナは、前記ユーザ機器の送信チェーンに関連する、と、
前記第1のアンテナを介して受信された前記信号の第1の信号測定値と、前記第2のアンテナを介して受信された前記信号の第2の信号測定値との間の不均衡を識別することと、
前記識別された不均衡を不均衡しきい値と比較することと、
前記比較の結果に少なくとも部分的に基づいて、モビリティイベント報告のために前記第1の信号測定値または前記第2の信号測定値を選択することと
を行わせるように動作可能である、装置。
[C18]
前記命令は、前記プロセッサに、
前記第1の信号測定値が、前記不均衡しきい値よりも大きいかまたはそれに等しい量だけ前記第2の信号測定値よりも小さいと決定することを行わせるように動作可能であり、
前記第1の信号測定値は、前記モビリティイベント報告のために選択される、
[C17]に記載の装置。
[C19]
前記命令は、前記プロセッサに、
前記第1の信号測定値と1つまたは複数のモビリティ報告しきい値との比較の結果に少なくとも部分的に基づいて、モビリティイベントの報告をトリガすることを行わせるように動作可能である、
[C18]に記載の装置。
[C20]
前記命令は、前記プロセッサに、
前記決定することに基づいて、前記モビリティイベント報告における利用のために前記第1のアンテナを介して受信された非サービングセルからの第2の信号の第3の信号測定値を選択することを行わせるように動作可能である、
[C18]に記載の装置。
[C21]
前記命令は、前記プロセッサに、
前記第1の信号測定値を信号測定しきい値と比較することを行わせるように動作可能であり、
前記第1の信号測定値を前記選択することは、前記第1の信号測定値が前記信号測定しきい値を下回ると識別することにさらに基づく、
[C18]に記載の装置。
[C22]
前記命令は、前記プロセッサに、
前記第1の信号測定値が、所定の数の測定について、前記不均衡しきい値よりも大きいかまたはそれに等しい量だけ前記第2の信号測定値よりも小さいと決定することに基づいて、前記モビリティイベント報告のために前記第1の信号測定値を選択することを行わせるように動作可能である、
[C17]に記載の装置。
[C23]
前記不均衡しきい値は、前記第1の信号測定値、前記第2の信号測定値、モビリティ報告しきい値、またはモビリティ報告ヒステリシスのうちの1つまたは複数に少なくとも部分的に基づいて動的に調整される、
[C17]に記載の装置。
[C24]
ユーザ機器におけるワイヤレス通信のためのコードを記憶する非一時的コンピュータ可読媒体であって、前記コードは、
基地局のサービングセルとの接続モードにある間、前記ユーザ機器の第1のアンテナおよび第2のアンテナを介して信号を受信すること、ここにおいて、前記第1のアンテナは、前記ユーザ機器の送信チェーンに関連する、と、
前記第1のアンテナを介して受信された前記信号の第1の信号測定値と、前記第2のアンテナを介して受信された前記信号の第2の信号測定値との間の不均衡を識別することと、
前記識別された不均衡を不均衡しきい値と比較することと、
前記比較の結果に少なくとも部分的に基づいて、モビリティイベント報告のために前記第1の信号測定値または前記第2の信号測定値を選択することと
を行うために実行可能な命令を備える、非一時的コンピュータ可読媒体。
[C25]
前記命令は、
前記第1の信号測定値が、前記不均衡しきい値よりも大きいかまたはそれに等しい量だけ前記第2の信号測定値よりも小さいと決定することを行うために実行可能であり、
前記第1の信号測定値は、前記モビリティイベント報告のために選択される、
[C24]に記載の非一時的コンピュータ可読媒体。
[C26]
前記命令は、
前記第1の信号測定値と1つまたは複数のモビリティ報告しきい値との比較の結果に少なくとも部分的に基づいて、モビリティイベントの報告をトリガすることを行うために実行可能である、
[C25]に記載の非一時的コンピュータ可読媒体。
[C27]
前記命令は、
前記決定することに基づいて、前記モビリティイベント報告における利用のために前記第1のアンテナを介して受信された非サービングセルからの第2の信号の第3の信号測定値を選択することを行うために実行可能である、
[C25]に記載の非一時的コンピュータ可読媒体。
[C28]
前記命令は、
前記第1の信号測定値を信号測定しきい値と比較することを行うために実行可能であり、
前記第1の信号測定値を前記選択することは、前記第1の信号測定値が前記信号測定しきい値を下回ると識別することにさらに基づく、
[C25]に記載の非一時的コンピュータ可読媒体。
[C29]
前記命令は、
前記第1の信号測定値が、所定の数の測定について、前記不均衡しきい値よりも大きいかまたはそれに等しい量だけ前記第2の信号測定値よりも小さいと決定することに基づいて、前記モビリティイベント報告のために前記第1の信号測定値を選択することを行うために実行可能である、
[C24]に記載の非一時的コンピュータ可読媒体。
[C30]
前記不均衡しきい値は、前記第1の信号測定値、前記第2の信号測定値、モビリティ報告しきい値、またはモビリティ報告ヒステリシスのうちの1つまたは複数に少なくとも部分的に基づいて動的に調整される、
[C24]に記載の非一時的コンピュータ可読媒体。