(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
事前設定された形状かつ事前設定されたサイズの前記候補領域を、前記測位されたロケーションを前記事前設定された形状の幾何中心として使用することによって画定する前記ステップは、
前記測位されたロケーションをカバーする方形候補領域を取得するために、前記測位されたロケーションから4つの横および縦の方向へ拡張するステップを含む、請求項2に記載の方法。
ルート逸脱が発生していると判断した後、前記予定ナビゲーションルートの目的地を、前記測位されたロケーションを開始点として使用して取得し、前記開始点から前記目的地までの新しいナビゲーションルートを生成し、前記新しいナビゲーションルートに従ってナビゲートするステップをさらに含む、請求項1から6のいずれか一項に記載の方法。
メモリとプロセッサとを含む端末であって、前記メモリはコンピュータ可読命令を記憶し、前記コンピュータ可読命令は、前記プロセッサによって実行されたとき、前記プロセッサに、請求項1から7のいずれか一項に記載の方法を実行させる、端末。
コンピュータ可読命令を記憶する1つまたは複数の非一時的コンピュータ可読記憶媒体であって、前記コンピュータ可読命令は、1つまたは複数のプロセッサによって実行されたとき、前記1つまたは複数のプロセッサに、請求項1から7のいずれか一項に記載の方法を実行させる、非一時的コンピュータ可読記憶媒体。
【発明を実施するための形態】
【0013】
本開示の目的、技術的解決策、および利点をより明確でよりわかりやすくするために、以下ではさらに、添付の図面および実施形態を参照しながら本開示について詳細に説明する。本明細書で説明する特定の実施形態は、本開示を説明するために使用されるにすぎず、本開示を限定するものではないことを理解されたい。
【0014】
図1に示すように、一実施形態では、端末110およびサーバ120を含むナビゲーションシステムが提供される。端末110は、モバイル端末および車両ナビゲーションデバイスを含む。モバイル端末は、モバイルフォン、タブレットコンピュータ、スマートウォッチ、携帯情報端末(PDA)などのうちの少なくとも1つを含む。サーバ120は、独立した物理的サーバであり得るか、または物理的サーバクラスタであり得る。
【0015】
図2に示すように、一実施形態では、ルート逸脱認識方法を実施するように構成された端末110が提供される。端末110は、システムバスを使用することによって接続されるプロセッサ、不揮発性記憶媒体、メインメモリ、ネットワークインターフェース、ディスプレイスクリーン、測位デバイス、および入力デバイスを含む。プロセッサは、計算する機能および端末110の動作を制御する機能を有する。不揮発性記憶媒体は、磁気記憶媒体、光記憶媒体、またはフラッシュ記憶媒体のうちの少なくとも1つを含む。不揮発性記憶媒体は、オペレーティングシステムおよびコンピュータ可読命令を記憶する。コンピュータ可読命令は、プロセッサによって実行されたとき、プロセッサにルート逸脱認識方法を実施させる。ネットワークインターフェースは、サーバ120に接続するように構成される。入力デバイスは、物理的ボタンまたはディスプレイスクリーンと重なるタッチレイヤであり得る。タッチレイヤおよびディスプレイスクリーンはタッチスクリーンを形成する。測位デバイスは、全地球測位システム(GPS)チップ、北斗ナビゲーション衛星測位デバイス、または別の測位システムに基づく測位デバイスであり得る。測位デバイスは、端末110の測位情報を取得するように構成される。
【0016】
図3に示すように、一実施形態では、ルート逸脱認識方法が提供される。本方法は、
図1における端末110およびサーバ120に適用され得る。この実施形態では、説明のための一例として、本方法は、
図1における端末110に適用され、
図2が使用される。ナビゲーションアプリケーションが端末110上で動作する。ルート逸脱認識方法は、ナビゲーションアプリケーションを使用して実施される。本方法は具体的には以下のステップを含む。
【0017】
ステップ302。現在の測位されたロケーションを取得するステップ。
【0018】
具体的には、開始点および目的地を決定した後、端末はナビゲーションルートの予定を立て、ナビゲーションルートに従ってナビゲートすることができる。端末は、ナビゲーションプロセスにおいて内蔵測位デバイスを使用することによって、端末の現在の測位されたロケーションを取得し得る。端末は、ルート逸脱認識を動的に実行するために、ステップ302および後続ステップを周期的に実行し得る。測位されたロケーションは、現在位置の経度および緯度によって形成された座標によって表され得る。
【0019】
ステップ304。測位されたロケーションをカバーする候補領域を決定するステップ。
【0020】
候補領域は、電子マップにおける現在の測位されたロケーションを含む領域である。測位されたロケーションをカバーする候補領域は、測位されたロケーションが候補領域の範囲内にあることを意味する。
【0021】
一実施形態では、ステップ304は、事前設定されたサイズによる事前設定された形状の候補領域を、測位されたロケーションを幾何中心として使用することによって画定するステップを含む。
【0022】
具体的には、端末は、測位されたロケーションをカバーする方形候補領域を取得するために、測位されたロケーションから4つの横および縦の方向へ拡張し得る。候補領域の形状は、事前に設定される。候補領域は方形に加えて、円、楕円、または三角形などの、幾何中心を有する規則的図形(regular figure)であってよい。たとえば、端末は、辺が固定距離の2倍である方形候補領域を取得するために、測位されたロケーションから4つの横および縦の方向へ個別に固定距離だけ拡張し得る。事前設定されたサイズは、実際の要件に従って設定され得る。たとえば、候補領域が方形である場合、候補領域の辺は500メートル〜10キロメートルであり得る。
【0023】
この実施形態では、測位されたロケーションは、決定された候補領域の幾何中心にある。複数の道路セグメントツリー構造がその後生成されるとき、ルート逸脱認識の誤り率が低下し得るように、測位されたロケーションの周りの道路網データの十分な参照が行われ得る。
【0024】
一実施形態では、候補領域の幾何中心は、候補領域が測位されたロケーションをカバーすることを前提として測位されたロケーションから逸脱すること、たとえば、測位されたロケーションとは反対の方向に逸脱することがある。このように、道路セグメントツリー構造を生成するとき、端末は、測位されたロケーションが幾何中心に向かっている領域の道路網データをしっかりと参照する。幾何中心が測位されたロケーションとは反対の方向に逸脱している場合、端末は、端末の履歴上のルートをさらに参照し、同じサイズの候補領域では、計算量は同様であり得るが、ルート逸脱認識の誤り率がさらに低下し得る。
【0025】
ステップ306。候補領域に対応する道路網データを取得し、取得された道路網データに従って複数の道路セグメントツリー構造を生成するステップ。
【0026】
取得された道路網データは、候補領域に対応する道路セグメントおよび道路セグメント間の接続関係を含んでおり、道路セグメントの方向をさらに含み得る。1つの道路セグメントは、通行可能な経路を表す。道路セグメント間の接続は、対応する経路の間の通信を表す。道路セグメントツリー構造は、接続関係を有する道路セグメントを含むツリー構造である。取得された道路網データにおける1つの道路セグメントが、任意の他の道路セグメントとの交差点を有しない場合、その道路セグメントは、独立した道路セグメントツリー構造として使用され得る。一般に、異なる道路セグメントツリー構造は、候補領域内に接続関係を有しない。
【0027】
一実施形態では、端末は、サーバから、候補領域に対応する道路網データを引き出して、引き出された道路網データにおける道路セグメント間の接続関係に従って道路セグメントツリー構造を形成することができる。代替的に、端末は、端末のローカルキャッシュから、候補領域に対応する道路網データを取得し得る。
【0028】
一実施形態では、端末は、道路網データにおける道路セグメントトポロジ構造をトラバースして、候補領域の範囲内のすべての道路セグメントを取得し、次いで、取得された道路セグメントの間のトポロジ構造を分析して、取得された道路セグメントを、対応するトポロジ構造に従って複数の道路セグメントツリー構造に組み込むことができる。
【0029】
たとえば、
図4に示す部分道路網の概略図を参照すると、端末の現在の測位されたロケーションはLであり、測位されたロケーションLに対する入口ノードは、道路セグメントAおよび道路セグメントBの交点X1である。入口ノードX1は、測位されたロケーションLから非常に遠く離れており、入口ノードを探索することは、比較的長い時間がかかる。実際の適用例では、道路網はより複雑であり、多くの平行道路セグメントがあり、道路セグメント間の平行部分は非常に長い可能性が高い。そのような場合、入口ノードまで遡って探索する際に費やされる時間は、ユーザにより知覚される可能性があり、ルート逸脱認識の遅い応答という問題を引き起こし得る。
【0030】
図5を参照すると、
図4に示す部分道路網の概略図に関して、この実施形態で提供されるルート逸脱認識方法によれば、事前設定されたサイズの方形候補領域501が、測位されたロケーションLに従って画定される。候補領域501において、道路セグメントAは、他の道路セグメントと交差せず、道路セグメントBは、ノードX2において道路セグメントCと交差しており、2つの道路セグメントツリー構造が生成され得る。道路セグメントツリー構造のうちの一方は道路セグメントAのみを含み、他方の道路セグメントツリー構造は、互いに交差する道路セグメントBおよび道路セグメントCを含む。このように、道路セグメントツリー構造を生成するために入口ノードまで遡って追跡する必要がなく、入口ノードまで遡って探索することに起因して生じる遅い応答という問題が回避される。
【0031】
図6を参照すると、複雑な交差点の場面において、比較的多数の入口ノードがあり、誤った入口ノードまで遡って追跡しやすい。だが、この実施形態で提供されるルート逸脱認識方法によれば、方形候補領域601が画定された後、3つの道路セグメントツリー構造が生成され得る。道路セグメントツリー構造のうちの1つは、互いに交差する道路セグメントDおよび道路セグメントEを含み、別の道路セグメントツリー構造は、道路セグメントAを含み、最後の道路セグメントツリー構造は、互いに交差する道路セグメントBおよび道路セグメントCを含む。このように、入口ノードまで遡って追跡することに起因して生じる誤ったルート逸脱認識は生じない。
【0032】
ステップ308。測位されたロケーションと道路セグメントツリー構造の各々における各道路セグメント分岐との間の合致重みを取得するステップ。
【0033】
合致重みは、測位されたロケーションと各道路セグメントツリー構造における各道路セグメント分岐との間の合致度のメトリック値であり、測位されたロケーションに実際に対応する道路セグメント分岐を探索するために使用される。合致重みはメトリック値によって表され得、測位されたロケーションはそのメトリック値だけ、対応する道路セグメント分岐から逸脱している。この場合、合致重みがより小さいことは、道路セグメント分岐と測位されたロケーションとの間の合致度がより高いことを示す。代替的に、合致重みは、測位されたロケーションと対応する道路セグメント分岐との間の類似度のメトリック値によって表され得る。この場合、合致重みがより大きいことは、道路セグメント分岐と測位されたロケーションとの間の合致度がより高いことを示す。道路セグメントツリー構造では、1つのノードからそのサブノードまでの接続ラインセグメントが、1つの道路セグメント分岐を表す。道路セグメント分岐は直線であってよく、または必要に応じて曲線もしくは折り線であってよい。
【0034】
ステップ310。合致重みに従って、測位されたロケーションと合致する道路セグメント分岐を決定するステップ。
【0035】
具体的には、合致重みがより小さいことが、対応する道路セグメント分岐と測位されたロケーションとの間の合致度がより高いことを示す場合、端末は、最小の合致重みを有する道路セグメント分岐を、測位されたロケーションと合致する道路セグメント分岐として決定し得る。合致重みがより大きいことが、対応する道路セグメント分岐と測位されたロケーションとの間の合致度がより高いことを示す場合、端末は、最大の合致重みを有する道路セグメント分岐を、測位されたロケーションと合致する道路セグメント分岐として決定し得る。さらに、端末は、測位されたロケーションと合致する道路セグメント分岐を決定するために、最大または最小の合致重みを取得するために、合致重みに従って測位されたロケーションと合致する道路セグメント分岐を決定する前にまず、取得された合致重みを降順または昇順でソートし得る。
【0036】
ステップ312。合致道路セグメント分岐が予定ナビゲーションルートに属さない場合に、ルート逸脱が発生していると判断する。
【0037】
具体的には、端末は、合致道路セグメント分岐が予定ナビゲーションルートに属するかどうかを判断し得る。合致道路セグメント分岐が予定ナビゲーションルートに属すると判断したとき、端末はプロセスを終了し、ステップ302および後続ステップを実行するのを待つ。合致道路セグメント分岐が予定ナビゲーションルートに属しないと判断したとき、端末は、ルート逸脱が発生していると判断し、ルート逸脱処理を実行する。合致道路セグメント分岐が予定ナビゲーションルートに属するかどうかを判断するために、端末は具体的に、合致道路セグメント分岐が現在ナビゲートされている道路セグメント分岐と整合するかどうかを判断し、合致道路セグメント分岐が現在ナビゲートされている道路セグメント分岐と整合しない場合に、ルート逸脱が発生していると判断する。
【0038】
上記のルート逸脱認識方法では、現在の測位されたロケーションをカバーする候補領域が決定された後、複数の道路セグメントツリー構造に基づいてルート逸脱認識を実行するために、複数の道路セグメントツリー構造を取得するために、候補領域に対応する道路網データが取得される。現在の測位されたロケーションをカバーする候補領域を使用することによって複数の道路セグメントツリー構造が直接構築されるので、道路セグメントツリー構造を構築するために入口ノードまで遡って追跡する必要がない。平行道路の場面では、平行道路セグメントが、独立した道路セグメントツリー構造を形成し、入口ノードを探索することに起因して生じる遅い応答という問題が回避される。複雑な交差点の場面では、誤った入口ノードに起因して生じる誤ったルート逸脱認識が回避でき、ルート逸脱認識の誤り率が低下し得る。
【0039】
図7に示すように、一実施形態では、ステップ308は具体的には以下のステップを含む。
【0040】
ステップ702。道路セグメントツリー構造の各々における各道路セグメント分岐をトラバースするステップ。
【0041】
具体的には、端末は、各道路セグメントツリー構造のデータ構造に従って各道路セグメントツリー構造における各道路セグメント分岐をトラバースすることができ、具体的に、各道路セグメントツリー構造のルートノードからレベルごとにトラバースを実行することができる。端末は代替的に、各道路セグメントツリー構造における各道路セグメント分岐をランダムにトラバースし得る。トラバースプロセスにおいて、端末は、次のステップ704からステップ708を実行する。
【0042】
ステップ704。測位されたロケーションとトラバースされた道路セグメント分岐との間の投影距離を取得するステップ。
【0043】
投影距離は、道路網が位置する電子マップ上の測位されたロケーションの投影と対応する道路セグメント分岐との間の垂直距離である。測位されたロケーションとトラバースされた道路セグメント分岐との間の投影距離が0である場合、それは、測位されたロケーションの投影が完全に、トラバースされた道路セグメント分岐上にあることを示す。投影距離がより大きいことは、測位されたロケーションが道路セグメント分岐から逸脱している距離がさらにあることを示す。具体的には、測位されたロケーションは、電子マップ上に経路を投影する方法と同様の方法で投影され得る。次いで、投影された測位されたロケーションと対応する道路セグメント分岐との間の垂直距離が、対応する投影距離を取得するために計算される。
【0044】
ステップ706。測位されたロケーションの方向とトラバースされた道路セグメント分岐の方向との間の方向差を取得するステップ。
【0045】
具体的には、測位されたロケーションは方向を有する。方向は、測位されたロケーションにおける端末の移動方向を表しており、測位されたロケーションにおける端末の速度に従って決定され得る。道路セグメント分岐も方向を有する。方向は、道路セグメント分岐によって許容される進行方向を表す。方向差は、測位されたロケーションの方向とトラバースされた道路セグメント分岐の方向との間の差のメトリック値を表す。方向差は、測位されたロケーションの方向角とトラバースされた道路セグメント分岐の方向角との間の方向角差によって表され得る。
【0046】
ステップ708。投影距離および方向差に従って測位されたロケーションとトラバースされた道路セグメント分岐との間の合致重みを計算するステップ。
【0047】
具体的には、端末は、測位されたロケーションとトラバースされた道路セグメント分岐との間の合致重みを取得するために、重み和を取得するために投影距離および方向差を対応する非負重みに従って合計し得る。投影距離の重みおよび方向差の重みは、重み合計中にいずれも非負係数である。端末は代替的に、投影距離に従ってのみ、測位されたロケーションとトラバースされた道路セグメント分岐との間の合致重みを計算すること、たとえば、投影距離を合致重みとして直接使用すること、または合致重みとしての働きをするように、投影距離を非負係数に加算すること、もしくは投影距離と非負係数とを乗算することができる。合致重みに従って、道路セグメント分岐が測位されたロケーションと合致するかどうかを判断するとき、端末は具体的に、最小の合致重みを有する道路セグメント分岐を、測位されたロケーションと合致する道路セグメント分岐として決定し得る。
【0048】
この実施形態では、測位されたロケーションとトラバースされた道路セグメント分岐との間の合致重みは、投影距離および方向差に従って計算され、それにより、計算された合致重みは、測位されたロケーションが各道路セグメント分岐から地理的に逸脱している度合いを反映することができ、現在の移動方向と各道路セグメント分岐との間の差の度合いを反映することもできる。このように、計算された合致重みは、測位されたロケーションと各道路セグメント分岐との間の合致度をより正確に反映することができ、さらに、ルート逸脱認識をより正確に実行し、ルート逸脱認識の誤り率を低下させることができる。
【0049】
一実施形態では、ステップ708は、トラバースされた道路セグメント分岐の履歴上の方向差累積値を取得するステップと、測位されたロケーションとトラバースされた道路セグメント分岐との間の合致重みを取得するために、重み和を取得するために投影距離、方向差、および履歴上の方向差累積値を対応する非負重みに従って合計するステップとを含む。ステップ310は、最小の合致重みを有する道路セグメント分岐を、測位されたロケーションと合致する道路セグメント分岐として決定するステップを含む。
【0050】
履歴上の方向差累積値は、履歴上の測位されたロケーションと対応する道路セグメント分岐との間の方向差の累積を反映する。各計算の後に取得された対応する方向差が、更新のために履歴上の方向差累積値に加算され得る。履歴上の測位されたロケーションが対応する道路セグメント分岐とは異なる場合がより多いことは、履歴上の方向差累積値がより大きいことを示す。端末は具体的に、以下の式(1)に従って合致重みを計算し得る。
W=N*n+M*m+G*g (1)
上式で、Wは合致重みであり、N、M、およびGは非負重みであり、nは投影距離であり、mは方向差であり、gは履歴上の方向差累積値である。
【0051】
上記の式(1)に従って、W=0の場合、それは、測位されたロケーションが対応する道路セグメント分岐と完全に合致することを示す。Wがより大きいことは、測位されたロケーションと対応する道路セグメント分岐との間の合致度がより低いことを示す。端末は、計算された合致重みを値に従ってソートして、最小の合致重みを発見し、最小の合致重みに対応する道路セグメント分岐を、測位されたロケーションと合致する道路セグメント分岐として決定することができる。
【0052】
この実施形態では、履歴上の方向差累積値は、合致重みが計算されるときに考慮され、合致重みは、履歴に従って訂正される。履歴上の方向差累積値がより大きいことは、対応する道路セグメント分岐が合致道路セグメント分岐ではない可能性がより低いことを示し、それにより、測位されたロケーションと各道路セグメント分岐との間の合致度をさらに正確に反映し、さらに、ルート逸脱認識をより正確に実行し、ルート逸脱認識の誤り率を低下させる。
【0053】
一実施形態では、ルート逸脱認識方法は、ルート逸脱が発生していると判断された後、測位されたロケーションを開始点として使用することによって、予定ナビゲーションルートの目的地を取得し、開始点から目的地までの新しいナビゲーションルートを生成し、新しいナビゲーションルートに従ってナビゲートするステップをさらに含む。
【0054】
この実施形態では、ルート逸脱が発生した後、測位されたロケーションを開始点として使用することによって、また予定ナビゲーションルートの元の目的地を新しい目的地として使用することによって、ただちにナビゲーションルートの予定が立て直され、新しいナビゲーションルートに従ってナビゲーションが実行される。したがって、ユーザのルート逸脱行為にリアルタイムで応答することができ、効果的なナビゲーションルートが再生成されて、ナビゲーションサービスが提供し続けられ、ナビゲーションアプリケーションのユーザエクスペリエンスが改善される。
【0055】
図8に示すように、一実施形態では、端末800が提供される。端末800の内部構造は、
図2に示す構造に対応し得る。以下で説明するモジュールの全部または一部は、ソフトウェア、ハードウェア、またはそれらの組合せによって実装され得る。端末800は、ロケーション特定モジュール801、候補領域決定モジュール802、道路セグメントツリー構造生成モジュール803、合致重み取得モジュール804、道路セグメント分岐合致モジュール805、およびルート逸脱判断モジュール806を含む。
【0056】
ロケーション特定モジュール801は、現在の測位されたロケーションを取得するように構成される。
【0057】
具体的には、ロケーション特定モジュール801は、ナビゲーションプロセスにおいて端末に内蔵された測位デバイスを使用することによって、端末の現在の測位されたロケーションを取得し得る。ロケーション特定モジュール801は、ルート逸脱認識を動的に実行するために、現在の測位されたロケーションを周期的に取得するように構成され得る。測位されたロケーションは、現在位置の経度および緯度によって形成された座標によって表され得る。
【0058】
候補領域決定モジュール802は、測位されたロケーションをカバーする候補領域を決定するように構成される。
【0059】
候補領域は、電子マップにおける現在の測位されたロケーションを含む領域である。測位されたロケーションをカバーする候補領域は、測位されたロケーションが候補領域の範囲内にあることを意味する。
【0060】
道路セグメントツリー構造生成モジュール803は、候補領域に対応する道路網データを取得し、取得された道路網データに従って複数の道路セグメントツリー構造を生成するように構成される。
【0061】
取得された道路網データは、候補領域に対応する道路セグメントおよび道路セグメント間の接続関係を含んでおり、道路セグメントの方向をさらに含み得る。1つの道路セグメントは、通行可能な経路を表す。道路セグメント間の接続は、対応する経路の間の通信を表す。道路セグメントツリー構造は、接続関係を有する道路セグメントを含むツリー構造である。取得された道路網データにおける1つの道路セグメントが、任意の他の道路セグメントとの交差点を有しない場合、その道路セグメントは、独立した道路セグメントツリー構造として使用され得る。一般に、異なる道路セグメントツリー構造は、候補領域内に接続関係を有しない。
【0062】
一実施形態では、道路セグメントツリー構造生成モジュール803は、サーバから、候補領域に対応する道路網データを引き出して、引き出された道路網データにおける道路セグメント間の接続関係に従って道路セグメントツリー構造を形成することができる。代替的に、端末は、端末のローカルキャッシュから、候補領域に対応する道路網データを取得し得る。
【0063】
一実施形態では、道路セグメントツリー構造生成モジュール803は、道路網データにおける道路セグメントトポロジ構造をトラバースして、候補領域の範囲内のすべての道路セグメントを取得し、次いで、取得された道路セグメントの間のトポロジ構造を分析して、取得された道路セグメントを、対応するトポロジ構造に従って複数の道路セグメントツリー構造に組み込むことができる。
【0064】
合致重み取得モジュール804は、測位されたロケーションと各道路セグメントツリー構造における各道路セグメント分岐との間の合致重みを取得するように構成される。
【0065】
合致重みは、測位されたロケーションと各道路セグメントツリー構造における各道路セグメント分岐との間の合致度のメトリック値であり、測位されたロケーションに実際に対応する道路セグメント分岐を探索するために使用される。合致重みはメトリック値によって表され得、測位されたロケーションはそのメトリック値だけ、対応する道路セグメント分岐から逸脱している。この場合、合致重みがより小さいことは、道路セグメント分岐と測位されたロケーションとの間の合致度がより高いことを示す。代替的に、合致重みは、測位されたロケーションと対応する道路セグメント分岐との間の類似度のメトリック値によって表され得る。そのような場合、合致重みがより大きいことは、道路セグメント分岐と測位されたロケーションとの間の合致度がより高いことを示す。道路セグメントツリー構造では、1つのノードからそのサブノードまでの接続ラインセグメントが、1つの道路セグメント分岐を表す。道路セグメント分岐は直線であってよく、または必要に応じて曲線もしくは折り線であってよい。
【0066】
道路セグメント分岐合致モジュール805は、合致重みに従って、測位されたロケーションと合致する道路セグメント分岐を決定するように構成される。
【0067】
具体的には、合致重みがより小さいことが、対応する道路セグメント分岐と測位されたロケーションとの間の合致度がより高いことを示す場合、道路セグメント分岐合致モジュール805は、最小の合致重みを有する道路セグメント分岐を、測位されたロケーションと合致する道路セグメント分岐として決定し得る。合致重みがより大きいことが、対応する道路セグメント分岐と測位されたロケーションとの間の合致度がより高いことを示す場合、道路セグメント分岐合致モジュール805は、最大の合致重みを有する道路セグメント分岐を、測位されたロケーションと合致する道路セグメント分岐として決定し得る。さらに、道路セグメント分岐合致モジュール805は、測位されたロケーションと合致する道路セグメント分岐を決定するために、最大または最小の合致重みを取得するために、合致重みに従って測位されたロケーションと合致する道路セグメント分岐を決定する前にまず、取得された合致重みを降順または昇順でソートし得る。
【0068】
ルート逸脱判断モジュール806は、合致道路セグメント分岐が予定ナビゲーションルートに属さない場合に、ルート逸脱が発生していると判断するように構成される。
【0069】
具体的には、ルート逸脱判断モジュール806は、合致道路セグメント分岐が予定ナビゲーションルートに属するかどうかを判断し、合致道路セグメント分岐が予定ナビゲーションルートに属すると判断した場合に、プロセスを終了し、合致道路セグメント分岐が予定ナビゲーションルートに属さないと判断した場合に、ルート逸脱が発生していると判断することができる。
【0070】
候補領域が現在の測位されたロケーションをカバーすると判断した後、端末800は、複数の道路セグメントツリー構造に基づいてルート逸脱認識を実行するために、複数の道路セグメントツリー構造を取得するために、候補領域に対応する道路網データを取得する。現在の測位されたロケーションをカバーする候補領域を使用することによって複数の道路セグメントツリー構造が直接構築されるので、道路セグメントツリー構造を構築するために入口ノードまで遡って追跡する必要がない。平行道路の場面では、平行道路セグメントが、独立した道路セグメントツリー構造を形成し、入口ノードを探索することに起因して生じる遅い応答という問題が回避される。複雑な交差点の場面では、誤った入口ノードに起因して生じる誤ったルート逸脱認識が回避でき、ルート逸脱認識の誤り率が低下し得る。
【0071】
一実施形態では、候補領域決定モジュール802は具体的に、事前設定されたサイズによる事前設定された形状の候補領域を、測位されたロケーションを幾何中心として使用することによって画定するように構成される。
【0072】
具体的には、候補領域決定モジュール802は、測位されたロケーションをカバーする方形候補領域を取得するために、測位されたロケーションから4つの横および縦の方向へ拡張し得る。候補領域の形状は、事前設定される。候補領域は方形に加えて、円、楕円、または三角形などの、幾何中心を有する規則的図形であってよい。たとえば、候補領域決定モジュール802は、辺が固定距離の2倍である方形候補領域を取得するために、測位されたロケーションから4つの横および縦の方向へ個別に固定距離だけ拡張し得る。事前設定されたサイズは、要件に従って設定され得る。たとえば、候補領域が方形である場合、候補領域の辺は500メートル〜10キロメートルであり得る。
【0073】
この実施形態では、測位されたロケーションは、決定された候補領域の幾何中心にある。複数の道路セグメントツリー構造がその後生成されるとき、測位されたロケーションの周りの道路網データの参照が行われ得、ルート逸脱認識の誤り率が低下し得る。
【0074】
一実施形態では、候補領域の幾何中心は、候補領域が測位されたロケーションをカバーすることを前提として測位されたロケーションから逸脱すること、たとえば、測位されたロケーションとは反対の方向に逸脱することがある。このように、道路セグメントツリー構造を生成するとき、端末は、測位されたロケーションが幾何中心に向かっている領域の道路網データをしっかりと参照する。幾何中心が測位されたロケーションとは反対の方向に逸脱している場合、端末は、端末の履歴上のルートをさらに参照する。同じサイズの候補領域の計算量は同様であるが、ルート逸脱認識の誤り率がさらに低下し得る。
【0075】
図9に示すように、一実施形態では、合致重み取得モジュール804は、投影距離取得モジュール804a、方向差取得モジュール804b、および合致重み計算モジュール804cを含む。
【0076】
投影距離取得モジュール804aは、代替的に、各道路セグメントツリー構造における各道路セグメント分岐をランダムにトラバースし、測位されたロケーションとトラバースされた道路セグメント分岐との間の投影距離を取得するように構成される。
【0077】
具体的には、投影距離取得モジュール804aは、各道路セグメントツリー構造のデータ構造に従って各道路セグメントツリー構造における各道路セグメント分岐をトラバースすることができ、具体的に、各道路セグメントツリー構造のルートノードからレイヤごとにトラバースを実行することができる。端末は代替的に、各道路セグメントツリー構造における各道路セグメント分岐をランダムにトラバースし得る。
【0078】
投影距離は、道路網が位置する電子マップ上の測位されたロケーションの投影と対応する道路セグメント分岐との間の垂直距離である。測位されたロケーションとトラバースされた道路セグメント分岐との間の投影距離が0である場合、それは、測位されたロケーションの投影が完全に、トラバースされた道路セグメント分岐上にあることを示す。投影距離がより大きいことは、測位されたロケーションが道路セグメント分岐から逸脱している距離がさらにあることを示す。具体的には、投影距離取得モジュール804aは、電子マップ上に経路を投影する方法と同様の方法で測位されたロケーションを投影し得る。次いで、投影された測位されたロケーションと対応する道路セグメント分岐との間の垂直距離が、対応する投影距離を取得するために計算される。
【0079】
方向差取得モジュール804bは、測位されたロケーションの方向とトラバースされた道路セグメント分岐の方向との間の方向差を取得するように構成される。
【0080】
具体的には、測位されたロケーションは方向を有する。方向は、測位されたロケーションにおける端末の移動方向を表しており、測位されたロケーションにおける端末の速度に従って決定され得る。道路セグメント分岐も方向を有する。方向は、道路セグメント分岐によって許容される進行方向を表す。方向差は、測位されたロケーションの方向とトラバースされた道路セグメント分岐の方向との間の差のメトリック値を表す。方向差は、測位されたロケーションの方向角とトラバースされた道路セグメント分岐の方向角との間の方向角差によって表され得る。
【0081】
合致重み計算モジュール804cは、投影距離および方向差に従って測位されたロケーションとトラバースされた道路セグメント分岐との間の合致重みを計算するように構成される。
【0082】
具体的には、合致重み計算モジュール804cは、測位されたロケーションとトラバースされた道路セグメント分岐との間の合致重みを取得するために、重み和を取得するために投影距離および方向差を対応する非負重みに従って合計し得る。投影距離の重みおよび方向差の重みは、重み合計中にいずれも非負係数である。合致重み計算モジュール804cは代替的に、投影距離に従ってのみ、測位されたロケーションとトラバースされた道路セグメント分岐との間の合致重みを計算すること、たとえば、投影距離を合致重みとして直接使用すること、または合致重みとしての働きをするように、投影距離を非負係数に加算すること、もしくは投影距離と非負係数とを乗算することができる。合致重みに従って、道路セグメント分岐が測位されたロケーションと合致するかどうかを判断するとき、合致重み計算モジュール804cは具体的に、最小の合致重みを有する道路セグメント分岐を、測位されたロケーションと合致する道路セグメント分岐として決定し得る。
【0083】
この実施形態では、測位されたロケーションとトラバースされた道路セグメント分岐との間の合致重みは、投影距離および方向差に従って計算され、それにより、計算された合致重みは、測位されたロケーションが各道路セグメント分岐から地理的に逸脱している度合いを反映することができ、現在の移動方向と各道路セグメント分岐との間の差の度合いを反映することもできる。このように、計算された合致重みは、測位されたロケーションと各道路セグメント分岐との間の合致度をより正確に反映することができ、さらに、ルート逸脱認識をより正確に実行し、ルート逸脱認識の誤り率を低下させることができる。
【0084】
図10に示すように、一実施形態では、合致重み取得モジュール804は、トラバースされた道路セグメント分岐の履歴上の方向差累積値を取得するように構成された履歴上の方向差累積値取得モジュール804dをさらに含む。
【0085】
履歴上の方向差累積値は、履歴上の測位されたロケーションと対応する道路セグメント分岐との間の方向差の累積を反映する。各計算の後に取得された対応する方向差が、更新のために履歴上の方向差累積値に加算され得る。履歴上の測位されたロケーションが対応する道路セグメント分岐とは異なる場合がより多いことは、履歴上の方向差累積値がより大きいことを示す。
【0086】
合致重み計算モジュール804cは、測位されたロケーションとトラバースされた道路セグメント分岐との間の合致重みを取得するために、重み和を取得するために投影距離、方向差、および履歴上の方向差累積値を対応する非負重みに従って合計するようにさらに構成される。
【0087】
合致重み計算モジュール804cは具体的に、以下の式(1)に従って合致重みを計算し得る。
W=N*n+M*m+G*g (1)
上式で、Wは合致重みであり、N、M、およびGは非負重みであり、nは投影距離であり、mは方向差であり、gは履歴上の方向差累積値である。
【0088】
上記の式(1)に従って、W=0の場合、それは、測位されたロケーションが対応する道路セグメント分岐と完全に合致することを示す。Wがより大きいことは、測位されたロケーションと対応する道路セグメント分岐との間の合致度がより低いことを示す。
【0089】
道路セグメント分岐合致モジュール805は、最小の合致重みを有する道路セグメント分岐を、測位されたロケーションと合致する道路セグメント分岐として決定するようにさらに構成される。
【0090】
道路セグメント分岐合致モジュール805は、計算された合致重みを値に従ってソートして、最小の合致重みを発見し、最小の合致重みに対応する道路セグメント分岐を、測位されたロケーションと合致する道路セグメント分岐として決定することができる。
【0091】
この実施形態では、履歴上の方向差累積値は、合致重みが計算されるときに考慮され、合致重みは、履歴に従って訂正される。履歴上の方向差累積値がより大きいことは、対応する道路セグメント分岐が合致道路セグメント分岐ではない可能性がより低いことを示し、それにより、測位されたロケーションと各道路セグメント分岐との間の合致度をさらに正確に反映し、さらに、ルート逸脱認識をより正確に実行し、ルート逸脱認識の誤り率を低下させる。
【0092】
図11に示すように、一実施形態では、端末800は、ルート逸脱が発生していると判断された後、測位されたロケーションを開始点として使用することによって、予定ナビゲーションルートの目的地を取得し、開始点から目的地までの新しいナビゲーションルートを生成し、新しいナビゲーションルートに従ってナビゲートするように構成されたナビゲーションルート予定作成モジュール807をさらに含む。
【0093】
この実施形態では、ルート逸脱が発生した後、ナビゲーションルート予定作成モジュール807は、測位されたロケーションを開始点として使用することによって、また予定ナビゲーションルートの元の目的地を新しい目的地として使用することによって、ただちにナビゲーションルートの予定を立て直し、新しいナビゲーションルートに従ってナビゲートする。したがって、ユーザのルート逸脱行為にリアルタイムで応答することができ、効果的なナビゲーションルートが再生成されて、ナビゲーションサービスが提供し続けられ、ナビゲーションアプリケーションのユーザエクスペリエンスが改善される。
【0094】
一実施形態では、端末がメモリとプロセッサとを含む。メモリは、コンピュータ可読命令を記憶する。コンピュータ可読命令は、プロセッサによって実行されたとき、プロセッサに以下のステップ、すなわち、現在の測位されたロケーションを取得するステップと、測位されたロケーションをカバーする候補領域を決定するステップと、候補領域に対応する道路網データを取得し、取得された道路網データに従って複数の道路セグメントツリー構造を生成するステップと、測位されたロケーションと道路セグメントツリー構造の各々における各道路セグメント分岐との間の合致重みを取得するステップと、合致重みに従って、測位されたロケーションと合致する道路セグメント分岐を決定するステップと、合致道路セグメント分岐が予定ナビゲーションルートに属さない場合に、ルート逸脱が発生していると判断するステップとを実行させる。
【0095】
一実施形態では、測位されたロケーションをカバーする候補領域を決定するステップは、事前設定されたサイズによる事前設定された形状の候補領域を、測位されたロケーションを幾何中心として使用することによって画定するステップを含む。
【0096】
一実施形態では、事前設定されたサイズによる事前設定された形状の候補領域を、測位されたロケーションを幾何中心として使用することによって画定するステップは、測位されたロケーションをカバーする方形候補領域を取得するために、測位されたロケーションから4つの横および縦の方向へそれぞれ拡張するステップを含む。
【0097】
一実施形態では、候補領域に対応する道路網データを取得し、取得された道路網データに従って複数の道路セグメントツリー構造を生成するステップは、道路網データにおける道路セグメントトポロジ構造をトラバースして、候補領域内のすべての道路セグメントを取得するステップと、取得された道路セグメントの間のトポロジ構造を分析して、取得された道路セグメントを、対応するトポロジ構造に従って複数の道路セグメントツリー構造に組み込むステップとを含む。
【0098】
一実施形態では、測位されたロケーションと道路セグメントツリー構造の各々における各道路セグメント分岐との間の合致重みを取得するステップは、道路セグメントツリー構造の各々における各道路セグメント分岐をトラバースするステップと、測位されたロケーションとトラバースされた道路セグメント分岐との間の投影距離を取得するステップと、測位されたロケーションの方向とトラバースされた道路セグメント分岐の方向との間の方向差を取得するステップと、投影距離および方向差に従って、測位されたロケーションとトラバースされた道路セグメント分岐との間の合致重みを計算するステップとを含む。
【0099】
一実施形態では、投影距離および方向差に従って、測位されたロケーションとトラバースされた道路セグメント分岐との間の合致重みを計算するステップは、トラバースされた道路セグメント分岐の履歴上の方向差累積値を取得するステップと、測位されたロケーションとトラバースされた道路セグメント分岐との間の合致重みを取得するために、重み和を取得するために投影距離、方向差、および履歴上の方向差累積値を対応する非負重みに従って合計するステップとを含む。合致重みに従って、測位されたロケーションと合致する道路セグメント分岐を決定するステップは、最小の合致重みを有する道路セグメント分岐を、測位されたロケーションと合致する道路セグメント分岐として決定するステップを含む。
【0100】
一実施形態では、コンピュータ可読命令は、プロセッサによって実行されたとき、プロセッサに以下のステップ、すなわち、ルート逸脱が発生していると判断された後、測位されたロケーションを開始点として使用することによって、予定ナビゲーションルートの目的地を取得し、開始点から目的地までの新しいナビゲーションルートを生成し、新しいナビゲーションルートに従ってナビゲートするステップをさらに実行させる。
【0101】
一実施形態では、コンピュータ可読命令を含む1つまたは複数のコンピュータ可読不揮発性記憶媒体が提供される。コンピュータ可読命令は、1つまたは複数のプロセッサによって実行されたとき、1つまたは複数のプロセッサに以下のステップ、すなわち、現在の測位されたロケーションを取得するステップと、測位されたロケーションをカバーする候補領域を決定するステップと、候補領域に対応する道路網データを取得し、取得された道路網データに従って複数の道路セグメントツリー構造を生成するステップと、測位されたロケーションと道路セグメントツリー構造の各々における各道路セグメント分岐との間の合致重みを取得するステップと、合致重みに従って、測位されたロケーションと合致する道路セグメント分岐を決定するステップと、合致道路セグメント分岐が予定ナビゲーションルートに属さない場合に、ルート逸脱が発生していると判断するステップとを実行させる。
【0102】
一実施形態では、測位されたロケーションをカバーする候補領域を決定するステップは、事前設定されたサイズによる事前設定された形状の候補領域を、測位されたロケーションを幾何中心として使用することによって画定するステップを含む。
【0103】
一実施形態では、候補領域に対応する道路網データを取得し、取得された道路網データに従って複数の道路セグメントツリー構造を生成するステップは、道路網データにおける道路セグメントトポロジ構造をトラバースして、候補領域内のすべての道路セグメントを取得するステップと、取得された道路セグメントの間のトポロジ構造を分析して、取得された道路セグメントを、対応するトポロジ構造に従って複数の道路セグメントツリー構造に組み込むステップとを含む。
【0104】
一実施形態では、測位されたロケーションと道路セグメントツリー構造の各々における各道路セグメント分岐との間の合致重みを取得するステップは、道路セグメントツリー構造の各々における各道路セグメント分岐をトラバースするステップと、測位されたロケーションとトラバースされた道路セグメント分岐との間の投影距離を取得するステップと、測位されたロケーションの方向とトラバースされた道路セグメント分岐の方向との間の方向差を取得するステップと、投影距離および方向差に従って、測位されたロケーションとトラバースされた道路セグメント分岐との間の合致重みを計算するステップとを含む。
【0105】
一実施形態では、投影距離および方向差に従って、測位されたロケーションとトラバースされた道路セグメント分岐との間の合致重みを計算するステップは、トラバースされた道路セグメント分岐の履歴上の方向差累積値を取得するステップと、測位されたロケーションとトラバースされた道路セグメント分岐との間の合致重みを取得するために、重み和を取得するために投影距離、方向差、および履歴上の方向差累積値を対応する非負重みに従って合計するステップとを含む。合致重みに従って、測位されたロケーションと合致する道路セグメント分岐を決定するステップは、最小の合致重みを有する道路セグメント分岐を、測位されたロケーションと合致する道路セグメント分岐として決定するステップを含む。
【0106】
一実施形態では、コンピュータ可読命令は、プロセッサによって実行されたとき、プロセッサに以下のステップ、すなわち、ルート逸脱が発生していると判断された後、測位されたロケーションを開始点として使用することによって、予定ナビゲーションルートの目的地を取得し、開始点から目的地までの新しいナビゲーションルートを生成し、新しいナビゲーションルートに従ってナビゲートするステップをさらに実行させる。
【0107】
当業者は、実施形態における方法のプロセスの全部または一部が、関連するハードウェアに命令するコンピュータプログラムによって実施され得ることを理解できよう。コンピュータプログラムは、コンピュータ可読記憶媒体に記憶され得る。プログラムが実行されているとき、実施形態における方法のプロセスが実行される。記憶媒体は、磁気ディスク、光ディスク、または読取り専用メモリ(ROM)などの不揮発性記憶媒体であってよく、またはランダムアクセスメモリ(RAM)などであってよい。
【0108】
上記の実施形態の技術的特徴は、ランダムに組み合わせられ得る。説明を簡潔にするために、上記の実施形態における技術的特徴のすべての可能な組合せが説明されているわけではない。だが、これらの技術的特徴の組合せが互いに対立するものでない限り、これらの組合せがすべて、本明細書によって記録された範囲内に入ると考えられるべきである。
【0109】
上記の実施形態は、具体的かつ詳細に説明されている本開示のいくつかの実装形態を表すにすぎず、そのため、本開示の特許範囲を限定するものと解釈することはできない。留意すべきこととして、当業者は、本開示の概念から離れることなく、様々な変更および改善を行うことができ、かかる変更および改善はすべて本開示の保護範囲内に入るものとする。本開示の保護範囲は、添付の特許請求の範囲によるものとする。