(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
気体または気液分配システム、および気体または液体または固体回収システムを含み、および気体、液体および固体の組み合わせのための回収システムを含んでいてもよいバイオリアクターであって、ここで、該バイオリアクターは、固相、液相および気相を含み;該固相は、孔が液体で満たされた場合に孔体積の少なくとも20%が約0.01から約0.1バールの液体吸引力をもたらす30μmから300μmの孔径を有する多孔質固体支持体を含み、該多孔質固体支持体には所望の微生物が植え付けられ、充填された多孔質固体支持体の不飽和毛管伝導率は少なくとも0.1cm/hであり、該多孔質固体支持体は、少なくとも0.1mmol/gのカチオン交換容量、少なくとも0.01mmol/gのアニオン交換容量、および少なくとも5m2/gの比表面積を有し、該気相の体積は該バイオリアクターの体積の20%から60%であり、該液相は該リアクターの体積の少なくとも20%であり、該多孔質固体支持体はバーミキュライト、合成カチオン交換樹脂およびパーライトの混合物である、バイオリアクター。
【図面の簡単な説明】
【0014】
以下において、添付の図面を参照して好ましい実施形態により本発明がより詳細に記載されるだろう。
【
図1】
図1は、吸引および不飽和状態が重力により達成される例示的なバイオリアクターの概略図を示す。不飽和毛管伝導率が十分に高いとき、リアクターは、例えば、該反応が水(液体)を生成する場合、水(液体)で飽和していない。
【
図2】
図2は、吸引および不飽和状態が重力により達成され、かつ重力の影響が多孔質板により引き起こされる吸引力により強化される、例示的なバイオリアクターの概略図を示す。成功するために、強化は不飽和状態で良好な毛管伝導率を必要とする。
【
図3】
図3は、吸引および不飽和状態が重力により達成され、かつ重力の影響が多孔質板により引き起こされる吸引力および過圧により強化される、例示的なバイオリアクターの概略図を示す。
【
図4】
図4は、重力により固体バイオリアクターから出てくる液体生成物を説明する。該図は、45時間の研究(二酸化炭素と水素の生体触媒メタン化を実施する)期間中の排気中の気体成分(CH
4、CO
2)(体積%)、水素供給、水素変換率(%)、およびパワー(生産性)を示す。
【0015】
発明の詳細な説明
本発明は、多孔質固体支持体上で増殖させた所望の微生物により、気体または気体および液体が気体または液体または固体へ変換されるバイオリアクターおよび固体発酵(SSF)方法に関する。本発明に記載のバイオリアクターは3つの主要な相;多孔質固体支持体を含む固相、液体を含む液相および気相を含む。
【0016】
出発物質のための十分に長い反応時間および十分に大きい液体−固体界面を達成するために、該固体支持体は該バイオリアクター全体に均一に分配された気相を提供し、その体積は該バイオリアクターの体積の20%から60%であることが特に重要である。同様に重要であるのは、高い気体空間にかかわらず、該材料中の連続的な流体で満たされた毛管孔体積である。該液相は、該リアクター体積の少なくとも20%である。気相が大きいほど反応時間が長くなり、したがってバイオリアクターはより効率的になる。
【0017】
必要条件は不飽和状態であると同時に大きな気体空間であるので、リアクターは、微生物が付着可能で、かつ適合することができる水で飽和された中小サイズの孔が存在するように設計される。
【0018】
本発明のバイオリアクターにおいて、適切な気体−液体状態は、重力により、または液相で吸引を引き起こすことにより、または多孔質板もしくは過圧および多孔質板による両方の組み合わせにより達成される。
【0019】
十分な発酵条件を得るために、固相は多孔質固体支持体を含む。固体支持体粒子の内部孔は、好ましくは、ナノメートルからマイクロメートルスケールの範囲内である。液体は、吸着および表面張力から生じる毛管力により固体支持体の孔に結合する。結合の強度は、パスカルまたはバールなどの圧力単位により表されてもよい。所与の孔径は、ある特定の結合強度に対応する。該孔が円筒形の管であると仮定すると、液体で満たされた最大の孔の半径は、以下の式(1)から計算され得る。
r=2γ/ΔP
式中、rは孔の半径(m)であり;
γは液体の表面張力、N/mであり;
ΔPは、気体−液体表面での気相と液相との間の圧力差、N/m
2である。
【0020】
本発明における使用に適した固体支持体は、孔が液体で充填された場合に、孔体積の少なくとも20%が約0.01から約0.1バールの液体吸引力をもたらす孔直径を有するようにすべきである。これは、約300μmから約30μmの孔径と同等である。該バイオリアクター内の液体−気体界面はできるだけ大きいことが好ましい。液体−気体界面面積を含有する孔が小さいほど、界面面積の合計は大きくなる。これは、毛管伝導率が良好な好ましい条件を提供する(表1に示される)。
【0021】
いくつかの実施形態において、該固体支持体は、粒子を含むか、または粒子の形態であり、該粒子の少なくとも50%は0.1mmから5mmの直径を有する。この範囲内のいかなる粒径またはそのいかなる組み合わせも、本発明のバイオリアクターおよび関連する方法において使用され得る。該粒径は、不飽和条件において、高い液体−気体界面面積および液体の良好な毛管伝導率を同時に提供する。
【0022】
適切な粒子材料は、本明細書に記載の必要とされる物理的および化学的特性を有するかまたは提供する限りにおいて、バーミキュライト、修飾バーミキュライト、バーミキュライト様材料、または合成バーミキュライトを含む材料混合物;合成カチオン交換樹脂;さまざまな種類の泥炭;その他の有機材料;およびそれらの混合物を包含するが、限定されない。
【0023】
一実施形態において、固体支持体は、バーミキュライト(40〜60体積%、2〜4mm)、パーライト(20体積%、1〜2mm)、および合成カチオン交換樹脂(20〜40体積%、0.7mm)の混合物を含む。
【0024】
いくつかの他の実施形態において、固体支持体は、海綿状構造物を含むか、または海綿状構造物の形態であり、該海綿状構造物は、その孔体積の少なくとも20%について約0.1mmから約5mmの範囲内の孔径分布を有する。適切な海綿状材料の非限定的な例は、発泡プラスチックポリマーなどの合成海綿状材料、ならびに天然海綿を包含する。
【0025】
さらにいくつかの他の実施形態において、固体支持体はフィラメント状構造として提供される。かかる場合、フィラメント間空間は、フィラメント状固体支持体の孔として見なされてもよく、それらの直径分布は、フィラメント間空間の少なくとも20%について約0.1mmから約5mmの範囲内にあるべきである。適切な繊維状材料の非限定的な例はスチールウールを包含する。スチールウールは、いかなるカチオン交換特性も有さないので、十分なカチオン交換特性を有する粒子との混合物において提供されてもよい。あるいは、またはさらに、スチールウールは、十分なカチオン交換特性を達成するために、ポリアクリルアミドなどの有機材料で被覆または塗布されてもよい。
【0026】
また、多孔質固体支持体は、本明細書に記載の物理的な必要条件を満たす限りにおいて、粒子、海綿状材料およびフィラメントの任意の混合物であってもよい。
【0027】
固体支持体には、微生物が植え付けられている。好ましい微生物は、液体輸送燃料として使用することができる代謝最終生成物を合成することが知られている酢酸生成生物を包含するが、それに限定されない。市販の合成ガス発酵に典型的に使用される酢酸生成生物は、例えば、Moorella thermoacetica、Acetobacterium woodii、Clostridium acetum Clostridium autoethanogenum、Clostridium ljungdahlii、Clostridium ragsdaleiおよびAlkalibaculum bacchiである。これらの生物の発酵生成物はアセテート、エタノール、ブチレート、ブタノールおよび2,3−ブタンジオールを含む。エタノールおよびブタノールは液体輸送燃料として使用され、一方、アセテートおよび2,3−ブタンジオールは化学工業における目的で使用される。すべてのアセトジェン(acetogen)はアセテートを生成し、特定のアセテート製造のために典型的に使用される生物は、M.thermoacetica、A.woodii、およびC.acetumである。エタノールの製造のために主に使用されるものは、C.ljungdahlii、C.autoethanogenum、C.ragsdaleiおよびA.bacchiを包含する。ブタノールは、Clostridium carboxidivoransおよびButyribacterium methylotrophicumにより生成され得るが、一方で、Clostridium drakeiおよびClostridium scatologenesはブチレートを生成することが知られている。さらに、2,3−ブタンジオールは、C.ljungdahlii、C.autoethanogenumおよびC.ragsdaleiにより生成され得る。メタンおよびアンモニア酸化細菌は、メタンをメタノールに部分的に酸化するために使用されることができる。好ましい微生物は、Nitrosomonas europaeaおよびNitrosococcus oceaniなどのアンモニア酸化細菌(AMO)を包含するが、これらに限定されない。また、混合硝化細菌濃縮培養物(mixed nitrifying enrichment cultures)は、メタンからメタノールへの変換のために使用されることができる。
【0028】
微生物は、任意の所望の混合物もしくは組合せで、または単一の種の純粋培養物として使用されてもよい。また、遺伝子操作した種も使用されることができる。該微生物は、所望の最終生成物に従って選択される。1つの具体的な例として、微生物は単細胞タンパク質(SCP)製造において使用されることができる。かかる場合、天然のメタノトローフMethylococcus capsulatusは、メタンからの細菌タンパク質の製造において使用されてもよい。
【0029】
微生物は、微生物株保存機関(culture collection)から得られてもよく、または、例えば泥炭湿原もしくはミズゴケ湿原などの湿原または他の湿地から、単離されてもよい。また、本発明のバイオリアクターにおける生物の選択は、限定はされないが、当業者により容易に理解されるような所与の生物の栄養素、温度、およびpH必要条件を包含する発酵プロセスの様々な要因に依存していてもよい。
【0030】
固体支持体の多孔性は、バイオリアクター内の水分条件に影響を与えるだけでなく、微生物のための大きな付着面を提供し、かつそれらをフラッシングから保護する。さらに、多孔性は固体支持体の比表面積を増加させる。いくつかの実施形態において、固体支持体の比表面積は少なくとも5m
2/gである。
【0031】
高い比表面積に加えて、固体支持体は、典型的に0.1mmol/gより高い、高カチオン交換容量を有するべきである。経験に基づくと、実施例2に提示されるリアクター構造を用いて、提示されるリアクター構造のカチオン交換容量は、外部添加なしで少なくとも2〜3週間、微生物に栄養素を提供する。
【0032】
ほとんどの栄養物質は陽イオン性であるので、固体支持体のカチオン交換特性はアニオン交換特性よりも重要である。しかしながら、該固体支持体が、典型的に0.01mmol/gより高いアニオン交換特性も有することが有利である。この値は、十分なアニオン結合容量を提供し、かつ、溶液中の浸透圧値が高すぎるレベルに上昇しないことを確実にする。
【0033】
いくつかの実施形態において、カチオン交換容量およびアニオン交換容量は、互いにほぼ等しくさえあってもよい。イオン交換容量は、高い比表面積と共に、充填材料が微生物に利用可能な栄養素を貯蔵することを可能にする。さらに、大きな比表面積は、高いイオン交換容量と共に、バイオフィルムの形成をもたらす。次に、これは、高い微生物含有量のために発酵プロセスの効率を高める。
【0034】
固体支持体の上述の特性は、発酵プロセスにおいて十分な緩衝特性を提供する。該固体支持体が、そのイオン交換容量のために、水素および/または水酸基イオンを液相と交換することが可能である場合、追加のpH制御の必要はないはずである。
【0035】
イオン交換容量、高い比表面積および適切な孔径分布は、固体リアクターの充填材料を活性にする。適切な栄養素濃度およびpH値を維持するための連続的な液体循環は必要とされず、したがって、不飽和充填材料条件における微生物処理を可能にする。
【0036】
本発明における使用に適していない固体支持体は、イオン交換容量に関して不活性である材料を包含する。かかる材料のより具体的な例は、シリカベースの材料、木材ベースの材料、ほとんどのプラスチック(活性基と結合していない限り)、および長石や石英などのほとんどの石材を包含する。バーミキュライトは十分なカチオン交換容量を有する形態で存在するが、それが本発明のバイオリアクターにおいて単独で使用されるのに適した固体支持体材料ではないことは注目に値する。これは、単独のバーミキュライトでは十分な気相体積を達成することができないからである。たとえいくつかの特定の場合に、該バイオリアクターの体積の20%をわずかに超える初期気相体積を達成することが可能であっても、湿潤および乾燥効果による自然発生的な圧密は、該気相体積を該バイオリアクターの体積の20%未満に減少させる。該圧密の他の結果は、毛管伝導率の可能性のある減少である。従って、バーミキュライトが本発明のバイオリアクターにおいて使用される場合、気相の体積が該バイオリアクターの体積の20%から60%でなければならないという必要条件を満たすために、および毛管伝導率を増加させるために、パーライトのような他の平坦でない材料との混合物で提供される必要がある。
【0037】
毛管伝導率および十分な固体支持体間気体体積は、固体支持体を通る気体および液体の流動特性を定義する。液体生成物を生成する、または液体が出発物質である反応において、毛管伝導率は非常に重要である。発酵プロセスの期間中、気体および液体の移動が所望のレベルで維持されることができることを確実にするために、十分な毛管伝導率が必要とされる。高すぎる水分含有量は、リアクター内の気体体積を減少させ、したがって、反応時間および気液界面面積を減少させる。
【0038】
毛管伝導率は、最大の孔が液体で満たされるのを回避するために、バイオリアクターにおいて必要とされ、かつ、不飽和条件での毛管孔隙における、該リアクターからの液体生成物の流出に必要とされる。本発明において、適切な不飽和毛管伝導率は0.1cm/hより大きく、ここで時間単位は時間(h)、長さ単位はセンチメートル(cm)、体積単位はcm
3、速度の単位はcm/hであり、圧力単位は、液柱の高さとしてcmで定義される。
【0039】
表1に示されるように、生物反応が固体支持体の水伝導率よりも多くの水を生成する場合、バイオリアクターの底部が水浸しにされ/水で飽和され、かつ不十分なリアクター効率(生産性/パワー)をもたらすので、0.1cm/hを超える毛管伝導率が必要とされる/求められる。
【0040】
毛管伝導率は、以下の式(2)から計算され得る。
q=K H/L
q=流速(cm/h)
K=透水係数(cm/h)
H=液柱の高さとして表される電位差(cm)
L=流路の長さ(cm)
【0041】
本発明のバイオリアクターは、例えばガラス、ステンレス鋼から作られてもよく、または、例えばプラスチックタンクまたは容器であってもよい。該バイオリアクターの材料は、プロセスにおいて使用されるものに対して非毒性であるべきである。該バイオリアクターのサイズおよび形状は、固体支持体材料の選択などの異なるパラメーターに応じて当業者に公知の範囲内で変更してもよい。好ましくは、サイズは工業規模の製造に適する。該バイオリアクターは、低コストで、操作が簡単で、信頼できるものであるべきである。
【0042】
本発明に記載の例示的なバイオリアクターは、
図1において図解される。該バイオリアクター容器(1)の上端には、気体分配システム(2)およびマスフローコントローラー(MFC)(6)が提供され、一方で、該容器(1)の下端には、可能な気体、液体および/または固体回収システム(4)が提供される。該リアクター容器には、本明細書に記載の多孔質固体支持体材料(5)が装填される。該バイオリアクター容器は、加熱水循環(3)により囲まれる。
【0043】
バイオリアクターの別の例が
図2に示される。該バイオリアクターにおいて、気体供給はマスフローコントローラーおよび圧力レギュレーターで調整される。該バイオリアクター容器(1)の上端には、気体分配システム(2)およびマスフローコントローラー(MFC)(8)が提供され、一方で、該容器(1)の下端には、可能な気体回収システム(4)が提供される。多孔質セラミック板が、液体回収システムおよび吸引システム(5)の上の該リアクター容器の底部(3)に配置される。該リアクター容器には、本明細書に記載の多孔質固体支持体材料(6)が装填される。該バイオリアクター容器は加熱水循環(7)により囲まれる。
【0044】
バイオリアクターのさらに別の例が
図3に示される。該バイオリアクターにおいて、気体供給はマスフローコントローラーおよび圧力レギュレーターで調整される。該バイオリアクター容器(1)の上端には、気体分配システム(2)およびマスフローコントローラー(MFC)(8)が提供され、該容器(1)の下端には、気体圧力レギュレーター(9)と共に、可能な気体回収システム(4)が提供される。多孔質セラミック板が、液体回収システム(5)の上方の該リアクター容器の底部(3)に配置される。該リアクター容器には、本明細書に記載の多孔質固体支持体材料(6)が装填される。該バイオリアクター容器は加熱水循環(7)により囲まれる。
【0045】
活性充填材料は、バイオリアクターパラメーターを調整することを必要としないが、該バイオリアクターには、該リアクター内の温度、pH、および湿度などの所望のパラメーターをモニターするための様々なセンサーが提供されてもよい。かかるセンサーは当該分野において容易に入手可能である。また、該バイオリアクターには、該バイオリアクターの操作および液体の収率をモニターするための分析器が提供されてもよい。
【0046】
バイオリアクターの温度制御は、例えば、閉鎖水循環システムを該バイオリアクターに接続することにより得られてもよい。かかるシステムは、所与の微生物の必要性に応じて発酵プロセスの加熱または冷却のいずれかを提供してもよい。熱は、該水循環システムと該バイオリアクターとの間で伝導率により伝達される。本発明の方法の温度を調節するための他の手段および方法は、当該分野において周知である。
【0047】
さらに、本発明は、固体発酵による気体または気体および液体からの液体生成物のためのプロセスに関する。該プロセスは以下の工程を含む。
a)本発明に記載のバイオリアクターを提供すること;
b)気体または気体および液体を該リアクター中へ供給すること;
c)嫌気的または好気的に、出発物質を気体、液体および/または固体生成物へ生物変換すること、および
d)該バイオリアクターから該生成物を回収すること。
【0048】
本発明の発酵プロセスにおいて出発物質として使用される所望の気体または液体供給源は、炭素質供給原料の気化から製造/生成される合成ガスを包含するが、これらに限定されない任意の適切な供給源から捕捉されてもよい。
【0049】
発酵プロセスは、所望の微生物を培養するために使用される従来の条件下で、すなわち、好気的または嫌気的条件を使用して行われる。
【0050】
微生物はその生育のために栄養分を必要とする。これらの物質は、上記のようにカチオン交換容量およびアニオン交換容量を有する固体支持体に付着させてもよく、したがって、この点で自立プロセスをもたらす。窒素は、例えば尿素または炭酸アンモニウムの形態で与えられてもよい。これらの元素の具体的な濃度は、使用されている微生物に依存する。
【0051】
カチオンおよびアニオン交換体上に栄養素を結合させることにより、それらは、イオン濃度(浸透圧値)が溶液中で高くなり過ぎることなく、後の使用のために貯蔵されることができる。また、このようにして、pHに関して自立システムが達成される。したがって、pHをほぼ一定の値に保つために緩衝液は必要ではない。
【0052】
さらに、自立性は、該システムの気体および液体状態にも関係する。粒子の適切な孔径を用いて、所望の気体および液体の体積、さらに毛管伝導率がリアクター構造において達成される。
【0053】
発酵プロセス中に追加の栄養素が供給されてもよい。
【0054】
本発明に記載の機能的バイオリアクターおよび固体発酵プロセスは、2〜3日などの短期間において設定されてもよい。